説明

排水管の漏洩試験用閉塞具

【課題】端末機器の取付後の狭い挿入口であっても容易に閉塞具を挿入して満空式の漏洩試験を実施可能とした排水管の漏洩試験用閉塞具を提供すること。
【解決手段】全体がゴム等の弾性材料によって膨張収縮可能な中空筒袋状に形成され、収縮状態で全体が扁平に折り畳まれていると共に、先端2a側が閉成され、後端2b側に空気の出入口2iが設けられている内袋2と、全体がゴム等の弾性材料によって膨張収縮可能な袋状に形成されていると共に、先端3aが扁平に閉成され、内部に前記内袋2を非拘束状態で収納して該内袋2の外側を被覆する大きさとされ、前記内袋2と共に排水管6の漏洩試験箇所7に挿入可能とされた外袋3と、前記内袋2の空気の出入口2iに先端が接続され、後端が加圧空気供給源5に接続可能とされた可撓管4とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マンション等の集合住宅又は事務所ビルなどの多層階からなる建築物の施工中又は施工後に実施される排水管の漏洩試験用閉塞具の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、集合住宅などの多層階からなる建築物の排水システムは、最上階から最下階まで共用の排水管となる縦管が配設され、各階毎の戸別排水管となる横分岐管が集合管を介して共用の排水管である縦管に接続されている。
集合管は、各階の床スラブを貫通して各階毎に設置され、床スラブから下方に突出した下端側を下階の縦管の上端に接続され、床スラブから上方に突出した上端側を上階の縦管の下端に接続されている。そのため、縦管は、各階毎に分割された形態で縦方向に接続配設されている。また、横分岐管は、集合管に複数戸数分が分岐接続されており、各横分岐管は、各戸において、トイレ、台所、洗面所、風呂等の枝管に分岐されている。
【0003】
これらの縦管と集合管との接続部及び集合管と横分岐管との接続部を含む排水管の管路の漏洩試験は、排水管の配管工事と並行して各階毎に下から順番に実施され、漏洩箇所が発見されれば、その箇所の補修や再施工を行い、再度、漏洩試験を実施し、漏洩箇所がない状態を確認して配管工事が終了する。
従来、排水管の漏洩試験には、試験対象箇所に水を満水状態に充填して行われる満水試験方式と、前記水の代わりに加圧空気を充填する満空試験方式(例えば、特許文献1参照)とがある。
【0004】
この漏洩試験の実施は、各階の横分岐管の端末に便器やシンク、浴槽等の端末機器を取り付ける前の時点で行われる場合と、取付後の時点で行われる場合とがある。
前記端末機器の取付前の時点では、各階の横分岐管の端末は、横分岐管の端末として円形の開口端とされているため、漏洩試験の実施時には、例えば、市販のプラグ等の適宜の閉塞具を使用して閉塞することができるが、端末機器の取付後の時点で漏洩試験を実施する場合では、種々の制約があって、市販のプラグ等の閉塞具を使用することができない場合がある。
【0005】
例えば、ユニットバスの場合、浴槽底部に形成された排水口と浴室(洗い場)の床面に形成された排水口とが封水式の排水トラップを備えた共通の排水経路にまとめられてユニットバスの一部として底部に一体的に形成されており、該共通の排水経路の出口を横分岐管の1つの端末に接続するように構成されている(例えば、特許文献2参照)。
上記ユニットバスの排水経路は、ユニットバスの製造メーカーが漏洩試験済みで納入されているので、建築現場で行う漏洩試験は、共通の排水経路の出口より下流側の横分岐管から集合管及び縦管に至る範囲の排水管について行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−281088号公報
【特許文献2】特開2010−59654号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、ユニットバスにおける封水式の排水トラップは、浴室(洗い場)の排水口から垂下する内筒と、底部から立ち上がる外筒とを備えており、内筒の上部開口部は、目皿付き蓋で閉じられているので、これを取り外すことができるが、内筒と外筒とは取り外すことができず、これら内外筒の狭い迷路状の隙間を通して閉塞具を挿入する必要があるため、市販の閉塞具では使用することができず、満空式の漏洩試験が実施できないという問題点があった。
