説明

承継通信管理装置および承継通信管理方法

【課題】異なる事業者のネットワークに接続する端末での中断したコンテンツの視聴再開が可能となる。
【解決手段】記憶部1aaは、端末5のユーザのコンテンツ視聴状況に関する視聴情報を記憶する。要求部1abは、端末5のユーザからコンテンツの視聴要求があった場合、他の承継通信管理装置2aに対し、ユーザのコンテンツ視聴中断に関する情報を含む視聴情報を記憶しているか否かを調査要求する。受信部1acは、要求部1abの調査要求に対する調査結果を受信する。送信部1adは、受信部1acの受信した調査結果にコンテンツ視聴中断に関する情報を含む視聴情報が含まれている場合、コンテンツの視聴要求を行ったユーザの端末5に、視聴情報に基づく視聴中断したコンテンツの情報を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、コンテンツを配信する配信サーバとコンテンツを受信して再生する端末とを含むコンテンツ配信システムに接続される継承通信管理装置およびその承継通信管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
視聴端末から要求された映像コンテンツを配信する配信事業者は従来から存在し、IP(Internet Protocol)ネットワーク経由で、例えば、携帯電話やネットテレビに向けた映像配信サービスが行われている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0003】
また、従来、映像コンテンツを異なる視聴端末により連続して視聴するような状況におけるユーザ操作を簡素化する承継通信管理装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−6235号公報
【特許文献2】特開2009−55099号公報
【特許文献3】特開2011−10119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ユーザは、ある事業者のネットワークに接続できる端末で視聴していたコンテンツの視聴を中断し、別の事業者のネットワークに接続できる端末でコンテンツの視聴を再開したい場合がある。この場合、中断した視聴情報は、異なる事業者のネットワークで管理されるため、ユーザは、中断したコンテンツの視聴を再開することができないという問題点があった。
【0006】
本件はこのような点に鑑みてなされたものであり、異なる事業者のネットワークに接続する端末での中断したコンテンツの視聴再開を可能にする承継通信管理装置および承継通信管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、コンテンツを配信する配信サーバと前記コンテンツを受信して再生する端末とを含むコンテンツ配信システムに接続される継承通信管理装置が提供される。この承継通信管理装置は、前記端末のコンテンツ視聴状況に関する視聴情報を記憶する記憶部と、コンテンツの視聴要求があった場合、他の承継通信管理装置に対し、コンテンツ視聴中断に関する情報を含む前記視聴情報を記憶しているか否かを調査要求する要求部と、前記調査要求に対する調査結果を受信する受信部と、受信した前記調査結果にコンテンツ視聴中断に関する情報を含む前記視聴情報が含まれている場合、コンテンツの視聴要求を行った前記端末に前記視聴情報に基づく視聴中断したコンテンツの情報を送信する送信部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
開示の装置および方法によれば、異なる事業者のネットワークに接続する端末での中断したコンテンツの視聴再開が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態に係る承継通信管理装置を示した図である。
【図2】第2の実施の形態に係る承継通信管理サーバが適用されるネットワークシステム例を示した図である。
【図3】承継通信管理サーバのハードウェア構成例を示した図である。
【図4】承継通信管理サーバの機能ブロックの一例を示した図である。
【図5】サービス管理情報のデータ構成例を示した図である。
【図6】他の事業者のネットワークに属する承継通信管理サーバのアドレス情報例を示した図である。
【図7】端末の機能ブロックの一例を示した図である。
【図8】端末の機能ブロックの一例を示した図である。
【図9】映像配信サーバの機能ブロックの一例を示した図である。
【図10】メニューサーバの機能ブロックの一例を示した図である。
【図11】承継通信管理サーバの動作を説明するシーケンス図である。
【図12】承継通信管理サーバの動作を説明するシーケンス図である。
【図13】端末の表示画面の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、第1の実施の形態に係る承継通信管理装置を示した図である。図1に示すように、承継通信管理装置1aは、記憶部1aa、要求部1ab、受信部1ac、および送信部1ad,1aeを有している。承継通信管理装置2aも承継通信管理装置1aと同様の要求部、受信部、送信部、および記憶部を有している。図1には、ネットワーク1〜3、配信サーバ4、および端末5,6も示してある。
【0011】
ネットワーク1,2は、異なる事業者が有している。例えば、ネットワーク1は、インターネット接続事業者のネットワークであり、ネットワーク2は、モバイル事業者のネットワークである。ネットワーク3は、例えば、インターネットである。
【0012】
