説明

情報表示面イメージ表示システム、及び関連する方法、装置、プログラム

【課題】電子コンテンツを用いて表示装置上に実紙面イメージで表示される新聞、雑誌等の1紙面(1ページ)内に存在する、各々の記事、広告、又は区域について、それらが実際にどの程度の時間表示されていたかを解析可能とするシステム等を提供する。
【解決手段】電子コンテンツ配信サーバ、情報表示面イメージ表示装置、及び情報表示面イメージ表示記録情報処理装置を含むシステムを提供する。情報表示面イメージ表示装置は、電子コンテンツ配信サーバから受信した電子コンテンツを用いて情報表示面イメージを表示し、情報表示面内、各区域が所定の表示範囲に所属するか否かを判断し、所属していた時間を決定し、当該所属時間に関する情報を含む情報表示面イメージ表示記録情報を生成して、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置へと送信するための各種手段を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末等の表示装置上で新聞、書籍、雑誌、チラシ広告等を実紙面イメージで表示し、表示した際の表示記録情報を処理するためのシステム、及び関連する方法、装置、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
新聞、書籍、雑誌等の刊行物は、従来、専ら紙を媒体として発行されてきたのであり、当該刊行物中、特にどのページに掲載されたどの記事が読者によく読まれていたのか、等の情報を発行者が知るためには、アンケートへの回答等、読者からの能動的な情報提供に頼る必要があった。また、紙を媒体として発行されたチラシ広告による広告効果の評価は、例えば広告の掲載前後における、当該広告掲載された商品の販売数の変化に基づいて行われていた。
【0003】
一方、近年においては、新聞社、出版社が自己のWebサイト上で新聞記事、雑誌記事等を公開するという行為も行われている。この場合、読者からの能動的な情報提供を受けなくとも、当該Webサイトのアクセスログを解析することにより、読者による新聞記事等の閲覧記録を得ることができる。また、そのようなWebサイトにおいては記事と共にバナー広告等の形態で広告が掲載されることがあるが、当該バナー広告に対するクリック数を集計すれば、その広告掲載された商品等に対する読者の関心を評価することができる。これに関し、バナー広告に対するクリック数を集計して広告掲載に対する報酬額と対応付けて記録する広告管理方法が提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−86080号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
新聞記事、雑誌記事等をWebサイト上で公開する場合、当該Webサイトのデザインや記事の配置構成は、紙を媒体として発行される新聞、雑誌等のデザインや記事の配置構成と異なることが多い。そのようなWebサイトは典型的に、各記事の見出しが一覧表示されたメニューページと、各々の見出しをクリックすることによりアクセスできる、個別の記事が表示された各々のページと、により階層構造を構成しているのであり、当該各々のページにおいて、1つのページに表示される記事は通常1つである。したがって、このような構成のWebサイトにおいては、例えばページごとのページビュー数を比較することにより、公開された記事のうちどれが読者によく読まれていたのかを個別の記事ごとに把握できる。
【0006】
一方で、スマートフォン等、描画処理能力に優れた携帯端末の普及に伴い、特に最近においては、紙を媒体として発行された刊行物と同等の実紙面イメージで記事等を端末画面に表示する電子コンテンツの提供サービスも行われている。このような電子コンテンツにおいては、1つのページに表示される記事が1つとは限らず(特に、新聞紙面を実紙面イメージで表示する場合は、通常、同一紙面イメージ内に多数の記事が表示される。)、読者は画面スクロール等の操作により目的の記事を画面に表示した上で、記事を閲覧する。したがって、ページごとのページビュー数、あるいは表示時間等を分析するだけでは、当該ページ内の各記事がどの程度読まれていたのかを知ることができない。さらに、そのような電子コンテンツにおいては、広告もバナー広告ではなく実紙面イメージとして表示されるのであり、すなわち、読者によるクリック操作を検出して商品等の詳細情報が表示された別のページを表示する、というバナー広告としての機能が実装されているとは限らない。したがって、クリック数の集計という方法によっては広告効果を評価できない場合がある。
【0007】
上記事情に鑑み、本発明は、同一ページ内に複数の記事、広告が実紙面イメージで表示される場合であっても、個別の記事、広告、あるいはそれら記事、広告の領域を構成する各々の区域が実際にどの程度の時間表示されていたかを解析可能とする、情報表示面イメージ表示システム、及び関連する方法、装置、プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するべく、本発明は、情報表示面イメージを表す画像データを含む電子コンテンツを記憶及び配信する電子コンテンツ配信サーバと、電子コンテンツ配信サーバにネットワークを介して接続され、電子コンテンツを受信して情報表示面イメージを表示する、情報表示面イメージ表示装置と、情報表示面イメージ表示装置にネットワークを介して接続されて、情報表示面イメージ表示装置における情報表示面イメージの表示記録情報を受信及び表示する情報表示面イメージ表示記録情報処理装置とを含む、情報表示面イメージ表示システムを提供する。本発明のシステムにおいて、電子コンテンツ配信サーバは、1つの情報表示面イメージに対応して解像度の異なる2以上の画像データを含む電子コンテンツを記憶する、電子コンテンツ記憶手段と、情報表示面イメージ表示装置に対して電子コンテンツを配信する、電子コンテンツ配信手段とを備え、情報表示面イメージ表示装置は、電子コンテンツ配信サーバから電子コンテンツを受信する、電子コンテンツ受信手段と、情報表示面イメージの表示条件の入力を受け付ける、情報表示面イメージ表示条件入力手段と、表示すべき情報表示面イメージに対応して、表示条件に適合する解像度の画像データを選択及び出力することにより、情報表示面イメージを、その全体又は一部分が含まれる表示対象範囲に亘って表示する、情報表示面イメージ表示手段と、選択された解像度の画像データを用いて表示されている、情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について、表示対象範囲内にて規定される所定の表示範囲に区域が所属するか否かを判断する、所属区域判断手段と、各区域について、区域が所定の表示範囲に所属していた時間を決定する、所属時間決定手段と、各区域について決定された所属時間に関する情報を含む、情報表示面イメージ表示記録情報、を生成する、情報表示面イメージ表示記録情報生成手段と、情報表示面イメージ表示記録情報を情報表示面イメージ表示記録情報処理装置に対して送信する、情報表示面イメージ表示記録情報送信手段とを備え、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置は、情報表示面イメージ表示装置から情報表示面イメージ表示記録情報を受信する、情報表示面イメージ表示記録情報受信手段と、情報表示面イメージ表示記録情報に含まれる、情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について決定された所属時間に対応する表示を、各区域に対応付けて表示する、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
情報表示面イメージ表示記録情報表示手段が、各区域に対して、全ての解像度の画像データについて所属時間決定手段により各々決定された所属時間の合計値に対応する視覚効果を用いて各区域を表示するよう、本発明のシステムを構成することができる。
【0010】
情報表示面イメージ表示記録情報表示手段が、各区域に対して、各々の解像度の画像データについて所属時間決定手段により各々決定された所属時間を重み付けした上で合計した合計値に対応する視覚効果を用いて各区域を表示するよう、本発明のシステムを構成することができる。
【0011】
所属区域判断手段が、情報表示面イメージの表示に用いられている画像データの解像度が所定の閾値以上であることを、区域が所定の表示範囲に所属すると判断するための必要条件とするか、又は、解像度が所定の閾値を超えることを、区域が所定の表示範囲に所属すると判断するための必要条件とするよう、本発明のシステムを構成することができる。
【0012】
所属区域判断手段が、判断対象の区域に占める、所定の表示範囲内に含まれる領域の割合が所定の閾値以上であることを、区域が所定の表示範囲に所属すると判断するための条件とするか、又は、割合が所定の閾値を超えることを、区域が所定の表示範囲に所属すると判断するための条件とするよう、本発明のシステムを構成することができる。
【0013】
各区域について決定された所属時間に対応する表示が、当該区域を含む記事領域に含まれる各々の区域について決定された所属時間の組を用いて決定された、所属時間代表値に対応する表示であるよう、本発明のシステムを構成することができる。
【0014】
所定の表示範囲が表示対象範囲に一致するよう、本発明のシステムを構成することができる。
【0015】
所定の表示範囲が、表示対象範囲の中心部を含む所定の閉領域によって規定されるよう、本発明のシステムを構成することができる。
【0016】
情報表示面イメージ表示装置は、表示されている情報表示面イメージの表示面内において、区域を指定した所定のイベント入力を受け付ける区域指定イベント入力手段を更に備え、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段は、各区域について決定された所属時間と、各区域を指定して入力されたイベント入力の記録情報と、を用いて決定されるスコアに対応する表示を各区域に対応付けて表示する、よう本発明のシステムを構成することができる。
【0017】
本発明は、さらに、情報表示面イメージを表す画像データを含む電子コンテンツを記憶及び配信する電子コンテンツ配信サーバと、電子コンテンツ配信サーバにネットワークを介して接続され、電子コンテンツを受信して情報表示面イメージを表示する、情報表示面イメージ表示装置と、情報表示面イメージ表示装置にネットワークを介して接続されて、情報表示面イメージ表示装置における情報表示面イメージの表示記録情報を受信及び表示する情報表示面イメージ表示記録情報処理装置とを含む、情報表示面イメージ表示システムにおいて実行される、情報表示面イメージ表示記録情報の処理方法を提供する。本発明の方法は、電子コンテンツ配信サーバが、1つの情報表示面イメージに対応して解像度の異なる2以上の画像データを含む電子コンテンツとして電子コンテンツ記憶手段により記憶された、電子コンテンツを、電子コンテンツ配信手段により情報表示面イメージ表示装置に対して配信する段階と、情報表示面イメージ表示装置が、電子コンテンツ受信手段により、電子コンテンツ配信サーバから電子コンテンツを受信し、情報表示面イメージ表示条件入力手段により、情報表示面イメージの表示条件の入力を受け付け、情報表示面イメージ表示手段によって、表示すべき情報表示面イメージに対応して表示条件に適合する解像度の画像データを選択及び出力することにより、情報表示面イメージを、その全体又は一部分が含まれる表示対象範囲に亘って表示し、所属区域判断手段により、選択された解像度の画像データを用いて表示されている、情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について、表示対象範囲内にて規定される所定の表示範囲に区域が所属するか否かを判断し、所属時間決定手段により、各区域について、区域が所定の表示範囲に所属していた時間を決定し、情報表示面イメージ表示記録情報生成手段により、各区域について決定された所属時間に関する情報を含む、情報表示面イメージ表示記録情報、を生成し、情報表示面イメージ表示記録情報送信手段により、情報表示面イメージ表示記録情報を情報表示面イメージ表示記録情報処理装置に対して送信する、各段階と、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置が、情報表示面イメージ表示記録情報受信手段により、情報表示面イメージ表示装置から情報表示面イメージ表示記録情報を受信し、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段により、情報表示面イメージ表示記録情報に含まれる、情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について決定された所属時間に対応する表示を、各区域に対応付けて表示する、各段階とを備えたことを特徴とする。
【0018】
本発明は、さらに、情報表示面イメージを表す画像データを含む電子コンテンツを電子コンテンツ配信サーバから受信する、電子コンテンツ受信手段と、情報表示面イメージの表示条件の入力を受け付ける、情報表示面イメージ表示条件入力手段と、電子コンテンツに含まれる画像データであって、表示すべき情報表示面イメージに対応し、且つ解像度が異なる2以上の画像データから、表示条件に適合する解像度の画像データを選択し、選択された画像データを出力することにより、情報表示面イメージを、その全体又は一部分が含まれる表示対象範囲に亘って表示する、情報表示面イメージ表示手段と、選択された解像度の画像データを用いて表示されている、情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について、表示対象範囲内にて規定される所定の表示範囲に区域が所属するか否かを判断する、所属区域判断手段と、各区域について、区域が所定の表示範囲に所属していた時間を決定する、所属時間決定手段と、各区域について決定された所属時間に関する情報を含む、情報表示面イメージ表示記録情報、を生成する、情報表示面イメージ表示記録情報生成手段と、情報表示面イメージ表示記録情報を情報表示面イメージ表示記録情報処理装置に対して送信する、情報表示面イメージ表示記録情報送信手段とを備えたことを特徴とする、情報表示面イメージ表示装置を提供する。
【0019】
本発明は、さらに、コンピュータを、情報表示面イメージを表す画像データを含む電子コンテンツを電子コンテンツ配信サーバから受信する、電子コンテンツ受信手段、情報表示面イメージの表示条件の入力を受け付ける、情報表示面イメージ表示条件入力手段、電子コンテンツに含まれる画像データであって、表示すべき情報表示面イメージに対応し、且つ解像度が異なる2以上の画像データから、表示条件に適合する解像度の画像データを選択し、選択された画像データを出力することにより、情報表示面イメージを、その全体又は一部分が含まれる表示対象範囲に亘って表示する、情報表示面イメージ表示手段、選択された解像度の画像データを用いて表示されている、情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について、表示対象範囲内にて規定される所定の表示範囲に区域が所属するか否かを判断する、所属区域判断手段、各区域について、区域が所定の表示範囲に所属していた時間を決定する、所属時間決定手段、各区域について決定された所属時間に関する情報を含む、情報表示面イメージ表示記録情報、を生成する、情報表示面イメージ表示記録情報生成手段、及び、情報表示面イメージ表示記録情報を情報表示面イメージ表示記録情報処理装置に対して送信する、情報表示面イメージ表示記録情報送信手段
として機能させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0020】
本発明は、新聞、雑誌等の実紙面イメージとして複数の記事、広告等を含む情報表示面イメージの表示面内において区域ごとの表示記録を表す記録情報を処理することにより、同一ページ内であっても区域ごとに異なる表示状況をきめ細やかに分析することを可能とする。これにより、電子コンテンツとして提供された新聞、雑誌等の閲覧状況を記事レベル、あるいは更に詳細なレベルで知ることができる。また、表示面内の広告部分について閲覧状況を分析することにより、クリック数の集計が不可能な場合であっても広告効果を評価することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報表示面イメージ表示システム1の全体構成を表すシステム構成図である。
【図2】電子コンテンツ生成装置2の具体的構成を表す構成図である。
【図3】電子コンテンツサーバ5の具体的構成を表す構成図である。
