説明

排水レス水破砕式ミストサウナ装置

【課題】排水レス水破砕式ミストサウナ装置において、ミスト化されずに風路内に余剰水として滞留する温水あるいは水を低減し、余剰水を循環使用する貯水手段、殺菌手段を必要としない排水レス水破砕式ミストサウナ装置を提供することを目的としている。
【解決手段】市水を加圧する加圧ポンプ7と市水を供給する弁8を経由し、余剰水の発生を低減する吹出ノズル9と水破砕壁10と、発生した余剰水を貯水する貯水量検出手段13を備えた貯水部11と、貯水した余剰水を吸収する湿度検出手段14を備えた水透過フィルター12により余剰水の発生と水透過フィルター12の湿度を検知することで市水の供給を制御し余剰水の発生を低減することができる排水レス水破砕式ミストサウナ装置を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用浴室に設置され、温水または、水をファンあるいはファン周辺の内壁に衝突させ、衝撃によりミスト化された蒸気を供給する排水レス水破砕式ミストサウナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の排水レス水破砕式ミストサウナ装置は、余剰水を貯水部に蓄え、貯水部に蓄えられた水を循環手段により循環させて使用するものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
以下、貯水部に蓄え、貯水部に蓄えられた水を循環手段により循環させて使用する排水レス水破砕式ミストサウナ装置について図4を参照しながら説明する。
【0004】
図4に示すように、排水レス水破砕ミストサウナ装置101の内部構成は、給湯器などで暖められた温水を給水する給水口102と給水口102から供給される温水を貯水する貯水手段103と、貯水手段103から水破砕ユニット104へ温水を供給する循環水路105と、水破砕ユニット104で破砕されミスト化した温水を吹出す吹出口106と、ミスト化されずに残った温水を貯水する貯水手段107と、この貯水手段107に貯水された温水を貯水手段103へ循環水路105を経由して送る循環手段108を備え、貯水手段103および貯水手段107に貯水された温水を循環手段108にて循環水路105により循環させることにより排水を必要としない排水レス水破砕式ミストサウナ装置が構成されていた。
【特許文献1】特開2007−236669号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような排水レス水破砕式ミストサウナ装置では、ミスト化する温水あるいは水を貯水する貯水手段と、水破砕部で破砕できず余剰となった温水あるいは水を貯水する貯水手段と、温水を貯水手段間で循環させるための循環水路が必要であり、サウナ運転停止後に、各貯水手段に貯水されたの余剰水を乾燥させるための蒸発手段、殺菌手段が構成上必要となり、製品の構造が複雑で大型化するという課題があった。
【0006】
本発明は上記課題を解決するもので、家庭用浴室に設置され、温水または、水をファンあるいはファン周辺の内壁に衝突させ、衝撃によりミスト化された蒸気を供給する排水レス水破砕式ミストサウナ装置において、ミスト化されずに風路内に余剰水として滞留する温水あるいは水を低減し、余剰水を循環使用する貯水手段、殺菌手段を必要としない排水レス水破砕式ミストサウナ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のサウナ装置は、上記目的を達成するために、温水あるいは水を風路の内壁に衝突させ、衝撃により微細化された蒸気を供給する水破砕式ミストサウナ装置において、余剰水として微細化されずに風路内に滞留した温水あるいは水の量を調整することを特徴としたものである。
【0008】
この手段により、余剰水として微細化されずに風路内に滞留した温水あるいは水を蒸発、殺菌する必要がないサウナ装置が得られる。
【0009】
また、他の手段は、風路の後方に、風路の後方に風路の内壁に向かって温水あるいは水を吹出す吹出ノズルを風路の後方に備え、この吹出ノズルから吹出す温水あるいは水の吹出粒径を10μm以下とすることでクリアなサウナ空間にすることを特徴としたものである。
