説明

折り畳み式密封容器

直線状に配置されるように方向付けられ、端部と端部が互いに当接する関係になる一対の切妻型の蓋部分と、互いに直線状に配置されるように方向付けられ、切妻型の蓋部分の両側に当接する一対の横方向の蓋部分と、を有する密封された配置に折り畳み可能な折り畳み式密封部。1枚のブランクから各々形成される側壁と、折り畳み式密封部と、スリーブとを有する容器もまた、開示される。スリーブは、複数の通気口を有し、容器の側壁に対して間隔を空けた配置で通気口を配置するためのスペーサーを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は容器の分野に関する。より具体的には、本開示は、改良された構造を有する一体化した蓋を提供する折り畳み可能なシート材料から形成される使い捨て容器、および使用者の快適性を向上する容器のためのスリーブ構造に関する。
【背景技術】
【0002】
密封容器、特に使い捨て飲料カップの構造の改良が望まれている。例えば、コーヒーおよび他の飲料は、通常、カップとこすり合う別個の蓋を有する紙またはプラスチックのカップで販売されている。別個の蓋の使用は、物流および業績の理由のために望ましくない。例えば、別個の蓋の在庫を必要とし、しばしば、それらの蓋は、漏れまたはこぼれることに対して十分な保護を与えることができない。多くの場合において、蓋が取り付けられてもカップ上に完全に固定されないか、または満杯によりこぼれると完全に固定されたままにならず、単にカップを押さえているだけである。カップが落ちた場合には、通常、蓋は外れ、全てではないにしても中身がこぼれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、容器、特に紙またはプラスチックカップなどの使い捨て容器の密封に関する改良の必要性が存在する。
【0004】
さらに、コーヒーなどの販売のために使用される種類のカップなどの使い捨て容器は、通常、3つの構成要素、容器/カップ、蓋および分離しているスリーブを有する。カップについての3つの別々の構成要素の使用は、物流の問題および他の不利益を有する。例えば、同じ量の各々の構成要素の在庫を維持しなければならない。また、しばしば、蓋は離れ落ちるか、または漏れ、様々な問題を有する。また、通常、スリーブは波形の紙板の構造であり、空所を与えることで分離しようとするため、スリーブは改良が望まれる。そのようなスリーブは触れるには熱く、他の不利益を有する。
【0005】
これに関して、改良が望まれるのは、スリーブの構造のみだけではなく、カップ/容器、蓋を含む実質的に単一のカップまたは他の容器であり、スリーブが互いに一体化するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記および他の必要性は折り畳み式密封部によって満たされる。密封された配置に折り畳まれる場合、蓋構造は、直線状に配置されるように方向付けられ、端部と端部とが互いに当接する関係になる、一対の切妻型の蓋部分と、互いに直線状に配置されるように方向付けられ、切妻型の蓋部分の両側に当接する、一対の横方向の蓋部分とを含むように形成される。
【0007】
折り畳み式密封部は特に容器のための折り畳み式の蓋を設けるのに適切であり、密封部が折り畳まれない場合、容器の内部を利用でき、密封部が密封された配置に折り畳まれる場合、密封部は容器の内部を実質的に囲む。
【0008】
一実施形態において、容器は、両方とも1枚のブランクから形成される側壁と、折り畳み式密封部を備えるように与えられる。折り畳み式密封部は、側壁に隣接するブランクの端部に隣接して配置され、折り畳まれていない配置において実質的に開口経路を設け、かつ、折り畳まれた配置において実質的に密封された構造を設けるように構成される。密封された構造は、直線状に配置されるように方向付けられ、端部と端部とが互いに当接する関係になる、一対の切妻型の蓋部分と、互いに直線状に配置されるように方向付けられ、切妻型の蓋部分の両側と当接する、一対の横方向の蓋部分とを備える。
【0009】