【図4】電子コンテンツ31を記憶する電子コンテンツデータベース6の構成を表す構成図である。
【図5】Webサーバ7の具体的構成を表す構成図である。
【図6】情報表示面イメージ表示装置9の具体的構成を表す構成図である。
【図7】情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10の具体的構成を表す構成図である。
【図8】情報表示面イメージ表示装置9としてパーソナルコンピュータを用い、Webブラウザによって雑誌の実紙面イメージとして情報表示面イメージを表示したときの画面イメージを表す図である。
【図9】図8に示される構成において、情報表示面イメージを見開きイメージとして表示したときの画面イメージを表す図である。
【図10】情報表示イメージを区域へと分割したときの概念的イメージを表す図である。
【図11】情報表示面イメージの表示対象範囲内にて規定される所定の表示範囲を表す、概念的イメージ図である。
【図12】情報表示面イメージ表示記録情報に含まれる情報項目を表形式で表す図である。
【図13】実施例1におけるヒートマップイメージの生成、表示処理のフローを表すフローチャート図である。
【図14】実施例1において情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10により生成、表示されるヒートマップイメージを表す図である。
【図15】実施例2におけるヒートマップイメージの生成、表示処理のフローを表すフローチャート図である。
【図16】実施例2において操作者が境界線を入力することにより特定される、記事領域を表す図である。
【図17】情報表示面イメージ表示記録情報の形式として、図12に示す表形式を拡張することで得られる形式を表す図である。
【図18】実施例2において情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10により生成、表示される、記事レベルのヒートマップイメージを表す図である。
【図19】実施例3において区域指定イベント入力手段により受け付けられる、クリックイベントを表わす図である。
【図20】実施例4において用いられる、情報表示面イメージ表示記録情報の拡張された表形式を表す図である。
【図21】実施例4において用いられる、ヒートマップイメージの表示条件を入力するための、メニュー画面の一例を示す図である。
【図22】図21に示すメニュー画面90内に入力された表示条件に従って生成されるヒートマップイメージの表示画面を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る情報表示面イメージ表示システム1等を実施するための形態について、図面に基づいて詳述する。但し、本発明に係る情報表示面イメージ表示システムを構成する装置、サーバ、データベースの構成、及び各種データを記憶するための表形式等は、各図面にて示される具体的構成へと限定されるわけではなく、本発明の範囲内で適宜変更可能である。また、以下の実施例においては、まずXMLデータをWebサーバから表示装置へとダウンロードし、引き続き、当該XMLデータに記載されたアドレス等に基づき電子コンテンツを電子コンテンツサーバから表示装置へとダウンロードする(属性情報は、XMLデータから直接取得してもよい。)、という態様で電子コンテンツを配信することとしているが、XMLデータを用いたこのような配信に限らず、任意の方法で電子コンテンツを配信することが可能である。
【実施例1】
【0023】
情報表示面イメージ表示システム1の全体構成
図1は、本発明の一実施形態に係る情報表示面イメージ表示システム1の全体構成を表すシステム構成図である。情報表示面イメージ表示システム1は、電子コンテンツ生成装置2が生成した電子コンテンツを記憶及び配信する電子コンテンツ配信サーバ3と、電子コンテンツを受信して情報表示面イメージを表示する、情報表示面イメージ表示装置9と、情報表示面イメージ表示装置9における情報表示面イメージの表示記録情報を受信及び表示する情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10とから構成されており、これらは有線又は無線の通信ネットワークを介して適切な通信プロトコルで通信可能に接続されている。一例において、電子コンテンツ配信サーバ3は、インターネットや携帯電話通信網等により構築される外部ネットワーク8−1,8−2によって、それぞれ電子コンテンツ生成装置2,情報表示面イメージ表示装置9と接続され、一方で社内LAN(Local Area Network)等により構築される任意の内部ネットワーク(不図示)によって情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10と接続される。
【0024】
なお、図1においては、情報表示面イメージ表示装置9と情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10とがそれぞれ1台ずつ描かれているが、情報表示面イメージ表示システム1に含まれるこれら装置の数は任意である。同様に、電子コンテンツ配信サーバ3も同時に複数用いることが可能である。例えば、複数の電子コンテンツ配信業者が、各々の管理する別個の電子コンテンツ配信サーバから電子コンテンツの配信を行ってもよい。
【0025】
電子コンテンツは、典型的に、電子コンテンツ生成装置2が新聞、雑誌等の実紙面イメージデータから画像情報、属性情報を取り込み、当該画像情報に対して画像圧縮処理等を行うことによって生成される。生成された電子コンテンツは、FTP(File Transfer Protocol)クライアントソフトウェアを用いて電子コンテンツ配信サーバ3へと送信される。電子コンテンツ配信サーバ3は、ネットワーク8−1を介してFTPサーバ4により電子コンテンツを受信し、電子コンテンツデータベース6に記憶する。しかしながら、本発明の情報表示面イメージ表示システムにおいては、このようにして生成される構成とは異なる任意の電子コンテンツ(電子コンテンツは、任意の提供業者により提供され、予め電子コンテンツ配信サーバ3内の電子コンテンツデータベース6に記憶されているとしてよい。)を処理することも可能である。このことに鑑みれば、電子コンテンツ生成装置2やFTPサーバ4は、本発明のシステムにとって必須の要素ではない。
【0026】
以下、本実施例において用いられる各種装置、サーバ、データベースの具体的構成について説明する。
【0027】
電子コンテンツ生成装置2
電子コンテンツ生成装置2は、実紙面イメージデータを、任意のネットワーク、又はFTPサーバ等(不図示)を介して、あるいは操作者の入力作業によって受信し、画像情報及び属性情報をページ毎に取り込み、画像情報に対する画像圧縮処理等を行って電子コンテンツを生成するための装置である。電子コンテンツの生成処理については、後に詳しく説明する。
【0028】
図2に、電子コンテンツ生成装置2の具体的構成を示す。電子コンテンツ生成装置2は、中央制御部11,一時記憶装置12,画像やテキスト等を表示可能な任意の表示装置13,入力装置14,ネットワークI/F(インターフェース)部15,及び記憶装置16を備えた任意の汎用コンピュータに後述の電子コンテンツ生成プログラム17をインストールすることで構成可能である。
【0029】
中央制御部11は、記憶装置16から一時記憶装置12上にロードされたプログラムを実行することによって情報処理を行うプロセッサ(CPU:Central Processing Unit)の形態をとり、実行するプログラムと協働して各種の手段を構成するものである。一時記憶装置12は、中央制御部11によって処理されるプログラムやデータがその上に読み込まれるメモリ空間と、読み込まれたプログラムが中央制御部11によって実行される際に必要となるワークエリア等を提供するものであり、具体的には揮発性のメモリ(RAM:Random Access Memory等)の形態をとる。表示装置13は、液晶ディスプレイ等の、画像やテキスト等を表示可能な任意のディスプレイデバイスであり、入力装置14は、キーボードやマウス等、操作者から当該電子コンテンツ生成装置3に対して任意の命令等を入力するためのデバイスである。ネットワークI/F部15は、FTPサーバ4を介する等して電子コンテンツ配信サーバ3と通信するための、ネットワークカード等を含む一群のデバイスであり、また記憶装置16は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の、プログラム、データ等を記憶・管理するデバイスである。
【0030】
記憶装置16は、プログラム要素として、入出力、表示、I/Fを介した通信等、電子コンテンツ生成装置2の基本的な機能を実現するための基本プログラム(オペレーティングシステムや、各種デバイスのドライバソフトウェア等であり、生成した電子コンテンツを電子コンテンツ配信サーバ3へと送信するためのFTPクライアントソフトウェアを含む。不図示。)、及び電子コンテンツ生成プログラム17を記憶している。
【0031】
電子コンテンツ生成プログラム17は、上述のとおりネットワークを介する等して受信した実紙面イメージデータから画像情報、属性情報を取り込み、画像情報に対して画像圧縮処理を行い、1つの紙面に対して解像度の異なる2以上の画像データを生成し、属性情報を付与して電子コンテンツを生成するとともに、当該画像データ及び属性情報の位置指定子、表示位置等が記載されたXMLデータを生成するためのプログラムである。
【0032】
電子コンテンツ生成プログラム17は、そのプログラムモジュールとして、画像・属性取込モジュール18,画像圧縮サブモジュール20を含む画像データ生成モジュール19,属性情報付与モジュール21,及びXMLデータ生成モジュール22を含む。これらプログラムモジュールは一時記憶装置12上にロードされて中央制御部11によって実行されることにより、電子コンテンツ生成装置3が備える各種の手段を構成するものであり、画像・属性取込モジュール18は画像・属性取込手段(不図示。以下、参照番号18を使用する。)を、画像データ生成モジュール19は画像データ生成手段(不図示。以下、参照番号19を使用する。)を、画像圧縮サブモジュール20は画像圧縮手段(不図示。以下、参照番号20を使用する。)を、属性情報付与モジュール21は属性情報付与手段(不図示。以下、参照番号21を使用する。)を、XMLデータ生成モジュール22はXMLデータ生成手段(不図示。以下、参照番号22を使用する。)を、それぞれ構成する。
【0033】
画像・属性取込手段18は、ネットワーク等を介して受信された実紙面イメージデータを一時記憶装置12上に展開し、必要であれば記憶装置16に記憶し、さらに当該イメージデータから画像情報、属性情報を取り込む手段である。
【0034】
画像データ生成手段19は、取り込んだ画像情報に対して画像圧縮手段20による画像圧縮処理を行い、1つの紙面に対して解像度の異なる2以上の画像データを生成する手段である。
【0035】
属性情報付与手段21は、画像データ生成手段19により生成された画像データに対して属性情報を付与する手段である。新聞の実紙面イメージデータを圧縮して画像データを生成する場合、属性情報とは、当該新聞の発行日、及び紙面名や、当該画像データに対応する紙面ページ、当該画像データの紙面全体に対する表示位置、表示範囲の相対座標データ、解像度の大小を表す階層番号等である。ここにおいて、属性情報の「付与」とは、上記画像データ生成手段19により生成された画像データと共に、属性情報を(属性情報は、ネットワーク等を介して実紙面イメージデータと共に取り込まれてもよいし、あるいは、入力装置14を用いることにより、個別の画像に対して操作者が入力してもよい。)一時記憶装置12上に保持、又は記憶装置16に記憶することにより、画像データと属性情報とを含むデータとしての電子コンテンツを生成することを意味する(生成された電子コンテンツは、電子コンテンツ配信サーバ3へと送信されて、電子コンテンツデータベース6に記憶される。図4、及び後述の説明を参照。)。
【0036】
XMLデータ生成手段22は、電子コンテンツとして電子コンテンツデータベース6に記憶された画像データ、及び属性情報を指定した位置指定子(URL:Uniform Resource Locator等)や、画像データの表示位置を決める相対座標、画像データの解像度に関する階層番号等が記載されたXML(eXtensible Markup Language)データを自動生成するための手段である。XMLデータは、Perlスクリプト等を用いたCGI(Common Gateway Interface)プログラムによって自動生成することが可能であり、典型的にはそのようなXML自動生成モジュールによってXMLデータ生成手段22が構成される。なお、紙面名や紙面ページ等、テキスト情報として属性情報が与えられる場合には、当該属性情報をXMLデータ自体にタグとして記載することが可能である。この場合、電子コンテンツデータベース6には画像データのみを記憶することとしてもよい。
【0037】
これら手段による具体的処理については、別途詳細に説明する。
【0038】
記憶装置16はさらに、データ要素として実紙面イメージデータ23を記憶している。実紙面イメージデータ23は、本実施例においてはネットワーク等を介して受信された新聞、雑誌等の実紙面イメージデータであり、一時記憶装置12上に適宜ロードされて、画像圧縮手段20による圧縮処理に用いられる(ただし、実紙面イメージデータ23の記憶位置として記憶装置16を用いず、受信した実紙面イメージデータを一時記憶装置12上に保持しつつ圧縮処理を行ってもよい。)。
【0039】
電子コンテンツ配信サーバ3
電子コンテンツ配信サーバ3は、FTPサーバ4,電子コンテンツサーバ5,電子コンテンツデータベース6,及びWebサーバ7から構成される。なお、本実施例において電子コンテンツデータベース6は電子コンテンツサーバ5の記憶装置29に電子コンテンツを記憶させることにより構成されるものとするが、電子コンテンツサーバ5とは別個の記憶装置内に電子コンテンツデータベース6を設けてもよい。また、FTPサーバ4,電子コンテンツサーバ5,及びWebサーバ7の機能を同一の汎用コンピュータ等に実装してもよいし、これらの機能を任意の数の汎用コンピュータ等に分散させてもよい。この点については、本発明の情報表示面イメージ表示システム1を構成する、その他の装置(及び、上述の電子コンテンツ生成装置2)においても同様である。
【0040】
FTPサーバ4
FTPサーバ4は、電子コンテンツ生成装置3から電子コンテンツサーバ5へと電子コンテンツを転送するためのサーバ装置である。FTPサーバ4は、市販又は無料配布されているFTPサーバソフトウェアを汎用コンピュータ等にインストールすることで容易に構築可能であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
【0041】
電子コンテンツサーバ5
電子コンテンツサーバ5は、電子コンテンツ生成装置2から受信した電子コンテンツを電子コンテンツデータベース6に記憶させたり、情報表示面イメージ表示装置9からの要求に応じて電子コンテンツデータベース6から電子コンテンツを読み出したりするためのサーバ装置である。図3に示されるとおり、電子コンテンツサーバ5は、中央制御部24,一時記憶装置25,表示装置26,入力装置27,ネットワークI/F部28,及び記憶装置29を備える。これらのハードウェア構成は電子コンテンツ生成装置2と同様に汎用コンピュータを用いて実現可能であるため、ここでは説明を省略する。
【0042】
電子コンテンツサーバ5の記憶装置29には、プログラム要素として、上述の基本プログラム(不図示)、及び電子コンテンツデータベース管理プログラム30が記憶されており、さらにデータ要素として、電子コンテンツデータベース6が記憶されている。
【0043】
電子コンテンツデータベース管理プログラム30は、上述のとおり受信した電子コンテンツを電子コンテンツデータベース6に記憶させたり、要求に応じて電子コンテンツデータベース6から電子コンテンツを読み出したり、その他にも、データの追加、検索、更新処理等、電子コンテンツデータベース6の管理全般を行うためのプログラムである。電子コンテンツデータベース6には、電子コンテンツ生成装置3が生成した画像データ、及び属性情報を含む電子コンテンツが記憶される。
【0044】
