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抗CTLA−4抗体の使用
説明

抗CTLA−4抗体の使用

本発明は、幹細胞移植を受けた哺乳動物に、有効量のヒト抗CTLA−4抗体を投与することによる、幹細胞移植を受けた哺乳動物における癌の治療に関する。幹細胞移植は、同種幹細胞移植でもよいし、または、自己幹細胞移植でもよく、さらに、化学療法のような予備的な治療を先に行ってもよい。本発明の方法は、追加の癌治療と併用してもよい。さらに、本発明は、少なくとも10mg/kgのヒト抗CTLA−4抗体、より好ましくは約15〜20mg/kgの抗体を用いた癌の治療に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒト遺伝子から誘導されたアミノ酸配列を有する抗CTLA−4抗体を含む組成物、ならびに、癌の治療のためのそれらの使用、および、幹細胞移植との併用に関する。
【背景技術】
【0002】
CTLA−4(細胞傷害性Tリンパ球抗原−4)は、T細胞の活性化をダウンレギュレートし、免疫恒常性を維持するように作用するタンパク質の免疫グロブリン(Ig)スーパーファミリーの一種である。特に、CD28とCTLA−4とは、対立するシグナルを運び、これらは、T細胞により統合され、抗原に対する応答を決定すると考えられている。抗原によるT細胞受容体の刺激の結果は、CD28副刺激シグナル、同様に、CTLA−4から誘導された阻害シグナルによって調節される。またこれは、T細胞上のCD28またはCTLA−4と、抗原提示細胞で発現されるB7分子との相互作用によっても決定される。
【0003】
Kwon等.PNAS USA 94:8099〜103(1997年)は、インビボでのCTLA−4の抗体媒介性の遮断は、抗前立腺癌免疫反応を強化することを実証している。Yang等.Cancer Res 57:4036〜41(1997年)は、インビトロおよびインビボでの結果に基づき、腫瘍を有する動物におけるCTLA−4の遮断は、それらの抗腫瘍T細胞応答を生産する能力を強化することを見出した;このモデルにおいて、強化された作用は、腫瘍成長の初期段階に制限された。Hurwitz等.Proc Natl Acad Sci USA 95:10067〜71(1998年)は、CTLA−4遮断とワクチンとの組み合わせ(顆粒球マクロファージコロニー刺激因子を発現するSM1細胞で構成される)を用いており、いずれかの治療単独では効果がないにもかかわらず親のSM1腫瘍の退縮を誘導する。
【0004】
Allison等の米国特許第5,811,097号では、腫瘍細胞成長を減少させるためのCTLA−4ブロッキング剤の投与が述べられている。WO00/37504(2000年6月29日に公開)では、ヒト抗CTLA−4抗体、および、癌の治療におけるこれら抗体の使用が述べられている。WO01/14424(2001年3月1日に公開)では、追加のヒト抗CTLA−4抗体、および、癌の治療におけるこのような抗体の使用が述べられている。WO93/00431(1993年1月7日に公開)では、細胞と、CTLA4Ig融合タンパク質と反応性を有するモノクローナル抗体との相互作用の調節が述べられている。WO00/32231(2000年6月8日に公開)では、T細胞を刺激するためのCTLA−4ブロッキング剤と腫瘍ワクチンとの組み合わせが述べられている。WO03/086459では、CTLA−4抗体を用いて記憶応答を促進する方法が述べられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、抗CTLA−4抗体を用いた癌の治療方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態において、本発明は、10mg/kgより多い量の抗CTLA−4抗体を、単回投与または複数回投与することによる、哺乳動物における癌の治療方法に関する。
【0007】
その他の形態において、本発明は、幹細胞移植を受けた哺乳動物における癌の治療方法
に関し、本方法は、上記哺乳動物にヒト抗CTLA−4抗体の有効量を投与することを含む。
【0008】
さらにその他の形態において、本発明は、哺乳動物における癌の治療方法に関し、本方法は、(i)哺乳動物において幹細胞移植を行う工程、および、(ii)ヒト抗CTLA−4抗体の有効量を投与する工程を含む。好ましくは、哺乳動物はヒトである。幹細胞移植は、同種幹細胞移植でもよいし、または、自己幹細胞移植でもよい。
【0009】
さらなる形態において、本発明は、哺乳動物における癌の治療方法に関し、本方法は、(i)哺乳動物に化学療法を投与する工程;(ii)幹細胞移植を行う工程、および、(iii)ヒト抗CTLA−4抗体の有効量を投与する工程を含む。幹細胞移植は、同種幹細胞移植でもよいし、または自己幹細胞移植でもよく、化学療法は、高用量の化学療法でもよい。
【0010】
〔図面の簡単な説明〕
図1A〜Wは、抗CTLA−4抗体4.1.1;4.8.1;4.13.1;6.1.1、および、11.2.1の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【0011】
図2A〜Cは、推測の重鎖クローン4.1.1、4.8.1、4.14.3、6.1.1、3.1.1、4.10.2、4.13.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1、および、12.9.1.1と、生殖細胞系DP−50(3−33)のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。生殖細胞系からの変化は太字で示される。
【0012】
図3は、推測のクローン2.1.3の重鎖配列と、生殖細胞系DP−65(4−31)のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。生殖細胞系からの変化は太字で示され、CDRは下線で示される。
【0013】
図4A〜Bは、推測のクローン4.1.1、4.8.1、4.14.3、6.1.1、4.10.2、および、4.13.1のカッパ軽鎖配列と、生殖細胞系A27のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。生殖細胞系からの変化は太字で示され、CDRは下線で示される。
【0014】
図5は、推測のクローン3.1.1、11.2.1、11.6.1、および、11.7.1のカッパ軽鎖配列と、生殖細胞系O12のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。生殖細胞系からの変化は太字で示され、CDRは下線で示される。
【0015】
図6は、推測のクローン2.1.3のカッパ軽鎖配列と、生殖細胞系A10/A26のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。生殖細胞系からの変化は太字で示され、CDRは下線で示される。
【0016】
図7は、推測のクローン12.3.1のカッパ軽鎖配列と、生殖細胞系A17のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。生殖細胞系からの変化は太字で示され、CDRは下線で示される。
【0017】
図8は、推測のクローン12.9.1のカッパ軽鎖配列と、生殖細胞系A3/A19のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。生殖細胞系からの変化は太字で示され、CDRは下線で示される。
【0018】
図9A〜Lは、抗CTLA−4抗体4.1.1(図9A)、4.8.1(図9B)、4.14.3(図9C)、6.1.1(図9D)、3.1.1(図9E)、4.10.2(図9F)、
2.1.3(図9G)、4.13.1(図9H)、11.6.1(図9I)、11.7.1(図9J)、12.3.1.1(図9K)、および、12.9.1.1(図9L)の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【0019】
〔発明の詳細な説明〕
本明細書で引用された全ての特許、特許出願、出版物およびその他の参考文献は、その全体を参照により本明細書に加入する。
【0020】
一形態において、本発明は、10mg/kgより多い量のヒト抗CTLA−4抗体を、哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における癌の治療方法に関する。好ましくは、哺乳動物はヒトである。治療しようとする癌の例は、乳癌、例えば転移性乳癌、肺癌、例えば小細胞肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頚部癌、黒色腫、例えば皮膚または眼球内の悪性黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門領域の癌、胃癌、結腸癌、精巣癌、子宮癌、ファロピウス管の癌腫、子宮内膜の癌腫、子宮頚の癌腫、膣の癌腫、陰門の癌腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、例えば急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、小児の充実性腫瘍、リンパ球性リンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿道癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄軸の腫瘍、脳幹グリオーマ、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮癌、扁平上皮癌、T細胞リンパ腫、環境により誘導された癌、例えばアスベストにより誘導された癌、骨髄腫、神経芽細胞腫、小児肉腫、および、前記癌の組み合わせである。具体的な実施形態において、充実性腫瘍、例えば乳癌(例えば転移性乳癌)、精巣癌、卵巣癌、小細胞肺癌、神経芽細胞腫、および、小児肉腫が治療される。その他の実施形態において、癌は黒色腫であり、哺乳動物はヒトである。その他の実施形態において、癌は、前立腺癌であり、哺乳動物はヒトである。
【0021】
本明細書で用いられる用語「〜を治療すること」は、特に他の指定がない限り、このような用語が適用される障害または状態、または、このような障害または状態の1またはそれ以上の症状の進行を、元に戻すこと、緩和すること、阻害するを意味する。用語「治療」は、本明細書で用いられるように、特に他の指定がない限り、上記で定義された「〜を治療すること」と同様に、治療する行為を意味する。癌治療の行為は、延命、無病生存(再発までの期間)、奏功率、奏功期間および/または無増悪期間のような病気の終結を観察することによってモニターすることが可能性である。
【0022】
癌を治療するために、本明細書で説明されている抗体は、以下で説明されているようにして投与してもよく、例えば10mg/kgより多い量である。いくつかの実施形態において、抗体の量は、10mg/kgより多い量〜21mg/kg、例えば10.5mg/kg〜21mg/kg、または、11mg/kg〜21mg/kg、または、例えば10mg/kgより多い量〜18mg/kg、例えば10.5mg/kg〜18mg/kg、または、11mg/kg〜18mg/kgであり得る。その他の実施形態において、抗体の量は、少なくとも15mg/kgであり、例えば15mg/kgである。その他の実施形態において、抗体の量は、約20mg/kgである。本抗体は、単回投与してもよいし、または、複数回投与してもよい。例えば、少なくとも1回の用量、または、少なくとも3、6または12回の用量を投与してもよい。上記用量は、例えば、2週間毎、毎月、3ヶ月毎、6ヶ月毎、または、毎年投与してもよい。
【0023】
本発明の方法はまた、幹細胞移植を受けた哺乳動物における癌の治療に関し、本方法は、幹細胞移植と組み合わせた癌治療に有効な量のヒト抗CTLA−4抗体のある量を、上記哺乳動物に投与することを含む。治療しようとする癌の例は、乳癌、例えば転移性乳癌、肺癌、例えば小細胞肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頚部癌、黒色腫、例えば皮膚または眼球内の悪性黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門領域の癌、胃癌、結腸癌、精巣癌、子宮癌、ファロピウス管の癌腫、子宮内膜の癌腫、子宮頚の癌腫、膣の癌腫、陰門の癌腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、例えば急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、小児の充実性腫瘍、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿道癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系の新生物(CNS)、原発性CNSリンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄軸の腫瘍、脳幹グリオーマ、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮癌、扁平上皮癌、T細胞リンパ腫、環境により誘導された癌、例えばアスベストにより誘導された癌、骨髄腫、神経芽細胞腫、小児肉腫、および、前記癌の組み合わせである。好ましくは、充実性腫瘍、例えば乳癌(例えば転移性乳癌)、精巣癌、卵巣癌、小細胞肺癌、神経芽細胞腫、および、小児肉腫が治療される。好ましくは、上記哺乳動物はヒトである。
