説明

指圧器具、およびそれを利用した指圧装置

【課題】 誰が使用しても過剰な圧力を抑制し、1人でも自ら操作して安全且つ効率的な按摩、指圧、マッサージ効果が得られ、しかも経済的で耐久性にも秀れたものとして提供可能な新たな指圧、マッサージ技術を提供する。
【解決手段】 左右一対の操作杆3の各一端がわにグリップ部30を、各他端がわに被繋着部31を夫々設け、各被繋着部31間に弾性連結紐5を配して結着したものとする一方、各操作杆3の中途適所夫々からは指圧軸4を突出すると共に、それら各先端には、指圧用として人肌に接触する当接作用面40に形成して指圧器具2を形成し、当該弾性連結紐中途部分5に、軟質帯60の基端がわに碇板61を連結し、同軟質帯60の適所に長さ調節機構63を設けてなる定着バンド6の先端がわ脱着部62を繋着、離脱自在に組み合わせてなるものとした、この発明の基本をなす指圧器具2を利用した指圧装置1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、人体の肩や首、脚などのツボ、筋肉、リンパなどを押圧刺激したり、按摩、マッサージしたりするマッサージ技術に関連するものであり、特に自らの身体を簡単且つ安全に指圧可能とする指圧用器具類を製造する分野は勿論のこと、その輸送、保管、組み立ておよび設置に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
日常生活の中で起こる肩凝り、頭痛、目の疲れ、のぼせ、眠気、いらいら、五十肩、背中や脚の疲労などの外、原因も判らないままに生じる身体各部の凝り、痺れ、痛み、だるさ、冷えといった、所謂不定愁訴を、医師による投薬や治療などの本格的な治療を受ける前に、大抵の人は、家庭内で家族の手を借りて揉んだり、叩いたりするなどの簡単なマッサージによる手当を試み、症状の改善に努めるようにするのが一般的と云えるが、家族が出かけていたり、1人暮らしをしている場合などには、自分1人で手の届く範囲でマッサージを行わざるを得ず、なかなか所望する身体箇所に手が届かなかったり、届いても思うように力が入らないなどの不都合があって、止むなくマッサージ店や接骨院などの治療を受けることとなってしまい、治療費の他に交通費まで掛けて通院しなければならないなど、経済的にも時間的にも負担が掛かることになる。
【0003】
(従来の技術)
こうした状況を憂慮し、例えば、下記の特許文献1(1)ないし(5)に提案されているものに代表されるように、2本の棒体の中途適所同士を互いの支点とし、各他端を力点とするよう硬質な接合軸で連結し、各力点となる他端とは反対の各一端を作用点とし、鋏のように開閉操作して身体の一部を挟み込み状にマッサージ可能としたものや、特許文献1(6)および(7)に見られるような、2本の棒体の互いの一端同士を支点とするよう硬質な回動金具類で連結して、各一端とは反対がわの各他端を力点とし、各棒体の互いに対峙する周壁の何れか一方に指圧可能な突起を形成してなり、挟み込み状に開閉操作してマッサージ可能としたもの、および、特許文献1(8)のように、2本の棒体の互いの一端同士を支点とするよう軟質な連結帯で連結して、各一端とは反対がわの各他端を力点とし、各棒体の互いに対峙する周壁の何れか一方に指圧可能な突起を形成し、挟み込み状に開閉操作および揺動操作してマッサージ可能としたもの、または、特許文献1(9)のように、使用対象者に当接する指圧部の開閉操作部分に歯車およびそれを回動操作可能なレバーなどを組み込んでなるもの、あるいは、特許文献1(10)に見られるように、2本の棒体の一端同士を支点とするよう軟質な連結紐で連結すると共に、同支点である各一端の対峙可能な周壁に、頭部を指圧球体としたネジ棒を進退可能に立設して眉間や首筋などの巾狭い部分の揉みほぐしを実現化し、家族や介護者、按摩マッサージ指圧師、医師、看護士などの手を煩わせることなく、自らの力だけで気軽に指圧、マッサージ可能としてなるものなどが散見される。
【0004】
しかし、特許文献1(1)ないし(5)に示されているような鋏型のものは、2本の棒体を連結する接合軸が硬質で、棒体同士を互いに同接合軸回り以外の方向に揺動する操作が不可能なものとなっていて単純な鋏込み操作しかできない上、梃の原理で強い指圧効果が得られる反面、緩衝機能が弱く、入力加減を誤ると指圧箇所の筋肉や筋などを痛めてしまう虞があり、また、特許文献1(6)および(7)に示されるようなものは、2本の棒体の一端同士を支点とするよう連結する硬質な回動金具類が、その開閉、揺動の自由度をある程度高めるものとしてあるが、一方の棒体にのみ突起を設けたもので、一度に1点のみ加圧するものとなっていて、左右の肩の首付け根付近などを左右から挟み込むように操作したときに、左右何れか一方ずつしか指圧効果が得られないという欠点があり、特許文献1