なお、上述のとおり、電子コンテンツに含まれる画像データ、及び属性情報の位置を直接URL等で指定してXMLデータにタグとして記載するならば、画像データと属性情報は各々URL等を用いて取得可能であるため、電子コンテンツが特定のデータ構造(例えば、リレーショナルデータベースにおけるテーブル構造)を形成している必要はない。しかしながら、各々の画像データ、属性情報の位置を個別に指定するURLではなく、電子コンテンツの一意な識別子をタグとしてXMLデータに記述し、当該識別子に関連付けられた画像データ、及び属性情報をSQL問合せ等で抽出する、という態様で、配信すべき電子コンテンツを電子コンテンツデータベース6から読み出すことも可能である。この場合であっても、市販又は無料配布されているデータベース管理システム(DBMS:Data Base Management System)製品を汎用コンピュータ等に導入し、電子コンテンツ生成装置2との間で行うべきデータ入出力やWebサーバ7との間で確立される通信セッションの処理を適宜プログラミングすることにより、電子コンテンツデータベース管理プログラム30,及び電子コンテンツデータベース6のデータ構造を構築することが可能である。中央制御部24が電子コンテンツデータベース管理プログラム30を実行し、電子コンテンツデータベース6に電子コンテンツを記憶等させることにより、電子コンテンツ記憶手段が構成される。
【0045】
電子コンテンツデータベース6
電子コンテンツデータベース6には、同一の情報表示面イメージに対応する、解像度の異なる2以上の画像データ32と、当該画像データ32に付随する属性情報33とが、必要に応じて互いに関連付けられた上で電子コンテンツ31として記憶される。画像データ32と属性情報33との関連付け、すなわち電子コンテンツデータベース6の具体的なデータ構造は任意である(XMLデータ内のタグによりURL等でそれぞれの位置を指定するならば、関連付け自体が不要である。)。一例においては、実紙面イメージデータ23の各々に対して一意な実紙面イメージIDが与えられ(後述の実施例において、情報表示面イメージは、電子コンテンツID,ページ番号,及び階層番号の情報項目値の組により一意に特定される。このとき、実紙面イメージIDは、当該3つの情報項目値の組として一意に決定される。)、画像データ32,属性情報33もこの実紙面イメージIDによって検索可能となるよう、データ構造が定義される。電子コンテンツデータベース6を構築する際、上記実紙面イメージID等、任意のデータ項目についての索引(インデックス)構造を作成すれば、索引情報を用いて電子コンテンツデータベース6へ高速でアクセスすることが可能となる。
【0046】
Webサーバ7
Webサーバ7は、電子コンテンツの要求を、情報表示面イメージ表示装置9からネットワーク8−2を介して受信し、当該要求に応答して、電子コンテンツに含まれる画像データ及び属性情報の位置指定子、表示位置等が記載された上述のXMLデータを情報表示面イメージ表示装置9に送信するとともに、情報表示面イメージ表示装置9から当該XMLデータの処理後に送信される、画像データ及び属性情報の要求を受信し、当該要求に応答して、電子コンテンツデータベース6から画像データ及び属性情報を読み出し(典型的には、Webサーバ7からの命令を受けた電子コンテンツサーバ5が電子コンテンツデータベース管理プログラム30を実行してそれら画像データ、属性情報を読み出し、Webサーバ7へと送信する。)、電子コンテンツ31として情報表示面イメージ表示装置9へと送信するためのサーバ装置である。図5に示されるとおり、Webサーバ7は、中央制御部34,一時記憶装置35,表示装置36,入力装置37,ネットワークI/F部38,及び記憶装置39を備える。これらのハードウェア構成は電子コンテンツ生成装置3等と同様に汎用コンピュータを用いて実現可能であるため、ここでは説明を省略する。
【0047】
Webサーバ7の記憶装置39には、プログラム要素として、上述の基本プログラム(不図示)、及び電子コンテンツ配信プログラム40が記憶されており、さらにデータ要素として、上記XMLデータ生成手段22が生成したXMLデータ41が記憶されている。
【0048】
電子コンテンツ配信プログラム40は、上述のとおり情報表示面イメージ表示装置9からの要求に応答してXMLデータ41や電子コンテンツ31を配信するためのプログラムであり、当該電子コンテンツ配信プログラム40が一時記憶装置35上にロードされて中央制御部34によって実行されることにより、電子コンテンツ配信手段(不図示。以下、参照番号40を使用する。)を構成する。一例として、XMLデータ41や電子コンテンツ31は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)又はHTTPS(HTTP over Secure Socket Layer)を用いて配信される。電子コンテンツ配信プログラム40は、市販の、又は無料配布されているWebサーバソフトウェアを汎用コンピュータ等に導入し、情報表示面イメージ表示装置9からの要求の処理や、必要であれば電子コンテンツデータベース6へのSQLによる問い合わせ処理等を適宜プログラミングすることにより実装可能である。
【0049】
情報表示面イメージ表示装置9
情報表示面イメージ表示装置9は、上記XMLデータ41や電子コンテンツ31を受信し、電子コンテンツ31に含まれる画像データ32や属性情報33を用いて情報表示面イメージを表示するための装置である。さらに、本発明の情報表示面イメージ表示装置9は、情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について表示記録をとり、表示記録情報を生成して情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10に送信する。図6に示されるとおり、情報表示面イメージ表示装置9は、中央制御部42,一時記憶装置43,表示装置44,入力装置45,ネットワークI/F部46,及び記憶装置47を備える。これらのハードウェア構成は電子コンテンツ生成装置3等と同様に汎用コンピュータ等(典型的には、同様の構成を備えたパーソナルコンピュータやスマートフォンである。)を用いて実現可能であるため、ここでは説明を省略する。
【0050】
情報表示面イメージ表示装置9の記憶装置47には、プログラム要素として、上述の基本プログラム(不図示)、及び電子コンテンツ処理プログラム48が記憶されている。またデータ要素としてはユーザ情報56が記憶されており、さらに、電子コンテンツ処理プログラム48を実行して情報表示面イメージを表示するに伴い、情報表示面イメージ表示記録情報57が記憶される(これらデータ要素は、一時記憶装置43上で保持されていてもよい。)。
【0051】
電子コンテンツ処理プログラム48は、XMLデータ41や電子コンテンツ31を受信して情報表示面イメージを表示し、さらに当該表示の表示記録を生成し、表示記録情報として情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10に送信するためのプログラムである。
【0052】
電子コンテンツ処理プログラム48は、そのプログラムモジュールとして、電子コンテンツ受信モジュール49,情報表示面イメージ表示条件入力モジュール50,情報表示面イメージ表示モジュール51,所属区域判断モジュール52,所属時間決定モジュール53,情報表示面イメージ表示記録情報生成モジュール54,及び情報表示面イメージ表示記録情報送信モジュール55を含む。これらプログラムモジュールは一時記憶装置43上にロードされて中央制御部42によって実行され、必要に応じて表示装置44や入力装置45、ネットワークI/F部46を動作させることにより、情報表示面イメージ表示装置9が備える各種の手段を構成するものである。電子コンテンツ受信モジュール49は電子コンテンツ受信手段(不図示。以下、参照番号49を使用する。)を、情報表示面イメージ表示条件入力モジュール50は情報表示面イメージ表示条件入力手段(不図示。以下、参照番号50を使用する。)を、情報表示面イメージ表示モジュール51は情報表示面イメージ表示手段(不図示。以下、参照番号51を使用する。)を、所属区域判断モジュール52は所属区域判断手段(不図示。以下、参照番号52を使用する。)を、所属時間決定モジュール53は所属時間決定手段(不図示。以下、参照番号53を使用する。)を、情報表示面イメージ表示記録情報生成モジュール54は情報表示面イメージ表示記録情報生成手段(不図示。以下、参照番号54を使用する。)を、情報表示面イメージ表示記録情報送信モジュール55は情報表示面イメージ表示記録情報送信手段(不図示。以下、参照番号55を使用する。)を、それぞれ構成する。
【0053】
電子コンテンツ受信手段49は、Webサーバ7へと電子コンテンツの要求を送信してXMLデータ41を受信し、当該XMLデータ41にタグとして記載された位置指定子を用いて、画像データ、及び属性情報の要求を送信し、電子コンテンツデータベース6からWebサーバ7を介して電子コンテンツ31を受信する手段である。上記送受信は、ネットワークI/F部46によるネットワーク8−2を介した通信によって行われ、XMLデータ41からの位置指定子の抽出等は、中央制御部42により行われる。
【0054】
情報表示面イメージ表示条件入力手段50は、操作者が入力装置45を用いて行う、情報表示面イメージの表示条件の入力を受け付ける手段である。図8等に示す、パーソナルコンピュータの表示画面上で表示を行う例について説明すれば、キーボード、マウス等からなる入力装置45の操作により、操作者は、表示画面(表示装置44)上に表示される情報表示面イメージについての、表示すべき紙面(ページ)、表示位置、拡大率等の表示条件を入力する。当該表示条件は、一時記憶装置43に保持された上で、情報表示面イメージ表示手段51による情報表示面イメージの表示に用いられる。なお、これらの操作は、キーボード、マウス等によらず、表示画面上にタッチパネルを形成するタッチスクリーン等、任意の入力装置45によるものであってもよい。
【0055】
情報表示面イメージ表示手段51は、受信された電子コンテンツ31に含まれる画像データ32や属性情報33を用いて、表示装置44上に情報表示面イメージを表示する手段である。情報表示面イメージの表示処理については、後に詳しく説明する。なお、情報表示面イメージ表示モジュール51は、画像データ32を、付随する属性情報33により指定された紙面(ページ)等の条件で順序付け等した上で、上記入力装置45を用いて入力された表示位置、拡大率等の表示条件に従い表示装置44上に表示するための(電子コンテンツ処理プログラム48の一部としての)独立プログラムモジュールとして、予め情報表示面イメージ表示装置9にインストールされたものであってもよいし、あるいは、Webブラウザへの拡張機能(アドオン)としてアドビシステムズ社の「Flash Player」(登録商標)等を情報表示面イメージ表示装置9にインストールし、当該拡張機能を介して情報表示面イメージ表示手段51が行うべき個々の表示処理(及び、必要であれば、入力装置45からの各種入力イベントの処理)が実行されるよう、サーバ側、クライアント側各々の処理をプログラミングすることによっても実装可能である。
【0056】
所属区域判断手段52は、画像データ32を用いて表示されている情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について、当該情報表示面イメージの表示対象範囲内にて規定される所定の表示範囲に各区域が所属するか否かを判断する手段である。本実施例においては、情報表示面イメージが表示されている情報表示面を複数の区域に分割した上で、典型的には液晶ディスプレイ等、表示装置44の表示画面内にて規定される所定の表示範囲(通常、操作者は画面の中央付近に注目すると考えられるため、当該表示範囲としては画面中央部に適当な閉領域を規定することが有効であるが、これとは異なる表示範囲を規定してもよい。)に各々の区域が所属するか否かの判断を行う。操作者が入力装置45を用いて画面のスクロール操作等を行うに伴い、所定の表示範囲内に所属する区域は時々刻々と変わりうるのであるが、所属区域判断手段52により、各々のタイミング(典型的には、プログラムにより予め定められた時間間隔ごとに訪れる各々の時刻である。)において各区域が当該所定の表示範囲内に所属するか否かが判断される。
【0057】
所属時間決定手段53は、各区域が上記所定の表示範囲に所属していた時間を決定する手段である。情報表示面内、各区域の区域IDと、所属時間と、を含む表形式で区域ごとの所属時間を一時記憶装置43内に保持し、上記所属区域判断手段52により「所定の表示範囲に所属している」と判断された区域に対して所属時間に一定値(判断の時間間隔に等しい時間値)を加える、等の方法により、各区域について所属時間を決定することができる。
【0058】
情報表示面イメージ表示記録情報生成手段54は、上記各区域について決定された所属時間に関する情報を含む情報表示面イメージ表示記録情報、を生成する手段である。一例として、情報表示面イメージ表示記録情報は、電子コンテンツの利用者を特定する情報項目(後述する図12の例においては、ユーザID)と、情報表示面イメージを特定する情報項目(図12の例においては、電子コンテンツID,ページ番号,階層番号)と、区域ごとの所属時間に関する情報項目(図12の例においては、区域IDと所属時間)と、を含む形式で与えられる記録情報であってよい。生成された情報表示面イメージ表示記録情報は、記憶装置47に記憶されるか(図6中、情報表示面イメージ表示記録情報57を参照。)、又は一時記憶装置43上に保持されて、後述の情報表示面イメージ表示記録情報送信手段55により情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10へと送信される。
【0059】
情報表示面イメージ表示記録情報送信手段55は、上記情報表示面イメージ表示記録情報57(一時記憶装置43上に保持されたものであってもよい。以下においても同様。)を情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10に対して送信する手段である。一例においては、上記所属時間決定手段53が区域ごとの所属時間を24時間に亘ってカウントすることにより、各区域についての所属時間を決定し、情報表示面イメージ表示記録情報生成手段54は、これを用いて上述の各情報項目を含む記録情報を生成する。この場合、情報表示面イメージ表示記録情報送信手段55が、当該生成された記録情報を、1日1回、所定の時刻にネットワークI/F部46から情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10に対して送信する、等の方法によって、バックグラウンドで送信処理が行われる。
【0060】
情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10
情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10は、上記情報表示面イメージ表示記録情報57を受信し、情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について決定された所属時間に対応する表示を、当該各区域に対応付けて表示するための装置である。図7に示されるとおり、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10は、中央制御部58,一時記憶装置59,表示装置60,入力装置61,ネットワークI/F部62,及び記憶装置63を備える。これらのハードウェア構成は電子コンテンツ生成装置3等と同様に汎用コンピュータ等を用いて実現可能であるため、ここでは説明を省略する。
【0061】
情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10の記憶装置63には、プログラム要素として、上述の基本プログラム(不図示)、及び情報表示面表示記録情報処理プログラム64が記憶されている。
【0062】
情報表示面イメージ表示記録情報処理プログラム64は、情報表示面イメージ表示記録情報57の受信、及び、所属時間に対応する上記表示の表示処理を行うためのプログラムであり、そのプログラムモジュールとして、情報表示面イメージ表示記録情報受信モジュール65,情報表示面イメージ表示記録情報表示条件入力モジュール66,及び情報表示面イメージ表示記録情報表示モジュール67を含む。これらプログラムモジュールは一時記憶装置59上にロードされて中央制御部58によって実行され、必要に応じて表示装置60や入力装置61,ネットワークI/F部62を動作させることにより、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10が備える各種の手段を構成するものである。情報表示面イメージ表示記録情報受信モジュール65は情報表示面イメージ表示記録情報受信手段(不図示。以下、参照番号65を使用する。)を、情報表示面イメージ表示記録情報表示条件入力モジュール66は情報表示面イメージ表示記録情報表示条件入力手段(不図示。以下、参照番号66を使用する。)を、情報表示面イメージ表示記録情報表示モジュール67は情報表示面イメージ表示記録情報表示手段(不図示。以下、参照番号67を使用する。)を、それぞれ構成する。
