説明

折り畳み情報通信体とその製造方法

【課題】フォーム印刷を含む多色輪転印刷等により一貫した工程で封入・封緘までをこなし、受取人が開封する際に破損することなく、容易に開封することができる折り畳み情報通信体とその製造方法を提供するものである。
【解決手段】上から順に第四葉片、第三葉片、第一葉片及び第二葉片の順に積層された情報通信体であって、折り線で連接された第四葉片と第三葉片及び第三葉片と第二葉片が断面S字(Z字)状に折り畳まれると共に第四葉片と第三葉片及び第三葉片と第一葉片の対向面同士が疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に疑似接着され、さらに第一葉片と第二葉片の対向面において第一葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に露出する疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第二葉片を剥離可能に接着し全体として一体化した折り畳み情報通信体により解決される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の葉片が剥離可能に折り畳まれた情報通信体とその製造方法に関する。
詳しくは、DMや封書等の郵送物において、封入・封緘作業を省略すると共に容易に製造することが可能である折り畳み情報通信体とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、隠蔽状態で情報を伝達する手段として封書が多用されている。また最近は、例えば特開平7−125477号公報に封緘性のある印刷物として記載される折り畳み封書やそれに類似するものが多用されている。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献】
【特許文献】特開平7−125477号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記引用文献の封緘性のある印刷物は、印刷あるいは印字情報を折り畳んで封緘し、受取人が容易に開封でき、表裏とも一覧できる封緘性のある印刷物を提供するもので、複数の縦折線1〜3で少なくとも2回以上折り畳まれて封止される横長印刷用紙20において、該印刷用紙が折り畳まれて対向する天側側辺4、4’同士及び地側側辺5、5’同士が再剥離不能に強接着し、左右いずれかの側辺6が、最終回の折り畳みで対向する頁の所定の部分6’と再剥離可能に仮接着することを特徴とし、さらに再剥離不能に接着される前記天地側辺4、4’、5、5’に隣接して切りミシンm1、m2が設けられていることを特徴とするものである。
【0005】
前記封緘性のある印刷物の受取人は、天地両側辺をミシンで切り落とした後に、再剥離可能に仮接着させた部分を開封することにより一面に展開して情報を読み取るのであるが、天地両側のミシンの切断を誤ると内部の情報も破断して損なってしまう。そのような場合は平面に展開した際の見栄えが著しく劣り美的効果が激減する。また平面に展開すると単なる一枚のチラシになるため面白みが全くない。本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、ビジネスフォーム印刷を含む多色輪転印刷により一貫した工程で封入・封緘までをこなし、受取人が開封する際に破損することなく、最終的に単純な平面に展開されるものでない折り畳み情報通信体とその製造方法の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の折り畳み情報通信体は、折り線又は切取線を介して連接された複数の葉片を折り畳み或いは切り重ねて剥離可能に一体化した折り畳み情報通信体において、任意の対向面を疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に接着すると共に、残る任意の対向面を形成する2葉片を一方の葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に被覆された前記疑似接着フィルムシートにより剥離可能に接着していることを特徴としている。
【0007】
また上記目的を達成するために、本発明の折り畳み情報通信体は、上から順に第四葉片、第三葉片、第一葉片及び第二葉片の順に積層された折り畳み情報通信体であって、折り線で連接された第四葉片と第三葉片、第三葉片と第二葉片及び第二葉片と第一葉片が第一葉片を巻き込む形で全体として断面S字(Z字)状に折り畳まれると共に第四葉片と第三葉片及び第三葉片と第一葉片の対向面同士が疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に疑似接着され、さらに第一葉片と第二葉片の対向面において第一葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に露出する疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第二葉片を剥離可能に接着し全体として一体化したことを特徴としている。
【0008】
なお、上記形態の折り畳み情報通信体では、それぞれの葉片に別々の疑似接着フィルムシートで各々被覆しても、或いは隣り合う2葉片を幅の広い1巻きの疑似接着フィルムシートで一度に被覆しても構わない。前記別々の疑似接着フィルムシートで第三葉片と第一葉片を被覆した場合は、剥離開封に際して両葉片をそのまま開封することができるが、幅広の疑似接着フィルムシートで被覆した場合には、第一葉片と第三葉片の境界に開封用のミシンを設けることで両葉片を剥離開封することが可能になる。
【0009】
