説明

戸枠

【課題】縦枠と下枠との組み付け性を向上し得る戸枠を提供する。
【解決手段】戸枠1は、縦枠20の下端部25、及び下枠10の長手方向の端部に、該下枠の長手方向に沿う移動を拘束し、かつ上下方向に沿って互いに嵌合する連結部27,14をそれぞれ設け、これら連結部を嵌合させて、前記縦枠の下端部内側面25bと該下枠の端面10bとを突き合わせ、前記縦枠と前記下枠とを連結する構造とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物等の開口部に配設される縦枠と下枠とを備えた戸枠に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、建物等の出入口や仕切壁に設けられた開口部を開閉するための引戸や折戸、開き戸などの扉体を支持する戸枠が知られている。
このような戸枠は、縦枠及び下枠(敷居)などを備えており、一般的には、一対の縦枠の下端部の両内側面に、下枠の長手方向の両端面を突き合わせ、縦枠の下端部の両外側面から木ねじ等の固定止具を捻じ込んで縦枠と下枠とを連結して組み立てた後、開口部に固定する施工態様とされていた。
このような施工態様では、縦枠と下枠とを組み付けた後に開口部に固定する必要があり、また、縦枠を開口部に固定した後に下枠を組み付けることができないため、大掛かりな作業となり、施工時における作業性の改善が望まれていた。
また、施工後においても、下枠のメンテナンスや交換等のために、下枠を取り外す必要が生じた場合には、縦枠及び下枠の全体を開口部から取り外し、次いで、縦枠から下枠を取り外す必要があり、作業性の改善が望まれていた。
【0003】
下記特許文献1では、敷居の縦枠側の端面に、縦枠の戸じゃくり溝に収納される縦枠連結プレートを固定し、縦枠連結プレートと縦枠とを連結するためのねじ具を、引戸溝内から縦枠連結プレートを貫通させ、縦枠に埋設したナット部材に螺合させて敷居と縦枠とを連結する構造とされた引戸枠が提案されている。これによれば、上記ねじ具を取り外すことで、建物開口から縦枠を取り外すことなく、引戸枠から敷居だけを容易に取り外すことができる、と説明されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−92340号公報(図1参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載された引戸枠では、上記ねじ具の締め付け、及び取り外しによって、下枠の縦枠への連結、及び縦枠からの取り外しを行う必要があり、作業性の更なる改善が望まれていた。また、該ねじ具は、そのねじ頭が引戸溝に位置しているので、目立ち難いものではあるが、締緩時の作業性は悪いという問題があった。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、縦枠と下枠との組み付け性を向上し得る戸枠を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明に係る戸枠は、縦枠の下端部、及び下枠の長手方向の端部に、該下枠の長手方向に沿う移動を拘束し、かつ上下方向に沿って互いに嵌合する連結部をそれぞれ設け、これら連結部を嵌合させて、前記縦枠の下端部内側面と該下枠の端面とを突き合わせ、前記縦枠と前記下枠とを連結する構造とされていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る前記戸枠においては、前記下枠の幅方向の側面下部に、床材の端部を受け入れる切欠段部を形成し、前記縦枠を、前記下枠における切欠段部が形成されて幅狭とされた部位と厚さ及び見込み方向の幅が略同寸法とされ、前記連結部を有した連結ブロックと、該連結ブロックよりも見込み方向の幅が大とされ、該連結ブロックが下端部に固着される縦枠本体とを備えたものとしてもよい。
上記連結ブロックを備えた戸枠においては、前記縦枠本体に、戸じゃくり溝を上下方向に沿って設ける一方、前記連結ブロックの上面に、前記戸じゃくり溝に係合する係合突部を設けるようにしてもよい。
【0009】
本発明に係る前記いずれかの戸枠においては、前記縦枠の連結部を、前記下枠側に向けて延出され、係止部を有したガイド連結片を備えた構造とする一方、前記下枠の連結部を、前記端部の下面に設けられ、前記ガイド連結片を収容するガイド凹部と、該ガイド凹部に設けられ、前記係止部に係止される被係止部とを備えた構造としてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る前記戸枠は、縦枠の下端部、及び下枠の長手方向の端部に、該下枠の長手方向に沿う移動を拘束し、かつ上下方向に沿って互いに嵌合する連結部をそれぞれ設けているので、縦枠及び下枠のそれぞれの連結部を上下方向に沿って嵌合させることで、該縦枠と該下枠とを容易に連結することができ、組み付け時における作業性を向上させることができる。また、上記下枠を取り外す必要が生じた場合にも、該下枠を、連結部の嵌合方向とは逆方向、すなわち、上方に向けて持ち上げることで、容易に取り外すこともできる。
