説明

折り畳みテーブル

【課題】両脚杆の左右方向の寸法を抑えて使用者の膝にあたる空間を広く確保するとともに、両脚杆の溶着を容易にできる折り畳みテーブルを提供すること。
【解決手段】少なくとも左右にそれぞれ一対の脚杆4,5を備えた脚体3,3に天板を枢着して、該天板を水平な使用位置と、略垂直な折り畳み位置との間で回動可能とし、前記一対の脚杆4,5は、上下方向略中間位置から上方4a,5aは左右方向に重合すると共に、下方4b,5bに向けて前後方向に拡開する形状とした折り畳みテーブル1において、前記両脚杆4,5は断面視略円形をなし、前記重合した部分4e,5eの何れか一方の脚杆4を、他方の脚杆5に対して対向部4e,5eが嵌合するように左右方向に圧縮変形させて他方の脚杆5に溶着した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも左右にそれぞれ一対の脚杆を備えた脚体に天板を枢着して、該天板を水平な使用位置と、略垂直な折り畳み位置との間で回動可能とし、前記一対の脚杆は、上下方向略中間位置から上方は左右方向に重合すると共に、下方に向けて前後方向に拡開する形状とした折り畳みテーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
左右にそれぞれ一対の脚杆を備えた脚体に天板を枢着してこの天板を水平な使用位置と、略垂直な折り畳み位置との間で回動可能とした折り畳みテーブルは公知である。このような折り畳みテーブルに用いられている一対の脚杆は、略断面視円形状をなすパイプ体で構成され、上部においてパイプ状の形状を保ったまま固着されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−202056号公報(図3,4参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の折り畳みテーブルの脚杆にあっては、パイプ状の形状を保ったまま固着されているので、両脚杆の左右方向の寸法はパイプ径を合わせた長さとなり、天板下の膝が入り込む空間を広く確保できなかった。また、両脚杆を溶接等で固着する場合に、固着する部分がパイプ同士の線接触部となる最深部であるため溶着しにくく改善の余地があった。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、両脚杆の左右方向の寸法を抑えて使用者の膝が入り込む空間を広く確保するとともに、両脚杆の溶着を容易にできる折り畳みテーブルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の折り畳みテーブルは、少なくとも左右にそれぞれ一対の脚杆を備えた脚体に天板を枢着して、該天板を水平な使用位置と、略垂直な折り畳み位置との間で回動可能とし、前記一対の脚杆は、上下方向略中間位置から上方は左右方向に重合すると共に、下方に向けて前後方向に拡開する形状とした折り畳みテーブルにおいて、前記両脚杆は断面視略円形をなし、前記重合した部分の何れか一方の脚杆を、他方の脚杆に対して対向部が嵌合するように左右方向に圧縮変形させて他方の脚杆に溶着したことを特徴としている。
この特徴によれば、一方の脚杆の前記重合した部分を、他方の脚杆に対して対向部が嵌合するように左右方向に圧縮変形させて他方の脚杆に溶着したので、溶着箇所が前後方向に分散して溶着がし易い。また左右方向に圧縮変形させることで両脚杆の左右方向の寸法が抑えられ、使用者の膝が入り込む空間を広く確保できる。また、重合した部分は一方がつぶれるが2本の脚杆で支持されることになり、下方の前後方向に拡開した部分は前後に1本ずつとなるが、両部分は変形していないので、一対の脚杆の上下両部において、ほぼ均一な強度バランスを取ることができる。
【0007】
本発明の請求項2に記載の折り畳みテーブルは、請求項1に記載の折り畳みテーブルであって、前記後方に拡開する脚杆を上端部から下端部に至るまで一定の角度で後方に傾斜し、前記前方に拡開する脚杆は、重合した部分において後方に拡開する脚杆と略同一角度で後方へ傾斜しており、かつ後方に拡開する脚杆よりも左右方向外方に配設されていることを特徴としている。
この特徴によれば、両脚杆の上方部は後方に傾斜し、前方に拡開する脚杆は左右方向外方に配設されているので、着座時に使用者の膝の周辺及びその上部空間にゆとりが生じ、快適な座り心地を与えることができ、着座により広い空間を確保できる。
【0008】
