説明

振動フィーダ、振動フィーダ駆動装置および振動フィーダ駆動装置の製造方法

【課題】機能を損なうことなく製造コストを削減可能な振動フィーダを提供する。
【解決手段】固定フレーム部11と、振動することで載置した被搬送物8を搬送する搬送台2を支持する可動フレーム部12と、固定フレーム部11と可動フレーム部12を接続する接続フレーム部21、21とを同一材料により一体として構成して、接続フレーム部21、21を振動の方向にたわむことが可能な板状に形成して、接続フレーム部21、21の板厚方向の曲げ剛性が、同一曲げ方向に対する固定フレーム部11および可動フレーム部12の曲げ剛性よりも小さくなるように形成するとともに、一部に対して加振力を付与することで接続フレーム部21、21の振動方向のたわみと協働して可動フレーム部12が振動するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送台を振動させることで搬送台上に載置した被搬送物を搬送する振動フィーダ、および、その振動フィーダを駆動させるための振動フィーダ駆動装置、並びに、これを製造するための振動フィーダ駆動装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、搬送台を振動させることで搬送台上に載置した被搬送物を搬送する振動フィーダとして、様々なタイプのものが知られている。
【0003】
その中でも、特許文献1に開示されているような、搬送台を固定フレームに対して弾性的に支持させるとともに、搬送台に対して加振手段により振動を与えることができるように構成したものが一般によく知られている。この特許文献1に開示されている構成を簡略化して表すと図9のようになる。
【0004】
図9に示す従来の振動フィーダ801は、搬送台802を振動フィーダ駆動装置803によって図中の左下から右上への斜めの方向に振動可能に構成しており、搬送面802a上に載置させた被搬送物8を図中の右方向に搬送させることができるようになっている。搬送台802はトラフとして構成されており、搬送面802aを挟んで図中の紙面奥行き方向と手前方向に設けた一対の側方ガイド面802bが設けられるようにして、断面がコの字型に形成されている。
【0005】
こうした搬送台802を振動可能に支持する振動フィーダ駆動装置803は、固定フレーム811に対して斜めに配置された一対の板バネ821、821を介して可動フレーム812を接続することによって、固定フレーム811に対して可動フレーム812を弾性的に支持できるようにされている。そして、可動フレーム812の上面には接続台813を介して搬送台802が接続されるように構成されている。
【0006】
また、固定フレーム811には電磁石841が設けられており、これと対向するようにして磁石吸引部812bが上記可動フレーム812に設けられている。電磁石841に対して所定の周波数で断続的に電流を付与することによって、電磁石841が磁石吸引部812bに対して磁気吸引力を作用させて、可動フレーム812を加振することができるようになっている。
【0007】
固定フレーム811は、床等の設置面9に対して防振バネ等の防振手段851を介して設置されることにより、設置面9を通じて振動フィーダ801より他の機器に振動が伝達されることを防止することができるようになっている。
【0008】
板バネ821、821を固定フレーム811、可動フレーム812に対して取り付けるために、固定フレーム811にはバネ接続部811a、811bが、可動フレーム812にはバネ接続部812a、812aが各々設けられており、当該箇所に設けられたネジ孔(図示せず)に挿通させるネジ814〜814と、それらのネジ814〜814によって押圧力を生じさせる固定プレート815〜815とによって、板バネ821、821は両端を接続される。
【0009】
板バネ821、821は複数枚を重ね合わせて用いることが一般的であり、その枚数を変化させることによって可動フレーム812の支持条件を変化させる。このように支持条件を変化させることによって、板バネ821、821のたわみによって可動フレーム813および搬送台802が固定フレーム811に対して振動する形態の固有振動数が、所定の値になるように調整することが行われる。
【0010】
上記電磁石841を用いた加振周波数と、上記固有振動数とを近い値に設定することによって、少ない電気エネルギで効率よく大振幅の振動を生じさせて被搬送物8の搬送を行わせることができる。
【0011】
また、こうした従来の振動フィーダをよりシンプルな構成にした場合には、図10のようなものになると考えられる。
【0012】
図10の構成では、固定フレーム911がより単純な形態となり、固定フレーム911の中央付近に電磁石941が取付部材942を介して横向きになるように取り付けられている。また、この電磁石941と対向するようにして、磁石吸引部912bが可動フレーム912より下方に延在して設けられている。そして、電磁石941により磁石吸引部912bに対して加振力としての吸引力が働くことによって、可動フレーム912および搬送台802を振動させることができる。
【0013】
このとき、可動フレーム912は固定フレーム911に対して斜めに配置された板バネ821、821によって支持されており、その板バネ821、821のたわみ方向に対して相対移動しやすいように構成されているため、可動フレーム912および搬送台802は図中の左下から右上方向に対して振動を行うことになる。