また、上記縦枠の連結部、及び上記下枠の連結部は、該下枠の長手方向に沿う移動を拘束する構造とされているので、突き合わせられた縦枠の下端部内側面と下枠の端面との間に隙間が生じることを防止できる。
【0011】
本発明に係る前記戸枠において、前記下枠の幅方向の側面下部に、床材の端部を受け入れる切欠段部を形成し、前記縦枠を、前記下枠における切欠段部が形成されて幅狭とされた部位と厚さ及び見込み方向の幅が略同寸法とされ、前記連結部を有した連結ブロックと、該連結ブロックよりも見込み方向の幅が大とされ、該連結ブロックが下端部に固着される縦枠本体とを備えたものとすれば、以下の効果を奏する。
従来は、製造工場または施工現場等において、縦枠の下端部を開口部の高さに合わせて切断した後、床材の端部を受け入れる切欠段部をさらに形成することが一般的であったが、上記構成とされた本発明によれば、このような切欠段部を形成する必要がなく、製造工数を削減でき、施工現場での施工性を向上させることができる。すなわち、切欠段部が形成された下枠の下部と厚さ及び見込み方向の幅が略同寸法とされた連結ブロックを縦枠本体の下端部に固着させることで、縦枠本体と連結ブロックとによって床材の端部を受け入れる段部が形成され、予めまたは施工現場において切削等して切欠段部を形成する必要がない。また、縦枠本体の長さを調整して連結ブロックを固着させることで、高さの異なる開口部にも容易に施工でき、施工が容易でありながらも汎用性の高い戸枠となる。
【0012】
上記連結ブロックを備えた戸枠において、前記縦枠本体に、戸じゃくり溝を上下方向に沿って設ける一方、前記連結ブロックの上面に、前記戸じゃくり溝に係合する係合突部を設けるようにすれば、上記係合突部が縦枠本体に対して連結ブロックを固着させる際の位置決めとして機能するので、組み付け性を向上させることができる。
【0013】
本発明に係る前記いずれかの戸枠において、前記縦枠の連結部を、前記下枠側に向けて延出され、係止部を有したガイド連結片を備えた構造とする一方、前記下枠の連結部を、前記端部の下面に設けられ、前記ガイド連結片を収容するガイド凹部と、該ガイド凹部に設けられ、前記係止部に係止される被係止部とを備えた構造とすれば、縦枠のガイド連結片が、下枠のガイド凹部に収容されて連結されるとともに、縦枠の係止部に下枠の被係止部が係止されて縦枠と下枠との連結がなされるので、より効果的に下枠の位置ズレ等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】(a)、(b)は、いずれも本発明に係る戸枠の一実施形態を模式的に示し、(a)は、図2(a)におけるV1部を、図2(b)におけるX−X線で切断した概略拡大縦断面図、(b)は、図2(a)におけるV1部を、図2(b)におけるY1−Y1線で切断した概略拡大縦断面図である。
【図2】(a)、(b)は、いずれも同戸枠が施工された状態の一例を示し、(a)は、概略正面図、(b)は、(a)におけるZ−Z線矢視概略拡大横断面図である。
【図3】同戸枠の概略分解斜視図である。
【図4】(a)は、図3におけるV2部を拡大して示す一部破断概略分解斜視図、(b)は、図3におけるV3部を背面側から見て拡大して示す一部破断概略分解斜視図である。
【図5】(a)、(b)は、いずれも同戸枠の組み付け手順の一例を模式的に示し、(a)は、図1(a)に対応させた図、(b)は、図5(a)におけるY2から見た概略側面図である。
【図6】(a)、(b)は、いずれも同戸枠を示し、(a)は、図2(a)におけるV4部を、図2(b)におけるY3−Y3線で切断した概略拡大縦断面図、(b)は、図2(a)におけるV4部を示し、図5(b)に対応させた図である。
【図7】(a)、(b)は、いずれも本発明に係る戸枠の他の実施形態を模式的に示し、(a)は、図2(b)に対応させた図、(b)は、図5(b)に対応させた図である。
【図8】同戸枠の概略分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図6は、第1実施形態に係る戸枠について説明するための説明図である。
本実施形態に係る戸枠(引戸枠)1は、図2に示すように、住居等の建物の内壁5に開設された開口部4に取り付けられる。この引戸枠1には、開口部4を閉塞または開放するための一枚からなる片引き式の引戸(片引戸)2がスライド自在に配置される。
この引戸枠1は、図2及び図3に示すように、開口部4において、天井側に配設される上枠としての鴨居3と、床側に配設される下枠としての敷居10と、これら鴨居3及び敷居10の左右に配設される一対の縦枠20,30と、これら縦枠20,30間に配設される中方立8とを備えている。
【0016】
鴨居3は、図2(a)及び図3に示すように、後記する一対の縦枠20,30の上端部間に配設される構造とされ、その下面には、片引戸2の上端部を収容し、片引戸2のスライド移動を案内する案内溝を長手方向に沿って有している。