本開示の別の態様において、容器のブランクが提供される。ブランクは、シート材料の端部に隣接して規定される折り畳み可能な密封部を有する折り畳み可能なシート材料を含む。折り畳み可能な密封部は、複数の第1の折り目部分と、複数の第2の折り目部分と、複数の第3の折り目部分とを有する。第1の折り目部分は、シート材料の端部から第2の折り目部分の1つの交差部まで延び、密封部は、第1の折り目部分のうち、少なくとも一対の隣接し、間隔を空けている第1の折り目部分の間に第3の折り目部分をいずれも有さない。第3の折り目部分の各々は、シート材料の端部から第2の折り目部分の2つと第1の折り目部分の1つとの交差部まで対角線上に延びる。
【0010】
さらなる態様において、本開示は、1枚のブランクから各々形成される側壁と、折り畳み式密封部と、スリーブとを備える容器に関する。折り畳み式密封部は、側壁に隣接するブランクの上縁に隣接して配置され、折り畳まれていない配置において実質的に開口経路を設け、かつ、折り畳まれた配置において実質的に密封した構造を設けるように構成される。スリーブはブランクから延び、側壁の外部の周りを包むように構成される。
【0011】
本開示のさらに別の態様において、スリーブは、内面と外面の両側の間に延びる複数の通気口を有するシート材料から構成されるように与えられる。複数のスペーサーはスリーブの内面から延び、容器の外部の側壁から所望の距離でスリーブの内面と間隔を空けている。これは有利には、使用者に快適な温度でスリーブを維持するために、側壁から熱的に分離され、空気循環を促進する把持面を与える。
【0012】
本開示のさらなる利点は、図面と併せて考慮される場合、詳細な説明に対する参照により明らかになり、詳細をより明らかに示すためにスケールは正確ではなく、いくつかの図面にわたって同じ参照番号は同じ要素を含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、密封された状態で示される本開示の好ましい実施形態に係る容器の斜視図である。
【図2】図2は、図1の容器の側壁および蓋を提供するためのブランクである。
【図3】図3は、図1の容器の底部を提供するためのブランクである。
【図4】図4は、上側が開いた状態で最初に形成される容器を示す。
【図5】図5は、上側が閉じた状態を提供するための図1の容器の蓋を折り畳む工程を示す。
【図6】図6は、上側が閉じた状態を提供するための図1の容器の蓋を折り畳む工程を示す。
【図7】図7は、上側が閉じた状態を提供するための図1の容器の蓋を折り畳む工程を示す。
【図8】図8は、上側が閉じた状態を提供するための図1の容器の蓋を折り畳む工程を示す。
【図9】図9は、閉じた状態の図1の容器の蓋の両側の側面図である。
【図10】図10は、閉じた状態の図1の容器の蓋の両側の側面図である。
【図11】図11は、本開示の別の実施形態に係る外側のスリーブを有する図1のカップの斜視図である。
【図12】図12は、好ましいスリーブの構成の斜視図である。
【図13】図13は、本開示に係る所望の折り畳み式密封部およびスリーブを有するカップを提供するためのブランクを示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
最初に図1〜10を参照して、本開示は、一態様において、一枚のブランク16(図2)から形成される側壁12および折り畳み式密封部すなわち蓋14の両方を有する容器10に関する。スリーブ構造に関する本開示の別の態様は、図11〜13に関連して記載される。
【0015】
(図1〜10)
側壁12はまた、蓋14の反対側に必要とされる底部または他の密封面を提供するために使用され得る。しかしながら、垂直方向において容器10を支持する底部18を容器10に設けるために、底部18を設けるための別のブランク20を使用することが好ましい。底部18を形成するためのブランク20または他の構造が、単一のブランクから構成される容器を有するようにブランク16とともに備えられてもよいことも理解されるだろう。同様に、複数のブランク部分が使用され、結合されてもよい。さらに、使い捨て容器を提供する好ましい実施形態と関連して記載されるが、代替として、容器は再利用可能であってもよいことは理解されるだろう。
【0016】
図2を参照して、ブランク16は、紙カップの製造において従来的に使用される種類の板紙材料などの折り畳み可能なシート材料から構成される一枚のブランクである。ブランク16は、プラスチックカップを作製するために使用される種類のプラスチックを含む、他のシート材料から構成されてもよい。本明細書に記載されるブランク16は、飲料カップの形状で容器10を作製するように構成される。しかしながら、容器10(およびそれによるブランク16)は他の形状でもよく、折り畳み式密封部14の所望の構成をさらに提供してもよいことは理解されるだろう。例えば、容器10は、側壁がほぼ正方形または長方形の構成を与えるように構成されてもよい。容器は、消耗品および非消耗品を供給し、かつ保存することなどの様々な使用に適するようにしてもよい。
