情報表示装置及びプログラム
【課題】何れの方向に向かう移動内でのプロット点であるかを見易く表示する。
【解決手段】関数電卓1は、指定画像ファイル132Sにおける何れかの画像データ133の画像を表示画面に表示させるCPU11と、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるタッチパネル30とを備える。CPU11は、プロット操作に応じて、表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点Pを表示させて維持しつつ、表示制御される画像データ133を指定画像ファイル132S内で順に切り替え、プロット操作の順に従って、表示画面内でのプロット点Pの遷移方向を検出し、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点Pを変化前のプロット点Pとは異なる表示形態で表示させる。
【解決手段】関数電卓1は、指定画像ファイル132Sにおける何れかの画像データ133の画像を表示画面に表示させるCPU11と、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるタッチパネル30とを備える。CPU11は、プロット操作に応じて、表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点Pを表示させて維持しつつ、表示制御される画像データ133を指定画像ファイル132S内で順に切り替え、プロット操作の順に従って、表示画面内でのプロット点Pの遷移方向を検出し、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点Pを変化前のプロット点Pとは異なる表示形態で表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、関数式のグラフ等を表示する情報表示装置においては、実生活中での事象とグラフ内容とを関連付けることで学習効果を高める狙いから、グラフの背景に画像を表示できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。より詳細には、この情報表示装置においては、物体の移動の様子を示す一連の画像がグラフと対応付けて記憶されており、グラフ上の一点をユーザが指定すると、その指定位置に物体が移動したときの画像が背景に表示されるようになっている。
【0003】
ところで、実生活中での事象とグラフ内容とを関連付ける学習方法としては、上記特許文献1記載の手順とは逆に、一連の各画像中の物体位置をそれぞれ順にペンで指定することによって、その各指定位置にプロット点を表示させて散布図を描画させることも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−131655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、単純に各画像中の物体位置を指定して散布図を描画させる場合には、物体の運動が振り子運動のように同位置を複数回通過する運動であると、プロット点が重なってしまい、何れの方向に向かう運動内でのプロット点であるかが見難くなってしまう。
【0006】
本発明の課題は、何れの方向に向かう移動内でのプロット点であるかを見易く表示することのできる情報表示装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、情報表示装置において、
画像データを複数有する画像ファイルを少なくとも1つ記憶する画像ファイル記憶手段と、
前記画像ファイル記憶手段における何れかの画像ファイルを、ユーザ操作に基づいて指定画像ファイルとして指定する画像ファイル指定手段と、
前記指定画像ファイルにおける何れかの画像データの画像を表示画面に表示させる画像表示制御手段と、
前記画像データの画像を表示した状態の前記表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるプロット操作入力手段と、
前記プロット操作に応じて、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持しつつ、前記画像表示制御手段により表示制御される画像データを前記指定画像ファイル内で順に切り替えるプロット表示制御手段と、
前記プロット操作の順に従って、前記表示画面内でのプロット点の遷移方向を検出し、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点を変化前のプロット点とは異なる表示形態で表示させるプロット表示形態制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報表示装置において、
ユーザ操作に基づいて、解析対象点の運動の種類として、左右方向の運動、上下方向の運動及び回転運動の何れかを選択する運動種類選択手段を備え、
前記プロット表示形態制御手段は、
前記運動種類選択手段により選択された運動の種類に基づいて、前記遷移方向を検出することを特徴する。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の情報表示装置において、
前記運動種類選択手段により選択された種類の運動を行う解析対象点が各画像内に含まれる前記画像ファイルを、外部機器から取得して前記指定画像ファイルとして指定する画像ファイル取得手段を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の情報表示装置において、
前記プロット表示形態制御手段は、
前記プロット操作が行われた場合に、このプロット操作の対象位置に新たなプロット点が表示された場合での前記遷移方向の変化回数を検出し、この変化回数に対応する番号を、当該新たなプロット点に含めて表示させる変化番号表示制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の情報表示装置において、
前記プロット表示形態制御手段は、
前記プロット操作が行われた場合に、このプロット操作の対象位置に新たなプロット点が表示された場合での前記遷移方向の変化回数を検出し、この変化回数の大きいプロット点ほど、当該プロット点を濃い色で表示させるプロット点濃度制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、表示画面を有するコンピュータに、
画像データを複数有する画像ファイルを少なくとも1つ記憶する画像ファイル記憶機能と、
前記画像ファイル記憶機能により記憶された何れかの画像ファイルを、ユーザ操作に基づいて指定画像ファイルとして指定する画像ファイル指定機能と、
前記指定画像ファイルにおける何れかの画像データの画像を表示画面に表示させる画像表示制御機能と、
前記画像データの画像を表示した状態の前記表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるプロット操作入力機能と、
前記プロット操作に応じて、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持しつつ、前記画像表示制御機能により表示制御される画像データを前記指定画像ファイル内で順に切り替えるプロット表示制御機能と、
前記プロット操作の順に従って、前記表示画面内でのプロット点の遷移方向を検出し、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点を変化前のプロット点とは異なる表示形態で表示させるプロット表示形態制御機能と、
を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、画像データの画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザが行うと、プロット操作に応じて表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点が表示されて維持されつつ、表示制御される画像データが指定画像ファイル内で順に切り替えられ、プロット操作の順に従って、表示画面内でのプロット点の遷移方向が検出され、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点が変化前のプロット点とは異なる表示形態で表示されるので、解析対象点が同位置を複数回通過してプロットが重なる場合であっても、何れの方向に向かう移動内でのプロットであるかを見易く表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】関数電卓の概略構成を示す平面図である。
【図2】関数電卓の機能構成を示すブロック図である。
【図3】画像ファイルの画像例を示す図である。
【図4】情報表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】情報表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】運動タイプと、プロット点の色,方向との関係を示す図である。
【図7】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図8】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図9】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図10】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図11】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図12】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態の一例を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0016】
[1.1 外観構成]
図1は、本発明に係る電子機器を適用した関数電卓1の概略構成を示す平面図である。
この図に示すように、関数電卓1は、各種キー群を有する入力キー群2と、ディスプレイ3と、カードスロット4等を備えている。
【0017】
入力キー群2は、ユーザから数値や演算記号等の数式構成要素の入力操作を受けたり、各種処理の指示操作を受けたりするためのキー群であり、それぞれ固有の機能を割り当てられた複数のキーを備えている。本実施の形態においては、入力キー群2は、テンキー20や演算記号キー21、カーソルキー22、EXEキー23、削除キー24等を備えている。
【0018】
このうち、テンキー20は数値の入力操作を受けるキーであり、演算記号キー21は四則演算の記号や括弧、分数の括線、根号(√)、対数記号、定数(円周率「π」や光速度「c」等)、三角関数記号など、各種演算記号の入力操作を受けるキーである。
【0019】
カーソルキー22は、ディスプレイ3内で編集対象位置や選択対象位置を示すカーソルを所定の方向に移動させる場合等に押下されるキーであり、本実施の形態においては、上下左右の4方向について入力可能に構成されている。
【0020】
EXEキー23は、処理の実行指示や決定指示の入力操作を受けるキーであり、例えば数式の入力後に演算処理の実行を指示するキーとして機能するようになっている。削除キー24は、ディスプレイ3に表示されている数値や演算記号などの削除操作を受けるキーである。
【0021】
ディスプレイ3は、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)等により構成されており、入力キー群2などの操作に応じた文字や符号、数式、演算結果などの他、関数電卓1を使用するために必要な各種データを表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ3では、複数のレイヤーを重ねて表示することができるようになっている。また、本実施の形態におけるディスプレイ3には、タッチパネル30が表示画面全面に亘って一体的に設けられている。
【0022】
カードスロット4は、種々の情報を記憶した外部情報記憶媒体4a(図2参照)と着脱可能に設けられている。
【0023】
[1.2 機能構成]
続いて、関数電卓1の機能構成を説明する。
図2は、関数電卓1の概略的な機能構成を示すブロック図である。
【0024】
この図に示すように、関数電卓1は、キー入力部14と、表示部15と、通信部16と、記録媒体読取部17と、記憶部13と、RAM(Random Access Memory)12と、CPU(Central Processing Unit)11と、を備えて構成されている。
【0025】
キー入力部14は、上述の入力キー群2を備えており、押下されたキーに対応する操作信号をCPU11に出力するようになっている。
【0026】
表示部15は、上述のディスプレイ3を備えており、CPU11からの表示信号に従って各種情報をディスプレイ3に表示するようになっている。また、この表示部15は、ディスプレイ3と一体的に設けられたタッチパネル30を備えており、表示画面に対する入力ペンの接触位置情報をCPU11に出力するようになっている。
【0027】
通信部16は、インターネットに接続可能となっており、これにより、インターネットに接続される外部機器との通信が可能となっている。
【0028】
記録媒体読取部17は、上述のカードスロット4を備えており、当該カードスロット4に装着された外部情報記憶媒体4aから情報を読み出したり、当該外部情報記憶媒体4aに情報を記録したりするようになっている。
【0029】
ここで、外部情報記憶媒体4aには、通信部16を介してダウンロードされる画像ファイル132等が格納されるようになっている。なお、この画像ファイル132は後述の記憶部13における画像ファイル132と同様のデータ構造を有しているため、ここでは説明を省略する。
【0030】
記憶部13は、ROM(Read Only Memory)等により構成される不揮発性のメモリであり、各種プログラム及び各種データを記憶している。具体的には、記憶部13は、本発明に係るプログラムとしての情報表示プログラム130と、画像ファイル群131とを記憶している。
【0031】
情報表示プログラム130は、後述の情報表示処理(図4〜図5参照)をCPU11に実行させるためのプログラムである。
【0032】
画像ファイル群131には、複数の画像ファイル132が含まれており、各画像ファイル132には複数の画像データ133と、表示態様設定データ134とが含まれている。
【0033】
このうち画像データ133は、座標系に重ねて表示可能な画像についてのデータであり、グラフで近似し得る所定形状(例えば放物線や直線など)を表すようになっている。より詳細には、画像データ133の画像は、例えば図3(a)に示すように、ボールや振り子などの移動物体を連続撮影したそれぞれの画像となっており、各画像における物体位置(解析対象点)の集合によって所定形状を表すようになっている。なお、これらの画像データ133は、動画データから抽出されたデータであっても良いし、作図された画像など、実際の事象とは異なる画像のデータであっても良い。
【0034】
表示態様設定データ134には、表示画面内の画像表示領域に合わせて設定されるべきXY座標系の範囲(XY軸の上限値,下限値)や目盛間隔についての情報が含まれている。
【0035】
RAM12は、情報を一時的に格納する揮発性のメモリであり、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納する複数のワークエリアを有する。具体的には、本実施の形態におけるRAM12は、運動タイプ記憶領域120やプロット形状記憶領域121、方向変化回数記憶領域122を有している。
【0036】