(8)のように、2本の棒体の互いの一端同士を軟質な連結帯で連結したものは、棒体の互いの揺動操作範囲に制限が加わって可動範囲が狭い上、一方の棒体だけに突起部を有していることから効率的な指圧、マッサージができないという欠点があり、特許文献1(9)のような、複数の歯車や操作レバー類を組み込んでなるものは、構造が複雑で高価なものとなってしまう上、耐久強度を高めると大型化してしまい使用や運搬、保管などに支障を来すものとなってしまうことが懸念され、特許文献1(10)のように、2本の棒体の連結紐で連結した各一端に、互いに対峙可能とするよう指圧用の突起を形成したものでは、眉間などの巾狭い部分を挟み込むよう揉みほぐすのには適していても、左右の肩や背中、脚などの大きな範囲を指圧、マッサージすることができないという致命的な欠点を有するものであった。
【特許文献1】(1)特開平8−52194号公報 (2)実登3032418号公報 (3)実開昭62−39735号公報 (4)実開平2−35737号公報 (5)実開平6−31737号公報 (6)実開平5−51341号公報 (7)実開平5−82438号公報 (8)特開2000−342651号公報 (9)特開2000−70329号公報 (10)特開2000−197685号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
(問題意識)
上述したとおり、従前までに提案のある各種指圧、マッサージ器具類は、何れも大型のレバーを有しているにも拘わらず、同時に一箇所しか指圧できないものであったり、2本の棒体の連結機構部分が硬質で力加減を誤って筋肉や筋を痛めてしまうことが懸念されるものであったり、大人の男性や女性、高齢者や子供などの体格の違いに対応できないなど、誰でも安全で効率的にマッサージできるものとはなっていないという欠点を残すものであり、満足の行く按摩、指圧、マッサージなどを行うには、複数の器具類を買い揃えたり、あるいは、自分でマッサージするのを諦めて家族の助けを借りたり、相当の費用を費やしてマッサージ店や接骨、整骨院などに通うしかないというのが実情であり、様々な傷病や不定愁訴に悩まされている人々は固よりのこと、多様な症状を訴えて訪れる人々に接して多忙を極める医師や按摩・指圧・マッサージ師、柔道整復師および看護師などからしても、初期症状の段階において誰にでも安全で使い易く、1人の操作で高いマッサージ効果が得られるよう十分に配慮されたマッサージ用具類の提供が必要視されている。
【0006】
(発明の目的)
そこで、この発明は、誰が使用しても過剰な圧力を抑制し、1人でも自ら操作して安全且つ効率的な按摩、指圧、マッサージ効果が得られ、しかも経済的で耐久性にも秀れたものとして提供可能な新たな指圧、マッサージ技術の開発はできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の指圧器具、およびそれを利用した新規な構造の指圧装置を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の指圧器具は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、所定長さの棒状体からなる左右一対の操作杆を有し、夫々の一端がわに力点となるグリップ部を設け、それらグリップ部とは反対となる他端がわ夫々には、支点となる被繋着部を設けた上、それら被繋着部間に所定長さの弾性連結紐を配して各端部を夫々が対応する被繋着部に結着したものとする一方、各操作杆の被繋着部寄りとなる中途適所夫々からは、前記弾性連結紐の長さから使用対象者の首の太さを引いた長さの1/2よりも長く、同首の太さの1/3を引いた長さの1/2よりも小さい長さに設定した短軸棒状の指圧軸を、互いにその先端が対向姿勢となるように突出、形成すると共に、それら各先端には、指圧用として人肌に接触する当接作用面に形成してなるものとした構成を要旨とする指圧器具である。
【0008】
この基本的な構成からなる指圧器具を表現を変えて示すと、所定長さの棒状体からなる左右一対の操作杆を有し、夫々の一端がわに力点となるグリップ部を設け、それらグリップ部とは反対となる他端がわ夫々には、支点となる被繋着部を設けた上、それら被繋着部間に所定長さの弾性連結紐を配して各端部を夫々が対応する被繋着部に結着したものとする一方、各操作杆の被繋着部寄りとなる中途適所夫々からは、前記弾性連結紐の長さから使用対象者の首の太さを引いた長さの1/2よりも長く、同首の太さの1/3を引いた長さの1/2よりも小さい長さに設定した短軸棒状の指圧軸を、互いにその先端が対向姿勢となるように突出、形成すると共に、それら各先端には、指圧用として人肌に接触する当接作用面に形成し、それら左右一対の操作杆を使用対象者身体の一部に線対称的に配して、各指圧軸当接作用面で同身体の一部を挟み込むよう当接した上、各グリップ部を各被繋着部間弾性連結紐の弾発力に抗して揺動する如く弾性挟み込み状入力操作するようにして指圧可能なものとした構成からなる指圧器具となる。
