説明

情報配信システム、そのサーバ、端末、プログラム

【課題】端末の台数が多い場合等でも問題なく運用可能であり、また急な情報変更にも対応可能となる。
【解決手段】各RW端末10は、任意の非接触IC内蔵携帯電話2を検知する毎に、その都度、ネットワークを介してサーバ20にアクセスして、任意の出力用データを取得して、この情報を各出力先(IC内蔵携帯電話2等)に出力する。取得する出力用データは、例えば、サーバ20が保持する各種出力用データのうちの一部である。出力用データに変更がある場合でも、サーバ20が保持する各種出力用データを変更するだけで済む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触型情報媒体との近距離無線通信を行う機能を備えた非接触型通信端末において、各ユーザに任意の情報を提供するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子マネーや電子乗車券などの分野において、非接触ICカードの普及が進んでいる。これは、例えば非接触ICカードや非接触ICカード機能内蔵携帯端末(携帯電話等)等の非接触型情報媒体と、例えばICカードリーダライタ等の非接触型通信端末とが、近距離無線通信(電磁誘導)を行うことで、例えば電子マネー決済処理等を実行するものである。
【0003】
尚、以下の説明では、非接触型情報媒体として非接触ICカード機能内蔵携帯端末(携帯電話等)(以下、省略してICカード携帯端末というものとする)を例にし、非接触型通信端末として非接触ICカードリーダライタを例にするが、この例に限らない。
【0004】
ここで、近年、上記の様な電子マネー決済システムにおける非接触ICカードリーダライタを利用して、あるいは情報配信用の非接触ICカードリーダライタを任意の場所に設置して、これら各非接触ICカードリーダライタから任意のICカード携帯端末の所持者(以下、ユーザという)に対して、任意の情報を提示することが行われている。
【0005】
例えば、商店の店舗内や電車内、駅構内等の各所に設置されている非接触ICカードリーダライタから、ICカード携帯端末への広告情報等の配信が行われている。リーダライタ端末の設置場所/方法は、何でもよく、店舗のレジ横等に限らず、例えば、ポスターの内部にリーダライタ端末を埋め込む等であってもよい(勿論、その場合、ポスター自体またはその周辺に、リーダライタ端末にICカードをタッチすることで広告情報等が得られる旨を明示しておく)。
【0006】
この情報配信は、電子マネー決済処理の際に追加で行うものであってもよいし、広告情報等の配信のみを行うものであってもよい。
また、ICカード携帯端末に対して、所定のメッセージ等以外に、例えば関連情報WebサイトのURLを送り込む手法が使われている。何れにしても、このような情報配信用途で使われる非接触ICカードリーダライタ端末は、その内部に所定の配信情報(メッセージ、URL情報等)を予め固定的に保持しており、自己のアンテナ部等に対して任意のICカード携帯端末がかざされると(タッチされると)、無条件に所定の配信情報を送信する。
【0007】
また、その際、自己の(リーダライタ端末の)例えばアンテナ部に設けられているLEDを点灯/点滅等させたり、何らかのサウンド出力を行う等のユーザインタフェース出力(演出)を行う場合もあるが、この点灯/点滅パターンやサウンドの内容も、予め設定される固定的なものとなっている。
【0008】
尚、以下の説明では、上記任意のユーザのICカード携帯端末に書き込む情報(メッセージやURL等)や、上記各種ユーザインタフェース出力に用いる情報を、まとめて“対ユーザ出力情報”というものとする。
【0009】
ここで、上記“対ユーザ出力情報”の内容を、固定的なものではなく、随時変更可能とすることも考えられる。このような店頭端末の出力情報を変更するための仕組みとして、例えば特許文献1に開示の従来技術が知られている。
【0010】
特許文献1の発明は、サーバから各カード端末装置に配信された種々の設定情報に基づいて、複数のカード端末装置において同一の機能が同時に実現されるようにし、全ての顧客に対して同一内容のサービスを統一的に提供できるようにするものである。
【0011】
また、特許文献1には、サーバから各カード端末装置に対して、顧客に提供すべきサービスに係る画像情報又は音声情報を配信し、各カード端末装置の設置場所に配置された画像モニタ又は音声スピーカを介して顧客に情報を提供することにより、画像又は音声によって正確かつ確実に顧客に認識される状態でサービスに係る情報を提供することが開示されている。
【0012】
また、特許文献1には更に、顧客に提供すべきサービスに係る情報として入力手段における入力操作に応じた画像モニタ又は音声スピーカに供給すべき画像情報又は音声情報の変更処理手順を含む情報をサーバから各カード端末装置に配信し、各カード端末装置が入力手段における顧客の入力操作に応じて画像モニタに表示する画像又は音声スピーカから発生する音声を変更すること等も開示されている。
【0013】
つまり、予めサーバから各端末に様々な画像情報や音声情報を配信しておき、端末側でその中から選択的にインタフェース出力することが開示されている。そして、サーバは、随時、新たな画像情報や音声情報を配信して、各端末が保持・出力する画像情報や音声情報を変更(更新)させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2003−337981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上記の通り、特許文献1等の従来技術は、サーバから各端末に予め何らかの情報(任意の画像情報等)を配信して記憶させておき、例えばユーザのアクセスに対して端末が情報を提示するものであり、また複数種類の情報を端末に記憶しておき、ユーザの入力操作に応じて選択的に情報を出力するものである。また、サーバが、随時、各端末が保持・出力する画像情報や音声情報等の情報を変更(更新)させることができる。
【0016】
しかしながら、特に端末の台数が多い場合には、サーバが各端末に更新後の情報を配信する処理に時間が掛かることになり、例えば急な情報変更への対応が難しくなる、あるいは時間帯等に応じて細かく情報を切り替える運用等が難しくなる等の問題が生じる。
【0017】
更に、特に複数種類の情報(上記“対ユーザ出力情報”等)を端末に記憶させておき、選択的にユーザに提供する仕組みでは、例えば状況(例えば時間帯や各ユーザ等)に応じた情報を選択的にユーザに提示することができ、きめ細かい情報提示が行える。その一方で、特に上記状況を細分化して様々な状況に応じた各種情報(上記“対ユーザ出力情報”等)が作成されて端末に記憶させておく場合、データ量が非常に多くなることになる。通常、端末のメモリ容量はサーバ装置等に比べて非常に小さいものであり、この様な大容量データ(各種情報)は格納できない可能性がある。また、格納できたとしても、特に端末台数が多数である場合、サーバから各端末に各種情報を配信するには、非常に時間が掛かることになり、処理負荷が大きくなる。
【0018】
本発明の課題は、サーバ装置からネットワークを介して各非接触型通信端末に情報配信し、各非接触型通信端末が任意の各ユーザに情報提供するシステムにおいて、特に端末の台数が多い場合でも、あるいは全体的なデータ量が大きい場合でも、問題なく運用可能であり、また急な情報変更にも対応可能であり、あるいは任意の条件(ユーザ毎、時間帯等)に応じて細かく情報を切り替える柔軟な運用が可能となる情報提供システム、そのサーバ装置、非接触型通信端末、プログラム等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の情報配信システムは、非接触型情報媒体との近距離無線通信機能を有する各非接触型通信端末とサーバ装置がネットワークに接続されたシステムであって、各非接触型通信端末が任意の非接触型情報媒体を検知する毎にそのユーザに任意の情報を提供する情報配信システムであって、前記非接触型通信端末は、任意の前記非接触型情報媒体を検知する毎に、その都度、前記サーバ装置に情報配信要求を送信し、この要求に応じてサーバ装置から返信される出力用データを取得する出力用データ取得手段と、該出力用データ取得手段により取得された出力用データを、該当する出力先に振り分けて該出力先から出力させることで、前記ユーザへの情報提供を行う出力用データ振分手段とを有し、前記サーバ装置は、予め各種出力用データを記憶する出力用データ記憶手段と、前記情報配信要求を受信すると、前記出力用データ記憶手段から該当する出力用データを選択・取得し、該取得した出力用データを要求元の非接触型通信端末へ配信する出力用データ選択・配信手段とを有する。
