説明

接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽

本発明は、メッキ廃水または有価金属を含んだ廃水から再活用可能な有価金属を効率的に電着して回収することができるように構成された電解槽に関するもので、より詳しくは、電解される廃水が接触する電極の比表面積を最大に増大させて電解効率を高め、電解空間をふやして低濃度の廃水からも効率的に有価金属を電着して回収することができるように構成された接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽に関するものである。本発明は、陰極と陽極の電極を有し電気分解を利用して廃水内の有価金属を電着させて回収する電解槽において、流入口と流出口とガス排出孔が形成され内部空間を有するハウジングと; 上記内部空間を囲んで設置された多数個の陽極から構成された陽極群と; 上記内部空間を囲んで陽極と陽極の間に設置されて2つの電解空間に区分し、それぞれの電解空間の一側には陰極ワイヤー糸が塊で位置されて廃水が接触する比表面積を増大させるように構成された陰極群を含み; 流入口に流入された廃水は多数個の上記電解空間を順次に通過しながら、塊の陰極ワイヤー糸を含んだ陰極群に有価金属が電着されて回収され、ガス排出孔を通じてガスが排出されながら流出口を通じて外部に排出されるようになされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メッキ廃水または有価金属を含んだ廃水から再活用可能な有価金属を効率的に電着して回収することができるように構成された電解槽に関するもので、より詳しくは、電解される廃水が接触する電極の比表面積を最大に増大させて電解効率を高め、電解空間をふやして低濃度の廃水からも効率的に有価金属を電着して回収することができるように構成された接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に各種電子製品に使用される回路基板(Printed Circuit Board)等を含む電子部品のスクラップ(scrap)や、化学工場から多く出る廃触媒等から有価金属を再活用したり、またメッキ工場や繊維工場の外その他工場の廃水や、写真現象時に発生する廃水等には多量の重金属が含まれているため、このような廃水の再活用及び上記廃水からの回収価値のある有価金属の効率的な回収は、廃資源の価値創出及び環境汚染防止次元で非常に重要に扱われている懸案中の一つである。
【0003】
このように有価金属、例えば、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)等を含んでいる廃水を処理して上記有価金属を回収するための方法として、廃資源を破砕した後、主に酸やアルカリ等を溶媒にして浸出し、化学的沈澱または電気分解を利用して有価金属を回収する方法が利用されている。
【0004】
上記電気分解方式は、廃水内に含まれた有価金属や重金属の回収だけでなく、一般的な無機化合物または有機化合物の処理及び生産で部分的に使用されているが、既存の電気分解装置によっては処理時間が長くかかったり効率が低かったし、装置自体が多くの空間を占めるようになる等の短所があった。
【0005】
すなわち、廃水内の反応物を電気分解して最終産物を得るための既存の電解装置としては、電解槽内に平行板型の陽極と陰極が交互に配列されている構造を有するものが最も一般的であるが、このような構造の電解槽は物質移動が拡散にのみ依存するため、撹拌や気体注入等の方法で溶液を強制対流させて物質移動速度を高めることはできるが、高電流密度で作業するには限界があった。このような電解槽の形態は、その必要性に応じて四角または円柱の形状を有しもする。
【0006】
一方、現在メッキ業者等で主に使用されている廃水処理方法としては、化学薬品処理によってスラッジ化して埋立てる等の処理方式が大部分で、廃水内の有価金属成分及び用水をほとんど再活用することができずにそのまま放流させて、深刻な環境汚染をもたらすだけでなく、化学薬品処理時に多くの費用負担を抱えることになる問題点があった。
【0007】
図1は、従来の技術によるメッキ廃水または有価金属を含んだ廃水から有価金属を電着させて回収するための電解槽100の一実施例を示すもので、内部空洞113が形成された円筒状のハウジング110内に円筒形の内部電極板130と円筒形の外部電極板120が配置される。そして、上記ハウジング110には廃水が流入される流入口112と流出口111が形成されている。
