説明

成形プレジットを有するタンポンアセンブリ

本発明は、最大3つの花弁を持つ挿入先端を持つアプリケータバレルを有するタンポンアプリケータアセンブリを提供する。さらに、タンポンアプリケータアセンブリは、先細の挿入先端を有する。成形プレジットは、花弁を支持するアプリケータバレルに収納される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してタンポンアセンブリに関連する。より具体的には、本発明は、たった3つの花弁を持つアプリケータバレルを有するタンポンアセンブリに関連する。
【背景技術】
【0002】
タンポンアセンブリは、タンポンプレジットとして知られる、吸収剤または衛生物質を膣円蓋に注入するために用いられる。市販のタンポンアセンブリは、プランジャーによってバレルから取り出すために一般的にバレル内に置かれている。このようなアセンブリを使用する際、使用者はバレルの端部を膣円蓋に挿入する必要がある。
【0003】
一度バレルが挿入されると、プランジャーは、バレルの端部から膣円蓋内にプレジットを取り出すために用いられる。一度プレジットが適切な場所に置かれると、プレジットは、水分と接触することによって身体の形状に従って膨張し、漏れを防ぐ。バレルを挿入している間およびプレジットを取り外している間の使用者にとっての快適さは、タンポンアセンブリの商業的成功のために重要な面である。さらに、知覚レベルおよび実レベルの性能(perceived and actual level of performance)も、使用者の身体に挿入するのにどれだけアプリケータが快適であるかに左右される。
【0004】
タンポンアセンブリの使用に関連する快適さを高めるために、多くの試みがなされてきている。例えば、あるタンポンアセンブリのバレルは、ドーム型の端部を有する。ドーム型の端部は、プレジットを取り外している間に開くように構成されているいくつかのまたは複数の花弁を有する。あいにく、花弁自体が不快さの原因となりうる。あまりに多くの花弁を持つアプリケータは、挿入の間に膣円蓋を締め付けうるか、または、花弁は、挿入の間に膣円蓋を締め付けるものであるという認識を使用者に与えうる。さらに、あまりにも少ない花弁は、バレルからプレジットを取り外している間、挿入の困難さをもたらす花弁の抵抗感を高める。
【0005】
さらに、尖っていないまたは成形していないプレジットを有する従来のアセンブリにおいて、使用者はアプリケータを挿入する前に、できるだけアプリケータ内にプレジットを押すことが多い。しかしながら、このことによって花弁は早めに、すなわちバレルを体内に挿入する前に、開いてしまう。開いた花弁は、前述のバレルに“かぎつめのような”挿入先端を与えるので、バレルを挿入している間に引っ掻いてしまうことがある。また、開いた花弁は、挿入の過程に閉じることもあるので、使用者の肌を締め付けることもある。
【0006】
従って、使用者にとって審美的に心地よく、好ましい範囲内における花弁の抵抗感を持つと同時に、使用者に対して快適さを高める数量の花弁も有するタンポンアセンブリの継続的必要性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】US 2005/0070645 A1
【特許文献2】米国特許番号5,681,894
【特許文献3】米国特許番号5,986,000
【特許文献4】米国特許番号6,254,565
【特許文献5】米国特許番号6,756,434
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】N.R.Legge,G.HoldedおよびH.E.Schroeder著『熱可塑性エラストマー:包括的レビュー』、ミュンヘン、Hanser、1987
【発明の概要】
【0009】
本明細書は、挿入先端に最大3つの花弁を持つアプリケータを有するタンポンアセンブリを提供する。
【0010】
本明細書は、先細の挿入先端を持つアプリケータを有するようなタンポンアセンブリも提供する。
【0011】
本明細書は、成形および/または先細のプレジットを有するようなタンポンアセンブリをさらに提供する。
【0012】
本明細書は、成形プレジットによって支持されている内表面のいくらかの一部を有する先細の挿入先端を有するようなタンポンアセンブリをさらに提供する。
【0013】
本明細書は、挿入するのが容易なアプリケータバレルと、徐々にバレルの花弁を開く成形プレジットと、を有するようなタンポンアセンブリもさらに提供する。
【0014】
本明細書のこれらおよび他の長所および利点は、最大3つの花弁を有する挿入先端を持つアプリケータバレルを有するタンポンアプリケータアセンブリによって提供される。さらに、タンポンアプリケータアセンブリは、先細の挿入先端を有する。成形プレジットは、花弁に支持を提供するアプリケータバレルに収納される。
