説明

感熱記録型粘着ラベル

【課題】 一旦使用されたシールを剥離させると感熱ラベルの表層が崩れ一度剥離された事の判断が容易に可能である再貼替え防止粘着紙の提供。
【解決手段】 この課題は、支持体上にアンダーコート層と無色ないし淡色のロイコ染料と顕色剤を主成分とした感熱発色層を順次設けた記録媒体であり、更に支持体裏面に粘着剤層を有するシートで、支持体のJ.TAPPI No.18−2:2000に規定される内部結合強さよりも支持体上の塗工層のJ.TAPPI No.18−2:2000に規定される内部結合強さが弱く且つ支持体上に塗工層を設けた時のシートの塗工層のJ.TAPPI No.18−2:2000に規定される内部結合強さが100mJ以上250mJ以下である事を特徴とする感熱記録型ラベル用紙によって解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコード等の情報が感熱記録方式によって記載され、商品情報が商品に添付されて使用される感熱記録型粘着ラベル等において、一旦使用されたシールを剥離して他の媒体に貼付けして使用したとしても、簡単に偽造判定を行なう事が出来る感熱シールを提供する物である。
【技術背景】
【0002】
支持体表面に加熱により発色する感熱記録層を有し、該支持体裏面に粘着層を設けた感熱記録型ラベル(以下、「感熱ラベル」と略す)が知られている(例えば、特許文献1参照)。感熱ラベルは近年、商品にバーコードを表示するために多く使用されるようになってきた。バーコード以外でも、商品名、価格表示、品質表示、模様表示などのために使用されることもある。
【0003】
商品の中には、価格表示や価格をバーコードとして感熱ラベルを添付する場合がある。このような場合、値段の安い商品から故意にラベルを剥がし、それを値段の高い商品のラベルと貼り替えて、正規の値段を偽って購買する等のトラブルが発生し、スーパー、デパート、小売店等で大きな問題となっている。
【0004】
このため、感熱ラベルを貼られた商品から故意に感熱ラベルを剥がそうとすると、感熱ラベルの表層が崩れ一度剥離された事の判断が容易に可能である再貼替え防止粘着紙が強く求められているが未だこの要求を満たし得る感熱粘着ラベルは提供されていない。
【特許文献1】特開昭57−69091号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記のような問題がなく、一旦使用されたシールを剥離させると感熱ラベルの表層が崩れ一度剥離された事の判断が容易に可能である再貼替え防止粘着紙を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する為、本発明者等は感熱記録紙を鋭意検討した結果、本発明の感熱記録型粘着ラベルを発明するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、支持体上にアンダーコート層と無色ないし淡色のロイコ染料と顕色剤を主成分とした感熱発色層を順次設けた記録媒体であり、更に支持体裏面に粘着剤層を有するシートで、支持体のJAPAN TAPPI紙パルプ試験方法 No.18−2:2000「紙及び板紙−内部結合強さ試験方法−第2部:インターナルボンドテスタ法」(以下、「J.TAPPI No.18−2」と略す。)に規定される内部結合強さよりも支持体上の塗工層のJ.TAPPI No.18−2に規定される内部結合強さが弱く且つ支持体上に塗工層を設けた時のシートのJ.TAPPI No.18−2に規定される内部結合強さが100mJ以上250mJ以下であることに関する。
【0008】
更に本発明は、上記記録媒体において感熱層上にオーバーコート層を設けたものにも関する。
【0009】
加えて、本発明は、上記記録媒体において支持体裏面にバックコート層を設けたものにも関する。
【発明の効果】
【0010】
以下に説明する通り、本発明を実施することにより、バーコード等の情報が感熱記録方式によって記載され、商品情報が商品に添付されて使用される感熱記録型粘着ラベル等において、一旦使用されたシールを剥離して他の媒体に張付けして使用したとしても、塗工層が崩れ、印字された商品情報が欠落するため簡単に偽造判定を行なう事が出来る感熱シールを提供することが出来る。
【0011】
本発明の感熱記録型ラベル用紙では、支持体のJ.TAPPI No.18−2に規定される内部結合強さよりも支持体上の塗工層のJ.TAPPI No.18−2に規定される内部結合強さが弱く且つ支持体上に塗工層を設けた時のシートのJ.TAPPI No.18−2に規定される内部結合強さが100mJ〜250mJ、好ましくは130〜250mJ、特に好ましくは140〜250mJである。塗工層の内部結合強さが支持体のそれより小さいために、支持体上に塗工層を設けた時のシート全体の内部結合強さが小さくなる。支持体上に塗工層を設けた時のシートの内部結合強さが100mJ以下であると感熱印字に於いて層が崩れるなどして正規な印字を行なうことが出来ない。また、内部結合強さが250mJ以上あると一旦使用されたシールを剥離させた場合に感熱ラベルの表層が崩れずに虚偽に再使用される問題がある。さらに、塗工層の内部結合強さが支持体の内部結合強さよりも強い場合で、粘着力が弱いと剥離された感熱ラベルが他の媒体に再貼替えされる可能性がある。粘着力が強いと支持体内部から剥がれ商品に粘着部分が残ってしまいラベルの貼替えが困難になる問題がある。
【0012】
本発明における塗工層崩れは、各層自体、各層の界面および各支持体と塗工層の界面等から崩れようとも、一度剥離された事の判断が容易に可能である事を目的とするため何処から崩れるかは定義しない。
【0013】
本発明のアンダーコート層に用いられる無機充填剤としては、たとえば、焼成クレー、酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、珪藻土、無水珪酸、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、アルミノ珪酸ソーダ、アルミノ珪酸マグネシウム等があげられるがこれに限定する物ではない。また、アンダーコート層中の全顔料配合量は、用いられる顔料の種類によって違いがあるが、少なくとも60重量パーセント以上であることが望ましい。
【0014】
上記充填材の結着剤としては、カゼイン、デンプン、ポリビニルアルコール(PVA)、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸等の水溶性樹脂や、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、メタクリル酸メチル・ブタジエンゴム(MBR)等のラテックスをそれぞれ使用もしくは併用しても良い。
【0015】
このアンダーコート層の無機充填剤と結着剤の配合比率は、選択された成分の種類によって適宜に決められ、一般的には20:1〜1:1の範囲内にある。このアンダーコート層は、支持体1面上に形成され、その塗布量は3〜15g/m(乾燥重量)が一般的であり、好ましくは5〜10g/mで、その塗工は通常の塗工機を用いて紙支持体に塗布することによって容易に行なわれるが、好ましくはブレードやスリットダイなどのように、表面性の良い塗工層を形成できる塗工方法で塗工することが好ましい。
【0016】
アンダーコート層上に感熱発色層が常法によって形成される。
【0017】
本発明で使用される塩基性染料としては、各種公知の無色又は淡色の塩基性染料が挙げられ、具体的には、例えば3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド、3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)フタリド、3-(p-ジメチルインドール-3-イル)フタリド、3-(p-ジメチルアミノフェニル)-3-(2-メチルインドール-3-イル)フタリド、3,3-ビス(1,2-ジメチルインドール-3-イル)-5-ジメチルアミノフタリド、3,3-ビス(1,2-ジメチルインドール-3-イル)-6-ジメチルアミノフタリド、3,3-ビス(9-エチルカルバゾール-3-イル)-6-ジメチルアミノフタリド、3,3-ビス(2-フェニルインドール-3-イル)-6-ジメチルアミノフタリド、3-p-ジメチルアミノフェニル-3-(1-メチルピロール-3-イル)-6-ジメチルアミノフタリド等のトリアリルメタン系染料、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N-ハロフェニル-ロイコオーラミン、N-2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等のジフェニルメタン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブルー、p-ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等のチアジン系染料、3-メチル-スピロ-ジナフトピラン、3-エチル-スピロ−ジナフトピラン、3-フェニル-スピロ-ジナフトピラン、3-メチル-ナフト(6'-メトキシベンゾ)スピロヒピラン、3-プロピル-スピロ-ジベンゾピラン等のスピロ系染料、ローダミン-Bアニリノラクタム、ローダミン(o-クロロアニリノ)ラクタム等のラクタム系染料、3-ジメチルアミノ-7-メトキシフルオラン、3-ジメチルアミノ-6-メトキシフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メトキシフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-メトキシフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオラン、3-ジエチルアミノ-6,7-ジメチルフルオラン、3-(N-エチル-p-トルイジノ)-7-メチルフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-N-アセチル-N-メチルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-N-メチルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-ジベンジルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-N-メチル-N-ベンジルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