説明

感熱記録媒体の急熱急冷装置及びプリンタ

【課題】外気温の変動に影響されることなく感熱記録媒体を均一に発色すること。
【解決手段】各円筒形状の加熱機3と冷却機4とを設け、これら加熱機3と冷却機4との間隔dを、これら加熱機3と冷却機4とによる感熱記録媒体2への急熱急冷を実現するために加熱機3と冷却機4とが互いに接触しない可能な限り狭く設定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばサーマルヘッド等の加熱装置を直接接触することなく、少なくとも感熱記録を可能とするリライタブルな感熱記録媒体の全面を均一に発色又は消色させる感熱記録媒体の急熱急冷装置及びこの装置を用いたプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
ロイコ染料系、ジアゾ化合物系感熱材料を利用した感熱記録方式や、特定温度で発色と消色とを繰り返すことを可能とする可逆性の感熱記録紙等が存在する。この感熱記録紙は、例えばサーマルヘッド等の加熱装置を用いて加熱されて発色、消色される。このような感熱記録紙に対する記録方式には、例えばサーマルヘッド等の記録ヘッドを直接接触させる方式がある。
【0003】
感熱記録紙を用いた情報記録の技術としては、例えば特許文献1がある。特許文献1は、可逆性感熱記録媒体の画像の書き換えの際に、残像(発色むら)の無い良好な記録画像を得る初期化方法及び書き換え方法並びにその装置に関し、加熱温度又は加熱後の冷却速度の違いにより発色又は消色する可逆性感熱記録媒体の全面或いは記録領域をサーマルヘッドにより発色温度に加熱して発色させて記録層を均一化する操作を施すことを開示する。
【特許文献1】特開2001−341429号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
可逆性の感熱記録媒体に情報を記録する際には、感熱記録媒体の全面を均一に発色、例えばベタ黒等に発色し、この後に情報の記録を行う。一方、感熱記録媒体に対する記録方式には、例えばサーマルヘッド等の記録ヘッドを直接接触させる方式がある。この方式では、記録ヘッドを直接感熱記録媒体に接触させるため、記録ヘッドの磨耗、汚れ等が生じ易く、かつ感熱記録媒体の記録面が擦れて汚れたり、付着物によるショートや過剰な電力供給等による記録ヘッドの寿命を縮めることを引き起こす。このため、感熱記録媒体を非接触で均一に発色する方法が採られる。
【0005】
特許文献1は、サーマルヘッド等の接触式の記録ヘッドを用いた全面発色により残像(発色むら)を回避しているが、この方法では、可逆性感熱記録媒体の発色条件の1つである発色温度までの加熱をサーマルヘッド等の接触式の記録ヘッドに頼り、もう1つの発色条件である急冷に付いては、室温と発色温度との差で生じる自然冷却によって実現している。このため、外気温が高くなると自然冷却に要する時間が長く伸び、発色濃度に差が生じる。感熱記録媒体を非接触で均一に発色することができない。
【0006】
本発明の目的は、外気温の変動に影響されることなく感熱記録媒体を均一に発色できる感熱記録媒体の急熱急冷装置及びプリンタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一方向に搬送され、少なくとも感熱記録を可能とするリライタブルな感熱記録媒体の全面を均一に発色又は消色させる感熱記録媒体の急熱急冷装置において、感熱記録媒体を搬送の方向に対して垂直方向にライン状に加熱する加熱機と、加熱機よりも搬送方向の下流側でかつ加熱機に近接配置され、感熱記録媒体を加熱機による加熱の直後に搬送方向に対して垂直方向でライン状に急冷する冷却機とを具備する感熱記録媒体の急熱急冷装置である。
【0008】
本発明は、上記感熱記録媒体の急熱急冷装置と、急熱急冷装置により全面を均一に発色又は消色された感熱記録媒体に対して情報の記録を行う記録装置とを具備するプリンタである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、外気温の変動に影響されることなく感熱記録媒体を均一に発色できる感熱記録媒体の急熱急冷装置及びプリンタを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1及び図2は感熱記録媒体の急熱急冷装置を適用したプリンタの構成図を示し、図1は外観構成図、図2は側面構成図を示す。搬送ベルト1上には、感熱記録媒体2が保持される。搬送ベルト1は、図示しない搬送機構により感熱記録媒体2を矢印A方向に搬送する。
感熱記録媒体2は、特定温度の加熱制御により発色と消色とを繰り返し、感熱記録、感熱消去を可能とするリライタブルな可逆性の媒体である。この感熱記録媒体2は、図3に示すように融点180℃以上をかけると印字層中に存在する染料と顕色剤とが溶け合った状態になり、この状態から急冷することにより染料と顕色剤とが混ざり合ったまま結晶化して発色する。この感熱記録媒体2は、ゆっくり冷却すると、染料と顕色剤とがそれぞれ結晶化するので、発色状態を保てず、消去状態になる。さらに、感熱記録媒体2は、染料と顕色剤との融点以下でもある一定時間の加熱により染料と顕色剤とが徐々に分離して結晶化し、消去状態となる温度域、例えば約130℃〜170℃程度もある。