【0024】
組み合わせの治療において、本明細書で説明されている抗体は、以下でさらに説明されているように投与してもよく、例えば、少なくとも1mg/kg、少なくとも5mg/kg、少なくとも10mg/kg、または、少なくとも15mg/kgの量で投与してもよい。本抗体は、単回投与してもよいし、または、複数回投与してもよい。例えば、少なくとも1回の用量、または、少なくとも3、6または12回の用量を投与してもよい。上記用量は、例えば、2週間毎、毎月、3ヶ月毎、6ヶ月毎、または、毎年投与してもよい。初回の用量は、哺乳動物の免疫系が移植から回復したの後に、例えば、移植後1〜12ヶ月の期間中に投与してもよい。具体的な実施形態において、初回の用量は、移植後1〜3ヶ月、または、1〜4ヶ月の期間で投与される。患者は、以下で説明されているようにして幹細胞移植、および、予備的な治療を受けていてもよい。
【0025】
本発明はまた、哺乳動物における癌の治療方法に関し、本方法は、(i)哺乳動物において幹細胞移植を行う工程、および、(ii)ヒト抗CTLA−4抗体の有効量を投与する工程を含む。好ましくは、上記哺乳動物はヒトである。幹細胞移植は、同種幹細胞移植でもよいし、または自己幹細胞移植でもよい。
【0026】
本明細書で用いられる用語「幹細胞移植」は、哺乳動物に造血幹細胞を注入することを意味し、この幹細胞は、体内のあらゆる適切な幹細胞の原料から誘導することができる。従って、幹細胞は、例えば、骨髄、骨髄から流動した後の末梢循環(例えば血液)または胎児性の源、例えば胎児組織組織、胎児循環および臍帯血から誘導されてもよい。
【0027】
本明細書で用いられる「骨髄移植」は、幹細胞移植の一つの形態である。
「同種幹細胞移植」は、免疫学的に同一ではないドナーとレシピエントを用いる。
「自己幹細胞移植」は、患者自身の幹細胞の採取と貯蔵を含み、それに続いて自己輸血が伴われる。このアプローチは、一般的に、高用量の骨髄破壊的な療法の後に行われる。
【0028】
幹細胞移植は、当業界既知の方法に従って行ってもよい。このような方法いくつかのは、F.R.Appelbaurn,Bone Marrow and Stem Cell Transplantation,第14章,Harrison's Principles of Internal Medicine中,Eugene Braunwald等,編集者(マグローヒル・プロフェッショナル(McGraw−Hill Professional);第15版,2001年2月16日)で説明されており、これは、参照により本明細書に加入する。
【0029】
従って、骨髄は、ドナーに全身麻酔または脊椎麻酔を施し、ドナーの後方、ときには前方の腸骨稜から採取してもよい。典型的には、10〜15mL/kgの骨髄を吸引し、ヘ
パリン化された媒体中に置き、0.3および0.2mmのスクリーンによってろ過し、脂肪と骨棘を除去する。例えば、同種移植では、1キログラムあたり約1.5〜5×108個の有核の骨髄細胞が採取可能である。採取された骨髄は、臨床症状に応じてさらに加工してもよく、例えば、ABO不適合移植での溶血を予防するために赤血球を除去することによって、移植片対宿主疾患(GVHD)を予防するためにドナーT細胞を除去することによって、または、自家移植においてコンタミネーションした可能性のある腫瘍細胞の除去を試みることによって加工される。
【0030】
その他の実施形態において、幹細胞を骨髄から可動化(mobilize)してもよく、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、または、骨髄から末梢循環への幹細胞の動きを誘導するその他の因子(例えばIL−8)でドナーを処理することによってなされる。いくつかの実施形態において、末梢血液幹細胞は、ドナーを造血成長因子で処理した後に採取され、または、自家移植の場合は、化学療法と成長因子とを組み合わせて治療した後に採取されることもある。
【0031】
可動化(mobilization)に続いて、幹細胞は、あらゆる適切な細胞フェレーシス技術(白血球フェレーシス)により、例えば、CS3000ブラッド・セル・セパレーター(R)(CS3000 Blood Cell Separator(R),バクスター・ヘルスケア・コーポレーション(Baxter Healthcare Corporation,ディアフィールド,イリノイ州))などの市販の血液採取装置を用いて、末梢血液から採取してもよい。CS3000ブラッド・セル・セパレーター(R)を用いてアフェレーシスを行う方法は、Williams等.Bone Marrow Transplantation 5:129〜33(1990年)、および、Hillyer等,Transfusion 33:316〜21(1993年)で説明されており、これらはいずれも、参照により本明細書に加入する。
【0032】
幹細胞移植は、当業界既知の方法に従って投与してもよく、例えば静脈注射によってである。移植のための幹細胞は、大量中心静脈カテーテルを介して注入してもよい。
【0033】
具体的な実施形態において、幹細胞移植の前に、準備的な処方計画が作製される。移植の直前に哺乳動物に施される準備的な治療計画は、哺乳動物の基礎疾患をなくす、または、同種移植の場合は、哺乳動物を適切に免疫抑制して移植された幹細胞の拒絶反応を防ぐように計画されてもよい。それゆえに、適切な処方計画は、病気の状態および骨髄の原料に依存する。このような処方計画は、哺乳動物への化学療法および/または全身放射線照射の投与を含んでいてもよい。
【0034】
従って、本発明はまた、哺乳動物における癌の治療方法に関し、本方法は、(i)哺乳動物に化学療法剤を投与する工程;(ii)幹細胞移植を行う工程、および、(iii)ヒト抗CTLA−4抗体の有効量を投与する工程を含む。好ましくは、哺乳動物はヒトである。幹細胞移植は、同種幹細胞移植でもよいし、または自己幹細胞移植でもよい。
【0035】
化学療法剤は、例えば、あらゆる細胞毒性の薬物であってよく、例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、ブスルファン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、エピルビシン、エトポシド、フルダラビン、ゲムシタビン、イフォスファミド、イリノテカン、メルファラン、メトトレキセート、パクリタキセル、テニポシド、トポテカン、チオテパ、または、それらの組み合わせである。一般的に、化学療法剤は、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、抗代謝産物、挿入型の抗生物質、細胞周期阻害剤、酵素、および、トポイソメラーゼ阻害剤からなる群より選択される。有糸分裂阻害剤は、例えばドセタキセル、パクリタキセル、および、ビンブラスチンであり;アルキル化剤は、例えばブスルファン、カルボプラチン、シスプラチン、
シクロホスファミド、イフォスファミド、および、チオテパであり;抗代謝産物は、例えば5−フルオロウラシル、カペシタビン、シトシンアラビノシド、フルダラビン、ゲムシタビン、メトトレキセート、および、ヒドロキシウレア、または、例えば、欧州特許出願第239362号で開示された好ましい抗代謝産物の1種、例えばN−(5−[N−(3,4−ジヒドロ−2−メチル−4−オキソキナゾリン−6−イルメチル)−N−メチルアミノ]−2−テノイル)−L−グルタミン酸であり;挿入型の抗生物質は、例えばアドリアマイシン、ブレオマイシン、および、エピルビシンである。
【0036】
化学療法は、高用量の化学療法でもよい;例えば、上述の化学療法剤のいずれかを高用量で投与してもよい。好ましくは、高用量のブスルファン、シクロホスファミド、メルファラン、チオテパ、カルムスチン、エトポシド、シスプラチン、エピルビシン、フルダラビン、または、それらの組み合わせを投与してもよい。
【0037】
化学療法の例は、Childs R,等,Regression of metastatic renal−cell carcinoma after nonmyeloablative allogeneic peripheral−blood stem−cell transplantation,N Engl J Med.2000年9月14日;343(11):750〜8;Basser RL,等,Multicycle high−dose chemotherapy and filgrastim−mobilized peripheral−blood progenitor cells in women with high−risk stage II or
III breast cancer:five−year follow−up,J Clin Oncol.1999年1月;17(1):82〜92;Socie G,等,Busulfan plus cyclophosphamide compared with total−body irradiation plus cyclophosphamide before marrow transplantation for myeloid leukemia:long−term follow−up of 4 randomized studies,Blood 2001年12月15日;98(13):3569〜74で開示されたものでもよく、これらはそれぞれ、参照により本明細書に加入する。
【0038】
従って、化学療法計画は、シクロホスファミドとフルダラビンとの組み合わせ、それに続く幹細胞移植を含んでいてもよい。例えば、移植の7日および6日前に、体重1キログラムあたりシクロホスファミド60mgを静脈内注入し、続いて、移植前の最後の5日間毎日、体表面積1平方メートルあたりフルダラビン25mgを静脈内注入してもよい。このような処方計画は、例えば骨髄非破壊的な同種末梢血液幹細胞移植と併用してもよい。
【0039】
その他の実施形態において、高用量の化学療法は、エピルビシン、シクロホスファミド、および、場合により尿路保護薬(uroprotective agent)のメスナ(2−メルカプトエタンナトリウムスルホナート)の投与、続いて幹細胞移植を含んでいてもよい。例えば、200mg/m2エピルビシン(ファルマシア−アップジョン(Pharmacia−Upjohn),ミラノ,イタリア)を、移植の4日前に12時間かけて静脈内投与し(4日間)、続いて、4g/m2のシクロホスファミド(ファルマシア−アップジョン)を、移植の3日前に静脈内投与し(3日間)、続いて、4回に分けた用量で30分間かけて1g/m2の静脈内投与が行われる。膀胱粘膜保護薬のメスナ(2−メルカプトエタンナトリウムスルホナート)は、シクロホスファミドの初回の用量の前に、静脈内ボーラス(0.8g/m2)として、続いて3日目(4g/m2)、および、2日目(2.4g/m2)に連続的な輸注として投与することもできる。このような処方計画は、例えば自己末梢血液幹細胞移植と併用してもよい。
【0040】
本発明のさらにその他の実施形態において、化学療法および幹細胞移植は、放射線療法と併用してもよい。低用量または高用量の放射線療法を投与する技術は、当業界既知であり、これらの技術は、本明細書で説明されている併用療法で用いることができる。例えば、総量120mg/kgのシクロホスファミド、60mg/kgを、それぞれ2日連続して患者に投与してもよい。場合により、ブスルファンは、例えば16mg/kg(例えば、経口の場合、4日連続で6時間毎に1回用量あたり1mg/kg)で投与してもよい。全身放射線照射の処方計画は、患者の状態に大きく依存する場合があり、例えば、分割処方計画においては、12Gyが患者に投与され得る。このような処方計画は、例えば同種骨髄移植と併用してもよい。
【0041】
抗体
本発明で使用可能な抗体、および、それらの製造方法は、国際出願番号PCT/US99/30895(2000年6月29日に、WO00/37504として公開)、および、欧州特許出願番号EP1262193A1(2002年4月12日に公開)で説明されており、これらはいずれも、参照により本明細書に加入する。本明細書でも配列情報が提供されるが、さらなる情報が、WO00/37504、および、EP1262193でも見出すことができる;これらの出願の配列は、参照により本明細書に加入する。
【0042】