本発明の請求項3に記載の折り畳みテーブルは、請求項2に記載の折り畳みテーブルであって、前記前方に拡開する脚杆の重合した部分を左右方向に圧縮変形させたことを特徴としている。
この特徴によれば、後方に拡開する脚杆はストレート杆を用いることができるので、製造コストを抑えることができる。
【0009】
本発明の請求項4に記載の折り畳みテーブルは、請求項2または3に記載の折り畳みテーブルであって、前記前方に拡開する脚杆の下方は左右方向外側に傾斜していることを特徴としている。
この特徴によれば、前方に拡開する脚杆の下方が左右方向外側に傾斜しているので、ネスティングの際に、他方のテーブルの後方に拡開する脚杆を円滑に受け入れできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例】
【0011】
図1(a)は、本発明の実施例における折り畳みテーブルの全体像を示す天板使用位置の斜視図であり、図1(b)は、折り畳みテーブルの天板の折り畳み位置を示す斜視図であり、図2(a)は、脚体を構成する2つの脚杆の分解組立斜視図であり、図2(b)は、脚体の組み付け斜視図であり、図2(c)は、図2(b)のA−A線に沿う断面図であり、図3は、脚体、連結杆、閉塞板および幕板を示す分解組立斜視図および、その閉塞板と脚体の連結を示す要部拡大斜視図であり、図4(a)は、ブラケットと連結杆との取付後の状態を示す斜視図であり、図4(b)は、天板取り付け後のブラケットと閉塞板の取付関係を示す斜視図であり、図5は、天板の使用可能な水平位置から略垂直な折り畳み位置へと回動されたテーブルを示す側面図であり、図6は、折り畳みテーブルを前後方向に重ねて収納する過程を示す概略側面図である。
【0012】
この折り畳みテーブル(以下、テーブル)は、学校の教室や会社等で使用される天板2の折り畳み可能なテーブル1であり、未使用時には後述する複数のテーブル1,・・・を前後方向に重ねて収納可能となっており、室内のスペースを有効に活用可能となっている(図7参照)。以下、本実施例の説明において、図1に図示されたテーブル1を対面した状態で見て、テーブル1の手前側を前方とし、奥行き側を後方とし、左手側を左方、右手側を右方として説明する。
【0013】
図1(a)および図1(b)に示されるように、左右方向に長い上面視矩形の天板2からの荷重を支持する左右一対の脚体3、3は、それぞれアルミやスチール等の金属パイプからなる断面視略円形の脚杆4,5から成り、それら脚杆4,5の上下方向略中間位置から上方の上端部4a,5a同士が互いに左右方向に溶接等で連結して重合されている。尚、上端部4a,5a同士の連結については後で詳述する。そして、脚杆4,5の下端部4b,5bが前方に拡開する外側の脚杆(以下、一方の脚杆4,4)と、後方に拡開する内側の脚杆(以下、他方の脚杆5,5)とで、左右方向に並んで並設されている。
【0014】
それぞれの下端部4b,5bには、床面30に対して前後左右方向に自由回動可能かつ移動ロック付きのキャスタ50を備えている。脚杆4,5の上端部4a,5aはそれぞれ左右に配置したスチール等の金属板で折り曲げ形成された閉塞板7,7に熱溶着され、この閉塞板7,7は両者を連結する左右の長さ方向に延びる横杆状のアルミやスチール等の金属パイプからなる連結杆6の左右側端部6a,6aの前面に熱溶着されている。
【0015】
アルミ等の金属で成型されたブラケット10,10が、連結杆6の左右側端部6a,6aに対して、その軸心回りに回動可能に嵌合され、これらブラケット10,10は天板2の下面2aに取り付けられている。左右の脚体3,3の上端部4a,5aには、互いの対面する内方に向けて幕板取付片5c,5cが延設されており、スチール金属板やプラスチック板等からなる矩形の幕板40が取り付けられている。また、各ブラケット10,10の側壁11,11には、荷物掛け部23,23が外方に向けて突設されており、鞄や傘等を吊持可能なテーブル1となっている。
【0016】
そして、後述する左方のブラケット10に設けられたレバー部材25の操作によって、このブラケット10の閉塞板7との係合が解除され、天板2の前端側が上方且つ後方に向けて押し上げられることで、天板2の使用可能な水平位置から[図1(a)参照]、略垂直な折り畳み位置へと回動され[図1(b)参照]、テーブル1を前後方向に複数重ねて収納可能な状態となる。
【0017】
尚、テーブル1の構造は、左方に設けられたレバー部材25および、その付帯する天板2のロック構造を除き左右対称構造のため、以下の実施例においては、主にテーブル1の左方側を中心に説明する。
【0018】