【0014】
上述したように、一般的なこうした振動フィーダの駆動ユニットとして構成される振動フィーダ駆動装置は、固定フレーム、可動フレームおよび板バネが主要な構成要素となり、固定フレームおよび可動フレームはその形状を維持したままで、板バネの板厚方向へのたわみによって相対移動することができるように構成されるものである。そして、固定フレームおよび可動フレームは一般の鉄鋼材料を、板バネはバネ鋼を用いて形成するなど、別材料で形成されており、これらの接続には上述したようにネジ止め等の手段が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開2011−26067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、上述した従来の振動フィーダ駆動装置の構成では、固定フレーム、可動フレームおよび板バネが各々独立した部材として構成されており、これらを接続するようにして組立を行っているために、製造コストが増加するとの問題がある。
【0017】
具体的には、こうした組立を行うために各部材にはネジ孔や貫通孔を設ける等の加工が必要であり、さらにはネジや座金、固定プレートなどの部品も数多く必要となるため部品製造コストが増加するとともに、部品の管理に多くの手間が掛かっていた。また、取り扱う部品点数が多いことに加えて、板バネの取付角度や長さおよび可動フレームの取付角度など様々な調整が必要であり組立に多くの時間を要していた。
【0018】
そのため、部品の製作・管理および組み立て工数が多く必要であることから振動フィーダの製造コストが増加を招いていた。
【0019】
本発明は、このような課題を有効に解決することを目的としており、具体的には振動フィーダとしての機能を損なうことなく、部品点数および組み立て工数を削減して製造コストを削減することのできる振動フィーダを提供することを目的とする。さらには、その振動フィーダに好適に用いることのできる振動フィーダ駆動装置と、その振動フィーダ駆動装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0021】
すなわち、本発明の振動フィーダ駆動装置は、固定フレーム部と、振動することで載置した被搬送物を搬送する搬送台を支持する可動フレーム部と、前記固定フレーム部と前記可動フレーム部を接続する第1接続フレーム部とを同一材料により一体として構成して、前記第1接続フレーム部を前記振動の方向にたわむことが可能な板状に形成して、当該第1接続フレーム部の板厚方向の曲げ剛性が、同一曲げ方向に対する前記固定フレーム部および前記可動フレーム部の曲げ剛性よりも小さくなるように形成するとともに、一部に対して加振力を付与することで前記第1接続フレーム部の前記振動方向のたわみと協働して前記可動フレーム部が振動するように構成したことを特徴とする。
【0022】
このように構成すると、第1接続フレーム部が従来の板バネと同様の機能を有しつつ、固定フレーム部と可動フレーム部とを一体として接続するために、振動フィーダ駆動装置としての機能を損なうことなく、ボルト止めおよび部品点数を少なくして組み立て工数を削減し、製造コストを削減することができる。
【0023】
また、第1接続フレーム部の曲げ剛性を、固定フレーム部や可動フレーム部の曲げ剛性よりも低減させた上記の構成をより簡単に実現するためには、前記第1接続フレーム部に板厚方向の曲げを生じさせる曲げモーメントの回転中心軸に対して直交する方向に延びる前記固定フレーム部および前記可動フレーム部の厚みよりも、前記第1接続フレーム部の少なくとも一部の板厚を小さくするように形成することが好適である。
【0024】
さらには、水平方向で、かつ、前記可動フレーム部の振動する方向に対して直交する方向の前記可動フレーム部および前記固定フレーム部の幅よりも、前記第1接続フレーム部の少なくとも一部の幅を小さくするように形成することも好適である。
【0025】
また、固定フレーム部と設置面との間の防振機能を有するようにするためには、前記固定フレーム部、前記可動フレーム部および前記第1接続フレーム部に加えて、ベースフレーム部と、当該ベースフレーム部と前記固定フレーム部を接続する第2接続フレーム部とを同一材料により一体として構成して、前記第2接続フレーム部を板状に形成してその板厚方向の曲げ剛性が、当該曲げと同一軸回り方向の前記固定フレーム部および前記ベースフレーム部の曲げ剛性よりも小さくなるように形成することが好適である。
【0026】
また、本発明の振動フィーダは、1個もしくは複数個配置した上記のいずれかの振動フィーダ駆動装置によって前記搬送台を振動可能に支持させたことを特徴とする。
【0027】
このように構成すると、搬送台に対して目的に応じた振動形態を生じさせることができる振動フィーダを低コストで製作することが可能となる。
【0028】
また、本発明の振動フィーダ駆動装置の製造方法は、前記固定フレーム部、前記可動フレーム部および前記第1接続フレーム部を同一の金属ブロックより放電加工またはレーザービーム加工によって一体として製作することを特徴とする。
【0029】
このような製造方法を用いることにより、容易に固定フレーム部、前記可動フレーム部および前記第1接続フレーム部を一体として構成した振動フィーダ駆動装置を提供することが可能となる。
【発明の効果】
