情報通信端末
【課題】 電子メール内の電話番号に容易に発信できるとともに、電子メール内の電話番号を電話帳に容易に登録できる情報通信端末を提供する。
【解決手段】 通信処理部10により受信された電子メールは、メールデータ保持部15に保持されるとともに、表示部20に表示される。電話番号検索部16は、電話番号判断部17により電子メール内の電話番号を抽出し、抽出した電話番号を電話番号選択バッファ18に格納する。制御部19は、電子メールの送信メールアドレスに基づいて、対応する相手の情報が電話帳データ保持部14の電話帳データに登録されているか検索し、上記電話番号選択バッファ18に格納されている電話番号とともに、登録されている電話番号を表示部20に表示する。通信処理部10は、電話番号が1つだけの場合には、その電話番号に対して発呼し、一方、複数の場合には、ユーザに選択された電話番号に発呼する。
【解決手段】 通信処理部10により受信された電子メールは、メールデータ保持部15に保持されるとともに、表示部20に表示される。電話番号検索部16は、電話番号判断部17により電子メール内の電話番号を抽出し、抽出した電話番号を電話番号選択バッファ18に格納する。制御部19は、電子メールの送信メールアドレスに基づいて、対応する相手の情報が電話帳データ保持部14の電話帳データに登録されているか検索し、上記電話番号選択バッファ18に格納されている電話番号とともに、登録されている電話番号を表示部20に表示する。通信処理部10は、電話番号が1つだけの場合には、その電話番号に対して発呼し、一方、複数の場合には、ユーザに選択された電話番号に発呼する。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線・有線を問わず、電子メール等の各種メッセージやデータを授受する情報通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、利用者に携帯され、一般の家庭内電話機を含む他の端末と音声やデータを相互に通信する情報通信端末(例えば、携帯電話機、PHS端末:Personal Handy Phone System 端末、ページャー、PDA:Personal Digital Assistant等)と、通信回線に接続され、上記情報通信端末と無線あるいは有線で通信し、上記情報通信端末を通信回線に接続する基地局とからなる通信システムが知られている。上記通信システムでは、上記情報通信端末は、携帯した上で使用できるように二次電池等により駆動され、音声により通話したり、電話回線網を介して他の端末と電子メール(音声、音声データ、テキストデータ、画像データ等)を授受したりすることができるようになっており、相手先の電話番号や、住所録、スケジュール、文字・音声によるメモ等の各種データを蓄積できるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の情報通信端末では、電子メール(メッセージ)を受信した際、電子メール内に相手の連絡先の電話番号が記述されていた場合であっても、相手に発信するには、電子メールを見ながら、手動で入力するか、コピーペースト操作により電話番号を複写して入力するしかできず、操作が煩雑になるという問題があった。
【0004】また、電話帳の登録では、電話の着信時に発信者番号通知データが付加されていれば、該発信者番号通信データで電話番号の自動入力を行うことができるが、電子メールの内容から電話番号を自動入力することはできないので、やはり電子メールを見ながら、手動で登録するか、コピーペースト操作により電話番号を複写して登録するしかできず、操作が煩雑になるという問題があった。
【0005】さらに、スケジュールに登録した電話番号(例えば、3時に0425−79−****に電話する)に電話をかけるとき、このスケジュールに登録されている電話番号を見ながら、手動で入力するか、スケジュールと別に電話番号として登録しておいて、自動発呼するしかなかった。
【0006】そこで本発明は、相手の連絡先の電話番号が電子メールあるいはスケジュール文書等の文書に記述されていた場合、電話番号として端末に認識させることなく、文書内の電話番号に容易に発信できるとともに、文書内の電話番号を電話帳に容易に登録できる情報通信端末を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請求項1記載の発明による情報通信端末は、文書データを記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶されている文書データから端末識別情報を抽出する抽出手段と、この抽出手段により抽出された端末識別情報を出力する出力手段と、この出力手段により出力された端末識別情報に基づいて通信回線に対して相手端末との接続要求を発信する送信手段とを具備することを特徴とする。
【0008】また、好ましい態様として、例えば請求項2記載のように、通信回線からの相手端末のアドレスと共に文書データを受信する受信手段を有し、この受信手段により受信した文書データを前記第1の記憶手段に記憶するようにしてもよい。
【0009】また、好ましい態様として、前記出力手段は、例えば請求項3記載のように、前記抽出手段により抽出された端末識別情報が複数であった場合、該複数の端末識別情報の中からいずれか1つを選択する選択手段を具備するようにしてもよい。
【0010】また、好ましい態様として、例えば請求項4記載のように、前記第1の記憶手段に記憶された文書データの検索範囲を指定する指定手段を有し、前記抽出手段は、この指示された検索範囲の文書データから端末識別情報を抽出するようにしてもよい。
【0011】また、好ましい態様として、前記指定手段は、例えば請求項5記載のように、前記文書データの全範囲を検索対象とするようにしてもよい。
【0012】また、好ましい態様として、前記指定手段は、例えば請求項6記載のように、前記文書データの一部を検索対象とするようにしてもよい。
【0013】また、好ましい態様として、例えば請求項7記載のように、相手端末のアドレスに対応させ端末識別情報が登録されているデータベースを記憶する第2の記憶手段と、前記受信手段により受信した相手端末のアドレスに基づき、前記第2の記憶手段に記憶されているデータベースを検索し、対応する相手端末の端末識別情報を検索する検索手段とを具備し、前記出力手段は、前記検索手段により一致したアドレスがあると、対応する端末識別情報と前記抽出した端末識別情報とを出力するようにしてもよい。
【0014】また、好ましい態様として、例えば請求項8記載のように、前記出力手段により出力した端末識別情報を表示する表示手段を具備するようにしてもよい。
【0015】また、好ましい態様として、例えば請求項9記載のように、前記受信手段により受信したアドレスと前記抽出手段により抽出された端末識別情報とに基づいて、前記第2の記憶手段に記憶されているデータベースを編集する編集手段を具備するようにしてもよい。
【0016】また、上記目的達成のため、請求項10記載の発明による情報通信端末は、通信回線からの相手端末のアドレスと共に文書データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した文書データから端末識別情報を抽出する抽出手段と、相手端末のアドレスに対応させ、端末識別情報が登録されているデータベースを記憶する記憶手段と、前記受信手段により受信したアドレスと、前記抽出手段により抽出された端末識別情報とに基づいて、前記記憶手段に記憶されているデータベースを編集する編集手段とを具備することを特徴とする。
【0017】また、好ましい態様として、前記編集手段は、例えば請求項11記載のように、前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがない場合、前記抽出手段により抽出された端末識別情報と受信したアドレスとを対応させ、前記記憶手段に記憶されているデータベースに入力し、新たな情報を入力可能な新規入力状態とするようにしてもよい。
【0018】また、好ましい態様として、前記編集手段は、例えば請求項12記載のように、前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがある場合、既存のアドレスに関する情報を編集する訂正入力状態とするか、または新たな情報を入力可能な新規入力状態とするかを選択可能にするようにしてもよい。
【0019】また、好ましい態様として、前記編集手段は、例えば請求項13記載のように、前記編集手段は、前記訂正入力状態において、前記抽出手段により抽出された端末識別情報を、対応するアドレスに関する情報に追加するようにしてもよい。
【0020】また、好ましい態様として、前記編集手段は、例えば請求項14記載のように、前記抽出手段により発信端末識別情報が抽出されず、かつ前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがある場合、前記訂正入力状態とするようにしてもよい。
【0021】また、好ましい態様として、前記編集手段は、例えば請求項15記載のように、前記抽出手段により端末識別情報が抽出されず、かつ前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがない場合、受信したアドレスを前記記憶手段に記憶されているデータベースに入力し、前記新規入力状態とするようにしてもよい。
【0022】また、好ましい態様として、例えば請求項16記載のように、前記新規入力状態および前記訂正入力状態において、対応するアドレスに関する情報を表示する表示手段を具備するようにしてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、PDAに適用した一実施例として、図面を参照して説明する。
A.実施例の構成A−1.PDAの外観およびブロック構成図1は本発明の一実施例によるPDAの構成を示す外観図であり、図2は、上述したPDAの構成を示すブロック図である。図において、キー入力部1は、筐体に配設された各種キー(通話、切、電話、電話帳、メール、電話帳登録)から構成されている。通話キー2は、押下されることでオンフックし、発着信において通話を可能とするためのキーである。切キー3は、押下されることでオフフックし、通話を切断するためのキーである。電話キー4は、押下されることで、後述する選択バッファ18に格納されている電話番号、もしくはペン8により入力された電話番号を、後述する通信処理部10に供給し、発呼させるためのキーである。電話帳キー5は、押下されることで、データベースとして、後述する電話帳データ保持部14に格納している電話帳データを読み出し、表示部20に表示させるためのキーである。メールキー6は、後述するメールデータ保持部15に格納されている受信電子メールの表示を行うためのキーである。電話帳登録キー7は、上記電話帳データに新たにデータを新規入力したり、編集したりするためのキーである。上記キー入力部1において、どのキーが押下されたかは制御部19によって検出される。
【0024】タッチパネル入力部9は、後述する表示部20の表面に配設され、表面をペン8でタッチすることで、タッチ位置を入力信号として制御部19に供給する。これにより、表示部20に表示されたデータをペン8によりタッチすることで選択することができるようになっている。特に、本実施例では、表示部20に表示された電子メール内の電話番号をペン8により指示されると、その電話番号を取り込むようになっている。また、複数の電話番号を表示しておき、ユーザにどの電話番号に発呼するかを選択させるようになっている。
【0025】通信処理部10は、例えば、PHSによる通信を実現するための回路であり、制御部19から供給される電話番号に対して発呼したり、通話においては、アンテナ11によって受信した受信信号を復調し、音声信号をスピーカ12から出力したり、マイク13から入力された音声信号を変調し、アンテナ11から出力したりする。また、通信処理部10は、受信信号にデータ(例えば電子メール)が含まれる場合には、データを取り出して制御部19に供給する。
【0026】電話帳データ保持部14は、電話帳データとして、相手の名前、連絡先(自宅、会社等)の電話番号、電子メールのアドレス等を保持している。メールデータ保持部15は、送信メール、受信メールを保持している。電話番号検索部16は、電話番号判断部17および電話番号選択バッファ18からなり、表示部20に表示されている電子メールに記述された電話番号を検索して抽出する。具体的には、電話番号判断部17は、電子メールの文字を1文字ずつチェックし、数字文字列からなる電話番号を取り出す。電話番号選択バッファ(以下、選択バッファという)18は、上記電話番号判断部17により電子メールから取り出された電話番号が格納される。なお、電子メールに複数の電話番号が記述されている場合には、それら全ての電話番号が取り出される。
【0027】制御部19は、上述した各部を制御する。特に、本実施例では、受信した電子メールの送信メールアドレスを参照することにより、電話帳データを検索し、該当する送信元の情報を抽出する。また、制御部19は、電話番号検索部16により電子メールから取り出され、電話番号選択バッファ18に格納された電話番号(複数)および上記検索により電話帳データから取り出した電話番号を表示部20に表示させる。