【0011】
急熱急冷装置としての加熱機3及び冷却機4が搬送ベルト1の上面側に設けられている。このうち加熱機3は、感熱記録媒体2を搬送方向Aに対して垂直方向にライン状に加熱するもので、例えば円筒形状に形成され、長手方向を搬送方向Aに対して垂直方向に配置している。この加熱機3は、感熱記録媒体2の記録面上に対して線接触することにより当該感熱記録媒体2の記録面上をライン状に加熱する。この加熱機3には、搬送ベルト1を介して当該搬送ベルト1の下面側に加熱側回転ローラ5が対向配置されている。この加熱機3は、回転可能なローラ構造又は固定されて設けられていても良い。この加熱側回転ローラ5は、円筒形状に形成され、長手方向を搬送方向Aに対して垂直方向に配置され、加熱機3と対を成す。
【0012】
冷却機4は、加熱機3の下流側でかつ冷却機4に近接して設けられている。この冷却機4は、感熱記録媒体2を加熱機3による加熱の直後に搬送方向Aに対して垂直方向でライン状に急冷する。この冷却機4は、例えば円筒形状に形成され、長手方向を搬送方向Aに対して垂直方向に配置している。この冷却機4は、感熱記録媒体2の記録面上に対して線接触することにより当該感熱記録媒体2の記録面上をライン状に冷却する。この冷却機4には、搬送ベルト1を介して当該搬送ベルト1の下面側に冷却側回転ローラ6が対向配置されている。この冷却機4は、回転可能なローラ構造又は固定されて設けられていても良い。この冷却側回転ローラ6は、円筒形状に形成され、長手方向を搬送方向Aに対して垂直方向に配置され、冷却機4と対を成す。
【0013】
加熱機3と冷却機4との間隔dは、これら加熱機3と冷却機4とによる感熱記録媒体2への急熱急冷を実現するために加熱機3と冷却機4とが互いに接触しにしない可能な限り狭く設定される。加熱機3と冷却機4との間隔dを狭くするために加熱機3の半径は、冷却機4の半径よりも小さく設定されている。加熱機3の半径の大きさは、当該加熱機3の構造上、可能な限り小さく設定されている。これにより、加熱機3は、冷却機4の上流における円筒形状の円弧面と感熱記録媒体2の記録面との間の隙間sに入り込むことが可能になり、加熱機3と冷却機4との間隔dを狭くできる。
【0014】
加熱側回転ローラ5と冷却側回転ローラ6とも加熱機3と冷却機4との間隔dを狭くするために加熱側回転ローラ5の半径は、冷却側回転ローラ6の半径よりも大きく設定されている。なお、加熱側回転ローラ5と冷却側回転ローラ6との各半径は、感熱記録媒体2に加わる付加を均一にするために、小径の加熱機3に対して大径の加熱側回転ローラ5が対となり、大径の冷却機4に対して小径の冷却側回転ローラ6が対となる。例えば加熱機3と冷却側回転ローラ6との各半径が同一で、かつ冷却機4と加熱側回転ローラ5との各半径が同一である。
【0015】
記録装置7が加熱機3と冷却機4との下流側に設けられている。この記録装置7は、加熱機3及び冷却機4から成る急熱急冷装置により全面を均一に発色又は消色された感熱記録媒体2に対して情報の記録を行う。この記録装置7は、半導体レーザビームを出力する半導体レーザ8と、この半導体レーザ8から出力された半導体レーザビームをコリメートするコリメータレンズ9と、このコリメータレンズ9によりコリメートされた半導体レーザビームを感熱記録媒体2の記録面上にスキャンするスキャナー10と、ライン状の光を感熱記録媒体2の記録面上に照射するLED発光部11とを備える。なお、スキャナー10は、例えばポリゴンミラー又はガルバノミラーを有し、ポリゴンミラー又はガルバノミラーを回転駆動するモータ等の駆動部12を有する。
【0016】
従って、半導体レーザ8から出力された半導体レーザビームは、コリメータレンズ9によりコリメートされ、ポリゴンミラー又はガルバノミラー等のスキャナー10によって感熱記録媒体2の記録面上にスキャンされる。この半導体レーザビームのスキャン方向は、感熱記録媒体2の搬送方向Aに対して垂直方向である主スキャン方向である。これと共に、LED発光部11は、ライン状の光を感熱記録媒体2の記録面上における半導体レーザビームの主スキャン上に重なるように照射する。
【0017】
しかるに、感熱記録媒体2の記録面は、LED発光部11からのライン状の光の照射によって予熱される。この状態に、半導体レーザビームが予熱された感熱記録媒体2の記録面上にスキャンされると、スキャンされたところが感熱記録媒体2の記録面が例えば黒発色する。このとき、半導体レーザ8は、例えば文字や記号、絵柄等の情報に応じて半導体レーザビームの出力をオン・オフすれば、感熱記録媒体2の記録面上に例えば文字や記号、絵柄等の情報が記録される。
【0018】
次に、上記の如く構成された装置による感熱記録媒体の均一な発色動作及び記録動作について説明する。