【0008】
このような構造によって外部電源装置(未図示)から電源が供給され、上記内・外部電極130、120に電気が流れるようになる。この時、上記内部電極130と外部電極120の極性は、任意によって配置することができ、一側は(−)極を他側は(+)極を帯びるようになる。
【0009】
これによって、陰極(−)で電源から電子の供給を受け、電解槽内の廃水(溶液)では陽イオンが電極表面に拡散して陽イオンが電子を受けて還元される電気化学的な還元反応によって陰極に有価金属を付着させて回収する構造を有する。
【0010】
しかし、このような1陰極、1陽極構造を有する従来の電解槽100は、上記陰極の比表面積が広くなくて電解槽内の廃水が上記陰極と接触する面積及び時間が少なくなり、これは効率的な有価金属の回収を妨げる要因となっている。
【0011】
また、低濃度の廃水、すなわち10ppm以下の有価金属が含まれた廃水からは、接触する比表面積が非常に小さいので、上記有価金属の電着回収が難しくてその効率が非常に低い問題点が発生する。
【0012】
言い換えると、還元過程が単一陰極電極の表面でのみ起きるので、反応速度が限定され、大量生産のためには複数の電解槽100が必要となる問題点があり、電解効率が時間の経過にしたがって大幅に低下する問題点がある。
【0013】
一方、一般的に電極としてはチタニウム(Ti)材質の電極板を使用しているが、上記チタニウムは電着した有価金属を回収するための王水等に溶けない長所を有しているが、電気伝導度が低くて表面に電気伝導率が高い金属またはこれらの組合された金属をメッキ処理して使用されている。
【0014】
また、有価金属が電着されて回収される電極の比表面積を広げたヘチマ構造の電極板を陰極板として使用する方法が提案されている。しかし、従来このようなヘチマ構造の陰極は、まず高分子化合物(プラスチック)でその形状を製作し表面に電気伝導率を高めるために伝導率が高い金属、例えば銅(Cu)等をコーティングしたもので、その製作が非常に難しい問題点がある。
【0015】
また、このように表面に伝導率の高い金属がコーティングされた電極は、有価金属回収のための電解工程中に投入される添加物(クエン酸、洗浄体等)によって上記メッキされた金属が溶け出して不純物として吐出されるようになり、これは全体の電解効率を低めることになる問題点を引き起こす。
【0016】
そして、上記電解槽100内に流入される廃水は、その性状によって中性、塩基性、酸性の性質を有するようになるが、このような電解槽100内に流入される廃水のpHによって上記電極にメッキされた金属は溶け出し、これは電解効率を低める問題点になる。
【0017】
結局、このような電極は1回性で有価金属の1回の回収後には再使用が不可能となり交換が必要な問題点がある。
【0018】
これによって、廃水が接触する比表面積を広げる構造を有しながら有価金属回収のための電解効率を増大させることができる構造を有する電解槽の開発が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明は、前述した問題点を解決しようと案出されたものであり、電解される空間の表面積を広げて、微量の有価金属を含んでいる廃水からも充分に有価金属を電着回収することができるように接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽を提供することをその目的とする。
【0020】
また、有価金属が電着される陰極を構成するにおいて、陰極ワイヤー糸を塊で位置させて接触比表面積を増大させ、多数個の陽極の間に多数個の電解空間が形成されることができるように陰極を位置させて、上記電解空間を廃水が順次に通過しながら有価金属回収率を高めるように構成された接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記のような目的を達成するために、本発明による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽は、陰極と陽極の電極を有し電気分解を利用して廃水内の有価金属を電着させて回収する電解槽において、一側に流入口と他側に流出口とガス排出孔が形成され、内部空間を有するハウジングと; 上記ハウジングの内部に上記内部空間を囲んで設置された多数個の陽極から構成された陽極群と;上記ハウジングの内部空間を囲み、上記陽極と陽極の間に設置されて隣合う陽極と陽極の空間を2つの電解空間に区分し、上記それぞれの電解空間の一側には陰極ワイヤー糸が塊で位置されて上記廃水が接触する比表面積を増大させるように構成された陰極群を含んでなる。
