説明

振動感覚測定装置の加振ユニット

【課題】 筐体の振動を測定に影響しない程度に低減すると共に、測定精度を維持しつつ軽量で小型化が可能な振動感覚測定装置の加振ユニットを提供する。
【解決手段】 装置本体1及び前腕の支持台2と共に振動感覚測定装置を構成する加振ユニット3であって、加振ユニット3は装置本体1から分離され、加振方向に突出する振動子5を有する加振部6と、この加振部6の振動子5に取り付けるセンサ取付部7と、このセンサ取付部7に取り付ける振動センサ12及び荷重センサ13と、この荷重センサ13に取り付けるプローブ8と、加振部6を下面弾性体9と側面弾性体10を介して支持する筐体11からなり、振動センサ12・荷重センサ13・センサ取付部7の総重量が所定重量であり、プローブ8が筐体11の上面11aの開口部11bから突出すると共に、プローブ8の先端面8aと筐体11の上面11aとの加振方向の距離が所定範囲を保つように加振部6を筐体11内に配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動障害を検査するための振動感覚測定装置の加振ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
振動障害としては、チェーンソーやグラインダなどの振動工具を使う作業により、血行不良・神経障害になり、手のしびれや痛みを感じ指が白くなる白蝋病などが知られている。このような振動障害の検査を行うために、加振ユニットのプローブに被験者の指を接触させ、被験者が感知する振動レベルを測定する装置が提案されている。
【0003】
検査においては、プローブの振動による刺激のみが被験者の指に与えられるようにしなければならず、装置自体の振動など被験者が感知する振動レベルの測定(閾値測定)に影響するものは排除しなければならない。例えば、加振ユニットを構成する加振部が、筐体に直接固定されると筐体が振動するため、その筐体に検査対象の指以外の指が触れると、被験者は振動を感知したと判断したり、筐体が振動することにより発生する音から振動を感知したと判断したりするという問題がある。
【0004】
人の皮膚感覚の閾値を決定するための装置としては、振動器をゴム又はコイルばねを介して平衡はりに装着し、指による所定の力が振動器の可振動部材に加えられるときを指示するインジケータを設け、所定の力が振動器の可振動部材に加えられた状態で振動器による可振動部材の振動を被験者が感知し、振幅の閾値レベルとその周波数を記録する感覚計が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開昭58−73337号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載のような装置においては、ゴム又はコイルばねが振動器と平衡はりの間に取り付けられているだけであり、振動器の振動の影響及び被験者の指が可振動部材の先端に接触することによる影響を加振周波数である数Hzから百数十Hzの間で除去することができず、要求される測定精度を維持することができない。また、振動振幅の制御回路を振動器と同じ筐体の空間に配置しているので、この空間内の温度変化が測定精度に影響するという問題がある。
【0007】
本発明は、従来の技術が有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、筐体の振動を測定に影響しない程度に低減すると共に、測定精度を維持しつつ軽量で小型化が可能な振動感覚測定装置の加振ユニットを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく請求項1に係る発明は、装置本体及び前腕の支持台と共に振動感覚測定装置を構成する加振ユニットであって、前記加振ユニットは前記装置本体から分離され、加振方向に突出する振動子を有する加振部と、この加振部の振動子に取り付けるセンサ取付部と、このセンサ取付部に取り付ける振動センサ及び荷重センサと、この荷重センサに取り付けるプローブと、前記加振部を下面弾性体と側面弾性体を介して支持する筐体からなり、前記振動センサ・前記荷重センサ・前記センサ取付部の総重量が所定重量であり、前記プローブが前記筐体の上面の開口部から突出すると共に、前記プローブの先端面と前記筐体の上面との加振方向の距離が所定範囲を保つように前記加振部を前記筐体内に配置したものである。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の振動感覚測定装置の加振ユニットにおいて、検査する指のうち前記プローブに接する部分の周囲の部分を支持する周辺支持部を備えた保持ユニットを前記筐体に取り付けた。