【0028】次に、表示部20は、液晶表示装置等から構成されており、その表面には前述したタッチパネル9が設けられている。該表示部20には、受信した電子メール、該電子メールから抽出した電話番号、該電話番号が複数ある場合にはどの電話番号で発呼するかをユーザに選択させるための選択肢、電話帳データに新たなデータを登録するための新規入力画面、既に登録されているデータを訂正するための訂正入力画面等を表示する。
【0029】B.実施例の動作次に、上述した実施例によるPDAの動作について説明する。なお、以下の説明では、通話に伴う各部の動作については通常のPHS等の通話に関する動作と同様であるので説明を省略する。
【0030】B−1.メインルーチン図3は、本実施例によるPDAの電話番号自動入力に関するメイン動作を示すフローチャートである。電子メールを受信すると、まず、ステップS10で、キー入力部1またはタッチパネル9からの各種入力を待ち、入力されたキー入力(指示)に従ってそれぞれの動作に分岐する。
【0031】まず、電子メールが表示部20に表示された状態で、電話キー4が押下されると、ステップS12を介してステップS14に進む。ステップS14では、電子メール内に電話番号が記述されているか、1つであるか複数であるか、電子メールの送信者に対応する情報(電話番号)が電話帳データに保持されているか、電子メールの特定箇所がペン8によって指示(ドラッグ)されているかなどの状態に応じて、電子メールに記述されている電話番号を抽出したり、ユーザに選択させることにより、発信すべき電話番号を通信制御部に供給して発呼させる。なお、電話番号の選択入力処理の詳細については後述する。
【0032】また、電子メールが表示部20に表示された状態で、ペン8により電子メールの特定箇所(電話番号)がダブルタップ(ペンにより所定箇所が2度たたかれること)されると、ステップS16を介してステップS18に進む。ステップS18では、ダブルタップされた箇所から電話番号を抽出し、該電話番号を通信制御部10に供給して発呼させる。すなわち、ユーザは、表示部20に表示されている電子メールに記述されている電話番号を直接指示することにより、発呼させることができる。なお、電話番号の直接入力処理の詳細については後述する。
【0033】また、電子メールが表示部20に表示された状態で、電話帳登録キー7が押下されると、ステップS20を介してステップS22に進む。ステップS22では、電子メール内に電話番号が記述されているか、1つであるか複数であるか、電子メールの送信者に対応する情報(電話番号)が電話帳データに保持されているかなどの状態に応じて、電子メールに記述されている電話番号を電話帳データに入力したり、追加抽出したりする。なお、電話帳入力の詳細については後述する。
【0034】また、電子メールが表示部20に表示された状態で、ペン8により電子メールの特定箇所(電話番号)がドラッグ(ペンにより所定箇所が選択された後、そのままペンを移動させること)されると、ステップS24を介してステップS26に進む。ステップS26では、ペン8のドラッグ操作により選択された箇所の電話番号を抽出し、該電話番号を通信制御部10に供給して発呼させる。
【0035】一方、上記以外のキー入力または指示の場合には、ステップS28で、対応する処理を行う。そして、上記ステップS14,S18,S22,S26およびS28の処理が終了すると、ステップS30に進み、それぞれの処理が終了したか否かを判断し、終了していなければ、ステップS10に戻り、上記処理を繰り返し実行し、終了すれば、当該メインルーチンを終了する。
【0036】B−2.電話機能への電話番号選択入力処理図4ないし図6は、上述した電話機能への電話番号選択入力処理を説明するためのフローチャートである。また、図7および図8は、電話番号選択入力処理時の状態を示す概念図である。前述したように、電子メールが表示部20に表示された状態で、図1に示す電話キー4が押下されると、まず、ステップS40で、選択バッファ18をクリアし、ステップS42で、サーチポインタを初期化する。ここで、サーチポインタは、表示部20に表示されている電子メール内において、電話番号であるか否かを判断する際に、検索対象となる文字を指示するポインタである。また、ユーザが表示部20に表示されている電子メールの特定範囲(電話番号)をペン8で指定し、選択している場合には、選択範囲ありとして、上記サーチポインタを「選択範囲先頭−1」とし、特定範囲が指定されていない場合には、選択範囲なしとして、上記サーチポインタを「メール先頭−1」とする。
【0037】次に、ステップS44で、番号カウンタを「0」にする。ここで、番号カウンタは、選択バッファ18において、抽出した電話番号と思われる文字の文字数を格納するカウンタである。次に、ステップS46で、上記サーチポインタを「1」だけインクリメントする。この場合、選択範囲なしのときは、サーチポインタは「1」となり、電子メールの最初の文字(1文字目)を示すことになり、選択範囲ありのときは、選択範囲の先頭を示すことになる。そして、ステップS48で、サーチポインタの位置の文字が数字であるか否かを判断する。
【0038】このとき、サーチポインタの位置の文字が数字でなければ、電話番号でないので、図5に示すステップS68に進み、サーチ終了か否か、すなわち電子メールの最後であるか否か、あるいは選択範囲の最後であるかを判断し、サーチ終了でなければ、ステップS70に進み、番号カウンタが「5」以上であるか否かを判断する。この場合、まだ電話番号を抽出していないので、図4に示すステップS44に戻る。以下、ステップS46で、サーチポインタを「1」ずつインクリメントしながら、サーチポインタの位置の文字が数字であるか否かを判断し、数字でなければ、上述した処理を繰り返し、一方、数字であれば、ステップS50に進む。
【0039】ステップS50では、選択バッファ18に、サーチポインタの位置の文字、すなわち数字を格納する。次に、ステップS52で、番号カウンタを「1」だけインクリメントし、選択バッファ18において、抽出した電話番号の数字を格納する位置を更新する。そして、ステップS54で、サーチ終了か否か、すなわち電子メールの最後であるか否か、あるいは選択範囲の最後であるかを判断し、サーチ終了でなければ、ステップS56に進み、サーチポインタを「1」だけインクリメントし、電子メールにおいて、検索対象とする文字を1文字先に進める。
【0040】次に、ステップS58で、サーチポインタの位置の文字が電話番号文字(数字、*、#、−、スペース)であるか否かを判断する。そして、サーチポインタの位置の文字が電話番号文字である場合には、ステップS60に進む。ステップS60では、選択バッファ18に、サーチポインタの位置の文字、すなわち電話番号文字(数字、*、#、−、スペース)を格納する。さらに、ステップS62で、サーチポインタの位置が数字であるか否かを判断し、数字であれば、ステップS64で、番号カウンタを「1」だけインクリメントし、選択バッファ18において、抽出した電話番号の数字を格納する位置を更新する。
【0041】次に、ステップS66で、サーチ終了か否か、すなわち電子メールの最後であるか否か、あるいは選択範囲の最後であるかを判断し、サーチ終了でなければ、ステップS56に戻る。一方、ステップS62でサーチポインタ位置の電話番号文字が数字でなければ、番号カウンタをインクリメントすることなく、ステップS66へ進み、ステップS56に戻る。したがって、選択バッファ18には電話番号文字が順次記憶され、番号カウンタには選択バッファ18に記憶された電話番号文字の数字の数のみがカウントされる。以下、ステップS56〜S66を繰り返し実行することにより、サーチポインタをインクリメントしながら電話番号文字を検索し、選択バッファ18に格納していく。
【0042】上記電話番号の抽出において、サーチが終了する前に、サーチポインタの位置が電話番号文字(数字、*、#、−、スペース)でなくなると、言い換えると、数字または電話番号に用いる記号が途切れると、ステップS68に進み、サーチ終了か否か、すなわち電子メールの最後であるか否か、あるいは選択範囲の最後であるかを判断し、サーチ終了でない場合、言い換えると、まだ、電子メール内にサーチすべき文字がある場合には、ステップS70に進む。ステップS70では、番号カウンタが5より大であるか否かを判断する。すなわち、数字または電話番号に用いる記号が途切れた時点で、選択バッファ18に格納された数字が5文字以下であれば、それまで選択バッファ18に格納した数字列が電話番号でないことを意味する。言い換えると、電話番号は、最低でも6文字の数字を含むので、5文字以下であれば電話番号ではない。そこで、この場合には、図4に示すステップS44に戻り、ステップS44以降の処理を繰り返し実行する。このとき、ステップS44で、番号カウンタが「0」にクリアされるので、次に、サーチされる電話番号であるであろう数字列で、それまで選択バッファ18に格納してきた数字列が上書きされる。
【0043】一方、上記電話番号の抽出において、サーチが終了する前に、サーチポインタの位置が電話番号文字(数字、*、#、−、スペース)でなくなり、番号カウンタが5より大である場合には、それまで選択バッファ18に格納してきた数字列は電話番号であるので、ステップS68,S70を経て、ステップS72に進み、選択バッファデータを「1」だけインクリメントすることにより、電話番号を格納すべき選択バッファ18を次の選択バッファとし、ステップS44に戻る。したがって、次に、抽出された電話番号は新たな選択バッファ18に格納されることになる。
【0044】このように、電子メール内または選択範囲の文字を1文字ずつサーチすることにより、電子メール内または選択範囲内に記述された全ての電話番号をそれぞれ異なる選択バッファ18に格納していく。そして、サーチが終了すると、すなわち、電子メール内または選択範囲内にサーチすべき文字がなくなった場合には、ステップS74に進み、番号カウンタが5より大であるか否かを判断し、最後に選択バッファ18に格納した数字列が電話番号(6文字以上)でなければ、そのまま図6に示すステップS78以降の電話番号選択処理に進む。一方、最後に選択バッファ18に格納した数字列が電話番号(6文字以上)であれば、ステップS76で、選択バッファデータを「1」だけインクリメントすることにより、次の選択バッファとした後、図6に示すステップS78以降の電話番号選択処理に進む。
【0045】B−2a.電話番号選択処理電話番号選択処理では、まず、ステップS78で、選択バッファ18に電子メールから抽出した電話番号が格納されているか否かを判断し、電話番号が格納されていれば、ステップS80に進み、電話帳データに対応するデータがあるか否かを判断する。このデータ有無の判断は、電子メールの送信メールアドレスを検索キーとして電話帳データをサーチすることで行われる。そして、電話帳データに対応するデータがあった場合には、ステップS82に進み、選択バッファ18に格納されている電子メールから抽出した電話番号と、上記電話帳データに登録されている電話番号とを表示部に表示する。次に、ステップS94で、ユーザに表示部20に表示した電話番号から1つの電話番号を選択させ、ステップS96で、選択された電話番号を通信制御部10に供給して発呼させる。このように、電子メールに複数の電話番号が記述され、かつ電話帳データに対応するデータがある場合には、図7(a)に示すように、選択バッファ18に格納されている電話番号および電話帳データに登録されている電話番号を表示部20の下部に表示し、ユーザに表示している電話番号の中から1つを選択させる。
【0046】一方、選択バッファ18に電話番号が格納されているものの、電話帳データに対応するデータがない場合には、ステップS80からステップS84へ進み、選択バッファ18に格納されている電話番号が複数であるか否かを判断し、複数の電話番号が格納されている場合には、ステップS86に進み、選択バッファ18に格納されている複数の電話番号を表示部20に表示する。次に、前述したステップS94に進み、ユーザに表示部20に表示した電話番号から1つの電話番号を選択させ、ステップS96で、選択された電話番号を通信制御部10に供給して発呼させる。
【0047】このように、電子メールに複数の電話番号が記述され、電話帳データに対応するデータがない場合で、図7(b)に示すように、選択バッファ18に格納されている複数の電話番号を表示部20の下部に表示し、ユーザに表示している電話番号の中から1つを選択させる。また、図7(c)に示すように、ユーザが電子メールの電話番号をペン8により特定した場合には、選択範囲内(ハッチング部)の電話番号(0425−79−7410および0425−79−7777)が、各々、選択バッファ18に格納される。この場合、選択範囲外にも電話番号(0425−79−2222)が記述されているが、選択範囲の最後でサーチが終了するので、該電話番号は抽出されない。また、図示の例では、電話帳データに対応する人のデータがないので、表示部20には選択範囲から抽出した電話番号のみが表示される。
