情報記録再生装置、情報印刷方法及び光情報記録媒体
【課題】光ディスクの内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷できるようにする。
【解決手段】情報記録再生装置10Aは、筐体12内に、挿入口28を介して収容され、第1トレイ26に載置された光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部16と、記録再生部16を移動駆動する記録再生系移動機構18と、第1トレイ26に載置された光ディスク14を第2トレイに搬送する搬送機構24と、第2トレイ30に載置された光ディスク14の印刷可能面20に対して画像や文字等の印刷情報の印刷を行って取出し口32を介して排出する印刷部22と、第1トレイ26を挿入口28に対して出し入れ自在に移動させる第1トレイ移動機構34と、第2トレイ30を取出し口32に対して出し入れ自在に移動させる第2トレイ移動機構36とを有する。
【解決手段】情報記録再生装置10Aは、筐体12内に、挿入口28を介して収容され、第1トレイ26に載置された光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部16と、記録再生部16を移動駆動する記録再生系移動機構18と、第1トレイ26に載置された光ディスク14を第2トレイに搬送する搬送機構24と、第2トレイ30に載置された光ディスク14の印刷可能面20に対して画像や文字等の印刷情報の印刷を行って取出し口32を介して排出する印刷部22と、第1トレイ26を挿入口28に対して出し入れ自在に移動させる第1トレイ移動機構34と、第2トレイ30を取出し口32に対して出し入れ自在に移動させる第2トレイ移動機構36とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光情報記録媒体に対して例えばレーザ光を利用して情報を記録及び/又は再生を行うことができる情報記録再生装置と、情報が記録された光情報記録媒体の印刷可能面に対して印刷情報を印刷する情報印刷方法と、内部に情報が記録され、表面に印刷情報が印刷された光情報記録媒体とに関し、例えばCD−R、CD+R、CD−RW、CD+RW、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM等に用いて好適な情報記録再生装置、情報印刷方法及び光情報記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、情報の書き込みが可能な光情報記録媒体、例えばCD−RやDVD−R等に対して情報を記録した後の管理方法としては、情報を光情報記録媒体の一方の面から内部にある情報記録面に記録した後、他方の面、すなわち、印刷可能面(ラベル面)に、内部に記録した情報に関するコメントや画像を手書きやシールの貼り付けといった方法で表示し、管理するようにしていた。
【0003】
しかし、光情報記録媒体を情報記録再生装置から取り出した後に、上述のような手書きやシールの貼り付けを行うと、1枚だけならユーザが覚えているため、正確な情報を手書き等することができるが、複数枚の光情報記録媒体に対して、手書き等をする場合、どの光情報記録媒体に何の情報が記録されているかを認識することができず、再び情報記録再生装置にセットして確認しなければならず、面倒である。
【0004】
そこで、従来では、1つの情報記録再生装置に、情報の記録再生手段のほか、印刷手段を設け、光情報記録媒体に情報を記録した後に、印刷手段にてレーベル等を印刷する方法が提案されている(例えば特許文献1〜3)。
【0005】
【特許文献1】特開平5−238005号公報
【特許文献2】特開2000−228036号公報
【特許文献3】特開2004−110994号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び3に記載の技術は、光情報記録媒体を回転させながらインクジェット方式にて印刷を行うようにしているため、インクの噴射速度、着弾位置等を光情報記録媒体の回転に応じて計算する必要があり、さらに、印刷情報を計算された噴射速度や着弾位置等に応じて変形させる等、情報の演算処理に係る時間が膨大になるという問題がある。しかも、回転中の光情報記録媒体にインクを噴射することから、インクが放射状に飛んでしまい、周辺部分をインクで汚してしまうという新たな問題もある。
【0007】
また、光情報記録媒体をスピンドルモータに装着した状態で印刷を行うようにしていることから、光情報記録媒体をスピンドルモータに保持するためのチャッキング機構が印刷ヘッドの動作範囲に入ってしまい、印刷ヘッドとチャッキング機構とが干渉するという問題がある。
【0008】
一方、特許文献2に記載の技術は、多数の光情報記録媒体に対して情報を記録する情報記録部と、情報が書き込まれた後の記録済の多数の記録媒体の表面に印刷を行う印刷部と、印刷後の多数の記録媒体を回収する回収部とが独立に配置されているため、サイズが大きくなり、業務用であれば、問題はないと思われるが、一般ユーザ用としては、設置スペース等、問題が生じる。
【0009】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、光情報記録媒体の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光情報記録媒体への情報記録の普及を促進させることができる情報記録再生装置、情報印刷方法及び光情報記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る情報記録再生装置は、1つの筐体と、前記筐体内に設置され、且つ、前記筐体内に収容された光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部と、前記筐体内の前記記録再生部とは異なる位置に設置され、且つ、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して画像や文字を含む印刷情報の印刷を行う印刷部とを有することを特徴とする。
【0011】
通常、回転駆動部に保持した状態の光情報記録媒体に印刷情報を印刷する場合、光情報記録媒体は回転駆動部によって回転自在とされるため、少しの振動でも回転し易い状態になっている。従って、印刷部による印刷情報の印刷時に光情報記録媒体が回転してしまい、インクが周辺に散らばったり、印刷品質が劣化するという不測の事態が発生するおそれがある。
【0012】
しかし、この発明では、筐体内の記録再生部とは異なる位置に設置された印刷部で印刷情報を印刷するようにしているため、印刷部による印刷情報の印刷時に光情報記録媒体が回転するという不測の事態を回避することができ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができる。
【0013】
また、印刷部として例えばインクジェット方式を想定したとき、該インクジェット方式の印刷ヘッドからのインクの飛沫が飛んだとしても、記録再生部まで到達することがないため、記録再生部をインクで汚すことがない。
【0014】
さらに、印刷部の具体的構造を記録再生部に対する種々の干渉を考慮して作製する必要がないため、印刷部の設計の自由度を向上させることができる。
【0015】
すなわち、本発明においては、光情報記録媒体の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光情報記録媒体への情報記録の普及を促進させることができる。
【0016】
そして、前記構成において、前記記録再生部は、前記筐体に収容された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行うようにしてもよい。
【0017】
また、前記構成において、前記筐体に設けられ、且つ、前記光情報記録媒体を前記筐体内に収容し、さらに、前記光情報記録媒体を前記筐体外に排出するための開口と、前記筐体内に設置され、且つ、前記開口を介して前記筐体内に収容された前記光情報記録媒体を、前記記録再生部と前記印刷部とに搬送する搬送機構を有するようにしてもよい。
【0018】
また、前記構成において、前記記録再生部は、前記開口を介して収容された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記搬送機構は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記前記光情報記録媒体を前記印刷部に搬送し、前記印刷部にて前記印刷情報が印刷された前記光情報記録媒体を前記記録再生部に搬送し、前記記録再生部は、前記搬送機構によって搬送された前記光情報記録媒体を前記開口を介して排出するようにしてもよい。
【0019】
あるいは、前記搬送機構は、前記開口を介して収容された前記光情報記録媒体を前記記録再生部に搬送し、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記前記光情報記録媒体を前記印刷部に搬送し、前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記開口を介して前記光情報記録媒体を排出するようにしてもよい。
【0020】
また、前記構成において、前記筐体は、前記光情報記録媒体を前記筐体内に収容するための挿入口と、前記光情報記録媒体を前記筐体外に排出するための取出し口とを有し、前記記録再生部は、前記挿入口を介して挿入された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記取出し口を介して前記光情報記録媒体を排出するようにしてもよい。
【0021】
この場合、前記筐体内に設置され、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内において前記印刷部に搬送する搬送機構を有するようにしてもよい。搬送機構としては、例えばガイドレールに沿って搬送させる方式や真空チャック方式を好ましく採用することができる。
【0022】
これにより、情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、搬送機構によってスムーズに印刷部に搬送することができ、記録再生部と印刷部をそれぞれ独立した系として1つの筐体内に設置することができる。
【0023】
また、前記構成において、前記記録再生部は、前記挿入口を介して挿入された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記取出し口を介して前記1つの光情報記録媒体を排出するようにしてもよい。
【0024】
すなわち、枚葉方式で光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生、並びに印刷を行うことができ、筐体のサイズを小さくすることができる。これは、記録再生部と印刷部を有する情報記録再生装置の設置に係る省スペース化を実現でき、一般ユーザ用として市場に提供することができる。
【0025】
また、前記構成において、前記挿入口及び前記取出し口は共に、前記筐体の1つの面に設けられていてもよい。これにより、家庭用として、当該情報記録再生装置単体として配置するようにしてもよいし、その他、例えば他のオーディオ製品と共にコンポーネントとして配置することもできるため、配置において汎用性に富ませることができる。なお、光情報記録媒体の搬送機構として、ガイドレールに沿って光情報記録媒体を搬送する方式を採用した場合、記録再生部から印刷部に光情報記録媒体を搬送するための第1経路、記録再生部から第1経路に光情報記録媒体を搬送するための第2経路、第1経路から印刷部に光情報記録媒体を搬送するための第3経路が考えられる。
【0026】
また、前記構成において、前記挿入口は、前記筐体の1つの面に設けられ、前記取出し口は、前記筐体の前記1つの面とは異なる面に設けられていてもよい。この場合、前記筐体は4つの側面を有し、前記挿入口は、4つの側面のうち、1つの側面に設けられ、前記取出し口は、前記4つの側面のうち、前記1つの側面とは反対側の側面に設けられていてもよい。これにより、例えば1つの延長線上に挿入口と取出し口を配置することができるため、光情報記録媒体の搬送経路を単純化でき、光情報記録媒体の搬送機構を簡単化することができる。例えば搬送機構としてガイドレールに沿って光情報記録媒体を搬送する方式を採用した場合、上述した第1経路、第2経路及び第3経路を共通化することが可能となり、搬送機構の構造の簡略化を図ることができる。
【0027】
また、前記筐体は4つの側面を有し、前記挿入口は、4つの側面のうち、1つの側面に設けられ、前記取出し口は、前記4つの側面のうち、前記1つの側面と隣接する側面に設けられていてもよい。この場合、搬送機構は上述した例よりも複雑になるおそれはあるが、家庭用として部屋の隅等に配置する場合に好適である。
【0028】
また、前記構成において、前記記録再生部は、前記光情報記録媒体が載置される第1トレイと、前記筐体内に設置され、前記第1トレイを前記挿入口に対して出し入れ自在に移動させる第1トレイ移動機構とを有し、前記印刷部は、前記光情報記録媒体が載置される第2トレイと、前記筐体内に設置され、前記第2トレイを前記取出し口に対して出し入れ自在に移動させる第2トレイ移動機構とを有するようにしてもよい。
【0029】
次に、本発明に係る情報印刷方法は、1つの筐体と、前記筐体内に設置され、且つ、前記筐体内に収容された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部とを有する情報記録再生装置にて使用される情報印刷方法において、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内における前記記録再生部とは異なる位置に搬送した後、前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して画像や文字を含む印刷情報の印刷を行うことを特徴とする。
【0030】
これにより、光情報記録媒体の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光情報記録媒体への情報記録の普及を促進させることができる。
【0031】
そして、前記方法において、前記筐体に収容された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行うようにしてもよい。
【0032】
また、前記方法において、前記筐体に設けられた開口を介して収容された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内における前記記録再生部とは異なる位置に搬送した後、前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、搬送された前記光情報記録媒体を前記開口を介して排出するようにしてもよい。
【0033】
また、前記方法において、前記筐体は、前記光情報記録媒体を前記筐体内に収容するための挿入口と、前記光情報記録媒体を前記筐体外に排出するための取出し口とを有し、前記記録再生部は、前記挿入口を介して挿入された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を前記筐体内において行い、前記取出し口を介して前記光情報記録媒体を排出するようにしてもよい。
【0034】
この場合、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内における前記記録再生部とは異なる位置に搬送した後、前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行うようにしてもよい。
【0035】
また、前記方法において、前記挿入口を介して挿入された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記取出し口を介して前記1つの光情報記録媒体を排出するようにしてもよい。
【0036】