【0063】
情報表示面イメージ表示記録情報受信手段65は、ネットワークI/F部62を用いて、ネットワーク8−2を介した通信により情報表示面イメージ表示記録情報57を受信する手段である。例えば、情報表示面イメージ表示装置9からWebサーバ7へとアップロードされた情報表示面イメージ表示記録情報57を情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10へとダウンロードすることによって、上記受信処理を行うことが可能である。受信した情報表示面イメージ表示記録情報57は、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67による後述の表示処理に用いるべく、典型的には一時記憶装置59上に保持されるか、又は記憶装置63にデータ要素として記憶される(不図示)。
【0064】
情報表示面イメージ表示記録情報表示条件入力手段66は、操作者が入力装置61を用いて行う、情報表示面イメージ表示記録情報の表示条件の入力を受け付ける手段である。情報表示面イメージ表示装置9と同様に、パーソナルコンピュータの表示画面上で記録情報の表示を行う例について説明すれば、キーボード、マウス等からなる入力装置61の操作により、操作者は、表示画面(表示装置60)上に表示される情報表示面イメージ表示記録情報の表示についての表示条件(典型的には、対象とする情報表示面イメージを特定する情報。その他、特定のユーザに関する表示記録情報のみを対象とする場合には、当該対象とするユーザを特定する情報等)を入力する。当該表示条件は、一時記憶装置59に保持された上で、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67による表示処理に用いられる。なお、これらの操作は、キーボード、マウス等によらず、表示画面上にタッチパネルを形成するタッチスクリーン等、任意の入力装置61によるものであってもよい。また、操作者により入力された表示条件に従い、表示に用いるべき情報表示面イメージ表示記録情報を選択等することは、本発明にとって必須ではない。すなわち、情報表示面イメージ表示記録情報表示条件入力手段66は必須の構成要素ではない。
【0065】
情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、受信した情報表示面イメージ表示記録情報57に含まれる、情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について決定された所属時間に対応する表示を、当該各区域に対応付けて表示する手段である。一例として、上述の各情報項目を含む情報として与えられる記録情報を受信した場合には、情報表示面を各区域に分割し、各々の区域を、当該区域について決定された所属時間値の大きさに対応付けられた色で着色してなるイメージ(ヒートマップイメージ)として、所属時間に対応する上記表示を行うことができる。
【0066】
次に、電子コンテンツ生成装置2を用いて行われる電子コンテンツ、及び対応するXMLデータの生成処理、及び、情報表示面イメージ表示システム1による、電子コンテンツの配信、情報表示面イメージの表示、情報表示面イメージ表示記録情報の表示等の動作を説明する。
【0067】
電子コンテンツ及びXMLデータの生成
既に述べたとおり、本実施例において電子コンテンツは、新聞、雑誌等の実紙面イメージデータから画像情報、属性情報を取り込み、画像情報に対して画像圧縮処理等を行うことにより生成される。
【0068】
まず、電子コンテンツ生成装置2は、新聞社、出版社の編集用のコンピュータから、ネットワークを介する等して、ネットワークI/F部15によって実紙面イメージデータを紙面(ページ)毎に受信する。実紙面イメージデータの画像形式は、BMP(Bit Map),PDF(Portable Document Format)、JBIG(Joint Bi−level Image Experts Group)、JPEG(Joint Photographic Experts Group)等、任意の形式であってよい。
【0069】
次に、画像・属性取込手段18は、受信した実紙面イメージデータを必要に応じて復号等して、一時記憶装置12上に展開した上で、当該イメージデータから画像情報と属性情報とを紙面(ページ)毎に取り込む。実紙面イメージデータは、上記のとおり任意の形式の画像データとして与えられるが、当該画像中には、発行日、紙面名、紙面ページ等の属性情報が含まれており、これら属性情報を、例えば画像・属性取込モジュール18の一部として含まれるOCR(Optical Character Reader)処理プログラムを実行することによって取り込む。新聞紙面等、予め形式の規定された紙面のイメージを処理するならば、指定された位置に対してOCR処理を行うことにより各属性情報を取り込むことができるし、あるいは、操作者が入力装置14を介して指定した領域からテキスト情報を読み取る等してもよい。
【0070】
また、画像データ生成手段19は、画像圧縮手段20により、実紙面イメージデータから圧縮形式の画像データを生成する。ここにおいては1つの実紙面イメージデータから解像度の異なる2以上の画像データを生成する。すなわち、同一の紙面(ページ)を表す画像データとして、解像度の異なる2以上の画像データが生成される。具体的には、画像データ生成モジュール19に含まれる画像圧縮サブルーチン(画像圧縮サブモジュール20)を、同じく画像データ生成モジュール19に含まれ、当該圧縮サブルーチンの動作を制御する制御プログラムモジュール(不図示)の制御下で実行することにより、解像度の異なる複数の画像データ生成が自動で行われる。
【0071】
画像圧縮の具体的アルゴリズムは任意であるが、一例としては、圧縮すべき画像を8×8等の画素ブロックに分割した上で、各ブロックに離散コサイン変換(DCT:Discrete Cosine Transform)を施し、量子化によって情報量を落とした上で、ハフマン符号によりエントロピー符号化することにより、JPEG形式の圧縮符合化画像データを生成することが可能である。
【0072】
生成された複数の画像データは階層構造を形成する。一例において、第1階層の画像データとは、1つの紙面(ページ)全体を表す1つの画像ファイルとして構成される、画像データであり、第2階層の画像データとは、紙面全体を4分割して得られる各々の領域を表す4つの画像ファイルとして構成される、画像データであり、第3階層の画像データとは、紙面(ページ)全体を16分割して得られる各々の領域を表す16の画像ファイルとして構成される、画像データである。階層の数は任意であり、紙面(ページ)全体を更に細かく分割して階層を増やしても構わない。異なる階層の各画像ファイル中の画素数を同一にするならば、第1階層から第2,第3階層へと向かうに従い実紙面イメージに対する解像度は上昇する。
【0073】
さらに、属性情報付与手段21は、既に述べたとおり、(各々の紙面又はページについて)1つの実紙面イメージから生成された解像度の異なる2以上の画像データと、上記OCR処理等により取り込まれた属性情報と、を含むデータとしての電子コンテンツを生成する。当該電子コンテンツ31は、ネットワークI/F部15を介して電子コンテンツ配信サーバ3へと送信され、電子コンテンツデータベース6に記憶される。
【0074】
また、XMLデータ生成手段22は、上記複数の画像データ、及び属性情報を指定した位置指定子(画像データが複数の画像ファイルとして構成される場合、当該画像データの位置は、典型的には画像ファイルと同数の位置指定子により指定される。)を記載し、さらに、属性情報のうち、例えば画像データの表示位置を決める相対座標、画像データの解像度に関する階層番号等を、タグとして直接記載してなるXMLデータを自動生成する。
【0075】
XMLデータのファイルには、
<要素名=“要素値”>
や、
<要素名>
<属性名1=“属性値1”>
<属性名2=“属性値2”>
</要素名>
等の形式で、任意の要素名、属性名を含むタグを複数記述することが可能であり、各々の画像データ(要素)ごとに、位置指定子、相対座標、階層番号等の属性を規定する等して、電子コンテンツ処理プログラム48のプログラム設計に対応した要素、属性名、階層構造等に従い、自動的にXMLデータが作成される。電子コンテンツ生成プログラム17に含まれる、上記制御プログラムモジュールの制御により、XMLデータはネットワークI/F部15を介してWebサーバ7へと送信され、その記憶装置39に記憶される。
【0076】
以上のとおり、電子コンテンツ生成装置2を用いて生成された電子コンテンツ、及びXMLデータは、それぞれ電子コンテンツデータベース6、及びWebサーバ7の記憶装置39に記憶される。次に、情報表示面イメージ表示システム1による、電子コンテンツの配信、情報表示面イメージの表示、情報表示面イメージ表示記録情報の表示等の動作を説明する。
【0077】
電子コンテンツの配信
Webサーバ7は、情報表示面イメージ表示装置9から電子コンテンツ受信手段49によって送信された電子コンテンツの要求を、ネットワーク8−2を介して受信し、これに応答して、まずは電子コンテンツ配信手段40により当該表示装置9に対してXMLデータ41を送信する。
【0078】
次に、情報表示面イメージ表示装置9の電子コンテンツ受信手段49は、受信したXMLデータを処理して、取得すべき画像データ、属性情報の位置指定子等を抽出し、これを用いて当該画像データ、属性情報の要求をWebサーバ7に送信する。
【0079】
上記要求に応答して、Webサーバ7の電子コンテンツ配信手段40は、上記要求に含まれる位置指定子を用いて電子コンテンツサーバ5の記憶装置29内、電子コンテンツデータベース6にアクセスし、電子コンテンツデータベース管理手段30を介して目的の画像データ、属性情報を読み出す。読み出された電子コンテンツは、ネットワーク8−2を介して情報表示面イメージ表示装置9へと送信される。なお、既に述べたとおり、属性情報がXMLデータ自体にタグとして記載されている場合には、Webサーバ7に対して属性情報の要求を送信することは不要であり、属性情報は当該XMLデータ自体から取得すればよい。
【0080】
情報表示面イメージの表示
情報表示面イメージ表示装置9の情報表示面イメージ表示手段51は、上述のとおりJPEG等の形式で圧縮符号化されている画像データを復号化し、表示装置44の表示画面に表示できるよう、一時記憶装置43上に展開した上で、展開された画像データから情報表示面イメージを構成し、操作に応じた画像を表示画面に表示する。
【0081】
本実施例において、情報表示面イメージは、XMLデータから属性情報として取得された情報表示面内の相対的表示位置に従って各画像を配置することにより構成されるものとする。上記第1階層において、1つの紙面(ページ)を表す情報表示面イメージは1つの画像ファイルから構成されるが、第2階層においては4つの画像ファイルを用いて、それらが表す4つの画像を各々の相対的表示位置に従って配置することにより当該情報表示面イメージが構成されるのであり、また第3階層においては、16の画像ファイルを用いて、それらが表す16の画像を各々の相対的表示位置に従って配置することにより当該情報表示面イメージが構成される。より具体的には、例えば4ページ目の情報表示面イメージを第3階層において作成するためには、属性情報としてのページ数が「4」であり、階層番号が「3」である16の画像ファイルを(これらは、XMLデータ内にタグとして記載された16の位置指定子を用いて行われた、電子コンテンツ受信手段49による要求に応答して、電子コンテンツ配信サーバ3から配信されている。)一時記憶装置43から読み出し、それら画像ファイルの表す画像を、各画像ファイルに対して属性情報として与えられている相対的表示位置に従って配置することにより、目的の情報表示面イメージを構成することができる。
【0082】
第1,第2,第3と階層が高くなるに従い情報表示面イメージ全体としての画素数も多くなるため、情報表示面イメージ表示装置9の表示装置44の画面解像度によってはイメージ全体を表示できないことがある。このとき、画面には情報表示面イメージの一部分のみが表示される。
【0083】
図8に、情報表示面イメージ表示装置9としてパーソナルコンピュータを用い、Webブラウザによって雑誌の実紙面イメージとして情報表示面イメージを表示したときの画面イメージを示す。
【0084】
Webブラウザの表示領域は、情報表示部68と、イメージ表示部69と、インターフェース部70と、に分けられる。情報表示部68には、属性情報として取得された電子コンテンツのタイトル71が表示され、イメージ表示部69には情報表示面イメージの全体又は一部分が表示され、インターフェース部70には、操作者が表示条件を入力するための各種ボタン等が表示される。インターフェース部70中、ページ数表示部81には、属性情報として取得されたページ数が表示されている。操作者は、表示条件入力用のボタン74〜79を押下(目的のボタンにマウスカーソルを合わせてクリックすることをいう。以下においても同様。)したり、希望のページ数をページ数表示部81に入力した上でボタン80を押下したりすることにより、情報表示面イメージの表示条件を情報表示面イメージ表示条件入力手段50に入力する。
【0085】
ボタン74は表示倍率を選択するためのボタンである。操作者はこれを押下し、表示されるプルダウンメニュー73から希望の倍率を選択することにより、情報表示面イメージを拡大又は縮小して希望の倍率で表示させることができる。一例において、表示倍率が「100%」と選択されたときは、情報表示面イメージ表示手段51により、上記第1階層の情報表示面イメージが選択及び表示され、表示倍率が「200%」と選択されたときは、上記第2階層の情報表示面イメージが選択及び表示され、表示倍率が「400%」と選択されたときは、上記第3階層の情報表示面イメージが選択及び表示される。なお、プルダウンメニュー73において「自動調整」が選択されたときは、情報表示面イメージ表示手段51により、イメージ表示部69に情報表示面イメージ全体が表示されるよう適切な倍率が選択され、画像の補間、間引き処理によって適切なサイズに調整された情報表示面イメージが表示される。倍率の選択は、ボタン75(拡大),76(縮小)を押下することによっても可能である。
【0086】
ボタン77,78はページ送りを行うためのボタンである。操作者がボタン77を押下することにより、1つ前のページの情報表示面イメージを表示させ、ボタン78を押下することにより、1つ後のページの情報表示面イメージを表示させることができる。図8の例においては第2ページの情報表示面イメージが表示されているが、この状態において操作者がボタン78を押下すれば、情報表示面イメージ表示手段51により第3ページの情報表示面イメージが新たに生成され、イメージ表示部69に表示される。また、ボタン79は、見開き表示の有無を選択するためのボタンである。図8のように表示されている状態で操作者がボタン79を押下すれば、情報表示面イメージ表示手段51は、属性情報としてのページ数が「3」である画像から新たに情報表示面イメージを生成した上で、第2ページのイメージと第3ページのイメージとを並列させて見開きイメージを生成し、イメージ表示部69に表示する(図9)。見開き表示がされている状態でボタン79を押下すれば、図8に示される単独のページのイメージが再び表示される。また、操作者は、ページ数表示部81に表示を希望するページのページ数を直接入力した上でボタン80を押下することにより、目的のページの情報表示面イメージを表示させることができる。さらに操作者は、イメージ表示部69内に表示されている情報表示面イメージ72内の任意の位置にマウスカーソルを合わせて任意の方向にドラッグすることにより、イメージ表示部69内で情報表示面イメージ72を移動させることができる。操作者による上記ドラッグ動作は、表示条件入力イベントとして情報表示面イメージ表示条件入力手段50によって受け付けられ、情報表示面イメージ表示手段51は情報表示面イメージ72の表示位置を変更する。表示倍率が大きく、情報表示面イメージ72の全体が表示不可能であるときは、このように表示位置を選択することにより、目的の記事、画像等を表示させることができる。
【0087】
以上説明した各種の表示条件、及び表示条件入力のためのインターフェースは単なる一例に過ぎない。情報表示面イメージ表示装置9として、マウスを備えていない携帯端末等を採用する場合には、上記のとおり表示領域内にイメージとして表示されるボタンではなく、ハードウェアとして表示装置9に備えられたボタンを介して表示条件を入力することが適切な場合もあるし、情報表示面イメージ表示装置9がタッチスクリーンを備えている場合には、画面内に一切ボタンを表示せず、タッチスクリーンにより検出される各種の入力イベント(タップ、フリック、ピンチイイン、ピンチアウト等)に、上述の表示条件変更命令を割り当ててもよい。