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1に記載の振動感覚測定装置の加振ユニットにおいて、検査する指のうち前記プローブに接する部分の周囲の部分を支持する周辺支持部を備えた保持ユニットを前記センサ取付部に取り付け、前記総重量に前記保持ユニットの重量を加えた重量が所定重量である。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1、2又は3に記載の振動感覚測定装置の加振ユニットにおいて、前記加振部はネオジウム磁石を有する磁気回路を備えた動電型加振器である。
【0012】
請求項5に係る発明は、請求項1、2、3又は4に記載の振動感覚測定装置の加振ユニットにおいて、前記下面弾性体は樹脂製弾性体であり、前記側面弾性体は金属ばねである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明によれば、加振部が下面弾性体と側面弾性体を介して筐体に支持されることにより、筐体の振動が低減され、検査している指以外の指が筐体に触れることによる誤判断がなくなる。また、筐体が振動することによる音の発生も低減されるので、音による誤判断がなくなる。更に、振動レベルの測定に影響しない程度に横振動を減少させることができると共に、振動センサ・荷重センサ・センサ取付部の総重量を所定重量にすることで、被験者の指がプローブを押圧することによる測定への影響を低減できる。これらにより、測定精度を維持しつつ軽量で小型化が可能になる。
【0014】
請求項2に係る発明によれば、検査する指のうちプローブに接する部分の周囲の部分を支持する周辺支持部を設けることにより、安定した測定を行うことができる。
【0015】
請求項3に係る発明によれば、検査する指のうちプローブに接する部分の周囲の部分を支持する周辺支持部を設けることにより、安定した測定を行うことができる。また、振動センサ・荷重センサ・保持ユニット・センサ取付部の総重量を所定重量にすることで、被験者の指がプローブを押圧することによる測定への影響を低減できる。これらにより、測定精度を維持しつつ軽量で小型化が可能になる。
【0016】
請求項4に係る発明によれば、加振部がネオジウム磁石を有する磁気回路を備えた動電型加振器で構成されるので、加振部のさらなる小型・軽量化を図ることができる。
【0017】
請求項5に係る発明によれば、樹脂製弾性体と金属ばねにより、筐体に伝わる加振部による振動を有効に低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。ここで、図1は振動感覚測定装置の使用状態を示す説明図、図2は本発明に係る振動感覚測定装置の加振ユニットの第1実施の形態の構成図、図3は同じく使用状態説明図、図4は本発明に係る振動感覚測定装置の加振ユニットの第2実施の形態の要部構成図、図5は同じく第3実施の形態の要部構成図、図6は第2及び第3実施の形態の使用状態説明図、図7は加振部の構成図である。
【0019】
振動感覚測定装置は、図1に示すように、操作部・表示部・駆動回路や記憶部などを有する装置本体1と、測定時に被験者の前腕を支持するための支持台2と、検査対象となる指に所定の振動を与える加振ユニット3からなる。装置本体1と支持台2と加振ユニット3は、互いに振動や熱などの影響を受けることがないよう個別に構成され、装置本体1と加振ユニット3はケーブル4で電気的に接続されている。図1では本発明の第1実施の形態である加振ユニット3を示している。なお、設置や取り扱いに問題なければ、互いに振動や熱などの影響がほとんどない支持台2と加振ユニット3を一体とし、装置本体1と分離した構成にすることもできる。
【0020】
本発明の第1実施の形態である加振ユニット3は、図2に示すように、加振方向に突出する振動子5を有する加振部6と、振動子5にセンサ取付部7を介して取り付けられる略円柱形状のプローブ8と、加振部6を下面弾性体9と側面弾性体10を介して支持する筐体11などからなる。センサ取付部7には、振動センサ12とプローブ8を取り付ける荷重センサ13が収納されている。なお、15は加振部6と下面弾性体9を接続するためのベース部材である。ベース部材15は必須の部材ではなく、加振部6に下面弾性体9を直接取り付けてもよい。
【0021】
また、図3に示すように、検査する指がプローブ8にのみ接するようプローブ8が筐体11の上面11aに形成された開口部11bから突出すると共に、プローブ8の先端面8aと筐体11の上面11aとの加振方向の距離が所定範囲を保つように、加振部6が筐体11内に配置されている。開口部11bはプローブ8が筐体11と接触せずに挿通するように形成されている。筐体11は加振部6の振動による影響や製造コストなどを考慮して金属製とするが、プラスチック製でもよい。