さらに上記目的を達成するために、本発明の異なる態様の折り畳み情報通信体は、折り線を介して連接された4葉片を上から順に第一葉片、第四葉片、第三葉片及び第二葉片の順に第一葉片と第二葉片を連接する折り線及び第三葉片と第四葉片を連接する折り線同士が重なるように折り畳んで積層した折り畳み情報通信体であって、第四葉片と第三葉片の対向面間には疑似接着フィルムシートが介在し第四葉片側の疑似接着フィルムシートは第一葉片の外側縁辺にはみ出して貼着され、第一葉片と第四葉片及び第三葉片と第二葉片同士は第三葉片及び第四葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に被覆された疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第四葉片及び第三葉片と第二葉片を剥離可能に接着して全体として一体化したことを特徴としている。
【0010】
なお、上記形態の折り畳み情報通信体では、第三葉片又は第二葉片の何れかに開封用のミシンが形成され、開封を容易に開始できるように操作しても構わない。
さらに、段差を形成した状態で疑似接着フィルムシートが被覆された第一葉片と第四葉片の縁辺部分の両者の境界近辺に開封用のミシンを設け、前記開封用ミシンを破断して第一葉片と第四葉片から開封することにより全体として平面に展開できるようにしても構わない。
【0011】
また上記目的を達成するために、本発明の折り畳み情報通信体の製造方法は、上から順に第四葉片、第三葉片、第一葉片及び第二葉片の順に積層された折り畳み情報通信体であり、折り線で連接された第四葉片と第三葉片、第三葉片と第二葉片及び第二葉片と第一葉片が第一葉片を巻き込む形で全体として断面S字(Z字)状に折り畳まれると共に第四葉片と第三葉片及び第三葉片と第一葉片の対向面同士が疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に疑似接着され、さらに第一葉片と第二葉片の対向面において第一葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に露出する疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第二葉片を剥離可能に接着し全体として一体化した折り畳み情報通信体であって、第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が折り線を介して横方向に連接された単位シートが切取線を介して縦方向に連接された長尺状シートを第一葉片と第二葉片の表面同士を対向させて折り畳みながら繰り出す繰り出し工程、繰り出された長尺状シートの第一葉片裏面と第三葉片表面及び第三葉片と第四葉片の裏面に少なくとも第一葉片と第三葉片には別々の疑似接着フィルムシートで各々被覆する被覆工程、疑似接着フィルムシートを被覆した長尺状シートを第一葉片裏面と第三葉片の表面同士及び第三葉片と第四葉片の裏面同士を対向させて折り畳む折畳み工程、折り畳まれた長尺状シートのマージナル部分を切除する切除工程、マージナル部分を切除した長尺状シートを単位シート毎に天地方向で断裁する断裁工程、断裁された単位シートを剥離可能に一体化する一体化工程とからなることを特徴としている。
【0012】
さらに上記目的を達成するために、本発明の折り畳み情報通信体の製造方法は、上から順に第四葉片、第三葉片、第一葉片及び第二葉片の順に積層された折り畳み情報通信体であり、折り線で連接された第四葉片と第三葉片、第三葉片と第二葉片及び第二葉片と第一葉片が第一葉片を巻き込む形で全体として断面S字(Z字)状に折り畳まれると共に第四葉片と第三葉片及び第三葉片と第一葉片の対向面同士が疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に疑似接着され、さらに第一葉片と第二葉片の対向面において第一葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に露出する疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第二葉片を剥離可能に接着し全体として一体化した折り畳み情報通信体であって、第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が折り線を介して横方向に連接された単位シートが切取線を介して縦方向に連接された長尺状シートを第一葉片と第二葉片の表面同士を対向させて折り畳みながら繰り出す繰り出し工程、繰り出された長尺状シートの第一葉片裏面と第三葉片表面及び第三葉片と第四葉片の裏面に疑似接着フィルムシートを被覆する被覆工程、
疑似接着フィルムシートを被覆した長尺状シートの第一葉片と第三葉片の境界付近に開封用のミシンを形成するミシン穿設工程、ミシンが穿設された長尺状シートを第一葉片裏面と第三葉片の表面同士及び第三葉片と第四葉片の裏面同士を対向させて折り畳む折畳み工程、折り畳まれた長尺状シートのマージナル部分を切除する切除工程、マージナル部分を切除した長尺状シートを単位シート毎に天地方向で断裁する断裁工程、断裁された単位シートを剥離可能に一体化する一体化工程とからなることを特徴としている。
【0013】