次に、一方の脚杆4と他方の脚杆5とで構成される脚杆3の形状について、図2に基づいて具体的に説明する。まず、図2(a)に示されるように、他方の脚杆5は上端部5aから下端部5bに至るまで一定の角度で後方に傾斜され、一方の脚杆4は他方の脚杆5と重合する部分において略同一角度で後方へ傾斜され、脚杆5と重合する部分から離れて前方に傾斜している。そして他方の脚杆5の上端部5aと向かい合い互いに重合する対向部5eと対向する一方の脚杆4の対向部4eは、左右方向に圧縮変形することにより形成されている。
【0019】
さらに、一方の脚杆4の脚杆5と重合する部分から離れ箇所は折曲部4cが形成されており、この折曲部4cから下端部4bにかけて一方の脚杆4が外方に傾斜された形状となっている。そして、図2(b)に示されるように、一方の脚杆4の対向部4eと他方の脚杆5の対向部5eとが当接され、図2(c)に示されるように、両対向部4e,5eの前後2箇所の当接部3aを溶着箇所として、2本の脚杆4,5同士が溶接等により強固に連結され一本の脚体3を構成している。
【0020】
このように、一方の脚杆4を左右方向に圧縮変形させるだけで、対向部4eを形成して他方の脚杆5の対向部5eと重合する当接部3aを簡便に形成することができるので、一方の脚杆4も他方の脚杆5と同様のストレート杆を用いて製作することができ、製造コストを抑えられる。さらに、他方の脚杆5の対向部5eに対して、一方の脚杆4の対向部4eが嵌合するように左右方向に圧縮変形させることで、溶着箇所である当接部3aが前後方向に分散され溶着し易く、かつ互いの脚杆4,5同士の連結強度が高められる。
【0021】
脚体3および閉塞板7との連結について図3に基づき説明する。連結杆6の左右側端部6a,6aの近傍の前面に設けられた閉塞板7は、上部に水平面を有する水平板7bおよび、この水平板7bの左右に立設した側面視扇状の外側板7a,7aとで構成され、下向きに開口するコ字状の開口部を有している。左方の外側板7aの略中央位置には、左右方向に貫通する係合孔7cが形成され、左方の外側板7aの上方後端部には段部7dが凹設されている。
【0022】
脚体3の上端部5aには、上下所定間隔離間されてネジ孔5d,5dが穿設されるとともに、閉塞板7の両外側板7a,7a間の前面を覆うように、ナイロン等の弱剛性の軟質材によりなる円弧形カバー部8がカバー取付ボルト9,9により、円弧形カバー部8のボルト貫通孔8b、8bを介してネジ孔5d,5dと螺合して脚体3の上端部5aに固着されている。
【0023】
尚、脚体3の上端部4a,5aの外周面と閉塞板7の内面とは熱溶着等で連結固着され、閉塞板7は連結杆6に熱溶着等で連結固着されている。また、脚杆4,5の各下端部4b,5bには、前述のキャスタ50を取り付けるためのキャスタ取付キャップ50aが各々取り付けられ、幕板40は、ボルト等で幕板取付片5c,5cに取り付けられる。
【0024】
次いで、図3および図4に基づいて、ブラケット10と連結杆6との嵌合について説明する。図4(a)および図4(b)に示されるように、ブラケット10の側壁11の内面の略中間位置には、円弧形部16が内方に向けて延設され、この上部が水平部17と連接して側面視略J字状部15が形成されている。このブラケット10の円弧形部16の形状は、前述した閉塞板7の円弧形部である円弧形カバー部材8の前面8aと摺接もしくは近接可能な形状となっている。
【0025】
図3および図4(a)に示されるように、ブラケット10と連結杆6との嵌合は、ブラケット10の内向き窪み部12に対して連結杆6の側端部6aに挿嵌することで、ブラケット10が連結杆6に枢着される。嵌合後はブラケット10の水平位置で、閉塞板7の水平板7bおよび円弧形カバー部材8が、ブラケット10の略J字上部15の水平部17および円弧形部16により覆われる。そして、内向き窪み部12の最奥部に形成された内壁に、側端部6aの側端面が当接する位置まで嵌合されることで、ブラケット10の位置決めが行われる。
【0026】
ブラケット10を天板2の下面2aに螺着する際は、図4(b)に示されるように、閉塞板7の水平板7bの上面に側面視略J字状部15の一部である水平部17の下面を当接させ、さらに天板2の下面2aをブラケット10の上板14に支持させた状態で、図4(a)に示すように天板取付ネジ19を天板取付貫通孔14dを介して天板2とブラケット10を螺合する。尚、上板14の上面は水平部17も含めて水平面となっているので、天板2の下面2aをブラケット10全面で支持できる。
【0027】
