情報記録再生装置及びその操作方法
【課題】
従来の技術では、複数の記録媒体を有するビデオカメラにおいて、第1の記録媒体から他の記録媒体への切替える場合、どの記録媒体に切替えるかの順序をユーザが設定できない、あるいは指定できても煩雑な操作が必要であり、使い勝手が悪かった。
【解決手段】
上記課題を解決するために、本発明では、記録媒体切替え順序をユーザが設定できるようにし、ユーザが記録媒体を変更する操作を行った場合、前記設定した順序に基づいて記録媒体を切替るように制御する。これにより、ユーザは容易かつ確実に好みの記録媒体への切替えを行うことができ、使い勝手が向上する。
従来の技術では、複数の記録媒体を有するビデオカメラにおいて、第1の記録媒体から他の記録媒体への切替える場合、どの記録媒体に切替えるかの順序をユーザが設定できない、あるいは指定できても煩雑な操作が必要であり、使い勝手が悪かった。
【解決手段】
上記課題を解決するために、本発明では、記録媒体切替え順序をユーザが設定できるようにし、ユーザが記録媒体を変更する操作を行った場合、前記設定した順序に基づいて記録媒体を切替るように制御する。これにより、ユーザは容易かつ確実に好みの記録媒体への切替えを行うことができ、使い勝手が向上する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報記録再生装置及びその操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「1の記録媒体の記録可能時間を超えた長時間の映像を録画することができる複合記録装置、複数種類の記録媒体に記録された映像を同時に視聴することができる複合再生装置、及び複数種類の記録媒体に記録された映像を編集することができる複合記録再生装置を提供する。」という課題に対し、「8mmビデオテープ、DVC及びDVDに映像データを読み書きする8mm処理部30、DVC処理部40及びDVD処理部50を備え、1の記録媒体の記録可能残量を超えて映像を録画する場合、一の記録媒体の記録可能残量が少なくなった場合に映像データの記録先を他の記録媒体に切り替える。」という解決手段を用いることが記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−260719号公報([要約]等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、記録媒体としてDVDやBDに代表される光ディスクメディアを採用したビデオカメラが登場している。また、小型ハードディスクの記録容量も年々増加しており、AVデータの記録媒体としてハードディスクを採用したカメラ、いわゆるハードディスクカメラも登場してきている。さらには、SDHCカードに代表される半導体メモリが、従来からの携帯の便利さに加えて大容量化と低価格化が進み、AVデータの記録媒体として採用され始め、いわゆる半導体メモリカメラとして普及してきている。
【0005】
これらのビデオカメラは、採用する記録媒体ごとに長所と短所を備えている。例えば、ハードディスクカメラでは、光ディスクカメラや半導体メモリカメラに比べて大容量のデータを保存できる長所があるが、多くの場合は取り外しができないため、データの持ち運び難さやデータの長期保存に適さない短所がある。一方、光ディスクカメラや半導体メモリカメラは、保存可能なデータ量の少なさがハードディスクカメラに比べた短所であるが、記録媒体を持ち運びし易くレコーダなどの他機器との互換性に優れ、データの長期保存にも適する長所がある。
【0006】
ところで、複数の記録媒体を搭載したビデオカメラがある。このようなビデオカメラは、ハイブリッド式ビデオカメラと呼ばれることが多い。ハイブリッド式ビデオカメラに搭載される記録媒体としては、光ディスクとハードディスク、ハードディスクと半導体メモリ、光ディスクと半導体メモリ、といった2種類の組み合わせである場合の他、光ディスクとハードディスクと半導体メモリの3種類の場合もある。このようなハイブリッド式ビデオカメラでは、例えば、ハードディスクに記録したAVデータを、外部のダビング機器などを使わずに、ビデオカメラ一台で光ディスクや半導体メモリにダビングすることが可能である。そのため、ハードディスクの記録容量の大きさと光ディスクや半導体メモリの持ち運びや保存の容易さという、両者の長所を補完的に利用することが可能となる。
【0007】
しかし、ハイブリッド式にすることで、ユーザは記録媒体が2つ以上あることの長所が得られる一方で、操作が煩雑になったり、どの記録媒体を使えば良いのか迷ったりすることが多くなる。この短所は、ビデオカメラが備える記録媒体の数が多くなるほど顕著に表れるものである。
【0008】
このように、使用可能な記録媒体の数が多くなると、例えば、一旦ハードディスクにデータを記録した後、次は半導体メモリに記録しようと考えたが、操作を誤って光ディスクに記録する状態へと遷移してしまうことが起こりがちである。あるいは、ビデオカメラの構造上、ハードディスクから半導体メモリへの直接の遷移はできず、ハードディスクから一旦光ディスクに記録する状態を経由しないと半導体メモリへ遷移できない場合もある。希望する記録媒体へのモード遷移が効率良く行えず、遷移に時間がかかるということは、「撮りたいときに撮れる」ことが前提となるビデオカメラにとっては注目すべき課題である。この点、特許文献1では記録媒体の残量がなくなった場合に記録媒体をユーザ設定順序によって自動で切替える記載はあるものの、ユーザが記録媒体を手動で切替えたいときにユーザ設定順序で切替える旨の記載はない。
【0009】
そこで本発明は、情報記録再生装置複数の記録媒体間での遷移を効率良く行い、使い勝手のよい情報記録再生装置及びその操作方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本情報記録再生装置発明によれば、例えば、ユーザ好みの順序で記録媒体の切替えを行うためのユーザ設定順序を記録して、これに基づいて記録媒体の切替えを行う。
【0011】
より具体的には、記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザが記録媒体を切替える操作を行った場合、ユーザ好みの順序で記録媒体を切替えることができ、使い勝手のよい情報記録再生装置及びその操作方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
情報記録再生装置の例としては、光ディスクカメラ、ハードディスクカメラ、半導体メモリカメラ、その他静止画あるいは動画を撮影するカメラ装置等がある。あるいは、音声を記録する音声記録装置がある。
【0014】
本実施例においては、情報記録再生装置の例として、ハードディスクを内蔵し、BD(Blu-ray Disc(登録商標))/DVD(Digital Versatile Disc)を読み書き可能な光ディスクドライブと、半導体メモリを読み書き可能な半導体メモリスロットと、ネットワーク上の外部ストレージにデータ記録可能なネットワーク接続部とを備えたハイブリッド式デジタルビデオカメラ(以下、単にビデオカメラともいう)を用いて説明するが、これに限定されず、例えは光ディスク・ハードディスク・半導体メモリ等複数の記録媒体を有する据え置き型レコーダ等の装置にも適用可能である。
【0015】
本ビデオカメラは、入学式や卒業式、運動会や学芸会などの子供の学校行事、誕生会や結婚式などの祝いの行事、行楽地への旅行の他、小さな子供が居る家庭内での日常生活と言った、一般的なビデオカメラの利用シーンにおいて特に有効である。しかし、本発明は決してこれに限定されるものではない。
【0016】
また、本発明の情報記録再生装置で使用可能な記録媒体は、ハードディスク、光ディスク、半導体メモリ、ネットワーク上の外部ストレージに限定されるものではなく、その他の記録媒体を使用しても同じ効果が得られる。また、複数の記録媒体を使用可能な情報記録再生装置であれば、使用可能な記録媒体の種類や組み合わせは限定されるものではない。
【実施例1】
【0017】
図1−aにおいて、100はビデオカメラである。101はシステム制御部であり、CPU(Central Processing Unit)やメモリを持ち、システム全体を制御する。102は撮像素子(センサ)であり、被写体を撮像し、撮像情報を光信号から電気信号に変換するとともに、アナログ電気信号をデジタル信号に変換する。このように撮像素子(センサ)は被写体を撮像し、映像情報を生成する。103は映像入出力端子であり、104の映像圧縮伸張部において圧縮・伸張されたデジタル映像信号の入出力を行う。105は音声入出力端子であり、106の音声圧縮伸張部において圧縮・伸張されたデジタル音声信号の入出力を行う。107は多重/分離部であり、映像圧縮伸張部104および音声圧縮伸張部106からそれぞれ出力される映像圧縮データと音声圧縮データを多重化してストリームデータを生成し、あるいはストリームデータを映像圧縮データと音声圧縮データに分離して、それぞれのデータを映像圧縮伸張部104および音声圧縮伸張部106に入力する。
【0018】
108はハードディスクドライバ部であり、AVデータ記録時には、システム制御部101を介して多重/分離部107が生成したストリームデータや各種の情報ファイルを所定の形式でハードディスク109に書き込み、あるいはAVデータ再生時には、ハードディスク109に記録されているストリームデータや各種の情報ファイルを読み出す。111は光ディスク装填部であり、BDやDVDなどの光ディスク112について挿脱自在に装填できる。110は光ディスクドライバ部であり、AVデータ記録時には、システム制御部101を介して多重/分離部107が生成したストリームデータや各種の情報ファイルを所定の形式で光ディスク112に書き込み、あるいはAVデータ再生時には、光ディスク112に記録されているストリームデータや各種の情報ファイルを読み出す。また、113は半導体メモリドライバ部、114は半導体メモリ装填部、115はSDカードやSDHC(SD High-Capacity)カードなどの半導体メモリであり、前記光ディスクの制御と同様に、ストリームデータや各種情報ファイルを半導体メモリに読み書きする制御を担う。
【0019】
ここで、映像圧縮伸張部104、音声圧縮伸張部106、多重/分離部107、ハードディスクドライバ部108、光ディスクドライバ部110、半導体メモリドライバ部113は、回路としてハードウェア的に動作を実行する構成にしても良いし、システム制御部101にプログラムとして記憶し、ソフトウェア的に処理を実行する構成としても良い。制御の容易性や回路設計のスペース上有利になることもあるからである。図1−bにシステム制御部101の内部詳細の一例を示す。122は、現在どの記録媒体が記録する状態にあるかを知るために記録媒体情報を取得する取得部であり、123は、複数の記録媒体を切替える順序をユーザが好みに応じてユーザ設定順序に設定できる設定部、124は電源部の残量を取得する電源残量取得部である。ここでは一例としてこれら122〜124をシステム制御部101のプログラムとして記憶し、ソフトウェア的に処理を実行する構成としたが、回路やとしてハードウェア的に動作を実行する構成にしても良い。また、操作部120やモニタ部119を用いてこれらのハードウェアとしてもよい。制御の容易性や回路設計のスペース上有利になることもあるからである。
【0020】
ハードディスク109、光ディスク112、半導体メモリ115には、主に映像情報や音声情報といったAVデータをデジタル的に情報量圧縮したファイルや、それらのAVデータの管理情報などが記録されている。なお、本実施例では、光ディスクとしてBDやDVDを例に説明を行うが、その種類は特に限定されるものではなく、例えば、HD(High Definition)−DVDなどの他の光ディスクであっても良く、その場合でも同様の効果が得られる。また、本実施例でハードディスクは、ビデオカメラに内蔵されている場合について説明したが、内蔵型に限定する必要はなく、着脱式でも良い。着脱式であれば、ハードディスクに記録されたデータを持ち運ぶことができるため、データを他の機器に移すことも容易である。
【0021】
116は通信部であり、通信入出力端子117を介して、情報処理装置などの他の機器との通信処理を行う。118は外部記録装置であり、例えば、ファイルサーバや、ビデオレコーダ、ホームサーバ等の記録媒体を備えた情報記録再生装置である。もちろん、この装置がビデオカメラであっても良く、例えば図1−aのビデオカメラ同士で情報を送受信することも可能である。
【0022】
119はモニタ部であり、ビデオカメラ100のメニューなどのGUI(Graphical User Interface)、または記録時には、撮像素子102で入力される映像情報、または再生時には、光ディスクやハードディスク、半導体メモリから再生された映像情報などを表示する。
【0023】
電源部121は、電池や交流電源といった記録再生装置を駆動するための電源を供給する。
【0024】
120は、操作部であり、例えば、ボタンやトグルスイッチ、ロータリースイッチ、スライドスイッチ等のスイッチで構成する。また、119のモニタ部にタッチパネルを供える構成を併用してもよい。この操作部120は、ビデオカメラにおける一般的な撮影ボタン等、情報の記録指示を行うためのスイッチを含むものとする。また、複数の記録媒体、複数の記録再生部(:ハードディスクドライブや光ディスクドライブ、半導体メモリを指す)を切替える場合にもこの操作部を操作するものとする。さらに、記録媒体の切替えをユーザが設定した設定(ユーザ設定順序)に基づいて行うのか、それとも情報記録再生装置が予め有していた初期設定(初期順序)に基づいて行うのか、を選択する選択部としても用いることとする。
【0025】
図2は、ビデオカメラ100における、記録媒体切替えスイッチの例を示す図である。ユーザは、該スイッチを操作することによって、複数ある記録媒体(記録再生部)のうちどの記録媒体(記録再生部)に情報を記録するかを選択するものとする。
