説明

情報読出装置、情報読出方法

【課題】本発明は、書き換え不可能な情報に代わる新たな情報を容易な作業で取得することができると共に運用上の不都合を解消することができる情報読出装置及び情報読出方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の情報読出装置1は、通常はマスクROM9に記録された(基本)制御プログラムによって装置全体が制御されているが、このマスクROM9に記録された制御プログラムにバグ等の不具合がある場合やプログラムの修正が必要な場合に対応するための修正プログラムを記録してあるディスクを読み込ませることで行うことができることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録メディアに記録された情報を読み出す技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、マスクROMに記録された情報は、消去したり書き換えたりすることができない。そのため、マスクROMに記録されたデータやプログラムをやむなく書き換えたり修正したりしなくてはならない場合は、図6に示すように、外部メモリ(ハードディスクやそのほかのストレージデバイス)に、修正データや書き換えデータを記録させて制御部(CPU)により処理する方法が行われていた。
【0003】
この方法は、外部メモリにコネクタを直接接続し、専用の書き込み治具を用いてデータを書き込む。専用の書き込み治具としては、例えば、パソコンから外部メモリに対してアドレスとデータとを確定することで、治具がシリアル通信を介して直接外部メモリに対してアクセスするようなものを例示できる。
【0004】
外部メモリに修正データや書き換えデータを記録させるその他の方法としては、記録メディア(CD−ROM等)に修正データや書き換えデータを書き込み、それらのデータを読み取って書き込むという方法があった。
【特許文献1】特開2002−133831号公報
【特許文献2】特開平5−233232号公報
【特許文献3】特開2002−313063号公報
【特許文献4】特開2005−63477号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、外部メモリはコンピュータやマイコンの筐体の中に格納されている。そのため、外部メモリにケーブルを直接繋いで修正データや書き換えデータを記録するためには、筐体を一度開いて作業を行わなければならず手間を要してしまう。
また、記録メディアに記録された修正データや書き換えデータを読み取る方法では、それまで再生されていた音楽ディスクを取り出して、修正データや書き換えデータが記録された記録メディアを読み込ませなければならないため、視聴していた音楽を一時的に聴けなくなってしまうという不都合もあった。
【0006】
このように、マスクROMに記録されたデータやプログラムを書き換えるには手間を要したり、運用上の不都合等の困難性があった。
【0007】
そこで、本発明は、書き換え不可能な情報に代わる新たな情報を容易な作業で取得することができると共に運用上の不都合を解消することができる情報読出装置及び情報読出方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は上記事項に鑑みてなされたものであり、すなわち本発明は、装置全体の基本的な制御に関する書き換え不可能な基本制御情報に基づいて制御を行う制御手段と、記録メディアに記録された情報を読み取る読取手段と、読取手段によって読み取られた情報中から制御情報に代わる新たな制御情報を識別する識別手段と、新たな制御情報を記憶する記憶手段とを備え、制御手段は、少なくとも記憶手段に記憶された新たな制御情報に基づき装置全体の基本的な制御を行うことを特徴とする。
【0009】
通常、各装置の基本的な制御を行うための基本制御情報(例えば、早送り、巻戻し、再生等の基本的な制御)は、書き換えができない記憶部(例えばマスクROM等)に記録されている。そのため、書き換えができない記憶部に記録された情報に修正が必要な場合は、その記憶部とは別に設けられた上記の記憶手段に修正の情報(新しい情報)を書き込む。尚、記憶手段は情報の書き換えが可能な記憶装置とすると好ましい。
【0010】
本発明の情報読出装置は、基本制御情報にバグ等の不具合がある場合やプログラムの修正が必要な場合は、記憶手段に記憶された修正の情報(新たな制御情報)を読み出して、あたかも基本制御情報を修正したかのような制御を行うことができる。
【0011】
