説明

捕虫器

【課題】捕虫器を屋外に設置した場合にも、モーターや安定器が水に濡れて故障したり漏電したりする恐れがなく、また一方で、モーター自体が過熱によって故障する恐れがなく、さらに安定器を本体に安定して保持固定させることのできる捕虫器を提供する。
【解決手段】縦型筒状の本体1と、本体1の内部に固定された誘引光源21と、本体1の内部に固定された吸引手段と、前記本体1の下端側に固定された捕獲網を具備する。吸引手段は、複数の保持アーム22aを張設して本体1に固定される安定器カバー22と、安定器カバー22の下部に取り付けられたモーターカバー43と、モーターカバー43内のモーターから鉛直下方へ突出した回転軸42の先部の回転羽根41から構成され、モーターカバー43の側面にモーター冷却用の側部孔431hが設けられ、安定器カバー22の下側かつ側部孔431hの上方位置にガード板47が取り付けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に屋外に設置して、羽アブラムシ、コナジラミ、ヤガ、アザミウマ、ハエなどの飛翔性の小虫を捕らえる捕虫器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、昆虫に対して誘引させる光を発生する光源と、この光源によって誘引されてきた昆虫を反射し滑落させる反射板と、該反射板の下方に設けた昆虫殺傷捕獲手段とを具備する防虫器が開示されている(例えば、特許文献1参照)。ただし、この反射板は、忌避光を周囲に反射すると共に吸引されてきた昆虫を下方の昆虫殺傷捕獲手段へ滑落させるように傾斜させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−229997号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし上記従来の捕虫器では、モーターを備えた誘引ファンや安定器を備えた光源が外部に露出しており、捕虫器を屋外に設置すると、これらモーターや安定器が水に濡れて故障したり漏電したりする恐れがあった。また一方で、モーター自体、過熱によって故障する恐れがあるため、モーターや安定器を完全密閉して覆うことは好ましくない。
【0005】
さらに、安定器は重量がかさむため本体に安定して保持固定することが困難であった。
【0006】
そこで本発明は、捕虫器を屋外に設置した場合にも、モーターや安定器が水に濡れて故障したり漏電したりする恐れがなく、また一方で、モーター自体が過熱によって故障する恐れがなく、さらに安定器を本体に安定して保持固定させることのできる捕虫器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決すべく、本発明では下記(1)〜(6)の手段を講じている。
(1)本発明の捕虫器は、誘引した捕獲対象の虫を吸引して捕獲する捕虫器であって、
捕獲対象虫を内部へ吸引するための吸引口(具体的には端部吸引口1h及び側部吸引口31h)を上端側に設けた縦型筒状の本体1と、
前記本体1の上端の内部に固定され、吸引口を通して本体1外部へ誘引光を発することで捕獲対象の虫を吸引口付近へ誘引する誘引光源21と、
本体1の内部に固定され、誘引光源21によって吸引口付近の吸引領域に誘引されてきた捕獲対象虫を本体1の下端側へ吸引する吸引手段4と、
前記本体1の下端側の先部に固定され、捕獲対象虫を捕獲する捕獲網5とを具備してなる。そして、
吸引手段が、側周に複数の保持アーム22aを張設して本体1内面に支持固定される柱状の安定器カバー22と、
安定器カバー22の下部に取り付けられると共に内部にモーターを有する柱状のモーターカバー43と、
モーターから鉛直下方へ突出した回転軸42の先部に取り付けられた回転羽根41とから構成され、
モーターカバー43の側面にモーター冷却用の側部孔431hが設けられると共に、
安定器カバー22の下側かつ側部孔431hの上方位置に、傾斜板からなるガード板47が取り付けられたことを特徴とする。
【0008】
(2)上記記載の捕虫器において、ガード板47は、側部孔431hと離間して側部孔431hの形成面視にて側部孔431h全体を覆う大きさで形成され、上部が安定器カバー22の下面の取り付け位置に取り付けられると共に、前記取り付け位置よりも斜め下外方へずれた位置に下端を有してなり、当該下端は回転羽根41の周端よりも内側に配置されることが好ましい。