【0010】
この手段により、微細化されずに風路内に滞留する温水あるいは水の発生を抑制できるサウナ装置が得られる。
【0011】
また、他の手段は、吹出ノズルから吹出した温水あるいは水の風路内壁への衝突微細化を促進する吹出ノズルの取付角度を吹出ノズル下方面の風路内壁面に対して60度から120度の範囲としたことを特徴としたものである。
【0012】
この手段により、微細化されずに風路内に滞留する温水あるいは水の発生を抑制できるサウナ装置が得られる。
【0013】
また、他の手段は、吹出ノズルから吹出す温水あるいは水の吹出粒径の微細化を促進する加圧ポンプにより圧力を通常の市水圧力より上昇させることを特徴としたものである。
【0014】
この手段により、吹出ノズルから吹出す温水あるいは水の圧力を上昇させるため、吹出粒径を確実に10μm以下とすることができるサウナ装置が得られる。
【0015】
また、他の手段は、制御手段により加圧ポンプから吹出ノズルへの経路に備えた弁を開閉して温水あるいは水を間欠吹出しするようにしたことを特徴としたものである。
【0016】
この手段により、風路内に滞留する温水あるいは水の発生を抑制できるサウナ装置が得られる。
【0017】
また、他の手段は、吹出ノズルの吹出しの循環風路の中央部に吹出ノズルから吹出した温水あるいは水を衝突させ微細化する波状の水破砕壁を設けたことを特徴としたものである。
【0018】
この手段により、吹出しズルから吹出した温水あるいは水の微細化を促進し、余剰水の発生を低減することができるサウナ装置が得られる。
【0019】
また、他の手段は、水透過フィルターを備え、ミスト化されずに余剰水として風路内に滞留した温水あるいは水を回収することを特徴としたものである。
【0020】
この手段により、温水あるいは水がミスト化されずに余剰水として風路内に滞留しても貯水部を設けずに余剰水を回収することができるサウナ装置が得られる。
【0021】
また、他の手段は、水透過フィルターは循環風路の後方である、浴室内空気の吸込口と循環送風手段の後段に配置したことを特徴としたものである。
【0022】
この手段により、ミスト化されずに余剰水として風路内に滞留した温水あるいは水を吸収した水透過フィルターに循環送風手段から送風された風を当てることで加湿空気として供給できるサウナ装置が得られる。
【0023】
また、他の手段は、サウナ運転停止後に水透過フィルターに浸透した水分を乾燥させる乾燥機能を有したことを特徴としたものである。
【0024】
この手段により、ミスト化されずにまた、加湿空気として利用されずに余剰水として水透過フィルターに滞留した温水あるいは水を乾燥、蒸発することができ、殺菌手段を必要としないサウナ装置が得られる。
【0025】
また、他の手段は、水透過フィルターの乾燥度合いを検知する湿度検出手段を備えたことを備えたことを特徴としたものである。
【0026】
この手段により、水透過フィルターに含まれる余剰水の蒸発、水透過フィルターの乾燥を検知し、乾燥機能を停止することができるサウナ装置が得られる。
【0027】
また、他の手段は、水透過フィルターにより吸収しきれない余剰水を貯水するための貯水部を備えたことを特徴としたものである。
【0028】
この手段により、機器異常時等に想定以上の余剰水が発生した場合でも余剰水が浴室内に流出することを防止できるサウナ装置が得られる。
【0029】
また、他の手段は、貯水部に貯水された余剰水の貯水量を検出する貯水量検出手段を備え、機器のサウナ運転を停止できるようにしたことを特徴としたものである。
【0030】
この手段により、機器異常時等に想定以上の余剰水が発生し、貯水部から流出し余剰水が浴室内に流出前段階で機器のサウナ運転を停止することができるサウナ装置が得られる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、温水あるいは水を風路の内壁に衝突させ、衝撃により微細化された蒸気を供給する水破砕式ミストサウナ装置において、余剰水として微細化されずに風路内に滞留した温水あるいは水の量を調整し、余剰水として微細化されずに風路内に滞留した温水あるいは水を蒸発、殺菌する必要がないサウナ装置を提供できる。