承継通信管理装置1aは、ネットワーク1に属し、ネットワーク1を有する事業者によって管理されている。承継通信管理装置2aは、ネットワーク2に属し、ネットワーク2を有する事業者によって管理されている。承継通信管理装置1a,2aは、ネットワーク3経由でコンテンツを配信する配信サーバ4と、配信されたコンテンツを受信して再生する端末5,6とを含むコンテンツ配信システムに接続されている。
【0013】
端末5は、例えば、ネットテレビであり、インターネット接続事業者のネットワーク1に接続して、配信サーバ4のコンテンツを受信することができる。端末6は、例えば、携帯電話などのモバイル端末であり、モバイル事業者のネットワーク2に接続して、配信サーバ4のコンテンツを受信することができる。
【0014】
承継通信管理装置1aの記憶部1aaは、端末5のユーザのコンテンツ視聴状況に関する視聴情報を記憶する。視聴情報には、例えば、ユーザが端末5を用いて視聴している映像コンテンツの所在情報や再生時間が含まれる。再生時間は、例えば、端末5から逐次報告され、更新される。また、視聴情報には、ユーザが端末5を用いて視聴していた映像コンテンツの中断したときの再生時間が含まれる。承継通信管理装置2aの記憶部も同様に、端末6のユーザのコンテンツ視聴に関する視聴情報を記憶する。
【0015】
要求部1abは、端末5のユーザからコンテンツの視聴要求があった場合、他の事業者のネットワーク2に属する承継通信管理装置2aに対し、ユーザのコンテンツ視聴中断に関する情報を含む視聴情報を記憶しているか否か調査要求する。例えば、要求部1abは、他の事業者のネットワーク2に属する承継通信管理装置2aに対し、コンテンツの視聴を中断したときの再生時間を含む視聴情報を記憶しているか否か調査要求する。
【0016】
受信部1acは、要求部1abの調査要求に対する調査結果を受信する。
送信部1adは、受信部1acの受信した調査結果に、コンテンツ視聴中断に関する情報を含む視聴情報が含まれている場合、コンテンツの視聴要求を行ったユーザの端末5に、受信された視聴情報に基づく視聴中断したコンテンツの情報を送信する。例えば、送信部1adは、受信部1acで受信された視聴情報に基づき、視聴中断したコンテンツの所在情報や視聴中断したときの再生時間を端末5に送信する。
【0017】
送信部1aeは、他の事業者のネットワーク2に属する承継通信管理装置2aからの調査要求に応じて、調査結果を送信する。送信部1aeは、記憶部1aaがユーザのコンテンツ視聴中断に関する情報を含む視聴情報を記憶している場合、その視聴情報を承継通信管理装置2aに送信する。
【0018】
図1の動作について説明する。ユーザAは、端末6を用いて映像コンテンツを視聴したとする。そして、ユーザAは、その視聴を中断したとする。この場合、承継通信管理装置2aの記憶部には、中断したときの再生時間を含む視聴情報が記憶される。
【0019】
ユーザAは、その後、端末5を用いて承継通信管理装置1aに視聴要求を行ったとする。要求部1abは、端末5からコンテンツの視聴要求を受けると、他の事業者のネットワーク2に属する承継通信管理装置2aに対し、ユーザAのコンテンツ視聴中断に関する情報を含む視聴情報を記憶しているか否か調査要求する。
【0020】
受信部1acは、承継通信管理装置2aから調査結果を受信する。送信部1adは、受信部1acの受信した調査結果に、コンテンツ視聴中断に関する情報を含む視聴情報が含まれている場合、受信された視聴情報に基づいてコンテンツの視聴要求を行ったユーザの端末5に、視聴中断したコンテンツの情報を送信する。
【0021】
上記例の場合、承継通信管理装置2aの記憶部には、ユーザAのコンテンツ視聴中断に関する情報を含む視聴情報が記憶されている。従って、送信部1adは、受信部1acで受信された視聴情報に基づき、例えば、視聴中断したコンテンツの所在情報や視聴中断したときの再生時間を端末5に送信する。これにより、端末5は、ユーザAが端末6でコンテンツ視聴を中断した映像コンテンツにアクセスし、視聴中断した位置から再生することが可能となる。
【0022】
このように、承継通信管理装置1aの要求部1abは、端末5のユーザからコンテンツの視聴要求があった場合、他の事業者のネットワーク2に属する承継通信管理装置2aに対し、ユーザのコンテンツ視聴中断に関する情報を含む視聴情報を記憶しているか否か調査要求する。そして、送信部1aeは、受信部1acの受信した調査結果に、コンテンツ視聴中断に関する情報を含む視聴情報が含まれている場合、ユーザの視聴中断したコンテンツの情報をコンテンツの視聴要求を行った端末5に送信するようにした。これにより、ユーザAは、異なる事業者のネットワーク1,2に接続する端末5,6での中断したコンテンツの視聴再開が可能となる。
【0023】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図2は、第2の実施の形態に係る承継通信管理サーバが適用されるネットワークシステム例を示した図である。図2に示すようにネットワークシステムは、ネットワーク10,20,50を有している。ネットワーク10は、例えば、モバイル事業者の有するネットワークである。ネットワーク20は、例えば、インターネット接続事業者の有するネットワークである。ネットワーク50は、例えば、インターネットである。
【0024】
ネットワーク10は、承継通信管理サーバ11および承継再生情報DB(Data Base)12を有している。承継通信管理サーバ11および承継再生情報DB12は、例えば、ネットワーク10を有しているモバイル事業者によって管理されている。
【0025】
ネットワーク20は、承継通信管理サーバ21および承継再生情報DB22を有している。承継通信管理サーバ21および承継再生情報DB22は、例えば、ネットワーク20を有しているインターネット接続事業者によって管理されている。
【0026】
