説明

折畳みコンテナ

【課題】 本発明は、耐久性、耐荷重性を具備し、且つ簡易に組み立てられる折畳みコンテナであって、特に複数のプラスチック平板から構成されるプラスチック段ボールの折畳みコンテナを提供する。
【解決手段】底板と、第1側板と、補強板と、第2側板と、重合わされる第1側板及び補強板、第2側板の上端部に固着されるフレームと、隣接するフレームを連結する上部コーナー部材と、補強底板と、下部コーナー部材と、被係合部材とを具備して、折畳み可能とする折畳みコンテナにおいて、柱部材を補強板における両端部に具備し、補強底板を延設する第1折曲板及び第2折曲板とを具備し、折畳み状態において、第1折曲板の上端部は少なくともフレームにおける外側片の下端部と当接し、第2折曲板は、被係合部材を挿入する切欠部を有し、少なくとも2つの下部コーナー部材間からフレームの外側片の下端部に至るまでを覆設したことを特徴とする折畳みコンテナ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐久性、耐荷重性を具備し、且つ簡易に組み立てられる折畳みコンテナであって、特に複数のプラスチック平板から構成されるプラスチック段ボールの折畳みコンテナに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、紙製の段ボールと比較して、耐水性、耐久性等を有するものとしてプラスチック段ボール箱が工業製品、日用品等の収納や運搬等に広く使用されている。
また、プラスチック段ボール箱を使用し、製品を輸送或いは搬送する際に使用される折畳みコンテナであって、底板と、底板の長手方向両端に切込みを設けて底板の上面側へ折返し可能に一体形成され、内面中間部及び外面上部に高さと直交する方向に延出する切込みをそれぞれ形成して折返し可能な一対の第1側板と、各第1側板の内面にそれぞれ配置され、該第1側板とほぼ一致する大きさで、外面上部に切込みを設けて折返し可能な一対の補強板と、底板の長手直交方向の両端側にて起立した第1側板及び補強板間に位置し、外面上部に切込みを設けて折返し可能な一対の第2側板と、重合わされた第1側板及び補強板と第2側板の各上端部を直角に連結する上部コーナー部材と、各第2側板の下部に設けられた係合部材と、各第2側板に設けられた係合部材に相対する底板の長手直交方向の各端部に夫々設けられ、第2側板の係合部材が係合される被係合部材とを備え、底板と第1及び第2側板と補強板とは基板間に芯部材を所定の方向に向けて配列した同一樹脂の樹脂段ボール板からなると共に底板に対して第1側板及び補強板を起立した状態で第2側板を起立して係合部材を被係合部に係合して箱形状に組立て可能にする一方、第2側板を切込みにより内側に折返した後に補強板を切込みにより第2側板の外面側に位置するように折返すと共に第1側板を中間部の切込み及び上部の切込みにより補強板の外面側に位置するように折返して偏平状に折畳み可能にした折畳みコンテナが公知である(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特許3670349号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、当該折畳みコンテナにあっては、組み立て時及び折畳み状態において、底板及び当該底板の下面に位置する補強底板におけるハーモニカの吹き口のような形態の端面が露呈する構造となっており、当該端面より埃等が侵入してしまうため、用途によっては衛生面において好ましくないものである。
また、折畳み構造を有する第1側板及び第2側板を補強する為に補強板を設けているが、運搬等の際に、折畳みコンテナを積み重ねた場合には、下方に位置する折畳みコンテナにおける第1側板又は第2側板等が湾曲してしまう虞があり、必ずしも耐荷重性に優れたものではない。更に、プラスチック段ボールの材料の性質上、極度に湾曲した側板にあっては、元の形状に戻らない場合もあり、再度の折畳みが困難となる虞もある。
また、下部コーナー部材における起立壁部の上部を上部コーナー部材の外壁板内面と第1側板及び第2側板の上部外面との間の間隙内に挿嵌して、折畳み状態を保つものであるが、各コーナーにおける4箇所にのみ挿嵌させる構造であり、折畳み状態においても耐久性、耐荷重性に適さないものである。
【0004】
そこで、本発明はこのような問題点を解決するものであって、耐久性、耐荷重性を具備し、且つ簡易に組み立てられる折畳みコンテナであって、特に複数のプラスチック平板から構成されるプラスチック段ボールの折畳みコンテナを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記問題点を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明の折畳みコンテナは、底板と、底板に切込を設けて底板の上方へ折返し可能に一体形成され、垂直方向における略中央部の内側面及び上端部の外側面に垂直方向と直交する切込を形成し折返し可能な一対の第1側板と、第1側板の内面にそれぞれ配置され、当該第1側板と略同一の形状で、垂直方向における上端部の外側面に垂直方向と直交する切込を形成し折返し可能な一対の補強板と、底板における第1側板及び補強板を有しない両側縁部にて、第1側板及び補強板間に位置し、垂直方向における上端部の外側面に垂直方向と直交する切込を形成し折返し可能とし、下端部に係合部材を具備する一対の第2側板と、重合わされる第1側板及び補強板、第2側板の各上端部に固着されるフレームと、隣接する当該フレームの両端部を直角に連結する上部コーナー部材と、底板の下方位置に配置する補強底板と、底板及び補強底板における四隅にて両者を固着し、第1側板及び第2側板の下方両端部を支持する下部コーナー部材と、第2側板に設けられた係合部材に相対する位置にて底板及び補強底板を固着し、第2側板の係合部材が係合される被係合部材とを具備して、底板、第1側板、第2側板及び補強板は、一定方向にリブを有するよう一体に成形されたプラスチック段ボールから構成され、組み立て状態においてリブが垂直方向に配置するよう偏平状に折畳み可能とする折畳みコンテナにおいて、断面形状を略コ字形状として2枚の狭持片及び連結片にて形成される柱部材を補強板における両端部にて垂直方向に具備し、各下部コーナー部材間において、補強底板を延設し、上方へ折曲して第1側板の下方に設けられる第1折曲板及び第2側板の下方に設けられる第2折曲板とを具備し、折畳み状態において、第1折曲板における上端部は少なくともフレームにおける外側片の下端部と当接し、第2折曲板は、被係合部材を挿入する切欠部を有し、少なくとも2つの下部コーナー部材間からフレームにおける外側片の下端部に至るまでを覆設したことを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明の請求項2に記載の発明の折畳みコンテナは、請求項1に記載の折畳みコンテナにおいて、柱部材における連結片を狭持片の外側方向へ延設して設けた当接片が、第1側板における両端部、又は第2側板における両端部の少なくとも何れか一方と当接することを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明の請求項3に記載の発明の折畳みコンテナは、請求項1及び請求項2に記載の折畳みコンテナにおいて、柱部材における連結片を狭持片の外側方向へ延設して設けた当接片が、第1側板における両端部、又は第2側板における両端部の少なくとも何れか一方と当接することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の折畳みコンテナに係る発明では、補強板における両端部にて垂直方向に断面形状を略コ字形状として2枚の狭持片及び連結片にて形成される柱部材を設けたので、折畳みコンテナにおける組み立て状態においては、4箇所の各コーナー部に柱部材を有することになり、耐荷重性に優れたものとすることができる。よって、運搬等の際に、折畳みコンテナを積み重ねた際にも、下方に位置する折畳みコンテナにおける第1側板及び第2側板が湾曲してしまうのを防止することができる。従って、折畳みコンテナの折畳み作業が煩雑となる虞もなくなる。
また、底板の下方位置に補強底板を配置し、底部より折曲される第1折曲板及び第2折曲板を設け、折畳み状態において、第1折曲板における上端部は少なくともフレームにおける外側片の下端部と当接させたので、組み立ておよび折畳みを繰り返し行っても折畳み状態を常に均一に保つことができる。更に、補強底板における第1折曲板の上端部にて荷重を分散させることができるので、折畳み状態においても耐久性、耐荷重性に優れたものとすることができる。
更に、第2折曲板は、被係合部材を挿入する切欠部を有し、少なくとも2つの下部コーナー部材間からフレームにおける外側片の下端部に至るまでを覆設するので、下部コーナー部材間からフレームにおける外側片の下端部に至るまで、埃等が侵入するのを防止することができる。
【0009】
請求項2記載の折畳みコンテナに係る発明では、柱部材における連結片を狭持片の外側方向へ延設して設けた当接片を、第1側板における両端部と当接させたので、組み立て状態において、第1側板における両端部と当該当接片を係合させて、当該両端部を柱部材によって覆設させることができる。よって、第1側板と補強板を一体とすることができ、耐荷重性を向上させることができる。
更に、第2側板における幅方向の両端部とも当接片と当接させた場合には、組み立て状態において、第2側板が折畳みコンテナの外側方向へ抜け出すのを防止することができる。
【0010】
請求項3記載の折畳みコンテナに係る発明では、第1側板、第2側板及び補強板における切込を一定の間隔を有して切込箇所を複数とする場合には、切込箇所の強度を向上させることができる。これにより、繰り返しの折畳みにおいても、耐久性を向上させることができる。
更に、切込箇所の断面形状を略V字形状に熱溶融して設けた場合には、各側板を折り返す等の際に、誤って指を挟む虞を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態における折畳みコンテナを図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの分解斜視図である。図2は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナを組み立てた後の斜視図である。図3は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの一部省略A−A拡大断面図である。図4は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナにおける補強板に柱部材を(a)取り付ける前の一部省略拡大斜視図、(b)取り付けた後の一部省略拡大斜視図である。