説明

情報表示装置及び情報表示プログラム

【課題】他人の登録した書籍名を適切かつ容易に共有する。
【解決手段】電子辞書1は、ROM80に記憶された書籍コンテンツ830のうち、ユーザ選択された書籍コンテンツ830の書籍名を記憶するお気に入りtable86と、他装置のお気に入りtable86に記憶された書籍名を受信する通信部50と、受信された書籍名を一覧表示させるCPU20と、一覧表示された何れかの書籍名を共有対象として選択する入力部30とを備える。共有対象の書籍名はお気に入りtable86に記憶され、送信元の他装置に送信される。お気に入りtable86は他装置からの送信に基づいて書籍名ごとに、当該書籍名を共有対象として記憶した他装置の数を記憶し、通信部50は他装置から各書籍名を装置数とともに受信する。CPU20は、通信部50によって受信された各書籍名を装置数に応じた態様で表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報表示装置及び情報表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、辞書機能を有する電子辞書などの情報表示装置においては、各見出し語と見出し語の説明情報とを対応付けて記憶する辞書データベースが備えられており、入力された文字に対応する見出し語の説明情報を辞書データベースから読み出して、見出し語と説明情報とをディスプレイに表示させるようになっている。
【0003】
ところで、このような情報表示装置には、一般に、単語帳機能が搭載されている。単語帳機能とは、説明情報の表示された単語(見出し語)と、検索元の辞書データベースとを、ユーザ操作に基づいて単語帳テーブルに登録しておき、復習を容易化して学習効率を向上させる機能である。
【0004】
そして、近年、単語帳機能を搭載した情報表示装置では、単語帳テーブルに登録したデータを他の情報表示装置との間で送受信して共有することが可能となっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許4228693号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1の技術では、他人が登録した膨大な量の単語が自分の情報表示装置の単語帳テーブルに無条件に取り込まれる結果、自分にとって不要な単語も単語帳テーブルに登録されてしまうため、却って学習効率が低下する場合がある。また、このような問題は、お気に入りとして登録した書籍コンテンツの書籍名を他人の情報表示装置との間で共有する場合にも、同様に生じてしまう。
【0007】
本発明の課題は、他人の登録した単語や書籍名を自分の好みに応じて適切かつ容易に共有することのできる情報表示装置及び情報表示プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、自装置と他装置との間で通信可能な情報表示装置において、
表示手段と、
書籍名と、テキストとを対応づけた書籍コンテンツを複数記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記コンテンツ記憶手段に記憶された書籍コンテンツのうち、ユーザ操作に基づいて選択された書籍コンテンツの書籍名を記憶する書籍名記憶手段と、
他装置から、当該他装置の前記書籍名記憶手段に記憶された書籍名を受信する登録書籍名受信手段と、
前記登録書籍名受信手段によって受信された書籍名を前記表示手段に一覧表示させる一覧表示制御手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記一覧表示制御手段により表示制御された何れかの書籍名を共有対象の書籍名として選択する共有書籍名選択手段と、
前記共有対象の書籍名を自装置の前記書籍名記憶手段に記憶させる一覧内書籍名記憶制御手段と、
前記共有対象の書籍名を、当該書籍名の送信元としての他装置に送信する登録結果送信手段と、
を備え、
前記書籍名記憶手段は、
他装置における前記登録結果送信手段からの送信結果に基づいて、当該書籍名記憶手段に記憶された書籍名ごとに、当該書籍名を前記共有対象の書籍名として前記書籍名記憶手段に記憶した他装置の装置数をカウントして記憶する装置数記憶手段を有し、
前記登録書籍名受信手段は、
他装置から各書籍名を、当該書籍名に対応付けられた前記装置数とともに受信し、
前記一覧表示制御手段は、
前記登録書籍名受信手段によって受信された各書籍名を、当該書籍名に対応付けられた前記装置数に応じた表示態様で前記表示手段に表示させる表示態様制御手段を有することを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報表示装置において、
前記コンテンツ記憶手段に記憶された何れかの書籍コンテンツのテキストを前記表示手段に表示させるテキスト表示制御手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記表示手段に表示されたテキスト内の文字列をマーカー表示文字列として指定するマーカー表示文字列指定手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記マーカー表示文字列についてのコメントを入力するコメント入力手段と、
前記マーカー表示文字列の指定された書籍コンテンツごとに、当該書籍コンテンツ内での前記マーカー表示文字列の位置情報と、当該マーカー表示文字列についての前記コメントとを対応付けて記憶するマーカー・コメント記憶手段と、
前記表示手段に書籍コンテンツのテキストが表示される場合に、前記マーカー・コメント記憶手段に記憶された位置情報に基づいて前記マーカー表示文字列をマーカー表示させるとともに、このマーカー表示文字列に対応する前記コメントを当該マーカー表示文字列に関連付けて表示させるマーカー・コメント表示制御手段と、
前記登録書籍名受信手段に対する書籍名の送信元としての他装置から、当該他装置における前記マーカー・コメント記憶手段によって各書籍コンテンツについて記憶された情報のうち、自装置における前記コンテンツ記憶手段に記憶されている書籍コンテンツについて記憶された情報を受信するマーカー・コメント情報受信手段と、
前記マーカー・コメント情報受信手段により受信された情報を、書籍コンテンツごとに前記マーカー・コメント記憶手段に追加記憶させるマーカー・コメント情報記憶制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の情報表示装置において、
前記マーカー・コメント情報受信手段は、
前記登録書籍名受信手段に対する書籍名の送信元としての他装置から、当該他装置における前記マーカー・コメント記憶手段によって各書籍コンテンツについて記憶された情報のうち、自装置における前記マーカー・コメント記憶手段により情報の記憶されている書籍コンテンツについて記憶された情報を受信することを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の情報表示装置において、
ユーザ名を記憶するユーザ名記憶手段を備え、
前記マーカー・コメント記憶手段は、
前記マーカー表示文字列の位置情報及び前記コメントに対応付けて、当該コメントの入力された自装置または他装置のユーザ名を記憶しており、
前記マーカー・コメント表示制御手段は、
前記マーカー表示文字列に対応する前記コメント及びユーザ名を、当該マーカー表示文字列に関連付けて表示させることを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、自装置と他装置との間で通信可能な情報表示装置において、
表示手段と、
見出し語と、当該見出し語の説明情報とを対応づけて複数記憶した辞書記憶手段と、
前記辞書記憶手段に記憶された見出し語のうち、ユーザ操作に基づいて選択された見出し語を記憶する単語帳記憶手段と、
他装置から、当該他装置の前記単語帳記憶手段に記憶された見出し語を受信する登録見出し語受信手段と、
前記登録見出し語受信手段によって受信された見出し語を前記表示手段に一覧表示させる一覧表示制御手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記一覧表示制御手段により表示制御された何れかの見出し語を共有対象の見出し語として選択する共有見出し語選択手段と、
前記共有対象の見出し語を自装置の前記単語帳記憶手段に記憶させる一覧内単語帳記憶制御手段と、
前記共有対象の見出し語を、当該見出し語の送信元としての他装置に送信する登録結果送信手段と、
を備え、
前記単語帳記憶手段は、
他装置における前記登録結果送信手段からの送信結果に基づいて、当該単語帳記憶手段に記憶された見出し語ごとに、当該見出し語を前記共有対象の見出し語として前記単語帳記憶手段に記憶した他装置の装置数をカウントして記憶する装置数記憶手段を有し、
前記登録見出し語受信手段は、
他装置から各見出し語を、当該見出し語に対応付けられた前記装置数とともに受信し、
前記一覧表示制御手段は、