【0020】
また、例えば、前記サーバ装置の前記出力用データ記憶手段には、前記各出力用データが出力先識別子と対応付けて記憶されており、前記出力用データ選択・配信手段は、前記取得した出力用データを対応する前記出力先識別子と共に要求元の非接触型通信端末へ配信し、前記非接触型通信端末の前記出力用データ振分手段は、前記出力用データ取得手段によって取得された出力用データを、それに対応付けられた前記出力先識別子が示す出力先へと振り分ける。
【0021】
また、例えば、前記出力用データ選択・配信手段は、様々な条件(端末識別番号、媒体識別番号または会員番号、属性情報、日時等)に応じて、前記出力用データ記憶手段から該当する出力用データを選択・取得する。
【発明の効果】
【0022】
本発明の情報提供システム、そのサーバ装置、非接触型通信端末、プログラム等によれば、サーバ装置からネットワークを介して各非接触型通信端末に情報配信し、各非接触型通信端末が任意の各ユーザに情報提供するシステムにおいて、特に端末の台数が多い場合でも、あるいは全体的なデータ量が大きい場合でも、問題なく運用可能であり、また急な情報変更にも対応可能であり、あるいは任意の条件(ユーザ毎、時間帯等)に応じて細かく情報を切り替える柔軟な運用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本例の情報配信システム全体の概略構成図である。
【図2】RW端末の構成・機能ブロック図である。
【図3】サウンドデータ管理テーブルの一例である。
【図4】サーバの構成・機能ブロック図である。
【図5】実施例1における出力用データ管理テーブルの一例である。
【図6】情報配信システムにおける情報配信処理を説明する為のシーケンス図である。
【図7】(a)は情報配信要求メッセージ、(b)は情報配信応答メッセージのメッセージ構成例である。
【図8】情報配信による各種出力インタフェースによる出力例を示す図である。
【図9】実施例2における出力用データ管理テーブルの一例である
【図10】実施例2の出力用データ送信機能部の処理フローチャート図である。
【図11】実施例3における出力用データ管理テーブルの一例である。
【図12】実施例3の出力用データ送信機能部の処理フローチャート図である。
【図13】実施例4におけるサーバの構成・機能ブロック図である。
【図14】カード属性テーブルの一例である。
【図15】実施例4の出力用データ管理テーブルの一例である。
【図16】実施例4の出力用データ送信機能部の処理フローチャート図である。
【図17】実施例5の出力用データ管理テーブルの一例である。
【図18】実施例5の出力用データ送信機能部の処理フローチャート図である。
【図19】コンピュータ・ハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本例の情報配信システム全体の概略構成図である。
本例の情報配信システムは、上記背景技術で説明した通り、ICカードリーダライタ等の非接触型通信端末を利用したシステムであり、この非接触型通信端末が任意の情報をユーザに提供するものであり、またこの情報はサーバが各非接触型通信端末に配信するものである。この情報は例えば広告情報等である。ユーザへの情報提供方法は、様々であってよく、例えば、ユーザが所持する非接触ICカードや非接触ICカード機能内蔵携帯端末等の非接触型情報媒体に、近距離無線通信で情報を配信して表示等させてもよいし、非接触型通信端末が備えるディスプレイ等に表示してもよい。また、非接触型情報媒体に配信する情報には、例えば関連WebサイトのURL等が含まれていてもよい。
【0025】
以下の説明では、非接触型情報媒体として非接触ICカード機能内蔵携帯端末(図示の非接触IC内蔵携帯電話2)を例にし、非接触型通信端末として非接触ICカードリーダライタ(図示のRW(リーダライタ)端末10)を例にするが、この例に限らない。
【0026】
図1に示すRW(リーダライタ)端末10は、任意の各店舗内や(その各売り場等)、電車内、駅構内、街中の任意の場所等の各所に設置されている。そして、サーバ20がネットワーク1を介して各RW端末10に例えば広告情報等の任意の情報を配信可能となっている。
【0027】
そして、任意の非接触IC内蔵携帯電話2の所持者(以下、ユーザという)が、任意のRW端末10に対して任意のタイミングで自己の非接触IC内蔵携帯電話2をかざす(タッチする)ことによって、広告情報等の情報提供を受けられる。すなわち、RW端末10は、例えば任意の情報を近距離無線通信によって非接触IC内蔵携帯電話2に送信する。非接触IC内蔵携帯電話2は、この配信情報を取得して表示等する(あるいは、更に、URL情報に基づき所定のサイトにアクセスして、より詳細な情報を取得できる)。または/及び、RW端末10の有する各種ユーザインタフェース(ディスプレイ、スピーカ等)への出力を行う。
【0028】
ここで、本例の情報配信システムの基本的特徴について以下に説明する。
まず、本例の各RW端末10は、例えば後に図6で説明するように、自己に対して任意の非接触IC内蔵携帯電話2がかざされる(タッチされる)毎に、その都度、サーバ20にアクセスして情報を取得して、この情報を何らかの形でユーザに提供する。これは、特に、例えば、そのときに必要な情報のみをサーバ20から取得できるものである。あるいは、特に、最新の(更新後)の情報を取得できるものである。
【0029】
サーバ20は、任意のRW端末10から要求がある毎に、要求元のRW端末10に情報配信する。これは、特に、例えば要求(要求メッセージ)の内容や日時等に応じた情報を配信するものであり、例えば、自己が保持する種々の情報の中から要求メッセージの内容や現在日時等に応じた情報を選択して(例えば、そのときに要求元のRW端末10に配信すべき情報のみを選択して)、要求元のRW端末10に配信する。
【0030】
尚、この配信情報は例えば後述する出力用データ等である。この出力用データとは、例えば上記課題で説明した“対ユーザ出力情報”等に相当する。この場合、各RW端末10は、取得した出力用データに基づいて、非接触IC内蔵携帯電話2への情報配信や、後述する各種ユーザインタフェース(ディスプレイ、スピーカ等)への出力処理を実行することで、ユーザへの情報提供(注意喚起等も含む)を実現し、その後、取得した出力用データは消去する。
【0031】
この様に、本例の情報配信システムでは、各RW端末10側では“対ユーザ出力情報”等の情報を基本的には保持せず、この情報はサーバ20側で全て保持して一元管理している。そして、各RW端末10は、任意のユーザによる利用がある毎に、その都度、サーバ20にアクセスして情報を取得して、ユーザに情報提供する(これを、基本的な特徴とする)。
【0032】
RW端末10が逐一取得する出力用データは、例えば、サーバ20が保持する各種出力用データのうちの一部である。出力用データに変更がある場合でも、サーバ20が保持する各種出力用データを変更するだけで済む。
【0033】
これより、例えば、特にRW端末の台数が多い場合でも、あるいは各種出力用データの全体的なデータ量が大きい場合でも、サーバからの情報配信に時間が掛かる等の問題なく運用可能であり、また急な情報変更にも対応可能となる。すなわち、サーバ20側において当該サーバ20が保持する情報に変更が生じた場合でも、従来のように変更後の情報を各端末に配信して各端末が保持する情報を更新させる必要はなく、サーバ20側で保持する情報の変更が行われるだけで、その後にサーバ20にアクセスしてくる端末に配信される情報は、変更後の情報となる。
【0034】
更に、任意の条件(ユーザ毎、時間帯等)に応じて細かく情報を切り替える柔軟な運用が可能となる。従来においても、各端末が様々な情報の中から選択的にデータ出力(ユーザに提供等)することは可能であったが、この場合、各端末が様々な情報を保持している必要があり、場合によっては保持するデータ量が非常に多くなる(あるいは、メモリ容量不足で保持できないことになる)。
【0035】
また、この場合、サーバ20側において当該サーバ20が保持する様々な情報に変更が生じた場合、変更後の情報を各端末に配信して各端末が保持する情報を更新させる必要があるが、データ量が大きいことから、特に端末の台数が多い場合、データ配信・更新に時間が掛かることになる。これに対して、本手法では、逐一、必要な情報のみ(サーバ20が保持する情報の一部)を配信するので、情報のデータ量が少なくて済み、この様な問題が生じることなく、任意の条件(ユーザ毎、時間帯等)に応じて細かく情報を切り替える柔軟な運用が可能となる。これは、特に、サーバ20が保持する情報の更新頻度が高い場合に、顕著な効果を奏する。