-N-クロロエチル-N-メチルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-N-ジエチルアミノフルオラン、3-(N-エチル-7-p-トルイジノ)-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン、3-(N-エチル-p-トルイジノ)-6-メチル-7-(p-トルイジノ) フルオラン、3-ジメチルアミノ-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(2-カルボメトキシ-フェニルアミノ) フルオラン、3-(N-シクロフェキシル-N-メチルアミノ)-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン、3-ピロリジノ-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-キシリジノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(o-クロロフェニルアミノ)フルオラン、3-ブチルアミノ-7-(o-クロロフェニルアミノ)フルオラン、3-ピロリジノ-6-メチル-7-p-ブチルフェニルアミノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(o-フルオロフェニルアミノ)フルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン、3-(N-メチル-N-n-アミル)アミノ-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン、3-(N-エチル-N-n-アミル)アミノ-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン、3-(N-エチル-N-イソアミル)アミノ-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン、3-(N-メチル-N-n−ヘキシル)アミノ-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン、3-(N-エチル-N-β-エチランヘキシル)アミノ-6-メチル-7-フェニルアミノフルオラン、3-[N-(3-エトキシプロピル)-n-エチル]アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン等のフルオラン系染料等が挙げられる。
なお、これらの塩基性染料は、必要に応じて二種類以上を併用する事ができる。
染料前駆体は感熱記録材料の用途及び希望する特性により適宜選択使用される。
【0018】
本発明で使用される呈色剤としては、各種公知の呈色剤が挙げられる、具体的には、例えば活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、2-4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4'-イソプロピルオキシジフェニルスルホン、ビス(3-アリル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、4-ヒドロキシ-4'-メチル-ジフェニルスルホン、3,4-ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,4-ジヒドロキシ-4'-メチルジフェニルスルホン等のヒドロキシフェニルスルホン誘導体、4-第三ブチルフェノール、4-ヒドロキシジフェノキシド、α-ナフトール、β-ナフトール、4-ヒドロキシアセトフェノール、4-第三オクチルカテコール、2,2’-ジヒドロキシジフェノール、4,4’-イソプロピリデンブス(2-第三ブチルフェノール)、4,4’-第二ブチリデンジフェノール、4-フェニルフェノール、4,4’-イソプロピリデンジフェノール、4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタン、2,2’-ビス(4-ジヒドロキシ)-4-メチルペンタン、2,2’-メチレンビス(4-クロルフェノール)、ハイドロキノン、4,4’-シクロヘキシリデンジフェノール、4,4’-ジヒドロキシジフェニルサルファイド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、4-ヒドロキシベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’-トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’、4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシフタル酸ジメチル、4-ヒドロキシ安息香酸メチル、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、4-ヒドロキシ安息香酸-sec-ブチル、4-ヒドロキシ安息香酸ペンチル、4-ヒドロキシ安息香酸フェニル、4-ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4-ヒドロキシ安息香