説明

接続性障害管理タイムアウト期間制御

様々な例示的実施形態が、以下のうちの1つまたは複数を含む方法および関連システムおよび機械可読媒体に関する。MEPで接続性障害管理(CFM)メッセージを受信すること、CFMメッセージがタイムアウトファクタに関する新しい値を指定する表示を含むかどうかを判定すること、およびCFMメッセージがタイムアウトファクタに関する新しい値を指定する表示を含むとき、その新しい値をタイムアウトファクタとして使用すること。以下のうちの1つまたは複数も含めることができる。CFMメッセージが新しいタイムアウトファクタを指定する表示を含まないとき、デフォルト値をタイムアウトファクタとして使用すること、少なくともタイムアウトファクタを使用してタイムアウト期間を求めること、最後のCFMメッセージが受信されてからタイムアウト期間が経過したかどうかを判定すること、および最後のCFMメッセージが受信されてからタイムアウト期間が経過したとき、タイムアウトが発生したと判定すること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する様々な例示的実施形態は、一般にはOAM(Operations, Administration, and Maintenance)に関する。
【背景技術】
【0002】
従来型ローカルエリアネットワーク(LAN)は、物理的回線を介してデータの高速伝送を可能にするフレームベースの規格であるイーサネット(登録商標)を使用してデータを交換する。その初期の実装以来、イーサネット規格は急速に進化し、現在は10ギガビット/秒超に対応する。さらに、イーサネットは広く使用されているので、イーサネットデータ転送を実装するのに必要なハードウェアの価格が著しく低下し、イーサネットが企業レベルネットワークの実装にとって好ましい規格となった。
【0003】
こうした利点を考慮して、電気通信サービスプロバイダは、しばしば大都市圏ネットワーク(MAN)または広域ネットワーク(WAN)と呼ばれる、より大規模なネットワークにイーサネットの使用を拡張しようとしてきた。いわゆるキャリアイーサネットを実装することにより、サービスプロバイダは、最小のコストで自身のネットワークの容量を著しく向上させることができる。この容量の向上により、プロバイダネットワークは、VoIP(Voice over Internet Protocol)、IPテレビジョン(IPTV)、ビデオオンデマンド(VoD)などの次世代用途にとって必要な、より大量のトラフィックに対処することが可能となる。
【0004】
しかし、イーサネットはローカルエリアネットワークの環境で進化したので、より大規模なネットワークに適用するとき、ネイティブイーサネットはいくつかの制限を有する。1つの主要な欠陥は、OAM(Operation and Maintenance)機能のネイティブサポートの欠如である。より具体的には、ネットワークオペレータは通常、LAN内の問題をオンサイトで診断することができるので、イーサネット規格は、接続および性能の遠隔監視のサポートが欠如している。そのような遠隔監視のサポートがないと、大規模ネットワークのネットワークオペレータは、自身のネットワークを確実に保守することが不可能ではないとしても、困難に感じることになる。
【0005】
イーサネット規格でのネイティブ接続性障害管理(CFM)の欠如に対処するために、いくつかの団体が、この機能を記述する追加の規格を開発した。具体的には、国際電気通信連合(ITU)が、引用によりその内容全体が本明細書に組み込まれる「OAM Functions and Mechanisms For Ethernet(登録商標)−Based Networks」と題するY.1731を発行した。同様に、米国電気電子学会(IEEE)が、引用によりその内容全体が本明細書に組み込まれる「Connectivity Fault Management」と題する802.1agを発行した。
【0006】
Y.1731および802.1agは、イーサネットネットワークの欠陥を検出、隔離、および修正するのに使用されるいくつかの機構を記述する。こうした機構の一部は、異なるネットワークノード上に構成された少なくとも2つの保守エンドポイント(MEP)を備える保守アソシエーション(MA)の確立を含む。MA内のMEPは通常は完全にメッシュされ、任意のMEPがMA内の任意の他のMEPと通信するできることを意味する。MA内のMEPが協働して、MEP間の接続を監視する。例えば、各MEPは、MA内の他のMEPに連続性チェックメッセージ(CCM)を周期的に送信することができ、それによってMA内のネットワークノードに個々のノードのステータスを通知する。さらに、MEPによるCCMの受信により、送信側MEPと受信側MEPとの間の接続が十分に完全なままであることが本質的に確認される。
【0007】
Y.1731は、3.33ミリ秒から10分までの範囲の、CCM伝送に関する7つの可能な間隔を与える。MEPは、伝送間隔当たり1つのCCMをMA内の各MEPに送信しようと試みる。同時に、各MEPは、他のネットワークノードまたはそれに対する接続に伴う問題があればそれを検出するために、受信したCCMを監視する。Y.1731は、MEPが伝送間隔の3.5倍のタイムアウト期間内にCCMを受信しなかった場合(すなわち、連続する3つのCCMの損失があった場合)、MEPはネットワーク障害を宣言し、例えばトラフィックの再ルーティングなどの救済措置を取るべきであることを述べている。
【0008】
しかし、期待されるCCMをMEPが受信しないすべての場合がネットワーク障害を示すわけではない。例えば、ネットワークノードのコントロールプレーンのソフトウェアアップグレードの間、フォワーディングプレーンが引き続き通常通り動作するとしても、ネットワークノード上のMEPはどんなCCMも送信しないことがある。そのような場合、実際のネットワーク障害がないのに、任意の接続されたMEPが誤ってネットワーク障害を宣言する可能性が高くなる。次いで、こうしたMEPは、存在しないネットワーク障害に対処しようと試みてリソースを浪費し始めることがある。別の場合には、例えばネットワークノードのリセットの場合など、サービスの一時的中断が予想されることがある。この場合、中断が一時的であることが知られているので、ネットワーク障害を宣言することは望ましくないことがある。
