説明

排泄物処理装置

【課題】 排泄物受容器内を適切に消毒できる排泄物処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】排泄物受容器内に便を検出すると、水用電磁弁41が開状態となり、給水タンク30の水が排泄物受容器に流入する。また、所定のタイミングで、消毒液用電磁弁43が開状態になり、消毒液が排泄物受容器に流入する。また、洗浄が終了すると、エアー用電磁弁42が開状態になり、エアーが排泄物受容器に流入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排泄物の処理をするための介護用排泄物処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
介護施設等に於いては、ベッド等に横臥した被介護者の採尿を行い、糞尿を排出して洗浄するといった介護作業が介護作業者によって行われている。
介護作業者にとっては、洗浄するための温水、洗浄後の排水、排泄物の処理などが困難であり、介護作業者の作業を軽減したいといった要望がある。
このような要望に応えるために、排泄物を吸引してタンクに貯える介護用排泄物処理装置がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような介護用排泄物処理装置では、排泄物受容器から排泄物処理装置本体に排泄物を吸引した後に、消毒液による消毒を行うことが衛生上望ましい。従来では、排泄物処理装置本体の汚物タンクに汚物が流入される口周辺から汚物タンクまでの流路に消毒液タンクからの消毒液が流入する構成になっている。
そのため、排泄物受容器内の消毒を行うことができないという問題がある。
【0004】
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであって、排泄物受容器内を適切に消毒できる排泄物処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した従来技術の問題点を解決し、上述した目的を達成するために、本発明の排泄物処理装置は、被介護者の排泄物を処理するための排泄物処理装置であって、吸引器と、前記吸引器が発生する吸引力によって排泄物を排泄物受容器から吸引する吸引ホースが取り付けられる吸引用コネクタと、前記吸引用コネクタに取り付けられた前記吸引ホースを介して流入した排泄物を貯める排泄物タンクと、水を収容する水タンクと、前記排泄物受容器に向けて前記水タンクからの洗浄用の水を供給する水噴射口と、消毒液を収容する消毒液タンクと、前記水タンクと前記水噴射口との間に介在し、水用弁が設けられた第1の流路と、前記消毒液タンクと前記水噴射口との間に介在し、消毒液用弁が設けられた第2の流路と、前記吸引器が吸引したエアーを前記水噴射口に向けて流出し、エアー用弁が設けられた第3の流路と、前記水噴射口から前記排泄物受容器に向けて噴射する向きに噴射力を発生するポンプと、前記排泄物受容器に受容された便の種類を検出し、当該検出結果に基づいて、前記吸引器の駆動、前記ポンプの駆動、前記水用弁の開閉、前記消毒液用弁の開閉、前記エアー用弁の開閉を制御するコントローラとを有する。
【0006】
好適には、本発明の排泄物処理装置は、前記排泄物受容器に連結するエアー流出口と、前記吸引器が吸引したエアーを前記エアー流出口に常時流出させる第4の流路とをさらに有する。
【0007】
好適には、本発明の排泄物処理装置の前記コントローラは、前記排泄物受容器に便が存在することを検出すると、一定時間内に、前記水用弁の開閉動作を複数回行う。
【0008】
好適には、本発明の排泄物処理装置の前記コントローラは、前記水用弁の開閉動作後に、前記エアー用弁の開動作を行う。
【0009】
好適には、本発明の排泄物処理装置の前記コントローラは、前記排泄物受容器に大便が存在すると判断した場合に、小便が存在すると判断した場合に比べて、前記水用弁が開状態の時間を長くする。
【0010】
好適には、本発明の排泄物処理装置の前記コントローラは、複数段階で吸引処理の強度を設定可能であり、設定された吸引処理の強度が大きくなるに従って、同じ量の水を短時間で前記排泄物受容器に供給するように制御する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、排泄物受容器内を適切に消毒できる排泄物処理装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態に係る介護用排泄物処理装置を図面を参照しつつ説明する。
先ず、本実施形態の介護用排泄物処理装置の全体構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る介護用排泄物処理装置1の汚物吸引流路、水噴射流路に関する構成を説明するための図である。
図2は介護用排泄物処理装置1の外観斜視図、図3は介護用排泄物処理装置1の背面側の構成を説明するための図である。
【0013】