【0048】また、電話帳データに対応する人のデータがなく、選択バッファ18に格納されている電話番号が1つである場合には、ステップS84からステップS96に進み、選択バッファ18に格納されている1つの電話番号を通信制御部10に供給して発呼させる。このように、電子メールに電話番号が記述されているものの、電話帳データに対応するデータがない場合で、選択バッファ18に格納されている電話番号が1つの場合には、図8(a)に示すように、表示部20の上部に、選択バッファ18に格納されている電話番号を表示し、該電話番号を通信制御部10に供給する。
【0049】また、選択バッファ18に電話番号が格納されていない場合、言い換えると、電子メールに電話番号が記述されていない場合には、ステップS78からステップS88に進み、電子メールに付加されている送信メールアドレスを検索キーとして電話帳データをサーチし、電話帳データに対応するデータがあるか否かを判断する。そして、対応するデータがあった場合には、ステップS90に進み、電話帳データにあった電話番号が複数であるか否かを判断し、複数の電話番号が登録されている場合には、ステップS92で、電話帳データに登録されている複数の電話番号を表示部20に表示する。次に、前述したステップS94に進み、ユーザに表示部20に表示した電話番号から1つの電話番号を選択させ、ステップS96で、選択された電話番号を通信制御部10に供給して発呼させる。このように、電子メールに電話番号が含まれず、かつ電話帳データに対応するデータがある場合には、図8(b)に示すように、電話帳データに登録されている電話番号を表示部20の下部に表示し、ユーザに表示している電話番号の中から1つを選択させる。
【0050】一方、電話帳データに対応するデータがあるものの、1つの電話番号しか登録されていない場合には、ステップS90からステップS96に進み、電話帳データに登録されている1つの電話番号を通信制御部に供給して発呼させる。このように、電子メールに電話番号が含まれず、かつ電話帳データに対応するデータがあり、1つの電話番号が登録されている場合には、図8(c)に示すように、電話帳データに登録されている1つの電話番号を表示部20の上部に表示し、該電話番号を通信制御部18に供給する。
【0051】また、電子メールに電話番号がなく、すなわち選択バッファに電話番号がなく、かつ電話帳データにも対応するデータがない場合には、ステップS78、ステップS88を経て電話番号の自動入力・選択を行わずに当該処理を終了する。
【0052】B−3.電話機能への電話番号直接入力処理次に、ユーザが指示した、電子メール上の電話番号を抽出し、該電話番号で発呼する電話番号直接入力処理について説明する。ここで、図9および図10は、上述した電話機能への電話番号直接入力処理を説明するためのフローチャートである。また、図11は、電話番号直接入力処理時の状態を示す概念図である。前述したように、電子メールが表示部20に表示された状態で、ユーザがペン8により電子メール内の電話番号を指定し、ダブルタップ(2回連続して短くペン入力を行うこと)すると、まず、ステップS100で、選択バッファ18をクリアし、ステップS102で、サーチポインタを初期化する。この場合、サーチポインタは、ダブルタップされた位置となる。
【0053】次に、ステップS104で、サーチポインタの位置の文字が電話番号文字(数字、*、#、−、スペース)であるか否かを判断する。そして、サーチポインタの位置の文字が電話番号文字である場合には、ステップS106に進む。ステップS106では、さらに、サーチポインタの位置が電子メールの先頭であるか否かを判断する。そして、電子メールの先頭でなければ、ステップS108で、サーチポインタを「1」だけデクリメントし、検索対象となる位置を1つ前の文字とし、ステップS110で、サーチポインタの位置が電話番号文字であるかを否かを判断し、電話番号文字であれば、ステップS106に戻り、以下、サーチポインタを「1」ずつデクリメントしながら、電子メールの先頭になるか、あるいはサーチポインタの位置が電話番号文字でなくなるまで繰り返し実行する。これは、ダブルタップされた位置から1つずつ前に戻り、指定された電話番号の先頭を探すためである。言い換えると、ユーザは、電話番号の先頭をタブルタップする必要なく、所望する電話番号のどの位置をダブルタップしてもよいということを意味する。したがって、ユーザは、所望する電話番号を容易に指定することができる。
【0054】そして、サーチポインタが電話番号の先頭の1つ前の位置に達すると、ステップS110における判断結果が「NO」となり、ステップS112に進み、サーチポインタを「1」だけインクリメントする。これにより、サーチポインタは、電話番号の先頭を指示することになる。次に、ステップS114において、サーチポインタの位置が数字であるか否かを判断し、数字でなければ、電話番号でないと判断し、当該処理を終了する。一方、数字であれば、ステップS116に進み、番号カウンタを「0」とする。次に、ステップS118で、サーチポインタの位置が電話番号文字(数字、*、#、−、スペース)であるか否かを判断する。そして、電話番号文字であれば、ステップS120で、選択バッファ18の番号カウンタが示す位置にサーチポインタの位置の文字を格納する。次に、ステップS122で、サーチポインタの位置が数字であるか否かを判断し、数字であれば、番号カウンタを「1」だけインクリメントした後、数字でなければ、そのままステップS126に進む。
【0055】ステップS126では、サーチポインタを「1」だけインクリメントし、検索対象となる位置を1文字先に進める。そして、ステップS128で、サーチポインタの位置に基づいて、電子メールの最後であるか否かを判断し、電子メールの最後でなければ、ステップS118に戻る。以下、番号カウンタおよびサーチポインタを「1」ずつインクリメントしながら、ユーザによってダブルタップにより指定された位置の電話番号文字を選択バッファ18に格納していく。
【0056】上記電話番号の抽出処理において、サーチポインタの位置が電話番号文字でなくなるか、あるいは電子メールの最後に達すると、ステップS130に進み、番号カウンタの値が5より大であるか否かを判断し、6文字以上であれば、選択バッファ18に格納した数字列は、電話番号であるのでステップS132に進み、5文字以下であれば、電話番号でないので当該処理を終了する。ステップS132では、選択バッファ18に格納した電話番号を通信処理部10に供給して発呼させる。
【0057】このように、ユーザが電子メール中をダブルタップすると、図11(a)に示すように、該ダブルタップされた位置が電話番号であれば、その電話番号を抽出して選択バッファ18に格納し、該電話番号に発呼する。この場合、電話帳データに対応するデータがあっても、選択された電話番号で発呼する。また、このとき、電子メールから抽出した電話番号は、表示部20の上部に表示される。一方、ダブルタップされた位置が電話番号でなければ、図11(b)に示すように、電話番号の自動入力は行われず、表示部20の表示も変わらない。
【0058】B−4.電話帳入力処理次に、電話帳の新規入力・訂正等の動作について説明する。ここで、ここで、図12ないし図14は、上述した電話帳入力処理を説明するためのフローチャートである。また、図15および図16は、電話帳入力処理時の状態を示す概念図である。なお、図12および図13に示すステップS140〜ステップS176は、前述した図4および図5に示すステップS40〜ステップS76と同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0059】電子メールを表示部20に表示した状態で、あるいはユーザにより選択された状態で、ユーザが電話帳登録キー7を押下すると、電子メール内またはユーザによる選択範囲から電話番号(複数可)を抽出して選択バッファ18に格納する。上記ステップS140〜ステップS176の処理により電話番号を抽出し、選択バッファ18に格納した後、ステップS178において、選択バッファ18に電子メールから抽出した電話番号が格納されているか否かを判断し、電話番号が格納されていれば、ステップS180に進み、電話帳データに対応するデータがあるか否かを判断する。このデータ有無の判断は、電子メールの送信メールアドレスを検索キーとして電話帳データをサーチすることで行われる。
【0060】そして、選択バッファ18に電話番号が格納されているが、電話帳データに対応するデータがない場合には、ステップS182に進み、電子メールに添付されていた送信メールアドレスを電話帳データに新規入力する。次に、ステップS188に進み、選択バッファ18に格納されている電話番号を電話帳データに入力し、ステップS194で、図15(a)に示すように、電話帳新規入力画面を表示部20に表示し、他のデータを入力するための新規入力状態とする。
【0061】また、図16(a)に示すように、ユーザが電子メールの電話番号をペン8によりドラッグして選択した後、電話帳登録キー7を押下した場合には、選択範囲内(ハッチング部)の電話番号(0425−79−7410および0425−79−7777)が、各々、選択バッファ18に格納される。この場合、選択範囲外にも電話番号(0425−79−2222)が記述されているが、選択範囲の最後でサーチが終了するので、該電話番号は抽出されない。また、図示の例では、電話帳データに対応する人のデータがないので、表示部20には、上記選択範囲から抽出した電話番号のみが電話帳データに登録され、他のデータを入力するための新規入力状態である電話帳新規入力画面が表示部20に表示される。
【0062】一方、選択バッファ18に電話番号が格納されており、かつ電話帳データに対応するデータがあった場合には、ステップS184に進み、図15(b)に示すように、ユーザに電話帳データに対する処理として、新規入力、訂正入力、中止のいずれかを選択させるべく、表示部20に選択肢を表示させる。そして、ステップS186で新規入力が選択されたか否かを判断し、ユーザが上記選択肢から新規入力を選択した場合には、ステップS188に進み、選択バッファ18に格納されている電話番号を電話帳データに入力し、ステップS194で、図15(c)に示すように、電話帳新規入力画面を表示部20に表示し、他のデータを入力するための新規入力状態とする。
【0063】また、ユーザが上記選択肢から訂正入力を選択した場合には、ステップS196に進み、選択バッファ18に格納されている電話番号を電話帳データに追加入力した後、ステップS198で、図15(c)に示すように、電話帳訂正入力画面を表示部20に表示し、既に入力されているデータを訂正するための訂正入力状態とする。
【0064】一方、選択バッファ18に電話番号がなく、すなわち、電子メール内に電話番号がなければ、ステップS178からステップS190に進み、電話帳データに対応するデータがあるか否かを判断し、電話帳データに対応するデータがあれば、上述したステップS198に進む。そして、ステップS198で、図16(b)に示すように、電話帳訂正入力画面を表示部20に表示し、既に入力されているデータを訂正するための訂正入力状態とする。
【0065】一方、選択バッファ18に電話番号がなく、かつ電話帳データに対応するデータがなければ、ステップS190からステップS192に進み、電子メールに添付されている送信メールアドレスを電話帳データに新規入力する。そして、前述したステップS194で、図16(c)に示すように、電話帳新規入力画面を表示部20に表示し、他のデータを入力するための新規入力状態とする。
【0066】このように、本実施例では、表示中のデータ内からデータ発信元の電話番号等の連絡先情報を自動抽出したり、上記データ発信元の識別情報に基づいて、予め備えていた電話帳等のデータベースから対応する発信元の連絡先情報を自動検索したりするようにしてので、データを受信した後、発信元に折り返し連絡する際の使い勝手が向上させることができる。また、表示中のデータ内からデータ発信元の電話番号等の連絡先情報を自動抽出し、該連絡先情報を電話帳等のデータベースにデータとして自動入力するようにしたので、発信元の情報変更が通知されたときなどに、データベースに新たなデータを容易に登録でき、変更できる。
【0067】なお、上記実施例では、ユーザインターフェースにタッチパネル9を用いたが、データの選択と機能の指定ができれば、タッチパネル9に限定されず、キー入力等であってもよい。また、表示するデータは、電子メールに限定されず文書データでもよく、また、自動入力するデータも電話番号に限定されず、相手先を表すデータ(メールアドレス、URL:インターネット上のアドレス、など)であってもよい。この場合、自動入力データに対応する機能が起動するようにしておき、例えば、受信したネットニュースに含まれるメールアドレスを抽出し、メール機能やメールアドレスブックを起動させ、上記メールアドレスを自動入力するようにしてもよい。また、例えば、スケジュール文書データの中から電話番号を抽出するものであってもよい。さらに、通信処理部10として、PHSを一例として説明したが、無線通信だけでなく、有線通信(普通の電話回線網)であってもよい。さらに、上記実施例では、電子メールに含まれる電話番号と電話帳データの電話番号が同じ場合でも、両方選択表示するようにしたが、このような場合、複数の同一電話番号番号を全て表示せずに、どれか1つを表示するようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、抽出手段によって、第1の記憶手段に記憶されている文書データから端末識別情報を抽出し、送信手段によって、出力手段により出力された端末識別情報に基づいて通信回線に対して相手端末との接続要求を送信するようにしたので、相手端末の端末識別情報が文書データ内に記述されている場合、文書データ内の端末識別情報に容易に接続要求を送信できるという利点が得られる。
