説明

手動式ケーブルカッター

【課題】 不測のトラブルに対しても十分に対応できる手動式ケーブルカッターの提供。
【解決手段】 固定ハンドル1と揺動ハンドル2及び固定切断刃3と旋回切断刃4とを備え、固定切断刃3の中央部に旋回切断刃4の中央部を旋回可能に軸支して、固定切断刃3の基部を上記固定ハンドル1の上部に固定すると共に、該固定切断刃3の円弧状外側面に歯部6を連続して形成する一方、上記揺動ハンドル2の上部に該固定切断刃3の外側歯部6と咬合する歯車8を軸支して、該歯車8を軸支する軸9に上記旋回切断刃4の基部を一体に固定し、且つ、上記歯車8に対して正逆二方向の咬合状態に切り替えできるラチェット爪10を設けて、揺動ハンドル2の開閉操作に伴い、該ラチェット爪10を上記固定切断刃3の外側歯部6に当接させて、歯車8に対するラチェット爪10の正逆二方向の切り替えを行うことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ワイヤーケーブル・電線・通信線・鉄筋バー等の各種金属ケーブルを切断する手動式ケーブルカッターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のこの種ケーブルカッターは、具体的には図示しないが、上部が相互に連結された一対のハンドルを備え、該両ハンドルの一方を固定ハンドルと、他方を揺動ハンドルとなし、固定ハンドルの上部に固定切断刃の基部を固定すると共に、該固定切断刃の先端部に自身の円弧状外側面に歯部を連続形成した旋回切断刃の基端部を旋回可能に軸支して、ケーブルを該旋回切断刃と固定切断刃とで完全に包囲した状態で、各切断刃の対向する側縁に形成された受刃部と押刃部とで切断できる構成となっている。
【0003】
又、固定ハンドル側に上記旋回切断刃の外側歯部と咬合する第一歯車と、該第一歯車と同軸に軸支された第二歯車とを夫々設ける一方、揺動ハンドル側に該第二歯車と咬合する第三歯車を設けると共に、該第三歯車に対して咬合状態とニュートラル状態に切り替えできるラチェットレバーを設け、且つ、第三歯車に対し咬合状態とニュートラル状態に切り替えできる逆転防止爪を設けて、揺動ハンドルの開閉操作に伴い、ラチェットレバーで第三歯車を回転させて、該第三歯車の回転力を第二歯車から同軸の第一歯車を経て、旋回切断刃に伝達する構成となっている。
【0004】
更に、上記第一歯車と第二歯車を軸支する軸に強制旋回用ノブを一体に設けて、該強制旋回用ノブの手動操作で、旋回切断刃を旋回移動できる構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
そして、実際に、ケーブルを切断する場合には、予め、上記逆転防止爪を第三歯車に対する咬合状態に切り替えセットすると同時に、ラチェットレバーをも第三歯車に対する咬合状態に切り替えセットした後、旋回切断刃を開放して、該旋回切断刃と固定切断刃の間に画成される空所内にケーブルを挿通し、次いで、旋回切断刃の自由端部をその軸支部を支点として閉じ方向に案内して、該旋回切断刃と固定切断刃とでケーブルの外周を完全に包囲する状態を得て、一対のハンドルを把持して、揺動ハンドルを連続して開閉する。
【0006】
すると、この揺動ハンドルの開閉の都度、ラチェットレバーの押爪で、第三歯車を所定方向に回転させることにより、第二歯車が回転すると同時に、該第二歯車と同軸の第一歯車も所定方向に回転して、該第一歯車に自身の外側歯部を咬合する旋回切断刃を上記空所を零とする閉じ方向に自動的に旋回移動させるので、これにより、旋回切断刃と固定切断刃とで、ケーブルが切断されることとなる。
【0007】
又、ケーブルの切断過程で不測のトラブルが発生して、以後の切断続行が不能となったような場合には、今度は、ラチェットレバーをニュートラル状態に切り替えると同時に、逆転防止爪をもニュートラル状態に切り替えて、各歯車の自由回転状態を得た後、上記した強制旋回用ノブを所定方向に回転すると、該強制旋回用ノブの手動操作で、第一歯車が直接回転して、該第一歯車に自身の外側歯部を咬合している旋回切断刃を逆戻り方向に強制的に旋回移動させるので、斯かる強制旋回用ノブの手動操作で、旋回切断刃を開放すれば、両切断刃間からケーブルを取り外して、不測のトラブルを解消することが可能となる。