【0009】
(関連する発明)
上記した指圧器具に関連し、この発明には、その指圧器具を利用した指圧装置も包含している。
即ち、この発明の基本をなす指圧器具の弾性連結紐中途部分に、所定長軟質帯の基端がわに、着座姿勢の使用対象者臀部下に下敷き固定可能な寸法形状とした碇板の左右巾中央適所を連結し、同軟質帯の適所に長さ調節自在とする長さ調節機構を設けてなる定着バンドの該基端がわとは反対の先端がわに形成した脱着部を繋着、離脱自在に組み合わせてなるものとした、この発明の基本をなす指圧器具を利用した指圧装置である。
【0010】
この指圧装置を、表現を変えて示すと、この発明の基本をなす指圧器具の弾性連結紐中途部分に、所定長軟質帯の基端がわに、着座姿勢の使用対象者臀部下に下敷き固定可能な寸法形状とした碇板の左右巾中央適所を連結し、同軟質帯の適所に長さ調節自在とする長さ調節機構を設けてなる定着バンドの該基端がわとは反対の先端がわに形成した脱着部を繋着、離脱自在に組み合わせ、使用対象者が着座臀部下に敷いた定着バンド碇板から背骨背後に沿って肩胛骨間付近まで軟質帯を誘導し、同使用対象者首左右後部夫々に各被繋着部を配し、前方に向けて水平状姿勢に横倒した左右操作杆の各指圧軸当接作用面を夫々左右肩胛骨間から左右肩、首の左右付け根付近に至る範囲の何れか適所に当接した上、身体前方配置とした各グリップ部を夫々把持して、定着バンドの定着力および弾性連結紐の弾発力に抗して揺動する如く押圧入力操作するようにして指圧可能なものとした、この発明の基本をなす指圧器具を利用した指圧装置ということができる。
【発明の効果】
【0011】
以上のとおり、この発明の指圧器具によれば、従前までのものとは違い、上記したとおりの固有の特徴ある構成から、左右一対の操作杆の各指圧軸当接作用面間に、使用対象者の後頭部から首の付け根付近や、脚の適所などの何れか適所を左右がわから鋏込み、前方に横倒した各操作杆のグリップ部を夫々左右の手で把持し、各操作杆の支点となる被繋着部同士を繋ぐ弾性連結紐の弾発力に抗して揺動操作するようにし、1人でも簡単に効果的な按摩、指圧、マッサージを行うことができると共に、弾性連結紐の弾発力が力加減を自動的に調整するから、過剰な圧力で筋肉や筋などを傷めてしまうのを確実に防止して高い安全性を確保できる上、より弾力的で柔軟な加圧を実現化してマッサージ効果を各段に高めるものなり、しかも、各指圧軸を弾性連結紐の長さから使用対象者の首の太さを引いた長さの1/2よりも長く、同首の太さの1/3を引いた長さの1/2よりも小さい長さに設定してあるから、特に使用対象者の後頭部から首の付け根付近までの範囲に良く合致して、一段と高いマッサージ効果を達成するものになるという秀れた特徴が得られるものである。
【0012】
加えて、各操作杆の他端がわ被繋着部から、指圧軸突設部分までの距離が、同指圧軸の突出寸法に一致するよう設定してなるものは、左右一対の操作杆の各一端がわ(力点)となるグリップ部への操作入力が、弾性連結紐で弾性的に連結した各被繋着部を支点として、互いに対峙する各指圧軸当接作用面に適度の回転モーメントを加えるものとなって、使用対象者の後頭部から首の付け根付近までの範囲などに効果的な揉みほぐしを実現可能とすると共に、各被繋着部間に弾性連結紐を脱着可能とする結着部などを組み込むスペースを充分に確保し易くすることができる。
【0013】
また、弾性連結紐が、その両端に被繋着部間脱着型の結着部を有し、且つ、弾発力の異なる複数本を準備した上、何れか選択した1本を各被繋着部間に脱着交換自在に結着してなるものは、使用対象者の好みや症状などの各種条件に応じて、最適な弾発力の弾性連結紐に自由に交換することが可能となり、巾広い年齢層の人々が性別を問わず誰でも自分に適した状態に簡単に調節して即座に利用できるものになることから、例えば家族全員で使用したり、症状の改善に従って弾発強度を抑えたり、反対に強化したりするといった調節を自在にできるという秀れた効果を発揮できる。
【0014】
さらにまた、弾性連結紐が、その両端に被繋着部間脱着型の結着部を有し、且つ、長さの異なる複数本を準備した上、何れか選択した1本を各被繋着部間に脱着交換自在に結着してなるものは、使用対象者の体格や体型などに応じて適切な長さの弾性連結紐に自由に交換することが可能となり、各人が最も効果的に按摩、指圧、マッサージできるよう簡単、迅速に調節して利用することができ、家庭内に1セットの指圧器具を準備することにより、家族全員が夫々最適の状態で利用可能なものとすることができるという秀れた効果が得られる。
【0015】
