説明

情報表示装置支持体

支持体は、表示面(3)を有し実質的に剛性で折り畳み可能な材料からなる少なくとも1枚のシート(2)と、シートの表示面を凸にするための弾性戻り/制約バンド(44)と、複数の挿入部(18〜20)とを含む。挿入部は、弾性制約バンドに対抗してシートの表示面の凸状態を維持し、シートの表示面に沿って離散して分配させて力を作用させる。挿入部(18〜20)は、凸状態のシート(2)の2つの側縁(8、9)間の距離に等しい長さで、シートは、挿入部を受け取るための2面角を2セット形成するための側方タブの2つのセット(12、13、14、15、16、17)によって延出されており、ゴムバンド(44)は、挿入部とタブ(12〜17)と相互作用し、水平方向の制約力だけでなく、互いに反対方向(49、50)の垂直方向の力も加えて、表示面が凸状態のときに挿入部を正確な高さに維持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PSAとして知られている販売場所でのコミュニケーションや視覚的広告のために情報を支持する表示装置の分野に関する。本発明の表示装置はコラム状になっており、折り畳み可能で、ほぼ自動的に広げることができ、良好な状態で搬送や保存できる一方で、現場に非常に迅速に設置可能であるという利点を有する。
【背景技術および発明が解決しようとする課題】
【0002】
より具体的には、本発明は少なくとも1つの表示面を有する情報表示装置支持体(information display unit support)に関し、この情報表示装置支持体は、表示面を有し実質的に剛性の折り畳み可能な材料からなる少なくとも1枚のシートと、このシートの表示面を凸にするための弾性戻り/制約手段と、弾性制約手段に対抗してシートの表示面の凸状態を維持し、シートの表示面に沿って離散して分配された作用を有する複数の挿入部と、を含む。
【0003】
折り返された状態から始めてこの支持体を広げ始めるだけで、制約手段の作用によって自動的に完全に広げることができる。もちろん、反対に支持体の折り畳みは制約手段の作用に抗して実行する。
【0004】
こういった表示支持体が、FR2,824,946号に開示されている。
【0005】
この支持体では、保持バンドまたは挿入部が、表示面を凸状態にする、シートまたはパネルの2つの側縁の間の距離よりも狭い長さを有する。
【0006】
ゴムバンドを一方では挿入部の末端固定/停止部分に固定し、他方では停止縁、即ち表示面のシートを横方向に延ばしたタブに固定するために、この従来技術の文献では、ゴムバンドを通し保持するためのフラップを設けることも提案されている。
【0007】
ゴムバンドをフラップへとスライドさせることが難しいという欠点に加えて、こういったフラップによって挿入部の末端部分が硬くなってしまい、相対的に言って挿入部の残りの部分がもろくなり、曲がってしまう危険性が伴う。
【0008】
したがってどんな場合でも、挿入部の長さが短いために、この装置が展開された状態のときに挿入部を正確な高さまたは水平位置に維持することに関する問題は依然として重要である。この問題は、複数の分離された基本挿入部が存在することに直接関係している。
【0009】
したがって、本出願人が解決しようとしたのがこの問題である。ここで、本出願人は、既にある解決策に戻り、FR2,760,880号に記載されているさらに前の装置支持体の開発に至ったアイディアの1つをもう一度取り上げることにした。この文献では、表示面のフロントパネルに沿って広がり、これに対向する単一の背面支持パネルが、その側縁において、表示面のフロントパネルと側方タブとによって形成された2面角に支持されている。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって本発明は、上で特定した種類の表示装置に関し、弾性制約手段に対抗する支持挿入部の長さが、凸状態のシートの2つの側縁間の距離に等しく、このシートは、支持挿入部を受け取るための2面角を2セット形成するための側方タブの2つのセットによって、表示面を超えて延出されており、弾性手段は、支持挿入部およびタブと相互作用し、水平方向の制約力のほかに互いに反対方向の垂直方向の力を加え、表示面が凸状態のときに支持挿入部を正確な高さに維持するように構成される。
【0011】