次に、本発明に係る光情報記録媒体は、内部に情報が記録され、且つ、上述した情報印刷方法に係る発明によって印刷情報が印刷されていることを特徴とする。これにより、1以上の光情報記録媒体を、印刷された情報を基に、簡単に、且つ、正確に管理することができ、一般ユーザによる光情報記録媒体への情報記録の普及を促進させることができる。
【発明の効果】
【0037】
以上説明したように、本発明に係る情報記録再生装置、情報印刷方法及び光情報記録媒体によれば、光情報記録媒体の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光情報記録媒体への情報記録の普及を促進させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明に係る情報記録再生装置、情報印刷方法及び光情報記録媒体を、例えばレーザ光を用いて情報の記録及び再生を行うことができる光情報記録媒体(光ディスク)に適用した実施の形態例(以下、単に実施の形態に係る情報記録再生装置と記す)を図1〜図22Fを参照しながら説明する。
【0039】
第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aは、図1に示すように、筐体12と、該筐体12内に設置され、且つ、光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部16と、同じく筐体12内に設置され、且つ、記録再生部16を移動駆動する記録再生系移動機構18と、同じく筐体12内に設置され、且つ、光ディスク14の印刷可能面20に対して画像や文字等の印刷情報の印刷を行う印刷部22と、光ディスク14を、記録再生部16と印刷部22とに搬送する搬送機構24とを有する。
【0040】
印刷情報としては、光ディスク14に記録した情報のタイトル、記録日時、記録時間、画質(倍速の情報等)、放送チャンネル等の画像ソースや、代表画像のサムネイル等がある。また、印刷される画像としては、写真や絵の画像のほか、記号やバーコード等のような画像を含み、目視あるいは拡大鏡、顕微鏡等で拡大して認識できるもの全てを含む。従って、概ね10μm以上のパターンを含む。
【0041】
筐体12の1つの側面12aには、第1トレイ26が出し入れされる挿入口28と第2トレイ30が出し入れされる取出し口32とが設けられている。また、筐体12内には、第1トレイ26を挿入口28に対して出し入れ自在に移動させる第1トレイ移動機構34と、第2トレイ30を取出し口32に対して出し入れ自在に移動させる第2トレイ移動機構36とが設置されている。
【0042】
記録再生部16は、図2に示すように、スピンドルモータ38を有し、光ディスク14をCLV(線速度一定)方式あるいはCAV(角速度一定)方式で回転させる回転駆動部40と、光ディスク14の一方の面(印刷可能面20と反対の面)に対向して配置され、光ディスク14に対して情報の記録を行う記録ヘッド42と、同じく光ディスク14の一方の面に対向して配置され、光ディスク14に記録された情報(位置情報を含む)を再生する再生ヘッド44と、これら記録ヘッド42及び再生ヘッド44を光ディスク14の径方向に移動させる記録再生ヘッド移動機構46と、第1トレイ26に載置された光ディスク14をスピンドルモータ38に保持するチャッキング機構48と、これら回転駆動部40、記録ヘッド42、再生ヘッド44、記録再生ヘッド移動機構46、チャッキング機構48等を制御する制御部50とを有する。
【0043】
記録再生部16は、また、スピンドルモータ38を光ディスク14の一方の面に対して往復移動させるモータ移動機構52を有する。このモータ移動機構52は、制御部50からの指令に基づいて、スピンドルモータ38を、光ディスク14の一方の面に対して接近する方向と離間する方向に移動させる。
【0044】
また、これらチャッキング機構48及び回転駆動部40は、搬送機構24(図1参照)による搬送時以外は、第1トレイ26に載置された光ディスク14をスピンドルモータ38に保持できるように、記録再生系移動機構18によって、それぞれ第1駆動位置P21及び第2駆動位置P22に位置される。同様に、記録ヘッド42及び再生ヘッド44は、スピンドルモータ38に保持された光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生が行えるように、記録再生系移動機構18によって、第3駆動位置P23に位置される。
【0045】
一方、光ディスク14に記録される情報は、例えばネットワークを通じてダウンロードしたプログラム情報、文書情報、画像情報(静止画情報、動画情報)や、他の記録媒体(例えばビデオテープ等)に記録された画像情報(静止画情報、動画情報)等であり、これらの情報は、図3に示すように、一旦、補助記憶装置54に記録される。補助記憶装置54としては、当該情報記録再生装置10Aがハードディスクを内蔵していれば、該ハードディスクを使用することができるほか、当該情報記録再生装置10Aに接続されるパーソナルコンピュータ(パソコン56と記す)のハードディスク等を使用することができる。従って、記録再生部16は、上述した構成要素のほか、補助記憶装置54とフレームメモリ58間のデータのやりとりを行う第1メモリ制御部60と、フレームメモリ58と記録ヘッド42や再生ヘッド44側とのデータのやりとりを行う第2メモリ制御部62とを有する。
【0046】
以下の説明では、光ディスク14に画像情報(静止画情報、動画情報)を記録する場合を主体に説明を行うが、プログラム情報、文書情報等においても簡単に適用させることができる。
【0047】
補助記憶装置54に記録されている画像情報は、1フレーム(例えば1/60秒)単位に第1メモリ制御部60によって順次読み出されてフレームメモリ58に書き込まれ、フレームメモリ58に書き込まれた1フレーム分の画像情報は第2メモリ制御部62によって読み出されて記録ヘッド42へ向けて出力される。第2メモリ制御部62によって読み出された画像情報は、途中のデータ変換部64において光ディスク14の記録フォーマットに合わせたデータ形態に変換されて記録ヘッド42に供給される。もちろん、記録ヘッド42へのデータ供給に時間がかかる場合は、フレームメモリ58として、2つのフレームメモリを交互に書き換え読み出しを行う、いわゆるデュアルメモリを使用するようにしてもよい。
【0048】
再生ヘッド44は、CLV方式あるいはCAV方式で回転している光ディスク14に対して再生用のレーザ光を照射し、光ディスク14から反射する例えばウォブリングされたプリグルーブからの反射光や、アドレス用プリピットからの反射光によるアドレス信号に基づいて、画像情報を記録すべき位置(記録位置)を検出する。つまり、シーク動作が行われる。
【0049】
そして、記録ヘッド42は、記録用のレーザ光を、供給されたデータに基づいて変調し、再生ヘッド44にて検出された記録位置に照射する。記録ヘッド42と再生ヘッド44とが1つのユニットとして構成されていれば、再生ヘッド44にて記録位置が検出された時点で記録ヘッド42による画像情報の記録が開始される。このようにして、上述の画像情報が順次光ディスク14に記録されていくこととなる。なお、記録ヘッド42による記録形式としては、有機色素材料を使用した記録方式や相変化記録方式等があるが、この記録再生部16では、いずれの記録方式も採用可能である。
【0050】
また、再生ヘッド44は、上述した位置検出のほか、すでに画像データが記録されている光ディスク14から画像データを再生する。
【0051】
再生された画像データは、第2メモリ制御部62、フレームメモリ58及び第1メモリ制御部60を介して補助記憶装置54に記録される。
【0052】
なお、情報記録再生装置10Aにモニタ66やパソコン56が接続されている場合においては、フレームメモリ58に記録された画像情報が順次モニタ66やパソコン56に供給され、モニタ66の画面やパソコン56に接続されているモニタ66の画面に画像情報が表示される。つまり、光ディスク14に記録中あるいは光ディスク14から再生中の画像情報がモニタ66を通じて表示されることになる。
【0053】
さらに、図2に示すように、制御部50は、筐体12の一部に設けられた操作部(図示せず)に対するユーザの操作入力に基づいて第1トレイ移動機構34を駆動制御し、例えば第1トレイ26の一部を挿入口28を介して筐体12外に移動駆動して、第1トレイ26に光ディスク14が載置できる程度まで、第1トレイ26を筐体12から突出させる。また、制御部50は、前記操作部に対するユーザの操作入力に基づいて第1トレイ移動機構34を駆動制御し、第1トレイ26の一部を挿入口28を介して筐体12内に収容する。これにより、第1トレイ26に光ディスク14が載置されている場合は、光ディスク14は完全に筐体12内に収容される。このとき、図2に示すように、第1トレイ26に載置された光ディスク14の中心孔14aとスピンドルモータ38の回転軸38aとがほぼ一致することとなる。
【0054】
チャッキング機構48は、スピンドルモータ38の回転軸38aに設けられ、光ディスク14の一方の面(例えば下面)の中央部分に対向する円盤状の強磁性体68と、該強磁性体68上に固定され、光ディスク14の中心孔14aに挿入される円柱状の例えば金属製の挿入部材70と、光ディスク14の他方の面(例えば上面)の中央部分に対向する円盤状の例えば金属製のキャップ部材72と、該キャップ部材72を回転自在に支持するフック部材74と、フック部材74を光ディスク14の他方の面(印刷可能面20)に対して往復移動させるフック移動機構76とを有する。このフック移動機構76は、制御部50からの指令に基づいて、フック部材74及び該フック部材74によって回転自在に支持されたキャップ部材72を、光ディスク14の他方の面に対して接近する方向と離間する方向に移動させる。
【0055】
ここで、チャッキング機構48の動作の一例について説明すると、まず、図2に示すように、第1トレイ26の一部が筐体12内に収容されて、第1トレイ26に載置された光ディスク14の中心孔14aの位置がスピンドルモータ38の回転軸38aとほぼ一致した時点で、モータ移動機構52によって、スピンドルモータ38が一方向(例えば上方向)に移動し、これにより、図4に示すように、挿入部材70が光ディスク14の中心孔14a内に挿入されると共に、強磁性体68の一部が光ディスク14の中心孔14aの周部に接して、該光ディスク14を僅かに持ち上げる。このとき、挿入部材70の一部が光ディスク14の他方の面よりも上方に突出する形態となり、光ディスク14は第1トレイ26から離れる。
【0056】
その後、フック移動機構76によってフック部材74及びキャップ部材72が他方向(例えば下方向)に移動し、これにより、キャップ部材72の底面が挿入部材70の上面に接触すると共に、キャップ部材72の側壁の端面が光ディスク14の中心孔14aの周部に接する。これによって、キャップ部材72が強磁性体68に磁気吸引され、光ディスク14はスピンドルモータ38の回転軸38aに回転自在に保持されることになる。
【0057】
反対に、スピンドルモータ38への光ディスク14の保持を解除する場合は、例えば制御部50からの指令に基づいて、上述の動作とは逆の動作が行われて、光ディスク14は再び第1トレイ26に載置される。
【0058】
次に、図5に示すように、記録再生系移動機構18は、制御部50からの搬送指令に基づいて、チャッキング機構48及び回転駆動部40を、上述した第1駆動位置P21及び第2駆動位置P22(図2参照)からそれぞれ第1退避位置P11及び第2退避位置P12に移動する。第1退避位置P11及び第2退避位置P12は、チャッキング機構48及び回転駆動部40がそれぞれ搬送機構24の後述する搬送アーム78及び真空チャック80の動作範囲と干渉しない位置に設定されている。また、記録再生系移動機構18は、制御部50からの搬送指令に基づいて、記録ヘッド42及び再生ヘッド44を、上述した第3駆動位置P23(図2参照)から第3退避位置P13に移動する。第3退避位置P13は、記録ヘッド42及び再生ヘッド44がそれぞれ搬送機構24の搬送アーム78及び真空チャック80の動作範囲と干渉しない位置に設定されている。
【0059】
次に、搬送機構24は、図5に示すように、筐体12内に設置された搬送アーム78と、該搬送アーム78に連結された真空チャック80とを有する。搬送アーム78は、真空チャック80を、第1トレイ26上と第2トレイ30(図1参照)上との間を往復搬送させる。
【0060】
すなわち、記録再生系移動機構18によって、チャッキング機構48、回転駆動部40、並びに記録ヘッド42及び再生ヘッド44をそれぞれ第1退避位置P11、第2退避位置P12並びに第3退避位置P13に移動された後、搬送アーム78によって真空チャック80が第1トレイ26上に移動され、第1トレイ26上に載置された光ディスク14を吸引保持する。その後、搬送アーム78によって真空チャック80が第2トレイ30(図1参照)上に搬送され、真空チャック80による真空吸引が解除されることで、光ディスク14は第2トレイ30に載置される。このとき、記録再生系移動機構18によって、チャッキング機構48、回転駆動部40並びに記録ヘッド42及び再生ヘッド44は再び第1駆動位置P21、第2駆動位置P22並びに第3駆動位置P23(図2参照)にそれぞれ移動され、次の光ディスク14の挿入を待つ。
【0061】
次に、印刷部22は、例えばインクジェット方式の印刷を想定すると、図6に示すように、印刷情報が記憶されるビデオメモリ82と、該ビデオメモリ82に対して印刷情報を書き込んだり、ビデオメモリ82から順次印刷情報を読み出したりする第3メモリ制御部84と、ビデオメモリ82からの印刷情報を、第2トレイ30に載置された光ディスク14の印刷可能面20にインクジェット方式にて印刷する印刷ヘッド86と、該印刷ヘッド86に対して複数のインク88を供給するインク供給部90と、印刷ヘッド86を所定方向(x軸方向)に移動駆動する印刷ヘッド移動機構92と、これら第3メモリ制御部84、印刷ヘッド86、印刷ヘッド移動機構92を制御する制御部94とを有する。
【0062】
印刷ヘッド移動機構92は、例えば第2トレイ30の上方において、印刷ヘッド86をx軸方向に案内するガイドレール96と、印刷ヘッド86に設けられ、且つ、該印刷ヘッド86を自走式にガイドレール96に沿って移動駆動する例えばボイスコイルモータ98とを有する。
【0063】
また、第2トレイ移動機構36と印刷ヘッド移動機構92にはそれぞれエンコーダ97及び99が取り付けられ、印刷ヘッド86のx軸方向の位置とy軸方向の位置が制御部94において電気的に認識できるようになっている。
【0064】
そして、この第1の実施の形態では、図6に示すように、印刷ヘッド86は、第2トレイ移動機構36と印刷ヘッド移動機構92とによる駆動制御によって、第2トレイ30に載置された光ディスク14の印刷可能面20とほぼ平行な面(x軸方向とy軸方向で形成される面:二点鎖線100で示す)に沿って二次元的に走査するように動くこととなる。つまり、この第1の実施の形態では、図7に示すように、第2トレイ移動機構36(図6参照)によって、例えば光ディスク14が載置された第2トレイ30の一部が取出し口32から出る方向に移動する際に、ボイスコイルモータ98によって印刷ヘッド86がガイドレール96に沿ってx軸方向について多数回の往復が行われることにより、光ディスク14の印刷可能面20に対する印刷ヘッド86の二次元走査が行われることとなる。
【0065】
なお、印刷ヘッド86は、搬送機構24によって光ディスク14が第2トレイ30に搬送される際に、該光ディスク14の搬送経路と干渉しない位置に位置されている。
【0066】
また、印刷ヘッド86は、図8に示すように、複数のインクジェット方式のノズル102が例えばマトリックス状に設けられた領域(ノズル領域104)を有する。特に、この例では、ノズル領域104の長辺104aと、印刷ヘッド86の往復回数の多いx軸方向とが直交するように印刷ヘッド86が設置されることとなる。この場合、印刷のための画像処理が簡便になり、印刷速度を速めることができる。もちろん、ノズル領域104の長辺104aとx軸方向とのなす角を90°以外の角度にしてもよい。この場合、印刷の解像度が高くなることから、高精細な画像の印刷が可能になるが、印刷のための画像処理が複雑になるため、印刷速度が遅くなるおそれがある。仕様によって使い分けるようにすればよい。