【0032】
また、風路の後方に風路の内壁に向かって温水あるいは水を吹出す吹出ノズルを風路の後方に備え、この吹出ノズルから吹出す温水あるいは水の吹出粒径を10μm以下とし、微細化されずに風路内に滞留する温水あるいは水の発生を抑制できるサウナ装置を提供できる。
【0033】
また、吹出ノズルから吹出した温水あるいは水の風路内壁への衝突微細化を促進する吹出ノズルの取付角度を吹出ノズル下方面の風路内壁面に対して60度から120度の範囲としたことで、微細化されずに風路内に滞留する温水あるいは水の発生を抑制できるサウナ装置を提供できる。
【0034】
また、吹出ノズルから吹出す温水あるいは水の吹出粒径の微細化を促進する加圧ポンプにより圧力を通常の市水圧力より上昇させるため、吹出粒径を確実に10μm以下とすることができるサウナ装置を提供できる。
【0035】
また、制御手段により加圧ポンプから吹出ノズルへの経路に備えた弁を開閉して温水あるいは水を間欠吹出しするようにしたことで、風路内に滞留する温水あるいは水の発生を抑制できるサウナ装置を提供できる。
【0036】
また、吹出ノズルの吹出し方向の循環風路の中央部に吹出ノズルから吹出した温水あるいは水を衝突させ微細化する波状の水破砕壁を設けたことで、吹出ノズルから吹出した温水あるいは水の微細化を促進し、余剰水の発生を低減することができるサウナ装置を提供できる。
【0037】
また、水透過フィルターを備え、ミスト化されずに余剰水として風路内に滞留した温水あるいは水を回収することで、温水あるいは水がミスト化されずに余剰水として風路内に滞留しても余剰水を循環する貯水手段を設けずに余剰水を回収することができるサウナ装置を提供できる。
【0038】
また、水透過フィルターは循環風路の後方である、浴室内空気の吸込口と循環送風手段の後段に配置したことで、ミスト化されずに余剰水として風路内に滞留した温水あるいは水を吸収した水透過フィルターに循環送風手段から送風された風を当てることで加湿空気として供給できるサウナ装置を提供できる。
【0039】
また、サウナ運転停止後に水透過フィルターに浸透した水分を乾燥させる乾燥機能を有したことにより、ミスト化されずにまた、加湿空気として利用されずに余剰水として水透過フィルターに滞留した温水あるいは水を乾燥、蒸発することができ、殺菌手段を必要としないサウナ装置を提供できる。
【0040】
また、水透過フィルターの乾燥度合いを検知する湿度検出手段を備えたことにより、水透過フィルターに含まれる余剰水の蒸発、水透過フィルターの乾燥を検知し、乾燥機能を停止することができるサウナ装置を提供できる。
【0041】
また、水透過フィルターにより吸収しきれない余剰水を貯水するための貯水部を備えたことにより、機器異常時等に想定以上の余剰水が発生した場合でも余剰水が浴室内に流出することを防止できるサウナ装置を提供できる。
【0042】
また、貯水部に貯水された余剰水の貯水量を検出する貯水量検出手段を備え、機器のサウナ運転を停止できるようにしたことにより、機器異常時等に想定以上の余剰水が発生し貯水部から流出し、余剰水が浴室内に流出前段階で機器のサウナ運転を停止することができるサウナ装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
本発明の請求項1記載の発明は、温水あるいは水を風路の内壁に衝突させ、衝撃により微細化された蒸気を供給する水破砕式ミストサウナ装置において、余剰水として微細化されずに風路内に滞留した温水あるいは水の量を調整することを特徴としたものであり、余剰水として微細化されずに風路内に滞留した温水あるいは水を低減できるという作用を有する。
【0044】
また、請求項2記載の発明は、風路の後方に風路の内壁に向かって温水あるいは水を吹出す吹出ノズルを風路の後方に備え、この吹出ノズルから吹出す温水あるいは水の吹出粒径を10μm以下とすることでクリアなサウナ空間にすることを特徴風路としたものであり、微細化されずに風路内に滞留する温水あるいは水の発生を抑制できるという作用を有する。