【0017】
側壁12がほぼ先細状の円筒形構造を設けるような容器10を与えるために、ブランク16は、底縁22、上縁24、および一対の対向する側端26および28を有するように成形される。好ましくは、底縁22および上縁24は上方へ湾曲している。つまり、底縁22は上縁24の方へ湾曲しており、上縁24は、底縁22から離れて同様に湾曲し、かつ底縁22に対して平行である。側端26および28は直線状であり、底縁22の各々の端部から上縁24まで延びる。しかしながら、底縁22の長さは上縁24の長さより短く、その結果、側端26および28は平行ではない。従って、ブランク16を容器10に形成する場合に側端26および28が重なると、側壁12は、形状が先細状の円筒形のようになる。ブランク16上の破線30は、ブランクが円錐形に巻かれるため、反対側で重なる領域を示す。望まれる場合、側端26と線30との間に画定される領域はまた、重なっている部分を一緒に密封するために糊または接着剤を含んでもよい。しかしながら、これに関して、側端26および28は、従来のカップ製造技術および機器を用いて結合され、密封されてもよいことは理解されるだろう。
【0018】
所望の折り畳み式密封部すなわち蓋14を提供するために、上縁24に隣接するブランク16の部分は、ほぼ縦方向の折り目部分32a〜32f、ほぼ横方向の折り目部分34a〜34f、および角度をつけた折り目部分36a〜36hを含むように構成される。好ましくは、本明細書に記載される折り目部分は、紙板または他のシート材料のブランクを作製するために従来的に使用される種類の自動機械を用いて形成され、その後、容器16は、ブランクを容器に加工するために従来的に使用される種類の自動機械を用いて形成される。
【0019】
折り目部分32a〜32f、34a〜34f、および36a〜36hは、対向し、かつ実質的に横方向の蓋部分38a〜38bならびに横方向の蓋部分38aと38bとの間に位置する、対向し、かつ実質的に切妻型の蓋部分40a〜40bを規定するように、図1および7〜9に見られるように密封した構成で蓋14の形成を可能にするように協動する。密封した蓋の切妻型の蓋部分40aおよび40bは直線的に配置され、端部と端部とが互いに当接する関係になり、横方向の蓋部分38aおよび38bは互いに直線的に配置され、切妻型の蓋部分40aおよび40bの両側に当接する。図示するように、横方向の蓋部分38aは、切妻型の蓋部分40aおよび40bの両方と、その一方の側で当接し、横方向の蓋部分38bは、切妻型の蓋部分40aおよび40bの両方と、その両側で当接する。従って、密封した構成の完全性が、切妻型の部分および横方向の部分の対応する配置によって維持される。
【0020】
本明細書で使用する場合、用語「実質的に横方向」は、蓋部分38aおよび38bが、側壁12に対してほぼ横方向に位置することを意味すると理解される。従って、蓋部分38aおよび38bは、いくらかの湾曲した表面または平面を有することができるが、蓋14が容器10を実質的に囲むように組み立てられる場合、各々の蓋は側壁12に対してほぼ横方向にある。用語「実質的に切妻型」は、蓋部分40aおよび40bがほぼ三角形の高くなった部分を含むことを意味すると理解される。
【0021】
折り目部分32a〜32fは、ブランク16ならびにブランク16の側端26および28の長さに実質的に平行に方向付けられる。各々の折り目部分32a〜32fは、上縁24から横方向の折り目部分34a〜34fの1つとの交差部まで延びる。折り目部分32a〜32fは、好ましくは、ブランク16に形成される実質的に直線状の折り目部分または折り目であり、その折り目は、折り目部分がブランク16の隣接する材料部分の外側に方向付けられるように作製される。
【0022】