【0009】
Y.1731および802.1agはさらに、アラーム表示信号(AIS)などの他の周期的メッセージを説明している。MEPは、他のMEPが発生することのある任意のアラームをより高いレベルで抑制するようにAISを周期的に送信することができる。この場合も、この規格は、最後のAISの受信から、メッセージ間隔の3.5倍のタイムアウト期間が経過した後、MEPがタイムアウトを宣言すべきであることを与えている。タイムアウトが発生すると、ピアMEPは、アラームを自由に発生させることができると判断することができる。CCMの場合と同じく、ソフトウェアアップグレードなどの一定の条件により、MEPがある期間にAISを送信することが妨げられることがある。したがって、MEPが引き続きすべてのアラームを抑制したいとしても、タイムアウトが宣言されることがあり、アラームが発生することがある。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】国際電気通信連合(ITU)、Y.1731、「OAM Functions and Mechanisms For Ethernet−Based Networks」
【非特許文献2】米国電気電子学会(IEEE)、802.1ag、「Connectivity Fault Management」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記に鑑みて、タイムアウトの誤った判定あるいはその他の不要な判定を回避することが望ましいはずである。具体的には、例えば接続されたノードに周期的CFMメッセージを送ることをネットワークノードが一時的に停止する可能性のある期間中など、望ましくないタイムアウト判定を回避することのできる接続性障害管理を実現することが望ましいはずである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
タイムアウトの誤った判定あるいはその他の不要な判定を回避することのできるOAM(Operations, Administration, and Maintenance)システムの現在の必要に鑑みて、様々な例示的実施形態の簡潔な概要が提示される。以下の概要では、本発明の範囲を限定することではなく、様々な例示的実施形態のいくつかの態様を強調し、紹介することを意図する、何らかの単純化および省略が行われることがある。当業者が本発明の概念を作成および使用することを可能にするのに十分な好ましい例示的実施形態の詳細な説明が、後のセクションに続く。
【0013】
様々な例示的実施形態は、以下のうちの1つまたは複数を含む方法および関連ネットワークノードおよび機械可読媒体に関する。保守エンドポイント(MEP)で、接続性障害管理(CFM)メッセージを受信すること、CFMメッセージがタイムアウトファクタに関する新しい値を指定する表示を含むかどうかを判定すること、およびCFMメッセージがタイムアウトファクタに関する新しい値を指定する表示を含むとき、その新しい値をタイムアウトファクタとして使用すること。様々な例示的実施形態は、以下のうちの1つまたは複数をさらに含む。CFMメッセージが新しいタイムアウトファクタを指定する表示を含まないとき、デフォルト値をタイムアウトファクタとして使用すること、少なくともタイムアウトファクタを使用してタイムアウト期間を求めること、最後のCFMメッセージが受信されてからタイムアウト期間が経過したかどうかを判定すること、および最後のCFMメッセージが受信されてからタイムアウト期間が経過したとき、タイムアウトが発生したと判定すること。
【0014】
このようにして、様々な例示的実施形態が周期的CFMメッセージに関するタイムアウト期間の一時的修正を可能にすることが明らかなはずである。具体的には、新しいタイムアウト乗数、または他のタイムアウトファクタを示すメッセージをピアMEPに送信することにより、周期的CFMメッセージに関するタイムアウト期間を一時的に延長し、タイムアウトの不必要な宣言を防止することができる。
【0015】
様々な例示的実施形態をより良く理解するために、添付の図面に対する参照が行われる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】保守アソシエーション(MA)を含む例示的ネットワークを概略的に示す図である。
【図2】接続性障害管理(CFM)にタイムアウト期間制御を与えることのできる例示的ノードを概略的に示す図である。
【図3】MAによって使用されるタイムアウトファクタを修正する例示的type−length−value(TLV)フィールドを概略的に示す図である。
【図4】タイムアウトファクタを一時的に変更するためにTLVフィールドを含むメッセージを送信する例示的方法の流れ図を概略的に示す図である。
【図5】メッセージを受信および処理する例示的方法の流れ図を概略的に示す図である。
【図6】MA内の例示的メッセージ交換を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで図面を参照すると、同様の番号が同様の構成要素またはステップを指しており、様々な例示的実施形態の広範な態様が開示されている。本文書は連続性チェックメッセージ(CCM)に関する例を与えるが、本明細書で説明される方法およびシステムは、限定はしないがアラーム表示信号(AIS)を含む任意の周期的メッセージに適用可能であることに留意されたい。さらに、本明細書で使用される「タイムアウトファクタ」という用語は、限定はしないがタイムアウト乗数、メッセージ間隔、またはタイムアウト期間自体を含む、適用可能なタイムアウト期間を求める際に使用される任意の値を指す。
【0018】