【0045】
また、請求項3記載の発明は、吹出ノズルから吹出した温水あるいは水の風路内壁への衝突微細化を促進する吹出ノズルの取付角度を吹出ノズル下方面の風路内壁面に対して60度から120度の範囲としたことをとしたものであり、微細化されずに風路内に滞留する温水あるいは水の発生を抑制できるという作用を有する。
【0046】
また、請求項4記載の発明は、吹出ノズルから吹出す温水あるいは水の吹出粒径の微細化を促進する加圧ポンプにより圧力を通常の市水圧力より上昇させることを特徴としたものであり、吹出ノズルから吹出す温水あるいは水の圧力を上昇させるため、吹出粒径を確実に10μm以下とすることができるという作用を有する。
【0047】
また、請求項5記載の発明は、制御手段により加圧ポンプから吹出ノズルへの経路に備えた弁を開閉して温水あるいは水を間欠吹出しするようにしたものであり、風路内に滞留する温水あるいは水の発生を抑制できるとうい作用を有する。
【0048】
また、請求項6記載の発明は、吹出ノズルの吹出し方向の循環風路の中央部に吹出ノズルから吹出した温水あるいは水を衝突させ微細化する波状の水破砕壁を設けたものであり、吹出ノズルから吹出した温水あるいは水の微細化を促進し、余剰水の発生を低減することができるとうい作用を有する。
【0049】
また、請求項7記載の発明は、水透過フィルターを備え、ミスト化されずに余剰水として風路内に滞留した温水あるいは水を回収することを特徴としたものであり、温水あるいは水がミスト化されずに余剰水として風路内に滞留しても余剰水を循環する貯水手段を設けずに余剰水を回収することができるという作用を有する。
【0050】
また、請求項8記載の発明は、水透過フィルターは循環風路の後方である、浴室内空気の吸込口と循環送風手段の後段に配置したことを特徴としたものであり、ミスト化されずに余剰水として風路内に滞留した温水あるいは水を吸収した水透過フィルターに循環送風手段から送風された風を当てることで加湿空気として供給できるとうい作用を有する。
【0051】
また、請求項9記載の発明は、サウナ運転停止後に水透過フィルターに浸透した水分を乾燥させる乾燥機能を有したことを特徴としたものであり、加湿空気として利用されずに余剰水として水透過フィルターに滞留した温水あるいは水を乾燥、蒸発することができるという作用を有する。
【0052】
また、請求項10記載の発明は、水透過フィルターの乾燥度合いを検知する湿度検出手段を備えたことをとしたものであり、水透過フィルターに含まれる余剰水の蒸発、水透過フィルターの乾燥を検知し、乾燥機能を停止することができるという作用を有する。
【0053】
また、請求項11記載の発明は、水透過フィルターにより吸収しきれない余剰水を貯水するための貯水部を備えたことを特徴としたものであり、機器異常時等に想定以上の余剰水が発生した場合でも余剰水が浴室内に流出することを防止できるとうい作用を有する。
【0054】
また、請求項12記載の発明は、貯水部に貯水された余剰水の貯水量を検出する貯水量検出手段を備え、機器のサウナ運転を停止できるようにしたことを特徴としたものであり、機器異常時に等想定以上の余剰水が発生し貯水部から流出し、余剰水が浴室内に流出前段階で機器のサウナ運転を停止することができるとうい作用を有する。
【0055】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0056】
(実施の形態1)