酸トリル、4-ヒドロキシ安息香酸クロロフェニル、4-ヒドロキシ安息香酸フェニルプロピル、4-ヒドロキシ安息香酸フェネチル、4-ヒドロキシ安息香酸-p-メトキシベンジル、ノボラック型フェノール樹脂、フェノール重合体等のフェノール性化合物、テレフタルアルデヒド酸、安息香酸、p-第三ブチル安息香酸、トリクロル安息香酸、テレフタル酸、3-sec-ブチル-4-ヒドロキシ安息香酸、3-シクロヘキシル-4-ヒドロキシ安息香酸、3,5-ジメチル-4-ヒドロキシ安息香酸、3-第三ブチルサリチル酸、3-ベンジルサリチル酸、3-(α-メチルベンジル)サリチル酸、3-クロル-5-(α-メチルベンジル)サリチル酸、3,5-ジ-第三ブチルサリチル酸、3-フェニル-5-(α,αジメチルベンジル)サリチル酸、3,5-ジ-α-メチルベンジルサリチル酸、4-[3-(p-トリルスルホニル)プロピルオキシ]サリチル酸等の芳香族カルボン酸、ビス(3-第三ブチル-4-ヒドロキシ-6-メチルフェニル)スルフィド、ビス(2-メチル-4-ヒドロキシ-6-第三ブチルフェニル)スルフィド、ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)スルフィド等のスルフィド誘導体、さらにはこれらのフェノール性化合物、芳香族カルボン酸等と、例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、さらにはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、および4,4-ビス(p-トリルスルホニル尿素)ジフェニルメタン等の有機酸性物質等が挙げられる。
【0019】
塩基性染料と呈色剤との使用比率は、用いられる塩基性染料、呈色剤の種類に応じて適宜調整されるが、一般に塩基性染料100重量部に対して50〜500重量部、好ましくは100〜300重量部程度の呈色剤が使用される。これらの物質を含む感熱記録層塗液は、一般に水を分散媒体とし、ボールミル、サンドミル等の攪拌・粉砕機により分散するなどして調製される。
【0020】
感熱記録層用塗液中には全固形分の10〜40重量%程度、より好ましくは15〜30重量%程度のバインダー類が配合される。バインダー類の具体的例としては、例えばデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム、PVA、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシ基変性ポリビニルアルコール、ケイ素変性ポリビニルアルコール、ジイソブチレン、無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・ブタジエン共重合体エマルジョン、尿素樹脂、メラミン樹脂、アミド樹脂等が挙げられる。
【0021】
さらに、目的に応じて記録像の保存性を得る為に、保存性改良剤を添加する事ができる。かかる保存性改良剤の具体例としては、例えば1,4-ジグリシジルオキシベンゼン、4,4'-ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、4-ベンジルオキシ-4'-(2-メチル-2,3-エポキシプロピルオキシ)ジフェニルスルホン、2,2'-ジチオジ安息香酸、2,2'-メチレンビス(4-エチル-6-第三ブチルフェノール)、2,2'-エチリデンビス(4,6-ジ-第三ブチルフェノール)、4,4'-チオビス(3-メチル-6-第三ブチルフェノール)、4,4'-チオビス(2-メチル-6-第三ブチルフェノール)、4,4'-ブチリデンビス(6-第三ブチル-m-クレゾール)、2,5-ジ(第三ブチル)ハイドロキノン、2,5-ジ(第三アミル)ハイドロキノン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-第三ブチルフェノール)ブタン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3',5,5'-テトラブロモジフェニルスルホン、4,4'-ジヒドロキシ-3,3',5,5'-テトラメチルジフェニルスルホン、2,2'-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジプロモフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジクロロフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1-[α-メチル-α-(4'-ヒドロキシフェニル)エチル]-4-[α',α'-ビス(4"-ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、N,N'-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン、2,2-メチレンビス(4,6-ジ-第三ブチルフェニル)リン酸ソーダ、メタクリル酸グリシジルエステルとスチレンの共重合物、トリス(2,3-エポキシプロピル)イソシアネートが挙げられる。
【0022】