【0088】
情報表示面イメージ表示記録情報の生成
次に、上述のとおり情報表示面イメージを表示している間に、典型的にはバックグランドで行われる、情報表示面イメージ表示記録情報の生成処理を説明する。
【0089】
(区域)
本実施例においては、情報表示面を任意の数の区域に分割した上で、各区域について表示時間の計測等を行い、記録情報を生成する。図10に、区域への分割の一例を示す。情報表示面イメージ72の表示面は、当該表示面を水平方向に14等分し、垂直方向に20等分する直線群により、区域82を初めとする280の矩形状区域に分割されている。一例においては、電子コンテンツ処理プログラム48の実行パラメータとして、「14」,「20」という各方向への分割数を示すパラメータが予め設定されており(それらパラメータは、例えば情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10からパラメータ変更命令を送信することにより、随時変更可能であってよい。)、これらパラメータに基づいて、情報表示面イメージを構成する各々の画素が280の区域のうちいずれに所属するのかを決定することにより、所属区域判断手段52は情報表示面を280の区域に概念的に分割することができる。
【0090】
(表示対象範囲、及び所定の表示範囲)
本実施例においては、Webブラウザの表示領域中、イメージ表示部69として与えられる情報表示面イメージの表示対象範囲内に所定の表示範囲を規定し、当該所定の表示範囲に上記各区域が所属するか否かを判断する。所定の表示範囲は、例えば表示対象範囲中、中心部を含む閉領域として規定することができる。図11に示す所定の表示範囲83は、その一例である。このような閉領域を規定するパラメータ(図11に示す矩形状の領域として規定するならば、表示領域におけるその4つの頂点の座標等。)は、電子コンテンツ処理プログラム48の実行パラメータとして予め設定されていてよく、一例においては、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10からパラメータ変更命令を送信することにより、随時変更可能である。ただし、所定の表示範囲をどのように規定するかは任意である。一例として、所定の表示範囲とは上記表示対象範囲(イメージ表示部69)自体であってもよく、その場合には当該表示対象範囲と別個に当該所定の表示範囲を規定することも不要である。
【0091】
(所属区域の判断)
各区域が上記所定の表示範囲に所属するか否かの判断は、所属区域判断手段52により、例えば1秒等、一定時間ごとに行うことができる(このような動作タイミングの制御、及びその他の、電子コンテンツ処理プログラム48に含まれる各モジュールの動作制御は、当該電子コンテンツ処理プログラム48に含まれる制御プログラムモジュール(不図示)により行われるものとする。)。具体的には、図10に示される280の区域の各々について、
(1)当該区域内の各画素について、Webブラウザの表示領域中、イメージ表示部69内での座標を決定する。
(2)上記座標と、図11に示される所定の表示範囲83とを比較することにより、各画素が当該所定の表示範囲に含まれるかどうかを決定する。
(3)当該区域に含まれる全ての画素のうち、上記所定の表示範囲に含まれると決定された画素の割合が所定の閾値(例えば、70%)以上であることを条件として、あるいは当該閾値を超えることを条件として、当該区域は上記所定の表示範囲に「所属する」ものと判断し、それ以外の場合には「所属しない」ものと判断する。
という手順により、上記判断を行うことができる。ただし、上記所属するか否かの判断を別の手順により行ってもよい。例えば、各区域の幾何学的中心点に最も近い座標を有する画素が上記所定の表示範囲に含まれるか否かによって、当該区域が当該所定の表示範囲に所属するか否かを判断することとすれば、中央制御部42による計算量を削減できるし、その他にも、図10に示されるとおり、各区域が矩形状領域として与えられるならば、当該矩形における4つの頂点の座標と上記所定の表示範囲とを比較することにより、当該所定の表示範囲に含まれる画素の割合を算出することができる。
【0092】
(所属時間の決定)
さらに、所属時間決定手段53は、上記各区域が上記所定の表示範囲に所属していた時間を決定する。一例において、ある区域が所定の表示範囲に所属していた「時間」とは、上述のとおり一定時間ごとに行われる所属区域判断手段52の判断により、当該区域が「所定の表示範囲に所属する」と判断された回数に、当該一定時間を乗じた値として決定される。あるいは、上記「所定の表示範囲に所属する」と判断された回数自体をもって、所属時間とすることも可能である(所属するか否かの判断を行う時間間隔を固定する場合には、このような構成が特に効率的である。)。
【0093】
なお、本実施例においては、各区域が所定の表示範囲に所属するか否かの上記判断、及び上記所属時間の決定を、特に個別の階層ごとに行うものとする。すなわち、第1階層の情報表示面イメージが表示された状態で、ある区域が所定の表示範囲に所属すると判断された回数と、第2階層の情報表示面イメージが表示された状態で、ある区域が所定の表示範囲に所属すると判断された回数と、第3階層の情報表示面イメージが表示された状態で、ある区域が所定の表示範囲に所属すると判断された回数と、はそれぞれ別個の回数としてカウントされる。解像度の高い第3階層の情報表示面イメージとして当該区域が表示されていた時間は、解像度の低い第1階層の情報表示面イメージとして当該区域が表示されていた時間に比べて「より高い注目度で当該区域が閲覧されていた時間」であると評価することが可能であり、このような構成をとれば、情報表示面イメージの表示記録情報として更に詳細な情報を得ることが可能となる。特に、情報表示面イメージが高解像度で表示しなければ判別不可能な文字等を含む場合は、表示における解像度が所定の閾値以上であるか、当該閾値を超えることを、各区域が所定の表示範囲に所属すると判断するための必要条件とすることが有効である。一例としては、当該区域の画素のうち70%以上が所定の表示範囲に含まれていたとしても、表示中の情報表示面イメージが特に第1階層のイメージである場合には、当該区域が所定の表示範囲に「所属しない」ものと判断する、よう構成することが可能である。ただし、所属区域の判断、及び所属時間の決定を階層ごとに行うことは必須ではなく、いずれの階層の情報表示面イメージとして表示されていたかを区別せずに、例えば各階層における所属時間の合計時間として、各区域の所属時間を決定してもよい。
【0094】
(情報表示面イメージ表示記録情報の生成)
情報表示面イメージ表示記録情報生成手段54は、上述のとおり各区域について決定された所属時間に関する情報を含む情報として、情報表示面イメージ表示記録情報を生成する。一例において、情報表示面イメージ表示記録情報は、図12に表として示されるとおりの形式で、ユーザID,電子コンテンツID,ページ番号,階層番号,区域ID,所属時間,及びその他の任意の情報項目を含むよう構成される。
【0095】
上記各情報項目中、ユーザIDは、電子コンテンツの利用者としてのユーザを一意に識別する識別子(数字、文字、記号等、あるいはこれらを組み合わせてなるシーケンス)である。一例において、ユーザIDはユーザ情報56の一部として与えられる。ユーザ情報56は典型的に、電子コンテンツ処理プログラム48を情報表示面イメージ表示装置9にインストールする際、電子コンテンツ配信サーバ3の内部、又は外部に配置されたユーザ登録サーバ(不図示)に対してユーザ登録(住所、年齢、性別、職業等、電子コンテンツ処理プログラム48を利用する者の個人情報の送信)を行うことの結果として、ユーザ登録サーバにより生成され、情報表示面イメージ表示装置9へと送信された後、その記憶装置47に記憶される。
【0096】
上記各情報項目中、電子コンテンツIDは、電子コンテンツとして提供される新聞、雑誌等を一意に識別する識別子である。一例において、電子コンテンツIDは、電子コンテンツ配信手段40により配信された電子コンテンツに含まれる属性情報として与えられるのであり、Webサーバ7から配信されたXMLデータに記載されている位置指定子を用いて電子コンテンツデータベース6から取得するか、あるいは当該XMLデータ内に記載されたタグから直接取得することができる。
【0097】
上記各情報項目中、ページ番号は、上述のとおり情報表示面イメージを構成する画像データに属性情報として付与される番号である。ページ番号は、電子コンテンツIDと同様に電子コンテンツに含まれる属性情報として、電子コンテンツデータベース6から取得するか、あるいは当該XMLデータ内に記載されたタグから直接取得することができる。
【0098】
上記各情報項目中、階層番号は、上述のとおり情報表示面イメージがどの階層に属するかを示す番号である。一例において、階層番号は、電子コンテンツ配信手段40により配信された電子コンテンツに含まれる属性情報として与えられるのであり、Webサーバ7から配信されたXMLデータに記載されている位置指定子を用いて電子コンテンツデータベース6から取得するか、あるいは当該XMLデータ内に記載されたタグから直接取得することができる。
【0099】
上記各情報項目中、区域IDは、上述のとおり情報表示面を分割することで得られる区域を一意に識別する識別子である。上述の例においては、所属区域判断手段52が情報表示面を実行パラメータ等に基づいて概念的に分割した際に、各区域を識別するための番号(図10に示す例においては、1〜280の整数)として与えられる。
【0100】
上記各情報項目中、所属時間は、上述のとおり所属時間決定手段53によって決定される、当該区域が所定の表示範囲に所属していた時間値である。典型的には、情報表示面イメージ表示記録情報が情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10に送信されたタイミングでゼロへと初期化されたのち、所属区域判断手段52による上記判断において当該区域が「所定の表示範囲に所属する」と判断される度に、当該判断の時間間隔に等しい値を加算するという手順で所属時間値が決定される。
【0101】
このような情報表示面イメージ表示記録情報の構成においては、ユーザID,電子コンテンツID,ページ番号,階層番号が全て等しいレコードとして、区域IDが1〜280のいずれかを1つをとる280のレコードが存在しうる。それら各々のレコードの所属時間を、上述の手順により決定される所属時間値とすることにより、情報表示面イメージ表示記録情報が生成される。
【0102】
情報表示面イメージ表示記録情報の送信
情報表示面イメージ表示記録情報生成手段54により生成された情報表示面イメージ表示記録情報は、情報表示面イメージ表示装置9の一時記憶装置43上に保持されるか、又は記憶装置47に記憶された上で、例えば一日一回、情報表示面イメージ表示装置9のシステム時刻が所定の時刻となったタイミングで、ネットワーク8−2を介して情報表示面イメージ記録情報処理装置10へと送信される。この場合、上記情報項目中の所属時間は、一日の間に各々の区域が上記所定の表示範囲に所属していた時間に対応する。ただし、上記送信のタイミングは任意である。例えば、情報表示面イメージ表示装置9とネットワーク8−2との接続が確立されていないオフライン状態においては、各々の日に対応する当該所属時間を個別の情報表示面イメージ表示記録情報レコードとして記憶装置47に格納しておき、情報表示面イメージ表示装置9とネットワーク8−2との接続が確立されたタイミングで上記レコードを送信する等の態様をとることもできる。
【0103】
所定の時刻における、情報表示面イメージ表示記録情報の上記送信処理を行う際には、併せて、対応する情報表示面イメージを構成する画像データを情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10へと送信してもよい。具体的には、送信される情報表示面イメージ表示記録情報の電子コンテンツID,ページ番号を属性情報として有し、階層番号が1である画像データ(本実施例においては、1つの画像ファイルとして構成される。)を、情報表示面イメージ表示記録情報と共に情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10へ送信してもよい。このような構成をとれば、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10による後述の記録情報表示処理において、表示対象であった情報表示面イメージ自体を背景画像として用いることが可能となる。ここで、当該画像データには、そのメタデータとして、電子コンテンツID,ページ番号を付加しておくことが好ましい。これにより、当該画像データにより構成される情報表示面イメージを一意に特定することが可能となる。なお、通信トラフィックを軽減するためには、送信する画像として上記のとおり階層番号が1のものを選択することが好ましいが(さらに、間引き処理によってファイルサイズを小さくすることが有効である。)、これ以外の階層番号の画像データを送信してもよい(本実施例において、例えば階層番号が「2」の画像データを送信する場合、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10による後の情報表示面イメージの構成処理のためには4つの画像ファイルを送信することが必要となる。さらに、メタデータとして各々の画像ファイルには相対座標を付加することが好ましい。)。また、背景画像として情報表示面イメージを表示しない場合等には、このような画像データの送信は不要である。以下、階層番号が1の上記画像データが情報表示面イメージ表示記録情報と共に送信されるとして、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10による表示処理を説明する。
【0104】
情報表示面イメージ表示記録情報の表示
情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10は、情報表示面イメージ表示記録情報受信手段65により情報表示面イメージ表示記録情報、及び上記階層番号が1の画像データを受信し、一時記憶装置59上に保持するか、又は記憶装置63に記憶する。情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、この記録情報、及び画像データを用いて、各区域について決定された上記所属時間に対応する表示を、各区域に対応付けて表示装置60の表示画面等に表示する。
【0105】
以下、情報表示面イメージ表示記録情報は、情報表示面を各区域に分割し、各々の区域を、当該区域について決定された所属時間値の大きさに対応付けられた色で着色してなるイメージ(ヒートマップイメージ)として表示されるものとする。このようなヒートマップイメージは、一例において、図13のフローチャートに示すステップS1301〜S1304によって生成することが可能である。
【0106】
(ステップS1301)
まず、情報表示面イメージ表示記録情報表示条件入力手段66は、対象とする情報表示面イメージを特定する情報(本実施例においては、電子コンテンツID及びページ番号。ただし、後述のとおり、特定の階層番号のみに対応したヒートマップイメージを生成、表示する場合には、階層番号も含まれる。)、及び対象とするユーザを特定する情報(本実施例においては、ユーザID)の、操作者による入力を受け付ける。当該入力は、情報表示面イメージ表示記録情報処理プログラム64を実行することにより表示装置60の表示画面上に表示されるメニュー画面(不図示)を介する等して行われる。
【0107】
(ステップS1302)
次に、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、ステップS1301において入力されたものと等しい電子コンテンツID,ページ番号がメタデータとして付加された、上記階層番号が1の画像データ、から構成される情報表示面イメージの情報表示面を、図10に示される区域と同様の区域へと概念的に分割する。一例においては、情報表示面イメージ表示記録情報処理プログラム64の実行パラメータとして、電子コンテンツ処理プログラム48の実行パラメータと同様に「14」,「20」という各方向への分割数を示すパラメータが予め設定されており(それらパラメータは、例えば情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10の入力装置61を介して操作者が入力すること等により、随時変更可能であってよい。)、これらパラメータに基づいて、情報表示面イメージを構成する上記画像データの各々の画素が280の区域のうちいずれに所属するのかを決定することにより、情報表示面を280の区域に概念的に分割することができる。