【0022】
そして、上記流入口に流入された廃水は多数個の上記電解空間を順次に通過しながら、塊の陰極ワイヤー糸を含んだ陰極群に有価金属が電着されて回収され、上記ガス排出孔を通じてガスが排出されながら上記流出口を通じて外部に排出されることを特徴とする。
【0023】
一方、一実施例として、上記ハウジングは内部空間を有する円筒形状を有する。
【0024】
そして、上記陰極群は、隣合う陽極と陽極の空間を両分し、上記ハウジングの内部空間を囲む円筒形状で板構造を有する中央陰極と、上記中央陰極の内側面と間隔を有して円筒形状で網構造を有する第1陰極と、上記中央陰極の外側面と間隔を有して円筒形状で網構造を有する第2陰極から構成される。この時、上記第1陰極と中央陰極が形成する空間と、上記第2陰極と中央陰極が形成する空間内に、上記塊構造の陰極ワイヤー糸が充填されて位置されることを特徴とする。
【0025】
一方、本発明に適用される上記陰極群と陽極群の陰極と陽極は、メッキされていないチタニウム(Ti)材質であることを特徴とする。
【0026】
共に、上記陰極ワイヤー糸はコイルスプリング形状で、多数個が密着して配置されることを特徴とする接触比表面積を増大させる。
【0027】
また、上記陰極ワイヤー糸は、隣合う陰極ワイヤー糸と集まってヘチマ構造を有するように構成されることができる。
【0028】
一方、望ましくは上記陰極群は、上記ハウジングの底面に下端部が安着して固定され、上記中央陰極の上部に廃水が越流して隣合う電解空間に移送されるように構成される。
【0029】
そして、上記陽極群は、円筒形状の網構造で上記ハウジングの内部空間の中心部に位置された内部陽極と、円筒形状の板構造で上記ハウジングの内側壁と間隔を有して位置されて上記流出口と連通された廃水流出路を形成する外部陽極から構成されるが、上記内部陽極は上記ハウジングの底面に安着して固定され、上記外部陽極は上記ハウジングの上面に固定されて下端部に廃水流出路間隔を形成する。
【0030】
一方、望ましくは、上記ハウジングは底面に貫通した流入口が形成され、側壁上部に流出口が形成され、上面にガス排出孔が形成される。そして、上記内部陽極と中央陰極は第1電解空間を形成し、上記外部陽極と中央陰極は上記第1電解空間と‘S’字の流路で連結された第2電解空間を形成して、上記流入口に流入された廃水は上記第1電解空間と第2電解空間を順次に通過して上記流出口に排出される。
【0031】
また、必要に応じて上記ハウジングは内部圧力によって上記ガス排出孔をふさいでガスの移動は自由ながらも廃水の漏出は防止するように構成された流体防止ボールを内部空間にさらに含んで構成される。
【0032】
そして、上記ハウジングは、上下部が開口された円筒形状で上部一側に多数個の上記流出口が形成された外部体と、上記外部体の下部に結合されてハウジングの底面を形成し中心部に上記流入口が形成された下部キャップと、上記外部体の上部に結合されてハウジングの上面を形成し一側に上記ガス排出孔が形成された上部キャップで構成されたことを特徴とする。
【0033】
この時、上記下部キャップは上記流入口と連通された流入路と、上記流入路と連通されて上記内部陽極と中央陰極の間に形成される第1電解空間に廃水を流入させる多数個の流入路口をさらに含んで構成される。
【0034】
そして、上記下部キャップは、上記内部陽極の内側に位置されるように上方向に突出された流れ誘導棒をさらに含んで構成される。
【0035】
一方、上記流入口は、上記廃水が外部から移送される外部流入管路と連結され、上記外部流入管路の一側には上記廃水を上記ハウジング内に強制流入させるための外部ポンプがさらに含まれて形成される。
【0036】
また、上記外部流入管路は一側に電気伝導率を高めるための電流密度添加剤を強制注入させるための添加剤流入管路がさらに含まれて構成され、上記添加剤流入管路は制御バルブによって制御されるように構成される。
【0037】
一方、記述したように、上記ハウジングは内部圧力によって上記ガス排出孔をふさいでガスの移動は自由ながらも廃水の漏出は防止するように構成された流体防止ボールをさらに含むが、この時上記上部キャップは上記流体防止ボールを支持してハウジング内部空間での自由移動を制御する網構造の防止ボールフェンス網をさらに含んで構成される。
【発明の効果】
【0038】