本実施形態では、この鴨居3は、片引戸2に対応させて、戸先側は、内壁5の壁厚に対応させて幅広部とされ、戸尻側は、控え壁6の壁厚に応じて幅狭部とされており、これら幅広部と幅狭部とを区切る長手方向略中央部には、中方立8の上端部が係合する切欠部3aが形成されている。
また、鴨居3は、これら一対の縦枠20,30の上端部の内側面に、長手方向の端面を突き合わせ、縦枠20,30の上端部の外側面から木ねじ等の固定止具を螺入して連結され、開口部4の天井側下地材(横桟、飼木など)などに固定される。
【0017】
中方立8は、図2(b)に示すように、内壁5に連設された控え壁6の端部に配設される構造とされ、図3に示すように、鴨居3及び敷居10のそれぞれに形成された切欠部3a,19に上端部及び下端部を係合させて、開口部4の天井側下地材または鴨居3及び床下地7aなどに固定される。この中方立8には、片引戸2に向けて突出し、片引戸2の一側面に摺接する隙間遮蔽部材(モヘア部材)が上下方向に沿って添設されている。
尚、図3では、中方立8の図示を省略している。また、内壁5及び控え壁6を構成する柱材や胴縁、壁材や壁表面材については図示を省略している。
【0018】
敷居10は、図2(a)及び図3に示すように、後記する一対の縦枠20,30の下端部間に配設される構造とされ、上記した鴨居3と同様、戸先側は、内壁5の壁厚に対応させて幅広部とされ、戸尻側は、幅狭部とされ、これら幅広部と幅狭部とを区切る長手方向略中央部には、中方立8の下端部が係合する切欠部19が形成されている。
この敷居10の上面10aには、図1及び図3に示すように、上記した片引戸2に設けられた戸車2a(図1(a)参照)が係合して、その転動を案内するレール部材12が嵌め込まれた引戸溝11が長手方向の全体に亘って形成されている。
また、この引戸溝11の下方で、かつ敷居10の下面には、図1及び図6に示すように、後記する各縦枠20,30のガイド連結片26,36を収容するためのガイド凹溝13が長手方向の全体に亘って形成されている。このガイド凹溝13の長手方向の両端部近傍部位には、当該敷居10の厚さ方向に沿って形成され、下方に向けて開口した係止穴14がそれぞれ穿設されている。これらガイド凹溝13及び係止穴14が、当該敷居10の両端部の下面に設けられた連結部をそれぞれ構成する。
【0019】
また、敷居10の幅方向の一側面(切欠部19が形成されていない側の側面)の下部には、図1(b)、図3及び図6(a)に示すように、フロアーパネルなどの床材7bの端部を受け入れる切欠段部15が当該敷居10の長手方向の全体に亘って形成されている。また、上記幅広部における他側面の下部にも同様の切欠段部15が当該幅広部の長手方向の全体に亘って形成されている。一方、上記幅狭部における他側面には、図6(a)に示すように、控え壁6が配置されるため、切欠段部を形成していないが、同様の切欠段部を形成するようにしてもよい。
すなわち、図1(b)に示すように、上記幅広部の両側面には、切欠段部15,15がそれぞれ形成されて、その上方側部位に幅方向両方に向けて突出する突片部16,16がそれぞれ形成され、これら突片部16,16が床材7bの端部表面の覆い部材として機能する。一方、図6(a)に示すように、上記幅狭部の一側面には、切欠段部15が形成されて、その上方側部位に幅方向一方に向けて突出する突片部16が形成され、この突片部16が床材7bの端部表面の覆い部材として機能する。
尚、本実施形態では、上記幅広部の切欠段部が形成されて幅狭とされた部位を、幅広敷居下部17(図1(b)参照)、上記幅狭部の切欠段部が形成されて幅狭とされた部位を、幅狭敷居下部18(図6(a)参照)として説明する。
【0020】
上記一対の縦枠20,30は、図3及び図4に示すように、縦枠本体21,31と、これら縦枠本体21,31の下端部にそれぞれ固着されて、各縦枠20,30の下端部を構成するとともに、後記する連結部を有した連結ブロック25,35とを備えている。
これら縦枠本体21,31の対向する内側面21b,31bには、上記した片引戸2の戸先側の端部及び戸尻側の端部をそれぞれ収容する、戸じゃくり溝22,32が上下方向に沿って、かつ長手方向の全体に亘ってそれぞれ形成されている。これら戸じゃくり溝22,32は、図例では、図2(b)に示すように、内方側(対向する他方の縦枠側)に向けて拡開するような形状としているが、このような形状としなくともよい。
また、これら縦枠本体21,31の下端面21a,31aには、各連結ブロック25,35の上面25a,35aに設けられた係合突起29,39が嵌め入れられる係合穴23,33がそれぞれ設けられている。
【0021】
上記した各縦枠本体21,31の下端部に固着される各連結ブロック25,35の上面25a,35aには、図4に示すように、各縦枠本体21,31の戸じゃくり溝22,32に係合する係合突部28,38(図5(b)及び図6(b)も参照)と、上記した係合穴23,33にそれぞれ係合する係合突起29,39とがそれぞれ上方に向けて突出するように設けられている。