【0067】
また、ビデオメモリ82(図6参照)は、例えば印刷ヘッド86にて印刷される画像データや文字データが格納されている。ビデオメモリ82のうち、画像データや文字データが格納されていないアドレスには例えば初期値「0」が格納されている。
【0068】
例えばユーザによる操作入力に従って、光ディスク14に記録される画像情報あるいは他の画像情報から抽出された1以上のフレームの画像データが、ビデオメモリ82のうち、ユーザからの操作入力に従ったアドレスに格納される。また、ユーザによる操作入力に従って入力された文字データもビデオメモリ82のうち、ユーザからの操作入力に従ったアドレスに格納される。
【0069】
画像データの抽出は、図3に示すように、例えば補助記憶装置54に記憶された画像情報をモニタ66の画面上に映し出しながら光ディスク14に記録している場合においては、ユーザが気に入った画像が映し出された時点で既知の入力装置(マウス等)によってキャプチャ指示を行う、あるいはランダムにキャプチャ指示を行うことで抽出することができる。
【0070】
あるいは、既に画像情報が記録された光ディスク14を再生しながら、ユーザが気に入った画像が映し出された時点で既知の入力装置によってキャプチャ指示を行う、あるいはランダムにキャプチャ指示を行うことで抽出することができる。
【0071】
あるいは、ユーザが、パソコン56を使ってネットワークに接続されているWebサーバ上のWebページ(ホームページを含む)を表示している場合においては、光ディスク14に記録される画像情報に因んだ画像(参照画像)をダウンロードし、さらに、既知の入力装置によってキャプチャ指示を行うことで抽出することができる。
【0072】
そして、ビデオメモリ82に格納された画像データや文字データを、いわゆるサムネイル方式でモニタ66に表示しながら既知の入力装置によって配置換えする等の操作をすることにより、光ディスク14に印刷すべき印刷情報を作成することができる。
【0073】
その後、ユーザが操作部にある例えば取出しボタンを操作することによって、制御部50から光ディスク14の取出し指令が出力され、この取出し指令に基づいて、第2トレイ30が排出移動している間に、光ディスク14に対する印刷処理が行われる。
【0074】
すなわち、第2トレイ移動機構36によって、第2トレイ30の一部が取出し口32を介して筐体12外に突出する方向(y軸方向)に第2トレイ30を移動させる間に、印刷ヘッド86がボイスコイルモータ98によってガイドレール96に沿ってx軸方向に複数回往復移動する。このとき、図6に示すように、第3メモリ制御部84は、制御部94からの制御に従って、この印刷ヘッド86の移動に合わせて、且つ、ビデオメモリ82のうち、印刷ヘッド86の位置に対応したアドレスから順次データ(初期値「0」、画像データ、文字データを含む)を読み出して印刷ヘッド86に供給する。印刷ヘッド86に供給されたデータが、初期値であれば、印刷は行わず、画像データや文字データであれば、画像データや文字データに応じたインクを噴射する。これによって、第2トレイ30に載置されている光ディスク14の印刷可能面20にビデオメモリ82に格納された画像データや文字データが印刷されることになる。つまり、図9に示すように、光ディスク14の印刷可能面20に、ユーザが編集した画像データ106や文字データ108が印刷されることとなる。
【0075】
ここで、第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aの使用形態の一例について図10A〜図10Eを参照しながら簡単に説明する。
【0076】
まず、図10Aに示すように、第1トレイ26に光ディスク14を載置し、その後、筐体12の操作部に対するユーザの操作入力に基づいて、第1トレイ移動機構34(図1参照)によって第1トレイ26が筐体12に収容される。光ディスク14の収容が終了した段階で、図10Bに示すように、光ディスク14に対して記録再生部16による情報の記録及び/又は再生が行われる(図2〜図4参照)。
【0077】
その後、記録再生系移動機構18によって記録再生部16が退避位置に移動し(図5参照)、その後、図10Cに示すように、搬送機構24によって光ディスク14が第1トレイ26から第2トレイ30に搬送される。第2トレイ30に光ディスク14が載置された段階で、図10Dに示すように、印刷部22による印刷が開始され、図10Eに示すように、第2トレイ移動機構36と印刷ヘッド移動機構92によって印刷ヘッド86が光ディスク14の印刷可能面20に対して二次元走査されて、該印刷可能面20に印刷情報の印刷が行われ(図6参照)、同時に第2トレイ30の一部が取出し口32から突出することになる(図7参照)。
【0078】
上述の使用形態では、搬送機構24によって光ディスク14が第1トレイ26から第2トレイ30に搬送された後、第2トレイ30が取出し口32の方向に向かって移動すると共に印刷ヘッド86がx軸方向に移動することで、第2トレイ30上の光ディスク14に印刷を行うようにしたが、別の使用形態では、第2トレイ30への光ディスク14の搬送から光ディスク14への印刷処理の間に、図11A〜図11Cに示すように、第1トレイ26に別の光ディスク14を載置して、該別の光ディスク14に対する情報の記録及び/又は再生を行うようにしてもよい。
【0079】
このように、第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aにおいては、1つの筐体12と、該筐体12内に設置され、且つ、筐体12内に収容された光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部16と、筐体12内の記録再生部16とは異なる位置に設置され、且つ、記録再生部16にて情報の記録及び/又は再生が行われた光ディスク14の印刷可能面20に対して印刷情報の印刷を行う印刷部22とを有するようにしている。
【0080】
従来のように、スピンドルモータ38に保持された光ディスク14に対して印刷情報を印刷する場合、光ディスク14がチャッキング機構48にて保持されていても、該スピンドルモータ38によって回転自在とされるため、少しの振動でも回転し易い状態になっている。従って、印刷部22による印刷情報の印刷時に光ディスク14が回転してしまい、インクが周辺に散らばったり、印刷品質が劣化するという不測の事態が発生するおそれがある。
【0081】
しかし、この第1の実施の形態では、筐体12内の記録再生部16とは異なる位置に設置された印刷部22で印刷情報を印刷するようにしているため、印刷ヘッド86による印刷情報の印刷時に光ディスク14が回転するという不測の事態を回避することができ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができる。
【0082】
また、印刷ヘッド86からのインクの飛沫が飛んだとしても、記録再生部16の記録ヘッド42及び再生ヘッド44まで到達することがないため、記録ヘッド42及び再生ヘッド44をインクで汚すことがない。
【0083】
しかも、この第1の実施の形態では、1つの筐体12内に、記録再生部16、印刷部22及び搬送機構24を設置するようにしたので、これら記録再生部16、印刷部22及び搬送機構24の駆動によって筐体12内の温度が上昇し、光ディスク14の印刷可能面20に印刷されたインクを早期に乾燥させることができる。
【0084】
もちろん、インクの乾燥を早めるために、筐体12に乾燥機構を設けたり、ファンを設けるようにしてもよいが、図12に示すように、筐体12の1つのコーナー部付近に孔110を設け、さらに、前記コーナー部と対角の関係にある別のコーナー部付近に孔112を設けることで、外気を筐体12内に流通させるようにしてもよい。図12の例では、筐体12の上面114における4つのコーナーのうち、取出し口32が設置された側のコーナー部115に近接する部分に孔110を設け、筐体12の4つの側面12a〜12dのうち、前記コーナー部115と対角の位置にあるコーナー部116を含む側面12cの前記コーナー部116に近接する部分に孔112を設けるようにしている。この図12の例の場合、構造が簡単であるため、一般ユーザ用として好ましく採用することができる。
【0085】
さらに、この第1の実施の形態では、印刷部22の具体的構造を記録再生部16に対する種々の干渉を考慮して作製する必要がないため、印刷部22の設計の自由度を向上させることができる。
【0086】
また、記録再生部16にて情報の記録及び/又は再生が行われた光ディスク14を、筐体12内において印刷部22に搬送する搬送機構24を有するようにしたので、情報の記録及び/又は再生が行われた光ディスク14を、搬送機構24によってスムーズに印刷部22に搬送することができ、記録再生部16と印刷部22をそれぞれ独立した系として1つの筐体12内に設置することができる。
【0087】
さらに、この第1の実施の形態では、枚葉方式で光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生、並びに印刷を行うようにしたので、筐体12のサイズを小さくすることができる。これは、記録再生部16と印刷部22を有する情報記録再生装置10Aの設置に係る省スペース化を実現でき、一般ユーザ用として市場に提供する場合に有利となる。
【0088】
このように、第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aにおいては、光ディスク14の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光ディスク14への情報記録の普及を促進させることができる。
【0089】
また、挿入口28及び取出し口32を共に、筐体12の1つの側面12aに設けるようにしたので、家庭用として、当該情報記録再生装置10A単体として配置するようにしてもよいし、その他、例えば他のオーディオ製品と共にコンポーネントとして配置することもできるため、配置において汎用性に富ませることができる。
【0090】
なお、光ディスク14の搬送機構24として、例えばガイドレールに沿って光ディスクを搬送する方式を採用した場合、図13に示すように、記録再生部16から印刷部22に光ディスク14を搬送するための第1経路120A、記録再生部16から第1経路120Aに光ディスク14を搬送するための第2経路120B(第1トレイ移動機構34を含む)、第1経路120Aから印刷部22に光ディスク14を搬送するための第3経路120C(第2トレイ移動機構36を含む)が考えられる。
【0091】
また、印刷部22の他の例としては、図14に示すように、印刷ヘッド86をx軸方向に移動させる第1印刷ヘッド移動機構92Aと、印刷ヘッド86をy軸方向に移動させる第2印刷ヘッド移動機構92Bとを設けるようにしてもよい。
【0092】
この場合、第1印刷ヘッド移動機構92Aは、上述した印刷ヘッド移動機構92(図6参照)とほぼ同じ構成とされ、ガイドレール96Aとボイスコイルモータ98Aとを有する。第2印刷ヘッド移動機構92Bは、y軸方向に延びる第2ガイドレール96Bと第2ボイスコイルモータ98Bとを有し、例えば第1印刷ヘッド移動機構92Aのガイドレール96Aをy軸方向に移動することにより、印刷ヘッド86をy軸方向に移動できるようになっている。
【0093】
第1印刷ヘッド移動機構92Aと第2印刷ヘッド移動機構92Bに、それぞれエンコーダ99A及び99Bを取り付け、印刷ヘッド86のx軸方向の位置とy軸方向の位置が制御部94において電気的に認識できるようにしてもよい。
【0094】
次に、第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aのいくつかの変形例について図15〜図18を参照しながら説明する。
【0095】
まず、第1の変形例に係る情報記録再生装置10Aaは、図15に示すように、筐体12が例えば4つの側面12a〜12dを有する場合に、挿入口28が、4つの側面12a〜12dのうち、例えば第1側面12aに設けられ、取出し口32が、第1側面12aとは反対側の第2側面12bに設けられている点で異なる。
【0096】
これにより、例えば1つの延長線上に挿入口28と取出し口32を配置することができるため、光ディスク14の搬送経路を単純化でき、光ディスク14の搬送機構24を簡単化することができる。例えば搬送機構24としてガイドレールに沿って光ディスク14を搬送する方式を採用した場合、図16に示すように、上述した第1経路120A、第2経路120B及び第3経路120C(図13参照)を共通化して1つの経路120とすることが可能となり、搬送機構24の構造の簡略化を図ることができる。もちろん、搬送機構24として上述した搬送アーム78及び真空チャック80による機構を用いてもよい。
【0097】
第2の変形例に係る情報記録再生装置10Abは、図17に示すように、筐体12が例えば4つの側面12a〜12dを有する場合に、挿入口28が、4つの側面12a〜12dのうち、第1側面12aに設けられ、取出し口32が、第1側面12aと隣接する側面(例えば第4側面12d)に設けられている点で異なる。これは、家庭用として、部屋の隅等に配置する場合に好適である。
【0098】
また、搬送機構24としてガイドレールに沿って光ディスク14を搬送する方式を採用した場合、図18に示すように、上述した第1経路120A(図13参照)を省略して、第2経路120B及び第3経路120Cとすることができる。もちろん、搬送機構24として上述した搬送アーム78及び真空チャック80による機構を用いてもよい。
【0099】
次に、第2の実施の形態に係る情報記録再生装置10Bについて図19を参照しながら説明する。
【0100】
この第2の実施の形態に係る情報記録再生装置10Bは、図19に示すように、上述した第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aとほぼ同様の構成を有するが、上述した挿入口28及び取出し口32の代わりに、筐体12に光ディスク14を出し入れするための1つの開口130が設けられている点で異なる。
【0101】
そして、筐体12内には、トレイ132を開口130に対して出し入れ自在に移動させるトレイ移動機構134が設置されている。記録再生部16及び記録再生系移動機構18は、第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aと同じ構成であるため、詳細説明は省略する。
【0102】
印刷部22は、上述した図14に示す印刷部22とほぼ同様の構成を有するが、第2トレイ30の代わりに、光ディスク14が載置される基台136である点で異なる。基台136は、筐体12内に固定されている。
【0103】
搬送機構24は、図5に示すように、真空チャック方式を採用した場合、搬送アーム78によって真空チャック80を、トレイ132上と基台136上との間を往復搬送させる構成となっている。
【0104】
ここで、第2の実施の形態に係る情報記録再生装置10Bの動作について図20A〜図20Fを参照しながら説明する。
【0105】
まず、図20Aに示すように、トレイ132に載置された光ディスク14がトレイ移動機構134(図19参照)によって筐体12内に収容されると、図20Bに示すように、記録再生部16によって光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生が行われる。その後、記録再生系移動機構18によって、記録再生部16が退避位置に移動し、その後、図20Cに示すように、搬送機構24によって光ディスク14がトレイ132から基台136に搬送される。基台136に光ディスク14が載置された段階で、図10Dに示すように、第1印刷ヘッド移動機構92A及び第2印刷ヘッド移動機構92B(図14参照)によって印刷ヘッド86が光ディスク14の印刷可能面20に対して二次元走査されて、該印刷可能面20に印刷情報の印刷が行われる。その後、図20Eに示すように、搬送機構24によって光ディスク14が基台136からトレイ132に搬送される。トレイ132に光ディスク14が載置された段階で、図10Fに示すように、トレイ移動機構134によってトレイ132の一部が開口130から突出することになる。