【0022】
本発明の第2実施の形態である加振ユニット23は、図4に示すように、プローブ8の周囲に略ドーナツ形状の保持ユニット24をプローブ8と接触しないように筐体11に取り付けている。その他の構成は、第1実施の形態である加振ユニット3と同様である。保持ユニット24には、検査する指のうちプローブ8に接する部分の周囲の部分を支持する可動な周辺支持部24aが設けられている。
【0023】
保持ユニット24には、周辺支持部24aと底部24bに挟持された支持弾性体25が収納されている。支持弾性体25は金属ばねや樹脂製弾性体などからなる。検査する指のうちプローブ8に接する部分が所定の押圧のとき、指の周囲の部分が周辺支持部24aに当接し、支持弾性体25の弾発力により、許容範囲の圧力が指の周囲の部分に掛かることになる。また、支持弾性体25に替えて荷重センサを保持ユニット24に収納し、周辺支持部24aに対する指の押圧力を、プローブ8に対する押圧力と共に測定することもできる。
【0024】
本発明の第3実施の形態である加振ユニット33は、図5に示すように、保持ユニット34をプローブ8や筐体11と接触しないようにセンサ取付部7に取り付けている。その他の構成は、第1実施の形態である加振ユニット3と同様である。保持ユニット34には、検査する指のうちプローブ8に接する部分の周囲の部分を支持する可動な周辺支持部34aが設けられている。
【0025】
保持ユニット34には、周辺支持部34aと底部34bに挟持された支持弾性体35が収納されている。支持弾性体35は金属ばねや樹脂製弾性体などからなる。検査する指のうちプローブ8に接する部分が所定の押圧のとき、指の周囲の部分が周辺支持部34aに当接し、支持弾性体35の弾発力により、許容範囲の圧力が指の周囲の部分に掛かることになる。また、支持弾性体35に替えて荷重センサを保持ユニット34に収納し、周辺支持部34aに対する指の押圧力を、プローブ8に対する押圧力と共に測定することもできる。
【0026】
加振部6は、図7に示すように、動電型であり、ケース16に収納された駆動部は磁気回路17と、振動子5と一体に動くように構成されたコイル18からなる。磁気回路17は飽和磁束密度の高い軟磁性部材19と永久磁石20からなり、所定磁場の領域を形成する。小型化を図るためには、永久磁石20は磁気特性として高保持力で高残留磁束密度であり、最大エネルギー積の大きいネオジウム磁石やサマリウムコバルト磁石などの希土類磁石を使用するが、特にネオジウム磁石が望ましい。
【0027】
振動子5と一体に動くように構成されたコイル18は、所定磁場の領域に配置され、コイル18に電流を流すことにより、矢印Bで示す上下方向に振動することになる。振動子5には、横振動を防止する支持部21が設けられている。ここで、振動子5・磁気回路17・コイル18・支持部21は、振動軸のセンタに対して軸対称の形状である。また、本発明の実施の形態では加振部6の外形と筐体11は、略直方体形状であるが、磁気回路17などと同じく振動軸のセンタに対して軸対称となる略円柱形状でもよい。なお、加振部6は電磁型で構成することもできる。
【0028】
下面弾性体9と側面弾性体10は金属ばねや樹脂製弾性体などの弾性体を用いる。ここで、下面弾性体9は樹脂製弾性体であるシリコンなどの防振ゲルを使用し、図2に示すように、加振部6の振動が筐体11に伝わらないように筐体11の下面11cに4個配置されている。下面弾性体9は4個に限定されるものではなく、シート状に形成した下面弾性体9を1枚配置してもよい。
【0029】
ここで、側面弾性体10は金属ばねを使用し、加振部6の横振動を低減すると共に、この横振動が筐体11に伝わらないように筐体11の側面11dに合計8個(加振部6が略直方体形状で各側面(4面)に2個設けると、2×4=8個)配置されている。但し、8個に限定されるものではない。なお、加振部6が略円柱形状であれば筐体の側面11dに合計4個としてもよい。
【0030】
振動センサ12と荷重センサ13を収納したセンサ取付部7は、加振部6が加振状態のときに、被験者の指がプローブ8を押圧することによる測定への影響を、要求される振動レベルの測定精度を維持することができる程度に低減する役割を果たす。振動センサ12と荷重センサ13は、検査対象となる指の近くに配置するのが望ましく、荷重センサ13はセンサ取付部7の上側で、振動センサ12はセンサ取付部7の下側に収納される。
【0031】