【0036】
以下に説明する各実施例1〜5は、全て、上述した基本的特徴を有したうえで、更に各々の特徴を有している。以下、各実施例1〜5について説明する。
まず、図2に、実施例1における上記RW端末10の構成・機能ブロック図を示す。
【0037】
尚、図2に示す構成自体は、後述する各実施例2〜5においても、同じであってよい(但し、処理機能は異なる)。
図2に示す例のRW端末10は、まず、ユーザインタフェースの出力機能として、テキストやビットマップデータを表示可能な小型ディスプレイ16、サウンド出力するスピーカ15、LED17等を有するが、ユーザインタフェースの出力機能をこの構成に限定するものではない。
【0038】
また、非接触IC内蔵携帯電話2との近距離無線通信を行う為のアンテナ、送受信回路等を有する非接触IC通信部18を備えるが、これは一般的な構成であり、特に説明しない。また、ネットワーク1に接続してサーバ20等との通信を行う為の対サーバ通信機能部11を備えるが、これも一般的な構成であり、特に説明しない。
【0039】
本例のRW端末10は、更に、出力用データ取得機能部12、出力用データ振分機能部13、サウンドデータ管理テーブル14を有する。出力用データ取得機能部12、出力用データ振分機能部13による後述する処理機能は、RW端末10が備える不図示のCPU/MPU等が、予め不図示のメモリ等に記憶されている所定のアプリケーションプログラムを読出し・実行することにより実現される。
【0040】
出力用データ取得機能部12は、任意の非接触IC内蔵携帯電話2がかざされる毎に(携帯電話2を検知する毎に)、対サーバ通信機能部11によりネットワーク1を介してサーバ20にアクセスして、上記出力用データ等(後述する出力用データ一式等)を取得する機能部である。出力用データ振分機能部13は、出力用データ取得機能部12によって取得された各出力用データを、各種出力先(上記各種ユーザインタフェース出力機能や非接触IC通信部18)に振分ける。その際、後述するように、取得した各出力用データを、それぞれに対応付けられている出力先識別子によって、該当する出力先に振り分けることができる。
【0041】
また、スピーカ15に送るべき音データは、サウンドデータ管理テーブル14から取得する。
ここで、サウンドデータ管理テーブル14は、例えば図3に示すように、サウンド番号31と音データ32とを対応付けて管理するテーブルである。つまり、各種の実際の音のデータである各種音データ32が予め登録されており、これがサウンド番号31によって管理されている。
【0042】
上記出力用データには任意のサウンド番号が含まれており、出力用データ振分機能部13は、このサウンド番号を用いてサウンドデータ管理テーブル14を検索して、対応する音データ32を取得し、この取得した音データをスピーカ15へ出力することで、音を出力させる。例えば、サウンド番号=1であったならば、スピーカ15からは“ピンポン”音が出力されることになる。尚、サウンドデータ管理テーブル14は、例えば上記不図示のメモリ等に予め記憶されている。
【0043】
尚、ディスプレイ16はディスプレイ自体だけでなく例えば表示制御部(不図示)も含まれるものである。これは、スピーカ15、LED17に関しても同様であり、それぞれ、音出力制御部、発光制御部等(何れも不図示)も含まれるものである。出力用データ振分機能部13は、これら各制御部にそれぞれ該当する出力用データを振り分けて渡す。各制御部は、渡された出力用データを用いて、各々の所定の制御処理(例えば表示処理等)を実行する。
【0044】
出力用データ取得機能部12、出力用データ振分機能部13の詳しい処理機能については、後述する。
次に、図4に、実施例1のサーバ20の構成・機能ブロック図を示す。
【0045】
尚、図4に示す構成自体は、後述する各実施例2、3、5においても、同じであってよい(但し、処理機能は異なる)。実施例4のみは多少構成が異なり、後に図示して説明する。
【0046】
図4に示す例のサーバ20は、対端末通信機能部21、出力用データ送信機能部22、出力用データ管理テーブル23を備える。
対端末通信機能部21は、ネットワーク1に接続して各RW端末10との通信を行う為の機能部であり、これは一般的な構成であり、特に説明しない。
【0047】
出力用データ送信機能部22は、任意のRW端末10からアクセスがある毎に、このRW端末10に送信すべき出力用データを、出力用データ管理テーブル23から取得して送信する。
【0048】
出力用データ管理テーブル23には、予め、各種出力用データが、該当する出力先識別子に対応付けて登録されている。
図5に、実施例1における出力用データ管理テーブル23の一例を示す。
【0049】
尚、他の実施例2〜5における出力用データ管理テーブル23の一例は、後に図示・説明するが、何れも本例では実施例1の場合と同様に、各種出力先識別子に対応付けて各種出力用データが登録されている。しかしながら、これは一例であり、この例に限らないものであり、実施例2〜5は実施例1の特徴を有さないものであってもよい(但し、当然、上記基本的な特徴は有する)。
【0050】
図5に示す例の出力用データ管理テーブル23は、各種出力先識別子41に対応付けて各種出力用データ42が登録されている。
出力先識別子41は、上記RW端末10における各種ユーザインタフェースの各種出力機能(ディスプレイ16、スピーカ15、LED17)や非接触IC通信部18の何れかを指定する識別子である。つまり、データ出力先を示す識別子である。つまり、出力先識別子41に関しては、図示の「ディスプレイ」は出力先がディスプレイ16であることを意味し、「サウンド」は出力先がスピーカ15であることを意味し、「LED」は出力先がLED17であることを意味する。また「非接触IC通信」は出力先が非接触IC通信部18であることを意味するが、これは実質的に出力先が非接触IC内蔵携帯電話2であることを意味する。
【0051】
尚、出力先識別子41は、実際には「ディスプレイ」等の文字ではなく、各出力先を示す予め決められた番号/記号等であってよい。
そして、各種出力用データ42には、対応する出力先識別子41が示す出力先へ出力すべきデータが登録されている。例えば、出力先識別子41が「ディスプレイ」である出力用データ42は、ディスプレイ16への表示データ(例えばテキストデータ等)であり、図示の例では“○○キャンペーン中です。詳しくはWEBを!”というメッセージとなっている。
【0052】
また、例えば、出力先識別子41が「サウンド」である出力用データ42は、スピーカ15に出力させるべき音データに対応する上記サウンド番号である。また、出力先識別子41が「LED」である出力用データ42は、上記LED17の点灯/点滅制御用データとなっており、図示の例では“色;赤、点灯時間:5秒、点滅間隔:0.5秒”となっている(尚、実際には後述する図7(b)に示すように、所定のフォーマットに従って例えば「赤,1,0.5」というデータになっている)。
【0053】
また、出力先識別子41が「非接触IC通信」である出力用データ42は、上記の通り非接触IC通信部18を介して非接触IC内蔵携帯電話2へ配信すべき情報であり、図示の例では“○○キャンペーン中です”というメッセージと共に、関連WebサイトのURL情報も含まれている。
【0054】
図6に、上記情報配信システムにおける情報配信処理を説明する為のシーケンス図を示す。このシーケンス図が示す処理手順は、基本的に、全ての実施例1〜5に共通のものである。
【0055】
図6において、まず、RW端末10は、よく知られているように随時ポーリングを行っており、任意のユーザ(任意の非接触IC内蔵携帯電話2の所持者)が、任意のRW端末10に自己の非接触IC内蔵携帯電話2をかざすと(タッチすると)、RW端末10はこれを検知(検出)する。そして、本手法では、RW端末10は、まず、サーバ20に送信すべき情報配信要求メッセージの作成処理を行う(ステップS11)。尚、この処理は、例えば出力用データ取得機能部12が実行する。
【0056】
ここで、図7(a)に情報配信要求メッセージの一例を示す。