そして、この発明の指圧器具を利用した指圧装置によれば、弾性連結紐の中途適所に脱着部を繋着し、定着バンドの碇板を使用対象者の着座臀部下に敷いて、背骨背後に沿って肩胛骨間付近まで軟質帯を誘導し、左右操作杆の各指圧軸当接作用面を夫々左右肩胛骨間から左右肩、首の左右付け根付近に至る範囲の何れか適所に当接し、前方に横倒した各グリップ部を夫々左右の手で把持して定着バンドの定着力および弾性連結紐の弾発力に抗して揺動するよう押圧入力操作可能とし、1人でも簡単に両肩を押し下げるような指圧や背中を揉みほぐすような、従来型のマッサージ器具類では得ることが殆ど困難であった按摩、指圧、マッサージなどの効果を悉く発揮するものになるという大きな効果を奏することになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
操作杆は、使用対象者の手腕の力を、同使用対象者自身の按摩、指圧、マッサージなどの対象箇所に当接した指圧軸当接作用面に圧迫、揉みほぐしなどの力として伝達可能とするものであり、左右一対の所定長さの棒状体からなり、夫々の一端がわに力点となるグリップ部を設け、それらグリップ部とは反対となる他端がわ夫々には、支点となる被繋着部を設けた上、それら被繋着部間に所定長さの弾性連結紐を配して各端部を夫々が対応する被繋着部に結着し、各操作杆の被繋着部寄りとなる中途適所夫々からは、短軸棒状の指圧軸を突出、形成してなるものとしなければならず、直線棒状の棒状体からなるものとすることができる外、首の左右がわを迂回可能とするよう湾曲したものや、適所に指圧軸以外の突起や屈曲部分を形成したものとすることなどが可能であって、木製、金属製、合成樹脂製、カーボン繊維樹脂製またはガラス繊維樹脂製などの素材製、または、それら何れか同士の組み合わせなどからまるものとすることができる。
【0017】
グリップ部は、操作杆の被繋着部を設けた他端がわとは反対がわとなる一端がわに力点を形成するものであり、使用対象者が握持するのに適した形状、寸法とすべきであり、滑り止め形状や凹凸部分を形成したり、天然ゴム製や合成樹脂製の被覆を施して摩擦を高めたり、緩衝機能を付加したりしたものとすることができる。
【0018】
被繋着部は、操作杆のグリップ部を設けた一端がわとは反対がわの他端がわに支点を形成するものであり、弾性連結紐を脱落不能に繋着するか、または、弾性連結紐を脱落可能に繋着するかの何れか一方の機能を果たすものであり、後述する実施例に示すように、弾性連結紐の環状に形成した結着部を離脱不能に嵌着可能とするよう、操作杆の他端がわ外周壁に環状溝を刻設してなるものとすることが可能な外、操作杆の他端がわに直径方向に貫通し、弾性連結紐の端部を貫通状に繋着可能としたものや、操作杆他端がわ周壁面の適所に、弾性連結紐端部を連結可能とする金具類を固着したのなどとすることができる。
【0019】
弾性連結紐は、左右一対の操作杆の各グリップ部とは反対がわである各他端がわ同士を所定の距離を弾性的に保持可能とするよう連結可能とするものであり、充分な弾性を有して所定長さに復帰可能に伸縮自在なものとしなければならず、ゴム帯製、ゴム紐製、コイルバネなどの各種引張バネ製、またはそれらと同等の弾発伸縮性能を有する部品からなるものとすることができ、摩耗を防止する樹脂皮膜を脱着自在か、または、脱着不能かの何れかの被着構造で装着したものとすることが可能である外、長さ寸法や弾発力の異なる複数種類の連結紐を準備し、使用者の好みや症状などの条件に応じて、何れか1本を選択して左右一対の操作杆被繋着部間に脱着交換自在に、装着して利用できるようにしたものとすることが可能である。
【0020】
指圧軸は、操作杆のグリップ部に入力操作を受けたときに、被繋着部を支点にして使用対象者の身体適所に、その当接作用面を接触して圧力を伝達する機能を果たし、弾性連結紐の長さから使用対象者の首の太さ(左右巾寸法)を引いた長さの1/2よりも長く、同首の太さ(左右巾寸法)の1/3を引いた長さの1/2よりも小さい長さに設定した短軸棒状のものとしなければならず、使用対象者の首の太さ(左右巾寸法)を引いた長さの1/2よりも短い場合には、対峙する左右当接作用面間の対峙距離が大きくなり過ぎ、後頭部から首の付け根の範囲を挟み込むことが難しく、効率的な指圧操作が困難となって充分なマッサージができないという欠点を生じてしまい、また、使用対象者の首の太さ(左右巾寸法)の1/3を引いた長さの1/2よりも大きい長さとした場合には、対峙する左右当接作用面間の対峙距離が短くなり過ぎて、後頭部から首の付け根の範囲を挟み込むのが困難になってしまうという問題が発生することになり、それらを回避できるよう配慮したものとしなければならない。なお、ここでいう使用対象者の首の太さとは、使用対象者の首適所の左右巾(直径)寸法を指している。