折り目部分34a〜34fは、ブランク16ならびにブランク16の底縁22および上縁24の幅に対して実質的に平行に方向付けられる。折り目部分34a〜34fは、ブランク16の上縁24の部分が容器10の中心に対してほぼ広がるように形成される。示すように、部分34a〜34fは、ほぼ波形または弓形の折り目であるが、それらはまた、直線状の折り目であってもよいことは理解される。弓形の折り目の使用は、蓋14に対してさらなる美的外観の特性を与え、部分34a〜34fが蓋14上にほぼ湾曲した表面42および44も与えるために好ましく、容器10が飲料カップとして役立つ場合、使用者の口に対して快適な表面を与えることが観察されている。これに関して、容器10から飲み物を飲みやすくするための1つまたは両方の表面42または44上にスロットまたは開口部46を規定するために取り除くことができる穴を開けた位置を与えることが望まれる。さらに、穴を開けた位置は、ストローなどを受容するように構成される開口部48を規定するように与えられてもよい。
【0023】
折り目部分36a〜36hは、各々好ましくは、上縁24から横方向の折り目部分34a〜34fの2つと長手方向の折り目部分32a〜32fの1つとの交差部まで対角線上に延びるように方向付けられる直線状の折り目である。例えば、部分36aは、横方向の部分34aおよび34bと長手方向部分32aとの交差部まで約45度の角度で対角線上に延びる。図示(図2)するように、密封部14は、折り目部分32a〜32fのうち、少なくとも一対の隣接し、間隔を空けている折り目部分32a〜32fの間に折り目部分36a〜36hをいずれも有さない。例えば、対角線の折り目部分は、一対の隣接し、間隔を空けた折り目部分32cと32dとの間に位置せず、横方向の蓋部分38bの形成を可能にする。
【0024】
図3を参照して、ブランク20は、ブランク16の形態で折り畳み可能なシート材料から構成される1枚のブランクである。ブランク20は、円形部50から外側に延びる複数のタブ52を有する実質的に円形部50を含む。容器10の製造において、ブランク20はブランク16と結合して、図4に示すように開口上部の構成に与えられるように容器10を形成し、容器内への内容物の充填を容易にする容器10の内部に対する、実質的に開口の経路を与える。また、図4の開口上部の構成における容器10は、例えば小売店またはファストフードの環境において配送、保管、および販売のために複数の同様の容器とともに容易に積み重ねられ得る。
【0025】
容器10を使用するために、使用者は図4の開口構成において容器を得て、開口経路を通して飲み物などの所望の物質で容器を充填する。これに関して、容器10は、望ましくは、蓋14と協動する容器10の所望の満杯レベルを示すように、破線54によって示される満杯ラインなどの印を備えてもよい。次に、容器10は、部分32a〜32f、34a〜34fおよび36a〜36hを折り畳むように図5〜8に示すように構成されて、図1および7〜9に示すように閉じた方向に蓋14を形成し、蓋部分38a〜38bおよび40a〜40bを形成する。
【0026】
ここで図5〜8を参照して、蓋14を形成する工程が示される。図5で開始して、シート材料は、最初に折り目をつけられるか、または折り目線32bおよび32eの周りで折り畳まれて、折り目線32bおよび32eのそれぞれ両側のシート材料の隣接する三角形部分によって形成される三角形部分54および56を規定する。
【0027】
次に、図6に示すように、各々の三角形部分54および56の側は一緒に作用し、圧力が付与されて、容器10の中心に対する方向において互いに対して三角形部分54および56が折り畳まれる。三角形部分54および56が互いの方向に対して作用する場合、折り畳みが、図7に示す点まで残っている折り目部分に沿って生じ、三角形部分54および56の各々の下方の角は互いに隣接する。
【0028】
次に、図8に示すように、三角形部分54および56は、最も内側の端部54aおよび56aのそれぞれが互いに支え合うまでさらに作用し、切妻型の蓋部分40aおよび40bを形成するために、容器10の長手方向軸Lに沿って実質的に直線状に配置され(図9)、横方向の蓋部分38aおよび38bは、蓋14を密封した状態にするように同時に形成される(図10)。従って、密封した蓋の切妻型の蓋部分40aおよび40bは直線状に配置され、端部と端部とが互いに当接する関係になり、横方向の蓋部分38aおよび38dは互いに直線状に配置され、切妻型の蓋部分40aおよび40bの両側に当接する。
【0029】