さらにまた上記目的を達成するために、本発明の異なる態様の折り畳み情報通信体の製造方法は、折り線を介して連接された4葉片を上から順に第一葉片、第四葉片、第三葉片及び第二葉片の順に第一葉片と第二葉片を連接する折り線及び第三葉片と第四葉片を連接する折り線同士が重なるように折り畳んで積層した折り畳み情報通信体であり、第四葉片と第三葉片の対向面間には疑似接着フィルムシートが介在し第四葉片側の疑似接着フィルムシートは第一葉片の外側縁辺にはみ出して貼着され、第一葉片と第四葉片及び第三葉片と第二葉片同士は第三葉片及び第四葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に被覆された疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第四葉片及び第三葉片と第二葉片を剥離可能に接着して全体として一体化した折り畳み情報通信体の製造方法であって、第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が折り線を介して横方向に連接された単位シートが切取線を介して縦方向に連接されると共に第二葉片又は第三葉片の何れかに開封用のミシンが形成された長尺状シートを、第一葉片と第二葉片及び第三葉片と第四葉片の裏面同士を対向させて折り畳みながら繰り出す繰り出し工程、繰り出された長尺状シートの第三葉片及び第四葉片表面と第一葉片の裏面側縁辺に疑似接着フィルムシートを被覆する被覆工程、疑似接着フィルムシートが被覆された長尺状シートの第三葉片表面と第四葉片の表面同士を対向させて折り畳む折り畳み工程、折り畳まれた長尺状シートのマージナル部分を切除する切除工程及び、マージナル部分を切除した長尺状シートを単位シート毎に天地方向で断裁する断裁工程、断裁された単位シートを剥離可能に一体化する一体化工程とからなることを特徴としている。
【0014】
また、上記目的を達成するために、本発明の異なる態様の折り畳み情報通信体の製造方法は、折り線を介して連接された4葉片を上から順に第一葉片、第四葉片、第三葉片及び第二葉片の順に第一葉片と第二葉片を連接する折り線及び第三葉片と第四葉片を連接する折り線同士が重なるように折り畳んで積層した折り畳み情報通信体であり、第四葉片と第三葉片の対向面間には疑似接着フィルムシートが介在し第四葉片側の疑似接着フィルムシートは第一葉片の外側縁辺にはみ出して貼着され、第一葉片と第四葉片及び第三葉片と第二葉片同士は第三葉片及び第四葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に被覆された疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第四葉片及び第三葉片と第二葉片を剥離可能に接着して全体として一体化した折り畳み情報通信体の製造方法であって、第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が折り線を介して横方向に連接された単位シートが切取線を介して縦方向に連接された長尺状シートを、第一葉片と第二葉片及び第三葉片と第四葉片の裏面同士を対向させて折り畳みながら繰り出す繰り出し工程、繰り出された長尺状シートの第三葉片及び第四葉片表面と第一葉片の裏面側縁辺に疑似接着フィルムシートを被覆する被覆工程、第二葉片又は第三葉片或いは段差を形成した状態で疑似接着フィルムシートが被覆された長尺状シートの第一葉片と第四葉片の縁辺部分の両者の境界近辺に開封用のミシンを設けるミシン穿設工程、ミシンが穿説された長尺状シートの第三葉片表面と第四葉片の表面同士を対向させて折り畳む折り畳み工程、折り畳まれた長尺状シートのマージナル部分を切除する切除工程及び、マージナル部分を切除した長尺状シートを単位シート毎に天地方向で断裁する断裁工程、断裁された単位シートを剥離可能に一体化する一体化工程とからなることを特徴としている。
【0015】
なお、前記断裁工程と一体化工程は順序を入れ替えてもよく、またマージナル部分の切除工程は、被覆工程と折り畳み工程の間或いは一体化工程の前後に分散して配置しても構わない。
【0016】
本発明に使用する長尺状シートを構成する資材として、紙、樹脂、布、不織布等を好適に使用することができる。前記紙としては、例えば上質紙、マットコート紙、グロスコート紙、合成紙その他の公知の用紙等を好適に使用することができる。また樹脂としては、公知の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂の中から適宜選択して使用することができる。
【0017】
本発明に使用される疑似接着フィルムシートとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、二軸延伸ポリプロピレン、ポリエチレン、アセテート、ポリカーボネート等の比較的腰の強い基材の一方の面に疑似接着層を形成したドライラミネート方式に対応したプリントラミネート用の疑似接着フィルムシートや、前記基材の残るもう一方の面に公知の感熱接着剤層を形成した、サーマルラミネート方式に対応したプリントラミネート用の疑似接着フィルムシートを好適に使用することができる。
前記疑似接着フィルムシートとしては、例えばケイディケイ株式会社製の商品名「ハガキフィルムドライ」や商品名「ハガキフィルムサーマル」が販売されている。
【0018】
前記疑似接着フィルムシートは、例えば印刷物の疑似接着予定面に被覆ラミネートして、その後前記疑似接着予定面同士を折り合わせ疑似接着層同士を対向させて加圧或いは加熱・加圧処理を施すと剥離可能に接着するものである。そして疑似接着後に前記対向面同士を引き剥がすと、疑似接着層同士の界面から剥離するか、或いは基材と何れかの疑似接着層との間から剥離するか、さらに前記両者の剥離が複合的に起こり、対向面同士を容易に剥離することができるのである。
【0019】
前記剥離可能な封緘手段を構成する窓状の貫通孔の形状に関しては格別な制限はない。
円形、楕円形、長円形、三角形、四角形、多角形、曲線からなる形や直線と曲線との組合せからなる形等を任意に選択すればよい。またその大きさや個数等にも制限はなく状況に応じて適宜選択すればよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明の折り畳み情報通信体とその製造方法によれば、開封に際して封緘部分を切り落とす必要がないため誤って内部情報を破損したり美観を損ねることがなく、開封後の姿が単なる一枚のチラシではなく製本部分がアクセントとして含まれるため、受取人の興味を促進し販促効果を高めることができる。またビジネスフォーム印刷を含む多色輪転印刷により一貫した工程で封入・封緘までを行うことが可能で、素人でも大量に短時間で容易に折り畳み情報通信体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】(A)及び(B)は折り畳み情報通信体J1の平面図及びI−I線断面図である。