図示の例の情報配信要求メッセージ50は、開始フラグ51、メッセージ種別52、メッセージ長53、RW端末識別子54、カード識別番号55、フレームチェックシーケンス56、終了フラグ57等より成る。開始フラグ51、メッセージ種別52、フレームチェックシーケンス56、終了フラグ57は、予め決まっているものであり(要求メッセージ50の基本フォーマットであり)、ここでは特に説明しない。尚、メッセージ種別52は、ここでは情報配信要求であることを示す‘01’となる。メッセージ長53には、この情報配信要求メッセージ50のデータ長が格納される。
【0057】
また、各RW端末10には、予め各々を識別する為のユニークなIDであるRW端末識別子が割り当てられおり、上記RW端末識別子54には自端末のRW端末識別子が格納される。また、一般的に、各ICカード(非接触IC内蔵携帯電話2のICカードも含む)には、予め各々を識別する為のユニークなIDであるカード識別番号が割り当てられおり、RW端末10は、上記のようにポーリング検知した非接触IC内蔵携帯電話2からそのカード識別番号を読み出して、これをカード識別番号55として要求メッセージ50に格納する。
【0058】
尚、実施例1、2においては、カード識別番号55は必ずしも必要ないものである。
そして、RW端末10は(例えばその出力用データ取得機能部12は)、上記ステップS11の処理で作成した情報配信要求メッセージを、対サーバ通信機能部11によりネットワーク1を介してサーバ20へ送信する(ステップS12)。
【0059】
サーバ20の出力用データ送信機能部22は、対端末通信機能部21を介して上記情報配信要求メッセージを受信すると、このメッセージ内容と上記出力用データ管理テーブル23に基づいて、要求元のRW端末10に配信すべき出力用データを選択・取得する処理を実行する(ステップS13)。但し、実施例1に関してはこの選択処理については特に言及しない。実施例1においては、例えば図5に示す出力用データ管理テーブル23の登録情報全てを取得する。選択処理に関しては、後に実施例2〜5で説明する。また、取得するのは出力用データ42だけでなく出力先識別子41も一緒に取得する。
【0060】
そして、サーバ20の出力用データ送信機能部22は、上記ステップS13で選択・取得した情報(出力用データ42と出力先識別子41のセット)を含む情報配信応答メッセージを作成する(ステップS14)。そして、作成した情報配信応答メッセージを対端末通信機能部21によりネットワーク1を介して要求元のRW端末10へと配信する(ステップS15)。
【0061】
ここで、図7(b)に情報配信応答メッセージの一例を示す。
図示の例の情報配信応答メッセージ60は、開始フラグ61、メッセージ種別62、メッセージ長63、RW端末識別子64、出力用データ一式65、フレームチェックシーケンス66、終了フラグ67等より成る。開始フラグ61、メッセージ種別62、フレームチェックシーケンス66、終了フラグ67は、予め決まっているものであり(応答メッセージ50の基本フォーマットであり)、ここでは特に説明しない。
【0062】
尚、メッセージ種別62は、ここでは情報配信応答であることを示す‘02’となる。メッセージ長63には、この情報配信応答メッセージ60のデータ長が格納される。また、RW端末識別子64には上記要求メッセージ50のRW端末識別子54がコピーされる。
【0063】
出力用データ一式65には、上記ステップS13で取得したデータ全てが格納される。
ここで、本手法では上記の通り、出力先識別子41も一緒に取得する。よって、図示の通り、出力用データ一式65には、各出力先識別子と出力用データのセットが格納される。
【0064】
この様に、本手法では、サーバ側において各種出力用データを出力先識別子と対応付けて管理しているだけでなく、各種出力用データを出力先識別子と対応付けた状態のままRW端末10に配信する。これによって、RW端末10側では、後述するように、情報配信応答メッセージ60を受信すると即座に各種出力用データを該当する出力先へと振り分けて出力させることができる。
【0065】
RW端末10側では、出力用データ取得機能部12は、対サーバ通信機能部11を介して上記情報配信応答メッセージ60を取得すると、この応答メッセージ60の出力用データ一式65を抽出して、これを出力用データ振分機能部13に渡す。
【0066】
出力用データ振分機能部13は、この出力用データ一式65における各種出力用データを、それぞれに対応する出力先識別子に基づいて該当する出力先へと振り分ける(ステップS16)。但し、サウンドに関しては、上記の通り、その出力用データであるサウンド番号に対応する音データを、サウンドデータ管理テーブル14から取得したうえで、該当する出力先であるスピーカ15へ振り分ける。尚、当然、出力用データ振分機能部13は、各出力先識別子に対応する出力先が分かるようになっている(予め、例えば、各出力先識別子と出力先を対応付けたテーブル等が登録されている)。
【0067】
具体的には、例えば図7(b)に示す例では、出力先識別子=「ディスプレイ」に対応する出力用データであるテキストメッセージ“○○キャンペーン中です。詳しくはWEBを!”は、ディスプレイ16に振り分ける。尚、既に述べた通り、ディスプレイ16には表示制御部も含まれ、上記テキストメッセージはこの表示制御部に渡されて、表示制御部によってディスプレイ上に上記テキストメッセージが表示されるものである。
【0068】
これは、上記の通り、スピーカ15、LED17に関しても同様である。すなわち、出力先識別子=「サウンド」に対応する出力用データである‘1’に応じた音データ“ピンポン”は、スピーカ15の上記音出力制御部に振り分けられ、音出力制御部の制御によってスピーカから“ピンポン”音が出力される。出力先識別子=「LED」に対応する出力用データである‘赤,1,0.5’は、LED17の上記発光制御部に振り分けられ、発光制御部がこの‘赤,1,0.5’を解釈して、LEDを赤色で点滅間隔0.5秒で5秒間ずつ点灯させる。
【0069】
また、出力先識別子=「非接触IC通信」に対応する出力用データであるテキストメッセージ“○○キャンペーン中です。”及びURL情報は、非接触IC通信部18に振り分けることで、上記検知した非接触IC内蔵携帯電話2のメモリ等に書き込ませる。
【0070】
図8に、上述した処理を行った結果としての各種出力インタフェースによる出力例(表示/音声出力等)を示す。
この例では、RW端末10のディスプレイ16に上記メッセージを表示すると共に、“ピンポン”音やLEDの点灯/点滅によりユーザの注意を惹きつける。また、ユーザは、自己の非接触IC内蔵携帯電話2に表示されるメッセージを見ることもでき、更に興味があれば関連サイトにアクセスして更に詳しい情報を見ること等も可能となる。
【0071】
上記のように、RW端末10は、情報配信応答メッセージを受信すると、このメッセージに含まれる各種出力用データを、対応する出力先識別子に従って該当する出力先へと出力する。
【0072】
もし、出力先識別子が無いと、RW端末10は、各種出力用データの出力先が分からない(または出力先を判断するのに時間が掛かる)ことになるが、本手法では出力先識別子を用いることで、各種出力用データをそれぞれ適切な出力先へと即座に振り分けることができる。よって、本手法のように、非接触IC内蔵携帯電話2を検知する毎にサーバ20にアクセスして各種出力用データを取得する方式であっても、短時間でユーザに情報を提供できる(ユーザを待たせない)。また、RW端末10の処理負担も軽減できる。
【0073】
また、サーバ20側で、例えば上記4種類の出力用データセットの一部(1種類以上)を削除することで、端末10側における出力先の選択(例えば、サウンドを鳴らす/鳴らさないなど)を、サーバ側で柔軟に制御することも可能となる。
【0074】
尚、本手法において、非接触型情報媒体への情報配信は必須ではない。つまり、出力先識別子=「非接触IC通信」の出力用データは、必ずしも必要なものではない。特に、非接触型情報媒体が単なるICカードである場合、通常、表示機能や通信機能は存在しないので、メッセージやURL情報を配信してもあまり意味がない(但し、そのユーザがICカードリーダライタ機能付きパソコン等を所持していれば、パソコンによりメッセージ表示やURLに基づく所定サイトへのアクセスを行うことが可能であるので、単なるICカードに情報配信しても構わないが、基本的には情報配信しなくてもよい)。
【0075】
本手法は、非接触型情報媒体が単なるICカードである場合にも適用可能であり、その場合には基本的にはRW端末10の各種ユーザインタフェースによってのみ、ユーザに情報を提供することになる。
【0076】
次に、以下、実施例2について説明する。