CTLA−4に結合する抗体が、本明細書で説明されている方法の実施において有用である。このような抗体の例としては、WO00/37504で説明されているものが挙げられ、これらは、2.1.3、3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、および、12.9.1.1と名付けられている。また、例えば国際特許公報番号WO01/14424、および、WO03/086459、および、米国特許公報番号2002/0086014で開示された抗体も挙げられ、このような抗体としては、これらに限定されないが、抗体MDX−010(以前は、抗体「10D1」と称されていた)が挙げられる。これらの抗体は、一般的に、ヒトカッパ軽鎖を有する完全なヒトIgG2またはIgG4重鎖のいずれかである。特に、本発明は、これらの抗体のアミノ酸配列を有する抗体の使用に関する。本発明はまた、本明細書で説明されているように、これらの抗体の重鎖および軽鎖のCDRのアミノ酸配列を有する抗体に関し、同様に、CDR領域に変化がある抗体に関する。本発明はまた、これら抗体の重鎖および軽鎖の可変領域を有する抗体に関する。その他の実施形態において、本抗体は、抗体4.1.1、11.2.1、4.13.1、4.14.3、または、6.1.1の、全長、可変領域またはCDR、重鎖および軽鎖のアミノ酸配列を有する抗体から選択される。
【0043】
具体的な実施形態において、本発明で使用するための抗体は、図1〜9で示されるアミノ酸配列を有する。図中に何らかの配列の不一致がある場合、図1〜8の開示が優位である。
【0044】
以下のサブクローンを、2003年4月29日にAmerican Type Culture Collection,10801 ユニバーシティBlvd.,マナサス,バージニア州20110−2209に寄託した:
【0045】
【表1】

【0046】
当然ながら、本発明の抗体はハイブリドーマから誘導してもよいが、ハイブリドーマ以
外の細胞系で発現させてもよい。特定の抗体に関するcDNAまたはゲノムクローンをコードする配列を、適切な哺乳動物または非哺乳動物宿主細胞の形質転換に用いることができる。形質転換は、ポリヌクレオチドを宿主細胞に導入するための既知のあらゆる方法によって実行することができ、例えば、ウイルス中に(またはウイルスベクターに)ポリヌクレオチドをパッケージングすること、および、宿主細胞にウイルス(またはベクター)を導入すること、または、米国特許第4,399,216号、4,912,040号、4,740,461号、および、4,959,455号で例示されたような、当該分野で公知のトランスフェクション手法が挙げられる。異種ポリヌクレオチドを哺乳動物細胞に導入する方法は当業界周知であり、例えば、これらに限定されないが、デキストラン介在トランスフェクション、リン酸カルシウム沈殿、ポリブレン介在トランスフェクション、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、粒子衝突、リポソーム中でのポリヌクレオチドのカプセル化、ペプチド結合体、デンドリマー、および、DNAの核への直接マイクロインジェクションが挙げられる。
【0047】
発現のための宿主として利用可能な哺乳動物細胞系は当業界周知であり、例えば、アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)より入手可能な多くの不死化細胞系であり、例えば、ただしこれらに限定されないが、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NSO、HeLa細胞、ベビーハムスター腎(BHK)細胞、サル腎細胞(COS)、および、ヒト肝細胞癌細胞(例えばHep G2)が挙げられる。また、非哺乳動物細胞も用いることができ、例えば、細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞、および、植物細胞が挙げられる。非ヒト糖付加により生じる免疫原性、薬物動態学および/またはエフェクター機能のいずれかにおける変化を予防するために、糖付加を除去するための抗体CH2ドメインの部位特異的変異誘発が好ましい場合がある。欧州特許第216846号、256055号、および、323997号、ならびに、欧州特許出願第89303964.4号に全体的または部分的に関連して、発現のグルタミンシンターゼ系が考察されている。さらに、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)発現系(例えば当業界既知のもの)を抗体生産に用いることができる。
【0048】
また、本発明で使用するための抗体は、対象の免疫グロブリン重鎖および軽鎖配列のトランスジェニックである哺乳動物または植物の作製、および、それらから回収可能な形態の抗体の生産によって、トランスジェニックにより生産することもできる。トランスジェニック抗体は、ヤギ、雌牛またはその他の哺乳動物の乳汁中で生産させ、それらから採取することができる。例えば、米国特許第5,827,690号、5,756,687号、5,750,172号、および、5,741,957号を参照。
【0049】
本発明で用いられる抗体は、好ましくは、極めて高い親和性を有しており、典型的には、固相または液相のいずれかで測定した場合、約10-9〜約10-11MのKdを有する。
【0050】
一実施形態において、CTLA−4に結合する抗体は、以下の特性を有する:
CTLA−4に関する結合親和性が、約10-9またはそれを超える;
CTLA−4とB7−1との結合阻害のIC50が、約100nM、またはそれ未満;および
CTLA−4とB7−2との結合阻害のIC50が、約100nM、またはそれ未満。
【0051】
好ましくは、本抗体は、それらのなかに、VH3−30または3−33遺伝子から誘導されたヒトCDRアミノ酸配列、または、保存的置換もしくは体細胞変異を含む重鎖アミノ酸配列を含む。本抗体はまた、A27またはO12遺伝子から誘導された、その軽鎖中のCDR領域を含んでもよい。
【0052】
本発明のその他の実施形態において、本抗体は、CTLA−4と、B7−1との結合を
阻害し、ここにおいて、IC50は、約10nM、またはそれ未満であり、例えば約5nM、またはそれ未満、または、例えば約1nMである。
【0053】
あるいは、抗CTLA−4抗体は、4.1.1、6.1.1、11.2.1、4.13.1、および、4.14.3からなる群より選択される抗体の重鎖および軽鎖アミノ酸配列を有する抗体と、結合に関して競合する。その他の実施形態において、本抗体は、このような重鎖および軽鎖配列を有する抗体、または、寄託された抗体4.1.1もしくは11.2.1と交差競合する。例えば、本抗体は、4.1.1、6.1.1、11.2.1、4.13.1、および、4.14.3からなる群より選択される抗体の重鎖および軽鎖アミノ酸配列を有する抗体が結合するエピトープに結合することができる。
【0054】
その他の実施形態において、本発明は、3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1および12.9.1.1からなる群より選択される抗体の、CDR−1、CDR−2およびCDR−3のアミノ酸配列を含む重鎖、および、CDR−1、CDR−2およびCDR−3のアミノ酸配列を含む軽鎖、または、前記CDR配列からの変化を有する配列とを含む抗体を用いて実施され、ここにおいて、上記変化は、保存的変化(ここで、前記保存的変化は、非極性残基の他の非極性残基での置換、極性の電荷を有する残基の他の極性の電荷を有さない残基での置換、極性の電荷を有する残基の他の極性の電荷を有する残基での置換、および、構造的に類似した残基の置換からなる群より選択される);非保存的置換(ここで、前記非保存的置換は、極性の電荷を有する残基の、極性の電荷を有さない残基での置換、および、非極性残基の極性残基での置換からなる群より選択される)、付加および欠失からなる群より選択される。本発明のさらなる実施形態において、本抗体は、フレームワークまたはCDR領域における生殖細胞系配列からの10、7、5または3個未満のアミノ酸の変化を含む。その他の実施形態において、本抗体は、フレームワーク領域において5個未満のアミノ酸の変化を含み、CDR領域において10個未満の変化を含む。好ましい一実施形態において、本抗体は、フレームワーク領域において3個未満のアミノ酸の変化を含み、CDR領域において7個未満の変化を含む。好ましい実施形態において、フレームワーク領域における変化は、保存的であり、CDR領域における変化は体細胞変異である。
【0055】
以下の表は、所定の本発明の抗体に関するHおよびL鎖、FRならびにCDR領域における、生殖細胞系からのアミノ酸の変化の数を示す:
【0056】
【表2】

【0057】
その他の実施形態において、本抗体は、3.1.1、4.1.1、4.8.1、4.10.2、4.13.1、4.14.3、6.1.1、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、および、12.9.1.1からなる群より選択される抗体の、CDR−1、CDR−2およびCDR−3のアミノ酸配列を含む重鎖、および、CDR−1、CDR−2およびC
DR−3のアミノ酸配列を含む軽鎖を含む。その他の実施形態において、本抗体は、4.1.1、4.8.1、6.1.1、および、11.2.1、11.6.1、11.7.1、12.3.1.1、および、12.9.1.1からなる群より選択される抗体のそれらと同一の重鎖および軽鎖可変領域のアミノ酸配列を有する。その他の実施形態において、本抗体は、ヒト遺伝子3−33の重鎖アミノ酸配列、および、ヒト遺伝子A27またはO12の軽鎖配列を含む。
【0058】
本明細書で用いられる用語「エピトープ」は、免疫グロブリンまたはT細胞受容体へ特異的に結合が可能なあらゆるタンパク質決定基を含む。エピトープに関する決定基は、通常、化学的に活性な表面上のアミノ酸または糖側鎖のような分子群からなり、通常は、特定の3次元構造的な特徴、同様に、特定の電荷の特徴を有する。
【0059】
抗体は、解離定数が1M以下、好ましくは100nM以下、最も好ましくは10nM以下の場合、抗原と特異的に結合するといわれている。
【0060】
用語「抗体」は、本明細書で用いられる場合、無傷の抗体、または、特異的な結合に関して無傷の抗体と競合するそれらの結合フラグメントを意味する。結合フラグメントは、組換えDNA技術、または、無傷の抗体の酵素的または化学的な切断で生産される。結合フラグメントとしては、Fab、Fab'、F(ab')2、Fv、および、単鎖抗体が挙げられる。「二重特異性」または「二機能性」抗体以外の抗体は、それぞれが同一な結合部位を有することと理解される。過量の抗体が、対の受容体に結合した受容体の量を、少なくとも約20%、40%、60%または80%、およびそれ以上で、通常、約85%より多い量で減少させる場合(インビトロでの競合結合分析で測定した場合)、抗体は、実質的に、受容体が対の受容体に付着することを阻害する。
【0061】
基礎的な抗体構造単位は、四量体で構成されていることがわかっている。それぞれの四量体は、2つの同一なポリペプチド鎖対で構成され、それぞれの対は、1つの「軽鎖」(約25kDa)、および、1つの「重鎖」(約50〜70kDa)を有する。それぞれの鎖のアミノ末端部分は、主として抗原認識に関与する約100〜110個またはそれ以上のアミノ酸の可変領域を含む。それぞれの鎖のカルボキシ末端部分は、主としてエフェクター機能に関与する定常領域を定義する。ヒトの軽鎖は、カッパ、および、ラムダ軽鎖に分類されている。重鎖は、ミュー、デルタ、ガンマ、アルファまたはイプシロンに分類されており、抗体のアイソタイプを、それぞれIgM、IgD、IgG、IgA、および、IgEと定義する。軽鎖および重鎖において、可変と定常領域は、約12またはそれ以上アミノ酸からなる「J」領域で連結されており、重鎖もまた、約10個を超えるアミノ酸からなる「D」領域を含む。一般的に、Fundamental Immunology 第7章(Paul,W.,編,第2版.Raven Press,N.Y.(1989年))を参照。それぞれの軽鎖/重鎖対の可変領域は、本抗体の結合部位を形成する。
【0062】
従って、無傷のIgG抗体は、2つの結合部位を有する。二機能性または二重特異性抗体の場合を除き、この2つの結合部位は同一である。その全ての鎖は、3つの超可変領域で連結された比較的保存されたフレームワーク領域(FR)(相補性決定領域またはCDRともいう)からなる同じ一般構造を示す。それぞれの対の2つの鎖のCDRは、フレームワーク領域によって並置され、特異的エピトープへの結合を可能にする。N末端からC末端にかけて、軽鎖と重鎖は両方とも、ドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、および、FR4を含む。それぞれのドメインへのアミノ酸の割り当ては、Kabat Sequences of Proteins of Immunological Interest(国立衛生研究所(National Institutes of Health),ベセスダ,メリーランド州(1987年および1991年))、または、ChothiaおよびLesk J.Mol.Biol.196:901〜917(1987年);Chothia等.Nature 342:878〜883(1989年)の定義に従う。