本体内の側部孔431hの上部においては、安定器カバー22の下面に取り付けられかつ下端が斜め下方へ傾斜したガード板47とすることで、安定器カバー22の周囲の隙間から入ってくる雨水の、側部孔431hへの侵入を防ぐことができる。また本体内の側部孔431hの下部においては、回転羽根41の周端よりも内側を下端としてそれよりも周囲外方に突出しないガード板47とすることで、回転羽根41の周囲から本体内に雨水が吹きあがったとしても、雨水がガード板47にあたって側部孔431hに侵入することはない。また側部孔431hの下方を高速で下方へ吸引回転する回転羽根41によって保護することで、側部孔431hの下方からの雨水の吹上げ、侵入を効率的に抑制しうる。
【0009】
(3)上記いずれか記載の捕虫器において、安定器カバー22は、円形板の周囲下方に向かって拡径した円錐面縁22eを有する底板22bの上に、天板付の円筒蓋22tが被せて取り付けられたものであり、
前記円錐面縁22eのさらに外周から板状の保持アーム22aが放射状に複数本延設され、その先端の折曲片22cが本体1の内側面と当接して固定されることが好ましい。
安定器はそれ自体の重量がかさむだけでなく、安定器の下部にモーターカバー43で覆われたモーターが取り付けられ、モーターの下部にはさらに回転軸42及び回転羽根41が設けられてなる吸引ユニット、並びに安定器カバー22上部に保持する誘導光源21を一体的に備えるユニットが本体内に取り付けられる。このような堆積及び重量がかさむ一帯のユニットを、屋外設置の過酷な環境下であっても、位置ズレや固定部の破損なきよう確実に本体内に保持固定する必要がある。円錐面縁22eは底板22の外周を折り曲げて円錐変形させることで保持アーム自体の強度を確保している。
【0010】
(4)上記いずれか記載の捕虫器において、保持アーム22aは円錐面縁22eの外周端から直線方向へ一体的に延伸したものであり、この延伸方向に沿って、保持アーム22aから円錐面縁22eまでの上面又は下面を亘って凸条または凹条からなるリブが伸長形成されることが好ましい。
【0011】
(5)上記いずれか記載の捕虫器において、円筒蓋22tは、円筒部の下端に、保持アーム22aと同じ延伸位置及び延伸方向に延伸した複数のアームカバー44を有してなり、各アームカバー44が各保持アーム22aの上面に重なって固定されることで、円筒蓋22tが底板22b上に取り付けられることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
上記手段により、捕虫器を屋外に設置した場合にも、モーターや安定器が水に濡れて故障したり漏電したりする恐れがなく、また一方で、モーター自体が過熱によって故障する恐れがなく、さらに安定器を本体に安定して保持固定させることのできる捕虫器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施例1の捕虫器の安定器カバー22を示す斜視説明図である。
【図2】図1に示す実施例1の安定器カバー22の分解説明図である。
【図3】実施例1の捕虫器の一部詳細構造を省略した側面視軸断面説明図である。
【図4】実施例1の捕虫器の一部詳細構造を省略した図3のイ−イ線断面図である。
【図5】本発明の実施例2の捕虫器の安定器カバー22を示す斜視説明図である。
【図6】図5に示す実施例2の安定器カバー22の分解説明図である。
【図7】実施例2の捕虫器の一部詳細構造を省略した側面視軸断面説明図である。
【図8】実施例2の捕虫器の一部詳細構造を省略した図7のロ−ロ線断面図である。
【図9】本発明の実施例1の捕虫器の設置状態例を示す説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の最良の形態例を本発明の実施例として示す各図と共に説明する。
図1〜図4及び図9は実施例1の、図5〜図8は実施例2の捕虫器である。本発明の捕虫器は、基本的に、従来の上方のすり鉢状滑落反射板(部分円錐体)を取り除いたものであり、少なくとも下記各構成を具備する。
・上端に吸引孔1hを有して内部を吸引領域とする縦型円筒状の本体1
・捕獲対象虫に対して誘引光を発する誘引光源21を有する発光誘引手段2
・誘引光源21(蛍光管)の側周及び上部をドーム状に取り囲んで保護する保護枠33
