説明

掘削装置

【課題】地上において掘削管を掘削管回転手段に取り付けることができ、プラットホームや掘削管吊り上げ手段を不要にする掘削装置を提供する。
【解決手段】組立掘削装置100は、支柱47(地面2に載置される基板ブロック30に着脱自在に立設される)に案内されて昇降する昇降ブロック60と、昇降ブロック60に傾動自在に設置された傾動ブロック70と、傾動ブロック70に固定された回転駆動手段80とを有し、昇降ブロック60に形成された傾動孔61(図示しない)に、傾動ブロック70に形成された傾動軸71が回動自在に挿入されている。したがって、昇降ブロック60を下降させ、地上において回転駆動手段80を略水平にして、その掘削管接続部81に掘削管(図示しない)を接続することができる。そして、昇降ブロック60を上昇するだけで、掘削管は支柱47に平行になるから、掘削を開始することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、掘削装置、特に、水平地または傾斜地に杭孔を形成または杭を打設する掘削装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地面に杭を設置するための杭孔を形成する場合、自走式または運搬式の削孔機が使用されていた。かかる削孔機は、自走台車または運搬式基板と、これに立設されたフレームと、フレームに案内されて昇降する掘削機本体(回転駆動部または打撃付与部等)と、掘削ドリルを吊り上げる吊り上げ手段とを有していた。
すなわち、吊り上げ手段によって吊り上げられた掘削ドリルの上端と、上昇している掘削機本体とを接合し、掘削ドリルに回転または打撃を加え、所定の深さまで掘削した後は、吊り上げ手段によって掘削ドリルを削孔から引き上げ、そして、該削孔に杭となる鋼管等を挿入していた。
【0003】
また、掘削ドリルを、先端にカッタビットが設置された管(以下「掘削管」と称す)にして、削孔の後、掘削管を地中に残置する工法、すなわち、掘削ドリルの回収や削孔への鋼管等の挿入を省略する工法がある。
さらに、掘削ドリルを、先端にカッタビットが設置された内管および外管(いわゆる「二重管式」に同じ)にして、内管を回収し、外管を地中に残置する工法がある。
【0004】
このとき、かかる削孔機は重量が重いため、傾斜地の高い位置にまで自走または運搬することが困難であることから、簡素な組み立て式のアンカー打設装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】特開平8−184040(第2−3頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記掘削機やアンカー打設装置は、何れも、吊り上げ手段によって吊り上げられた掘削ドリルや埋込アンカーの上端と、上昇している掘削機本体や削岩機本体とを接合するものであるため、以下の問題があった。
(あ)前記接合を抜け出し不能に実行しようとすると、作業員が高所に登る必要が生じるため、フレームの高い位置にプラットフォーム(地上からの登り降りすることができる梯子付きの作業用足場)を設置することになり、掘削機やアンカー打設装置の部品点数および重量が増加する。
(い)プラットフォームを不要にするため、前記接合を「掘削ドリル(または埋込アンカー)の上端が掘削機本体(または削岩機本体)の凹部に挿入されただけ」の簡素なものにした場合、掘削の途中で、掘削ドリルを(または埋込アンカー)一時的に持ち上げることが不可能になり、掘削のやり方の自由度が低下する。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、プラットフォームが不要でありながら、掘削ドリル(または埋込アンカー)の上端と掘削機本体(または削岩機本体)とを抜け出し不能に接合することが可能になる掘削装置を提供することを目的とする。なお、本発明において、掘削装置とは、実質的に杭体が設置されながら掘削される場合には、杭の打設装置に同じである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)本発明に係る掘削装置は、
地面に立設された支柱に案内されて昇降する昇降体と、
該昇降体に傾動自在に設置され、地面を掘削する掘削管が着脱自在に取り付けられる掘削管回転手段と、を有する。
(2)また、前記(1)において、地面に立設された支柱に設置され、前記掘削管回転手段に取り付けられる掘削管を案内する掘削管案内手段を有することを特徴とする。
(3)また、前記(1)または(2)において、前記昇降体が、前記案内される方向に垂直の方向に形成された取り付け用孔を具備し、
前記掘削管回転手段が、前記取り付け用孔に侵入して回動自在な取り付け用軸を具備することを特徴とする。
【0009】
(4)また、前記(1)乃至(3)の何れかにおいて、前記掘削管の先端に掘削ビットが設置され、該掘削ビットに軸方向の力を付与する打撃手段が設置されていることを特徴とする。