したがって、この新しい発明を提案するために、FR2,824,946号の教示に基づいて、まず以前の概念に戻り、そして支持挿入部、シートの表示面のタブ、制約用の弾性バンド(ゴムバンド)の相互作用に関する具体的なデザインを開発した。これが、進歩性の証拠となる。
【0012】
好ましくは、各支持挿入部に関連する弾性手段は、それ自体閉じられた少なくとも1つの弾性接続手段を含む。この弾性接続手段は、シートのタブの1つと挿入部の末端固定/停止部分と相互作用することで、シートの側縁に平行な2つの底辺部分と、側縁においてそれぞれ反対方向に傾斜し、傾斜部分に加えられる力を分解したときに関連する挿入部に対してそれぞれ反対方向の2つの垂直方向の力を作用させる2つの部分とを有する台形の形状をとる。
【0013】
弾性接続手段が、挿入部の末端部分にある2つのほぼ直線状の傾斜した切り込みで受け取られ、この切込みが、タブと挿入部の末端部分との相対的な位置合わせをもたらすように作用し、また弾性接続手段のフックとして作用するのがよい。
【0014】
また、挿入部の末端固定/停止部分がシートの側縁に平行な縁を有し、この縁から、タブと挿入部の末端部分との間のあらゆる引っかかりを防ぐ円形切り欠きが形成されるのがよい。
【0015】
したがって、この弾性接続手段によってタブがわずかに湾曲したときに、曲線切り欠きの縁がガイドとして作用し、弾性接続手段によって接合されたこの装置の2つの支持部分の間のあらゆる引っかかりを防ぐ。
【0016】
支持挿入部の好適な実施形態では、その直線切り込みがそれぞれ、シートの側縁に垂直で互いの延出部分までは延びていない挿入部の2つの縁をつなげている。
【0017】
本発明の表示装置支持体は、それぞれが表示面を有する少なくとも2枚のシートを有することができ、支持挿入部が2つの末端固定/停止部分を含む。
【0018】
支持挿入部はそれぞれ、表示装置が1つの表示面を有するのかそれともそれより多くの表示面を有するのかに関わらず、その末端固定/停止部分に向かい合って、単一のシートのタブ、または弾性戻り/制約接続手段によって互いに連結される複数のシートの複数のタブ、にヒンジ装着される末端部分を有する。
【0019】
本発明の表示装置の別の実施形態では、各支持挿入部が矩形で、単一の弾性接続手段に関連する。この弾性接続手段は、それ自体閉じられていて、十字になるように折り返し可能で、シートの側縁にほぼ沿って伸びる2つの側方部分と、側方部分の端部をつなげる十字の形の2つの対角線部分とを有する。弾性接続手段は、シートの側縁に垂直な支持挿入部の縁が実際には弾性接続手段の対角線部分上で支持されるように側方タブに固定され、そうすることで支持挿入部が正確な高さを維持できる。
【0020】
好ましくは、シートの側方タブは基本部分に分割される。この基本部分は互いに離間し、対応する支持体挿入部に関連し、挿入部の高さよりも高い。弾性接続手段は、シートとタブの基本部分との間の2平面に沿って形成された切り込みに固定される。
【0021】
特定の実施形態では、それぞれが表示面を有し、弾性接続手段によって挿入部の片側に対して対で押圧される2つのタブによって延出されている、少なくとも2枚のシートを提供することができる。
【0022】
上述のように、本出願人は、シートのタブと支持挿入部とのあらゆる引っかかりを回避することに配慮した。
【0023】
同じ目的のために、本出願人は、支持挿入部が第1の層の形態で延出し、シートの側方タブが第2の層の形態で延出するさらに別の実施形態において、弾性制約手段が挿入部とタブの2つの層の間に介在する第3の層の形態で伸びることを提案している。
【0024】
好ましくは、各支持挿入部に関連する弾性手段が、それ自体閉じられた少なくとも1つの弾性接続手段を含み、この弾性接続手段が、平面のタブの1つおよび挿入部の末端固定/停止部分と相互作用することで、平面の側縁に平行な1つの底辺部分と、この側縁において互いに反対方向に傾斜し、この傾斜部分に加えられる力を分解したときに関連する挿入部に対して互いに反対方向の2つの垂直方向の力を作用させる2つの部分とを有する三角形の形状をとる。
【0025】
ここでは、弾性接続手段が挿入部の末端固定/停止部分に形成されたフックに装着され、関連するタブの2つの切り込みに受け取られるのがよく、挿入部のフックとタブの切り込みは、シートを凸にするために弾性接続手段によって作用する力の存在下で、挿入部の末端部分と関連するタブが、覆いが開始される領域において互いに一列になったときに、弾性接続手段の傾斜部分がそれぞれこの領域を通るように位置合わせされる。