吸引口171が本発明の吸引コネクタの一例であり、汚物タンク10が本発明の排泄物タンクの一例であり、水噴射口177が本発明の水噴射口の一例であり、給水タンク30が本発明の水タンクの一例であり、消毒液タンク39が本発明の消毒液タンクの一例であり、水用電磁弁41が本発明の第1の流路の一例であり、流路135が本発明の第2の流路の一例であり、流路133が本発明の第3の流路の一例であり、流路134が本発明の第4の流路の一例である。
また、コントローラ70が本発明のコントローラの一例である。
【0014】
[吸引・水噴射関係の構成]
図1に示すように、介護用排泄物処理装置1は、例えば、汚物タンク10、セパレータ12、吸引器16、エアーフィルタ24、給水タンク30、水ポンプ32、消毒液タンク39、水用電磁弁41,エアー用電磁弁42,消毒液用電磁弁43を有する。
【0015】
汚物タンク10は、例えば、介護用排泄物処理装置1の背面側に位置し、ホースユニット8の端部に連通し、ホースユニット8を介して排泄物受容器200から吸引された汚物を収容する。
汚物タンク10には、セパレータ12が連結して設けられている。セパレータ12は、吸引器16からの吸引力により回転し、遠心力の原理で汚物を汚物タンク10に残して、空気のみをエアージャバラホース14を介して吸引器16に向けて流入させる。
【0016】
吸引器16は、汚物タンク10内の気圧よりも低い気圧(負圧)状態をつくり、汚物タンク10内の気圧との間の圧力差により、エアージャバラホース14を介して汚物タンク10から吸引器16に向けて吸引力を発生させる。
なお、吸引器16は、排泄物受容器200内の排泄物が検出された場合にコントローラ70からの制御によって駆動され、吸引力を発生する。このようにすることで、自らスイッチをオン/オフ操作できない被介護者用としても用いることができる。
【0017】
吸引器16で吸引された空気は、流路22を介して介してエアーフィルタ24に流入する。
吸引器16は、図示しない吸引側フィルタを介して外気を流入する。吸引器16の吸引力は複数段階、例えば、3段階に設定可能である。
エアーフィルタ24に流入した空気は、フィルタリングされた後に、流路26に流出される。
流路26は、排泄物受容器200側において、流路133と流路134とに分岐している。
【0018】
流路133には、エアー用電磁弁42が配設されている。流路133は、流路130、流路135および流路137と連結している。
流路130の一端は、給水タンク30に連結している。流路130には、水用電磁弁41が設けられている。また、流路130には、ヒータ33が設けられている。このように流路130にヒータ33を設けることで、流路133を介して排泄物受容器200に向けて流出される水のみを加熱でき、加熱効率を高め、省電力化を図ることができる。
流路137には、水ポンプ32が設けられている。
水ポンプ32の吸引力によって、流路130を介して流入した給水タンク30からの水と、流路133を介して流入したエアーフィルタ24からの空気と、流路135を介して流入した消毒液タンク39からの消毒液とが流路137で混合される。
ここで、水用電磁弁41、エアー用電磁弁42および消毒液用電磁弁43の開閉状態に応じて、流路137において混合等される対象が決定される。
流路137は、図3に示す水噴射口177と連結している。水噴射口177は、ホースユニット8のホース口187を介して、排泄物受容器200のカップ水噴射口242に連結している。
【0019】
このように、水噴射口177の給水タンク30側に消毒液タンク39から消毒液が流入するように構成したことで、消毒液を、給水タンク30からの水および流路133からのエアー噴射力を用いて、排泄物受容器200内に流すことができ、排泄物受容器200を適切に洗浄できる。
【0020】
また、流路134は、図3に示すエアー流出口176と連結している。
【0021】
また、流路135は、消毒液タンク39に連通している。流路135には、消毒液用電磁弁43が設けられている。
【0022】
図3に示すように、介護用排泄物処理装置1の背面側には、ホースユニット8とのコネクタ部が配設されている。
コネクタ部には赤外線受信部122、吸引用コネクタ170、エアー流出口176、水噴射用コネクタ177が配設されている。
吸引用コネクタ170は、ホースユニット8の吸引用ホース180と接続される。排泄物受容器200内の汚物は、図3に示すカップ吸引口244、ホース口181、吸引口171を介して介護用排泄物処理装置1に吸引される。
【0023】
水噴射用コネクタ177は、ホースユニット8の水噴射用ホース187と接続される。
排泄物受容器200のセンサ261〜264からのセンサ信号はホースユニット8を介して赤外線送信部212から赤外線受信部122へ送信される。コントローラ70が当該センサ信号を受信すると、尻洗浄用およびビデ用の水が、水噴射口177、ホース口187を介して排泄物受容器200に供給される。
【0024】
また、排泄物受容器200への電力は、電磁誘導送信部120から電磁誘導受信部210へ電磁誘導方式により非接触で供給され、さらにカップの電力供給口241を介して供給される。このとき、コネクタ周辺では金属が剥き出しになっておらず、水洗浄が可能である。
図3に示すように、赤外線受信部122の赤外線受光部は、電磁誘導送信部120が形成された領域の中央部付近に配設されている。電磁誘導送信部120は、例えば、樹脂などでカバーされており、金属は露出していない。