【図2】疑似接着フィルムシートGの部分拡大断面図である。
【図3】(A)及び(B)は折り畳み情報通信体J1を剥離して平面に展開した際の表裏面の斜視図である。
【図4】(A)及び(B)は丸窓部分の接着態様を説明するために一部剥離展開した折り畳み情報通信体J1の平面図及びII−II線断面図である。
【図5】図4におけるIII−III線一部断面図である。
【図6】(A)及び(B)は折り畳み情報通信体J1′の断面図及び一部剥離展開した状態の断面図である。
【図7】(A)及び(B)はJ1と異なる態様の折り畳み情報通信体J2の平面図及びIV−IV線断面図である。
【図8】折り畳み情報通信体J2を剥離して展開した状態を示す斜視図である。
【図9】(A)及び(B)は折り畳み情報通信体J3の断面図及び剥離して展開した状態を示す斜視図である。
【図10】(A)及び(B)は折り畳み情報通信体J1を製造する際に使用する長尺状シートS1の表面図及び裏面図である。
【図11】各種折り畳み情報通信体を製造する工程を分かりやすく説明する要部概略図である。
【図12】(A)及び(B)は図11中のV−V線における長尺状シートS1の断面図およびVI−VI線における長尺状シートS1の断面図である。
【図13】(A)及び(B)は図11中のV−V線における折り畳み情報通信体J1′用長尺状シートS1の断面図およびVI−VI線における折り畳み情報通信体J1′用長尺状シートS1の断面図である。
【図14】(A)及び(B)は折り畳み情報通信体J2を製造する際に使用する長尺状シートS2の表面図及び裏面図である。
【図15】(A)及び(B)は図11中のV−V線における長尺状シートSの断面図及びVI−VI線における長尺状シートS2の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
[実施例1:折り畳み情報通信体その1]
図1(B)に示すように、本発明の折り畳み情報通信体J1は、折り線で連接された葉片が上から第四葉片4、第三葉片3、第一葉片1及び第二葉片2の順で折り畳まれて積層されており、第四葉片4と第三葉片3及び第三葉片3と第一葉片1の各対向面間が疑似接着フィルムシートGを介して剥離可能に疑似接着されている。なお第一葉片1及び第二葉片2は後述するが天地側の両縁辺で剥離可能に封緘しているため全体として一体化されている。
【0023】
疑似接着フィルムシートGは図2に示すように、例えば二軸延伸ポリプロピレンからなる基材21の一方の面に公知の感熱接着剤層23を形成すると共に、残るもう一方の面に疑似接着層22を形成したものである。このように横成された疑似接着シートGを折り畳み情報通信体用用紙の疑似接着予定面に貼り込んで、疑似接着層側が対向するように折り畳んだ後に加圧又は加熱・加圧処理を施すと剥離可能に疑似接着する。なお他の図面では複雑化を避けるために疑似接着フィルムシートGを1層で表現する。
【0024】
第一葉片1及び第二葉片2は疑似接着フィルムシートGが介在することなく天地側の両縁片が封緘されているがその封緘手段について以下に説明する。
図4(A)及び(B)は図1(B)に示す折り畳み情報通信体J1を第一葉片1と第三葉片3の間から剥離して展開した場合の平面図と断面図である。複数の丸窓Hが第一葉片1の天地側両縁辺に設けられている。そして図5に示すように、前記丸窓Hを通して葉片1の上面に被覆されている疑似接着フィルムシートGが下方の第二葉片2の対向面に接着剤層23を介して接着している。即ち第一葉片1と第二葉片2は前記丸窓Hを通して疑似接着フィルムシートGにより天地の両縁辺が間欠的に封緘されているのである。
【0025】
前記疑似接着フィルムシートGが丸窓Hを通して下方の第二葉片2と接着する接着力は、指で開封しようとすると容易に剥離することができる程度である。これは第一葉片1の厚さ(丸窓Hにより生じる段差)のためにヒートローラやヒータパネルによる加熱・加圧等の処理が疑似接着フィルムシートや葉片の隅々まで行届かず、図5に示すように丸窓Hの中央部分の小面積しか接着しないからである。特にマットコート紙やグロスコート紙等の表面処理が施された塗工紙においては疑似接着フィルムシートGを第二葉片から極めて容易に剥離することができる。
【0026】
この折り畳み情報通信体J1の受取人は、表面に記載された「ここから開ける」等の文言に従い最初に第四葉片4と第三葉片3を剥離する。そして内容を確認した後にさらに内部に記載されている「ここから開ける」等の文言に従い第三葉片3と第一葉片1及び第一葉片1と第二葉片2を順次剥離すると最終的に図3(A)及び(B)に示すように各葉片が折り線で連接された状態で平面に展開する。第二葉片2の内部は疑似接着フィルムシートG等が被覆されていないため、例えばこの葉片の一区画を返信葉書として区分けして後ほど受取人に返送してもらうことができる。その際にアンケートの解答やその他の内容を鉛筆やボールペン等の身近な筆記具で容易に書き込めるため極めて至便である。
【0027】
前記情報通信体J1の変形で、例えば図6(A)に示すように、第一葉片1及び第三葉片を連続した疑似接着フィルムシートGで構成しておいて、折り線6部分に開封用のミシンMを穿設した折り畳み情報通信体J1′としても構わない。このようにしておいて同図(B)に示すように、封緘された第一葉片1と第二葉片2を、疑似接着フィルムシートGに形成されている開封用ミシンMを破断することにより剥離することができる。なお同図では、前記開封用ミシンMが疑似接着フィルムシートGのみならず葉片を形成する基材を含めて貫通しているが、疑似接着フィルムシートのみに切り込むようにしてミシンMを形成しても構わない。