【0026】
好ましくは、各挿入部の末端固定/停止部分がシートの側縁に平行な側縁を有し、この側縁には、2つの停止領域を形成する引っかかり防止用切り欠きがある。
【0027】
好ましくは、各挿入部のフックは、この目的のために形作られた切り抜きを切り欠くことによって形成される。
【0028】
添付図面を参照し、また表示装置支持体の4つの有用な実施形態の以下の説明によって、本発明をより明確に理解できるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1を参照すると、表示装置支持体1はシート2を有する。このシートは、表示面3を有し、実質的に剛性の材料、ここではボール紙からなり、シートの上縁6と下縁7に平行な2本の中間線4、5に沿って折り畳み可能である。
【0030】
シート2は2つの側縁8、9を有し、これらの側縁は、支持体を展開しない状態では上縁6と下縁7に垂直であり、また図1に示すように支持体を展開した状態では、上下縁が広がる平面に垂直である。シートが側縁8、9を越えて凸状のとき、このシート2は2つの側方タブ10、11によって延出されている。この側方タブをそれぞれ切り欠いて基本タブ部分を離し、ここでは3つ、即ち12、13、14と15、16、17が折り線4、5の両側で互いに離間しており、支持挿入部18、19、20のそれぞれに関連している。
【0031】
基本タブ部分12〜17はそれぞれ、支持挿入部18〜20を受け取るために2面角を形成する。
【0032】
同じことが他にも当てはまるので、1つの基本タブ部分12のみについて考えると、基本タブ部分の横縁21、22の近くに曲線の切り込み23が形成されている。この切り込みは対応する縁22に向かって傾斜しており、以下に説明する弾性接続手段を受け取るための小穴24で終結している。1つの基本タブ部分の2つの小穴は、下側末端挿入部20の場合を除いて、支持挿入部18、19の幅よりも広い距離だけ離間している。
【0033】
基本タブ部分12、15の上縁25は、下側基本タブ部分14、17の下縁26と同様に、シート2の側縁8、9に垂直である。反対に、上側基本タブ部分12、15の下縁27と、ここでは1つの中間タブ部分13、16の2つの横縁21、22と、下側タブ部分14、17の上側横縁28、を切り欠いて、支持体を折り畳んで展開しないようにするために斜角を作る。
【0034】
ここではボール紙からなる支持挿入部18〜20は、ほぼ矩形状である。長さは、図1に示すような凸の状態で、シート2の2つの側縁8、9を隔てる距離に等しい。シート2の側縁に平行な支持挿入部の側縁29、30は、シート2と基本タブ部分12〜17によって形成された2面角に位置しており、シート2の側縁8、9の内側に支持されている。
【0035】
支持挿入部18〜20はそれぞれ、2つの末端固定/停止部分31、32を有する。これらの部分は、側縁29、30から、この縁に向かって傾斜する2つの直線の切り込み33、34へと広がり、以下に説明する弾性接続手段を受け取る。こういった末端固定/停止部分31、32の幅は、挿入部の中央部分の幅よりも狭い。
【0036】
換言すると、切り込み33、34はそれぞれ、シート2の側縁8、9、言い換えれば挿入部の側縁29、30に垂直で、互いの延出部分までは延びていない挿入部の2つの縁35、36と37、38につながっている。
【0037】
2つの挿入部18、19は同一で、それぞれの末端部分には、側縁29、30から円形の切り欠きみ39、40が形成されており、この切り欠きの機能は、基本タブ部分とこれに対応する挿入部の末端部分とのあらゆる引っかかりを防止することである。弾性バンド(ゴムバンド)44によって基本タブ部分12がわずかに凸になると、ある一定の深さが生じる。もしも挿入部の側縁にこの円形の切り欠きがなければ、タブ部分が狭い場合に引っかかりのリスクが明らかに高くなるであろう。
【0038】
地面付近に配置することを目的としているために支持脚41を有する、最後の下側挿入部20は、他の挿入部よりも幅が広く、下側横帯42を有する。この下側横帯は、最後の基本タブ部分14、17の下側曲線切り込み34の下へと広がり、幅の広いネック部分43によって直線切り込みの内縁に連結している。
【0039】