この指圧軸は、前記操作杆と同様の素材から形成したものとすることが可能であり、一体化成型、熔接、接着剤結合、ボルト結合など充分な強度が得られる何れかの結合構造を介して操作杆の周壁面に立設したものとすることができる。
【0021】
指圧軸の当接作用面は、操作杆のグリップ部から指圧軸に伝わる操作力を、使用対象者の肌に円滑に伝達可能にするものであり、皮膚に接触する表面形状が球面形のものとするのが望ましく、例えば、木、金属、ガラス、硬質プラスチック、軟質プラスチック、各種軟質発泡樹脂、天然ゴム、など単一素材あるいは、それらの何れか同士の部品同士の組み合わせや複合材、または、炭素繊維樹脂やガラス繊維樹脂などからなるものとすることが可能であり、硬質素材製、軟質素材製または硬軟複合素材製などとすることができ、アレルギー症状を起こさない素材製とするのが望ましく、その外郭形状を球面型、蒲鉾型、先端を大きく面取りした錐型のものや、表面に凹凸が複数点在するもの、表面が波面状のものなど様々な形状のものとすることが可能であり、使用対象者の好みに応じて着脱交換可能な各種形状、各種素材製の交換部品を複数種類準備して置くものとすることが可能であって、当該当接作用面を含む指圧軸全体の外郭形状は、例えば擂粉木形や、後述する実施例に示すようなキノコ形などとすることができる。
【0022】
定着バンドは、この発明の指圧器具と組み合わせることによって指圧装置を形成可能とするものであり、使用対象者身体適所に下敷きにしたり、引っ掛けたりするなどして基端がわを一時的に固定した軟質帯の先端がわを指圧器具の弾性連結紐中途適所に繋着可能として、左右の肩を押し下げたり、背中を身体の中心がわに向けて押圧するなどして按摩、指圧およびマッサージ可能とするものであり、軟質帯が、合成繊維製、天然繊維製、軟質非伸縮性樹脂製、軟質非伸縮性金属帯製またはチェーン製、あるいはそれら何れか同士の組み合わせからなるものなどとすることができ、後述する実施例に示すように、先端がわには弾性連結紐中途適所に簡単に着脱可能な脱着部を、また中途適所に長さ調節機構を夫々設け、さらに、基端がわに臀部下や足下などに安定的に下敷き可能な寸法形状の碇板を繋着してなるものとするのが良い。
【0023】
脱着部は、軟質帯の先端がわを指圧器具の弾性連結紐中途適所に着脱自在に繋着可能とするものであり、充分な強度をもって繋着可能なものとしなければならず、後述する実施例に示すように、軟質帯の先端がわをループ状に形成してなるものの外、軟質帯の先端がわに鈎状や環状などの繋着金具類の何れかを装着したものとすることができる。
【0024】
長さ調節機構は、碇板と指圧器具弾性連結紐とを繋ぐ軟質帯の長さを使用対象者の座高寸法などに合わせて適宜調節自在にするものであって、該軟質帯に加わる引張力に充分に耐え得る強度で仮固定可能なものとしなければならず、しかも伸縮調節が容易で、大人から高齢者や子供まで自在に対応できる寸法調節機能を有するものとすべきであり、各種バックルを装着したものの外、後述する実施例に示すように、日字型のアジャスター金具などを装着したものとすることができる。
【0025】
碇板は、使用対象者の臀部下や足下などに下敷き状か、または、適所に係合状となって軟質帯の基端がわを定着仮固定可能とするものであり、臀部や足裏の接触面などに過大な圧力や摩擦力などが加わらないよう荷重を分散可能な寸法、形状のものとしなければならず、充分な強度を有して高い摩擦力を発揮可能なものとすべきであり、確実な固定を達成するには、後述する実施例に示すように、軟質帯の繋着部分を境に左右対称形状のものとするのが望ましく、表裏面などの接触部分に凹凸模様などの摩擦を高める工夫を施したものとするのが良い。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【実施例1】
【0026】
図1の指圧装置の正面図、図2の指圧装置の平面図、図3の指圧装置の側面図、および、図4の指圧装置1使用状態の側面図に示す事例は、左右一対の操作杆3,3の各一端がわにグリップ部30,30を、各他端がわに被繋着部31,31を夫々設け、各被繋着部31,31間に弾性連結紐5を配して結着したものとする一方、各操作杆3,3の被繋着部31,31寄り中途適所夫々からは、短軸棒状の指圧軸4,4を、互いにその先端が対向姿勢となるように突出、形成すると共に、それら各先端には、指圧用として人肌に接触する当接作用面40,40に形成して指圧器具2を形成し、当該弾性連結紐中途部分5に、軟質帯60の基端がわに碇板61を連結し、同軟質帯60の適所に長さ調節機構63を設けてなる定着バンド6の先端がわ脱着部62を繋着、離脱自在に組み合わせてなるものとした、この発明の基本をなす指圧器具を利用した指圧装置における代表的な一実施例を示すものである。
【0027】