【0106】
この第2の実施の形態に係る情報記録再生装置10Bにおいても、上述した第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aと同様に、光ディスク14の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光ディスク14への情報記録の普及を促進させることができる。
【0107】
上述の例では、トレイ132に載置された光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生を行い、基台136に搬送された光ディスク14に対して印刷情報の印刷を行うようにしたが、図21の変形例に係る情報記録再生装置10Baに示すように、その逆の方式を採用してもよい。
【0108】
すなわち、トレイ132上に印刷部22を設置し、基台136上に記録再生部16並びに記録再生系移動機構18を設置すればよい。この場合、印刷部22は、上述した図6に示す印刷部22とほぼ同様の構成を有するが、第2トレイ30の代わりに、トレイ132が使用され、第2トレイ移動機構36の代わりにトレイ移動機構134が使用される。
【0109】
そして、まず、図22Aに示すように、トレイ132に載置された光ディスク14がトレイ移動機構134(図21参照)によって筐体12内に収容されると、図22Bに示すように、搬送機構24によって光ディスク14がトレイ132から基台136に搬送される。基台136に光ディスク14が載置された段階で、図22Cに示すように、記録再生部16によって光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生が行われる。その後、記録再生系移動機構18によって、記録再生部16が退避位置に移動し、その後、図22Dに示すように、搬送機構24によって光ディスク14が基台136からトレイ132に搬送される。トレイ132に光ディスク14が載置された段階で、図22Eに示すように、印刷部22による印刷が開始され、図22Fに示すように、トレイ移動機構134と印刷ヘッド移動機構92によって印刷ヘッド86が光ディスク14の印刷可能面20に対して二次元走査されて、該印刷可能面20に印刷情報の印刷が行われ、同時にトレイ132の一部が開口130から突出することになる。
【0110】
この変形例に係る情報記録再生装置10Baにおいても、光ディスク14の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光ディスク14への情報記録の普及を促進させることができる。
【0111】
なお、本発明に係る情報記録再生装置、情報印刷方法及び光情報記録媒体は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置を示す構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置において、記録再生部を駆動位置に設定した状態を示す構成図である。
【図3】記録ヘッドに対するデータの流れ、再生ヘッドからのデータの流れの一例を示す構成図である。
【図4】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置において、光ディスクをチャッキング機構にてスピンドルモータに保持した状態を示す構成図である。
【図5】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置において、記録再生部を退避位置に設定した状態を示す構成図である。
【図6】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の印刷部を示す構成図である。
【図7】第2トレイ移動機構と印刷ヘッド移動機構による印刷ヘッドの二次元走査を示す説明図である。
【図8】印刷ヘッドの好ましい設置例を示す説明図である。
【図9】光ディスクの印刷可能面にユーザが編集した画像データや文字データが印刷された状態を示す斜視図である。
【図10】図10A〜図10Eは第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の使用形態の一例を示す説明図である。
【図11】図11A〜図11Cは第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の使用形態の他の例を示す説明図である。
【図12】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置において、外気の流通を考慮した構造を示す斜視図である。
【図13】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置において、搬送機構としてガイドレールを用いた場合の構成例を示す説明図である。
【図14】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の印刷部の他の例を示す構成図である。
【図15】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の第1の変形例を示す構成図である。
【図16】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の第1の変形例において、搬送機構としてガイドレールを用いた場合の構成例を示す説明図である。
【図17】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の第2の変形例を示す構成図である。
【図18】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の第2の変形例において、搬送機構としてガイドレールを用いた場合の構成例を示す説明図である。
【図19】第2の実施の形態に係る情報記録再生装置を示す構成図である。
【図20】図20A〜図20Fは第2の実施の形態に係る情報記録再生装置の使用形態の一例を示す説明図である。
【図21】第2の実施の形態に係る情報記録再生装置の変形例を示す構成図である。
【図22】図22A〜図22Fは第2の実施の形態に係る情報記録再生装置の変形例の使用形態の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0113】
10A、10Aa、10Ab、10B、10Ba…情報記録再生装置
12…筐体 14…光ディスク
16…記録再生部 18…記録再生系移動機構
20…印刷可能面 22…印刷部
24…搬送機構 26…第1トレイ
28…挿入口 30…第2トレイ
32…取出し口 34…第1トレイ移動機構
36…第2トレイ移動機構 86…印刷ヘッド
106…画像データ 108…文字データ
130…開口 132…トレイ
134…トレイ移動機構 136…基台
【技術分野】
【0001】
本発明は、光情報記録媒体に対して例えばレーザ光を利用して情報を記録及び/又は再生を行うことができる情報記録再生装置と、情報が記録された光情報記録媒体の印刷可能面に対して印刷情報を印刷する情報印刷方法と、内部に情報が記録され、表面に印刷情報が印刷された光情報記録媒体とに関し、例えばCD−R、CD+R、CD−RW、CD+RW、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、DVD+RW、DVD−RAM等に用いて好適な情報記録再生装置、情報印刷方法及び光情報記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、情報の書き込みが可能な光情報記録媒体、例えばCD−RやDVD−R等に対して情報を記録した後の管理方法としては、情報を光情報記録媒体の一方の面から内部にある情報記録面に記録した後、他方の面、すなわち、印刷可能面(ラベル面)に、内部に記録した情報に関するコメントや画像を手書きやシールの貼り付けといった方法で表示し、管理するようにしていた。
【0003】
しかし、光情報記録媒体を情報記録再生装置から取り出した後に、上述のような手書きやシールの貼り付けを行うと、1枚だけならユーザが覚えているため、正確な情報を手書き等することができるが、複数枚の光情報記録媒体に対して、手書き等をする場合、どの光情報記録媒体に何の情報が記録されているかを認識することができず、再び情報記録再生装置にセットして確認しなければならず、面倒である。
【0004】
そこで、従来では、1つの情報記録再生装置に、情報の記録再生手段のほか、印刷手段を設け、光情報記録媒体に情報を記録した後に、印刷手段にてレーベル等を印刷する方法が提案されている(例えば特許文献1〜3)。
【0005】
【特許文献1】特開平5−238005号公報
【特許文献2】特開2000−228036号公報
【特許文献3】特開2004−110994号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1及び3に記載の技術は、光情報記録媒体を回転させながらインクジェット方式にて印刷を行うようにしているため、インクの噴射速度、着弾位置等を光情報記録媒体の回転に応じて計算する必要があり、さらに、印刷情報を計算された噴射速度や着弾位置等に応じて変形させる等、情報の演算処理に係る時間が膨大になるという問題がある。しかも、回転中の光情報記録媒体にインクを噴射することから、インクが放射状に飛んでしまい、周辺部分をインクで汚してしまうという新たな問題もある。
【0007】
また、光情報記録媒体をスピンドルモータに装着した状態で印刷を行うようにしていることから、光情報記録媒体をスピンドルモータに保持するためのチャッキング機構が印刷ヘッドの動作範囲に入ってしまい、印刷ヘッドとチャッキング機構とが干渉するという問題がある。
【0008】
一方、特許文献2に記載の技術は、多数の光情報記録媒体に対して情報を記録する情報記録部と、情報が書き込まれた後の記録済の多数の記録媒体の表面に印刷を行う印刷部と、印刷後の多数の記録媒体を回収する回収部とが独立に配置されているため、サイズが大きくなり、業務用であれば、問題はないと思われるが、一般ユーザ用としては、設置スペース等、問題が生じる。
【0009】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、光情報記録媒体の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光情報記録媒体への情報記録の普及を促進させることができる情報記録再生装置、情報印刷方法及び光情報記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る情報記録再生装置は、1つの筐体と、前記筐体内に設置され、且つ、前記筐体内に収容された光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部と、前記筐体内の前記記録再生部とは異なる位置に設置され、且つ、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して画像や文字を含む印刷情報の印刷を行う印刷部とを有することを特徴とする。
【0011】
通常、回転駆動部に保持した状態の光情報記録媒体に印刷情報を印刷する場合、光情報記録媒体は回転駆動部によって回転自在とされるため、少しの振動でも回転し易い状態になっている。従って、印刷部による印刷情報の印刷時に光情報記録媒体が回転してしまい、インクが周辺に散らばったり、印刷品質が劣化するという不測の事態が発生するおそれがある。
【0012】
しかし、この発明では、筐体内の記録再生部とは異なる位置に設置された印刷部で印刷情報を印刷するようにしているため、印刷部による印刷情報の印刷時に光情報記録媒体が回転するという不測の事態を回避することができ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができる。
【0013】
また、印刷部として例えばインクジェット方式を想定したとき、該インクジェット方式の印刷ヘッドからのインクの飛沫が飛んだとしても、記録再生部まで到達することがないため、記録再生部をインクで汚すことがない。
【0014】
さらに、印刷部の具体的構造を記録再生部に対する種々の干渉を考慮して作製する必要がないため、印刷部の設計の自由度を向上させることができる。
【0015】
すなわち、本発明においては、光情報記録媒体の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光情報記録媒体への情報記録の普及を促進させることができる。
【0016】
そして、前記構成において、前記記録再生部は、前記筐体に収容された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行うようにしてもよい。
【0017】
また、前記構成において、前記筐体に設けられ、且つ、前記光情報記録媒体を前記筐体内に収容し、さらに、前記光情報記録媒体を前記筐体外に排出するための開口と、前記筐体内に設置され、且つ、前記開口を介して前記筐体内に収容された前記光情報記録媒体を、前記記録再生部と前記印刷部とに搬送する搬送機構を有するようにしてもよい。
【0018】
また、前記構成において、前記記録再生部は、前記開口を介して収容された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記搬送機構は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記前記光情報記録媒体を前記印刷部に搬送し、前記印刷部にて前記印刷情報が印刷された前記光情報記録媒体を前記記録再生部に搬送し、前記記録再生部は、前記搬送機構によって搬送された前記光情報記録媒体を前記開口を介して排出するようにしてもよい。
【0019】
あるいは、前記搬送機構は、前記開口を介して収容された前記光情報記録媒体を前記記録再生部に搬送し、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記前記光情報記録媒体を前記印刷部に搬送し、前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記開口を介して前記光情報記録媒体を排出するようにしてもよい。
【0020】
また、前記構成において、前記筐体は、前記光情報記録媒体を前記筐体内に収容するための挿入口と、前記光情報記録媒体を前記筐体外に排出するための取出し口とを有し、前記記録再生部は、前記挿入口を介して挿入された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記取出し口を介して前記光情報記録媒体を排出するようにしてもよい。
【0021】
この場合、前記筐体内に設置され、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内において前記印刷部に搬送する搬送機構を有するようにしてもよい。搬送機構としては、例えばガイドレールに沿って搬送させる方式や真空チャック方式を好ましく採用することができる。
【0022】
これにより、情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、搬送機構によってスムーズに印刷部に搬送することができ、記録再生部と印刷部をそれぞれ独立した系として1つの筐体内に設置することができる。
【0023】
また、前記構成において、前記記録再生部は、前記挿入口を介して挿入された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記取出し口を介して前記1つの光情報記録媒体を排出するようにしてもよい。
【0024】
