説明

振れ補正機能付きの光学ユニット

【課題】可動モジュールから配線材を延在させた場合でも、配線材の剛性や配線材が変形した際に発生する反発力が可動モジュールの揺動を妨げることを抑制することのできる振れ補正機能付きの光学ユニットを提供すること。
【解決手段】光学ユニット100において、可動モジュール300と外部とを電気的に接続する配線材としてフレキシブル配線基板400が用いられており、かかるフレキシブル配線基板400において、可動側接続部430と延在部440との連接部分450は、光軸方向Lにおいて、可動モジュール300に対するバネ部材600の支持中心位置O2に対して可動モジュール300の揺動中心O1が位置する側に設けられている。また、揺動中心O1、連接部分450、および固定側接続部420は、光軸方向Lにおいて同一位置にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ付き携帯電話機などに搭載される振れ補正機能付きの光学ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機等に搭載される撮影用の光学ユニットは、レンズを備えた移動体、この移動体を光軸方向に磁気駆動するレンズ駆動機構、および撮像素子が支持体上に支持された撮影ユニットを備えている。かかる撮影用の光学ユニットにおいては、ユーザーの手振れによる撮影画像の乱れを抑制することが好ましい。そこで、デジタルカメラ等においては、アクチュエータによって、撮影ユニットを備えた可動モジュールを揺動させて、手振れを補正する技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
また、特許文献1、2には、可動モジュールから延在するケーブルの剛性やケーブルが曲がった際の反発力が可動モジュールの揺動を妨げないように、ケーブルを屈曲させた構成や、複数本のケーブルの引き出し方向を相違させた構成が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−166202号公報
【特許文献2】特開2006−178045号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ケーブルは、それ自身の剛性や曲がった際の反発力が大きいため、特許文献1、2に記載の構成のように、ケーブルを部分的に屈曲させた構成や、複数本のケーブルの引き出し方向を相違させた構成を採用しても、ケーブルによって可動モジュールの揺動が妨げられるという問題点がある。
【0006】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、可動モジュールから配線材を延在させた場合でも、配線材の剛性や配線材が変形した際に発生する反発力が可動モジュールの揺動を妨げることを抑制することのできる振れ補正機能付きの光学ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、固定体と、光学素子を保持した可動モジュールと、前記可動モジュールが前記固定体に対して変位可能に支持された状態とするバネ部材と、前記可動モジュールを前記固定体に対して揺動させる振れ補正用の可動モジュール駆動機構と、前記可動モジュールに接続されたフレキシブル配線基板と、を有する振れ補正機能付きの光学ユニットにおいて、前記フレキシブル配線基板は、前記可動モジュールに接続された可動側接続部と、該可動側接続部から延在する延在部と、を備え、前記光学素子の光軸方向において、前記可動側接続部と前記延在部との連接部分は、前記可動モジュールに対する前記バネ部材の支持中心位置に対して前記可動モジュールの揺動中心が位置する側に設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明では、可動モジュールと外部とを電気的に接続する配線材としてフレキシブル配線基板が用いられており、かかるフレキシブル配線基板は、ケーブルに比較して剛性が低く、かつ、変形した際の反発力(形状復帰力)が小さい。このため、配線材が可動モジュールの揺動を妨げることを抑制することができる。また、フレキシブル配線基板において、可動側接続部と延在部との連接部分は、可動モジュールに対するバネ部材の支持中心位置に対して可動モジュールの揺動中心が位置する側に設けられているため、可動モジュールが揺動した際、フレキシブル配線基板の変位量が小さい。従って、可動モジュールから配線材(フレキシブル配線基板)を延在させた場合でも、配線材の剛性や配線材が変形した際に発生する反発力によって可動モジュールの揺動が妨げられることを抑制することができる。
【0009】
本発明において、前記フレキシブル配線基板は、前記延在部に対して前記可動側接続部が位置する側とは反対側に、前記固定体に接続された固定側接続部を備えている構成を採用することができる。かかる構成によれば、フレキシブル配線基板の固定が容易である。また、フレキシブル配線基板が固定体に接続された構造であっても、可動側接続部と延在部との連接部分が、可動モジュールに対するバネ部材の支持中心位置に対して可動モジュールの揺動中心が位置する側に設けられているため、配線材の剛性や配線材が変形した際に発生する反発力によって可動モジュールの揺動が妨げられることを抑制することができる。
【0010】
本発明において、前記揺動中心は、前記光軸方向において、前記連接部分および前記固定側接続部のうちの少なくとも一方から±0.5mm以内の位置にあることが好ましい。このように構成すると、可動モジュールが揺動した際のフレキシブル配線基板の変位量が小さい。従って、可動モジュールから配線材(フレキシブル配線基板)を延在させた場合でも、配線材の剛性や配線材が変形した際に発生する反発力によって、可動モジュールの揺動が妨げられることがない。
【0011】
本発明において、前記揺動中心、前記連接部分、および前記固定側接続部は、前記光軸方向において同一位置にあることが好ましい。このように構成すると、可動モジュールが揺動した際のフレキシブル配線基板の変位量がより小さくなる。従って、可動モジュールから配線材(フレキシブル配線基板)を延在させた場合でも、配線材の剛性や配線材が変形した際に発生する反発力によって、可動モジュールの揺動が妨げられることがない。
【0012】
本発明において、前記延在部は、前記光軸方向に厚さ方向を向けていることが好ましい。このように構成すると、可動モジュールが揺動してフレキシブル配線基板が変位する際の剛性が小さくなる。従って、配線材の剛性や配線材が変形した際に発生する反発力によって可動モジュールの揺動が妨げられることがない。
【0013】
本発明において、前記フレキシブル配線基板は、前記延在部として、前記可動モジュールの側面のうちの第1側面に沿って延在する第1延在部と、前記可動モジュールの側面のうちの前記第2側面に対して光軸を挟んで反対側に位置する第2側面に沿って延在する第2延在部と、を備えていることが好ましい。このように構成すると、可動モジュールの揺動に追従してフレキシブル配線基板がスムーズに変形する。
【0014】
本発明において、前記延在部は、前記光軸方向に直交する第1方向に延在する第1方向延在部分と、該第1方向延在部分から当該第1方向延在部分および前記光軸方向に直交する第2方向に延在する第2方向延在部分と、を備えていることが好ましい。このように構成すると、可動モジュールの揺動に追従してフレキシブル配線基板がスムーズに変形する。
【0015】
本発明において、前記バネ部材は、1枚の板状バネ部材からなり、この場合、前記支持中心位置は、当該板状バネ部材と前記可動モジュールとの接続位置である。
【0016】