運動タイプ記憶領域120には、後述の情報表示処理(図4〜図5参照)において画像ファイル132内の各画像で示される解析対象点の運動のタイプ(種類)が記憶されるようになっている。ここで、運動のタイプとしては、例えば、左右運動(ばね運動、振り子運動など)や上下運動(バウンド、自由落下など)、回転運動(円運動、楕円運動など)が用いられている。
【0037】
プロット形状記憶領域121には、後述の情報表示処理(図4〜図5参照)において画像に重ねて表示されるプロット点Pの形状が記憶されるようになっている。
【0038】
方向変化回数記憶領域122には、後述の情報表示処理(図4〜図5参照)においてプロット点Pの遷移方向の変化回数が記憶されるようになっている。
【0039】
CPU11は、関数電卓1の各部を中央制御する。具体的には、CPU11は、記憶部13に記憶されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムをRAM12に展開し、RAM12に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
【0040】
[1.3 関数電卓の動作]
続いて、関数電卓1の動作について説明する。
【0041】
図4〜図5は、情報表示処理の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この情報表示処理は、ユーザによりタッチパネル30やキー入力部14を介して情報表示処理の実行指示が入力されると、記憶部13から情報表示プログラム130が読み出されてRAM12に適宜展開される結果、当該情報表示プログラム130とCPU11との協働によって実行される。
【0042】
図4に示すように、情報表示処理においては、まずCPU11は、記憶部13から何れかの画像ファイル132の読み出す旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップS1)。
【0043】
このステップS1において記憶部13から画像ファイル132を読み出す旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS1;Yes)には、CPU11は、ユーザ操作に基づいて何れかの画像ファイル132を指定画像ファイル132Sとして指定した後(ステップS2)、後述のステップS21に移行する。
【0044】
また、上述のステップS1において記憶部13から画像ファイル132を読み出す旨の操作が行われないと判定した場合(ステップS1;No)には、CPU11は、インターネット上のサーバから画像ファイル132を読み出す旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS11)、行われないと判定した場合(ステップS11;No)には他の処理へ移行する。
【0045】
また、ステップS11においてサーバから画像ファイル132を読み出す旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS11;Yes)には、CPU11は、通信部16を介してサーバと通信を行いつつ、ユーザ操作に基づいて、画像によって示されるべき運動のタイプを指定した後(ステップS12)、指定タイプの運動を行う解析対象点を画像内に含む画像ファイル132のファイル名をサーバから受信して、ディスプレイ3に一覧表示させる(ステップS13)。
【0046】
次に、CPU11は、ユーザ操作に基づいて何れかの画像ファイル132を指定画像ファイル132Sとして指定した後(ステップS14)、ステップS12で指定された運動のタイプを当該画像ファイル132の運動タイプとして設定し、運動タイプ記憶領域120に記憶させる(ステップS15)。なお、本実施の形態においては、このときCPU11は、指定画像ファイル132Sの内容をRAM12に一時記憶させることとして説明するが、記憶部13の画像ファイル群131に含めて記憶することとしても良い。
【0047】
次に、CPU11は、指定画像ファイル132Sにおける先頭の画像データ133の画像をディスプレイ3に表示させた後(ステップS21)、プロット操作を開始する旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップS22)。
【0048】
このステップS22においてプロット操作を開始する旨の操作が行われないと判定した場合(ステップS22;No)には、CPU11は、画像内の解析対象点についての運動タイプの指定操作が行われるか否かを判定する(ステップS51)。
【0049】
このステップS51において運動タイプの指定操作が行われたと判定した場合(ステップS51;Yes)には、CPU11は、画像内の解析対象点についての運動タイプの選択肢として「左右運動(振り子、左右ばね他)」,「上下運動(バウンド、自由落下等)」,「回転運動(円、楕円他)」、「自動検知」をディスプレイ3に表示させて、ユーザ操作に基づいて何れかの選択肢の運動タイプを選択する(ステップS52)。ここで、「自動検知」の選択肢は、CPU11が自動で運動タイプを検知することを意味する。また、上述のステップS12により運動タイプが指定されている場合には、このステップS52においてCPU11は、同じ運動タイプ、つまり既に運動タイプ記憶領域120に記憶されている運動タイプを自動的に選択する。
【0050】
次に、CPU11は、選択された運動タイプを運動タイプ記憶領域120に記憶させ(ステップS53)、上述のステップS22に移行する。
【0051】
また、ステップS51において運動タイプの指定操作が行われないと判定した場合(ステップS51;No)には、CPU11は、プロット形状の指定操作が行われるか否かを判定し(ステップS55)、行われないと判定した場合(ステップS55;No)には、上述のステップS22に移行する。
【0052】
また、ステップS55においてプロット形状の指定操作が行われたと判定した場合(ステップS55;Yes)には、CPU11は、プロット形状の選択肢として「×」マークや「+」マーク、矢印マーク、数字マークをディスプレイ3に表示させて、ユーザ操作に基づいて何れかの選択肢のプロット形状を選択する(ステップS56)。ここで、矢印マークの形状のプロット点Pは、プロット点Pの遷移方向に向いた状態で表示されるようになっている。また、数字マークの形状のプロット点Pは、方向変化回数記憶領域122における方向変化回数に対応する番号(以下、方向変化番号とする)を示すようになっている。
【0053】
次に、CPU11は、選択されたプロット形状をプロット形状記憶領域121に記憶させた後(ステップS57)、上述のステップS22に移行する。
【0054】
そして、このステップS22においてプロット操作を開始する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS22;Yes)には、CPU11は、方向変化回数記憶領域122に「1」を記憶させた後(ステップS23)、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作(タッチ操作)を受け付ける(ステップS24)。
【0055】
次に、CPU11は、プロット形状記憶領域121に記憶された形状のプロット点Pをプロット位置(プロット操作の対象位置)に黒色で表示させる(ステップS25)。なお。このときCPU11は、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「数字マーク」である場合には、方向変化回数記憶領域122内の方向変化回数を読み出し、プロット点Pの形状を、方向変化回数の対応番号(方向変化番号)の形状とする。
【0056】
次に、図5に示すように、CPU11は、既に表示されている各プロット点Pを表示させて維持しつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像を表示対象に切り替えてディスプレイ3に表示させた後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)を受け付ける(ステップS27)。
【0057】
次に、CPU11は、運動タイプ記憶領域120に記憶されている運動タイプが「自動検知」であるか否かを判定し(ステップS28)、「自動検知」でないと判定した場合(ステップS28;No)には、後述のステップS41に移行する。
【0058】
また、ステップS28において運動タイプ記憶領域120に記憶されている運動タイプが「自動検知」であると判定した場合(ステップS28;Yes)には、CPU11は、前回のプロット位置と、今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が概ね左右方向であるか否かを判定する(ステップS31)。
【0059】
このステップS31において前回のプロット位置と今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が概ね左右方向であると判定した場合(ステップS31;Yes)には、CPU11は、運動タイプ記憶領域120に運動タイプとして「左右運動」を記憶させ(ステップS32)、後述のステップS41に移行する。
【0060】
また、ステップS31において前回のプロット位置と今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が左右方向ではないと判定した場合(ステップS31;No)には、CPU11は、前回のプロット位置と、今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が概ね上下方向であるか否かを判定する(ステップS33)。
【0061】
このステップS33において前回のプロット位置と今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が概ね上下方向であると判定した場合(ステップS33;Yes)には、CPU11は、運動タイプ記憶領域120に運動タイプとして「上下運動」を記憶させ(ステップS34)、後述のステップS41に移行する。
【0062】
また、ステップS33において前回のプロット位置と今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が上下方向ではないと判定した場合(ステップS33;No)には、CPU11は、運動タイプ記憶領域120に運動タイプとして「回転運動」を記憶させる(ステップS35)。
【0063】
次に、CPU11は、運動タイプに応じたプロット点の色や方向を決定する(ステップS41)。
【0064】
具体的には、図6に示すように、運動タイプが「左右運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向(ディスプレイ3の左から右に向かう方向)にマイナスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色をピンクにする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを左向きにする。
【0065】
また、運動タイプが「左右運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色を青色にする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを右向きにする。
【0066】
また、運動タイプが「上下運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してY軸方向(ディスプレイ3の下から上に向かう方向)にマイナスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色をピンクにする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを下向きにする。
【0067】
また、運動タイプが「上下運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してY軸方向にプラスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色を青色にする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを上向きにする。
【0068】
また、運動タイプが「回転運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラス、Y軸方向にプラスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色をピンクにする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを右上向きにする。
【0069】
また、運動タイプが「回転運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラス、Y軸方向にマイナスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色を青色にする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを右下向きにする。
【0070】
また、運動タイプが「回転運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナス、Y軸方向にプラスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色を緑色にする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを左上向きにする。
【0071】
また、運動タイプが「回転運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナス、Y軸方向にマイナスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色を水色にする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを左下向きにする。
【0072】
以上のステップS41により、運動タイプ記憶領域120に記憶された運動タイプに基づき、プロット操作の順に従って表示画面内でのプロット点Pの遷移方向が検出され、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点Pが変化前のプロット点Pとは異なる表示形態に決定されることとなる。
【0073】
次に、図5に示すように、CPU11は、前回のプロット点Pから今回のプロット位置への遷移方向と、前回のプロット点Pまでの遷移方向とが一致するか否かに基づいて、遷移方向が変化したか否かを判定し、変化した場合には、方向変化回数記憶領域122内の方向変化回数に「1」を加算する(ステップS42)。これにより、今回のプロット位置に新たなプロット点Pが表示された場合での遷移方向の変化回数が方向変化回数記憶領域122に記憶される。なお、このとき前回のプロット点Pまでの遷移方向が存在しない場合には、CPU11は方向変化回数を加算せず、そのままの値とする。
【0074】
次に、CPU11は、ステップS41で決定した色のプロット点Pを、今回のプロット位置に表示させる(ステップS43)。また、このときCPU11は、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「数字マーク」である場合には、方向変化回数記憶領域122内の方向変化回数を読み出し、プロット点Pの形状を、方向変化回数の対応番号(方向変化番号)の形状とする。また、このときCPU11は、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、プロット点Pの形状を、ステップS41で決定された向きの矢印形状とする。