【特許文献1】特許第2543706号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って、従来の手動式ケーブルカッターの下では、カッター自体の切断能力やケーブルの硬度や径などの関係で、ケーブルの切断過程で不測のトラブルが発生した場合には、強制旋回用ノブの手動操作で、この不測のトラブルを解消できる利点を有するものではあるが、この為には、既述した如く、ラチェットレバーや逆転防止爪を一々ニュートラル状態に切り替えて、ハンドルとは別の強制旋回用ノブを手動操作で無理矢理に回転させなければならないので、トラブルを解消する上では、その操作が自ずと煩わしくなる嫌いがあった。又、強制旋回用ノブが別に必要となるので、手動式ケーブルカッター自体が大型化することも否めない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、斯かる従来の手動式ケーブルカッターが抱える課題を有効に解決するために開発されたもので、請求項1記載の発明は、固定ハンドルと揺動ハンドル及び固定切断刃と旋回切断刃とを備え、固定切断刃の中央部に旋回切断刃の中央部を旋回可能に軸支して、固定切断刃の基部を上記固定ハンドルの上部に固定すると共に、該固定切断刃の円弧状外側面に歯部を連続して形成する一方、上記揺動ハンドルの上部に該固定切断刃の外側歯部と咬合する歯車を回転可能に軸支して、該歯車を軸支する軸に上記旋回切断刃の基部を一体に固定し、且つ、上記歯車に対して正逆二方向の咬合状態に切り替えできるラチェット爪を設けて、揺動ハンドルの開閉操作に伴い、該ラチェット爪を上記固定切断刃の外側歯部に当接させて、歯車に対するラチェット爪の正逆二方向の切り替えを行うことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1を前提として、歯車に対するラチェット爪の正逆二方向の切り替えを手動で行う操作ピンを有することを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1乃至請求項2を前提として、揺動ハンドルの開閉操作中に、揺動ハンドルが固定ハンドル方向に接近した場合には、固定ハンドルに衝突するストッパーを揺動ハンドル側に設けたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
依って、請求項1記載の発明にあって、ケーブルの切断過程で不測のトラブルが発生した場合には、従来と異なり、そのまま、一対のハンドルを把持した状態で、揺動ハンドルを開閉方向のいずれか一方に揺動移動させながら、ラチェット爪を固定切断刃の外側歯部に当接させて、歯車に対するラチェット爪の咬合状態を切り替えれば、後は、切断時と同様に、一対のハンドルを把持して、揺動ハンドルを開閉操作するだけで、旋回切断刃を自動的に逆戻り方向に旋回移動させられるので、このまま、旋回切断刃を開放すれば、旋回切断刃と固定切断刃の間からケーブルを取り外して、不測のトラブルを即座に解消することが可能となる。しかも、従来のような強制旋回用ノブも全く不要となるので、カッター自体の簡素化や小型化にも大きく貢献できることとなる。
【0013】
請求項2記載の発明にあって、上記した揺動ハンドルの開閉操作だけで、旋回切断刃を自動的に逆戻り方向に旋回移動できない事態が生じたような場合には、操作ピンを操作して、歯車に対するラチェット爪の咬合状態を手動で切り替えれば、この非常事態にも十分に対応することが可能となる。
【0014】