本発明において、前記バネ部材は、第1板状バネ部材と、該第1板状部材に対して前記光軸方向で離間する位置に設けられた第2板状バネ部材とからなり、この場合、前記支持中心位置は、前記光軸方向で、前記第1板状部材と前記可動モジュールとの接続位置と、前記第2板状部材と前記可動モジュールとの接続位置との中間位置である。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、可動モジュールと外部とを電気的に接続する配線材としてフレキシブル配線基板が用いられており、かかるフレキシブル配線基板は、ケーブルに比較して剛性が低く、かつ、変形した際の反発力(形状復帰力)が小さい。このため、配線材が可動モジュールの揺動を妨げることを抑制することができる。また、フレキシブル配線基板において、可動側接続部と延在部との連接部分は、可動モジュールに対するバネ部材の支持中心位置に対して可動モジュールの揺動中心が位置する側に設けられているため、連接部分は、可動モジュールの揺動中心の近くに位置する。従って、可動モジュールが揺動した際、フレキシブル配線基板の変位量が小さい。それ故、可動モジュールから配線材(フレキシブル配線基板)を延在させた場合でも、配線材の剛性や配線材が変形した際に発生する反発力によって、可動モジュールの揺動が妨げられることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明を適用した振れ補正機能付きの光学ユニットを携帯電話機などの光学機器に搭載した様子を模式的に示す説明図である。
【図2】本発明を適用した振れ補正機能付きの光学ユニットの可動モジュールに内蔵されている撮影ユニットの説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットに用いたバネ部材の平面図である。
【図5】図3に示す揺動中心からのフレキシブル配線基板の光軸方向の距離とフレキシブル配線基板の剛性との関係を示すグラフである。
【図6】本発明の実施の形態2に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態4に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図である。
【図9】本発明の実施の形態5に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図である。
【図10】本発明の実施の形態6に係る振れ補正機能付きの光学ユニットに用いたフレキシブル配線基板の構成を模式的に示す説明図である。
【図11】本発明の実施の形態7に係る振れ補正機能付きの光学ユニットに用いたフレキシブル配線基板の構成を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明においては、光学素子ユニットとして撮影ユニットの手振れを防止するための構成を例示する。また、以下の説明では、互いに直交する3方向を各々X軸、Y軸、Z軸とし、光軸L(レンズ光軸)に沿う方向をZ軸とする。従って、以下の説明では、各方向の振れのうち、X軸周りの回転は、いわゆるピッチング(縦揺れ)に相当し、Y軸周りの回転は、いわゆるヨーイング(横揺れ)に相当し、Z軸周りの回転は、いわゆるローリングに相当する。また、X軸の一方側には+Xを付し、他方側には−Xを付し、Y軸の一方側には+Yを付し、他方側には−Yを付し、Z軸の一方側(被写体側とは反対側)には+Zを付し、他方側(被写体側)には−Zを付して説明する。
【0020】
[実施の形態1]
(撮影用の光学ユニットの全体構成)
図1は、本発明を適用した振れ補正機能付きの光学ユニットを携帯電話機などの光学機器に搭載した様子を模式的に示す説明図である。図1に示す光学ユニット100(振れ補正機能付き光学ユニット)は、カメラ付き携帯電話機などの光学機器1000に用いられる薄型カメラであって、光学機器1000のシャーシ1110(機器本体)に支持された状態で搭載される。かかる光学ユニット100では、撮影時に光学機器1000に手振れなどの振れが発生すると、撮像画像に乱れが発生する。そこで、本形態の光学ユニット100には、図3を参照して後述するように、撮影ユニット1を備えた可動モジュール300を固定体200内で揺動可能に支持するとともに、振れ検出センサとしてのジャイロスコープ180(角速度センサ)の検出結果に基づいて、可動モジュール300を揺動させる可動モジュール駆動機構(図1では図示せず)が設けられている。光学ユニット100には、ジャイロスコープ180の検出を上位の制御部に出力するとともに、上記の制御部から可動モジュール駆動機構への通電などを行なうためのフレキシブル配線基板400が引き出されている。また、フレキシブル配線基板400は、撮影ユニット1にも電気的に接続されている。このため、フレキシブル配線基板400は、配線数が多い。このため、フレキシブル配線基板400としては幅広のものを使用する必要がある。
【0021】
(撮影ユニット1の構成)
図2は、本発明を適用した振れ補正機能付きの光学ユニットの可動モジュールに内蔵されている撮影ユニットの説明図である。図2に示すように、撮影ユニット1は、例えば、光学素子としての複数枚のレンズ10(図1参照)を光軸Lの方向に沿って被写体(物体側)に近づくA方向(前側)、および被写体とは反対側(撮像素子側/像側)に近づくB方向(後側)の双方向に移動させる光学素子ユニットであり、略直方体形状を有している。撮影ユニット1は、概ね、複数枚のレンズ10(図1参照)および固定絞りなどの光学素子を内側に保持した移動体3と、この移動体3を光軸L方向に沿って移動させるレンズ駆動機構5と、レンズ駆動機構5および移動体3等が搭載された支持体2とを有している。移動体3は、レンズおよび固定絞りを保持する円筒状のレンズホルダ12と、レンズホルダ12を内側に保持するコイルホルダ13とを備えており、コイルホルダ13の外周側面には、レンズ駆動機構5を構成するレンズ駆動用コイル30s、30tが保持されている。
【0022】
支持体2は、被写体側(−Z側)と反対側で撮像素子155を位置決めする矩形板状の撮像素子ホルダ19と、撮像素子ホルダ19に対して被写体側で被さる箱状のケース18と、ケース18の内側に配置される矩形板状のスペーサ11とを備えており、ケース18およびスペーサ11の中央には、被写体からの光をレンズに取り込むための円形の入射窓110、18aが各々形成されている。また、撮像素子ホルダ19の中央には、入射光を撮像素子155に導く窓19aが形成されている。撮影ユニット1において、支持体2は、撮像素子155が実装された基板151を備えており、基板151は撮像素子ホルダ19の下面に固定されている。
【0023】
ケース18は、鋼板等の強磁性板からなり、ヨークとしても機能する。このため、ケース18は、後述するレンズ駆動用マグネット17とともに、レンズ駆動用コイル30s、30tに鎖交磁界を発生させる鎖交磁界発生体を構成しており、かかる鎖交磁界発生体は、コイルホルダ13の外周面に巻回されたレンズ駆動用コイル30s、30tとともにレンズ駆動機構5を構成している。
【0024】
支持体2と移動体3とは、光軸L方向で離間する位置に設けられた金属製のバネ部材14s、14tを介して接続されている。バネ部材14s、14tは基本的な構成が同様であり、支持体2側に保持される外周側連結部と、移動体3の側に保持される円環状の内周側連結部と、外周側連結部と内周側連結部とを接続するアーム状の板バネ部とを備えている。バネ部材14s、14tのうち、撮像素子155側のバネ部材14sは、撮像素子ホルダ19に外周側連結部が保持され、内周側連結部が移動体3のコイルホルダ13の撮像素子側端部に連結されている。被写体側のバネ部材14tは、スペーサ11に外周側連結部が保持され、内周側連結部が移動体3のコイルホルダ13の被写体側端部に連結されている。このようにして、移動体3は、バネ部材14s、14tを介して支持体2に光軸Lの方向に移動可能に支持されている。かかるバネ部材14s、14tはいずれも、ベリリウム銅や非磁性のSUS系鋼材等といった非磁性の金属製であり、所定厚の薄板に対するプレス加工、あるいはフォトリソグラフィ技術を用いたエッチング加工により形成したものである。バネ部材14s、14tのうち、バネ部材14sは、2つのバネ片に2分割されており、レンズ駆動用コイル30s、30tの各端末は各々、バネ片に接続される。また、バネ部材14sにおいて、2つのバネ片には各々、端子が形成されており、バネ部材14sはレンズ駆動用コイル30s、30tに対する給電部材としても機能する。