端末31は、例えば、携帯電話などのモバイル端末である。端末31は、モバイル事業者のネットワーク10に接続できる。また、端末31は、ネットワーク10を介してネットワーク50に接続することができる。
【0027】
端末32は、例えば、ネットテレビである。端末32は、インターネット接続事業者のネットワーク20に接続できる。また、端末32は、ネットワーク20を介してネットワーク50に接続することができる。
【0028】
ネットワーク50には、映像配信サーバ41,45、メニューサーバ43,47、映像コンテンツDB42,46、および映像一覧データDB44,48が接続されている。
映像配信サーバ41は、映像コンテンツを配信するストリーミングサーバの機能を有しており、端末31に映像コンテンツを配信する。映像配信サーバ41は、ネットワーク10を介した端末31からの配信要求に応じて、映像コンテンツを配信する。映像コンテンツDB42には、端末31に配信する映像コンテンツが格納されている。
【0029】
メニューサーバ43は、例えば、Web機能を有しており、モバイル端末の端末31に、視聴できる映像コンテンツの映像一覧データを提供する。映像一覧データDB44には、端末31が視聴できる映像コンテンツの映像一覧データが格納されている。
【0030】
映像配信サーバ45は、映像コンテンツを配信するストリーミングサーバの機能を有しており、端末32に映像コンテンツを配信する。映像配信サーバ45は、ネットワーク20を介した端末32からの配信要求に応じて、映像コンテンツを配信する。映像コンテンツDB46には、端末32に配信する映像コンテンツが格納されている。
【0031】
メニューサーバ47は、例えば、Web機能を有しており、ネットテレビの端末32に、視聴できる映像コンテンツの映像一覧データを提供する。映像一覧データDB48には、端末32が視聴できる映像コンテンツの映像一覧データが格納されている。
【0032】
なお、映像配信サーバ41とメニューサーバ43は、1つのサーバで形成してもよい。また、映像配信サーバ45とメニューサーバ47は、1つのサーバで形成してもよい。
また、映像配信サーバ41およびメニューサーバ43は、例えば、ネットワーク10を有しているモバイル事業者が管理していてもよいし、別の通信事業者が管理していてもよい。また、映像配信サーバ45およびメニューサーバ47は、例えば、ネットワーク20を有しているインターネット接続事業者が管理していてもよいし、別の通信事業者が管理していてもよい。
【0033】
図3は、承継通信管理サーバのハードウェア構成例を示した図である。承継通信管理サーバ21は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101には、バス108を介してRAM(Random Access Memory)102と複数の周辺機器が接続されている。
【0034】
RAM102は、承継通信管理サーバ21の主記憶装置として使用される。RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、CPU101による処理に必要な各種データが格納される。
【0035】
バス108に接続されている周辺機器としては、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105、光学ドライブ装置106、および通信インタフェース107がある。
【0036】
HDD103は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。HDD103は、承継通信管理サーバ21の二次記憶装置として使用される。HDD103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、二次記憶装置としては、フラッシュメモリなどの半導体記憶装置を使用することもできる。
【0037】
グラフィック処理装置104には、モニタ111が接続されている。グラフィック処理装置104は、CPU101からの命令に従って、画像をモニタ111の画面に表示させる。モニタ111としては、CRT(Cathode Ray Tube)を用いた表示装置や液晶表示装置などがある。
【0038】
入力インタフェース105には、キーボード112とマウス113とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード112やマウス113から送られてくる信号をCPU101に送信する。なお、マウス113は、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボールなどがある。
【0039】
光学ドライブ装置106は、レーザ光などを利用して、光ディスク114に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク114は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク114には、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。
【0040】
通信インタフェース107は、ネットワーク20に接続されている。通信インタフェース107は、ネットワーク20を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
【0041】
以上のようなハードウェア構成例によって、承継通信の処理機能を実現することができる。なお、図3には承継通信管理サーバ21のハードウェア構成例を示したが、承継通信管理サーバ11も同様のハードウェア構成を有している。
【0042】