【0008】
そのため、ユニットバスの浴槽や浴室(洗い場)のように封水式の排水トラップを含む排水管の漏洩試験を実施する場合には、漏洩試験対象箇所に水を充填し、所定時間(例えば、半日〜1日)の間の水位の変化の有無により漏洩の有無を判断する満水方式の漏洩試験を適用するしかなかったが、これであると、作業時間が長く掛かる上、マンション等の各戸毎に、大量の水を準備し、試験後、排水しなければならず、能率が悪い上、作業者の労力負担が大きくなると共に、コストも多く掛かるという問題点があった。
【0009】
本発明は、従来の排水管の漏洩試験用閉塞具の上記問題点に鑑みて開発されたもので、その目的とするところは、端末機器の取付後の狭い挿入口であっても容易に閉塞具を挿入して満空式の漏洩試験を実施可能とした排水管の漏洩試験用閉塞具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するために本発明は、全体がゴム等の弾性材料によって膨張収縮可能な中空筒袋状に形成され、収縮状態で全体が扁平に折り畳まれていると共に、先端側及び後端側が閉成され、かつ、後端側に空気の出入口が設けられている内袋と、全体がゴム等の弾性材料によって膨張収縮可能な袋状に形成されていると共に、先端が扁平に閉成され、内部に前記内袋を非拘束状態で収納して該内袋の外側を被覆する大きさとされ、前記内袋と共に排水管の漏洩試験箇所に挿入可能とされた外袋と、前記内袋の空気の出入口に先端が接続され、後端が加圧空気供給源に接続可能とされた可撓管とを備えていることを特徴としている。
【0011】
この構成によれば、閉塞具がゴム等の弾性材料からなる膨張収縮可能な内袋と外袋とで柔軟に変形させ得るように構成されており、しかも、内袋が収縮状態で扁平に折り畳まれ、この内袋を収納する外袋の先端も扁平に閉成されているため、閉塞具全体を端末機器の取付後の狭い挿入口、例えば、ユニットバスの封水式の排水トラップのような迷路状の狭い挿入口であっても、内袋を収縮させて扁平にした状態で閉塞具を排水管の所定箇所まで容易に挿入することができ、挿入後、加圧空気供給源から可撓管を通して内袋内に加圧空気を供給して内袋を膨張させ、排水管の内壁面に密着させて排水管を閉塞させることができる。
【0012】
この場合、内袋は全体が扁平に折り畳み可能とするために折り目が形成されており、この折り目の存在によって、加圧空気の供給後の膨張状態の外周面の形状が真円とならず、多角形状の円のような凹凸面形状になり、閉塞具としての排水管内の気密閉塞性が低下するが、外袋にはこのような折り目がなく、自己弾性変形能によって内袋の外周面の凹凸面形状を補整して、丁度、パッキング材のような役目を果たしながら排水管の内面に密着し、閉塞具としての排水管内の気密閉塞性を確保させることができるようになる。その結果、端末機器の取付後の排水管に対しても、満空式の漏洩試験を実施することができ、作業者の労力軽減、作業時間の短縮、経費削減が図れる。
【0013】
また、外袋は、外力等による損傷から内袋を保護し、万一、内袋に穴あき等の損傷が発生しても、外袋である程度まで加圧空気の漏れだしを防止させることができ、閉塞具の耐久性を向上させることができる。
前記内袋と外袋との中間に、ゴム等の弾性材料からなる中間筒体を介在させてあることが望ましい。この構成によれば、内袋の膨張時の外周面の凹凸面形状の補整及び補強を、外袋と中間筒体とで2重に行わせることができ、排水管内の気密閉塞性を一層向上させることができる。
【0014】
前記中間筒体は、前記外袋の内面に一体的に形成してあってもよい。この構成によれば、閉塞具の製作コスト削減が図れる。
前記外袋は、その後端が扁平に閉成されていることが望ましい。この構成によれば、漏洩試験の終了後に、閉塞具を排水管から抜き出すとき、端末機器の狭い挿入口から容易に抜き出すことができる。
【0015】