また、記録メディアに記録された新たな制御情報は、テキスト形式で記録されていると好ましい。新たな制御情報がテキスト形式で記録されていることにより、通常の記録メディアの読み取り処理と同じくして読取手段により制御に関する新しい情報(修正の情報等)を読み取り記憶することができる。このため、特別な機能や装置を用いて新たな情報を記録するという作業を省略することができる。尚、記録メディアとしては、CD−ROM,DVD(Digital Versatile Device),MO(Magnet Optical disk)等を用いる
ことができる。
【0012】
また、本発明に係る記憶手段に新たな制御情報が記録されたことをユーザに対して報知する報知手段を更に備えると好ましい。報知手段としては、音声によるアナウンスや特定の音楽を再生する方法や、情報読出装置に設けられた表示部(ディスプレイ)に修正プログラムの記録が完了した旨のメッセージを表示する方法を例示できる。
【0013】
このような報知手段を設けることにより、ユーザは、新たな制御情報が記録手段に記録されたか否かを認識し易くなる。尚、報知手段は、新たな制御情報が記録されたことを報知するだけではなく、新たな制御情報が正常に記録されなかったことを報知するようにしてさらに利便性を高めるようにしてもよい。
【0014】
さらに、本発明の情報読出装置は、書き換え不可能な基本制御情報の形式と、新たな制御情報の形式とを比較する比較手段とを更に備えた構成とすることもできる。この場合の制御手段は、双方の情報の形式が同じであるという比較手段による比較結果を受けて、記憶手段に新たな制御情報を記録する処理を実行する。ここでの形式としては、バージョンや記録形式(テキスト形式やWeb形式等の形式)等を例示できる。
【0015】
この比較手段により、先の基本制御情報と新たな制御情報との形式の違いにより、新たな制御情報が実行できなくなることを未然に防ぐことができる。
【0016】
また、本発明の情報読出装置は、制御手段が新たな制御情報が記憶手段に記憶される前の基本制御情報にのみアクセスする処理と、制御手段が新たな制御情報にアクセスすることとを切り換える切換手段を更に備えた構成とすることもできる。
【0017】
つまり、本発明に係る切換手段によれば、新しい制御情報が読み込まれた後であっても、何らかの事情により初めの基本制御情報のみを読み込みたい場合にも対応させることができる。
【0018】
さらに、本発明は、装置全体の基本的な制御に関する書き換え不可能な基本制御情報に基づいて制御を行う装置により実行される情報読出方法であって、記録メディアに記録された情報を読み取るステップと、情報中から基本情報に代わる新たな制御情報を識別するステップと、新たな制御情報を記憶するステップと、新たな制御情報に基づき装置全体の
基本的な制御を行うステップとを含んでいることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、書き換え不可能な情報に代わる新たな情報を容易な作業で取得することができると共に運用上の不都合を解消することができる情報読出装置及び情報読出方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本実施形態の情報読出装置及び情報読出方法について図面を参照し詳説する。図1に、本実施形態の情報読出装置1が行う処理の概念図を示す。本実施形態の情報読出装置1は、通常はマスクROMに記録された(基本)制御プログラムによって装置全体が制御されているが、このマスクROMに記録された制御プログラムにバグ等の不具合がある場合やプログラムの修正が必要な場合に対応するための修正プログラムを記録してあるディスクを読み込ませることで修正プログラムを外部メモリに記録することができる装置である。
【0021】
また、ディスクに記録された修正プログラムは、テキスト形式にて記録されており、このディスクには、この他にも圧縮された視聴用の音楽データが記録されていることとして説明する。つまり、本実施形態におけるディスクは、音楽CDに、テキスト形式の修正プログラムが記録されていると考えることができる。
【0022】
また、本実施形態の情報読出装置は、ディスクに記録された情報を読み出せる装置であれば、車載型のオーディオ装置やナビゲーション装置の他にもパーソナルコンピュータのディスクドライブとすることができるが、本実施形態ではオーディオ装置として説明する。
【0023】
(ハードウェア構成)
次に、本実施形態の情報読出装置1のハードウェア構成について詳説する。図2に情報読出装置1のハードウェア構成図を示す。
【0024】
本実施形態の情報読出装置1は、ディスクを載置するターンテーブル2と、ターンテーブル2を回転駆動させディスクを回転させるスピンドルモータ3と、回転しているディスクに記録された情報を読み取る光ピックアップ(読取手段)4と、情報の読み取り、記録、読み出し等の本装置1の動作を制御するマイクロコンピュータ(以下、マイコンと称す)5(制御手段)と、マイコン5からの信号に基づいてスピンドルモータ3及び光ピックアップ4のサーボ制御を行うサーボドライバ6とを備えている。つまり、スピンドルモータ3及び光ピックアップ4とは、このサーボドライバ6により制御されており、サーボドライバ6から再生の開始、停止、読み出し等の指示が伝達される。