【0015】
本明細書の、上述のおよび他の利点および特長は、以下の典型的な詳細な記述および図面から、当業者によって認識および理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本明細書によるタンポンアセンブリの典型的な実施形態の側面図である。
【図2】図1のアセンブリの端面図である。
【図3】図1のバレルの側面図である。
【図4】図1の成形プレジットの側面図である。
【図5】本発明の明細書による成形プレジットを有する挿入先端の典型的な実施形態である。
【図6】図5の6−6線に沿って切断した図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
消費者テストを通して、意外なことに、3つより多い花弁を有する挿入先端を持つタンポンアプリケータに勝って、3つの花弁を持つ挿入先端を有するタンポンアプリケータが最も好ましいということがわかっている。この意外な発見の代わりに、上述したものを含む全ての従来技術の欠点を克服する、3つ以下の花弁を持つタンポンアプリケータが提供されている。
【0018】
概して、本明細書は3つ以下の花弁を有する挿入先端を持つアプリケータバレルを有するタンポンアプリケータアセンブリを提供する。
【0019】
一実施形態において、本明細書は、先細の挿入先端を持つアプリケータバレルと、アプリケータバレルに収納されている成形プレジットと、を有するタンポンアプリケータを提供する。先細の挿入先端は、バレルに収納されている成形プレジットによって支持されている最高3つの花弁を有する。
【0020】
ここで、図面、具体的には図1および2を参照すると、概して参照符号10によって示されているタンポンアセンブリの典型的な実施形態が図解されている。アセンブリ10は、成形プレジット12と、バレル14と、プランジャー16と、を有する。成形プレジット12は、そこに接続されている取り外し紐18を含み、これはアセンブリ10の外へ延在する。
【0021】
成形プレジット12は、バレル14に配置されており、尖っていないまたは角をとったプレジットを有する従来のアセンブリと比較して、アセンブリ10の性能を著しく改善する。
【0022】
バレル14は、第1の端部20および第2の端部22を有する。第1の端部20は、3つの花弁26を有する挿入先端24を備える。花弁26は、いくつかのまたは複数のスリット28によって第1の端部20において境界を定められている。いくつかのスリット28は、概して、存在する花弁26の数に対応する。挿入先端24は、花弁26の根本または基部43において境界を定められている面30(例えば、スリット28の底部)で終えている。花弁26の基部43は、各ヒンジに沿って各々の花弁26をバレル14の中または外へ枢動させるヒンジを有する。
【0023】
プランジャー16は、バレル14からプレジット12を取り出すために用いる。プランジャー16は、第2の端部22においてスライド可能にバレル14に配置されている。プレジット12は、第1の端部20を通り、プランジャー16の移動によって矢印32の方向に取り出される。プランジャー16が矢印32の方向に移動するにつれて、プランジャーは花弁がスリット28に沿って開くまでプレジット12を花弁26内へ促し、プレジットは挿入先端24を通ってバレル14から取り出される。
【0024】
図3を参照すると、挿入先端24は、長さ34と、外側の半径寸法36と、内側の半径寸法38と、を有する。バレル14は、内側および外側の寸法36,38がそれぞれ実質上同じであるとみなされる最小の厚さを有するのが好ましい。
【0025】
長さ34は、第1の端部20および面30間の距離として定義されている。挿入先端24は、先細であるかまたは楕円形状であるのが好ましい。つまり、寸法36、38は、面30における最大値から第1の端部20における最小値まで、直線的にまたは非直線的に、長さ34に沿って減少する。
【0026】
挿入先端24の先細は、挿入先端24の最大半径寸法の比率、すなわち、長さ34によって分けられている面30における半径寸法36、として定義されている。本明細書の一実施形態において、挿入先端24はおよそ0.3以上ないし1.0未満の先細比(taper ratio)を有する。別の実施形態において、挿入先端24は、およそ0.4以上ないしおよそ0.8未満の先細比を有する。さらにもう一つの実施形態において、挿入先端24はおよそ0.4ないしおよそ0.5の先細比を有する。質および量に関する消費者テストの両方とも、第1の端部20の方向に徐々に先細になる挿入先端24は、挿入の容易さ、挿入の快適さ、およびプレジットを膣円蓋に置くこと、に対して好適であると示している。