図1〜図3に示すように、本発明の実施の形態のサウナ装置は、サウナ装置本体1内に浴室内の空気を循環させる吸込口2と吹出口3を備えた循環風路4と、この循環風路4に吸込口2から吸込まれた空気を加熱する加熱手段5と循環送風手段6が備えられている。また、加熱手段5と循環送風手段6の後方である風下側には、加圧ポンプ7と弁8を経由し、市水を吹出す吹出口3を循環風路4に向け、循環風路4の内壁下面に対して60度から120度の範囲で配置された吹出ノズル9が循環風路4内の上に備えている。そして、吹出ノズル9の吹出し方向の循環風路4の中央部に水の破砕を促進するために円弧を描く波状とした水破砕壁10とその下方に備えた破砕されずに残る余剰水を貯める貯水部11が備えられている。この貯水部11には、貯水された余剰水を吸収する不織布で構成された水透過フィルター12が貯水部11に入り込む形で配置されており、貯水部11には貯水量を検出する貯水量検出手段13が備えられ、水透過フィルター12には、水透過フィルター12の湿度情報を検出する湿度検出手段14が備えられている。また、水透過フィルター12は循環風路4の後方である、浴室内空気の吸込口2と循環送風手段6の後段に配置する。そして、貯水量検出手段13、湿度検出手段14からの情報が入力され、加熱手段5と循環送風手段6、加圧ポンプ7、弁8の制御と、サウナ装置本体1の運転操作を行う遠隔操作手段15の情報が入力される制御手段16で構成される。
【0057】
加熱手段5は浴室内を循環する空気を加熱できればよく、例えば電気を利用して発熱するPCTヒーターやハロゲンヒーター、温水を利用した温水コイルがある。
【0058】
上記構成により、遠隔操作手段15よりサウナ運転を行う操作が実施されると、制御手段16はその情報を認識し、加熱手段5の加熱と、循環送風手段6の運転が開始し、市水は加圧ポンプ7により加圧され、弁8を開放するように信号を出力し、循環風路4内に吹出ノズル9から微細化された市水が噴霧され、加圧ポンプ7による加圧と循環風路4の内壁下面に対して60度から120度の範囲で噴霧することでエネルギーを得た市水は水破砕壁10に衝突することで衝突エネルギーに変わり更に微細化が促進されることになる。この時常時、弁8を開放すると必要以上の市水が循環風路4内に噴霧されることになり、余剰水が発生するため、弁8には制御手段16より開閉動作信号が送られ、開閉を繰り返すように動作し、(例えば1間隔で開閉)余剰水の発生を抑制しながら、浴室内をサウナ空間にすることになる。また、水破砕壁10に衝突しても微細化されなかったわずかな余浄水は貯水部11に流れ込み、水透過フィルター12に吸収され、循環送風手段6の送風にて蒸発されることになる。前記動作にて余剰水は蒸発されることになるが、蒸発されずに余剰水の貯水部11に蓄積されると貯水を検出する貯水量検出手段13により貯水が検出され、その情報が制御手段16に伝達され、制御手段16が弁8の開閉間隔を可変するように弁8に信号を伝達する。(例えば、弁8の開時間よりも閉時間を長くする)さらに、弁8の開閉間隔を可変しても貯水量検出手段13により貯水が検出される場合は、制御手段16による弁8を閉とし、貯水量検出手段13の貯水検出がなくなるまで弁8を開としない制御を行うことになる。また、遠隔操作手段15によりサウナ運転が停止されると制御手段16により加圧ポンプ7には運転を停止、弁8は閉とする信号伝達され市水の循環風路4内への吹出しを停止し、湿度検出手段14の湿度情報をもとに水透過フィルター12の乾燥を行うために制御手段16により、貯水部11より水透過フィルター12に吸収された余剰水が蒸発するまで加熱手段5と循環送風手段6の運転が行われることになる。
【0059】
なお、本実施例では水破砕壁10は円弧状としているが、鋭角に構成しても破砕が促進できれば同様な効果が得られる。
【0060】
浴室内の空気を外部へ排気する構成であっても本発明には影響はない。
【0061】
市水は加熱せずに市水温のまま循環風路4内に吹出しているが、加熱し、温水としても同様な効果が得られる。
【0062】
加熱手段5は、循環送風手段6の前段としたが、循環送風手段の後段でも浴室内の空気を加熱できれば同様な効果が得られる。
【0063】
水透過フィルター12は不織布で構成したが、表面張力により水を吸収し、循環送風手段6による循環送風が透過できれば化学繊維を用いたものでも同様な効果が得られる。
【0064】
遠隔操作手段15は制御手段16と接続したが、赤外線通信や、電波通信を利用したものでもサウナ装置本体1の運転操作が行えれば同様な効果が得られる。
【0065】