【0025】
光ピックアップ4からの音楽データの信号はRFアンプ7で増幅され、従来のオーディオ装置と同様にオーディオ出力装置8から楽曲として出力される。オーディオ出力装置8は、何れも図示しないが、ボリューム回路、D/Aコンバータ、スピーカ等の既存の出力に関する各種装置を含んでいることとする。
【0026】
また、マイコン(識別手段)5により、光ピックアップ4により読み取られた情報がテキストデータであると識別された場合は、マイコン5内に設けられたマスクROM9とは別の記録装置である外部メモリ(記憶手段)10に記録される。本実施形態でのテキストデータは、例えば、マイコン5内に設けられ、マイコン5の各処理に伴う情報を一時的に記憶するDRAM11のチェック処理プログラムを修正するためのプログラムであるとする。図3に示すように、修正プログラムは、DRAM11のチェック処理プログラムの1
3行目に追加する修正プログラムとする。尚、基本制御となるDRAM11のチェック処理プログラムは、マイコン5内に設けられたマスクROM9に記録されていることとする。
【0027】
本実施形態に係る外部メモリ10としては、USB接続可能な外付けハードディスクやフラッシュメモリ等の記録媒体を好適に用いることができる。
【0028】
また、情報読出装置1は、CDの再生時に楽曲名や演奏時間、又はテレビの画像やDVDの画像等を画面に表示する表示部12を備えている。そして、本実施形態の情報読出装置1のマイコン5は、修正プログラムが外部メモリ10に記録されたことを表示部12に表示すると共に修正プログラムが外部メモリ10に記録されたことをオーディオ出力装置8から音声を出力することによりユーザに報知する処理を行う。
以上が本実施形態の情報読出装置1のハードウェア構成である。
【0029】
(修正プログラムの読込処理について)
次に、上記した情報読出装置1による、DRAM11のチェック処理プログラムの修正処理について説明する。
【0030】
初めに、情報読出装置1により、ディスクに記録されている修正プログラム(テキストデータ)を読み出す処理について図4に示すフローチャートに基づき説明する。
【0031】
まず、ユーザは情報読出装置1の挿入口から修正プログラムが書き込まれたディスクを挿入する。すると、マイコン5は、何らかのディスクが挿入されたことを受け付ける(S01)。
【0032】
ディスクが装置内部に挿入されると、ディスクはターンテーブル2の所定の位置に配される。そして、スピンドルモータ3によりターンテーブル2が回転駆動されるに従いディスクも回転する。それに伴い、光ピックアップ4は、ディスクに記録された情報を読み取る。
【0033】
次に、マイコン5は、光ピックアップ4が読み取ったそのディスクに特定のテキストデータが含まれているか否かを判断する(S02)。ディスクに特定のテキストデータが含まれているか否かを判断する条件としては以下のような特定のテキストデータを例示できる。例えば、ディスクに記録された音楽データが50曲分であること、又はディスクのタイトルパケット(トラック0)が「@@@_××××_!!_???」というような特定の言語とすることができる。マイコン5は、このような特定の言語を検知することで、ディスクに特定のテキストデータが含まれていると判断する。これは、多くのディスクにはTOC(Table Of Contents)のテキストデータが含まれているため、それと区別する
ためである。
【0034】
ステップ02で、マイコン5が特定のテキストデータは含まれていないと判断した場合は、挿入されたディスクは、単なる(テキストデータを持たないという意味)音楽CDであったということになり、オーディオ出力装置8から音楽を出力する通常の再生処理が行われる(S03)。
【0035】
一方、ステップ02で、マイコン5が、特定のテキストデータが含まれていると判断した場合は、そのテキストデータが上述したDRAM11のチェック処理プログラムの修正プログラムであるか否かを判断する(S04)。ここで、マイコン5が、テキストデータは修正プログラムでないと判断した場合は、そのテキストデータは、音楽データ内の楽曲のタイトルや時間情報等であるため、ステップ03に進み音楽データの再生処理を行う。
【0036】
一方、ステップ04で、マイコン5が、テキストデータは修正プログラムであると判断した場合、マイコン5はその修正プログラムを実行する(S05)。
【0037】