【0075】
次に、CPU11は、前回のプロット点Pが黒色で表示されているか否かを判定し(ステップS44)、黒色で表示されていないと判定した場合(ステップS44;No)には後述のステップS47に移行する。
【0076】
また、ステップS44において前回のプロット点Pが黒色で表示されていると判定した場合(ステップS44;Yes)には、CPU11は、運動タイプ記憶領域120に記憶された運動タイプが「左右運動」及び「上下運動」の何れかであるか否かを判定し(ステップS45)、何れでもないと判定した場合(ステップS45;No)には後述のステップS47に移行する。
【0077】
また、ステップS45において運動タイプが「左右運動」及び「上下運動」の何れかであると判定した場合(ステップS45;Yes)には、CPU11は、前回のプロット点Pを、今回のプロット点Pと同じ色に変更する(ステップS46)。
【0078】
次に、CPU11は、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在するか否かを判定し(ステップS47)、存在すると判定した場合(ステップS47;Yes)には上述のステップS26に移行する。
【0079】
また、ステップS47において指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在しないと判定した場合(ステップS47;No)には、CPU11は、現時点で表示されているプロット点Pの散布図を表示させる旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS48)、行われないと判定した場合(ステップS48;No)には他の処理へ移行する。
【0080】
また、ステップS48においてプロット点Pの散布図を表示させる旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS48;Yes)には、CPU11は、プロット点Pの重ねられた画像をディスプレイ3の左側領域に表示させるとともに、これらプロット点Pの散布図(横軸に画像の撮影時間、縦軸にX軸方向(またはY軸方向)のプロット位置を示した図)をディスプレイ3の右側領域に表示させ(ステップS49)、情報表示処理を終了する。
【0081】
[1.4 動作例]
続いて、図面を参照しつつ、上述した関数電卓1の動作を具体的に説明する。
【0082】
(動作例1)
まず、記憶部13から何れかの画像ファイル132の読み出す旨の操作をユーザが行い(ステップS1;Yes)、図3(a)の左側に示される振り子の画像ファイル132を指定すると、この画像ファイル132が指定画像ファイル132Sとして指定される(ステップS2)。
【0083】
次に、図7(a)に示すように、指定画像ファイル132Sにおける先頭の画像データ133の画像がディスプレイ3に表示され(ステップS21)、ユーザが画像内の解析対象点についての運動タイプの指定操作を行うと(ステップS51;Yes)、図7(b)に示すように、運動タイプの選択肢として「左右運動(振り子、左右ばね他)」,「上下運動(バウンド、自由落下等)」,「回転運動(円、楕円他)」、「自動検知」が表示される。
【0084】
次に、図7(c)に示すように、ユーザが運動タイプ「左右運動」を選択すると(ステップS52)、選択された運動タイプ「左右運動」が運動タイプ記憶領域120に記憶される(ステップS53)。
【0085】
次に、ユーザがプロット操作を開始する旨の操作を行うと(ステップS22;Yes)、方向変化回数記憶領域122に「1」が記憶された後(ステップS23)、図7(d)に示すように、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点(ここでは振り子の中心)についてのプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS24)。
【0086】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、プロット形状記憶領域121に記憶された形状(ここでは「×」マーク)のプロット点Pkがプロット位置(プロット操作の対象位置)に黒色で表示される(ステップS25)。なお、本動作例においてプロット点Pの符号「P」に対する添え字「k」は、当該プロット点Pが黒(black)で表示されていることを示している。同様に、プロット点Pの符号「P」に対する添え字「p」,「b」,「g」,「lb」は、当該プロット点Pがピンク(pink),青色(blue),緑色(green),水色(light blue)で表示されていることを示している。
【0087】
次に、既に表示されているプロット点Pkが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0088】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、運動タイプが「左右運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナスの遷移をしていると判定され、今回表示されるプロット点Pの色がピンクに決定される(ステップS41)。
【0089】
次に、図7(e)に示すように、ステップS41で決定した色(ピンク)のプロット点Ppが今回のプロット位置に表示された後(ステップS43)、前回のプロット点Pkが黒色で表示されていると判定され(ステップS44;Yes)、前回のプロット点Pkが今回のプロット点Ppと同じ色(ピンク)に変更される(ステップS46)。
【0090】
次に、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在すると判定され(ステップS47;Yes)、既に表示されているプロット点Pが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0091】
以降、図8(a)に示すように、同様にして、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「左右運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色がピンクに決定され(ステップS41)、決定した色(ピンク)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0092】
一方、図8(b)に示すように、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「左右運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色が青色に決定され(ステップS41)、決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。なお、この図では、青色のプロットPbを網掛けで表示している。
【0093】
以降、図8(c)に示すように、同様にして、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「左右運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色が青色に決定され(ステップS41)、決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0094】
そして、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在しないと判定され(ステップS47;No)、現時点で表示されているプロット点Pの散布図を表示させる旨の操作をユーザが行うと(ステップS48;Yes)、図8(d)に示すように、プロット点Pの重ねられた画像がディスプレイ3の左側領域に表示されるとともに、プロット点Pの散布図がディスプレイ3の右側領域に表示される(ステップS49)。
【0095】
(動作例2)
まず、上述の図7(c)に示した状態の後、プロット形状の指定操作をユーザが行うと(ステップS55;Yes)、図9(a)に示すように、プロット形状の選択肢として「×」マークや「+」マーク、矢印マーク、数字マークが表示されて、ユーザが数字マークのプロット形状を選択すると(ステップS56)、選択されたプロット形状「数字マーク」がプロット形状記憶領域121に記憶される(ステップS57)。
【0096】
次に、ユーザがプロット操作を開始する旨の操作を行うと(ステップS22;Yes)、方向変化回数記憶領域122に「1」が記憶された後(ステップS23)、図9(b)に示すように、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点(ここでは振り子の中心)についてのプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS24)。
【0097】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、プロット形状記憶領域121に記憶された形状(ここでは数字マーク)のプロット点Pがプロット位置(プロット操作の対象位置)に黒色で表示される(ステップS25)。より詳細には、このとき方向変化回数記憶領域122内の方向変化回数「1」が読み出され、プロット点Pの形状が方向変化回数の対応番号「1」の形状とされる。
【0098】
次に、図9(c)に示すように、既に表示されているプロット点Pkが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0099】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、運動タイプが「左右運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナスの遷移をしていると判定され、今回表示されるプロット点Pの色がピンクに決定される(ステップS41)。なお、このとき前回のプロット点Pkまでの遷移方向は存在しないため、方向変化回数記憶領域122内の方向変化回数は「1」のままとされる(ステップS42)。
【0100】
次に、ステップS41で決定した色(ピンク)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示された後(ステップS43)、前回のプロット点Pkが黒色で表示されていると判定され(ステップS44;Yes)、前回のプロット点Pkが今回のプロット点Ppと同じ色(ピンク)に変更される(ステップS46)。
【0101】
次に、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在すると判定され(ステップS47;Yes)、既に表示されているプロット点Pが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0102】
以降、同様にして、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「左右運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色がピンクに決定され(ステップS41)、決定した色(ピンク)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0103】
一方、図9(d)に示すように、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「左右運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色が青色に決定される(ステップS41)。
【0104】
次に、前回のプロット点Pから今回のプロット位置への遷移方向(右)と、前回のプロット点Pまでの遷移方向(左)とが一致するか否かに基づいて、遷移方向が変化したと判定され、方向変化回数記憶領域122内の方向変化回数が「2」とされた後(ステップS42)、ステップS41で決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)なお、この図では、青色のプロットPbを網掛けで表示している。
【0105】
以降、同様にして、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「左右運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色が青色に決定され(ステップS41)、決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0106】
そして、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在しないと判定され(ステップS47;No)、現時点で表示されているプロット点Pの散布図を表示させる旨の操作をユーザが行うと(ステップS48;Yes)、図9(e)に示すように、プロット点Pの重ねられた画像がディスプレイ3の左側領域に表示されるとともに、プロット点Pの散布図がディスプレイ3の右側領域に表示される(ステップS49)。
【0107】
(動作例3)
まず、サーバから画像ファイル132を読み出す旨の操作をユーザが行うと(ステップS11;Yes)、サーバと通信が行われ、図10(a)に示すように、画像によって示されるべき運動タイプの一覧がディスプレイ3に表示される。
【0108】
次に、ユーザが「回転運動」を指定すると(ステップS12)、図10(b)に示すように、この運動タイプに該当する画像ファイル132のファイル名がディスプレイ3に一覧表示される(ステップS13)。なお、このサーバには、運動タイプ「左右運動」に該当する画像ファイル132として、図3(b)の左側に示す「振り子動画」の画像ファイル等が格納されており、運動タイプ「上下運動」に該当する画像ファイル132として、図3(b)の中央に示す「バネ動画」の画像ファイル等が格納されており、運動タイプ「回転運動」に該当する画像ファイル132として、図3(b)の右側に示す「掛け時計」の画像ファイル等が格納されている。
【0109】
次に、ユーザが「掛け時計」の画像ファイル132を指定画像ファイル132Sとして指定すると(ステップS14)、ステップS12で指定された運動のタイプ「回転運動」が当該画像ファイル132の運動タイプとして運動タイプ記憶領域120に記憶される(ステップS15)。
【0110】
次に、図10(c)に示すように、指定画像ファイル132Sにおける先頭の画像データ133の画像がディスプレイ3に表示され(ステップS21)、ユーザが解析対象点についての運動タイプの指定操作を確認のために行うと(ステップS51;Yes)、図10(d)に示すように、運動タイプの選択肢として「左右運動(振り子、左右ばね他)」,「上下運動(バウンド、自由落下等)」,「回転運動(円、楕円他)」、「自動検知」が表示され、「回転運動」が選択された状態となり、選択された運動タイプ「回転運動」が運動タイプ記憶領域120に改めて記憶される(ステップS53)。
【0111】
次に、ユーザがプロット操作を開始する旨の操作を行うと(ステップS22;Yes)、方向変化回数記憶領域122に「1」が記憶された後(ステップS23)、図10(e)に示すように、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点(ここでは分針の先端)についてのプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS24)。
【0112】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、プロット形状記憶領域121に記憶された形状(ここでは「×」マーク)のプロット点Pkがプロット位置(プロット操作の対象位置)に黒色で表示される(ステップS25)。