前記登録見出し語受信手段によって受信された各見出し語を、当該見出し語に対応付けられた前記装置数に応じた表示態様で前記表示手段に表示させる表示態様制御手段を有することを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の情報表示装置において、
前記一覧表示制御手段は、
前記登録見出し語受信手段によって受信された見出し語のうち、前記単語帳記憶手段に記憶されている見出し語を識別表示させる登録見出し語識別表示制御手段を有することを特徴とする。
【0014】
請求項7記載の発明は、情報表示プログラムにおいて、
表示手段を有し、自装置と他装置との間で通信可能なコンピュータに、
書籍名と、テキストとを対応づけた書籍コンテンツを複数記憶するコンテンツ記憶機能と、
前記コンテンツ記憶機能によって記憶された書籍コンテンツのうち、ユーザ操作に基づいて選択された書籍コンテンツの書籍名を記憶する書籍名記憶機能と、
他装置から、当該他装置の前記書籍名記憶機能によって記憶された書籍名を受信する登録書籍名受信機能と、
前記登録書籍名受信機能によって受信された書籍名を前記表示手段に一覧表示させる一覧表示制御機能と、
ユーザ操作に基づいて、前記一覧表示制御機能により表示制御された何れかの書籍名を共有対象の書籍名として選択する共有書籍名選択機能と、
前記共有対象の書籍名を自装置の前記書籍名記憶機能の記憶領域に記憶させる一覧内書籍名記憶制御機能と、
前記共有対象の書籍名を、当該書籍名の送信元としての他装置に送信する登録結果送信機能と、
を実現させ、
前記書籍名記憶機能は、
他装置における前記登録結果送信機能による送信結果に基づいて、当該書籍名記憶機能により記憶された書籍名ごとに、当該書籍名を前記共有対象の書籍名として前記書籍名記憶機能の記憶領域に記憶した他装置の装置数をカウントして記憶する装置数記憶機能を有し、
前記登録書籍名受信機能は、
他装置から各書籍名を、当該書籍名に対応付けられた前記装置数とともに受信し、
前記一覧表示制御機能は、
前記登録書籍名受信機能によって受信された各書籍名を、当該書籍名に対応付けられた前記装置数に応じた表示態様で前記表示手段に表示させる表示態様制御機能を有することを特徴とする。
【0015】
請求項8記載の発明は、情報表示プログラムにおいて、
表示手段を有し、自装置と他装置との間で通信可能なコンピュータに、
見出し語と、当該見出し語の説明情報とを対応づけて複数記憶した辞書記憶機能と、
前記辞書記憶機能により記憶された見出し語のうち、ユーザ操作に基づいて選択された見出し語を記憶する単語帳記憶機能と、
他装置から、当該他装置の前記単語帳記憶機能によって記憶された見出し語を受信する登録見出し語受信機能と、
前記登録見出し語受信機能によって受信された見出し語を前記表示手段に一覧表示させる一覧表示制御機能と、
ユーザ操作に基づいて、前記一覧表示制御機能により表示制御された何れかの見出し語を共有対象の見出し語として選択する共有見出し語選択機能と、
前記共有対象の見出し語を自装置の前記単語帳記憶機能の記憶領域に記憶させる一覧内単語帳記憶制御機能と、
前記共有対象の見出し語を、当該見出し語の送信元としての他装置に送信する登録結果送信機能と、
を実現させ、
前記単語帳記憶機能は、
他装置における前記登録結果送信機能による送信結果に基づいて、当該単語帳記憶機能により記憶された見出し語ごとに、当該見出し語を前記共有対象の見出し語として前記単語帳記憶機能の記憶領域に記憶した他装置の装置数をカウントして記憶する装置数記憶機能を有し、
前記登録見出し語受信機能は、
他装置から各見出し語を、当該見出し語に対応付けられた前記装置数とともに受信し、
前記一覧表示制御機能は、
前記登録見出し語受信機能によって受信された各見出し語を、当該見出し語に対応付けられた前記装置数に応じた表示態様で前記表示手段に表示させる表示態様制御機能を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1記載の発明によれば、書籍名ごとに、当該書籍名を共有対象の書籍名として記憶した他装置の装置数がカウントして記憶されるとともに、他装置から各書籍名が前記装置数とともに受信され、受信された各書籍名が前記装置数に応じた表示態様で表示されるので、多数のユーザが他装置で共有対象として記憶した書籍名を、自装置に取り込むことができる。従って、他人が登録した膨大な量の書籍名が自装置に無条件に取り込まれてしまう従来の場合と異なり、他人の登録した書籍名を自分の好みに応じて適切かつ容易に共有することができる。
【0017】
請求項5記載の発明によれば、見出し語ごとに、当該見出し語を共有対象の見出し語として記憶した他装置の装置数がカウントして記憶されるとともに、他装置から各見出し語が前記装置数とともに受信され、受信された各見出し語が前記装置数に応じた表示態様で表示されるので、多数のユーザが他装置で共有対象として記憶した見出し語を、自装置に取り込むことができる。従って、他人が登録した膨大な量の単語が自装置に無条件に取り込まれてしまう従来の場合と異なり、他人の登録した単語を自分の好みに応じて適切かつ容易に共有することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】電子辞書の概観を示す平面図である。
【図2】電子辞書の内部構成を示すブロック図である。
【図3】(a)は辞書データベースのデータ構造を示す図であり、(b)はお気に入り書籍登録テーブルのデータ構造を示す図であり、(c)は付箋マーカーデータベースのデータ構造を示す図である。
【図4】情報表示処理を示すフローチャートである。
【図5】情報表示処理を示すフローチャートである。
【図6】情報表示処理を示すフローチャートである。
【図7】表示部の表示内容を示す図である。
【図8】表示部の表示内容を示す図である。
【図9】表示部の表示内容を示す図である。
【図10】表示部の表示内容を示す図である。
【図11】表示部の表示内容を示す図である。
【図12】表示部の表示内容を示す図である。
【図13】単語帳共有処理を示すフローチャートである。
【図14】表示部の表示内容を示す図である。
【図15】表示部の表示内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明に係る情報表示装置を電子辞書に適用した場合の実施形態について詳細に説明する。
【0020】
[外観構成]
図1は、電子辞書1の平面図である。
この図に示すように、電子辞書1は、メインディスプレイ10、サブディスプレイ11、カードスロット12及びキー群2を備えている。
【0021】
メインディスプレイ10及びサブディスプレイ11は、ユーザによるキー群2の操作に応じた文字や符号等、各種データをカラーで表示する部分であり、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescence Display)等によって構成されている。なお、本実施の形態におけるメインディスプレイ10及びサブディスプレイ11は、いわゆるタッチパネル110(図2参照)と一体的に形成されており、手書き入力等の操作を受け付け可能となっている。
【0022】
カードスロット12は、種々の情報を記憶した外部情報記憶媒体12a(図2参照)と着脱可能に設けられている。
【0023】
キー群2は、ユーザから電子辞書1を操作するための操作を受ける各種キーを有している。具体的には、キー群2は、訳/決定キー2bと、文字キー2cと、辞書選択キー2dと、カーソルキー2eと、シフトキー2fと、戻るキー2gと、単語帳キー2h等とを有している。
【0024】
訳/決定キー2bは、検索の実行や、見出し語の決定等に使用されるキーである。文字キー2cは、ユーザによる文字の入力等に使用されるキーであり、本実施の形態においては“A”〜“Z”キーを備えている。辞書選択キー2dは、後述の辞書データベース820,…(図2参照)の選択に使用されるキーである。
【0025】
カーソルキー2eは、画面内の反転表示位置、つまりカーソル位置の移動等に使用されるキーであり、本実施の形態においては上下左右の方向を指定可能となっている。シフトキー2fは、日本語の単語を検索対象に設定するとき等に使用されるキーである。戻るキー2gは、前回表示した画面に戻るとき等に使用されるキーである。単語帳キー2hは、説明情報の表示された見出し語を登録して後述の単語帳テーブル87(図2参照)に記憶させるときや、単語帳テーブル87に記憶された見出し語を一覧表示するとき等に使用されるキーであり、本実施の形態においては、単語帳登録を行う場合にはシフトキー2fと組み合わせて使用され、登録内容を一覧表示する場合には単独で使用されるようになっている。
【0026】
[内部構成]
続いて、電子辞書1の内部構造について説明する。図2は、電子辞書1の内部構成を示すブロック図である。
【0027】
この図に示すように、電子辞書1は、表示部40、入力部30、通信部50、記録媒体読取部60、CPU(Central Processing Unit)20、フラッシュROM(Read Only Memory)80、RAM(Random Access Memory)90を備え、各部はバスで相互にデータ通信可能に接続されて構成されている。
【0028】