上記のような本発明の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽によれば、第一に、第1陰極、中央陰極と第2陰極で構成され、その間の空間に充填された陰極ワイヤー糸を有する陰極群によって電解槽内に流入された廃水の接触比表面積が増大されて、微量の有価金属を含んでいる廃水からも容易に上記有価金属を電着させて回収することができる効果がある。
【0039】
第二に、内部陽極と外部陽極の間に陰極群が位置され、多数個の電解空間に区分されて廃水が順次に上記電解空間を通過しながら有価金属が電着されるので、高い電解効率を得ることができる効果がある。
【0040】
第三に、ハウジングの一側に形成されたがス排出孔によって電解過程中に発生したガスが一次的に排出されて電解槽の安全性を高め、上記がス排出孔を内部圧力により必要に応じてふさいで制御する流体防止ボールによって廃水の外部漏出を防止する効果がある。
【0041】
第四に、上記流体防止ボールを支持する防止ボールフェンス網によって安定的な構造を有する。
【0042】
第五に、必要に応じて流入される電流密度添加剤によって塩基性、中性、酸性を有する流入廃水の性状にも常に高い電気伝導率を陰極群と陽極群が有するようにして有価金属回収率を増大させることができる効果がある。
【0043】
第六に、円筒形状のハウジングと上記ハウジング内部を囲む円筒形状の陰極群と陽極群によって下部中心の流入口に流入された廃水が接触する比表面積を極大化させ、内部で回転しながら電解空間を通過して高い有価金属回収率を有する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】従来技術による有価金属回収用電解槽を示す概略的な図面である。
【図2】本発明による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽の構成を示す概略的な図面である。
【図3】本発明による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽を示す斜視部分断面図である。
【図4】本発明による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽を示す断面図である。
【図5】本発明による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽に適用される陰極ワイヤー糸の一実施例を示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下では、添付した図面を参照して本発明による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽の望ましい実施例について詳細に説明する。
【0046】
図2は、本発明による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽の構成を示す概略的な図面である。
【0047】
図示したように、本発明による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽1は、メッキ廃水または有価金属を含んだ廃水から再活用可能な上記有価金属を効率的に電着させて回収することができるように上記電解槽1内に流入された廃水が接触する電極の比表面積を最大に増大させて電解効率を高め、電解される空間をふやして微量の有価金属を含んでいる廃水からも効率的に上記有価金属を電着させて回収することができるように構成されることを特徴とする。
【0048】
このために、本発明による有価金属回収用電解槽1は、陰極と陽極の電極を有し電気分解を利用して廃水内の有価金属を電着させるにおいて、多数個の陽極が間隔を有しながら構成された陽極群20と、上記陽極群20の間隔の空間上に位置されて陽極と共に電解空間を形成し電源の供給によって有価金属が電着される陰極群30と、上記陽極群20と陰極群30が内部に設置されることができる大きさの内部空間を有するハウジング10を含んで構成される。
【0049】
この時、上記陰極群30は、上記陽極と陽極の間の空間を多数個の電解空間に区分させ、電解空間の一側に陰極ワイヤー糸34を塊で充填させて廃水との接触比表面積を広げるが、望ましくは、網構造を有する2つの陰極32、33と上記2つの陰極の間に板構造の陰極31を位置させ、上記板構造の陰極31と網構造の陰極32、33が形成する間の空間a、bに陰極ワイヤー糸34が塊で位置されて接触比表面積を増大させるようになる。