既に述べた通り、実施例2においても、全体構成(図1)やサーバ/RW端末の構成(図2、図4)や、全体的な処理シーケンス(図6)は、実施例1の場合と同じであってよく、ここでは特に説明しない。
【0077】
実施例2は、実施例1と比較すると、出力用データ管理テーブル23の内容及び出力用データ送信機能部22の処理機能が異なる。実施例2では、上記サーバ20の出力用データ管理テーブル23として、例えば図9に示す内容のテーブル70を用い、上記ステップS13,S14の処理として例えば図10に示すフローチャートの処理を実行する。
【0078】
図9は、実施例2の出力用データ管理テーブル23の一例である。
図9に示すように、実施例2の出力用データ管理テーブル23では、各RW端末10毎にそれぞれ対応する出力用データを登録してある。つまり、各RW端末10毎にそれぞれ異なる内容の出力用データを配信可能となっている(勿論、全てが異なる必要はなく、同じ内容の出力用データを配信するRW端末10が複数台あってもよい)。
【0079】
各RW端末10毎の出力用データは、上記実施例1の場合(図5の例)と同様に、各種出力先識別子に対応付けられた各種出力用データであってよい。これは、ここでは例えば出力先識別子と出力用データのペアを「出力用データセット」と言い、RW端末10に配信すべき情報、すなわち各出力先に対応する各「出力用データセット」を一纏めにしたものを「出力用データセット一式」と言うものとする。この「出力用データセット一式」を応答メッセージに格納したものが、上記出力用データ一式65に相当することになる。
【0080】
これより、実施例2の出力用データ管理テーブル23では、各RW端末10毎にそれぞれ対応する「出力用データセット一式」を登録してあるものと言える。
以上のことから、図9に示す通り、実施例2の出力用データ管理テーブル23の一例である図示の出力用データ管理テーブル70には、各端末識別番号71に対応付けて、出力先識別子72と出力用データ73のペア(出力用データセット)が格納されている。出力先識別子72と出力用データ73に関しては、上記図5における出力先識別子41と出力用データ42で説明した通りであり、ここでは特に説明しない。
【0081】
端末識別番号71は、各RW端末10の上記RW端末識別子に相当する。これより、例えば図示の端末識別番号71=‘0001’である4つのレコードの出力先識別子72及び出力用データ73のペアが、RW端末識別子=‘0001’のRW端末10に配信すべき「出力用データセット一式」を意味する。
【0082】
これより実施例2ではサーバ20の出力用データ送信機能部22は、例えば図10の処理を実行する。
図10は、本例の出力用データ送信機能部22の処理フローチャート図である。これは、上記ステップS13、S14の処理の実施例2における詳細フローに相当する。
【0083】
図10において、出力用データ送信機能部22は、まず、受信した情報配信要求メッセージ50からRW端末識別子54を取り出す(ステップS21)。そして、取り出したRW端末識別子54を用いて出力用データ管理テーブル70を検索し、該当する出力先識別子72と出力用データ73のペアを全て取り出す(ステップS22)。すなわち、その端末識別番号71がRW端末識別子54と同一であるレコードを全て抽出し、これら抽出レコードの「出力用データセット」(出力先識別子72と出力用データ73のペア)を全て取得する。
【0084】
そして、取得した「出力用データセット」に基づいて応答メッセージ60を生成する。これは、取得した全ての「出力用データセット」、すなわち「出力用データセット一式」を、上記出力用データ一式65として応答メッセージ60に格納する等して(他の処理は既に述べたので省略)、応答メッセージ60を生成する(ステップS23)。そして、生成した応答メッセージ60を、要求元のRW端末10へ送信する(ステップS24)。
【0085】
この様に、実施例2では、各RW端末10毎にその端末でユーザインタフェース出力させるのに適した内容の出力用データを配信して、ユーザインタフェース出力等を行わせることができる。例えば、図9に示す例では、端末識別番号71(RW端末識別子)=‘0002’のRW端末10はパン屋に設置された端末であり、端末識別番号71(RW端末識別子)=‘0003’のRW端末10は衣料品売場に設置された端末であること等が考えられる。勿論、この様な設置場所に応じた内容とする例に限るものではない。
【0086】
また、実施例2でも、本例の場合には上記実施例1と同様の効果も得られる。すなわち、配信先のRW端末10において、出力先識別子を用いることで、各種出力用データを即座に該当する出力先へと振り分けることができ、RW端末10の処理負荷が軽減されると共に処理時間を短縮でき、逐一サーバから出力用データを取得するものであっても、ユーザを待たせることなく、ユーザに情報提供できる。但し、上記の通り、必ずしも実施例2において実施例1の特徴を有する必要はない。
【0087】
次に、以下、実施例3について説明する。
既に述べた通り、実施例3においても、全体構成(図1)やサーバ/RW端末の構成(図2、図4)や、全体的な処理シーケンス(図6)は、実施例1の場合と同じであってよく、ここでは特に説明しない。
【0088】
実施例3は、実施例1と比較すると、出力用データ管理テーブル23の内容及び出力用データ送信機能部22の処理機能が異なる。実施例3では、上記サーバ20の出力用データ管理テーブル23として、例えば図11に示す内容のテーブル80を用い、上記ステップS13,S14の処理として例えば図12に示すフローチャートの処理を実行する。
【0089】
図11は、実施例3における出力用データ管理テーブル23の一例である。
実施例3では、例えば各ユーザ毎にそれぞれそのユーザに適した内容の出力用データを配信可能である。すなわち、図11に示す通り、実施例3の出力用データ管理テーブル23の一例である図示の出力用データ管理テーブル80には、各カード識別番号81に対応付けて、「出力用データセット一式」(各種の出力先識別子82と出力用データ83のペア)が登録されている。出力先識別子82と出力用データ83に関しては、上記実施例2の場合と同様、ここでは特に説明しない。
【0090】
ここで、各カード識別番号は“各ユーザ”に相当すると考えることもできる(勿論、複数のICカードを所持するユーザもいるが、ここでは各ユーザはそれぞれ1枚のICカードを所持するものと考える)。よって、本例の出力用データ管理テーブル80は、各ユーザ毎に対応する情報(例えば「出力用データセット一式」等)を格納しているものとも言える。
【0091】
尚、その意味で、カード識別番号を用いる例に限らず、例えば会員番号等としてもよい。勿論、この場合、予め入会手続きを経て任意の会員番号が割り当てられてICカード(携帯電話2等)に記憶されており、またサーバ20側でも各会員番号に対応付けて各ユーザの個人情報等(入会手続き時にユーザが提示している)を記憶・管理していることになる。これは、後述する実施例4においても同様である。
【0092】
カード識別番号は上記の通り各ICカードの識別IDである。ここで、従来より、ICカード所持者(ユーザ)の顧客管理の手法として、例えばPOS端末等によりユーザが何らかの商品を購入してICカードにより電子マネー決済を行う毎に、そのICカードのカード識別番号に対応付けて購入商品情報等をサーバに送信して、サーバに蓄積させる。上記の通り、これは、各ユーザ毎の商品購入情報を蓄積するものと言える。そして、サーバ側において、例えば分析担当者等が、蓄積情報に基づいて各種の分析を行う。この分析により、各ユーザがどの様な商品を多く買っているのか等に基づき、どの様な商品に興味を持っているのかを推測可能である。
【0093】
配信する情報が広告情報の場合、配信先のユーザにとって興味のある商品の広告情報を配信することで、よい広告効果が得られることが期待できる。これより、実施例3では、サーバに各ユーザ個別の情報(広告情報等)を登録しておき、受信した要求メッセージ50のカード識別番号に基づいて、そのユーザ向けの(要求元のRW端末10を利用しているユーザ向けの)情報を選択して要求元のRW端末10に配信する。
【0094】
具体的な処理の一例を図12に示す。
図12は、本例の出力用データ送信機能部22の処理フローチャート図である。これは、上記ステップS13、S14の処理の実施例3における詳細フローに相当する。
【0095】
