説明

扉構造

【課題】利用形態に応じて開口部の大きさを柔軟に変更でき、使い勝手の良い、多様なニーズに対応できる合理的・経済的な扉構造を提供する。
【解決手段】 この扉構造は、開口と、第1パネル5aおよび第2パネル5bを連結して成る開口開閉用の扉5と、第1パネル5aおよび第2パネル5bを扉5として一体的に作動するように結合して、開口を全面的に開閉するために扉を片開き式に開閉させ得る第1作動機構Laと、前記結合を解除して、開口を部分的に開閉するために第1パネル5aに折り重なる方向に第2パネル5bを回転させ得る第2作動機構Lbと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、扉構造に関し、特に、物品の搬出入口や人の出入口に好適な扉構造に関する。
【背景技術】
【0002】
図20および図21には、従来の片開き式の扉55を例示し、図22および図23には、両開き式の扉65を例示する。
特許文献1は、両開き式の扉の一方を構成する子扉に、いわゆるグレモン締り構造を組み込んで、両開き式の扉の他方を構成する親扉の施錠中には子扉の戸締りを解除できないようにする構造を開示する。
【0003】
【特許文献1】特開2003−307067号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図20および図21に示す片開き式の扉55の場合、大きな開口を開閉するために扉55自体が大型化せざるを得ず、扉の操作性や通風等の使い勝手の面で改善の余地がある。
他方、図22および図23に示す両開き式の扉65の場合、両扉65、65の召し合わせ部分の隙間寸法が上下で不均一になり易いなどの審美的な面や使い勝手の面で改善の余地がある。特許文献1に開示された扉についても同様に改善の余地がある。
本発明は、このような従来の不都合を解消し得る合理的かつ経済的な扉構造を提供することをその課題とする。特に本発明は、利用形態に応じて開口部の大きさを柔軟に変更でき、使い勝手の良い扉構造を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の第1態様の扉構造は、開口と、第1パネルおよび第2パネルを連結して成る開口開閉用の扉と、第1パネルおよび第2パネルを扉として一体的に作動するように結合して、開口を全面的に開閉するために扉を片開き式に開閉させ得る第1作動機構と、前記結合を解除して、開口を部分的に開閉するために第1パネルに折り重なる方向に第2パネルを回転させ得る第2作動機構と、を含むことを特徴とする。
【0006】
本発明の第2態様の扉構造は、第1態様において、第1作動機構は、扉が片開き式に開閉する際の回転中心としての機能を奏する第1回転支軸を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の第3態様の扉構造は、第2態様において、第2作動機構は、第1パネルに折り重なる方向に第2パネルが回転する際の回転中心としての機能を奏する第2回転支軸を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の第4態様の扉構造は、第3態様において、第2回転支軸は、蝶番を含むことを特徴とする。
【0009】
本発明の第5態様の扉構造は、第2から4態様のいずれか1態様において、第2作動機構は、第1パネルに折り重なる方向に第2パネルが回転する前に、第1回転支軸の回転中心としての機能を解消させる機構を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明の第6態様の扉構造は、第2から5態様のいずれか1態様において、第2パネルに付設される通風用パネルを更に含み、該通風用パネルは、扉が片開き式に開閉するときは、扉と一体的に作動し、第1パネルに折り重なる方向に第2パネルが回転するときは、第2パネルと一体的に作動しないことを特徴とする。
【0011】
本発明の第7態様の扉構造は、第6態様において、第1パネルに折り重なる方向に回転し終えた第2パネルは、第1パネルと共に更に所定角度回転でき、その際の回転中心としての機能を奏する第3回転支軸を更に含むことを特徴とする。