それら各図からも明確に把握できるとおり、この発明に包含する指圧装置1の主要部分を形成する指圧器具2は、使用対象者Pが確りと握持し易い直径の円形、楕円形または多角形などの何れかの断面形状とした、例えば30ないし60cmの長さの直線棒状体からなる左右一対の木製操作杆3,3を有し、夫々の一端がわ所定範囲に軟質の天然ゴム製または合成樹脂製のグリップ部30,30を被着結合し、各グリップ部30,30の被着範囲の握持箇所が力点となるものとし、それらグリップ部30,30とは反対となる他端がわ夫々には、外周壁に弾性連結紐5繋着用の環状繋着溝32,32を刻設して被繋着部31,31としてあり、各環状繋着溝32,32には、夫々使用対象者Pの首左右巾寸法(太さ)に左右の繋着用環状部50,50を加えた寸法、形状としたゴム紐製弾性連結紐5の左右端環状部分(被繋着部31,31間脱着型の結着部)50,50を着脱自在に嵌合装着し、双方の操作杆3,3同士を弾性連結紐5で結着したものとし、該弾性連結紐5は、弾発性能の異なる複数本(図示せず)を準備して何れか1本を選択的にに装着可能なものとしてある。
【0028】
当該弾性連結紐5は、前記構造の外、所定の弾発力に規制した1種類を、各操作杆3,3の被繋着部31,31に離脱不能に結合してなるものとすることが可能である外、夫々異なる長さの弾性連結紐5(図示せず)を複数種類準備して置き、使用対象者Pの体型などの使用条件に応じて、適宜選択した1本を各操作杆3,3の被繋着部31,31に着脱交換自在に装着してなるものとすることができる。
【0029】
各操作杆3,3の被繋着部31,31寄りとなる中途適所夫々から短軸棒状の指圧軸4,4を突出形成し、それら指圧軸4,4各先端には、当接作用面40,40である軟質天然ゴム製の半球体からなる弾性パッド40,40を装着し、各指圧軸4,4の基端から先端がわまでを、夫々同一の茸形状をなすよう形成したものとしてあり、しかも各指圧軸4,4の基端から先端がわまでの突出寸法は、使用対象者Pの首の太さ(左右巾寸法)を引いた長さの1/2よりも長く、同首の太さ(左右巾寸法)の1/3を引いた長さの1/2よりも小さい長さに設定したものとしてある。
【0030】
図1ないし図3中に示すように、この発明が包含する指圧装置1は、当該指圧器具2の弾性連結紐5中途部分に、定着バンド6の後述するループ状の脱着部62を着脱自在に連結してなるものであり、該定着バンド6は、所定長軟質帯60の基端がわに着座姿勢の使用対象者P臀部下に下敷き固定可能な寸法の矩形厚板形状とした碇板61の左右巾中央適所を連結し、同軟質帯60の中途適所に日字形のアジャスター金具63を装着した上、同軟質帯60の先端がわをループ状にして該アジャスター金具63に挿し通して長さ調節機構63を形成すると共に、その先端がわループ状部分が脱着部62を形成するものとしてある。
【0031】
(実施例1の作用および効果)
以上のとおりの構成からなるこの発明の指圧器具2を利用した指圧装置1は、図4、図5の指圧装置1使用状態の拡大側面図、および、図6の指圧装置1使用状態の背面斜視図に示すように、使用対象者Pが臀部下に定着バンド6の碇板61をズレ動ぬよう敷いて固定する如く椅子などに座り、背骨背後に沿って肩胛骨間付近まで軟質帯60を誘導するようにして同使用対象者P首左右後部夫々に各被繋着部31,31を配し、前方に向けて水平状姿勢状に横倒した左右操作杆3,3の各指圧軸4,4弾性パッド40,40(当接作用面)を夫々左右肩から首の左右付け根付近に至る範囲の何れか適所に当接した上、身体前方配置とした各グリップ部30,30を夫々把持して、定着バンド6の定着力および弾性連結紐5の弾発力に抗して揺動する如く押圧入力操作するようにして按摩、指圧、マッサージするように使用することが可能であり、加えて、図7の指圧装置1使用状態の側面図に示すように、一方の肩に指圧軸4弾性パッド40を当てた操作杆3はそのままに、他方の操作杆3は、背中がわに垂れ下げるように配して、その指圧軸4弾性パッド40の茸傘型裏面鍔部分に定着バンド6軟質帯60中途部を係合し、同弾性パッド40の球面がわが肩胛骨、背骨間の適所に押圧するよう当接し、当該一方の操作杆3だけのグリップ部30を把持して揺動操作することにより、同一方の肩と肩胛骨、背骨間適所とを同時にマッサージ可能とすることができ、さらに、図1ないし図4および図8の指圧装置1使用状態の背面斜視図に示すように、定着バンド6のアジャスター金具63(長さ調節機構)で軟質帯60を短く調節し、各指圧軸4,4弾性パッド40,40(当接作用面)を左右肩胛骨、背骨間適所に当接させ、前方配置とした各グリップ部30,30を夫々揺動操作するようにして背中上部の指圧、マッサージも可能となるなど、従来では1人で左右の肩を押し下げたり、肩胛骨付近を押圧するなど不可能であったマッサージを可能とするものである。
【0032】