感熱記録媒体2は、搬送ベルト1の移動によって矢印A方向に搬送され、急熱急冷装置の先ず加熱機3の設置位置に到達する。この加熱機3は、円筒形状に形成されていることから回転しながら感熱記録媒体2の記録面上に対して線接触し、かつ感熱記録媒体2の記録面上をライン状に加熱する。これにより、加熱機3と線接触した感熱記録媒体2の記録面のライン上は、加熱機3により急速に加熱されて図3に示す発色温度に急熱される。感熱記録媒体2は、搬送ベルト1の移動によって連続して搬送されるので、感熱記録媒体2の記録面は、順次加熱機3により急速に加熱されて図3に示す発色温度に急熱される。
【0019】
次に、感熱記録媒体2は、搬送ベルト1の移動によって冷却機4の設置位置に到達する。この冷却機4は、円筒形状に形成されていることから回転しながら感熱記録媒体2の記録面上に対して線接触し、かつ感熱記録媒体2の記録面上をライン状に急冷する。これにより、加熱機3と線接触した感熱記録媒体2の記録面のライン上は、冷却機4により急速に冷却される。
ここで、加熱機3と冷却機4との間隔dは、加熱機3と冷却機4とが互いに接触しにしない可能な限り狭く設定されているので、これら加熱機3と冷却機4とによって感熱記録媒体2への急熱急冷が行われることになる。これにより、感熱記録媒体1の記録面は、例えばベタ黒に発色される。
【0020】
感熱記録媒体2は、搬送ベルト1の移動によって連続して搬送されるので、感熱記録媒体2の記録面は、順次加熱機3により急速に加熱され、この結果として感熱記録媒体1の記録面の全面は、例えばベタ黒に発色される。なお、加熱機3による感熱記録媒体2への加熱温度を可変すれば、感熱記録媒体2は、消去モードになる。
【0021】
次に、感熱記録媒体2は、搬送ベルト1の移動によって記録装置7の設置位置に到達する。この記録装置7は、上記の如く半導体レーザ8から出力された半導体レーザビームを搬送中の感熱記録媒体2の記録面上に主スキャンする。これと共に、LED発光部11からのライン状の光が感熱記録媒体2の記録面上における半導体レーザビームの主スキャン上に重なるように照射される。このとき、半導体レーザ8は、例えば文字や記号、絵柄等の情報に応じて半導体レーザビームの出力をオン・オフすれば、感熱記録媒体2の記録面上に例えば文字や記号、絵柄等の情報が記録される。
【0022】
このように上記第1の実施の形態によれば、それぞれ円筒形状の加熱機3と冷却機4とを設け、これら加熱機3と冷却機4との間隔dを、これら加熱機3と冷却機4とによる感熱記録媒体2への急熱急冷を実現するために加熱機3と冷却機4とが互いに接触しにしない可能な限り狭く設定したので、感熱記録媒体2を急熱した直後に急冷することができ、外気温の変動に影響されることなく感熱記録媒体2を均一に例えば黒色に発色できる。
加熱機3の半径は、冷却機4の半径よりも小さく設定されているので、加熱機3は、冷却機4の上流における円筒形状の円弧面と感熱記録媒体2の記録面との間の隙間sに入り込むことが可能になり、加熱機3と冷却機4との間隔dを狭くできる。これにより、感熱記録媒体2を急熱した直後に急冷することができ、安定して感熱記録媒体2を均一に例えば黒色に発色できる。
加熱機3と冷却機4とは、それぞれローラ構造として感熱記録媒体2の搬送と共に回転するようにすれば、加熱機3と冷却機4とがそれぞれ感熱記録媒体2に線接触するところが移動することにより熱が奪われることを防止できる。
【0023】
次に、本発明の第2の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1及び図2と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図4は感熱記録媒体の急熱急冷装置を適用したプリンタの構成図を示す。加熱機20は、感熱記録媒体2を搬送方向Aに対して垂直方向にライン状に加熱するもので、例えば円筒形状に形成された回転円筒体としての空洞型ローラ21と、この空洞型ローラ21内に設けられた円筒形状の発熱源としてのハロゲンランプ22とを有する。空洞型ローラ21は、熱伝導性の良い例えばアルミニウム等の金属により形成され、空洞の中心軸を中心に回転可能に設けられている。
【0024】
ハロゲンランプ22は、発光することにより熱を空洞型ローラ21に伝達する。ハロゲンランプ22は、円筒形状に形成され、空洞型ローラ21の例えば中心軸上に設けられる。ハロゲンランプ22は、円周上に略均一に発光し、かつ空洞型ローラ21の例えば中心軸上に設けられているので、空洞型ローラ21は、全面が均一な温度に加熱される。
なお、空洞型ローラ21の空洞内に配置するのは、ハロゲンランプ22に限らず、熱を発熱するヒータであってもよい。
【0025】
冷却機23は、例えば冷水管である。この冷水管23内には、冷却媒体として例えば冷却水24が流通する。この冷却水24は、例えば循環ポンプ25により冷却装置と冷水管23との間に循環する。冷水管23は、熱伝導性の良い金属により形成されている。冷水管23は、回転可能なローラ構造又は固定されて設けられていても良い。又、冷水管23は、感熱記録媒体2に対して接触又は非接触に設けられる。例えば冷水管23は、ローラ構造であれば感熱記録媒体2に対して接触し、固定されて設けられれば感熱記録媒体2に対して非接触である。