・保持アーム22aによって本体1内部の円筒筒軸上に固定され、吸引孔1h上部の吸引領域における捕獲対象虫を本体内部を通って本体下方へと吸引する吸引手段4
・吸引した捕獲対象虫を捕虫する捕獲網5
【0015】
そして本発明の特徴として、
吸引手段は、側周に複数の保持アーム22aを張設して本体1内面に支持固定される柱状の安定器カバー22と、
安定器カバー22の下部に取り付けられると共に内部にモーターを有する、安定器カバー22よりも小径の柱状のモーターカバー43と、
モーターから鉛直下方へ突出した回転軸42の先部に回転駆動可能に取り付けられた、安定器カバー22よりも大きい最大径の回転羽根41とが、上部から順に同軸上に一体構成される。
【0016】
またモーターカバー43の側面には、モーター冷却用の側部孔431hが設けられると共に、安定器カバー22の下側かつ側部孔431hの上方位置に、傾斜板からなるガード板47が取り付けられたことを特徴とする。この側部孔431hは、モーターの側部を常時開放してモーターの過熱を防止している。またガード板47は、モーターカバー43の裏面に上端が左右一対に互いに対向して固定され、各下端がそれぞれの固定位置よりも外側にずれて配置され、このガード板47が前記モーターの過熱防止機能を確保しつつ、モーターカバー43内への雨の進入を防ぐものとしている。
以下、実施例の具体的構成に付き詳述する。
【実施例1】
【0017】
実施例1の捕虫器は従来の上部すり鉢状滑落反射板(部分円錐体)を取り除いたものであり、水平円環状の発光誘引手段2、安定器カバー22、モーターカバー43、ガード板47、回転軸42、及び回転羽根41からなる誘引兼吸引ユニットを、保護網33を上端に備えた縦型筒状の本体1の上部ないし内部に備え、また捕獲網5を、本体1の下部に備える(図3参照)。更に本体1の筒状側部には吊り下げ用のフック71を備え、吊り下げ設置の際にはフック71を通した吊り下げワイヤー72を介して水平の吊り下げ棒73等に吊り下げることができる(図9参照)。
【0018】
(本体1)
端部吸引孔1hを有する本体1は、縦型筒体からなり、図9のようなフック71、吊り下げワイヤー72によって吊り下げ設置される。内部には発光誘引手段の少なくとも一部と吸引手段を有する。また上部には側囲板が連結固定され、下部には下部保護網及び捕獲網が取り外し可能に連結固定される。筒体は実施例1のような円筒からなるものでもよく、また四角形、五角形をはじめとする略多角形の筒外形、筒内形を有するものでも良い。また設置状態を図9のような鉛直縦方向の設置にするほか、使用状態に応じて吸引領域を斜めに向けた傾斜設置としても良い。
【0019】
(発光誘引手段2)
発光誘引手段2は、少なくとも捕獲対象虫に対して誘引光を発する誘引光源21を、本体又は側囲板のいずれかの内部に固定されたものとして有する。実施例では誘引光源21たる円形の蛍光管と、この蛍光管を着脱可能に保持する保持枠21aと、円形蛍光管の下方に配置された、蛍光管用の円柱状の安定器22と、安定器22を本体上部ないし側囲板下部の高さに保持固定する安定器保持アーム22aとから構成される。安定器は安定器本体及びグローランプを内部収容すると共に、電源コード9が外部へ接続される。
【0020】
(誘引光源21)
誘引光源21は、管部分の表面が誘引色に塗装された円形の蛍光管からなり、水平管軸として、一本が一段、或いは異径の複数本が複数段設置される。
【0021】
(保護網33)
保護網33は、本体1の上端に固定され、本体1よりも上方へ向かって縮径したドーム状の枠網からなる。保護網33が誘引光源の側部ないし上部を枠状に覆うことで外部から保護する。
【0022】
(蛍光管保持枠21a)
蛍光管保持枠21aは円柱状の安定器22の上部の複数箇所からそれぞれ複数本が上方へ延出し、それぞれ先端に弯曲部分を有した板状体である。先端の弯曲部分が蛍光管に着脱可能に外嵌する。
【0023】
(保持アーム22a)
安定器を保持するための保持アーム22aは円柱状の安定器22の下部から平面視放射状に等間隔に延出した略水平板であり、固定具22pによって本体1又は側囲板31の内側面へリベット固定される。保持アーム22aは円錐面縁22eの外周端から直線方向へ一体的に延伸したものであり、この延伸方向に沿って、保持アーム22aから円錐面縁22eまでの上面又は下面を亘って凸条または凹条からなるリブ22lが伸長形成される。