【0025】
コイルホルダ13の被写体側端部にはリング状の磁性片61が保持されており、かかる磁性片61の位置は、レンズ駆動用マグネット17に対して被写体側よりの位置である。このため、磁性片61は、レンズ駆動用マグネット17との間に作用する吸引力により移動体3に対して光軸Lの方向の付勢力を印加する。このため、非通電時(原点位置)においてはレンズ駆動用マグネット17と磁性片61との吸引力によってレンズホルダ12を撮像素子155側に静置することができる。また、磁性片61は、一種のヨークとして作用し、レンズ駆動用マグネット17とレンズ駆動用コイル30s、30tとの間に構成される磁路からの漏れ磁束を少なくすることができる。磁性片61としては、棒状あるいは球状の磁性体が用いられることもある。磁性片61をリング形状にすれば、レンズホルダ12が光軸L方向に移動する際にレンズ駆動用マグネット17と引き合う吸引力が等方的になるという効果がある。さらに、レンズ駆動用コイル30s、30tに対する通電時、磁性片61はレンズ駆動用マグネット17から離間する方向に移動するので、撮像素子155側にレンズホルダ12を押し付けるような余計な力は働かない。そのため、少ない電力でレンズホルダ12を光軸L方向に移動させることができる。
【0026】
本形態の撮影ユニット1において、光軸Lの方向からみたとき、レンズ10(図1参照)は円形であるが、支持体2に用いたケース18は矩形箱状である。従って、ケース18は、角筒状胴部18cを備えており、角筒状胴部18cの上面側には、入射窓18aが形成された上板部18bを備えている。角筒状胴部18cの四角形の辺に相当する側面部にはレンズ駆動用マグネット17が固着されており、かかるレンズ駆動用マグネット17は各々、矩形の平板状永久磁石からなる。4つのレンズ駆動用マグネット17はいずれも光軸Lの方向において2分割されており、いずれにおいても内面と外面とが異なる極に着磁されている。
【0027】
本形態において、コイルホルダ13を光軸Lの方向からみたとき、内周形状は円形であるが、コイルホルダ13の外周形状を規定する外周側面は四角形であり、かかるコイルホルダ13の周りにレンズ駆動用コイル30s、30tが巻回されている。ここで、4つのレンズ駆動用マグネット17はいずれも光軸L方向において2分割されており、いずれにおいても内面と外面とが異なる極に着磁されているため、2つのレンズ駆動用コイル30s、30tにおける巻回方向は反対である。このように構成した移動体3は、ケース18の内側に配置される。その結果、レンズ駆動用コイル30s、30tは各々、ケース18の角筒状胴部18cの内面に固着されたレンズ駆動用マグネット17に対向することになる。
【0028】
このように構成した撮影ユニット1において、移動体3は、通常は撮像素子側(Z軸方向の一方側)に位置しており、このような状態において、レンズ駆動用コイル30s、30tに所定方向の電流を流すと、レンズ駆動用コイル30s、30tは、それぞれ被写体側(Z軸方向の他方側)に向かう電磁力を受けることになる。これにより、レンズ駆動用コイル30s、30tが固着された移動体3は、被写体側(前側)に移動し始めることになる。このとき、バネ部材14tと移動体3の前端との間、およびバネ部材14sと移動体3の後端との間には、移動体3の移動を規制する弾性力が発生する。このため、移動体3を前側に移動させようとする電磁力と、移動体3の移動を規制する弾性力とが釣り合ったとき、移動体3は停止する。その際、バネ部材14s、14tによって移動体3に働く弾性力に応じて、レンズ駆動用コイル30s、30tに流す電流量を調整することで、移動体3を所望の位置に停止させることができる。
【0029】
(光学ユニット100の構成)
図3は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図であり、図3(a)、(b)、(c)は各々、光学ユニットの平面的構成を示す説明図、光学ユニットの中央部分をXZ平面に沿って切断したときの断面図、および光学ユニットの中央部分をYZ平面に沿って切断したときの断面図である。なお、図3(a)では、可動モジュール300は太い実線で示し、ジャイロスコープ180については長い破線で示し、永久磁石については右上がりの斜線を付して示し、駆動コイルについては右下がりの斜線を付して示してある。
【0030】
図3において、光学ユニット100は、まず、固定体200と、撮影ユニット1を備えた可動モジュール300と、可動モジュール300が固定体200に変位可能に支持された状態とするバネ部材600と、可動モジュール300の振れを検出するジャイロスコープ180と、可動モジュール300と固定体200との間で可動モジュール300を固定体200に対して相対変位させる磁気駆動力を発生させる可動モジュール駆動機構500とを有している。
【0031】
本形態において、固定体200は上カバー250および下カバー700を備えており、上カバー250は、可動モジュール300の周りを囲む角筒状胴部210と、角筒状胴部210の被写体側の開口部を塞ぐ端板部220とを備えている。端板部220には、被写体からの光が入射する窓220aが形成されている。上カバー250において、角筒状胴部210は、被写体側(光軸が延在している側)とは反対側(+Z側)の端部が開放端になっている。また、角筒状胴部210には、フレキシブル配線基板400を外部に引き出す穴や切り欠きが形成されており、かかる穴や切り欠きの付近でフレキシブル配線基板400と固定体200とが接着剤などで固定されている。本形態において、ジャイロスコープ180は、可動モジュール300の被写体側とは反対側の端部の略中央部分に固定されている。
【0032】
(バネ部材600の詳細構成)
図4は、本発明の実施の形態1に係る振れ補正機能付きの光学ユニットに用いたバネ部材の平面図である。図3および図4に示すように、バネ部材600は、可動モジュール300に連結される可動側連結部610と、固定体200に連結される固定側連結部620と、可動側連結部610と固定側連結部620の間で延在する複数本のアーム部630とを備えた板状バネ部材であり、アーム部630の両端は各々、可動側連結部610および固定側連結部620に繋がっている。本形態において、バネ部材600の可動側連結部610は、可動モジュール300の後端側に連結されている。かかるバネ部材600は、ベリリウム銅や非磁性のSUS系鋼材等といった非磁性の金属製であり、所定厚の薄板に対するプレス加工、あるいはフォトリソグラフィ技術を用いたエッチング加工により形成したものである。
【0033】
(可動モジュール駆動機構500の詳細構成)
図3において、可動モジュール駆動機構500は、以下に説明する駆動コイル510と、駆動コイル510に鎖交する磁界を発生させる永久磁石520とを備えている。まず、可動モジュール300の4つの側面301、302、303、304には永久磁石520が固定されており、上カバー250の角筒状胴部210の内面211、212、213、214には駆動コイル510が固定されている。永久磁石520は、外面側および内面側が異なる極に着磁されている。また、駆動コイル510は、四角形の枠状に巻回された空芯コイルであり、上下の辺部分が有効辺として利用される。