図12において、出力用データ送信機能部22は、まず、受信した情報配信要求メッセージ50からカード識別番号55を取り出す(ステップS31)。そして、取り出したカード識別番号55を用いて出力用データ管理テーブル80を検索し、該当する情報(「出力用データセット」;出力先識別子82と出力用データ83のペア)を全て取り出す(ステップS32)。すなわち、そのカード識別番号81がカード識別番号55と同一であるレコードを全て抽出し、これら抽出レコードの「出力用データセット」(出力先識別子82と出力用データ83のペア)を全て取得する。
【0096】
その後は上記ステップS23,S24の処理と略同様である。すなわち、ステップS32で取得した「出力用データセット」に基づいて応答メッセージ60を生成する。これは、取得した全ての「出力用データセット」すなわち「出力用データセット一式」を、上記出力用データ一式65として応答メッセージ60に格納する等して(他の処理は既に述べたので省略)、応答メッセージ60を生成する(ステップS33)。そして、生成した応答メッセージ60を、要求元のRW端末10へ送信する(ステップS34)。
【0097】
この様に、実施例3では、各ユーザ個別に、そのユーザに適した内容の情報(出力用データ等)を配信して、ユーザインタフェース出力等を行わせることができる。
尚、この場合、従来では、例えば図11に示す管理テーブル80のような各ユーザ個別の出力用データを各RW端末に配信して記憶させることになるが、現在、ICカードのユーザ数は非常に多数であり、よってデータ量は膨大なものとなり、通常のRW端末のメモリ容量では記憶することは難しい。また、もし、記憶できたとしても、この様な大容量データを多数のRW端末に配信するには時間が掛かるものであり、またサーバの処理負荷が増大する。更に、図9や図11に示す例のように出力用データの内容が期間限定(キャンペーン中等)である場合、頻繁に出力用データの内容が更新されることが考えられ、その度に各RW端末に大容量データを配信してデータ更新させる必要があり、サーバ、各RW端末双方の処理負荷は配信処理に掛かる時間、ネットワーク負荷等が極めて大きなものとなる。
【0098】
一方、本手法では、各RW端末10は逐一サーバにアクセスして、そのときに必要な情報のみを取得するので、上記の様な問題が生じることなく、各ユーザ個別のきめ細かい情報配信・出力用データの提供等が可能となる。
【0099】
また、当然、実施例3でも、本例では上記実施例1と同様の効果も得られる。すなわち、配信先のRW端末10において、出力先識別子を用いることで、各種出力用データを容易に各出力先へと振り分けることができ、RW端末10の処理負荷が軽減されると共に処理時間を短縮でき、逐一サーバから出力用データを取得するものであっても、ユーザを待たせることなく、ユーザに情報提供できる。但し、上記実施例2の場合と同様、実施例3においても必ずしも実施例1の特徴を有する必要はない。
【0100】
また、本手法では、各実施例を組み合わせることもできる。例えば上記実施例2と実施例3を組み合わせることもできる。この場合、特に図示しないが、出力用データ管理テーブル23の内容は、端末識別番号、カード識別番号、出力用識別子、出力用データの各データ項目より成る。
【0101】
すなわち、端末識別番とカード識別番号との組み合わせ(端末とユーザの組み合わせ)毎に、「出力用データセット一式」が格納される。つまり、同一ユーザであっても、そのときに利用する端末毎に、提供される情報が異なる場合もあり得る。例えば、各種店舗毎に、その店舗で扱う商品の中でその顧客が興味を示しそうな商品の広告情報を、配信して提供(表示等)させることができる。
【0102】
尚、この場合には、ステップS13の処理において、受信した要求メッセージ50のRW端末識別子54及びカード識別番号55を用いて出力用データ管理テーブル23を検索して、該当するレコードを全て抽出することで、該当する「出力用データセット一式」を取得することになる。
【0103】
尚、上記各実施例を組み合わせとしては、上記の例以外にも、実施例2と実施例4、実施例2と実施例5、実施例3と実施例4、実施例3と実施例5、実施例4と実施例5、実施例2,3,4の組み合わせ、実施例3,4,5の組み合わせ、実施例2,3,4,5の組み合わせ等が考えられ、更にこれら各組み合わせに対して実施例1を組み合わせることもできる。
【0104】
次に、以下、実施例4について説明する。
既に述べた通り、実施例3においても、全体構成(図1)やRW端末の構成(図2)や、全体的な処理シーケンス(図6)は、実施例1の場合と同じであってよく、ここでは特に説明しないが、サーバ20の構成は実施例1(図4)とは多少異なる。
【0105】
図13に、実施例4におけるサーバ20’の構成・機能ブロック図を示す。
図示のサーバ20’は、対端末通信機能部91、出力用データ送信機能部92、出力用データ管理テーブル93を備え、更にカード属性テーブル94を備える。
【0106】
対端末通信機能部91は、上記対端末通信機能部21と同じであってよく、特に説明しない。
出力用データ送信機能部92は、任意のRW端末10からアクセスがある毎に、このRW端末10に送信すべき出力用データを、出力用データ管理テーブル93から取得して送信するという点では、上記出力用データ送信機能部22と略同様である。但し、出力用データ送信機能部92は、まずカード属性テーブル94を検索したうえで、この検索結果に基づいて出力用データ管理テーブル93を検索することで、要求に応じた「出力用データセット一式」を取得して、これを要求元のRW端末10へ送信することになる。
【0107】
図14にカード属性テーブル94の一例、図15に出力用データ管理テーブル93の一例を示す。
図14に例のカード属性テーブル94は、各カード識別番号101に対応付けてカード属性情報102が登録されている。ここで上述した通り、カード識別番号はそのカード所持者(ユーザ)を示すものであり、図示の例ではカード属性情報102はユーザの属性情報を意味する。この属性情報は、ユーザを何らかの形で分類したものであり、例えば性別(男女)、年齢、年代(30代、40代等)、あるいは居住地域、興味を持つもの(頻繁に購入する商品等)等の様々な基準によって分類してよいものであり、図示の例では「性別及び年代」によって分類している例を示す。
【0108】
また、図15に示す例の出力用データ管理テーブル93は、各属性情報111に対応付けて、「出力用データセット」(出力先識別子112と出力用データ113のペア)が登録されている。出力先識別子112及び出力用データ113に関しては、上記実施例2等の場合と同様、ここでは特に説明しない。
【0109】
属性情報111は上記カード属性情報102と同様、上記ユーザの“属性情報”を意味する。
本例の出力用データ送信機能部92は、任意のRW端末10からの要求メッセージ50を受信する毎に、図16に示す処理を実行する。
【0110】
図16は、出力用データ送信機能部92の処理フローチャート図である。これは、上記ステップS13、S14の処理の実施例4における詳細フローに相当する。
図16において、出力用データ送信機能部22は、まず、受信した情報配信要求メッセージ50からカード識別番号55を取り出す(ステップS41)。そして、まず、取り出したカード識別番号55を用いてカード属性テーブル94を検索して、該当するレコード(そのカード識別番号101がカード識別番号55と同一であるレコード)のカード属性情報102を取得する(ステップS42)。
【0111】
続いて、取得したカード属性情報102を用いて出力用データ管理テーブル93を検索して、該当する全てのレコード(その属性情報111が取得したカード属性情報102と同一であるレコード全て)を抽出して、抽出した全てのレコードの「出力用データセット」(出力先識別子112と出力用データ113のペア)を取得する(ステップS43)。つまり、取得したカード属性情報102に対応する「出力用データセット一式」を取得する。
【0112】
その後は上記ステップS23,S24の処理と略同様である。すなわち、ステップS43で取得した「出力用データセット一式」を、上記出力用データ一式65として応答メッセージ60に格納する等して(他の処理は既に述べたので省略)、応答メッセージ60を生成する(ステップS44)。そして、生成した応答メッセージ60を、要求元のRW端末10へ送信する(ステップS45)。
【0113】
この様に、実施例4では、各ユーザの属性に応じてそのユーザに適した情報を選択してRW端末10に配信して、ユーザに提供することができる。
次に、以下、実施例5について説明する。
【0114】