【0063】
用語「ヒト抗体」は、ヒト遺伝子(例えば、トランスジェニックマウスまたはその他の場所におけるヒト遺伝子、および、ヒト遺伝子から抗体配列の生成が起こるような体細胞変異またはその他の変化から得られる配列など)から誘導されたアミノ酸配列を有する抗体を意味する。本発明は、以下で説明されているタイプのアミノ酸配列における変化を包含する。
【0064】
本発明で用いられる抗体は、好ましくは、ヒト免疫グロブリン遺伝子を発現する細胞から誘導される。このような「ヒト」抗体を生産するために、トランスジェニックマウスを使用することは当業界既知である。このような方法の一つが、Mendez等.Nature Genetics 15:146〜156(1997年),GreenおよびJakobovits J.Exp.Med.188:483〜495(1998年)、および、米国特許出願番号08/759,620(1996年12月3日付けで出願)で説明されている。また、このようなマウスのヒト抗体を得るための使用も、米国特許出願07/466,008(1990年1月12日付けで出願)、07/610,515(1990年11月8日付けで出願)、07/919,297(1992年7月24日付けで出願)、07/922,649(1992年7月30日付けで出願)、08/031,801(1993年3月15日付けで出願)、08/112,848(1993年8月27日付けで出願)、08/234,145(1994年4月28日付けで出願)、08/376,279(1995年1月20日付けで出願)、08/430,938(1995年4月27日付けで出願)、08/464,584(1995年6月5日付けで出願)、08/464,582(1995年6月5日付けで出願)、08/463,191(1995年6月5日付けで出願)、08/462,837(1995年6月5日付けで出願)、08/486,853(1995年6月5日付けで出願)、08/486,857(1995年6月5日付けで出願)、08/486,859(1995年6月5日付けで出願)、08/462,513(1995年6月5日付けで出願)、08/724,752(1996年10月2日付けで出願)、および、08/759,620(1996年12月3日付けで出願)で説明されている。また、Mendez等.Nature Genetics 15.146〜156(1997年)、および、GreenおよびJakobovits J.Exp.Med.188:483〜495(1998年)も参照。また、欧州特許EP0463151(特許付与、1996年6月12日に公開)、国際特許出願WO94/02602(1994年2月3日に公開)、国際特許出願WO96/34096(1996年10月31日に公開)、および、WO98/24893(1998年6月11日に公開)も参照。
【0065】
ヒト抗体を生成するトランスジェニックマウスを作製するその他の方法は、「ミニローカス(minilocus)」アプローチであり、ここにおいて、外因性Ig遺伝子座は、Ig遺伝子座由来の断片(個々の遺伝子)の包接によって模擬される。1またはそれ以上のVH遺伝子、1またはそれ以上のDH遺伝子、1またはそれ以上のJH遺伝子、ミュー定常領域、および、第二の定常領域(好ましくはガンマ定常領域)が、動物へ挿入するためのコンストラクトに形成される。米国特許第5,545,807号(Surani等)および米国特許第5,545,806号、5,625,825号、5,625,126号、5,633,425号、5,661,016号、5,770,429号、5,789,650号、および、5,814,318号(それぞれLonbergおよびKay)、米国特許第5,591,669号(KrimpenfortおよびBerns)、米国特許第5,612,205号、5,721,367号、5,789,215号(Bems等)、および、米国特許第5,643,763号(ChoiおよびDunn)、および、ジェンファーム・インターナショナル(GenPharm International)の米国特許出願07/574,748(1990年8月29日付けで出願)、07/575,962(1990年8月31日付けで出願)、07/810,279(1991年12月17日付けで出願)、07/853,408(1992年3月18日付けで出願)、07/904,068(1992年6月23日付けで出願)、07/990,860(1992年12月16日付けで出願)、08/053,131(1993年4月26日付けで出願)、08/096,762(1993年7月22日付けで出願)、08/155,301(1993年11月18日付けで出願)、08/161,739(1993年12月3日付けで出願)、08/165,699(1993年12月10日付けで出願)、08/209,741(1994年3月9日付けで出願)を参照。また、欧州特許546073B1、国際特許出願WO92/03918、WO92/22645、WO92/22647、WO92/22670、WO93/12227、WO94/00569、WO94/25585、WO96/14436、WO97/13852、および、WO98/24884も参照。
【0066】
本発明の方法では、本明細書で例示された特定の抗体からのアミノ酸配列に変化を有する抗体を用いてもよい。例えば、このような配列は、「実質的な同一性」を有していてもよく、これは、元の配列と変化した配列が、GAPまたはBESTFITプログラムなどによって、デフォルトのギャップウェイトを用いて最適に並べられた場合、抗体全体、可変領域、フレームワーク領域またはCDR領域の配列に、少なくとも80パーセントの配列同一性、好ましくは少なくとも90パーセントの配列同一性、より好ましくは少なくとも95パーセントの配列同一性、最も好ましくは少なくとも99パーセントの配列同一性を有することを意味する。好ましくは、同一ではない残基の位置は、保存的アミノ酸置換とは異なる。保存的アミノ酸置換は、類似の側鎖を有する残基と交換可能であることを意味する。例えば、脂肪族側鎖を有するアミノ酸群は、グリシン、アラニン、バリン、ロイシンおよびイソロイシンであり;脂肪族−ヒドロキシル側鎖を有するアミノ酸群は、セリンおよびスレオニンであり;アミド含有側鎖を有するアミノ酸群は、アスパラギンおよびグルタミンであり;芳香族側鎖を有するアミノ酸群は、フェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファンであり;塩基性側鎖を有するアミノ酸群は、リシン、アルギニンおよびヒスチジンであり;および、硫黄含有側鎖を有するアミノ酸群は、システインおよびメチオニンである。好ましい保存的アミノ酸置換群は、以下の通りである:バリン−ロイシン−イソロイシン、フェニルアラニン−チロシン、リシン−アルギニン、アラニン−バリン、グルタミン酸−アスパラギン酸、および、アスパラギン−グルタミン。例えば、当然のことながら、単独の、ロイシンをイソロイシンまたはバリンで置換すること、アスパルテートをグルタメートで置換すること、スレオニンをセリンで置換すること、または、アミノ酸を構造的に関連したアミノ酸で類似の置換をすることは、特に、置換がフレームワーク部位中のアミノ酸に関与していなければ、生じた分子の結合または特性に大きな影響を与えないだろう。アミノ酸の変化により機能的なペプチドが生じるかどうかは、ポリペプチド誘導体の特異的活性を分析することによって容易に決定できる。
【0067】
抗体または免疫グロブリン分子のフラグメントまたは類似体は、当業者によって容易に製造することができる。フラグメントまたは類似体の好ましいアミノ末端およびカルボキシ末端は、機能的なドメインの境界の近傍に存在する。構造的ドメインおよび機能的なドメインは、ヌクレオチドおよび/またはアミノ酸配列データを公共配列データベースまたは商標登録された配列データベースと比較することによって同定することができる。好ましくは、コンピューター化された比較方法を用いて、構造および/または機能が既知のその他のタンパク質に存在する配列モチーフまたは推測のタンパク質コンフォメーションドメインを同定する。既知の三次元構造に折り畳まれるタンパク質配列を同定する方法は、既知である。Bowie等.Science 253:164(1991年)。従って、当業者であれば、本発明に従って構造的ドメインおよび機能的なドメインを定義するのに用いることができる配列モチーフおよび構造的なコンフォメーションを認識することができる。
【0068】
好ましいアミノ酸置換は、以下のようなものである:(1)タンパク質分解に対する感度を減少させる置換、(2)酸化に対する感度を減少させる置換、(3)タンパク質複合体を形成するための結合親和性を改変する置換、(4)結合親和性を改変する置換、および、(4)このような類似体のその他の物理化学または機能的な特性を付与または改変する置換。類似体としては、天然に存在するペプチド配列ではない配列の様々な突然変異タンパク質が挙げられる。例えば、単独または複数のアミノ酸置換(好ましくは保存的アミノ酸置換)が、天然に存在する配列に(好ましくは、分子間の接触を形成するドメインの外側のポリペプチド部分中に)作製されていてもよい。保存的アミノ酸置換は、元の配列の構造的な特徴を実質的に変化させないだろう(例えば、置換アミノ酸は、元の配列に存在するへリックスを破壊したり、または、元の配列に特徴的なその他のタイプの2次構造を崩壊させたりする傾向がないだろう)。当業界で認識されているポリペプチドの二次構造および三次構造の例は、Proteins,Structures and Molecular Principles(Creighton編,W.H.フリーマン・アンド・カンパニー(W.H.Freeman and Company),ニューヨーク(1984年));Introduction to Protein Structure(C.BrandenおよびJ.Tooze.eds.,Garland Publishing,ニューヨーク,ニューヨーク州(1991年);および、Thornton等 Nature 354:105(1991年))で説明されている。
【0069】
本発明の方法で用いられる抗体は、標識されていもよい。これは、検出可能なマーカーの取り込み、例えば、放射標識したアミノ酸の取り込み、または、マーカーが付されたアビジン(例えば、光学的な方法または比色方法によって検出することができる蛍光マーカーまたは酵素活性を含むストレプトアビジン)によって検出可能なビオチニル部分のポリペプチドへの付着によって行うことができる。所定の状況において、標識またはマーカーはまた、治療用でもよい。ポリペプチドおよび糖タンパク質を標識する様々な方法が当業界既知であり、使用可能である。ポリペプチドのための標識の例としては、これらに限定されないが、以下が挙げられる:放射性同位体または放射性核種(例えば、3H、14C、15N、35S、90Y、99Tc、111In、125I、131I)、蛍光標識(例えば、FITC、ローダミン、ランタニド発光体)、酵素標識(例えば、ホースラディッシュペルオキシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ)、化学発光のビオチニル基、二次レポーター(例えば、ロイシンジッパー対配列、二次抗体のための結合部位、金属結合ドメイン、エピトープタグ)によって認識される所定のポリペプチドエピトープ。いくつかの実施形態において、標識は、起こり得る立体障害を減少させるための様々な長さのスペーサーアームによって付着している。
【0070】