【0034】
これらの永久磁石520および駆動コイル510のうち、可動モジュール300をX軸方向の両側で挟む2箇所に配置された永久磁石520および駆動コイル510はX側可動モジュール駆動機構500xを構成しており、図3(b)に矢印Y1、Y2で示すように、揺動中心O1を中心にして可動モジュール300をY軸周りに揺動させる。また、可動モジュール300をY軸方向の両側で挟む2箇所に配置された永久磁石520および駆動コイル510はY側可動モジュール駆動機構500yを構成しており、図3(c)に矢印X1、X2で示すように、揺動中心O1を中心にして可動モジュール300をX軸周りに揺動させる。
【0035】
(振れ補正の動作)
本形態の光学ユニット100において、図1に示す光学機器1000が振れて光学ユニット100が振れると、かかる振れはジャイロスコープ180によって検出されるとともに、ジャイロスコープ180での検出は、図1に示すフレキシブル配線基板400を介して上位の制御部(図示せず)に出力される。上位の制御部では、ジャイロスコープ180での検出に基づいて、可動モジュール駆動機構500を制御する。すなわち、ジャイロスコープ180で検出した振れを打ち消すような駆動電流をフレキシブル配線基板400を介して駆動コイル510に供給する。その結果、X側可動モジュール駆動機構500xは、揺動中心O1を中心にして可動モジュール300をY軸周りに揺動させる。また、Y側可動モジュール駆動機構500yは、揺動中心O1を中心にして可動モジュール300をX軸周りに揺動させる。また、可動モジュール300のX軸周りの揺動、およびY軸周りの揺動を合成すれば、XY面全体に対して可動モジュール300を変位させることができる。それ故、光学ユニット100で想定される全ての振れを確実に補正することができる。
【0036】
(フレキシブル配線基板400の構成)
本形態において、フレキシブル配線基板400は、可動モジュール300に接続された可動側接続部430と、可動側接続部430からY軸方向に延在する帯状の延在部440とを備えており、本形態において、延在部440は、光軸方向Lに厚さ方向を向けている。また、フレキシブル配線基板400は、延在部440に対して可動側接続部430が位置する側とは反対側に、固定体200に接続された固定側接続部420を備えている。
【0037】
かかる構成のフレキシブル配線基板400において、固定側接続部420は、固定体200に接着などの方法で固定されているため、可動モジュール300が揺動した際も変位しない。これに対して、可動側接続部430は、可動モジュール300の後端面全体に接着されており、可動モジュール300が揺動した際、可動モジュール300と一体に変位する。その際、可動側接続部430と延在部440との境界部分に相当する連接部分450も、可動モジュール300と一体に変位するため、かかる変位に追従して延在部440が変形する。
【0038】
ここで、可動側接続部430と延在部440との連接部分450は、光軸方向Lにおいて、可動モジュール300に対するバネ部材600の支持中心位置O2に対して可動モジュール300の揺動中心O1が位置する後側に設けられている。本形態においては、バネ部材600が1枚であるため、可動モジュール300に対するバネ部材600の支持中心位置O2は、バネ部材600と可動モジュール300とが連結されている箇所に相当する。
【0039】
(フレキシブル配線基板400の剛性)
図5は、図3に示す揺動中心O1からのフレキシブル配線基板400(FPC)の光軸方向Lの距離LDとフレキシブル配線基板400の剛性との関係を示すグラフである。図5には、図3(b)に示すように、可動モジュールをX軸周りに揺動させた際、揺動中心O1からのフレキシブル配線基板400の光軸方向Lの距離LDを変えていった場合にフレキシブル配線基板400の剛性が変化する様子を実線LXで示してある。また、図5には、図3(c)に示すように、可動モジュールをY軸周りに揺動させた際、揺動中心O1からのフレキシブル配線基板400の光軸方向Lの距離LDを変えていった場合にフレキシブル配線基板400の剛性が変化する様子を実線LYで示してある。
【0040】
ここで、フレキシブル配線基板400の剛性は、可動モジュール300が揺動した際、延在部440が追従して変形しようとするときの反発力や、延在部440が追従して変形しようとするときに固定側接続部420から受ける反発力に相当する。
【0041】
図3(c)に示すように、可動モジュール300をX軸周りに揺動させた場合には、図5に実線LXで示すように、光軸方向Lにおいて揺動中心O1からのフレキシブル配線基板400の光軸方向Lの距離LDが大となる程、フレキシブル配線基板400の延在部440での剛性が増大していく。ここで、可動モジュール300をX軸周りに揺動させた際、フレキシブル配線基板400の延在部440は、突っ張る方向、あるいは、押す方向に変形するため、剛性のレベルは大きい。また、可動モジュール300をX軸周りに揺動させた際、揺動中心O1からのフレキシブル配線基板400の光軸方向Lの距離LDが0.5mm以下であれば、フレキシブル配線基板400の剛性は小さいが、0.5mmを超えると、フレキシブル配線基板400の剛性は急激に増大する。
【0042】
また、図3(b)に示すように、可動モジュール300をY軸周りに揺動させた場合にも、可動モジュール300をX軸周りに揺動させた場合と同様、図5に実線LYで示すように、揺動中心O1からのフレキシブル配線基板400の光軸方向Lの距離Ldが大となる程、フレキシブル配線基板400の延在部440での剛性が増大していくが、フレキシブル配線基板400の延在部440は、突っ張る方向、あるいは、押す方向ではないので、揺動中心O1からのフレキシブル配線基板400の光軸方向Lの距離に対するフレキシブル配線基板400の剛性の変化量はX軸周りに揺動させた場合よりも小さい。
【0043】
そこで、本形態では、揺動中心O1については、光軸方向Lにおいて、連接部分450および固定側接続部420のうちの少なくとも一方から±0.5mm以内の位置に設定されている。
【0044】
本形態では、揺動中心O1、連接部分450、および固定側接続部420は、光軸方向Lにおいて同一位置にある。このため、揺動中心O1は、光軸方向Lにおいて、連接部分450および固定側接続部420の双方から±0mmの位置にある。
【0045】
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の振れ補正機能付きの光学ユニット100では、可動モジュール300と外部とを電気的に接続する配線材としてフレキシブル配線基板400が用いられており、かかるフレキシブル配線基板400は、ケーブルに比較して剛性が低く、かつ、変形した際の反発力(形状復帰力)が小さい。このため、配線材が可動モジュールの揺動を妨げることを抑制することができる。
【0046】
また、フレキシブル配線基板400において、可動側接続部430と延在部440との連接部分450は、光軸方向Lにおいて、可動モジュール300に対するバネ部材600の支持中心位置O2に対して可動モジュール300の揺動中心O1が位置する後側に設けられている。このため、連接部分450は、可動モジュール300の揺動中心O1の近くに位置する。従って、可動モジュール300が揺動した際、フレキシブル配線基板400の変位量が小さい。それ故、可動モジュール300からフレキシブル配線基板400を延在させた場合でも、フレキシブル配線基板400の剛性やフレキシブル配線基板400が変形した際に発生する反発力によって、可動モジュール300の揺動が妨げられることを抑制することができる。
【0047】