図1に、保守アソシエーション(MA)130を含む例示的ネットワーク100を概略的に示す。例示的ネットワーク100は、ノードA110およびノードB120などの少なくとも2つのネットワークノードを含むことができる。各ネットワークノード110、120は、パーソナルコンピュータまたはラップトップコンピュータ、サーバ、ルーティング機器、あるいは接続性障害管理(CFM)サービスを提供することのできる任意の他のデバイスでよい。ネットワークノードA110は、IEEE802.1agおよび/またはITU−T Y.1731に従って実装された保守エンドポイント(MEP)115を含むことができる。同様に、ネットワークノードB120は、IEEE802.1agおよび/またはITU−T Y.1731に従って実装されたMEP125を含むことができる。
【0019】
MEP115、125は、CFMサービスを提供するMA130に属することができる。例えば、MEP115、125は、各ノード110、120が適切に機能していること、および通信の回線が依然として確立されていることを保証するために、CCM140a、140bを交換することができる。MEP115、125の一方は、所定のメッセージ間隔にタイムアウト乗数を掛けたものに等しいタイムアウト期間中に他方のMEP115、125からCCMを受信しない場合、接続性障害を宣言することができる。メッセージ間隔は、例えば3.33ミリ秒、10ミリ秒、100ミリ秒、1秒、10秒、1分、10分などのほぼ任意の値でよい。同様に、タイムアウト乗数は、例えば3.5、4.5、10などのほぼ任意の値でよい。したがって、メッセージ間隔1秒およびタイムアウト乗数3.5を有するシステムでは、タイムアウト期間は3.5秒でよい。MEP115、125がこのタイムアウト期間3.5秒にどんなCCMも受信しない場合、MEP115、125はタイムアウトを宣言することができる。次いで、MEP115、125は、CCMタイムアウトの特定のケースでは、接続性障害を宣言し、例えば別のノードを通じてトラフィックを再ルーティングするなどの救済措置を取ることによってタイムアウト宣言を処理することができる。
【0020】
接続性障害または他のタイムアウトの宣言を延期するためにタイムアウト期間を一時的に修正するようにMEP115、125をさらに構成することができる。例えば、MEP115、125は、新しいタイムアウト乗数および/または新しい間隔を含むメッセージを送信することができる。さらに、そのようなメッセージを受信し、タイムアウトが発生したかどうかを判定する際に使用されるタイムアウト乗数および/または間隔を一時的に変更するようにMEP115、125を構成することができる。様々な代替実施形態では、MEP115、125は、その判定の際に使用される他のタイムアウトファクタではなく、一時的タイムアウト期間を直接的に指定することができる。したがって、本明細書で与えられる例は、主に一時的タイムアウト乗数の使用を対象とするが、例えばメッセージ間隔および/またはタイムアウト期間などの他のタイムアウトファクタを修正する方法およびシステムを提供するのに必要な修正を当業者なら理解されよう。
【0021】
例示的ネットワーク100の構成要素を説明したので、例示的ネットワーク100の動作の簡潔な概要が与えられる。以下の説明は例示的ネットワーク100の動作の概要を与えるためのものであり、したがっていくつかの点で単純化であることは明らかなはずである。例示的ネットワーク100の詳細な動作が、図2−6と共に以下でさらに詳細に説明される。
【0022】
MEP115はまず、タイムアウト期間を一時的に増大させるべきであると判定することができる。例えば、MEP115は、ノードA110のコントロールプレーンソフトウェアがアップグレードされようとしているという表示を受信し、したがって、このプロセス中のMEP125による接続性障害の不必要な宣言を回避するためにタイムアウト期間を増大させるべきであると判定することができる。次いで、MEP115は、アップグレードプロセスが完了するのに十分な時間を可能にするためにタイムアウト乗数10を使用すべきであると判定することができる。次いで、MEP115は、MEP125にメッセージを送信し、タイムアウト乗数を一時的に10に変更すべきであることを示すことができる。MEP115は、例えば、Type−Length−Value(TLV)フィールドをCCM140aのヘッダに挿入して、一時的タイムアウト乗数を通信することができる。MEP125がCCM140aを受信したとき、MEP125は、このTLVフィールドを読み取り、値10をタイムアウト乗数として使用することができる。したがって、MEP125は、接続性障害を宣言する前に、メッセージ間隔の10倍の、延長されたタイムアウト期間中待機することができる。次いで、MEP125は、そのようなTLVフィールドを含まない次のCCMの受信時に、デフォルトタイムアウト期間の使用に戻ることができる。
【0023】
当業者に知られている他の方法を使用して、MEP125に一時的タイムアウト乗数を通信できることは明らかなはずである。例えば、MEP115は、MEP125に一時的タイムアウト乗数を通信する以外には何の目的も果たさないメッセージを作成し、送信することができる。
【0024】
図2に、接続性障害管理にタイムアウト期間制御を与えることのできる例示的ノード200を概略的に示す。例示的ノード200は、例示的ネットワーク100内のノードA110および/またはノードB120に対応することができる。例示的ノード200は、限定はしないが連続性チェックメッセージ(CCM)およびアラーム表示信号(AIS)を含む任意の周期的CFMメッセージに関するタイムアウト乗数を修正することができる。
【0025】
例示的ノード200は、受信機インターフェース205、クロック210、最終受信時間モジュール220、タイムアウト乗数モジュール230、CFMメッセージ受信機240、間隔モジュール250、タイムアウトモジュール260、最終送信時間モジュール270、制御信号インターフェース275、一時的ファクタモジュール280、CFMメッセージイニシエータ290、および送信機インターフェース295を含むことができる。ノード200の構成要素の一部またはすべてが、ノード200上に実装されたMEPの部分を構成することができる。