なお、センサ信号の送信受信は、非接触方式であれば、赤外線通信以外でもよい。
【0025】
介護用排泄物処理装置1の正面側には、操作パネル110が配設されている。
図4に示すように、操作パネル110には、各種のスイッチや表示用LEDが配設されている。例えば、スイッチ群111は、吸引器16を制御するためのスイッチであり、大便および小便を指定するために用いられる。また、吸引力を強、中、弱の3段階で調整するために用いられる。
また、操作パネル110には、排泄物受容器200に向けて噴射する水の温度を高、中、低、並びに切る(保温なし)で指定するために用いられるスイッチ群112が配設されている。
さらに、給水タンク30の水量が所定値以下になった場合に点滅するLEDと、汚物タンク10内の汚物が所定量以上になった場合に点滅するLEDとで構成されるLED群113が配設されている。さらに、操作パネル110には、介護用排泄物処理装置1の主電源をオン/オフする電源スイッチ114が配設されている。
【0026】
操作パネル110内の各スイッチがユーザによって操作されると、それに応じた操作信号がコントローラ70に出力される。また、コントローラ70は、介護用排泄物処理装置1の状態に応じて各LEDを点滅する。
【0027】
[排泄物受容器200]
以下、排泄物受容器200について詳細に説明する。
図5は、本発明の実施形態に係る排泄物受容器200の外観の一例を示す図である。
この外観図において、排泄物受容器200は、カップ部210と、弾性部材220と、板部230を有している。
【0028】
カップ部210は、被介護者の股間にあてて排泄物を受容するための開口部を備える。開口部の縁は、被介護者の肛門と陰部をとり囲むように鞍状に湾曲している。この開口部の縁に沿って、弾性部材220が設けられている。
【0029】
カップ部210は、被介護者の腹側で排泄物を受ける前カップ211及び尻側で排泄物を受ける後カップ213と、これらの間に介在する中間カップ212を備える。
前カップ211と後カップ213の開口部は、中間カップ212の開口部に比べて幅が広くなっており、先端が丸みを帯びている。後カップ213は被介護者の臀部によってベッドに押し付けられるため、臀部を安定に支えられるように、後カップ213の底面(開口部に対して反対側の面)は平らになっている。中間カップ212は、この底面に対して略垂直に立っており、被介護者の股間に無理なく挟まる程度の横幅を有している。中間カップ212と前カップ211とをつなぐ部分には、上下方向へ自在に曲げることが可能なベローズ部が設けられている。ベローズ部を曲げることにより、被介護者の体型に合わせて前カップ211を動かすことができる。前カップ211はお椀形の形状を有しており、その頂部には取手が設けられている。この取手は、前カップ211の位置を調節するときや、排泄物受容器200を持ち運ぶ際に用いられる。
【0030】
カップ部210の後カップ213と中間カップ212の背面には、図3に示すように、ホースユニット8に接続される電力供給口241、カップ水噴射口243、エアー噴射口242およびカップ吸引口244が設けられている。
【0031】
電力供給口241には、排泄物物検出用のセンサ261〜264からの信号を伝送する信号ケーブルと、そのセンサに電源を供給する給電ケーブルが接続される。
電力供給口241は、汚れを水で洗い流せるような防水構造にすることが可能であり、例えばセンサの信号の伝送に赤外線通信装置、電力の伝送に電磁誘導等による非接触式電力伝送装置を用いれば、電気回路を樹脂等で密封して水の浸入を防ぐことができる。
【0032】
カップ水噴射口243には、カップ部210の内壁を洗浄するための水と空気を送るホースが接続される。水と空気が混合された洗浄水は、例えば後カップ213や前カップ211の内面の縁に設けられた不図示の孔から噴出される。洗浄後は、カップ水噴射口243から空気のみが送り込まれて、カップ部210の内壁や被介護者の股間を乾燥させる。
【0033】
エアー噴射口242は、被介護者の股間に吹き付けるエアーを送るホースが接続される。
【0034】
カップ吸引口244には、カップ部210から排泄物と汚水を吸引するためのホースが接続される。そのカップ部210側の吸引口(不図示)は、例えば、後カップ213の内壁の底部中央に設けられている。
【0035】
弾性部材220は、カップ部210の開口部の縁に沿って帯状に設けられている。弾性部材220は、例えばシリコンゴムなどのエラストマを用いて一体成型されたゴム材であり、被介護者の股間が押しあてられると柔軟に変形する。
【0036】
弾性部材220は、被介護者の股間に押し当てられた際に柔らかく押し潰れるように、複数の面(221〜223)を有している。
【0037】
第1の面221には、カップ部210の開口部を囲むようにリブ224(突条)が形成されている。このリブ224が被介護者の肌に密着することで、カップ部210からの汚水の漏れが抑えられる。
【0038】
また、弾性部材220は、カップ部210の開口部の内側に突き出したフランジ215を備えている。開口部の縁は、帯状の弾性部材220に沿って突き出したフランジ215によって囲まれているため、例えば容器の洗浄水や大小便の排泄の勢いが強い場合でも、フランジ215が壁となって汚水を遮蔽し、開口部の縁における汚水の漏れを効果的に防止する。