サウナ運転時に加熱手段5で浴室内を循環する空気を加熱したが、加熱せずに運転を行う低温サウナ運転も同様な効果が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0066】
乾燥度合いの確認が必要な、衣類乾燥機の乾燥手段としての利用も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施の形態の排水レス水破砕式ミストサウナ装置の構成を示す構成図
【図2】同上排水レス水破砕式ミストサウナ装置の構成を示す構成図
【図3】同上排水レス水破砕式ミストサウナ装置の吹出ノズル取付角度を示す構成図
【図4】従来例の排水レス水破砕式ミストサウナ装置の構成を示す構成図
【符号の説明】
【0068】
1 サウナ装置本体
2 吸込口
3 吹出口
4 循環風路
5 加熱手段
6 循環送風手段
7 加圧ポンプ
8 弁
9 吹出ノズル
10 水破砕壁
11 貯水部
12 水透過フィルター
13 貯水量検出手段
14 湿度検出手段
15 遠隔操作手段
16 制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
温水あるいは水を風路の内壁に衝突させ、衝撃により微細化された蒸気を供給する水破砕式ミストサウナ装置において、余剰水として微細化されずに風路内に滞留した温水あるいは水の量を調整することを特徴とするサウナ装置。
【請求項2】
風路の後方に風路の内壁に向かって温水あるいは水を吹出す吹出ノズルを風路の後方に備え、この吹出ノズルから吹出す温水あるいは水の吹出粒径を10μm以下とすることでクリアなサウナ空間にすることを特徴とする請求項1記載のサウナ装置。
【請求項3】
吹出ノズルから吹出した温水あるいは水の風路内壁への衝突微細化を促進する吹出ノズルの取付角度を吹出ノズル下方面の風路内壁面に対して60度から120度の範囲としたことを特徴とする請求項1記載のサウナ装置。
【請求項4】
吹出ノズルから吹出す温水あるいは水の吹出粒径の微細化を促進する加圧ポンプにより圧力を通常の市水圧力より上昇させることを特徴とする請求項1記載のサウナ装置。
【請求項5】
制御手段により加圧ポンプから吹出ノズルへの経路に備えた弁を開閉して温水あるいは水を間欠吹出しするようにしたことを特徴とする請求項1記載のサウナ装置。
【請求項6】
吹出ノズルの吹出し方向の循環風路の中央部に吹出ノズルから吹出した温水あるいは水を衝突させ微細化する波状の水破砕壁を設けたことを特徴とする請求項1記載のサウナ装置。
【請求項7】
水透過フィルターを備え、ミスト化されずに余剰水として風路内に滞留した温水あるいは水を回収することを特徴とする請求項1記載のサウナ装置。
【請求項8】
水透過フィルターは循環風路の後方である、浴室内空気の吸込口と循環送風手段の後段に配置したことを特徴とする請求項1記載のサウナ装置。
【請求項9】
サウナ運転停止後に水透過フィルターに浸透した水分を乾燥させる乾燥機能を有したことを特徴とする請求項1記載のサウナ装置。
【請求項10】
水透過フィルターの乾燥度合いを検知する湿度検出手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のサウナ装置。
【請求項11】
水透過フィルターにより吸収しきれない余剰水を貯水するための貯水部を備えたことを特徴とする請求項1記載のサウナ装置。
【請求項12】
貯水部に貯水された余剰水の貯水量を検出する貯水量検出手段を備え、機器のサウナ運転を停止できるようにしたことを特徴とする請求項1記載のサウナ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−184058(P2010−184058A)
【公開日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−30783(P2009−30783)
【出願日】平成21年2月13日(2009.2.13)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】