すなわち、枚葉方式で光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生、並びに印刷を行うことができ、筐体のサイズを小さくすることができる。これは、記録再生部と印刷部を有する情報記録再生装置の設置に係る省スペース化を実現でき、一般ユーザ用として市場に提供することができる。
【0025】
また、前記構成において、前記挿入口及び前記取出し口は共に、前記筐体の1つの面に設けられていてもよい。これにより、家庭用として、当該情報記録再生装置単体として配置するようにしてもよいし、その他、例えば他のオーディオ製品と共にコンポーネントとして配置することもできるため、配置において汎用性に富ませることができる。なお、光情報記録媒体の搬送機構として、ガイドレールに沿って光情報記録媒体を搬送する方式を採用した場合、記録再生部から印刷部に光情報記録媒体を搬送するための第1経路、記録再生部から第1経路に光情報記録媒体を搬送するための第2経路、第1経路から印刷部に光情報記録媒体を搬送するための第3経路が考えられる。
【0026】
また、前記構成において、前記挿入口は、前記筐体の1つの面に設けられ、前記取出し口は、前記筐体の前記1つの面とは異なる面に設けられていてもよい。この場合、前記筐体は4つの側面を有し、前記挿入口は、4つの側面のうち、1つの側面に設けられ、前記取出し口は、前記4つの側面のうち、前記1つの側面とは反対側の側面に設けられていてもよい。これにより、例えば1つの延長線上に挿入口と取出し口を配置することができるため、光情報記録媒体の搬送経路を単純化でき、光情報記録媒体の搬送機構を簡単化することができる。例えば搬送機構としてガイドレールに沿って光情報記録媒体を搬送する方式を採用した場合、上述した第1経路、第2経路及び第3経路を共通化することが可能となり、搬送機構の構造の簡略化を図ることができる。
【0027】
また、前記筐体は4つの側面を有し、前記挿入口は、4つの側面のうち、1つの側面に設けられ、前記取出し口は、前記4つの側面のうち、前記1つの側面と隣接する側面に設けられていてもよい。この場合、搬送機構は上述した例よりも複雑になるおそれはあるが、家庭用として部屋の隅等に配置する場合に好適である。
【0028】
また、前記構成において、前記記録再生部は、前記光情報記録媒体が載置される第1トレイと、前記筐体内に設置され、前記第1トレイを前記挿入口に対して出し入れ自在に移動させる第1トレイ移動機構とを有し、前記印刷部は、前記光情報記録媒体が載置される第2トレイと、前記筐体内に設置され、前記第2トレイを前記取出し口に対して出し入れ自在に移動させる第2トレイ移動機構とを有するようにしてもよい。
【0029】
次に、本発明に係る情報印刷方法は、1つの筐体と、前記筐体内に設置され、且つ、前記筐体内に収容された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部とを有する情報記録再生装置にて使用される情報印刷方法において、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内における前記記録再生部とは異なる位置に搬送した後、前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して画像や文字を含む印刷情報の印刷を行うことを特徴とする。
【0030】
これにより、光情報記録媒体の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光情報記録媒体への情報記録の普及を促進させることができる。
【0031】
そして、前記方法において、前記筐体に収容された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行うようにしてもよい。
【0032】
また、前記方法において、前記筐体に設けられた開口を介して収容された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内における前記記録再生部とは異なる位置に搬送した後、前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、搬送された前記光情報記録媒体を前記開口を介して排出するようにしてもよい。
【0033】
また、前記方法において、前記筐体は、前記光情報記録媒体を前記筐体内に収容するための挿入口と、前記光情報記録媒体を前記筐体外に排出するための取出し口とを有し、前記記録再生部は、前記挿入口を介して挿入された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を前記筐体内において行い、前記取出し口を介して前記光情報記録媒体を排出するようにしてもよい。
【0034】
この場合、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内における前記記録再生部とは異なる位置に搬送した後、前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行うようにしてもよい。
【0035】
また、前記方法において、前記挿入口を介して挿入された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記取出し口を介して前記1つの光情報記録媒体を排出するようにしてもよい。
【0036】
次に、本発明に係る光情報記録媒体は、内部に情報が記録され、且つ、上述した情報印刷方法に係る発明によって印刷情報が印刷されていることを特徴とする。これにより、1以上の光情報記録媒体を、印刷された情報を基に、簡単に、且つ、正確に管理することができ、一般ユーザによる光情報記録媒体への情報記録の普及を促進させることができる。
【発明の効果】
【0037】
以上説明したように、本発明に係る情報記録再生装置、情報印刷方法及び光情報記録媒体によれば、光情報記録媒体の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光情報記録媒体への情報記録の普及を促進させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明に係る情報記録再生装置、情報印刷方法及び光情報記録媒体を、例えばレーザ光を用いて情報の記録及び再生を行うことができる光情報記録媒体(光ディスク)に適用した実施の形態例(以下、単に実施の形態に係る情報記録再生装置と記す)を図1〜図22Fを参照しながら説明する。
【0039】
第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aは、図1に示すように、筐体12と、該筐体12内に設置され、且つ、光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部16と、同じく筐体12内に設置され、且つ、記録再生部16を移動駆動する記録再生系移動機構18と、同じく筐体12内に設置され、且つ、光ディスク14の印刷可能面20に対して画像や文字等の印刷情報の印刷を行う印刷部22と、光ディスク14を、記録再生部16と印刷部22とに搬送する搬送機構24とを有する。
【0040】
印刷情報としては、光ディスク14に記録した情報のタイトル、記録日時、記録時間、画質(倍速の情報等)、放送チャンネル等の画像ソースや、代表画像のサムネイル等がある。また、印刷される画像としては、写真や絵の画像のほか、記号やバーコード等のような画像を含み、目視あるいは拡大鏡、顕微鏡等で拡大して認識できるもの全てを含む。従って、概ね10μm以上のパターンを含む。
【0041】
筐体12の1つの側面12aには、第1トレイ26が出し入れされる挿入口28と第2トレイ30が出し入れされる取出し口32とが設けられている。また、筐体12内には、第1トレイ26を挿入口28に対して出し入れ自在に移動させる第1トレイ移動機構34と、第2トレイ30を取出し口32に対して出し入れ自在に移動させる第2トレイ移動機構36とが設置されている。
【0042】
記録再生部16は、図2に示すように、スピンドルモータ38を有し、光ディスク14をCLV(線速度一定)方式あるいはCAV(角速度一定)方式で回転させる回転駆動部40と、光ディスク14の一方の面(印刷可能面20と反対の面)に対向して配置され、光ディスク14に対して情報の記録を行う記録ヘッド42と、同じく光ディスク14の一方の面に対向して配置され、光ディスク14に記録された情報(位置情報を含む)を再生する再生ヘッド44と、これら記録ヘッド42及び再生ヘッド44を光ディスク14の径方向に移動させる記録再生ヘッド移動機構46と、第1トレイ26に載置された光ディスク14をスピンドルモータ38に保持するチャッキング機構48と、これら回転駆動部40、記録ヘッド42、再生ヘッド44、記録再生ヘッド移動機構46、チャッキング機構48等を制御する制御部50とを有する。
【0043】
記録再生部16は、また、スピンドルモータ38を光ディスク14の一方の面に対して往復移動させるモータ移動機構52を有する。このモータ移動機構52は、制御部50からの指令に基づいて、スピンドルモータ38を、光ディスク14の一方の面に対して接近する方向と離間する方向に移動させる。
【0044】
また、これらチャッキング機構48及び回転駆動部40は、搬送機構24(図1参照)による搬送時以外は、第1トレイ26に載置された光ディスク14をスピンドルモータ38に保持できるように、記録再生系移動機構18によって、それぞれ第1駆動位置P21及び第2駆動位置P22に位置される。同様に、記録ヘッド42及び再生ヘッド44は、スピンドルモータ38に保持された光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生が行えるように、記録再生系移動機構18によって、第3駆動位置P23に位置される。
【0045】
一方、光ディスク14に記録される情報は、例えばネットワークを通じてダウンロードしたプログラム情報、文書情報、画像情報(静止画情報、動画情報)や、他の記録媒体(例えばビデオテープ等)に記録された画像情報(静止画情報、動画情報)等であり、これらの情報は、図3に示すように、一旦、補助記憶装置54に記録される。補助記憶装置54としては、当該情報記録再生装置10Aがハードディスクを内蔵していれば、該ハードディスクを使用することができるほか、当該情報記録再生装置10Aに接続されるパーソナルコンピュータ(パソコン56と記す)のハードディスク等を使用することができる。従って、記録再生部16は、上述した構成要素のほか、補助記憶装置54とフレームメモリ58間のデータのやりとりを行う第1メモリ制御部60と、フレームメモリ58と記録ヘッド42や再生ヘッド44側とのデータのやりとりを行う第2メモリ制御部62とを有する。
【0046】
以下の説明では、光ディスク14に画像情報(静止画情報、動画情報)を記録する場合を主体に説明を行うが、プログラム情報、文書情報等においても簡単に適用させることができる。
【0047】
補助記憶装置54に記録されている画像情報は、1フレーム(例えば1/60秒)単位に第1メモリ制御部60によって順次読み出されてフレームメモリ58に書き込まれ、フレームメモリ58に書き込まれた1フレーム分の画像情報は第2メモリ制御部62によって読み出されて記録ヘッド42へ向けて出力される。第2メモリ制御部62によって読み出された画像情報は、途中のデータ変換部64において光ディスク14の記録フォーマットに合わせたデータ形態に変換されて記録ヘッド42に供給される。もちろん、記録ヘッド42へのデータ供給に時間がかかる場合は、フレームメモリ58として、2つのフレームメモリを交互に書き換え読み出しを行う、いわゆるデュアルメモリを使用するようにしてもよい。
【0048】
再生ヘッド44は、CLV方式あるいはCAV方式で回転している光ディスク14に対して再生用のレーザ光を照射し、光ディスク14から反射する例えばウォブリングされたプリグルーブからの反射光や、アドレス用プリピットからの反射光によるアドレス信号に基づいて、画像情報を記録すべき位置(記録位置)を検出する。つまり、シーク動作が行われる。
【0049】
そして、記録ヘッド42は、記録用のレーザ光を、供給されたデータに基づいて変調し、再生ヘッド44にて検出された記録位置に照射する。記録ヘッド42と再生ヘッド44とが1つのユニットとして構成されていれば、再生ヘッド44にて記録位置が検出された時点で記録ヘッド42による画像情報の記録が開始される。このようにして、上述の画像情報が順次光ディスク14に記録されていくこととなる。なお、記録ヘッド42による記録形式としては、有機色素材料を使用した記録方式や相変化記録方式等があるが、この記録再生部16では、いずれの記録方式も採用可能である。
【0050】
また、再生ヘッド44は、上述した位置検出のほか、すでに画像データが記録されている光ディスク14から画像データを再生する。
【0051】
再生された画像データは、第2メモリ制御部62、フレームメモリ58及び第1メモリ制御部60を介して補助記憶装置54に記録される。
【0052】
なお、情報記録再生装置10Aにモニタ66やパソコン56が接続されている場合においては、フレームメモリ58に記録された画像情報が順次モニタ66やパソコン56に供給され、モニタ66の画面やパソコン56に接続されているモニタ66の画面に画像情報が表示される。つまり、光ディスク14に記録中あるいは光ディスク14から再生中の画像情報がモニタ66を通じて表示されることになる。
【0053】
さらに、図2に示すように、制御部50は、筐体12の一部に設けられた操作部(図示せず)に対するユーザの操作入力に基づいて第1トレイ移動機構34を駆動制御し、例えば第1トレイ26の一部を挿入口28を介して筐体12外に移動駆動して、第1トレイ26に光ディスク14が載置できる程度まで、第1トレイ26を筐体12から突出させる。また、制御部50は、前記操作部に対するユーザの操作入力に基づいて第1トレイ移動機構34を駆動制御し、第1トレイ26の一部を挿入口28を介して筐体12内に収容する。これにより、第1トレイ26に光ディスク14が載置されている場合は、光ディスク14は完全に筐体12内に収容される。このとき、図2に示すように、第1トレイ26に載置された光ディスク14の中心孔14aとスピンドルモータ38の回転軸38aとがほぼ一致することとなる。
【0054】
チャッキング機構48は、スピンドルモータ38の回転軸38aに設けられ、光ディスク14の一方の面(例えば下面)の中央部分に対向する円盤状の強磁性体68と、該強磁性体68上に固定され、光ディスク14の中心孔14aに挿入される円柱状の例えば金属製の挿入部材70と、光ディスク14の他方の面(例えば上面)の中央部分に対向する円盤状の例えば金属製のキャップ部材72と、該キャップ部材72を回転自在に支持するフック部材74と、フック部材74を光ディスク14の他方の面(印刷可能面20)に対して往復移動させるフック移動機構76とを有する。このフック移動機構76は、制御部50からの指令に基づいて、フック部材74及び該フック部材74によって回転自在に支持されたキャップ部材72を、光ディスク14の他方の面に対して接近する方向と離間する方向に移動させる。
【0055】
ここで、チャッキング機構48の動作の一例について説明すると、まず、図2に示すように、第1トレイ26の一部が筐体12内に収容されて、第1トレイ26に載置された光ディスク14の中心孔14aの位置がスピンドルモータ38の回転軸38aとほぼ一致した時点で、モータ移動機構52によって、スピンドルモータ38が一方向(例えば上方向)に移動し、これにより、図4に示すように、挿入部材70が光ディスク14の中心孔14a内に挿入されると共に、強磁性体68の一部が光ディスク14の中心孔14aの周部に接して、該光ディスク14を僅かに持ち上げる。このとき、挿入部材70の一部が光ディスク14の他方の面よりも上方に突出する形態となり、光ディスク14は第1トレイ26から離れる。
【0056】