【0026】
図2−aは、電源の「OFF」と「ON」を示すスイッチがあり、記録媒体ごとのスイッチがない例を示す。このようなスイッチの例では、ユーザがスイッチを矢印方向に押し下げることで情報を記録する記録媒体が切替わる。この場合、ユーザの操作は簡略であり、操作ミスが起こりにくい長所がある。一方、ユーザはどの記録媒体に情報を記録するかをスイッチの操作で指定することができない短所がある。この短所およびその解決方法については、詳細を後述する。
【0027】
図2−bは、電源の「OFF」の他、どの記録媒体に情報を記録するかを指定するためのスイッチがある例を示す。このようなスイッチの例では、ユーザがスイッチを回転させ、記録したい記録媒体にスイッチを合わせることで情報を記録する記録媒体が切替わる。この場合、ユーザは記録したい記録媒体を指定できる長所がある。一方、ユーザの操作は図2−aの例に比べて煩雑であり、操作ミスが起こり易い短所がある。この短所およびその解決方法については、詳細を後述する。
【0028】
なお、図中には、「BD/DVD」「SD」等の標記があるが、これはあくまで光ディスク112や半導体メモリ115の例である。また、図中の「Net」は通信部116によって、外部記録装置118に情報を記録するためのスイッチの例である。
【0029】
図3は、図2−aに示した記録媒体切替えスイッチによる記録媒体切替え処理フロー例である。
【0030】
まず、ステップS300において現在どの記録媒体に記録する状態にあるかを知るために記録媒体情報を取得する。この情報は、例えばシステム制御部101の備えるRAM(Random Access Memory)に保存されているものとする。次に、ステップS301において、前記読み出した記録媒体情報がハードディスクであった場合にはステップS302、ハードディスクでなかった場合にはステップS303に進む。ステップS302では、記録媒体の切替え処理を行い、ここではハードディスクから光ディスクであるBD/DVDへ切替える。ここで、記録媒体の切替え処理とは、ハードウェア(記録再生部等)とソフトウェアともに制御を変更することである。ハードディスクからBD/DVDに切替えるのであれば、切替え元であるハードディスクに関連するハードウェアとソフトウェアを動作しないようにし、切替え先であるBD/DVDに関連するハードウェアとソフトウェアを動作させるようにすることである。なお、以下の説明で使用するステップS304、S306、S308の切替え処理もステップS302で行う処理と目的は同じである。詳細な説明は割愛するが、切替え元と切替え先の記録媒体に応じて、制御変更すべきハードウェアとソフトウェアが異なるのは言うまでもない。ステップS303では、前記読み出した記録媒体情報がBD/DVDであればステップS304に進んでSDカードに記録するように切替え、BD/DVDでなければステップS305に進む。ステップS305では、前記読み出した記録媒体情報がSDカードであればステップS306に進んで通信部を介して接続した外部記憶媒体に記録するように切替え、SDカードでなければステップS307に進む。ステップS307では、前記読み出した記録媒体情報が通信部を介して接続した外部記憶媒体であればステップS308に進んでハードディスクに記録するように切替える。ステップS302、S304、S306、S308の各記録媒体への切替え処理後は、ステップS309にて記録媒体情報を更新し、処理を終了する。記録媒体情報の更新とは、例えば、ステップS301からS302を経てきたのであれば、RAMに保存している記録媒体情報をハードディスクからBD/DVDへと更新することである。
【0031】
このように、図2−aのようなスイッチでは、記録媒体を指定することができず、記録媒体の切替えは予め定められた順序で行われることになる。図3の例では、ハードディスク→BD/DVD→SDカード→外部記憶媒体→ハードディスク→・・・の固定順序でしか切替えができない。すなわち、ハードディスクを使用していたユーザが、次はSDカードに記録したいと考えた場合、一旦BD/DVDに切替えてからでないとSDカードに情報を記録することができず、非常に不便である。もちろん、ビデオカメラによっては、ハードディスク→SDカード→外部記憶媒体→BD/DVD→ハードディスク→・・・等の別の固定順序で切替わることも考えられるが、この場合でも、固定順序であることに変わりはないため、ハードディスクからSDカードに切替えるときには不便さを感じなくても、ハードディスクからBD/DVDに切替えるときには不便さを感じることになる。
【0032】
図4は、図2−bに示した記録媒体切替えスイッチによる記録媒体切替え処理フロー例である。
【0033】
まず、ステップS400において現在スイッチが、どの記録媒体に記録する状態にあるかを知るためにスイッチ情報を取得する。次に、ステップS401において、前記取得したスイッチ情報がハードディスクであった場合にはステップS402、ハードディスクでなかった場合にはステップS403に進む。ステップS402では、記録媒体の切替え処理を行い、ここではハードディスクから光ディスクであるBD/DVDへ切替える。ステップS403では、前記取得したスイッチ情報がBD/DVDであればステップS404に進んでSDカードに記録するように切替え、BD/DVDでなければステップS405に進む。ステップS405では、前記取得したスイッチ情報がSDカードであればステップS406に進んで通信部を介して接続した外部記憶媒体に記録するように切替え、SDカードでなければステップS407に進む。ステップS407では、前記取得したスイッチ情報が通信部を介して接続した外部記憶媒体であればステップS408に進んでハードディスクに記録するように切替える。ここで、ステップS402、S404、S406、S408の記録媒体切替え処理は、図3のステップS302、S304、S306、S308と同じであるため、詳細な説明は割愛する。
【0034】
このように、図2−bのようなスイッチでは、記録媒体を指定することができるが、そのスイッチ操作には細やかな作業を要求される。例えば、ハードディスクからBD/DVDに切替えようとしたが、スイッチを回し過ぎてSDカードを指定しまうなどの操作ミスは容易に起こり得る。また、年々小型化が進むビデオカメラにおいて、記録媒体の数だけスイッチを用意するのは困難になってきており、今後さらに記録媒体の数が増えたり、ビデオカメラの小型化が進んだ場合、図2−bのようなスイッチを設置することはできなくなることが想像される。
【0035】
以上、述べた通り、図2に示すような、一般的なハイブリッド式ビデオカメラにおける記録媒体切替えスイッチは、小型かつ多数の記録媒体に記録可能なビデオカメラにとって使い勝手に課題がある。そこで、本発明では記録媒体の切替え順序をユーザが自由に設定できるようにすることで、使い勝手を向上させる。
【0036】
図5は、ユーザ独自の記録媒体切替え順序で記録媒体を切替えるときの処理フロー例である。ユーザによって記録媒体の切替え操作が行われると、ステップS500では、記録媒体の切替えを初期設定(初期順序)に基づいて行うのか、ユーザ独自設定(ユーザ設定順序)に基づいて行うのかを確認する。どちらの設定に基づいて行うかの情報は、例えばビデオカメラのメニュー画面等からユーザが自由に設定変更できるものとし、設定情報はシステム制御部101の備えるRAMに記憶しておけばよい。ここで、ユーザによって記録媒体の切替え操作が行われるタイミングは、ユーザにより操作部が操作されたタイミングでもよく、その操作の後信号処理が行われるタイミングでもよい。
【0037】
この設定情報の確認の結果、初期設定に基づいて行う場合はステップS503、ユーザ独自設定に基づいて行う場合はステップS501に進む。ステップS501では、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報を読み出す。この設定情報の詳細については後述する。ここでは、仮にユーザ独自の設定情報が「ハードディスク→SDカード→ハードディスク」の順で切替えるように設定されていたものとする。次に、ステップS502では、前記読み出したユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報に基づき、記録媒体の切替え処理を行う。すなわち、現在の記録媒体がハードディスクであればSDカードに、現在の記録媒体がSDカードであればハードディスクに、それぞれ切替えて処理を終了する。一方、ステップS503では、記録媒体切替え順序の初期設定に基づき、記録媒体の切替え処理を行う。この記録媒体切替え順序の初期設定情報は、例えばシステム制御部101の備えるRAMに記憶しておき、初期設定情報が「ハードディスク→BD/DVD→SDカード→外部記憶媒体→ハードディスク」と遷移するように設定されている場合、現在の記録媒体がハードディスクであればBD/DVDに、現在の記録媒体がBD/DVDであればSDカードに、というように、どの記録媒体に記録するかを切替える。
【0038】
このように本発明では、記録媒体の切替え順序を、ユーザが自身の好みや利用シーンに応じて自由に変更することが可能であるため、使い勝手が良い。これは、特に使用可能な記録媒体の種類が多いビデオカメラであるほど効果的である。
【0039】
図5の処理を行うのは、図2−aに示した記録媒体切替えスイッチの場合、ユーザがスイッチを矢印方向に押し下げて情報を記録する記録媒体を切替える操作を行ったときであると良い。操作が容易であるからである。また、図2−bに示した記録媒体切替えスイッチの場合、スイッチを操作して、情報を記録する記録媒体の指定を切替えるときに行えば良い。すなわち、スイッチをハードディスクからBD/DVDに切替えたときに、ユーザ独自の記録媒体切替え順序で行うか否かを確認し、記録媒体の切替えを行う。このとき、スイッチがどの記録媒体にセットされているかは考慮せず、ユーザが設定した記録媒体切替え順序に基づいて切替えれば良い。つまり、ユーザが設定した記録媒体切替え順序(ユーザ設定順序)に基づいた切替え先の記録媒体と、操作されたスイッチが指し示す記録媒体の種類が異なる場合であっても、前記ユーザが設定した記録媒体切替え順序(ユーザ設定順序)に基づいた切替え先を優先して記録媒体を切替えるのである。これも、操作が容易であるからである。例えばスイッチがBD/DVDを指定していたとしても、記録媒体切替え順序に設定された記録媒体(例えばSDカード)に記録できるように制御する。このように、本発明は、図2−bのような記録媒体切替えスイッチにも適用することは可能である。しかし、スイッチが示す記録媒体と、実際に記録可能な記録媒体とが異なることでユーザが混乱を招くことも考えられる。そこで、例えば図6のようなスイッチにすると、より使い勝手が良い。
【0040】
なお、例えばSDカードを使用しないユーザがいた場合は、SDカードには遷移しないように設定してもよい。例えば、「ハードディスク→BD/DVD→外部記憶媒体→ハードディスク」と遷移するように設定する。この場合、SDカードスロットはあるが、ユーザの設定によってそのスロットは使用しないことになるが、ユーザによっては利便性を高めることができ、便利である。
【0041】
図6−aの例は、図2−bに釦を一つ追加し、該釦を押下することによってユーザ独自の順序に基づいて記録媒体を切替えるものである。この場合、スイッチがハードディスクを指していたときに該釦が押下されたら、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報に基づき、例えばSDカードに記録できる状態に遷移する。このときの処理フロー例は図7に示した通りであり、記録媒体切替え操作が行われたらステップS700においてユーザ独自順序に基づいて記録媒体を切替えるための釦が押下されたか否かを確認し、押下されていればステップS501、S502に進みユーザが独自に設定した順序で記録媒体を切替え、押下されていなければステップS503に進み初期設定された順序で記録媒体を切替える。
【0042】
図6−bの例は、図6−aの例からスイッチの構成を変更し、また、数を減らしたものである。記録媒体切替えを初期設定順序に基づいて行うか、ユーザ独自設定順序に基づいて行うかを選択するスイッチと、記録媒体切替え釦を設けている。スイッチが「初期設定」を指している場合は、記録媒体切替え釦を押下する度に記録媒体切替え順序の初期設定情報に基づいて記録媒体を切替える。一方、スイッチが「独自設定」を指している場合は、記録媒体切替え釦を押下する度に記録媒体切替え順序のユーザ独自設定情報に基づいて記録媒体を切替える。このような構成にすることで、ユーザの操作ミスや記録媒体選択の混乱を抑制することができる。なお、この実現手段としては、図6の例に示したように釦を新規に設置するのに限定されず、その他の手段で実現しても問題ない。例えば、ビデオカメラが有する既存の釦を代用して実現することも可能であり、二つの釦AとBとを同時に押下することで、図6−aのユーザ独自順序に基づいて記録媒体を切替える釦の代用としたり、図6−bの記録媒体を切替える釦の代用としても良い。制御の容易性や回路設計のスペース上有利になることもあるからである。また、図示していないが、現在どの記録媒体に記録する状態に設定されているかを示すためにLEDなどを用い、ハードディスクが選択されていた場合にはハードディスクに対応したLEDを点灯させるなどすると、さらに使い勝手が良い。あるいは、図6のようなスイッチと釦で記録媒体の切替えを行うのではなく、記録媒体の切替え時に、例えば図8のような記録媒体選択画面を表示するように構成しても構わない。ユーザは、図8の記録媒体選択画面において、どの記録媒体を使用するかを操作部120で選択し、記録媒体を切替えても良い。この場合、図5に示した処理フローを実行する必要はないが、設定情報に基づいて記録媒体を切替えるのに比べて図8の表示やユーザの選択などによって、切替えに時間がかかる難点があるため、どちらを使用するかはメーカやユーザの選択肢とすれば良い。しかし、どちらも多数の記録媒体を使用可能なビデオカメラにおいて簡単操作で好みに応じて記録媒体を切替えることができることに違いはない。