【0030】
以上説明した本発明によれば、機能を損なうことなく、製造コストを削減可能な振動フィーダを提供することが可能となる。また、その振動フィーダに用いることのできる安価な振動フィーダ駆動装置と、その振動フィーダ駆動装置の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第1実施形態に係る振動フィーダの側面図。
【図2】同振動フィーダの正面図。
【図3】同振動フィーダの2質点系振動モデルと1質点系振動モデル。
【図4】本発明の第2実施形態に係る振動フィーダの側面図。
【図5】本発明の第3実施形態に係る振動フィーダの側面図。
【図6】第3実施形態に係る振動フィーダを変形した変形例を示す側面図。
【図7】第1実施形態に係る振動フィーダを変形した変形例を示す側面図。
【図8】第1実施形態に係る振動フィーダを変形した図7とは別の変形例を示す正面図。
【図9】従来の振動フィーダを簡略化して示した側面図。
【図10】図9の振動フィーダをさらに簡略化して示した側面図。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
【0033】
この第1実施形態の振動フィーダ1は、図1に示すように、トラフとして構成された搬送台2と、当該搬送台2を支持しつつ振動させる振動フィーダ駆動装置3によって構成されている。
【0034】
搬送台2は、搬送方向である図中の右方向に対して延在する平面として形成された搬送面2aを有し、当該搬送面2aに被搬送物8、8を載置可能に構成されている。さらに、図2に示すように、その搬送面2aを挟むようにして、幅方向に一対の側方ガイド面2b、2bが設けられており、搬送台2は断面がコ字状になるように形成されている。このように形成された側方ガイド面2b、2bによって、側方への飛び出しを防止されつつ、被搬送物8、8は図1における右方向に搬送されるように構成している。
【0035】
なお、上記の搬送方向とは、搬送面2aの延在する方向であり、かつ、被搬送物8の進行する向きを示し、上記の幅方向とは水平でかつ搬送方向に対して直交する方向を示すものである。
【0036】
搬送台2は、図1に示すように、振動フィーダ駆動装置3によって下側より支持されるとともに、水平状態を保ったまま図中の左下から右上に向かう斜めの方向に振動可能に構成されており、この振動によって搬送面2a上の被搬送物を搬送方向に移動させていくことが可能となっている。
【0037】
振動フィーダ駆動装置3は、大きくは1個のブロックとして構成した一体形成部4と、振動を発生させるための加振手段としての電磁石41と、一体形成部4の下面に設けられており、設置面9との間での振動の伝播を防ぐ防振手段としての防振バネ51、51により構成されている。
【0038】
一体形成部4は概ね、図2に示すように搬送方向より見た場合には矩形の、図1に示すように幅方向より見た場合には平行四辺形の外形を示すブロックとして形成されており、その内部に開口部4aが形成されることによって、以下に示すような機能を有する各部分が形成されている。
【0039】
まず、一体形成部4の中には、搬送方向に延在しつつ全体を支えるための固定フレーム部11が形成されている。この固定フレーム部11とは概ね図中の二点鎖線以下の部分であり、平板状のブロックとして形成されている。固定フレーム部11は下面に設けた防振手段としての防振バネ51、51によって設置面9の上で支持されることにより、ほぼ水平を保った状態を維持するように構成されている。
【0040】
また、当該固定フレーム部11と対向して平行に可動フレーム部12が形成されている。この可動フレーム部12も上記固定フレーム部11と同様に、概ね平板状のブロックとして搬送方向に延在するように形成されている。可動フレーム部12は、上面に搬送台2を取り付けることが可能となっており、可動フレーム部12が固定フレーム部11に対して平行状態を維持しつつ斜め方向に相対移動する形態で振動することにより、搬送台2に振動を生じさせることができるようになっている。
【0041】
固定フレーム部11と可動フレーム部12とは、一対の接続フレーム部21、21によって接続されることによって、一体形成部4は全体として中央に開口部4aを備えた平行四辺形状の枠形態になるようにされている。
【0042】
接続フレーム部21、21はそれぞれ板状に形成されるとともに、上部が被搬送物8の搬送方向に対して後側に傾くように斜めに配置されている。こうすることで、接続フレーム部21の板厚方向へのたわみに伴って、搬送台2が水平状態を保ったままで、図中の左下から右上に向かう斜め方向に移動することができるようになっている。すなわち、接続フレーム部21、21は可動フレーム部12の振動する方向にたわむ向きに配置して設けられている。
【0043】
接続フレーム部21、21の厚みTは、固定フレーム部11の厚みTbおよび可動フレーム部12の厚みTtよりも小さくなるように構成されている。このようにすることで、接続フレーム部21、21の幅方向に平行な軸回り方向の、すなわち板厚方向への曲げ剛性が、固定フレーム部11および可動フレーム部12の同一曲げ方向に対する曲げ剛性に比し小さくなるようにしている。そのため、接続フレーム部21、21がその板厚方向にたわむようにして変形した場合であっても、固定フレーム部11および可動フレーム部12はほとんど変形することがなく、固定フレーム部11および可動フレーム部12はほぼ平行状態を保ったままで相対変位することが可能となっている。