【0026】
次に、上記の如く構成された装置による感熱記録媒体の均一な発色動作及び記録動作について説明する。
感熱記録媒体2は、搬送ベルト1の移動によって矢印A方向に搬送され、先ず加熱機20の設置位置に到達する。この加熱機20のハロゲンランプ22は、発光することにより熱を空洞型ローラ21に伝達する。この空洞型ローラ21は、ハロゲンランプ22から光を受けることにより全面が均一な温度に加熱される。この空洞型ローラ21は、回転しながら感熱記録媒体2の記録面上に対して線接触し、かつ感熱記録媒体2の記録面上をライン状に加熱する。これにより、空洞型ローラ21と線接触した感熱記録媒体2の記録面のライン上は、空洞型ローラ21により急速に加熱されて図3に示す発色温度に急熱される。
【0027】
次に、感熱記録媒体2が搬送ベルト1の移動によって冷水管23の設置位置に到達すると、冷水管23内には、循環ポンプ25により冷却媒体として例えば冷却水24が流通する。これにより冷水管23は、冷却水24によって全面が均一な温度に冷却される。この冷水管23は、回転しながら感熱記録媒体2の記録面上に対して線接触し、かつ感熱記録媒体2の記録面上をライン状に急冷する。これにより、空洞型ローラ21と線接触した感熱記録媒体2の記録面のライン上は、冷水管23により急速に冷却される。
この結果、空洞型ローラ21と冷水管23とによって感熱記録媒体2への急熱が終了した直後に急冷が行われ、感熱記録媒体1の記録面は、例えばベタ黒に発色される。なお、空洞型ローラ21による感熱記録媒体2への加熱温度を可変すれば、感熱記録媒体2は消去モードになる。
【0028】
記録装置7は、上記同様に、半導体レーザ8がオン・オフされ、オン時に出力された半導体レーザビームを搬送中の感熱記録媒体2の記録面上に主スキャンし、LED発光部11からのライン状の光を感熱記録媒体2の記録面上に照射する。これにより、感熱記録媒体2の記録面上に例えば文字や記号、絵柄等の情報が記録される。
【0029】
このように上記第2の実施の形態によれば、空洞型ローラ21及びハロゲンランプ22から成る加熱機20と、冷水管23とを設けることによって上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。冷水管23は、円筒形状に形成され、回転しながら感熱記録媒体2の記録面に対して線接触するようにすれば、感熱記録媒体2の記録面に対する冷却効率を低下させずに、感熱記録媒体2の記録面を効率良く冷却できる。
【0030】
次に、本発明の第3の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1及び図2と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図5は感熱記録媒体の急熱急冷装置を適用したプリンタの構成図を示す。加熱機30は、感熱記録媒体2を搬送方向Aに対して垂直方向にライン状に加熱するもので、ハロゲンランプ31と、集光ミラー32とから成る。集光ミラー32は、ハロゲンランプ31から発せられたランプ光を反射し、かつ感熱記録媒体2の搬送方向Aに対して垂直方向にライン状に集光し、感熱記録媒体2の記録面上を加熱する。この集光ミラー32は、感熱記録媒体2の斜め上方からランプ光を感熱記録媒体2の記録面上に対して照射する。
【0031】
具体的に集光ミラー32は、例えば凹面状に形成された反射面32aと、光出射口32bに向かって閉じる各光導面32cとを一体的に形成している。反射面32aは、横長状に形成されている。各光導面32cは、それぞれ平面板状に形成され、互いに対向配置されている。光出射口32bは、横長のスリット状に形成されている。
又、集光ミラー32は、感熱記録媒体2を搬送方向Aの上流側に傾いて設けられている。これにより、集光ミラー32と冷水管23とは、互いに近接して設けることが可能になる。従って、集光ミラー32と冷水管23との間隔dは、これら集光ミラー32と冷水管23とによる感熱記録媒体2への急熱急冷を実現するために集光ミラー32と冷水管23とが互いに接触しない可能な限り近接して設けられる。
【0032】
次に、上記の如く構成された装置による感熱記録媒体の均一な発色動作及び記録動作について説明する。
感熱記録媒体2は、搬送ベルト1の移動によって矢印A方向に搬送され、先ず加熱機30の設置位置に到達する。この加熱機30では、ハロゲンランプ31からランプ光を発する。このハロゲンランプ31から発せられたランプ光は、集光ミラー32における凹面状の反射面32aで反射すると共に集光されて光出射口32bから直接出射されると共に、各光導面32cで少なくとも1回反射され、さらには各光導面32c間で反射を繰り返しながら光出射口32bから出射される。これにより、光出射口32bから出射されるランプ光は、ライン状に集光される。
しかるに、加熱機30の光出射口32bから出射されたライン状のランプ光は、感熱記録媒体2の搬送方向Aに対して垂直方向に照射され、感熱記録媒体2の記録面上を加熱する。これにより、ライン状のランプ光が照射された感熱記録媒体2の記録面のライン上は、急速に加熱されて図3に示す発色温度に急熱される。