【0043】
次に、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報の詳細を説明する。この設定情報は、どの順序で記録媒体を切替えるかが分かりさえすれば良く、その体裁については特に限定されるものではない。
【0044】
図9は、設定情報をファイルとして作成するときの一例を示したものである。ファイルには、例えば「使用可能な記録媒体数」「記録媒体種類」「ユーザが使用する記録媒体数」「記録媒体切替え順」「使用中の記録媒体」などの情報を記しておく。ここで、ユーザによって記録媒体の切替え操作が行われたときには、ファイルを読み出し、ファイル内の記述に従って記録媒体の切替えを行う。図9の例では、現在使用中の記録媒体が「3」のSDカードであり、記録媒体切替え順序によると「3」の次は「4」であることから、「4」の外部記録媒体に切替えるように制御する。もちろん、これらの情報は一つのファイルに記録しておいても良いし、複数のファイルに分割して記録しておいても良い。そちらの方がファイルの管理が容易になることもあるからである。また、記録媒体の切替えを行った場合や、ユーザが記録媒体切替え順序を変更した場合など、ファイルの更新が必要な場合には適宜ファイル内容を更新する。なお、ファイルが何らかの事象によって破壊される恐れがあるため、バックアップ用ファイルを作成しておいても良い。例えば、ファイルの更新を行う際には、更新前のファイルをバックアップファイルとして残しておくようにすると、万が一、正ファイルが破壊されて読めなくなった場合でも、バックアップファイルを正ファイルとすることで一つ前の状態に復帰することができ、使い勝手が良い。
【0045】
図9のようなファイルにする場合、情報量が多くなるためにファイルサイズが大きくなってメモリ容量を圧迫したり、ファイルの管理で制御が複雑になる可能性がある。そこで、情報量を必要最低限にしたビット表現で制御する例を図10に示す。図10では、「0x2D」という情報のみで制御する例を示す。ここで、「0x2D」は、各2ビットから成る、4つの情報を組み合わせたものであり、下位ビットから順に第1の記録媒体、第2の記録媒体、第3の記録媒体、第4の記録媒体を表している。まず、第1の記録媒体はビット表現で「01」、すなわちハードディスクである。したがって、電源起動直後はハードディスクで起動するように制御する。第2の記録媒体はビット表現で「11」、すなわちSDカードである。したがって、第1の記録媒体であるハードディスク使用時にユーザが記録媒体切替え操作を行ったときには第2の記録媒体であるSDカードへと切替えるように制御する。次に、第3の記録媒体はビット表現で「10」、すなわちBD/DVDである。したがって、第2の記録媒体であるSDカード使用時にユーザが記録媒体切替え操作を行ったときには第3の記録媒体であるBD/DVDへと切替えるように制御する。第4の記録媒体はビット表現で「00」、すなわち何も指定されていない。したがって第3の記録媒体であるBD/DVD使用時にユーザが記録媒体切替え操作を行ったときには第4の記録媒体は無視し、第1の記録媒体であるハードディスクへと切替えるように制御する。このように、ビット表現を用いることで、少ない情報量で記録媒体の切替え制御を行うことができる。なお、図10の例では第4の記録媒体に何も指定されておらず、3つの記録媒体間での切替えを行ったが、もちろん第4の記録媒体として外部記憶媒体などに切替えるように設定し、制御することも可能である。但し、記録媒体の数が増えると各記録媒体を図10の例のように2ビットでは表現し切れなくなることが考えられる。その対処法としては、各記録媒体を表現するビット数を3ビットや4ビットなどに増やせば良い。また、この情報はシステム制御部101の備えるRAMなど、読み出し/書き込みが容易なメモリに記憶しておけば良く、特に、ファイル形式では記憶できないメモリにも情報を記憶しておくことができる点が便利である。もちろん、図10と同じ内容、すなわち「0x2D」という情報をファイルとして記憶しても良い。
【0046】
なお、これまではユーザが自身の手で記録媒体の切替え順序を設定することを前提としてきたが、ビデオカメラに予め記録媒体の切替え順序パターンを用意しておき、それをユーザに選択させても良い。この場合、例えば「どの順序で切替えますか?」などのメッセージを表示し、予め用意した切替え順序の候補の中から、ユーザに好みのものを選んでもらえば良い。また、その際には、「ハードディスクに記録してSDカードにダビングする方にオススメ」など、各切替え順序の候補について、想定される利用シーンをユーザに示すようにすると、さらに使い勝手が良い。
【0047】
また、ユーザの記録媒体利用状況を統計化し、その結果から記録媒体切替え順序を作成するようにしても良い。例えば、ユーザがハードディスクとSDカードを頻繁に利用するという傾向が見られたのあれば、その傾向に基づいて、ハードディスクから記録媒体を切替える際には、SDカードに切替えるように制御することもできる。このようにすることで、ユーザの手を煩わせることなく、ユーザの使い方に即した記録媒体の切替えが可能になる。以上、述べたような構成にすることで、ユーザはさらに簡単かつ確実に好みの順序で記録媒体を切替える設定にすることが可能となり、使い勝手が良い。
【0048】
以上に述べた通り、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報を作成し、ユーザが記録媒体切替え操作を行った際に該情報を読み出し、該情報に基づいて記録媒体切替え制御を行うことで、簡単操作で好みに応じた記録媒体の切替えが可能なビデオカメラを提供することができる。
【0049】
また、上記説明では、ある特殊な操作を行った場合、例えば図6−aの釦を押下するなどによってユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報を用いて記録媒体の切替えを行うこととしていたが、これに限定されるものではなく、様々な変形例が考えられる。例えば、メニュー画面から「記録媒体の切替え設定」を選択し、「初期設定」と「独自設定」とをユーザに選択できるようにし、「独自設定」が選択された場合には、その設定を変更しない限り、特殊な操作をせずとも常にユーザ独自の記録媒体切替え順序に基づいて記録媒体を切替えるように制御しても良い。
【0050】
また、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報は、複数記憶できるようにしておくと使い勝手が良い。例えば、運動会などのイベントにビデオカメラを利用するシーンを想定して説明する。運動会前日の準備のときには、記録媒体を切替えるような操作は頻繁には行わないことが考えられるため、初期設定で動かしていても良いだろう。しかし、運動会の本番では、撮影中にある記録媒体の容量が一杯になってしまい、すぐ別の記録媒体に切替えるなどの慌しい場面が多く発生することが予想されるため、当日用意するメディアの種類や数に応じた独自の順序で記録媒体を切替えるように設定しておいた方が都合が良い。また、帰宅後に記録した映像を再生して楽しんだり、データを保存用の記録媒体にダビングする場合には、ユーザ独自かつ撮影中とは異なる順序で記録媒体を切替えるように設定しておいた方が都合が良い。この例のように、「撮影用」「再生用」「ダビング用」など、その利用シーンに応じたユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報を設定できるようにすると使い勝手が良い。
【0051】
さらには、日付情報や時間情報とリンクさせて、どの記録媒体切替え順序設定情報を使用するかを変更するようにしても良い。例えば、運動会のような特殊なイベントのときには、その一日だけ、もしくはその日の9時から16時の間だけは、「運動会用」「撮影用」などの予めユーザが設定しておいた記録媒体切替え順序設定情報に基づいて記録媒体を切替えるように制御し、その日、もしくは所定の時間帯を過ぎた後は初期設定に基づいて記録媒体を切替えるように制御しても良い。
【0052】
また、記録媒体の切替えを行う際に、記録媒体の残量を確認すると、さらに詳細な制御ができる。例えば、ユーザ操作によって記録媒体の切替えを行う際、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報によれば、次はハードディスクに切替えるべきであったとする。しかし、切替え先として指定されたハードディスクの残量がない場合、仮にハードディスクに切替えたとしても情報を記録できないことから、ハードディスクへの切替えはキャンセルし、その次に切替えるべき記録媒体に切替えるように制御しても良い。もちろん、記録媒体の切替えに際して、切替え先の記録媒体の残量を確認するか否かや、残量がなかった場合には該記録媒体への切替えをキャンセルするか否かなどは、ユーザが自由に設定できるようにすると非常に使い勝手が良い。さらには、残量不足によって記録媒体の切替えをキャンセルする際には、モニタ部119にメッセージを表示するなどして、ユーザに通知すると使い勝手が良い。
【0053】
この他、情報記録再生装置が有する電源(バッテリ)の残量を取得する手段を有し、この手段が取得した電源残量に応じて切替え順序を変更させてもよい。例えば光ディスクに記録再生する場合はハードディスクに記録再生するよりも一般的に大きな消費電力を要する。また、ハードディスクと半導体メモリを比較した場合では、半導体メモリの方が小さな消費電力で記録再生が可能である。そのため、もし電源残量が少ない場合はその量に応じてハードディスクや半導体メモリ等、所望の消費電力を満足できる記録媒体に切替えることとすれば不意の電力不足を回避することができ、ユーザ利便性が向上するからである。
【実施例2】
【0054】
実施例1では、記録媒体を切替えるときに、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報を読み出し、前記読み出した情報に基づいて切替えることで、ユーザ好みの順序で記録媒体を切替え可能なビデオカメラについて説明した。しかし、ビデオカメラは一般的に家族で一台を共有するなど、複数のユーザが一台のビデオカメラを使用することが容易に起こり得る。このとき、ユーザごとに好みや癖が異なり、また、ビデオカメラをどの程度使いこなせるか、すなわちヘビーユーザかライトユーザかの違いもある。また、前述の通り、一人のユーザが利用シーンに応じて記録媒体切替え順序を使い分ける、すなわち一ユーザに対して複数の記録媒体切替え順序設定情報を必要とする場合もある。
【0055】
本実施例では、さらに使い勝手を向上させるための一つの例として、画像認識機能を備えたビデオカメラ100における記録媒体切替え処理の操作方法について述べる。なお、本実施例は、実施例1で説明した内容を基本として、さらに発展させたものであるため、実施例1の内容は本実施例にもすべて適用可能である。
【0056】
図11は、画像認識機能を有する情報記録再生装置の例を示す図である。この図は、図1の情報記録再生装置に1100の画像認識部を追加し、システム制御部101と接続したものであり、実施例1と同様の部分については同じ番号を付して説明を省略する。画像認識部1100は、被写体やAVデータから特定の画像を認識したり、人物の指紋や虹彩等の画像を予め登録してある画像パターンと照合することで生体認証を行ったりできる。このような画像認識機能を搭載することによって、ビデオカメラ100は新しい機能を提供することができ、ユーザの使い勝手が向上する。
【0057】
まず、画像パターンの照合によって生体認証を行い、特定のユーザを識別する例を述べる。これは、現在では、主にPCなどの機密情報が含まれた情報端末に搭載されることが多い。ビデオカメラも、プライベートな情報を記録するものであるため、今後は起動時に生体認証することがスタンダードになる可能性が高い。また、単に機密情報を守るだけでなく、ユーザごとにビデオカメラの制御を変更するなど、使い勝手向上に応用することもできる。例えば、家族4人で一台のビデオカメラを共有していると仮定した場合、4人のうちの誰が使用しているのかを生体認証によって識別し、ユーザごとに制御を変更することによって、各ユーザが使いやすい環境を提供することができる。
【0058】
図12は、画像認識機能を有するビデオカメラ100において、生体認証によってユーザを識別するためのユーザ認証装置を設置した例を示す図である。図12−aは図6−aに、図12−bは図6−bに、それぞれユーザ認証装置を追加したものである。このユーザ認証を行うビデオカメラ100は、ユーザ認証を行わずスイッチ操作を行えばユーザ認証装置がないビデオカメラと同等に振る舞うし、ユーザ認証装置とスイッチを組合わせた操作によって制御することもできるし、ユーザ認証装置と記録媒体切替え釦を組合わせた操作によって制御することもできる。もちろん、ユーザ認証装置の設置方法は、これに限定されず、例えば、記録媒体選択スイッチとユーザ認証装置を一つにし、ユーザ認証装置を備えた記録媒体選択スイッチを設けても良いし、ユーザ認証装置を備えた記録媒体切替えボタンを設けても良い。該ユーザ認証装置は、例えばビデオカメラの起動時にユーザの指紋や指の静脈を用いたパターン照合によって、今ビデオカメラを使用しているのが誰であるかを特定することができる。ここで、ユーザ認証装置によってユーザを特定することができたため、ユーザごとに制御を変更することができる。具体的には、実施例1で述べたユーザ独自の記録媒体切替え順序を一台のビデオカメラで複数のユーザについて設定でき、前記設定した切替え順序に基づいて記録媒体を切替えることができる。