当接する横方向の蓋部分38aおよび38bによって強化される端部54aおよび56aの摩擦による端部と端部との接触面は、容器10が握り締められるか、ひっくり返されるか、または落とされる場合でさえ、密封した状態に蓋14を維持するのに役立ち、同様の条件下での従来の容器の蓋と比較して漏れまたは流出に対する耐性が非常に向上される。例えば、容器10が落とされて、地面に転がると、容器が実質的に蓋14の結合部まで満たされている場合、いくらか少しの漏れが起こり得る。しかしながら、蓋14は通常、実質的にそのままを維持し、満杯の状態より少ない場合において、非常に少しの流出しか生じないことが観察される。なぜなら、結合部は蓋14の中心に近接して位置するからである。反対に、理解されるように、従来の蓋は、容器の周辺に取り付けられ、容器は握り締められ、落とされ、ひっくり返されると、次いで、蓋の取り付けが、周辺付近のいずれかの点で分解され、漏れがそのような位置で容易に生じ、蓋は通常、完全に外れて落ち、遮断されずにこぼれてしまう。
【0030】
(図11〜13)
図11〜13を参照して、側壁62、折り畳み式密封部すなわち蓋64、および快適なスリーブ66を有する容器60が示される。側壁62および蓋64は、容器10に関連して記載されている側壁12および蓋14と実質的に同一である。スリーブ66は完全に独立しており、図12に示すように側壁62の周囲にはめ込まれ得る。しかしながら、好ましい実施形態において、側壁62、蓋64およびスリーブ66は、各々、1枚のブランク68から形成される(図13)。容器60は、容器10と関連して記載されるようにカップとして構成されることが示されるが、さらに容器60は同様の異なる構成を有してもよい。
【0031】
図12を参照して、スリーブ66は、容器10と関連して記載されるように側壁62および蓋64と同じ材料から製造され、紙カップの製造において従来的に使用される種類の紙板材料、プラスチックカップを製造するのに使用される種類のプラスチックなどの折り畳み可能なシート材料である。このスリーブ66は、有利には、側壁62から熱的に分離され、スリーブ66の外面を使用者にとっての快適な温度に維持するために空気循環を促進する保持面を与える。
【0032】
スリーブ66は、側壁62の一部を実質的に囲むように構成される。スリーブ66は、好ましくは、側壁62を完全に取り囲むが、側壁62を部分的にのみ取り囲んでもよい。これに関して、スリーブ66は、十分な側壁62の保護を与えるように寸法決めされ、その結果、使用者の手のひらが容器60を把持する場合、スリーブ66は、側壁62を把持することによって得られるものと比べて、使用者にとってより良い快適性で把持される。例えば、容器60は、熱いまたは冷たい飲み物を含むことができるカップとして構成され、使用者が側壁62を把持すると、飲み物の熱さまたは冷たさは使用者の手のひらによって直に感じられ、不快感をもたらす場合がある。
【0033】
使用者に起因する望まれる快適性を与えるために、スリーブ66は、容器60に取り付けられる場合、側壁62から間隔を空けて、側壁62とスリーブ66との間の空間で空気の流れを促進させるように構造化される。これに関して、スリーブ66は、関連する埋め合わせすなわちスペーサー72を各々有する複数の通気開口部70を含むように構成され、その結果、通気開口部70の各々は、所望の通気特性を与えるように通気開口部70と協動するための十分な間隔を与えるように側壁62から所望の距離の間隔を空けられる。
【0034】
通気開口部70は単一の形状であってもよいか、または異なる形状であってもよく、通気開口部の各々は、十分に小さいように寸法決めされることが好ましく、それによって、使用者の皮膚は開口部を通過せず、側壁62と接触する可能性はない。示されるように、美的に見栄えのよい外観を与えるように通気開口部70を構成および配置することもまた望まれる。例の目的のために、通気開口部70は、三角形、三日月形、正方形、星形などとして構成されてもよい。これに関して、開口部70は、好ましくは、所望の開口形状を型抜きすることによって形成され、型抜きされた形状の一部は、スペーサー72を与えるように取り付けられたままである。この好ましい構造物により、廃棄物が減少し、経済的な望まれる構造を提供する。
【0035】