既に述べた通り、実施例5においても、全体構成(図1)やサーバ/RW端末の構成(図2、図4)や、全体的な処理シーケンス(図6)は、実施例1の場合と同じであってよく、ここでは特に説明しない。
【0115】
実施例5は、実施例1と比較すると、出力用データ管理テーブル23の内容及び出力用データ送信機能部22の処理機能が異なる。実施例5では、上記サーバ20の出力用データ管理テーブル23として、例えば図17に示す内容のテーブル120を用い、上記ステップS13,S14の処理として例えば図18に示すフローチャートの処理を実行する。
【0116】
尚、実施例5では、現在日時に基づいて、配信すべき出力用データを選択する。よって、要求メッセージ50におけるRW端末識別子54とカード識別番号55は、実施例5では必ずしも必要ない。
【0117】
図17に示す出力用データ管理テーブル120は、各配信期間121に対応付けて「出力用データセット」(出力先識別子122と出力用データ123のペア)を登録してある。出力先識別子122と出力用データ123に関しては、実施例2の場合と同様、ここでは特に説明しない。
【0118】
各配信期間121には、任意の時間的条件(所定の期間や曜日等)が格納される。これより、本手法では、現在日時が該当する配信期間121のレコードを全て抽出して、その「出力用データセット」(出力先識別子122と出力用データ123のペア)を全て取得することになる。
【0119】
図18は、本例の出力用データ送信機能部22の処理フローチャート図である。これは、上記ステップS13、S14の処理の実施例5における詳細フローに相当する。
図18において、出力用データ送信機能部22は、任意の情報配信要求メッセージ50を受信すると、その受信日時を取得・記憶する(ステップS51)。日時は、サーバ20が有する不図示の時計機能から取得できる。
【0120】
そして、ステップS51で取得・記憶した受信日時を用いて、出力用データ管理テーブル120を検索して、該当する(受信日時が、その配信期間121内に含まれる)レコードを全て抽出して、これら各抽出レコードの「出力用データセット」(出力先識別子122と出力用データ123のペア)を全て取得する(ステップS52)。つまり、受信日時(現在日時)に応じた「出力用データセット一式」を取得する。
【0121】
その後は上記ステップS23,S24の処理と略同様である。すなわち、ステップS52で取得し「出力用データセット一式」を、上記出力用データ一式65として応答メッセージ60に格納する等して(他の処理は既に述べたので省略)、応答メッセージ60を生成する(ステップS53)。そして、生成した応答メッセージ60を、要求元のRW端末10へ送信する(ステップS54)。
【0122】
この様に、実施例5では、現在日時に応じた内容の出力用データ一式を配信して、ユーザインタフェース出力等を行わせることができる。つまり、例えば期間限定や曜日限定の広告情報等を、適切に配信してユーザに提供できる。
【0123】
上記のように、実施例2〜5では、サーバ側で保持・管理する情報(「出力用データセット一式」等)を、カード識別番号や属性情報、または端末識別番号、あるいはスケジュール(期間、曜日等)などと対応付けて管理し、端末からの要求メッセージの内容に応じて、適切な情報を選択・配信することもでき、配信する情報を場所や顧客、時間帯等に応じて柔軟に切り替えることが可能となる。
【0124】
また、この場合、サーバ側では場所や顧客、時間帯等の様々な条件に応じた各種情報を保持することになり、サーバ側で保持する情報全体のデータ量が非常に多くなるが、従来のようにこの全データを各端末に配信して保持させる(更に、出力用データの更新が行われると、更新後の全データを各端末に配信して保持させる)というようなことは必要なく、各端末はその都度必要な情報のみを配信させて出力させることができる。
【0125】
更に、ユーザに対して情報提供や関連Webサイトへの誘導を行うだけでなく、端末上の画像やLED、音声や効果音などによってユーザに訴求できる。
最後に、図19に、上記サーバ20(コンピュータ)のハードウェア構成の一例を示しておく。
【0126】
図19に示すコンピュータ200は、CPU201、メモリ202、入力部203、出力部204、記憶部205、記録媒体駆動部206、及びネットワーク接続部207を有し、これらがバス208に接続された構成となっている。
【0127】
CPU201は、当該コンピュータ200全体を制御する中央処理装置である。
メモリ202は、任意の処理実行の際に、記憶部205(あるいは可搬型記録媒体209)に記憶されているプログラムあるいはデータを一時的に格納するRAM等のワークメモリである。CPU201は、メモリ202に読み出したプログラム/データを用いて、上述した各種処理を実行する。
【0128】
出力部204は、例えばディスプレイ等であり、入力部203は、例えば、キーボード、マウス等であるが、これらは無くてもよい。
ネットワーク接続部207は、例えば上記ネットワーク1に接続して、各RW端末10との通信(コマンド/データ送受信等)を行う為の通信モジュールである。
【0129】
記憶部205は、例えばハードディスク等であり、上述したサーバ20の各種処理機能をCPU201により実現させる為のアプリケーションプログラムが格納されている。これは、特に、本手法の特徴部分である出力用データ送信機能部22の上述した機能・処理を、CPU201により実現させる為のアプリケーションプログラムや、上記出力用データ管理テーブル23、93、カード属性管理テーブル94等の各種登録データが格納されているものである。
【0130】
CPU201は、上記記憶部205に格納されている各種プログラムを読み出し・実行することにより、上述した各種処理を実現する。
あるいは、上記記憶部205に格納される各種プログラム/データは、可搬型記録媒体209に記憶されているものであってもよい。この場合、可搬型記録媒体209に記憶されているプログラム/データは、記録媒体駆動部206によって読み出される。可搬型記録媒体209とは、例えば、FD(フレキシブル・ディスク)209a、CD−ROM209b、その他、DVD、光磁気ディスク等である。
【0131】
あるいは、また、上記プログラム/データは、ネットワーク接続部207により接続しているネットワークを介して、他の装置内に記憶されているものをダウンロードするものであってもよい。あるいは、更に、インターネットを介して、外部の他の装置内に記憶されているものをダウンロードするものであってもよい。
【0132】
また、本発明は、上記本発明の各種処理をコンピュータ上で実現するプログラムを記録した可搬型記憶媒体として構成できるだけでなく、当該プログラム自体として構成することもできる。
【0133】
また、RW端末10の構成例は特に示さないが、これは一般的なICカードリーダライタ等の構成であってよく、例えばCPU、記憶装置、ネットワーク接続部を有するものであり、この記憶装置には上記サウンドデータ管理テーブルが格納され、あるいは出力用データ取得機能部12、出力用データ振分機能部13の処理機能を、CPUにより実現させる為の所定のアプリケーションプログラム等が格納されている。(尚、ICカード等との非接触通信機能(その際の認証や暗号化/復号機能等も含む)を実現する為のアプリケーションプログラムや暗号鍵等も、記憶装置に格納されている)。また、当然、図2に示す各種出力インタフェースの構成(符号15〜18)も存在する。
【符号の説明】
【0134】
1 ネットワーク
10 RW端末
11 対サーバ通信機能部
12 出力用データ取得機能部
13 出力用データ振分機能部
14 サウンドデータ管理テーブル
15 スピーカ
16 ディスプレイ
17 LED
18 非接触IC通信部
20 サーバ
21 対端末通信機能部
22 出力用データ送信機能部
23 出力用データ管理テーブル
31 サウンド番号
32 音データ
41 出力先識別子
42 出力用データ
50 情報配信要求メッセージ
51 開始フラグ
52 メッセージ種別
53 メッセージ長
54 RW端末識別子
55 カード識別番号
56 フレームチェックシーケンス
57 終了フラグ
60 情報配信応答メッセージ
61 開始フラグ
62 メッセージ種別
63 メッセージ長
64 RW端末識別子
65 出力用データ一式
66 フレームチェックシーケンス
67 終了フラグ
70 出力用データ管理テーブル
71 端末識別番号
72 出力先識別子
73 出力用データ
80 出力用データ管理テーブル
81 カード識別番号
82 出力先識別子
83 出力用データ
91 対端末通信機能部
92 出力用データ送信機能部