(5)また、前記(1)乃至(4)の何れかにおいて、前記掘削管が、外管と、該外管の中に挿入自在な内管と、前記外管と前記内管とを着脱自在に接合する管接合手段と、を具備し、
該管接合手段が、前記内管に対する前記外管の軸方向の相対移動を拘束すると共に、前記内管に対する前記外管の周方向の相対回転を可能にすることを特徴とする。
【0010】
(6)また、前記(1)乃至(5)の何れかにおいて、地面に載置される基板と、
該基板に着脱自在に立設される一対の支柱鋼管と、
該一対の支柱鋼管の先端同士を連結する支柱連結部材と、
前記基板に設置され、前記一対の支柱鋼管の後端がそれぞれ挿入される一対の立設用鋼管、とを有し
前記支柱連結部材が、前記一対の支柱鋼管のうちの一方の支柱鋼管の先端に係止するための先端係止部と、前記一対の支柱鋼管のうちの他方の支柱鋼管の先端に固定されるための先端固定部と、を具備し、
前記一方の支柱鋼管の後端が前記一対の立設用鋼管のうちの一方の立設用鋼管に挿入された状態で、先端に前記支柱連結部材が固定されている前記他方の支柱鋼管の後端を、前記一対の立設用鋼管のうちの他方の立設用鋼管に挿入する際、前記先端係止部が前記一方の支柱鋼管の先端に係止することを特徴とする。
【0011】
(7)また、前記(1)乃至(6)の何れかにおいて、前記基板に着脱自在に設置されたウインチと、
前記昇降体に接続され、前記ウインチによって巻き上げまたは巻き戻されるワイヤと、
前記支柱連結部材に設置され、前記ワイヤを案内するシーブと、
前記支柱連結部材に着脱自在に設置され、前記シーブに案内された前記ワイヤの離脱を防止するシーブカバーと、を有し
前記一対の支柱鋼管のうちの他方の支柱鋼管の後端を、前記一対の立設用鋼管のうちの他方の立設用鋼管に挿入する前に、前記他方の支柱鋼管の先端に固定されている前記支柱連結部材の前記シーブに、あらかじめ前記ワイヤが案内され、かつ該ワイヤの離脱が前記シーブカバーによって防止されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る掘削装置は以上であるから、以下の効果を奏する。
(i)本発明に係る掘削装置は、昇降体に対して掘削管回転手段が傾動自在であるから、たとえば、昇降体を下降させて、掘削管回転手段の管回転軸が地面に略平行な状態にして、掘削管回転手段に掘削管を抜け出し不能に接合し、そのまま、昇降体を上昇させて、掘削管回転手段の管回転軸を支柱に平行な状態にして、掘削を実行することが可能になる。よって、掘削管の吊り上げ手段やプラットフォームが不要になるから、装置の簡素化や軽量化が進むと共に、接合作業を地上で実行することができるから、作業能率が向上する。
(ii)また、支柱に掘削管を案内する掘削管案内手段が設置されてるから、掘削管回転手段が傾動自在であって、掘削管の位置が移動することがなく、掘削方向が変動することがない。
(iii)また、昇降体に形成された取り付け用孔に、掘削管回転手段に形成された取り付け用軸が回動自在に侵入するから、簡素な構造によって、昇降体に対する掘削管回転手段の傾動が保証される。
【0013】
(iv)また、前記掘削管の先端に設置された掘削ビットが、軸方向に打撃されるから、特に硬質地盤における掘削速度が向上し、掘削能率が向上する。
(v)また、前記掘削管が、外管と内管とを具備し、内管に対して外管が、軸方向に拘束され、周方向に回転自在であるから、内管の回転によって掘削しても外管が回転しないため、掘削管回転手段の負荷の増大が防止される。
【0014】
(vi)また、地面に載置される基板と、一対の支柱鋼管と、支柱連結部材と、一対の立設用鋼管、とを有し、一方の支柱鋼管が立設された状態で、これに他方の支柱鋼管を一体的に立設することができるから、施工が容易であると共に、施工現場に搬入する際の支柱重量を半減することができる。
(vii)また、地面に載置される基板と、一対の支柱鋼管と、支柱連結部材と、一対の立設用鋼管、とを有し、一方の支柱鋼管が立設された状態で、これに、ワイヤが案内されている他方の支柱鋼管を一体的に立設することができるから、施工が容易であると共に、施工現場に搬入する際の支柱重量を半減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1〜図4は本発明の実施形態に係る掘削装置を模式的に説明するものであって、図1は掘削装置が支柱に取り付けられた状態を示す側面図、図2はその一部(昇降体)を示す(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は正面図、図3はその一部(掘削管回転手段)を示す(a)は側面図(平面図に同じ)、(b)は正面図、(c)は裏面図、および図4はその装置部材同士(昇降体と掘削管回転手段)の取り合いを示す部分斜視図である。
図1において、掘削装置100は、支柱鋼管47に昇降自在に取り付けられる昇降体(以下「昇降ブロック」と称す)60と、昇降ブロック60に傾動自在に取り付けられた傾動ブロック70と、傾動ブロック70に固定された掘削管回転手段80とを有している。
【0016】