図5は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの一部省略B−B拡大断面図である。図6は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの第2側板を折り返した際の一部省略B−B拡大断面図である。図7は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの下部コーナー部材を係合する前の各部品を配置した一部省略拡大斜視図である。図8は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの被係合部材を係合する前の各部品を配置した一部省略拡大斜視図である。図9は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナにおける(a)下部コーナー部材、(b)被係合部材の拡大正面図である。図10は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの端部係合部材を係合する前の各部品を配置した一部省略拡大斜視図である。図11は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの中央係合部材を係合する前の各部品を配置した一部省略拡大斜視図である。図12は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの組み立て及び折畳み途中の状態において、端部係合部材に第2側板を係合させる前の一部省略拡大斜視図である。図13は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの組み立て及び折畳み途中の状態において、中央係合部材に第2側板を係合させる前の一部省略拡大斜視図である。図14は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの折畳み状態を示す斜視図である。図15は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの組み立て及び折畳み途中の状態を示す斜視図である。図16は、本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの折畳み状態を示す正面図である。図17は、本発明に使用されるプラスチック段ボール片の拡大斜視図である。
【実施例1】
【0013】
本発明の折畳みコンテナ1の実施例1について、図1乃至図17に基づいて説明する。
【0014】
本願発明の実施の形態に係る折畳みコンテナ1は、図1に示すように、主に、折畳みコンテナ1の底部を形成する底板2、底板2における両側縁部を延設し折曲され、略中央部により折曲可能な第1側板3、底板2における他方の両側縁部に設置される第2側板4、第1側板の内側面に配置される補強板5、底板2を下方位置より補強する補強底板6、底板2と補強底板6を固着する下部コーナー部材7及び被係合部材8、補強板5の両端部に設置される柱部材9、第1側板3、補強板5及び第2側板4の上端面に設置されるフレーム10、及びフレーム10を直角に連結する上部コーナー部材11とから構成されるものである。
【0015】
底板2、第1側板3、第2側板4及び補強板5は、図17に示すように、ポリプロピレン樹脂を原材料とし、一体に成形されたプラスチック段ボール片Pからなる。プラスチック段ボール片Pは、内側面P1及び外側面P2の並行する平板を有し、当該平板の間隙にはリブRが所定の間隔に設けられている。また、当該リブR同士の間隙は貫通孔P3を構成する。ここで、リブRは、内側面P1及び外側面P2の間隙において、貫通孔P3によって構成される中空押出構造体のことをいう。また、内側面P1及び外側面P2と直交するように複数のリブRが配列される端面P4では、ハーモニカの吹き口のような形態となり、リブRに沿う側の端面P5では、当該平板の間隙に壁面となるような形態となる。
【0016】
図1に示すように、底板2及び第1側板3は連設して一体に形成され、折畳みコンテナ1を組み立てた状態において、第1側板3におけるリブRが垂直方向に位置するよう配置される。
また、底板2と第1側板3の境界には、内側面の平板を残して外側面より切込3aがリブRと直交するようにして設けられている。更に、第1側板3における垂直方向の略中央部には、外側面の平板を残して内側面より切込3bが、第1側板3における垂直方向の上端部には、内側面の平板を残して外側面より切込3cが、夫々リブRと直交するようにして設けられている。これにより、第1側板3は、切込3bを有する略中央部より底板2側に向かって折り畳むことができる。
また、図1、図7及び図8に示すように、後述する下部コーナー部材7を係合する為の端部スリット2a及び端部貫通孔2bが底板2の四隅に設けられ、被係合部材8を係合する為の中央スリット2c及び中央貫通孔2dが第1側板3を有しない両側縁部における略中央部に設けられる。
【0017】
補強板5は、図1に示すように、第1側板3と略同一の形状より形成され、第1側板3の内側に配置される。また、第1側板3と同様にして、折畳みコンテナ1を組み立てた状態において、リブRが垂直方向に位置するよう配置される。
更に、図3に示すように、補強板5における垂直方向の上端部には、内側面の平板を残して外側面より切込5aが、夫々リブRと直交するようにして設けられている。これにより、補強板5は、切込5aを有する上端部より底板2側に向かって折り畳むことができる。