【0026】
受信機インターフェース205は、別のノードからCFMメッセージを受信するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上に符号化された実行可能命令を含むインターフェースでよい。例えば、受信機インターフェース205は、CCM、AIS、または他のCFMメッセージを受信することができる。
【0027】
クロック210は、時間の経過を測定するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能命令を含むことができる。したがって、クロック210は、例えば、現Unix(登録商標)時間を保つように構成されたタイマ回路およびカウンタなどの、システムクロックの任意の実装でよい。現在時刻を表現する任意の方法を使用できることは明らかなはずである。
【0028】
最終受信時間モジュール220は、最後のCFMメッセージが例示的ノード200によって受信されたシステム時間の表示を格納するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能命令を含むことができる。したがって、最終受信時間モジュール220は、例えば、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、類似の記憶媒体などの機械可読記憶媒体を含むことができる。最終受信時間モジュール220は、1つのタイプのCFMメッセージのみに関係するシステム時間を格納することができる。あるいは、最終受信時間モジュール220は、CFMメッセージタイプのグループのうちの任意のCFMメッセージタイプの受信した最後のメッセージに関係するシステム時間を格納することができる。例えば、最終受信時間モジュール220は、ノード200がCFMまたはAISであった最後のCFMメッセージを受信したときを示す時間を格納することができる。別の代替実施形態として、最終受信時間モジュール220は、異なるCFMメッセージタイプにそれぞれ関連する複数の時間を格納することができる。例えば、最終受信時間モジュール220は、最後のCCMメッセージが受信されたシステム時間、ならびに最後のAISメッセージが受信されたシステム時間を格納することができる。
【0029】
タイムアウト乗数モジュール230は、タイムアウトが発生したかどうかを判定する際に使用するために現タイムアウト乗数を格納するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能命令を含むことができる。したがって、タイムアウト乗数モジュール230は、例えば、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、類似の記憶媒体などの機械可読記憶媒体を含むことができる。タイムアウト乗数モジュール230はさらに、他のタイムアウト乗数が指定されていないときに使用するためにデフォルトタイムアウト乗数を格納することができる。タイムアウト乗数モジュール230は、1つのCFMメッセージタイプのみ、またはCFMメッセージタイプのグループに関する現在およびデフォルトの乗数を格納することができる。タイムアウト乗数モジュール230はまた、複数のCFMメッセージタイプに関する現在およびデフォルトのタイムアウト乗数の複数の対を格納することもできる。
【0030】
CFMメッセージ受信機240は、受信機インターフェース205を介して受信されたCFMメッセージを処理するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能命令を含むことができる。例えば、CFMメッセージ受信機240がCCMを受信した場合、CFMメッセージ受信機240は、クロック210によって示される現システム時間を使用して、最終受信時間モジュール220に格納された時間を置き換える。次いで、CFMメッセージ受信機240は、IEEE802.1agおよび/またはITU−T Y.1731によって指定されるようにCCMを引き続き処理することができる。
【0031】
CFMメッセージ受信機240はさらに、受信したCFMメッセージをチェックして、タイムアウト乗数を一時的に修正すべきであるという表示をCFMメッセージが含むかどうかを判定することができる。そのような表示が存在する場合、CFMメッセージ受信機は、CFMメッセージによって示される新しい乗数を使用して、タイムアウト乗数モジュール230に格納された現タイムアウト乗数を置き換えることができる。例えば、CFMメッセージが、タイムアウト乗数を一時的に4.5に変更すべきであることを示すTLVを含むCCMである場合、CFMメッセージ受信機240は、タイムアウト乗数モジュール230に格納されたCCMに関する現タイムアウト乗数を値4.5に設定することができる。CFMメッセージ受信機240は、タイムアウト乗数モジュール230にやはり格納されたデフォルトタイムアウト乗数の修正を控えることができることに留意されたい。
【0032】
間隔モジュール250は、使用されているメッセージ間隔の表示を格納するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能命令を含むことができる。したがって、間隔モジュール230は、例えば、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、類似の記憶媒体などの機械可読記憶媒体を含むことができる。間隔モジュール250は、すべての期間のCFMメッセージに対して使用される単一の間隔値、または特定のCFMメッセージタイプに対して各値が使用される複数の間隔値を格納することができる。例えば、間隔モジュール250は、CCMタイプに対する間隔1秒と、AISタイプに対する間隔1分とを格納することができる。