支柱鋼管47は支柱ブロック40に着脱自在に立設され、支柱ブロック40は地面2に載置される基板ブロック30に着脱自在に設置され、シーブブロック50およびウインチブロック90が着脱自在に設置されている(以下、これらをまとめて「装置部材」と称する場合がある)。以下、各装置部材について詳細に説明する。
なお、以下の説明において同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。また、同様の機能を具備する複数の部材に添え字「a、b」を付しているが、共通の内容を説明する際には、添え字「a、b」を記載を省略する場合がある。
【0017】
(昇降ブロック)
図2および図4において、昇降ブロック60は、それぞれ中央に貫通孔(以下「傾動孔」と称す)61a、61bが形成された一対の昇降板62a、62bと、一対の昇降板62a、62bの両側縁にそって固定された案内管63a、63bと、を具備している。傾動孔61a、61bは同軸であって、傾動ブロック70に設置された傾動軸71が回動自在に侵入するものである。
図中、傾動孔61a、61bは昇降板62a、62bにそれぞれ固定された管体64a、64bの内径であるが、管体64a、64bの設置を省略して昇降板62a、62bに直接形成してもよい。また、昇降板62aのみ(1枚)であってもよい。さらに、傾動ブロック70側に傾動軸71に替えて貫通孔が形成された場合には、昇降ブロック60側には傾動孔61に替えて前記貫通孔に摺動自在に侵入する軸が設置されることになる。
【0018】
案内管63a、63bは相互に平行であって、それぞれ支柱鋼管47a、47bに係止するもの、すなわち、案内管63a、63bに支柱鋼管47a、47bが挿入されるものである。案内管63a、63bはそれぞれ、断面C字状であって、円周方向の一部に開口部65a、65bが形成されている。開口部65a、65bには、支柱鋼管47a、47bの外面に設置されたリブ49a、49bが係止し、昇降ブロック60の捻れが防止されるものである(これについては別途詳細に説明する)。
なお、支柱鋼管47a、47bにリブ49a、49bが設置されない場合には、案内管63a、63bは開口部65a、65bのない断面円形であってもよい。また、案内管63a、63bはそれぞれ、中央部を欠いた状態、すなわち、上下方向に配置された2本の短尺材から形成されているが、1本の長尺材であってもよいし、3個以上の短尺材であってもよい。
【0019】
さらに、昇降ブロック60には、ハンドリングのため、および支柱鋼管47の立設作業を容易にするための把手66が設置されている。把手66は、昇降板62bに固定された一対の突き出し管67a、67bと、突き出し管67a、67b同士を連結する握り管68および補管69から形成されている。
なお、以上は、一対の支柱鋼管47に案内される昇降ブロックを例示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、1本の支柱鋼管47であってもよい。このとき、案内管63は、支柱鋼管47が貫通する管体であっても、支柱鋼管47を摺動自在に包囲する複数の部材であってもよい。また、断面矩形や断面H形の材料で支柱が形成され、これに長手方向のガイドレールが形成されている場合には、案内管63は該ガイドレールに係止して案内される形状となる。
【0020】
(傾動ブロック)
図3および図4において、傾動ブロック70は傾動軸71および傾動板74を有し、傾動軸71を介して昇降ブロック60に着脱自在かつ傾動自在に取り付けられ、傾動板74に掘削管回転手段80が固定されるものである。
傾動軸71は先端に抜け防止孔72が形成された円柱であって、昇降ブロック60に設けられた傾動孔61に挿入されるものである。すなわち、傾動孔61を貫通した状態で、抜け防止孔72に抜け防止ピン73が打ち込まれることによって、傾動孔61から抜け出さないものである。
【0021】
なお、傾動軸71は傾動孔61に摺動するものであるから、傾動軸71の外周に油溝をもうけたり、軸受を設置したりしてもよい。また、円柱(丸棒)に替えて鋼管によって形成してもよい。また、昇降ブロック60側に傾動孔61に替えて貫通軸が形成された場合には、傾動ブロック70側には、傾動軸71に替えて前記貫通軸が摺動自在に侵入する孔が設置されることになる。
傾動板74は矩形板であって、昇降用ワイヤ95を接続するためのワイヤ設置用孔75が形成されている。ワイヤ設置用孔75は傾動板74に固定された板材に形成されたり(図3参照)、傾動板74に固定された円環であったり(図4参照)、あるいは傾動板74に直接穿孔されるものである。
【0022】
また、傾動板74の両側縁に沿って一対のフランジ76が固定され、一対のフランジ76にはカウンタウエイト用アーム78を取り付けるためのアーム取り付け板77が固定され、アーム取り付け板77に、掘削管回転手段80の掘削管接続部81とは反対の方向に伸びる略コ字状のカウンタウエイト用アーム78が設置されている。さらに、カウンタウエイト用アーム78には掘削管接続部81とは反対の方向に伸びるカウンタウエイト用ネジ棒79が固定されている。
【0023】