【0018】
図1乃至図3に示すようにして、これらの第1側板3及び補強板5の上端部には、長手方向の全体に亘り、長手方向の断面が下向きに略コ字形状のフレーム10が挿嵌して固着される。フレーム10は、合成樹脂で形成され、内側片10a及び内側片10aより僅かに長い外側片10cが上端面10bによって連結されている。
【0019】
図1及び図4(a)に示すように、補強板5における長手方向の両端部に設置される柱部材9は、合成樹脂で形成され、2枚の狭持片9a及び連結片9bにて略コ字形状に構成される。また、2枚の狭持片9aの間は間隙9cを構成し、狭持片9aの外側方向であって連結片9bの両端部には当接片9dが僅かに延設して形成される。
このようにして形成される柱部材9は、図4(b)に示すようにして、補強板5における端部5bを柱部材9における間隙9cに挿嵌して、ホットメルト等を用いて固着される。このとき、補強板5における切込5aにて折返しを可能とする為、柱部材9の上端部は、補強板5における切込5aと同程度の垂直方向にて固着されることが望ましい。一方、柱部材9の下端部は補強板5の下端部にまで亘るものである。
また、柱部材9の別仕様として、当接片9dを設けない形状とすることもできる。
【0020】
図1に示すように、第2側板4は、第1側板3と同様にして、折畳みコンテナ1を組み立てた状態において、リブRが垂直方向に位置するようにして、底板2における第1側板3を有しない両側縁部に配置される。また、図5に示すように、第2側板4における垂直方向の上端部には、内側面の平板を残して外側面より切込4aが、夫々リブRと直交するようにして設けられている。これにより、図6に示すように、第2側板4は、切込4aを有する上端部より底板2側に向かって折り返すことができる。上述における切込を具備する第1側板3、補強板5についても同様である。
また、図1に示すように、切込4a近傍の上方中央部には、取手14が設置される。更に、図1、図10及び図12に示すように、第2側板4における下方両端部には、略長方形状の端部貫通孔4b、当該端部貫通孔4bの下方には略正方形状の端部係合孔4c、当該端部係合孔4cの下方には下端部辺より略長方形状の端部切欠部4dが夫々設けられ、後述する下部コーナー部材7に係合する端部係合部材12が設置される。
一方、図1、図11及び図13に示すように、下方中央部においては、略長方形状の中央貫通孔4e、当該中央貫通孔4eの下方には略楕円状の中央係合孔4f、当該中央係合孔4fの下方には下端部辺より2箇所の略長方形状の中央切欠部4gが夫々設けられ、後述する被係合部材8に係合する中央係合部材13が設置される。
【0021】
図1、図2及び図5に示すようにして、第2側板4の上端部には、長手方向の全体に亘り、第1側板3における上端部と同様にしてフレーム10が挿嵌して固着される。ここで、第2側板4に固着されるフレーム10は、第1側板3及び補強板5に固着されるフレーム10より上端面10bが補強板5の板厚分だけ小さく形成されている。このとき、切込4aは、外側片10cにおける下端部よりも上方に位置することが望ましい。
【0022】
このように上端部にフレーム10が固着される第1側板3と補強板5、第2側板4は、図2、図3及び図5に示すように、フレーム10の両端部を上部コーナー部材11によって直角に支持して、熱溶着によって固着されている。
上部コーナー部材11は、図3及び図5に示すように、内側片11a、内側片11aより僅かに長い外側片11c及び両者を連結する上端面11bからなり、略h形状の断面形状を有するように形成される。このとき、上端部11bの幅方向は、第2側板4に固着される上部コーナー部材11と、第1側板3及び補強板5に固着される上部コーナー部材11とで補強板5の板厚分だけ相違するものである。
更に、外側片11cにおいては、フレーム10における外側片10cより僅かに長く形成することが望ましい。これにより、図5に示すように、第2側板4における切込4aは、上部コーナー部材11における外側片11cの下端部よりも上方に位置する為、第2側板4を折り返す等の際に、切込4aに誤って指を挟む虞がなくなる。
また、内側片11aにおいては、フレーム10における内側片10aと同程度の寸法を有してあればよいものである。
また、断面形状を略h形状とし、上端面11bより上方に外側片11cを延設させることから、上方に載置される別の折畳みコンテナがずれるのを防止することができる。
【0023】
補強底板6は、図1、図7及び図8に示すように、低発泡のポリプロピレン樹脂の板より形成され、底板2と略同一の形状より形成される底部6a、底部6aを延設して折曲される第1折曲板6b及び第2折曲板6cから構成され、底板2の下方位置に配置される。ここで、第1折曲板6bは、第1側板3の下方に位置するよう、底部6aを折曲して設けられ、一方、第2折曲板6cは、第2側板4の下方に位置するよう、底部6aを折曲して設けられる。また、底部6aより折曲される第1折曲板6b及び第2折曲板6cは、垂直方向に同一寸法が折曲される。
このとき、後述する下部コーナー部材7が固着される底部6aにおける四隅の所定箇所を残すようにして折曲されることが望ましい。下部コーナー部材7を有する箇所以外における2つの下部コーナー部材7間からフレーム10における外側片10cの下端部に至るまで、埃等が侵入するのを防止する為である。