その他の実施形態において、本発明の方法で用いられる抗体は、完全にヒトのものでなくてもよく、「ヒト化」されたものでもよい。特に、マウス抗体、または、その他の種由来の抗体は、当業界周知の技術を用いてヒト化または霊長類化することができる。例えば、WinterおよびHarris Immunol Today 14:43〜46(1993年)、および、Wright等.Crit Reviews in Immunol.12125〜168(1992年)を参照。本抗体は、組換えDNA技術によって、CH1、CH2、CH3、ヒンジドメインおよび/またはフレームワークドメインを対応するヒト配列で置換されるように加工してもよい(WO92/02190、および、米国特許第5,530,101号、5,585,089号、5,693,761号、5,693,792号、5,714,350号、および、5,777,085号を参照)。また、キメラ免疫グロブリン遺伝子を構築するためのIgのcDNAの使用も当業界既知である(Liu等.P.N.A.S.84:3439(1987年)、および、J.lmmunol.139:3521(1987年))。抗体を生産するハイブリドーマまたはその他の細胞から、mRNAを単離し、これをcDNAを生産するのに用いる。対象のcDNAは、特異的プライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応によって増幅してもよい(米国特許第4,683,195号、および、4,683,202号)。あるいは、ライブラリーを作製し、スクリーニングして、対象の配列を単離することができる。次に、本抗体の可変領域をコードするDNA配列を、ヒト定常領域配列に融合させる。ヒト定常領域の遺伝子配列は、Kabat等(1991年)Sequences of Proteins of Immunological Interest,N.I.H.公報番号91〜3242に見出すことができる。ヒトC領域の遺伝子は既知のクローンより容易に入手可能である。アイソタイプの選択は、望ましいエフェクター機能(例えば補体結合または抗体依存性細胞傷害における活性)で誘導される。好ましいアイソタイプは、IgG1、IgG2、IgG3、および、IgG4である。本発明の抗体にとって特に好ましいアイソタイプは、IgG2、および、IgG4である。ヒト軽鎖の定常領域、カッパまたはラムダのいずれかを用いてもよい。次いで、キメラのヒト化抗体も従来の方法で発現ささせることができる。
【0071】
上述したように、本発明は、抗体フラグメント(本明細書においては「抗体」の定義に含まれる)の使用を包含する。抗体フラグメント、例えばFv、F(ab')2およびFabは、無傷のタンパク質の切断(例えばプロテアーゼまたは化学的な切断による)によって製造してもよい。あるいは、トランケーションされた遺伝子が設計される。例えば、F(ab')2フラグメントの一部をコードするキメラ遺伝子は、トランケーションされた分子が生じるように、CH1ドメイン、および、H鎖のヒンジ領域、続いて翻訳停止コドンをコードするDNA配列を含む。
【0072】
1つのアプローチにおいて、重鎖および軽鎖のJ領域をコードするコンセンサス配列を用いて、J領域に有用な制限部位を導入し、続いてV領域セグメントをヒトC領域セグメントに連結させるプライマーとして使用するためのオリゴヌクレオチドを設計してもよい。C領域のcDNAは、部位特異的変異誘発によって、ヒト配列中の類似の位置に制限部位が設けられるように改変することができる。
【0073】
本発明で用いられる抗体を得るのに使用するための発現ベクターとしては、プラスミド、レトロウイルス、コスミド、YAC、EBV由来のエピソームなどが挙げられる。便利なベクターは、一般的に、あらゆるVHまたはVL配列を容易に挿入され発現されるように加工された適切な制限部位を有する機能的に完全なヒトCHまたはCL免疫グロブリン配列をコードするベクターである。このようなベクターにおいて、通常、挿入されたJ領域中のスプライスドナー部位と、ヒトC領域に先行するスプライスアクセプター部位との間でスプライシングが起こり、さらに、ヒトCHエキソン内に発生するスプライス領域でもスプライシングが起こる。ポリアデニル化および転写終結は、コード領域下流の天然型の染色体部位で起こる。得られたキメラ抗体は、あらゆる強いプロモーターに連結していてもよく、このようなプロモーターとしては、例えば、レトロウイルスのLTR、例えばSV−40初期プロモーター(Okayama等.Mol.Cell.Bio.3:280(1983年))、ラウス肉腫ウイルスLTR(Gorman等.P.N.A.S.79:6777(1982年))、および、モロニーマウス白血病ウイルスLTR(Grosschedl等.Cell 41:885(1985年));野生型Igプロモーターなどが挙げられる。
【0074】
また、本発明の実施において有用なヒト抗体またはその他の種由来の抗体は、ディスプレイ型の技術によって作製することもでき、このような技術としては、例えば、これらに限定されないが、ファージディスプレイ、レトロウイルスディスプレイ、リボソームディスプレイ、および、当業界周知のその他の技術が挙げられる。得られた分子は、追加の成熟、例えば親和性の成熟で処理することもできる(このような技術は当業界周知である)。WrightおよびHarris、Immunol Today 14:43〜46(1993年),HanesおよびPlucthau PNAS USA 94:4937〜4942(1997年)(リボソームディスプレイ),ParmleyおよびSmith Gene 73:305〜318(1988年)(ファージディスプレイ),Scott TIBS 17:241〜245(1992年),Cwirla等.PNAS USA 87:6378〜6382(1990年),Russel等.Nucl.Acids Research 21:1081〜1085(1993年),Hoganboom等.Immunol.Reviews 130:43〜68(1992年),ChiswellおよびMcCafferty TIBTECH 10:80〜84(1992年)、および、米国特許第5,733,743号。ヒト以外の抗体を生産するためにディスプレイ技術が利用される場合、このような抗体は、上述のようにしてヒト化できる。
【0075】
これらの技術を用いて抗体を作製し、CTLA−4を発現する細胞、CTLA−4そのもの、CTLA−4の形態、それらのエピトープまたはペプチド、および、それらに対する発現ライブラリーを得ることができ(例えば米国特許第5,703,057号を参照)、これらは続いて、上述の活性に関してスクリーニングすることができる。
【0076】
本発明で使用するために作製された抗体は、最初から特定の望ましいアイソタイプを有していなくてもよい。むしろ、このようにして作製された抗体は、あらゆるアイソタイプを有していてもよく、従来の技術を用いて後でアイソタイプをスイッチすることができる。このような技術としては、直接組換え技術(例えば、米国特許第4,816,397号を参照)、および、細胞−細胞融合技術(例えば、米国特許出願08/730,639(1996年10月11日付けで出願)を参照)が挙げられる。
【0077】
本発明の抗体のエフェクター機能は、様々な治療用途に応じてIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgD、IgA、IgEまたはIgMへのアイソタイプスイッチングによって変化させてもよい。その上、細胞殺滅に関する相補物への依存性は、例えば、二重特異性分子、免疫毒素または放射標識の使用によって回避することができる。
【0078】
(i)2つの抗体(1つは、CTLA−4に対する特異性を有し、もう一方は、第二の分子に対する特異性を有する)(ii)単一の抗体(CTLA−4に特異的な1つの鎖、および、第二の分子に特異的な第二の鎖を有する)、または、(iii)単鎖抗体(CTLA−4およびその他の分子に対する特異性を有する)を含む、二重特異性抗体を作製することができる。このような二重特異性抗体は、周知の技術を用いて作製でき、例えば、Fanger等.Immunol Methods 4:72〜81(1994年),WrightおよびHarris(上記)、ならびに、Traunecker等.Int.J.Cancer(上記)7:51〜52(1992年)である。
【0079】
また、本発明で使用するための抗体としては、「カッパボディ(kappabody)」(Ill等.“Design and construction of a hybrid immunoglobulin domain with properties of both heavy and light chain variable regions” Protein Eng 10:949〜57(1997年))、「ミニボディ(minibody)」(Martin等.“The affinity−selection of a minibody polypeptide inhibitor of human interteukin−6” EMBO J 13:5303〜9(1994年))、「二重特異性抗体」(Holliger等.“‘Diabodies':small bivalent and bispecific antibody fragments”PNAS USA 90:6444〜6448(1993年))、および、「ジャヌシン(janusins)」(Traunecker等.“Bispecific single chain molecules(Janusins)target cytotoxic lymphocytes on HIV infected cells”EMBO J 10:3655〜3659(1991年)、および、Traunecker等も挙げられる。また、“Janusin:new molecular design for bispecific reagents” Int J Cancer Suppl 7:51〜52(1992年))も、製造することができる。
【0080】
用いられる抗体は、従来技術によって、免疫毒素として作用するように改変することができる。例えば、Vitetta Immunol Today 14:252(1993年)を参照。さらに、米国特許第5,194,594号も参照。また、放射標識された抗体は、周知の技術を用いて製造することもできる。例えば、Junghans等のCancer Chemotherapy and Biotherapy 655〜686(第2版,ChafnerおよびLongo編,Lippincott Raven(1996年))を参照。また、米国特許第4,681,581号、4,735,210号、5,101,827号、5,102,990号(RE35,500)、5,648,471号、および、5.697,902号も参照。
【0081】
医薬組成物および投与
本発明で用いられる抗体は、被検体への投与に適した医薬組成物に包含させることができる。典型的には、本医薬組成物は、本抗体、および、製薬上許容できるキャリアーを含む。本明細書で用いられる「製薬上許容できるキャリアー」は、生理学的に適合する全てのあらゆる溶媒、分散媒、コーティング、抗菌剤、および、抗真菌剤、等張剤、および、吸収遅延剤などを含む。製薬上許容できるキャリアーの例としては、水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、デキストロース、グリセロール、エタノールなどの1種またはそれ以上、同様に、それらの組み合わせが挙げられる。多くの場合において、本組成物中に、等張剤、例えば、糖類、多価アルコール、例えばマンニトールもしくはソルビトール、または、塩化ナトリウムを含むことが好ましいだろう。製薬上許容できる物質、例えば湿潤剤、または、少量の補助剤、例えば湿潤剤もしくは乳化剤、保存剤、または、緩衝液は、本抗体または抗体部分の貯蔵寿命または有効性を強化する。
【0082】
本抗体は、多種多様な形態が可能である。これらの形態としては、例えば、液体、半固体、および、固形の投薬形態、例えば液状溶液(例えば、注射用溶液、および、不溶解性溶液)、分散液または懸濁液、錠剤、丸剤、粉末、リポソーム、および、坐剤が挙げられる。好ましい形態は、目的とする投与様式および治療用途に依存する。典型的な好ましい組成物は、注射用または不溶解性溶液の形態であり、例えば、その他の抗体を用いたヒトの受身免疫法に用いられるものに類似した組成物である。好ましい投与様式は、非経口(例えば、静脈内、皮下、腹膜内、筋肉内)投与である。好ましい実施形態において、本抗体は、静脈内注入、または、注射で投与される。その他の好ましい実施形態において、本抗体は、筋肉内注射または皮下注射で投与される。
【0083】
治療用組成物は、典型的には、滅菌されており、製造および貯蔵条件下で安定でなければならない。本組成物は、溶液、マイクロエマルジョン、分散液、リポソーム、または、その他の高い薬物濃度に適した秩序ある構造として製剤化することができる。滅菌注射用溶液は、上記で列挙された成分の1種またはそれらの組み合わせを含む適切な溶媒中に、必要な量の本抗体を含ませ、続いて、必要に応じてろ過滅菌することによって製造することができる。一般的に、分散液は、塩基性の分散媒、および、上記で列挙されたものうち必要なその他の成分を含む滅菌基材に、活性化合物を含ませることによって製造される。滅菌注射用溶液を製造するための滅菌粉末の場合、好ましい製造方法は、真空乾燥および凍結乾燥であり、それによって、予めろ過滅菌したそれらの溶液から、活性成分とあらゆる追加の望ましい成分とからなる粉末が得られる。溶液の適切な流動性は、例えばコーティング(例えばレシチン)の使用、分散液の場合、必要な粒度の維持、および、界面活性剤の使用によって維持することができる。注射用組成物の持続吸収は、本組成物に、吸収を遅延させる物質(例えばモノステアリン酸塩およびゼラチン)を含ませることによって達成できる。
【0084】
本抗体は、当業界既知の多種多様な方法で投与することができ、例えば、これらに限定されないが、経口、非経口、粘膜、吸入法、局所的、バッカル、鼻および直腸投与が挙げられる。多くの治療用途に関して、好ましい投与経路/投与様式は、皮下、筋肉内、静脈内または輸液である。注射針を用いない注射も、必要に応じて用いることができる。当然ながら、当業者によれば、投与経路および/または投与様式は、所望の結果に応じて様々であると予想される。