したがって、カウンタウエイト用ネジ棒79にカウンタウエイト89を串刺し状に設置して、ナットによって固定することができるから、掘削中の掘削管の浮き上がり防止を図ることができる。また、掘削管回転手段80に掘削管が設置された際、傾動ブロック70はカウンタウエイト89によって重量バランスがとれるから、昇降ブロック60を引き上げる際、掘削管の先端(掘削ビットが設置されている)が地面2を押し付ける力が弱まるため、引き上げが容易になる。
【0024】
(掘削管回転手段)
図3および図4において、掘削管回転手段80は、掘削管3が接続される掘削管接続部81と、掘削管接続部81を回転駆動する掘削用油圧モータ84と、掘削管に圧縮空気を受け入れる圧空受入部86と、を有している。
掘削管接続部81は断面6角形の止まり穴81aを具備し、抜け防止ピン83が打ち込まれる抜け防止孔82が形成されている。なお、掘削管3の端部3aが断面6角形の柱状に形成されていない場合、たとえば、断面4角形の場合には、掘削管接続部81の凹部もまた、掘削管の端部形状に同じ断面4角形に形成されることになる。
【0025】
掘削用油圧モータ84は公知の型式であって、外面には油圧ホース(図示しない)を接続するため油圧継手85が突出している。
圧空受入部86は、回転する掘削管接続部81に圧縮空気を送りこむ筒状体であって、外面には圧空ホース(図示しない)を接続するため圧空継手87が突出している。
なお、掘削管に圧縮空気を送りこむ必要がない場合、すなわち、掘削管にダウンザホールドリルが設置されない場合には、圧空受入部86(および圧空継手87)の設置はない。
【0026】
(昇降ブロックの昇降)
図5は、本発明の実施形態に係る掘削装置の使用状況を説明する正面視の模式図である。前述のように、支柱鋼管47に昇降ブロック60が昇降自在に係止し、掘削管回転手段80は傾動ブロック70(図示しない)を介して昇降ブロック60に傾動自在に取り付けられている。したがって、昇降ブロック60が下降している状態で、掘削管回転手段80の略水平にして掘削管3を取り付けることができる。かかる取り付け作業は地上において実行することができるから、掘削管3を単体で吊り上げる吊り上げ手段(ホイスト、シーブおよびウインチ等)や、高所作業のためのプラットホームを必要としない。
【0027】
また、掘削管3が掘削管回転手段80に取り付けられた状態で、昇降ブロック60を上昇すれば、掘削管回転手段80は除々に傾動し、やがて、掘削管3は支柱鋼管47に平行になる。したがって、そのまま掘削を開始することができるから、作業が迅速になる。このとき、掘削管3は抜け防止ピン73によって抜け出し不能に掘削管回転手段80に固定されているから、掘削管3を一時的に持ち上げながらの掘削が可能になる。
【0028】
(組み立て式支柱)
以上は、地面に立設される支柱が一対の支柱鋼管47から構成されるものを例示しているが、本発明は昇降ブロックが取り付けられる支柱の形式を限定するものではなく、自走式あるいは運搬式の台車に設置された支柱(フレームに同じ)に昇降ブロックが取り付けられるものであってもよい。
次に、簡素で軽量な装置部材から形成される組み立て式支柱に掘削装置100が設置される例を説明する。これによると、掘削装置100は傾斜地の高い位置においても容易に使用できることになる。
【0029】
図6は本発明の実施形態に係る掘削装置が組み立て式支柱に取り付けられた状態を示す側面図、図7は掘削装置を構成する各装置部材を模式的に示す斜視図であって、(a)は基板ブロック、(b)は支柱ブロック、(c)はシーブブロック、(d)は昇降ブロック、(e)は傾動ブロック、(f)はウインチ、(g)は支柱補強材である。なお、図1〜図5と同じ部分または相当する部分にはこれと同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
【0030】
(基板ブロック)
図6および図7において、基板ブロック30は、下面が平面を形成する枠体31と、枠体31に設置された一対の断面L字材32と、一対の断面L字材32同士を連結する補強材33とを具備している。そして、枠体31には貫通孔35が形成され、基板ブロック30が地面2に載置された際、その移動や浮き上がりを防止するためのペグ34が貫通孔35に侵入して地面2に打ち込まれるものである。
一対の断面L字材32のそれぞれは、長辺32fを外側に向け、短辺32wの側縁が枠体31に固定され、互いに平行であって、長辺32fの下面と枠体31の上面とによって上下方向が拘束された長手方向の外開口溝36(外側に開口している)が形成されている。さらに、長辺32fには貫通孔32aが形成され、外開口溝36および貫通孔32aは支柱ブロック40の設置に供するものである。
【0031】
(支柱ブロック)
図6および図7において、支柱ブロック40は基板ブロック30に着脱自在に設置されるものであって、支柱ブロック40自身には一対の支柱鋼管47a、47bとウインチブロック90とが着脱自在に設置されるものである。