【0028】
[実施例2:折り畳み情報通信体その2]
図7は実施例1と異なる態様の折り畳み情報通信体J2である。この折り畳み情報通信体J2は折り線5で連接された第一葉片1と第二葉片2を折り線7で連接された第三葉片3と第四葉片4と対向するように第二葉片2と第三葉片3を連接する折り線6から二つ折りにして、さらに重なり合う折り線7と5から二つ折りしたものである。この折り畳み情報通信体J2の受取人は、疑似接着フィルムシートGを介して剥離可能に接着している第四葉片4と第三葉片3を開封した後に、第三葉片3の折り線6側に設けられた開封用のミシンMから、貫通穴Hを通して疑似接着フィルムシートGにより剥離可能に接着している第三葉片3と第二葉片2同士及び第一葉片1と第四葉片4同士を開封する。そして図8に示すように、最終的に第一葉片1と第四葉片4の外側縁辺で綴じられた見開き形態になるのである。
【0029】
なお、前記実施例2の折り畳み情報通信体では、開封用のミシンMの形成位置で異なる開封形態を選択することができる。例えば図9(A)に示す折り畳み情報通信体J3のように、段差を形成して疑似接着フィルムシートGが被覆された、第一葉片1と第四葉片4の縁辺部分の両者の境界近辺に開封用のミシンMを設け、同図(B)に示すように前記疑似接着フィルムシートGを破断して、第一葉片と第四葉片側から開封することにより全体として平面に展開できるようにしても構わない。
【0030】
[実施例3:折り畳み情報通信体の製造方法その1]
図10は折り畳み情報通信体J1及びJ1′を製造するための長尺状シートS1である。第一葉片1、第二葉片2、第三葉片3及び第四葉片4が折り線5、6及び7を介して横方向に連接された単位シートt1が切り取り線8を介して縦方向に連接されている。そして第一葉片1の天地側縁辺に沿って既述の通り第二葉片と接着して封緘するための複数の丸窓Hが設けられている。
【0031】
前記のように構成された長尺状シートS1は、例えば折り線8から蛇腹に折り畳まれて、ブロック状にまとめられて図11左下に設置される。そして図10に示す左端のマージナル部分13を図示されないインタースタッカ等の機器により切り落としながら、サポートローラ31に引き上げられた後に右側に配置された折り畳み装置32を通過して、第一葉片1表面を第二葉片2表面と対向させて折り線5から折り畳む。その後上方のサポートローラ33へ引き上げられほぼ水平に向きを変えると右側に配置されたピントラクタ34のピンと、マージナル孔12を合致させてさらに右側へと牽引される。なお、前記長尺状シートS1の左端のマージナル部分13は設置前に予め切除しておけば、インタースタッカ等の他の機器を使用する必要がなくなり至便である。
【0032】
前記ピントラクタ34により牽引される長尺状シートS1は、右側に配置された一対のヒートロール35a、35bへ引き込まれるのであるが、その際に上下方に待機しているロール(上方は第一葉片及び第三葉片に対して各一巻き、下方は第三葉片3と第四葉片4に対して一巻き)から繰り出される疑似接着フィルムシートGが、その感熱接着剤層23側で疑似接着予定面と整合され、加熱・加圧処理が施されることにより図12(A)に示す状態で剥離不能に被覆されるのである。その後右側に配置されたニップローラ36a、36bに引き込まれる。
なお前記被覆工程では一対のヒートローラを使用しているが、この他の構成として上側ローラを金属製のヒートローラ、下側を表面にゴムを巻き付けたバックアップローラとしても構わない。また前記一対のヒートローラは両ローラ共表面にゴムが巻き付けられていても構わず、さらにフッ素等の表面処理が施されていても構わない。
【0033】
疑似接着フィルムシートGがラミネートされた長尺状シートS1は、次にニップローラ36a、36bの右側に配置された折り畳み装置37へ送り込まれて断面S字(或いはZ字)状に折り畳まれると上方のサポートローラ38でほぼ水平に向きを変えて図12(B)に示す状態で右側に配置されたピントラクタ39のピンとマージナル孔12を合致させてさらに右側へと牽引されるのである。なお図12(B)では上から第四葉片4、第三葉片3、第一葉片1及び第二葉片2の配置で製造しているが、これとは左右が対称の配置や上から第二葉片2、第一葉片1、第三葉片3及び第四葉片4の逆順序になるようにひっくり返した配置等で製造しても構わない。
【0034】
前記ピントラクタ39の右側にはスリッタ40a、40bが配置されており、これにより残っているマージナル部分13を切除してさらに右側に配置されているダイカットローラ41a及びバックアップローラ41bからなる断裁装置により切り取り線8から単位シートt1毎に個切りされ、完成前の折り畳み情報通信体用用紙としてさらに右側に配置されている一体化装置へと送り込まれる。
【0035】
一体化装置では一対の搬送ローラ42a、42bと一対のヒータパネル43a、43bが交互に配置されており、この中を通過する折り畳み情報通信体用用紙を加熱する。そして排出口に設置されているヒートローラ44a、44bによりさらに加熱・加圧処理が施されて前記折り畳み情報通信体用用紙の疑似接着予定面に被覆されている疑似接着フィルムG同士及び丸窓H部分に被覆された疑似接着フィルムシートGの感熱接着剤層23により各対向面間が剥離可能に疑似接着されて全体として一体化されるのである。このようにして完成した情報通信体J1はベルトコンベア等からなるスタッカ45に順次積載される。
【0036】