【0027】
アセンブリ10に対する快適さの知覚レベルおよび実レベルは、挿入先端24の花弁26を支持するための、図4に示されている成形プレジット12を用いることによって高められる。
【0028】
プレジット12は、好ましくは挿入先端24を支持するために形作られている、先端部40を有する。先端部40は、長さ42と、減少するかまたは長さ42に沿って先細になっている外側の半径寸法44と、を有する。長さ42は、プレジット12の前端部46および面48間の距離として定義されている。面48は、先端部40の先細が始まるプレジット12を通る面として定義されている。
【0029】
先端部40は、従来のアセンブリと比較して、高められた快適さを提供するために、挿入先端24の内表面エリア50を支持するかまたは内表面エリア50に接触する(下文では“支持する(supports)”と記載)。内表面エリア50は、第1の端部20および面30間の先端24の表面エリアとして定義されている。
【0030】
先端部40は、内表面エリア50の一部52を支持する。一部52は、外側の寸法44が内側の寸法38の少なくともおよそ75%であるときに先端部40によって“支持”されるとみなされる。本明細書の別の実施形態において、外側の寸法44は内側の寸法38の少なくともおよそ85%である。さらにもう一つの実施形態において、外側の寸法44は内側の寸法38のおよそ100%である。
【0031】
ここで図5および6を参照すると、先端部40によって支持されている一部52の典型的な実施形態が図解されている。プレジット12の先端部40は、一部52を支持して図解されており、この先端部40は、第1の端部20から始まり、内表面エリア50に沿って面30の方向に続いている。この実施形態において、プレジット12は少なくとも第1の端部20において花弁26を支持する。一部52は内表面エリア50の少なくともおよそ10%を支持すると考えられる。本明細書の別の実施形態において、一部52は内表面エリア50の少なくともおよそ50%を支持する。さらに別の実施形態において、一部52は内表面エリア50のおよそ100%を支持する。
【0032】
先端部40は、花弁26に対して適切な支持を提供するために、挿入先端24の形状にぴったりと適合する形状を有するのが最も好ましい。先端部40の先細比は、挿入先端24の形状に適合するのが好ましく、先端部40の外径は、挿入先端24の内部の半径寸法よりわずかに小さくなければならない。先端部40の先細比が挿入先端24の先細比より小さいと、先端部40は完全に支持されないであろう。先端部40の先細比が挿入先端24の先細比を越えると、挿入先端24は完全に支持されず、プレジット12は挿入先端24内まで押されてしまうであろう。挿入先端24まで押されているプレジット12は、花弁26を事前に開いてしまい、締め付け、およびタンポンアプリケータアセンブリ10の挿入に対する知覚不快および実不快(perceived and actual discomfort)、をもたらす。
【0033】
挿入先端24は、花弁26および面30によって画定されている先端の容積(volume)または空洞を有する。本明細書の一実施形態において、成形プレジット12は、先端部40が、花弁26を変形させることなくできるだけ挿入先端内に押されるときに測定された、挿入先端24の容積の少なくともおよそ50%を占める。別の実施形態において、成形プレジット12は、先端部40が、花弁26を変形させることなくできるだけ挿入先端内に押されるときに測定された、挿入先端24の容積の少なくともおよそ75%を占める。さらにもう一つの実施形態において、先端部40が、花弁26を変形させることなくできるだけ挿入先端内に押されるときに測定された、挿入先端24の容積の少なくともおよそ90%を占める。
【0034】
成形プレジット12が、挿入先端の先細比(例えば寸法42によって分けられている寸法44)より大きい先細比を有するとき、成形プレジット12の長さ42は、挿入先端の長さ34の少なくともおよそ50%を占めなければならない。一実施形態において、成形プレジット12の長さ42は、挿入先端24の長さ34の少なくともおよそ75%である。さらにもう一つの実施形態において、成形プレジット12の長さ42は、挿入先端24の長さ34の少なくともおよそ90%を占める。
【0035】