支柱ブロック40は支柱ベース41と、長辺42fを内側に向け、短辺42wの側縁が支柱ベース41の下面に固定された一対の断面L字材42と、長辺43fを内側に向け、短辺43wの側縁が支柱ベース41の上面に固定された一対の断面L字材43と、支柱ベース41の上面に固定された立設用鋼管45a、45bとを有している。
【0032】
このとき、一対の断面L字材42の長辺42fの側縁は互いに平行であるから、基板ブロック30の外開口溝36に、長手方向に向かって侵入自在であって、上下方向および前後方向(長手方向に直角方向に同じ)には抜き出さないようになっている。
また、一対の断面L字材43の長辺43fの側縁は互いに平行であって、長辺43fの下面と支柱ベース41の上面とによって上下方向が拘束された長手方向の内開口溝44(内側に開口している)が形成されている。内開口溝44はウインチブロック90の設置に供するものである。
なお、支柱ベース41には貫通孔41aが形成されているから、貫通孔41aと基板ブロック30に形成された貫通孔32aとの双方に係止するピン(図示しない)を設置すれば、支柱ブロック40が移動することがない。あるいは、地面2に打設するペグが貫通する貫通孔を設けてもよい。
【0033】
立設用鋼管45a、45bには、それぞれハ字状に配置されたリブ49a、49bが、その底面を支柱ベース41に、側面を立設用鋼管45a、45bに固定されている。また、リブ49a、49bの上部は立設用鋼管45a、45bの上端面から突出している。したがって、昇降ブロック60の案内管63a、63bを、それぞれ立設用鋼管45a、45bの上端面に載置した際、案内管63a、63bはリブ49a、49bによって保持されるから、昇降ブロック60の位置がずれたり落下したりすることがなくなる。
【0034】
(シーブブロック)
図7の(c)において、シーブブロック50は、シーブ51と、シーブ51を回転自在に支持するシーブ軸52と、シーブカバー53と、を有している。
シーブ軸52の一方の端部には、先端が円錐状の突起(以下「先端係止部」と称す)54が固定されて、シーブ軸52の他方の端部には、先端係止部54と同じ方向に短尺の鋼管(以下「先端設置部」と称す)55が固定されている。
したがって、先端設置部55内に支柱47を形成する他方の支柱鋼管47bの先端を挿入して、先端設置部55の側面に設けた設置用貫通孔56と支柱鋼管47bの先端に設けた設置用貫通孔48bとの双方に眼鏡ボルト96を貫通してナットを螺設すれば、支柱鋼管47bとシーブブロック50とは一体的に接合される。
【0035】
そして、既に立設している支柱47を形成する一方の支柱鋼管47a(立設用鋼管45aに挿入されている)に沿って、支柱鋼管47bを立設用鋼管45bに挿入すれば、先端係止部54は支柱鋼管47aの内部に侵入することになる。すなわち、支柱鋼管47aと支柱鋼管47bとは、高い位置に作業者が登ることなく、それぞれの先端において連結されたことになる。
さらに、立設された状態で、眼鏡ボルト96に支柱補強材97の上端が係止し、支柱補強材97の下端は地面2に載置されると共に、ペグ(図示しない)によって固定されるから、支柱47は確実に立設された姿勢を保つことになる。
なお、一対の支柱鋼管47a、47bのそれぞれに支柱補強材97の上端が係止自在なリングを固定し、該リングに支柱補強材97の上端を係止してもよい。
【0036】
このとき、シーブ軸52は、シーブ51を支持すると同時に、支柱鋼管47aと支柱鋼管47bとを連結する「支柱連結部材」としても機能している。
さらに、シーブ軸52にはネジ棒57が固定され、一方、シーブカバー53には貫通孔58が形成されたフランジ59が固定されているから、貫通孔58に侵入したネジ棒57にナット(図示しない)を螺設するだけで、シーブカバー53はシーブ軸52に設置されることになる。
【0037】
(ウインチ)
図7の(f)において、ウインチブロック90は、平行に配置された断面L字材91と断面L字材91を連結する連結板92と、連結板92に設置された昇降用油圧モータ93と、昇降用油圧モータ93によって回転される巻き取りドラム94と、巻き取りドラム94に巻き取られる昇降用ワイヤ95と、を有している。なお、昇降用油圧モータ93に油圧を供給するための油圧継手の記載を省略している。
一対の断面L字材91は支柱ブロック40に形成され内開口溝44に侵入して、上下方向および前後方向に拘束されるから、ウインチブロック90が支柱ブロック40から外れることはない。
なお、ウインチブロック90(断面L字材91あるいは連結板92)には貫通孔91aが形成され、貫通孔91aと支柱ブロック40に形成された貫通孔43aとの双方に係止するピンを設置すれば、ウインチブロック90の移動は確実に防止される。あるいは、地面2に打ち込むペグが貫通する貫通孔を設けてもよい。
【0038】
(二重ビット)
以上の説明において、回転掘削装置に取り付けられる掘削管は限定するものではないから、次に、その他の例として、二重管式の掘削管について説明する。
図8は本発明の実施形態に係る掘削装置に接続される掘削管のその他の実施例を模式的に示す、(a)は側面図、(b)は部分斜視図である。