表示部40は、上述のメインディスプレイ10及びサブディスプレイ11を備えており、CPU20から入力される表示信号に基づいて各種情報をメインディスプレイ10やサブディスプレイ11に表示するようになっている。
【0029】
入力部30は、上述のキー群2やタッチパネル110を備えており、押下されたキーやタッチパネル110の位置に対応する信号をCPU20に出力するようになっている。
【0030】
通信部50は、同種の他の電子辞書1(以下、自装置としての電子辞書1と区別して他装置の電子辞書1Aとする)における通信部50との間で無線データ通信を行うものであり、本実施の形態においては、ブルートゥース方式によってデータ通信を行うようになっている。但し、この通信部50は、他の方式によって無線データ通信を行うこととしても良いし、LANケーブル等によって有線データ通信を行うこととしても良い。
また、この通信部50は、インターネットに接続可能となっており、これにより、インターネットに接続される外部機器との通信が可能となっている。
【0031】
記録媒体読取部60は、上述のカードスロット12を備えており、当該カードスロット12に装着された外部情報記憶媒体12aから情報を読み出したり、当該外部情報記憶媒体12aに情報を記録したりするようになっている。
【0032】
ここで、外部情報記憶媒体12aには、通信部50を介してダウンロードされる辞書データベース820や書籍コンテンツ830が格納されるようになっている。なお、これら辞書データベース820や書籍コンテンツ830は後述のフラッシュROM80における辞書データベース820や書籍コンテンツ830と同様のデータ構造を有しているため、ここでは説明を省略する。
【0033】
フラッシュROM80は、電子辞書1の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するメモリである。本実施の形態においては、フラッシュROM80は、本発明に係る情報表示プログラム81と、辞書データベース群82と、書籍コンテンツ群83と、ユーザ名設定データ84と、お気に入り書籍登録テーブル85と、付箋マーカーデータベース86と、単語帳テーブル87とを記憶している。
【0034】
情報表示プログラム81は、後述の情報表示処理(図4〜図6参照)及び単語帳共有処理(図13参照)をCPU20に実行させるためのプログラムである。
【0035】
辞書データベース群82は、辞書データベース820を複数有しており、本実施の形態においては、英和辞書や英漢辞書などの辞書データベース820を有している。
【0036】
これら辞書データベース820,…には、例えば図3(a)に1例を示すように、見出し語と、この見出し語の説明情報とを対応付けた見出し語情報が複数格納されている。
【0037】
書籍コンテンツ群83は、書籍コンテンツ830を複数有しており、本実施の形態においては、夏目漱石の「もう死にます(夢十夜)」などの書籍コンテンツ830を有している。
【0038】
これら書籍コンテンツ830は、通信部50によりダウンロードされて、或いはデフォルトでフラッシュROM80に格納されており、書籍のテキストと、書籍名とを対応付けて記憶している。また、この書籍コンテンツ830は、ウェブサイトからダウンロードされたものである場合には、当該ウェブサイトのURLを含むようになっている。
【0039】
ユーザ名設定データ84は、電子辞書1のユーザ名を示すデータであり、ユーザによって任意に設定可能となっている。
【0040】
お気に入り書籍登録テーブル85は、フラッシュROM80及び外部情報記憶媒体12aに記憶された書籍コンテンツ830のうち、ユーザからお気に入り登録の対象として選択された書籍コンテンツ830の書籍名を記憶するようになっている。より詳細には、このお気に入り書籍登録テーブル85では、図3(b)に示すように、書籍名の各記憶領域に対し、当該記憶領域を識別するための記号(以下、記憶位置名とする)「A」,「B」,…が対応付けられている。また、このお気に入り書籍登録テーブル85は、内部に記憶した書籍名ごとに、後述の情報表示処理(図4〜図6参照)によって当該書籍名を共有対象としてお気に入り書籍登録テーブル85に記憶した他装置の電子辞書1Aの装置数をカウントして記憶するようになっている。なお、このお気に入り書籍登録テーブル85では、書籍名の登録された書籍コンテンツ830がウェブサイトからダウンロードされたものである場合には、当該ウェブサイトのURLを書籍名などに対応付けて記憶するようになっている。
【0041】
付箋マーカーデータベース86は、後述の情報表示処理(図4〜図6参照)において登録される付箋マーカー102(図8(c)等参照)についての情報を蓄積記憶するものである。ここで、付箋マーカー102とは、テキスト内でマーカー表示された文字列(以下、マーカー表示文字列とする)に関連付けて付箋103を表示させたものである。なお、本実施の形態においては、マーカー表示文字列のマーカー色と付箋103の色とを同一色とすることでマーカー表示文字列と付箋103とを関連付けることとして説明するが、マーカー表示文字列の近傍に付箋103を表示させることで関連付けることとしても良い。
【0042】
そして、このような付箋マーカー102に関する情報として、本実施の形態における付箋マーカーデータベース86では、図3(c)に示すように、マーカー表示文字列の位置情報と、マーカー表示文字列のマーカー色と、付箋103内に表示させるべきコメントと、当該付箋マーカー102を登録した自装置または他装置のユーザ名とを対応付けて、書籍コンテンツ830ごとに蓄積記憶するようになっている。なお、本実施の形態においては、マーカー表示文字列の位置情報として、書籍コンテンツ830のテキスト中でのマーカー表示文字列の位置(先頭からの文字数)が用いられている。
【0043】
単語帳テーブル87は、ユーザにより選択された見出し語と、当該見出し語の出典元の辞書データベース820の辞書名とを対応付けて蓄積記憶するものであり、本実施の形態においては、見出し語検索された後、単語帳キー2hによって登録操作の行われた見出し語と、出典元の辞書データベース820の辞書名とを対応付けて蓄積記憶するようになっている。また、この単語帳テーブル87は、内部に記憶した見出し語ごとに、後述の単語帳共有処理(図4〜図6参照)によって当該見出し語を共有対象として単語帳テーブル87に記憶した他装置の電子辞書1Aの装置数をカウントして記憶するようになっている。なお、単語帳テーブル87に登録される見出し語は、他の操作手順によって選択されることとしてもよい。
【0044】
RAM90は、CPU20が実行する各種プログラムや、これらプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持するメモリ領域を備えている。
【0045】
CPU20は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、電子辞書1を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU20は、入力部30から入力される操作信号等に応じてフラッシュROM80に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU20は、処理結果をRAM90に保存するとともに、当該処理結果を表示部40に適宜出力させる。
【0046】
[動作]
続いて、電子辞書1の動作について、図4〜図15を参照しつつ説明する。
【0047】
(情報表示処理)
図4〜図6は、CPU20が情報表示プログラム81を読み出して実行する情報表示処理の流れを示すフローチャートである。
【0048】
図4に示すように、この情報表示処理においては、電子辞書1に搭載された何れかの機能をユーザが選択すると(ステップS1)、CPU20は、ライブラリー機能が選択されたか否かを判定する(ステップS2)。
【0049】
このステップS2においてライブラリー機能が選択されたと判定した場合(ステップS2;Yes)には、CPU20は、書籍コンテンツ830のダウンロードを行う旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップS3)。
【0050】
このステップS3においてダウンロードを行う旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS3;Yes)には、CPU20は、通信部50を介してインターネットに接続するとともに、書籍コンテンツ830のライブラリーについての何れかのウェブサイトをユーザ操作に基づいて選択する(ステップS4)。
【0051】
次に、ユーザが書籍についての検索キーワードを入力すると(ステップS5)、選択されたウェブサイト内から検索キーワードに対応する書籍コンテンツ830が検索され、検索された書籍コンテンツ830の書籍名をCPU20がメインディスプレイ10に一覧表示させる(ステップS6)。
【0052】
次に、ユーザが何れかの書籍名を選択すると(ステップS7)、CPU20は、選択された書籍名の書籍コンテンツ830をダウンロードしてフラッシュROM80または外部情報記憶媒体12aに記憶させる(ステップS8)。また、このときCPU20は、書籍コンテンツ830内にダウンロード元のウェブサイトのURLを記憶させる。
