説明

折板屋根の軽量緑化システムに関する。

【課題】 折板屋根の緑化で、夏季や冬季の外気温を屋根から直接室内等に伝えないようにし、エアコンなどの電気消費を軽減する。施工部材が落下しないようにする。再生プラスチックを使用し低コストで軽量化、建物や地球環境に優しい折板屋根の軽量緑化システムでにする。
【解決手段】 折板屋根の山部と山部に掛けて、下地ベースを作り、上部にプラスチックフィルム状を粉砕した小片あるいは、発砲系樹脂の小片を袋に詰めた袋に苔を植栽し、施工周囲に囲いを設け、万が一施工部材の落下を防止した、環境に優しい折板屋根の軽量緑化システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、四季を通し折板屋根の外気温の影響を軽減しエアコンなどの消費電力を少なくし、ヒートアイランド現象を軽減する、又植物を植栽し、二酸化炭素処理や断熱効果を増大させた、折板屋根軽量緑化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、都市温暖化ヒートアイランド現象の対策として、ビル等の壁面や屋上を緑化する動きが始まり、つる性植物等を使用した壁面緑化タイプや、薄い植栽層で芝などグランドカバー類の植物を植える屋上緑化タイプ、大きめな樹木等を植栽する屋上緑化庭園タイプ等があり、どれも保水性や軽量化に特長を持ち、夏季節の太陽熱遮温性と冬季節の保温性を高め光熱費を抑え、又植物を植える事で、二酸化炭素を酸素に変えるなどヒートアイランド現象を軽減し、地球温暖化対策を促進し、まだ数は少ないが折板屋根緑化も考案されている。特開2004-135650号広報では、折板屋根の山形上部に金属性網状部材エキスパンダメタルを敷き根太フレームで留め、その上に植栽層を設けている工法が記載されているが、金属性網状部材エキスパンダメタルを根太フレームに留める工法は、網目状の一辺一辺が鋭利な形状の為、折半屋根に設置した場合、複数の設置面個所に置いて、塗装が剥がれ腐食の原因になり、折半屋根の耐久性が損なわれる、又傷が付かないように根太フレームをわざわざ作り設置し、留め金も複雑で、部品点数が多く、部品の紛失や、施工に掛かる労務費が余分に掛かり、コスト高や施工時間が多く掛かる。強度を求める為の金属性網状部材エキスパンドメタルや根太フレームは、重量が嵩み、折板屋根緑化で最も重要な課題の軽量化にそぐわない、よって施工費用が高額になり、施工主の負担が増え、買い控えの可能性が増え、しいては地球温暖化防止の遅れの可能性がある。このように、特開2004-135650号広報での、折板屋根の山形上部に金属性網状部材エキスパンダメタルを敷き根太フレームで留める工法は、不具合と無駄が多く問題がある。
【特許文献1】特開2004-135650号広報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
折板屋根の暑さ寒さ対策をし、エアコンなどの電気消費を抑えると共に、植物を植え、二酸化炭素を処理し地球環境温暖化防止に役立てる事や、軽量緑化で建物に対する影響を軽減し、模様替や持ち運び運搬が容易にできる効率の良い簡単施工にし、さらに再生プラスチック部材を使用しコストを下げると共に、撤去した部材も再度の再生資源として使用し、資源を無駄にしないで地球資源の再利用として貢献する、又折半屋根の塗装面に傷を付けない工法で、折半屋根の腐食を軽減し、耐久性の向上を図る。又施工した部材が万が一施工外へ落下する危険を防止する。折板屋根の軽量緑化システムにする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
折板屋根の山部と山部に掛けて、金属線又はビニール線あるいは金属棒又はプラスチック棒や網を渡し、折半屋根に傷が付かない下地ベースを設置し、その上にプラスチックフィルムを粉砕した小片あるいは、発砲系樹脂の小片を袋に詰めた袋を設置、袋は小分けして使用するので、模様替え持ち運び運搬が容易にできる。又袋の表面が毛羽立素材を使用し、苔を毛羽立面に植栽、この際苔と高分子吸収体を一緒に使用し植栽する。袋に帯びを設け、帯びを下地ベースに結束あるいは、金属線又はビニール線で袋に上面を抑え下地ベースに留める。再生部材を使用し、又撤去した部材も再利用できるので、地球資源の無駄を無くし、低コストで、施工主の負担が軽減でき、依頼主が増える事で地球温暖化防止に貢献できる。又施工範囲の周囲に囲いを設け、施工部材が万が一施工外へ落下する危険を防止する、折板屋根の軽量緑化システム。
【発明の効果】
【0005】
折板屋根の山部と山部に掛けて、金属線又はビニール線あるいは金属棒又はプラスチック棒や網を下地ベースに施工する事で、軽く作業性が良く折半屋根に傷が付きにいので、錆の原因を軽減する効果がある。