【0085】
具体的な実施形態において、本抗体は、制御放出剤のような迅速な放出から化合物を保護するキャリアー(例えばインプラント、経皮貼布、および、マイクロカプセル化した運搬システムなど)を用いて製造してもよい。生分解性、生相容性ポリマーを用いることができ、例えば、エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、および、ポリ乳酸である。このような製剤を製造するための多くの方法が特許化になっており、または、一般的に当業者既知である。例えば、Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems,J.R.Robinson編,マルセル・デッカー社(Marcel Dekker.Inc.),ニューヨーク,1978年を参照。
【0086】
投与計画は、最適な望ましい応答が提供されるように調節してもよい。例えば、1回のボーラスを投与してもよいし、長期にわたり数回に分けた用量を投与してもよいし、または、治療状況の要件で指定された通りに比例的に用量を減少または増加させてもよい。投与、および、用量の均一性を簡易化するような投与単位の形態で非経口組成物を製剤化することが特に有利である。本明細書で用いられる投与単位の形態は、治療しようとする哺乳動物の被検体への単一の投与に適した物理的に別個の単位を意味する;それぞれの単位は、必要な製薬キャリアーに関連して望ましい治療効果が生じるように計算された所定量の活性化合物を含む。本発明の投与単位の形態に関する規格は、(a)本抗体に特有の特徴、および、達成され得る特定の治療または予防効果、および、(b)このような個体における感受性を処理するための活性化合物を調合する当業界固有の限定により決定され、それらに直接的に依存する。
【0087】
本発明に従って組み合わせて投与される抗体の治療上有効な量の、典型的な非限定的な範囲は、少なくとも1mg/kg、少なくとも5mg/kg、少なくとも10mg/kg、10mg/kgより多い量、または、少なくとも15mg/kg、例えば1〜21mg/kg、または、例えば5〜21mg/kg、または、例えば5〜18mg/kg、または、例えば10〜18mg/kg、または、例えば15mg/kgである。本発明の高用量の実施形態は、10mg/kgより多い量の用量に関する。留意すべきことに、用量の値は、緩和しようとする状態のタイプや重症度に応じて様々であり、単回投与でもよいし、または、複数回投与でもよい。さらに当然ながら、あらゆる具体的な被検体に関して、個々の必要性、および、本組成物を投与する人または本組成物の投与を管理する人の専門的な判断に従って、特定の投与計画は、長期にわたり調節すべきであり、上記の用量の範囲は単なる例示であり、特許請求された組成物の範囲または実施を限定するものではない。
【0088】
一実施形態において、本抗体は、5または10mg/mlの抗体を含む滅菌水溶液として、20mM酢酸ナトリウム、0.2mg/mlポリソルベート80、および、140mM塩化ナトリウム(pH5.5)を含む静脈内配合物中で投与される。
【0089】
一実施形態において、静脈内ボーラスによって用量の一部が投与され、その残りは、本抗体の配合物の輸液によって投与される。例えば、本抗体の0.01mg/kgの静脈注射は、ボーラスとして与えられてもよいし、所定の抗体の用量の残りは、静脈注射で投与してもよい。本抗体の所定の用量は、例えば、1時間30分〜2時間〜2時間30分の期間にわたり投与してもよい。
【0090】
本発明はまた、ヒト抗CTLA−4抗体を癌を治療するのに有効な量で(例えば10mg/kgより多い量、少なくとも15mg/kg、または、15mg/kg、または、20mg/kg)含む製造品(例えば、静脈内投与に適合させた投薬形態)に関する。具体的な実施形態において、本製造品は、ヒト抗CTLA−4抗体と標識とを含む容器、および/または、癌を治療するのに使用するための説明書を含む。
【0091】
追加の治療計画
上述の治療計画はさらに、追加の癌治療剤および/または計画、例えば追加の化学療法、癌ワクチン、シグナル伝達阻害剤、異常細胞または癌の成長の治療に有用な物質、IGF−1Rおよびサイトカインに結合することによって腫瘍成長を阻害する抗体またはその他のリガンドを組み合わせてもよい。
【0092】
哺乳動物が追加の化学療法で処理される場合、上述の化学療法剤を用いてもよい。加えて、成長因子阻害剤、生体応答調整物質、抗ホルモン療法、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)、血管新生阻害剤、および、抗アンドロゲンを用いてもよい。例えば、抗ホルモン、例えば抗エストロゲン、例えばノルバデックス(R)(Nolvadex(R))(タモキシフェン)、または、抗アンドロゲン、例えばカソデックス(R)(Casodex(R))(4'−シアノ−3−(4−フルオロフェニルスルホニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−3'−(トリフルオロメチル)プロピオンアニリド)を用いてもよい。
【0093】
本発明の具体的な実施形態において、上述の方法は、癌ワクチンと組み合わされる。有用なワクチンとしては、これらに限定されないが、癌関連抗原で構成されるもの(例えばBAGE、胎児性癌抗原(CEA)、EBV、GAGE、gp100(例えば、なかでも、gp100:209−217、および、gp100:280−288)、HBV、HER−2/neu、HPV、HCV、MAGE、マンマグロビン、MART−1/メラン−A(Melan−A)、ムチン−1、NY−ESO−1、プロテイナーゼ−3、PSA、RAGE、TRP−1、TRP−2、チロシナーゼ(例えば、チロシナーゼ:368−376)、WT−1)、GM−CSF DNA、および、細胞ベースのワクチン、樹状細胞ワクチン、組換えウイルス(例えばワクシニアウイルス)ワクチン、および、ヒートショックタンパク質(HSP)ワクチンが挙げられる。また、有用なワクチンしては、腫瘍ワクチン、例えば黒色腫細胞で形成されたものも挙げられ、これらは、自己由来のものでもよいし、または、同種異系のものでもよい。これらワクチンは、例えば、ペプチド、DNAまたは細胞ベースのものが可能である。これらの様々な物質は、特にgp100ペプチド、チロシナーゼおよびMART−1を含む組み合わせが、本抗体と共に投与できるように組み合わせることができる。
【0094】
ワクチンは、幹細胞移植の前に、または、幹細胞移植に続いて投与してもよく、化学療法が処方計画の一環である場合、ワクチンは、化学療法の前に投与してもよく、具体的な実施形態において、本発明の抗体はまた、化学療法の前に投与してもよい。また、ワクチンは、幹細胞移植の後に投与してもよく、具体的な実施形態において、本抗体と併用して投与してもよい。
【0095】
また、上述の治療は、シグナル伝達阻害剤、例えばEGFR(上皮成長因子受容体)応答を阻害することができる物質、例えばEGFR抗体、EGF抗体、および、EGFR阻
害剤である分子;VEGF(血管内皮増殖因子)阻害剤、例えばVEGF受容体、および、VEGFを阻害することができる分子;および、erbB2受容体阻害剤、例えばerbB2受容体に結合する有機分子または抗体、例えばハーセプチン(R)(Herceptin(R))(ジェネテック社(Genentech,Inc.),サウスサンフランシスコ,カリフォルニア州)と併用してもよい。
【0096】
EGFR阻害剤は、例えばWO95/19970(1995年7月27日に公開)、WO98/14451(1998年4月9日に公開)、WO98/02434(1998年1月22日に公開)、および、米国特許第5,747,498号(1998年5月5日発行)で説明されており、このような物質は、本明細書で説明されているようにして本発明で用いることができる。EGFR阻害剤としては、これらに限定されないが、モノクローナル抗体ERBITUX(Imクローン・システム社(ImClone Systems Incorporated),ニューヨーク,ニューヨーク州)、および、ABX−EGF(アブジェニックス社(Abgenix Inc.),フレモント,カリフォルニア州)、化合物ZD−1839(アストラゼネカ(AstraZeneca))、BIBX−1382(ベーリンガー・インゲルハイム(Boehringer Ingelheim))、MDX−447(メダレックス社(Medarex Inc.),アナンデール,ニュージャージー州)、および、OLX−103(メルク&Co.(Merck&Co.),ホワイトハウスステーション,ニュージャージー州)、VRCTC−310(ベンテック・リサーチ(Ventech Research))、および、EGF融合毒素(セラジェン社(Seragen Inc.),ホプキントン,マサチューセッツ州)が挙げられる。これらの、およびその他のEGFR阻害物質も本発明で用いることができる。
【0097】
VEGF阻害剤、例えばSU−5416、および、SU−6668(スゲン社(Sugen Inc.),サウスサンフランシスコ,カリフォルニア州)もまた、抗体と併用することができる。VEGF阻害剤は、例えば、WO99/24440(1999年5月20日に公開)、PCT国際出願PCT/IB99/00797(1999年5月3日付けで出願)、WO95/21613(1995年8月17日に公開)、WO99/51422(1999年12月2日に公開)、米国特許第5,834,504号(1998年11月10日に発行)、WO98/50356(1998年11月12日に公開)、米国特許第5,883,113号(1999年3月16日に発行)、米国特許第5,886,020号(1999年3月23日に発行)、米国特許第5,792,783号(1998年8月11日に発行)、WO99/10349(1999年3月4日に公開)、WO97/32856(1997年9月12日に公開)、WO97/22596(1997年6月26日に公開)、WO98/54093(1998年12月3日に公開)、WO98/02438(1998年1月22日に公開)、WO99/16755(1999年4月8日に公開)、および、WO98/02437(1998年1月22日に公開)で説明されている。本発明において有用ないくつかの特定のVEGF阻害剤のその他の例は、IM862(サイトラン社(Cytran Inc.),カークランド,ワシントン州);IMC−1C11Imクローン抗体、アバスチン(AVASTIN,ジェネテック社,サンフランシスコ,カリフォルニア州);および、アンジオザイム(angiozyme)、リボザイム(Ribozyme,ボルダー,コロラド州)、および、カイロン(Chiron,エミリービル,カリフォルニア州)製の合成リボザイムである。
【0098】
さらに、erbB2受容体阻害剤、例えばGW−282974(グラクソ・ウェルカム社(Glaxo Wellcome plc))、および、モノクローナル抗体AR−209(アロネックス・ファーマシューティカルズ社(Aronex Pharmaceuticals Inc.),ウッドランズ,テキサス州)、および、2B−1(カイロン)を、抗体と併用してもよく、例えば、WO98/02434(1998年1月22日に公開)、WO99/35146(1999年7月15日に公開)、WO99/35132(1
999年7月15日に公開)、WO98/02437(1998年1月22日に公開)、WO97/13760(1997年4月17日に公開)、WO95/19970(1995年7月27日に公開)、米国特許第5,587,458号(1996年12月24日に発行)、および、米国特許第5,877,305号(1999年3月2日に発行)で指定されたものが挙げられる。また、本発明において有用なerbB2受容体阻害剤は、EP1029853(2000年8月23日に公開)、および、WO00/44728(2000年8月3日に公開)でも説明されている。上述のPCT出願、米国特許および米国仮出願で説明されているerbB2受容体阻害剤化合物および物質、同様に、erbB2受容体を阻害するその他の化合物および物質は、本発明に係る抗体と併用することができる。
【0099】
本発明の治療はまた、異常細胞の増殖または癌の治療に有用なその他の物質と併用することができ、その物質としては、これらに限定されないが、抗腫瘍免疫反応を高めることができるその他の物質、例えば追加の異なるCTLA4抗体、および、CTLA4をブロックすることもできるその他の物質;および、増殖抑制剤、例えばファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、および、αvβ3阻害剤、例えば、αvβ3抗体バイタクシン、αvβ5阻害剤、p53阻害剤などが挙げられる。
【0100】