その後、フック移動機構76によってフック部材74及びキャップ部材72が他方向(例えば下方向)に移動し、これにより、キャップ部材72の底面が挿入部材70の上面に接触すると共に、キャップ部材72の側壁の端面が光ディスク14の中心孔14aの周部に接する。これによって、キャップ部材72が強磁性体68に磁気吸引され、光ディスク14はスピンドルモータ38の回転軸38aに回転自在に保持されることになる。
【0057】
反対に、スピンドルモータ38への光ディスク14の保持を解除する場合は、例えば制御部50からの指令に基づいて、上述の動作とは逆の動作が行われて、光ディスク14は再び第1トレイ26に載置される。
【0058】
次に、図5に示すように、記録再生系移動機構18は、制御部50からの搬送指令に基づいて、チャッキング機構48及び回転駆動部40を、上述した第1駆動位置P21及び第2駆動位置P22(図2参照)からそれぞれ第1退避位置P11及び第2退避位置P12に移動する。第1退避位置P11及び第2退避位置P12は、チャッキング機構48及び回転駆動部40がそれぞれ搬送機構24の後述する搬送アーム78及び真空チャック80の動作範囲と干渉しない位置に設定されている。また、記録再生系移動機構18は、制御部50からの搬送指令に基づいて、記録ヘッド42及び再生ヘッド44を、上述した第3駆動位置P23(図2参照)から第3退避位置P13に移動する。第3退避位置P13は、記録ヘッド42及び再生ヘッド44がそれぞれ搬送機構24の搬送アーム78及び真空チャック80の動作範囲と干渉しない位置に設定されている。
【0059】
次に、搬送機構24は、図5に示すように、筐体12内に設置された搬送アーム78と、該搬送アーム78に連結された真空チャック80とを有する。搬送アーム78は、真空チャック80を、第1トレイ26上と第2トレイ30(図1参照)上との間を往復搬送させる。
【0060】
すなわち、記録再生系移動機構18によって、チャッキング機構48、回転駆動部40、並びに記録ヘッド42及び再生ヘッド44をそれぞれ第1退避位置P11、第2退避位置P12並びに第3退避位置P13に移動された後、搬送アーム78によって真空チャック80が第1トレイ26上に移動され、第1トレイ26上に載置された光ディスク14を吸引保持する。その後、搬送アーム78によって真空チャック80が第2トレイ30(図1参照)上に搬送され、真空チャック80による真空吸引が解除されることで、光ディスク14は第2トレイ30に載置される。このとき、記録再生系移動機構18によって、チャッキング機構48、回転駆動部40並びに記録ヘッド42及び再生ヘッド44は再び第1駆動位置P21、第2駆動位置P22並びに第3駆動位置P23(図2参照)にそれぞれ移動され、次の光ディスク14の挿入を待つ。
【0061】
次に、印刷部22は、例えばインクジェット方式の印刷を想定すると、図6に示すように、印刷情報が記憶されるビデオメモリ82と、該ビデオメモリ82に対して印刷情報を書き込んだり、ビデオメモリ82から順次印刷情報を読み出したりする第3メモリ制御部84と、ビデオメモリ82からの印刷情報を、第2トレイ30に載置された光ディスク14の印刷可能面20にインクジェット方式にて印刷する印刷ヘッド86と、該印刷ヘッド86に対して複数のインク88を供給するインク供給部90と、印刷ヘッド86を所定方向(x軸方向)に移動駆動する印刷ヘッド移動機構92と、これら第3メモリ制御部84、印刷ヘッド86、印刷ヘッド移動機構92を制御する制御部94とを有する。
【0062】
印刷ヘッド移動機構92は、例えば第2トレイ30の上方において、印刷ヘッド86をx軸方向に案内するガイドレール96と、印刷ヘッド86に設けられ、且つ、該印刷ヘッド86を自走式にガイドレール96に沿って移動駆動する例えばボイスコイルモータ98とを有する。
【0063】
また、第2トレイ移動機構36と印刷ヘッド移動機構92にはそれぞれエンコーダ97及び99が取り付けられ、印刷ヘッド86のx軸方向の位置とy軸方向の位置が制御部94において電気的に認識できるようになっている。
【0064】
そして、この第1の実施の形態では、図6に示すように、印刷ヘッド86は、第2トレイ移動機構36と印刷ヘッド移動機構92とによる駆動制御によって、第2トレイ30に載置された光ディスク14の印刷可能面20とほぼ平行な面(x軸方向とy軸方向で形成される面:二点鎖線100で示す)に沿って二次元的に走査するように動くこととなる。つまり、この第1の実施の形態では、図7に示すように、第2トレイ移動機構36(図6参照)によって、例えば光ディスク14が載置された第2トレイ30の一部が取出し口32から出る方向に移動する際に、ボイスコイルモータ98によって印刷ヘッド86がガイドレール96に沿ってx軸方向について多数回の往復が行われることにより、光ディスク14の印刷可能面20に対する印刷ヘッド86の二次元走査が行われることとなる。
【0065】
なお、印刷ヘッド86は、搬送機構24によって光ディスク14が第2トレイ30に搬送される際に、該光ディスク14の搬送経路と干渉しない位置に位置されている。
【0066】
また、印刷ヘッド86は、図8に示すように、複数のインクジェット方式のノズル102が例えばマトリックス状に設けられた領域(ノズル領域104)を有する。特に、この例では、ノズル領域104の長辺104aと、印刷ヘッド86の往復回数の多いx軸方向とが直交するように印刷ヘッド86が設置されることとなる。この場合、印刷のための画像処理が簡便になり、印刷速度を速めることができる。もちろん、ノズル領域104の長辺104aとx軸方向とのなす角を90°以外の角度にしてもよい。この場合、印刷の解像度が高くなることから、高精細な画像の印刷が可能になるが、印刷のための画像処理が複雑になるため、印刷速度が遅くなるおそれがある。仕様によって使い分けるようにすればよい。
【0067】
また、ビデオメモリ82(図6参照)は、例えば印刷ヘッド86にて印刷される画像データや文字データが格納されている。ビデオメモリ82のうち、画像データや文字データが格納されていないアドレスには例えば初期値「0」が格納されている。
【0068】
例えばユーザによる操作入力に従って、光ディスク14に記録される画像情報あるいは他の画像情報から抽出された1以上のフレームの画像データが、ビデオメモリ82のうち、ユーザからの操作入力に従ったアドレスに格納される。また、ユーザによる操作入力に従って入力された文字データもビデオメモリ82のうち、ユーザからの操作入力に従ったアドレスに格納される。
【0069】
画像データの抽出は、図3に示すように、例えば補助記憶装置54に記憶された画像情報をモニタ66の画面上に映し出しながら光ディスク14に記録している場合においては、ユーザが気に入った画像が映し出された時点で既知の入力装置(マウス等)によってキャプチャ指示を行う、あるいはランダムにキャプチャ指示を行うことで抽出することができる。
【0070】
あるいは、既に画像情報が記録された光ディスク14を再生しながら、ユーザが気に入った画像が映し出された時点で既知の入力装置によってキャプチャ指示を行う、あるいはランダムにキャプチャ指示を行うことで抽出することができる。
【0071】
あるいは、ユーザが、パソコン56を使ってネットワークに接続されているWebサーバ上のWebページ(ホームページを含む)を表示している場合においては、光ディスク14に記録される画像情報に因んだ画像(参照画像)をダウンロードし、さらに、既知の入力装置によってキャプチャ指示を行うことで抽出することができる。
【0072】
そして、ビデオメモリ82に格納された画像データや文字データを、いわゆるサムネイル方式でモニタ66に表示しながら既知の入力装置によって配置換えする等の操作をすることにより、光ディスク14に印刷すべき印刷情報を作成することができる。
【0073】
その後、ユーザが操作部にある例えば取出しボタンを操作することによって、制御部50から光ディスク14の取出し指令が出力され、この取出し指令に基づいて、第2トレイ30が排出移動している間に、光ディスク14に対する印刷処理が行われる。
【0074】
すなわち、第2トレイ移動機構36によって、第2トレイ30の一部が取出し口32を介して筐体12外に突出する方向(y軸方向)に第2トレイ30を移動させる間に、印刷ヘッド86がボイスコイルモータ98によってガイドレール96に沿ってx軸方向に複数回往復移動する。このとき、図6に示すように、第3メモリ制御部84は、制御部94からの制御に従って、この印刷ヘッド86の移動に合わせて、且つ、ビデオメモリ82のうち、印刷ヘッド86の位置に対応したアドレスから順次データ(初期値「0」、画像データ、文字データを含む)を読み出して印刷ヘッド86に供給する。印刷ヘッド86に供給されたデータが、初期値であれば、印刷は行わず、画像データや文字データであれば、画像データや文字データに応じたインクを噴射する。これによって、第2トレイ30に載置されている光ディスク14の印刷可能面20にビデオメモリ82に格納された画像データや文字データが印刷されることになる。つまり、図9に示すように、光ディスク14の印刷可能面20に、ユーザが編集した画像データ106や文字データ108が印刷されることとなる。
【0075】
ここで、第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aの使用形態の一例について図10A〜図10Eを参照しながら簡単に説明する。
【0076】
まず、図10Aに示すように、第1トレイ26に光ディスク14を載置し、その後、筐体12の操作部に対するユーザの操作入力に基づいて、第1トレイ移動機構34(図1参照)によって第1トレイ26が筐体12に収容される。光ディスク14の収容が終了した段階で、図10Bに示すように、光ディスク14に対して記録再生部16による情報の記録及び/又は再生が行われる(図2〜図4参照)。
【0077】
その後、記録再生系移動機構18によって記録再生部16が退避位置に移動し(図5参照)、その後、図10Cに示すように、搬送機構24によって光ディスク14が第1トレイ26から第2トレイ30に搬送される。第2トレイ30に光ディスク14が載置された段階で、図10Dに示すように、印刷部22による印刷が開始され、図10Eに示すように、第2トレイ移動機構36と印刷ヘッド移動機構92によって印刷ヘッド86が光ディスク14の印刷可能面20に対して二次元走査されて、該印刷可能面20に印刷情報の印刷が行われ(図6参照)、同時に第2トレイ30の一部が取出し口32から突出することになる(図7参照)。
【0078】
上述の使用形態では、搬送機構24によって光ディスク14が第1トレイ26から第2トレイ30に搬送された後、第2トレイ30が取出し口32の方向に向かって移動すると共に印刷ヘッド86がx軸方向に移動することで、第2トレイ30上の光ディスク14に印刷を行うようにしたが、別の使用形態では、第2トレイ30への光ディスク14の搬送から光ディスク14への印刷処理の間に、図11A〜図11Cに示すように、第1トレイ26に別の光ディスク14を載置して、該別の光ディスク14に対する情報の記録及び/又は再生を行うようにしてもよい。
【0079】
このように、第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aにおいては、1つの筐体12と、該筐体12内に設置され、且つ、筐体12内に収容された光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部16と、筐体12内の記録再生部16とは異なる位置に設置され、且つ、記録再生部16にて情報の記録及び/又は再生が行われた光ディスク14の印刷可能面20に対して印刷情報の印刷を行う印刷部22とを有するようにしている。
【0080】
従来のように、スピンドルモータ38に保持された光ディスク14に対して印刷情報を印刷する場合、光ディスク14がチャッキング機構48にて保持されていても、該スピンドルモータ38によって回転自在とされるため、少しの振動でも回転し易い状態になっている。従って、印刷部22による印刷情報の印刷時に光ディスク14が回転してしまい、インクが周辺に散らばったり、印刷品質が劣化するという不測の事態が発生するおそれがある。
【0081】
しかし、この第1の実施の形態では、筐体12内の記録再生部16とは異なる位置に設置された印刷部22で印刷情報を印刷するようにしているため、印刷ヘッド86による印刷情報の印刷時に光ディスク14が回転するという不測の事態を回避することができ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができる。
【0082】
また、印刷ヘッド86からのインクの飛沫が飛んだとしても、記録再生部16の記録ヘッド42及び再生ヘッド44まで到達することがないため、記録ヘッド42及び再生ヘッド44をインクで汚すことがない。
【0083】
しかも、この第1の実施の形態では、1つの筐体12内に、記録再生部16、印刷部22及び搬送機構24を設置するようにしたので、これら記録再生部16、印刷部22及び搬送機構24の駆動によって筐体12内の温度が上昇し、光ディスク14の印刷可能面20に印刷されたインクを早期に乾燥させることができる。
【0084】
もちろん、インクの乾燥を早めるために、筐体12に乾燥機構を設けたり、ファンを設けるようにしてもよいが、図12に示すように、筐体12の1つのコーナー部付近に孔110を設け、さらに、前記コーナー部と対角の関係にある別のコーナー部付近に孔112を設けることで、外気を筐体12内に流通させるようにしてもよい。図12の例では、筐体12の上面114における4つのコーナーのうち、取出し口32が設置された側のコーナー部115に近接する部分に孔110を設け、筐体12の4つの側面12a〜12dのうち、前記コーナー部115と対角の位置にあるコーナー部116を含む側面12cの前記コーナー部116に近接する部分に孔112を設けるようにしている。この図12の例の場合、構造が簡単であるため、一般ユーザ用として好ましく採用することができる。
【0085】
さらに、この第1の実施の形態では、印刷部22の具体的構造を記録再生部16に対する種々の干渉を考慮して作製する必要がないため、印刷部22の設計の自由度を向上させることができる。
【0086】
また、記録再生部16にて情報の記録及び/又は再生が行われた光ディスク14を、筐体12内において印刷部22に搬送する搬送機構24を有するようにしたので、情報の記録及び/又は再生が行われた光ディスク14を、搬送機構24によってスムーズに印刷部22に搬送することができ、記録再生部16と印刷部22をそれぞれ独立した系として1つの筐体12内に設置することができる。
【0087】
さらに、この第1の実施の形態では、枚葉方式で光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生、並びに印刷を行うようにしたので、筐体12のサイズを小さくすることができる。これは、記録再生部16と印刷部22を有する情報記録再生装置10Aの設置に係る省スペース化を実現でき、一般ユーザ用として市場に提供する場合に有利となる。
【0088】
このように、第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aにおいては、光ディスク14の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光ディスク14への情報記録の普及を促進させることができる。
【0089】
また、挿入口28及び取出し口32を共に、筐体12の1つの側面12aに設けるようにしたので、家庭用として、当該情報記録再生装置10A単体として配置するようにしてもよいし、その他、例えば他のオーディオ製品と共にコンポーネントとして配置することもできるため、配置において汎用性に富ませることができる。
【0090】
なお、光ディスク14の搬送機構24として、例えばガイドレールに沿って光ディスクを搬送する方式を採用した場合、図13に示すように、記録再生部16から印刷部22に光ディスク14を搬送するための第1経路120A、記録再生部16から第1経路120Aに光ディスク14を搬送するための第2経路120B(第1トレイ移動機構34を含む)、第1経路120Aから印刷部22に光ディスク14を搬送するための第3経路120C(第2トレイ移動機構36を含む)が考えられる。