【0044】
なお、本実施形態においては固定フレーム部11および可動フレーム部12とを平板状に形成し水平に配置しているために、固定フレーム部11の厚みTbおよび可動フレーム部12の厚みTtは垂直方向の寸法をいうものとしているが、厳密には固定フレーム部11および可動フレーム部12を傾斜して配置した場合には上記の垂直方向に限ることはなく、接続フレーム部21、21に板厚方向の曲げを生じさせる曲げモーメントの回転中心軸に対して直交する方向に延びるように形成された固定フレーム部11および可動フレーム部12の、当該延在方向に対して直交する方向の厚みであればよい。ここで、接続フレーム部21、21に板厚方向の曲げを生じさせる曲げモーメントの回転中心軸とは、接続フレーム部21、21の幅方向に対して平行となる向きの軸を指す。上記のように定義することで、上記接続フレーム部21、21の板厚方向の曲げを生じさせる曲げモーメントに抗する曲げ剛性に影響を及ぼす代表的数値として適切に表すことができる。
【0045】
また、接続フレーム部21、21は両端部近傍を除いた図中に長さLで示した範囲で、図2で示したように固定フレーム部11の幅Bbおよび可動フレーム部12の幅Btよりも小さな幅B1になるように形成されている。このように幅の小さな部分は、接続フレーム部21、21の中でもさらに曲げ剛性が低くたわみやすいバネ作用部21aとして形成されている。当該バネ作用部21aは特に曲げ剛性が低い部分として、最もたわみ変形しやすい部分であるとともに、図1および図2に示すように、長さL、厚みT、幅B1をパラメータとして、そのたわみ量を容易に調整することが可能である。こうすることで、接続フレーム部21、21が板厚方向にたわむことにより可動フレーム部12が固定フレーム部11に対して平行移動する形態での固有振動数を調整することが可能となっている。
【0046】
図1に戻って、さらに一体形成部4には、固定フレーム部11の上面に接続される形態で、ブロック状に形成されたウエイト部14が設けられており、固定フレーム部11側の重量を増加させて、可動フレーム部12側のみが振動しやすいようにしている。また、可動フレーム部12の下面には、プレート状の磁石吸引部13が下方向に延出するようにして形成されている。
【0047】
この磁石吸引部13と対向するようにして、磁極部が横向きになるように配置された電磁石41が取付部材42を介して固定フレーム部11の上面に設置されている。この電磁石41に対して、図示しない制御部より所定の周波数で電流を断続的に流すことによって、磁石吸引部13に対して所定の周波数で磁気吸引力を働かせることができるようになっている。こうすることで可動フレーム部12に対して所定の周波数で加振力を付与することが可能となっている。
【0048】
上記のように、本実施形態における一体形成部4は固定フレーム部11、可動フレーム部12、接続フレーム部21、21、ウエイト部14および磁石吸引部13が同一材料によって一体として構成された形態となっている。
【0049】
このように、一体形成部4は内部に開口部4aを形成することによって上記の各部分を形成したものであり、金属ブロックを基にして形成される。開口部4aは幅方向に対して貫通するように形成するものであり、レーザ加工または放電加工を行うことによって形成することが好適である。このよう加工法を用いることにより、接続フレーム部21、21の厚みTを十分に薄くして、従来の板バネと同様にたわみやすく形成できるとともに、各部分を十分に高い精度で形成でき、所望の形態の運動を行わせることが可能となっている。例えば、幅方向が50mmのブロックに対して開口部4aを形成することで、接続フレーム部21、21は1mm程度にまで薄く形成することが可能であり、一般の金属材料を用いても十分なバネ作用を得ることが可能である。
【0050】
ここで、上述したバネ作用部21aの寸法を、次のような考えを用いつつ設定することによって、可動フレーム部12および搬送台2が固定フレーム部11に対して適切に動作可能にすることができる。
【0051】
まず、被搬送物8を適切に搬送可能にするためには、可動フレーム部12および搬送台2が固定フレーム部11に対して平行を保ちつつ相対移動する形態での固有振動数を所定の値に設定する必要がある。この点、振動フィーダ1の目的とする振動モードでの固有振動数が、加振周波数の整数倍、または、整数分の1に相当する関係になるように構成していれば、共振現象により振動が増幅されて少ない電気エネルギで駆動することができるようになり好適である。
【0052】
また、加振手段としての電磁石41に制御電流を付与する場合には、その制御電流の周波数を商用電源周波数と一致させることは、装置構成の簡略化にとって好適である。従って、例えば商用電源周波数が60Hzの地区において使用する限り、当該60Hzの整数倍、または、整数分の1に相当する固有振動数となるようにバネ作用部21aの寸法を決定することが好適である。
【0053】
こうした考えを取り入れるために、まずは、本振動フィーダ1を単純化した図3(a)のような振動モデルを考える。このモデルにおける下側の固定質量部71は、図1において接続フレーム部21、21を境界とした下側部分に相当するもので、固定フレーム部11、ウエイト部14、電磁石41および取付部42の質量の総和であり、その質量はMbで表すこととする。また、図3における上側の可動質量部72は、図1において接続フレーム部21、21を境界とした上側部分に相当するもので、可動フレーム部12、磁石吸引部13、および搬送台2の質量の総和であり、その質量はMtで表すこととする。