【0108】
(ステップS1303)
次に、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段65は、各々の区域への着色に用いるべき色を決定する。着色カラーモデルとしては、赤、青、緑のそれぞれの色の明度を0〜255までの数値として決定し、当該決定された3つの数値の組によって色彩を定義する、RGBカラーモデルを用いることができる。この場合には、受信された情報表示面イメージ表示記録情報の情報項目のうち、ユーザID,電子コンテンツID,ページ番号が、上記ステップS1301において入力された各々の情報項目に等しく、且つ区域IDの情報項目が当該着色対象の区域の区域ID値と等しい情報表示面表示記録情報レコードに含まれる、所属時間の情報項目値に応じて「R」の明度値を決定することにより(「G」,「B」の明度値は、所属時間によらず所定値であるとしてよい。)、各区域における所属時間の長さを色で表現することが可能となる(本実施例においては、1つの情報表示面イメージに対応するヒートマップイメージを生成するべく、280の区域の各々に対して色の決定が行われる。)。ただし、所属時間に対応する表示において上記カラーモデルを用いることは必須ではなく、黒色の濃淡等、所属時間値の大小に応じて表示内容を調整可能な表示であれば、どのようなものを用いてもよい。
【0109】
なお、本実施例の構成においては、情報表示面イメージ表示記録情報の情報項目中、ユーザID,電子コンテンツID,ページ番号,区域IDが全て等しいレコードとして、階層番号の項目値が1〜3の各々をとる3つのレコードが存在しうる。したがって、上記「R」の明度値を決定するに際しては、3つのレコードの各々の所属時間値をどのように組み合わせるか、という任意性が存在する。
【0110】
一例においては、階層番号の項目値がi(i=1〜3)である情報表示面イメージ表示記録情報レコードの所属時間値をTiとして、所属時間スコアを
T=c11+c22+c33 (ただし、c1<c2<c3)…(1)
と決定した上で、上記「R」の明度値Rを
R=(T/Tmax)×255 …(2)
と決定することが可能である。ただし、c1〜c3はTiを重み付けするための係数であり、Tmaxは、上記(1)式を各々の区域IDについて計算したときに得られるTの最大値である。また、Tmax=0の場合は、(2)式を用いずに明度値R=0とする。
【0111】
上記(1)式においてc1<c2<c3としたことにより、階層番号の低い(解像度の低い)情報表示面イメージの表示記録情報における各区域の所属時間に比べて、階層番号の高い(解像度の高い)情報表示面イメージの表示記録情報における各区域の所属時間が、明度値Rに対して大きく寄与する(所属時間の長さが同一である場合)こととなる。一般的には、情報表示面イメージ表示装置9の操作者によるイメージ拡大操作等により高い解像度で表示された区域は当該操作者が高い関心をもって閲覧した区域であると評価することが妥当であり、上記(1),(2)式を用いて「R」の明度値を決定することにより、このような操作者の関心度をも反映したヒートマップイメージを生成することが可能となる。
【0112】
なお、各々の階層番号に対応する所属時間から「R」の明度値を決定する具体的方法は任意であり、c1<c2<c3とすることや、上記(1),(2)に従って明度値を決定することは必須ではない。一例として、c1=c2=c3とすれば、階層番号に応じた重み付けをせずに、全ての階層に亘る所属時間の合計値として与えられる各区域の所属時間を「R」の明度値へと寄与させることが可能であるし、あるいはc1=0とすることにより、解像度の低い第1階層の情報表示面イメージとして当該区域が表示されていた時間を無視することも可能である。
【0113】
(ステップS1304)
次に、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、上記階層番号が1の画像データから構成される情報表示面イメージにおいて、上記概念的分割により決定された各々の区域を、上記(1),(2)式により決定された「R」の明度値、及び「G」,「B」に関する所定の明度値からRGBカラーモデルに従い決定される色で着色してなるイメージとしてヒートマップイメージを生成し、表示装置60の表示画面等に表示する。
【0114】
このようにして生成、表示されるヒートマップイメージの一例を、図14に示す。図示されるヒートマップイメージ中、領域84内の各区域は、その他の区域に比べて「R」の明度値が高い色によって着色された区域であり(図面の都合上、当該区域は着色されていない。)、情報表示面イメージ表示装置9の操作者が領域84に注目していたことが読み取れる。
【0115】
なお、「R」の明度値を決定するに際して、上記(1)式に示されるとおり、各階層番号に対応する所属時間値T1〜T3を組み合わせることは必須ではない。例えば、上記(1)の代りに
T=cii (iは1〜3のいずれか)
と所属時間スコアを決定すれば、特定の階層番号のみに対応したヒートマップイメージを生成することが可能である(この場合、1つの情報表示面イメージに対して、各々の階層番号に対応する3つのヒートマップイメージが生成される。)。
【0116】
また、本実施例においては、ステップS1301において表示条件としてのユーザIDを特定した上で、ヒートマップの生成、表示動作を行っていたが、当該ユーザIDを特定せずにヒートマップを生成、表示することも可能である。具体的には、ステップS1303において各々の区域への着色に用いるべき色を決定するに際し、電子コンテンツID,ページ番号,階層番号,区域IDの情報項目値が等しく、ユーザIDの情報項目値が異なる複数の情報表示面イメージ表示記録情報レコードの所属時間値を合計する(あるいは任意の他の統計処理を行う)等した上で、当該合計等された後の所属時間値をTiとして用いて、上記(1),(2)式により「R」の明度値を決定することができる。このようにして表示されるヒートマップは、特定の情報表示面イメージに対する、ユーザ全体としての記事への嗜好、閲覧動作の傾向を表す。
【0117】
実施態様におけるバリエーション
以下、本発明の実施態様として採用しうるバリエーションのうち、幾つかの例について説明する。
【実施例2】
【0118】
上述の実施例1においては、図14に示すとおり、情報表示面を280の矩形状区域に分割した上で、各区域を所属時間に対応した色で着色することによりヒートマップイメージを表示した。これに対し、区域の集合として「記事領域」を定義した上で、記事領域ごとに「所属時間代表値」を決定し、当該代表値に対応した色で各記事領域を着色すれば、記事レベルでのヒートマップイメージを表示することが可能である。以下、図15に示すフローチャートに従い、記事レベルでのヒートマップイメージ表示処理を説明する。
【0119】
(ステップS1501)
まず、情報表示面イメージ表示記録情報表示条件入力手段66は、図13のステップS1301と同様に、対象とする情報表示面イメージ、及びユーザを特定する情報の、操作者による入力を受け付ける。
【0120】
(ステップS1502)
次に、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、図13のステップS1302と同様に、上記階層番号が1の画像データの各々の画素がいずれの区域に所属するのかを決定することにより、情報表示面を280の区域に概念的に分割する。
【0121】
(ステップS1503)
さらに、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、各区域に対して記事領域IDを与えることにより、各々の区域が含まれる記事領域を特定する。これにより、区域の集合として記事領域が定義される。一例においては、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67が、情報表示面イメージの情報表示面を各区域に分割してなるイメージ(図14のヒートマップにおいて、各区域が着色されていないイメージ)を表示装置60の表示画面上に表示し、さらに情報表示面イメージ表示記録情報表示条件入力手段66が、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10の操作者による、入力装置61を介した記事領域規定条件の入力を受け付ける。操作者は、マウス等の入力装置61を介して記事領域の境界線を入力する等して、記事領域規定条件を入力する。
【0122】
図16に、操作者により入力された記事領域の境界線の一例を示す。操作者は、情報表示面を記事領域85〜88へと概念的に分割させるべく、マウスをドラッグして所望の境界線を描く等して、記事領域規定条件を入力する。
【0123】
上記入力された境界線に基づき、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、記事領域85に含まれる区域には記事領域IDとして1を、記事領域86に含まれる区域には記事領域IDとして2を、記事領域87に含まれる区域には記事領域IDとして3を、記事領域88に含まれる区域には記事領域IDとして4を、それぞれ与えて、区域の集合としての記事領域85〜88を定義する。より具体的には、図12の表形式で受信した情報表示面イメージ表示記録情報の各々のレコードに、情報項目としての記事領域IDを追加し、当該表示記録情報の形式を図17に示す表形式へと拡張した上で、一時記憶装置59上に保持等する。
【0124】
(ステップS1504)
次に、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、各々の記事領域への着色に用いるべき色を決定する。着色カラーモデルとしては、上述の実施例1と同様にRGBカラーモデルを用いることが可能である。ただし、各区域を着色する色を規定する、上記「R」の明度値は、当該区域の区域IDを有する表示情報記録レコードの所属時間値のみによって決定するのではなく、当該区域と同じ記事領域に含まれる各々の区域に対応するレコードの所属時間値の組から決定される、「所属時間代表値」を用いて決定することが可能である。
【0125】
所属時間代表値は、例えば、上記所属時間値の組に含まれる所属時間値の平均値を用いることができる。この場合、3つの階層の各々について与えられる所属時間平均値をT1,T2,T3とし、これらを上記(1),(2)に代入することにより、各々の記事領域を着色する色の「R」の明度値を決定することができる。なお、重み付けに用いる係数の上述の任意性等は、本実施例においても同様に成立する。また、所属時間代表値を平均値とすることも必須ではない。例えば、当該記事領域の幾何学的中心に最も近い位置にある区域の所属時間値を代表値として採用する等、任意の方法で所属時間代表値を決定可能である。
【0126】
(ステップS1505)
次に、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、上記階層番号が1の画像データから構成される情報表示面イメージにおいて、上記概念的分割により決定された各々の区域を、上記(1),(2)式により決定された「R」の明度値、及び「G」,「B」に関する所定の明度値からRGBカラーモデルに従い決定される色で着色してなるイメージとしてヒートマップイメージを生成し、表示装置60の表示画面等に表示する。上述のとおり、同一の記事領域に含まれる区域に対しては同一の「R」の明度値が決定されるため、1つの記事領域は同一の色で一様に着色される。
【0127】
このようにして生成、表示されるヒートマップイメージの一例を、図18に示す。図示されるヒートマップイメージ中、記事領域87内の各区域は、その他の区域に比べて「R」の明度値が高い色によって着色された区域であり(図面の都合上、当該区域は着色されていない。)、情報表示面イメージ表示装置9の操作者が記事領域87に注目していたことが読み取れる。
【実施例3】
【0128】
上述の実施例1においては、情報表示面イメージ表示装置9の備える情報表示面イメージ表示記録情報生成手段54により図12に示す表形式に従い生成された情報表示面イメージ表示記録情報を用いて、特に所属時間の情報項目として記録された値に基づき、各区域の着色に用いるべき色を決定していた。しかしながら、当該色の決定(又は、色以外によって表示を行う場合には、黒色の濃淡等、表示内容の決定)においては、各々の区域が上記所定の表示範囲に所属していた時間として与えられる所属時間以外の要素を反映させることも可能である。
【0129】
例えば、情報表示面イメージ表示装置9の記憶装置47に記憶される電子コンテンツ処理プログラム48は、そのプログラムモジュールとして、区域指定イベント入力モジュール(不図示)を更に備えることができる。区域指定イベント入力モジュールは、一時記憶装置43上にロードされて中央制御部42によって実行されることにより、区域を指定した所定のイベント入力を受け付ける、区域指定イベント入力手段を構成する。
【0130】
このような構成において、情報表示面イメージ表示装置9の操作者は、図19に示すとおり情報表示面イメージ72が表示されている状態で当該イメージ72内の任意の位置89にマウスカーソルを合わせてクリックすることにより、区域指定イベント入力手段に対してクリックイベントを入力することができる(タッチスクリーン上に情報表示面イメージ72を表示する態様においてはタップイベントを入力する等、具体的構成に応じて入力される所定イベントの態様は異なる。)。
【0131】
区域指定イベント入力手段は、当該クリックイベントの発生を検出し、発生位置89を、イメージ表示部69内の座標として特定することにより、クリックイベントの入力を受け付ける。クリックイベントが入力されたことに応答し、所属時間決定手段53は、当該クリックイベントの発生位置89を含む区域の所属時間値に、例えば10秒等、所定のボーナス値を加算する(クリックイベントの発生時に表示されていた情報表示面イメージの階層番号と等しい階層番号を有するレコードのみに対して加算処理を行ってもよいし、全ての階層番号のレコードに対して加算処理を行ってもよい。)。
【0132】
上記区域指定イベント入力に係る構成以外の構成は、実施例1の構成と同様のものであってよい。この場合、図12に示す表形式で記録される、各区域の所属時間値は、
(i)1秒等、一定時間ごとに行われる、所属区域判断手段52による上述の判断において当該区域が所定の表示範囲に所属すると判断された回数に基づき決定される、実施例1において規定されるとおりの「所属時間」と、
(ii)当該区域を指定してクリック等の入力が行われることにより発生するボーナス値と、
の和として決定される「スコア」となる。
【0133】
したがって、図12の表における所属時間の情報項目値として、上記「スコア」を用いるよう、情報表示面イメージ表示記録情報の生成態様を変更し、以降の処理は実施例1と同様の態様で行うこととすれば、表示されるヒートマップイメージは、各区域の表示時間だけでなくクリックイベント等の発生の有無、回数等をも反映するものとなる。情報表示面イメージを構成する画像データを商品広告用の画像データとし、当該画像をクリックすることにより、商品の詳細情報を表示する別のWebサイトが表示されるよう、画像データにリンク情報を埋め込む場合には、このような構成をとることにより、操作者における当該商品への関心度をさらにきめ細やかに評価することが可能となる。
【0134】
なお、上記「スコア」の決定は、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10において行ってもよい。一例においては、図12の表における所属時間の情報項目値は実施例1と同様の態様で決定しつつ、図12に示される表形式に、「イベント入力ボーナス」の情報項目を新たに追加することで情報表示面イメージ表示記録情報の表形式を拡張し、当該「イベント入力ボーナス」の情報項目としては上記ボーナス値を記録する。この場合、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67によるヒートマップイメージの生成時に、上記(1)式中の所属時間値Tiとして、所属時間の情報項目値とイベント入力ボーナスの情報項目値との和を用いることとすれば、同様にクリックイベント等の発生の有無、回数等をも反映したヒートマップイメージを生成することができる。
【0135】
また、実施例2の構成に対して上記区域指定イベントの入力に係る構成を導入すれば、記事レベルのヒートマップイメージに上記入力イベントの発生等を反映させることが可能である。例えば、上述のとおり図12に示される表形式に「イベント入力ボーナス」の情報項目を追加してボーナス値を記録する態様においては、各記事領域の着色に用いる色を決定するに際し、当該記事領域に含まれる各々の区域に対して与えられたボーナス値を上記所属時間代表値に対して加算した上で上記(1),(2)式を用いることができる。