請求項3記載の発明にあっては、揺動ハンドルが固定切断刃の円弧状外側面に沿って揺動移動して、揺動ハンドルが固定ハンドルに極めて接近する場合があるので、このような場合には、揺動ハンドル側に設けられたストッパーを固定ハンドル側に衝突させて、作業者の手指が両ハンドル間で挟まれることを有効に防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明は、固定ハンドルと揺動ハンドル及び固定切断刃と旋回切断刃とを備える手動式ケーブルカッターを前提として、固定切断刃の中央部に旋回切断刃の中央部を旋回可能に軸支して、固定切断刃の基部を固定ハンドルの上部に固定すると共に、該固定切断刃の円弧状外側面に歯部を連続して形成する一方、揺動ハンドルの上部に該固定切断刃の外側歯部と咬合する歯車を回転可能に軸支して、該歯車を軸支する軸に旋回切断刃の基部を一体に固定し、且つ、歯車に対して正逆二方向の咬合状態に切り替えできるラチェット爪を設けて、揺動ハンドルの開閉操作に伴い、該ラチェット爪を固定切断刃の外側歯部に当接させて、歯車に対するラチェット爪の正逆二方向の切り替えを行うことにより、一対のハンドルを把持したまま、揺動ハンドルを開閉操作するだけで、ケーブルの切断過程で発生する不測のトラブルを自動的に解消できるものである。
【実施例】
【0016】
以下、本発明を図示する好適な実施例に基づいて詳述すれば、該実施例に係る手動式ケーブルカッターは、図1・図2に示す如く、固定ハンドル1と揺動ハンドル2及び固定切断刃3と旋回切断刃4とを備え、固定切断刃3の中央部に旋回切断刃4の中央部を軸5を介して旋回可能に軸支して、固定切断刃3の基部を上記固定ハンドル1の上部に固定すると共に、固定切断刃3の円弧状外側面に歯部6を一定の範囲に亘って連続して形成する構成となっている。
【0017】
又、揺動ハンドル2側に対しては、その上部側に表裏一対のカバー板7を一定の間隔をおいて固定して、該各カバー板7の先端部間に上記固定切断刃3の外側歯部6と咬合する歯車8を軸9を介して回転可能に軸支すると共に、各カバー板7の後端部側に該歯車8に対して正逆二方向の咬合状態に切り替えできるラチェット爪10を軸11を介して回動可能に軸支し、且つ、歯車8を一対のカバー板7に軸支する軸9に上記旋回切断刃4の基部を一体的に固定する構成となっている。
【0018】
尚、ラチェット爪10は、図示する如く、略三角形状に成形されて、その直線状を呈する上部の両側縁に上記歯車8に正逆二方向から咬合できる一対の押爪10a・10bを突設すると共に、V字状を呈する下部に上記した表側のカバー板7に形成されたガイド長窓7aから外方へ突出する操作ピン12を一体に立設して、該操作ピン12が立設された下部側を揺動ハンドル2側に設けられたベアリング13とスプリング14とで強制的に押圧する構成なっている。
【0019】
従って、上記ベアリング13がラチェット爪10の下部のV字状を呈する他側面に係合ロックすると、一方の押爪10aのみが歯車8と咬合して、ラチェット爪10が歯車8に対する正方向の咬合状態に置かれるので、この状態のまま、揺動ハンドル2を開閉操作すると、旋回切断刃4は固定切断刃3の間に画成される空所を閉塞する方向へ旋回し、逆に、ベアリング13をラチェット爪10の下部のV字状を呈する一側面に係合ロックすると、今度は、他方の押爪10bのみが歯車8と咬合して、ラチェット爪10が歯車8に対する逆方向の咬合状態に置かれるので、この状態のまま、揺動ハンドル2を開閉操作すると、旋回切断刃4は固定切断刃3の間に画成される空所を開放する方向へ旋回移動することとなる。
【0020】
そして、本実施例にあっては、斯かる構成に立脚して、当該ラチェット爪10の歯車8に対する正逆二方向の切り替えを行う場合には、通常は、揺動ハンドル2の開閉操作に伴い、ラチェット爪10の両側縁に突設された一対の押爪10a・10bのいずれかを固定切断刃3の歯部6に強制的に当接させて、ラチェット爪10を軸11を中心に正逆二方向に回動させることにより、歯車8に対するラチェット爪10の切り替えを行うことを特徴とするものである。尚、図中、15は、各切断刃3・4を軸支する軸5と歯車8を一対のカバー板7に軸支する軸9間に架設されるリンクで、旋回切断刃4と共働して揺動ハンドル2の固定切断刃3の円弧状外側面に沿った揺動移動を案内するものである。
【0021】