図4は、承継通信管理サーバの機能ブロックの一例を示した図である。図4に示すように、承継通信管理サーバ21は、ネットワーク20を介して通信を行う通信部121を有している。また、承継通信管理サーバ21は、ユーザごとの視聴情報を管理し、他の事業者のネットワークに属する承継通信管理サーバに対し、視聴情報を記憶しているか否か調査要求する管理情報制御部122を有している。また、承継通信管理サーバ21は、要求元の端末32に対してWebページの提供等を行うWebサーバ部123を有している。なお、承継通信管理サーバ11も図4と同様の機能ブロックを有しており、その説明を省略する。
【0043】
図5は、サービス管理情報のデータ構成例を示した図である。図5に示すように、サービス管理情報126は、サービス管理情報ID(Identification)、サービスID、ユーザID、状態、視聴情報、端末情報、および帯域情報の欄を有している。サービス管理情報126は、例えば、ユーザが承継通信管理サーバ21に対して映像コンテンツの一覧を要求したときに(映像コンテンツの視聴を開始するときに)、管理情報制御部122によって生成される。サービス管理情報126は、例えば、図3に示したRAM102またはHDD103に形成される。
【0044】
サービス管理情報IDの欄には、サービス管理情報126を識別する識別子が格納される。
サービスIDの欄には、ユーザが視聴しようとするコンテンツの種別が格納される。例えば、ユーザが映像コンテンツを視聴しようとする場合、映像コンテンツである旨の情報が格納される。また、ユーザが音楽コンテンツを視聴しようとする場合、音楽コンテンツである旨の情報が格納される。ユーザIDの欄には、コンテンツを視聴するユーザに割り当てられた識別子が格納される。
【0045】
状態の欄には、ユーザの視聴状態が格納される。例えば、ユーザが映像コンテンツを視聴している場合、状態の欄には、‘再生’が格納される。また、ユーザが映像コンテンツの視聴を中断した場合、状態の欄には、‘中断’が格納される。
【0046】
視聴情報の欄には、ユーザが視聴しているコンテンツの所在情報や、端末31で再生されているコンテンツの再生時間などが格納される。コンテンツの所在情報は、例えば、ユーザが視聴している映像コンテンツのURL(Uniform Resource Locator)である。
【0047】
また、視聴情報の欄には、例えば、ユーザのコンテンツの視聴中断に関する情報が格納される。視聴中断に関する情報は、例えば、ユーザが視聴を中断した映像コンテンツの中断位置の情報である。中断位置の情報は、例えば、ユーザが再生を中断したときの、コンテンツの頭からの相対時刻で示される。
【0048】
また、視聴情報の欄には、ユーザがコンテンツを視聴しているときの音量や、ユーザがコンテンツを視聴している音声チャネル(言語)、字幕表示を利用しているか否かの字幕表示情報が格納される。なお、音量、音声チャネル、および字幕表示情報は、ユーザがコンテンツの視聴を中断した場合、中断時の情報が格納される。例えば、ユーザがコンテンツの視聴を中断したときの音量や音声チャネルが視聴情報の欄に格納される。
【0049】
端末情報の欄には、ユーザがコンテンツの視聴の際に利用する端末の情報が格納される。例えば、ユーザが携帯電話でコンテンツの視聴をする場合、端末情報の欄には、携帯電話という情報が格納される。また、ユーザがネットテレビでコンテンツを視聴する場合、端末情報の欄には、ネットテレビという情報が格納される。
【0050】
帯域情報の欄には、映像配信サーバ41,45から端末31,32に配信されるコンテンツのネットワーク帯域が格納される。
図6は、他の事業者のネットワークに属する承継通信管理サーバのアドレス情報例を示した図である。図6に示すように、アドレス情報127は、ユーザIDおよびサーバの欄を有している。アドレス情報127は、例えば、図3に示したRAM102またはHDD103に形成される。
【0051】
ユーザIDの欄には、ユーザのユーザIDが格納される。サーバの欄には、ユーザがアクセス(コンテンツ視聴要求)できる、他の事業者(承継通信管理サーバ21とは別の事業者)が管理する承継通信管理サーバのIPアドレスが格納される。
【0052】
例えば、図6のアドレス情報127より、ユーザID‘xxxx’のユーザは、承継通信管理サーバ21の他に、IPアドレス‘1xx.2xx.3xx.4xx’,…,‘2xx.3xx.4xx.5xx’の承継通信管理サーバにアクセスできることが分かる。
【0053】
図7は、端末の機能ブロックの一例を示した図である。図7に示すように、端末31は、無線によるパケット通信を行うパケット通信部131、ユーザの操作を受け付ける操作入力部132、およびWebサーバからWebページの閲覧を行うWebブラウザ部133を有している。また、端末31は、配信されたコンテンツを再生するプレーヤ部134およびコンテンツの再生にあたり圧縮されたデータの伸長を行うデコード部135を有している。
【0054】
図8は、端末の機能ブロックの一例を示した図である。図8に示すように、端末32は、ネットワークを介してパケット通信を行う通信部141、ユーザの操作を受け付ける操作入力部142、およびWebサーバからWebページの閲覧を行うWebブラウザ部143を有している。また、端末32は、配信されたコンテンツを再生するプレーヤ部144およびコンテンツの再生にあたり圧縮されたデータの伸長を行うデコード部145を有している。
【0055】
図9は、映像配信サーバの機能ブロックの一例を示した図である。図9に示すように、映像配信サーバ41は、ネットワークを介して通信を行う通信部151および要求元の端末31,32に対して映像コンテンツのストリーミング配信を行う映像配信部152を有している。なお、映像配信サーバ45も図9と同様の機能ブロックを有しており、その説明を省略する。
【0056】