【0091】
また、印刷部22の他の例としては、図14に示すように、印刷ヘッド86をx軸方向に移動させる第1印刷ヘッド移動機構92Aと、印刷ヘッド86をy軸方向に移動させる第2印刷ヘッド移動機構92Bとを設けるようにしてもよい。
【0092】
この場合、第1印刷ヘッド移動機構92Aは、上述した印刷ヘッド移動機構92(図6参照)とほぼ同じ構成とされ、ガイドレール96Aとボイスコイルモータ98Aとを有する。第2印刷ヘッド移動機構92Bは、y軸方向に延びる第2ガイドレール96Bと第2ボイスコイルモータ98Bとを有し、例えば第1印刷ヘッド移動機構92Aのガイドレール96Aをy軸方向に移動することにより、印刷ヘッド86をy軸方向に移動できるようになっている。
【0093】
第1印刷ヘッド移動機構92Aと第2印刷ヘッド移動機構92Bに、それぞれエンコーダ99A及び99Bを取り付け、印刷ヘッド86のx軸方向の位置とy軸方向の位置が制御部94において電気的に認識できるようにしてもよい。
【0094】
次に、第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aのいくつかの変形例について図15〜図18を参照しながら説明する。
【0095】
まず、第1の変形例に係る情報記録再生装置10Aaは、図15に示すように、筐体12が例えば4つの側面12a〜12dを有する場合に、挿入口28が、4つの側面12a〜12dのうち、例えば第1側面12aに設けられ、取出し口32が、第1側面12aとは反対側の第2側面12bに設けられている点で異なる。
【0096】
これにより、例えば1つの延長線上に挿入口28と取出し口32を配置することができるため、光ディスク14の搬送経路を単純化でき、光ディスク14の搬送機構24を簡単化することができる。例えば搬送機構24としてガイドレールに沿って光ディスク14を搬送する方式を採用した場合、図16に示すように、上述した第1経路120A、第2経路120B及び第3経路120C(図13参照)を共通化して1つの経路120とすることが可能となり、搬送機構24の構造の簡略化を図ることができる。もちろん、搬送機構24として上述した搬送アーム78及び真空チャック80による機構を用いてもよい。
【0097】
第2の変形例に係る情報記録再生装置10Abは、図17に示すように、筐体12が例えば4つの側面12a〜12dを有する場合に、挿入口28が、4つの側面12a〜12dのうち、第1側面12aに設けられ、取出し口32が、第1側面12aと隣接する側面(例えば第4側面12d)に設けられている点で異なる。これは、家庭用として、部屋の隅等に配置する場合に好適である。
【0098】
また、搬送機構24としてガイドレールに沿って光ディスク14を搬送する方式を採用した場合、図18に示すように、上述した第1経路120A(図13参照)を省略して、第2経路120B及び第3経路120Cとすることができる。もちろん、搬送機構24として上述した搬送アーム78及び真空チャック80による機構を用いてもよい。
【0099】
次に、第2の実施の形態に係る情報記録再生装置10Bについて図19を参照しながら説明する。
【0100】
この第2の実施の形態に係る情報記録再生装置10Bは、図19に示すように、上述した第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aとほぼ同様の構成を有するが、上述した挿入口28及び取出し口32の代わりに、筐体12に光ディスク14を出し入れするための1つの開口130が設けられている点で異なる。
【0101】
そして、筐体12内には、トレイ132を開口130に対して出し入れ自在に移動させるトレイ移動機構134が設置されている。記録再生部16及び記録再生系移動機構18は、第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aと同じ構成であるため、詳細説明は省略する。
【0102】
印刷部22は、上述した図14に示す印刷部22とほぼ同様の構成を有するが、第2トレイ30の代わりに、光ディスク14が載置される基台136である点で異なる。基台136は、筐体12内に固定されている。
【0103】
搬送機構24は、図5に示すように、真空チャック方式を採用した場合、搬送アーム78によって真空チャック80を、トレイ132上と基台136上との間を往復搬送させる構成となっている。
【0104】
ここで、第2の実施の形態に係る情報記録再生装置10Bの動作について図20A〜図20Fを参照しながら説明する。
【0105】
まず、図20Aに示すように、トレイ132に載置された光ディスク14がトレイ移動機構134(図19参照)によって筐体12内に収容されると、図20Bに示すように、記録再生部16によって光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生が行われる。その後、記録再生系移動機構18によって、記録再生部16が退避位置に移動し、その後、図20Cに示すように、搬送機構24によって光ディスク14がトレイ132から基台136に搬送される。基台136に光ディスク14が載置された段階で、図10Dに示すように、第1印刷ヘッド移動機構92A及び第2印刷ヘッド移動機構92B(図14参照)によって印刷ヘッド86が光ディスク14の印刷可能面20に対して二次元走査されて、該印刷可能面20に印刷情報の印刷が行われる。その後、図20Eに示すように、搬送機構24によって光ディスク14が基台136からトレイ132に搬送される。トレイ132に光ディスク14が載置された段階で、図10Fに示すように、トレイ移動機構134によってトレイ132の一部が開口130から突出することになる。
【0106】
この第2の実施の形態に係る情報記録再生装置10Bにおいても、上述した第1の実施の形態に係る情報記録再生装置10Aと同様に、光ディスク14の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光ディスク14への情報記録の普及を促進させることができる。
【0107】
上述の例では、トレイ132に載置された光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生を行い、基台136に搬送された光ディスク14に対して印刷情報の印刷を行うようにしたが、図21の変形例に係る情報記録再生装置10Baに示すように、その逆の方式を採用してもよい。
【0108】
すなわち、トレイ132上に印刷部22を設置し、基台136上に記録再生部16並びに記録再生系移動機構18を設置すればよい。この場合、印刷部22は、上述した図6に示す印刷部22とほぼ同様の構成を有するが、第2トレイ30の代わりに、トレイ132が使用され、第2トレイ移動機構36の代わりにトレイ移動機構134が使用される。
【0109】
そして、まず、図22Aに示すように、トレイ132に載置された光ディスク14がトレイ移動機構134(図21参照)によって筐体12内に収容されると、図22Bに示すように、搬送機構24によって光ディスク14がトレイ132から基台136に搬送される。基台136に光ディスク14が載置された段階で、図22Cに示すように、記録再生部16によって光ディスク14に対して情報の記録及び/又は再生が行われる。その後、記録再生系移動機構18によって、記録再生部16が退避位置に移動し、その後、図22Dに示すように、搬送機構24によって光ディスク14が基台136からトレイ132に搬送される。トレイ132に光ディスク14が載置された段階で、図22Eに示すように、印刷部22による印刷が開始され、図22Fに示すように、トレイ移動機構134と印刷ヘッド移動機構92によって印刷ヘッド86が光ディスク14の印刷可能面20に対して二次元走査されて、該印刷可能面20に印刷情報の印刷が行われ、同時にトレイ132の一部が開口130から突出することになる。
【0110】
この変形例に係る情報記録再生装置10Baにおいても、光ディスク14の内部に記録された情報に関する情報(画像情報や文字情報等)を簡便に、且つ、周辺を汚すことなく、正確に印刷することができ、一般ユーザによる光ディスク14への情報記録の普及を促進させることができる。
【0111】
なお、本発明に係る情報記録再生装置、情報印刷方法及び光情報記録媒体は、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0112】
【図1】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置を示す構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置において、記録再生部を駆動位置に設定した状態を示す構成図である。
【図3】記録ヘッドに対するデータの流れ、再生ヘッドからのデータの流れの一例を示す構成図である。
【図4】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置において、光ディスクをチャッキング機構にてスピンドルモータに保持した状態を示す構成図である。
【図5】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置において、記録再生部を退避位置に設定した状態を示す構成図である。
【図6】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の印刷部を示す構成図である。
【図7】第2トレイ移動機構と印刷ヘッド移動機構による印刷ヘッドの二次元走査を示す説明図である。
【図8】印刷ヘッドの好ましい設置例を示す説明図である。
【図9】光ディスクの印刷可能面にユーザが編集した画像データや文字データが印刷された状態を示す斜視図である。
【図10】図10A〜図10Eは第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の使用形態の一例を示す説明図である。
【図11】図11A〜図11Cは第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の使用形態の他の例を示す説明図である。
【図12】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置において、外気の流通を考慮した構造を示す斜視図である。
【図13】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置において、搬送機構としてガイドレールを用いた場合の構成例を示す説明図である。
【図14】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の印刷部の他の例を示す構成図である。
【図15】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の第1の変形例を示す構成図である。
【図16】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の第1の変形例において、搬送機構としてガイドレールを用いた場合の構成例を示す説明図である。
【図17】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の第2の変形例を示す構成図である。
【図18】第1の実施の形態に係る情報記録再生装置の第2の変形例において、搬送機構としてガイドレールを用いた場合の構成例を示す説明図である。
【図19】第2の実施の形態に係る情報記録再生装置を示す構成図である。
【図20】図20A〜図20Fは第2の実施の形態に係る情報記録再生装置の使用形態の一例を示す説明図である。
【図21】第2の実施の形態に係る情報記録再生装置の変形例を示す構成図である。
【図22】図22A〜図22Fは第2の実施の形態に係る情報記録再生装置の変形例の使用形態の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0113】
10A、10Aa、10Ab、10B、10Ba…情報記録再生装置
12…筐体 14…光ディスク
16…記録再生部 18…記録再生系移動機構
20…印刷可能面 22…印刷部
24…搬送機構 26…第1トレイ
28…挿入口 30…第2トレイ
32…取出し口 34…第1トレイ移動機構
36…第2トレイ移動機構 86…印刷ヘッド
106…画像データ 108…文字データ
130…開口 132…トレイ
134…トレイ移動機構 136…基台
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つの筐体と、
前記筐体内に設置され、且つ、前記筐体内に収容された光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部と、
前記筐体内の前記記録再生部とは異なる位置に設置され、且つ、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して画像や文字を含む印刷情報の印刷を行う印刷部とを有することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報記録再生装置において、
前記記録再生部は、前記筐体に収容された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行うことを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の情報記録再生装置において、
前記筐体に設けられ、且つ、前記光情報記録媒体を前記筐体内に収容し、さらに、前記光情報記録媒体を前記筐体外に排出するための開口と、
前記筐体内に設置され、且つ、前記開口を介して前記筐体内に収容された前記光情報記録媒体を、前記記録再生部と前記印刷部とに搬送する搬送機構を有することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項4】
請求項3記載の情報記録再生装置において、
前記記録再生部は、前記開口を介して収容された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、
前記搬送機構は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記前記光情報記録媒体を前記印刷部に搬送し、前記印刷部にて前記印刷情報が印刷された前記光情報記録媒体を前記記録再生部に搬送し、
前記記録再生部は、前記搬送機構によって搬送された前記光情報記録媒体を前記開口を介して排出することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項5】
請求項3記載の情報記録再生装置において、
前記搬送機構は、前記開口を介して収容された前記光情報記録媒体を前記記録再生部に搬送し、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記前記光情報記録媒体を前記印刷部に搬送し、
前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記開口を介して前記光情報記録媒体を排出することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項6】
請求項1記載の情報記録再生装置において、
前記筐体は、前記光情報記録媒体を前記筐体内に収容するための挿入口と、前記光情報記録媒体を前記筐体外に排出するための取出し口とを有し、
前記記録再生部は、前記挿入口を介して挿入された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記取出し口を介して前記光情報記録媒体を排出することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項7】
請求項6記載の情報記録再生装置において、