【0033】
次に、感熱記録媒体2が搬送ベルト1の移動によって冷水管23の設置位置に到達すると、この冷水管23は、上記同様に、回転しながら感熱記録媒体2の記録面上に対して線接触し、かつ感熱記録媒体2の記録面上をライン状に急冷する。この結果、感熱記録媒体2への急熱が終了した直後に急冷が行われ、感熱記録媒体1の記録面は、例えばベタ黒に発色される。
【0034】
次に、記録装置7は、上記同様に、半導体レーザ8がオン・オフされ、オン時に出力された半導体レーザビームを搬送中の感熱記録媒体2の記録面上に主スキャンし、LED発光部11からのライン状の光を感熱記録媒体2の記録面上に照射し、感熱記録媒体2の記録面上への例えば文字や記号、絵柄等の情報の記録を行う。
【0035】
このように上記第3の実施の形態によれば、ハロゲンランプ31と、集光ミラー32とから成る加熱機30を設けることによって上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0036】
次に、本発明の第4の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図5と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図6は感熱記録媒体の急熱急冷装置を適用したプリンタの構成図を示す。加熱機としての線状発熱器40が設けられている。この線状発熱器40は、線状に形成され、感熱記録媒体2の搬送方向Aに対して垂直方向に配置されている。具体的に線状発熱器40は、断面が楕円状の横長形状で、かつ長手方向がバー状に形成されている。図6に示す線状発熱器40は、横長方向の底面を感熱記録媒体2の記録面に接触又は非接触に設けているが、これに限らず例えば横長方向を90°回転させて立てた状態に設け、曲面部分を感熱記録媒体2の記録面に接触又は非接触に設けても良い。
【0037】
この線状発熱器40は、例えば電力の供給により発熱する発熱体を有する。又、線状発熱器40は、例えば内部を空洞に形成し、この空洞内に熱風を流通させても良い。この線状発熱器40は、感熱記録媒体2の記録面に対して接触し、感熱記録媒体2の記録面上をライン状に加熱する。なお、線状発熱器40は、感熱記録媒体2の記録面に対して非接触とし、感熱記録媒体2の記録面の上方に可能な限り感熱記録媒体2の記録面に接近させて配置しても良い。
【0038】
この線状発熱器40は、発熱体により構成されるので、小型化が可能である。従って、線状発熱器40と冷水管23とは、互いに近接して設けることが可能になる。線状発熱器40と冷水管23との間隔dは、これら線状発熱器40と冷水管23とによる感熱記録媒体2への急熱急冷を実現するために線状発熱器40と冷水管23とが互いに接触しない可能な限り近接して設けられる。
加熱側回転ローラ5は、線状発熱器40と対を成すことから当該加熱側回転ローラ5の半径を小さくすることが可能である。
【0039】
次に、上記の如く構成された装置による感熱記録媒体の均一な発色動作及び記録動作について説明する。
感熱記録媒体2は、搬送ベルト1の移動によって矢印A方向に搬送され、先ず線状発熱器40の設置位置に到達する。この線状発熱器40は、感熱記録媒体2の記録面に対して接触し、感熱記録媒体2の記録面上をライン状に加熱する。これにより、線状発熱器40により加熱された感熱記録媒体2の記録面のライン上は、急速に加熱されて図3に示す発色温度に急熱される。
【0040】
次に、感熱記録媒体2が搬送ベルト1の移動によって冷水管23の設置位置に到達すると、この冷水管23は、上記同様に、回転しながら感熱記録媒体2の記録面上に対して線接触し、かつ感熱記録媒体2の記録面上をライン状に急冷する。この結果、感熱記録媒体2への急熱が終了した直後に急冷が行われ、感熱記録媒体1の記録面は、例えばベタ黒に発色される。
【0041】
次に、記録装置7は、上記同様に、半導体レーザ8がオン・オフされ、オン時に出力された半導体レーザビームを搬送中の感熱記録媒体2の記録面上に主スキャンし、LED発光部11からのライン状の光を感熱記録媒体2の記録面上に照射し、感熱記録媒体2の記録面上への例えば文字や記号、絵柄等の情報の記録を行う。
【0042】
このように上記第4の実施の形態によれば、線状発熱器40を設けることによって上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。線状発熱器40は、感熱記録媒体1の記録面に接触して加熱するので、感熱記録媒体1の記録面に対する熱の伝導性を向上できる。
【0043】