基本タブ部分12〜17はそれぞれ、それ自体閉じられた弾性接続手段44、即ち弾性バンド(ゴムバンド)によって挿入部の末端固定/停止部分31、32に接続する。この弾性接続手段は、一方では曲線切り込み23へとスライドした後にタブ部分の小穴24に受け取られ、他方ではフックとして作用する挿入部の末端部分の直線切り込み33、34に受け取られる。したがってゴムバンド44はそれぞれ台形の形状をとり、この台形はシート2の側縁8、9に平行な2つの底辺部分45、46を有し、その一方の外側部分45はタブ部分の外側にあって図1で見えており、これより短く挿入部の内側にある他方の内側部分46は図1では見えないため破線で示されている。さらに台形は2つの部分47、48を有し、これらの部分は側縁において互いに反対方向に傾斜し、タブ部分と挿入部との間をスライドする。ゴムバンドのこういった傾斜部分47、48にかかる弾性力を分解すると、ゴムバンドは挿入部とシートのタブ部分と相互作用し、タブ部分から、挿入部に対して外側に向かう直交する方向の(水平方向の)力を加えて、側縁29、30がシートとタブ部分との間の2平面が交わって形成されている部分の内方の角8、9に当たるように、末端部分を2面角内へと引っ張るだけでなく、反対方向49、50の2つの垂直方向の力も加えるため、今話題にしている支持挿入部のフック33、34によって、正確な高さ、言い換えれば支持体を展開した状態のときに水平位置に維持できる。凸状態の表示面3はこのようにしてゴムバンド44によって制約される。こうして、タブ部分と挿入部の末端部分との相対的な位置合わせが行われる。
【0040】
支持挿入部18〜20が、戻りおよび制約力と呼ばれるゴムバンド44に対抗する力を作用させることに注目されたい。この力は、シート2とその表示面3に沿って離散して分配されるようにして作用される。
【0041】
図2の表示装置支持体101の実施形態は前述の実施形態に似ているが、より単純である。したがって対応する要素は、参照番号に100を加えた状態で図1同様に参照される。
【0042】
この支持体もまた、表示面103を伴うシート102と、ここでは矩形状で、側縁108、109を越えて延出し、互いに離間した基本タブ部分112〜117と、以下に明らかになる理由から最後の1つ120を除けば全て矩形の支持挿入部118〜120とを有する。また、この挿入部の長さも、展開した状態のシートの2つの側縁を隔てる距離に等しい。挿入部の幅は、ここでは基本タブ部分の長さ(高さ)よりも明らかに狭い。
【0043】
基本タブ部分はその横縁付近にある2つの端部170、171で切られて、それぞれがシートに対してなす2平面の角に沿って直線の切り込み123を形成し、この切り込みは、弾性接続手段を受け取るための小穴124で終結している。
【0044】
各支持挿入部は、それ自体閉じられていて十字をなすために折り返される単一の弾性接続手段144によって定位置に保持されている。各挿入部は、図2に示すようにシート102の裏面180と、その側縁が2面角内に支持されている2つの基本タブ部分との間に挿入されている。対応する4つの小穴124で受け取られる各ゴムバンド144は、シートとタブ部分の間では、シート102の側縁にほぼ沿って伸びる2つの側方部分160、161の形態で伸び、そして側方部分の端部をつなげる十字をなす対角線部分162、163の形態で伸びている。この対角線部分は、基本タブ部分の端部170、171の後ろを通過し、そして図2から分かるように挿入部の正面では、図2に破線で示すようにシートの裏面180と挿入部の間を通過する。したがって、該当する4つの小穴によって2つの基本タブ部分に固定される各ゴムバンド144は、シートの側縁108、109に垂直な縁135、137がゴムバンドの対角線部分162、163に支持される、関連する挿入部に対する位置合わせ停止手段として作用する。したがって、支持挿入部は正確な高さで水平位置を維持できる。
【0045】
ゴムバンドの対角線部分にかかる弾性力を、互いに反対方向の垂直方向の力に分解することでも、位置合わせを実現できることに注目されたい。
【0046】
最後の下側挿入部120については、2つの下側側端部に、関連するゴムバンドの対角線部分162、163を通すための2つの大きな曲線状切り欠き170、171を有する。これは、この挿入部を、その下縁180と、上縁106の反対側にあるシート102の下縁107とによって地面に置く必要があるためである。支持脚141がこの挿入部に固定される。