【0113】
次に、図10(f)に示すように、既に表示されているプロット点Pkが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0114】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、運動タイプが「回転運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラス、Y軸方向にマイナスの遷移をしていると判定され、今回表示されるプロット点Pの色が青色に決定される(ステップS41)。
【0115】
次に、ステップS41で決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示された後(ステップS43)、前回のプロット点Pkが黒色で表示されていると判定され(ステップS44;Yes)、前回のプロット点Pkが今回のプロット点Pbと同じ色(青色)に変更される(ステップS46)。
【0116】
次に、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在すると判定され(ステップS47;Yes)、既に表示されているプロット点Pが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0117】
以降、図11(a)に示すように、同様にして、ユーザがプロット操作を行うと、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラス、Y軸方向にプラスの遷移をしていると判定される場合には、表示される各プロット点Pの色がピンクに決定される。また、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラス、Y軸方向にマイナスの遷移をしていると判定される場合には、表示される各プロット点Pの色が青色に決定される。また、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナス、Y軸方向にプラスの遷移をしていると判定される場合には、表示される各プロット点Pの色が緑色に決定される。また、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナス、Y軸方向にマイナスの遷移をしていると判定される場合には、表示される各プロット点Pの色が水色に決定される(ステップS41)。
そして、決定した色のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0118】
次に、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在しないと判定され(ステップS47;No)、現時点で表示されているプロット点Pの散布図を表示させる旨の操作をユーザが行うと(ステップS48;Yes)、図11(b),(c)に示すように、プロット点Pの重ねられた画像がディスプレイ3の左側領域に表示されるとともに、プロット点Pの散布図がディスプレイ3の右側領域に表示される(ステップS49)。
【0119】
また、上述の図10(d)に示した状態の後、プロット形状の指定操作をユーザが行うと(ステップS55;Yes)、図11(d)に示すように、プロット形状の選択肢として「×」マークや「+」マーク、矢印マーク、数字マークが表示されて、ユーザが矢印マークのプロット形状を選択すると(ステップS56)、選択されたプロット形状「矢印マーク」がプロット形状記憶領域121に記憶される(ステップS57)。
【0120】
そして、図10(e)〜図11(a)と同様にプロット操作を行った後、プロット点Pの散布図を表示させる旨の操作をユーザが行うと(ステップS48;Yes)、図11(e)に示すように、矢印マークのプロット点Pと重ねられた画像がディスプレイ3の左側領域に表示されるとともに、プロット点Pの散布図がディスプレイ3の右側領域に表示される(ステップS49)。
【0121】
(動作例4)
まず、記憶部13から何れかの画像ファイル132の読み出す旨の操作をユーザが行い(ステップS1;Yes)、図3(a)の右側に示される「ボール動画」の画像ファイル132を指定すると、この画像ファイル132が指定画像ファイル132Sとして指定される(ステップS2)。
【0122】
次に、図12(a)に示すように、指定画像ファイル132Sにおける先頭の画像データ133の画像がディスプレイ3に表示され(ステップS21)、ユーザが画像内の解析対象点についての運動タイプの指定操作を行うと(ステップS51;Yes)、図12(b)に示すように、運動タイプの選択肢として「左右運動(振り子、左右ばね他)」,「上下運動(バウンド、自由落下等)」,「回転運動(円、楕円他)」、「自動検知」が表示される。
【0123】
次に、ユーザが運動タイプ「自動検知」を選択すると(ステップS52)、選択された運動タイプ「自動検知」が運動タイプ記憶領域120に記憶される(ステップS53)。
【0124】
次に、ユーザがプロット操作を開始する旨の操作を行うと(ステップS22;Yes)、方向変化回数記憶領域122に「1」が記憶された後(ステップS23)、図12(c)に示すように、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点(ここではボールの位置)についてのプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS24)。
【0125】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、プロット形状記憶領域121に記憶された形状(ここでは「×」マーク)のプロット点Pkがプロット位置(プロット操作の対象位置)に黒色で表示される(ステップS25)。
【0126】
次に、既に表示されているプロット点Pkが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0127】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、運動タイプ記憶領域120に記憶されている運動タイプが「自動検知」であると判定された後(ステップS28;Yes)、前回のプロット位置と、今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が概ね上下方向であると判定され(ステップS33;Yes)、運動タイプ記憶領域120に運動タイプとして「上下運動」が記憶される(ステップS34)。
【0128】
次に、運動タイプが「上下運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してY軸方向にマイナスの遷移をしていると判定され、今回表示されるプロット点Pの色がピンクに決定される(ステップS41)。
【0129】
次に、図12(d)に示すように、ステップS41で決定した色(ピンク)のプロット点Ppが今回のプロット位置に表示された後(ステップS43)、前回のプロット点Pkが黒色で表示されていると判定され(ステップS44;Yes)、前回のプロット点Pkが今回のプロット点Ppと同じ色(ピンク)に変更される(ステップS46)。
【0130】
次に、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在すると判定され(ステップS47;Yes)、既に表示されているプロット点Pが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0131】
以降、図12(e)に示すように、同様にして、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「上下運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してY軸方向にマイナスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色がピンクに決定され(ステップS41)、決定した色(ピンク)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0132】
一方、図12(f)に示すように、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「上下運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してY軸方向にプラスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色が青色に決定され(ステップS41)、決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)
【0133】
以降、図12(g)に示すように、同様にして、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「上下運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色が青色に決定され(ステップS41)、決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0134】
以上、本実施の形態によれば、図5のステップS41や図6、図7〜図12等に示したように、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザが行うと、プロット操作に応じて表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点Pが表示されて維持されつつ、表示制御される画像データ133が指定画像ファイル132S内で順に切り替えられ、プロット操作の順に従って、表示画面内でのプロット点Pの遷移方向が検出され、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点Pが変化前のプロット点Pとは異なる表示形態で表示されるので、解析対象点が同位置を複数回通過してプロットが重なる場合であっても、何れの方向に向かう移動内でのプロットであるかを見易く表示することができる。
【0135】
また、図4のステップS12〜S15や図10等に示したように、選択された種類の運動を行う解析対象点が各画像内に含まれる画像ファイル132がサーバから取得されて、指定画像ファイル132Sとして指定されるので、この場合には、ユーザの選択する運動の種類と、指定画像ファイル132Sの各画像で示される運動の種類とを確実に一致させることができる。従って、誤った運動種類を選択してしまうのを防止することができる。
【0136】
また、図5のステップS42や図9等に示したように、プロット操作が行われた場合に、このプロット操作の対象位置に新たなプロット点Pが表示された場合での遷移方向の変化回数が検出され、この変化回数に対応する番号が当該新たなプロット点Pに含めて表示されるので、何れの方向に向かう何回目の移動内でのプロットであるかを見易く表示することができる。
【0137】
なお、上記の実施の形態における関数電卓1の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0138】
例えば、本発明に係る情報表示装置を関数電卓1として説明したが、本発明が適用可能なものは、このような製品に限定されず、携帯電話、パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機などの電子機器全般に適用可能である。また、本発明に係る情報表示プログラム130は、関数電卓1に対して着脱可能な外部情報記憶媒体4a等に記憶されることとしてもよい。
【0139】
また、方向変化回数に対応する番号が新たなプロット点Pに含めて表示されることとして説明したが、方向変化回数が大きいほど、新たなプロット点Pの色を濃い色にすることとしても良い。この場合にも、何れの方向に向かう何回目の移動内でのプロットであるかを見易く表示することができる。
【符号の説明】
【0140】
1 関数電卓
2 入力キー群
3 ディスプレイ
11 CPU
12 RAM
13 記憶部
14 キー入力部
15 表示部
130 情報表示プログラム
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、関数式のグラフ等を表示する情報表示装置においては、実生活中での事象とグラフ内容とを関連付けることで学習効果を高める狙いから、グラフの背景に画像を表示できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。より詳細には、この情報表示装置においては、物体の移動の様子を示す一連の画像がグラフと対応付けて記憶されており、グラフ上の一点をユーザが指定すると、その指定位置に物体が移動したときの画像が背景に表示されるようになっている。
【0003】
ところで、実生活中での事象とグラフ内容とを関連付ける学習方法としては、上記特許文献1記載の手順とは逆に、一連の各画像中の物体位置をそれぞれ順にペンで指定することによって、その各指定位置にプロット点を表示させて散布図を描画させることも考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−131655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、単純に各画像中の物体位置を指定して散布図を描画させる場合には、物体の運動が振り子運動のように同位置を複数回通過する運動であると、プロット点が重なってしまい、何れの方向に向かう運動内でのプロット点であるかが見難くなってしまう。
【0006】
本発明の課題は、何れの方向に向かう移動内でのプロット点であるかを見易く表示することのできる情報表示装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、情報表示装置において、
画像データを複数有する画像ファイルを少なくとも1つ記憶する画像ファイル記憶手段と、
前記画像ファイル記憶手段における何れかの画像ファイルを、ユーザ操作に基づいて指定画像ファイルとして指定する画像ファイル指定手段と、
前記指定画像ファイルにおける何れかの画像データの画像を表示画面に表示させる画像表示制御手段と、
前記画像データの画像を表示した状態の前記表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるプロット操作入力手段と、
前記プロット操作に応じて、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持しつつ、前記画像表示制御手段により表示制御される画像データを前記指定画像ファイル内で順に切り替えるプロット表示制御手段と、
前記プロット操作の順に従って、前記表示画面内でのプロット点の遷移方向を検出し、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点を変化前のプロット点とは異なる表示形態で表示させるプロット表示形態制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報表示装置において、
ユーザ操作に基づいて、解析対象点の運動の種類として、左右方向の運動、上下方向の運動及び回転運動の何れかを選択する運動種類選択手段を備え、
前記プロット表示形態制御手段は、
前記運動種類選択手段により選択された運動の種類に基づいて、前記遷移方向を検出することを特徴する。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の情報表示装置において、