各係合突部28,38は、上記した各縦枠本体21,31の戸じゃくり溝22,32の形状に合わせた形状とされ、それぞれの外側面(各縦枠本体20,30側の面)が、各戸じゃくり溝22,32の溝側壁面及び溝底面に、密接乃至は当接し、かつ、内側面(対向する側の面、敷居10側の面)が、当該連結ブロック25,35の内側面25a,35aに連成されて、同一平面とされている。
【0022】
また、この係合突部28,38のそれぞれの上面28a,38aは、後記するように組み付けられて施工された状態では、図1(a)に示すように、敷居10の上面10aと略面一状となるように形成されている(戸尻側は図6参照)。このように、敷居10の上面10aと、戸じゃくり溝22,32にそれぞれ係合して収容される係合突部28,38の上面28a,38aとを略面一状とすることで、これら係合突部28,38が、敷居10の両端面10bと、各戸じゃくり溝22,32との間の空隙を埋める部材として機能する。従って、ゴミや埃等が溜まるようなことがなく、また、敷居10の上面10aと戸じゃくり溝22,32との間に段差等が形成されず、見栄えが良い。
【0023】
これら連結ブロック25,35の内側面25b,35bの下端部には、図4に示すように、敷居10側に向けて延出するガイド連結片26,36がそれぞれ設けられている。これらガイド連結片26,36は、上記した敷居10の下面に設けられたガイド凹溝13に合わせた厚さ及び見込み方向の幅とされ、図1(b)及び図6(a)に示すように、ガイド凹溝13に嵌合するように収容される構造とされている。
また、これらガイド連結片26,36には、上方に向けて突出した係止突起27,37がそれぞれ設けられている。これら係止突起27,37は、上記した敷居10のガイド凹溝13の両端部近傍に設けられた係止穴14,14に嵌め入れられる。これらガイド連結片26,36及び係止突起27,37が、各縦枠20,30の下端部に設けられた連結部をそれぞれ構成し、これらと、上記した敷居10に設けられたガイド凹溝13及び係止穴14,14とが、上下方向に沿って嵌合することで、各縦枠20,30と敷居10との連結がなされ、敷居10の長手方向及び見込み方向に沿う移動を拘束する。
【0024】
上記各縦枠本体21,31と、各連結ブロック25,35とは、図4(a)、(b)に示すように、各連結ブロック25,35の上面25a,35aに設けられた係合突部28,38を、各縦枠本体21,31の戸じゃくり溝22,32に係合させるとともに、各連結ブロック25,35の上面25a,35aに設けられた係合突起29,39を、各連結本体21,31の下面21a,31aに設けられた係合穴23,33に嵌め入れて連結がなされる。このように、連結された状態では、各連結ブロック25,35の内側面25b,35bと、各縦枠本体21,31の内側面21b,31bとは略面一状に連設された状態となる(図1(a)参照)。
【0025】
本実施形態では、上記のように、各連結ブロック25,35の上面25a,35aに、戸じゃくり溝22,32に係合する係合突部28,38を設けているので、これら係合突部28,38が各縦枠本体21,31に対して、各連結ブロック25,35を固着させる際の位置決めとして機能し、組み付け性を向上させることができる。
尚、各連結ブロックの係合突起と各縦枠本体の係合穴とを嵌合させて連結する態様に代えて、または加えて、各連結ブロックの上面と各縦枠本体の下端面との間に接着剤等を介在させ、これらを接着して連結するようにしてもよい。
【0026】
上記一対の縦枠20,30のうち、戸先側の縦枠20の縦枠本体21の見込み方向の幅W3は、図5(b)に示すように、その下端部に連設された連結ブロック25の見込み方向の幅W1よりも大とされ、連結ブロック25の見込み方向の両端部から縦枠本体21の見込み方向の両端部がそれぞれ突出して、受け入れ段部24,24を形成している。
また、この連結ブロック25の見込み方向の幅W1は、上記した敷居10における幅広敷居下部17の見込み方向の幅W2と略同幅とされており、さらに、この連結ブロック25の厚さT1と、幅広敷居下部17の厚さT2とは、略同厚さとされている。
すなわち、この戸先側の縦枠20の下端部の見込み方向両側には、縦枠本体21の下端部に連結ブロック25を固着させることで、敷居10の上記幅広部の下部両側に形成された切欠段部15,15と同様の受け入れ段部24,24が形成される。
また、本実施形態では、縦枠本体21の見込み方向の幅W3は、図5(b)に示すように、上記した敷居10における上記幅広部の上部の見込み方向の幅と略同幅とされている。
【0027】
上記一対の縦枠20,30のうち、戸尻側の縦枠30の縦枠本体31の見込み方向の幅W6は、図6(b)に示すように、その下端部に連設された連結ブロック35の見込み方向の幅W4よりも大とされ、連結ブロック35の見込み方向の一端部から縦枠本体31の見込み方向の一端部が突出して、受け入れ段部34を形成している。また、この縦枠30は、連結ブロック35の見込み方向の他端部と縦枠本体31の見込み方向の他端部とが上記した控え壁6に沿うようにして、上下方向に沿って略合致している。