図1の支持体と同様に、支持体101もゴムバンド144の作用に対抗して折り線104、105で折り畳むことができる。
【0047】
ここまで、それぞれ単一の表示面と単一のシートを有する表示装置支持体の2つの実施形態について説明してきた。しかしながら本発明の表示装置支持体は、2つまたはそれより多くの表示面やシートを有することができる。
【0048】
したがって、図3を参照すると、表示装置支持体201は2枚のシート202、202’を有し、これらのシートは図2のシートと同一で、基本タブ部分212...215と215’...212’それぞれによって裏同士が接合される。これまでの場合と同様に、類似の要素は他の2枚の図面と同じ参照番号を有するが、ダッシュ記号の付加の有無に関わらず番号に200が加えられている。したがって図3はシート202、202’を示し、一方のシート202’はその裏面208’が示されており、他方のシート202はその表示面203が示されている。
【0049】
基本タブ部分には、それぞれが同じ小穴224で終結する同じ直線切り込み223が2平面の角に沿って形成されている。
【0050】
その一方で、支持体201には1セットの支持挿入部218しかない。対で接合される基本タブ部分はそれぞれ、側方部分260、261と対角線部分262、263を有する同じ弾性接続手段244によって挿入部218の片側に対して押圧される。ここでは、挿入部がシート(ここではシート202)とその中間タブ部分との間に形成された2面角の単一のセットのみで受け取られることが分かる。しかし2枚のシートのタブ部分が対で接合されているために、この構成は、機能上以下と同等である。つまり、挿入部が他方のシート202’とその基本タブ部分212’...215’との間に形成された2面角で同じように受け取られていることになる。
【0051】
弾性接続手段244は、2枚のシートの小穴224の対を通る。図3に示す場合では、ゴムバンド244の側方要素260、261は、シート202の裏面を向いた挿入部218の面におおよそ沿って伸びる。対角線要素262、263の中央部分も同様である。その末端部分292、293は小穴224まで伸び、そしてシート202’の裏面280’を向いた、他方のシート202’の基本タブ部分212’...215’の面に沿って伸びる。したがって、挿入部とタブ部分にわたって交差させることによって、ゴムバンドの対角線要素が、挿入部とタブ部分とによって形成された角度のレベルで、挿入部とタブ部分によって形成されたアセンブリの片側からもう片方の側へと通ることで、挿入部の横縁236に対する支持要素がもたらされ、水平位置において正確な高さを維持できる。
【0052】
図4〜6の表示装置支持体301の実施形態は、図1の実施形態に似ている。したがって対応する要素は、番号に200を加えた状態で図1同様に参照する。表示装置支持体301は、上縁306と下縁との間に広がる単一のシート302と、縁308を含めた、上縁と下縁の2つに垂直な2つの側縁とを有する。この2つの側縁を超えて、シート302はタブ310を含めた2つの側方タブによって延出されている。各タブを切り欠いて、タブ312を含めた基本タブ部分を切り離す。この基本タブ部分は、直線304を含めた折り線の両側で互いに離間しており、挿入部318を含めた対応する支持挿入部に関連している。
【0053】
各基本タブ部分312は、支持挿入部318を受け取るために2面角を形成する。
【0054】
タブ部分の横縁322付近には、対応する縁322に向かって傾斜しており、以下に説明する弾性接続手段を受け取るための小穴324で終結する曲線の切り込み323が形成されている。1つの基本タブ部分の2つの小穴は、支持挿入部318の幅よりも広い距離だけ離間している。
【0055】
図1の実施形態のように、中間タブ部分の2つの横縁を切り、支持体を折り畳んで展開しないようにするために斜角を作る。上側タブ部分の下縁と下側タブ部分の上縁も同様である。
【0056】
ここでもボール紙からなる支持挿入部318は、ほぼ矩形状である。その長さは、図6に示すようにシート302が凸の状態でこのシートの2つの側縁308を隔てる距離に等しい。シートの側縁に平行な挿入部の側縁329、330は、シートとその基本タブ部分312によって形成された2面角内に位置し、シートの横縁308の内側に対して支持される。
【0057】