【0039】
フランジ215の高さは、例えばカップ部210の開口部の縁に対して1cm程度である。この程度の高さにすることで、前カップ211の開口部へ排泄された尿が中間カップ212をつたわって後カップ213に流れ込むようになり、フランジ215を越えて外に漏れ出ることが少なくなる。
【0040】
板部230は、後カップ213から被介護者の上半身の方向に延びた弾性のある板であり、カップ部210に跨った被介護者の臀部と腰を支えるように広がっている。板部230は、力を加えない状態において、後カップ213の底部の面よりもやや下方に伸びているため、被介護者が乗った状態では、後カップ213の開口部を上方へ持ち上げる方向に弾性力が発生する。これにより、排便の際などにおいて被介護者の腰が僅かに浮いても、開口部の弾性部材220が被介護者の股間と密着するように動くため、カップ部210からの汚水の漏れが抑えられる。
【0041】
板部230の臀部側の面には、複数の半球状の突起231が設けられている。図の例において、突起231は被介護者の背中から尻へ向かう方向へ開いた扇状の領域に略等間隔に整列されている。このような突起231を設けることによって通気性が向上するため、被介護者の汗による蒸れが抑えられる。また、板部230と臀部との間におむつ等のシートが介在する場合、シートの横ズレが抑えられる。
【0042】
図6は、後カップ213における排泄物検知用のセンサの配置例を示す図である。
図6の例において、後カップ213の排泄物収容面213aの裏面213bには4つのセンサ261〜264が配置されている。センサ261〜264は、例えば、近接した物体による静電容量の変化を検出する静電容量形の物体検知センサであり、汚水が直接かからないように後カップ213の内壁を隔てた内側に配置されている。
センサ261は、後カップ213の内面において中間カップ212に近接する側に配置されており、センサ262はその反対側に配置されている。図の例において、センサ261と262は、中間カップ212と後カップ213の中央部を通るライン上に配置されている。センサ263と264は、この中央ラインに対して略線対称に配置されている。図の例においては、これら4つのセンサ261〜264が後カップ213の中央部を囲むように十字状に配置されている。
【0043】
センサ261〜264は、後カップ213に大便が収容された場合に、一つのセンサのみが便を検知するように配置される。当該配置は、実験結果に基づいて決定される。
【0044】
センサ261〜264は、図7に示すように、排泄物150を介して人体151が位置するときのみ感知を行う(所定のレベル以上の静電容量値を検出する)。これにより、排泄物受容器200が人体に装着されていない場合に、吸引・洗浄動作が行われてしまうことを回避できる。
センサ261〜264は、検出した静電容量が所定のレベル以上の場合にオンとなり、それ以外の場合にオフとなるオン/オフ信号をセンサ信号としてコントローラ70に出力する。
【0045】
また、後カップ213の排泄物収容面213aの裏面213bには、センサ261〜264の位置の中央付近に、温度サーミスタ275が配設されている。
温度サーミスタ275の温度検出信号は、電力供給口241からホースユニット8を介して介護用排泄物処理装置1のコントローラ70に送信される。
【0046】
また、排泄物受容器200の後カップ213の排泄物収容面213aには、水噴射口301,302,303が設けられている。
水噴射口301,302,303は、カップ水噴射口243と連結している。
また、排泄物収容面213aのには、エアー噴射口310が設けられている。エアー噴射口310は、センサ262に対してセンサ261と反対側の縁部付近に位置し、排泄物収容面213aの中央付近に対してエアーを吹き付ける形状をしている。
エアー噴射口310は、エアー噴射口242と連結している。
【0047】
[介護用排泄物処理装置1の電気系の構成]
以下、介護用排泄物処理装置1の電気系の構成を説明する。
図9は、介護用排泄物処理装置1の電気系の構成を説明するための図である。
図9に示すように、介護用排泄物処理装置1は、例えば、コントローラ70を有し、コントローラ70が吸引器16、水ポンプ32、水用電磁弁41、エアー用電磁弁42、消毒液用電磁弁43、コネクタカバー開閉検出センサ51、水タンクセンサ52、汚物満タンセンサ56、電磁誘導送信部120および赤外線受信部122に電気的に接続されている。
【0048】
コントローラ70は、図示しないメモリに記憶されたプログラムを実行して介護用排泄物処理装置1の全体動作を統括的に制御する。
コントローラ70は、ホースユニット8を介して排泄物受容器200から受信したセンサ信号を赤外線受信部122から入力する。
また、コントローラ70は、水タンクセンサ52および汚物満タンセンサ56からセンサ信号を入力する。
また、コントローラ70は、赤外線受信部122から図6に示すセンサ261〜264のセンサ信号および温度サーミスタ275の温度検出信号を入力する。赤外線受信部122は、ホースユニット8の赤外線送信部212からセンサ信号および温度検出信号を赤外線により受信し、これをUART形式に応じて変換してコントローラ70に出力する。