また、折畳みコンテナ1における底部の強度が十分に確保でき、下部コーナー部材7を設けない際には、底部6aの全周に亘り、第1折曲板6b及び第2折曲板6cを設けることもできる。これによっても、底板2フレーム10における外側片10cの下端部に至るまで埃等が侵入するのを防止することができる。
また、第2折曲板6cにおける略中央部には、被係合部材8が底部6aに固着し得るように、被係合部材8と略同一形状の切欠部6dが設けられている。
更に、図1、図7及び図8に示すように、後述する下部コーナー部材7を係合する為の端部スリット6e及び端部貫通孔6fが、底板2と対応するように底部6aの四隅に設けられ、被係合部材8を係合する為の中央スリット6g及び中央貫通孔6hが、底板2と対応するように底部6aの略中央部に設けられる。
【0024】
また、図14及び図16に示すように、折畳みコンテナ1は折畳み状態において、補強底板6における第1折曲板6bの上端部が、フレーム10における外側片10cの下端部及び上部コーナー部材11における外側片11cの下端部と当接するよう形成されているので、第1折曲板6bにおける上端角部は、フレーム10及び上部コーナー部材11の夫々の形状に対応して当接し得るようカット等されていることが望ましい。
【0025】
下部コーナー部材7は合成樹脂で形成され、図1、図7及び図9(a)に示すようにして、主に、底部7a、短壁部7b、長壁部7c及び狭持板7dより構成される。短壁部7b及び長壁部7cは垂直に配置され、底部7aに一体に形成される。狭持板7dは、底部7aの上方に並行に配置され、長壁板7cと一体に形成される。このとき、底部7a及び狭持板7dの間隙は、弾性にて狭持し得るよう底板2及び補強底板6の板厚より僅かに小さくすることが望ましい。また、短壁部7bにおける底部7aとの境界には段部7eが設けられ、第1折曲板6bとの板厚を調節する。更に、長壁部7c側における狭持板7dの略中央部には係合爪7gが設けられ、長壁部7における上方の略中央部には係合孔7fが設けられており、後述する第2側板4における端部係合部材12と係合することができる。また、長壁部7c面上であって、底部7aと狭持板7dとの間隙には、係合の際の底板2及び補強底板6との位置決めを容易にするとともに、左右動を防止する挿通部7hが設けられている。更に、対向する底部7a及び狭持板7dの面上であって、底部7aの上面及び狭持板7dの下面には、底板2及び補強底板6との係合を可能とする係合爪7iが夫々2箇所ずつ、計4箇所に設置されている。
【0026】
下部コーナー部材7は、図7に示すようにして、底板2及び補強底板6とともに配置されて係合される。このとき、短壁部7bは第1折曲板6bと連設するように配置され、長壁部7cは第2折曲板6cと連接するようにして配置されて係合される。
具体的には、端部スリット2a、6e及び端部貫通孔2b、6fが夫々対応するよう補強底板6上に底板2を配置した後、下部コーナー部材7における挿通部7hを端部スリット2a、6eに挿通し、底部7aにおける係合爪7iを底部6aの下方より端部貫通孔6fへ係合させ、狭持板7dにおける係合爪7iを底板2の上方より端部貫通孔2bへ係合させて、両者を狭持し係合する。このとき、短壁部7b及び長壁部7cにおける垂直方向の寸法は、補強底板6における第1折曲板6b及び第2折曲板6cより低くなるように形成されている。
【0027】
被係合部材8は合成樹脂で形成され、図1、図8及び図9(b)に示すようにして、主に、底部8a、底部8aが略L字形状に折曲されて形成される壁部8b、及び狭持板8cより構成される。壁部8bは、埃等の侵入を防止する為、補強底板6における切欠部6dと略同一形状にすることが望ましい。また、狭持板8cは、底部8aの上方に並行に配置され、壁部8bと一体に形成される。このとき、底部8a及び狭持板8cの間隙は、弾性にて狭持し得るよう底板2及び補強底板6の板厚より僅かに小さくすることが望ましい。更に、狭持板8cの上方に位置する壁部8bの略中央部には、略長方形状の係合突起8dが狭持板8c側へ突出するようにして設けられ、壁部8b側であって狭持板8cの両端部には係合爪8eが設けられており、後述する第2側板4における中央係合部材13と係合することができる。
また、壁部8b面上であって、底部8aと狭持板8cとの間隙には、係合の際の底板2及び補強底板6との位置決めを容易にするとともに、左右動を防止する挿通部8fが設けられている。更に、対向する底部8a及び狭持板8cの面上であって、底部8aの上面及び狭持板8cの下面には、底板2及び補強底板6との係合を可能とする係合爪8gが夫々2箇所ずつ、計4箇所に設置されている。
被係合部材8は、図8に示すようにして配置されて、下部コーナー部材7と同様にして係合される。
【0028】
端部係合部材12は合成樹脂で形成され、図10に示すようにして、主に、雌係合体12a及び雄係合体12bより構成される。雌係合体12aは略T字状に形成され、略中央部には、第2側板4との板厚を調整する略長方形状の段部12cが一端面より突出して形成されている。また、段部12cの内側であって、一端面上には雄係合体12bにおける2箇所の雄係合部12gと係合し得る雌係合孔12fが2箇所に設けられている。更に、雌係合体12aにおける略中央部下方には、下部コーナー部材7における係合孔7fに係合される係合突起12dが段部12cと同一方向に突出して形成され、略中央部における下端部には、下部コーナー部材7における係合爪7gに係合される係合爪12eが段部12cと同一方向に突出して形成されている。また、係合爪12eは、係合を容易にする為に、弾性を有するよう湾曲して形成されていることが望ましい。