また、この連結ブロック35の見込み方向の幅W4は、上記した敷居10における幅狭敷居下部18の見込み方向の幅W5と略同幅とされており、さらに、上記戸先側の縦枠20と同様、この連結ブロック35の厚さT1と、幅狭敷居下部18の厚さT2とは、略同厚さとされている。
すなわち、この戸尻側の縦枠30の下端部の見込み方向一方側には、縦枠本体31の下端部に連結ブロック35を固着させることで、敷居10の上記幅狭部の下部の一方側に形成された切欠段部15と同様の受け入れ段部34が形成される。
また、本実施形態では、縦枠本体31の見込み方向の幅W6は、図6(b)に示すように、上記した敷居10における上記幅狭部の上部の見込み方向の幅と略同幅とされている。
【0028】
上記した敷居10のそれぞれの部位に形成された切欠段部15,15及び各縦枠20,30に形成された受け入れ段部24,24,34は、図5(b)及び図6(b)に示すように、本実施形態では、床下地7aに配設される床材7bの厚さに対応させて形成されている。換言すれば、本実施形態では、連結ブロック25,35の厚さT1及び幅広敷居下部17及び幅狭敷居下部18の厚さT2が、それぞれ床材7bの厚さと略同厚さとされている。
【0029】
尚、このようにこれらの厚さT1,T2を、床材7bの厚さと略同厚さとする態様に代えて、床材よりも厚さの小さいものまたは大きいものとしてもよい。換言すれば、これらの厚さT1,T2よりも厚さの小さい床材または大きい床材の端部を上記した切欠段部15,15及び受け入れ段部24,24,34に受け入れる態様としてもよい。これらの厚さT1,T2よりも厚さの小さい床材の端部を受け入れる態様とする場合には、例えば、上記した敷居10の突片部16の下面や各縦枠10,20の受け入れ段部24,24,34の部位の縦枠本体21,31の下端面に、スペーサー部材を配設するようにしてもよい。一方、これらの厚さT1,T2よりも厚さの大きい床材の端部を受け入れる態様とする場合には、これら敷居10及び各連結ブロック25,35の下面と床下地7aとの間に、スペーサー部材を配設するようにしてもよい。
また、本実施形態に係る引戸枠1を構成する各戸枠部材は、例えば、木質系材料や金属系材料、合成樹脂系材料等から成形するようにしてもよい。
【0030】
次に、上記構成とされた本実施形態に係る引戸枠1の施工手順の一例、及び各縦枠20,30と、敷居10との連結構造の一例について説明する。
まず、各縦枠本体21,31の下端部に、上述のように、各連結ブロック25,35を固着させる(図3及び図4参照)。尚、鴨居3及び敷居10、並びに各縦枠20,30の縦枠本体21,31及び中方立8を、開口部4の開口高、開口幅に対応するように長さ調整等をするようにしてもよい。
次いで、各縦枠本体21,31の上端部内側面に、鴨居3の両端面を突き合わせ、上述のように、これらを連結し、開口部4に設置する(図2(a)及び図3参照)。
【0031】
次いで、図5及び図6に示すように、床材7bと床下地7aとによって形成された凹部内に、上記した敷居10を上方から嵌め込むようにして設置する。この際、敷居10のガイド凹溝13と各連結ブロック25,35のガイド連結片26,36とを上下方向に沿って嵌合させるとともに、ガイド凹溝13の両端部近傍部位に形成された各係止穴14,14に、各ガイド連結片26,36に設けられた係止突起27,37を嵌め入れて係止させ、敷居10を各縦枠20,30に連結する。このように、敷居10と一対の縦枠20,30とを連結した状態では、図1(a)に示すように、戸尻側の図示は省略しているが、各縦枠20,30の連結ブロック25,35の内側面25b,35bと、敷居10の両端面10b,10bとが、突き合わせられて連結された構造となる。尚、鴨居3と各縦枠20,30とを連結して開口部4内に納めた後に、敷居10を連結する態様に代えて、鴨居3及び敷居10をそれぞれ一対の縦枠20,30の上下端部に連結した後、開口部4内に納めるようにしてもよい。
【0032】
このように、鴨居3及び敷居10並びに一対の縦枠20,30を開口部4内に納めた後、開口部4の各部位の下地材に対して、これらを木ねじや釘等の固定止具によって固定する。
尚、敷居10については、片引戸2の荷重が掛けられ、また、上記した各連結部による連結によって長手方向及び見込み方向に沿う移動が拘束されているので、固定止具によって床下地7aに対して固定しないようにしてもよい。また、敷居10を床下地7aに対して固定する場合は、上記したレール部材12を取り外し、引戸溝11に固定止具を捻じ込む(または打ち込む)ようにしてもよい。
【0033】
次いで、中方立8の上端部及び下端部を、上述のように、鴨居3及び敷居10の各切欠部3a,19に係合させて、中方立8を天井側下地材または鴨居3及び床下地7aに固定する。このように引戸枠1を施工した後、片引戸2を建て付けるようにしてもよい。