【0049】
コントローラ70は、水タンクセンサ52から水タンク内の水が所定量以下になったことを示す水警報信号を受信する。水タンクセンサ52は、給水タンク30内に設けられ、水タンク30内の水が所定量以下になった場合に、そのことを示す水警報信号をコントローラ70に送信する。
【0050】
コントローラ70は、汚物満タンセンサ56から汚物タンク10内の汚物が所定量以上になったことを示す汚物量警報信号を受信する。汚物満タンセンサ56は、汚物タンク10内に設けられ、汚物タンク10内の汚物が所定量以上になった場合に、そのことを示す汚物量警報信号をコントローラ70に送信する。
【0051】
また、コントローラ70は、操作パネル110から操作信号を入力する。なお、コントローラ70は、図示しないリモートコントローラからも操作信号を入力する。
【0052】
コントローラ70は、入力したセンサ信号および操作信号に基づいて様々な判断を行い、その判断結果に基づいて、介護用排泄物処理装置1の動作を統括的に制御する。具体的には、コントローラ70は、吸引器16、水ポンプ32、水用電磁弁41、エアー用電磁弁42を制御する。
また、コントローラ70は、排泄物受容器200のセンサ261〜264等の設定信号を電磁誘導送信部120に出力する。電磁誘導送信部120は、ホースユニット8内の電磁誘導受信部210と電磁誘導方式で非接触で通信を行う。このとき、電磁誘導送信部120は、設定信号と共に、電力を電磁誘導受信部210に供給する。
【0053】
コントローラ70は、温度サーミスタ275から入力した温度検出信号が示している温度データをメモリ59に書き込む。
このとき、例えば、介護用排泄物処理装置1が排泄物受容器200に対して水やエアーを出力している間のみ温度サーミスタ275からの温度検出信号が示す温度データをメモリ59に記憶する。
【0054】
図10は、コントローラ70による便検出時における制御を説明するためのフローチャートである。
コントローラ70は、赤外線受信部122を介してセンサ261〜264からセンサ信号を受信したか否かを判断する(ステップST11)。
コントローラ70は、センサ261〜264からのセンサ信号を受信したと判断すると、当該センサ信号に基づいて、大便および小便であるかを判断する(ステップST12)。
【0055】
具体的には、コントローラ70は、下記表1に基づいて、排泄物受容器200のセンサ261〜264からのセンサ信号の検出パターンに応じて大便、小便を判断する。
下記表1に示すように、コントローラ70は、センサ261〜264の何れか一つが所定のレベルを感知した後(便を検出した場合:オンになった後)に、所定時間(例えば、2秒)経過しても、他のセンサが所定のレベルを感知しない場合(オフの場合)には、大便と判断する。
また、コントローラ70は、センサ261〜264の何れか一つが所定のレベルを感知した後に、所定時間(例えば、2秒)内に、他のセンサが所定のレベルを感知した場合には、小便と判断する。
また、コントローラ70は、センサ261〜264の何れか一つが所定のレベルを感知した後に、所定時間(例えば、2秒)内に、他のセンサが所定のレベルを感知した場合には、小便と判断する。
【0056】
【表1】

【0057】
表1に示すように規定したのは、前述したようにセンサ261〜264の配置により、流動性のない大便を排泄物受容器200に収容すると、一つのセンサのみが反応し、2秒後でも他のセンサは反応しないためである。。
一方、流動性がある小便を排泄物受容器200に収容すると、センサ261〜264の一つが反応した後に、小便が流れて一定時間後に他のセンサ261〜264も反応するためである。
【0058】
なお、本実施形態では、4つのセンサを用いた場合を例示するが、センサの数は任意である。
【0059】
コントローラ70は、大便あるいは小便であると判断された場合に、吸引器16をオンにして、排泄物受容器200内の汚物を汚物タンク10に向けて吸引する(ステップST14)。
【0060】
そして、コントローラ70は、小便であると判断した場合に、予め決められた小便用時間だけポンプ32をオンにして給水タンク30からの水を流路130,137を介して排泄物受容器200に向けて噴射させる(ステップST15)。
【0061】
コントローラ70は、大便であると判断した場合に、予め決められた大便用時間だけポンプ32をオンにして給水タンク30からの水を流路130,137を介して排泄物受容器200に向けて噴射させる(ステップST16)。ここで、大便用時間は、小便用時間に比べて長く、例えば、3倍の時間である。
【0062】
上述した実施形態では、ステップST15,ST16の尻洗浄・ビデ機能を実行する前に、吸引機能(ステップST14)を実行する場合を例示したが、これらの機能を一部あるいは全部の期間、同時に行ってもよい。
【0063】
以下、図10に示すステップST14,ST15,ST16の処理を説明する。
[小便の場合]
図11は、コントローラ70が小便であると判断し、且つ、吸引力が強に設定されている場合における、吸引器16、水用電磁弁41、エアー用電磁弁42、水ポンプ32および消毒液用電磁弁43の動作説明するための図である。これらの動作は、コントローラ70によって制御される。