成形プレジット12が挿入先端24の先細比より小さい先細比を有するとき、成形プレジット12の寸法44はその長さ42に沿ったあらゆる所定のポイントにおいて、一致するポイントにおけるアプリケータ先端24の寸法38の少なくともおよそ50%でなければならない。一実施形態において、成形プレジット12の寸法44はその長さ42に沿ったあらゆる所定のポイントにおいて、一致するポイントにおけるアプリケータ先端24の寸法38の少なくともおよそ75%でなければならない。別の実施形態において、成形プレジット12の寸法44はその長さ42に沿ったあらゆる所定のポイントにおいて、一致するポイントにおけるアプリケータ先端24の寸法38の少なくともおよそ90%でなければならない。結果として、空隙容積または空いている先端の容積は減らされる。
【0036】
好ましくは、成形プレジット12は、体内にバレル14を挿入している間に挿入先端24にかかる力が、花弁26をプレジットの方へ内部につぶしてしまうのを防ぐ。さらに、成形プレジット12は、花弁26がより薄く作られるのを可能にして、取り出す力を減少させ、花弁26のつぶれまたは歪みを軽減させる。本明細書の一実施形態において、花弁はおよそ0.005インチ(約0.0127cm)ないしおよそ0.03インチ(約0.0762cm)の間およびその間の範囲の厚さを有する。好適な実施形態において、花弁はおよそ0.006インチ(約0.01524cm)ないしおよそ0.013インチ(約0.03302cm)の厚さを有する。もう一つの好適な実施形態において、花弁はおよそ0.008インチ(約0.02032cm)ないしおよそ0.011インチ(約0.02794cm)の厚さを有する。
【0037】
成形プレジット12は、バレル14を挿入している間、花弁26による締め付けおよび引っ掻きの実例を減らすということもわかっている。成形プレジット12は表面エリア50を支持しているので、アセンブリ10は締め付けおよび引っ掻きの実例を軽減させる。
【0038】
アセンブリ10は、バレル14を挿入している間およびプレジット12を取り出している間の両方における使用の快適さを高めるということがわかっている。まず、挿入先端24の先細比は、従来の平滑な型のバレルと比較して、バレルのより長い部分に渡って外陰部の膣の経路を徐々に開くことによって挿入を快適にする。さらに、プレジット12の先端部40は、従来の平滑な型のプレジットと比較して、プレジットのより長い部分に渡って花弁26を開く。
【0039】
さらに、膣円蓋内への最初の挿入ポイントにおいて、支持された“くさび(wedge)”の動きが作られる。くさびの動きは、徐々に膣を開くことによって挿入を快適にする先細のアプリケータの挿入端部を用いて挿入している間に、最初に作られる。くさびの動きは、先細の成形プレジットが先細のアプリケータから膣円蓋内に取り出されるのと同時に、再度作られる。それゆえ、タンポンアセンブリ10は、締め付けを減らし、アプリケータおよびその次の成形プレジットの取り出しの両方の挿入の間における知覚および実際の快適さ(perceived and actual comfort)を高める。さらに、先細のプレジット挿入先端24は、バレル14からの取り出し後、所望の膣の位置まで、成形プレジット12をうまく支持、誘導、および配置する。
【0040】
これらの改善された特性によって、挿入先端24は、望ましい範囲内の排出力を持つ、3つのみまたはそれ以下の花弁26を有し、花弁の抵抗感を弱め、全ての挿入力および抵抗感を減らし、最初の挿入の膜抵抗を減らす。
【0041】
驚いたことに、本明細書による、最大3つのみの花弁を有するアプリケータバレルは、バレルから成形プレジットを取り出すためにおよそ50オンス未満の排出力を必要とする。一実施形態において、バレルからプレジットを取り出すために必要な排出力は、およそ5オンスないしおよそ35オンスの間である。別の実施形態において、バレルからプレジットを取り出すために必要な排出力は、およそ8オンスないし25オンスの間である。
【0042】
排出力は、当技術で公知のあらゆる適切な手順によって測定される。例として、排出力は以下のように測定される。試験には、二次成形の(post-formed)花弁を持つ完全に組み立てられたタンポンが用いられる。Weigh−Tronix(登録商標)の秤(WI−130番モデルまたは同等のもの)が用いられる。秤は風袋を差し引かれている。質量はオンスで記録される。アプリケータは、親指と中指を用いるつまみ(finger grip)によってしっかりと握られる。プランジャーの端部を下ろして、アプリケータは台秤(the balance platform)の上に置かれ、プレジットがアプリケータバレルから排出されるまで、安定した下方への動きが適合される。秤によって示された最大の排出力が記録される。概して、平均偏差および標準偏差が、少なくとも5つのサンプルに対して測定される。
【0043】