また、DRAM11のチェック処理プログラムはバージョンが設定されているため、マイコン(比較手段)5は、チェック処理プログラムのバージョン情報と、この修正プログラムのバージョン情報とを比較する処理を実行する(S06)。ここで、マイコン5が、双方のプログラムのバージョン情報が異なる種別と判断した場合、修正プログラムを読み込んだとしても正常に作動しない可能性が高いため、マイコン5は、修正プログラムを外部メモリ10に記録することなく、ステップ03に進み音楽データの再生処理を実行する。
【0038】
一方、ステップ06で、マイコン5が、双方のプログラムのバージョン情報が同じ種別であると判断した場合は、修正プログラムを外部メモリ10に記録する(書き込む)(S07)。図3に示すプログラムの例を参照すると、DRAM11のチェック処理プログラムの13行目に挿入する二行のコマンド(図3中の四角で囲われたコマンド)を外部メモリ10に記録する。
【0039】
次にマイコン5は、修正プログラムの書き込みが完了したか否かを判断する(S08)。ここでまだ書き込みが完了していないとマイコン5が判断した場合は、ステップ07に戻り書き込み処理を継続させる。
【0040】
一方、ステップ08で、修正プログラムの書き込みが完了したとマイコン5が判断した場合、マイコン5は、書き込み完了をユーザに報知するために、音楽データ中の特定の音楽データをオーディオ出力装置8から出力する再生処理を実行する(S09)。特定の音楽データは、ユーザが予め設定しておくとよい。例えば、修正プログラムの書き込みが完了した時に3曲目の音楽データを出力するというように設定する。
【0041】
このように、修正プログラムの書き込みが完了したことを受けて、ユーザが設定した特定の曲を出力することで、ユーザは、修正プログラムの書き込みが無事に完了したことを把握することができる。
【0042】
尚、修正プログラムの書き込みが完了したことを表示部12に表示させる方法にてユーザに修正プログラムの書き込みが完了したことを把握させる方法としてもよい。この場合、例えば、「修正プログラムの書き込み完了」というようなメッセージや、特定のキャラクター等を表示部12に表示させたり、表示部12を特定のカラーでライトアップさせたりしてユーザに修正プログラムの書き込みが終了したことを報知する。
【0043】
そして、特定曲の再生が終了したことを受けて、マイコン5は、修正プログラムが書き込まれた状態を初期状態としてリセットし(S10)、本処理を終了する。これにより、次回、情報読出装置が作動したときには、マイコン5は修正プログラムを反映した制御プログラムを実行し制御を行うことができる。
【0044】
以上が、情報読出装置1により、ディスクに記録されている修正プログラムを外部メモリ10に書き込む処理である。
このように、テキスト形式で修正プログラムを書き込んだディスクを読み込む(再生する)ことで、修正プログラムを外部メモリ10に書き込むことができるため、専用の治具を用いて外部メモリ10に直接アクセスして修正プログラムを書き込むという手間を要する作業を省略することができる。
【0045】
また、本実施形態に係るディスクに書き込まれている修正プログラムはテキスト形式であるため、ROMデコード機能の無いLSI(Large Scale Integration)を使用して
いる情報読出装置においても、容易な操作でプログラムの修正を行うことができる。
【0046】
尚、上述したステップ02では、マイコン5が特定のテキストデータの有無を判断することにより、ディスクに修正プログラムがあるか否かを判断する処理に進むとして説明したが、ディスクに修正プログラムが含まれているか否かを判断する条件としては、単にテキストデータが含まれているか否かという条件とすることもできる。但し、この場合のディスクには、TOCのテキストデータが含まれていないものとする。
【0047】
次に、上述した修正プログラムの機能を有効又は無効に設定する場合の処理について図5に示すフローチャートに基づき説明する。尚、本処理は、上記した修正プログラムが外部メモリ10に既に書き込まれ、リセット処理(上記ステップ10)が行われていることを前提とする。
【0048】
まず、マイコン5は、修正プログラムの実行が無効に設定されているか否かを判断する(S100)。この設定は、例えば、表示部12がタッチパネルとなっており、そのタッチパネルによる操作から設定できるようにすると好ましい。例えば、タッチパネルの操作により操作可能なメニュー項目に「修正プログラム機能の設定」という項目を設けておく。そして、その項目から、修正プログラムを反映した状態で制御を実行するか、つまり修正プログラムを有効として制御を実行するか、又は修正プログラムを反映させない状態で制御を実行するか、つまり修正プログラムを書き込む前の当初の制御プログラムにて制御を実行するかをON−OFFで設定するようにする。
【0049】
ステップ100で、この設定がOFF設定されている場合は、修正プログラムの書き込みを反映しないということになるため、マイコン5は、マスクROM9に記録された制御プログラムのみを実行する(S101)。