また、塗液中には必要に応じて各種の助剤を添加する事ができ、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、脂肪酸金属塩等の分散剤、上記特定の紫外線吸収剤以外にベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤、消泡剤、蛍光染料、着色染料等が適宜添加される。さらに、必要に応じて、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルバナロウ、パラフィンワックス、エステルワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、カオリン、クレー、焼成クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白土等の無機顔料等を添加することも可能であり、目的に応じて増感剤を併用する事もできる。
【0023】
増感剤の具体例としては、例えばステアリン酸アミド、ステアリン酸メチレンビスアミド、オレイン酸アミド、バルミチン酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド等の脂肪酸アミド類、2,2'-メチレンビス(4-メチル-6-第三ブチルフェノール)、4,4'-ブチリデンビス(6-第三ブチル-3-メチルフェノール)、2,2'-メチレンビス(4-エチル-6-第三ブチルフェノール)、2,4'-ジ-第三ブチル-3-メチルフェノール等のヒンダードフェノール類、2-(2'-ヒドロキシ-5'-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-ヒドロキシ-4-ベンジルビフェニル、1,2-ジ(3-メチルフェノキシ)エタン、1,2-ジフェノキシエタン、1-(2-メチルフェノキシ)-2-(4-メトキシフェノキシ)エタン、ナフチルベンジルエーテル、ベンジル-4-メチルチオフェニルエーテル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸-ジ-p-メチル-ベンジルエステル、シュウ酸-ジ-p-クロルーベンジルエステル、テレフタル酸ジメチルエステル、テレフタル酸ジブチルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル、イソフタル酸ジブチルエステル、1-ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル、ベンジル-4-メチルチオフェニルエーテル、o-クロロアセトアセトアニリン及び各種公知の熱可融性物質等が挙げられる。
【0024】
なお、これらの増感剤は、必要に応じて二種類以上を併用する事ができる。増感剤の使用量は一般に、呈色剤100重量部に対して400重量部以下程度の範囲で調節するのが望ましい。
【0025】
記録層の形成方法については特に限定されず、例えばエアーナイフコーティング、ロッドコーティング、ブレードコーティング、ショート・ドウェルコーティング等適当な塗布方法により感熱記録層形成塗液を支持体に塗布乾燥する等の方法で形成される。塗液の塗布量も特に限定されず、通常は乾燥重量で2〜12g/m、好ましくは3〜10g/mの範囲が望ましい。
【0026】
本発明のオーバーコート層に使用される水溶性高分子としては、メチルセルロース・カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、デンプン糖、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン、スチレン・無水マレイン酸共重合体加水分解物、エチレン・無水マレイン酸共重合体加水分解物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体加水分解物、PVA、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0027】
オーバーコート層に使用される水不溶性高分子としては、合成ゴムラテックスあるいは、合成樹脂エマルジョンが一般的であり、SBRラテックス、アクリロニトリル・ブタジエンゴムラテックス、アクリル酸メチル・ブタジエンゴムラテックス、酢酸ビニルエマルジョンなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0028】
また、オーバーコート層の耐水性を一層向上させる為にグリオキサール、ホルマリン、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、ジメチロール尿素、ケテンダイマー、ジアルデヒド澱粉、メラニン樹脂、ポリアミド樹脂、ホウ砂、炭酸ジルコニウムアンモニウム、エポキシ系化合物等の硬化剤を併用する事もできる。
【0029】
さらに、保護層中には、印刷適性やステッキングをより改善する為に、例えば炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、二酸化珪素、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸亜鉛、タルク、カオリン、クレー、焼成カオリン、コロイダルシリカ等の無機顔料やスチレンマイクロボール、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー、生澱粉粒子等の有機顔料等を必要に応じて配合する事ができる。なお、このような顔料の配合はバインダー類100重量部に対して5〜500重量部程度の範囲で調節するのが望ましい。