依って、本実施例に係る手動式ケーブルカッターを用いて、各種金属ケーブルを切断する場合には、まず、揺動ハンドル2を固定ハンドル1から大きく引き離して、図3に示す如く、ラチェット爪10の他方の押爪10bを固定切断刃3の歯部6に当接させると、ラチェット爪10が回動して、図4に示す如く、当該他方の押爪10bが歯車8に咬合するので、後は、揺動ハンドル2を通常の操作と同様に開閉すれば、これに伴い、歯車8が図中矢印方向に回転する結果、該歯車8を軸支する軸9に自身の基部を固定した旋回切断刃4が逆方向に旋回移動して、旋回切断刃4が徐々に開放される。尚、この状態にあっては、ベアリング13の係合ロック位置が強制的に切り替わって、該ベアリング13がスプリング14のばね圧を得てラチェット爪10の下部一側面に係合ロックしている。
【0022】
そこで、該旋回切断刃4と固定切断刃3の間に画成される空所S内にケーブル(図示せず)を挿通した状態を得て、一対のハンドル1・2を両手で把持して、今度は、揺動ハンドル2を固定ハンドル1側に引き付けて、ラチェット爪10の一方の押爪10aを固定切断刃3の歯部6に当接させると、ラチェット爪10が回動して、図5に示す如く、当該一方の押爪10aが歯車8に咬合するので、この状態のまま、揺動ハンドル2を連続して開閉すれば、これに伴い、歯車8が図中矢印方向に回転する結果、該歯車8を軸支する軸9に自身の基部を固定した旋回切断刃4が正方向に旋回移動して、図6に示す如く、旋回切断刃4を上記空所Sを零とする閉じ方向に自動的に旋回移動させるので、これにより、旋回切断刃4の押刃部4aと固定切断刃3の受刃部3aとで、ケーブルが簡単に切断されることとなる。
【0023】
尚、この切断時には、揺動ハンドル2が固定ハンドル1側に接近することとなるが、この時は、揺動ハンドル2側に設けられたストッパー16が固定ハンドル1に衝突して、作業者の手指が両ハンドル1・2間で挟まれることを防止する。且つ、この状態にあっては、やはり、ベアリング13の係合ロック位置が強制的に切り替わって、今度は、該ベアリング13がスプリング14のばね圧を得てラチェット爪10の下部他側面に係合ロックしている。
【0024】
又、この切断操作に際して、揺動ハンドル2の開き操作時には、一方の押爪10aが歯車8上を空滑りして揺動ハンドル2の開き操作を許容するので、揺動ハンドル2を大きく開くことが可能となり、逆に、揺動ハンドル2の閉じ操作時には、一方の押爪10aで歯車8を押動させて、これと連動し、旋回切断刃4を正方向に旋回移動させることとなる。従って、本実施例の下では、揺動ハンドル2の開き量が規制されないので、揺動ハンドル2を大きく開いて開閉操作をすれば、少ない開閉操作の回数で、ケーブルを迅速に切断できることとなる。
【0025】
ケーブルの切断後は、再度、揺動ハンドル2を固定ハンドル1から大きく引き離して、ラチェット爪10の他方の押爪10bを固定切断刃3の歯部6に当接させると、ラチェット爪10が回動して、図7に示す如く、当該他方の押爪10bが歯車8に咬合して、前記と同様な状態に自動復帰するので、後は、同様な作業を繰り返して行けば、ケーブルを間断なく連続して切断することが可能となる。
【0026】
又、ケーブルの切断過程で不測のトラブルが発生して、以後の切断続行が不能となったような場合には、この状態では、既述した如く、ラチェット爪10の一方の押爪10aが歯車8と咬合している状態となっているので、今度は、この状態のまま、揺動ハンドル2を固定ハンドル1から大きく引き離して、ラチェット爪10の他方の押爪10bを固定切断刃3の歯部6に当接させると、ラチェット爪10が回動して、図4・図7に示す如く、当該他方の押爪10bが歯車8に咬合するので、後は、揺動ハンドル2を通常の切断操作と同様に開閉すれば、これにより、旋回切断刃4が徐々に逆戻り方向に開放される。従って、後は、斯かる開閉操作で、旋回切断刃4を完全に開放すれば、両切断刃3・4の間からケーブルを取り外して、不測のトラブルを即座に解消することが可能となる。
【0027】
しかも、この不測のトラブルが生じた場合には、他方の押爪10bの咬合切り替えもそうであるが、通常の切断操作と同様に、一対のハンドル1・2を把持して開閉すれば良いので、従来のものと比較すると、トラブル解消作業が頗る容易となる。