【0033】
タイムアウトモジュール260は、特定のCFMメッセージタイプに関するタイムアウトが発生したかどうかを判定するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能命令を含むことができる。タイムアウトモジュール260は、最終受信時間モジュール220に格納された値をクロック210によって示される現システム時間と比較することにより、例示的ノード200が一定のタイプの最後のCFMメッセージを受信してから経過した時間量を周期的に求めることができる。タイムアウトモジュール260はまた、間隔モジュール250に格納された間隔に、タイムアウト乗数モジュール230に格納された現タイムアウト乗数タイプを掛けることにより、適用可能なタイムアウト期間も求めることができる。最後に、タイムアウトモジュール260は、タイムアウト期間を最後のCFMメッセージが受信されてから経過した時間量と比較することにより、タイムアウトが発生したかどうかを判定することができる。タイムアウト期間よりも長い時間量が経過した場合、タイムアウトモジュール260は、CFMメッセージタイプに関するタイムアウトを宣言することができ、例示的ノード200は適切な措置を取ることに進むことができる。
【0034】
最終送信時間モジュール270は、最後のCFMメッセージが例示的ノード200によって送信されたシステム時間の表示を格納するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能命令を含むことができる。したがって、最終送信時間モジュール270は、例えば、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、類似の記憶媒体などの機械可読記憶媒体を含むことができる。最終送信時間モジュール270は、1つのタイプのCFMメッセージのみに関係するシステム時間を格納することができる。あるいは、最終送信時間モジュール270は、CFMメッセージタイプのグループのうちの任意のCFMメッセージタイプの送信された最後のメッセージに関係するシステム時間を格納することができる。例えば、最終送信時間モジュール270は、ノード200がCFMまたはAISであった最後のCFMメッセージを送信したときを示す時間を格納することができる。別の代替実施形態として、最終送信時間モジュール270は、異なるCFMメッセージタイプにそれぞれ関連する複数の時間を格納することができる。例えば、最終送信時間モジュール270は、最後のCCMメッセージが送信されたシステム時間、ならびに最後のAISメッセージが送信されたシステム時間を格納することができる。
【0035】
制御信号インターフェース275は、複数の条件のうちの1つまたは複数の存在を示す信号を受信するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上に符号化された実行可能命令を含むインターフェースでよい。例えば、制御信号インターフェース265は、例示的ノード200用のコントロールプレーンソフトウェアがアップグレードされようとしているという表示、および/または例示的ノード200が再始動されようとしているという表示を受信することができる。そのような表示は、例えば、制御信号インターフェース265の入力上にアサートされたパケットまたは単純な信号などの、当技術分野で知られている任意の形態を取ることができる。
【0036】
一時的ファクタモジュール280は、MAに関するタイムアウト乗数を一時的に修正すべきかどうかを判定するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能命令を含むことができる。一時的ファクタモジュール270は、制御信号インターフェース265から特定の条件の表示を受信し、接続性障害の不必要な宣言を回避するためにタイムアウト乗数を一時的に増加させるべきであると判定することができる。次いで、一時的ファクタモジュール270は、一時的タイムアウト乗数に関する適切な値を求めることができる。当業者に知られている任意の方法を使用して、新しいタイムアウト乗数の値を求めることができる。例えば、新しいタイムアウト乗数は所定の値でよく、あるいは一時的ファクタモジュール270は、デフォルトタイムアウト乗数の値、間隔の値、および/または制御信号インターフェース265を介して示される特定の条件を使用して、新しいタイムアウト乗数に関する適切な値を計算すること、あるいはその他の形で求めることができる。
【0037】
CFMメッセージイニシエータ290は、CFMメッセージを構築し、送信されるインターフェース295を介して他のノードに送信するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上の実行可能命令を含むことができる。CFMメッセージイニシエータは、最終送信時間モジュール270によって格納された値をクロック210によって示される現システム時間と比較することにより、特定のタイプの最後のCFMメッセージが送信されてから経過した時間量を監視することができる。次いで、経過した時間量を、間隔モジュール250によって格納されたメッセージ間隔と比較することにより、CFMメッセージイニシエータ290は、新しいCFMメッセージを送信すべきかどうかを判定することができる。新しいCFMメッセージを送信すべきである場合、CFMメッセージイニシエータ290は、適切なCFMメッセージを構築し、送信機インターフェース295を介してそれを送信することができる。
【0038】
CFMメッセージイニシエータ290をさらに、MAによって使用されるタイムアウト乗数の一時的修正を要求するように構成することができる。タイムアウト乗数を修正すべきであると一時的ファクタモジュール280が判定したとき、CFMメッセージイニシエータ290は、タイムアウト乗数に関する新しい値を指定するTLVフィールドを含むCFMメッセージを構築することができる。あるいは、CFMメッセージイニシエータ290は、次のCFMメッセージがメッセージ間隔に関連してCFMメッセージイニシエータ290の通常の動作に従って構築されるのを待機し、CFMメッセージが送信機インターフェース295を介して送信される前に、TLVフィールドをCFMメッセージに単に挿入することができる。