【0012】
本発明の第8態様の扉構造は、第7態様において、通風用パネルは、第1パネルおよび第2パネルが第3回転支軸を回転中心として回転する際に、一体的に作動しないことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
従来の不都合を解消することができ、扉に求められる様々なニーズに応じた多彩な構成から成る扉を容易且つ迅速に市場に提供することができる。特に、利用形態に応じて開口部の大きさを柔軟に変更でき、使い勝手の良い扉構造を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の複数の実施の形態を説明するが、本発明はそれらの実施の形態に限定されないことは言うまでもない。
[第1の実施の形態]
先ず、図1から図3を参照して、本発明に係る扉構造の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態の扉構造を外部側から見た正面図であり、図2は、図1のII−II線に沿い上方側から見た横断面図である。
【0015】
第1実施形態の扉構造1は、基本的に矩形の開口(人や物の出入口)を画定する枠3と、開口を塞ぐ扉5と、から構成される。枠3は、上下の水平方向に延びる横枠と左右の鉛直方向に延びる縦枠とを含む。扉5は、2つのパネルを折り畳み可能なように、例えば、蝶番で連結した構造を有する。以下、便宜的に、一方(大きい方)のパネルを親扉5a、他方(小さい方)のパネルを子扉5bと呼ぶ。
【0016】
図1および2に示す第1作動モードでは、親扉5aと子扉5bは一体的に結合されて、1枚の扉として開閉作動する。すなわち、扉5(親扉5aおよび子扉5b)は、図2に示す右手側の第1回転支軸A1を回転中心として、矢印のように全体的に片開き式に開閉作動する。この第1作動モードの場合、大きな開口(出入口)を開閉することができるので、大型荷物の搬出入や多人数の出入に適していると言うことができる。
【0017】
他方、図3に示す第2作動モードでは、親扉と子扉との一体結合が解除されて、子扉のみが単独の扉として開閉作動する。すなわち、子扉は、図3に示す第2回転支軸(蝶番)A2を回転中心として、矢印のように片開き式に(親扉5aに折り重なる方向に)開閉作動する。この第2作動モードの場合、小さな開口(出入口)を開閉することができるので、小型荷物の搬出入や少人数の出入に適していると言うことができる。
【0018】
ところで、第1作動モードでは、親扉5aと子扉5bとを一体結合でき、かつ、第1回転支軸A1が扉5(親扉5aおよび子扉5b)の回転支軸(回転中心)として機能できるようにし、他方、第2作動モードでは、親扉5aと子扉5bとの一体結合を解除でき、かつ、第1回転支軸A1が扉5(親扉5aおよび子扉5b)の回転支軸として機能できないようにする構造(すなわち、子扉5b単独の開閉作動を阻害しない構造)が必要になる。
【0019】
これは、例えば、次のような構成(図4)を採用することにより実現される。すなわち、図4に典型的なグレモン締り構造を示す。これによれば、ハンドルG1を回すことにより、それに連動するリンク機構G3を介して、上下から棒状部G5が突出して受け座(図示せず)に入って扉を固定(扉の回転支軸としての機能を奏することも可能)することができる。
【0020】
このグレモン締り構造G(もしくはこれに類似の構造)を子扉5bに設けて、子扉5bの操作レバーLbに連動して、突没する棒状部G5が回転支軸としての機能を奏することおよび奏しないことができるように構成すると共に、同様に子扉5bの操作レバーLbに連動して、親扉5aおよび子扉5bを解除自在に一体結合するラッチ機構(図示せず)を設ける。
【0021】
これにより、上記のような第1および第2作動モードを実現するのに必要な構造が得られる。なお、本明細書に記載するグレモン締り構造やラッチ機構は、一例に過ぎず、当業者によって様々な構造ないし構成を想到および採用することができることは言うまでもない。このことは、後述する他の実施形態についても妥当する。
【0022】
以下、第1実施形態の作動・作用について簡潔に説明する。