実施例1では保持アーム22aは傾斜した円錐面縁22eから折れ曲がって水平に伸張し、円錐面縁からこの保持アームに亘るこの伸張方向に沿ってリブ22lが同様に折れ曲がって形成される。アームカバー44にも前記リブに重なるリブ44lが形成され、上からボルトbで固定される。
【0024】
(安定器カバー22)
安定器カバー22は、円形板の周囲下方に向かって拡径した円錐面縁22eを有する底板22bの上に、天板付の円筒蓋22tが被せて取り付けられたものであり、
底板22bの円錐面縁22eから板状の保持アーム22aが放射状に複数本延設され、その先端の折曲片22cが本体1の内面と当接して固定される。
【0025】
(円筒蓋22t)
円筒蓋22tは、円筒部の下端に、保持アーム22aと同じ延伸位置及び延伸方向に延伸した複数のアームカバー44を有してなり、各アームカバー44が各保持アーム22aの上面に重なって固定されることで、円筒蓋22tが底板22b上に取り付けられる。
【0026】
(ガード板47)
ガード板47は、側部孔431hと離間して側部孔431hの形成面視にて側部孔431h全体を覆う大きさで形成され、上部が安定器カバー22の下面の取り付け位置に取り付けられると共に、前記取り付け位置よりも斜め下外方へずれた位置に下端を有してなり、当該下端は回転羽根41の周端よりも内側に配置される。
【0027】
(吸引手段4)
吸引手段4は、安定器ボックスの下部に接して吊設固定されたモーターと、本体の中央軸に沿って伸びるモーターの回転軸42と、回転軸42に固定された回転羽根41とによって構成される。モーター電源は上部の安定器カバー22内から供給され、安定器カバー22内へは外部接続された電源コードから電源供給される(図示せず)。
【0028】
回転羽根41の下端は本体の下端よりも高い位置に固定され、回転羽根が本体よりも下方へ突出しないようになっている。また回転羽根の下方であって本体の下端付近には本体内部を下方から覆うようにして捕獲網5が備えられる。
【0029】
(捕獲網5)
捕獲網5は、捕集用の外網を構成する外網袋51と、その内側に固定されて返し内網を構成する内網筒52と、これらの上端の内外にそれぞれ設けられた着脱構造53とから構成される。
【0030】
外網袋51は捕獲対象虫を捕虫しうる小網目の方形網袋である。具体的には、2枚の矩形網板の三方同士を縫合固定して、上端口部が本体1を覆囲する大きさに形成された角型の袋からなり、複数個たる2つの下角部分と2つの下角部分で結ばれた下辺部分とを有する。この下角部分側或いは下辺部分は、編み板同士で比較的小さな狭角を形成するため、捕虫が集まりやすいものとなっている。これら下角部分側或いは下辺部分によって捕虫による大きな目詰まりの発生を抑止している。また外網袋51の少なくとも表面が、捕獲対象虫に対して誘引作用も忌避作用も有さない中間色に塗布されている。下方へ向かって内傾斜した外網袋を通して吸引風が本体1下方から外部へ拡散排出される。
【0031】
内網筒52は捕獲対象虫が通過しうる中網目の部分円錐状の網筒であり、外網袋51内に下方傾斜の返し面を形成することで、一旦捕獲された捕獲対象虫が上部へ上がって本体内へ逃げないようにするものである。具体的には、上端口部が本体1を覆囲する大きさでかつ外網袋51の上端口部の内側に沿う大きさに形成されると共に、下端に向かって小径となると共に、下端に筒孔を有する。筒孔の径は上端口部の径の三分の一ないし二分の一であり、吸引手段による吸引空気が排出される際に、最も風量の大きい中心部分となっている。下方へ向かって内傾斜した内網筒52を通して吸引風の中心を除く周部が、本体1下方から外部放射方向へ拡散排出される。
【0032】
捕獲網5は着脱構造として、面ファスナーのほか、基材に固定形成された接着層の接着面と被着面とからなる接着構造、掛止構造と被掛止構造とからなる掛止構造、係着具を介して互いに係着される一対の係着構造からなるラインファスナー構造等、任意の着脱機構を有して本体1株に取り外し可能に備えられる。
【0033】
(使用方法)
実施例1の捕虫器は、本体上部に取り付けた誘引光源21によって虫を誘引し、誘引した虫を本体1内部の回転羽根41の回転によって吸い込んで、本体1下方から外部へ吸引空気を排出し、本体下部に取り付けた捕獲網5の外網袋51内に捕集する。外網袋51及び逃避防止用としてその内側に取り付けられる円錐型の内網筒52は、着脱構造53によって本体1から取り外して、捕獲した虫の除去や洗浄を行なうことができる。