【0039】
送信機インターフェース295は、CFMメッセージを別のノードに送信するように構成されたハードウェアおよび/または機械可読記憶媒体上に符号化された実行可能命令を含むインターフェースでよい。例えば、送信機インターフェース295は、CCM、AIS、または他のCFMメッセージを送信することができる。
【0040】
様々な代替実施形態では、例示的ノード200は、最後のCFMメッセージが送信および受信されてから経過した時間量を求めるために、タイムスタンプの代わりにカウンタを使用することができる。例えば、最終受信時間モジュール220および最終送信時間モジュール270はそれぞれ、例示的ノード200がCFMメッセージをそれぞれ受信または送信したときはいつでも値0にリセットされるカウンタを含むことができる。次いで、最終受信時間モジュール220および最終送信時間モジュール270は、クロック210の速度でこのカウンタ値を増加させ、時間の経過を追跡することができる。別の代替実施形態として、最終受信時間モジュール220および最終送信時間モジュール270は、例示的ノード200がCFMメッセージをそれぞれ受信または送信したときはいつでも、メッセージ間隔またはメッセージ間隔にタイムアウト乗数を掛けたものに等しくカウンタを設定することができる。次いで、最終受信時間モジュール220および最終送信時間モジュール270は、このカウンタ値をクロック210の速度で減少させることができる。したがって、当業者に知られている任意の方法に従って、時間の経過を追跡する機能を達成することができる。
【0041】
図3に、CFMメッセージヘッダで使用される例示的type−length−value(TLV)フィールド300を概略的に示す。TLVフィールド300を使用して、MAで使用すべきタイムアウト乗数に関する新しい値を示すことができる。TLVフィールド300は、タイプサブフィールド310、長さサブフィールド320、値サブフィールド330を含むことができる。
【0042】
タイプサブフィールド310を使用して、TLVフィールド300がタイムアウト乗数に関する新しい値を搬送することを示すことができる。MA内のすべてのMEPが値の意味に関して合意する限り、既に定義されたタイプに対応しない任意の値を使用することができる。一例を挙げると、タイプサブフィールド310は、タイプ番号64を示す値「01000000」を搬送する。この例では、MAによってタイプ番号64を使用して、TLVフィールド300がタイムアウト乗数に関する新しい値を搬送することを示すことができる。長さサブフィールド320を使用して、値サブフィールド330の長さをオクテットで示すことができる。一例を挙げると、長さサブフィールド320は、値サブフィールド330が1オクテットの長さであることを示す値「0000000000000001」を搬送する。
【0043】
値サブフィールド330を使用して、一時的タイムアウト乗数の値を示すことができる。当業者に知られている任意の方式でこの値を表すことができる。例えば、値を2進数の整数、またはIEEE754などの規格に従ってフォーマットされた浮動小数点数として表すことができる。一時的タイムアウト乗数の2倍の整数を表す2進数などの、他の非標準化モデルも使用することができる。一例を挙げると、値サブフィールド330は、値「00001001」すなわち9を搬送し、一時的タイムアウト乗数4.5を表すことができる。4.5は9の2分の1であるからである。
【0044】
図4に、タイムアウト乗数を一時的に変更するためにTLVフィールドを含む接続性障害管理メッセージを送信する例示的方法400の流れ図を概略的に示す。例えば、例示的ノード110の構成要素によって方法400を実施することができる。
【0045】
方法400は、ステップ405で開始してステップ410に進むことができ、例示的ノード110が、例えば差し迫った再始動やソフトウェアアップグレードなどの条件の存在を示す制御信号を受信することができる。次いで、方法400はステップ420に進むことができ、ノード110は、MA140によって一時的に使用されるタイムアウト乗数を求めることができる。ノード110は、例えば、一時的タイムアウト乗数の必要を促した条件は何か、デフォルトタイムアウト乗数の値、現メッセージ間隔などの情報を考慮に入れることができる。ノード110が新しいタイムアウト乗数に関する値を求めると、方法400はステップ430に進むことができる。
【0046】
ステップ430で、ノード110は、MA内の他のMEPに向けて送信する新しいCFMメッセージを構築することができる。このCFMメッセージは、新しいタイムアウト乗数を使用すべきであるという表示を搬送するのに適切な任意のCFMメッセージでよい。例えば、CFMメッセージはCCMまたはAISメッセージでよい。次いで、方法400はステップ440に進むことができ、ノード110は、新しく構築したCFMメッセージにTLVフィールドを挿入することができる。このTLVフィールドは、TLVフィールドが一時的タイムアウト乗数を搬送することを示すタイプコードを搬送することができる。さらに、TLVフィールドは、ステップ420で求めたタイムアウト乗数を示す値を搬送することができる。次いで、方法400はステップ450に進むことができ、ノード110は、MA内の他のMEPにCFMメッセージを送信することができ、次いでステップ455に進み、方法400は終了することができる。
【0047】
図5に、接続性障害管理メッセージを受信および処理する例示的方法500の流れ図を概略的に示す。例えば、例示的ノード120の構成要素によって方法500を実施することができる。
【0048】