一方、上述のように施工した後、敷居10を、メンテナンスや交換等のために、取り外す際には、片引戸2を、引戸枠1から取り外し、上記固定止具によって敷居10を床下地7aに固定している場合は、該固定止具を敷居10から取り外して、敷居10を上方に向けて持ち上げることで、敷居10を容易に取り外すことができる。
尚、上記施工手順は、一例であり、各部材の機能を損なわないように別手順で施工するようにしてもよい。
また、引戸枠1の施工前に、予め床材7bを施工する態様に代えて、引戸枠1を施工した後、敷居10の切欠段部15,15及び各縦枠20,30の受け入れ段部24,24,34に、床材7bの端部を差し込むようにして施工するようにしてもよい。
【0034】
以上のように、本実施形態に係る引戸枠1によれば、戸先側の縦枠20の連結部26,27及び戸尻側の縦枠30の連結部36,37と、敷居10の両端部に設けられた各連結部13,14とを、上下方向に沿って嵌合させることで、これら縦枠20,30と敷居10とを容易に連結することができ、組み付け時における作業性を向上させることができる。
また、これら戸先側の縦枠20の連結部26,27及び戸尻側の縦枠30の連結部36,37、並びに敷居10の両端部に設けられた各連結部13,14は、本実施形態では、敷居10の長手方向及び見込み方向に沿う移動を拘束する構造とされているので、突き合わせられた各縦枠20,30の下端部内側面25b,35bと敷居10の両端面10b,10bとの間に隙間が生じることを防止できるとともに、敷居10の位置ズレを確実に防止することができる。
【0035】
さらに、本実施形態では、各縦枠20,30のそれぞれを、縦枠本体21,31と、連結ブロック25,35とを備えた構造としているので、各連結ブロック25,35を各縦枠本体21,31の下端部に固着させることで、縦枠本体21,31と連結ブロック25,35とによって、床材7bの端部を受け入れる受け入れ段部24,24,34が形成される。従って、予めまたは施工現場において切削等して縦枠に切欠段部を形成する必要がなく、製造工数を削減でき、施工現場での施工性を向上させることができる。
また、縦枠本体21,31の長さを調整して、各連結ブロック25,35を固着させることで、高さの異なる開口部にも容易に施工でき、施工が容易でありながらも汎用性の高い引戸枠となる。
【0036】
次に、本発明に係る他の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図7及び図8は、第2実施形態に係る戸枠について説明するための説明図である。
尚、上記第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略或いは簡略に説明する。
本実施形態に係る戸枠1Aは、図7(a)に示すように、開口部4を閉塞または開放するための二枚からなる引違い式の引戸(引違い戸)2,2をスライド自在に支持する引戸枠1Aとされている。
【0037】
この引戸枠1Aは、図7(a)及び図8に示すように、中方立を備えておらず、開口部4において、天井側に配設される上枠としての鴨居3Aと、床側に配設される下枠としての敷居10Aと、これら鴨居3A及び敷居10Aの左右に配設される一対の縦枠20,20とを備えている。
鴨居3Aは、図8に示すように、二枚の引違い戸2,2に対応させて、その下面に二本の案内溝を長手方向に沿って有しており、上記第1実施形態において説明した鴨居3とは異なり、長手方向の全体に亘って同幅とされている。
【0038】
敷居10Aは、上記した鴨居3Aと同様、二枚の引違い戸2,2に対応させて、その上面10aには、レール部材12,12がそれぞれ嵌め込まれた二本の引戸溝11,11が長手方向の全体に亘って形成されている。また、上記第1実施形態において説明した敷居10とは異なり、長手方向の全体に亘って同幅とされている。
これら引戸溝11,11のそれぞれ下方で、かつ敷居10Aの下面には、図7(b)に示すように、上記第1実施形態と同様の二本のガイド凹溝13,13が長手方向の全体に亘って形成されている。
これら二本のガイド凹溝13,13の戸じゃくり溝22,22(図7(a)参照)側の端部近傍には、上記同様の係止穴14,14がそれぞれ形成されている。すなわち、上記第1実施形態では、一本のガイド凹溝13の両端部近傍に、係止穴14,14をそれぞれ形成した態様としているが、本実施形態では、一方のガイド凹溝13の長手方向一端部近傍に係止穴14を設け、他方のガイド凹溝13の長手方向他端部近傍に係止穴14を設けた態様としている。
【0039】
また、この敷居10Aの下部両側には、上記同様の切欠段部15,15が長手方向の全体に亘って形成されている。
すなわち、この敷居10Aは、レール部材12及び引戸溝11、及びそれぞれに係止穴14を有したガイド凹溝13が、それぞれ二本設けられている構成以外は、上記第1実施形態において説明した敷居10の幅広部と略同様の構成とされている。