保持ユニット24,34を取り付ける加振ユニット23,33の場合には、周辺支持部24a,34aの大きさは、図4及び図5に示すように、検査に影響しないよう略円柱形状のプローブ8の周囲全体を囲み、被験者の指先が筐体11に触れない程度とする。
【0032】
加振部6、振動センサ12、荷重センサ13から加振ユニット3,23の外部への配線(不図示)は、筐体11に影響を与えることなく施されている。また、筐体11の外側下面11eに脚部(不図示)を設けてもよい。部屋の床などから筐体11に振動が伝わる測定環境の場合には、脚部を設けるのが望ましい。
【0033】
以上のように構成された本発明に係る振動感覚測定装置の加振ユニット3,23,33の作用・効果について説明する。
第1実施の形態である加振ユニット3の場合、図1に示すように、被験者が前腕を支持台2に載せ、支持台2と離れて置かれた加振ユニット3の開口部11bから突出するプローブ8の先端面8aに検査対象となる指を当てる。また、検査対象以外の指は筐体11の上面11aに載置される。
【0034】
この時、図2に示すように、プローブ8の先端面8a(プローブ8の振動振幅のセンタ位置)と筐体11の上面11aとの矢印Aで示す上下方向の距離が所定範囲を保つように加振部6を筐体11内に配置している。なお、プローブ8の先端面8aと筐体11の上面11aとの加振方向の距離は、図3に示すように、被験者が指でプローブ8を押圧すると、指の柔らかさのために凹むことを考慮して決める。また、指がプローブ8の先端面8aを押圧する力は所定範囲内と定めている。
【0035】
第2実施の形態である加振ユニット23の場合も、被験者が前腕を支持台2に載せ、支持台2と離れて置かれた加振ユニット23の開口部11bから突出するプローブ8の先端面8aに検査対象となる指を当てる。また、検査対象以外の指は筐体11の上面11aに載置される。プローブ8の先端面8aと保持ユニット24の周辺支持部24aとの加振方向の距離は、図6に示すように、被験者が指でプローブ8を押圧すると、指の柔らかさのために所定の範囲で凹むことを考慮して決める。また、指がプローブ8の先端面8aを押圧する力は所定範囲内と定めている。
【0036】
プローブ8の先端面8aに検査対象となる指を当てると、図6に示すように、検査する指のうちプローブ8に接する部分の周囲の部分が周辺支持部24aに当接する。すると、支持弾性体25の弾発力により、許容範囲の圧力が指の周囲の部分に掛かることになる。また、第3実施の形態である加振ユニット23の作用・効果も、第2実施の形態である加振ユニット23の場合と同様である。
【0037】
次いで、加振部6を駆動すると、周波数が数Hzから百数十Hzの間で振動することになり、プローブ8の最大振動振幅は数Hzで約1mmとなる。振動子5に取り付けられたセンサ取付部7などを含め振動することにより、この反作用で加振部6全体が振動する。これが筐体11の主な振動源となる。そして、加振部6の振動による筐体11の振動は、加振部6と筐体11の下面11cとの間に配設された下面弾性体9により低減される。
【0038】
周波数が数Hzから百数十Hzの間で筐体11の振動を低減するためには、柔軟性がある弾性体を使用する必要がある。例えば、加振部6の重量が約1.6kgの場合には、バネ定数が約6.2×10−3N/mの下面弾性体9を4個使用する。なお、下面弾性体9のバネ定数は加振部6の重量などにより選定する。
【0039】
加振部6と筐体11の下面11cとの間に配設した下面弾性体9により、筐体11の振動が低減されるが、更に振動子5の振動が加振部6全体の横振動を招来することがある。加振部6全体の横振動は振動子5からセンサ取付部7を介して取り付けられているプローブ8の横振動となり、周波数によっては加振条件を満足しないこともある。加振部6全体の横振動は、加振部6と筐体11の側面11dとの間に配設された側面弾性体10により低減される。
【0040】
例えば、加振部6の重量が約1.6kgの場合には、バネ定数が約0.4×10−3N/mの側面弾性体10を、各側面(4面)に夫々2個設けると、2×4=8個使用することになる。なお、側面弾性体10のバネ定数は加振部6の重量や下面弾性体9のバネ定数・設値条件などにより選定する。これらの条件のもとで、筐体11の振動が振動レベルの測定に影響しない程度に低減される。
【0041】
検査中、プローブ8の振動が振動センサ12により測定され、指のプローブ8に対する押圧力が荷重センサ13により測定される。これらの測定データは装置本体1に送られ、記憶部に記憶される。これらのセンサ12,13を収納し、振動子5の上部に設けたセンサ取付部7は、加振部6が加振状態のときに、被験者の指がプローブ8を押圧することによる測定への影響を、要求される振動レベルの測定精度を維持することができる程度に低減する。