【0039】
図8の(a)において、掘削管3の先端には二重ビット1(特願平2003−387381号参照)を構成するインナービット10が設置されている。また、掘削管3が貫通する外管(以下「ケーシング」と称す)5にはトップジョイント4が固定され、トップジョイント4がリングビット20に回転自在かつ軸方向には拘束された状態で着脱自在に連結されている。
したがって、掘削管に設置される二重ビット1は、インナービット10に付与される回転力や軸方向の打撃力をリングビット20に伝達する。一方、インナービット10の軸方向の移動はケーシング5に伝達されるものの、インナービット10の回転はケーシング5に伝達されない。さらに、インナービット10を逆転することによって、インナービット10とリングビット20との連結が開放されるものである。
【0040】
図8の(b)において、掘削管3の後端には、掘削管回転手段80の掘削管接続部81に侵入する断面6角形の連結部3aと、抜け防止孔82に打ち込まれた抜け防止ピン83が係止する抜け止め防止溝3bが形成され、さらに、掘削時に吹き上げられる掘削土の飛散を防止する飛散防止鍔3cが設置されている。
なお、掘削管3の先端近くには、公知のダウンザホールドリル(図示しない)が設置され、掘削管3の内部3dを通って圧縮空気が供給されている。したがって、掘削土は、ダウンザホールドリルから排出された空気によって吹き上げられ、掘削管3とケーシング5との隙間を通って地上に回収されることになっている。
【0041】
したがって、ケーシング5が固定されたトップジョイント4とリングビット20とを接続し、かかる状態のケーシング5に、先端にインナービット10が固定された掘削管3を挿入し、両者を連結する。そして、掘削管3を掘削管回転手段80に地上で取り付け、昇降ブロック60を上昇させて掘削管3を起立させ、掘削管回転手段80によって掘削管を回転して掘削する。
このとき、掘削に従って、ケーシング5(回転しない)は掘削管3に追従して地中に引き込まれる。そして、所定の深さの掘削が終了した後は、インナービット10とリングビット20との連結が開放され、インナービット10が固定された掘削管3が地上に回収されることになる。
【0042】
(組み立て式支柱の組み立て方法)
図9は本発明の実施形態に係る掘削装置の使用方法の説明を補足する、(a)は途中工程を模式的に示す部分側面図、(b)は途中工程を模式的に示す部分斜視図、(c)は途中工程を模式的に示す部分斜視図である。
以下、組み立て式支柱(図6および図7参照)について、掘削管3の先端に二重ビット1が設置され、地中にケーシング5を残置する場合について説明する。なお、各工程(ステップ)を「S」と記載し、装置部材同士の区別を明りょうにするため、便宜上斜線を付しているが、必ずしも断面を示すものではない。また、装置部材の一部(油圧ホースおよび圧空ホース等)の記載を省略している。
【0043】
<基板ブロック設置工程>
(S1)外管5を設置する予定位置に基板ブロック30を載置して、ペグ34を地盤に打ち込む。
(S2)基板ブロック30の外開口溝36に支柱ブロック40の一対の断面L字材42の長辺42fを侵入させ、貫通孔41aと貫通孔32aの双方に係止するピンを設置する。
(S3)支柱ブロック40の内開口溝44にウインチブロック90の断面L字材91を侵入させ、貫通孔43aと貫通孔91aの双方に係止するピンを設置する。すなわち、ウインチブロック90を支柱ブロック40を介して基板ブロック30に着脱自在に設置する。
(S4)一対の立設用鋼管45a、45bの上端面に昇降ブロック60を配置する。このとき、昇降ブロック60の案内管63a、63bはリブ49a、49bによって保持されるから、移動したり落下したりすることがない(図9の(a)参照)。
【0044】
<シーブブロック設置工程>
(S5)一対の支柱鋼管47のうち他方の支柱鋼管47bの先端に、シーブブロック50(支柱連結部材に同じ)を設置する。すなわち、シーブブロック50の先端設置部55に支柱鋼管47bの先端を挿入して、設置用貫通孔56および設置用貫通孔48bに眼鏡ボルト96を挿入してナットを螺設する。
(S6)シーブ51に昇降用ワイヤ95を係止させ、シーブカバー53を設置する。すなわち、昇降用ワイヤ95を覆い隠すようにシーブカバー53を配置して、シーブ軸52に固定されたネジ棒57(シーブカバー53の貫通孔58を貫通している)にナットを螺合する(図9の(b)参照)。
【0045】
<支柱立設工程>
(S7)一対の立設用鋼管45a、45bの間に昇降ブロック60を配置する。このとき、昇降ブロック60に設置された配置用アーム(図示しない)をウインチブロック90の巻き取りドラム94に係止させる。
(S8)一対の支柱鋼管47のうちの一方の支柱鋼管47aを、立設用鋼管45aに挿入して立設する。このとき、支柱鋼管47aは昇降ブロック60の案内管63aを貫通する。