【0054】
固定質量部71および可動質量部72は、接続フレーム部21、21(図1参照)をモデル化したバネ73によって接続されており、そのバネ定数はkで表すこととする。なお、ここでは接続フレーム部21、21の質量分を無視しているが、より厳密に計算を行う場合にはこれらの質量分を上記固定質量部71および可動質量部72の各質量値Mb、Mtに組み入れるようにして計算することも好適である。
【0055】
図3(a)のような二質点系モデルは、一般に図3(b)のような一質点系モデルに変換して考えることができる。この場合には、相当質量Mrを有する質量部74がバネ定数kのバネ73によって固定部75に対して接続されたモデルで考えることになる。
【0056】
ここで、相当質量Mr(kg)と、上記固定質量部71の質量Mb(kg)および可動質量部72の質量Mt(kg)とには次のような関係があることが知られている。
Mr=Mt・Mb/(Mt+Mb) ……………………………………………数式(1)
【0057】
また、固有振動数Nf(Hz)と、上記相当質量Mr(kg)と、バネ73のバネ定数k(N/m)との間には、次式の関係がある。
Nf=(k/Mr)^0.5/2π ……………………………………………数式(2)
【0058】
数式(2)を変形すると、所望の固有振動数Nf(Hz)を得るために必要なバネ定数k(N/m)を求めるための式が次のように得られる。
k=Mr×(2π・Nf)^2 …………………………………………………数式(3)
【0059】
さらに、板状に形成されたバネ作用部21aの寸法と、そのたわみ方向のバネ定数kとの間には、次のような関係がある。
k=E・B・T^3/L^3 ……………………………………………………数式(4)
ここで、Eはヤング率(Pa)、Lはバネ作用部21aの長さ(m)、Bはバネ作用部21aの幅の総和(m)、Tはバネ作用部21aの厚み(m)を表す。
【0060】
数式(3)、数式(4)より、次式の関係が得られる。
B=Mr×(2π・Nf)^2×L^3/(E・T^3) …………………数式(5)
【0061】
以上の数式(1)〜(5)を用いて、例えば、以下のように計算を行う。
【0062】
まず、固定質量部71の質量Mb(kg)が2kgで、可動質量部72の質量Mtが1kgの場合には、数式(1)より、相当質量Mrは2/3kgと求めることができる。
【0063】
そして、固有振動数Nfを、商用電源周波数60Hzの2倍である120Hzに設定したい場合には、その時のバネ定数kは38.7kgf/mm(3.79×10^5N/m)と得られる。
【0064】
さらに、ヤング率E=21000kgf/mm(206GPa)、L=60mm(0.06m)、T=3mm(0.003m)と設定すると、数式(5)より、B=14.74mm(0.01474m)と得られる。
【0065】
本実施形態では、バネ作用部21aは2個並列に設けられており、それぞれの幅B1(図2参照)と、上記バネのバネ作用部21aの幅の総和Bとの関係では、B=B1×2の関係がある。従って、この場合の個々のバネ作用部21aの幅B1は7.37mmと求めることができる。
【0066】
以上に例示したような方法によって、目的とする固有振動数に応じてバネ作用部21aの寸法を適正化することが可能となる。
【0067】
上記のようにして図1のように構成した振動フィーダ1は、図示しない制御部より電磁石41aに所定の周波数で断続的に電流を与えることにより、磁石吸引部13を吸引することで可動フレーム部12に対して加振力を付与し、可動フレーム部12および搬送台2に対して振動を生じさせることができる。
【0068】
この際、固定フレーム部11および可動フレーム部12に対して、接続フレーム部21、21の板厚Tが、幅方向に直交する方向の固定フレーム部11の厚みTbや可動フレーム部12の厚みTbの厚みTtに比し小さく設定されていることによって、板厚方向の曲げ剛性が、当該曲げと同一曲げ方向の固定フレーム部11の厚みTbや可動フレーム部12の曲げ剛性に対して小さくされており、このため接続フレーム部21、21の板厚方向へのたわみが支配的になり、このたわみと上記加振力とが協働することによって、可動フレーム部12が固定フレーム部11に対して相対移動するようにして振動が生じるようになっている。
【0069】
また、接続フレーム部21、21は端部近傍を除いて、可動フレーム部12の振動する方向に対して直交する方向に向かう幅が、可動フレーム部12や固定フレーム部11に対して狭くなるように形成されており、より曲げ剛性の低いバネ作用部21a、21aとして機能することで、よりたわみ変形が行い易くなっている。さらに、このバネ作用部21a、21aの寸法は、上記の数式(1)〜(5)の考え方に基づいて決定されることによって、所望の固有振動数を有する振動フィーダとして製作することができ、それに対応する周波数で加振力を与えることによって、少ない電気エネルギでより効率よく大きな振幅を発生させることができるようになっている。
【0070】