【0059】
図13は、ユーザ独自の順序で記録媒体切替えが可能なビデオカメラにおいて、ユーザ認証装置を活用して記録媒体切替え処理を行う場合の処理フロー例である。この処理フローは、図5で示した処理フローに対してステップS1300を追加、ステップS501をステップS1301に変更したものである。まず、記録媒体切替え処理を開始すると、ステップS1300においてユーザ認証処理を行う。ユーザ認証処理とは、記録媒体の切替え処理を行ったユーザが誰であるかを特定することであり、その方法の詳細は前述の通りである。次に、ステップS500においてユーザ独自の順序で記録媒体切替えを行うと判断された場合、ステップS1301に進む。ステップS1301では、ステップS1300で特定したユーザが、独自に設定した記録媒体切替え順序設定情報を読み出す。次に、ステップS502では、前記読み出した各ユーザが独自に設定した記録媒体切替え順序設定情報に基づいて、記録媒体の切替えを行う。ここで、ステップS1301で読み出すユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報は、実施例1で述べた内容の通りで問題なく、例えば図9や図10で示した情報が得られれば良い。しかし、前記設定情報の管理方法は変更する必要があり、前記設定情報をユーザごとに管理する。例えば、図9のようなファイル形式の情報の場合、実施例1ではユーザが誰であるかを意識することなくファイル単独で管理すれば良かったが、本実施例では、ユーザとファイルとを関連付けて記憶し、管理しなければならない。その管理の方法の一例としては、ユーザごとにファイル管理用のディレクトリを用意し、そのディレクトリ内にユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報ファイルを格納することがある。すなわち、ユーザAが設定した前記設定情報ファイルはディレクトリA、ユーザBが設定したファイルはディレクトリBというように管理すれば良い。もちろん、ファイルに記載する情報を図9に示したものに追加し、ファイルの中にユーザ名とそのユーザが設定した記録媒体切替え順序とを対応付けて記載するようにしても良い。また、図10のようにビット表現で制御する場合、実施例1ではファイル形式のときと同様にユーザが誰であるかを意識することなく管理していたが、本実施例では、ユーザとビット情報とを関連付けて記憶し、管理しなければならない。その管理方法の一例としては、ビット情報を記憶するメモリのアドレスをユーザごとに変えることが挙げられる。例えば、ユーザAの記録媒体切替え順序設定情報をアドレスの0番地に記憶し、ユーザBの設定情報をアドレスの100番地に記憶しておく。そこで、ステップS1300のユーザ認証の結果、ビデオカメラを使用しているユーザがBであると判定したならば、ユーザBの設定情報を記憶したアドレス、すなわち100番地から情報を読み出すように制御する。
【0060】
以上、述べた通り、画像認識機能を有するビデオカメラでは、ビデオカメラを使用しているユーザを特定することが可能であり、記録媒体の切替えを行う際には、特定したユーザに対応した記録媒体切替え順序設定情報に基づいて制御することによって、複数のユーザにとって使い勝手の良いビデオカメラを提供することができる。
【0061】
また、画像認識機能を有するビデオカメラは、前記生体認証の他にも様々な応用が可能である。例えば、被写体が人物であることを認識し、さらには被写体の顔や身体的な特徴から、その人物が誰であるかまでを特定することができる。そこで、前記生体認証によってユーザを特定する代わりに、ユーザ自身を被写体としてビデオカメラに情報を取り込み、ユーザを特定することが考えられる。このとき、ユーザの顔や身体的な特徴からユーザを特定することができる。特定したユーザに応じて、記録媒体の遷移順序を変更する処理の詳細については、生体認証を例に述べた通りであり、ここでの説明は割愛する。それ以外にも、文字を被写体として取り込むことでユーザを特定することも可能であり、ビデオカメラ使用開始時にユーザAのフルネームが書かれた文字情報をビデオカメラに取り込むことで、ビデオカメラを使用するユーザがユーザAであると特定することもできる。しかし、生体認証や顔の特徴からユーザを特定するのに比べると確実性には劣る。それ以外にも、音声認識機能を有するビデオカメラでは、ユーザの声によってユーザを特定することも可能である。さらには、画像認識機能などの特殊な機能を用いなくとも、ユーザごとに登録した特殊なキー操作でユーザを特定することも可能である。例えば、操作部120のキーAとBとCとを同時に5秒間押し続けたならばユーザAであると判断したり、キーDとEを同時に3回押した後にキーFを3秒間押し続けたならばユーザBであると判断するように制御すれば良い。使用するキー操作は、なるべく通常の使い方ではあり得ない操作であることが望ましい。誤動作防止のためである。このように、画像認識機能などの特殊な機能がない場合でも、ユーザを特定し、特定したユーザごとにビデオカメラの制御を変更して使い勝手を向上することができる。しかし、ユーザを特定する上での確実さや容易さの点で、画像認識機能を使う方法が最も効果的である。
【0062】
なお、図13の処理の前には、ユーザ認証を行うために必要な画像パターンの登録等は済ませてあるものとする。また、図13の例では、ステップS500の前にステップS1300のユーザ認証処理を行うこととしたが、もちろん、ステップS500の後で行うようにしても良い。その場合は、ステップS500においてユーザ独自の記録媒体切替えを行うと判断した後で、ユーザ認証処理を行うと良い。すなわち、ユーザから、ユーザ独自の記録媒体切替えを行うと指示を受け、その指示をしたユーザは誰かを識別するためにユーザ認証処理を行うのである。このユーザ認証によって、ユーザごとに記録媒体切替え順序を変更するように制御することができる。
【0063】
以上、本発明の好適な実施例を説明した。本発明によれば、複数の記録媒体に記録可能な情報記録再生装置において、第1の記録媒体に情報を記録可能な状態から、第1の記録媒体とは別の記録媒体に情報を記録可能な状態への遷移を効率良く行い、ユーザが希望する記録媒体に対して情報を記録できるようにする、すなわち「撮りたいときに撮りたい記録媒体に撮れる」情報記録再生装置及びその操作方法を提供することが可能となる。
【0064】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】ビデオカメラのブロック図
【図2】ビデオカメラの記録媒体切替えスイッチ例を示す図
【図3】記録媒体を指定不可能なビデオカメラの記録媒体切替え処理フロー例を示す図
【図4】記録媒体を指定可能なビデオカメラの記録媒体切替え処理フロー例を示す図
【図5】ユーザ独自の順序で記録媒体の切替えが可能なビデオカメラの記録媒体切替え処理フロー例を示す図
【図6】ユーザ独自の順序で記録媒体の切替えが可能なビデオカメラのスイッチ例を示す図
【図7】ユーザ独自の順序で記録媒体の切替えを行う釦を備えたビデオカメラの記録媒体切替え処理フロー例を示す図
【図8】記録媒体選択画面の例を示す図
【図9】ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報ファイルの例を示す図
【図10】ビット表現を用いた記録媒体切替え順序設定情報の例を示す図
【図11】画像認識部を有するビデオカメラのブロック図
【図12】ユーザ認証装置を有するビデオカメラのスイッチ例を示す図
【図13】ユーザ認証を活用したビデオカメラの記録媒体切替え処理フロー例を示す図
【符号の説明】
【0066】
100…ビデオカメラ、101…システム制御部、102…撮像素子、103…映像入出力端子、104…映像圧縮伸張部、105…音声入出力端子、106…音声圧縮伸張部、107…多重/分離部、108…ハードディスクドライバ部、109…ハードディスク、110…光ディスクドライバ部、111…光ディスク装填部、112…光ディスク、113…半導体メモリドライバ部、114…半導体メモリ装填部、115…半導体メモリ、116…通信部、117…通信入出力端子、118…外部記録装置、119…モニタ部、120…操作部、121…電源部
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報記録再生装置及びその操作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「1の記録媒体の記録可能時間を超えた長時間の映像を録画することができる複合記録装置、複数種類の記録媒体に記録された映像を同時に視聴することができる複合再生装置、及び複数種類の記録媒体に記録された映像を編集することができる複合記録再生装置を提供する。」という課題に対し、「8mmビデオテープ、DVC及びDVDに映像データを読み書きする8mm処理部30、DVC処理部40及びDVD処理部50を備え、1の記録媒体の記録可能残量を超えて映像を録画する場合、一の記録媒体の記録可能残量が少なくなった場合に映像データの記録先を他の記録媒体に切り替える。」という解決手段を用いることが記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2005−260719号公報([要約]等)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、記録媒体としてDVDやBDに代表される光ディスクメディアを採用したビデオカメラが登場している。また、小型ハードディスクの記録容量も年々増加しており、AVデータの記録媒体としてハードディスクを採用したカメラ、いわゆるハードディスクカメラも登場してきている。さらには、SDHCカードに代表される半導体メモリが、従来からの携帯の便利さに加えて大容量化と低価格化が進み、AVデータの記録媒体として採用され始め、いわゆる半導体メモリカメラとして普及してきている。
【0005】
これらのビデオカメラは、採用する記録媒体ごとに長所と短所を備えている。例えば、ハードディスクカメラでは、光ディスクカメラや半導体メモリカメラに比べて大容量のデータを保存できる長所があるが、多くの場合は取り外しができないため、データの持ち運び難さやデータの長期保存に適さない短所がある。一方、光ディスクカメラや半導体メモリカメラは、保存可能なデータ量の少なさがハードディスクカメラに比べた短所であるが、記録媒体を持ち運びし易くレコーダなどの他機器との互換性に優れ、データの長期保存にも適する長所がある。
【0006】
ところで、複数の記録媒体を搭載したビデオカメラがある。このようなビデオカメラは、ハイブリッド式ビデオカメラと呼ばれることが多い。ハイブリッド式ビデオカメラに搭載される記録媒体としては、光ディスクとハードディスク、ハードディスクと半導体メモリ、光ディスクと半導体メモリ、といった2種類の組み合わせである場合の他、光ディスクとハードディスクと半導体メモリの3種類の場合もある。このようなハイブリッド式ビデオカメラでは、例えば、ハードディスクに記録したAVデータを、外部のダビング機器などを使わずに、ビデオカメラ一台で光ディスクや半導体メモリにダビングすることが可能である。そのため、ハードディスクの記録容量の大きさと光ディスクや半導体メモリの持ち運びや保存の容易さという、両者の長所を補完的に利用することが可能となる。
【0007】
しかし、ハイブリッド式にすることで、ユーザは記録媒体が2つ以上あることの長所が得られる一方で、操作が煩雑になったり、どの記録媒体を使えば良いのか迷ったりすることが多くなる。この短所は、ビデオカメラが備える記録媒体の数が多くなるほど顕著に表れるものである。
【0008】
このように、使用可能な記録媒体の数が多くなると、例えば、一旦ハードディスクにデータを記録した後、次は半導体メモリに記録しようと考えたが、操作を誤って光ディスクに記録する状態へと遷移してしまうことが起こりがちである。あるいは、ビデオカメラの構造上、ハードディスクから半導体メモリへの直接の遷移はできず、ハードディスクから一旦光ディスクに記録する状態を経由しないと半導体メモリへ遷移できない場合もある。希望する記録媒体へのモード遷移が効率良く行えず、遷移に時間がかかるということは、「撮りたいときに撮れる」ことが前提となるビデオカメラにとっては注目すべき課題である。この点、特許文献1では記録媒体の残量がなくなった場合に記録媒体をユーザ設定順序によって自動で切替える記載はあるものの、ユーザが記録媒体を手動で切替えたいときにユーザ設定順序で切替える旨の記載はない。
【0009】
そこで本発明は、情報記録再生装置複数の記録媒体間での遷移を効率良く行い、使い勝手のよい情報記録再生装置及びその操作方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本情報記録再生装置発明によれば、例えば、ユーザ好みの順序で記録媒体の切替えを行うためのユーザ設定順序を記録して、これに基づいて記録媒体の切替えを行う。
【0011】
より具体的には、記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザが記録媒体を切替える操作を行った場合、ユーザ好みの順序で記録媒体を切替えることができ、使い勝手のよい情報記録再生装置及びその操作方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
情報記録再生装置の例としては、光ディスクカメラ、ハードディスクカメラ、半導体メモリカメラ、その他静止画あるいは動画を撮影するカメラ装置等がある。あるいは、音声を記録する音声記録装置がある。
【0014】