【実施例2】
【0034】
図6〜図8に示す実施例2の捕虫器は、実施例1の保持アームと異なる斜め下方に放射延伸した保持アーム22aを有する。実施例2の保持アーム22aは底板22bの周囲に下方へ拡径形成された円錐面縁22eと同一の傾斜面内で周囲に延伸形成され、平面視にて放射状に等間隔に三本形成される。その先端は下方に折り曲げられ鉛直面を有する折り曲げ片22cとなり、この折り曲げ片22cが円筒の本体1内部に固定される。
またガード板47は上端が水平に折り曲げ形成されて下部が斜め下下方に傾斜した傾斜平面板からなる。その他の主な構成は実施例1と同様である。
【符号の説明】
【0035】
1 本体
21 誘引光源
22 安定器カバー
22a 保持アーム
22t 円筒蓋
22b 底板
22e 円錐面縁
22l リブ
22t 円筒蓋
22a 保持アーム
4 吸引手段
41 回転羽根
42 回転軸
4 モーターカバー
431h 側部孔
432h コーナー孔
433h 底部孔
44 アームカバー
44b 安定器底板
47 ガード板
431h 側部孔
41 回転羽根
44 アームカバー
47 ガード板
5 捕獲網
51 外網袋
52 内網筒
71 フック
72 吊り下げ紐

【特許請求の範囲】
【請求項1】
誘引した捕獲対象の虫を吸引して捕獲する捕虫器であって、
捕獲対象虫を内部へ吸引するための吸引口(具体的には端部吸引口1h及び側部吸引口31h)を上端側に設けた縦型筒状の本体1と、
前記本体1の上端の内部に固定され、吸引口を通して本体1外部へ誘引光を発することで捕獲対象の虫を吸引口付近へ誘引する誘引光源21と、
本体1の内部に固定され、誘引光源21によって吸引口付近の吸引領域に誘引されてきた捕獲対象虫を本体1の下端側へ吸引する吸引手段4と、
前記本体1の下端側の先部に固定され、捕獲対象虫を捕獲する捕獲網5とを具備してなる。そして、
吸引手段が、側周に複数の保持アーム22aを張設して本体1内面に支持固定される柱状の安定器カバー22と、
安定器カバー22の下部に取り付けられると共に内部にモーターを有する柱状のモーターカバー43と、
モーターから鉛直下方へ突出した回転軸42の先部に取り付けられた回転羽根41とから構成され、
モーターカバー43の側面にモーター冷却用の側部孔431hが設けられると共に、
安定器カバー22の下側かつ側部孔431hの上方位置に、傾斜板からなるガード板47が取り付けられたことを特徴とする捕虫器。
【請求項2】
ガード板47は、側部孔431hと離間して側部孔431hの形成面視にて側部孔431h全体を覆う大きさで形成され、上部が安定器カバー22の下面の取り付け位置に取り付けられると共に、前記取り付け位置よりも斜め下外方へずれた位置に下端を有してなり、当該下端は回転羽根41の周端よりも内側に配置される請求項1記載の捕虫器。
【請求項3】
安定器カバー22は、円形板の周囲下方に向かって拡径した円錐面縁22eを有する底板22bの上に、天板付の円筒蓋22tが被せて取り付けられたものであり、
底板22bの円錐面縁22eから板状の保持アーム22aが放射状に複数本延設され、その先端の折曲片22cが本体1の内面と当接して固定される請求項1又は2記載の捕虫器。
【請求項4】
保持アーム22aは円錐面縁22eの外周端から直線方向へ一体的に延伸したものであり、この延伸方向に沿って、保持アーム22aから円錐面縁22eまでの上面又は下面を亘って凸条または凹条からなるリブが伸長形成される請求項1,2又は3記載の捕虫器。
【請求項5】
円筒蓋22tは、円筒部の下端に、保持アーム22aと同じ延伸位置及び延伸方向に延伸した複数のアームカバー44を有してなり、各アームカバー44が各保持アーム22aの上面に重なって固定されることで、円筒蓋22tが底板22b上に取り付けられる請求項1,2,3又は4のいずれか記載の捕虫器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−10653(P2012−10653A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−150684(P2010−150684)
【出願日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(592181783)エヌビイテイ株式会社 (7)
【Fターム(参考)】