【実施例4】
【0136】
また、情報表示面イメージ表示記録情報の情報項目として、電子コンテンツの利用者の個人情報(住所、年齢、性別、職業等)や、情報表示面イメージの表示処理が行われた時間帯、そのときの情報表示面イメージ表示装置9の地理的位置等に関する情報を記録するよう、情報表示面イメージ表示装置9を構成することができる。これらの情報をヒートマップイメージ(あるいは、各区域について決定された所属時間に対応する、その他の任意の表示)に対応付けて表示することにより、ユーザの年齢層、性別等に関連する記事への嗜好や、時間帯、地理的位置に関連する閲覧動作の傾向を把握することが可能となる。以下、そのような実施態様の一例について説明する。
【0137】
本実施例において、電子コンテンツ生成装置2による電子コンテンツ及びXMLデータの生成、電子コンテンツ配信サーバ3による電子コンテンツの配信、情報表示面イメージ表示装置9による情報表示面イメージの表示の各動作は、実施例1において説明されたものと同様の態様で実行されるものとする。ただし、情報表示面イメージ表示装置9の記憶装置47に記憶されたユーザ情報56は、上述のユーザIDに加えて、ユーザ登録の際に用いられた住所、年齢、性別、職業等の個人情報を含むものとする。
【0138】
情報表示面イメージ表示記録情報の生成
以下、本実施例において行われる、情報表示面イメージ表示記録情報の生成処理を説明する。
【0139】
所属区域判断手段52による、情報表示面の280の区域への概念的分割(既に述べたとおり、区域の数は任意である。)、表示対象範囲(図8中、イメージ表示部69)内での所定の表示範囲(図11中、所定の表示範囲83)の規定、及び所属区域の判断の各動作、及び、所属時間決定手段53による、各区域における所定の表示範囲への所属時間の決定動作は、実施例1と同様の態様で実行することができる。ただし、上記所属時間決定手段53による区域ごとの所属時間のカウントは、24時間ではなく、電子コンテンツ処理プログラム48の動作パラメータ等によって規定された所定の時間間隔(例えば1時間)に亘って行われるものとする。
【0140】
さらに、情報表示面イメージ表示記録情報生成手段54により生成される情報表示面イメージ表示記録情報は、図12の表形式を拡張してなる、図20に表として示されるとおりの形式で、ユーザID,ユーザ個人情報(住所,年齢,性別,職業等),電子コンテンツID,ページ番号,階層番号,区域ID,所属時間,表示状況情報(記録開始時刻,記録終了時刻,地理的位置等),及びその他の任意の情報項目を含むよう構成される。
【0141】
上記情報項目中、ユーザ個人情報は、上述のとおりユーザ情報56に含まれる住所、年齢、性別、職業等の個人情報に対応する。情報表示面イメージ表示装置9の記憶装置47に記憶されているユーザ情報56、に含まれるそれぞれの個人情報を、必要に応じてコード番号等で表すことにより、ユーザ個人情報の情報項目として含まれる各々の情報項目が決定される。
【0142】
また、上記情報項目中、表示状況情報は、情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について表示時間の計測が開始された時刻を表す記録開始時刻、当該計測が終了した時刻を表す記録終了時刻、当該計測が行われていたときの情報表示面イメージ表示装置9の地理的位置、等の情報項目を含む。
【0143】
情報表示面イメージ表示記録情報生成手段54は、図12の表形式に含まれる情報項目に加えてこれらの情報項目も決定することにより、情報表示面イメージ表示記録情報レコードを生成する。なお、上記地理的位置は、情報表示面イメージ表示装置9が据え置き型のパーソナルコンピュータであるならば、典型的には上記ユーザ情報56に含まれる住所を用いて決定されるし、GPS(Global Positioning System)受信機が搭載された携帯端末であるばあいには、GPS機能を用いて決定可能である。
【0144】
ここで、特に情報表示面イメージ表示装置9が携帯端末である場合には、ユーザが移動することにより、上記記録開始時刻と記録終了時刻との間で当該端末の地理的位置が大きく変わることがある。したがって、情報表示面イメージ表示記録情報の情報項目中、表示状況情報に含まれる地理的位置の決定を、どのタイミングで行うべきかという問題が生じる。
【0145】
この問題は、
(i)まず、記録開始時刻における情報表示面イメージ表示装置9の地理的位置として、上記地理的位置の決定を行う。
(ii)例えば上記GPS機能により情報表示面イメージ表示装置9の地理的位置を定期的に監視し、取得される緯度、経度から特定されるエリア(当該地理的位置を含む都道府県等)が変更されたタイミングで、情報表示面イメージ表示記録情報レコードのコピーを新たに生成する(エリア変更前に存在していた各々のレコードのコピーを生成する。)。
(iii)新たに生成された情報表示面イメージ表示記録情報レコードの情報項目中、地理的位置の項目を、当該エリア変更された後の地理的位置により更新する。
(iv)上記新たに生成された情報表示面イメージ表示記録情報レコードの情報項目中、所属時間の項目を、一旦ゼロへと初期化する。
等の方法により解決可能である。
【0146】
ここにおいて、上記新たに生成されたレコードの情報項目中、所属時間は、上記エリア変更後に各区域が所定の表示範囲に所属していた時間として、新たにゼロからカウントされる。また、地理的位置、所属時間以外の情報項目は、エリア変更前後に対応する両レコードにおいて同一である。すなわち、情報表示面イメージの表示時間の計測を行うべき、所定の時間間隔(上述のとおり、例えば1時間)の間に、情報表示面イメージ表示装置9が、例えば神奈川県から東京都、埼玉県へと移動した場合には、それぞれの県、都に対応するレコードの組として、合計3組の情報表示面イメージ表示記録情報レコードが生成されることとなる。
【0147】
情報表示面イメージ表示記録情報の送信
生成された情報表示面イメージ表示記録情報は、情報表示面イメージ表示記録情報送信手段55により、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10へと送信される。当該送信は実施例1と同様の態様で行うことができる。本実施例においても、当該送信される情報表示面イメージ表示記録情報の電子コンテンツID,ページ番号を属性情報として有し、階層番号が1である画像データを、情報表示面イメージ表示記録情報と共に情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10へ送信するものとする。なお、表示時間の計測を行う時間が1時間等の比較的短時間である場合には、随時生成されるレコードを記憶装置47に格納しておき、一日一回等、所定のタイミングでまとめて送信することが好ましい。
【0148】
情報表示面イメージ表示記録情報を用いた表示
実施例1において、ヒートマップイメージの表示条件としてユーザIDの情報項目が入力されていた場合、図14に示すとおり表示されるヒートマップイメージは、特定の1人のユーザにおける記事への嗜好、閲覧動作の傾向を表すものであった。一方で、ユーザIDの情報項目が入力されていない場合、表示されるヒートマップイメージは、同一の電子コンテンツID,ページ番号により規定される同一の情報表示面イメージに対する、ユーザ全体としての上記嗜好、傾向を表していた。
【0149】
これに対し、本実施例においては、後述のメニュー画面を介して入力された種々の表示条件を用いて、ユーザの年齢層、性別、情報表示面イメージの表示が行われた時間帯、地理的位置等に関連する上記嗜好、傾向をも反映したヒートマップイメージ、又はその他の表示が生成、表示される。以下、その具体的処理を説明する。
【0150】
まず、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10は、情報表示面イメージ表示記録情報受信手段65により情報表示面イメージ表示記録情報、及び上記階層番号が1の画像データを受信し、一時記憶装置59上に保持するか、又は記憶装置63に記憶する。情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、この記録情報、及び画像データを用いて、各区域について決定された上記所属時間に対応する表示を、各区域に対応付けて表示装置60の表示画面等に表示する。
【0151】
ヒートマップイメージとして表示を行う例について述べれば、当該イメージの生成、表示動作は、実施例1と同様に図13のフローチャートに示すステップS1301〜S1304によって行うことが可能である。ただし、情報表示面イメージ表示記録情報の表形式が図20に示すとおり拡張されたことに伴い、ステップS1301において、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10の操作者は、ヒートマップイメージの表示条件を更に詳細に指定することが可能となる。これに伴い、ステップS1303において行われる色の決定動作も、実施例1とは異なるものとなる。
【0152】
(ステップS1301)
図21に、ヒートマップイメージの表示条件を入力するための、メニュー画面の一例を示す。メニュー画面90は、電子コンテンツ名入力欄91,ページ番号入力欄92,記録時間入力欄93,計測エリア入力欄94,年齢層入力欄95,性別入力欄96,ヒートマップ表示ボタン97,終了ボタン98を含み、情報表示面イメージ表示記録情報処理装置10の操作者は、入力欄91〜96に各々の表示条件を入力することができる。なお、電子コンテンツ名入力欄91,ページ番号入力欄92,計測エリア入力欄94,性別入力欄96については、プルダウンメニューとしてこれら入力欄を構成し、予め用意された入力内容から操作者が任意のものを選択することが好ましい。一例として、電子コンテンツ名入力欄91のプルダウンメニューがクリックされた場合には、予め用意された電子コンテンツ名のリストが一覧表示され、操作者は当該リスト内から所望の電子コンテンツ名を選択することにより、表示条件としての電子コンテンツIDを指定できる。また、ページ番号入力欄92のプルダウンメニューがクリックされた場合には、電子コンテンツ名入力欄91への入力により現在指定されている電子コンテンツの総ページ数に応じて選択可能なページ番号のリストが一覧表示され、操作者は当該リスト内から所望のページ番号を指定することができる(情報表示面イメージ表示記録処理装置10の記憶装置63には、電子コンテンツID,電子コンテンツ名,総ページ数等の情報項目を含む表形式で、存在する電子コンテンツの情報がデータベース(不図示)として記憶されているものとする。情報表示面イメージ表示記録情報表示条件入力手段66は、当該データベースに記憶された情報を用いて、プルダウンメニューにおいて表示すべきリストの内容を決定する。)。その他、計測エリアの候補として提示すべきエリアの一覧、性別の一覧も、あらかじめ記憶装置63に記憶されているものとする(図20の表形式において、地理的位置の情報項目値は、典型的には上記エリアの各々に対応するコード番号等で規定される。記憶装置63は、当該コード番号と、計測エリア入力欄94のプルダウンメニューにおいて表示すべき計測エリア名と、の情報項目を含む表形式で、計測エリアの情報をデータベース(不図示)として記憶しているものとする。操作者がプルダウンメニューから計測エリア名を決定することにより、ヒートマップイメージの表示条件としての上記地理的位置のコード番号が指定される。性別についても、同様にコード番号等を介して指定されるものとする。)。
【0153】
上記表示条件を入力した上で表示ボタン97を押下することにより、入力された条件に従い、ステップS1302〜S1304の処理を経てヒートマップイメージが生成、表示される(終了ボタン98が押下された場合は、例えばメニュー画面90の表示が終了し、情報表示面イメージ表示記録情報処理プログラム64の実行も終了する。)。
【0154】
(ステップS1302)
実施例1と同様に、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、ステップS1301において指定されたものと等しい電子コンテンツID,ページ番号がメタデータとして付加された、上記階層番号が1の画像データ、から構成される情報表示面イメージの情報表示面を、図10に示される区域と同様の区域へと概念的に分割する。
【0155】
(ステップS1303)
次に、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、各々の区域への着色に用いるべき色を決定する。各区域に対する色の決定は、
(i)ステップS1301において入力された表示条件に従って、ヒートマップイメージの生成に用いるべき情報表示面イメージ表示記録情報のレコードを抽出する。
(ii)抽出されたレコードの情報項目中、所属時間値を合計する(あるいは任意の他の統計処理を行う)等した上で、当該合計等された後の所属時間値を用いて、実施例1と同様に上記(1),(2)式により「R」の明度値を決定する。
という手順で行うことができる。
【0156】
具体的に、メニュー画面90に示すとおり表示条件が入力されている場合、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、情報表示面イメージ表示装置9から送信されて、一時記憶装置59上に保持、又は記憶装置63に記憶された情報表示面イメージ表示記録情報レコードのうち、
−電子コンテンツIDが、電子コンテンツ名入力欄91に入力された電子コンテンツ名に対応する電子コンテンツIDに等しい(当該対応関係は、既に述べたとおり記憶装置63に記憶された電子コンテンツの情報のデータベースにより規定されている。)。
−ページ番号が、ページ番号入力欄92に入力されたページ番号に等しい。
−記録開始時刻、記録終了時刻の両方が、記録時間入力欄93に入力された記録時間の範囲内に属している。
−地理的位置が、計測エリア入力欄94に入力された計測エリアに対応するコード番号等に等しい(当該対応関係は、既に述べたとおり記憶装置63に記憶された計測エリアの情報のデータベースにより規定されている。)。
−年齢が、年齢層入力欄95に入力された年齢範囲内である。
−性別が、性別入力欄96に入力された性別に対応するコード番号等に等しい。
という条件を満たすレコードを抽出する。
【0157】
その上で、抽出されたレコードのうち、色を決定すべき処理対象の当該区域に対応する区域IDを有するレコードを階層番号ごとに分類し、各々の階層番号を有するレコードについて、その情報項目中、所属時間値を合計等することにより、上述の所属時間値Tiを、i=1〜3の各々について決定する。以下、このようにして決定されたTiを用いて上述の(1),(2)式を計算することにより、当該区域に対する「R」の明度値が決定される。各々の区域について(本実施例においては280の区域について)、同様の手順で「R」の明度値を決定することにより、着色に用いるべき色を決定することができる。
【0158】
(ステップS1304)
実施例1と同様に、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段67は、上記のとおり決定された色で各区域を着色することによりヒートマップイメージを生成し、表示装置60の表示画面等に表示する。
【0159】
このようにして生成されるヒートマップイメージの表示画面の一例を、図22に示す。表示装置60の表示画面99内には、ヒートマップイメージ100、及び、メニュー画面90への入力により指定されていた各種の表示条件102〜107が表示されている。
【0160】
図示されるヒートマップイメージ100中、領域101内の各区域は、その他の区域に比べて「R」の明度値が高い色によって着色された区域である(図面の都合上、当該区域は着色されていない。)。ヒートマップイメージ100によれば、2011年8月1日の15時から16時の間において、東京23区内で電子コンテンツ「○○○○ △△△△□□」の第2ページを閲覧した25〜34歳の男性は、特に領域101に注目していたことが読み取れる。
【0161】
なお、メニュー画面90内の入力欄のうち、年齢層入力欄95,性別入力欄96へと表示条件を入力せずに表示ボタン97が押下された場合には、上述のレコード抽出条件のうち、年齢、性別の情報項目に対する条件が課されることなく、レコード抽出処理が行われる。この場合、表示されるヒートマップイメージ100は、2011年8月1日の15時から16時の間において、東京23区内で電子コンテンツ「○○○○ △△△△□□」の第2ページを閲覧した全ユーザ(年齢、性別を問わない。)の閲覧動作の傾向を表すものとなる。同様に、メニュー画面90にて入力可能な表示条件のうち、任意のもののみを入力することにより、ユーザの年齢、性別、情報表示面イメージの表示処理が行われた時間帯、地理的位置等のうち、任意に選択された条件にのみ関連する、嗜好及び傾向を把握することが可能となる。