【0042】
この測定精度を維持するために、第1実施の形態である加振ユニット3の場合と保持ユニット24を筐体11に取り付けた第2実施の形態である加振ユニット23の場合には、振動センサ12・荷重センサ13・センサ取付部7の総重量が、所定重量(例えば、約120g)になるようにセンサ取付部7の重量を調節する。
【0043】
また、保持ユニット34をセンサ取付部7に取り付けた第3実施の形態である加振ユニット33の場合には、振動センサ12・荷重センサ13・保持ユニット34・センサ取付部7の総重量が、所定重量になるようにセンサ取付部7の重量を調節する。
【0044】
ここで、加振部6は所定重量に対して十分な加振性能を有したものであり、加振部6の重量や外形状により、下面弾性体9・側面弾性体10のバネ定数等や筐体11の肉厚・外形寸法等を決定するが、一通りではなく様々であり、本発明の実施の形態に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明によれば、振動レベルの測定に影響しない程度に筐体の振動を減少させると共に、測定精度を維持しつつ軽量で小型化が可能な振動感覚測定装置の加振ユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】振動感覚測定装置の使用状態を示す説明図
【図2】本発明に係る振動感覚測定装置の加振ユニットの第1実施の形態の構成図
【図3】本発明に係る振動感覚測定装置の加振ユニットの第1実施の形態の使用状態説明図
【図4】本発明に係る振動感覚測定装置の加振ユニットの第2実施の形態の要部構成図
【図5】本発明に係る振動感覚測定装置の加振ユニットの第3実施の形態の要部構成図
【図6】本発明に係る振動感覚測定装置の加振ユニットの第2及び第3実施の形態の使用状態説明図
【図7】加振部の構成図
【符号の説明】
【0047】
1…装置本体、2…支持台、3,23,33…加振ユニット、5…振動子、6…加振部、7…センサ取付部、8…プローブ、8a…先端面、9…下面弾性体、10…側面弾性体、11…筐体、11a…上面、11b…開口部、11c…下面、11d…側面、12…振動センサ、13…荷重センサ、24,34…保持ユニット、24a,34a…周辺支持部、25…支持弾性体。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体及び前腕の支持台と共に振動感覚測定装置を構成する加振ユニットであって、前記加振ユニットは前記装置本体から分離され、加振方向に突出する振動子を有する加振部と、この加振部の振動子に取り付けるセンサ取付部と、このセンサ取付部に取り付ける振動センサ及び荷重センサと、この荷重センサに取り付けるプローブと、前記加振部を下面弾性体と側面弾性体を介して支持する筐体からなり、前記振動センサ・前記荷重センサ・前記センサ取付部の総重量が所定重量であり、前記プローブが前記筐体の上面の開口部から突出すると共に、前記プローブの先端面と前記筐体の上面との加振方向の距離が所定範囲を保つように前記加振部を前記筐体内に配置したことを特徴とする振動感覚測定装置の加振ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の振動感覚測定装置の加振ユニットにおいて、検査する指のうち前記プローブに接する部分の周囲の部分を支持する周辺支持部を備えた保持ユニットを前記筐体に取り付けたことを特徴とする振動感覚測定装置の加振ユニット。
【請求項3】
請求項1に記載の振動感覚測定装置の加振ユニットにおいて、検査する指のうち前記プローブに接する部分の周囲の部分を支持する周辺支持部を備えた保持ユニットを前記センサ取付部に取り付け、前記総重量に前記保持ユニットの重量を加えた重量が所定重量であることを特徴とする振動感覚測定装置の加振ユニット。
【請求項4】
請求項1、2又は3に記載の振動感覚測定装置の加振ユニットにおいて、前記加振部はネオジウム磁石を有する磁気回路を備えた動電型加振器であることを特徴とする振動感覚測定装置の加振ユニット。
【請求項5】
請求項1、2、3又は4に記載の振動感覚測定装置の加振ユニットにおいて、前記下面弾性体は樹脂製弾性体であり、前記側面弾性体は金属ばねであることを特徴とする振動感覚測定装置の加振ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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