図10は、メニューサーバの機能ブロックの一例を示した図である。図10に示すように、メニューサーバ43は、ネットワークを介して通信を行う通信部161および要求元の端末31,32に対してWebページの提供等を行うWebサーバ部162を有している。なお、メニューサーバ47も図10と同様の機能ブロックを有しており、その説明を省略する。
【0057】
図11、図12は、承継通信管理サーバの動作を説明するシーケンス図である。図11に示す承継通信管理サーバX1,X2は、図2に示していないが、他の事業者の管理するネットワークに存在しているとする。
【0058】
[ステップS1]ユーザAは、端末31を用いて、映像コンテンツの視聴を開始(配信要求)するとする。端末31の操作入力部132は、ユーザAからの配信要求を受け付け、Webブラウザ部133は、ネットワーク10の承継通信管理サーバ11に映像コンテンツの配信要求を行う。
【0059】
承継通信管理サーバ11のWebサーバ部は、端末31からの配信要求を受けて、メニューサーバ43にユーザAが視聴できる映像コンテンツの一覧を送信するよう要求する。Webサーバ部は、メニューサーバ43から受信した映像コンテンツの一覧を端末31に送信する。
【0060】
端末31のWebブラウザ部133は、承継通信管理サーバ11から受信した映像コンテンツの一覧を表示画面に表示し、ユーザAから視聴したい映像コンテンツの選択を受け付ける。Webブラウザ部133は、ユーザAの選択した映像コンテンツが配信されるよう、映像配信サーバ41に配信要求する。プレーヤ部134は、映像配信サーバ41から配信される映像コンテンツを再生する。
【0061】
また、承継通信管理サーバ11の管理情報制御部は、端末31からの配信要求を受けて、図5で説明したサービス管理情報126を生成する。ここでは、管理情報制御部は、ユーザAに対してサービス管理情報ID‘1’を生成し、サービス管理情報IDの欄に格納したとする。
【0062】
また、映像コンテンツのコンテンツ種別を、例えば、‘1111’とする。管理情報制御部は、サービスIDの欄に‘1111’を格納する。
また、ユーザAのユーザIDは、例えば、‘aaaa’であるとする。管理情報制御部は、ユーザIDの欄に‘aaaa’を格納する。また、ユーザAは、映像コンテンツを再生するので、管理情報制御部は、状態の欄に‘再生’を格納する。
【0063】
また、端末31のプレーヤ部134は、再生状況を承継通信管理サーバ11に報告する。承継通信管理サーバ11の管理情報制御部は、端末31からの報告を受けて、視聴情報の欄にユーザAが視聴している映像コンテンツの所在情報や、ユーザAが映像コンテンツを視聴しているときの音量、音声チャネル、字幕表示情報を視聴情報の欄に格納する。また、管理情報制御部は、端末31からの報告により、視聴情報の欄の再生時間を逐次更新する。
【0064】
また、管理情報制御部は、端末31からの配信要求の際に受信した端末情報を端末情報の欄に格納する。例えば、管理情報制御部は、端末31は携帯電話である旨の情報を端末情報の欄に格納したとする。また、管理情報制御部は、端末31からの再生状況の報告に基づいて、帯域情報の欄に端末31が受信している映像コンテンツのネットワーク帯域を格納する。
【0065】
[ステップS2]承継通信管理サーバ11の管理情報制御部は、ステップS1で生成したサービス管理情報ID‘1’を端末31に送信する。
[ステップS3]ユーザAは、端末31で視聴している映像コンテンツの視聴を中断したとする。端末31の操作入力部132は、ユーザAからの視聴中断を受け付け、Webブラウザ部133は、承継通信管理サーバ11に対し、サービス中断の通知を行う。Webブラウザ部133は、サービス中断の通知を行う際、承継通信管理サーバ11から通知されたサービス管理情報ID‘1’を送信する。
【0066】
[ステップS4]承継通信管理サーバ11の管理情報制御部は、端末31の視聴中断処理を行う。管理情報制御部は、サービス管理情報ID‘1’のサービス管理情報の状態の欄を‘中断’にする。また、管理情報制御部は、視聴情報の欄に中断情報を格納する。例えば、管理情報制御部は、ユーザが再生を中断したときの中断時間を格納する。
【0067】
[ステップS5]ユーザAは、端末31で視聴を中断していた映像コンテンツの視聴を、端末32で再開するとする。例えば、ユーザAは、端末32を用いてネットワーク20のインターネット接続事業者のポータルサイトにアクセスする。ユーザAは、ポータルサイトに表示されている視聴再開ボタンをクリックする。端末31の操作入力部132は、ユーザAからの視聴再開ボタンのクリック操作を受け付け、Webブラウザ部133は、ネットワーク20の承継通信管理サーバ21に映像コンテンツの配信要求(配信再開要求)を行う。
【0068】
承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、端末32からの配信要求を受けて、図5で説明したサービス管理情報126を生成する。ここでは、管理情報制御部122は、ユーザAに対してサービス管理情報ID‘2’を生成し、サービス管理情報IDの欄に格納したとする。また、ユーザAは、映像コンテンツの配信再開要求を行うので、管理情報制御部122は、サービス管理情報126のサービスIDの欄に‘1111’を格納する。
【0069】
[ステップS6]承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、ステップS5で生成したサービス管理情報ID‘2’とサービスID‘1111’とを端末32に送信する。
【0070】
[ステップS7]端末32のWebブラウザ部143は、承継通信管理サーバ21からサービス管理情報ID‘2’とサービスID‘1111’を受信すると、ユーザAのユーザID‘aaaa’とサービスID‘1111’とを承継通信管理サーバ21に送信する。