本実施例においては、情報記録再生装置の例として、ハードディスクを内蔵し、BD(Blu-ray Disc(登録商標))/DVD(Digital Versatile Disc)を読み書き可能な光ディスクドライブと、半導体メモリを読み書き可能な半導体メモリスロットと、ネットワーク上の外部ストレージにデータ記録可能なネットワーク接続部とを備えたハイブリッド式デジタルビデオカメラ(以下、単にビデオカメラともいう)を用いて説明するが、これに限定されず、例えは光ディスク・ハードディスク・半導体メモリ等複数の記録媒体を有する据え置き型レコーダ等の装置にも適用可能である。
【0015】
本ビデオカメラは、入学式や卒業式、運動会や学芸会などの子供の学校行事、誕生会や結婚式などの祝いの行事、行楽地への旅行の他、小さな子供が居る家庭内での日常生活と言った、一般的なビデオカメラの利用シーンにおいて特に有効である。しかし、本発明は決してこれに限定されるものではない。
【0016】
また、本発明の情報記録再生装置で使用可能な記録媒体は、ハードディスク、光ディスク、半導体メモリ、ネットワーク上の外部ストレージに限定されるものではなく、その他の記録媒体を使用しても同じ効果が得られる。また、複数の記録媒体を使用可能な情報記録再生装置であれば、使用可能な記録媒体の種類や組み合わせは限定されるものではない。
【実施例1】
【0017】
図1−aにおいて、100はビデオカメラである。101はシステム制御部であり、CPU(Central Processing Unit)やメモリを持ち、システム全体を制御する。102は撮像素子(センサ)であり、被写体を撮像し、撮像情報を光信号から電気信号に変換するとともに、アナログ電気信号をデジタル信号に変換する。このように撮像素子(センサ)は被写体を撮像し、映像情報を生成する。103は映像入出力端子であり、104の映像圧縮伸張部において圧縮・伸張されたデジタル映像信号の入出力を行う。105は音声入出力端子であり、106の音声圧縮伸張部において圧縮・伸張されたデジタル音声信号の入出力を行う。107は多重/分離部であり、映像圧縮伸張部104および音声圧縮伸張部106からそれぞれ出力される映像圧縮データと音声圧縮データを多重化してストリームデータを生成し、あるいはストリームデータを映像圧縮データと音声圧縮データに分離して、それぞれのデータを映像圧縮伸張部104および音声圧縮伸張部106に入力する。
【0018】
108はハードディスクドライバ部であり、AVデータ記録時には、システム制御部101を介して多重/分離部107が生成したストリームデータや各種の情報ファイルを所定の形式でハードディスク109に書き込み、あるいはAVデータ再生時には、ハードディスク109に記録されているストリームデータや各種の情報ファイルを読み出す。111は光ディスク装填部であり、BDやDVDなどの光ディスク112について挿脱自在に装填できる。110は光ディスクドライバ部であり、AVデータ記録時には、システム制御部101を介して多重/分離部107が生成したストリームデータや各種の情報ファイルを所定の形式で光ディスク112に書き込み、あるいはAVデータ再生時には、光ディスク112に記録されているストリームデータや各種の情報ファイルを読み出す。また、113は半導体メモリドライバ部、114は半導体メモリ装填部、115はSDカードやSDHC(SD High-Capacity)カードなどの半導体メモリであり、前記光ディスクの制御と同様に、ストリームデータや各種情報ファイルを半導体メモリに読み書きする制御を担う。
【0019】
ここで、映像圧縮伸張部104、音声圧縮伸張部106、多重/分離部107、ハードディスクドライバ部108、光ディスクドライバ部110、半導体メモリドライバ部113は、回路としてハードウェア的に動作を実行する構成にしても良いし、システム制御部101にプログラムとして記憶し、ソフトウェア的に処理を実行する構成としても良い。制御の容易性や回路設計のスペース上有利になることもあるからである。図1−bにシステム制御部101の内部詳細の一例を示す。122は、現在どの記録媒体が記録する状態にあるかを知るために記録媒体情報を取得する取得部であり、123は、複数の記録媒体を切替える順序をユーザが好みに応じてユーザ設定順序に設定できる設定部、124は電源部の残量を取得する電源残量取得部である。ここでは一例としてこれら122〜124をシステム制御部101のプログラムとして記憶し、ソフトウェア的に処理を実行する構成としたが、回路やとしてハードウェア的に動作を実行する構成にしても良い。また、操作部120やモニタ部119を用いてこれらのハードウェアとしてもよい。制御の容易性や回路設計のスペース上有利になることもあるからである。
【0020】
ハードディスク109、光ディスク112、半導体メモリ115には、主に映像情報や音声情報といったAVデータをデジタル的に情報量圧縮したファイルや、それらのAVデータの管理情報などが記録されている。なお、本実施例では、光ディスクとしてBDやDVDを例に説明を行うが、その種類は特に限定されるものではなく、例えば、HD(High Definition)−DVDなどの他の光ディスクであっても良く、その場合でも同様の効果が得られる。また、本実施例でハードディスクは、ビデオカメラに内蔵されている場合について説明したが、内蔵型に限定する必要はなく、着脱式でも良い。着脱式であれば、ハードディスクに記録されたデータを持ち運ぶことができるため、データを他の機器に移すことも容易である。
【0021】
116は通信部であり、通信入出力端子117を介して、情報処理装置などの他の機器との通信処理を行う。118は外部記録装置であり、例えば、ファイルサーバや、ビデオレコーダ、ホームサーバ等の記録媒体を備えた情報記録再生装置である。もちろん、この装置がビデオカメラであっても良く、例えば図1−aのビデオカメラ同士で情報を送受信することも可能である。
【0022】
119はモニタ部であり、ビデオカメラ100のメニューなどのGUI(Graphical User Interface)、または記録時には、撮像素子102で入力される映像情報、または再生時には、光ディスクやハードディスク、半導体メモリから再生された映像情報などを表示する。
【0023】
電源部121は、電池や交流電源といった記録再生装置を駆動するための電源を供給する。
【0024】
120は、操作部であり、例えば、ボタンやトグルスイッチ、ロータリースイッチ、スライドスイッチ等のスイッチで構成する。また、119のモニタ部にタッチパネルを供える構成を併用してもよい。この操作部120は、ビデオカメラにおける一般的な撮影ボタン等、情報の記録指示を行うためのスイッチを含むものとする。また、複数の記録媒体、複数の記録再生部(:ハードディスクドライブや光ディスクドライブ、半導体メモリを指す)を切替える場合にもこの操作部を操作するものとする。さらに、記録媒体の切替えをユーザが設定した設定(ユーザ設定順序)に基づいて行うのか、それとも情報記録再生装置が予め有していた初期設定(初期順序)に基づいて行うのか、を選択する選択部としても用いることとする。
【0025】
図2は、ビデオカメラ100における、記録媒体切替えスイッチの例を示す図である。ユーザは、該スイッチを操作することによって、複数ある記録媒体(記録再生部)のうちどの記録媒体(記録再生部)に情報を記録するかを選択するものとする。
【0026】
図2−aは、電源の「OFF」と「ON」を示すスイッチがあり、記録媒体ごとのスイッチがない例を示す。このようなスイッチの例では、ユーザがスイッチを矢印方向に押し下げることで情報を記録する記録媒体が切替わる。この場合、ユーザの操作は簡略であり、操作ミスが起こりにくい長所がある。一方、ユーザはどの記録媒体に情報を記録するかをスイッチの操作で指定することができない短所がある。この短所およびその解決方法については、詳細を後述する。
【0027】
図2−bは、電源の「OFF」の他、どの記録媒体に情報を記録するかを指定するためのスイッチがある例を示す。このようなスイッチの例では、ユーザがスイッチを回転させ、記録したい記録媒体にスイッチを合わせることで情報を記録する記録媒体が切替わる。この場合、ユーザは記録したい記録媒体を指定できる長所がある。一方、ユーザの操作は図2−aの例に比べて煩雑であり、操作ミスが起こり易い短所がある。この短所およびその解決方法については、詳細を後述する。
【0028】
なお、図中には、「BD/DVD」「SD」等の標記があるが、これはあくまで光ディスク112や半導体メモリ115の例である。また、図中の「Net」は通信部116によって、外部記録装置118に情報を記録するためのスイッチの例である。
【0029】
図3は、図2−aに示した記録媒体切替えスイッチによる記録媒体切替え処理フロー例である。
【0030】
まず、ステップS300において現在どの記録媒体に記録する状態にあるかを知るために記録媒体情報を取得する。この情報は、例えばシステム制御部101の備えるRAM(Random Access Memory)に保存されているものとする。次に、ステップS301において、前記読み出した記録媒体情報がハードディスクであった場合にはステップS302、ハードディスクでなかった場合にはステップS303に進む。ステップS302では、記録媒体の切替え処理を行い、ここではハードディスクから光ディスクであるBD/DVDへ切替える。ここで、記録媒体の切替え処理とは、ハードウェア(記録再生部等)とソフトウェアともに制御を変更することである。ハードディスクからBD/DVDに切替えるのであれば、切替え元であるハードディスクに関連するハードウェアとソフトウェアを動作しないようにし、切替え先であるBD/DVDに関連するハードウェアとソフトウェアを動作させるようにすることである。なお、以下の説明で使用するステップS304、S306、S308の切替え処理もステップS302で行う処理と目的は同じである。詳細な説明は割愛するが、切替え元と切替え先の記録媒体に応じて、制御変更すべきハードウェアとソフトウェアが異なるのは言うまでもない。ステップS303では、前記読み出した記録媒体情報がBD/DVDであればステップS304に進んでSDカードに記録するように切替え、BD/DVDでなければステップS305に進む。ステップS305では、前記読み出した記録媒体情報がSDカードであればステップS306に進んで通信部を介して接続した外部記憶媒体に記録するように切替え、SDカードでなければステップS307に進む。ステップS307では、前記読み出した記録媒体情報が通信部を介して接続した外部記憶媒体であればステップS308に進んでハードディスクに記録するように切替える。ステップS302、S304、S306、S308の各記録媒体への切替え処理後は、ステップS309にて記録媒体情報を更新し、処理を終了する。記録媒体情報の更新とは、例えば、ステップS301からS302を経てきたのであれば、RAMに保存している記録媒体情報をハードディスクからBD/DVDへと更新することである。
【0031】
このように、図2−aのようなスイッチでは、記録媒体を指定することができず、記録媒体の切替えは予め定められた順序で行われることになる。図3の例では、ハードディスク→BD/DVD→SDカード→外部記憶媒体→ハードディスク→・・・の固定順序でしか切替えができない。すなわち、ハードディスクを使用していたユーザが、次はSDカードに記録したいと考えた場合、一旦BD/DVDに切替えてからでないとSDカードに情報を記録することができず、非常に不便である。もちろん、ビデオカメラによっては、ハードディスク→SDカード→外部記憶媒体→BD/DVD→ハードディスク→・・・等の別の固定順序で切替わることも考えられるが、この場合でも、固定順序であることに変わりはないため、ハードディスクからSDカードに切替えるときには不便さを感じなくても、ハードディスクからBD/DVDに切替えるときには不便さを感じることになる。
【0032】
図4は、図2−bに示した記録媒体切替えスイッチによる記録媒体切替え処理フロー例である。
【0033】
まず、ステップS400において現在スイッチが、どの記録媒体に記録する状態にあるかを知るためにスイッチ情報を取得する。次に、ステップS401において、前記取得したスイッチ情報がハードディスクであった場合にはステップS402、ハードディスクでなかった場合にはステップS403に進む。ステップS402では、記録媒体の切替え処理を行い、ここではハードディスクから光ディスクであるBD/DVDへ切替える。ステップS403では、前記取得したスイッチ情報がBD/DVDであればステップS404に進んでSDカードに記録するように切替え、BD/DVDでなければステップS405に進む。ステップS405では、前記取得したスイッチ情報がSDカードであればステップS406に進んで通信部を介して接続した外部記憶媒体に記録するように切替え、SDカードでなければステップS407に進む。ステップS407では、前記取得したスイッチ情報が通信部を介して接続した外部記憶媒体であればステップS408に進んでハードディスクに記録するように切替える。ここで、ステップS402、S404、S406、S408の記録媒体切替え処理は、図3のステップS302、S304、S306、S308と同じであるため、詳細な説明は割愛する。
【0034】
このように、図2−bのようなスイッチでは、記録媒体を指定することができるが、そのスイッチ操作には細やかな作業を要求される。例えば、ハードディスクからBD/DVDに切替えようとしたが、スイッチを回し過ぎてSDカードを指定しまうなどの操作ミスは容易に起こり得る。また、年々小型化が進むビデオカメラにおいて、記録媒体の数だけスイッチを用意するのは困難になってきており、今後さらに記録媒体の数が増えたり、ビデオカメラの小型化が進んだ場合、図2−bのようなスイッチを設置することはできなくなることが想像される。
【0035】
以上、述べた通り、図2に示すような、一般的なハイブリッド式ビデオカメラにおける記録媒体切替えスイッチは、小型かつ多数の記録媒体に記録可能なビデオカメラにとって使い勝手に課題がある。そこで、本発明では記録媒体の切替え順序をユーザが自由に設定できるようにすることで、使い勝手を向上させる。