【0069】また、請求項2記載の発明によれば、受信手段によって、通信回線からのアドレスと共に文書データを受信し、この受信した文書データを前記第1の記憶手段に記憶するようにしたので、相手端末の端末識別情報が文書データ内に記述されている場合、文書データ内の端末識別情報に容易に接続要求を送信できるという利点が得られる。
【0070】また、請求項3記載の発明によれば、前記出力手段は、前記抽出手段により抽出された端末識別情報が複数であった場合、選択手段によって、該複数の端末識別情報の中からいずれか1つを選択するようにしたので、連絡する時間帯や相手の状況に応じて、より適切なところを選択でき、容易に発信できるという利点が得られる。
【0071】また、請求項4記載の発明によれば、前記指定手段により第1の記憶手段に記憶された文書データの検索範囲を指定し、前記抽出手段が、この指示された検索範囲の文書データから端末識別情報を抽出するようにしたので、文書データのうち指定した検索範囲から端末識別情報を抽出することができるという利点が得られる。
【0072】また、請求項5記載の発明によれば、前記指定手段により、抽出手段による検索対象を、文書データの全範囲とするようにしたので、データ内の発信端末識別情報を全て抽出することができるという利点が得られる。
【0073】また、請求項6記載の発明によれば、前記制定手段により抽出手段による検索対象を、前記文書データの一部とするようにしたので、ユーザが指定した文書データの一部から端末識別情報のみを抽出することができるという利点が得られる。
【0074】また、請求項7記載の発明によれば、検索手段によって、前記受信手段により受信したアドレスに基づいて、第2の記憶手段に記憶されているデータベースを検索し、対応するアドレスを取り出すようにしたので、文書データ内の端末識別情報以外の連絡先を容易に抽出することができるという利点が得られる。
【0075】また、請求項8記載の発明によれば、前記表示手段は、前記出力手段により出力された端末識別情報を表示するようにしたので、文書データから抽出された端末識別情報、あるいはそれに加えてデータベースから検出した端末識別情報を表示することができ、1あるいは複数の連絡先を容易に知ることができるという利点が得られる。
【0076】また、請求項9記載の発明によれば、前記受信手段により受信したアドレスと前記抽出手段により抽出された端末識別情報とに基づいて、前記第2の記憶手段に記憶されているデータベースを編集手段によって編集可能としたので、抽出した端末識別情報に対して接続要求を送信すると共に、対応する相手端末の情報に対して、データ内の端末識別情報をデータベースに容易に登録できるという利点が得られる。
【0077】また、請求項10記載の発明によれば、抽出手段によって、受信手段により受信した文書データから端末識別情報を抽出し、編集手段によって、受信手段により受信したアドレスと前記抽出手段により抽出された端末識別情報とに基づいて、前記記憶手段に記憶されているデータベースを編集可能としたので、対応する相手端末の情報に対して、データ内の端末識別情報をデータベースに容易に登録できるという利点が得られる。
【0078】また、請求項11記載の発明によれば、前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがない場合、前記編集手段によって、前記抽出手段により抽出された端末識別情報と受信したアドレスとを対応させ、前記記憶手段に記憶されているデータベースに入力し、新たな情報を入力可能な新規入力状態とするようにしたので、対応するアドレスの情報に対して、データ内の発信端末識別情報をデータベースに容易に登録できるという利点が得られる。
【0079】また、請求項12記載の発明によれば、前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがある場合、前記編集手段によって、既存のアドレスに関する情報を編集する訂正入力状態とするか、または新たな情報を入力可能な新規入力状態とするかを選択可能にするようにしたので、データベースに登録されている既存の情報を訂正するか、あるいは新たにデータベースに登録するかを容易に選択できるという利点が得られる。
【0080】また、請求項13記載の発明によれば、前記訂正入力状態において、前記編集手段によって、前記抽出手段により抽出された発信端末識別情報を、対応する発信元の情報に追加するようにしたので、対応する発信元の情報を容易に訂正できるという利点が得られる。
【0081】また、請求項14記載の発明によれば、前記抽出手段により発信端末識別情報が抽出されず、かつ前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがある場合、前記編集手段によって前記訂正入力状態とするようにしたので、既存の対応する発信元の情報を容易に訂正できるという利点が得られる。
【0082】また、請求項15記載の発明によれば、前記抽出手段により端末識別情報が抽出されず、かつ前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがない場合、前記編集手段によって、受信したアドレスを、前記記憶手段に記憶されているデータベースに入力し、前記新規入力状態とするようにしたので、対応する発信元の情報に対して、データ内の発信端末識別情報をデータベースに容易に登録できるという利点が得られる。
【0083】また、請求項16記載の発明のように、前記新規入力状態および前記訂正入力状態において、対応するアドレスの情報を表示手段に表示するようにしたので、確認しながら新規入力および訂正入力を行うことができ、ユーザの操作を軽減することができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるPDAの外観構成を示すブロック図である。
【図2】PDAの構成を示すブロック図である。
【図3】電話番号自動入力に関するメイン動作を示すフローチャートである。
【図4】電話番号選択入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】電話番号選択入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】電話番号選択入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】電話番号選択入力処理時の状態を示す概念図である。
【図8】電話番号選択入力処理時の状態を示す概念図である。
【図9】電話番号直接入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】電話番号直接入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】電話番号直接入力処理時の状態を示す概念図である。
【図12】電話帳入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】電話帳入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】電話帳入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】電話帳入力処理時の状態を示す概念図である。
【図16】電話帳入力処理時の状態を示す概念図である。
【符号の説明】
1 キー入力部
2 通話キー
3 切キー
4 電話キー
5 電話帳キー
6 メールキー
7 電話帳登録キー
8 ペン(選択手段、範囲指定手段)
9 タッチパネル入力部(選択手段、範囲指定手段)
10 通信処理部(通信手段)
11 アンテナ
12 スピーカ
13 マイク
14 電話帳データ保持部(記憶手段)
15 メールデータ保持部
16 電話番号検索部(抽出手段)
17 電話番号判断部(抽出手段)
18 電話番号選択バッファ(抽出手段)
19 制御部(検索手段、編集手段)
20 表示部(表示手段)
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線・有線を問わず、電子メール等の各種メッセージやデータを授受する情報通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、利用者に携帯され、一般の家庭内電話機を含む他の端末と音声やデータを相互に通信する情報通信端末(例えば、携帯電話機、PHS端末:Personal Handy Phone System 端末、ページャー、PDA:Personal Digital Assistant等)と、通信回線に接続され、上記情報通信端末と無線あるいは有線で通信し、上記情報通信端末を通信回線に接続する基地局とからなる通信システムが知られている。上記通信システムでは、上記情報通信端末は、携帯した上で使用できるように二次電池等により駆動され、音声により通話したり、電話回線網を介して他の端末と電子メール(音声、音声データ、テキストデータ、画像データ等)を授受したりすることができるようになっており、相手先の電話番号や、住所録、スケジュール、文字・音声によるメモ等の各種データを蓄積できるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の情報通信端末では、電子メール(メッセージ)を受信した際、電子メール内に相手の連絡先の電話番号が記述されていた場合であっても、相手に発信するには、電子メールを見ながら、手動で入力するか、コピーペースト操作により電話番号を複写して入力するしかできず、操作が煩雑になるという問題があった。
【0004】また、電話帳の登録では、電話の着信時に発信者番号通知データが付加されていれば、該発信者番号通信データで電話番号の自動入力を行うことができるが、電子メールの内容から電話番号を自動入力することはできないので、やはり電子メールを見ながら、手動で登録するか、コピーペースト操作により電話番号を複写して登録するしかできず、操作が煩雑になるという問題があった。
【0005】さらに、スケジュールに登録した電話番号(例えば、3時に0425−79−****に電話する)に電話をかけるとき、このスケジュールに登録されている電話番号を見ながら、手動で入力するか、スケジュールと別に電話番号として登録しておいて、自動発呼するしかなかった。
【0006】そこで本発明は、相手の連絡先の電話番号が電子メールあるいはスケジュール文書等の文書に記述されていた場合、電話番号として端末に認識させることなく、文書内の電話番号に容易に発信できるとともに、文書内の電話番号を電話帳に容易に登録できる情報通信端末を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請求項1記載の発明による情報通信端末は、文書データを記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶されている文書データから端末識別情報を抽出する抽出手段と、この抽出手段により抽出された端末識別情報を出力する出力手段と、この出力手段により出力された端末識別情報に基づいて通信回線に対して相手端末との接続要求を発信する送信手段とを具備することを特徴とする。
【0008】また、好ましい態様として、例えば請求項2記載のように、通信回線からの相手端末のアドレスと共に文書データを受信する受信手段を有し、この受信手段により受信した文書データを前記第1の記憶手段に記憶するようにしてもよい。
【0009】また、好ましい態様として、前記出力手段は、例えば請求項3記載のように、前記抽出手段により抽出された端末識別情報が複数であった場合、該複数の端末識別情報の中からいずれか1つを選択する選択手段を具備するようにしてもよい。
【0010】また、好ましい態様として、例えば請求項4記載のように、前記第1の記憶手段に記憶された文書データの検索範囲を指定する指定手段を有し、前記抽出手段は、この指示された検索範囲の文書データから端末識別情報を抽出するようにしてもよい。
【0011】また、好ましい態様として、前記指定手段は、例えば請求項5記載のように、前記文書データの全範囲を検索対象とするようにしてもよい。
【0012】また、好ましい態様として、前記指定手段は、例えば請求項6記載のように、前記文書データの一部を検索対象とするようにしてもよい。
【0013】また、好ましい態様として、例えば請求項7記載のように、相手端末のアドレスに対応させ端末識別情報が登録されているデータベースを記憶する第2の記憶手段と、前記受信手段により受信した相手端末のアドレスに基づき、前記第2の記憶手段に記憶されているデータベースを検索し、対応する相手端末の端末識別情報を検索する検索手段とを具備し、前記出力手段は、前記検索手段により一致したアドレスがあると、対応する端末識別情報と前記抽出した端末識別情報とを出力するようにしてもよい。