一方、雄係合体12bは略長方形状に形成され、略中央部には雌係合孔12fと係合し得る雄係合部12gが一端面より突出して形成されている。
【0029】
端部係合部材12は、図10に示すようにして配置されて、第2側板4に係合される。具体的には、第2側板4における端部貫通孔4bに雌係合体12aにおける段部12cを、端部係合孔4cに係合突起12dを、端部切欠部4dに係合爪12eを夫々挿通させた後、雄係合体12bにおける雄係合部12gを雌係合孔12fに係合させて、第2側板4に係合させる。
【0030】
中央係合部材13は合成樹脂で形成され、図11に示すようにして、主に、雌係合体13a及び雄係合体13bより構成される。雌係合体13aは略長方形状に形成され、略中央部の上方には、第2側板4との板厚を調整する略長方形状の段部13cが一端面より突出して形成されている。また、段部13cの内側であって、一端面上には雄係合体13bにおける4箇所の雄係合部13gと係合し得る雌係合孔13fが4箇所に設けられている。
更に、雌係合体13aにおける略中央部下方には、被係合部材8における係合突起8dと係合する為の係合孔を有する係合部13dが段部12cと同一方向に突出して形成され、下端両端部には、被係合部材8における係合爪8eに係合される係合爪13eが段部13cと同一方向に突出して形成されている。また、係合爪13eは、係合を容易にする為に、弾性を有するよう湾曲して形成されていることが望ましい。
一方、雄係合体13bは略長方形状に形成され、略中央部には雌係合孔13fに係合し得る雄係合部13gが一端面より突出して形成されている。
【0031】
中央係合部材13は、図11に示すようにして配置されて、第2側板4に係合される。具体的には、第2側板4における中央貫通孔4eに雌係合体13aにおける段部13cを、中央係合孔4fに係合部13dを、中央切欠部4gに係合爪13eを夫々挿通させた後、雄係合体13bにおける雄係合部13gを雌係合孔13fに係合させて、第2側板4に係合させる。
【0032】
また、底板2及び補強底板6へ係合される下部コーナー部材7及び被係合部材8は、折畳みコンテナ1における底部の補強の役割に加え、折畳みコンテナ1が組み立てられた状態において、第2側板4を係合させる為に設けられている。
【0033】
また、上述の説明による上部コーナー部材11、下部コーナー部材7及び被係合部材8の係合においては、部材の係合又は弾性を利用した狭持によるものであったが、樹脂製のリベット等を用いてかしめることもできる。
【0034】
このようにして構成される折畳みコンテナ1は、図2、図12乃至図16に示すようにして組み立てられ、又は折り畳まれる。
【0035】
始めに、組み立て方法について説明する。図14に示すように、折り畳まれた状態において、折畳みコンテナ1の上部を上方へと持ち上げると、図15に示すように、切込3bを介して内部に折り畳まれていた第1側板3が起立するとともに、同様に内部に折り畳まれていた補強板5も起立する。後に、第1側板3を垂直に起立させた状態で、補強板5を折畳みコンテナ1の外側方向へ押圧して、補強板5に設置された柱部材9における当接片9dと第1側板3における長手方向の両端部を係合させ、当該両端部を柱部材9によって覆設する。これにより、第2側板3及び補強板5は一体となり完全な起立状態となる。
次に、図2に示すように、折り畳まれている第2側板4を下方へ押し下げた後、折畳みコンテナ1の外側方向へ押圧して、第2側板4における端部係合部材12を下部コーナー部材7へ係合させ、中央係合部材13を被係合部材8へ係合させる。
【0036】
具体的には、図12(説明の為、第2側板4を分離して図示している。)に示すように、下部コーナー部材7における係合孔7fに端部係合部材12における係合突起12dを挿通して、下部コーナー部材7における係合爪7gに端部係合部材12における係合爪12eを係合させる。また、図13(説明の為、第2側板4を分離して図示している。)に示すように、被係合部材8における係合突起8dに中央係合部材13における係合部13dを挿通して、被係合部材8における係合爪8eに中央係合部材13における係合爪13eを係合させる。これによって、第2側板4は底板2と一体となり完全な起立状態となる。
【0037】
このとき、第2側板4における幅方向の両端部が、柱部材9における第1側板3と当接していない他方の当接片9dと当接する為、第2側板4が折畳みコンテナ1の外側方向へ抜け出すのを防止することができる。このようにして、第1側板3及び補強板5が起立した状態で、対向する2枚の補強板5の内側面に第2側板4が位置するので、第1側板3及び補強板5が折畳みコンテナ1の内側方向へ折り畳まれるのを防止することができる。
【0038】
次に、折り畳み方法について説明する。図2に示すようにして組み立てられた折畳みコンテナ1における第2側板4の下方端部を内側へ押圧して、端部係合部材12及び中央係合部材13における各係合箇所を解除し、折畳みコンテナ1の上方へ折り畳む。
次に、第1側板3へ係合して一体となった補強板5における柱部材9の係合を解除し、図15示すように、補強板5を内側へ折り返すと同時に、第1側板3における切込3bにて内側へ屈曲させる。これによって、図14に示すように、折畳みコンテナ1は折り畳まれる。