【0162】
また、メニュー画面90を、ユーザの住所、職業等、その他の任意の情報項目に関する表示条件の入力を受け付けるよう構成してもよいし、その他にも、メニュー画面90においてはページ番号の入力を受け付けず、図22の表示画面99内にページ送りボタンを設ける等することにより、様々なページに関するヒートマップを随時切り替えて表示するよう構成する等、本実施例を任意の態様に変更することが可能である。その他、実施例1〜4において説明した各々の具体的態様を選択的に組み合わせて本発明を実施することが可能である。
【0163】
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲で任意に具体的構成を変更することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0164】
本発明は、新聞、雑誌等を実紙面イメージで表示する情報表示面イメージの表示記録情報を処理する任意の情報処理システム等において利用可能である。
【符号の説明】
【0165】
1 情報表示面イメージ表示システム
2 電子コンテンツ生成装置
3 電子コンテンツ配信サーバ
4 FTPサーバ
5 電子コンテンツサーバ
6 電子コンテンツデータベース
7 Webサーバ
8−1,2 ネットワーク
9 情報表示面イメージ表示装置
10 情報表示面イメージ表示記録情報処理装置
11 中央制御部
12 一時記憶装置
13 表示装置
14 入力装置
15 ネットワークI/F部
16 記憶装置
17 電子コンテンツ生成プログラム
18 画像・属性取込モジュール
19 画像データ生成モジュール
20 画像圧縮サブモジュール
21 属性情報付与モジュール
22 XMLデータ生成モジュール
23 実紙面イメージデータ
24 中央制御部
25 一時記憶装置
26 表示装置
27 入力装置
28 ネットワークI/F部
29 記憶装置
30 電子コンテンツデータベース管理プログラム
31 電子コンテンツ
32 画像データ
33 属性情報
34 中央制御部
35 一時記憶装置
36 表示装置
37 入力装置
38 ネットワークI/F部
39 記憶装置
40 電子コンテンツ配信プログラム
41 XMLデータ
42 中央制御部
43 一時記憶装置
44 表示装置
45 入力装置
46 ネットワークI/F部
47 記憶装置
48 電子コンテンツ処理プログラム
49 電子コンテンツ受信モジュール
50 情報表示面イメージ表示条件入力モジュール
51 情報表示面イメージ表示モジュール
52 所属区域判断モジュール
53 所属時間決定モジュール
54 情報表示面イメージ表示記録情報生成モジュール
55 情報表示面イメージ表示記録情報送信モジュール
56 ユーザ情報
57 情報表示面イメージ表示記録情報
58 中央制御部
59 一時記憶装置
60 表示装置
61 入力装置
62 ネットワークI/F部
63 記憶装置
64 情報表示面表示記録情報処理プログラム
65 情報表示面イメージ表示記録情報受信モジュール
66 情報表示面イメージ表示記録情報表示条件入力モジュール
67 情報表示面イメージ表示記録情報表示モジュール
68 情報表示部
69 イメージ表示部
70 インターフェース部
71 電子コンテンツのタイトル
72 情報表示面イメージ
73 プルダウンメニュー
74〜80 ボタン
81 ページ数表示部
82 区域
83 所定の表示範囲
84 領域
85〜88 記事領域
89 マウスカーソル位置
90 メニュー画面
91 電子コンテンツ名入力欄
92 ページ番号入力欄
93 記録時間入力欄
94 計測エリア入力欄
95 年齢層入力欄
96 性別入力欄
97 ヒートマップ表示ボタン
98 終了ボタン
99 表示画面
100 ヒートマップイメージ
101 領域
102 表示条件(電子コンテンツ名)
103 表示条件(ページ番号)
104 表示条件(記録時間)
105 表示条件(計測エリア)
106 表示条件(年齢層)
107 表示条件(性別)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報表示面イメージを表す画像データを含む電子コンテンツを記憶及び配信する電子コンテンツ配信サーバと、該電子コンテンツ配信サーバにネットワークを介して接続され、該電子コンテンツを受信して情報表示面イメージを表示する、情報表示面イメージ表示装置と、該情報表示面イメージ表示装置にネットワークを介して接続されて、該情報表示面イメージ表示装置における該情報表示面イメージの表示記録情報を受信及び表示する情報表示面イメージ表示記録情報処理装置とを含む、情報表示面イメージ表示システムであって、
前記電子コンテンツ配信サーバは、
1つの情報表示面イメージに対応して解像度の異なる2以上の画像データを含む前記電子コンテンツを記憶する、電子コンテンツ記憶手段と、
前記情報表示面イメージ表示装置に対して前記電子コンテンツを配信する、電子コンテンツ配信手段と
を備え、
前記情報表示面イメージ表示装置は、
前記電子コンテンツ配信サーバから前記電子コンテンツを受信する、電子コンテンツ受信手段と、
前記情報表示面イメージの表示条件の入力を受け付ける、情報表示面イメージ表示条件入力手段と、
表示すべき情報表示面イメージに対応して、前記表示条件に適合する解像度の画像データを選択及び出力することにより、該情報表示面イメージを、その全体又は一部分が含まれる表示対象範囲に亘って表示する、情報表示面イメージ表示手段と、
前記選択された解像度の画像データを用いて表示されている、前記情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について、前記表示対象範囲内にて規定される所定の表示範囲に該区域が所属するか否かを判断する、所属区域判断手段と、
前記各区域について、該区域が前記所定の表示範囲に所属していた時間を決定する、所属時間決定手段と、
前記各区域について決定された前記所属時間に関する情報を含む、情報表示面イメージ表示記録情報、を生成する、情報表示面イメージ表示記録情報生成手段と、
前記情報表示面イメージ表示記録情報を前記情報表示面イメージ表示記録情報処理装置に対して送信する、情報表示面イメージ表示記録情報送信手段と
を備え、
前記情報表示面イメージ表示記録情報処理装置は、
前記情報表示面イメージ表示装置から前記情報表示面イメージ表示記録情報を受信する、情報表示面イメージ表示記録情報受信手段と、
前記情報表示面イメージ表示記録情報に含まれる、前記情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について決定された所属時間に対応する表示を、該各区域に対応付けて表示する、情報表示面イメージ表示記録情報表示手段と
を備える
ことを特徴とする、システム。
【請求項2】
前記情報表示面イメージ表示記録情報表示手段は、前記各区域に対して、全ての解像度の画像データについて前記所属時間決定手段により各々決定された所属時間の合計値に対応する視覚効果を用いて該各区域を表示する
ことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記情報表示面イメージ表示記録情報表示手段は、前記各区域に対して、各々の解像度の画像データについて前記所属時間決定手段により各々決定された所属時間を重み付けした上で合計した合計値に対応する視覚効果を用いて該各区域を表示する
ことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記所属区域判断手段は、前記情報表示面イメージの表示に用いられている画像データの解像度が所定の閾値以上であることを、前記区域が前記所定の表示範囲に所属すると判断するための必要条件とするか、又は、該解像度が所定の閾値を超えることを、該区域が該所定の表示範囲に所属すると判断するための必要条件とする
ことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記所属区域判断手段は、判断対象の区域に占める、前記所定の表示範囲内に含まれる領域の割合が所定の閾値以上であることを、該区域が前記所定の表示範囲に所属すると判断するための条件とするか、又は、該割合が所定の閾値を超えることを、該区域が該所定の表示範囲に所属すると判断するための条件とする
ことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記各区域について決定された所属時間に対応する表示は、該区域を含む記事領域に含まれる各々の区域について決定された前記所属時間の組を用いて決定された、所属時間代表値に対応する表示である
ことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記所定の表示範囲は前記表示対象範囲に一致する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記所定の表示範囲は、前記表示対象範囲の中心部を含む所定の閉領域によって規定される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記情報表示面イメージ表示装置は、
表示されている前記情報表示面イメージの表示面内において、区域を指定した所定のイベント入力を受け付ける、区域指定イベント入力手段
を更に備え、
前記情報表示面イメージ表示記録情報表示手段は、前記各区域について決定された所属時間と、該各区域を指定して入力された前記イベント入力の記録情報と、を用いて決定されるスコアに対応する表示を、該各区域に対応付けて表示する
ことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
情報表示面イメージを表す画像データを含む電子コンテンツを記憶及び配信する電子コンテンツ配信サーバと、該電子コンテンツ配信サーバにネットワークを介して接続され、該電子コンテンツを受信して情報表示面イメージを表示する、情報表示面イメージ表示装置と、該情報表示面イメージ表示装置にネットワークを介して接続されて、該情報表示面イメージ表示装置における該情報表示面イメージの表示記録情報を受信及び表示する情報表示面イメージ表示記録情報処理装置とを含む、情報表示面イメージ表示システムにおいて実行される、情報表示面イメージ表示記録情報の処理方法であって、
前記電子コンテンツ配信サーバが、
1つの情報表示面イメージに対応して解像度の異なる2以上の画像データを含む電子コンテンツとして電子コンテンツ記憶手段により記憶された、該電子コンテンツを、電子コンテンツ配信手段により前記情報表示面イメージ表示装置に対して配信する
段階と、
前記情報表示面イメージ表示装置が、
電子コンテンツ受信手段により、前記電子コンテンツ配信サーバから前記電子コンテンツを受信し、
情報表示面イメージ表示条件入力手段により、前記情報表示面イメージの表示条件の入力を受け付け、
情報表示面イメージ表示手段によって、表示すべき情報表示面イメージに対応して前記表示条件に適合する解像度の画像データを選択及び出力することにより、該情報表示面イメージを、その全体又は一部分が含まれる表示対象範囲に亘って表示し、
所属区域判断手段により、前記選択された解像度の画像データを用いて表示されている、前記情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について、前記表示対象範囲内にて規定される所定の表示範囲に該区域が所属するか否かを判断し、
所属時間決定手段により、前記各区域について、該区域が前記所定の表示範囲に所属していた時間を決定し、
情報表示面イメージ表示記録情報生成手段により、前記各区域について決定された前記所属時間に関する情報を含む、情報表示面イメージ表示記録情報、を生成し、
情報表示面イメージ表示記録情報送信手段により、前記情報表示面イメージ表示記録情報を前記情報表示面イメージ表示記録情報処理装置に対して送信する、
各段階と、
前記情報表示面イメージ表示記録情報処理装置が、
情報表示面イメージ表示記録情報受信手段により、前記情報表示面イメージ表示装置から前記情報表示面イメージ表示記録情報を受信し、
情報表示面イメージ表示記録情報表示手段により、前記情報表示面イメージ表示記録情報に含まれる、前記情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について決定された所属時間に対応する表示を、該各区域に対応付けて表示する、
各段階と
を備えたことを特徴とする、方法。
【請求項11】
情報表示面イメージを表す画像データを含む電子コンテンツを電子コンテンツ配信サーバから受信する、電子コンテンツ受信手段と、
前記情報表示面イメージの表示条件の入力を受け付ける、情報表示面イメージ表示条件入力手段と、
前記電子コンテンツに含まれる画像データであって、表示すべき情報表示面イメージに対応し、且つ解像度が異なる2以上の画像データから、前記表示条件に適合する解像度の画像データを選択し、該選択された画像データを出力することにより、該情報表示面イメージを、その全体又は一部分が含まれる表示対象範囲に亘って表示する、情報表示面イメージ表示手段と、
前記選択された解像度の画像データを用いて表示されている、前記情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について、前記表示対象範囲内にて規定される所定の表示範囲に該区域が所属するか否かを判断する、所属区域判断手段と、
前記各区域について、該区域が前記所定の表示範囲に所属していた時間を決定する、所属時間決定手段と、
前記各区域について決定された前記所属時間に関する情報を含む、情報表示面イメージ表示記録情報、を生成する、情報表示面イメージ表示記録情報生成手段と、
前記情報表示面イメージ表示記録情報を情報表示面イメージ表示記録情報処理装置に対して送信する、情報表示面イメージ表示記録情報送信手段と
を備えた
ことを特徴とする、情報表示面イメージ表示装置。
【請求項12】
コンピュータを、
情報表示面イメージを表す画像データを含む電子コンテンツを電子コンテンツ配信サーバから受信する、電子コンテンツ受信手段、
前記情報表示面イメージの表示条件の入力を受け付ける、情報表示面イメージ表示条件入力手段、
前記電子コンテンツに含まれる画像データであって、表示すべき情報表示面イメージに対応し、且つ解像度が異なる2以上の画像データから、前記表示条件に適合する解像度の画像データを選択し、該選択された画像データを出力することにより、該情報表示面イメージを、その全体又は一部分が含まれる表示対象範囲に亘って表示する、情報表示面イメージ表示手段、
前記選択された解像度の画像データを用いて表示されている、前記情報表示面イメージの情報表示面内、各区域について、前記表示対象範囲内にて規定される所定の表示範囲に該区域が所属するか否かを判断する、所属区域判断手段、
前記各区域について、該区域が前記所定の表示範囲に所属していた時間を決定する、所属時間決定手段、
前記各区域について決定された前記所属時間に関する情報を含む、情報表示面イメージ表示記録情報、を生成する、情報表示面イメージ表示記録情報生成手段、及び、
前記情報表示面イメージ表示記録情報を情報表示面イメージ表示記録情報処理装置に対して送信する、情報表示面イメージ表示記録情報送信手段
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図17】
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【図20】
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【図21】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図14】
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【図16】
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【図18】
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【図19】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−37577(P2013−37577A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−174079(P2011−174079)
【出願日】平成23年8月9日(2011.8.9)
【出願人】(501089302)株式会社ヤッパ (14)
【Fターム(参考)】