【0050】
一方、上記陰極ワイヤー糸34は、コイルスプリング形状を有して上記間の空間a、bに充填された状態で隙間なく位置されるか、隣合う陰極ワイヤー糸34と集まってヘチマ構造を有しながら隙間なく充填される。
【0051】
このように充填された上記陰極ワイヤー糸34の構造によって陰極群30の比表面積は極大化され、廃水内の有価金属が電着される量をふやして全体の電解効率、すなわち有価金属回収率を増大させる。
【0052】
上記のような構造を有する本発明による有価金属回収用電解槽1を再度図2を参照して説明すれば次の通りである。
【0053】
本発明による有価金属回収用電解槽1は、有価金属を電着させて回収する電解槽において、ハウジング10と上記ハウジング10内に陽極群20と陰極群30を設置して構成されるが、この時、上記ハウジング10は一側に廃水が流入される流入口11と他側に流出口12とガス排出孔13が形成されたもので、上記廃水が電解される空間を提供する内部空間を有する。この時望ましくは上記流入口11はハウジング10の下部底面を貫通して形成され、上記流出口12はハウジング10の側壁上部に、そして上記ガス排出孔13はハウジング10の上部上面に形成される。
【0054】
また、上記陽極群20は、上記ハウジング10の内部空間上に設置されるが、上記内部空間を囲む多数個の陽極21、22で構成される。望ましくは上記陽極21、22は上記ハウジング10の形状にしたがって上部と下部が開口された状態で円筒または角筒形状を有するようになる。
【0055】
そして、上記陰極群30は、上記ハウジング10の内部空間上に設置されるが、望ましくは上記内部空間を囲んで上記陽極と同一の形状を有することが望ましい。また、上記陰極群30は、上記多数個の陽極と陽極の間に設置されて隣合う陽極21と陽極22の空間を2つの電解空間A、Bに区分するが、上記それぞれの電解空間の一側の空間a、bに陰極ワイヤー糸34が塊で位置されて上記廃水が接触する比表面積を増大させるように構成される。
【0056】
このように構成された本発明による有価金属回収用電解槽1は、上記ハウジング10の流入口に流入された廃水が多数個の上記電解空間A、Bを順次に通過しながら、塊の陰極ワイヤー糸34を含んだ陰極群30に廃水内の有価金属が電着されて回収され、上記電着される過程、すなわち電解空間内の電解過程上発生するガスは、上記ハウジング10のガス排出孔13を通じて排出される。そして、上記有価金属が回収された廃水は、上記ハウジング10の流出口12を通じて外部に排出される。
【0057】
この時、上記ガス排出孔13は、上記ハウジング10内部でなされる電解過程によって、廃水が上記電解空間A、Bを通過しながら上記ハウジング10の内部空間を抜け出すことができず充填されるガスを先に排出するためのもので、上記内部空間に充填されたガスによる電解槽1の破損及び事故危険を防止するために必ず必要である。
【0058】
そして、上記ハウジング10は、内部空間の圧力によって上記ガス排出孔13をふさいでガスの移動は自由ながらも排水の漏出は防止するように構成された流体防止ボール14をさらに含んで構成されることができる。
【0059】
また、必要に応じて上記ガス排出孔13と流出口12は多数個が形成されることができ、上記発生したガスの一部は上記流出口12を通じて廃水と共に外部に放出される。
【0060】
共に、上記陽極群20と陰極群30は、一般的に周知の技術と同じく、上記ハウジング10の外部に突出された電極チップによって外部電源(未図示)と連結されて電源の供給を受け、それぞれ陽極と陰極の電荷を帯びるようになる。望ましくは、上記電極チップが突出されたハウジング10は廃水が外部に漏出されない構造を有する。
【0061】
一方、本発明の有価金属回収用電解槽1に適用される陽極群20と陰極群30の電極は、望ましくはメッキされていないチタニウム(Ti)材質を使用するが、上記チタニウム(Ti)は続く工程で有価金属を王水等を利用して得る時に不純物が発生せず高い純度の有価金属を得ることができる。
【0062】
勿論、必要に応じて上記有価金属回収用電解槽1は、電解槽内に流入される廃水の性状によって上記陽極群20と陰極群30を表面が電気伝導率が高い金属でメッキ処理された従来のチタニウム(Ti)材質を使用することもできる。
【0063】
続いて、本発明の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽1の一実施例による構造を図3ないし図5を参照してより詳細にみると次の通りである。