【0071】
[ステップS8]承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、他の事業者の管理する承継通信管理サーバに、サービス中断情報の有無の調査要求を行う。すなわち、管理情報制御部122は、他の事業者のネットワークに属する承継通信管理サーバに対し、ユーザAが視聴中断した情報を含む視聴情報を記憶しているか否か調査要求する。管理情報制御部122は、調査要求する際、ユーザAのユーザIDおよびステップS7で受信したサービスIDを他の承継通信管理サーバに送信する。
【0072】
管理情報制御部122は、図6で説明したアドレス情報127を参照し、同報通信方式により調査要求を行う。例えば、アドレス情報127のユーザIDの欄の‘aaaa’に対応するサーバの欄に、承継通信管理サーバ11,X1,X2のIPアドレスが格納されているとする。この場合、管理情報制御部122は、承継通信管理サーバ11に対し、サービス中断情報の有無の調査要求を行う。また、以下のステップS10,S12で説明するように、承継通信管理サーバX1,X2に対しても、サービス中断情報の有無の調査要求を行う。
【0073】
[ステップS9]承継通信管理サーバ11の管理情報制御部は、承継通信管理サーバ21からの調査要求を受けて、ユーザAのサービス中断情報を記憶しているか調査する。管理情報制御部は、承継通信管理サーバ21から受信したユーザIDおよびサービスIDに基づいてサービス管理情報を参照し、ユーザAのサービス中断情報を記憶しているか調査する。
【0074】
管理情報制御部は、ユーザAのサービス中断情報の調査結果を生成する。例えば、管理情報制御部は、ユーザAのサービス中断情報の記憶の有無の調査結果を生成する。このとき、管理情報生成部は、ユーザAのサービス中断情報を記憶している場合、ユーザAのサービス管理情報IDとユーザAの視聴情報とを調査結果に含める。
【0075】
なお、承継通信管理サーバ11は、ステップS4の処理で、ユーザID‘aaaa’およびサービスID‘1111’のサービス中断情報を記憶している。従って、承継通信管理サーバ11の管理情報制御部は、ユーザAのサービス中断情報を記憶している旨の調査結果と、ユーザAのサービス管理情報ID‘1’と、ユーザAの視聴情報とを承継通信管理サーバ21に送信する。
【0076】
[ステップS10]承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、ステップS8と同様にして、承継通信管理サーバX1に対し、サービス中断情報の有無の調査要求を行う。
【0077】
[ステップS11]承継通信管理サーバX1の管理情報制御部は、承継通信管理サーバ21からの調査要求を受けて、ユーザAのサービス中断情報を記憶しているか調査する。ここでは、承継通信管理サーバX1は、ユーザAのサービス中断情報を記憶していないので、記憶していない旨の調査結果を承継通信管理サーバ21に送信する。
【0078】
[ステップS12]承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、ステップS8と同様にして、承継通信管理サーバX2に対し、サービス中断情報の有無の調査要求を行う。
【0079】
[ステップS13]承継通信管理サーバX2の管理情報制御部は、承継通信管理サーバ21からの調査要求を受けて、ユーザAのサービス中断情報を記憶しているか調査する。ここでは、承継通信管理サーバX2は、ユーザAのサービス中断情報を記憶していないので、記憶していない旨の調査結果を承継通信管理サーバ21に送信する。
【0080】
[ステップS14]承継通信管理サーバ21のWebサーバ部123は、ユーザAが端末32で視聴することができる映像コンテンツのメニューをメニューサーバ43に対し要求する。
【0081】
[ステップS15]メニューサーバ43のWebサーバ部162は、ユーザAが視聴することができる映像コンテンツのメニューを承継通信管理サーバ21に送信する。
なお、図11、図12のシーケンスでは、ユーザAがポータルサイトの視聴再開ボタンをクリックすると、ユーザAの視聴中断した映像コンテンツの一覧を端末32に表示するだけでなく、ユーザAが端末32で視聴することができる映像コンテンツの一覧も端末32に表示するようになっている。そのため、承継通信管理サーバ21は、ステップS14,S15でユーザAの視聴することができる映像コンテンツのメニューを取得するようになっている。もちろん、ユーザAがポータルサイトの視聴再開ボタンをクリックした場合、ユーザAの視聴中断した映像コンテンツの一覧のみを端末32に表示するようにしてもよい。この場合、ステップS14,S15の処理は不要となる。
【0082】
[ステップS16]承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、ステップS9で受信したユーザAの視聴情報と、ステップS15で受信した映像コンテンツのメニューとに基づき、ユーザAが視聴できる映像コンテンツの一覧情報を生成する。
【0083】
[ステップS17]承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、ステップS16で生成したコンテンツ一覧情報を端末32に送信する。
コンテンツ一覧情報には、例えば、ユーザAが端末32で視聴することができる映像コンテンツのコンテンツ名やURLなどの所在情報が含まれている。これらの情報は、ステップS15のメニュー応答で得られる。
【0084】
また、コンテンツ一覧情報には、ユーザAの視聴中断したサービス管理情報IDと視聴情報とが含まれる。上記例の場合、ステップS9で受信したサービス管理情報ID‘1’と視聴情報とが含まれる。
【0085】