プレジット12の先端部40は、先端をプレジットの残りの部分より高い密度に圧縮することによって形作られる。交互に(alternately)、先端部40は、より低密度の材質を先端に提供して形作られ、圧縮されたときに、プレジットの残りの部分と同様の密度を先端に提供する。さらに、プレジット12の先端部40は、先端がプレジットの残りの部分と同様の密度を有するように、所望の形状にカットまたはトリムすることによって形作られる。当然のことながら、前述した方法の1つ以上の組合せは、本明細書によって考えられている。
【0044】
成形プレジット12を形成するための適切な材質は、例えば、セルロース系材料;レーヨン;コットン;パルプ;Oasisなどの高吸収剤;吸水性発泡ポリウレタンなどの吸収性発泡プラスチック;またはそれらのあらゆる組合せ、を含む。
【0045】
バレル14および/またはプランジャー16を形成するための適切な材質は、例えば、バイオポリマー、厚紙、熱収縮プラスチック、ペーパースラリー(paper slurry)、プラスチック、プラスチックチューブ、パルプスラリー(pulp slurry)、パルプ成形紙(pulp-molded paper)、またはそれらのあらゆる組合せ、を含む。
【0046】
本明細書の一実施形態において、バレル14は低密度ポリエチレン(LDPE)から形成され、プランジャー16は軸方向に配向した高密度ポリエチレン(HDPE)から形成されている。消費者テストを通して、消費者は、タンポンアセンブリがより柔らかい樹脂で製造されているのを好む、ということもわかっている。それゆえ、バレル14および/またはプランジャー16は、およそ0重量%ないしおよそ100重量%のLDPEと、およそ100重量%ないしおよそ0重量%の熱可塑性プラスチックエラストマー(TPE)と、の混合物を含む。別の好適な実施形態において、バレル14および/またはプランジャー16は、およそ50%ないしおよそ90%のLDPEと、およそ50%ないしおよそ10%のTPEと、を有する混合物から形成される。別の好適な実施形態において、バレル14および/またはプランジャー16は、およそ80%のLDPEと、およそ20%のTPEと、を有する混合物から形成される。
【0047】
本明細書による別の実施形態において、使用するのに好適なTPEは、モノマーBがモノマーAと同じではない、A−B−Aのモノマー配置を持つ、トリ・ブロック(tri-block)(ターポリマー)である。好適なモノマーブロックは、スチレン、ブタジエン(またはイソプレン)、およびスチレンである。他にも、使用できるクラス(class)の熱可塑性ポリウレタンがある。これらは、例えば熱可塑性ポリウレタンエラストマーなどを含む。これらなどのクラスは、N.R.Legge,G.HoldedおよびH.E.Schroeder著『熱可塑性エラストマー:包括的レビュー』、ミュンヘン、Hanser、1987、という題名の書籍で説明されており、この開示は本明細書にそのまま組み込まれている。本明細書で用いられる他の適切な樹脂の例は、共有の米国特許番号5,681,894;5,986,000;6,254,565;および6,756,434と、明細書が本明細書の参照符号によってそのまま組み込まれている、関連して公開された特許出願US 2005/0070645 A1と、で説明されている。
【0048】
より優れた熱安定性、より優れた柔軟性、より高い平滑潤滑性、静電気防止性質、優れた加工の許容度、着色剤などの特性を提供するために、他の添加物もポリオレフィンに加えられる。このような添加物は、ポリマーおよび熱可塑性樹脂を処方する業者にはよく知られているであろう。例は、標準の文書(standard texts)、例えば、J.Thuen著『Additives for Plastics』(D.A.T.A.Inc.,the International Plastics Selector,1987)に示されている。他の文書は、La Verne Leonard著『the Plastics Compounding Redbook for Resin Producers, Formulators and Compounders』(オハイオ州クリーブランドAdvanstar Communicationsにより年1回発行)である。
【0049】
さらに、バレル14および/またはプランジャー16は、摩擦を減らすためおよび/または強度を高めるためにコーティング材料を用いてコーティングされている。適切なコーティング材料は、例えば、セロハン、セルロース、エポキシ、ラッカー、ニトロセルロース、ナイロン、プラスチック、ポリエステル、ポリラクチド、ポリオレフィン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、シリコン、ワックス、またはそれらのあらゆる組合せ、を含む。