本発明の抗体がその他の免疫調節薬と組み合わせて投与される場合、この免疫調節薬は、例えば、樹状細胞活性化剤、例えばCD40リガンド、および、抗CD40アゴニスト抗体、同様に、抗原提示のエンハンサー、T細胞指向性のエンハンサー、腫瘍関連免疫抑制因子の阻害剤、例えばTGF−β(トランスフォーミング成長因子ベータ)、および、IL−10からなる群より選択することができる。
【0101】
また、本発明の治療計画も、IGF−1R(インスリン様成長因子1受容体)に結合することによって腫瘍成長を阻害する抗体またはその他のリガンドと併用してもよい。本発明で用いることができる特定の抗IGF−1R 抗体としては、PCT出願PCT/US01/51113(12/20/01付けで出願され、WO02/053596として公開)で説明されているものが挙げられる。
【0102】
また、本発明の抗体は、サイトカイン、例えばIL−2、IFN−g、GM−CSF、IL−12、IL−18およびFLT−3Lと共に投与してもよい。
【0103】
本明細書で説明されている治療計画は、抗血管新生薬と併用してもよく、例えばMMP−2(マトリックス−メタロプロテイナーゼ2)阻害剤、MMP−9(マトリックス−メタロプロテイナーゼ9)阻害剤、および、COX−II(シクロオキシゲナーゼII)阻害剤が、本発明の方法における抗体と共に用いることができる。有用なCOX−II阻害剤の例としては、セレブレックス(R)(CELEBREX(R))(セレコキシブ)、バルデコキシブ、および、ロフェコキシブが挙げられる。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の例は、WO96/33172(1996年10月24日に公開)、WO96/27583(1996年3月7日に公開)、欧州特許出願第97304971.1号(1997年7月8日付けで出願)、欧州特許出願第99308617.2号(1999年10月29日付けで出願)、WO98/07697(1998年2月26日に公開)、WO98/03516(1998年1月29日に公開)、WO98/34918(1998年8月13日に公開)、WO98/34915(1998年8月13日に公開)、WO98/33768(1998年8月6日に公開)、WO98/30566(1998年7月16日に公開)、欧州特許公報第606046号(1994年7月13日に公開)、欧州特許公報第931788号(1999年7月28日に公開)、WO90/05719(1990年5月331日に公開)、WO99/52910(1999年10月21日に公開)、WO99/52889(1999年10月21日に公開)、WO99/29667(1999年6月17日に公開)、PCT国際出願PCT/IB98/01113(1998年7月21日付けで出願)、欧州特許出願第99302232.1号(1999年3月25日付けで出願)、英国特許出願第9912961.1号(1999年6月3日付けで出願)、米国仮出願60/148,464(1999年8月12日付けで出願)、米国特許第5,863,949号(1999年1月26日に発行)、米国特許第5,861,510号(1999年1月19日に発行)、および、欧州特許公報第780386号(1997年6月25日に公開)で説明されている。好ましいMMP−2およびMMP−9阻害剤は、MMP−1を阻害する活性がわずかであるか、または、そのような活性がない阻害剤である。より好ましくは、その他のマトリックスメタロプロテイナーゼ(すなわちMMP−1、MMP−3、MMP−4、MMP−5、MMP−6、MMP−7、MMP−8、MMP−10、MMP−11、MMP−12、および、MMP−13)に比べて、MMP−2および/またはMMP−9を選択的に阻害するものである。
【0104】
本発明において有用なMMP阻害剤の具体的な例のいくつかは、AG−3340、RO32−3555、RS13−0830、および、以下で列挙した化合物、ならびに、前記化合物の製薬上許容できる塩および溶媒化合物である:
3−[[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル]−(1−ヒドロキシカルバモイル−シクロペンチル)−アミノ]−プロピオン酸;
3−エキソ−3−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−8−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド;
(2R,3R)1−[4−(2−クロロ−4−フルオロ−ベンジルオキシ)−ベンゼンスルホニル]−3−ヒドロキシ−3−メチル−ピペリジン−2−カルボン酸ヒドロキシアミド;
4−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸ヒドロキシアミド;
3−[[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル]−(1−ヒドロキシカルバモイル−シクロブチル)−アミノ]−プロピオン酸;
4−[4−(4−クロロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−テトラヒドロ−ピラン−4−カルボン酸ヒドロキシアミド;
(R)3−[4−(4−クロロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−テトラヒドロ−ピラン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド;
(2R,3R)1−[4−(4−フルオロ−2−メチル−ベンジルオキシ)−ベンゼンスルホニル]−3−ヒドロキシ−3−メチル−ピペリジン−2−カルボン酸ヒドロキシアミド;
3−[[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル]−(1−ヒドロキシカルバモイル−1−メチル−エチル)−アミノ]−プロピオン酸;
3−[[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニル]−(4−ヒドロキシカルバモイル−テトラヒドロ−ピラン−4−イル)−アミノ]−プロピオン酸;
3−エキソ−3−[4−(4−クロロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−8−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド;
3−エンド−3−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−8−オキサ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド;および、
(R)3−[4−(4−フルオロ−フェノキシ)−ベンゼンスルホニルアミノ]−テトラヒドロ−フラン−3−カルボン酸ヒドロキシアミド。
【0105】
以下の非限定的な実施例で本発明をさらに説明する。
【実施例】
【0106】
〔実施例1〕
11.2.1というヒト抗CTLA−4抗体を用いて研究を行った。本抗体の単回用量を
、ボーラスとして(0.01、および、0.1mg/kgの用量レベル)、または、5または10mg/mlの抗体を含む滅菌水溶液(20mM酢酸ナトリウム、0.2mg/mlポリソルベート80、および、140mM塩化ナトリウム(pH5.5)を含む)として、1時間(1〜10mg/kgの用量レベル)または2時間30分(15mg/kgの用量レベル)にわたり静脈内投与した。目的の腫瘍応答が観察された。
【0107】
以下の投与量を投与した:0.01;0.1;1.0;3.0;6.0;10.0;および、15.0(mg/kg)。患者の大半が、黒色腫、進行性の転移性疾患に罹っていた;2人の患者が、ステージIIIの黒色腫を有していた;4人の患者が、腎細胞癌を有しており、1人の患者が結腸癌を有していた。3人の患者は、0.01mg/kgを投与され;3人の患者は、0.1mg/kgを投与され;3人の患者は、1mg/kgを投与され;8人の患者は、3mg/kgを投与され;5人の患者は、6mg/kgを投与され;11人の患者は、10mg/kgを投与され;および、6人の患者は、15mg/kgを投与された。
【0108】
驚くべきことに、本抗体は、15mg/kgで有効であった。この用量では、3回の目的とする腫瘍応答(2回の完全奏功、および、1回の部分奏功)が観察された。
【0109】
以下の表に、所定の臨床的な利益が得られたように観察された患者の結果を示すが、ここにおいて、以下の略語を用いた:AWD;病気を伴う生存(alive with disease);CR:完全奏功;docet:ドセタキセル;LN:リンパ節;NE:測定不可能;NED:病気の証拠なし;PD:病気の進行;post−Tx:治療後;PR:部分奏功;RFA:ラジオ波焼灼術;SC:皮下;SD:病態の安定;SX:外科手術;tem:テモゾラミド(temozolamide);thal:サリドマイド;XRT:放射線治療。
【0110】
【表3】

【0111】
〔実施例2〕
充実性腫瘍、例えば乳癌、例えば転移性乳癌、精巣癌、卵巣癌、小細胞肺癌、神経芽細胞腫および小児肉腫に罹った患者を、化学療法、幹細胞移植およびヒト抗CTLA−4抗体11.2.1と組み合わせて治療した。
【0112】
患者に、それぞれ移植の7日前および6日前に、体重1キログラムあたりシクロホスファミド60mgの静脈内注入を行い、続いて、移植前の最後の5日間毎日、体表面積1平方メートルあたりフルダラビン25mgの静脈内注入を行った。
【0113】
幹細胞移植は、ドナーを顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)で処理して幹細胞を骨髄から動員することによってなされた。動員の後、Williams等,Bone Marrow Transplantation 5:129〜33(1990年)、および、Hillyer等,Transfusion 33:316〜21(1993年)で説明されているようにして、この幹細胞を、CS3000ブラッド・セル・セパレーター(R)(バクスター・ヘルスケア・コーポレーション,ディアフィールド,イリノイ州)を用いてドナーの末梢血液から採取した。幹細胞移植は、大量中心静脈カテーテルを介した輸液によってなされた。
【0114】
あるいは、ドナーに全身麻酔または脊椎麻酔を施してドナーの後方または前方の腸骨稜
から骨髄を採取した。約10〜15mL/kgの骨髄を吸引し、ヘパリン化された媒体中に置き、0.3および0.2mmのスクリーンによってろ過し、脂肪と骨棘を除去した。臨床症状に応じて、ABO不適合移植での溶血を予防するために赤血球を除去すること、または、移植片対宿主疾患(GVHD)を予防するためにドナーT細胞を除去することによって、採取された骨髄をさらに加工した。
【0115】
移植の30日後、2時間30分にわたる輸液によって患者に15mg/kgの抗体11.2.1を投与した。移植の3ヶ月または6ヶ月後に、複数回の抗体投与による処理について指定された患者群に、追加の15mg/kgの用量を投与した。
【0116】
延命、無病生存(再発までの期間)、奏功率、奏功期間および/または無増悪期間のような病気の評価項目を観察することによって、治療の効果をモニターした。
【0117】
具体的な実施形態を参照して本発明を開示したが、当然ながら、当業者であれば、本発明の本質および範囲から逸脱することなく本発明のその他の実施形態および変化形も考案することができる。添付の請求項は、このような全ての実施形態および等価な変化形を含むと解釈されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0118】
【図1−1】Aは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図1−2】Bは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図1−3】C及びDは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図1−4】E及びFは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図1−5】G及びHは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図1−6】I及びJは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図1−7】K及びLは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図1−8】M及びNは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図1−9】O及びPは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図1−10】Q、R及びSは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図1−11】T及びUは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図1−12】V及びWは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図2−1】Aは、推測の重鎖クローンと、生殖細胞系DP−50(3−33)のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。