【0028】
更に、ケーブルの切断過程で不測のトラブルが発生して、以後の切断続行が不能となった場合において、非常事態で、揺動ハンドル2の操作では、他方の押爪10bを歯車8に咬合できなくなった時には、今度は、カバー板7のガイド長窓7aから突出する操作ピン12を手動で、他方の押爪10bが歯車8に咬合できる方向に移動すると、これにより、他方の押爪10bが歯車8と咬合できる。従って、斯かる咬合状態を得た後は、揺動ハンドル2を同様に開閉すれば、旋回切断刃4が徐々に逆戻り方向に開放されるので、両切断刃3・4間からケーブルを取り外して、不測のトラブルを解消することが可能となる。この為、本実施例にあっては、2つの方法で、不測のトラブルを解消できるので、極めて合理的なものとなる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明に係る手動式ケーブルカッターは、構造が極めて簡素な上に、通常の切断作業においても、不測のトラブルを解消する解消作業においても、その操作が至って簡単であるので、特に、ワイヤーケーブル・電線・通信線・鉄筋バー等の各種金属ケーブルを切断する手動式ケーブカッターとしては、頗る好都合なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施例に係る手動式ケーブルカッターを一部分解して表面側から示す斜視図である。
【図2】同手動式ケーブルカッターを組み立てた状態のまま裏面側から示す斜視図である。
【図3】ラチェット爪の他方の押爪を固定切断刃の歯部に当接させた状態を示す要部拡大断面図である。
【図4】ラチェット爪の他方の押爪を歯車に咬合させた状態を示す要部拡大断面図である。
【図5】ラチェット爪の一方の押爪を歯車に咬合させた状態を示す要部拡大断面図である。
【図6】ケーブルを切断した状態を示す要部拡大断面図である。
【図7】ケーブルを切断した後、ラチェット爪の他方の押爪を歯車に咬合させた状態を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 固定ハンドル
2 揺動ハンドル
3 固定切断刃
3a 固定切断刃の受刃部
4 旋回切断刃
4a 旋回切断刃の押刃部
5 軸
6 外側歯部
7 カバー板
7a ガイド長窓
8 歯車
9 軸
10 ラチェット爪
10a 一方の押爪
10b 他方の押爪
11 軸
12 操作ピン
13 ベアリング
14 スプリング
15 リンク
16 ストッパー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定ハンドルと揺動ハンドル及び固定切断刃と旋回切断刃とを備え、固定切断刃の中央部に旋回切断刃の中央部を旋回可能に軸支して、固定切断刃の基部を上記固定ハンドルの上部に固定すると共に、該固定切断刃の円弧状外側面に歯部を連続して形成する一方、上記揺動ハンドルの上部に該固定切断刃の外側歯部と咬合する歯車を回転可能に軸支して、該歯車を軸支する軸に上記旋回切断刃の基部を一体に固定し、且つ、上記歯車に対して正逆二方向の咬合状態に切り替えできるラチェット爪を設けて、揺動ハンドルの開閉操作に伴い、該ラチェット爪を上記固定切断刃の外側歯部に当接させて、歯車に対するラチェット爪の正逆二方向の切り替えを行うことを特徴とする手動式ケーブルカッター。
【請求項2】
歯車に対するラチェット爪の正逆二方向の切り替えを手動で行う操作ピンを有することを特徴とする請求項1記載の手動式ケーブルカッター。
【請求項3】
揺動ハンドルの開閉操作中に、揺動ハンドルが固定ハンドル方向に接近した場合には、固定ハンドルに衝突するストッパーを揺動ハンドル側に設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の手動式ケーブルカッター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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