また、この敷居10Aは、平面視において180度、回転させることで、両端部をいずれの縦枠20,20にも連結可能な構成とされている。
【0040】
上記一対の縦枠20,20は、上記第1実施形態において説明した戸先側の縦枠20と同様の構成であり、縦枠本体21,21と、これら縦枠本体21,21の各下端部に固着される連結ブロック25,25とを備えている。
尚、各連結ブロック25,25、敷居10Aの下部17及び上部、並びに各縦枠本体21,21の寸法(厚さや見込み方向の幅寸法)については、上記第1実施形態と同様である。
また、この引戸枠1Aの施工手順、及び連結構造については、中方立を除いて、上記第1実施形態と略同様である。
このような構成とされた本実施形態に係る引戸枠1Aにおいても、上記第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0041】
尚、上記各実施形態では、連結ブロックから下枠側に向けて延出させたガイド連結片に係止部としての係止突起を設け、敷居(下枠)の下面に設けたガイド凹溝に被係止部としての係止穴を設けた態様を例示しているが、これら係止突起と係止穴とを逆側に設けて、係止部及び被係止部を構成するようにしてもよく、複数の係止突起と複数の係止穴とによって係止部及び被係止部を構成するようにしてもよい。
また、これら係止突起及び係止穴に代えて、一方には、見込み方向に沿う係止突条を設け、他方には、該係止突条が嵌入される係止凹溝を設けて、係止部及び被係止部を構成するようにしてもよい。または、これら係止部及び被係止部の両方を、それぞれに対応させて各部材に設けるような態様としてもよい。
さらに、上記したような各係止部に、係止爪を設ける一方、各被係止部に、該係止爪が弾発係止する係止段部を設けるような態様としてもよい。
【0042】
または、上記のような係止部及び被係止部を形成する態様に代えて、連結ブロックから下枠側に向けて延出させた連結片と、下枠の下面の凹部との形状を蟻継ぎ構造の形状にして、係止部及び被係止部をそれぞれに有した連結部を構成するようにしてもよい。このような蟻継ぎ構造の形状とした場合にも、雄側の連結部では、突出方向に向けて拡開する両側部が係止部として機能する一方、雌側の連結部では、雄側の連結部に向けて先細りする両側部が被係止部として機能し、縦枠の連結部と下枠の連結部とを上下方向に沿って嵌合させることができ、かつ、下枠の長手方向及び見込み方向に沿う移動を拘束することができる。
また、上記各実施形態では、縦枠の連結部及び下枠の連結部を、下枠の長手方向及び見込み方向に沿う移動を拘束する構造としているが、長手方向に沿う移動のみを拘束する構造としてもよい。例えば、見込み方向に沿う係止突条と、該係止突条が嵌入される係止凹溝とを、それぞれの見込み方向の全体に亘って設けるようにしてもよい。このような態様としても、下枠の長手方向に沿う移動の拘束は可能であり、また、下枠の見込み方向両側は、壁部材や床材等によって規制がなされる態様とすれば、見込み方向への位置ズレは、それほど生じることがない。
【0043】
さらに、上記各実施形態では、連結ブロックの上面に、縦枠本体の戸じゃくり溝に係合する係合突部を設けた例について説明したが、係合突部を設けないようにしてもよい。この場合には、下枠の長手方向の端面に、外方に向けて突出し、戸じゃくり溝に係合する係合突部を設け、該係合突部の下面に、上記したような係止部または被係止部を設ける一方、連結ブロックの戸じゃくり溝に相当する部位の上面に、被係止部または係止部を設けるようにしてもよい。尚、縦枠本体に戸じゃくり溝が形成されていない場合には、このような係合突部を設けないようにすればよい。
さらにまた、上記各実施形態では、下枠の長手方向の全体に亘ってガイド凹溝を設けた態様としているが、ガイド連結片の下枠側への延出幅に対応させたガイド凹部としてもよく、その見込み方向の形成箇所や見込み方向の凹部の幅等も適宜、ガイド連結片の形状に合わせた形状とすればよい。
【0044】
また、上記各実施形態では、縦枠を、縦枠本体と、縦枠本体の下端部に固着された連結ブロックとを備えた構造としているが、縦枠の下端部に、上述のような連結部を一体的に形成する態様としてもよい。この場合は、縦枠の下端部の見込み方向両側部に下枠と同様の切欠段部を形成するようにしてもよい。または、床材の端部を受け入れる切欠段部を有した下枠及び縦枠に代えて、切欠段部を有さない下枠及び縦枠としてもよい。この場合は、床仕上げ面(床材の表面)に、直接、これらを設置するような態様としてもよい。
【0045】