操作者が、親扉5aに設けられた操作レバーLaを、扉5の外部側あるいは内部側から操作する第1作動モードの場合(図2)、回転支軸としての機能を奏する第1回転支軸A1を回転中心として、扉5(親扉5aおよび子扉5b)が全体的に片開き式に開閉作動することができる。
【0023】
他方、操作者が、子扉5bの操作レバーLbを、扉5の外部側あるいは内部側から操作する第2作動モードの場合(図3)、操作レバーLbの作動に連動して、親扉5aおよび子扉5bの一体結合が解除され、同時に、第1回転支軸A1が回転支軸としての機能を喪失すると共に子扉5bの作動を阻害しない。したがって、子扉5bは単独で片開き式に開閉作動すること(すなわち、親扉5aに折り重なること)ができる。
【0024】
以上のように、第1実施形態においては、親扉5aの操作レバーLaか子扉5bの操作レバーLbかの単なる選択で、扉5全体の大きな開閉作動と、子扉5aのみの小さな開閉作動とを極めて容易かつ迅速に切り換えることができる。すなわち、荷物の大小や人数の多少に応じた出入口面積の変更を容易且つ迅速に行うことができる。
このように、本実施形態によれば、扉の付加価値が高まり、扉の選択の幅が拡大するなど、実用性等を著しく改善することが可能になる。
【0025】
[第2の実施の形態]
次に、図5から図7を参照して、本発明に係る扉構造の第2実施形態について説明すると共に、図8を参照して、その変更形態を簡潔に説明する。なお、上記第1実施形態と共通するまたは共通し得る部分・部品については、同一の参照番号を付して、重複する説明を適宜省略し、主として特徴的な部分を説明する。
【0026】
第2実施形態の扉構造11を外部側から見た図5から理解され得るように、この扉構造11は、上記第1実施形態の扉構造1をベースにして、通風用のパネル7(たとえば、金型等を用いて穴を開けた、いわゆるパンチングパネル)を追加したような構成から成る。
【0027】
通風用パネル7は、親扉5aおよび子扉5bが一体的に結合されて1枚の扉として、第1回転支軸A1を回転中心として、片開き式に開閉作動する第1作動モードでは、同じく扉の一部として一体的に作動する(図6)。
【0028】
他方、親扉5aと子扉5bとの一体結合が解除されて、子扉5bのみが単独の扉として、第2回転支軸(蝶番)A2を回転中心として、開閉作動する第2作動モードでは、通風用パネル7は、親扉と同様に、開口(出入口)を閉じる位置に引き続き位置し続ける(図7)。このような通風用パネル7の作動は、たとえば親扉5aと通風用パネル7とを一体結合しておくことによって容易に実現される。
【0029】
以上の構成から成る第2実施形態の扉構造11においては、親扉5aの操作レバーLaの操作によって、扉5全体の大きな開閉作動を行うことができ、大型荷物の搬出入や多人数の出入に対応することができる。他方、子扉5bの操作レバーLbの操作によって、子扉5bのみの小さな開閉作動を行うこと(親扉5aに折り重なること))ができ、その際に通風用パネル7が存在するために効率の良い換気(通風)を行うことができる。
【0030】
ところで、この換気時においても、人の出入等を可能にするのが、図8に示す変更形態である。すなわち、この変更形態においては、図7に示すような開口(出入口)を閉じる位置に位置する親扉5aと子扉5bが図8に示す第3作動モードに移行する。
【0031】
詳細には、第3作動モードでは、通風用パネル7は、開口(出入口)を閉じる位置に引き続き位置し続ける一方、親扉5aは、子扉5bと共に、第3回転支軸A3を中心として開閉作動(略90度回転)することができる。この際、子扉5bが親扉5aに連動して開閉動作を行うが、これは必須ではなく、親扉5aのみが開閉作動するように構成することもできる。
【0032】
以上のような第3回転支軸A3の機能形成および解除は、上述したグレモン締り構造や類似機能を有する構造などを用いて容易に実現される。
【0033】
[第3の実施の形態]
次に、図9から図11を参照して、本発明に係る扉構造の第3実施形態について説明する。なお、上記実施形態(変更形態を含む)と共通するまたは共通し得る部分・部品については、同一の参照番号を付して、重複する説明を適宜省略し、主として特徴的な部分を説明する。
【0034】