なお前記実施例1の最後に記載される、折り畳み情報通信体J1の変形のJ1′を製造するには、図13(A)に示すように、前記被覆工程において第一葉片及び第三葉片3共に1枚の疑似接着フィルムシートGで連続的に被覆しておいて、続く折り畳み工程との間で折り線6上に開封用のミシンMを形成すればよい。その後同図(B)の状態を経て折り畳み情報通信体J1′に仕上げられる。
【0037】
[実施例4:折り畳み情報通信体の製造方法その2]
次に実施例2の折り畳み情報通信体J2及びJ3の製造方法について説明する。
図14(A)及び(B)は折り畳み情報通信体J2及びJ3を製造するための長尺状シートS2である。第一葉片51、第二葉片52、第三葉片53及び第四葉片54が折り線55、56及び57を介して横方向に連接された単位シートt2が切り取り線58を介して縦方向に連接されている。そして第三葉片53及び第四葉片54の天地側縁辺に沿って既述の通り第二葉片52及び第一葉片51と各々接着して封緘するための複数の丸窓Hがそれぞれ設けられている。なお第三葉片53には折り線56に沿って開封用のミシンMがマイクロミシン等により穿設されている。
【0038】
前記のように構成された長尺状シートS2は、例えば切取線58から蛇腹に折り畳まれて、ブロック状にまとめられて図11左下に設置される。そして図14(A)に示す右端のマージナル部分63を図示されないインタースタッカ等により切り落としながら(予め切り落としておいても構わない)、サポートローラ31に引き上げられた後に右側に配置された折り畳み装置32を通過して、第一葉片51及び第二葉片52裏面を折り線56から折り畳み第四葉片54及び第三葉片53裏面と対向させて二つ折りされる。なお前記インタースタッカ等によりマージナル部分63を切り落とした第四葉片54の幅は、他の葉片の幅よりも若干狭く仕上げられている。そして二つ折りに折り畳まれた長尺状シートS2は、その後上方のサポートローラ33へ引き上げられほぼ水平に向きを変えると右側に配置されたピントラクタ34のピンと、マージナル孔62を合致させてさらに右側へと牽引される。
【0039】
前記ピントラクタ34により牽引される長尺状シートS2は、右側に配置されたヒートロール35a、35bへ引き込まれるのであるが、その際に上下方に待機しているロールから繰り出される疑似接着フィルムシートGが、その感熱接着剤層23側で疑似接着予定面と整合され、加熱・加圧処理が施されることにより図15(A)に示す状態で剥離不能に被覆されるのである。その後右側に配置されたニップローラ36a、36bに引き込まれる。なお、第三葉片53(或いは第二葉片52)に形成されているミシンMは前記ヒートロール35a、35bとニップローラ36a、36b間において形成しても構わない。
【0040】
疑似接着フィルムシートGがラミネートされた二つ折り状態の長尺状シートS2は、次にニップローラ36a、36bの右側に配置された折り畳み装置37へ送り込まれて、重なり合う折り線55及び57からさらに二つ折りに折り畳まれながら上方へ引き上げられる。そして上方のサポートローラ38でほぼ水平に向きを変えると図15(B)に示す状態で右側に配置されたピントラクタ39のピンとマージナル孔62を合致させてさらに右側へと牽引されるのである。なお図15(B)では上から第二葉片52、第三葉片53、第四葉片54及び第一葉片51の配置で製造しているが、これとは左右が対称の配置や上から第一葉片51、第四葉片54、第三葉片53及び第二葉片52のようにひっくり返った逆順序の配置になるような流れで製造しても構わない。
【0041】
前記ピントラクタ39の右側にはスリッタ40a、40bが配置されており、これにより残っているマージナル部分63を切除してさらに右側に配置されているダイカットローラ41a及びバックアップローラ41bからなる断裁装置により切り取り線58から単位シートt2毎に個切りされ、完成前の折り畳み情報通信体用用紙としてさらに右側に配置されている一体化装置へと送り込まれるが、一体化工程での内容は実施例3と同じなので省略する。
このようにして折り畳み情報通信体J2は製造されるのである。
【0042】
[実施例5:折り畳み情報通信体の製造方法その3]
実施例2の折り畳み情報通信体において、開封用のミシンMを図9(A)に示す位置に形成する折り畳み情報通信体J3を製造する場合は、前記実施例4の製造方法に従い、ヒートロール35a、35bとニップローラ36a、36b間において前記開封用ミシンMを形成すればよい。なお、疑似接着フィルムシートGが手で容易に破断できる易破断性の場合は、何も施さなくても前記段差部分から開封することができる。
【0043】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。
例えば、丸窓Hの形状は円に限らず他の形状の窓としても構わない。
また、最終的に見開き形態になる折り畳み情報通信体J2の場合、第三葉片53に形成されているマイクロミシンからなるミシンMを第二葉片52側に設けておいても構わない。前記マイクロミシンからなるミシンMは本実施例のように当初の長尺状シートS2の段階で予め形成しておいてもよいが、図11に示す工程中の任意の箇所(たとえばヒートローラ35a、35bとニップローラ36a、36bとの間等)で穿設するようにしても構わない。
さらに、前記実施例ではサーマルラミネート方式を採用しているが、ドライラミネート方式でも構わない。
【0044】
また、前記各実施例の製造方法では、長尺状シートSを単位シートtに個切りした後に一体化工程で一体化を完了しているがその工程順序に限られることはない。即ち長尺状シートSの状態で一体化工程を完了し、その後単位シートt毎に個切りしても一向に構わない。その場合マージナル部分の切除も一体化工程の前後或いは何れか一方に配置することができる。
【符号の説明】
【0045】
J1、J1′、J2、J3 折り畳み情報通信体
S 長尺状シート
t 単位シート
G 疑似接着フィルムシート
M ミシン
H 丸窓
1、2、3、4、51、52、53、54 葉片