また、接続フレーム部21、21は、互いに平行になるように、かつ、傾斜して設けられていることから、可動フレーム部12および搬送台2が水平状態をほぼ維持したままで、斜め方向に移動する形態で振動するようになっている。そのため搬送台2上に載置された被搬送物8、8は、振動によって斜め上方に放り投げられるかのような形態で移動し、これが連続的に繰り返されることによって図中の右方向に搬送されていくことになる。
【0071】
さらに、固定フレーム部11に接続されるようにしてウエイト部14が設けられており、可動部分である可動フレーム部12や搬送台2に比して重量が大きくなるように設定しているために、振動を発生させた際でもより固定フレーム部11の側が安定して、効率よく可動フレーム部12および搬送台2のみを振動させることができるようになっている。
【0072】
また、固定フレーム部11と設置面9との間には、防振バネ51が設けられているために、振動フィーダ1による振動が他の機器に伝播することや、他の機器からの振動が振動フィーダ1に伝播することで予期せぬ振動が生じて被搬送物8、8の制御が困難になるなどの不具合を避けることが可能となる。
【0073】
以上のように、本実施形態に係る振動フィーダ駆動装置3は、固定フレーム部11と、振動することで載置した被搬送物8を搬送する搬送台2を支持する可動フレーム部12と、前記固定フレーム部11と前記可動フレーム部12を接続する接続フレーム部21、21とを同一材料により一体として構成して、前記接続フレーム部21、21を前記振動の方向にたわむことが可能な板状に形成して、当該接続フレーム部21、21の板厚方向の曲げ剛性が、同一曲げ方向に対する前記固定フレーム部11および前記可動フレーム部12の曲げ剛性よりも小さくなるように形成するとともに、一部に対して加振力を付与することで前記接続フレーム部21、21の前記振動方向のたわみと協働して前記可動フレーム部12が振動するように構成したことを特徴とするものである。
【0074】
このように構成しているため、従来のように板バネを用いた構成に代えて、接続フレーム部21、21によって、固定フレーム部11と可動フレーム部12と一体して接続する構成とし、かつ接続フレーム部21、21のたわみが主体となって可動フレーム部12に振動を生じさせることができ、振動フィーダ駆動装置3としての機能を損なうことなく、部品点数およびボルト止めの箇所を少なくして組み立て工数を削減し、製造コストを削減することができる。
【0075】
また、前記接続フレーム部21、21に板厚方向の曲げを生じさせる曲げモーメントの回転中心軸に対して直交する方向に延びる前記固定フレーム部11および前記可動フレーム部12の厚みよりも、前記接続フレーム部21、21の少なくとも一部の板厚を小さくするように形成するようにして構成しているため、接続フレーム部21、21は曲げ剛性を低くして、固定フレーム部11や可動フレーム部12に比し変形しやすくすることができ、上記の効果を容易に得ることができる。
【0076】
さらに、水平方向で、かつ、前記可動フレーム部12の振動する方向に対して直交する方向の前記可動フレーム部12および前記固定フレーム部11の幅よりも、前記接続フレーム部21、21の少なくとも一部の幅を小さくするように形成するように構成しているため、接続フレーム部21、21は曲げ剛性をより一層低くして、固定フレーム部11や可動フレーム部12に比し変形しやすくすることができ、上記の効果をより簡単に得ることができる。
【0077】
さらに、本実施形態に係る振動フィーダ1は、1個配置した上記の振動フィーダ駆動装置3によって前記搬送台2を振動可能に支持させたことを特徴とするものである。
【0078】
このように構成してあるため、組み立て工数を削減して、製造コストを削減することができる振動フィーダ1を提供することが可能となる。
【0079】
また、本実施形態に係る振動フィーダ駆動装置3の製造方法は、前記固定フレーム部11、前記可動フレーム部12および前記接続フレーム部12を同一の金属ブロックより放電加工またはレーザービーム加工によって一体として製作することを特徴とするものである。
【0080】
このような製造方法を用いることにより、容易に固定フレーム部11、前記可動フレーム部12および前記接続フレーム部21、21を一体として形成して、上記のような効果を有する振動フィーダ駆動装置3を提供することが可能となる。
<第2実施形態>
【0081】
第2実施形態における振動フィーダ101を図4に示す。上述した第1実施形態の振動フィーダ1(図1参照)と共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。
【0082】
本実施形態では、一体形成部104の形状が大きく異なり、二階建て構造になっている点が第1実施形態の場合と大きく異なる。
【0083】
具体的には、固定フレーム部111よりも上側は第1実施形態の場合と同様の形態を採りつつ二階部分を構成し、固定フレーム部111の下方に、当該固定フレーム部111と同様に搬送方向に延在するベースフレーム部116が形成されており、固定フレーム部111とベースフレーム部116とは一対の第2接続フレーム部122、122によって接続するようにして一階部分が構成されている。さらに、ベースフレーム部116の上方にはブロック状の第2ウエイト部117が形成されている。また、ベースフレーム部116の下面には、防振バネ51、51が設けられ、設置面9との間での振動の伝達を避けるようにしている。
【0084】