【0050】
プレジット12、バレル14、および/またはプランジャー16は、楕円形または多角形を含む、環状および非環状などのあらゆる垂直断面の形状を有するということがわかるであろう。さらに、垂直断面の形状は、プレジット12、バレル14、および/またはプランジャー16の長さに沿って変化するということが本明細書によって考えられている。
【0051】
“第1の”、“第2の”、および“第3の”、などの用語は、本明細書において様々な要素を修飾するために用いられているということも留意されたい。これらの修飾語句は、修飾された要素に対して特に述べられていない限り、空間的、連続的、または階層的な順序を意味しない。
【0052】
本明細書が、1つ以上の典型的な実施形態を参照して説明されている間、本開示の範囲を逸脱することなく様々な変更がなされ、同等のものがそれらの要素の代わりに用いられるということが当業者によって理解されるであろう。さらに、特別な状況または材質を本開示の範囲を逸脱することなく本開示の教義に適合させるために、多くの変更がなされるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンポンアセンブリであって、
最大3つの花弁を持つ挿入先端を有するバレルであって、前記挿入先端は第1の先細比を有するバレルと、
第2の先細比を持つ成形挿入先端を有する成形プレジットと、
を具備するタンポンアセンブリ。
【請求項2】
前記第1の先細比は、およそ0.3ないし1.0未満の間である、請求項1に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項3】
前記第2の先細比は、前記第1の先細比とほぼ等しい、請求項1に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項4】
前記第2の先細比は、前記第1の先細比より大きい、請求項1に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項5】
前記第2の先細比は、前記第1の先細比より小さい、請求項1に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項6】
前記成形先端は、前記プレジットの残りの部分の密度より高い密度を有する、請求項1に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項7】
前記成形先端は、前記プレジットの残りの部分の密度と実質上等しい密度を有する、請求項1に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項8】
前記成形先端は、前記挿入先端の容積のおよそ50%を占める、請求項1に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項9】
前記成形先端は、前記挿入先端の容積のおよそ75%を占める、請求項1に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項10】
前記成形先端は、前記挿入先端の容積のおよそ90%を占める、請求項1に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項11】
前記プレジットは、レーヨン、コットン、パルプ、高吸収剤、吸収発泡体、およびそれらのあらゆる組合せから成るグループから選択される材質を具備する、請求項1に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項12】
タンポンアセンブリであって、
最大3つの花弁を持つ挿入先端を有するバレルであって、前記挿入先端は内表面エリアを有するバレルと、
成形先端を持つ成形プレジットであって、前記プレジットは、前記成形先端が前記内表面エリアの一部を支持するために前記バレル内に配置されている、成形プレジットと、
を具備するタンポンアセンブリ。
【請求項13】
前記一部は前記内表面エリアのおよそ10%である、請求項11に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項14】
前記一部は前記内表面エリアのおよそ50%である、請求項11に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項15】
前記一部は前記内表面エリアのおよそ100%である、請求項11に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項16】
前記最大3つの花弁は、花弁の基部における前記バレルからぶら下がっており、