前記可撓管の後端には、開閉弁のみが接続され、または、圧力計と開閉弁とが接続されており、この開閉弁を介して加圧空気供給源に接続可能とされていることが望ましい。この構成によれば、漏洩試験の実施時、可撓管に接続した開閉弁を開いて内袋内に加圧空気を供給して膨張させ、この状態を開閉弁の閉塞で保持させておくことができ、その間、可撓管の後端を加圧空気供給源から切り離すことができ、そして、試験後には、開閉弁を開いて内袋内の加圧空気を排除させることができる。その際、圧力計を可撓管に接続しておけば、内袋内に供給した加圧空気の圧力を具体的な数値で確認し、計測記録することができ、また、試験中の内袋内の圧力変化(洩れ)をも検出することができ、閉塞具に対する信頼性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、端末機器の取付後の狭い挿入口であっても容易に閉塞具を挿入して満空式の漏洩試験を実施可能とした排水管の漏洩試験用閉塞具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る閉塞具の実施形態の全体の概略縦断側面図である。
【図2】図1の閉塞具の概略縦断正面図である。
【図3】図1の閉塞具の適用例を示す排水管の漏洩試験現場の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る閉塞具の実施形態を図面を参照して説明する。
本発明に係る閉塞具1は、図1に示すように、内袋2と、外袋3と、可撓管4とを備えている。
内袋2は、全体がゴム等の弾性材料によって膨張収縮可能な中空筒袋状に形成され、先端2a側及び後端2b側が閉成され、この先端2a側から後端2b側までに亘って形成された複数の折り目2c〜2h(図2参照)によって収縮状態で全体が扁平に折り畳まれていると共に、後端2b側に小径管状の空気の出入口2iが設けられている。この出入口2iには、可撓管4の先端が接続されており、この可撓管4の後端は、加圧空気供給源5に接続可能とされている。
【0019】
外袋3は、全体がゴム等の弾性材料によって膨張収縮可能な袋状に形成されていると共に、先端3a及び後端3bが扁平に閉成され、内部に内袋2を非拘束状態(接合部を持たず、相互に自由に膨張収縮できる状態)で収納して該内袋2の外側を被覆する大きさとされ、前記内袋2と共に排水管6の漏洩試験箇所7(図3参照)に挿入可能とされている。特に、外袋3の先端3aは、尖った剣先状で周囲を扁平に閉成されており、狭い迷路状の隙間にも扁平で剣先状とした先端3aにより容易に挿入でき、かつ、ゴム等の弾性材料からなる柔軟性によって、迷路状の隙間をも容易に通過させ得るように構成されている。
【0020】
内袋2は、適用する排水管6の内径に応じて長さや外径、厚みなどが適宜に設定されるものであって、例えば、内径80mmの排水管の場合では、長さ80〜100mm、膨張時外径85〜90mm、厚み0.5〜1.0mm程度とされ、外袋3もこれに対応した長さや外径とされ、厚みは同程度とされる。
内袋2と外袋3との中間には、図1、図2に示すように、ゴム等の弾性材料からなる中間筒体8を介在させることが好ましい。この中間筒体8は、図1、図2に示す実施形態では、内袋2及び外袋3から分離して別体とした場合を例示しているが、これに制約されず、前記外袋3の内面に厚肉部として一体的に形成してもよい。また、この中間筒体8は、長手方向の中央部付近に帯状に設けた場合を例示しているが、これに制約されず、長手方向全長に亘って設けてもよい。
【0021】
また、可撓管4の後端には、図1に示すように、開閉弁9と圧力計10とを、内袋2に対して、開閉弁9が圧力計10よりも外側となるように直列的に接続し、この開閉弁9を介して加圧空気供給源5に接続可能としておくのが好ましい。なお、圧力計10を省略し、開閉弁9だけを可撓管4の後端に接続しておいてもよい。
図3は、本発明に係る閉塞具1を排水管の漏洩試験現場に適用した説明図であって、同図において、本発明に係る閉塞具1は、ユニットバス11の封水式の排水トラップ12の出口13に接続された排水管6に挿入した状態を示している。
【0022】