支持挿入部318はそれぞれ、2つの末端固定/停止部分331、332を有する。この末端固定/停止部分は、側縁329、330から中央切り抜き360まで広がっている。この切り抜きは、適切な一般的形状、ここでは矩形で、関連する横縁308に対する小さなフック状ポイント361が形成されているため、以下に説明する弾性接続手段を受け取ることができる。
【0058】
挿入部318はどれも同じで、その末端部分のそれぞれに、側縁329、330から円形切り欠き339、340が形成されており、その機能は、基本タブ部分とこれに対応する挿入部の末端部分とのあらゆる引っかかりを防ぐことである。しかしながら、この引っかかりが実際にはこの支持体の別の重要な特徴によって防がれていることが以下の文章から明らかになるであろう。
【0059】
基本タブ部分312はそれぞれ、それ自体閉じている弾性接続手段344、即ちゴムバンドによって挿入部の末端固定/停止部分331、332に連結されており、このゴムバンドは、一方では曲線の切り込み323へとスライドした後にタブ部分の小穴324で受け取られ、他方では挿入部の末端部分の切り抜き360にあるフック361で受け取られる。したがってゴムバンド344はそれぞれ、シート302の側縁308に平行な底辺部分345と、こういった側縁からそれぞれ反対方向に傾斜し、タブ部分と挿入部との間をスライドする2つの部分347、348を有する三角形の形状をとる。こういったゴムバンドの傾斜部分347、348にかかる弾性力を分解すると、ゴムバンドは挿入部とシートのフラップ部分と相互作用し、フラップ部分から、挿入部に対して外側に向かう直交する方向の(水平方向の)力を加えて末端部分を2面角内へと引っ張り、側縁329、330をシートとフラップ部分との間の2平面の内方の角308に当てるだけでなく、話題にしている支持挿入部のフック361によってそれぞれ反対方向349、350の2つの垂直方向の力も加えるため、正確な高さ、即ち支持体が展開した状態で水平位置を保つことができる。凸状態の表示面303はこうしてゴムバンド344によって制約される。タブ部分と挿入部の末端部分との相対的な位置合わせがこうして確保できる。
【0060】
支持挿入部318は、戻りおよび制約力と呼ばれる、ゴムバンド344の力とは反対方向の力を作用させる。こういった力は、シート302とその表示面303に沿って離散して分配された状態で加えられる。
【0061】
以下の特徴、まずはその1つによって、表示装置支持体を展開したときのタブと挿入部との引っかかりを、完全に防ぐことができる。
【0062】
支持挿入部318は、実質上第1の平坦な層の形態で延びている。側方タブ312は、その一部が第2の平坦な層の形態で延びている。ゴムバンド344を、挿入部のフック361と側方タブの切り込み323に装着することで、ゴムバンドの傾斜部分347、348が側方タブの正面、即ちタブとシート302の裏面との間を伸び、さらに挿入部318の背後へと伸びる。即ち、ゴムバンドは、タブ312の層と挿入部318の層との間に介在する第3の層の形態で伸びている。
【0063】
切り欠き339、340によって、挿入部318の末端固定/停止部分331の側縁329がおおよそ2つの末端停止部分371、372に減らされる。側方タブ312の切り込み323にある小穴324の間隔と、挿入部318のフック361の位置合わせは、次のように決められる。即ち、シート302を凸にするためにゴムバンド344により作用する力の存在下で、図5に示すようにタブ312の縁部分371、372がタブ312の内方側縁373と位置合わせされたときに、ゴムバンド344の傾斜部分347、348がこういった縁部分を越えてタブと挿入部との間を通るようにされる。そうすることで、最終的に引っ掛かりが確実になくなる。
【0064】
もちろん、表示面とタブ部分を有するシートを倍にして、図4〜6の実施形態を変更することができる。ゴムバンドは単一のタブ部分でなく互いに接合された2枚のシートの2つの部分に装着されるが、ゴムバンドの傾斜部分347、348は依然として単一の関連する挿入部とタブ部分の接合対との間を伸びると思われるため、上述の特徴を十分に維持できる。
【0065】
他の3つの前述の実施形態に関して示したあらゆる種々の実施形態も、この第4の実施形態に基づいて構想することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】単一のシートを有し、展開した状態の、本発明の表示装置支持体の第1の実施形態の背面からの斜視図である。