(S9)一対の支柱鋼管47のうちの他方の支柱鋼管47bを、立設用鋼管45bに挿入して立設する。このとき、支柱鋼管47bは昇降ブロック60の案内管63bを貫通する。そして、他方の支柱鋼管47bの先端にはシーブブロック50が設置されているから、シーブブロック50の先端係止部54は一方の支柱鋼管47a内に侵入し、支柱鋼管47a、47bは連結される(図9の(b)参照)。
(S10)支柱鋼管47bの眼鏡ボルト96に支柱補強材97の上端を係止し、下端を地面2に載置して固定する。
【0046】
<掘削管連結工程>
(S11)昇降ブロック60に傾動ブロック70を傾動自在に設置する。すなわち、昇降ブロック60の傾動孔61に、傾動ブロック70の傾動軸71を挿入し、昇降板62を貫通した状態で、抜け防止孔72に抜け防止ピン73を打ち込む。このとき、傾動ブロック70は略水平になるようにする。そして、傾動板74のワイヤ設置用リングに昇降用ワイヤ95を接続する(シックルを介して設置する)。
(S12)掘削管3と外管5とを一体化する。すなわち、外管5にトップジョイント4が溶接接合され、かかるトップジョイント4にリングビット20が溶接接合された状態で、インナービット10が接続されている掘削管3を外管5に挿入して、リングビット20とインナービット10とを結合する。
(S13)掘削管3を掘削管回転手段80に連結する。すなわち、掘削管3の連結部3aを掘削管接続部81に挿入し、抜け防止孔82に抜け防止ピン83を打ち込む(図4参照)。
【0047】
<掘削管起立工程>
(S14)油圧ホースおよび圧空ホースをそれぞれ接続する。
(S15)昇降用ワイヤ95を巻き上げることによって、傾動ブロック70(昇降ブロック60と掘削管回転手段80とが一体化されている)を引き上げる。このとき、当初、略水平であった掘削管3(外管5も同じ)は後端部が引き上げられて、除々に起立し、やがて、支柱47と平行になる(たとえば、鉛直になる、図5参照)。
(S16)外管5を支柱ブロック40の位置で昇降自在に案内する。すなわち、外管5の下端部を、支柱ブロック40に設置されている案内管5a内に配置する。このとき、案内管5aは、一端がヒンジ接続された半割状態の円弧状部材から形成されているから、配置が容易である。なお、案内管5aが一体の鋼管から形成されている場合は、該鋼管に外管5の下端部を挿入する(図9の(c)参照)。
【0048】
<掘削工程>
(S17)昇降用ワイヤ95を巻き戻して、二重ビット1を地面2に当接する。
(S18)掘削管3を回転すると共に、先端に打撃を付与する。すなわち、掘削管回転手段80に油圧を供給し、圧空受入部86に圧縮空気を供給する。
(S19)所定の深の掘削が終了した時点で、掘削管3を回転と打撃を中止する。
【0049】
<掘削管回収工程>
(S20)掘削管3を掘削時とは反対の方向に回転して、インナービット10とリングビット20とを切り離す。
(S21)昇降用ワイヤ95を巻き上げることによって、掘削管3(インナービット10が設置されている)を地上に回収する。このとき、外管5は掘削孔に残置されるから、外管5は掘削工程に伴って埋設されたことになる。
【0050】
以上は、二重ビット1を使用して掘削と同時に外管5を埋設する場合を示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、二重ビット1を使用しない場合、すなわち、外管のない状態で削孔し、その後、削孔内に外管を挿入する場合であってもよい。このとき、案内管5aは、掘削管3を直接案内するものになる。
さらに、前記各ステップ(S1〜S20)は数字の順番に実行するものに限定するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、実行する順番が変動してもよい。たとえば、ウインチブロック90の設置や、掘削管3と外管5との一体化は、支柱立設工程と並行して実行してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、掘削管の回転掘削手段への取り付けを地上で実行することができるから、作業が迅速になると共に、装置を構成する部材点数を減らしたり部材を軽量にしたりすることが可能になるから、各種掘削装置(杭の打設装置を含む)として広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施形態に係る掘削装置を模式的に説明する支柱に取り付けられた状態を示す側面図。
【図2】図1に示す掘削装置の一部(昇降体)を示す、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は正面図。
【図3】図1に示す掘削装置の一部(掘削管回転手段)を示す、(a)は側面図(平面図に同じ)、(b)は正面図、(c)は裏面図。
【図4】図1に示す掘削装置の装置部材同士(昇降体と掘削管回転手段)の取り合いを示す部分斜視図。
【図5】図1に示す掘削装置の使用状況を説明する正面視の模式図。
【図6】図1に示す掘削装置が組み立て式支柱に取り付けられた状態を示す側面図。
【図7】図6に示す掘削装置を構成する各装置部材を模式的に示す斜視図であって、(a)は基板ブロック、(b)は支柱ブロック、(c)はシーブブロック、(d)は昇降ブロック、(e)は傾動ブロック、(f)はウインチ、(g)は支柱補強材。