また、二階部分における可動フレーム部112と固定フレーム部111は、第1実施形態における接続フレーム部21、21(図1参照)と同様に形成した第1接続フレーム部121、121によって接続されており、固定フレーム部111の上部には第1ウエイト部114が形成されている。また、可動フレーム112の下面からは磁石吸引部113が張り出し、当該磁石吸引部113と対向するようにして電磁石41が取付部42を介して固定フレーム部111の上面に固定されている。
【0085】
このように、本実施形態における一体形成部104は、ベースフレーム部116、第2ウエイト部117、固定フレーム部111、第1ウエイト部114、可動フレーム部112、磁石吸引部113、第1接続フレーム部121、121、第2接続フレーム部122、122によって形成されており、これらの部分が同一の金属ブロックに対してレーザ加工または放電加工により2つの開口部104a、104bを形成することによって一体として形成されるようにしている。
【0086】
そして、固定フレーム部111よりも上側の部分においては、第1の実施形態における振動フィーダ1(図1参照)と同様に駆動することができる。
【0087】
そして、固定フレーム部112よりも下側の部分においては、第2接続フレーム部122、122が防振バネ51、51と同様の機能を有するようにしているために、固定フレーム部111に振動が生じないようより動作を安定させて、可動フレーム部112および搬送台2の動作を安定化させることができるようになっている。そのために、第2接続フレーム部122、122はその板厚方向の曲げ剛性が、当該曲げと同一軸回り方向の固定フレーム部111およびベースフレーム部116の曲げ剛性に比し小さくなるようにすることにより、第2接続フレーム部122、122が積極的に変形してこの部分で振動を吸収できるようにしている。また、この防振機能によって、当該振動フィーダ駆動装置103から設置面9を通じて他の機器に振動が伝播することをより確実に防止することができるようになる。
【0088】
なお、第1接続フレーム部121、121に対して第2接続フレーム部122、122を延長線上に置くことは必ずしも必須ではなく、第2接続フレーム部122、122の角度は振動を吸収する方向に応じて設定すれば良い。また、第2接続フレーム部122、122の板厚、長さおよび幅は、吸収すべき振動の大きさ、周波数に応じて適宜決定するものであり、必ずしも第1接続フレーム部121、121と同一にする必要はない。
【0089】
以上のように、本実施形態にかかる振動フィーダ駆動装置103は、固定フレーム部111、可動フレーム部112および第1接続フレーム部121、121に加えて、ベースフレーム部116と、当該ベースフレーム部116と前記固定フレーム部111を接続する第2接続フレーム部122、122とを同一材料により一体として構成して、前記第2接続フレーム部122、122を板状に形成してその板厚方向の曲げ剛性が、当該曲げと同一軸回り方向の前記固定フレーム部111および前記ベースフレーム部116の曲げ剛性よりも小さくなるように形成したことを特徴とするものである。
【0090】
このように構成しているため、第2接続フレーム部122、122を防振手段として活用して、より固定フレーム部111を安定させて、可動フレーム部112を効率よく動作させることが可能となるとともに、設置面9を通じて他の装置に振動が伝播することをより一層抑制することが可能となる。
<第3実施形態>
【0091】
第3実施形態における振動フィーダ201を図5に示す。上述した第1実施形態の振動フィーダ1(図1参照)と共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。
【0092】
本実施形態では、第1実施形態および第2実施形態に比し、搬送台202が搬送方向に対して長尺に構成されており、1個の搬送台202に対して3個の振動フィーダ駆動装置3〜3を設けたものである。
【0093】
これらの振動フィーダ駆動装置3〜3に対して同一周波数、かつ、同一位相の電流を同時に与えることによって、協働して搬送台202を振動させることが可能になる。このようにすることで、大きく、重量のある搬送台202でも複数の振動フィーダ駆動装置3〜3を直列して配置することによって振動を生じさせることができ、搬送台202上に載置させた被搬送物8、8の搬送を行うことが可能となっている。
【0094】
また、振動フィーダ駆動装置3〜3は、上述した第1実施形態におけるものと同一であるために、組み立て工数が少なく安価に製作できるものである。そのため、当該振動フィーダも簡単に組立、安価に製作することが可能となっている。
【0095】
なお、振動フィーダ駆動装置3〜3は、搬送台202の大きさに応じて個数を変更して設置することも可能である。
【0096】
以上のように、本実施形態に係る振動フィーダは、複数個配置した振動フィーダ駆動装置3〜3によって搬送台202を振動可能に支持させたことを特徴とするものである。
【0097】
このようにすることで、より大型の振動フィーダ装置であっても低コストで、簡単に製作することが可能となる。
【0098】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
【0099】