例えば、図12に示されるような通気開口部70は、D形の開口部として開口部70を型抜きすることによって与えられ、型抜き材料を折り重ねることでスペーサー72が与えられる。D形の開口部は、約1/4インチ(約0.635cm)〜約1/2インチ(約1.27cm)の最も大きな寸法を有し、型抜きされた材料によって与えられるスペーサー72は、容器60の側壁62から約1/16インチ(約0.15875cm)〜約3/16インチ(約0.47625)でスリーブ66の外面と間隔が空いている。スペーサー72として型抜きされた材料を利用するこの配置構成はまた、通気開口部70の各々が、スペーサー72の1つとともに与えられるという点で利点があり、その結果、スリーブ66は、側壁62から均一に間隔を空けられる。この配置構成はまた、側壁62、蓋64およびスリーブ66が単一のブランク68において一緒に与えられることができるという点で利点がある。
【0036】
図13を参照して、ブランク68は、そのブランク68が、スリーブ66を与えるように構成される延長部74をさらに含むことを除いて、上記のブランク16と実質的に同様である。容器60を与えるために、ブランク68は、容器10を提供することに関するブランク16について記載される上記と同じ方法で操作され、底部のブランク20と結合されてもよい。しかしながら、さらに、延長部74は、組み立てられた側壁62の周りに包まれ、接着剤の使用によって側壁62自体または側壁62の一部に固定される。ブランク68は、自動容器製造機械の使用によって同様に容器60に組み立てられてもよい。
【0037】
理解されるように、スリーブ66は改良された構造物を与え、使用者に不快となり得る熱いまたは冷たいスポットを回避する。さらに、カップの側壁、折り畳み式密封部、およびスリーブを備えるブランクを有することは、別の在庫を維持するための必要性を回避し、保存および輸送を簡単にし、紙板または再利用可能なプラスチックなどの単一の再利用可能な材料から製造され得る均一の構造を与える。
【0038】
本開示についての好ましい実施形態の上述の詳細は、例示および説明の目的のために示される。開示される正確な形態に本開示を一致させるか、または制限することを意図するものではない。明らかな改変または変更が上記の技術を考慮して可能である。実施形態は、本開示およびその実際の適用の原理の最適な例示を与えるために選択され、記載されており、従って、当業者は種々の実施形態における開示を利用でき、種々の変更を意図される特定の用途に適合する。全てのそのような改変および変更は、適正に、合法的に、および公平に権利を与えられる広さに従って解釈される場合、添付の特許請求の範囲によって規定されるように本開示の範囲内である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一枚のブランクから各々形成される、側壁と、折り畳み式密封部と、スリーブとを備える、容器であって、前記折り畳み式密封部は、前記側壁に隣接する前記ブランクの上縁に隣接して位置し、折り畳まれていない配置において実質的に開口経路を設け、かつ、折り畳まれた配置において実質的に密封された構造を設けるように構成され、前記スリーブは、前記ブランクから延び、前記側壁の外部の周りを包むように構成される、容器。
【請求項2】
前記容器はカップを構成し、前記折り畳み式密封部の反対側に底部をさらに備える、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記スリーブは、複数の通気口を備え、各々の通気口は、前記容器の前記側壁から所望の距離で前記通気口との間隔を空けるためのスペーサーを備える、請求項1に記載の容器。
【請求項4】
容器のブランクであって、前記ブランクが容器に形成される場合、折り畳み可能な密封部と、側壁部と、前記側壁部の外面に隣接して配置可能なスリーブ部とを有する、折り畳み可能なシート材料から構成される、容器のブランク。
【請求項5】
前記スリーブは、複数の通気口を備え、各々の通気口は、前記容器の前記側壁から所望の距離で前記通気口との間隔を空けるためのスペーサーを備える、請求項4に記載のブランク。
【請求項6】
前記通気口は、前記シート材料から型抜きされる前記スリーブの一部によって規定される開口領域から構成され、前記スペーサーは、型抜きされ、前記スリーブの内面に対して折り重ねられる前記スリーブの一部から構成される、請求項4に記載のブランク。
【請求項7】
容器の外部側壁に隣接して配置するためのスリーブであって、前記スリーブは、内面と外面の両側の間に延びる複数の通気口と、前記スリーブの内面から延び、かつ、前記容器の前記外部側壁から所望の距離で前記スリーブの内面との間隔を空けるように構成される、複数のスペーサーと、を有するシート材料から構成される、スリーブ。