第3実施形態の扉構造21は、扉が2枚のパネルから構成される点で上記第1および第2実施形態の扉構造1、11と共通するが、扉が片開き式に開閉作動するのではなくて、次のように開閉作動する。
【0035】
すなわち、扉25は、親扉25aと子扉25bとが一体結合されて1つの扉25として開閉作動する。具体的には、扉25(親扉25aおよび子扉25b)は、扉25の片側ではなくて扉25の略中央を上下に貫く鉛直軸(第1回転支軸A1)を回転中心として、扉25全体が略90度旋回(図10の矢印)する。更に扉25は、開口の片側(図では右手側)に目掛けて平行移動(図10の別の2つの矢印)することができる。この状態では、開口(出入口)が極めて大きく開かれるので、大型荷物の搬出入や多人数の出入に適していると言うことができる。
【0036】
他方、扉25は、前述の一体結合が解除されて、開口を全体的に塞ぐ状態から一部開く状態に変化できる。具体的には、親扉25aと子扉25bとの一体結合が解除されて、子扉25bのみが単独の扉として開閉作動する。すなわち、子扉25bは、図11に示すように蝶番(第2回転支軸A2)を回転中心として、矢印のように片開き式に(親扉25aに折り重なる方向に)開閉作動する。この作動状態では、小さな開口を開閉できるので、小型荷物の搬出入や少人数の出入に適していると言うことができる。
【0037】
ところで、親扉25aおよび子扉25bの間の一体結合およびその解除については、たとえば、上記実施形態の説明で言及したようなラッチ機構を設けて、子扉25bの操作レバーLbに連動して、親扉25aおよび子扉25bを解除自在に一体結合することが考えられる。
【0038】
また、上述した扉25の90度旋回および平行移動を支持する(あるいは可能にする)構造としては、次の2つの構造を例示することができる。
【0039】
図12に示す第1の構造Rは、扉25上端に取り付けられた4個のコロを内蔵する旋回型ローラR1と、扉25下端に取り付けられたコロ付きガイド棒R3と、開口上部に設けられた旋回型ローラ案内用の上レールR5と、開口下部に設けられたコロ付きガイド棒案内用の下レールR7と、を含む。
【0040】
なお、旋回型ローラR1は、上レールR5の中に収容される態様に限られず、レール外側に係合して移動するような構成(図示せず)を採用することができる。また、下レールR7を床に埋め込む代わりに、コロ付きガイド棒を床側に設け且つ下レールを扉側に設けるような構成(図示せず)を採用することもできる。ローラR1およびガイド棒R3の各コロの数は、図示態様に限定されず、最適な数にすることができる。
【0041】
図13および図14に示す第2の構造Wは、扉の上側に設けられる伝動機構W1および直線案内機構W2と、扉の下側に設けられる伝動機構W3および直線案内機構W4と、を含む。上下ともに実質上同じ構造で形成することができるので、説明の便宜上、一方すなわち上側の機構W1、W2のみを説明する。
【0042】
伝動機構W1は、雌ねじ部および鋼球を内蔵したブロックW5とボールねじW6とから基本的に構成され、直線案内機構W2は、コロを内蔵したスライドW7と案内レールW8とから基本的に構成される。
【0043】
伝動機構W1のボールねじW6と直線案内機構W2の案内レールW8は、開口上部(枠3)に取り付けられる。伝動機構W1のブロックW5と直線案内機構W2のスライドW7は、ベース板W9に取り付けられ、ベース板W9は、旋回ユニットW10(詳細を図示せず)を介して扉25に取り付けられる。なお、扉25の旋回および平行移動を支持する構造は、図示態様に限られず、様々な態様を採用することができることは言うまでもない。
【0044】
第3実施形態においては、操作者が、親扉25aに設けられた操作レバーLaを、扉25の外部側あるいは内部側から操作する場合、第1回転支軸A1を回転中心として、扉25全体(親扉25aおよび子扉25b)が略90度旋回するができ、その旋回した状態のまま開口片側に並行移動させることができる(図10)。
【0045】
他方、操作者が、子扉25bの操作レバーLbを、扉25の外部側あるいは内部側から操作する場合、操作レバーLbの作動に連動して、親扉25aおよび子扉25bの一体結合が解除され、子扉25bは、第2回転支軸A2(蝶番)を回転中心として、単独で片開き式に(親扉25aに折り重なる方向に)開閉作動することができる(図11)。