また、揺動中心O1、連接部分450および固定側接続部420は、光軸方向Lにおいて同一位置にあり、揺動中心O1は、光軸方向Lにおいて、連接部分450および固定側接続部420のうちの少なくとも一方から±0.5mm以内の位置にある。このため、可動モジュール300が揺動した際のフレキシブル配線基板400の変位量が小さい。従って、可動モジュール300からフレキシブル配線基板400を延在させた場合でも、フレキシブル配線基板400の剛性やフレキシブル配線基板400が変形した際に発生する反発力によって可動モジュール300の揺動が妨げられることがない。
【0048】
さらに、フレキシブル配線基板400において、延在部440は、光軸方向Lに厚さ方向を向けている。このため、可動モジュール300が揺動してフレキシブル配線基板400が変位する際の剛性が小さい。従って、フレキシブル配線基板400の剛性やフレキシブル配線基板400が変形した際に発生する反発力によって可動モジュール300の揺動が妨げられることがない。
【0049】
[実施の形態2]
図6は、本発明の実施の形態2に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図であり、図6(a)、(b)、(c)は各々、光学ユニットの平面的構成を示す説明図、光学ユニットの中央部分をXZ平面に沿って切断したときの断面図、および光学ユニットの中央部分をYZ平面に沿って切断したときの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
【0050】
図6において、本形態の光学ユニット100も、実施の形態1と同様、固定体200と、撮影ユニット1を備えた可動モジュール300と、可動モジュール300が固定体200に変位可能に支持された状態とするバネ部材600と、可動モジュール300の振れを検出するジャイロスコープ180と、可動モジュール300と固定体200との間で可動モジュール300を固定体200に対して相対変位させる磁気駆動力を発生させる可動モジュール駆動機構500とを有している。
【0051】
本形態において、バネ部材600は、可動モジュール300の前側の端部に連結されている。また、本形態でも、実施の形態1と同様、可動モジュール300の後側の端部にはフレキシブル配線基板400が接続されている。
【0052】
本形態においても、実施の形態1と同様、フレキシブル配線基板400は、可動モジュール300に接続された可動側接続部430と、可動側接続部430から延在する延在部440とを備えており、延在部440は、光軸方向Lに厚さ方向を向けている。また、フレキシブル配線基板400は、延在部440に対して可動側接続部430が位置する側とは反対側に、固定体200に接続された固定側接続部420を備えている。
【0053】
かかる構成のフレキシブル配線基板400において、可動側接続部430と延在部440との連接部分450は、光軸方向Lにおいて、可動モジュール300に対するバネ部材600の支持中心位置O2に対して可動モジュール300の揺動中心O1が位置する後側に設けられている。本形態においては、バネ部材600が1枚であるため、可動モジュール300に対するバネ部材600の支持中心位置O2は、バネ部材600と可動モジュール300とが連結されている箇所に相当する。
【0054】
また、揺動中心O1は、光軸方向Lにおいて、連接部分450および固定側接続部420のうちの少なくとも一方から±0.5mm以内の位置にある。本形態では、揺動中心O1、連接部分450、および固定側接続部420は、光軸方向Lにおいて同一位置にある。このため、揺動中心O1は、光軸方向Lにおいて、連接部分450および固定側接続部420の双方から±0mmの位置にある。
【0055】
このように構成した光学ユニット100でも、実施の形態1と同様、可動モジュール300が揺動した際、フレキシブル配線基板400の変位量が小さい。従って、可動モジュール300からフレキシブル配線基板400を延在させた場合でも、フレキシブル配線基板400の剛性やフレキシブル配線基板400が変形した際に発生する反発力によって、可動モジュール300の揺動が妨げられることを抑制することができるなど、実施の形態1と同様な効果を奏する。
【0056】
[実施の形態3]
図7は、本発明の実施の形態3に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図であり、図7(a)、(b)、(c)は各々、光学ユニットの平面的構成を示す説明図、光学ユニットの中央部分をXZ平面に沿って切断したときの断面図、および光学ユニットの中央部分をYZ平面に沿って切断したときの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
【0057】
図7において、本形態の光学ユニット100も、実施の形態1と同様、固定体200と、撮影ユニット1を備えた可動モジュール300と、可動モジュール300が固定体200に変位可能に支持された状態とするバネ部材600と、可動モジュール300の振れを検出するジャイロスコープ180と、可動モジュール300と固定体200との間で可動モジュール300を固定体200に対して相対変位させる磁気駆動力を発生させる可動モジュール駆動機構500とを有している。
【0058】
本形態において、バネ部材600は、可動モジュール300の光軸方向Lの中間位置に連結されている。また、フレキシブル配線基板400も、可動モジュール300の光軸方向Lの中間位置に接続されている。ここで、フレキシブル配線基板400は、バネ部材600より後側で可動モジュール300に接続されている。
【0059】
本形態においても、実施の形態1と同様、フレキシブル配線基板400は、可動モジュール300に接続された可動側接続部430と、可動側接続部430から延在する延在部440とを備えており、延在部440は、光軸方向Lに厚さ方向を向けている。また、フレキシブル配線基板400は、延在部440に対して可動側接続部430が位置する側とは反対側に、固定体200に接続された固定側接続部420を備えている。
【0060】
かかる構成のフレキシブル配線基板400において、可動側接続部430と延在部440との連接部分450は、光軸方向Lにおいて、可動モジュール300に対するバネ部材600の支持中心位置O2に対して可動モジュール300の揺動中心O1が位置する後側に設けられている。本形態においては、バネ部材600が1枚であるため、可動モジュール300に対するバネ部材600の支持中心位置O2は、バネ部材600と可動モジュール300とが連結されている箇所に相当する。
【0061】
また、揺動中心O1は、光軸方向Lにおいて、連接部分450および固定側接続部420のうちの少なくとも一方から±0.5mm以内の位置にある。本形態では、揺動中心O1、連接部分450、および固定側接続部420は、光軸方向Lにおいて同一位置にある。このため、揺動中心O1は、光軸方向Lにおいて、連接部分450および固定側接続部420の双方から±0mmの位置にある。
【0062】
このように構成した光学ユニット100でも、実施の形態1と同様、可動モジュール300が揺動した際、フレキシブル配線基板400の変位量が小さいので、可動モジュール300からフレキシブル配線基板400を延在させた場合でも、フレキシブル配線基板400の剛性やフレキシブル配線基板400が変形した際に発生する反発力によって、可動モジュール300の揺動が妨げられることを抑制することができるなど、実施の形態1と同様な効果を奏する。
【0063】
[実施の形態4]
図8は、本発明の実施の形態4に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図であり、図8(a)、(b)、(c)は各々、光学ユニットの平面的構成を示す説明図、光学ユニットの中央部分をXZ平面に沿って切断したときの断面図、および光学ユニットの中央部分をYZ平面に沿って切断したときの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