図11〜図16において、ハイレベルはオンあるいは開状態を示し、ローレベルはオフあるいは閉状態を示している。
【0064】
図11(B)に示すように、コントローラ70は、小便であると判断すると、水用電磁弁41を1秒間だけ開状態にし、続いて、3秒回の開状態と18秒間の閉状態を2回繰り返す。続いて、コントローラ70は、3秒間だけ水用電磁弁41を開状態にする。
また、図11(A)に示すように、コントローラ70は、水用電磁弁41を最初に開状態にした後に、吸引器16の吸引力を100秒だけオンにする。
また、図11(D)に示すように、コントローラ70は、水用電磁弁41が開状態のときに、水ポンプ32をオンにする。
【0065】
また、図11(C)に示すように、コントローラ70は、水用電磁弁41の一連のオン・オフ動作を終了した後に、水用電磁弁41のオン・オフ動作の終了間際に、エアー用電磁弁42を6秒間だけオン状態にする。
【0066】
また、図11(E)に示すように、コントローラ70は、水用電磁弁41を最後に開状態にする3秒間に、消毒液用電磁弁43を開状態にする。
【0067】
図12は、コントローラ70が小便であると判断し、且つ、吸引力が中に設定されている場合における、吸引器16、水用電磁弁41、エアー用電磁弁42、水ポンプ32および消毒液用電磁弁43の動作説明するための図である。
この場合には、図12(B)に示すように、コントローラ70は、小便であると判断すると、水用電磁弁41を1秒間だけ開状態にし、続いて、3秒回の開状態と22秒間の閉状態を2回繰り返す。続いて、コントローラ70は、3秒間だけ水用電磁弁41を開状態にする。このように、コントローラ70は、吸引力が中に設定されている場合には、吸引力が強に設定されている場合に比べて、水用電磁弁41の開閉繰り返し動作における閉状態の時間を長くする。
また、図12(A)に示すように、吸引器16の吸引力をオンにする期間を、図11(A)に比べて長い119秒とする。
【0068】
図13は、コントローラ70が小便であると判断し、且つ、吸引力が弱に設定されている場合における、吸引器16、水用電磁弁41、エアー用電磁弁42、水ポンプ32および消毒液用電磁弁43の動作説明するための図である。
この場合には、図13(B)に示すように、コントローラ70は、小便であると判断すると、水用電磁弁41を1秒間だけ開状態にし、続いて、3秒回の開状態と26秒間の閉状態を2回繰り返す。続いて、コントローラ70は、3秒間だけ水用電磁弁41を開状態にする。このように、コントローラ70は、吸引力が弱に設定されている場合には、吸引力が中に設定されている場合に比べて、水用電磁弁41の開閉繰り返し動作における閉状態の時間を長くする。
また、図13(A)に示すように、吸引器16の吸引力をオンにする期間を、図12(A)に比べて長い141秒とする。
【0069】
上述したように、コントローラ70は、小便であると判断した場合に、吸引処理の設定が強、中、弱のいずれでも水を流す量は同じであるが、強くなるに従って同じ量の水を短時間で流す。これにより、大きな水力を得ることができる。
【0070】
[大便の場合]
図14は、コントローラ70が大便であると判断し、且つ、吸引力が強に設定されている場合における、吸引器16、水用電磁弁41、エアー用電磁弁42、水ポンプ32および消毒液用電磁弁43の動作説明するための図である。これらの動作は、コントローラ70によって制御される。
【0071】
図14(B)に示すように、コントローラ70は、大便であると判断すると、水用電磁弁41を1秒間だけ開状態にし、続いて、6秒回の開状態と17秒間の閉状態を4回繰り返す。続いて、コントローラ70は、6秒間だけ水用電磁弁41を開状態にする。
また、図14(A)に示すように、コントローラ70は、水用電磁弁41を最初に開状態にした後に、吸引器16の吸引力を170秒だけオンにする。
また、図14(D)に示すように、コントローラ70は、水用電磁弁41が開状態のときに、水ポンプ32をオンにする。
【0072】
また、図14(C)に示すように、コントローラ70は、水用電磁弁41の一連のオン・オフ動作を終了した後に、水用電磁弁41のオン・オフ動作の終了間際に、エアー用電磁弁42を6秒間だけオン状態にする。
【0073】
また、図14(E)に示すように、コントローラ70は、水用電磁弁41を最初に開状態している最中に所定時間だけ、消毒液用電磁弁43を開状態にする。
【0074】
図15は、コントローラ70が大便であると判断し、且つ、吸引力が中に設定されている場合における、吸引器16、水用電磁弁41、エアー用電磁弁42、水ポンプ32および消毒液用電磁弁43の動作説明するための図である。
この場合には、図15(B)に示すように、コントローラ70は、大便であると判断すると、水用電磁弁41を1秒間だけ開状態にし、続いて、6秒回の開状態と21秒間の閉状態を4回繰り返す。続いて、コントローラ70は、6秒間だけ水用電磁弁41を開状態にする。このように、コントローラ70は、吸引力が中に設定されている場合には、吸引力が強に設定されている場合に比べて、水用電磁弁41の開閉繰り返し動作における閉状態の時間を長くする。