【0014】また、好ましい態様として、例えば請求項8記載のように、前記出力手段により出力した端末識別情報を表示する表示手段を具備するようにしてもよい。
【0015】また、好ましい態様として、例えば請求項9記載のように、前記受信手段により受信したアドレスと前記抽出手段により抽出された端末識別情報とに基づいて、前記第2の記憶手段に記憶されているデータベースを編集する編集手段を具備するようにしてもよい。
【0016】また、上記目的達成のため、請求項10記載の発明による情報通信端末は、通信回線からの相手端末のアドレスと共に文書データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した文書データから端末識別情報を抽出する抽出手段と、相手端末のアドレスに対応させ、端末識別情報が登録されているデータベースを記憶する記憶手段と、前記受信手段により受信したアドレスと、前記抽出手段により抽出された端末識別情報とに基づいて、前記記憶手段に記憶されているデータベースを編集する編集手段とを具備することを特徴とする。
【0017】また、好ましい態様として、前記編集手段は、例えば請求項11記載のように、前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがない場合、前記抽出手段により抽出された端末識別情報と受信したアドレスとを対応させ、前記記憶手段に記憶されているデータベースに入力し、新たな情報を入力可能な新規入力状態とするようにしてもよい。
【0018】また、好ましい態様として、前記編集手段は、例えば請求項12記載のように、前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがある場合、既存のアドレスに関する情報を編集する訂正入力状態とするか、または新たな情報を入力可能な新規入力状態とするかを選択可能にするようにしてもよい。
【0019】また、好ましい態様として、前記編集手段は、例えば請求項13記載のように、前記編集手段は、前記訂正入力状態において、前記抽出手段により抽出された端末識別情報を、対応するアドレスに関する情報に追加するようにしてもよい。
【0020】また、好ましい態様として、前記編集手段は、例えば請求項14記載のように、前記抽出手段により発信端末識別情報が抽出されず、かつ前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがある場合、前記訂正入力状態とするようにしてもよい。
【0021】また、好ましい態様として、前記編集手段は、例えば請求項15記載のように、前記抽出手段により端末識別情報が抽出されず、かつ前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがない場合、受信したアドレスを前記記憶手段に記憶されているデータベースに入力し、前記新規入力状態とするようにしてもよい。
【0022】また、好ましい態様として、例えば請求項16記載のように、前記新規入力状態および前記訂正入力状態において、対応するアドレスに関する情報を表示する表示手段を具備するようにしてもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、PDAに適用した一実施例として、図面を参照して説明する。
A.実施例の構成A−1.PDAの外観およびブロック構成図1は本発明の一実施例によるPDAの構成を示す外観図であり、図2は、上述したPDAの構成を示すブロック図である。図において、キー入力部1は、筐体に配設された各種キー(通話、切、電話、電話帳、メール、電話帳登録)から構成されている。通話キー2は、押下されることでオンフックし、発着信において通話を可能とするためのキーである。切キー3は、押下されることでオフフックし、通話を切断するためのキーである。電話キー4は、押下されることで、後述する選択バッファ18に格納されている電話番号、もしくはペン8により入力された電話番号を、後述する通信処理部10に供給し、発呼させるためのキーである。電話帳キー5は、押下されることで、データベースとして、後述する電話帳データ保持部14に格納している電話帳データを読み出し、表示部20に表示させるためのキーである。メールキー6は、後述するメールデータ保持部15に格納されている受信電子メールの表示を行うためのキーである。電話帳登録キー7は、上記電話帳データに新たにデータを新規入力したり、編集したりするためのキーである。上記キー入力部1において、どのキーが押下されたかは制御部19によって検出される。
【0024】タッチパネル入力部9は、後述する表示部20の表面に配設され、表面をペン8でタッチすることで、タッチ位置を入力信号として制御部19に供給する。これにより、表示部20に表示されたデータをペン8によりタッチすることで選択することができるようになっている。特に、本実施例では、表示部20に表示された電子メール内の電話番号をペン8により指示されると、その電話番号を取り込むようになっている。また、複数の電話番号を表示しておき、ユーザにどの電話番号に発呼するかを選択させるようになっている。
【0025】通信処理部10は、例えば、PHSによる通信を実現するための回路であり、制御部19から供給される電話番号に対して発呼したり、通話においては、アンテナ11によって受信した受信信号を復調し、音声信号をスピーカ12から出力したり、マイク13から入力された音声信号を変調し、アンテナ11から出力したりする。また、通信処理部10は、受信信号にデータ(例えば電子メール)が含まれる場合には、データを取り出して制御部19に供給する。
【0026】電話帳データ保持部14は、電話帳データとして、相手の名前、連絡先(自宅、会社等)の電話番号、電子メールのアドレス等を保持している。メールデータ保持部15は、送信メール、受信メールを保持している。電話番号検索部16は、電話番号判断部17および電話番号選択バッファ18からなり、表示部20に表示されている電子メールに記述された電話番号を検索して抽出する。具体的には、電話番号判断部17は、電子メールの文字を1文字ずつチェックし、数字文字列からなる電話番号を取り出す。電話番号選択バッファ(以下、選択バッファという)18は、上記電話番号判断部17により電子メールから取り出された電話番号が格納される。なお、電子メールに複数の電話番号が記述されている場合には、それら全ての電話番号が取り出される。
【0027】制御部19は、上述した各部を制御する。特に、本実施例では、受信した電子メールの送信メールアドレスを参照することにより、電話帳データを検索し、該当する送信元の情報を抽出する。また、制御部19は、電話番号検索部16により電子メールから取り出され、電話番号選択バッファ18に格納された電話番号(複数)および上記検索により電話帳データから取り出した電話番号を表示部20に表示させる。
【0028】次に、表示部20は、液晶表示装置等から構成されており、その表面には前述したタッチパネル9が設けられている。該表示部20には、受信した電子メール、該電子メールから抽出した電話番号、該電話番号が複数ある場合にはどの電話番号で発呼するかをユーザに選択させるための選択肢、電話帳データに新たなデータを登録するための新規入力画面、既に登録されているデータを訂正するための訂正入力画面等を表示する。
【0029】B.実施例の動作次に、上述した実施例によるPDAの動作について説明する。なお、以下の説明では、通話に伴う各部の動作については通常のPHS等の通話に関する動作と同様であるので説明を省略する。
【0030】B−1.メインルーチン図3は、本実施例によるPDAの電話番号自動入力に関するメイン動作を示すフローチャートである。電子メールを受信すると、まず、ステップS10で、キー入力部1またはタッチパネル9からの各種入力を待ち、入力されたキー入力(指示)に従ってそれぞれの動作に分岐する。
【0031】まず、電子メールが表示部20に表示された状態で、電話キー4が押下されると、ステップS12を介してステップS14に進む。ステップS14では、電子メール内に電話番号が記述されているか、1つであるか複数であるか、電子メールの送信者に対応する情報(電話番号)が電話帳データに保持されているか、電子メールの特定箇所がペン8によって指示(ドラッグ)されているかなどの状態に応じて、電子メールに記述されている電話番号を抽出したり、ユーザに選択させることにより、発信すべき電話番号を通信制御部に供給して発呼させる。なお、電話番号の選択入力処理の詳細については後述する。
【0032】また、電子メールが表示部20に表示された状態で、ペン8により電子メールの特定箇所(電話番号)がダブルタップ(ペンにより所定箇所が2度たたかれること)されると、ステップS16を介してステップS18に進む。ステップS18では、ダブルタップされた箇所から電話番号を抽出し、該電話番号を通信制御部10に供給して発呼させる。すなわち、ユーザは、表示部20に表示されている電子メールに記述されている電話番号を直接指示することにより、発呼させることができる。なお、電話番号の直接入力処理の詳細については後述する。
【0033】また、電子メールが表示部20に表示された状態で、電話帳登録キー7が押下されると、ステップS20を介してステップS22に進む。ステップS22では、電子メール内に電話番号が記述されているか、1つであるか複数であるか、電子メールの送信者に対応する情報(電話番号)が電話帳データに保持されているかなどの状態に応じて、電子メールに記述されている電話番号を電話帳データに入力したり、追加抽出したりする。なお、電話帳入力の詳細については後述する。
【0034】また、電子メールが表示部20に表示された状態で、ペン8により電子メールの特定箇所(電話番号)がドラッグ(ペンにより所定箇所が選択された後、そのままペンを移動させること)されると、ステップS24を介してステップS26に進む。ステップS26では、ペン8のドラッグ操作により選択された箇所の電話番号を抽出し、該電話番号を通信制御部10に供給して発呼させる。
【0035】一方、上記以外のキー入力または指示の場合には、ステップS28で、対応する処理を行う。そして、上記ステップS14,S18,S22,S26およびS28の処理が終了すると、ステップS30に進み、それぞれの処理が終了したか否かを判断し、終了していなければ、ステップS10に戻り、上記処理を繰り返し実行し、終了すれば、当該メインルーチンを終了する。
【0036】B−2.電話機能への電話番号選択入力処理図4ないし図6は、上述した電話機能への電話番号選択入力処理を説明するためのフローチャートである。また、図7および図8は、電話番号選択入力処理時の状態を示す概念図である。前述したように、電子メールが表示部20に表示された状態で、図1に示す電話キー4が押下されると、まず、ステップS40で、選択バッファ18をクリアし、ステップS42で、サーチポインタを初期化する。ここで、サーチポインタは、表示部20に表示されている電子メール内において、電話番号であるか否かを判断する際に、検索対象となる文字を指示するポインタである。また、ユーザが表示部20に表示されている電子メールの特定範囲(電話番号)をペン8で指定し、選択している場合には、選択範囲ありとして、上記サーチポインタを「選択範囲先頭−1」とし、特定範囲が指定されていない場合には、選択範囲なしとして、上記サーチポインタを「メール先頭−1」とする。
【0037】次に、ステップS44で、番号カウンタを「0」にする。ここで、番号カウンタは、選択バッファ18において、抽出した電話番号と思われる文字の文字数を格納するカウンタである。次に、ステップS46で、上記サーチポインタを「1」だけインクリメントする。この場合、選択範囲なしのときは、サーチポインタは「1」となり、電子メールの最初の文字(1文字目)を示すことになり、選択範囲ありのときは、選択範囲の先頭を示すことになる。そして、ステップS48で、サーチポインタの位置の文字が数字であるか否かを判断する。
【0038】このとき、サーチポインタの位置の文字が数字でなければ、電話番号でないので、図5に示すステップS68に進み、サーチ終了か否か、すなわち電子メールの最後であるか否か、あるいは選択範囲の最後であるかを判断し、サーチ終了でなければ、ステップS70に進み、番号カウンタが「5」以上であるか否かを判断する。この場合、まだ電話番号を抽出していないので、図4に示すステップS44に戻る。以下、ステップS46で、サーチポインタを「1」ずつインクリメントしながら、サーチポインタの位置の文字が数字であるか否かを判断し、数字でなければ、上述した処理を繰り返し、一方、数字であれば、ステップS50に進む。
【0039】ステップS50では、選択バッファ18に、サーチポインタの位置の文字、すなわち数字を格納する。次に、ステップS52で、番号カウンタを「1」だけインクリメントし、選択バッファ18において、抽出した電話番号の数字を格納する位置を更新する。そして、ステップS54で、サーチ終了か否か、すなわち電子メールの最後であるか否か、あるいは選択範囲の最後であるかを判断し、サーチ終了でなければ、ステップS56に進み、サーチポインタを「1」だけインクリメントし、電子メールにおいて、検索対象とする文字を1文字先に進める。