【0064】
図8において、本形態の光学ユニット100も、実施の形態1と同様、固定体200と、撮影ユニット1を備えた可動モジュール300と、可動モジュール300が固定体200に変位可能に支持された状態とするバネ部材600と、可動モジュール300の振れを検出するジャイロスコープ180と、可動モジュール300と固定体200との間で可動モジュール300を固定体200に対して相対変位させる磁気駆動力を発生させる可動モジュール駆動機構500とを有している。
【0065】
本形態において、バネ部材600は、可動モジュール300の前側の端部に連結されている。また、フレキシブル配線基板400は、可動モジュール300の光軸方向Lの中間位置に接続されている。
【0066】
本形態においても、実施の形態1と同様、フレキシブル配線基板400は、可動モジュール300に接続された可動側接続部430と、可動側接続部430から延在する延在部440とを備えており、延在部440は、光軸方向Lに厚さ方向を向けている。また、フレキシブル配線基板400は、延在部440に対して可動側接続部430が位置する側とは反対側に、固定体200に接続された固定側接続部420を備えている。
【0067】
かかる構成のフレキシブル配線基板400において、可動側接続部430と延在部440との連接部分450は、光軸方向Lにおいて、可動モジュール300に対するバネ部材600の支持中心位置O2に対して可動モジュール300の揺動中心O1が位置する後側に設けられている。本形態においては、バネ部材600が1枚であるため、可動モジュール300に対するバネ部材600の支持中心位置O2は、バネ部材600と可動モジュール300とが連結されている箇所に相当する。
【0068】
また、揺動中心O1は、光軸方向Lにおいて、連接部分450および固定側接続部420のうちの少なくとも一方から±0.5mm以内の位置にある。本形態では、揺動中心O1、連接部分450、および固定側接続部420は、光軸方向Lにおいて同一位置にある。このため、揺動中心O1は、光軸方向Lにおいて、連接部分450および固定側接続部420の双方から±0mmの位置にある。
【0069】
このように構成した光学ユニット100でも、実施の形態1と同様、可動モジュール300が揺動した際、フレキシブル配線基板400の変位量が小さいので、可動モジュール300からフレキシブル配線基板400を延在させた場合でも、フレキシブル配線基板400の剛性やフレキシブル配線基板400が変形した際に発生する反発力によって、可動モジュール300の揺動が妨げられることを抑制することができるなど、実施の形態1と同様な効果を奏する。
【0070】
[実施の形態5]
図9は、本発明の実施の形態5に係る振れ補正機能付きの光学ユニットの内部構成を模式的に示す説明図であり、図9(a)、(b)、(c)は各々、光学ユニットの平面的構成を示す説明図、光学ユニットの中央部分をXZ平面に沿って切断したときの断面図、および光学ユニットの中央部分をYZ平面に沿って切断したときの断面図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付して図示し、それらの説明を省略する。
【0071】
図9において、本形態の光学ユニット100も、実施の形態1と同様、固定体200と、撮影ユニット1を備えた可動モジュール300と、可動モジュール300が固定体200に変位可能に支持された状態とするバネ部材600と、可動モジュール300の振れを検出するジャイロスコープ180と、可動モジュール300と固定体200との間で可動モジュール300を固定体200に対して相対変位させる磁気駆動力を発生させる可動モジュール駆動機構500とを有している。
【0072】
本形態において、バネ部材600は、まず、可動モジュール300の前側の端部に第1板状バネ部材600Aとして連結されている。また、バネ部材600は、第1板状バネ部材600Aに対して光軸方向Lで離間する位置に第2板状バネ部材600Bとして設けられており、本形態において、第2板状バネ部材600Bは、可動モジュール300のやや後側の端部に連結されている。また、本形態でも、実施の形態1と同様、可動モジュール300の後側の端部にはフレキシブル配線基板400が接続されている。
【0073】
本形態においても、実施の形態1と同様、フレキシブル配線基板400は、可動モジュール300に接続された可動側接続部430と、可動側接続部430から延在する延在部440とを備えており、延在部440は、光軸方向Lに厚さ方向を向けている。また、フレキシブル配線基板400は、延在部440に対して可動側接続部430が位置する側とは反対側に、固定体200に接続された固定側接続部420を備えている。
【0074】
かかる構成のフレキシブル配線基板400において、可動側接続部430と延在部440との連接部分450は、光軸方向Lにおいて、可動モジュール300に対するバネ部材600の支持中心位置O2に対して可動モジュール300の揺動中心O1が位置する後側に設けられている。
【0075】
本形態においては、バネ部材600が2枚であるため、可動モジュール300に対するバネ部材600の支持中心位置O2は、第1板状バネ部材600Aと可動モジュール300とが連結されている部分O21と、第2板状バネ部材600Bと可動モジュール300とが連結されている部分O22との光軸方向Lの中間位置である。
【0076】
また、揺動中心O1は、光軸方向Lにおいて、連接部分450および固定側接続部420のうちの少なくとも一方から±0.5mm以内の位置にある。本形態では、揺動中心O1、連接部分450、および固定側接続部420は、光軸方向Lにおいて同一位置にある。このため、揺動中心O1は、光軸方向Lにおいて、連接部分450および固定側接続部420の双方から±0mmの位置にある。
【0077】
このように構成した光学ユニット100でも、実施の形態1と同様、可動モジュール300が揺動した際、フレキシブル配線基板400の変位量が小さい。従って、可動モジュール300からフレキシブル配線基板400を延在させた場合でも、フレキシブル配線基板400の剛性やフレキシブル配線基板400が変形した際に発生する反発力によって、可動モジュール300の揺動が妨げられることを抑制することができるなど、実施の形態1と同様な効果を奏する。
【0078】
[実施の形態6]
図10は、本発明の実施の形態6に係る振れ補正機能付きの光学ユニットに用いたフレキシブル配線基板400の構成を模式的に示す説明図であり、図10(a)、(b)は、可動モジュール300を挟む両側に延在部が1本ずつ配置されたフレキシブル配線基板400の説明図、および可動モジュール300を挟む両側に延在部が2本ずつ配置されたフレキシブル配線基板400の説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるので、共通する部分には同一の符号を付して説明する。
【0079】
図10(a)に示すように、フレキシブル配線基板400は、可動モジュール300に接続された可動側接続部430と、可動側接続部430から延在する延在部440とを備えており、延在部440は、光軸方向Lに厚さ方向を向けている。また、フレキシブル配線基板400は、延在部440に対して可動側接続部430が位置する側とは反対側に、固定体(図示せず)に接続された固定側接続部420を備えている。
【0080】
ここで、延在部440は、可動モジュール300の側面のうち、光軸を挟んでX軸方向で対向する第1側面310および第2側面320に沿って延在する第1延在部440aおよび第2延在部440bとして構成されており、第1延在部440aと第2延在部440bとは、Y軸を中心に線対称の形状を有している。