【図2】単一のシートを有し、展開した状態の、本発明の表示装置支持体の第2の実施形態の背面からの斜視図である。
【図3】2枚のシートを有する、本発明の表示装置支持体の第3の実施形態の上部分の上から見た斜視図である。
【図4】単一のシートを有し、このシートが凸ではなく平坦な状態の、支持体の第4の実施形態の一部の背面図である。
【図5】図4に似ているが支持体の展開途中の図である。
【図6】図4に似ているがシートが凸状態の図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの表示面(3、103、203)を有する情報表示装置支持体であって、
前記表示面を有し実質的に剛性で折り畳み可能な材料からなる少なくとも1枚のシート(2、102、202)と、
前記シートの表示面を凸にするための弾性戻り/制約手段(44、144、244)と、
前記弾性制約手段に対抗して前記シートの表示面の凸状態を維持し、前記シートの表示面に沿って離散して分配された状態で力を加える複数の挿入部(18〜20、118〜120、218)と、を含み、
前記弾性制約手段(44)に対抗する前記支持挿入部(18〜20)の長さが、凸状態の前記シート(2)の2つの側縁(8、9)の間の距離に等しく、前記シートが、前記支持挿入部(18〜20)を受け取るための2面角を2セット形成するための側方タブの2つのセット(12、13、14、15、16、17)によって、前記表示面を超えて延出されており、前記弾性手段(44)が、支持挿入部(18〜20)及びタブ(12〜17)と相互作用し、水平方向の制約力に加えて、互いに反対方向の垂直方向の力(49、50)を作用させることで、前記表示面が凸状態のときに前記支持挿入部(18〜20)を正確な高さに維持するように構成されている、情報表示装置支持体。
【請求項2】
各支持挿入部(18〜20)に関連する前記弾性手段(44)が、それ自体閉じられた少なくとも1つの弾性接続手段を含み、当該弾性接続手段は、前記シート(2)のタブ(12〜17)の1つと前記挿入部の末端固定/停止部分(31、32)と相互作用することで、前記シートの側縁(8、9)に平行な2つの底辺部分(45、46)と、側縁においてそれぞれ反対方向に傾斜し、この傾斜部分に加えられる力を分解したときに関連する挿入部に対してそれぞれ反対方向(49、50)の2つの垂直方向の力を作用させる2つの部分(47、48)と、を有する台形の形状をとる、請求項1記載の表示装置支持体。
【請求項3】
前記弾性接続手段(44)が、前記挿入部の末端部分(31、32)にある2つのほぼ直線の傾斜した切り込み(33、34)で受け取られ、この切り込みが、タブ(12〜17)と前記挿入部の末端部分(31、32)との相対的な位置合わせを行うように作用し、前記弾性接続手段(44)のフックとして作用する、請求項2記載の表示装置支持体。
【請求項4】
前記挿入部(18〜20)の末端固定/停止部分(31、32)が、前記シートの側縁(8、9)に平行な縁(29、30)を有し、この縁からは、前記タブ(12〜17)と前記挿入部(18〜20)の末端部分(31、32)とのあらゆる引っかかりを防ぐ円形切り欠き(39)が形成される、請求項3記載の表示装置支持体。
【請求項5】
前記挿入部(18〜20)の直線切り込み(33、34)がそれぞれ、前記シートの側縁(8、9)に垂直で、互いの延出部分まで延びていない前記挿入部の2つの縁(35、36)をつなげている、請求項4記載の表示装置支持体。
【請求項6】
それぞれが表示面(3)を有する少なくとも2枚のシートが設けられ、前記支持挿入部(18〜20)が2つの末端固定/停止部分(31、32)を有する、請求項1乃至5の1項に記載の表示装置支持体。
【請求項7】
前記支持挿入部が、末端固定/停止部分(31)に向かい合って末端連結部分を有する、請求項1乃至5の1項に記載の表示装置支持体。
【請求項8】
前記末端部分が、前記シートの1つのタブに連結するための部分である、請求項7記載の表示装置支持体。
【請求項9】
前記末端部分が、戻りおよび制約のための弾性接続手段によって接合された複数のシートの複数のタブに連結するための部分である、請求項7記載の表示装置支持体。
【請求項10】