前記運動種類選択手段により選択された種類の運動を行う解析対象点が各画像内に含まれる前記画像ファイルを、外部機器から取得して前記指定画像ファイルとして指定する画像ファイル取得手段を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の情報表示装置において、
前記プロット表示形態制御手段は、
前記プロット操作が行われた場合に、このプロット操作の対象位置に新たなプロット点が表示された場合での前記遷移方向の変化回数を検出し、この変化回数に対応する番号を、当該新たなプロット点に含めて表示させる変化番号表示制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0011】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の情報表示装置において、
前記プロット表示形態制御手段は、
前記プロット操作が行われた場合に、このプロット操作の対象位置に新たなプロット点が表示された場合での前記遷移方向の変化回数を検出し、この変化回数の大きいプロット点ほど、当該プロット点を濃い色で表示させるプロット点濃度制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0012】
請求項6記載の発明は、表示画面を有するコンピュータに、
画像データを複数有する画像ファイルを少なくとも1つ記憶する画像ファイル記憶機能と、
前記画像ファイル記憶機能により記憶された何れかの画像ファイルを、ユーザ操作に基づいて指定画像ファイルとして指定する画像ファイル指定機能と、
前記指定画像ファイルにおける何れかの画像データの画像を表示画面に表示させる画像表示制御機能と、
前記画像データの画像を表示した状態の前記表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるプロット操作入力機能と、
前記プロット操作に応じて、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持しつつ、前記画像表示制御機能により表示制御される画像データを前記指定画像ファイル内で順に切り替えるプロット表示制御機能と、
前記プロット操作の順に従って、前記表示画面内でのプロット点の遷移方向を検出し、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点を変化前のプロット点とは異なる表示形態で表示させるプロット表示形態制御機能と、
を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、画像データの画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザが行うと、プロット操作に応じて表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点が表示されて維持されつつ、表示制御される画像データが指定画像ファイル内で順に切り替えられ、プロット操作の順に従って、表示画面内でのプロット点の遷移方向が検出され、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点が変化前のプロット点とは異なる表示形態で表示されるので、解析対象点が同位置を複数回通過してプロットが重なる場合であっても、何れの方向に向かう移動内でのプロットであるかを見易く表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】関数電卓の概略構成を示す平面図である。
【図2】関数電卓の機能構成を示すブロック図である。
【図3】画像ファイルの画像例を示す図である。
【図4】情報表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】情報表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】運動タイプと、プロット点の色,方向との関係を示す図である。
【図7】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図8】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図9】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図10】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図11】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図12】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態の一例を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0016】
[1.1 外観構成]
図1は、本発明に係る電子機器を適用した関数電卓1の概略構成を示す平面図である。
この図に示すように、関数電卓1は、各種キー群を有する入力キー群2と、ディスプレイ3と、カードスロット4等を備えている。
【0017】
入力キー群2は、ユーザから数値や演算記号等の数式構成要素の入力操作を受けたり、各種処理の指示操作を受けたりするためのキー群であり、それぞれ固有の機能を割り当てられた複数のキーを備えている。本実施の形態においては、入力キー群2は、テンキー20や演算記号キー21、カーソルキー22、EXEキー23、削除キー24等を備えている。
【0018】
このうち、テンキー20は数値の入力操作を受けるキーであり、演算記号キー21は四則演算の記号や括弧、分数の括線、根号(√)、対数記号、定数(円周率「π」や光速度「c」等)、三角関数記号など、各種演算記号の入力操作を受けるキーである。
【0019】
カーソルキー22は、ディスプレイ3内で編集対象位置や選択対象位置を示すカーソルを所定の方向に移動させる場合等に押下されるキーであり、本実施の形態においては、上下左右の4方向について入力可能に構成されている。
【0020】
EXEキー23は、処理の実行指示や決定指示の入力操作を受けるキーであり、例えば数式の入力後に演算処理の実行を指示するキーとして機能するようになっている。削除キー24は、ディスプレイ3に表示されている数値や演算記号などの削除操作を受けるキーである。
【0021】
ディスプレイ3は、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescent Display)等により構成されており、入力キー群2などの操作に応じた文字や符号、数式、演算結果などの他、関数電卓1を使用するために必要な各種データを表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ3では、複数のレイヤーを重ねて表示することができるようになっている。また、本実施の形態におけるディスプレイ3には、タッチパネル30が表示画面全面に亘って一体的に設けられている。
【0022】
カードスロット4は、種々の情報を記憶した外部情報記憶媒体4a(図2参照)と着脱可能に設けられている。
【0023】
[1.2 機能構成]
続いて、関数電卓1の機能構成を説明する。
図2は、関数電卓1の概略的な機能構成を示すブロック図である。
【0024】
この図に示すように、関数電卓1は、キー入力部14と、表示部15と、通信部16と、記録媒体読取部17と、記憶部13と、RAM(Random Access Memory)12と、CPU(Central Processing Unit)11と、を備えて構成されている。
【0025】
キー入力部14は、上述の入力キー群2を備えており、押下されたキーに対応する操作信号をCPU11に出力するようになっている。
【0026】
表示部15は、上述のディスプレイ3を備えており、CPU11からの表示信号に従って各種情報をディスプレイ3に表示するようになっている。また、この表示部15は、ディスプレイ3と一体的に設けられたタッチパネル30を備えており、表示画面に対する入力ペンの接触位置情報をCPU11に出力するようになっている。
【0027】
通信部16は、インターネットに接続可能となっており、これにより、インターネットに接続される外部機器との通信が可能となっている。
【0028】
記録媒体読取部17は、上述のカードスロット4を備えており、当該カードスロット4に装着された外部情報記憶媒体4aから情報を読み出したり、当該外部情報記憶媒体4aに情報を記録したりするようになっている。
【0029】
ここで、外部情報記憶媒体4aには、通信部16を介してダウンロードされる画像ファイル132等が格納されるようになっている。なお、この画像ファイル132は後述の記憶部13における画像ファイル132と同様のデータ構造を有しているため、ここでは説明を省略する。
【0030】
記憶部13は、ROM(Read Only Memory)等により構成される不揮発性のメモリであり、各種プログラム及び各種データを記憶している。具体的には、記憶部13は、本発明に係るプログラムとしての情報表示プログラム130と、画像ファイル群131とを記憶している。
【0031】
情報表示プログラム130は、後述の情報表示処理(図4〜図5参照)をCPU11に実行させるためのプログラムである。
【0032】
画像ファイル群131には、複数の画像ファイル132が含まれており、各画像ファイル132には複数の画像データ133と、表示態様設定データ134とが含まれている。
【0033】
このうち画像データ133は、座標系に重ねて表示可能な画像についてのデータであり、グラフで近似し得る所定形状(例えば放物線や直線など)を表すようになっている。より詳細には、画像データ133の画像は、例えば図3(a)に示すように、ボールや振り子などの移動物体を連続撮影したそれぞれの画像となっており、各画像における物体位置(解析対象点)の集合によって所定形状を表すようになっている。なお、これらの画像データ133は、動画データから抽出されたデータであっても良いし、作図された画像など、実際の事象とは異なる画像のデータであっても良い。
【0034】
表示態様設定データ134には、表示画面内の画像表示領域に合わせて設定されるべきXY座標系の範囲(XY軸の上限値,下限値)や目盛間隔についての情報が含まれている。
【0035】
RAM12は、情報を一時的に格納する揮発性のメモリであり、実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納する複数のワークエリアを有する。具体的には、本実施の形態におけるRAM12は、運動タイプ記憶領域120やプロット形状記憶領域121、方向変化回数記憶領域122を有している。
【0036】
運動タイプ記憶領域120には、後述の情報表示処理(図4〜図5参照)において画像ファイル132内の各画像で示される解析対象点の運動のタイプ(種類)が記憶されるようになっている。ここで、運動のタイプとしては、例えば、左右運動(ばね運動、振り子運動など)や上下運動(バウンド、自由落下など)、回転運動(円運動、楕円運動など)が用いられている。
【0037】
プロット形状記憶領域121には、後述の情報表示処理(図4〜図5参照)において画像に重ねて表示されるプロット点Pの形状が記憶されるようになっている。
【0038】
方向変化回数記憶領域122には、後述の情報表示処理(図4〜図5参照)においてプロット点Pの遷移方向の変化回数が記憶されるようになっている。
【0039】
CPU11は、関数電卓1の各部を中央制御する。具体的には、CPU11は、記憶部13に記憶されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムをRAM12に展開し、RAM12に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行する。
【0040】
[1.3 関数電卓の動作]
続いて、関数電卓1の動作について説明する。
【0041】
図4〜図5は、情報表示処理の動作を説明するためのフローチャートである。なお、この情報表示処理は、ユーザによりタッチパネル30やキー入力部14を介して情報表示処理の実行指示が入力されると、記憶部13から情報表示プログラム130が読み出されてRAM12に適宜展開される結果、当該情報表示プログラム130とCPU11との協働によって実行される。
【0042】
図4に示すように、情報表示処理においては、まずCPU11は、記憶部13から何れかの画像ファイル132の読み出す旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップS1)。
【0043】
このステップS1において記憶部13から画像ファイル132を読み出す旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS1;Yes)には、CPU11は、ユーザ操作に基づいて何れかの画像ファイル132を指定画像ファイル132Sとして指定した後(ステップS2)、後述のステップS21に移行する。
【0044】
また、上述のステップS1において記憶部13から画像ファイル132を読み出す旨の操作が行われないと判定した場合(ステップS1;No)には、CPU11は、インターネット上のサーバから画像ファイル132を読み出す旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS11)、行われないと判定した場合(ステップS11;No)には他の処理へ移行する。
【0045】
また、ステップS11においてサーバから画像ファイル132を読み出す旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS11;Yes)には、CPU11は、通信部16を介してサーバと通信を行いつつ、ユーザ操作に基づいて、画像によって示されるべき運動のタイプを指定した後(ステップS12)、指定タイプの運動を行う解析対象点を画像内に含む画像ファイル132のファイル名をサーバから受信して、ディスプレイ3に一覧表示させる(ステップS13)。
【0046】
次に、CPU11は、ユーザ操作に基づいて何れかの画像ファイル132を指定画像ファイル132Sとして指定した後(ステップS14)、ステップS12で指定された運動のタイプを当該画像ファイル132の運動タイプとして設定し、運動タイプ記憶領域120に記憶させる(ステップS15)。なお、本実施の形態においては、このときCPU11は、指定画像ファイル132Sの内容をRAM12に一時記憶させることとして説明するが、記憶部13の画像ファイル群131に含めて記憶することとしても良い。
【0047】
次に、CPU11は、指定画像ファイル132Sにおける先頭の画像データ133の画像をディスプレイ3に表示させた後(ステップS21)、プロット操作を開始する旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップS22)。
【0048】
このステップS22においてプロット操作を開始する旨の操作が行われないと判定した場合(ステップS22;No)には、CPU11は、画像内の解析対象点についての運動タイプの指定操作が行われるか否かを判定する(ステップS51)。
【0049】
このステップS51において運動タイプの指定操作が行われたと判定した場合(ステップS51;Yes)には、CPU11は、画像内の解析対象点についての運動タイプの選択肢として「左右運動(振り子、左右ばね他)」,「上下運動(バウンド、自由落下等)」,「回転運動(円、楕円他)」、「自動検知」をディスプレイ3に表示させて、ユーザ操作に基づいて何れかの選択肢の運動タイプを選択する(ステップS52)。ここで、「自動検知」の選択肢は、CPU11が自動で運動タイプを検知することを意味する。また、上述のステップS12により運動タイプが指定されている場合には、このステップS52においてCPU11は、同じ運動タイプ、つまり既に運動タイプ記憶領域120に記憶されている運動タイプを自動的に選択する。