【0030】
また、保護層を形成する塗液中には必要に応じてステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルバナロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑剤、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等の界面活性剤(分散剤、潤滑剤)、消泡剤等の各種助剤を適宜添加することもできる。
【0031】
保護層の形成方法については特に限定されず、例えばエアーナイフコーティング、ロッドコーティング、ブレードコーティング、ショート・ドウェルコーティング等適当な塗布方法により保護層を感熱層上に塗布乾燥する等の方法で形成される。
塗布量が乾燥重量で20g/mを超すと感熱記録体の記録感度が低下する恐れがあるため、一般的には0.1〜20g/m程度、好ましくは0.5〜10g/mの範囲が望ましい。
【0032】
本発明のバックコート層に用いられる無機充填剤としては、たとえば、焼成クレー、酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪藻土、無水珪酸、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、アルミノ珪酸ソーダ、アルミノ珪酸マグネシウム等があげられるが、これらに限定する物ではない。
【0033】
上記充填材の結着剤としては、カゼイン、デンプン、PVA、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリアクリル酸等の水溶性樹脂や、SBR、MBR等のラテックスをそれぞれ使用もしくは併用しても良い。
【0034】
このバックコート層の充填剤と結着剤の配合比率は、選択された成分の種類によって適宜に決められ、一般的には0:1〜10:1の範囲内にある。このバックコート層は、支持体裏面に形成され、その塗布量は0.1〜5g/m2(乾燥重量)が一般的である。バックコート層の形成方法については特に限定されず、例えばエアーナイフコーティング、ロッドコーティング、ブレードコーティング、ショート・ドウェルコーティング等適当な塗布方法によりバックコート層を支持体裏面に塗布乾燥する等の方法で形成される。
【0035】
支持体としては、上質紙、再生紙、中質紙、片艶紙、中性コート紙、微塗工紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、クリヤーコート紙、および樹脂ラミネート紙のシート状体が一般的に用いられるが、その他に、プラスチックフィルム、合成紙、金属箔など、あるいはこれらを組み合わせた複合シートも適宜に用いる事ができる。
【0036】
粘着剤層を構成する粘着剤としては、粘着ラベルの故意の再貼替えを防ぐため、粘着剤の中でも特に接着力の高い接着力を有する永久接着タイプの粘着剤が使用される。
【0037】
接着力を有する粘着剤としては、例えばサイデン化学社から市販されている「サイビノールAT−560」、「サイビノールAT−14NT−5」、「サイビノールSVP−100」日本カーバイト工業社から市販されている「ニカゾールTS−1063」、「ニカゾールTS−1537」、「ニカゾールL−122」、「ニカゾールL−145」、三菱油化バーディッシェ社から市販されている「YJ−8655DB」等を挙げる事ができる。
【0038】
なお、粘着紙を形成する方法については、特別な限定は無く、常法に従って剥離紙の剥離層面上に 粘着剤を塗布、乾燥することにより粘着剤層を形成した後、該粘着層上に感熱基材を貼り合せて仕上げられる。
【0039】
剥離紙としては、ポリエチレンラミネート紙、グラシン紙の如き高密度化原紙や、使用後の剥離紙を再生利用することができるコート紙タイプの剥離原紙に、剥離剤としてシリコーン樹脂やフッ素樹脂を、乾燥重量で0.05〜3g/m程度塗布、乾燥された物が使用される。
【0040】
剥離剤の塗工方法としては、例えば、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター等が挙げられる。粘着剤は、例えばアクリル系粘着剤の場合、材料であるアクリル酸エステル共重合体の分子量調節、水、又は溶剤に希釈、あるいは増粘等の手段によって、通常3000〜8000cps程度の粘度に調節され塗布されるが、この場合塗布設備としては、バーコーター、ロールコーター、ナイフコーター、スリットダイコーター等が使用され、塗布量は乾燥重量で10〜50g/m程度の範囲で調節される。なお、本発明においては、より高い接着力を得るため塗布量が20g/m以上有ることが好ましいが、過剰の粘着剤塗布は、仕上がった粘着紙からの粘着剤のしみだしの原因となるため、注意が必要である。
【0041】
実施例:
以下に本発明を実施例により、更に具体的に説明するが、無論本発明はこれらに限定されるものではない。また、特に断らない限り実施例、比較例中の部及び%はそれぞれの重量部及び重量%を示す。
【実施例1】
【0042】
(表面基材の製造)
(アンダーコート液の構成)
焼成クレー 50重量部