【0040】次に、ステップS58で、サーチポインタの位置の文字が電話番号文字(数字、*、#、−、スペース)であるか否かを判断する。そして、サーチポインタの位置の文字が電話番号文字である場合には、ステップS60に進む。ステップS60では、選択バッファ18に、サーチポインタの位置の文字、すなわち電話番号文字(数字、*、#、−、スペース)を格納する。さらに、ステップS62で、サーチポインタの位置が数字であるか否かを判断し、数字であれば、ステップS64で、番号カウンタを「1」だけインクリメントし、選択バッファ18において、抽出した電話番号の数字を格納する位置を更新する。
【0041】次に、ステップS66で、サーチ終了か否か、すなわち電子メールの最後であるか否か、あるいは選択範囲の最後であるかを判断し、サーチ終了でなければ、ステップS56に戻る。一方、ステップS62でサーチポインタ位置の電話番号文字が数字でなければ、番号カウンタをインクリメントすることなく、ステップS66へ進み、ステップS56に戻る。したがって、選択バッファ18には電話番号文字が順次記憶され、番号カウンタには選択バッファ18に記憶された電話番号文字の数字の数のみがカウントされる。以下、ステップS56〜S66を繰り返し実行することにより、サーチポインタをインクリメントしながら電話番号文字を検索し、選択バッファ18に格納していく。
【0042】上記電話番号の抽出において、サーチが終了する前に、サーチポインタの位置が電話番号文字(数字、*、#、−、スペース)でなくなると、言い換えると、数字または電話番号に用いる記号が途切れると、ステップS68に進み、サーチ終了か否か、すなわち電子メールの最後であるか否か、あるいは選択範囲の最後であるかを判断し、サーチ終了でない場合、言い換えると、まだ、電子メール内にサーチすべき文字がある場合には、ステップS70に進む。ステップS70では、番号カウンタが5より大であるか否かを判断する。すなわち、数字または電話番号に用いる記号が途切れた時点で、選択バッファ18に格納された数字が5文字以下であれば、それまで選択バッファ18に格納した数字列が電話番号でないことを意味する。言い換えると、電話番号は、最低でも6文字の数字を含むので、5文字以下であれば電話番号ではない。そこで、この場合には、図4に示すステップS44に戻り、ステップS44以降の処理を繰り返し実行する。このとき、ステップS44で、番号カウンタが「0」にクリアされるので、次に、サーチされる電話番号であるであろう数字列で、それまで選択バッファ18に格納してきた数字列が上書きされる。
【0043】一方、上記電話番号の抽出において、サーチが終了する前に、サーチポインタの位置が電話番号文字(数字、*、#、−、スペース)でなくなり、番号カウンタが5より大である場合には、それまで選択バッファ18に格納してきた数字列は電話番号であるので、ステップS68,S70を経て、ステップS72に進み、選択バッファデータを「1」だけインクリメントすることにより、電話番号を格納すべき選択バッファ18を次の選択バッファとし、ステップS44に戻る。したがって、次に、抽出された電話番号は新たな選択バッファ18に格納されることになる。
【0044】このように、電子メール内または選択範囲の文字を1文字ずつサーチすることにより、電子メール内または選択範囲内に記述された全ての電話番号をそれぞれ異なる選択バッファ18に格納していく。そして、サーチが終了すると、すなわち、電子メール内または選択範囲内にサーチすべき文字がなくなった場合には、ステップS74に進み、番号カウンタが5より大であるか否かを判断し、最後に選択バッファ18に格納した数字列が電話番号(6文字以上)でなければ、そのまま図6に示すステップS78以降の電話番号選択処理に進む。一方、最後に選択バッファ18に格納した数字列が電話番号(6文字以上)であれば、ステップS76で、選択バッファデータを「1」だけインクリメントすることにより、次の選択バッファとした後、図6に示すステップS78以降の電話番号選択処理に進む。
【0045】B−2a.電話番号選択処理電話番号選択処理では、まず、ステップS78で、選択バッファ18に電子メールから抽出した電話番号が格納されているか否かを判断し、電話番号が格納されていれば、ステップS80に進み、電話帳データに対応するデータがあるか否かを判断する。このデータ有無の判断は、電子メールの送信メールアドレスを検索キーとして電話帳データをサーチすることで行われる。そして、電話帳データに対応するデータがあった場合には、ステップS82に進み、選択バッファ18に格納されている電子メールから抽出した電話番号と、上記電話帳データに登録されている電話番号とを表示部に表示する。次に、ステップS94で、ユーザに表示部20に表示した電話番号から1つの電話番号を選択させ、ステップS96で、選択された電話番号を通信制御部10に供給して発呼させる。このように、電子メールに複数の電話番号が記述され、かつ電話帳データに対応するデータがある場合には、図7(a)に示すように、選択バッファ18に格納されている電話番号および電話帳データに登録されている電話番号を表示部20の下部に表示し、ユーザに表示している電話番号の中から1つを選択させる。
【0046】一方、選択バッファ18に電話番号が格納されているものの、電話帳データに対応するデータがない場合には、ステップS80からステップS84へ進み、選択バッファ18に格納されている電話番号が複数であるか否かを判断し、複数の電話番号が格納されている場合には、ステップS86に進み、選択バッファ18に格納されている複数の電話番号を表示部20に表示する。次に、前述したステップS94に進み、ユーザに表示部20に表示した電話番号から1つの電話番号を選択させ、ステップS96で、選択された電話番号を通信制御部10に供給して発呼させる。
【0047】このように、電子メールに複数の電話番号が記述され、電話帳データに対応するデータがない場合で、図7(b)に示すように、選択バッファ18に格納されている複数の電話番号を表示部20の下部に表示し、ユーザに表示している電話番号の中から1つを選択させる。また、図7(c)に示すように、ユーザが電子メールの電話番号をペン8により特定した場合には、選択範囲内(ハッチング部)の電話番号(0425−79−7410および0425−79−7777)が、各々、選択バッファ18に格納される。この場合、選択範囲外にも電話番号(0425−79−2222)が記述されているが、選択範囲の最後でサーチが終了するので、該電話番号は抽出されない。また、図示の例では、電話帳データに対応する人のデータがないので、表示部20には選択範囲から抽出した電話番号のみが表示される。
【0048】また、電話帳データに対応する人のデータがなく、選択バッファ18に格納されている電話番号が1つである場合には、ステップS84からステップS96に進み、選択バッファ18に格納されている1つの電話番号を通信制御部10に供給して発呼させる。このように、電子メールに電話番号が記述されているものの、電話帳データに対応するデータがない場合で、選択バッファ18に格納されている電話番号が1つの場合には、図8(a)に示すように、表示部20の上部に、選択バッファ18に格納されている電話番号を表示し、該電話番号を通信制御部10に供給する。
【0049】また、選択バッファ18に電話番号が格納されていない場合、言い換えると、電子メールに電話番号が記述されていない場合には、ステップS78からステップS88に進み、電子メールに付加されている送信メールアドレスを検索キーとして電話帳データをサーチし、電話帳データに対応するデータがあるか否かを判断する。そして、対応するデータがあった場合には、ステップS90に進み、電話帳データにあった電話番号が複数であるか否かを判断し、複数の電話番号が登録されている場合には、ステップS92で、電話帳データに登録されている複数の電話番号を表示部20に表示する。次に、前述したステップS94に進み、ユーザに表示部20に表示した電話番号から1つの電話番号を選択させ、ステップS96で、選択された電話番号を通信制御部10に供給して発呼させる。このように、電子メールに電話番号が含まれず、かつ電話帳データに対応するデータがある場合には、図8(b)に示すように、電話帳データに登録されている電話番号を表示部20の下部に表示し、ユーザに表示している電話番号の中から1つを選択させる。
【0050】一方、電話帳データに対応するデータがあるものの、1つの電話番号しか登録されていない場合には、ステップS90からステップS96に進み、電話帳データに登録されている1つの電話番号を通信制御部に供給して発呼させる。このように、電子メールに電話番号が含まれず、かつ電話帳データに対応するデータがあり、1つの電話番号が登録されている場合には、図8(c)に示すように、電話帳データに登録されている1つの電話番号を表示部20の上部に表示し、該電話番号を通信制御部18に供給する。
【0051】また、電子メールに電話番号がなく、すなわち選択バッファに電話番号がなく、かつ電話帳データにも対応するデータがない場合には、ステップS78、ステップS88を経て電話番号の自動入力・選択を行わずに当該処理を終了する。
【0052】B−3.電話機能への電話番号直接入力処理次に、ユーザが指示した、電子メール上の電話番号を抽出し、該電話番号で発呼する電話番号直接入力処理について説明する。ここで、図9および図10は、上述した電話機能への電話番号直接入力処理を説明するためのフローチャートである。また、図11は、電話番号直接入力処理時の状態を示す概念図である。前述したように、電子メールが表示部20に表示された状態で、ユーザがペン8により電子メール内の電話番号を指定し、ダブルタップ(2回連続して短くペン入力を行うこと)すると、まず、ステップS100で、選択バッファ18をクリアし、ステップS102で、サーチポインタを初期化する。この場合、サーチポインタは、ダブルタップされた位置となる。
【0053】次に、ステップS104で、サーチポインタの位置の文字が電話番号文字(数字、*、#、−、スペース)であるか否かを判断する。そして、サーチポインタの位置の文字が電話番号文字である場合には、ステップS106に進む。ステップS106では、さらに、サーチポインタの位置が電子メールの先頭であるか否かを判断する。そして、電子メールの先頭でなければ、ステップS108で、サーチポインタを「1」だけデクリメントし、検索対象となる位置を1つ前の文字とし、ステップS110で、サーチポインタの位置が電話番号文字であるかを否かを判断し、電話番号文字であれば、ステップS106に戻り、以下、サーチポインタを「1」ずつデクリメントしながら、電子メールの先頭になるか、あるいはサーチポインタの位置が電話番号文字でなくなるまで繰り返し実行する。これは、ダブルタップされた位置から1つずつ前に戻り、指定された電話番号の先頭を探すためである。言い換えると、ユーザは、電話番号の先頭をタブルタップする必要なく、所望する電話番号のどの位置をダブルタップしてもよいということを意味する。したがって、ユーザは、所望する電話番号を容易に指定することができる。
【0054】そして、サーチポインタが電話番号の先頭の1つ前の位置に達すると、ステップS110における判断結果が「NO」となり、ステップS112に進み、サーチポインタを「1」だけインクリメントする。これにより、サーチポインタは、電話番号の先頭を指示することになる。次に、ステップS114において、サーチポインタの位置が数字であるか否かを判断し、数字でなければ、電話番号でないと判断し、当該処理を終了する。一方、数字であれば、ステップS116に進み、番号カウンタを「0」とする。次に、ステップS118で、サーチポインタの位置が電話番号文字(数字、*、#、−、スペース)であるか否かを判断する。そして、電話番号文字であれば、ステップS120で、選択バッファ18の番号カウンタが示す位置にサーチポインタの位置の文字を格納する。次に、ステップS122で、サーチポインタの位置が数字であるか否かを判断し、数字であれば、番号カウンタを「1」だけインクリメントした後、数字でなければ、そのままステップS126に進む。
【0055】ステップS126では、サーチポインタを「1」だけインクリメントし、検索対象となる位置を1文字先に進める。そして、ステップS128で、サーチポインタの位置に基づいて、電子メールの最後であるか否かを判断し、電子メールの最後でなければ、ステップS118に戻る。以下、番号カウンタおよびサーチポインタを「1」ずつインクリメントしながら、ユーザによってダブルタップにより指定された位置の電話番号文字を選択バッファ18に格納していく。
【0056】上記電話番号の抽出処理において、サーチポインタの位置が電話番号文字でなくなるか、あるいは電子メールの最後に達すると、ステップS130に進み、番号カウンタの値が5より大であるか否かを判断し、6文字以上であれば、選択バッファ18に格納した数字列は、電話番号であるのでステップS132に進み、5文字以下であれば、電話番号でないので当該処理を終了する。ステップS132では、選択バッファ18に格納した電話番号を通信処理部10に供給して発呼させる。