【0050】
次に、CPU11は、選択された運動タイプを運動タイプ記憶領域120に記憶させ(ステップS53)、上述のステップS22に移行する。
【0051】
また、ステップS51において運動タイプの指定操作が行われないと判定した場合(ステップS51;No)には、CPU11は、プロット形状の指定操作が行われるか否かを判定し(ステップS55)、行われないと判定した場合(ステップS55;No)には、上述のステップS22に移行する。
【0052】
また、ステップS55においてプロット形状の指定操作が行われたと判定した場合(ステップS55;Yes)には、CPU11は、プロット形状の選択肢として「×」マークや「+」マーク、矢印マーク、数字マークをディスプレイ3に表示させて、ユーザ操作に基づいて何れかの選択肢のプロット形状を選択する(ステップS56)。ここで、矢印マークの形状のプロット点Pは、プロット点Pの遷移方向に向いた状態で表示されるようになっている。また、数字マークの形状のプロット点Pは、方向変化回数記憶領域122における方向変化回数に対応する番号(以下、方向変化番号とする)を示すようになっている。
【0053】
次に、CPU11は、選択されたプロット形状をプロット形状記憶領域121に記憶させた後(ステップS57)、上述のステップS22に移行する。
【0054】
そして、このステップS22においてプロット操作を開始する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS22;Yes)には、CPU11は、方向変化回数記憶領域122に「1」を記憶させた後(ステップS23)、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作(タッチ操作)を受け付ける(ステップS24)。
【0055】
次に、CPU11は、プロット形状記憶領域121に記憶された形状のプロット点Pをプロット位置(プロット操作の対象位置)に黒色で表示させる(ステップS25)。なお。このときCPU11は、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「数字マーク」である場合には、方向変化回数記憶領域122内の方向変化回数を読み出し、プロット点Pの形状を、方向変化回数の対応番号(方向変化番号)の形状とする。
【0056】
次に、図5に示すように、CPU11は、既に表示されている各プロット点Pを表示させて維持しつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像を表示対象に切り替えてディスプレイ3に表示させた後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)を受け付ける(ステップS27)。
【0057】
次に、CPU11は、運動タイプ記憶領域120に記憶されている運動タイプが「自動検知」であるか否かを判定し(ステップS28)、「自動検知」でないと判定した場合(ステップS28;No)には、後述のステップS41に移行する。
【0058】
また、ステップS28において運動タイプ記憶領域120に記憶されている運動タイプが「自動検知」であると判定した場合(ステップS28;Yes)には、CPU11は、前回のプロット位置と、今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が概ね左右方向であるか否かを判定する(ステップS31)。
【0059】
このステップS31において前回のプロット位置と今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が概ね左右方向であると判定した場合(ステップS31;Yes)には、CPU11は、運動タイプ記憶領域120に運動タイプとして「左右運動」を記憶させ(ステップS32)、後述のステップS41に移行する。
【0060】
また、ステップS31において前回のプロット位置と今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が左右方向ではないと判定した場合(ステップS31;No)には、CPU11は、前回のプロット位置と、今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が概ね上下方向であるか否かを判定する(ステップS33)。
【0061】
このステップS33において前回のプロット位置と今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が概ね上下方向であると判定した場合(ステップS33;Yes)には、CPU11は、運動タイプ記憶領域120に運動タイプとして「上下運動」を記憶させ(ステップS34)、後述のステップS41に移行する。
【0062】
また、ステップS33において前回のプロット位置と今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が上下方向ではないと判定した場合(ステップS33;No)には、CPU11は、運動タイプ記憶領域120に運動タイプとして「回転運動」を記憶させる(ステップS35)。
【0063】
次に、CPU11は、運動タイプに応じたプロット点の色や方向を決定する(ステップS41)。
【0064】
具体的には、図6に示すように、運動タイプが「左右運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向(ディスプレイ3の左から右に向かう方向)にマイナスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色をピンクにする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを左向きにする。
【0065】
また、運動タイプが「左右運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色を青色にする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを右向きにする。
【0066】
また、運動タイプが「上下運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してY軸方向(ディスプレイ3の下から上に向かう方向)にマイナスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色をピンクにする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを下向きにする。
【0067】
また、運動タイプが「上下運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してY軸方向にプラスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色を青色にする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを上向きにする。
【0068】
また、運動タイプが「回転運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラス、Y軸方向にプラスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色をピンクにする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを右上向きにする。
【0069】
また、運動タイプが「回転運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラス、Y軸方向にマイナスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色を青色にする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを右下向きにする。
【0070】
また、運動タイプが「回転運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナス、Y軸方向にプラスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色を緑色にする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを左上向きにする。
【0071】
また、運動タイプが「回転運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナス、Y軸方向にマイナスの遷移をしている場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点Pの色を水色にする。また、このとき、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、CPU11は、今回表示されるプロット点P(矢印マーク)の向きを左下向きにする。
【0072】
以上のステップS41により、運動タイプ記憶領域120に記憶された運動タイプに基づき、プロット操作の順に従って表示画面内でのプロット点Pの遷移方向が検出され、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点Pが変化前のプロット点Pとは異なる表示形態に決定されることとなる。
【0073】
次に、図5に示すように、CPU11は、前回のプロット点Pから今回のプロット位置への遷移方向と、前回のプロット点Pまでの遷移方向とが一致するか否かに基づいて、遷移方向が変化したか否かを判定し、変化した場合には、方向変化回数記憶領域122内の方向変化回数に「1」を加算する(ステップS42)。これにより、今回のプロット位置に新たなプロット点Pが表示された場合での遷移方向の変化回数が方向変化回数記憶領域122に記憶される。なお、このとき前回のプロット点Pまでの遷移方向が存在しない場合には、CPU11は方向変化回数を加算せず、そのままの値とする。
【0074】
次に、CPU11は、ステップS41で決定した色のプロット点Pを、今回のプロット位置に表示させる(ステップS43)。また、このときCPU11は、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「数字マーク」である場合には、方向変化回数記憶領域122内の方向変化回数を読み出し、プロット点Pの形状を、方向変化回数の対応番号(方向変化番号)の形状とする。また、このときCPU11は、プロット形状記憶領域121に記憶されたプロット形状が「矢印マーク」である場合には、プロット点Pの形状を、ステップS41で決定された向きの矢印形状とする。
【0075】
次に、CPU11は、前回のプロット点Pが黒色で表示されているか否かを判定し(ステップS44)、黒色で表示されていないと判定した場合(ステップS44;No)には後述のステップS47に移行する。
【0076】
また、ステップS44において前回のプロット点Pが黒色で表示されていると判定した場合(ステップS44;Yes)には、CPU11は、運動タイプ記憶領域120に記憶された運動タイプが「左右運動」及び「上下運動」の何れかであるか否かを判定し(ステップS45)、何れでもないと判定した場合(ステップS45;No)には後述のステップS47に移行する。
【0077】
また、ステップS45において運動タイプが「左右運動」及び「上下運動」の何れかであると判定した場合(ステップS45;Yes)には、CPU11は、前回のプロット点Pを、今回のプロット点Pと同じ色に変更する(ステップS46)。
【0078】
次に、CPU11は、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在するか否かを判定し(ステップS47)、存在すると判定した場合(ステップS47;Yes)には上述のステップS26に移行する。
【0079】
また、ステップS47において指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在しないと判定した場合(ステップS47;No)には、CPU11は、現時点で表示されているプロット点Pの散布図を表示させる旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS48)、行われないと判定した場合(ステップS48;No)には他の処理へ移行する。
【0080】
また、ステップS48においてプロット点Pの散布図を表示させる旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS48;Yes)には、CPU11は、プロット点Pの重ねられた画像をディスプレイ3の左側領域に表示させるとともに、これらプロット点Pの散布図(横軸に画像の撮影時間、縦軸にX軸方向(またはY軸方向)のプロット位置を示した図)をディスプレイ3の右側領域に表示させ(ステップS49)、情報表示処理を終了する。
【0081】
[1.4 動作例]
続いて、図面を参照しつつ、上述した関数電卓1の動作を具体的に説明する。
【0082】
(動作例1)
まず、記憶部13から何れかの画像ファイル132の読み出す旨の操作をユーザが行い(ステップS1;Yes)、図3(a)の左側に示される振り子の画像ファイル132を指定すると、この画像ファイル132が指定画像ファイル132Sとして指定される(ステップS2)。
【0083】
次に、図7(a)に示すように、指定画像ファイル132Sにおける先頭の画像データ133の画像がディスプレイ3に表示され(ステップS21)、ユーザが画像内の解析対象点についての運動タイプの指定操作を行うと(ステップS51;Yes)、図7(b)に示すように、運動タイプの選択肢として「左右運動(振り子、左右ばね他)」,「上下運動(バウンド、自由落下等)」,「回転運動(円、楕円他)」、「自動検知」が表示される。
【0084】
次に、図7(c)に示すように、ユーザが運動タイプ「左右運動」を選択すると(ステップS52)、選択された運動タイプ「左右運動」が運動タイプ記憶領域120に記憶される(ステップS53)。
【0085】
次に、ユーザがプロット操作を開始する旨の操作を行うと(ステップS22;Yes)、方向変化回数記憶領域122に「1」が記憶された後(ステップS23)、図7(d)に示すように、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点(ここでは振り子の中心)についてのプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS24)。
【0086】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、プロット形状記憶領域121に記憶された形状(ここでは「×」マーク)のプロット点Pkがプロット位置(プロット操作の対象位置)に黒色で表示される(ステップS25)。なお、本動作例においてプロット点Pの符号「P」に対する添え字「k」は、当該プロット点Pが黒(black)で表示されていることを示している。同様に、プロット点Pの符号「P」に対する添え字「p」,「b」,「g」,「lb」は、当該プロット点Pがピンク(pink),青色(blue),緑色(green),水色(light blue)で表示されていることを示している。
【0087】
次に、既に表示されているプロット点Pkが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0088】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、運動タイプが「左右運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナスの遷移をしていると判定され、今回表示されるプロット点Pの色がピンクに決定される(ステップS41)。