【0053】
次に、CPU20は、ダウンロードされた書籍コンテンツ830をお気に入り登録する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS9)、行われないと判定した場合(ステップS9;No)には、上述のステップS1に移行する。
【0054】
また、ステップS9においてお気に入り登録する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS9;Yes)には、CPU20は、お気に入り書籍登録テーブル85における各記憶位置名「A」,「B」,…をメインディスプレイ10に一覧表示させるとともに、既にお気に入り書籍登録テーブル85に登録された書籍名を、対応する記憶位置名に関連付けて表示させる。
【0055】
そして、何れかの記憶位置がユーザにより選択されると(ステップS10)、CPU20は、お気に入り書籍登録テーブル85における選択位置に書籍コンテンツ830の書籍名を記憶させた後(ステップS11)、上述のステップS1に移行する。なお、このとき書籍名の登録された書籍コンテンツ830がウェブサイトからダウンロードされたものである場合には、CPU20は、ダウンロード元のウェブサイトのURLを書籍名などに対応付けてお気に入り書籍登録テーブル85に記憶させる。
【0056】
また、上述のステップS3においてダウンロードを行う旨の操作が行われないと判定した場合(ステップS3;No)には、図5に示すように、CPU20は、お気に入り通信を行う旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS21)、行われないと判定した場合(ステップS21;No)には、他の処理へ移行する。なお、本実施の形態においてお気に入り通信とは、他装置の電子辞書1Aとの間で、お気に入り書籍登録テーブル85の登録情報を通信することを言う。
【0057】
そして、ステップS21においてお気に入り通信を行う旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS21;Yes)には、CPU20は、通信部50を介して近距離無線通信を行い、周囲に存在する他装置の電子辞書1Aを検出する(ステップS22)。
【0058】
次に、CPU20は、他装置の電子辞書1Aが複数検出されたか否かを判定し(ステップS23)、複数検出されないと判定した場合(ステップS23;No)には、他装置の電子辞書1Aが1つ検出されたか否かを判定する(ステップS41)。
【0059】
このステップS41において他装置の電子辞書1Aが1つも検出されないと判定した場合(ステップS41;No)には、CPU20は、周囲に他装置の電子辞書1Aが見つからない旨のメッセージをメインディスプレイ10に表示させた後(ステップS42)、図4に示すように、上述のステップS1に移行する。
【0060】
また、図5に示すように、ステップS41において他装置の電子辞書1Aが1つ検出されたと判定した場合(ステップS41;Yes)には、CPU20は、該当の他装置の電子辞書1Aのユーザ名をメインディスプレイ10に表示させる(ステップS43)。
【0061】
次に、CPU20は、この電子辞書1Aと通信を行う旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS44)、行われないと判定した場合(ステップS44;No)には、図4に示すように、上述のステップS1に移行する一方、通信を行う旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS44;Yes)には、図5に示すように、この電子辞書1Aを通信相手として選択した後、後述のステップS27に移行する。
【0062】
また、上述のステップS23において他装置の電子辞書1Aが複数検出されたと判定した場合(ステップS23;Yes)には、CPU20は、検出された他装置の電子辞書1Aそれぞれのユーザ名をメインディスプレイ10に一覧表示させる(ステップS24)。
【0063】
次に、CPU20は、他装置の電子辞書1Aの何れかと通信を行う旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS25)、行われないと判定した場合(ステップS25;No)には、図4に示すように、上述のステップS1に移行する。
【0064】
また、図5に示すように、ステップS25において何れかの電子辞書1Aと通信を行う旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS25;Yes)には、メインディスプレイ10に一覧表示された電子辞書1Aのユーザ名から通信相手の名前がユーザによって選択された後(ステップS26)、CPU20は、通信相手として選択されたユーザ名の電子辞書1Aから、お気に入り書籍登録テーブル85内の情報を通信部50に受信させる(ステップS27)。
【0065】
次に、CPU20は、受信した情報(他装置の電子辞書1Aにおけるお気に入り書籍登録テーブル85内の情報)を、他装置の電子辞書1Aのお気に入り一覧としてメインディスプレイ10に表示させるとともに(ステップS28)、このお気に入り一覧に含まれる各書籍名のうち、5回以上、他装置の電子辞書1Aで共有対象としてお気に入り登録されている書籍名、つまりお気に入り一覧内で対応付けられた装置数が5以上の書籍名を、青色の太字で表示させる(ステップS29)。これにより、他装置の電子辞書1Aのお気に入り書籍登録テーブル85から受信された各書籍名が、当該書籍名に対応付けられた装置数に応じた表示態様で表示される。
【0066】
次に、CPU20は、メインディスプレイ10に表示されたお気に入り一覧における各書籍名のうち、自装置の電子辞書1が既にフラッシュROM80や外部情報記憶媒体12aにダウンロードしている書籍コンテンツ830の書籍名を赤色で表示させ(ステップS30)、赤色で表示された書籍名の書籍コンテンツ830について付箋マーカー102の情報が既に付箋マーカーデータベース86に登録されているか否かを判定する(ステップS31)。但し、このステップS30においてCPU20は、メインディスプレイ10に表示されたお気に入り一覧における各書籍名のうち、既に自装置がフラッシュROM80や外部情報記憶媒体12aにダウンロードしており、かつ、付箋マーカー102の情報が既に付箋マーカーデータベース86に登録されている書籍コンテンツ830の書籍名を赤色で表示させることとしても良い。
【0067】
このステップS31において、赤色で表示された書籍名の書籍コンテンツ830について付箋マーカー102の情報が既に付箋マーカーデータベース86に登録されていると判定した場合(ステップS31;Yes)には、CPU20は、通信相手の電子辞書1Aにおける付箋マーカーデータベース86から、当該書籍コンテンツ830についての情報を受信して、自装置の電子辞書1における付箋マーカーデータベース86に書籍コンテンツ830ごとに追加記憶させた後(ステップS32)、後述のステップS34に移行する。なお、このステップS32においてCPU20は、自装置の電子辞書1の付箋マーカーデータベース86と電子辞書1Aの付箋マーカーデータベース86とで重複している情報については、自装置の電子辞書1の付箋マーカーデータベース86に記憶させず、重複を防止するようになっている。
【0068】
また、ステップS31において、赤色で表示された書籍名の書籍コンテンツ830について付箋マーカー102の情報が未だ付箋マーカーデータベース86に登録されていないと判定した場合(ステップS31;No)には、CPU20は、お気に入り一覧に書籍名の表示された書籍コンテンツ830のうち、自装置の電子辞書1に未収録の書籍コンテンツ830をダウンロードする旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS33)、行われないと判定した場合(ステップS33;No)には、図4に示すように、上述のステップS1に移行する。
【0069】
また、図5に示すように、ステップS33において自装置の電子辞書1に未収録の書籍コンテンツ830をダウンロードする旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS33;Yes)には、何れかの書籍名が共有対象の書籍名としてユーザにより選択されると(ステップS34)、CPU20は、共有対象として選択された書籍名の書籍コンテンツ830をインターネットからダウンロードしてフラッシュROM80または外部情報記憶媒体12aに記憶させる(ステップS35)。より詳細には、このときCPU20は、通信相手の電子辞書1Aにおけるお気に入り書籍登録テーブル85において書籍名等に対応付けられたURLのウェブサイトから書籍コンテンツ830をダウンロードするとともに、ダウンロードした書籍コンテンツ830内に当該ウェブサイトのURLを記憶させる。
【0070】