また、図15(A)に示すように、吸引器16の吸引力をオンにする期間を、図14(A)に比べて長い204秒とする。
【0075】
図16は、コントローラ70が大便であると判断し、且つ、吸引力が弱に設定されている場合における、吸引器16、水用電磁弁41、エアー用電磁弁42、水ポンプ32および消毒液用電磁弁43の動作説明するための図である。
この場合には、図16(B)に示すように、コントローラ70は、大便であると判断すると、水用電磁弁41を1秒間だけ開状態にし、続いて、6秒回の開状態と25秒間の閉状態を4回繰り返す。続いて、コントローラ70は、6秒間だけ水用電磁弁41を開状態にする。このように、コントローラ70は、吸引力が弱に設定されている場合には、吸引力が中に設定されている場合に比べて、水用電磁弁41の開閉繰り返し動作における閉状態の時間を長くする。
また、図16(A)に示すように、吸引器16の吸引力をオンにする期間を、図15(A)に比べて長い244秒とする。
【0076】
上述したように、コントローラ70は、大便であると判断した場合に、吸引処理の設定が強、中、弱のいずれでも水を流す量は同じであるが、強くなるに従って同じ量の水を短時間で流す。これにより、大きな水力を得ることができる。
【0077】
以下、介護用排泄物処理装置1の動作例を説明する。
排泄物受容器200のセンサ261〜264から汚物の有無および種類に応じたセンサ信号が、ホースユニット8を介して介護用排泄物処理装置1のコントローラ70に入力される。
【0078】
コントローラ70は、センサ261〜264からのセンサ信号に基づいて、表1の内容に従って、大便・小便の有無を判断する。
コントローラ70は、大便あるいは小便であると判断すると、その判断結果等に応じて、図11〜図16に示すようなパターンで、吸引器16をオンにして、その吸引力をホースユニット8を排泄物受容器200に供給する。また、電磁弁34をオンにして、給水タンク30からの水を排泄物受容器200内に供給する。
これにより、排泄物受容器200内の排泄物が、ホースユニット8を介して汚物タンク10内に吸引される。
【0079】
汚物タンク10内では、排泄物を含む空気がセパレータ12に向けて吸引され、排泄物がセパレータ12の遠心分離により汚物タンク10内に戻され、空気のみが吸引器16に向けて排出される。
当該空気は、吸引器16および流路22を介してエアーフィルタ24に流入し、エアーフィルタ24において脱臭された後に流路26を介してホースユニット8に戻される。
【0080】
そして、コントローラ70は、ポンプ32をオンにして給水タンク30からの水をホースユニット8を介して排泄物受容器200に送出する。このとき、コントローラ70は、尻洗浄およびビデ機能をオンにし、大便および小便に対応した時間だけ水を排泄物受容器200に送出する。
【0081】
以上説明したように、介護用排泄物処理装置1によれば、図1に示すように、介護用排泄物処理装置1の水噴射口177の給水タンク30側に消毒液タンク39から消毒液が流入するように構成している。そのため、消毒液を、給水タンク30からの水および流路133からのエアー噴射力を用いて、排泄物受容器200内に流すことができ、排泄物受容器200を適切に洗浄できる。また、消毒液と、洗浄用の水と、乾燥用のエアーとを同じ流路を用いてホースユニット8に供給でき、流路の構成を簡単にできる。
【0082】
また、介護用排泄物処理装置1によれば、図1に示すように、エアーフィルタ24からエアー流出口176に達する流路134を設けたことで、排泄物受容器200内に常時エアーを送り込むことができる。これにより、排泄物受容器200内や被介護者の股を乾燥させ、菌が繁殖することを防止できる。
【0083】
また、介護用排泄物処理装置1によれば、小便の場合に、大便の場合に比べて排泄物受容器200に流す水の量を少なくする。これにより、給水タンク30内の水の使用を最小限にでき、補給時間間隔を長くすることができる。
【0084】
また、介護用排泄物処理装置1によれば、コントローラ70は、大便であると判断した場合に、吸引処理の設定が強、中、弱のいずれでも水を流す量は同じであるが、強くなるに従って同じ量の水を短時間で流す。これにより、大きな水力を得ることができる。
【0085】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
例えば、上述した実施形態では、センサ261〜264として静電容量式のものを例示したが、便を検出可能なものであれば、その他の方式のものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る介護用排泄物処理装置の汚物吸引流路、水噴射流路に関する構成を説明するための図である。
【図2】図2は、図1に示す介護用排泄物処理装置の外観斜視図である。
【図3】図3は、図1に示す介護用排泄物処理装置の背面側の構成を説明するための図である。
【図4】図4は、図1に示す介護用排泄物処理装置の操作パネルを説明するための図である。
【図5】図5は図2に示す排泄物受容器の正面側の構成を説明するための図である。
【図6】図6は、図5に示す排泄物受容器のカップ内のセンサ配置を説明するための図である。
【図7】図7は、図5に示す静電容量式のセンサの原理を説明するための図である。