【0064】
図3は、本発明による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽を示す斜視部分断面図で、図4は本発明による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽を示す断面図であり、図5は本発明による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽に適用される陰極ワイヤー糸の一実施例を示す図面である。
【0065】
まず、図示された一実施例で、上記ハウジング10は内部空間を有する円筒形状で、上記陽極群20と陰極群30は上記ハウジング10の内部空間を囲むように上記ハウジング10と同一形状を有するが、このような形状は限定されるものではなく、上記ハウジング10の形状によって本発明の技術的限度を外れない限りで四角または多角の形状に変更可能であることをあらかじめ記述する。
【0066】
図示したように、本発明による有価金属回収用電解槽1は、内部空間を有する円筒形状のハウジング10と、上記ハウジング10の内部空間内に位置されて上記内部空間を囲む形状を有する陽極群20と陰極群30で構成される。
【0067】
この時、上記ハウジング10は、底面に貫通した流入口11が形成され、側壁上部に流出口12が形成され、上面にガス排出孔13が形成されるが、望ましくは、上記ハウジング10は上下部が開口され内部空間を有する円筒形状で、上部一側に上記流出口12が貫通して形成された円筒の外部体10aと、上記外部体10aの下部にねじ等の結合部材5によって結合されてハウジングの底面を形成し中心部に上記流入口11が貫通して形成された下部キャップ10cと、上記外部体10aの上部にねじ等の結合部材5によって結合されてハウジングの上面を形成し一側に上記ガス排出孔13が貫通して形成された上部キャップ10bで構成される。
【0068】
望ましくは、上記外部体10aの流出口12は多数個で6〜8つの流出口が互いに間隔を有して配列されて形成される。
【0069】
また、必要に応じて上記ガス排出孔13は多数個が形成されることができる。
【0070】
そして、上記上部キャップ10bは、上記流体防止ボール14を支持して上記ハウジング10の内部空間での自由移動を制御することができるように網構造を有する防止ボールフェンス網15をさらに含んで構成される。
【0071】
言い換えると、上記ハウジング10は上記に記述されたように、内部空間の電解過程の間、内部圧力によって上記ガス排出孔13をふさいでガスの移動、すなわち排出は自由ながらも内部空間内の廃水の漏出は防止するように流体防止ボール14をさらに含んで構成されるが、この時、上記ガス排出孔14は上記ハウジング10の上部キャップ10b中心部を貫通して形成され、上記上部キャップ10bの内側面上には上記流体防止ボール14を置いて支持し上記ハウジング10の内部空間上での自由移動を制御することができるように網構造の防止ボールフェンス網15がさらに含んで構成される。
【0072】
このような防止ボールフェンス網15によって上記流体防止ボール15は上記ガス排出孔13近くに位置しているところで、内部圧力によって上記ガス排出孔13をふさいで廃水の漏出を防止する。
【0073】
また、上記ハウジング10の下部キャップ10cは、上記流入口11に流入された廃水が順次に電解空間を通過しながら有価金属が電着されることができるように、上記ハウジング10の内部空間の中心部側に位置した最初の電解空間、すなわち図3と図4を参照すると下記に記述された陽極群20と陰極群30の上記内部陽極21と中央陰極31が形成する第1電解空間Aに先に流入されるようにその構造と形状を有する。
【0074】
望ましくは上記下部キャップ10cは上記流入口11と連通された流入路10c−1と、上記流入路10c−1と連通されて上記ハウジングの内部空間に廃水を流入させる多数個の流入路口10c−2をさらに含んで構成される。これによって、流入口11を通じて流入された廃水は上記多数個の流入路口10c−2を通じて最初の電解空間、すなわち第1電解空間Aに流入されて有価金属が回収される。
【0075】
共に、上記下部キャップ10cは必要に応じて上記内部陽極21の内側に位置されるように上方向に突出された流れ誘導棒10c−3をさらに含んで構成されるが、上記流れ誘導棒10c−3は流入口11に流入された廃水の流れを誘導して陽極群20と陰極群30が形成する電解空間に誘導して電解効率を高め有価金属回収率を増大させるためである。