次に、CPU20は、共有対象の書籍名を、通信相手の電子辞書1Aに通信部50から送信した後(ステップS36)、図4に示すように、上述のステップS10に移行する。これにより、ステップS10〜S11によってお気に入り書籍登録テーブル85に登録される書籍名が、通信相手の電子辞書1Aに送信される。そして、当該電子辞書1AのCPU20は、受信した書籍名にお気に入り書籍登録テーブル85内で対応付けられた装置数を「1」増加させる。
【0071】
また、上述のステップS2においてライブラリー機能が選択されないと判定した場合(ステップS2;No)には、CPU20は、図6に示すように、お気に入り一覧を表示させる旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS50)、行われないと判定した場合(ステップS50;No)には、他の処理へ移行する。
【0072】
また、ステップS50においてお気に入り一覧を表示させる旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS50;Yes)には、CPU20は、お気に入り書籍登録テーブル85に記憶された書籍名をメインディスプレイ10に一覧表示させる(ステップS51)。
【0073】
次に、書籍名の一覧から何れかの書籍名がユーザにより選択されると(ステップS52)、CPU20は、選択された書籍コンテンツ830のテキストをメインディスプレイ10に表示させる(ステップS53)。
【0074】
次に、CPU20は、付箋マーカーデータベース86から、選択された書籍コンテンツ830についての付箋マーカー102の情報(マーカー表示文字列の位置情報、マーカー色、付箋103内に表示されるコメント、付箋マーカー102を登録したユーザ名)を読み出す。そして、CPU20は、読み出した情報に基づいて、書籍コンテンツ830のテキストのうち、メインディスプレイ10による表示対象部分のテキストに含まれるマーカー表示文字列を、対応のマーカー色でマーカー表示させるとともに、各マーカー表示文字列に関連付けて、対応のマーカー色の付箋103を表示させ、マーカー表示文字列に対応付けられたコメント及びユーザ名を当該付箋103内に表示させる(ステップS54)。なお、本実施の形態における当該ステップS54と、後述のステップS63とにおいてCPU20は、自装置の電子辞書1で登録された付箋マーカー102では、付箋103内にユーザ名を表示させないようになっているが、表示させることとしても良い。
【0075】
次に、ユーザから操作を受けると(ステップS60)、CPU20は、表示スクロール操作がされたか否かを判定する(ステップS61)。
【0076】
このステップS61において表示スクロール操作がされたと判定した場合(ステップS61;Yes)には、CPU20は、ユーザ操作に応じてテキストをスクロールしてメインディスプレイ10による表示対象部分を変更する(ステップS62)。
【0077】
次に、CPU20は、付箋マーカーデータベース86から読み出した情報に基づいて、変更後の表示対象部分のテキストに含まれるマーカー表示文字列を、対応のマーカー色でマーカー表示させるとともに、各マーカー表示文字列に関連付けて、対応のマーカー色の付箋103を表示させ、マーカー表示文字列に対応付けられたコメント及びユーザ名を当該付箋103内に表示させ(ステップS63)、上述のステップS60に移行する。
【0078】
また、上述のステップS61において表示スクロール操作がされないと判定した場合(ステップS61;No)には、CPU20は、付箋マーカー102の登録操作がされたか否かを判定する(ステップS64)。
【0079】
このステップS64において付箋マーカー102の登録操作がされないと判定した場合(ステップS64;No)には、CPU20は、戻るキー2gが操作されたか否かを判定する(ステップS65)。
【0080】
そして、このステップS65において戻るキー2gが操作されたと判定した場合(ステップS65;Yes)には、CPU20は、図4に示すように、上述のステップS1に移行する。また、ステップS65において戻るキー2gが操作されないと判定した場合(ステップS65;No)には、CPU20は、図6に示すように、他の処理へ移行する。
【0081】
また、上述のステップS64において付箋マーカー102の登録操作がされたと判定した場合(ステップS64;Yes)には、入力部30を介してユーザからマーカー色の選択操作が行われ(ステップS70)、テキスト内の文字列をマーカー表示文字列として指定する指定操作が行われた後(ステップS71)、CPU20は、当該マーカー表示文字列を当該マーカー色でマーカー表示させる(ステップS72)。なお、上述のステップS70においては、ユーザはマーカー色として無色を選択することができる。
【0082】
次に、ユーザが付箋103内に表示させるコメント、つまりマーカー表示文字列についてのコメントを入力部30から入力すると(ステップS73)、CPU20は、ステップS70で選択されたマーカー色の付箋103をマーカー表示文字列に関連付けて表示させ、その付箋103内に、当該コメントを表示させる(ステップS74)。
【0083】
そして、CPU20は、マーカー表示文字列の位置情報と、マーカー色と、コメントと、自装置の電子辞書1のユーザ名とを対応付けて、選択された書籍コンテンツ830についての付箋マーカー102の情報として付箋マーカーデータベース86に記憶させ(ステップS75)、上述のステップS60に移行する。
【0084】
(情報表示処理の動作例)
続いて、図7〜図12を参照しつつ、上記の情報表示処理を具体的に説明する。なお、以下の説明においては、ユーザ「アスカ先生」,「ゆい」,「ひかり」が各自の電子辞書1を用いて操作を行うこととして説明する。
【0085】
まず、「アスカ先生」が電子辞書1で書籍コンテンツ830のダウンロードを行う旨の操作を行い(ステップS3;Yes)、書籍コンテンツ830のライブラリーについての何れかのウェブサイトを選択して(ステップS4)、検索キーワード「漱石」を入力すると(ステップS5)、図7(a)に示すように、選択されたウェブサイト内から検索キーワード「漱石」に対応する書籍コンテンツ830が検索され、検索された書籍コンテンツ830の書籍名「ぼっちゃん」,…がメインディスプレイ10に一覧表示される(ステップS6)。
【0086】
次に、「アスカ先生」が書籍名「もう死にます」を選択すると(ステップS7)、書籍名「もう死にます」の書籍コンテンツ830がダウンロードされて外部情報記憶媒体12aに記憶される(ステップS8)。また、書籍コンテンツ830内にはダウンロード元のウェブサイトのURLが記憶される。
【0087】
次に、図7(b)に示すように、ダウンロードされた書籍コンテンツ830をお気に入り登録する旨の操作を「アスカ先生」が行うと(ステップS9;Yes)、図7(c)に示すように、お気に入り書籍登録テーブル85における各記憶位置名「A」,「B」,…がメインディスプレイ10に一覧表示されるとともに、既にお気に入り書籍登録テーブル85に登録された書籍名「六つになる子供」,…が、対応する記憶位置名に関連付けて表示される。
【0088】
そして、「アスカ先生」が記憶位置「D」を選択すると(ステップS10)、お気に入り書籍登録テーブル85における選択位置「D」に書籍コンテンツ830の書籍名「もう死にます」が記憶される(ステップS11)。また、このとき、書籍名「もう死にます」の書籍コンテンツ830のダウンロード元のURLが、書籍名などに対応付けられてお気に入り書籍登録テーブル85に記憶される。
【0089】
次に、「アスカ先生」がお気に入り一覧を表示させる旨の操作を行うと(ステップS50;Yes)、図8(a)に示すように、お気に入り書籍登録テーブル85に記憶された書籍名がメインディスプレイ10に一覧表示される(ステップS51)。
【0090】
次に、書籍名の一覧から書籍名「もう死にます」を「アスカ先生」が選択すると(ステップS52)、図8(b)に示すように、選択された書籍コンテンツ830のテキストがメインディスプレイ10に表示される(ステップS53)。
【0091】
次に、「アスカ先生」が付箋マーカー102の登録操作を行い(ステップS64;Yes)、マーカー色として赤色の選択操作を行い(ステップS70)、テキスト内の文字列「百年、私の墓の…」をマーカー表示文字列として指定すると(ステップS71)、図8(c)に示すように、当該マーカー表示文字列「百年、私の墓の…」が赤色でマーカー表示される(ステップS72)。
【0092】
次に、「アスカ先生」が付箋103内に表示させるコメント「この言葉、ポエム的ですね」を入力すると(ステップS73)、赤色の付箋103がマーカー表示文字列「百年、私の墓の…」に関連付けて表示され、その付箋103内にコメント「この言葉、ポエム的ですね」が表示される(ステップS74)。
【0093】
そして、マーカー表示文字列「百年、私の墓の…」の位置情報と、マーカー色「赤色」と、コメント「この言葉、ポエム的ですね」と、自装置の電子辞書1のユーザ名「アスカ先生」とが対応付けられて、「もう死にます」の書籍コンテンツ830についての付箋マーカー102の情報として付箋マーカーデータベース86に記憶される(ステップS75)。