このとき、図14及び図16に示すように、補強底板6における第1折曲板6bの上端部が、フレーム10における外側片10cの下端部及び上部コーナー部材11における外側片11cの下端部と当接するので、組み立ておよび折畳みを繰り返し行っても折畳み状態を常に均一に保つことができる。
【0039】
以上、説明した本発明の実施例1に係る折畳みコンテナ1によれば、底板2の下方位置に補強底板6を配置し、下部コーナー部材7、被係合部材8、底部6aより折曲される第1折曲板6b及び第2折曲板6cによって、下部コーナー部材7間からフレーム10における外側片10cの下端部に至るまで、埃等が侵入するのを防止することができる。
更に、第2側板4の上端部における切込4aを上部コーナー部材11における外側片11cの下端部よりも上方に位置するように設けたことから、第2側板4を折り返す等の際に、切込4aに誤って指を挟む虞がなくなる。
また、補強板5における長手方向の両端部に柱部材9を設置したので、折畳みコンテナ1が組み立てられた状態においては、4箇所の各コーナー部に柱部材9を有することになり、耐荷重性に優れたものとすることができる。よって、運搬等の際に、折畳みコンテナ1を積み重ねた際にも、下方に位置する折畳みコンテナ1における第1側板3及び第2側板4が湾曲してしまうのを防止することができる。従って、折畳みコンテナ1の折畳み作業が煩雑となる虞もなくなる。
更に、柱部材9における連結片9bに当接片9dを設けたことから、組み立て状態において、第1側板3における長手方向の両端部と当該当接片9dを係合させて、当該両端部を柱部材9によって覆設させることができる。よって、第1側板3と補強板5を一体とすることができ、耐荷重性を向上させることができる。
また、第2側板4における幅方向の両端部が、柱部材9における第1側板3と当接していない他方の当接片9dと当接するので、組み立て状態において、第2側板4が折畳みコンテナ1の外側方向へ抜け出すのを防止することができる。
また、折畳み状態においては、補強底板6における第1折曲板6bの上端部が、フレーム10における外側片10cの下端部及び上部コーナー部材11における外側片11cの下端部と当接するので、組み立ておよび折畳みを繰り返し行っても折畳み状態を常に均一に保つことができる。更に、補強底板6における第1折曲板6bの上端部にて荷重を分散させることができるので、折畳み状態においても耐久性、耐荷重性に優れたものとすることができる。
【0040】
また、本実施例1において、各切込箇所においては、一端面の平板を残して他端面より切込を設け、夫々リブRと直交するようにして設けられている。当該切込箇所では、連続的に切込を設けるものであるが、連続的ではなく断続的に切込を設けることもできる。
これにより、切込箇所の強度を向上させることができる。よって、繰り返しの折畳みにおいても、耐久性を向上させることができる。
更に、切込箇所の断面形状を略V字形状に溶融して設けることもでき、各側板を折り返す等の際に、誤って指を挟む虞を軽減することができる。
【0041】
また、第1側板3及び柱部材9を設置した補強板5を第2側板4と相互に置換して、第2側板4の略中央部に切込等を設けるようにすることができるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの分解斜視図である。
【図2】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナを組み立てた後の斜視図である。
【図3】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの一部省略A−A拡大断面図である。
【図4】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナにおける補強板に柱部材を(a)取り付ける前の一部省略拡大斜視図、(b)取り付けた後の一部省略拡大斜視図である。
【図5】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの一部省略B−B拡大断面図である。
【図6】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの第2側板を折り返した際の一部省略B−B拡大断面図である。
【図7】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの下部コーナー部材を係合する前の各部品を配置した一部省略拡大斜視図である。
【図8】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの被係合部材を係合する前の各部品を配置した一部省略拡大斜視図である。
【図9】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナにおける(a)下部コーナー部材、(b)被係合部材の拡大正面図である。
【図10】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの端部係合部材を係合する前の各部品を配置した一部省略拡大斜視図である。
【図11】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの中央係合部材を係合する前の各部品を配置した一部省略拡大斜視図である。