93 出力用データ管理テーブル
94 カード属性管理テーブル
101 カード識別番号
102 カード属性情報
111 属性情報
112 出力先識別子
113 出力用データ
120 出力用データ管理テーブル
121 配信期間
122 出力先識別子
123 出力用データ
200 コンピュータ
201 CPU
202 メモリ
203 入力部
204 出力部
205 記憶部
206 記録媒体駆動部
207 ネットワーク接続部
208 バス
209 可搬型記録媒体
209a FD(フレキシブル・ディスク)
209b CD−ROM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触型情報媒体との近距離無線通信機能を有する各非接触型通信端末とサーバ装置がネットワークに接続されたシステムであって、各非接触型通信端末が任意の非接触型情報媒体を検知する毎にそのユーザに任意の情報を提供する情報配信システムであって、
前記非接触型通信端末は、
任意の前記非接触型情報媒体を検知する毎に、その都度、前記サーバ装置に情報配信要求を送信し、この要求に応じてサーバ装置から返信される出力用データを取得する出力用データ取得手段と、
該出力用データ取得手段により取得された出力用データを、該当する出力先に振り分けて該出力先から出力させることで、前記ユーザへの情報提供を行う出力用データ振分手段とを有し、
前記サーバ装置は、
予め各種出力用データを記憶する出力用データ記憶手段と、
前記情報配信要求を受信すると、前記出力用データ記憶手段から該当する出力用データを選択・取得し、該取得した出力用データを要求元の非接触型通信端末へ配信する出力用データ選択・配信手段と、
を有することを特徴とする情報配信システム。
【請求項2】
前記サーバ装置の前記出力用データ記憶手段には、前記各出力用データが出力先識別子と対応付けて記憶されており、
前記出力用データ選択・配信手段は、前記取得した出力用データを対応する前記出力先識別子と共に要求元の非接触型通信端末へ配信し、
前記非接触型通信端末の前記出力用データ振分手段は、前記出力用データ取得手段によって取得された出力用データを、それに対応付けられた前記出力先識別子が示す出力先へと振り分けることを特徴とする請求項1記載の情報配信システム。
【請求項3】
前記サーバ装置の前記出力用データ記憶手段には、前記各非接触型通信端末の端末識別番号に対応付けて、その非接触型通信端末に応じた内容の前記出力用データが格納されており、
前記情報配信要求には要求元の非接触型通信端末の前記端末識別番号が含まれており、前記出力用データ選択・配信手段は、受信した情報配信要求の端末識別番号に基づいて、前記出力用データ記憶手段から該当する出力用データを選択・取得することを特徴とする請求項1または2記載の情報配信システム。
【請求項4】
前記サーバ装置の前記出力用データ記憶手段には、前記各非接触型情報媒体の媒体識別番号または会員番号に対応付けて、その非接触型情報媒体のユーザに応じた内容の前記出力用データが格納されており、
前記出力用データ取得手段は、検知した非接触型情報媒体からその媒体識別番号または会員番号を読み出して、該媒体識別番号または会員番号を前記情報配信要求に含めて送信し、
前記出力用データ選択・配信手段は、受信した情報配信要求の媒体識別番号または会員番号に基づいて、前記出力用データ記憶手段から該当する出力用データを選択・取得することを特徴とする請求項1または2記載の情報配信システム。
【請求項5】
前記サーバ装置は、更に、予め各非接触型情報媒体の媒体識別番号または会員番号に対応付けて、その非接触型情報媒体のユーザの属性情報が登録されたユーザ属性情報記憶手段を有し、
前記出力用データ記憶手段には、各属性情報に対応付けて、その属性に応じた内容の前記出力用データが格納されており、
前記出力用データ取得手段は、検知した非接触型情報媒体からその媒体識別番号または会員番号を読み出して、該媒体識別番号または会員番号を前記情報配信要求に含めて送信し、
前記出力用データ選択・配信手段は、受信した情報配信要求の媒体識別番号または会員番号に基づいて、前記ユーザ属性情報記憶手段から該当する属性情報を取得し、該取得した属性情報に基づいて前記出力用データ記憶手段から該当する出力用データを選択・取得することを特徴とする請求項1または2記載の情報配信システム。
【請求項6】
前記出力用データ記憶手段には、各種時間的条件に対応付けて前記出力用データが格納されており、
前記出力用データ選択・配信手段は、前記情報配信要求の受信日時に基づいて、前記出力用データ記憶手段において該受信日時に合致する前記時間的条件に対応付けられた前記出力用データを選択・取得することを特徴とする請求項1または2記載の情報配信システム。
【請求項7】
非接触型情報媒体との近距離無線通信機能を有する各非接触型通信端末とサーバ装置がネットワークに接続されたシステムであって、各非接触型通信端末が任意の非接触型情報媒体を検知する毎にそのユーザに任意の情報を提供する情報配信システムにおける前記サーバ装置であって、
予め各種出力用データを記憶する出力用データ記憶手段と、
任意の前記非接触型通信端末からの情報配信要求を受信する毎に、前記出力用データ記憶手段から該当する出力用データを選択・取得し、該取得した出力用データを要求元の非接触型通信端末へ配信する出力用データ選択・配信手段と、
を有することを特徴とする情報配信システムのサーバ装置。
【請求項8】
非接触型情報媒体との近距離無線通信機能を有する各非接触型通信端末とサーバ装置がネットワークに接続されたシステムであって、各非接触型通信端末が任意の非接触型情報媒体を検知する毎にそのユーザに任意の情報を提供する情報配信システムにおける前記非接触型通信端末であって、
任意の前記非接触型情報媒体を検知する毎に、その都度、前記サーバ装置に情報配信要求を送信し、この要求に応じてサーバ装置から返信される出力用データを取得する出力用データ取得手段と、
該出力用データ取得手段により取得された出力用データを、該当する出力先に振り分けて該出力先から出力させることで、前記ユーザへの情報提供を行う出力用データ振分手段とを有し、
前記出力用データ取得手段により取得された出力用データには所定の出力先識別子が対応付けられており、
前記出力用データ振分手段は、前記出力用データ取得手段によって取得された出力用データを、それに対応付けられた前記出力先識別子が示す出力先へと振り分けることを特徴とする情報配信システムの非接触型通信端末。
【請求項9】
非接触型情報媒体との近距離無線通信機能を有する各非接触型通信端末とサーバ装置がネットワークに接続されたシステムであって、各非接触型通信端末が任意の非接触型情報媒体を検知する毎にそのユーザに任意の情報を提供する情報配信システムにおける前記サーバ装置のコンピュータを、
予め各種出力用データを記憶する出力用データ記憶手段と、
任意の前記非接触型通信端末からの情報配信要求を受信する毎に、前記出力用データ記憶手段から該当する出力用データを選択・取得し、該取得した出力用データを要求元の非接触型通信端末へ配信する出力用データ選択・配信手段、
として機能させる為のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図16】
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【図18】
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【図19】
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【図3】
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【図5】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図14】
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【図15】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−204848(P2010−204848A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−48360(P2009−48360)
【出願日】平成21年3月2日(2009.3.2)
【出願人】(000005234)富士電機ホールディングス株式会社 (3,146)
【Fターム(参考)】