端末32のWebブラウザ部143は、受信したコンテンツ一覧情報に基づき、ユーザAが視聴可能なコンテンツを画面に一覧表示する。例えば、Webブラウザ部143は、ユーザAが視聴を中断した映像コンテンツの一覧と、ユーザAが端末32を用いて視聴することができる映像コンテンツの一覧とを画面に表示する。
【0086】
図13は、端末の表示画面の一例を示した図である。図13には、端末32の表示画面171が示してある。表示画面171に示すように、端末32には、ユーザAが視聴することができる‘視聴可能映像一覧’と、ユーザAが視聴を中断し、視聴を再開できる‘継続視聴一覧’とが表示されている。表示画面171の‘視聴可能映像一覧’に示す‘ドラマ#1’などのコンテンツ情報は、例えば、ステップS14,S15で得られ、‘継続視聴一覧’に示す‘ドラマ#8’のコンテンツ情報は、例えば、ステップS8〜S13で得られたものである。なお、表示画面171では、継続視聴一覧が1つしか示していないが、ユーザAが視聴中断した映像コンテンツが複数あれば、複数表示されることになる。
【0087】
図12の説明に戻る。
[ステップS18]ユーザAは、端末32に表示された映像コンテンツ一覧の中から、視聴したい映像コンテンツを選択する。端末32のWebブラウザ部143は、ユーザAが視聴選択した映像コンテンツの配信要求を映像配信サーバ45に対して行う。または、端末32のWebブラウザ部143は、ユーザAが視聴選択した映像コンテンツの情報を承継通信管理サーバ21に送信する。
【0088】
例えば、ユーザAは、表示画面171において、ドラマ#1を選択したとする。この場合、端末32のWebブラウザ部143は、ドラマ#1に対応するURLに基づき、映像配信サーバ45に対して、ドラマ#1の映像コンテンツの配信要求を行う。
【0089】
また、例えば、ユーザAは、表示画面171において、ドラマ#8を選択したとする。この場合、端末32のWebブラウザ部143は、ドラマ#8の視聴するネットワークを移行する前のサービス管理情報ID、移行後のサービス管理情報ID、およびドラマ#8の視聴情報を承継通信管理サーバ21に送信する。例えば、Webブラウザ部143は、ステップS17で受信した移行前のサービス管理情報ID‘1’、ステップS6で受信した移行後のサービス管理情報ID‘2’、およびステップS17で受信した視聴情報を承継通信管理サーバ21に送信する。
【0090】
以下では、ユーザAは、端末32に表示された映像コンテンツ一覧の中から、視聴中断した映像コンテンツを選択したとする。
[ステップS19]承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、中断元の承継通信管理サーバ11に対し、ネットワーク帯域情報の要求を行う。このとき、管理情報制御部122は、ステップS18で受信した中断前のサービス管理情報IDを承継通信管理サーバ11に送信する。
【0091】
[ステップS20]承継通信管理サーバ11の管理情報制御部は、ステップS19で受信したサービス管理情報IDに基づき、ユーザAの帯域情報を取得する。管理情報制御部は、取得した帯域情報を承継通信管理サーバ21に送信する。
【0092】
承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、受信した帯域情報のネットワーク帯域で、端末32が中断した映像コンテンツを再生できるか否か判断する。管理情報制御部122は、端末32が映像コンテンツを再生できないと判断した場合、その旨を端末32に送信する。または、管理情報制御部122は、端末32が再生することができる、中断したコンテンツと同じコンテンツを配信できる映像配信サーバのURLを端末32に通知する。
【0093】
なお、映像コンテンツを再生できない場合は、例えば、ネットテレビから携帯電話に視聴を移行したときに起こり得る。例えば、携帯端末のネットワーク帯域がネットテレビのネットワーク帯域より小さい場合、携帯端末は、映像コンテンツを再生できない場合が生じる。以下では、端末32は、視聴中断した映像コンテンツを再生できるとする。
【0094】
[ステップS21]承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、承継通信管理サーバ11にユーザAのサービス管理情報削除要求を行う。このとき、管理情報制御部122は、ステップS18で受信したサービス管理情報IDを送信する。例えば、管理情報制御部122は、サービス管理情報ID‘1’を承継通信管理サーバ11に送信する。
【0095】
承継通信管理サーバ11の管理情報制御部は、承継通信管理サーバ21から受信したサービス管理情報IDのサービス管理情報を削除する。例えば、管理情報制御部は、ステップS1で生成したサービス管理情報ID‘1’のサービス管理情報を削除する。
【0096】
[ステップS22]承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、承継通信管理サーバ11からサービス管理情報削除応答を受信する。管理情報制御部122は、サービス管理情報削除応答を受信すると、ステップS18で受信した視聴情報を、ステップS5で生成したサービス管理情報に格納する。すなわち、管理情報制御部122は、ユーザAからの視聴再開要求によって生成したサービス管理情報の視聴情報を、中断前の視聴情報にする。これにより、承継通信管理サーバ21は、承継通信管理サーバ21で管理されていたユーザAのサービス管理情報を引き継ぐ。
【0097】
[ステップS23]端末32のWebブラウザ部143は、映像配信サーバ41に対し、ステップS18で選択された映像コンテンツの配信要求を行う。端末32のWebブラウザ部143は、ステップS17で受信した視聴情報に基づき、ユーザAが視聴中断した位置から映像コンテンツを配信するよう配信要求を行う。