各支持挿入部(118〜120)が矩形で、それ自体閉じられており十字になるように折り返される単一の弾性接続手段(144)に関連し、当該弾性接続手段が、前記シート(102)の側縁(108、109)にほぼ沿って伸びる2つの側方部分(160、161)と、前記側方部分の端部をつなげる十字の形状をとる2つの対角線部分(162、163)とを有し、前記弾性接続手段(144)は、前記シートの側縁(108、109)に垂直な前記支持挿入部の縁(135、137)が実際には前記弾性接続手段(144)の対角線部分(162、163)上で支持されるように、側方タブ(112〜117)に固定され、こうして前記支持挿入部が正確な高さを維持できる、請求項1記載の表示装置支持体。
【請求項11】
前記シート(102)の側方タブ(112〜117)が基本部分に分割され、当該基本部分は、互いに離間され、対応する支持体挿入部(118〜120)に関連し、前記挿入部よりも高い高さを有し、前記弾性接続手段(144)が、前記シート(102)と前記タブの基本部分との間の2面角に沿って形成された切り込み(123)に固定される、請求項10記載の表示装置支持体。
【請求項12】
少なくとも2枚のシート(202、202’)が設けられ、それぞれが表示面(203)を有し、それぞれが、前記弾性接続手段によって前記挿入部(218)の同じ側に対して対で押圧される2つのタブ(212、215、212’、215’)によって延出されている、請求項10および11の1項に記載の表示装置支持体。
【請求項13】
第1の層の形態で延出する前記支持挿入部(318)と第2の層の形態で延出する前記シート(302)の側方タブ(312)と共に、前記弾性制約手段(344)が、前記挿入部(318)とタブ(312)の2つの層の間に介在する第3の層の形態で伸びる、請求項1記載の表示装置支持体。
【請求項14】
各支持挿入部(318)に関連する前記弾性手段(344)が、それ自体閉じられた少なくとも1つの弾性接続手段を含み、当該弾性接続手段が、前記シート(302)のタブ(312)の1つと前記挿入部の末端固定/停止部分(331、332)と相互作用することで、前記シートの側縁に平行な底辺部分(345)と、側縁においてそれぞれ反対方向に傾斜し、傾斜部分に加えられる力を分解したときに関連する挿入部に対してそれぞれ反対方向の2つの垂直方向の力を作用させる2つの部分(347、348)とを有する三角形の形状をとる、請求項13記載の表示装置支持体。
【請求項15】
前記弾性接続手段(344)が、前記挿入部(318)の末端固定/停止部分(331、332)に形成されたフック(361)に装着され、関連するタブ(312)の2つの切り込み(323)に受け取られ、前記挿入部(318)のフック(361)と前記タブ(312)の切り込み(323)は、シート(302)を凸にするために前記弾性接続手段(344)によって作用される力の存在下で、前記挿入部の末端部分(331、332)と関連するタブ(312)が、覆いが開始される領域(371、372)において一列になるように位置合わせされ、前記弾性接続手段(344)の各傾斜部分(347、348)が前記領域(371、372)のそれぞれを通る、請求項14記載の表示装置支持体。
【請求項16】
各挿入部(318)の末端固定/停止部分(331、332)が、前記シート(302)の側縁(308)に平行な側縁(329)を有し、当該側縁(329)には、2つの停止領域(371、372)を形成する引っかかり防止用の切り欠き(339、340)がある、請求項13乃至15の1項に記載の表示装置支持体。
【請求項17】
挿入部(318)の各フック(361)が、この目的のために形作られた切り抜き(360)を切り欠くことで形成される、請求項13乃至16の1項に記載の表示装置支持体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−516276(P2008−516276A)
【公表日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−535194(P2007−535194)
【出願日】平成17年10月5日(2005.10.5)
【国際出願番号】PCT/FR2005/002453
【国際公開番号】WO2006/037896
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(507106102)
【Fターム(参考)】