【0089】
次に、図7(e)に示すように、ステップS41で決定した色(ピンク)のプロット点Ppが今回のプロット位置に表示された後(ステップS43)、前回のプロット点Pkが黒色で表示されていると判定され(ステップS44;Yes)、前回のプロット点Pkが今回のプロット点Ppと同じ色(ピンク)に変更される(ステップS46)。
【0090】
次に、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在すると判定され(ステップS47;Yes)、既に表示されているプロット点Pが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0091】
以降、図8(a)に示すように、同様にして、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「左右運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色がピンクに決定され(ステップS41)、決定した色(ピンク)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0092】
一方、図8(b)に示すように、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「左右運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色が青色に決定され(ステップS41)、決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。なお、この図では、青色のプロットPbを網掛けで表示している。
【0093】
以降、図8(c)に示すように、同様にして、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「左右運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色が青色に決定され(ステップS41)、決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0094】
そして、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在しないと判定され(ステップS47;No)、現時点で表示されているプロット点Pの散布図を表示させる旨の操作をユーザが行うと(ステップS48;Yes)、図8(d)に示すように、プロット点Pの重ねられた画像がディスプレイ3の左側領域に表示されるとともに、プロット点Pの散布図がディスプレイ3の右側領域に表示される(ステップS49)。
【0095】
(動作例2)
まず、上述の図7(c)に示した状態の後、プロット形状の指定操作をユーザが行うと(ステップS55;Yes)、図9(a)に示すように、プロット形状の選択肢として「×」マークや「+」マーク、矢印マーク、数字マークが表示されて、ユーザが数字マークのプロット形状を選択すると(ステップS56)、選択されたプロット形状「数字マーク」がプロット形状記憶領域121に記憶される(ステップS57)。
【0096】
次に、ユーザがプロット操作を開始する旨の操作を行うと(ステップS22;Yes)、方向変化回数記憶領域122に「1」が記憶された後(ステップS23)、図9(b)に示すように、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点(ここでは振り子の中心)についてのプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS24)。
【0097】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、プロット形状記憶領域121に記憶された形状(ここでは数字マーク)のプロット点Pがプロット位置(プロット操作の対象位置)に黒色で表示される(ステップS25)。より詳細には、このとき方向変化回数記憶領域122内の方向変化回数「1」が読み出され、プロット点Pの形状が方向変化回数の対応番号「1」の形状とされる。
【0098】
次に、図9(c)に示すように、既に表示されているプロット点Pkが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0099】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、運動タイプが「左右運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナスの遷移をしていると判定され、今回表示されるプロット点Pの色がピンクに決定される(ステップS41)。なお、このとき前回のプロット点Pkまでの遷移方向は存在しないため、方向変化回数記憶領域122内の方向変化回数は「1」のままとされる(ステップS42)。
【0100】
次に、ステップS41で決定した色(ピンク)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示された後(ステップS43)、前回のプロット点Pkが黒色で表示されていると判定され(ステップS44;Yes)、前回のプロット点Pkが今回のプロット点Ppと同じ色(ピンク)に変更される(ステップS46)。
【0101】
次に、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在すると判定され(ステップS47;Yes)、既に表示されているプロット点Pが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0102】
以降、同様にして、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「左右運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色がピンクに決定され(ステップS41)、決定した色(ピンク)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0103】
一方、図9(d)に示すように、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「左右運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色が青色に決定される(ステップS41)。
【0104】
次に、前回のプロット点Pから今回のプロット位置への遷移方向(右)と、前回のプロット点Pまでの遷移方向(左)とが一致するか否かに基づいて、遷移方向が変化したと判定され、方向変化回数記憶領域122内の方向変化回数が「2」とされた後(ステップS42)、ステップS41で決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)なお、この図では、青色のプロットPbを網掛けで表示している。
【0105】
以降、同様にして、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「左右運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色が青色に決定され(ステップS41)、決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0106】
そして、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在しないと判定され(ステップS47;No)、現時点で表示されているプロット点Pの散布図を表示させる旨の操作をユーザが行うと(ステップS48;Yes)、図9(e)に示すように、プロット点Pの重ねられた画像がディスプレイ3の左側領域に表示されるとともに、プロット点Pの散布図がディスプレイ3の右側領域に表示される(ステップS49)。
【0107】
(動作例3)
まず、サーバから画像ファイル132を読み出す旨の操作をユーザが行うと(ステップS11;Yes)、サーバと通信が行われ、図10(a)に示すように、画像によって示されるべき運動タイプの一覧がディスプレイ3に表示される。
【0108】
次に、ユーザが「回転運動」を指定すると(ステップS12)、図10(b)に示すように、この運動タイプに該当する画像ファイル132のファイル名がディスプレイ3に一覧表示される(ステップS13)。なお、このサーバには、運動タイプ「左右運動」に該当する画像ファイル132として、図3(b)の左側に示す「振り子動画」の画像ファイル等が格納されており、運動タイプ「上下運動」に該当する画像ファイル132として、図3(b)の中央に示す「バネ動画」の画像ファイル等が格納されており、運動タイプ「回転運動」に該当する画像ファイル132として、図3(b)の右側に示す「掛け時計」の画像ファイル等が格納されている。
【0109】
次に、ユーザが「掛け時計」の画像ファイル132を指定画像ファイル132Sとして指定すると(ステップS14)、ステップS12で指定された運動のタイプ「回転運動」が当該画像ファイル132の運動タイプとして運動タイプ記憶領域120に記憶される(ステップS15)。
【0110】
次に、図10(c)に示すように、指定画像ファイル132Sにおける先頭の画像データ133の画像がディスプレイ3に表示され(ステップS21)、ユーザが解析対象点についての運動タイプの指定操作を確認のために行うと(ステップS51;Yes)、図10(d)に示すように、運動タイプの選択肢として「左右運動(振り子、左右ばね他)」,「上下運動(バウンド、自由落下等)」,「回転運動(円、楕円他)」、「自動検知」が表示され、「回転運動」が選択された状態となり、選択された運動タイプ「回転運動」が運動タイプ記憶領域120に改めて記憶される(ステップS53)。
【0111】
次に、ユーザがプロット操作を開始する旨の操作を行うと(ステップS22;Yes)、方向変化回数記憶領域122に「1」が記憶された後(ステップS23)、図10(e)に示すように、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点(ここでは分針の先端)についてのプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS24)。
【0112】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、プロット形状記憶領域121に記憶された形状(ここでは「×」マーク)のプロット点Pkがプロット位置(プロット操作の対象位置)に黒色で表示される(ステップS25)。
【0113】
次に、図10(f)に示すように、既に表示されているプロット点Pkが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0114】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、運動タイプが「回転運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラス、Y軸方向にマイナスの遷移をしていると判定され、今回表示されるプロット点Pの色が青色に決定される(ステップS41)。
【0115】
次に、ステップS41で決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示された後(ステップS43)、前回のプロット点Pkが黒色で表示されていると判定され(ステップS44;Yes)、前回のプロット点Pkが今回のプロット点Pbと同じ色(青色)に変更される(ステップS46)。
【0116】
次に、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在すると判定され(ステップS47;Yes)、既に表示されているプロット点Pが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0117】
以降、図11(a)に示すように、同様にして、ユーザがプロット操作を行うと、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラス、Y軸方向にプラスの遷移をしていると判定される場合には、表示される各プロット点Pの色がピンクに決定される。また、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラス、Y軸方向にマイナスの遷移をしていると判定される場合には、表示される各プロット点Pの色が青色に決定される。また、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナス、Y軸方向にプラスの遷移をしていると判定される場合には、表示される各プロット点Pの色が緑色に決定される。また、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にマイナス、Y軸方向にマイナスの遷移をしていると判定される場合には、表示される各プロット点Pの色が水色に決定される(ステップS41)。
そして、決定した色のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0118】
次に、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在しないと判定され(ステップS47;No)、現時点で表示されているプロット点Pの散布図を表示させる旨の操作をユーザが行うと(ステップS48;Yes)、図11(b),(c)に示すように、プロット点Pの重ねられた画像がディスプレイ3の左側領域に表示されるとともに、プロット点Pの散布図がディスプレイ3の右側領域に表示される(ステップS49)。
【0119】
また、上述の図10(d)に示した状態の後、プロット形状の指定操作をユーザが行うと(ステップS55;Yes)、図11(d)に示すように、プロット形状の選択肢として「×」マークや「+」マーク、矢印マーク、数字マークが表示されて、ユーザが矢印マークのプロット形状を選択すると(ステップS56)、選択されたプロット形状「矢印マーク」がプロット形状記憶領域121に記憶される(ステップS57)。
【0120】
そして、図10(e)〜図11(a)と同様にプロット操作を行った後、プロット点Pの散布図を表示させる旨の操作をユーザが行うと(ステップS48;Yes)、図11(e)に示すように、矢印マークのプロット点Pと重ねられた画像がディスプレイ3の左側領域に表示されるとともに、プロット点Pの散布図がディスプレイ3の右側領域に表示される(ステップS49)。
【0121】
(動作例4)
まず、記憶部13から何れかの画像ファイル132の読み出す旨の操作をユーザが行い(ステップS1;Yes)、図3(a)の右側に示される「ボール動画」の画像ファイル132を指定すると、この画像ファイル132が指定画像ファイル132Sとして指定される(ステップS2)。
【0122】
次に、図12(a)に示すように、指定画像ファイル132Sにおける先頭の画像データ133の画像がディスプレイ3に表示され(ステップS21)、ユーザが画像内の解析対象点についての運動タイプの指定操作を行うと(ステップS51;Yes)、図12(b)に示すように、運動タイプの選択肢として「左右運動(振り子、左右ばね他)」,「上下運動(バウンド、自由落下等)」,「回転運動(円、楕円他)」、「自動検知」が表示される。
【0123】
次に、ユーザが運動タイプ「自動検知」を選択すると(ステップS52)、選択された運動タイプ「自動検知」が運動タイプ記憶領域120に記憶される(ステップS53)。
【0124】