ユニットバス11は、浴槽14と、浴室(洗い場)15とが一体的に形成されており、浴槽14の底部に形成された排水口16と浴室(洗い場)15の床面17に形成された排水口18とが封水式の排水トラップ12を備えた共通の排水経路19にまとめられてユニットバス11の一部として底部に一体的に形成されており、該共通の排水経路19の出口13に排水管6が接続されている。この排水管6は、集合管20に接続されており、この集合管20は、縦管21に接続され、この縦管21は、下水管(図示省略)に接続されるものである。
【0023】
集合管20は、マンション等の多層階建築物の各階の床スラブ22に貫通状態で取り付けられており、上下に縦管21が接続可能とされている。
集合管20には、各階毎に多数の排水管6が横方向に分岐接続されている。各排水管6は、各戸のトイレ、台所、浴室、洗面所等に導かれている。要するに、各戸の排水は、各階毎に集合管20に集められ、ここから縦管21を経由して下水管(図示省略)に排出されるのである。
【0024】
排水管6の漏洩試験は、次のように実施される。先ず、集合管20の上端開口部から縦管21内にバルーン形式の閉塞プラグ23を可撓管24を介して垂下挿入し、集合管20の上端開口部に環状パッキング25を介して蓋部材26を載置し、周囲のフランジ部をボルトナット(図示省略)で締結して、集合管20の上端開口部を気密に閉塞し、バルーン形式の閉塞プラグ23内に加圧空気供給源5から可撓管24を経由して加圧空気を供給し、膨張させて集合管20の下方を縦管21内で閉塞する。そして、集合管20に分岐接続されているトイレ、台所、浴室、洗面所等の各排水管6の端末を閉塞する。この閉塞には、本発明の閉塞具1、または、前記バルーン形式の閉塞プラグ23を挿入して閉塞するのである。
【0025】
ユニットバス11の場合、排水トラップ12は、図3に示すように、浴室(洗い場)15の排水口18から垂下支持された内筒12aと、この内筒12aを取り巻くように底部から立ち上げられた外筒12bとを備えており、本発明の閉塞具1を挿入する場合、内筒12aと外筒12bとの隙間を通して出口13側へ押し込む。この場合、可撓管4を経由して出口13から排水管6内に押し込む。なお、内筒12aが外せる場合は、本発明の閉塞具1を簡単に挿入することができるが、外せない場合は、上記の要領で挿入する。そして、本発明の閉塞具1の挿入後、加圧空気供給源5から可撓管4を経由して閉塞具1の内袋2内に加圧空気を供給し、膨張させ、中間筒体8及び外袋3を膨張させて外袋3の外周面を排水管6の内壁面に密着させ、排水管6の端末側を気密に閉塞させる。このとき、可撓管4の後端に圧力計10を設けておくと、加圧空気供給源5からの供給圧力が所定圧力(例えば、35kPa)になったことを確認し、記録することができると共に、内袋2自体の破損による洩れの発生、閉塞機能の低下を検出させることができ、また、開閉弁9を設けておくと、加圧空気の供給後、該開閉弁9を閉鎖して、加圧空気供給源5から切り離すことができる。
【0026】
このようにして、集合管20に分岐接続されているすべての排水管6の端末を閉塞し終わると、この集合管20内に蓋部材26に設けた空気供給管27から加圧空気を供給する。この空気供給管27には、圧力計28と開閉弁29とが接続してあり、加圧空気供給源5から加圧空気を供給するとき、開閉弁29を開き、集合管20内に加圧空気を供給させ、その際、圧力計28によって集合管20内に供給した加圧空気の圧力を確認し、計測記録させることができ、加圧空気の供給後、該開閉弁29を閉鎖して、加圧空気供給源5から切り離される。集合管20内への加圧空気の供給圧力は、所定圧力(例えば、35kPa)となるように圧力計28で確認することができる。この状態で所定時間(例えば、10〜30分)の間、保持し、その間に漏洩の有無を調べる。漏洩があれば、圧力計28の数値が低下していることになるので判断でき、数値に変化がなければ、漏洩なしとなる。漏洩がある場合、加圧空気が吹き出しているか、洩れだしている箇所があるため、この箇所を発見して補修することになる。漏洩箇所の発見には、石けん液を塗布したり、加圧空気中に臭気ガスや煙を混入しておく等の方法が採用される。
【0027】