【0006】
プラスチックフィルムを粉砕した小片あるいは、発砲系樹脂の小片を袋に詰めた植栽層で、部材が軽く適度な保水性なので、雨水時の重量も余分な水分を溜めない適度な量を保水するので、余分な重量が掛からず、屋根の耐久性を損なう事が少ない効果がある。
【0007】
植栽層は袋状に小分けするので、模様替えや運搬持ち運びが容易にできる効果がある。
【0008】
再生部材を使用、又撤去した際の部材も再利用ができるシステムで、地球資源を無駄にしない効果がある。
【0009】
又苔を植栽層袋に植える事で、二酸化炭素を酸素に変えるなどヒートアイランド現象を軽減し、より一層の断熱効果が生まれ、電気料を抑え、しいては地球温暖化対策を促進する。
【0010】
苔と高分子吸収体を一緒に施工するので、長く水分が補給できない時でも、高分子吸収体の適度な水分量で十分苔など植物の発育は賄える効果がある。
【0011】
植栽層素材が再生プラスチックを使用しているので施工費用を低コストにし、依頼主が増える事で地球温暖化防止に貢献できる効果がある。
【0012】
植栽層袋に帯びを設け、帯びを下地ベースに結束、あるいは金属線又はビニール線で袋を下地ベースに留めるので、部材が強風でも屋根より落下するのを防止できる効果がある。
【0013】
施工範囲の周囲に囲いを設ける事で、施工部材が万が一施工外へ落下する危険を防止できるなど多くの効果が見込める、折板屋根の軽量緑化システムである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施の形態について説明をする。折板屋根の山部と山部に掛けて、金属線又はビニール線あるいは金属棒又はプラスチック棒や網を設置し、その上にプラスチックフィルムを粉砕した小片あるいは、発砲系樹脂の小片を袋に詰めた袋を配置し、その袋に苔を植栽し、袋に帯びを設けその帯びと下地ベースと結束し留めるあるいは、袋の上面に金属線又はビニール線を張り下地ベースと結束し固定する。施工範囲の周囲に囲いを設け、万が一施工部材の落下を防止した事を特徴とする、折板屋根の軽量緑化システム。
【0015】
図1から、折板屋根1の山部と山部に掛けて、下地ベース金属線又はビニール線2を張り、その上にプラスチックフィルムを粉砕した小片あるいは、発砲系樹脂の小片を袋に詰めた袋3を配置し、袋の上面に抑え金属線又はビニール線4を張り、2と4を結束5で留め固定する。
【0016】
図2から、折板屋根の山部と山部に掛けて、網7を渡し、その上にプラスチックフィルムを粉砕した小片あるいは、発砲系樹脂の小片を袋に詰めた袋3に帯8を設け、7と8を結束5で留め固定する。
【0017】
図3から、折板屋根に、プラスチックフィルムを粉砕した小片あるいは、発砲系樹脂の小片を袋に詰めた袋3に、苔や植物を植栽した袋14を設置し、周囲に囲い9を設け、万が一施工部材の落下を防止した。
【0018】
図4から、プラスチックフィルム状を粉砕した小片あるいは、発砲系樹脂の小片を袋に詰めた袋3に帯び8を設け、苔10と高分子吸収体11を一緒に施工植栽した袋14は、苔の根付けが良好になるよう表面が毛羽立袋12を使用した。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】折板屋根と本発明構造の斜示図
【図2】折板屋根と本発明構造の斜示図
【図3】折板屋根と本発明構造の斜示図
【図4】苔を植栽した袋の斜示図
【符号の説明】
【0020】
1 折板屋根
2 下地金属線又はビニール線
3 プラスチックフィルムを粉砕あるいは、発砲系樹脂の小片を袋に詰めた袋
4 抑え金属線又はビニール線
5 結束
6 折半屋根固定ボルト
7 網
8 帯
9 囲い
10 苔や植物
11 高分子吸収体
12 表面が毛羽立袋


【特許請求の範囲】
【請求項1】
折板屋根の山部と山部に掛けて、金属線又はビニール線あるいは金属棒又はプラスチック棒や網を渡し、その上にプラスチックフィルムを粉砕した小片あるいは、発砲系樹脂の小片を袋に詰めた袋に植物を植栽し設置する事を特徴とする、折板屋根の軽量緑化システム。
【請求項2】
前記記載の、プラスチックフィルムを粉砕した小片あるいは、発砲系樹脂の小片を袋に詰めた袋に苔と高分子吸収体を合わせ植栽した事を特徴とする、請求項1記載の折板屋根の軽量緑化システム。
【請求項3】
前記記載の、施工範囲の周囲に囲いを設けた事を特徴とする、請求項1記載の折板屋根の軽量緑化システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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