【図12】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの組み立て及び折畳み途中の状態において、端部係合部材に第2側板を係合させる前の一部省略拡大斜視図である。
【図13】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの組み立て及び折畳み途中の状態において、中央係合部材に第2側板を係合させる前の一部省略拡大斜視図である。
【図14】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの折畳み状態を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの組み立て及び折畳み途中の状態を示す斜視図である。
【図16】本発明の実施例1に係る折畳みコンテナの折畳み状態を示す正面図である。
【図17】本発明に使用されるプラスチック段ボール片の拡大斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
1 折畳みコンテナ
2 底板
2a 端部スリット
2b 端部貫通孔
2c 中央スリット
2d 端部貫通孔
3 第1側板
3a、3b、3c 切込
4 第2側板
4a 切込
4b 端部貫通孔
4c 端部係合孔
4d 端部切欠部
4e 中央貫通孔
4f 中央係合孔
4g 中央切欠部
5 補強板
5a 切込
5b 端部
6 補強底板
6a 底部
6b 第1折曲板
6c 第2折曲板
6d 切欠部
6e 端部スリット
6f 端部貫通孔
6g 中央スリット
6h 中央貫通孔
7 下部コーナー部材
7a 底部
7b 短壁部
7c 長壁部
7d 狭持板
7e 段部
7f 係合孔
7g、7i 係合爪
7h 挿通部
8 被係合部材
8a 底部
8b 壁部
8c 狭持板
8d 係合突起
8e、8g 係合爪
8f 挿通部
9 柱部材
9a 狭持片
9b 連結片
9c 間隙
9d 当接片
10 フレーム
10a 内側片
10b 上端面
10c 外側片
11 上部コーナー部材
11a 内側片
11b 上端面
11c 外側片
12 端部係合部材
12a 雌係合体
12b 雄係合体
12c 段部
12d 係合突起
12e 係合爪
12f 雌係合孔
12g 雄係合部
13 中央係合部材
13a 雌係合体
13b 雄係合体
13c 段部
13d 係合部
13e 係合爪
13f 雌係合孔
13g 雄係合部
14 取手部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
底板と、
底板に切込を設けて底板の上方へ折返し可能に一体形成され、
垂直方向における略中央部の内側面及び上端部の外側面に垂直方向と直交する切込を形成し折返し可能な一対の第1側板と、
第1側板の内面にそれぞれ配置され、当該第1側板と略同一の形状で、垂直方向における上端部の外側面に垂直方向と直交する切込を形成し折返し可能な一対の補強板と、
底板における第1側板及び補強板を有しない両側縁部にて、第1側板及び補強板間に位置し、垂直方向における上端部の外側面に垂直方向と直交する切込を形成し折返し可能とし、下端部に係合部材を具備する一対の第2側板と、
重合わされる第1側板及び補強板、第2側板の各上端部に固着されるフレームと、
隣接する当該フレームの両端部を直角に連結する上部コーナー部材と、
底板の下方位置に配置する補強底板と、
底板及び補強底板における四隅にて両者を固着し、第1側板及び第2側板の下方両端部を支持する下部コーナー部材と、
第2側板に設けられた係合部材に相対する位置にて底板及び補強底板を固着し、第2側板の係合部材が係合される被係合部材とを具備して、
底板、第1側板、第2側板及び補強板は、一定方向にリブを有するよう一体に成形されたプラスチック段ボールから構成され、組み立て状態においてリブが垂直方向に配置するよう偏平状に折畳み可能とする折畳みコンテナにおいて、
断面形状を略コ字形状として2枚の狭持片及び連結片にて形成される柱部材を補強板における両端部にて垂直方向に具備し、
各下部コーナー部材間において、補強底板を延設し、上方へ折曲して第1側板の下方に設けられる第1折曲板及び第2側板の下方に設けられる第2折曲板とを具備し、
折畳み状態において、第1折曲板における上端部は少なくともフレームにおける外側片の下端部と当接し、
第2折曲板は、被係合部材を挿入する切欠部を有し、少なくとも2つの下部コーナー部材間からフレームにおける外側片の下端部に至るまでを覆設したことを特徴とする折畳みコンテナ。
【請求項2】
柱部材における連結片を狭持片の外側方向へ延設して設けた当接片が、
第1側板における両端部、又は第2側板における両端部の少なくとも何れか一方と当接することを特徴とする請求項1に記載の折畳みコンテナ。
【請求項3】
第1側板、第2側板及び補強板における切込は、一定の間隔を有して切込箇所を複数とする、若しくは、熱溶融して断面形状を略V字形状としたことを特徴とする請求項1及び請求項2に記載の折畳みコンテナ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−196681(P2009−196681A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−41651(P2008−41651)
【出願日】平成20年2月22日(2008.2.22)
【出願人】(391065781)第一大宮株式会社 (9)
【Fターム(参考)】