【0094】
次に、「ゆい」が自分の電子辞書1でお気に入り通信を行う旨の操作を行うと(ステップS21;Yes)、図9(a)に示すように、近距離無線通信が行われて、周囲に存在する「アスカ先生」,「ひかり」の電子辞書1が検出され(ステップS22、ステップS23;Yes)、検出された電子辞書1のユーザ名「アスカ先生」,「ひかり」がメインディスプレイ10に一覧表示される(ステップS24)。
【0095】
次に、一覧表示されたユーザ名から通信相手の名前「アスカ先生」を「ゆい」が選択すると(ステップS26)、「アスカ先生」の電子辞書1から、お気に入り書籍登録テーブル85内の情報が受信される(ステップS27)。
【0096】
次に、図9(b)に示すように、「アスカ先生」の電子辞書1のお気に入り一覧がメインディスプレイ10に表示されるとともに(ステップS28)、このお気に入り一覧に含まれる各書籍名「六つになる子供」,…のうち、お気に入り一覧内で対応付けられた装置数が5以上の書籍名「もう死にます」が青色の太字で表示される(ステップS29)。また、お気に入り一覧における各書籍名のうち、「ゆい」の電子辞書1が既にダウンロードしている書籍コンテンツ830の書籍名「運慶」が赤色で表示される(ステップS30)。なお、図9(b)等では、図示の便宜上、赤色で表示された文字を斜字体で記載している。
【0097】
次に、赤色で表示された書籍名「運慶」の書籍コンテンツ830について付箋マーカー102の情報が未だ「ゆい」の電子辞書1の付箋マーカーデータベース86に登録されていないと判定された後(ステップS31;No)、お気に入り一覧に書籍名の表示された書籍コンテンツ830のうち、「ゆい」が自身の電子辞書1に未収録の書籍コンテンツ830をダウンロードする旨の操作を行うと(ステップS33;Yes)、共有対象の書籍名が選択可能となる。
【0098】
そして、図9(c)に示すように、「ゆい」が書籍名「もう死にます」を共有対象の書籍名として選択すると(ステップS34)、「アスカ先生」の電子辞書1におけるお気に入り書籍登録テーブル85において書籍名「もう死にます」等に対応付けられたURLのウェブサイトから、その書籍コンテンツ830がインターネットからダウンロードされて外部情報記憶媒体12aに記憶される(ステップS35)。
【0099】
次に、共有対象の書籍名「もう死にます」が「アスカ先生」の電子辞書1に送信され(ステップS36)、「アスカ先生」の電子辞書1では、受信した書籍名「もう死にます」にお気に入り書籍登録テーブル85内で対応付けられた装置数が「1」増加される。
【0100】
次に、図10(a)に示すように、「ゆい」の電子辞書1のお気に入り書籍登録テーブル85における各記憶位置名「A」,「B」,…がメインディスプレイ10に一覧表示されるとともに、既にお気に入り書籍登録テーブル85に登録された書籍名「ぼっちゃん」,…が、対応する記憶位置名に関連付けて表示される。
【0101】
そして、図10(b)に示すように、ゆーざ「ゆい」が記憶位置「C」を選択すると(ステップS10)、お気に入り書籍登録テーブル85における選択位置「C」に書籍コンテンツ830の書籍名「もう死にます」が記憶される(ステップS11)。また、このとき、書籍名「もう死にます」の書籍コンテンツ830のダウンロード元のURLが書籍名などに対応付けられてお気に入り書籍登録テーブル85に記憶される。
【0102】
次に、「ゆい」がお気に入り一覧を表示させる旨の操作を行って(ステップS50;Yes)、書籍名の一覧から書籍名「もう死にます」を選択すると(ステップS52)、図10(c)に示すように、選択された書籍コンテンツ830のテキストがメインディスプレイ10に表示される(ステップS53)。
【0103】
次に、「ゆい」が付箋マーカー102の登録操作を行い(ステップS64;Yes)、マーカー色として青色の選択操作を行い(ステップS70)、テキスト内の文字列「たった一つ瞬いていた。」をマーカー表示文字列として指定する指定操作を行うと(ステップS71)、当該マーカー表示文字列「たった一つ瞬いていた。」が青色でマーカー表示される(ステップS72)。
【0104】
次に、「ゆい」が付箋103内に表示させるコメント「姿は変わっても,…」を入力部30から入力すると(ステップS73)、図11(a)に示すように、青色の付箋103がマーカー表示文字列「たった一つ瞬いていた。」に関連付けて表示され、その付箋103内にコメント「姿は変わっても,…」が表示される(ステップS74)。
【0105】
そして、マーカー表示文字列の位置情報「たった一つ瞬いていた。」と、マーカー色「青色」と、コメント「姿は変わっても,…」と、自装置の電子辞書1のユーザ名「ゆい」とが対応付けられて、「もう死にます」の書籍コンテンツ830についての付箋マーカー102の情報として付箋マーカーデータベース86に記憶される(ステップS75)。
【0106】
次に、「ゆい」が再び自分の電子辞書1でお気に入り通信を行う旨の操作を行うと(ステップS21;Yes)、図11(b)に示すように、近距離無線通信が行われて、周囲に存在する「アスカ先生」,「ひかり」の電子辞書1が検出され(ステップS22、ステップS23;Yes)、検出された電子辞書1のユーザ名「アスカ先生」,「ひかり」がメインディスプレイ10に一覧表示される(ステップS24)。
【0107】
次に、一覧表示されたユーザ名から通信相手の名前「ひかり」を「ゆい」が選択すると(ステップS26)、図12(a)に示すように、「ひかり」の電子辞書1から、お気に入り書籍登録テーブル85内の情報が受信される(ステップS27)。
【0108】
次に、「ひかり」の電子辞書1のお気に入り一覧がメインディスプレイ10に表示されるとともに(ステップS28)、このお気に入り一覧に含まれる各書籍名「我輩はねこ」,…のうち、「ゆい」の電子辞書1が既にダウンロードしている書籍コンテンツ830の書籍名「もう死にます」が赤色で表示される(ステップS30)。
【0109】
次に、赤色で表示された書籍名「もう死にます」の書籍コンテンツ830について付箋マーカー102の情報が「ゆい」の電子辞書1の付箋マーカーデータベース86に既に登録されていると判定され(ステップS31;Yes)、「ひかり」の電子辞書1における付箋マーカーデータベース86から、当該書籍コンテンツ830についての情報が受信されて、「ゆい」の電子辞書1における付箋マーカーデータベース86に追加記憶される(ステップS32)。なお、本動作例においては、このとき「ひかり」の電子辞書1では、既に「アスカ先生」の電子辞書1とお気に入り通信を行って書籍名「もう死にます」の書籍コンテンツ830についての付箋マーカー102の情報を受信しており、かつ、この書籍コンテンツ830のテキスト中、「たった一つ瞬いていた。」との文字列(図10(c)参照)にマーカー色「黄色」で付箋マーカー102を登録しているものとして説明する。
【0110】
次に、「ゆい」がお気に入り一覧を表示させる旨の操作を行って(ステップS50;Yes)、書籍名の一覧から書籍名「もう死にます」を選択すると(ステップS52)、図12(b)に示すように、選択された書籍コンテンツ830のテキストがメインディスプレイ10に表示される(ステップS53)。
【0111】
次に、付箋マーカーデータベース86から、書籍名「もう死にます」の書籍コンテンツ830についての付箋マーカー102の情報が読み出され、当該書籍コンテンツ830のテキストのうち、メインディスプレイ10による表示対象部分のテキストに含まれるマーカー表示文字列「百年、私の墓の…」が赤色でマーカー表示されるとともに、当該マーカー表示文字列に関連付けて赤色の付箋103が表示され、マーカー表示文字列「百年、私の墓の…」に対応付けられたコメント「この言葉、ポエム的ですね」及びユーザ名「アスカ先生」が付箋103内に表示される(ステップS54)。
【0112】
次に、「ゆい」が表示スクロール操作を行うと(ステップS61;Yes)、図12(c)に示すように、テキストがスクロールされてメインディスプレイ10による表示対象部分が変更され(ステップS62)、変更後の表示対象部分のテキストに含まれるマーカー表示文字列「たった一つ瞬いていた。」が青色及び黄色でそれぞれマーカー表示され、当該マーカー表示文字列に関連付けて青色,黄色の付箋103がそれぞれ表示されるとともに、コメント「姿は変わっても,…」が青色の付箋103内に表示され、コメント「なんだか悲しい」及びユーザ名「ひかり」が黄色の付箋103内に表示される(ステップS63)。
【0113】
(単語帳共有処理)
図13は、CPU20が情報表示プログラム81を読み出して実行する単語帳共有処理の流れを示すフローチャートである。また、図14〜図15は、単語帳共有処理の実行時における表示部40の表示内容を示す図である。
【0114】
なお、以下の説明においては、2つの電子辞書1が通信を行うものとして説明を行う。また、これら2つの電子辞書1の一方を電子辞書1X,他方を電子辞書1Yとして区別するとともに、電子辞書1Xの各部には符号の末尾に「X」を、他方の電子辞書1Yの各部には符号の末尾に「Y」を付して両者を区別する。
【0115】