ポリビニルアルコール(10%液) 20重量部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス 10重量部
水 20重量部
この組成物を混合・攪拌してアンダーコート層用塗液を調製した。得られた塗液を坪量40g/mの上質紙に乾燥後の塗工量が6g/mとなるように塗布・乾燥してアンダーコート層を形成した。なお、この40g/mの上質紙のJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは347mJであった。
【0043】
(感熱液の構成)
(A液の調成)
ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 30重量部
ポリビニルアルコール(10%液) 50重量部
水 20重量部
この組成物をサンドミルで粉砕し、平均粒子系が1μm以下になるまで粉砕した。
【0044】
(B液の調成)
4−ヒドロキシ−4’−イソプロピルオキシジフェニルスルホン 25重量部
ポリビニルアルコール(10%液) 40重量部
水 35重量部
この組成物をサンドミルで粉砕し、平均粒子系が1μm以下になるまで粉砕した。
【0045】
(C液の調成)
シュウ酸−ジ−p−メチルベンジルエステル 30重量部
ポリビニルアルコール(10%液) 30重量部
水 40重量部
この組成物をサンドミルで粉砕し、平均粒子系が1μm以下になるまで粉砕した。
【0046】
(感熱記録層の形成)
水 100重量部
A液 110重量部
B液 200重量部
C液 220重量部
ポリビニルアルコール(20%液) 80重量部
炭酸カルシウム 40重量部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 20重量部
この組成物を混合攪拌し、感熱記録層用塗液を得た。得られた塗液を上記アンダーコート層に乾燥重量が4g/mとなるように塗布・乾燥後、スーパーカレンダー処理して感熱記録体を得た。なお、この時のJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは228mJであった
【0047】
(粘着紙の製造)
米坪量85g/mのグラシン紙に、溶剤希釈熱硬化型シリコーン剥離剤(商標:KS−770、信越化学製)を乾燥重量で0.9g/mとなるようにバーコーターで塗布、乾燥し剥離紙を得た。この剥離紙の剥離剤層面上に、強粘着・永久粘着タイプのアクリル系粘着剤(商標:YJ−8655DB、三菱油化バーディッシェ社製)を乾燥重量で28g/mとなるように、バーコーターで塗布、乾燥し粘着剤層を得た。次いで、この粘着剤層上に上記感熱紙基材をプレスロールで圧着し感熱粘着シートを得た。
【実施例2】
【0048】
実施例1のアンダーコート層の調整において、
焼成クレー 50重量部
ポリビニルアルコール(10%液) 10重量部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス 20重量部
水 20重量部
この組成物を混合・攪拌してアンダーコート層用塗液を調製した以外は、実施例1と同様にし感熱粘着シートを得た。なお、この時のJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは246mJであった。
【実施例3】
【0049】
実施例1のアンダーコート層の調整において、
焼成クレー 70重量部
ポリビニルアルコール(10%液) 10重量部
水 20重量部
この組成物を混合・攪拌してアンダーコート層用塗液を調製した以外は、実施例1と同様にし感熱粘着シートを得た。なお、この時のJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは142mJであった。
【実施例4】
【0050】
(保護層の形成)
水 50重量部
完全鹸化ポリビニルアルコールの10%水溶液 80重量部
ステアリン酸亜鉛30%分散液 20重量部
カオリン 20重量部
グリオキザールの10%水溶液 2重量部
この組成物を混合攪拌し、得られた塗液を上記実施例3の感熱記録層上に乾燥後の塗布量が1g/mとなるように塗布乾燥して保護層を有する感熱記録体を得た。
さらに、実施例1同様にし感熱粘着シートを得た。なお、この時のJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは244mJであった。
【実施例5】
【0051】
(バックコート層の形成)
水 50重量部
炭酸カルシウム 5重量部
完全鹸化ポリビニルアルコールの10%水溶液 40重量部
この組成物を混合攪拌し、得られた塗液を上記実施例1の支持体裏面に乾燥後の塗布量が1g/m2となるように塗布乾燥してバックコート層を有する感熱記録体を得た。
さらに、実施例1同様にし感熱粘着シートを得た。なお、この時のJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは228mJであった。
【実施例6】
【0052】
実施例1において、基材を坪量54g/mの上質紙に塗布・乾燥させた事以外は実施例1同様にして感熱記録シートを得た。なお、このときの54g/mの上質紙のJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは208mJであり、この上質紙に塗工層を設けた後の感熱粘着シートのJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは153mJであった。