前記筐体内に設置され、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内において前記印刷部に搬送する搬送機構を有することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項8】
請求項6又は7記載の情報記録再生装置において、
前記記録再生部は、前記挿入口を介して挿入された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記取出し口を介して前記1つの光情報記録媒体を排出することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか1項に記載の情報記録再生装置において、
前記挿入口及び前記取出し口は共に、前記筐体の1つの面に設けられていることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項10】
請求項6〜9のいずれか1項に記載の情報記録再生装置において、
前記挿入口は、前記筐体の1つの面に設けられ、
前記取出し口は、前記筐体の前記1つの面とは異なる面に設けられていることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項11】
請求項10記載の情報記録再生装置において、
前記筐体は4つの側面を有し、
前記挿入口は、4つの側面のうち、1つの側面に設けられ、
前記取出し口は、前記4つの側面のうち、前記1つの側面とは反対側の側面に設けられていることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項12】
請求項10記載の情報記録再生装置において、
前記筐体は4つの側面を有し、
前記挿入口は、4つの側面のうち、1つの側面に設けられ、
前記取出し口は、前記4つの側面のうち、前記1つの側面と隣接する側面に設けられていることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項13】
請求項6〜12のいずれか1項に記載の情報記録再生装置において、
前記記録再生部は、前記光情報記録媒体が載置される第1トレイと、前記筐体内に設置され、前記第1トレイを前記挿入口に対して出し入れ自在に移動させる第1トレイ移動機構とを有し、
前記印刷部は、前記光情報記録媒体が載置される第2トレイと、前記筐体内に設置され、前記第2トレイを前記取出し口に対して出し入れ自在に移動させる第2トレイ移動機構とを有することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項14】
1つの筐体と、前記筐体内に設置され、且つ、前記筐体内に収容された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部とを有する情報記録再生装置にて使用される情報印刷方法において、
前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内における前記記録再生部とは異なる位置に搬送した後、前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して画像や文字を含む印刷情報の印刷を行うことを特徴とする情報印刷方法。
【請求項15】
請求項14記載の情報印刷方法において、
前記筐体に収容された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行うことを特徴とする情報印刷方法。
【請求項16】
請求項14又は15記載の情報印刷方法において、
前記筐体に設けられた開口を介して収容された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内における前記記録再生部とは異なる位置に搬送した後、前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、
搬送された前記光情報記録媒体を前記開口を介して排出することを特徴とする情報印刷方法。
【請求項17】
請求項14記載の情報印刷方法において、
前記筐体は、前記光情報記録媒体を前記筐体内に収容するための挿入口と、前記光情報記録媒体を前記筐体外に排出するための取出し口とを有し、
前記記録再生部は、前記挿入口を介して挿入された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を前記筐体内において行い、前記取出し口を介して前記光情報記録媒体を排出することを特徴とする情報印刷方法。
【請求項18】
請求項17記載の情報印刷方法において、
前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内における前記記録再生部とは異なる位置に搬送した後、前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行うことを特徴とする情報印刷方法。
【請求項19】
請求項17又は18記載の情報印刷方法において、
前記挿入口を介して挿入された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記取出し口を介して前記1つの光情報記録媒体を排出することを特徴とする情報印刷方法。
【請求項20】
内部に情報が記録され、且つ、請求項14〜19のいずれか1項に記載の情報印刷方法によって印刷情報が印刷された光情報記録媒体。
【請求項1】
1つの筐体と、
前記筐体内に設置され、且つ、前記筐体内に収容された光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部と、
前記筐体内の前記記録再生部とは異なる位置に設置され、且つ、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して画像や文字を含む印刷情報の印刷を行う印刷部とを有することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報記録再生装置において、
前記記録再生部は、前記筐体に収容された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行うことを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の情報記録再生装置において、
前記筐体に設けられ、且つ、前記光情報記録媒体を前記筐体内に収容し、さらに、前記光情報記録媒体を前記筐体外に排出するための開口と、
前記筐体内に設置され、且つ、前記開口を介して前記筐体内に収容された前記光情報記録媒体を、前記記録再生部と前記印刷部とに搬送する搬送機構を有することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項4】
請求項3記載の情報記録再生装置において、
前記記録再生部は、前記開口を介して収容された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、
前記搬送機構は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記前記光情報記録媒体を前記印刷部に搬送し、前記印刷部にて前記印刷情報が印刷された前記光情報記録媒体を前記記録再生部に搬送し、
前記記録再生部は、前記搬送機構によって搬送された前記光情報記録媒体を前記開口を介して排出することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項5】
請求項3記載の情報記録再生装置において、
前記搬送機構は、前記開口を介して収容された前記光情報記録媒体を前記記録再生部に搬送し、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記前記光情報記録媒体を前記印刷部に搬送し、
前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記開口を介して前記光情報記録媒体を排出することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項6】
請求項1記載の情報記録再生装置において、
前記筐体は、前記光情報記録媒体を前記筐体内に収容するための挿入口と、前記光情報記録媒体を前記筐体外に排出するための取出し口とを有し、
前記記録再生部は、前記挿入口を介して挿入された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記取出し口を介して前記光情報記録媒体を排出することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項7】
請求項6記載の情報記録再生装置において、
前記筐体内に設置され、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内において前記印刷部に搬送する搬送機構を有することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項8】
請求項6又は7記載の情報記録再生装置において、
前記記録再生部は、前記挿入口を介して挿入された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記印刷部は、前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記取出し口を介して前記1つの光情報記録媒体を排出することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか1項に記載の情報記録再生装置において、
前記挿入口及び前記取出し口は共に、前記筐体の1つの面に設けられていることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項10】
請求項6〜9のいずれか1項に記載の情報記録再生装置において、
前記挿入口は、前記筐体の1つの面に設けられ、
前記取出し口は、前記筐体の前記1つの面とは異なる面に設けられていることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項11】
請求項10記載の情報記録再生装置において、
前記筐体は4つの側面を有し、
前記挿入口は、4つの側面のうち、1つの側面に設けられ、
前記取出し口は、前記4つの側面のうち、前記1つの側面とは反対側の側面に設けられていることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項12】
請求項10記載の情報記録再生装置において、
前記筐体は4つの側面を有し、
前記挿入口は、4つの側面のうち、1つの側面に設けられ、
前記取出し口は、前記4つの側面のうち、前記1つの側面と隣接する側面に設けられていることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項13】
請求項6〜12のいずれか1項に記載の情報記録再生装置において、
前記記録再生部は、前記光情報記録媒体が載置される第1トレイと、前記筐体内に設置され、前記第1トレイを前記挿入口に対して出し入れ自在に移動させる第1トレイ移動機構とを有し、
前記印刷部は、前記光情報記録媒体が載置される第2トレイと、前記筐体内に設置され、前記第2トレイを前記取出し口に対して出し入れ自在に移動させる第2トレイ移動機構とを有することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項14】
1つの筐体と、前記筐体内に設置され、且つ、前記筐体内に収容された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う記録再生部とを有する情報記録再生装置にて使用される情報印刷方法において、
前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内における前記記録再生部とは異なる位置に搬送した後、前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して画像や文字を含む印刷情報の印刷を行うことを特徴とする情報印刷方法。
【請求項15】
請求項14記載の情報印刷方法において、
前記筐体に収容された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行うことを特徴とする情報印刷方法。
【請求項16】
請求項14又は15記載の情報印刷方法において、
前記筐体に設けられた開口を介して収容された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内における前記記録再生部とは異なる位置に搬送した後、前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、
搬送された前記光情報記録媒体を前記開口を介して排出することを特徴とする情報印刷方法。
【請求項17】
請求項14記載の情報印刷方法において、
前記筐体は、前記光情報記録媒体を前記筐体内に収容するための挿入口と、前記光情報記録媒体を前記筐体外に排出するための取出し口とを有し、
前記記録再生部は、前記挿入口を介して挿入された前記光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を前記筐体内において行い、前記取出し口を介して前記光情報記録媒体を排出することを特徴とする情報印刷方法。
【請求項18】
請求項17記載の情報印刷方法において、
前記記録再生部にて情報の記録及び/又は再生が行われた前記光情報記録媒体を、前記筐体内における前記記録再生部とは異なる位置に搬送した後、前記光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行うことを特徴とする情報印刷方法。
【請求項19】
請求項17又は18記載の情報印刷方法において、
前記挿入口を介して挿入された1つの光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、
前記情報の記録及び/又は再生が行われた前記1つの光情報記録媒体の印刷可能面に対して前記印刷情報の印刷を行い、前記取出し口を介して前記1つの光情報記録媒体を排出することを特徴とする情報印刷方法。
【請求項20】
内部に情報が記録され、且つ、請求項14〜19のいずれか1項に記載の情報印刷方法によって印刷情報が印刷された光情報記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
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【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図11】
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【図19】
【図20】
【図21】
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【公開番号】特開2007−26608(P2007−26608A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−211032(P2005−211032)
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(000005201)富士フイルムホールディングス株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月21日(2005.7.21)
【出願人】(000005201)富士フイルムホールディングス株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】
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