【0057】このように、ユーザが電子メール中をダブルタップすると、図11(a)に示すように、該ダブルタップされた位置が電話番号であれば、その電話番号を抽出して選択バッファ18に格納し、該電話番号に発呼する。この場合、電話帳データに対応するデータがあっても、選択された電話番号で発呼する。また、このとき、電子メールから抽出した電話番号は、表示部20の上部に表示される。一方、ダブルタップされた位置が電話番号でなければ、図11(b)に示すように、電話番号の自動入力は行われず、表示部20の表示も変わらない。
【0058】B−4.電話帳入力処理次に、電話帳の新規入力・訂正等の動作について説明する。ここで、ここで、図12ないし図14は、上述した電話帳入力処理を説明するためのフローチャートである。また、図15および図16は、電話帳入力処理時の状態を示す概念図である。なお、図12および図13に示すステップS140〜ステップS176は、前述した図4および図5に示すステップS40〜ステップS76と同一であるので、詳細な説明は省略する。
【0059】電子メールを表示部20に表示した状態で、あるいはユーザにより選択された状態で、ユーザが電話帳登録キー7を押下すると、電子メール内またはユーザによる選択範囲から電話番号(複数可)を抽出して選択バッファ18に格納する。上記ステップS140〜ステップS176の処理により電話番号を抽出し、選択バッファ18に格納した後、ステップS178において、選択バッファ18に電子メールから抽出した電話番号が格納されているか否かを判断し、電話番号が格納されていれば、ステップS180に進み、電話帳データに対応するデータがあるか否かを判断する。このデータ有無の判断は、電子メールの送信メールアドレスを検索キーとして電話帳データをサーチすることで行われる。
【0060】そして、選択バッファ18に電話番号が格納されているが、電話帳データに対応するデータがない場合には、ステップS182に進み、電子メールに添付されていた送信メールアドレスを電話帳データに新規入力する。次に、ステップS188に進み、選択バッファ18に格納されている電話番号を電話帳データに入力し、ステップS194で、図15(a)に示すように、電話帳新規入力画面を表示部20に表示し、他のデータを入力するための新規入力状態とする。
【0061】また、図16(a)に示すように、ユーザが電子メールの電話番号をペン8によりドラッグして選択した後、電話帳登録キー7を押下した場合には、選択範囲内(ハッチング部)の電話番号(0425−79−7410および0425−79−7777)が、各々、選択バッファ18に格納される。この場合、選択範囲外にも電話番号(0425−79−2222)が記述されているが、選択範囲の最後でサーチが終了するので、該電話番号は抽出されない。また、図示の例では、電話帳データに対応する人のデータがないので、表示部20には、上記選択範囲から抽出した電話番号のみが電話帳データに登録され、他のデータを入力するための新規入力状態である電話帳新規入力画面が表示部20に表示される。
【0062】一方、選択バッファ18に電話番号が格納されており、かつ電話帳データに対応するデータがあった場合には、ステップS184に進み、図15(b)に示すように、ユーザに電話帳データに対する処理として、新規入力、訂正入力、中止のいずれかを選択させるべく、表示部20に選択肢を表示させる。そして、ステップS186で新規入力が選択されたか否かを判断し、ユーザが上記選択肢から新規入力を選択した場合には、ステップS188に進み、選択バッファ18に格納されている電話番号を電話帳データに入力し、ステップS194で、図15(c)に示すように、電話帳新規入力画面を表示部20に表示し、他のデータを入力するための新規入力状態とする。
【0063】また、ユーザが上記選択肢から訂正入力を選択した場合には、ステップS196に進み、選択バッファ18に格納されている電話番号を電話帳データに追加入力した後、ステップS198で、図15(c)に示すように、電話帳訂正入力画面を表示部20に表示し、既に入力されているデータを訂正するための訂正入力状態とする。
【0064】一方、選択バッファ18に電話番号がなく、すなわち、電子メール内に電話番号がなければ、ステップS178からステップS190に進み、電話帳データに対応するデータがあるか否かを判断し、電話帳データに対応するデータがあれば、上述したステップS198に進む。そして、ステップS198で、図16(b)に示すように、電話帳訂正入力画面を表示部20に表示し、既に入力されているデータを訂正するための訂正入力状態とする。
【0065】一方、選択バッファ18に電話番号がなく、かつ電話帳データに対応するデータがなければ、ステップS190からステップS192に進み、電子メールに添付されている送信メールアドレスを電話帳データに新規入力する。そして、前述したステップS194で、図16(c)に示すように、電話帳新規入力画面を表示部20に表示し、他のデータを入力するための新規入力状態とする。
【0066】このように、本実施例では、表示中のデータ内からデータ発信元の電話番号等の連絡先情報を自動抽出したり、上記データ発信元の識別情報に基づいて、予め備えていた電話帳等のデータベースから対応する発信元の連絡先情報を自動検索したりするようにしてので、データを受信した後、発信元に折り返し連絡する際の使い勝手が向上させることができる。また、表示中のデータ内からデータ発信元の電話番号等の連絡先情報を自動抽出し、該連絡先情報を電話帳等のデータベースにデータとして自動入力するようにしたので、発信元の情報変更が通知されたときなどに、データベースに新たなデータを容易に登録でき、変更できる。
【0067】なお、上記実施例では、ユーザインターフェースにタッチパネル9を用いたが、データの選択と機能の指定ができれば、タッチパネル9に限定されず、キー入力等であってもよい。また、表示するデータは、電子メールに限定されず文書データでもよく、また、自動入力するデータも電話番号に限定されず、相手先を表すデータ(メールアドレス、URL:インターネット上のアドレス、など)であってもよい。この場合、自動入力データに対応する機能が起動するようにしておき、例えば、受信したネットニュースに含まれるメールアドレスを抽出し、メール機能やメールアドレスブックを起動させ、上記メールアドレスを自動入力するようにしてもよい。また、例えば、スケジュール文書データの中から電話番号を抽出するものであってもよい。さらに、通信処理部10として、PHSを一例として説明したが、無線通信だけでなく、有線通信(普通の電話回線網)であってもよい。さらに、上記実施例では、電子メールに含まれる電話番号と電話帳データの電話番号が同じ場合でも、両方選択表示するようにしたが、このような場合、複数の同一電話番号番号を全て表示せずに、どれか1つを表示するようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、抽出手段によって、第1の記憶手段に記憶されている文書データから端末識別情報を抽出し、送信手段によって、出力手段により出力された端末識別情報に基づいて通信回線に対して相手端末との接続要求を送信するようにしたので、相手端末の端末識別情報が文書データ内に記述されている場合、文書データ内の端末識別情報に容易に接続要求を送信できるという利点が得られる。
【0069】また、請求項2記載の発明によれば、受信手段によって、通信回線からのアドレスと共に文書データを受信し、この受信した文書データを前記第1の記憶手段に記憶するようにしたので、相手端末の端末識別情報が文書データ内に記述されている場合、文書データ内の端末識別情報に容易に接続要求を送信できるという利点が得られる。
【0070】また、請求項3記載の発明によれば、前記出力手段は、前記抽出手段により抽出された端末識別情報が複数であった場合、選択手段によって、該複数の端末識別情報の中からいずれか1つを選択するようにしたので、連絡する時間帯や相手の状況に応じて、より適切なところを選択でき、容易に発信できるという利点が得られる。
【0071】また、請求項4記載の発明によれば、前記指定手段により第1の記憶手段に記憶された文書データの検索範囲を指定し、前記抽出手段が、この指示された検索範囲の文書データから端末識別情報を抽出するようにしたので、文書データのうち指定した検索範囲から端末識別情報を抽出することができるという利点が得られる。
【0072】また、請求項5記載の発明によれば、前記指定手段により、抽出手段による検索対象を、文書データの全範囲とするようにしたので、データ内の発信端末識別情報を全て抽出することができるという利点が得られる。
【0073】また、請求項6記載の発明によれば、前記制定手段により抽出手段による検索対象を、前記文書データの一部とするようにしたので、ユーザが指定した文書データの一部から端末識別情報のみを抽出することができるという利点が得られる。
【0074】また、請求項7記載の発明によれば、検索手段によって、前記受信手段により受信したアドレスに基づいて、第2の記憶手段に記憶されているデータベースを検索し、対応するアドレスを取り出すようにしたので、文書データ内の端末識別情報以外の連絡先を容易に抽出することができるという利点が得られる。
【0075】また、請求項8記載の発明によれば、前記表示手段は、前記出力手段により出力された端末識別情報を表示するようにしたので、文書データから抽出された端末識別情報、あるいはそれに加えてデータベースから検出した端末識別情報を表示することができ、1あるいは複数の連絡先を容易に知ることができるという利点が得られる。
【0076】また、請求項9記載の発明によれば、前記受信手段により受信したアドレスと前記抽出手段により抽出された端末識別情報とに基づいて、前記第2の記憶手段に記憶されているデータベースを編集手段によって編集可能としたので、抽出した端末識別情報に対して接続要求を送信すると共に、対応する相手端末の情報に対して、データ内の端末識別情報をデータベースに容易に登録できるという利点が得られる。
【0077】また、請求項10記載の発明によれば、抽出手段によって、受信手段により受信した文書データから端末識別情報を抽出し、編集手段によって、受信手段により受信したアドレスと前記抽出手段により抽出された端末識別情報とに基づいて、前記記憶手段に記憶されているデータベースを編集可能としたので、対応する相手端末の情報に対して、データ内の端末識別情報をデータベースに容易に登録できるという利点が得られる。
【0078】また、請求項11記載の発明によれば、前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがない場合、前記編集手段によって、前記抽出手段により抽出された端末識別情報と受信したアドレスとを対応させ、前記記憶手段に記憶されているデータベースに入力し、新たな情報を入力可能な新規入力状態とするようにしたので、対応するアドレスの情報に対して、データ内の発信端末識別情報をデータベースに容易に登録できるという利点が得られる。
【0079】また、請求項12記載の発明によれば、前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがある場合、前記編集手段によって、既存のアドレスに関する情報を編集する訂正入力状態とするか、または新たな情報を入力可能な新規入力状態とするかを選択可能にするようにしたので、データベースに登録されている既存の情報を訂正するか、あるいは新たにデータベースに登録するかを容易に選択できるという利点が得られる。
【0080】また、請求項13記載の発明によれば、前記訂正入力状態において、前記編集手段によって、前記抽出手段により抽出された発信端末識別情報を、対応する発信元の情報に追加するようにしたので、対応する発信元の情報を容易に訂正できるという利点が得られる。
【0081】また、請求項14記載の発明によれば、前記抽出手段により発信端末識別情報が抽出されず、かつ前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがある場合、前記編集手段によって前記訂正入力状態とするようにしたので、既存の対応する発信元の情報を容易に訂正できるという利点が得られる。
【0082】また、請求項15記載の発明によれば、前記抽出手段により端末識別情報が抽出されず、かつ前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがない場合、前記編集手段によって、受信したアドレスを、前記記憶手段に記憶されているデータベースに入力し、前記新規入力状態とするようにしたので、対応する発信元の情報に対して、データ内の発信端末識別情報をデータベースに容易に登録できるという利点が得られる。
【0083】また、請求項16記載の発明のように、前記新規入力状態および前記訂正入力状態において、対応するアドレスの情報を表示手段に表示するようにしたので、確認しながら新規入力および訂正入力を行うことができ、ユーザの操作を軽減することができるという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるPDAの外観構成を示すブロック図である。