次に、本発明の第5の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図5と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図7は感熱記録媒体の急熱急冷装置を適用したプリンタの構成図を示す。冷却機としてエアー送風機50が設けられている。このエアー送風機50は、感熱記録媒体2に対して非接触で、感熱記録媒体2の記録面に冷却エアーをライン状に吹きつける。このエアー送風機50は、送風源51と、送風ノズル52とを有する。送風源51は、例えばコンプレッサ等により圧縮された冷却エアー、又は冷却水により冷却された冷却エアーを送風ノズル52に送風する。送風ノズル52は、先細りに形成され、先端部に横長のスリット状に形成された放出口53を有する。この放出口53は、感熱記録媒体2の記録面に対して略垂直方向に設けられている。
【0044】
加熱機30の集光ミラー32は、上記同様に、感熱記録媒体2を搬送方向Aの上流側に傾いて設けられている。一方、送風ノズル52は、先細りに形成されている。これにより、集光ミラー32と送風ノズル52とは、互いに近接して設けることが可能になる。従って、集光ミラー32と送風ノズル52との間隔dは、これら集光ミラー32と送風ノズル52とによる感熱記録媒体2への急熱急冷を実現するために集光ミラー32と送風ノズル52とが互いに接触しない可能な限り近接して設けられる。
【0045】
エアー送風機50と加熱機30との対向位置には、1つの回転ローラ54が設けられている。エアー送風機50と加熱機30とは、これら集光ミラー32と送風ノズル52との間隔dを小さくして接近して設けることが可能なので、1つの回転ローラ54により加熱機30により加熱部分とエアー送風機50から送風される冷却エアーの負荷を受けることができる。
【0046】
次に、上記の如く構成された装置による感熱記録媒体の均一な発色動作及び記録動作について説明する。
感熱記録媒体2は、搬送ベルト1の移動によって矢印A方向に搬送され、先ず加熱機30の設置位置に到達する。この加熱機30は、上記同様に、ライン状のランプ光を光出射口32bから出射する。このライン状のランプ光は、感熱記録媒体2の搬送方向Aに対して垂直方向に照射され、感熱記録媒体2の記録面上を加熱する。これにより、ライン状のランプ光が照射された感熱記録媒体2の記録面のライン上は、急速に加熱されて図3に示す発色温度に急熱される。
【0047】
次に、感熱記録媒体2が搬送ベルト1の移動によってエアー送風機50の設置位置の真下に到達すると、このエアー送風機50は、送風源51から例えばコンプレッサ等により圧縮されたエアー、又は冷却水により冷却されたエアーが送風ノズル52に送風される。この送風ノズル52は、送風された冷却エアーを放出口53から放出する。この冷却エアーは、放出口53が感熱記録媒体2の搬送方向Aに対して垂直方向の横長のスリット状に形成されているので、ライン状に形成されて感熱記録媒体2の記録面に対して略垂直方向に吹き付けられる。この冷却エアーの吹き付けにより感熱記録媒体2の記録面上は、ライン状に急冷される。この結果、感熱記録媒体2への急熱が終了した直後に急冷が行われ、感熱記録媒体1の記録面は、例えばベタ黒に発色される。
【0048】
次に、記録装置7は、上記同様に、半導体レーザ8がオン・オフされ、オン時に出力された半導体レーザビームを搬送中の感熱記録媒体2の記録面上に主スキャンし、LED発光部11からのライン状の光を感熱記録媒体2の記録面上に照射し、感熱記録媒体2の記録面上への例えば文字や記号、絵柄等の情報の記録を行う。
【0049】
このように上記第5の実施の形態によれば、冷却機としてエアー送風機50を設けることによって上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。加熱機30及びエアー送風機50の両方は、感熱記録媒体2に対して非接触であり、感熱記録媒体2に与える影響を少なくできる。又、加熱機30及びエアー送風機50の両方は、各先端部が細い形状を有しているので、加熱機30とエアー送風機50との間隔dを狭くでき、感熱記録媒体2の記録面への急熱、急冷を確実にでき、外気温の変動に影響されることなく感熱記録媒体2を均一に例えば黒色に発色できる。
【0050】
次に、本発明の第6の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図1及び図2と同一部分には同一符号を付してその詳しい説明は省略する。
図8は感熱記録媒体の急熱急冷装置を適用したプリンタの構成図を示す。加熱機60と冷却機61とは、ペルチェ素子62を介して一体的に設けられている。ペルチェ素子62の一方の側面側すなわち感熱記録媒体2の搬送方向Aの上流側には、熱伝導性の高い加熱用部材63が設けられている。ペルチェ素子62の感熱記録媒体2の搬送方向Aの上流側は、高温側である。しかるに、ペルチェ素子62と加熱用部材63とにより加熱機60が形成される。加熱用部材63は、例えば熱伝導性の高い材料により平板状に形成されている。この加熱用部材63の下端は、ライン状に形成されている。この加熱用部材63の下端は、感熱記録媒体2の搬送方向Aに対して垂直方向に配置されている。
【0051】