図4(a)に示されるように、上板14には前後中間位置から前方向に向けて上方に開口する溝部14cが凹設され、レバー部材25の前後方向に延設された棒状部25bが収納されている。棒状部25bの一端側からは、レバー部材25の把手部25aが外方に向けて延在されている。溝部14cの後端には上下に貫通する挿通孔14bが形成され、棒状部25bの他端側からは下方に延在される延設部25cが挿通されている。溝部14cの天板2側の開口は、ブラケット10を天板2に取着する取着時に天板下面2aのより閉鎖される。これにより棒状部25bが天板下面2aと溝部14cとで回動可能に安定して保持され、棒状部25bの取り外れが確実に防止されている。尚、本実施例では、棒状部25bの上方にレバー保持片26,26が前後2箇所に嵌入されており、把手部25aの操作時に棒状部25bの長さ軸周りの回動をより円滑に行えるように保持されている。
【0028】
次に、図5に示されるように、ブラケット10の側壁11の内側には、閉塞板7の係止孔7cと係脱可能な係合突部32がバネ部材33により付勢されており、レバー部材25の把手部25aの天板下面2a側への操作によって、棒状部25bの後端から下方に向けて延設された延設部25cを介して、係合突部32がバネ部材33に抗して外側に移動され、係合孔7cとの係合が解除、天板2を水平な位置[図1(a)参照]から略垂直な折り畳み位置[図1(b)参照]に連結杆6を軸心として上方に向けて回動できるようになっている。
【0029】
この天板回動時においては、係合突部32の内向き側の先端が外側板7aの外側面に沿って上方に斜め後方に向けて摺接されるとともに、ブラケット10の円弧形部16が閉塞板7に設けられた円弧形カバー部材8に沿って摺接もしくは近接状態で回動され、円弧形カバー部材8が露出される。天板2が折り畳み位置[図1(b)参照]に移動されると、係合突部32が再びバネ部材33の付勢力を得て、外側板7aの上方後端部の段部7d(図3参照)に係合される。そして、ブラケット10の傾斜位置が固定され、天板2の略垂直な折り畳み位置が確実に固定される。尚、天板2を略垂直な折り畳み位置から水平位置に戻すには、逆の作業工程により行えるため説明を省略する。
【0030】
図6に示されるように、天板2が折り畳まれたテーブル1はキャスタ50の回動により床面30に沿って、テーブル1を前方から後方に向けて移動し、複数のテーブル1を前後方向に重ねて収納(ネスティング)可能になっており、複数のテーブル1,1が重ねられると、前後に隣接する後方テーブル1の閉塞板7の円弧形カバー部材8が隣接するテーブル1の天板2と当接することで移動が規制される。
【0031】
このネスティングの際には、各テーブル1の前方に拡開する一方の脚杆4の下方が、左右方向外側に傾斜しているので、新たにネスティングされるテーブル1の他方の脚杆5を円滑に受け入れできる。また、天板2が当接される円弧形カバー部材8が弱剛性の軟質材で構成されているので、天板2の当接面を傷めることがない。
【0032】
以上の説明により実施例のテーブル1では、脚体3を構成する両脚杆4,5の重合した部分である上端部4a,5aは、一方の上端部4aがつぶれるが2本の脚杆4,5で支持されることになり、下方の前後方向に拡開した部分4b、5bは前後に1本ずつとなるが、両部分は変形していないので、一対の脚杆4,5の上下両部において、ほぼ均一な強度バランスを取ることができる。
【0033】
また、左右方向に一方の脚杆4の上端部4aが圧縮変形され対向部4eを形成したことで、両脚杆4,5の左右方向の寸法が抑えられ、テーブル1の使用者の膝が入り込む左右幅の空間を広く確保できる[図1(a)参照]。しかも、左右一対の脚体3,3の各両脚杆4,5の上端部4a,5aは後方に傾斜し、前方に拡開する一方の脚杆4は左右方向外方に傾斜されているので、テーブル1の使用者の着座時に、天板2の下方に位置する膝の周辺および、その上部空間にゆとりが生じ、快適な座り心地を与えることができ、着座により広い空間を確保できる。
【0034】
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれ、例えば上記実施例では、脚体3の外方に位置する一方の脚杆4の上端部4aを圧縮変形させて対向部4eを形成することで、両脚杆4,5の左右方向の寸法が抑えられ、脚体3,3の左右幅の空間を広く確保できることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、他方の上端部5aを圧縮変形させた対向部を形成してもよく、重合する脚体4,5の何れか一方を圧縮変形すればよい。
【0035】