【0036】
図5は、ユーザ独自の記録媒体切替え順序で記録媒体を切替えるときの処理フロー例である。ユーザによって記録媒体の切替え操作が行われると、ステップS500では、記録媒体の切替えを初期設定(初期順序)に基づいて行うのか、ユーザ独自設定(ユーザ設定順序)に基づいて行うのかを確認する。どちらの設定に基づいて行うかの情報は、例えばビデオカメラのメニュー画面等からユーザが自由に設定変更できるものとし、設定情報はシステム制御部101の備えるRAMに記憶しておけばよい。ここで、ユーザによって記録媒体の切替え操作が行われるタイミングは、ユーザにより操作部が操作されたタイミングでもよく、その操作の後信号処理が行われるタイミングでもよい。
【0037】
この設定情報の確認の結果、初期設定に基づいて行う場合はステップS503、ユーザ独自設定に基づいて行う場合はステップS501に進む。ステップS501では、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報を読み出す。この設定情報の詳細については後述する。ここでは、仮にユーザ独自の設定情報が「ハードディスク→SDカード→ハードディスク」の順で切替えるように設定されていたものとする。次に、ステップS502では、前記読み出したユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報に基づき、記録媒体の切替え処理を行う。すなわち、現在の記録媒体がハードディスクであればSDカードに、現在の記録媒体がSDカードであればハードディスクに、それぞれ切替えて処理を終了する。一方、ステップS503では、記録媒体切替え順序の初期設定に基づき、記録媒体の切替え処理を行う。この記録媒体切替え順序の初期設定情報は、例えばシステム制御部101の備えるRAMに記憶しておき、初期設定情報が「ハードディスク→BD/DVD→SDカード→外部記憶媒体→ハードディスク」と遷移するように設定されている場合、現在の記録媒体がハードディスクであればBD/DVDに、現在の記録媒体がBD/DVDであればSDカードに、というように、どの記録媒体に記録するかを切替える。
【0038】
このように本発明では、記録媒体の切替え順序を、ユーザが自身の好みや利用シーンに応じて自由に変更することが可能であるため、使い勝手が良い。これは、特に使用可能な記録媒体の種類が多いビデオカメラであるほど効果的である。
【0039】
図5の処理を行うのは、図2−aに示した記録媒体切替えスイッチの場合、ユーザがスイッチを矢印方向に押し下げて情報を記録する記録媒体を切替える操作を行ったときであると良い。操作が容易であるからである。また、図2−bに示した記録媒体切替えスイッチの場合、スイッチを操作して、情報を記録する記録媒体の指定を切替えるときに行えば良い。すなわち、スイッチをハードディスクからBD/DVDに切替えたときに、ユーザ独自の記録媒体切替え順序で行うか否かを確認し、記録媒体の切替えを行う。このとき、スイッチがどの記録媒体にセットされているかは考慮せず、ユーザが設定した記録媒体切替え順序に基づいて切替えれば良い。つまり、ユーザが設定した記録媒体切替え順序(ユーザ設定順序)に基づいた切替え先の記録媒体と、操作されたスイッチが指し示す記録媒体の種類が異なる場合であっても、前記ユーザが設定した記録媒体切替え順序(ユーザ設定順序)に基づいた切替え先を優先して記録媒体を切替えるのである。これも、操作が容易であるからである。例えばスイッチがBD/DVDを指定していたとしても、記録媒体切替え順序に設定された記録媒体(例えばSDカード)に記録できるように制御する。このように、本発明は、図2−bのような記録媒体切替えスイッチにも適用することは可能である。しかし、スイッチが示す記録媒体と、実際に記録可能な記録媒体とが異なることでユーザが混乱を招くことも考えられる。そこで、例えば図6のようなスイッチにすると、より使い勝手が良い。
【0040】
なお、例えばSDカードを使用しないユーザがいた場合は、SDカードには遷移しないように設定してもよい。例えば、「ハードディスク→BD/DVD→外部記憶媒体→ハードディスク」と遷移するように設定する。この場合、SDカードスロットはあるが、ユーザの設定によってそのスロットは使用しないことになるが、ユーザによっては利便性を高めることができ、便利である。
【0041】
図6−aの例は、図2−bに釦を一つ追加し、該釦を押下することによってユーザ独自の順序に基づいて記録媒体を切替えるものである。この場合、スイッチがハードディスクを指していたときに該釦が押下されたら、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報に基づき、例えばSDカードに記録できる状態に遷移する。このときの処理フロー例は図7に示した通りであり、記録媒体切替え操作が行われたらステップS700においてユーザ独自順序に基づいて記録媒体を切替えるための釦が押下されたか否かを確認し、押下されていればステップS501、S502に進みユーザが独自に設定した順序で記録媒体を切替え、押下されていなければステップS503に進み初期設定された順序で記録媒体を切替える。
【0042】
図6−bの例は、図6−aの例からスイッチの構成を変更し、また、数を減らしたものである。記録媒体切替えを初期設定順序に基づいて行うか、ユーザ独自設定順序に基づいて行うかを選択するスイッチと、記録媒体切替え釦を設けている。スイッチが「初期設定」を指している場合は、記録媒体切替え釦を押下する度に記録媒体切替え順序の初期設定情報に基づいて記録媒体を切替える。一方、スイッチが「独自設定」を指している場合は、記録媒体切替え釦を押下する度に記録媒体切替え順序のユーザ独自設定情報に基づいて記録媒体を切替える。このような構成にすることで、ユーザの操作ミスや記録媒体選択の混乱を抑制することができる。なお、この実現手段としては、図6の例に示したように釦を新規に設置するのに限定されず、その他の手段で実現しても問題ない。例えば、ビデオカメラが有する既存の釦を代用して実現することも可能であり、二つの釦AとBとを同時に押下することで、図6−aのユーザ独自順序に基づいて記録媒体を切替える釦の代用としたり、図6−bの記録媒体を切替える釦の代用としても良い。制御の容易性や回路設計のスペース上有利になることもあるからである。また、図示していないが、現在どの記録媒体に記録する状態に設定されているかを示すためにLEDなどを用い、ハードディスクが選択されていた場合にはハードディスクに対応したLEDを点灯させるなどすると、さらに使い勝手が良い。あるいは、図6のようなスイッチと釦で記録媒体の切替えを行うのではなく、記録媒体の切替え時に、例えば図8のような記録媒体選択画面を表示するように構成しても構わない。ユーザは、図8の記録媒体選択画面において、どの記録媒体を使用するかを操作部120で選択し、記録媒体を切替えても良い。この場合、図5に示した処理フローを実行する必要はないが、設定情報に基づいて記録媒体を切替えるのに比べて図8の表示やユーザの選択などによって、切替えに時間がかかる難点があるため、どちらを使用するかはメーカやユーザの選択肢とすれば良い。しかし、どちらも多数の記録媒体を使用可能なビデオカメラにおいて簡単操作で好みに応じて記録媒体を切替えることができることに違いはない。
【0043】
次に、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報の詳細を説明する。この設定情報は、どの順序で記録媒体を切替えるかが分かりさえすれば良く、その体裁については特に限定されるものではない。
【0044】
図9は、設定情報をファイルとして作成するときの一例を示したものである。ファイルには、例えば「使用可能な記録媒体数」「記録媒体種類」「ユーザが使用する記録媒体数」「記録媒体切替え順」「使用中の記録媒体」などの情報を記しておく。ここで、ユーザによって記録媒体の切替え操作が行われたときには、ファイルを読み出し、ファイル内の記述に従って記録媒体の切替えを行う。図9の例では、現在使用中の記録媒体が「3」のSDカードであり、記録媒体切替え順序によると「3」の次は「4」であることから、「4」の外部記録媒体に切替えるように制御する。もちろん、これらの情報は一つのファイルに記録しておいても良いし、複数のファイルに分割して記録しておいても良い。そちらの方がファイルの管理が容易になることもあるからである。また、記録媒体の切替えを行った場合や、ユーザが記録媒体切替え順序を変更した場合など、ファイルの更新が必要な場合には適宜ファイル内容を更新する。なお、ファイルが何らかの事象によって破壊される恐れがあるため、バックアップ用ファイルを作成しておいても良い。例えば、ファイルの更新を行う際には、更新前のファイルをバックアップファイルとして残しておくようにすると、万が一、正ファイルが破壊されて読めなくなった場合でも、バックアップファイルを正ファイルとすることで一つ前の状態に復帰することができ、使い勝手が良い。
【0045】
図9のようなファイルにする場合、情報量が多くなるためにファイルサイズが大きくなってメモリ容量を圧迫したり、ファイルの管理で制御が複雑になる可能性がある。そこで、情報量を必要最低限にしたビット表現で制御する例を図10に示す。図10では、「0x2D」という情報のみで制御する例を示す。ここで、「0x2D」は、各2ビットから成る、4つの情報を組み合わせたものであり、下位ビットから順に第1の記録媒体、第2の記録媒体、第3の記録媒体、第4の記録媒体を表している。まず、第1の記録媒体はビット表現で「01」、すなわちハードディスクである。したがって、電源起動直後はハードディスクで起動するように制御する。第2の記録媒体はビット表現で「11」、すなわちSDカードである。したがって、第1の記録媒体であるハードディスク使用時にユーザが記録媒体切替え操作を行ったときには第2の記録媒体であるSDカードへと切替えるように制御する。次に、第3の記録媒体はビット表現で「10」、すなわちBD/DVDである。したがって、第2の記録媒体であるSDカード使用時にユーザが記録媒体切替え操作を行ったときには第3の記録媒体であるBD/DVDへと切替えるように制御する。第4の記録媒体はビット表現で「00」、すなわち何も指定されていない。したがって第3の記録媒体であるBD/DVD使用時にユーザが記録媒体切替え操作を行ったときには第4の記録媒体は無視し、第1の記録媒体であるハードディスクへと切替えるように制御する。このように、ビット表現を用いることで、少ない情報量で記録媒体の切替え制御を行うことができる。なお、図10の例では第4の記録媒体に何も指定されておらず、3つの記録媒体間での切替えを行ったが、もちろん第4の記録媒体として外部記憶媒体などに切替えるように設定し、制御することも可能である。但し、記録媒体の数が増えると各記録媒体を図10の例のように2ビットでは表現し切れなくなることが考えられる。その対処法としては、各記録媒体を表現するビット数を3ビットや4ビットなどに増やせば良い。また、この情報はシステム制御部101の備えるRAMなど、読み出し/書き込みが容易なメモリに記憶しておけば良く、特に、ファイル形式では記憶できないメモリにも情報を記憶しておくことができる点が便利である。もちろん、図10と同じ内容、すなわち「0x2D」という情報をファイルとして記憶しても良い。
【0046】
なお、これまではユーザが自身の手で記録媒体の切替え順序を設定することを前提としてきたが、ビデオカメラに予め記録媒体の切替え順序パターンを用意しておき、それをユーザに選択させても良い。この場合、例えば「どの順序で切替えますか?」などのメッセージを表示し、予め用意した切替え順序の候補の中から、ユーザに好みのものを選んでもらえば良い。また、その際には、「ハードディスクに記録してSDカードにダビングする方にオススメ」など、各切替え順序の候補について、想定される利用シーンをユーザに示すようにすると、さらに使い勝手が良い。
【0047】
また、ユーザの記録媒体利用状況を統計化し、その結果から記録媒体切替え順序を作成するようにしても良い。例えば、ユーザがハードディスクとSDカードを頻繁に利用するという傾向が見られたのあれば、その傾向に基づいて、ハードディスクから記録媒体を切替える際には、SDカードに切替えるように制御することもできる。このようにすることで、ユーザの手を煩わせることなく、ユーザの使い方に即した記録媒体の切替えが可能になる。以上、述べたような構成にすることで、ユーザはさらに簡単かつ確実に好みの順序で記録媒体を切替える設定にすることが可能となり、使い勝手が良い。
【0048】
以上に述べた通り、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報を作成し、ユーザが記録媒体切替え操作を行った際に該情報を読み出し、該情報に基づいて記録媒体切替え制御を行うことで、簡単操作で好みに応じた記録媒体の切替えが可能なビデオカメラを提供することができる。
【0049】
また、上記説明では、ある特殊な操作を行った場合、例えば図6−aの釦を押下するなどによってユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報を用いて記録媒体の切替えを行うこととしていたが、これに限定されるものではなく、様々な変形例が考えられる。例えば、メニュー画面から「記録媒体の切替え設定」を選択し、「初期設定」と「独自設定」とをユーザに選択できるようにし、「独自設定」が選択された場合には、その設定を変更しない限り、特殊な操作をせずとも常にユーザ独自の記録媒体切替え順序に基づいて記録媒体を切替えるように制御しても良い。
【0050】