さらに、上記各実施形態では、一対の縦枠の各下端部と、下枠の長手方向の両端部とに、下枠の長手方向に沿う移動を拘束し、かつ上下方向に沿って互いに嵌合する連結部をそれぞれ設け、これら各連結部を嵌合させて、一対の縦枠の下端部において対向する各内側面と、下枠の長手方向の両端面とを突き合わせ、一対の縦枠と下枠とを連結する構造とした例について説明したが、このような態様に限られない。例えば、一方の縦枠の下端部と、それに対応する側の下枠の長手方向の一端部とに、上記したような連結部をそれぞれ設け、当該縦枠の下端部と下枠の当該端部とを連結する構造としてもよい。この場合は、他方の縦枠の下端部と、それに対応する側の下枠の他端部とは、他の連結構造を用いて連結するようにしてもよい。
【0046】
さらにまた、上記各実施形態では、各引戸の下端部に、戸車を設け、下枠の上面に、該戸車を案内するレール部材を設けた、いわゆる下荷重型の引戸を支持する引戸枠について説明したが、下枠に引戸溝やレール部材を設ける態様に代えて、上枠(鴨居)に、各引戸の上端部に固定された吊下げランナー等を案内する上吊レールを設けた、いわゆる上吊り型の引戸を支持する引戸枠としてもよい。この場合は、引戸の下端面に、下枠に向けて開口した凹溝を設け、下枠の両端部上面等に、該凹溝に係合するガイドピン等を設けるような態様としてもよい。
また、上記各実施形態では、各引戸枠に支持された引戸として、一枚からなる片引戸及び二枚からなる引違い戸について説明したが、二枚の引戸からなる引分け式の引分戸を支持する引戸枠や、三枚以上からなる多数枚の引戸を支持する引戸枠にも本発明に係る戸枠の適用が可能である。この場合は、引戸枠を構成する各枠部材を、引戸の支持形式や枚数等に応じて、適宜、変形するようにすればよい。
【0047】
さらに、上記各実施形態では、扉体としての引戸をスライド自在に支持する引戸枠について説明したが、例えば、扉体としての開き戸を回動自在に支持するドア枠や、複数枚の扉体を連結した折戸を折り畳み自在かつスライド自在に支持する折戸枠等にも本発明に係る戸枠の適用が可能である。このような開き戸や折戸を支持する戸枠に適用した場合において、戸当たり部材を縦枠の内側面に取り付ける場合は、下枠を組み付けた後に、戸当たり部材を取り付けるようにしてもよい。または、施工後に下枠を取り外す必要がある場合には、該下枠の両端部に、戸当たり部材に対応させた切欠部を設けておくようにしてもよい。
【符号の説明】
【0048】
1,1A 引戸枠(戸枠)
10,10A 敷居(下枠)
10b 敷居の端面
13 ガイド凹溝(ガイド凹部、連結部)
14 係止穴(被係止部、連結部)
15 切欠段部
17,18 敷居の下部(切欠段部が形成されて幅狭とされた部位)
20,30 縦枠
21,31 縦枠本体
22,32 戸じゃくり溝
25,35 連結ブロック(縦枠の下端部)
25a,35a 連結ブロックの上面
25b,35b 連結ブロックの内側面(縦枠の下端部内側面)
26,36 ガイド連結片(連結部)
27,37 係止突起(係止部、連結部)
28,38 係合突部
W1,W4 連結ブロックの見込み方向の幅
W2,W5 敷居の下部の見込み方向の幅
W3,W6 縦枠本体の見込み方向の幅
T1 連結ブロックの厚さ
T2 敷居の下部の厚さ
7b 床材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦枠の下端部、及び下枠の長手方向の端部に、該下枠の長手方向に沿う移動を拘束し、かつ上下方向に沿って互いに嵌合する連結部をそれぞれ設け、これら連結部を嵌合させて、前記縦枠の下端部内側面と該下枠の端面とを突き合わせ、前記縦枠と前記下枠とを連結する構造とされていることを特徴とする戸枠。
【請求項2】
請求項1において、
前記下枠の幅方向の側面下部には、床材の端部を受け入れる切欠段部が形成されており、
前記縦枠は、前記下枠における切欠段部が形成されて幅狭とされた部位と厚さ及び見込み方向の幅が略同寸法とされ、前記連結部を有した連結ブロックと、該連結ブロックよりも見込み方向の幅が大とされ、該連結ブロックが下端部に固着される縦枠本体とを備えていることを特徴とする戸枠。
【請求項3】
請求項2において、
前記縦枠本体には、戸じゃくり溝が上下方向に沿って設けられている一方、前記連結ブロックの上面には、前記戸じゃくり溝に係合する係合突部が設けられていることを特徴とする戸枠。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記縦枠の連結部は、前記下枠側に向けて延出され、係止部を有したガイド連結片を備えた構造とされる一方、前記下枠の連結部は、前記端部の下面に設けられ、前記ガイド連結片を収容するガイド凹部と、該ガイド凹部に設けられ、前記係止部に係止される被係止部とを備えた構造とされていることを特徴とする戸枠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−270548(P2010−270548A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−125336(P2009−125336)
【出願日】平成21年5月25日(2009.5.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】