【0046】
以上のように、第3実施形態においては、操作レバーLaおよびLbの選択により、扉25全体の大きな開閉作動と、子扉25bのみの小さな開閉作動とを極めて容易に切り換えることができる。すなわち、荷物の大小や人数の多少に応じた出入口面積の変更を容易且つ迅速に行うことができる。
【0047】
[第4の実施の形態]
次に、図15から図17を参照して、本発明に係る扉構造の第4実施形態について説明すると共に、図18および図19を参照して、その変更形態を簡潔に説明する。なお、上記第3実施形態と共通する(または共通し得る)部分・部品については、同一の参照番号を付して、重複する説明を適宜省略し、主として特徴的な部分を説明する。
【0048】
第4実施形態の扉構造31を外部側から見た図15から理解され得るように、この扉構造31は、上記第3実施形態の扉構造21をベースにして、通風用のパネル37(たとえば、金型等を用いて穴を開けた、いわゆるパンチングパネル)を追加したような構成から成る。
【0049】
通風用パネル37は、親扉25aおよび子扉25bが一体的に結合されて1枚の扉25として開閉作動(旋回および平行移動)する場合、同じく扉25の一部として一体的に作動する(図16)。
【0050】
他方、親扉25aと子扉25bとの一体結合が解除されて、子扉25bのみが単独の扉として開閉作動する場合(図17)、通風用パネル37は、親扉25aと同様に、開口(出入口)を閉じる位置に引き続き位置し続ける。このような通風用パネル37の作動は、たとえば親扉25aと通風用パネル37とを一体結合しておくことによって容易に実現される。
【0051】
以上の構成から成る第4実施形態においては、親扉25aの操作レバーLaの操作によって、扉25全体の大きな開閉作動(旋回および平行移動)を行うことができ、大型荷物の搬出入や多人数の出入に迅速に対応することができる。他方、子扉25bの操作レバーLbの操作によって、子扉25bのみの小さな開閉作動を行うことができ、その際に通風用パネル37が存在するために、効率の良い換気(通風)を行うことができる。
【0052】
ところで、この換気時においても、人の出入等を可能にするのが、図18および図19に示す変更形態である。すなわち、この変更形態においては、図17に示すような開口(出入口)を閉じる位置に位置する親扉25aと通風用パネル37のうち、通風用パネル37は、その位置に引き続き位置し続ける一方、親扉25aおよび子扉25bは、第1回転支軸A1を中心として略90度片開きすることができる(図18)。更に、親扉25aおよび子扉25bは、その片開き状態のまま開口片側に平行移動させることができる(図19)。
【0053】
以上のような親扉25aおよび子扉25bの片開きや平行移動は、図12に示した構造や図13および図14に示した構造を用いて、あるいは、それに僅かな改変を加えることによって容易に実施される。
本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内、すなわち、特許請求の範囲に記載された範囲内で、各種の改変・変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の第1実施形態の扉構造を外部側から見た正面図である。
【図2】図1のII−II線に沿い上方側から見た横断面図である。
【図3】子扉単独の作動を示す横断面図である。
【図4】グレモン締り構造を例示する斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態の扉構造を外部側から見た正面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿い上方側から見た横断面図である。
【図7】子扉単独の作動を示す横断面図である。
【図8】変形形態を示す横断面図である。
【図9】本発明の第3実施形態の扉構造を外部側から見た正面図である。
【図10】図9のX−X線に沿い上方側から見た横断面図である。
【図11】子扉単独の作動を示す横断面図である。