前記一部は前記花弁の基部において画定されている、請求項11に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項17】
前記挿入先端は、前記バレルの第1の端部で終わっており、
前記一部は前記第1の端部において画定されている、請求項11に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項18】
前記最大3つの花弁を画定している複数のスリットをさらに具備し、
前記プレジットは前記複数のスリットにおいて前記内表面エリアを支持する、請求項11に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項19】
前記挿入先端は、およそ0.3より大きく1.0より小さい第1の先細比を有する、請求項11に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項20】
前記成形先端は、前記第1の先細比より小さいか、より大きいかまたは等しい、第2の先細比を有する、請求項19に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項21】
前記プレジットは、レーヨン、コットン、パルプ、高吸収剤、およびそれらのあらゆる組合せから成るグループから選択される材質を具備する、請求項11に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項22】
前記成形先端は、前記プレジットの残りの部分の密度より大きいかまたは実質上等しい密度を有する、請求項11に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項23】
タンポンアセンブリであって、
最大3つの花弁を持つ挿入先端を有するバレルと、
前記バレルに収納されているプレジットであって、前記プレジットは、50オンス未満の排出力を用いて前記バレルから排出可能であるプレジットと、
を具備するタンポンアセンブリ。
【請求項24】
前記プレジットは、およそ5オンスからおよそ35オンスの排出力を用いて前記バレルから排出可能である、請求項23に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項25】
前記プレジットは、およそ8オンスからおよそ25オンスの排出力を用いて前記バレルから排出可能である、請求項23に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項26】
前記最大3つの花弁は、およそ0.005インチ(0.0127cm)からおよそ0.03インチ(0.0762cm)の花弁の厚さを有する、請求項23に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項27】
前記最大3つの花弁は、およそ0.006インチ(0.01524cm)からおよそ0.013インチ(0.03302cm)の花弁の厚さを有する、請求項23に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項28】
前記バレルは、およそ0重量%ないしおよそ100重量%のLDPEと、およそ100重量%ないしおよそ0重量%のTPEと、の混合物を有する合成物から形成されている、請求項23に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項29】
前記バレルは、およそ50重量%ないしおよそ90重量%のLDPEと、およそ50重量%ないし10重量%のTPEと、の混合物を有する合成物から形成されている、請求項23に記載のタンポンアセンブリ。
【請求項30】
前記バレルは、およそ80重量%のLDPEと、およそ20重量%のTPEと、を有する合成物から形成されている、請求項23に記載のタンポンアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−520023(P2010−520023A)
【公表日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552722(P2009−552722)
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【国際出願番号】PCT/US2008/002934
【国際公開番号】WO2008/109108
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(500365915)プレイテックス プロダクツ エルエルシー (56)
【Fターム(参考)】