5、6、7、55、56、57 折り線
8、11、58、61 切取線
12、62 マージナル孔
13、63 マージナル部分
21 基材
22 疑似接着層
23 感熱接着剤層
31、33、38 サポートローラ
34、39 ピントラクタ
35a、35b 44a、44b ヒートローラ
40a、40b スリッタ
36a、36b ニップローラ
41a ダイカットローラ
41b バックアップローラ
42a、42b 搬送ローラ
43a、43b ヒータパネル
45 スタッカ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り線又は切取線を介して連接された複数の葉片を折り畳み或いは切り重ねて剥離可能に一体化した折り畳み情報通信体において、任意の対向面を疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に接着すると共に、残る任意の対向面を形成する2葉片を一方の葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に被覆された前記疑似接着フィルムシートにより剥離可能に接着していることを特徴とした折り畳み情報通信体。
【請求項2】
上から順に第四葉片、第三葉片、第一葉片及び第二葉片の順に積層された折り畳み情報通信体であって、折り線で連接された第四葉片と第三葉片、第三葉片と第二葉片及び第二葉片と第一葉片が第一葉片を巻き込む形で全体として断面S字(Z字)状に折り畳まれると共に第四葉片と第三葉片及び第三葉片と第一葉片の対向面同士が疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に疑似接着され、さらに第一葉片と第二葉片の対向面において第一葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に露出する疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第二葉片を剥離可能に接着し全体として一体化したことを特徴とした請求項1に記載の折り畳み情報通信体。
【請求項3】
第一葉片と第三葉片及び第三葉片と第四葉片の対向面において少なくとも第一葉片と第三葉片の対向面同士がそれぞれの葉片に被覆されている別々の疑似接着フィルムシートを介していることを特徴とした請求項2に記載の折り畳み情報通信体。
【請求項4】
第一葉片と第三葉片及び第三葉片と第四葉片の対向面において少なくとも第一葉片と第三葉片の対向面同士が連続する疑似接着フィルムシートにより被覆されると共に、第一葉片と第三葉片の境界に開封用のミシンを設けることで両葉片を剥離開封とすることを特徴とした請求項2に記載の折り畳み情報通信体。
【請求項5】
折り線を介して連接された4葉片を上から順に第一葉片、第四葉片、第三葉片及び第二葉片の順に第一葉片と第二葉片を連接する折り線及び第三葉片と第四葉片を連接する折り線同士が重なるように折り畳んで積層した折り畳み情報通信体であって、第四葉片と第三葉片の対向面間には疑似接着フィルムシートが介在し第四葉片側の疑似接着フィルムシートは第一葉片の外側縁辺にはみ出して貼着され、第一葉片と第四葉片及び第三葉片と第二葉片同士は第三葉片及び第四葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に被覆された疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第四葉片及び第三葉片と第二葉片を剥離可能に接着して全体として一体化したことを特徴とした請求項1に記載の折り畳み情報通信体。
【請求項6】
第三葉片又は第二葉片の何れかに開封用のミシンが形成されていることを特徴とした請求項3に記載の折り畳み情報通信体。
【請求項7】
段差を形成した状態で疑似接着フィルムシートが被覆された第一葉片と第四葉片の縁辺部分の両者の境界近辺に開封用のミシンを設け、前記開封用のミシンを破断して第一葉片と第四葉片から開封することを特徴とした折り畳み情報通信体。
【請求項8】
上から順に第四葉片、第三葉片、第一葉片及び第二葉片の順に積層された折り畳み情報通信体であり、折り線で連接された第四葉片と第三葉片、第三葉片と第二葉片及び第二葉片と第一葉片が第一葉片を巻き込む形で全体として断面S字(Z字)状に折り畳まれると共に第四葉片と第三葉片及び第三葉片と第一葉片の対向面同士が疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に疑似接着され、さらに第一葉片と第二葉片の対向面において第一葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に露出する疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第二葉片を剥離可能に接着し全体として一体化した折り畳み情報通信体であって、第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が折り線を介して横方向に連接された単位シートが切取線を介して縦方向に連接された長尺状シートを第一葉片と第二葉片の表面同士を対向させて折り畳みながら繰り出す繰り出し工程、繰り出された長尺状シートの第一葉片裏面と第三葉片表面及び第三葉片と第四葉片の裏面に少なくとも第一葉片と第三葉片には別々の疑似接着フィルムシートで各々被覆する被覆工程、疑似接着フィルムシートを被覆した長尺状シートを第一葉片裏面と第三葉片の表面同士及び第三葉片と第四葉片の裏面同士を対向させて折り畳む折畳み工程、折り畳まれた長尺状シートのマージナル部分を切除する切除工程、マージナル部分を切除した長尺状シートを単位シート毎に天地方向で断裁する断裁工程、断裁された単位シートを剥離可能に一体化する一体化工程とからなることを特徴とした折り畳み情報通信体の製造方法。