例えば、図6(a)、(b)のようにして、搬送台302を円板状に構成して、その下面の四箇所にそれぞれ90度ずつ向きを異ならせるようにして4個の振動フィーダ駆動装置3〜3を配置する構成も考えられる。このようにすることで、搬送台302に対して捻り振動を付与することが可能であり、搬送台302上に載置する被搬送物に対して、回転運動を行わせることも可能である。このような特殊な搬送動作を行わせるための振動フィーダ301であっても、振動フィーダ駆動装置3〜3として上記の実施形態のものを使用することによって安価に製造することが可能となる。
【0100】
また、第1実施形態における振動フィーダ1(図1参照)は図7のように変形することもできる。これは、可動フレーム部412への加振手段として電磁石41(図1参照)に代えて、接続フレーム部421、421の表面に圧電ユニット445、445を貼り付けたものである。当該圧電ユニット445、445は圧電素子によって構成されており、電圧を印加することによって伸びを生じさせることが可能である。こうした圧電ユニット445、445を用いることによって接続フレーム部421、421のたわみを制御するようにして加振力を与え、これらを介して可動フレーム部412に振動を生じさせるように構成することも可能である。このように構成すれば、一体形成部404はより単純な形状として、内部のウエイト部414をより大きくして固定フレーム部411の安定性をより向上させることも可能である。
【0101】
また、第1実施形態における振動フィーダ1(図1参照)は図8のように変形することもできる。すなわち、1個の接続フレーム部521の中間に矩形状の開口部を設けるようにしてバネ作用部521a、521を二つに分割した形態とすることもできる。このようにした場合でも、個々のバネ作用部521aの幅B2の総和が、上記数式(4)で用いたバネ幅の総和Bの関係になっていれば、上記第1実施形態で述べた考え方を基にして寸法を決定して製作することが可能である。
【0102】
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0103】
1…振動フィーダ
2、202、302…搬送台
3…振動フィーダ駆動装置
4…一体形成部
8…被搬送物
11、111…固定フレーム部
12、112…可動フレーム部
14、114…(第1)ウエイト部
116…ベースフレーム部
117…(第2)ウエイト部
21、121…(第1)接続フレーム部
122…(第2)接続フレーム部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定フレーム部と、
振動することで載置した被搬送物を搬送する搬送台を支持する可動フレーム部と、
前記固定フレーム部と前記可動フレーム部を接続する第1接続フレーム部とを同一材料により一体として構成して、
前記第1接続フレーム部を前記振動の方向にたわむことが可能な板状に形成して、当該第1接続フレーム部の板厚方向の曲げ剛性が、同一曲げ方向に対する前記固定フレーム部および前記可動フレーム部の曲げ剛性よりも小さくなるように形成するとともに、
一部に対して加振力を付与することで前記第1接続フレーム部の前記振動方向のたわみと協働して前記可動フレーム部が振動するように構成したことを特徴とする振動フィーダ駆動装置。
【請求項2】
前記第1接続フレーム部に板厚方向の曲げを生じさせる曲げモーメントの回転中心軸に対して直交する方向に延びる前記固定フレーム部および前記可動フレーム部の厚みよりも、前記第1接続フレーム部の少なくとも一部の板厚を小さくするように形成したことを特徴とする請求項1に記載の振動フィーダ駆動装置。
【請求項3】
水平方向で、かつ、前記可動フレーム部の振動する方向に対して直交する方向の前記可動フレーム部および前記固定フレーム部の幅よりも、前記第1接続フレーム部の少なくとも一部の幅を小さくするように形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の振動フィーダ駆動装置。
【請求項4】
前記固定フレーム部、前記可動フレーム部および前記第1接続フレーム部に加えて、
ベースフレーム部と、
当該ベースフレーム部と前記固定フレーム部を接続する第2接続フレーム部とを同一材料により一体として構成して、
前記第2接続フレーム部を板状に形成してその板厚方向の曲げ剛性が、当該曲げと同一軸回り方向の前記固定フレーム部および前記ベースフレーム部の曲げ剛性よりも小さくなるように形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の振動フィーダ駆動装置。
【請求項5】
1個もしくは複数個配置した請求項1〜4のいずれかの振動フィーダ駆動装置によって前記搬送台を振動可能に支持させたことを特徴とする振動フィーダ。
【請求項6】
請求項1または2に記載の振動フィーダ駆動装置を製造する振動フィーダ駆動装置の製造方法であって、前記固定フレーム部、前記可動フレーム部および前記第1接続フレーム部を同一の金属ブロックより放電加工またはレーザービーム加工によって一体として製作することを特徴とする振動フィーダ駆動装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−47132(P2013−47132A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185932(P2011−185932)
【出願日】平成23年8月29日(2011.8.29)
【出願人】(000002059)シンフォニアテクノロジー株式会社 (1,111)
【Fターム(参考)】