ペルチェ素子62の他方の側面側すなわち感熱記録媒体2の搬送方向Aの下流側には、熱伝導性の高い冷却用部材64が設けられている。ペルチェ素子62の感熱記録媒体2の搬送方向Aの下流側は、低温側である。しかるに、ペルチェ素子62と冷却用部材64とにより冷却機61が形成される。冷却用部材64は、例えば熱伝導性の高い材料により平板状に形成されている。この加熱用部材63の下端は、ライン状に形成されている。この冷却用部材64の下端は、感熱記録媒体2の搬送方向Aに対して垂直方向に配置されている。
【0052】
加熱用部材63と冷却用部材64とは、ペルチェ素子62の厚みにより決まる間隔dで感熱記録媒体2の搬送方向Aに配置される。ペルチェ素子62の厚みは、薄く形成されているので、加熱用部材63と冷却用部材64との間隔dは、ペルチェ素子62の厚みと略同一の間隔dに配置できる。
【0053】
なお、加熱用部材63及び冷却用部材64は、その各下端を感熱記録媒体2の記録面に対して接触する高さ位置に設けたり、又はその各下端を感熱記録媒体2の記録面に対して非接触とし、感熱記録媒体2の記録面の上方に可能な限り感熱記録媒体2の記録面に接近させて配置しても良い。
【0054】
次に、上記の如く構成された装置による感熱記録媒体の均一な発色動作及び記録動作について説明する。
感熱記録媒体2は、搬送ベルト1の移動によって矢印A方向に搬送され、先ず加熱用部材63の下方に到達し、加熱用部材63の下端に接触する。この加熱用部材63は、ペルチェ素子62の高温側に設けられてペルチェ素子62により加熱されている。従って、加熱用部材63は、搬送される感熱記録媒体2の記録面上に接触しながら加熱する。これにより、感熱記録媒体2の記録面のライン上は、急速に加熱されて図3に示す発色温度に急熱される。
【0055】
次に、感熱記録媒体2は、搬送ベルト1の移動によって矢印A方向に搬送され、冷却用部材64の下方に到達し、冷却用部材64の下端に接触する。この冷却用部材64は、ペルチェ素子62の低温側に設けられてペルチェ素子62により冷却されている。従って、冷却用部材64、搬送される感熱記録媒体2の記録面上に接触しながら冷却する。これにより、感熱記録媒体2の記録面上は、ライン状に急冷される。この結果、感熱記録媒体2への急熱が終了した直後に急冷が行われ、感熱記録媒体1の記録面は、例えばベタ黒に発色される。
【0056】
次に、記録装置7は、上記同様に、半導体レーザ8がオン・オフされ、オン時に出力された半導体レーザビームを搬送中の感熱記録媒体2の記録面上に主スキャンし、LED発光部11からのライン状の光を感熱記録媒体2の記録面上に照射し、感熱記録媒体2の記録面上への例えば文字や記号、絵柄等の情報の記録を行う。
【0057】
このように上記第6の実施の形態によれば、ペルチェ素子62の高温側に加熱用部材63を設け、ペルチェ素子62の低温側に冷却用部材64を設けてそれぞれ加熱機60と冷却機61とを形成することによって上記第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。加熱用部材63と冷却用部材64との間隔dは、ペルチェ素子62の厚み程度に狭く配置できるので、感熱記録媒体2の記録面への急熱、急冷を確実にでき、外気温の変動に影響されることなく感熱記録媒体2を均一に例えば黒色に発色できる。
【0058】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
感熱記録媒体2の記録面に対する急熱、急冷の手段としては、次のような加熱機と冷却機との組み合わせが可能である。図4に示すハロゲンランプ22及び空洞型ローラ21から成る加熱機20と、図7に示すエアー送風機50から成る冷却機とを組み合わせて感熱記録媒体2の記録面に対する急熱、急冷を行ってもよい。又、図6に示す線状発熱器40と図7に示すエアー送風機50から成る冷却機とを組み合わせて感熱記録媒体2の記録面に対する急熱、急冷を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明に係る感熱記録媒体の急熱急冷装置を適用したプリンタの第1の実施の形態を示す構成図。
【図2】同装置における側面構成図。
【図3】同装置に用いる感熱記録媒体の記録・消去特性を示す図。
【図4】本発明に係る感熱記録媒体の急熱急冷装置を適用したプリンタの第2の実施の形態を示す構成図。
【図5】本発明に係る感熱記録媒体の急熱急冷装置を適用したプリンタの第3の実施の形態を示す構成図。
【図6】本発明に係る感熱記録媒体の急熱急冷装置を適用したプリンタの第4の実施の形態を示す構成図。
【図7】本発明に係る感熱記録媒体の急熱急冷装置を適用したプリンタの第5の実施の形態を示す構成図。
【図8】本発明に係る感熱記録媒体の急熱急冷装置を適用したプリンタの第6の実施の形態を示す構成図。
【符号の説明】
【0060】
1:搬送ベルト、2:感熱記録媒体、3:加熱機、4:冷却機、5:加熱側回転ローラ、6:冷却側回転ローラ、7:記録装置、8:半導体レーザ、9:コリメータレンズ、10:スキャナー、11:LED発光部、12:駆動部、20:加熱機、21:空洞型ローラ、22:ハロゲンランプ、23:冷却機、24:冷却水、25:循環ポンプ、30:加熱機、31:ハロゲンランプ、32:集光ミラー、32a:反射面、32b:光出射口、32c:光導面、40:線状発熱器、50:エアー送風機、51:送風源、52:送風ノズル、53:放出口、60:加熱機、61:冷却機、62:ペルチェ素子、63:加熱用部材、64:冷却用部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に搬送され、少なくとも感熱記録を可能とするリライタブルな感熱記録媒体の全面を均一に発色又は消色させる感熱記録媒体の急熱急冷装置において、