【0050】
一方、ステップ100で、設定がON設定になっている場合は、修正プログラムの書き込みを反映するということになるため、マイコン5は、外部メモリ10から修正プログラムを読み出し実行する(S102)。
【0051】
次に、マイコン5は、修正プログラムに異常があるか否かを判断する(S103)。ここでの異常とは、修正プログラムにバグ等の異常がある場合や、修正プログラムのバージョンとマスクROM9に記録されている制御プログラムのバージョンとが異なる場合等を例示できる。そして、マイコン5が修正プログラムに異常があると判断した場合は、修正プログラムの書き込みを反映するようにON設定がされていたとしても、マイコン5は、修正プログラムを無視してマスクROM9から当初の制御プログラムのみに基づいて制御を実行する(S101)。つまり、修正プログラムの書き込みを反映するON設定が実質的に無効となる。
【0052】
一方、ステップ103で、マイコン5が、修正プログラムに異常は無いと判断した場合、修正プログラムの書き込みを反映するON設定が有効となり(S104)本処理は終了する。
【0053】
このように、本実施形態の情報読出装置1は、修正プログラムの反映をONにする設定がされていても、修正プログラムに異常があった場合には、修正プログラムを実行しない制御を行う。これにより、異常のある修正プログラムを無理に実行させたりすることがなくなるため、情報読出装置1自体の故障やフリーズ等の不具合の発生を極力防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本実施形態の情報読出装置の概念図である。
【図2】本実施形態の情報読出装置のブロック図である。
【図3】本実施形態に係るDRAMのチェック処理プログラム及び修正プログラムの例である。
【図4】修正プログラムの書き込み処理を示すフローチャートである。
【図5】修正プログラムを有効/無効の設定処理を示すフローチャートである。
【図6】従来の情報読出装置によるマスクROMに記録された情報の修正又は書き換えの概念図である。
【符号の説明】
【0055】
1 情報読出装置
2 ターンテーブル
3 スピンドルモータ
4 光ピックアップ(読取手段)
5 マイコン(制御手段,識別手段,比較手段,切換手段)
6 サーボドライバ
7 アンプ
8 オーディオ出力装置
9 マスクROM
10 外部メモリ(記憶手段)
11 DRAM
12 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置全体の基本的な制御に関する書き換え不可能な基本制御情報に基づいて制御を行う制御手段と、
記録メディアに記録された情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段によって読み取られた前記情報中から前記制御情報に代わる新たな制御情報を識別する識別手段と、
前記新たな制御情報を記憶する記憶手段とを備え、
前記制御手段は、少なくとも前記記憶手段に記憶された前記新たな制御情報に基づき装置全体の基本的な制御を行うことを特徴とする情報読出装置。
【請求項2】
前記書き換え不可能な基本制御情報の形式と、前記新たな制御情報の形式とを比較する比較手段とを更に備え、
前記制御手段は、双方の情報の形式が同じであるという前記比較手段による比較結果を受けて、前記記憶手段に前記新たな制御情報を記録する処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の情報読出装置。
【請求項3】
前記制御手段が、前記新たな制御情報が前記記憶手段に記憶される前の前記基本制御情報にのみアクセスする処理と、前記制御手段が、前記基本制御情報及び前記新たな制御情報にアクセスすることとを切り換える切換手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の情報読出装置。
【請求項4】
前記新たな制御情報はテキストデータであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の情報読出装置。
【請求項5】
装置全体の基本的な制御に関する書き換え不可能な基本制御情報に基づいて制御を行う装置により実行される情報読出方法であって、
記録メディアに記録された情報を読み取るステップと、
前記情報中から前記基本情報に代わる新たな制御情報を識別するステップと、
前記新たな制御情報を記憶するステップと、
前記新たな制御情報に基づき装置全体の基本的な制御を行うステップとを含んでいることを特徴とする情報読出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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