方法500は、ステップ505で開始してステップ510に進むことができ、ノード120は、MA内の別のMEPからCFMメッセージを受信することができる。次いで、方法500はステップ520に進むことができ、ノード120は、最後のCFMメッセージが受信された時間を示す値を更新し、CFMメッセージの受信を反映することができる。次いで、方法500はステップ530に進むことができ、ノード120は、MAに対して一時的タイムアウト乗数を使用すべきことを示すTLV値をCFMメッセージが含むかどうかを判定することができる。ノード120は、例えば、CFMメッセージのヘッダ内に含まれる各TLVフィールドのタイプサブフィールドを検査して、いずれかのTLVフィールドが一時的タイムアウト乗数を搬送するようにMA140によって事前定義されたタイプであるかどうかを判定することにより、このことを達成することができる。
【0049】
CFMメッセージが一時的タイムアウト乗数TLVフィールドを含む場合、方法500はステップ540に進むことができ、ノード120は、現タイムアウト乗数を、一時的タイムアウト乗数TLVフィールドによって搬送される値に変更する。次いで、方法500はステップ555で終了する。しかし、ステップ530で、CFMメッセージが一時的タイムアウト乗数TLVを搬送しないとノード120が判定した場合、方法500はステップ550に進むことができる。ステップ550で、ノード120は、現タイムアウト乗数がデフォルトタイムアウト乗数に等しいことを保証することができる。次いで、方法500はステップ555で終了することができる。
【0050】
図6に、保守アソシエーション内の例示的メッセージ交換600を概略的に示す。メッセージ交換600は、MEP115などの1つのMEPからMEP125などの少なくとも1つのピアMEPに送られたいくつかのCCM610、620、630、640、650、660を示すことができる。メッセージ交換600は、メッセージ間隔1秒およびデフォルトタイムアウト乗数3.5を有するMA内で行うことができる。したがって、MAに関するデフォルトタイムアウト期間は、1秒の3.5倍、すなわち3.5秒に等しくてよい。
【0051】
最初の1秒間隔が経過した後、MEP115は第1のCCM610を送信することができる。同様に、第2の1秒間隔が経過した後、MEP115は第2のCCM620を送信することができる。したがって、MEP125は、予想される1秒の間隔でCCM610、620が受信されたので、接続障害を宣言することができない。
【0052】
MEP115はさらに、2秒後の4sマークで第3のCCM630を送信することができる。このことは、MEP115による伝送の遅延、またはCCM620とCCM630の伝送の間に伝送するためのCCM(図示せず)の欠落のためであることがある。しかし、タイムアウト期間3.5秒が経過する前にCCM630が受信されたので、MEP125は依然として接続性障害の宣言を控えることができる。
【0053】
この時点で、MEP115は、タイムアウト乗数を一時的に修正すべきであるという表示を受信することができる。これは、例えば、ノードA110がアップグレードまたは再始動されようとしているという表示であってもよい。したがって、MEP115は、タイムアウト乗数を一時的に修正すべきであることを示すTLVフィールドを含むCCM640を送信することができる。例えば、CCM640は、16進数で「0x40000108」と表され、したがってタイムアウト乗数を一時的に4.5に設定すべきであることを示すTLVフィールド300を含むことができる。このCCM640の受信時に、MEP125は、現タイムアウト乗数を4.5に一時的に変更することができる。したがって、タイムアウト期間が3.5秒から4.5秒に増大し、さらなるCCMを受信しなかった場合にMEP125によってタイムアウトが宣言される時点が、直線670から直線680に移動される。
【0054】
MEP115は、4秒後の9sマークで別のCCM650を送ることができる。ここで、MEP115が一時的タイムアウト乗数TLVフィールドを有するCCM640を送信しなかった場合、タイムアウトが直線670で宣言されたはずであることは明らかである。しかし、タイムアウト乗数が増加したので、MEP125は、タイムアウトの宣言を控えた可能性がある。CCM650の受信時に、MEP125は、タイムアウト乗数に関するデフォルト値を使用することに戻ることができる。次いで、MEP115は、通常の間隔で別のCCM660を引き続き送信することができる。
【0055】
上記によれば、様々な例示的実施形態は、望ましくないタイムアウトの宣言を回避する方法およびシステムを提供する。具体的には、予見されるイベントの発生前にタイムアウト期間を増大させる手段を設けることにより、MEPは、そのMA内のピアMEPに、次の周期的メッセージを待機するときにより多くの時間を割り当てるべきであることを通知することができる。このようにして、MA内のMEPは、望ましくないタイムアウトを回避するように働くことができる。
【0056】
上記の説明から、本発明の様々な例示的実施形態をハードウェアおよび/またはファームウェアで実施できることが明らかなはずである。さらに、様々な例示的実施形態を機械可読記憶媒体上に格納された命令として実施することができ、少なくとも1つのプロセッサによって命令を読み取り、実行して、本明細書で詳細に説明した動作を実施することができる。機械可読記憶媒体は、パーソナルコンピュータまたはラップトップコンピュータ、サーバ、他のコンピューティングデバイスなどの機械で可読な形式で情報を格納する任意の機構を含むことができる。したがって、機械可読記憶媒体は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、および類似の記憶媒体を含むことができる。
【0057】
本明細書の任意のブロック図は本発明の原理を実施する例示的回路の概念図を表すことを当業者は理解されたい。同様に、任意のフローチャート、流れ図、状態遷移図、擬似コードなどは、機械可読媒体で実質的に表すことができ、コンピュータまたはプロセッサが明示的に示されているか否かに関わらずそのようなコンピュータまたはプロセッサによってそのように実行することのできる様々なプロセスを表すことを理解されよう。