また、使用対象者Pの症状や体型、好みなどに応じて予め複数本(図示せず)準備したある中の、何れか1本の所望の弾発力に設定してある弾性連結紐5を選択し、各繋着用環状部50,50(結着部)を各操作杆3,3環状繋着溝32,32に夫々嵌着して使用することが可能であり、症状や体型の異なる複数人が、各自に合った弾性連結紐5を選択、装着して簡便且つ迅速に最適の状態に調節して使用することができる。
【0033】
図9の指圧器具2使用状態の側面図、および、図10の指圧器具2使用状態の背面斜視図に示すように、この発明の指圧装置1は、定着バンド6を取り外すと指圧器具2単独での使用が可能となり、左右一対の操作杆3,3を夫々使用対象者身体Pの後頭部左右がわから首の付け根左右がわの範囲の適所に、各指圧軸4,4弾性パッド40,40同士が左右から挟み込むよう当接配した上、同使用対象者身体Pの前方に横倒した各グリップ部30,30を左右対応する手で握持し、弾性連結紐5の弾発力に抗して揺動操作するようにしてマッサージすることを可能とし、例えば、図11の指圧器具2使用状態の背面斜視図に示すように、一方の操作杆3指圧軸4を首に沿わせるように姿勢変更し、他方の操作杆3指圧軸4弾性パッド40(当接作用面)だけが後頭部左右片がわから首の付け根左右片がわの範囲の適所に当接するようにし、各グリップ部30,30を左右対応する手で握持しながら弾性連結紐5の弾発力に抗してこの他方の操作杆3だけを揺動操作することにより、マッサージすることができる外、図12の指圧器具2太腿への使用状態の斜視図に示すように、着座姿勢となった使用対象者Pの左右何れか一方の太腿Pの下(膝の裏がわ)に弾性連結紐5を配し、該太腿Pの左右がわ夫々に左右一対の操作杆3,3を配し、互いの指圧軸4弾性パッド40(当接作用面)で同太腿Pを左右がわから挟み込むよう各グリップ部30,30がわを鉛直上方に向けた姿勢とした上、各グリップ部30,30を左右対応する手で握持し、弾性連結紐5の弾発力に抗して揺動操作して使用対象者P自らマッサージすることができる。
【0034】
また、予め弾発力の異なる複数本(図示せず)の弾性連結紐5を準備してあるから、当該指圧器具2を大人の男性が使用する場合には、最も弾発力の強い弾性連結紐5を選択して装着し、女性が使用するときには、中程度の弾発強度の弾性連結紐5を装着し、高齢者や子供などが使用する場合には、最も弾発力の弱い弾性連結紐5を選択装着して利用するようにするなどして家族全員で使用することが可能になる外、使用対象者のマッサージ対象となる身体部位の症状に応じて適する弾発力の弾性連結紐5を選択装着して使用するようにすることができるなど、従来型のものに比較して各段に巾広い利用が可能になるという効果が得られる。
【0035】
(結 び)
叙述の如く、この発明の指圧器具、およびそれを利用した指圧装置は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも製造も容易で、従前からの指圧器具類に比較して大幅に軽量化ならびに低廉化でき、耐久強度にも秀れて遥かに経済的なものとすることができ、何らかの理由に依って従前までのマッサージ器具の使用ができなかったり、マッサージ店や骨接ぎ医院なども受診できず、かといって家族の手も借りられず、1人で手軽にマッサージしたいと考える人々は勿論のこと、従来型の使い勝手の悪い指圧器具類を利用してかえって筋肉や筋を傷めてしまう事態を懸念する按摩、指圧、マッサージ業界や、こうした従来型の指圧器具類に不安を抱く健康器具業界などにおいても高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図面は、この発明の指圧器具、およびそれを利用した指圧装置の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】指圧装置を示す正面図である。
【図2】指圧装置を示す平面図である。
【図3】指圧装置を示す側面図である。
【図4】指圧装置の使用状態を示す側面図である。
【図5】指圧装置の使用状態を拡大して示す側面図である。
【図6】指圧装置の使用状態を背面方向から示す斜視図である。
【図7】指圧装置の使用状態を示す側面図である。
【図8】指圧装置の使用状態を背面方向から示す斜視図である。
【図9】指圧器具の使用状態を示す側面図である。
【図10】指圧器具の使用状態を背面方向から示す斜視図である。
【図11】指圧器具の使用状態を背面方向から示す斜視図である。
【図12】指圧器具を脚部に使用する状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0037】
1 指圧装置
2 指圧器具
3 操作杆(棒状体)
30 同 グリップ部(力点、一端がわ)
31 同 被繋着部(支点、他端がわ)