なお、蓋部材26には、もう一つの空気供給管30が設けられており、これにも圧力計31と開閉弁32が取り付けられている。この空気供給管30にはバルーン形式の閉塞プラグ23が可撓管24を介して接続されており、この空気供給管30を通して加圧空気供給源5から閉塞プラグ23内に加圧空気が供給される。この場合においても、圧力計31は、閉塞プラグ23内に供給された圧力を確認し、計測記録することができ、かつ、閉塞プラグ23自体の損傷による洩れを検出させることができる。また、開閉弁32は、閉塞プラグ23と加圧空気供給源5との切り離しを可能とする。
【0028】
本発明装置の実施形態は、以上であるが、本発明は、この実施形態にのみ制約されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で自由に変更して実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明の装置は、多層階の建築物の排水管の漏洩試験用閉塞具に適用できる他、戸建て住宅の排水管の漏洩試験用閉塞具にも適用することが可能であり、また、クーラーやエアコンのドレン配管のように屈曲する配管類の漏洩試験用閉塞具にも適用可能である。
【符号の説明】
【0030】
1 閉塞具
2 内袋
3 外袋
4 可撓管
5 加圧空気供給源
6 排水管
7 漏洩試験箇所
8 中間筒体
9 開閉弁
10 圧力計
11 ユニットバス
12 排水トラップ
13 出口
14 浴槽
15 浴室(洗い場)
16 排水口
17 床面
18 排水口
19 共通の排水経路
20 集合管
21 縦管
22 床スラブ
23 バルーン形式の閉塞プラグ
24 可撓管
25 環状パッキング
26 蓋部材
27 空気供給管
28 圧力計
29 開閉弁
30 空気供給管
31 圧力計
32 開閉弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
全体がゴム等の弾性材料によって膨張収縮可能な中空筒袋状に形成され、収縮状態で全体が扁平に折り畳まれていると共に、先端(2a)側が閉成され、後端(2b)側に空気の出入口(2i)が設けられている内袋(2)と、全体がゴム等の弾性材料によって膨張収縮可能な袋状に形成されていると共に、先端(3a)が扁平に閉成され、内部に前記内袋(2)を非拘束状態で収納して該内袋(2)の外側を被覆する大きさとされ、前記内袋(2)と共に排水管(6)の漏洩試験箇所(7)に挿入可能とされた外袋(3)と、前記内袋(2)の空気の出入口(2i)に先端が接続され、後端が加圧空気供給源(5)に接続可能とされた可撓管(4)とを備えていることを特徴とする排水管の漏洩試験用閉塞具。
【請求項2】
前記内袋(2)と外袋(3)との中間に、ゴム等の弾性材料からなる中間筒体(8)が介在させてあることを特徴とする請求項1に記載の排水管の漏洩試験用閉塞具。
【請求項3】
前記中間筒体(8)は、前記外袋(3)の内面に一体的に形成してあることを特徴とする請求項2に記載の排水管の漏洩試験用閉塞具。
【請求項4】
前記外袋(3)の後端(3b)が扁平に閉成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の排水管の漏洩試験用閉塞具。
【請求項5】
前記可撓管(4)の後端には、開閉弁(9)のみが接続され、または、圧力計(10)と開閉弁(9)とが接続されており、この開閉弁(9)を介して加圧空気供給源(5)に接続可能とされていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の排水管の漏洩試験用閉塞具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−31654(P2012−31654A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−172760(P2010−172760)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【特許番号】特許第4677052号(P4677052)
【特許公報発行日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(510191883)有限会社大和設備 (3)
【Fターム(参考)】