また、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報は、複数記憶できるようにしておくと使い勝手が良い。例えば、運動会などのイベントにビデオカメラを利用するシーンを想定して説明する。運動会前日の準備のときには、記録媒体を切替えるような操作は頻繁には行わないことが考えられるため、初期設定で動かしていても良いだろう。しかし、運動会の本番では、撮影中にある記録媒体の容量が一杯になってしまい、すぐ別の記録媒体に切替えるなどの慌しい場面が多く発生することが予想されるため、当日用意するメディアの種類や数に応じた独自の順序で記録媒体を切替えるように設定しておいた方が都合が良い。また、帰宅後に記録した映像を再生して楽しんだり、データを保存用の記録媒体にダビングする場合には、ユーザ独自かつ撮影中とは異なる順序で記録媒体を切替えるように設定しておいた方が都合が良い。この例のように、「撮影用」「再生用」「ダビング用」など、その利用シーンに応じたユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報を設定できるようにすると使い勝手が良い。
【0051】
さらには、日付情報や時間情報とリンクさせて、どの記録媒体切替え順序設定情報を使用するかを変更するようにしても良い。例えば、運動会のような特殊なイベントのときには、その一日だけ、もしくはその日の9時から16時の間だけは、「運動会用」「撮影用」などの予めユーザが設定しておいた記録媒体切替え順序設定情報に基づいて記録媒体を切替えるように制御し、その日、もしくは所定の時間帯を過ぎた後は初期設定に基づいて記録媒体を切替えるように制御しても良い。
【0052】
また、記録媒体の切替えを行う際に、記録媒体の残量を確認すると、さらに詳細な制御ができる。例えば、ユーザ操作によって記録媒体の切替えを行う際、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報によれば、次はハードディスクに切替えるべきであったとする。しかし、切替え先として指定されたハードディスクの残量がない場合、仮にハードディスクに切替えたとしても情報を記録できないことから、ハードディスクへの切替えはキャンセルし、その次に切替えるべき記録媒体に切替えるように制御しても良い。もちろん、記録媒体の切替えに際して、切替え先の記録媒体の残量を確認するか否かや、残量がなかった場合には該記録媒体への切替えをキャンセルするか否かなどは、ユーザが自由に設定できるようにすると非常に使い勝手が良い。さらには、残量不足によって記録媒体の切替えをキャンセルする際には、モニタ部119にメッセージを表示するなどして、ユーザに通知すると使い勝手が良い。
【0053】
この他、情報記録再生装置が有する電源(バッテリ)の残量を取得する手段を有し、この手段が取得した電源残量に応じて切替え順序を変更させてもよい。例えば光ディスクに記録再生する場合はハードディスクに記録再生するよりも一般的に大きな消費電力を要する。また、ハードディスクと半導体メモリを比較した場合では、半導体メモリの方が小さな消費電力で記録再生が可能である。そのため、もし電源残量が少ない場合はその量に応じてハードディスクや半導体メモリ等、所望の消費電力を満足できる記録媒体に切替えることとすれば不意の電力不足を回避することができ、ユーザ利便性が向上するからである。
【実施例2】
【0054】
実施例1では、記録媒体を切替えるときに、ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報を読み出し、前記読み出した情報に基づいて切替えることで、ユーザ好みの順序で記録媒体を切替え可能なビデオカメラについて説明した。しかし、ビデオカメラは一般的に家族で一台を共有するなど、複数のユーザが一台のビデオカメラを使用することが容易に起こり得る。このとき、ユーザごとに好みや癖が異なり、また、ビデオカメラをどの程度使いこなせるか、すなわちヘビーユーザかライトユーザかの違いもある。また、前述の通り、一人のユーザが利用シーンに応じて記録媒体切替え順序を使い分ける、すなわち一ユーザに対して複数の記録媒体切替え順序設定情報を必要とする場合もある。
【0055】
本実施例では、さらに使い勝手を向上させるための一つの例として、画像認識機能を備えたビデオカメラ100における記録媒体切替え処理の操作方法について述べる。なお、本実施例は、実施例1で説明した内容を基本として、さらに発展させたものであるため、実施例1の内容は本実施例にもすべて適用可能である。
【0056】
図11は、画像認識機能を有する情報記録再生装置の例を示す図である。この図は、図1の情報記録再生装置に1100の画像認識部を追加し、システム制御部101と接続したものであり、実施例1と同様の部分については同じ番号を付して説明を省略する。画像認識部1100は、被写体やAVデータから特定の画像を認識したり、人物の指紋や虹彩等の画像を予め登録してある画像パターンと照合することで生体認証を行ったりできる。このような画像認識機能を搭載することによって、ビデオカメラ100は新しい機能を提供することができ、ユーザの使い勝手が向上する。
【0057】
まず、画像パターンの照合によって生体認証を行い、特定のユーザを識別する例を述べる。これは、現在では、主にPCなどの機密情報が含まれた情報端末に搭載されることが多い。ビデオカメラも、プライベートな情報を記録するものであるため、今後は起動時に生体認証することがスタンダードになる可能性が高い。また、単に機密情報を守るだけでなく、ユーザごとにビデオカメラの制御を変更するなど、使い勝手向上に応用することもできる。例えば、家族4人で一台のビデオカメラを共有していると仮定した場合、4人のうちの誰が使用しているのかを生体認証によって識別し、ユーザごとに制御を変更することによって、各ユーザが使いやすい環境を提供することができる。
【0058】
図12は、画像認識機能を有するビデオカメラ100において、生体認証によってユーザを識別するためのユーザ認証装置を設置した例を示す図である。図12−aは図6−aに、図12−bは図6−bに、それぞれユーザ認証装置を追加したものである。このユーザ認証を行うビデオカメラ100は、ユーザ認証を行わずスイッチ操作を行えばユーザ認証装置がないビデオカメラと同等に振る舞うし、ユーザ認証装置とスイッチを組合わせた操作によって制御することもできるし、ユーザ認証装置と記録媒体切替え釦を組合わせた操作によって制御することもできる。もちろん、ユーザ認証装置の設置方法は、これに限定されず、例えば、記録媒体選択スイッチとユーザ認証装置を一つにし、ユーザ認証装置を備えた記録媒体選択スイッチを設けても良いし、ユーザ認証装置を備えた記録媒体切替えボタンを設けても良い。該ユーザ認証装置は、例えばビデオカメラの起動時にユーザの指紋や指の静脈を用いたパターン照合によって、今ビデオカメラを使用しているのが誰であるかを特定することができる。ここで、ユーザ認証装置によってユーザを特定することができたため、ユーザごとに制御を変更することができる。具体的には、実施例1で述べたユーザ独自の記録媒体切替え順序を一台のビデオカメラで複数のユーザについて設定でき、前記設定した切替え順序に基づいて記録媒体を切替えることができる。
【0059】
図13は、ユーザ独自の順序で記録媒体切替えが可能なビデオカメラにおいて、ユーザ認証装置を活用して記録媒体切替え処理を行う場合の処理フロー例である。この処理フローは、図5で示した処理フローに対してステップS1300を追加、ステップS501をステップS1301に変更したものである。まず、記録媒体切替え処理を開始すると、ステップS1300においてユーザ認証処理を行う。ユーザ認証処理とは、記録媒体の切替え処理を行ったユーザが誰であるかを特定することであり、その方法の詳細は前述の通りである。次に、ステップS500においてユーザ独自の順序で記録媒体切替えを行うと判断された場合、ステップS1301に進む。ステップS1301では、ステップS1300で特定したユーザが、独自に設定した記録媒体切替え順序設定情報を読み出す。次に、ステップS502では、前記読み出した各ユーザが独自に設定した記録媒体切替え順序設定情報に基づいて、記録媒体の切替えを行う。ここで、ステップS1301で読み出すユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報は、実施例1で述べた内容の通りで問題なく、例えば図9や図10で示した情報が得られれば良い。しかし、前記設定情報の管理方法は変更する必要があり、前記設定情報をユーザごとに管理する。例えば、図9のようなファイル形式の情報の場合、実施例1ではユーザが誰であるかを意識することなくファイル単独で管理すれば良かったが、本実施例では、ユーザとファイルとを関連付けて記憶し、管理しなければならない。その管理の方法の一例としては、ユーザごとにファイル管理用のディレクトリを用意し、そのディレクトリ内にユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報ファイルを格納することがある。すなわち、ユーザAが設定した前記設定情報ファイルはディレクトリA、ユーザBが設定したファイルはディレクトリBというように管理すれば良い。もちろん、ファイルに記載する情報を図9に示したものに追加し、ファイルの中にユーザ名とそのユーザが設定した記録媒体切替え順序とを対応付けて記載するようにしても良い。また、図10のようにビット表現で制御する場合、実施例1ではファイル形式のときと同様にユーザが誰であるかを意識することなく管理していたが、本実施例では、ユーザとビット情報とを関連付けて記憶し、管理しなければならない。その管理方法の一例としては、ビット情報を記憶するメモリのアドレスをユーザごとに変えることが挙げられる。例えば、ユーザAの記録媒体切替え順序設定情報をアドレスの0番地に記憶し、ユーザBの設定情報をアドレスの100番地に記憶しておく。そこで、ステップS1300のユーザ認証の結果、ビデオカメラを使用しているユーザがBであると判定したならば、ユーザBの設定情報を記憶したアドレス、すなわち100番地から情報を読み出すように制御する。
【0060】
以上、述べた通り、画像認識機能を有するビデオカメラでは、ビデオカメラを使用しているユーザを特定することが可能であり、記録媒体の切替えを行う際には、特定したユーザに対応した記録媒体切替え順序設定情報に基づいて制御することによって、複数のユーザにとって使い勝手の良いビデオカメラを提供することができる。
【0061】
また、画像認識機能を有するビデオカメラは、前記生体認証の他にも様々な応用が可能である。例えば、被写体が人物であることを認識し、さらには被写体の顔や身体的な特徴から、その人物が誰であるかまでを特定することができる。そこで、前記生体認証によってユーザを特定する代わりに、ユーザ自身を被写体としてビデオカメラに情報を取り込み、ユーザを特定することが考えられる。このとき、ユーザの顔や身体的な特徴からユーザを特定することができる。特定したユーザに応じて、記録媒体の遷移順序を変更する処理の詳細については、生体認証を例に述べた通りであり、ここでの説明は割愛する。それ以外にも、文字を被写体として取り込むことでユーザを特定することも可能であり、ビデオカメラ使用開始時にユーザAのフルネームが書かれた文字情報をビデオカメラに取り込むことで、ビデオカメラを使用するユーザがユーザAであると特定することもできる。しかし、生体認証や顔の特徴からユーザを特定するのに比べると確実性には劣る。それ以外にも、音声認識機能を有するビデオカメラでは、ユーザの声によってユーザを特定することも可能である。さらには、画像認識機能などの特殊な機能を用いなくとも、ユーザごとに登録した特殊なキー操作でユーザを特定することも可能である。例えば、操作部120のキーAとBとCとを同時に5秒間押し続けたならばユーザAであると判断したり、キーDとEを同時に3回押した後にキーFを3秒間押し続けたならばユーザBであると判断するように制御すれば良い。使用するキー操作は、なるべく通常の使い方ではあり得ない操作であることが望ましい。誤動作防止のためである。このように、画像認識機能などの特殊な機能がない場合でも、ユーザを特定し、特定したユーザごとにビデオカメラの制御を変更して使い勝手を向上することができる。しかし、ユーザを特定する上での確実さや容易さの点で、画像認識機能を使う方法が最も効果的である。
【0062】
なお、図13の処理の前には、ユーザ認証を行うために必要な画像パターンの登録等は済ませてあるものとする。また、図13の例では、ステップS500の前にステップS1300のユーザ認証処理を行うこととしたが、もちろん、ステップS500の後で行うようにしても良い。その場合は、ステップS500においてユーザ独自の記録媒体切替えを行うと判断した後で、ユーザ認証処理を行うと良い。すなわち、ユーザから、ユーザ独自の記録媒体切替えを行うと指示を受け、その指示をしたユーザは誰かを識別するためにユーザ認証処理を行うのである。このユーザ認証によって、ユーザごとに記録媒体切替え順序を変更するように制御することができる。
【0063】
以上、本発明の好適な実施例を説明した。本発明によれば、複数の記録媒体に記録可能な情報記録再生装置において、第1の記録媒体に情報を記録可能な状態から、第1の記録媒体とは別の記録媒体に情報を記録可能な状態への遷移を効率良く行い、ユーザが希望する記録媒体に対して情報を記録できるようにする、すなわち「撮りたいときに撮りたい記録媒体に撮れる」情報記録再生装置及びその操作方法を提供することが可能となる。
【0064】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】ビデオカメラのブロック図
【図2】ビデオカメラの記録媒体切替えスイッチ例を示す図
【図3】記録媒体を指定不可能なビデオカメラの記録媒体切替え処理フロー例を示す図
【図4】記録媒体を指定可能なビデオカメラの記録媒体切替え処理フロー例を示す図
【図5】ユーザ独自の順序で記録媒体の切替えが可能なビデオカメラの記録媒体切替え処理フロー例を示す図
【図6】ユーザ独自の順序で記録媒体の切替えが可能なビデオカメラのスイッチ例を示す図