前記感熱記録媒体を前記搬送の方向に対して垂直方向にライン状に加熱する加熱機と、
前記加熱機よりも前記搬送方向の下流側でかつ前記加熱機に近接配置され、前記感熱記録媒体を前記加熱機による加熱の直後に前記搬送方向に対して垂直方向でライン状に急冷する冷却機と、
を具備することを特徴とする感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項2】
前記加熱機及び前記冷却機は、それぞれ円筒形状に形成され、
前記各円筒形状の各半径は、いずれか一方の前記円筒形状の前記半径を他方の前記円筒形状の前記半径よりも大きく形成したことを特徴とする請求項1記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項3】
前記円筒形状に形成された前記加熱機と前記冷却機とには、それぞれ前記感熱記録媒体を介して各回転ローラが対向配置されたことを特徴とする請求項2記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項4】
前記加熱機及び前記冷却機は、それぞれ前記感熱記録媒体に対して非接触であることを特徴とする請求項1記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項5】
前記加熱機は、熱を発する円筒形状の発熱源と、前記発熱源を内部に配置し、前記発熱源から発せられる熱を前記感熱記録媒体に伝導する高い熱伝導性を有する回転円筒体と、
を有することを特徴とする請求項1記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項6】
前記発熱源は、光を放射する光源又は熱を発熱するヒータを有することを特徴とする請求項5記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項7】
前記光源は、ハロゲンランプを有することを特徴とする請求項6記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項8】
前記光源は、ハロゲンランプと、前記ハロゲンランプから発せられたランプ光を反射しかつ集光する集光ミラーとを有し、
前記集光ミラーは、前記感熱記録媒体の斜め上方から前記ランプ光を前記感熱記録媒体に対して照射することを特徴とする請求項6記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項9】
前記回転円筒体は、金属性のローラを有することを特徴とする請求項5記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項10】
前記加熱機は、線状に形成された発熱器を有することを特徴とする請求項1記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項11】
前記冷却機は、冷却媒体が流通しかつ回転する円筒形状の冷却管を有することを特徴とする請求項1記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項12】
前記冷却機は、冷却エアーを前記感熱記録媒体に対して吹きつけるエアー送風機を有することを特徴とする請求項1記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項13】
前記加熱機は、ペルチェ素子と、前記ペルチェ素子の一方の側面側に設けられた熱伝導性の高い加熱用部材とから成り、
前記冷却機は、前記ペルチェ素子と、前記ペルチェ素子の他方の側面側に設けられた熱伝導性の高い冷却用部材とから成り、
前記加熱機と前記冷却機とを前記ペルチェ素子を介して一体的に設けたことを特徴とする請求項1記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置。
【請求項14】
請求項1乃至13のうちいずれか1項記載の感熱記録媒体の急熱急冷装置と、
前記急熱急冷装置により全面を均一に発色又は消色された前記感熱記録媒体に対して情報の記録を行う記録装置と、
を具備することを特徴とするプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−149478(P2008−149478A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−337083(P2006−337083)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】