【請求項9】
上から順に第四葉片、第三葉片、第一葉片及び第二葉片の順に積層された折り畳み情報通信体であり、折り線で連接された第四葉片と第三葉片、第三葉片と第二葉片及び第二葉片と第一葉片が第一葉片を巻き込む形で全体として断面S字(Z字)状に折り畳まれると共に第四葉片と第三葉片及び第三葉片と第一葉片の対向面同士が疑似接着フィルムシートを介して剥離可能に疑似接着され、さらに第一葉片と第二葉片の対向面において第一葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に露出する疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第二葉片を剥離可能に接着し全体として一体化した折り畳み情報通信体であって、第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が折り線を介して横方向に連接された単位シートが切取線を介して縦方向に連接された長尺状シートを第一葉片と第二葉片の表面同士を対向させて折り畳みながら繰り出す繰り出し工程、繰り出された長尺状シートの第一葉片裏面と第三葉片表面及び第三葉片と第四葉片の裏面に疑似接着フィルムシートを被覆する被覆工程、疑似接着フィルムシートを被覆した長尺状シートの第一葉片と第三葉片の境界付近に開封用のミシンを形成するミシン穿設工程、ミシンが穿設された長尺状シートを第一葉片裏面と第三葉片の表面同士及び第三葉片と第四葉片の裏面同士を対向させて折り畳む折畳み工程、折り畳まれた長尺状シートのマージナル部分を切除する切除工程、マージナル部分を切除した長尺状シートを単位シート毎に天地方向で断裁する断裁工程、断裁された単位シートを剥離可能に一体化する一体化工程とからなることを特徴とした折り畳み情報通信体の製造方法。
【請求項10】
折り線を介して連接された4葉片を上から順に第一葉片、第四葉片、第三葉片及び第二葉片の順に第一葉片と第二葉片を連接する折り線及び第三葉片と第四葉片を連接する折り線同士が重なるように折り畳んで積層した折り畳み情報通信体であり、第四葉片と第三葉片の対向面間には疑似接着フィルムシートが介在し第四葉片側の疑似接着フィルムシートは第一葉片の外側縁辺にはみ出して貼着され、第一葉片と第四葉片及び第三葉片と第二葉片同士は第三葉片及び第四葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に被覆された疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第四葉片及び第三葉片と第二葉片を剥離可能に接着して全体として一体化した折り畳み情報通信体の製造方法であって、第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が折り線を介して横方向に連接された単位シートが切取線を介して縦方向に連接されると共に第二葉片又は第三葉片の何れかに開封用のミシンが形成された長尺状シートを、第一葉片と第二葉片及び第三葉片と第四葉片の裏面同士を対向させて折り畳みながら繰り出す繰り出し工程、繰り出された長尺状シートの第三葉片及び第四葉片表面と第一葉片の裏面側縁辺に疑似接着フィルムシートを被覆する被覆工程、疑似接着フィルムシートが被覆された長尺状シートの第三葉片表面と第四葉片の表面同士を対向させて折り畳む折り畳み工程、折り畳まれた長尺状シートのマージナル部分を切除する切除工程及び、マージナル部分を切除した長尺状シートを単位シート毎に天地方向で断裁する断裁工程、断裁された単位シートを剥離可能に一体化する一体化工程とからなることを特徴とした折り畳み情報通信体の製造方法。
【請求項11】
折り線を介して連接された4葉片を上から順に第一葉片、第四葉片、第三葉片及び第二葉片の順に第一葉片と第二葉片を連接する折り線及び第三葉片と第四葉片を連接する折り線同士が重なるように折り畳んで積層した折り畳み情報通信体であり、第四葉片と第三葉片の対向面間には疑似接着フィルムシートが介在し第四葉片側の疑似接着フィルムシートは第一葉片の外側縁辺にはみ出して貼着され、第一葉片と第四葉片及び第三葉片と第二葉片同士は第三葉片及び第四葉片の天地側の両縁辺に沿って設けられた貫通孔に被覆された疑似接着フィルムシートにより前記第一葉片と第四葉片及び第三葉片と第二葉片を剥離可能に接着して全体として一体化した折り畳み情報通信体の製造方法であって、第一葉片、第二葉片、第三葉片及び第四葉片が折り線を介して横方向に連接された単位シートが切取線を介して縦方向に連接された長尺状シートを、第一葉片と第二葉片及び第三葉片と第四葉片の裏面同士を対向させて折り畳みながら繰り出す繰り出し工程、繰り出された長尺状シートの第三葉片及び第四葉片表面と第一葉片の裏面側縁辺に疑似接着フィルムシートを被覆する被覆工程、第二葉片又は第三葉片或いは段差を形成した状態で疑似接着フィルムシートが被覆された長尺状シートの第一葉片と第四葉片の縁辺部分の両者の境界近辺に開封用のミシンを設けるミシン穿設工程、ミシンが穿説された長尺状シートの第三葉片表面と第四葉片の表面同士を対向させて折り畳む折り畳み工程、折り畳まれた長尺状シートのマージナル部分を切除する切除工程及び、マージナル部分を切除した長尺状シートを単位シート毎に天地方向で断裁する断裁工程、断裁された単位シートを剥離可能に一体化する一体化工程とからなることを特徴とした折り畳み情報通信体の製造方法。
【請求項12】
一体化工程の後に断裁工程を入れ替えて配置したことを特徴とした請求項5又は6の何れかに記載の折り畳み情報通信体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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