【0081】
ここで、第1延在部440aは、固定側接続部420から第1側面310に沿ってY軸方向の一方側に延在する帯状の第1方向延在部441aと、第1方向延在部441aの先端部でX軸方向の他方側に延在する第2方向延在部442aと、第2方向延在部442aの先端部からY軸方向の他方側に延在して可動側接続部430と繋がる第1方向延在部443aとを備えており、第1方向延在部443aと可動側接続部430との境界部分が連接部分450になっている。
【0082】
また、第2延在部440bは、固定側接続部420から第2側面320に沿ってY軸方向の一方側に延在する帯状の第1方向延在部441bと、第1方向延在部441bの先端部でX軸方向の一方側に延在する第2方向延在部442bと、第2方向延在部442bの先端部からY軸方向の他方側に延在して可動側接続部430と繋がる第1方向延在部443bとを備えており、第1方向延在部443bと可動側接続部430との境界部分が連接部分450になっている。
【0083】
このような構成のフレキシブル配線基板400によれば、第1延在部440aおよび第2延在部440bが各々、長く延びているので、剛性が低い。このため、可動モジュール300のX軸周りに揺動した際、およびY軸周りに揺動した際のいずれにおいても、可動モジュール300の揺動に追従してフレキシブル配線基板400がスムーズに変形する。それ故、可動モジュール300を精度よく揺動させることができる。
【0084】
また、図10(b)に示すフレキシブル配線基板400も、延在部440は、可動モジュール300の側面のうち、光軸を挟んでX軸方向で対向する第1側面310および第2側面320に沿って延在する第1延在部440aおよび第2延在部440bとして構成されており、第1延在部440aと第2延在部440bとは、Y軸を中心に線対称の形状を有している。
【0085】
ここで、第1延在部440aは、固定側接続部420から第1側面310に沿ってY軸方向の一方側に延在する帯状の第1方向延在部445aと、第1方向延在部445aの先端部でX軸方向の他方側に延在する第2方向延在部446aと、第2方向延在部446aの先端部から第1側面310に沿うようにY軸方向の他方側に延在する第1方向延在部447aと、第1方向延在部447aの先端部からX軸方向の他方側に延在する第2方向延在部448aとを備えており、第2方向延在部448aは、可動側接続部430に繋がる連結部449になっている。
【0086】
また、第2延在部440bは、固定側接続部420から第2側面320に沿ってY軸方向の一方側に延在する帯状の第1方向延在部445bと、第1方向延在部445bの先端部でX軸方向の一方側に延在する第2方向延在部446bと、第2方向延在部446bの先端部から第2側面320に沿うようにY軸方向の他方側に延在する第1方向延在部447bと、第1方向延在部447bの先端部からX軸方向の一方側に延在する第2方向延在部448bとを備えており、第2方向延在部448bは連結部449になっている。かかるフレキシブル配線基板400では、共通の連結部449と可動側接続部430との境界部分が連接部分450になっている。
【0087】
このような構成のフレキシブル配線基板400によれば、第1延在部440aおよび第2延在部440bが各々、長く延びているので、剛性が低い。このため、可動モジュール300のX軸周りに揺動した際、およびY軸周りに揺動した際のいずれにおいても、可動モジュール300の揺動に追従してフレキシブル配線基板400がスムーズに変形する。それ故、可動モジュール300を精度よく揺動させることができる。
【0088】
[実施の形態7]
図11は、本発明の実施の形態7に係る振れ補正機能付きの光学ユニットに用いたフレキシブル配線基板400の構成を模式的に示す説明図であり、図11(a)、(b)は、2枚のフレキシブル配線基板を重ね合わせた状態の説明図、および2枚のフレキシブル配線基板に分解した様子を示す説明図である。なお、本形態の基本的な構成は、実施の形態1と同様であるので、共通する部分には同一の符号を付して説明する。
【0089】
図11(a)に示すように、フレキシブル配線基板400は、可動モジュール300に接続された可動側接続部430と、可動側接続部430から延在する延在部440とを備えており、延在部440は、光軸方向Lに厚さ方向を向けている。
【0090】
ここで、延在部440は、可動モジュール300の側面のうち、光軸を挟んでX軸方向で対向する第1側面310および第2側面320に沿って延在する第1延在部440aおよび第2延在部440bとして構成されており、第1延在部440aと第2延在部440bとは、Y軸を中心に線対称の形状を有している。また、フレキシブル配線基板400は、第1延在部440aおよび第2延在部440bに対して可動側接続部430が位置する側とは反対側に、固定体(図示せず)に接続された固定側接続部420a、420bを備えている。
【0091】
ここで、第1延在部440aは、第1側面310に沿ってY軸方向の一方側に延在する帯状の第1方向延在部441aと、第1方向延在部441aの先端部でX軸方向の他方側に延在する第2方向延在部442aと、第2方向延在部442aの先端部からY軸方向の他方側に延在して可動側接続部430と繋がる第1方向延在部443aとを備えており、第1方向延在部443aと可動側接続部430との境界部分が連接部分450になっている。また、第2延在部440bは、固定側接続部420から第2側面320に沿ってY軸方向の一方側に延在する帯状の第1方向延在部441bと、第1方向延在部441bの先端部でX軸方向の一方側に延在する第2方向延在部442bと、第2方向延在部442bの先端部からY軸方向の他方側に延在して可動側接続部430と繋がる第1方向延在部443bとを備えており、第1方向延在部443bと可動側接続部430との境界部分が連接部分450になっている。
【0092】
このような構成のフレキシブル配線基板400を構成するにあたって、本形態では、2枚のフレキシブル配線基板400A、400Bが用いられている。ここで、フレキシブル配線基板400Aは、第1方向延在部441a、第2方向延在部442a、第1方向延在部443a、および可動側接続部430aを備えている。また、フレキシブル配線基板400Bは、第1方向延在部441b、第2方向延在部442b、第1方向延在部443b、および可動側接続部430bを備えており、フレキシブル配線基板400A、400Bを重ねると、可動側接続部430a、430bが重なって可動側接続部430を構成する。ここで、2枚のフレキシブル配線基板400A、400Bは、部分的に電気的に接続されており、1枚のフレキシブル配線基板400として機能する。
【0093】
このような構成のフレキシブル配線基板400によれば、第1延在部440aおよび第2延在部440bが各々、長く延びているので、剛性が低い。このため、可動モジュール300のX軸周りに揺動した際、およびY軸周りに揺動した際のいずれにおいても、可動モジュール300の揺動に追従してフレキシブル配線基板400がスムーズに変形する。それ故、可動モジュール300を精度よく揺動させることができる。
【0094】
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、撮影ユニット1に対してX側可動モジュール駆動機構500xおよびY側可動モジュール駆動機構500yを設けたが、ユーザーが使用する際、振れが発生しやすい方向の振れのみを補正するように、X側可動モジュール駆動機構500xおよびY側可動モジュール駆動機構500yのうちの一方のみを設けた場合に本発明を適用してよい。
【0095】