次に、ユーザがプロット操作を開始する旨の操作を行うと(ステップS22;Yes)、方向変化回数記憶領域122に「1」が記憶された後(ステップS23)、図12(c)に示すように、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点(ここではボールの位置)についてのプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS24)。
【0125】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、プロット形状記憶領域121に記憶された形状(ここでは「×」マーク)のプロット点Pkがプロット位置(プロット操作の対象位置)に黒色で表示される(ステップS25)。
【0126】
次に、既に表示されているプロット点Pkが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0127】
次に、ユーザがプロット操作を行うと、運動タイプ記憶領域120に記憶されている運動タイプが「自動検知」であると判定された後(ステップS28;Yes)、前回のプロット位置と、今回のプロット位置とでプロット位置の遷移方向が概ね上下方向であると判定され(ステップS33;Yes)、運動タイプ記憶領域120に運動タイプとして「上下運動」が記憶される(ステップS34)。
【0128】
次に、運動タイプが「上下運動」であり、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してY軸方向にマイナスの遷移をしていると判定され、今回表示されるプロット点Pの色がピンクに決定される(ステップS41)。
【0129】
次に、図12(d)に示すように、ステップS41で決定した色(ピンク)のプロット点Ppが今回のプロット位置に表示された後(ステップS43)、前回のプロット点Pkが黒色で表示されていると判定され(ステップS44;Yes)、前回のプロット点Pkが今回のプロット点Ppと同じ色(ピンク)に変更される(ステップS46)。
【0130】
次に、指定画像ファイル132Sに次の画像データ133が存在すると判定され(ステップS47;Yes)、既に表示されているプロット点Pが表示されて維持されつつ、指定画像ファイル132Sにおける次の画像データ133の画像が表示された後(ステップS26)、表示画面内でプロット操作(タッチ操作)が受け付けられる(ステップS27)。
【0131】
以降、図12(e)に示すように、同様にして、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「上下運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してY軸方向にマイナスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色がピンクに決定され(ステップS41)、決定した色(ピンク)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0132】
一方、図12(f)に示すように、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「上下運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してY軸方向にプラスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色が青色に決定され(ステップS41)、決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)
【0133】
以降、図12(g)に示すように、同様にして、ユーザがプロット操作を行い、運動タイプが「上下運動」、今回のプロット位置が前回のプロット位置と比較してX軸方向にプラスの遷移をしていると判定されると、表示される各プロット点Pの色が青色に決定され(ステップS41)、決定した色(青色)のプロット点Pが今回のプロット位置に表示される(ステップS43)。
【0134】
以上、本実施の形態によれば、図5のステップS41や図6、図7〜図12等に示したように、画像データ133の画像を表示した状態の表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザが行うと、プロット操作に応じて表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点Pが表示されて維持されつつ、表示制御される画像データ133が指定画像ファイル132S内で順に切り替えられ、プロット操作の順に従って、表示画面内でのプロット点Pの遷移方向が検出され、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点Pが変化前のプロット点Pとは異なる表示形態で表示されるので、解析対象点が同位置を複数回通過してプロットが重なる場合であっても、何れの方向に向かう移動内でのプロットであるかを見易く表示することができる。
【0135】
また、図4のステップS12〜S15や図10等に示したように、選択された種類の運動を行う解析対象点が各画像内に含まれる画像ファイル132がサーバから取得されて、指定画像ファイル132Sとして指定されるので、この場合には、ユーザの選択する運動の種類と、指定画像ファイル132Sの各画像で示される運動の種類とを確実に一致させることができる。従って、誤った運動種類を選択してしまうのを防止することができる。
【0136】
また、図5のステップS42や図9等に示したように、プロット操作が行われた場合に、このプロット操作の対象位置に新たなプロット点Pが表示された場合での遷移方向の変化回数が検出され、この変化回数に対応する番号が当該新たなプロット点Pに含めて表示されるので、何れの方向に向かう何回目の移動内でのプロットであるかを見易く表示することができる。
【0137】
なお、上記の実施の形態における関数電卓1の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0138】
例えば、本発明に係る情報表示装置を関数電卓1として説明したが、本発明が適用可能なものは、このような製品に限定されず、携帯電話、パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機などの電子機器全般に適用可能である。また、本発明に係る情報表示プログラム130は、関数電卓1に対して着脱可能な外部情報記憶媒体4a等に記憶されることとしてもよい。
【0139】
また、方向変化回数に対応する番号が新たなプロット点Pに含めて表示されることとして説明したが、方向変化回数が大きいほど、新たなプロット点Pの色を濃い色にすることとしても良い。この場合にも、何れの方向に向かう何回目の移動内でのプロットであるかを見易く表示することができる。
【符号の説明】
【0140】
1 関数電卓
2 入力キー群
3 ディスプレイ
11 CPU
12 RAM
13 記憶部
14 キー入力部
15 表示部
130 情報表示プログラム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを複数有する画像ファイルを少なくとも1つ記憶する画像ファイル記憶手段と、
前記画像ファイル記憶手段における何れかの画像ファイルを、ユーザ操作に基づいて指定画像ファイルとして指定する画像ファイル指定手段と、
前記指定画像ファイルにおける何れかの画像データの画像を表示画面に表示させる画像表示制御手段と、
前記画像データの画像を表示した状態の前記表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるプロット操作入力手段と、
前記プロット操作に応じて、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持しつつ、前記画像表示制御手段により表示制御される画像データを前記指定画像ファイル内で順に切り替えるプロット表示制御手段と、
前記プロット操作の順に従って、前記表示画面内でのプロット点の遷移方向を検出し、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点を変化前のプロット点とは異なる表示形態で表示させるプロット表示形態制御手段と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報表示装置において、
ユーザ操作に基づいて、解析対象点の運動の種類として、左右方向の運動、上下方向の運動及び回転運動の何れかを選択する運動種類選択手段を備え、
前記プロット表示形態制御手段は、
前記運動種類選択手段により選択された運動の種類に基づいて、前記遷移方向を検出することを特徴する情報表示装置。
【請求項3】
請求項2記載の情報表示装置において、
前記運動種類選択手段により選択された種類の運動を行う解析対象点が各画像内に含まれる前記画像ファイルを、外部機器から取得して前記指定画像ファイルとして指定する画像ファイル取得手段を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載の情報表示装置において、
前記プロット表示形態制御手段は、
前記プロット操作が行われた場合に、このプロット操作の対象位置に新たなプロット点が表示された場合での前記遷移方向の変化回数を検出し、この変化回数に対応する番号を、当該新たなプロット点に含めて表示させる変化番号表示制御手段と、
を有することを特徴とする情報表示装置。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載の情報表示装置において、
前記プロット表示形態制御手段は、
前記プロット操作が行われた場合に、このプロット操作の対象位置に新たなプロット点が表示された場合での前記遷移方向の変化回数を検出し、この変化回数の大きいプロット点ほど、当該プロット点を濃い色で表示させるプロット点濃度制御手段と、
を有することを特徴とする情報表示装置。
【請求項6】
表示画面を有するコンピュータに、
画像データを複数有する画像ファイルを少なくとも1つ記憶する画像ファイル記憶機能と、
前記画像ファイル記憶機能により記憶された何れかの画像ファイルを、ユーザ操作に基づいて指定画像ファイルとして指定する画像ファイル指定機能と、
前記指定画像ファイルにおける何れかの画像データの画像を表示画面に表示させる画像表示制御機能と、
前記画像データの画像を表示した状態の前記表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるプロット操作入力機能と、
前記プロット操作に応じて、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持しつつ、前記画像表示制御機能により表示制御される画像データを前記指定画像ファイル内で順に切り替えるプロット表示制御機能と、
前記プロット操作の順に従って、前記表示画面内でのプロット点の遷移方向を検出し、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点を変化前のプロット点とは異なる表示形態で表示させるプロット表示形態制御機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
画像データを複数有する画像ファイルを少なくとも1つ記憶する画像ファイル記憶手段と、
前記画像ファイル記憶手段における何れかの画像ファイルを、ユーザ操作に基づいて指定画像ファイルとして指定する画像ファイル指定手段と、
前記指定画像ファイルにおける何れかの画像データの画像を表示画面に表示させる画像表示制御手段と、
前記画像データの画像を表示した状態の前記表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるプロット操作入力手段と、
前記プロット操作に応じて、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持しつつ、前記画像表示制御手段により表示制御される画像データを前記指定画像ファイル内で順に切り替えるプロット表示制御手段と、
前記プロット操作の順に従って、前記表示画面内でのプロット点の遷移方向を検出し、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点を変化前のプロット点とは異なる表示形態で表示させるプロット表示形態制御手段と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報表示装置において、
ユーザ操作に基づいて、解析対象点の運動の種類として、左右方向の運動、上下方向の運動及び回転運動の何れかを選択する運動種類選択手段を備え、
前記プロット表示形態制御手段は、
前記運動種類選択手段により選択された運動の種類に基づいて、前記遷移方向を検出することを特徴する情報表示装置。
【請求項3】
請求項2記載の情報表示装置において、
前記運動種類選択手段により選択された種類の運動を行う解析対象点が各画像内に含まれる前記画像ファイルを、外部機器から取得して前記指定画像ファイルとして指定する画像ファイル取得手段を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか一項に記載の情報表示装置において、
前記プロット表示形態制御手段は、
前記プロット操作が行われた場合に、このプロット操作の対象位置に新たなプロット点が表示された場合での前記遷移方向の変化回数を検出し、この変化回数に対応する番号を、当該新たなプロット点に含めて表示させる変化番号表示制御手段と、
を有することを特徴とする情報表示装置。
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一項に記載の情報表示装置において、
前記プロット表示形態制御手段は、
前記プロット操作が行われた場合に、このプロット操作の対象位置に新たなプロット点が表示された場合での前記遷移方向の変化回数を検出し、この変化回数の大きいプロット点ほど、当該プロット点を濃い色で表示させるプロット点濃度制御手段と、
を有することを特徴とする情報表示装置。
【請求項6】
表示画面を有するコンピュータに、
画像データを複数有する画像ファイルを少なくとも1つ記憶する画像ファイル記憶機能と、
前記画像ファイル記憶機能により記憶された何れかの画像ファイルを、ユーザ操作に基づいて指定画像ファイルとして指定する画像ファイル指定機能と、
前記指定画像ファイルにおける何れかの画像データの画像を表示画面に表示させる画像表示制御機能と、
前記画像データの画像を表示した状態の前記表示画面内で、当該画像における所望の解析対象点についてのプロット操作をユーザから受けるプロット操作入力機能と、
前記プロット操作に応じて、前記表示画面内での当該プロット操作の対象位置にプロット点を表示させて維持しつつ、前記画像表示制御機能により表示制御される画像データを前記指定画像ファイル内で順に切り替えるプロット表示制御機能と、
前記プロット操作の順に従って、前記表示画面内でのプロット点の遷移方向を検出し、この遷移方向が変化する毎に、変化後の各プロット点を変化前のプロット点とは異なる表示形態で表示させるプロット表示形態制御機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2012−133698(P2012−133698A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−286951(P2010−286951)
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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