【0098】
なお、Webブラウザ部143は、ユーザAが視聴中断した中断位置よりも所定時間前の中断位置から映像コンテンツを配信するよう配信要求を行ってもよい。例えば、Webブラウザ部143は、ユーザAが視聴中断した中断位置よりも5秒前の中断位置から映像コンテンツを配信するよう配信要求を行ってもよい。
【0099】
[ステップS24]映像配信サーバ41の映像配信部152は、端末32から配信要求のあった映像コンテンツを端末32に配信する。端末32のプレーヤ部144は、映像配信サーバ41から配信された映像コンテンツを再生する。
【0100】
このように、承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、端末32のユーザAから映像コンテンツの視聴要求があった場合、他の事業者のネットワークに属する承継通信管理サーバ11,X1,X2に対し、ユーザAのコンテンツ視聴中断に関する情報を含む視聴情報を記憶しているか否か調査要求する。そして、管理情報制御部122は、受信した調査結果に、コンテンツ視聴中断に関する情報を含む視聴情報が含まれている場合、ユーザの視聴中断したコンテンツの情報をコンテンツの視聴要求を行った端末32に送信するようにした。これにより、ユーザAは、異なる事業者のネットワークに接続する端末32での中断したコンテンツの視聴再開が可能となる。
【0101】
また、承継通信管理サーバ21の管理情報制御部122は、承継通信管理サーバ11に対し、サービス管理情報を削除するよう要求する。そして、承継通信管理サーバ21は、承継通信管理サーバ11のユーザAの中断情報を引き継ぐ。これにより、ユーザAは、承継通信管理サーバ21で映像コンテンツの視聴を中止し、他の事業者のネットワークに属する承継通信管理サーバに中断した映像コンテンツの視聴再開をすることができる。
【符号の説明】
【0102】
1〜3 ネットワーク
1a,2a 承継通信管理装置
1aa 記憶部
1ab 要求部
1ac 受信部
1ad,1ae 送信部
4 配信サーバ
5,6 端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを配信する配信サーバと前記コンテンツを受信して再生する端末とを含むコンテンツ配信システムに接続される継承通信管理装置において、
前記端末のコンテンツ視聴状況に関する視聴情報を記憶する記憶部と、
コンテンツの視聴要求があった場合、他の承継通信管理装置に対し、コンテンツ視聴中断に関する情報を含む前記視聴情報を記憶しているか否かを調査要求する要求部と、
前記調査要求に対する調査結果を受信する受信部と、
受信した前記調査結果にコンテンツ視聴中断に関する情報を含む前記視聴情報が含まれている場合、コンテンツの視聴要求を行った前記端末に前記視聴情報に基づく視聴中断したコンテンツの情報を送信する送信部と、
を有することを特徴とする承継通信管理装置。
【請求項2】
前記視聴情報は、前記端末のユーザごとに管理されるサービス管理情報に含まれ、
前記調査結果にコンテンツ視聴中断に関する情報を含む前記視聴情報が含まれている場合、前記調査結果を送信した前記他の承継通信管理装置に、前記サービス管理情報の削除を要求する削除要求部をさらに有することを特徴とする請求項1記載の承継通信管理装置。
【請求項3】
前記要求部は、前記他の承継通信管理装置に調査要求をする際、ユーザのユーザ識別子とユーザが視聴するコンテンツのコンテンツ種別を示すサービス識別子とを前記他の承継通信管理装置に送信することを特徴とする請求項1または2に記載の承継通信管理装置。
【請求項4】
前記視聴情報には、前記端末で視聴していたコンテンツの中断位置を示す中断位置情報が含まれ、
前記送信部は、コンテンツの視聴要求を行った前記端末に前記中断位置情報を送信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の承継通信管理装置。
【請求項5】
ユーザごとにアクセスできる前記他の承継通信管理装置のアドレス情報を記憶したアドレス情報記憶部をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の承継通信管理装置。
【請求項6】
前記要求部は、前記アドレス情報記憶部を参照して前記他の承継通信管理装置に対し調査要求を行うことを特徴とする請求項5記載の承継通信管理装置。
【請求項7】
コンテンツを配信する配信サーバと前記コンテンツを受信して再生する端末とを含むコンテンツ配信システムに接続される継承通信管理装置の承継通信管理方法において、
コンテンツの視聴要求があった場合、他の承継通信管理装置に対し、コンテンツ視聴中断に関する情報を含む前記視聴情報を記憶しているか否かを調査要求し、
調査要求に対する調査結果を受信し、
受信した前記調査結果にコンテンツ視聴中断に関する情報を含む前記視聴情報が含まれている場合、コンテンツの視聴要求を行った前記端末に前記視聴情報に基づく視聴中断したコンテンツの情報を送信する、
ことを特徴とする承継通信管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−182631(P2012−182631A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43805(P2011−43805)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成22年度、独立行政法人情報通信研究機構、「端末プラットフォーム技術に関する研究開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】