【図2−2】Bは、推測の重鎖クローンと、生殖細胞系DP−50(3−33)のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。
【図2−3】Cは、推測の重鎖クローンと、生殖細胞系DP−50(3−33)のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。
【図3】推測のクローンの重鎖配列と、生殖細胞系DP−65(4−31)のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。
【図4−1】Aは、推測のクローンのカッパ軽鎖配列と、生殖細胞系A27のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。
【図4−2】Bは、推測のクローンのカッパ軽鎖配列と、生殖細胞系A27のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。
【図5】推測のクローンのカッパ軽鎖配列と、生殖細胞系O12のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。
【図6】推測のクローンのカッパ軽鎖配列と、生殖細胞系A10/A26のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。
【図7】推測のクローンのカッパ軽鎖配列と、生殖細胞系A17のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。
【図8】推測のクローンのカッパ軽鎖配列と、生殖細胞系A3/A19のアミノ酸配列とのアミノ酸配列アライメントを示す。
【図9−1】A−(1)は、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−2】A−(2)は、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−3】B−(1)は、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−4】B−(2)は、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−5】Cは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−6】D−(1)は、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−7】D−(2)は、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−8】Eは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−9】Fは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−10】Gは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−11】Hは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−12】Iは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−13】Jは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−14】Kは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。
【図9−15】Lは、抗CTLA−4抗体の全長ヌクレオチドおよびアミノ酸配列を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
10mg/kgより多い量のヒト抗CTLA−4抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における癌の治療方法。
【請求項2】
少なくとも15mg/kgのヒト抗CTLA−4抗体を哺乳動物に投与することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
15mg/kgのヒト抗CTLA−4抗体を哺乳動物に投与することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ヒト抗CTLA−4抗体の有効量を、幹細胞移植を受けた哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における癌の治療方法。
【請求項5】
哺乳動物はヒトである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
幹細胞移植は、骨髄移植、末梢血液幹細胞移植、同種幹細胞移植、および、自己幹細胞移植からなる群より選択される、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
哺乳動物は、幹細胞移植の前に高用量の化学療法を受けている、請求項4または5に記載の方法。
【請求項8】
化学療法で用いられる物質は、ブスルファン、シクロホスファミド、メルファラン、チオテパ、カルムスチン、エピルビシン、フルダラビン、および、エトポシドからなる群より選択される少なくとも1種の物質である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
哺乳動物は、幹細胞移植の前に全身放射線照射を受けている、請求項4または5に記載の方法。
【請求項10】
癌は、乳癌、例えば転移性乳癌、肺癌、例えば小細胞肺癌、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頚部癌、黒色腫、例えば皮膚または眼球内の悪性黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門領域の癌、胃癌、結腸癌、精巣癌、子宮癌、ファロピウス管の癌腫、子宮内膜の癌腫、子宮頚の癌腫、膣の癌腫、陰門の癌腫、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟部組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、慢性または急性白血病、例えば急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、小児の充実性腫瘍、リンパ球性リンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または尿道癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、原発性CNSリンパ腫、腫瘍血管新生、脊髄軸の腫瘍、脳幹グリオーマ、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮癌、扁平上皮癌、T細胞リンパ腫、環境により誘導された癌、例えばアスベストにより誘導された癌、骨髄腫、神経芽細胞腫、および、小児肉腫からなる群より選択される、請求項1または4に記載の方法。
【請求項11】
ヒト抗CTLA−4抗体は、抗体4.1.1、抗体4.13.1、抗体4.14.3、抗体6.1.1、および、抗体11.2.1のアミノ酸配列を有する抗体からなる群より選択される抗体である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
ヒト抗CTLA−4抗体は、抗体10D1のアミノ酸配列を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
ヒト抗CTLA−4抗体は、抗体4.1.1、抗体4.13.1、抗体4.14.3、抗体6
.1.1、および、抗体11.2.1からなる群より選択される抗体の重鎖および軽鎖のCDRのアミノ酸配列を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
ヒト抗CTLA−4抗体は、抗体4.1.1、抗体4.13.1、抗体4.14.3、抗体6.1.1、および、抗体11.2.1からなる群より選択される抗体の重鎖および軽鎖の可変領域のアミノ酸配列を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
ヒト抗CTLA−4抗体は、抗体4.1.1、抗体4.13.1、抗体4.14.3、抗体6.1.1、および、抗体11.2.1からなる群より選択される抗体と交差競合する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図1−4】
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【図1−5】
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【図1−6】
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【図1−7】
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【図1−8】
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【図1−9】
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【図1−10】
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【図1−11】
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【図1−12】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図2−3】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図9−3】
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【図9−4】
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【図9−5】
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【図9−6】
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【図9−7】
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【図9−8】
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【図9−9】
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【図9−10】
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【図9−11】
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【図9−12】
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【図9−13】
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【図9−14】
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【図9−15】
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【公表番号】特表2007−530526(P2007−530526A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−504498(P2007−504498)
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【国際出願番号】PCT/IB2005/000671
【国際公開番号】WO2005/092380
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(397067152)ファイザー・プロダクツ・インク (504)
【Fターム(参考)】