【図12】扉の作動を支持する第1の構造の要部破断斜視図である。
【図13】扉の作動を支持する第2の構造の要部破断正面図である。
【図14】図13のIV−IV線に沿い矢印方向に見た要部断面図である。
【図15】本発明の第4実施形態の扉構造を外部側から見た正面図である。
【図16】図15のXVI−XVI線に沿い上方側から見た横断面図である。
【図17】子扉単独の作動を示す横断面図である。
【図18】変形形態を示す横断面図である。
【図19】変形形態を示す別の横断面図である。
【図20】従来の片開き式の扉の正面図である。
【図21】図20のXXI−XXI線に沿い上方側から見た横断面図である。
【図22】従来の両開き式の扉の正面図である。
【図23】図22のXXIII−XXIII線に沿い上方側から見た横断面図である。
【符号の説明】
【0055】
1、11、21、31 扉構造
3 枠
5、25 扉
5a、25a 親扉
5b、25b 子扉
7、37 通風用パネル
A1 第1回転支軸
A2 第2回転支軸
A3 第3回転支軸
G グレモン締り構造
G1 ハンドル
G3 リンク機構
G5 棒状部
La、Lb 操作レバー
R 第1の構造
R1 旋回型ローラ
R3 コロ付きガイド棒
R5 上レール
R7 下レール
W 第2の構造
W1、W3 伝動機構
W2、W4 直線案内機構
W5 ブロック
W6 ボールねじ
W7 スライド
W8 案内レール
W9 ベース板
W10 旋回ユニット
55、65 扉

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口と、
第1パネルおよび第2パネルを連結して成る開口開閉用の扉と、
第1パネルおよび第2パネルを扉として一体的に作動するように結合して、開口を全面的に開閉するために扉を片開き式に開閉させ得る第1作動機構と、
前記結合を解除して、開口を部分的に開閉するために第1パネルに折り重なる方向に第2パネルを回転させ得る第2作動機構と、
を含むことを特徴とする扉構造。
【請求項2】
請求項1に記載の扉構造において、
第1作動機構は、扉が片開き式に開閉する際の回転中心としての機能を奏する第1回転支軸を有することを特徴とする扉構造。
【請求項3】
請求項2に記載の扉構造において、
第2作動機構は、第1パネルに折り重なる方向に第2パネルが回転する際の回転中心としての機能を奏する第2回転支軸を有することを特徴とする扉構造。
【請求項4】
請求項3に記載の扉構造において、
第2回転支軸は、蝶番を含むことを特徴とする扉構造。
【請求項5】
請求項2から4のいずれか1項に記載の扉構造において、
第2作動機構は、第1パネルに折り重なる方向に第2パネルが回転する前に、第1回転支軸の回転中心としての機能を解消させる機構を含むことを特徴とする扉構造。
【請求項6】
請求項2から5のいずれか1項に記載の扉構造において、
第2パネルに付設される通風用パネルを更に含み、該通風用パネルは、扉が片開き式に開閉するときは、扉と一体的に作動し、第1パネルに折り重なる方向に第2パネルが回転するときは、第2パネルと一体的に作動しないことを特徴とする扉構造。
【請求項7】
請求項6に記載の扉構造において、
第1パネルに折り重なる方向に回転し終えた第2パネルは、第1パネルと共に更に所定角度回転でき、
その際の回転中心としての機能を奏する第3回転支軸を更に含むことを特徴とする扉構造。
【請求項8】
請求項7に記載の扉構造において、
通風用パネルは、第1パネルおよび第2パネルが第3回転支軸を回転中心として回転する際に、一体的に作動しないことを特徴とする扉構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate


【公開番号】特開2010−242387(P2010−242387A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−92694(P2009−92694)
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【出願人】(000239714)文化シヤッター株式会社 (657)
【Fターム(参考)】