【図2】PDAの構成を示すブロック図である。
【図3】電話番号自動入力に関するメイン動作を示すフローチャートである。
【図4】電話番号選択入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】電話番号選択入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】電話番号選択入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】電話番号選択入力処理時の状態を示す概念図である。
【図8】電話番号選択入力処理時の状態を示す概念図である。
【図9】電話番号直接入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】電話番号直接入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】電話番号直接入力処理時の状態を示す概念図である。
【図12】電話帳入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図13】電話帳入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図14】電話帳入力処理を説明するためのフローチャートである。
【図15】電話帳入力処理時の状態を示す概念図である。
【図16】電話帳入力処理時の状態を示す概念図である。
【符号の説明】
1 キー入力部
2 通話キー
3 切キー
4 電話キー
5 電話帳キー
6 メールキー
7 電話帳登録キー
8 ペン(選択手段、範囲指定手段)
9 タッチパネル入力部(選択手段、範囲指定手段)
10 通信処理部(通信手段)
11 アンテナ
12 スピーカ
13 マイク
14 電話帳データ保持部(記憶手段)
15 メールデータ保持部
16 電話番号検索部(抽出手段)
17 電話番号判断部(抽出手段)
18 電話番号選択バッファ(抽出手段)
19 制御部(検索手段、編集手段)
20 表示部(表示手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】 文書データを記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶されている文書データから端末識別情報を抽出する抽出手段と、この抽出手段により抽出された端末識別情報を出力する出力手段と、この出力手段により出力された端末識別情報に基づいて通信回線に対して相手端末との接続要求を発信する送信手段とを具備することを特徴とする情報通信端末。
【請求項2】 通信回線からの相手端末のアドレスと共に文書データを受信する受信手段を有し、この受信手段により受信した文書データを前記第1の記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1記載の情報通信端末。
【請求項3】 前記出力手段は、前記抽出手段により抽出された端末識別情報が複数であった場合、該複数の端末識別情報の中からいずれか1つを選択する選択手段を具備することを特徴とする請求項1または2に記載の情報通信端末。
【請求項4】 前記第1の記憶手段に記憶された文書データの検索範囲を指定する指定手段を有し、前記抽出手段は、この指示された検索範囲の文書データから端末識別情報を抽出することを特徴とする請求項1記載の情報通信端末。
【請求項5】 前記指定手段は、前記文書データの全範囲を検索対象とすることを特徴とする請求項4記載の情報通信端末。
【請求項6】 前記指定手段は、前記文書データの一部を検索対象とすることを特徴とする請求項4記載の情報通信端末。
【請求項7】 相手端末のアドレスに対応させ端末識別情報が登録されているデータベースを記憶する第2の記憶手段と、前記受信手段により受信した相手端末のアドレスに基づき、前記第2の記憶手段に記憶されているデータベースを検索し、対応する相手端末の端末識別情報を検索する検索手段とを具備し、前記出力手段は、前記検索手段により一致したアドレスがあると、対応する端末識別情報と前記抽出した端末識別情報とを出力することを特徴とする請求項1記載の情報通信端末。
【請求項8】 前記出力手段により出力した端末識別情報を表示する表示手段を具備することを特徴とする請求項1ないし7に記載の情報通信端末。
【請求項9】 前記受信手段により受信したアドレスと前記抽出手段により抽出された端末識別情報とに基づいて、前記第2の記憶手段に記憶されているデータベースを編集する編集手段を具備することを特徴とする請求項7記載の情報通信端末。
【請求項10】 通信回線からの相手端末のアドレスと共に文書データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した文書データから端末識別情報を抽出する抽出手段と、相手端末のアドレスに対応させ、端末識別情報が登録されているデータベースを記憶する記憶手段と、前記受信手段により受信したアドレスと、前記抽出手段により抽出された端末識別情報とに基づいて、前記記憶手段に記憶されているデータベースを編集する編集手段とを具備することを特徴とする情報通信端末。
【請求項11】 前記編集手段は、前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがない場合、前記抽出手段により抽出された端末識別情報と受信したアドレスとを対応させ、前記記憶手段に記憶されているデータベースに入力し、新たな情報を入力可能な新規入力状態とすることを特徴とする請求項10記載の情報通信端末。
【請求項12】 前記編集手段は、前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがある場合、既存のアドレスに関する情報を編集する訂正入力状態とするか、または新たな情報を入力可能な新規入力状態とするかを選択可能にすることを特徴とする請求項10記載の情報通信端末。
【請求項13】 前記編集手段は、前記訂正入力状態において、前記抽出手段により抽出された端末識別情報を、対応するアドレスに関する情報に追加することを特徴とする請求項10記載の情報通信端末。
【請求項14】 前記編集手段は、前記抽出手段により発信端末識別情報が抽出されず、かつ前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがある場合、前記訂正入力状態とすることを特徴とする請求項10記載の情報通信端末。
【請求項15】 前記編集手段は、前記抽出手段により端末識別情報が抽出されず、かつ前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがない場合、受信したアドレスを前記記憶手段に記憶されているデータベースに入力し、前記新規入力状態とすることを特徴とする請求項10記載の情報通信端末。
【請求項16】 前記新規入力状態および前記訂正入力状態において、対応するアドレスに関する情報を表示する表示手段を具備することを特徴とする請求項10ないし15に記載の情報通信端末。
【請求項1】 文書データを記憶する第1の記憶手段と、この第1の記憶手段に記憶されている文書データから端末識別情報を抽出する抽出手段と、この抽出手段により抽出された端末識別情報を出力する出力手段と、この出力手段により出力された端末識別情報に基づいて通信回線に対して相手端末との接続要求を発信する送信手段とを具備することを特徴とする情報通信端末。
【請求項2】 通信回線からの相手端末のアドレスと共に文書データを受信する受信手段を有し、この受信手段により受信した文書データを前記第1の記憶手段に記憶することを特徴とする請求項1記載の情報通信端末。
【請求項3】 前記出力手段は、前記抽出手段により抽出された端末識別情報が複数であった場合、該複数の端末識別情報の中からいずれか1つを選択する選択手段を具備することを特徴とする請求項1または2に記載の情報通信端末。
【請求項4】 前記第1の記憶手段に記憶された文書データの検索範囲を指定する指定手段を有し、前記抽出手段は、この指示された検索範囲の文書データから端末識別情報を抽出することを特徴とする請求項1記載の情報通信端末。
【請求項5】 前記指定手段は、前記文書データの全範囲を検索対象とすることを特徴とする請求項4記載の情報通信端末。
【請求項6】 前記指定手段は、前記文書データの一部を検索対象とすることを特徴とする請求項4記載の情報通信端末。
【請求項7】 相手端末のアドレスに対応させ端末識別情報が登録されているデータベースを記憶する第2の記憶手段と、前記受信手段により受信した相手端末のアドレスに基づき、前記第2の記憶手段に記憶されているデータベースを検索し、対応する相手端末の端末識別情報を検索する検索手段とを具備し、前記出力手段は、前記検索手段により一致したアドレスがあると、対応する端末識別情報と前記抽出した端末識別情報とを出力することを特徴とする請求項1記載の情報通信端末。
【請求項8】 前記出力手段により出力した端末識別情報を表示する表示手段を具備することを特徴とする請求項1ないし7に記載の情報通信端末。
【請求項9】 前記受信手段により受信したアドレスと前記抽出手段により抽出された端末識別情報とに基づいて、前記第2の記憶手段に記憶されているデータベースを編集する編集手段を具備することを特徴とする請求項7記載の情報通信端末。
【請求項10】 通信回線からの相手端末のアドレスと共に文書データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信した文書データから端末識別情報を抽出する抽出手段と、相手端末のアドレスに対応させ、端末識別情報が登録されているデータベースを記憶する記憶手段と、前記受信手段により受信したアドレスと、前記抽出手段により抽出された端末識別情報とに基づいて、前記記憶手段に記憶されているデータベースを編集する編集手段とを具備することを特徴とする情報通信端末。
【請求項11】 前記編集手段は、前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがない場合、前記抽出手段により抽出された端末識別情報と受信したアドレスとを対応させ、前記記憶手段に記憶されているデータベースに入力し、新たな情報を入力可能な新規入力状態とすることを特徴とする請求項10記載の情報通信端末。
【請求項12】 前記編集手段は、前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがある場合、既存のアドレスに関する情報を編集する訂正入力状態とするか、または新たな情報を入力可能な新規入力状態とするかを選択可能にすることを特徴とする請求項10記載の情報通信端末。
【請求項13】 前記編集手段は、前記訂正入力状態において、前記抽出手段により抽出された端末識別情報を、対応するアドレスに関する情報に追加することを特徴とする請求項10記載の情報通信端末。
【請求項14】 前記編集手段は、前記抽出手段により発信端末識別情報が抽出されず、かつ前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがある場合、前記訂正入力状態とすることを特徴とする請求項10記載の情報通信端末。
【請求項15】 前記編集手段は、前記抽出手段により端末識別情報が抽出されず、かつ前記記憶手段に記憶されているデータベースに、対応するアドレスがない場合、受信したアドレスを前記記憶手段に記憶されているデータベースに入力し、前記新規入力状態とすることを特徴とする請求項10記載の情報通信端末。
【請求項16】 前記新規入力状態および前記訂正入力状態において、対応するアドレスに関する情報を表示する表示手段を具備することを特徴とする請求項10ないし15に記載の情報通信端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図6】
【図12】
【図5】
【図7】
【図11】
【図8】
【図9】
【図10】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
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【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開平10−155038
【公開日】平成10年(1998)6月9日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平8−325968
【出願日】平成8年(1996)11月20日
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【公開日】平成10年(1998)6月9日
【国際特許分類】
【出願日】平成8年(1996)11月20日
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
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