図13に示すように、この単語帳共有処理においては、まず電子辞書1Yにおいてユーザが受信対象として単語帳テーブル87を選択すると(ステップT1)、電子辞書1YのCPU20Yは、電子辞書1Xから単語帳テーブル87X内の情報を受信する(ステップT2)。
【0116】
より詳細には、図14(a)に示すように、電子辞書1YにおいてCPU20Yは、単語帳テーブル87Yに記憶された見出し語を一覧表示した状態で、情報の送受信を指示する操作をユーザが行うと、単語帳テーブル87内の情報を受信対象として設定するとともに、送受信の待ち受け状態に入るか否かについての選択メニューをメインディスプレイ10Yに表示させる。次に、送受信の待ち受け状態に入る旨の選択メニューがユーザにより選択されると、図14(b)に示すように、CPU20Yは、待ち受け状態に入った旨のメッセージをメインディスプレイ10Yに表示させる。そして、CPU20Yは、通信部50Yを介して電子辞書1Xにおける単語帳テーブル87X内の情報(見出し語と、辞書名と、装置数とを対応付けた複数種類の情報)を受信する。
【0117】
次に、電子辞書1YのCPU20Yが待ち受け状態を解除すると(ステップT3)、電子辞書1XのCPU20Xは情報の送信を終了する。
【0118】
次に、図14(c)に示すように、CPU20Yは、待ち受け状態を解除した旨のメッセージと、再び待ち受け状態に入るか否かについての選択メニューとをメインディスプレイ10Yに表示させ、再び待ち受け状態に入る旨の操作が電子辞書1Yに対して行われるか否かを判定し(ステップT4)、待ち受け状態に入る旨の操作が行われたと判定した場合(ステップT4;Yes)には、上述のステップT2に移行する。
【0119】
また、ステップT4において待ち受け状態に入らない旨の操作が電子辞書1Yに対して行われたと判定した場合(ステップT4;No)には、CPU20Yは、受信データの整理を行う(ステップT5)。具体的には、図15(a)に示すように、まずCPU20Yは、受信データに含まれる見出し語の並び順についての選択メニューとして、「取り込まれた装置数」(見出し語を共有対象として単語帳テーブル87に記憶させた装置数)などをメインディスプレイ10に表示させる。そして、「取り込まれた装置数」の選択メニューが選択されると、図15(b)に示すように、CPU20Yは、対応付けられた装置数の多い順に見出し語を並び替えて、見出し語と、当該見出し語の収録元の辞書名とを対応付けてメインディスプレイ10Yに一覧表示させるとともに、この一覧に含まれる各見出し語のうち、5回以上、他装置の電子辞書1A(ここでは電子辞書1Xを除いた他装置の電子辞書1)で共有対象として単語帳テーブル87に登録されている見出し語、つまり受信データ内で対応付けられた装置数が5以上の見出し語を所定の色でマーカー表示させる。これにより、他装置の電子辞書1Aのお気に入り単語帳テーブル87から受信された各見出し語が、当該見出し語に対応付けられた装置数に応じた表示態様で表示される。更に、このときCPU20Yは、一覧に含まれる見出し語のうち、既に単語帳テーブル87Yに登録されている見出し語を、太字で識別表示させる。なお、図15(b)では、「A」〜「G」の見出し語がマーカー表示されており、「E」の見出し語が太字で表示されている。
【0120】
但し、以上のステップT5では、図14(d)に示すように、受信した情報の整理を行うか否かについての選択メニューをCPU20Yがメインディスプレイ10Yに表示させ、整理を行う旨の操作が行われた場合にのみ、受信した情報の整理を行うこととしても良い。
【0121】
そして、CPU20Yは、上述の図15(b)に示すように、何れかの見出し語が共有対象の見出し語としてユーザにより選択されると、選択された見出し語を単語帳テーブル87に記憶させた後(ステップT6)、図15(c)に示すように、単語帳テーブル87内の見出し語を、出典元の辞書データベース820の辞書名と関連付けてメインディスプレイ10に表示させる。なお、図15(b)では、図中の左側のチェックボックスでチェックされた見出し語が、共有対象として選択されている。
【0122】
そして、単語帳テーブル87に共有対象として登録された見出し語が電子辞書1Yの通信部50から電子辞書1Xに送信されると(ステップT7)、電子辞書1XのCPU20Xは、受信した見出し語に単語帳テーブル87内で対応付けられた装置数を「1」増加させ、単語帳共有処理を終了する。
【0123】
以上の電子辞書1によれば、図3(b)や図5のステップS27〜S29や図9(b)などに示したように、書籍名ごとに、当該書籍名を共有対象の書籍名として記憶した他装置の装置数がカウントして記憶されるとともに、他装置から各書籍名が前記装置数とともに受信され、受信された各書籍名が前記装置数に応じた表示態様で表示されるので、多数のユーザが他装置で共有対象として記憶した書籍名を、自装置に取り込むことができる。従って、他人が登録した膨大な量の書籍名が自装置に無条件に取り込まれてしまう従来の場合と異なり、他人の登録した書籍名を自分の好みに応じて適切かつ容易に共有することができる。
【0124】
また、図5のステップS32や図12などに示したように、書籍名の送信元としての他装置から、当該他装置において各書籍コンテンツ830について付箋マーカーデータベース86に記憶されたマーカー表示文字列の情報のうち、自装置に記憶されている書籍コンテンツ830について記憶された情報が受信され、受信された情報が書籍コンテンツ830ごとに付箋マーカーデータベース86に追加記憶されるので、自装置に記憶された書籍コンテンツ830について、マーカー表示文字列の情報を共有することができる。
【0125】
また、図3(c)や図6のステップS24、図12(c)等に示したように、マーカー表示文字列の位置情報及びコメントに対応付けて、当該コメントの入力された自装置または他装置のユーザ名が付箋マーカーデータベース86に記憶され、マーカー表示文字列に対応するコメント及びユーザ名が当該マーカー表示文字列に関連付けて表示されるので、コメントの作成者を容易に確認することができる。
【0126】
また、図13のステップT5や図15(b)などに示したように、見出し語ごとに、当該見出し語を共有対象の見出し語として記憶した他装置の装置数がカウントして記憶されるとともに、他装置から各見出し語が前記装置数とともに受信され、受信された各見出し語が前記装置数に応じた表示態様で表示されるので、多数のユーザが他装置で共有対象として記憶した見出し語を、自装置に取り込むことができる。従って、他人が登録した膨大な量の単語が自装置に無条件に取り込まれてしまう従来の場合と異なり、他人の登録した単語を自分の好みに応じて適切かつ容易に共有することができる。
【0127】
また、図13のステップT5や図15(b)などに示したように、受信された見出し語のうち、既に単語帳テーブル87に記憶されている見出し語が識別表示されるので、見出し語が重複して登録されるのを容易に防止することができる。
【0128】
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0129】
例えば、本発明に係る情報表示装置を電子辞書1として説明したが、本発明が適用可能なものは、このような製品に限定されず、携帯電話、パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機などの電子機器全般に適用可能である。また、本発明に係る情報表示プログラム81は、電子辞書1に対して着脱可能なメモリカード、CD等に記憶されることとしてもよい。
【0130】
また、他装置の電子辞書1におけるお気に入り書籍登録テーブル85,単語帳テーブル87に登録された書籍名,見出し語のうち、共有対象として記憶された装置数が「5」以上である書籍名,見出し語を青色の太字やマーカー表示で識別表示することとして説明したが、装置数についての閾値を複数設定しておき、段階的な表示態様でそれぞれ識別表示することとしても良い。
【符号の説明】
【0131】
1 電子辞書
20 CPU
30 入力部
40 表示部
81 情報表示プログラム
820 辞書データベース
830 書籍コンテンツ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置と他装置との間で通信可能な情報表示装置において、
表示手段と、
書籍名と、テキストとを対応づけた書籍コンテンツを複数記憶するコンテンツ記憶手段と、
前記コンテンツ記憶手段に記憶された書籍コンテンツのうち、ユーザ操作に基づいて選択された書籍コンテンツの書籍名を記憶する書籍名記憶手段と、
他装置から、当該他装置の前記書籍名記憶手段に記憶された書籍名を受信する登録書籍名受信手段と、
前記登録書籍名受信手段によって受信された書籍名を前記表示手段に一覧表示させる一覧表示制御手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記一覧表示制御手段により表示制御された何れかの書籍名を共有対象の書籍名として選択する共有書籍名選択手段と、
前記共有対象の書籍名を自装置の前記書籍名記憶手段に記憶させる一覧内書籍名記憶制御手段と、
前記共有対象の書籍名を、当該書籍名の送信元としての他装置に送信する登録結果送信手段と、