【0076】
言い換えると、図示されたように下記に記述された陽極群20の内部陽極21は網構造であるところ、上記内部陽極21内側に位置された流れ誘導棒10c−3は内部密閉された棒形状で流入された廃水を上記電解空間側に誘導する流路を形成するようになる。
【0077】
一方、上記ハウジング10の上記下部キャップ10cに形成された流入口11は、望ましくは上記廃水が外部から移送される外部流入管路40と連結されるが、上記外部流入管路40の一側には上記廃水を上記ハウジング10内に強制流入させるための外部ポンプPがさらに含まれて構成される。
【0078】
また、本発明の有価金属回収用電解槽1に使用される陽極群20と陰極群30の陰極と陽極はメッキされていないチタニウム(Ti)材質を使用するが、流入される廃水の性状とチタニウムの特性によって電解槽1内の電気伝導率が適正水準を維持することができない場合を防止するために、上記外部流入管路40は一側に電気伝導率を高めるための電流密度添加剤を強制注入させるための添加剤流入管路50がさらに含まれて構成される。
【0079】
勿論、上記陽極群20と陰極群30は、流入される廃水の性状によって従来の表面に電気伝導率の高い金属がコーティングされた材質を使用することもできる。
【0080】
この時、上記添加剤流入管路50上には必要に応じて制御バルブ(未図示)がさらに含まれて、上記電流密度添加剤の注入は手動または自動操作によって上記制御バルブを制御してその流入と流入量が制御されるように構成される。
【0081】
続いて、本発明の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽1の一実施例で、上記陰極群30は電解過程によって実際に廃水内の有価金属が電着されて回収されるもので、望ましくは隣合う陽極と陽極の空間を両分し上記ハウジング10の内部空間を囲む円筒形状で板構造を有する中央陰極31と、上記中央陰極31の内側面と間隔を有して位置され円筒形状で網構造を有する第1陰極32と、上記中央陰極31の外側面と間隔を有して位置され円筒形状で網構造を有する第2陰極33で構成される。
【0082】
そして、上記第1陰極32と中央陰極31が形成する間の空間aと、上記第2陰極33と中央陰極31が形成する間の空間b内に上記陰極ワイヤー糸34の塊が充填されて位置されることを特徴とする。
【0083】
この時、上記陰極群30は必要に応じて上記間の空間a、b内に充填された陰極ワイヤー糸34が電解槽1内の脱付着によって離脱されないように上記陰極群30の底面、すなわち上記間の空間a、bの下部が網構造または板構造によって遮断されるように構成されるのが望ましい。
【0084】
一方、上記陰極ワイヤー糸34は図5の(a)に図示されたように、コイルスプリング形状で上記空間a、b内に隣合って多数個が密着して配置されて廃水が接触する比表面積を最大に増大させる構造を有する。
【0085】
また、上記陰極ワイヤー糸34は図5の(b)に図示されたように、比表面積を増大させるために隣合う陰極ワイヤー糸34と集まってヘチマ構造を有するように設置されることができる。
【0086】
言い換えると、上記陰極ワイヤー糸34は上記空間a、b内での脱付着が容易ながらも比表面積を広げるためにコイルスプリングまたはヘチマ構造で隣合う陰極ワイヤー糸34とともに集まるように充填される。
【0087】
一方、上記陰極群30は上記ハウジング10の底面、すなわち下部キャップ10cの内側面上に形成された安着溝に下端部が安着されて固定され、上記中央陰極31の上部で内部空間内に流入された廃水が越流して通過するように構成される。
【0088】
上記安着溝に安着された上記陰極群30は脱付着が容易で望ましくは底面がふさがっていて間の空間a、b内の陰極ワイヤー糸34の離脱を防止する。
【0089】
そして、本発明の一実施例で、上記陽極群20は円筒形状の網構造で上記ハウジング10の内部空間中心部に位置された内部陽極21と、円筒形状の板構造で上記ハウジング10の内側壁と間隔dを有して位置された外部陽極22で構成される。
【0090】
この時、上記内部陽極21は上記ハウジング10の底面、すなわち下部キャップ10cの内側面上に形成された安着溝に安着されて固定され、上記外部陽極22は上記ハウジング10の内側壁、すなわち外部体10aの内側壁と間隔を有しながら上記ハウジング10の上面、すなわち上部キャップ10bの一側に固定されて下端部に廃水流出路間隔cを形成する。