32 同 環状繋着溝
4 指圧軸
40 同 弾性パッド(作用点、当接作用面)
5 弾性連結紐
50 同 繋着用環状部(結着部)
6 定着バンド
60 同 軟質帯(基端がわ)
61 同 碇板
62 同 脱着部(先端がわ)
63 同 アジャスター金具(長さ調節機構)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定長さの棒状体からなる左右一対の操作杆を有し、夫々の一端がわに力点となるグリップ部を設け、それらグリップ部とは反対となる他端がわ夫々には、支点となる被繋着部を設けた上、それら被繋着部間に所定長さの弾性連結紐を配して各端部を夫々が対応する被繋着部に結着したものとする一方、各操作杆の被繋着部寄りとなる中途適所夫々からは、前記弾性連結紐の長さから使用対象者の首の太さを引いた長さの1/2よりも長く、同首の太さの1/3を引いた長さの1/2よりも小さい長さに設定した短軸棒状の指圧軸を、互いにその先端が対向姿勢となるように突出、形成すると共に、それら各先端には、指圧用として人肌に接触する当接作用面に形成してなるものとしたことを特徴とする指圧器具。
【請求項2】
所定長さの棒状体からなる左右一対の操作杆を有し、夫々の一端がわに力点となるグリップ部を設け、それらグリップ部とは反対となる他端がわ夫々には、支点となる被繋着部を設けた上、それら被繋着部間に所定長さの弾性連結紐を配して各端部を夫々が対応する被繋着部に結着したものとする一方、各操作杆の被繋着部寄りとなる中途適所夫々からは、前記弾性連結紐の長さから使用対象者の首の太さを引いた長さの1/2よりも長く、同首の太さの1/3を引いた長さの1/2よりも小さい長さに設定した短軸棒状の指圧軸を、互いにその先端が対向姿勢となるように突出、形成すると共に、それら各先端には、指圧用として人肌に接触する当接作用面に形成し、それら左右一対の操作杆を使用対象者身体の一部に線対称的に配して、各指圧軸当接作用面で同身体の一部を挟み込むよう当接した上、各グリップ部を各被繋着部間弾性連結紐の弾発力に抗して揺動する如く弾性挟み込み状入力操作するようにして指圧可能なものとしたことを特徴とする指圧器具。
【請求項3】
各操作杆の他端がわ被繋着部から、指圧軸突設部分までの距離が、同指圧軸の突出寸法に一致するよう設定してなるものとした、請求項1または2何れか一方記載の指圧器具。
【請求項4】
弾性連結紐が、その両端に被繋着部間脱着型の結着部を有し、且つ、弾発力の異なる複数本を準備した上、何れか選択した1本を各被繋着部間に脱着交換自在に結着してなるものとした、請求項1または2何れか一方記載の指圧器具。
【請求項5】
弾性連結紐が、その両端に被繋着部間脱着型の結着部を有し、且つ、長さの異なる複数本を準備した上、何れか選択した1本を各被繋着部間に脱着交換自在に結着してなるものとした、請求項1または2何れか一方記載の指圧器具。
【請求項6】
請求項1ないし5何れか一項記載の指圧器具の弾性連結紐中途部分に、所定長軟質帯の基端がわに、着座姿勢の使用対象者臀部下に下敷き固定可能な寸法形状とした碇板の左右巾中央適所を連結し、同軟質帯の適所に長さ調節自在とする長さ調節機構を設けてなる定着バンドの該基端がわとは反対の先端がわに形成した脱着部を繋着、離脱自在に組み合わせてなるものとした、請求項1ないし5何れか一項記載の指圧器具を利用した指圧装置。
【請求項7】
請求項1ないし5何れか一項記載の指圧器具の弾性連結紐中途部分に、所定長軟質帯の基端がわに、着座姿勢の使用対象者臀部下に下敷き固定可能な寸法形状とした碇板の左右巾中央適所を連結し、同軟質帯の適所に長さ調節自在とする長さ調節機構を設けてなる定着バンドの該基端がわとは反対の先端がわに形成した脱着部を繋着、離脱自在に組み合わせ、使用対象者が着座臀部下に敷いた定着バンド碇板から背骨背後に沿って肩胛骨間付近まで軟質帯を誘導し、同使用対象者首左右後部夫々に各被繋着部を配し、前方に向けて水平状姿勢に横倒した左右操作杆の各指圧軸当接作用面を夫々左右肩胛骨間から左右肩、首の左右付け根付近に至る範囲の何れか適所に当接した上、身体前方配置とした各グリップ部を夫々把持して、定着バンドの定着力および弾性連結紐の弾発力に抗して揺動する如く押圧入力操作するようにして指圧可能なものとした、請求項1ないし5何れか一項記載の指圧器具を利用した指圧装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−125409(P2011−125409A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−284606(P2009−284606)
【出願日】平成21年12月15日(2009.12.15)
【出願人】(509345590)
【Fターム(参考)】