上記実施の形態では、カメラ付き携帯電話機に用いる光学ユニット100に本発明を適用した例を説明したが、薄型のデジタルカメラなどに用いる光学ユニット100に本発明を適用してもよい。また、上記形態では、撮影ユニット1にレンズ10や撮像素子155に加えて、レンズ10を含む移動体3を光軸L方向に磁気駆動するレンズ駆動機構5が支持体2上に支持されている例を説明したが、撮影ユニット1にレンズ駆動機構5が搭載されていない固定焦点タイプの光学ユニットに本発明を適用してもよい。
【0096】
さらに、本発明を適用した振れ補正機能付きの光学ユニット100は、携帯電話機やデジタルカメラなどの他、冷蔵庫など、一定間隔で振動を有する装置内に固定し、遠隔操作可能にしておくことで、外出先、たとえば買い物の際に、冷蔵庫内部の情報を得ることができるサービスに用いることもできる。かかるサービスでは、姿勢安定化装置つきのカメラシステムであるため、冷蔵庫の振動があっても安定な画像を送信可能である。また、本装置を児童、学生のかばん、ランドセルあるいは帽子などの、通学時に装着するデバイスに固定してもよい。この場合、一定間隔で、周囲の様子を撮影し、あらかじめ定めたサーバへ画像を転送すると、この画像を保護者などが、遠隔地において観察することで、子供の安全を確保することができる。かかる用途では、カメラを意識することなく移動時の振動があっても鮮明な画像を撮影することができる。また、カメラモジュールのほかにGPSを搭載すれば、対象者の位置を同時に取得することも可能となり、万が一の事故の発生時には、場所と状況の確認が瞬時に行える。さらに、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット100を自動車において前方が撮影可能な位置に搭載すれば、ドライブレコーダーとして用いることができる。また、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット100を自動車において前方が撮影可能な位置に搭載して、一定間隔で自動的に周辺の画像を撮影し、決められたサーバに自動転送してもよい。また、カーナビゲーションのVICS(Vehicle Information and Communication System/道路交通情報通信システム)などの渋滞情報と連動させて、この画像を配信することで、渋滞の状況をより詳細に提供することができる。かかるサービスによれば、自動車搭載のドライブレコーダーと同様に事故発生時などの状況を、意図せずに通りがかった第三者が記録し状況の検分に役立てることも可能できる。また、自動車の振動に影響されることなく鮮明な画像を取得できる。かかる用途の場合、電源をオンにすると、制御部に指令信号が出力され、かかる指令信号に基づいて、手振れ制御が開始される。
【0097】
また、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット100は、レーザポインタ、携帯用や車載用の投射表示装置や直視型表示装置など、光を出射する光学機器の振れ補正に適用してもよい。また、天体望遠鏡システムあるいは双眼鏡システムなど、高倍率での観察において三脚などの補助固定装置を用いることなく観察するのに用いてもよい。また、狙撃用のライフル、あるいは戦車などの砲筒とすることで、トリガ時の振動に対して姿勢の安定化が図れるので、命中精度を高めることができる。
【符号の説明】
【0098】
1 撮影ユニット
10 レンズ
100 光学ユニット
180 ジャイロスコープ
200 固定体
250 上カバー
300 可動モジュール
400 フレキシブル配線基板
420 固定側接続部
430 可動側接続部
440 延在部
500 可動モジュール駆動機構
500x X側可動モジュール駆動機構
500y Y側可動モジュール駆動機構
510 駆動コイル
520 永久磁石
600 バネ部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定体と、
光学素子を保持した可動モジュールと、
前記可動モジュールが前記固定体に対して変位可能に支持された状態とするバネ部材と、
前記可動モジュールを前記固定体に対して揺動させる振れ補正用の可動モジュール駆動機構と、
前記可動モジュールに接続されたフレキシブル配線基板と、
を有する振れ補正機能付きの光学ユニットにおいて、
前記フレキシブル配線基板は、前記可動モジュールに接続された可動側接続部と、該可動側接続部から延在する延在部と、を備え、
前記光学素子の光軸方向において、前記可動側接続部と前記延在部との連接部分は、前記可動モジュールに対する前記バネ部材の支持中心位置に対して前記可動モジュールの揺動中心が位置する側に設けられていることを特徴とする振れ補正機能付きの光学ユニット。
【請求項2】
前記フレキシブル配線基板は、前記延在部に対して前記可動側接続部が位置する側とは反対側に、前記固定体に接続された固定側接続部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
【請求項3】
前記揺動中心は、前記光軸方向において、前記連接部分および前記固定側接続部のうちの少なくとも一方から±0.5mm以内の位置にあることを特徴とする請求項2に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
【請求項4】
前記揺動中心、前記連接部分、および前記固定側接続部は、前記光軸方向において同一位置にあることを特徴とする請求項3に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
【請求項5】
前記延在部は、前記光軸方向に厚さ方向を向けていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
【請求項6】
前記フレキシブル配線基板は、前記延在部として、前記可動モジュールの側面のうちの第1側面に沿って延在する第1延在部と、前記可動モジュールの側面のうちの前記第2側面に対して光軸を挟んで反対側に位置する第2側面に沿って延在する第2延在部と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
【請求項7】
前記延在部は、前記光軸方向に直交する第1方向に延在する第1方向延在部分と、該第1方向延在部分から当該第1方向延在部分および前記光軸方向に直交する第2方向に延在する第2方向延在部分と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
【請求項8】
前記バネ部材は、1枚の板状バネ部材からなり、
前記支持中心位置は、当該板状バネ部材と前記可動モジュールとの接続位置であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。
【請求項9】
前記バネ部材は、第1板状バネ部材と、該第1板状部材に対して前記光軸方向で離間する位置に設けられた第2板状バネ部材とからなり、
前記支持中心位置は、前記光軸方向で、前記第1板状部材と前記可動モジュールとの接続位置と、前記第2板状部材と前記可動モジュールとの接続位置との中間位置であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の振れ補正機能付きの光学ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−69915(P2011−69915A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−219572(P2009−219572)
【出願日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000002233)日本電産サンキョー株式会社 (1,337)
【Fターム(参考)】