【請求項8】
前記通気口は、前記シート材料から型抜きされる前記スリーブの一部によって規定される開口領域から構成され、前記スペーサーは、型抜きされ、前記スリーブの内面に対して折り重ねられる前記スリーブの一部から構成される、請求項7に記載のスリーブ。
【請求項9】
両方とも1枚のブランクから形成される側壁と、折り畳み式密封部とから構成される、容器であって、前記折り畳み式密封部は、前記側壁に隣接する前記ブランクの端部に隣接して配置され、折り畳まれていない配置において実質的に開口経路を設け、かつ、折り畳まれた配置において実質的に密封された構造を設けるように構成され、前記実質的に密封された構造は、直線状に配置されるように方向付けられ、端部と端部とが互いに当接する関係になる、一対の切妻型の蓋部分と、互いに直線状に配置されるように方向付けられ、前記切妻型の蓋部分の両側に各々当接する、一対の横方向の蓋部分を含む、容器。
【請求項10】
前記容器はカップを構成し、前記折り畳み式密封部の反対側に底部をさらに備える、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
平面の折り畳まれていない配置における前記ブランクは、長さ、幅、および上縁を有し、複数の長手方向の折り目部分、複数の横方向の折り目部分、および複数の角度を付けた折り目部分を含み、前記長手方向の折り目部分は、各々、前記ブランクの前記長さに対して実質的に平行に方向付けられ、前記ブランクの前記上縁から前記横方向の折り目部分の1つの交差部まで延び、前記横方向の折り目部分は、各々、前記ブランクの前記幅に実質的に平行に方向付けられ、前記角度を付けた折り目部分は、各々、前記ブランクの前記上縁から前記横方向の折り目部分の2つと前記長手方向の折り目部分の1つとの交差部まで対角線上に延びる、請求項9に記載の容器。
【請求項12】
一対の切妻型の蓋部分と、一対の横方向の蓋部分とから構成される容器の密封部であって、前記切妻型の蓋部分は、直線状に配置されるように方向付けられ、端部と端部とが互いに当接する関係になり、前記横方向の蓋部分は、互いに直線状に配置されるように方向付けられ、前記切妻型の蓋部分の両側に当接する、容器の密封部。
【請求項13】
シート材料の端部に隣接して規定される折り畳み可能な密封部を有する折り畳み可能なシート材料から構成される、容器のブランクであって、前記折り畳み可能な密封部は、複数の第1の折り目部分と、複数の第2の折り目部分と、複数の第3の折り目部分とを有し、前記第1の折り目部分は、前記シート材料の前記端部から前記第2の折り目部分の1つの交差部まで延び、前記密封部は、前記第1の折り目部分のうち、少なくとも一対の隣接し、間隔を空けている前記第1の折り目部分の間に前記第3の折り目部分をいずれも有さず、前記第3の折り目部分の各々は、前記シート材料の前記端部から前記第2の折り目部分の2つと前記第1の折り目部分の1つとの交差部まで対角線上に延びる、容器のブランク。
【請求項14】
前記折り畳み可能な密封部は、一対の切妻型の蓋部分と、一対の横方向の蓋部分とを有する蓋を規定するように折り畳み可能であり、前記切妻型の蓋部分は、直線状に配置されるように方向付けられ、端部と端部とが互いに当接する関係になり、前記横方向の蓋部分の各々は、互いに直線状に配置されるように方向付けられ、配置された前記切妻型の蓋部分の両側に当接する、請求項13に記載のブランク。
【請求項15】
前記複数の第1の折り目部分は6つの第1の折り目部分から構成され、前記複数の第2の折り目部分は6つの折り目部分から構成され、前記複数の第3の折り目部分は8つの折り目部分から構成される、請求項13に記載のブランク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2011−518083(P2011−518083A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−504990(P2011−504990)
【出願日】平成20年6月27日(2008.6.27)
【国際出願番号】PCT/US2008/068534
【国際公開番号】WO2009/145795
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(510275541)シャムロック カップス,エルエルシー (1)