【図8】図8は、図5に示す排泄物受容器の水噴射口およびエアー噴射口の配置を説明するための図である。
【図9】図9は、図1に示す介護用排泄物処理装置の電気系の構成を説明するための図である。
【図10】図10は、図9に示すコントローラによる便検出時における制御を説明するためのフローチャートである。
【図11】図11は、図9に示すコントローラが小便であると判断し、且つ、吸引力が強に設定されている場合における、吸引器、水用電磁弁、エアー用電磁弁、水ポンプおよび消毒液用電磁弁の動作説明するための図である。
【図12】図12は、図9に示すコントローラが小便であると判断し、且つ、吸引力が中に設定されている場合における、吸引器、水用電磁弁、エアー用電磁弁、水ポンプおよび消毒液用電磁弁の動作説明するための図である。
【図13】図13は、図9に示すコントローラが小便であると判断し、且つ、吸引力が弱に設定されている場合における、吸引器、水用電磁弁、エアー用電磁弁、水ポンプおよび消毒液用電磁弁の動作説明するための図である。
【図14】図14は、図9に示すコントローラが大便であると判断し、且つ、吸引力が強に設定されている場合における、吸引器、水用電磁弁、エアー用電磁弁、水ポンプおよび消毒液用電磁弁の動作説明するための図である。
【図15】図15は、図9に示すコントローラが大便であると判断し、且つ、吸引力が中に設定されている場合における、吸引器、水用電磁弁、エアー用電磁弁、水ポンプおよび消毒液用電磁弁の動作説明するための図である。
【図16】図16は、図9に示すコントローラが大便であると判断し、且つ、吸引力が弱に設定されている場合における、吸引器、水用電磁弁、エアー用電磁弁、水ポンプおよび消毒液用電磁弁の動作説明するための図である。
【符合の説明】
【0087】
1…介護用排泄物処理装置
10…汚物タンク
12…セパレータ
14…流路
16…吸引器
22…流路
24…空気循環用フィルタ
26…流路
30…給水タンク
32…水ポンプ
39…消毒液タンク
41…水用電磁弁
42…エアー用電磁弁
43…消毒液用電磁弁
52…水タンクセンサ
56…汚物満タンセンサ
110…操作パネル
120…電磁誘導送信部
122…赤外線受信部
8…ホースユニット
210…電磁誘導受信部
212…赤外線送信部
200…排泄物受容器
261,262,263,264…センサ
275…温度サーミスタ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
被介護者の排泄物を処理するための排泄物処理装置であって、
吸引器と、
前記吸引器が発生する吸引力によって排泄物を排泄物受容器から吸引する吸引ホースが取り付けられる吸引用コネクタと、
前記吸引用コネクタに取り付けられた前記吸引ホースを介して流入した排泄物を貯める排泄物タンクと、
水を収容する水タンクと、
前記排泄物受容器に向けて前記水タンクからの洗浄用の水を供給する水噴射口と、
消毒液を収容する消毒液タンクと、
前記水タンクと前記水噴射口との間に介在し、水用弁が設けられた第1の流路と、
前記消毒液タンクと前記水噴射口との間に介在し、消毒液用弁が設けられた第2の流路と、
前記吸引器が吸引したエアーを前記水噴射口に向けて流出し、エアー用弁が設けられた第3の流路と、
前記水噴射口から前記排泄物受容器に向けて噴射する向きに噴射力を発生するポンプと、
前記排泄物受容器に受容された便の種類を検出し、当該検出結果に基づいて、前記吸引器の駆動、前記ポンプの駆動、前記水用弁の開閉、前記消毒液用弁の開閉、前記エアー用弁の開閉を制御するコントローラと
を有する排泄物処理装置。
【請求項2】
前記排泄物受容器に連結するエアー流出口と、
前記吸引器が吸引したエアーを前記エアー流出口に常時流出させる第4の流路と
をさらに有する請求項1に記載の排泄物処理装置。
【請求項3】
前記コントローラは、前記排泄物受容器に便が存在することを検出すると、一定時間内に、前記水用弁の開閉動作を複数回行う
請求項1または請求項2に記載の排泄物処理装置。
【請求項4】
前記コントローラは、前記水用弁の開閉動作後に、前記エアー用弁の開動作を行う
請求項1〜3のいずれかに記載の排泄物処理装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記排泄物受容器に大便が存在すると判断した場合に、小便が存在すると判断した場合に比べて、前記水用弁が開状態の時間を長くする
請求項1〜4のいずれかに記載の排泄物処理装置。
【請求項6】
前記コントローラは、複数段階で吸引処理の強度を設定可能であり、設定された吸引処理の強度が大きくなるに従って、同じ量の水を短時間で前記排泄物受容器に供給するように制御する
請求項1〜5のいずれかに記載の排泄物処理装置。






【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−142386(P2009−142386A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−320987(P2007−320987)
【出願日】平成19年12月12日(2007.12.12)
【出願人】(507013431)株式会社ハートフル (4)
【Fターム(参考)】