【比較例1】
【0053】
実施例1のアンダーコート層の調整において、
焼成クレー 50重量部
ポリビニルアルコール(10%液) 30重量部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス 20重量部
水 20重量部
この組成物を混合・攪拌してアンダーコート層用塗液を調製した以外は、実施例1と同様にして感熱粘着シートを得た。なお、このときのJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは359mJであった。
【比較例2】
【0054】
実施例1のアンダーコート層の調整において、
焼成クレー 50重量部
ポリビニルアルコール(10%液) 20重量部
スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス 30重量部
水 20重量部
この組成物を混合・攪拌してアンダーコート層用塗液を調製した以外は、実施例1と同様にして感熱粘着シートを得た。なお、このときのJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは339mJであった。
【比較例3】
【0055】
実施例1のアンダーコート層の調整において、
焼成クレー 80重量部
ポリビニルアルコール(10%液) 10重量部
水 20重量部
この組成物を混合・攪拌してアンダーコート層用塗液を調製した以外は、実施例1と同様にして感熱粘着シートを得た。なお、このときのJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは94mJであった。
【比較例4】
【0056】
比較例2において、基材を坪量54g/mの上質紙に塗布・乾燥させた事以外は比較例2同様にして感熱記録シートを得た。なお、このときの40g/mの上質紙のJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは208mJであり、感熱粘着シートのJ.TAPPI No.18−2に準ずる内部結合強さは239mJであった。
【0057】
品質評価:
このようにして得られた10種類の感熱粘着シートについて、以下の品質評価を行なった。評価結果を表1に示す。
【0058】
印字走行性:
感熱試験機TH−FMR(大倉電機(製))を使用して印字走行性を評価した。印字は下記の条件で行なった。
印字電圧 24.0V
印字パルス巾 1.0msec
印字エネルギー 0.45mj/dot
印字記録部の文字の読み取り具合を観察した。
・ :文字の判読が可能
×:文字の判読が不可能
【0059】
再貼替え防止効果:
上記条件で印字された20mm×30mmの感熱粘着シートサンプルをステンレス版に貼り付け、1日後に5m/分の速さで再剥離し、剥がれ具合および塗工層の崩れ具合を観察した。
・ :表層に崩れが生じている。
×:表層に崩れは生じない。
【0060】
再使用の不可能性:
上記、再貼替え防止効果を行なったサンプルが再使用可能か否かの判断を観察した。
・ :剥離された事の判断が可能。
×:剥離された事の判断が不可能。
【0061】
基材の破れ:
・ :基材の破れなし。
×:基材の破れあり。
【0062】
【表1】

【0063】
表1から明らかなように、本発明により得られた感熱記録型粘着ラベルは、一旦使用されたシールを剥離して使用しても、表層が崩れ一度剥離された事の判断が容易に可能である為、再貼り替え抑制効果に優れる。一方、本発明の要件を満たさない条件で作成した感熱記録型粘着ラベルは、再貼り替え抑制効果が得られずまたは、商品等に基材や粘着シール等が残るなどして、本発明の問題を解決する事は出来ない(比較例1〜2、4)もしくは、文字情報の印字すら出来ない(比較例3)。
【0064】
本発明により得られた感熱記録型粘着ラベルは、表1の結果から明らかなように一旦使用されたシールを剥離して使用しても、表層が崩れ一度剥離された事の判断が容易に可能である為、再貼り替え抑制効果を奏する。また、本感熱記録型粘着ラベルは、再貼り替え抑制効果があるため、スーパー、デパート、小売店等で価格表示や価格をバーコードで表示するラベル等に使用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体上にアンダーコート層と無色ないし淡色のロイコ染料と顕色剤を主成分とした感熱発色層を順次設けた記録媒体であり、更に支持体裏面に粘着剤層を有するシートで、支持体のJ.TAPPI No.18−2:2000に規定される内部結合強さよりも支持体上の塗工層のJ.TAPPI No.18−2:2000に規定される内部結合強さが弱く且つ支持体上に塗工層を設けた時のシートのJ.TAPPI No.18−2:2000に規定される内部結合強さが100mJ以上250mJ以下である事を特徴とする感熱記録型ラベル用紙。
【請求項2】
請求項1記載のシートにおいて、感熱層上にオーバーコート層を設けた事を特徴とする感熱記録型ラベル用紙。
【請求項3】
請求項1または2に記載のシートにおいて、支持体裏面にバックコート層を設けたことを特徴とする感熱記録型ラベル用紙。