を備え、
前記書籍名記憶手段は、
他装置における前記登録結果送信手段からの送信結果に基づいて、当該書籍名記憶手段に記憶された書籍名ごとに、当該書籍名を前記共有対象の書籍名として前記書籍名記憶手段に記憶した他装置の装置数をカウントして記憶する装置数記憶手段を有し、
前記登録書籍名受信手段は、
他装置から各書籍名を、当該書籍名に対応付けられた前記装置数とともに受信し、
前記一覧表示制御手段は、
前記登録書籍名受信手段によって受信された各書籍名を、当該書籍名に対応付けられた前記装置数に応じた表示態様で前記表示手段に表示させる表示態様制御手段を有することを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報表示装置において、
前記コンテンツ記憶手段に記憶された何れかの書籍コンテンツのテキストを前記表示手段に表示させるテキスト表示制御手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記表示手段に表示されたテキスト内の文字列をマーカー表示文字列として指定するマーカー表示文字列指定手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記マーカー表示文字列についてのコメントを入力するコメント入力手段と、
前記マーカー表示文字列の指定された書籍コンテンツごとに、当該書籍コンテンツ内での前記マーカー表示文字列の位置情報と、当該マーカー表示文字列についての前記コメントとを対応付けて記憶するマーカー・コメント記憶手段と、
前記表示手段に書籍コンテンツのテキストが表示される場合に、前記マーカー・コメント記憶手段に記憶された位置情報に基づいて前記マーカー表示文字列をマーカー表示させるとともに、このマーカー表示文字列に対応する前記コメントを当該マーカー表示文字列に関連付けて表示させるマーカー・コメント表示制御手段と、
前記登録書籍名受信手段に対する書籍名の送信元としての他装置から、当該他装置における前記マーカー・コメント記憶手段によって各書籍コンテンツについて記憶された情報のうち、自装置における前記コンテンツ記憶手段に記憶されている書籍コンテンツについて記憶された情報を受信するマーカー・コメント情報受信手段と、
前記マーカー・コメント情報受信手段により受信された情報を、書籍コンテンツごとに前記マーカー・コメント記憶手段に追加記憶させるマーカー・コメント情報記憶制御手段と、
を備えることを特徴とする情報表示装置。
【請求項3】
請求項2記載の情報表示装置において、
前記マーカー・コメント情報受信手段は、
前記登録書籍名受信手段に対する書籍名の送信元としての他装置から、当該他装置における前記マーカー・コメント記憶手段によって各書籍コンテンツについて記憶された情報のうち、自装置における前記マーカー・コメント記憶手段により情報の記憶されている書籍コンテンツについて記憶された情報を受信することを特徴とする情報表示装置。
【請求項4】
請求項2または3記載の情報表示装置において、
ユーザ名を記憶するユーザ名記憶手段を備え、
前記マーカー・コメント記憶手段は、
前記マーカー表示文字列の位置情報及び前記コメントに対応付けて、当該コメントの入力された自装置または他装置のユーザ名を記憶しており、
前記マーカー・コメント表示制御手段は、
前記マーカー表示文字列に対応する前記コメント及びユーザ名を、当該マーカー表示文字列に関連付けて表示させることを特徴とする情報表示装置。
【請求項5】
自装置と他装置との間で通信可能な情報表示装置において、
表示手段と、
見出し語と、当該見出し語の説明情報とを対応づけて複数記憶した辞書記憶手段と、
前記辞書記憶手段に記憶された見出し語のうち、ユーザ操作に基づいて選択された見出し語を記憶する単語帳記憶手段と、
他装置から、当該他装置の前記単語帳記憶手段に記憶された見出し語を受信する登録見出し語受信手段と、
前記登録見出し語受信手段によって受信された見出し語を前記表示手段に一覧表示させる一覧表示制御手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記一覧表示制御手段により表示制御された何れかの見出し語を共有対象の見出し語として選択する共有見出し語選択手段と、
前記共有対象の見出し語を自装置の前記単語帳記憶手段に記憶させる一覧内単語帳記憶制御手段と、
前記共有対象の見出し語を、当該見出し語の送信元としての他装置に送信する登録結果送信手段と、
を備え、
前記単語帳記憶手段は、
他装置における前記登録結果送信手段からの送信結果に基づいて、当該単語帳記憶手段に記憶された見出し語ごとに、当該見出し語を前記共有対象の見出し語として前記単語帳記憶手段に記憶した他装置の装置数をカウントして記憶する装置数記憶手段を有し、
前記登録見出し語受信手段は、
他装置から各見出し語を、当該見出し語に対応付けられた前記装置数とともに受信し、
前記一覧表示制御手段は、
前記登録見出し語受信手段によって受信された各見出し語を、当該見出し語に対応付けられた前記装置数に応じた表示態様で前記表示手段に表示させる表示態様制御手段を有することを特徴とする情報表示装置。
【請求項6】
請求項5記載の情報表示装置において、
前記一覧表示制御手段は、
前記登録見出し語受信手段によって受信された見出し語のうち、前記単語帳記憶手段に記憶されている見出し語を識別表示させる登録見出し語識別表示制御手段を有することを特徴とする情報表示装置。
【請求項7】
表示手段を有し、自装置と他装置との間で通信可能なコンピュータに、
書籍名と、テキストとを対応づけた書籍コンテンツを複数記憶するコンテンツ記憶機能と、
前記コンテンツ記憶機能によって記憶された書籍コンテンツのうち、ユーザ操作に基づいて選択された書籍コンテンツの書籍名を記憶する書籍名記憶機能と、
他装置から、当該他装置の前記書籍名記憶機能によって記憶された書籍名を受信する登録書籍名受信機能と、
前記登録書籍名受信機能によって受信された書籍名を前記表示手段に一覧表示させる一覧表示制御機能と、
ユーザ操作に基づいて、前記一覧表示制御機能により表示制御された何れかの書籍名を共有対象の書籍名として選択する共有書籍名選択機能と、
前記共有対象の書籍名を自装置の前記書籍名記憶機能の記憶領域に記憶させる一覧内書籍名記憶制御機能と、
前記共有対象の書籍名を、当該書籍名の送信元としての他装置に送信する登録結果送信機能と、
を実現させ、
前記書籍名記憶機能は、
他装置における前記登録結果送信機能による送信結果に基づいて、当該書籍名記憶機能により記憶された書籍名ごとに、当該書籍名を前記共有対象の書籍名として前記書籍名記憶機能の記憶領域に記憶した他装置の装置数をカウントして記憶する装置数記憶機能を有し、
前記登録書籍名受信機能は、
他装置から各書籍名を、当該書籍名に対応付けられた前記装置数とともに受信し、
前記一覧表示制御機能は、
前記登録書籍名受信機能によって受信された各書籍名を、当該書籍名に対応付けられた前記装置数に応じた表示態様で前記表示手段に表示させる表示態様制御機能を有することを特徴とする情報表示プログラム。
【請求項8】
表示手段を有し、自装置と他装置との間で通信可能なコンピュータに、
見出し語と、当該見出し語の説明情報とを対応づけて複数記憶した辞書記憶機能と、
前記辞書記憶機能により記憶された見出し語のうち、ユーザ操作に基づいて選択された見出し語を記憶する単語帳記憶機能と、
他装置から、当該他装置の前記単語帳記憶機能によって記憶された見出し語を受信する登録見出し語受信機能と、
前記登録見出し語受信機能によって受信された見出し語を前記表示手段に一覧表示させる一覧表示制御機能と、
ユーザ操作に基づいて、前記一覧表示制御機能により表示制御された何れかの見出し語を共有対象の見出し語として選択する共有見出し語選択機能と、
前記共有対象の見出し語を自装置の前記単語帳記憶機能の記憶領域に記憶させる一覧内単語帳記憶制御機能と、
前記共有対象の見出し語を、当該見出し語の送信元としての他装置に送信する登録結果送信機能と、
を実現させ、
前記単語帳記憶機能は、
他装置における前記登録結果送信機能による送信結果に基づいて、当該単語帳記憶機能により記憶された見出し語ごとに、当該見出し語を前記共有対象の見出し語として前記単語帳記憶機能の記憶領域に記憶した他装置の装置数をカウントして記憶する装置数記憶機能を有し、
前記登録見出し語受信機能は、
他装置から各見出し語を、当該見出し語に対応付けられた前記装置数とともに受信し、
前記一覧表示制御機能は、
前記登録見出し語受信機能によって受信された各見出し語を、当該見出し語に対応付けられた前記装置数に応じた表示態様で前記表示手段に表示させる表示態様制御機能を有することを特徴とする情報表示プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2012−42987(P2012−42987A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−180729(P2010−180729)
【出願日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】