【図7】ユーザ独自の順序で記録媒体の切替えを行う釦を備えたビデオカメラの記録媒体切替え処理フロー例を示す図
【図8】記録媒体選択画面の例を示す図
【図9】ユーザ独自の記録媒体切替え順序設定情報ファイルの例を示す図
【図10】ビット表現を用いた記録媒体切替え順序設定情報の例を示す図
【図11】画像認識部を有するビデオカメラのブロック図
【図12】ユーザ認証装置を有するビデオカメラのスイッチ例を示す図
【図13】ユーザ認証を活用したビデオカメラの記録媒体切替え処理フロー例を示す図
【符号の説明】
【0066】
100…ビデオカメラ、101…システム制御部、102…撮像素子、103…映像入出力端子、104…映像圧縮伸張部、105…音声入出力端子、106…音声圧縮伸張部、107…多重/分離部、108…ハードディスクドライバ部、109…ハードディスク、110…光ディスクドライバ部、111…光ディスク装填部、112…光ディスク、113…半導体メモリドライバ部、114…半導体メモリ装填部、115…半導体メモリ、116…通信部、117…通信入出力端子、118…外部記録装置、119…モニタ部、120…操作部、121…電源部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記録媒体に情報を記録または前記複数の記録媒体から前記情報を再生する情報記録再生装置であって、
前記複数の記録媒体に前記記録または前記再生の動作をする複数の記録再生部と、
前記複数の記録再生部のうち、動作をする記録再生部を切替える切替え部と、
前記複数の記録再生部のうち、現在動作をしている記録再生部の種類を取得する取得部と、
前記記録再生部の切替え順序をユーザ設定順序に設定する設定部と、
前記情報記録再生装置の各部を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えるよう、前記切替え部を制御することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項2】
複数の記録媒体に情報を記録または前記複数の記録媒体から前記情報を再生する情報記録再生装置であって、
前記複数の記録媒体に前記記録または前記再生の動作をする複数の記録再生部と、
前記複数の記録再生部のうち、動作をする記録再生部を切替える切替え部と、
前記複数の記録再生部のうち、現在動作をしている記録再生部の種類を取得する取得部と、
前記記録再生部の切替え順序をユーザ設定順序に設定する設定部と、
前記情報記録再生装置の各部を制御する制御部とを有し、
前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部が切替わることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項3】
請求項1または2いずれか一項記載の情報記録再生装置であって、
前記記録再生部の切替え順序を、前記ユーザ設定順序にするか、前記情報記録再生装置が予め有していた初期順序にするかを選択する選択部を有し、
前記制御部は、前記記録再生部の切替え操作があった場合、前記切替え順序が前記ユーザ設定順序に選択されている場合は、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えるよう、前記切替え部を制御することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項4】
請求項1から3いずれか一項記載の情報記録再生装置であって、
ユーザを識別する識別部を有し、
前記制御部は、前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、識別されたユーザが設定したユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えるよう、前記切替え部を制御することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項5】
請求項1から4いずれか一項記載の情報記録再生装置であって、
前記情報記録再生装置の電源残量を取得する電源残量取得部を有し、
前記制御部は、前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序と、前記電源残量に基づいて前記記録再生部を切替えるよう、前記切替え部を制御することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項6】
請求項1から5いずれか一項記載の情報記録再生装置であって、
前記制御部は、前記記録再生部の切替え操作があった場合、前記ユーザ設定順序に基づいた切替え先の記録再生部と、操作された前記切替え部が指し示す記録再生部の種類が異なる場合であっても、前記ユーザ設定順序に基づいた切替え先を優先して前記記録再生部を切替えるよう、前記切替え部を制御することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項7】
複数の記録媒体に情報を記録または前記複数の記録媒体から前記情報を再生する複数の記録再生部を有する情報記録再生装置の操作方法であって、
前記複数の記録再生部のうち、動作をする記録再生部を切替えるステップと、
前記複数の記録再生部のうち、現在動作をしている記録再生部の種類を取得するステップと、
前記記録再生部の切替え順序をユーザ設定順序に設定するステップと、を有し、
前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えることを特徴とする操作方法。
【請求項8】
請求項7記載の操作方法であって、
前記切替え順序を、前記ユーザ設定順序にするか、前記情報記録再生装置が予め有していた初期順序にするかを選択するステップを有し、
前記記録再生部の切替え操作があった場合、前記切替え順序が前記ユーザ設定順序に選択されている場合は、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えることを特徴とする操作方法。
【請求項9】
請求項7または8いずれか一項記載の操作方法であって、
ユーザを識別するステップを有し、
前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、識別されたユーザが設定したユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えることを特徴とする操作方法。
【請求項10】
請求項7から9いずれか一項記載の操作方法であって、
前記情報記録再生装置の電源残量を取得するステップを有し、
前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序と、前記電源残量に基づいて前記記録再生部を切替えることを特徴とする操作方法。
【請求項11】
請求項7から10いずれか一項記載の操作方法であって、
前記情報記録再生装置は、前記複数の記録再生部のうち、動作をする記録再生部を切替える切替え部を有し、
前記記録再生部の切替え操作があった場合、前記切替え順序に基づいた切替え先の記録再生部と、操作された前記切替え部が指し示す記録再生部の種類が異なる場合であっても、前記ユーザ設定順序に基づいた切替え先を優先して前記記録再生部を切替えることを特徴とする操作方法。
【請求項1】
複数の記録媒体に情報を記録または前記複数の記録媒体から前記情報を再生する情報記録再生装置であって、
前記複数の記録媒体に前記記録または前記再生の動作をする複数の記録再生部と、
前記複数の記録再生部のうち、動作をする記録再生部を切替える切替え部と、
前記複数の記録再生部のうち、現在動作をしている記録再生部の種類を取得する取得部と、
前記記録再生部の切替え順序をユーザ設定順序に設定する設定部と、
前記情報記録再生装置の各部を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えるよう、前記切替え部を制御することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項2】
複数の記録媒体に情報を記録または前記複数の記録媒体から前記情報を再生する情報記録再生装置であって、
前記複数の記録媒体に前記記録または前記再生の動作をする複数の記録再生部と、
前記複数の記録再生部のうち、動作をする記録再生部を切替える切替え部と、
前記複数の記録再生部のうち、現在動作をしている記録再生部の種類を取得する取得部と、
前記記録再生部の切替え順序をユーザ設定順序に設定する設定部と、
前記情報記録再生装置の各部を制御する制御部とを有し、
前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部が切替わることを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項3】
請求項1または2いずれか一項記載の情報記録再生装置であって、
前記記録再生部の切替え順序を、前記ユーザ設定順序にするか、前記情報記録再生装置が予め有していた初期順序にするかを選択する選択部を有し、
前記制御部は、前記記録再生部の切替え操作があった場合、前記切替え順序が前記ユーザ設定順序に選択されている場合は、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えるよう、前記切替え部を制御することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項4】
請求項1から3いずれか一項記載の情報記録再生装置であって、
ユーザを識別する識別部を有し、
前記制御部は、前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、識別されたユーザが設定したユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えるよう、前記切替え部を制御することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項5】
請求項1から4いずれか一項記載の情報記録再生装置であって、
前記情報記録再生装置の電源残量を取得する電源残量取得部を有し、
前記制御部は、前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序と、前記電源残量に基づいて前記記録再生部を切替えるよう、前記切替え部を制御することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項6】
請求項1から5いずれか一項記載の情報記録再生装置であって、
前記制御部は、前記記録再生部の切替え操作があった場合、前記ユーザ設定順序に基づいた切替え先の記録再生部と、操作された前記切替え部が指し示す記録再生部の種類が異なる場合であっても、前記ユーザ設定順序に基づいた切替え先を優先して前記記録再生部を切替えるよう、前記切替え部を制御することを特徴とする情報記録再生装置。
【請求項7】
複数の記録媒体に情報を記録または前記複数の記録媒体から前記情報を再生する複数の記録再生部を有する情報記録再生装置の操作方法であって、
前記複数の記録再生部のうち、動作をする記録再生部を切替えるステップと、
前記複数の記録再生部のうち、現在動作をしている記録再生部の種類を取得するステップと、
前記記録再生部の切替え順序をユーザ設定順序に設定するステップと、を有し、
前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えることを特徴とする操作方法。
【請求項8】
請求項7記載の操作方法であって、
前記切替え順序を、前記ユーザ設定順序にするか、前記情報記録再生装置が予め有していた初期順序にするかを選択するステップを有し、
前記記録再生部の切替え操作があった場合、前記切替え順序が前記ユーザ設定順序に選択されている場合は、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えることを特徴とする操作方法。
【請求項9】
請求項7または8いずれか一項記載の操作方法であって、
ユーザを識別するステップを有し、
前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、識別されたユーザが設定したユーザ設定順序に基づいて前記記録再生部を切替えることを特徴とする操作方法。
【請求項10】
請求項7から9いずれか一項記載の操作方法であって、
前記情報記録再生装置の電源残量を取得するステップを有し、
前記記録再生部の切替え操作があった場合、現在動作をしている記録再生部の種類と、前記ユーザ設定順序と、前記電源残量に基づいて前記記録再生部を切替えることを特徴とする操作方法。
【請求項11】
請求項7から10いずれか一項記載の操作方法であって、
前記情報記録再生装置は、前記複数の記録再生部のうち、動作をする記録再生部を切替える切替え部を有し、
前記記録再生部の切替え操作があった場合、前記切替え順序に基づいた切替え先の記録再生部と、操作された前記切替え部が指し示す記録再生部の種類が異なる場合であっても、前記ユーザ設定順序に基づいた切替え先を優先して前記記録再生部を切替えることを特徴とする操作方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2010−129130(P2010−129130A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−303411(P2008−303411)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】
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