また、上記実施例では、両脚杆4,5の上端部4a,5aの重合する箇所を一定の角度で後方に傾斜したことで、着座時に使用者の膝の周辺及び、その上部空間により広い空間が形成されることから好ましいが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくとも重合する脚体4,5の何れか一方を圧縮変形して脚体3,3の左右幅の空間を広く確保すればよい。
【0036】
さらに、上記実施例では、脚杆4の上端部4aと脚杆5の5aとの重合を共に後方に傾斜させているが、重合する箇所を後方に傾斜させることなく略垂直に延在させても良い。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】(a)は、本発明の実施例における折り畳みテーブルの全体像を示す天板使用位置の斜視図であり、(b)は、折り畳みテーブルの天板の折り畳み位置を示す斜視図である。
【図2】(a)は、脚体を構成する2つの脚杆の分解組立斜視図であり、(b)は、脚体の組み付け斜視図であり、(c)は、図2(b)のA−A線に沿う断面図である。
【図3】脚体、連結杆、閉塞板および幕板を示す分解組立斜視図および、その閉塞板と脚体の連結を示す要部拡大斜視図である。
【図4】(a)は、ブラケットと連結杆との取付後の状態を示す斜視図であり、(b)は、天板取り付け後のブラケットと閉塞板の取付関係を示す斜視図である。
【図5】天板の使用可能な水平位置から略垂直な折り畳み位置へと回動されたテーブルを示す側面図である。
【図6】折り畳みテーブルを前後方向に重ねて収納する過程を示す概略側面図である。
【符号の説明】
【0038】
1 テーブル(折り畳みテーブル)
2 天板
2a 下面
3 脚体
3a 当接部
4 一方の脚杆(前方に拡開する外側の脚杆)
4a 上端部
4b 下端部
4c 折曲部
4e 圧縮変形された対向部
5 他方の脚杆(後方に拡開する内側の脚杆)
5a 上端部
5b 下端部
5c 幕板取付片
5d ネジ孔
5e 対向部
6 連結杆
6a 側端部
7 閉塞板
7a 外側板
7b 水平板
7c 係合孔(天板の水平な使用位置の係合箇所)
7d 段部(略垂直な折り畳み位置の係合箇所)
8 円弧形カバー部材
8a 前面
8b ボルト貫通孔
9 カバー取付ボルト
10 ブラケット
11 側壁
11a 内側面
12 内向き窪み部
14 上板
14b 挿通孔
14c 溝部
14d 天板取付貫通孔
15 側面視略J字状部
16 ブラケットの円弧形部
17 水平部
19 天板取付ネジ
23 荷物掛け部
25 レバー部材
25a 把手部(棒状部の一端側)
25b 棒状部
25c 延設部(棒状部の他端側)
26 レバー保持片
30 床面
32 係合突部
33 バネ部材
40 幕板
50 キャスタ
50a キャスタ取付キャップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも左右にそれぞれ一対の脚杆を備えた脚体に天板を枢着して、該天板を水平な使用位置と、略垂直な折り畳み位置との間で回動可能とし、前記一対の脚杆は、上下方向略中間位置から上方は左右方向に重合すると共に、下方に向けて前後方向に拡開する形状とした折り畳みテーブルにおいて、
前記両脚杆は断面視略円形をなし、前記重合した部分の何れか一方の脚杆を、他方の脚杆に対して対向部が嵌合するように左右方向に圧縮変形させて他方の脚杆に溶着したことを特徴とする折り畳みテーブル。
【請求項2】
前記後方に拡開する脚杆を上端部から下端部に至るまで一定の角度で後方に傾斜し、前記前方に拡開する脚杆は、重合した部分において後方に拡開する脚杆と略同一角度で後方へ傾斜しており、かつ後方に拡開する脚杆よりも左右方向外方に配設されている請求項1に記載の折り畳みテーブル。
【請求項3】
前記前方に拡開する脚杆の重合した部分を左右方向に圧縮変形させた請求項2に記載の折り畳みテーブル。
【請求項4】
前記前方に拡開する脚杆の下方は左右方向外側に傾斜している請求項2または3に記載の折り畳みテーブル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−306988(P2007−306988A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−136868(P2006−136868)
【出願日】平成18年5月16日(2006.5.16)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】