【図8】図6に示す掘削装置に接続される掘削管のその他の実施例を模式的に示す、(a)は側面図、(b)は部分斜視図。
【図9】図6に示す掘削装置の使用方法の説明を補足する、(a)は途中工程を模式的に示す部分側面図、(b)は途中工程を模式的に示す部分斜視図、(c)は途中工程を模式的に示す部分斜視図。
【符号の説明】
【0053】
1 二重ビット
2 地面
3 掘削管
4 トップジョイント
5 ケーシング(外管)
10 インナービット
20 リングビット
30 基板ブロック
40 支柱ブロック
41 支柱ベース
45 立設用鋼管
47 支柱鋼管
50 シーブブロック
51 シーブ
53 シーブカバー
60 昇降ブロック
61 傾動孔
62 昇降板
63 案内管
70 傾動ブロック
71 傾動軸
72 抜け防止孔
73 抜け防止ピン
74 傾動板
75 ワイヤ設置用孔
76 フランジ
78 カウンタウエイト用アーム
79 カウンタウエイト用ネジ棒
80 掘削管回転手段
81 掘削管接続部
82 抜け防止孔孔
83 抜け防止ピン
84 掘削用油圧モータ
89 カウンタウエイト
90 ウインチブロック
93 昇降用油圧モータ
94 ドラム
95 昇降用ワイヤ
100 掘削装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面に立設された支柱に案内されて昇降する昇降体と、
該昇降体に傾動自在に設置され、地面を掘削する掘削管が着脱自在に取り付けられる掘削管回転手段と、を有する掘削装置。
【請求項2】
地面に立設された支柱に設置され、前記掘削管回転手段に取り付けられる掘削管を案内する掘削管案内手段を有することを特徴とする請求項1記載の掘削装置。
【請求項3】
前記昇降体が、前記案内される方向に垂直の方向に形成された取り付け用孔を具備し、
前記掘削管回転手段が、前記取り付け用孔に侵入して回動自在な取り付け用軸を具備することを特徴とする請求項1または2記載の掘削装置。
【請求項4】
前記掘削管の先端に掘削ビットが設置され、該掘削ビットに軸方向の力を付与する打撃手段が設置されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の掘削装置。
【請求項5】
前記掘削管が、外管と、該外管の中に挿入自在な内管と、前記外管と前記内管とを着脱自在に接合する管接合手段と、を具備し、
該管接合手段が、前記内管に対する前記外管の軸方向の相対移動を拘束すると共に、前記内管に対する前記外管の周方向の相対回転を可能にすることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の掘削装置。
【請求項6】
地面に載置される基板と、
該基板に着脱自在に立設される一対の支柱鋼管と、
該一対の支柱鋼管の先端同士を連結する支柱連結部材と、
前記基板に設置され、前記一対の支柱鋼管の後端がそれぞれ挿入される一対の立設用鋼管、とを有し
前記支柱連結部材が、前記一対の支柱鋼管のうちの一方の支柱鋼管の先端に係止するための先端係止部と、前記一対の支柱鋼管のうちの他方の支柱鋼管の先端に固定されるための先端固定部と、を具備し、
前記一方の支柱鋼管の後端が前記一対の立設用鋼管のうちの一方の立設用鋼管に挿入された状態で、先端に前記支柱連結部材が固定されている前記他方の支柱鋼管の後端を、前記一対の立設用鋼管のうちの他方の立設用鋼管に挿入する際、前記先端係止部が前記一方の支柱鋼管の先端に係止することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の掘削装置。
【請求項7】
前記基板に着脱自在に設置されたウインチと、
前記昇降体に接続され、前記ウインチによって巻き上げまたは巻き戻されるワイヤと、
前記支柱連結部材に設置され、前記ワイヤを案内するシーブと、
前記支柱連結部材に着脱自在に設置され、前記シーブに案内された前記ワイヤの離脱を防止するシーブカバーと、を有し
前記一対の支柱鋼管のうちの他方の支柱鋼管の後端を、前記一対の立設用鋼管のうちの他方の立設用鋼管に挿入する前に、前記他方の支柱鋼管の先端に固定されている前記支柱連結部材の前記シーブに、あらかじめ前記ワイヤが案内され、かつ該ワイヤの離脱が前記シーブカバーによって防止されていることを特徴とする請求項6記載の掘削装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−57292(P2008−57292A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−238968(P2006−238968)
【出願日】平成18年9月4日(2006.9.4)
【出願人】(596147367)株式会社ティーエフティー (11)
【出願人】(506300176)有限会社伸陽機械 (2)
【出願人】(506300154)有限会社ジオ技研 (2)
【Fターム(参考)】