【0058】
様々な例示的実施形態のいくつかの例示的態様を具体的に参照しながら様々な例示的実施形態が詳細に説明されたが、本発明は他の実施形態が可能であり、その細部は様々な自明な点の修正が可能であることを理解されたい。当業者には直ちに明らかな通り、本発明の趣旨および範囲内に留まりつつ、変形例および修正例の形がとられてもよい。したがって、上記の開示、説明、および図は例示のためのものに過ぎず、本発明をいかなる形でも限定するものではなく、本発明は特許請求の範囲のみによって定義される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピアシステムの要求でタイムアウト期間を修正するシステムであって、
ピアシステムから接続性障害管理(CFM)メッセージを受信する受信機インターフェースと、
タイムアウト期間を判定する際に使用されるタイムアウトファクタに関する新しい値を指定する表示をCFMメッセージが含むかどうかを判定し、CFMメッセージがタイムアウトファクタに関する新しい値を指定する表示を含むとき、表示に含まれる新しい値に等しいタイムアウトファクタを設定するCFMメッセージ受信機と
を備える、システム。
【請求項2】
CFMメッセージ受信機がさらに、受信機インターフェースを介してCFMメッセージが受信されたときの最終受信CFMメッセージ時間を更新し、システムが、
少なくともタイムアウトファクタを使用してタイムアウト期間を求め、最終受信CFMメッセージ時間を使用して、最後のCFMメッセージが受信されてからタイムアウト期間が経過したかどうかを判定し、最後のCFMメッセージが受信されてからタイムアウト期間が経過したとき、タイムアウトが発生したと判定するタイムアウトモジュールと、
タイムアウトファクタを修正すべきことを示す制御信号を受信する制御信号インターフェースと、
タイムアウトファクタを修正すべきであることを示す制御信号を制御信号インターフェースが受信したとき、ピアシステムに送信するためのタイムアウトファクタに関する新しい値を求める一時的ファクタモジュールと、
一時的ファクタモジュールが新しいタイムアウトファクタに関する値を求めたとき、新しいCFMメッセージを構築し、新しいタイムアウトファクタを指定する表示を新しいCFMメッセージに挿入するCFMメッセージイニシエータと、
ピアシステムに新しいCFMメッセージを送信する送信機インターフェースと
をさらに備え、
一時的ファクタモジュールが、タイムアウトファクタを修正すべきであることを示す制御信号によって搬送される情報に基づいて、ピアシステムに送信するための新しいタイムアウトファクタを求める、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
表示がType−Length−Value(TLV)フィールドである、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
CFMメッセージが、連続性チェックメッセージとアラーム表示信号の少なくとも一方を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
タイムアウトファクタが、タイムアウト乗数とメッセージ間隔の少なくとも一方を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
CFMメッセージ受信機がさらに、
CFMメッセージがタイムアウトファクタに関する新しい値を指定する表示を含まないとき、タイムアウトファクタに関するデフォルト値に等しくタイムアウトファクタを設定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
タイムアウトが発生したかどうかを判定する際にMEPによって使用されるタイムアウト期間を修正するために通信ネットワーク内のノード上で構成された保守エンドポイント(MEP)によって実施される方法であって、
MEPで接続性障害管理(CFM)メッセージを受信すること、
CFMメッセージがタイムアウトファクタに関する新しい値を指定する表示を含むかどうかを判定すること、および
CFMメッセージがタイムアウトファクタに関する新しい値を指定する表示を含むとき、新しい値をタイムアウトファクタとして使用すること
を含む、方法。
【請求項8】
少なくともタイムアウトファクタを使用してタイムアウト期間を求めること、
最後のCFMメッセージが受信されてからタイムアウト期間が経過したかどうかを判定すること、および
最後のCFMメッセージが受信されてからタイムアウト期間が経過したとき、タイムアウトが発生したと判定すること
をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項9】
表示がType−Length−Value(TLV)フィールドである、請求項9に記載の方法。
【請求項10】
タイムアウトファクタが、タイムアウト乗数とメッセージ間隔の少なくとも一方を含み、CFMメッセージがタイムアウトファクタに関する新しい値を指定する表示を含まないとき、デフォルト値をタイムアウトファクタとして使用する、請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−514005(P2013−514005A)
【公表日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543159(P2012−543159)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際出願番号】PCT/US2010/058686
【国際公開番号】WO2011/071740
【国際公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(391030332)アルカテル−ルーセント (1,149)
【Fターム(参考)】