【0091】
一方、上記廃水流出路間隔cは、上記外部陽極22とハウジングの内側壁との間隔dが形成する空間と連通され、上記間隔dは廃水流出口Cとして外部体10a上部一側の多数個の流出口12と連通される。
【0092】
望ましく上記ハウジング10の底面は下部キャップ10cの内側面であり、上記ハウジング10の上面は上部キャップ10bの内側面に該当する。
【0093】
このように、上記陽極群20が内部陽極21と外部陽極22で構成され、上記内部陽極21と外部陽極22の形成する空間内に上記陰極群30が位置されて、上記陰極群30の中央陰極31は上記内部陽極21と第1電解空間Aを形成し、上記外部陽極22と第2電解空間Bを形成するようになる。
【0094】
そして、上記陰極群30の陰極ワイヤー糸34は、上記陰極群30の第1陰極32と第2陰極33によって上記第1、2電解空間A、Bの一側の空間a、bに充填された状態で位置される。
【0095】
また、上記第1電解空間Aと第2電解空間Bは’S’字流路で連結されて、上記流入口11に流入された廃水は上記第1電解空間Aと第2電解空間Bを通過して、有価金属が陰極群30に電着されて回収され上記流出口12を通過して外部に排出される。
【0096】
上記に記述されたように、本発明による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽1は、網または板構造の陰極の間の空間a、bにワイヤー糸34を塊で充填させて接触比表面積を増大させ、上記陰極群30が陽極群20の間に位置して電解空間を多数個に区分させることにより廃水の電解過程が多数回反復されることにより有価金属回収率を増大させるようになる。
【0097】
再度、図3ないし図5を参照して本発明の一実施例による接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽1の有価金属の回収工程、すなわち電解過程をみると次の通りである。
【0098】
まず、上記外部流入管路40にそって、外部ポンプPから提供されるポンプ力によって、有価金属が含まれた廃水はハウジング10の内部空間に流入される。この時、上記廃水は下部キャップ10cの流入口11を通過して流入路10c−1に流入され、上記ポンプ圧力によって流入路口10c−2を通過して上記ハウジング10の内部空間に流入されるが、上記廃水は望ましくは陽極群20の内部陽極21と陰極群30の中央陰極31の内側面が形成する最初の電解空間、すなわち第1電解空間Aに流入される。
【0099】
そして、上記第1電解空間Aを通過した廃水は上記陰極群30の中央陰極31の上部を越えて上記陽極群20の外部陽極22と陰極群30の中央陰極31の外側面が形成する第2電解空間Bに移動する。
【0100】
一方、上記第1電解空間Aと第2電解空間Bの一側には、言い換えれば上記陰極群30の第1陰極32と中央陰極31が形成する空間aと第2陰極33と中央陰極31が形成する空間bには、陰極ワイヤー糸34が塊で充填されて位置されている。
【0101】
この時、上記第1陰極32と第2陰極33は網構造の陰極で、廃水は上記網構造を通過して陰極ワイヤー糸34の表面と接触するようになる。
【0102】
一方、上記陰極群30と陽極群20はハウジングの外部に突出された電極チップに電源が加えられることにより電荷移動がなされるが、これによる電気分解によって廃水内の有価金属は上記陰極群30、より詳しくは、比表面積が最も広い陰極ワイヤー糸34の塊に電着されて回収される。
【0103】
そして、上記有価金属を含んだ廃水は流入口11に流入されて、第1電解空間Aを通過して中央陰極31の上部で第2電解空間Bに流入される’S’字形の流路を通過しながら電解過程を経るようになる。
【0104】
そして、上記廃水は外部陽極22の下部廃水流出路間隔cを通過して、上記外部陽極22とハウジング10の外部体10aの内側壁間隔dが形成する廃水流出口Cを通じて上部側の多数個の流出口12を通じて外部に排出されるようになる。
【0105】
一方、上記廃水が流入口11を通じてハウジング10内に流入される時、その内部圧力によって上記廃水は上方向に流速を有して移動するが、流体防止ボール14によってガス排出孔13から漏出されず安定的に電解空間を通過するようになる。
【0106】
そして、電解過程中に発生するガスは、上記ガス排出孔13を通じて外部に排出されることにより電解槽1の安全性を増大させ、残ったガスは流出口12を通じて廃水と共に外部に放出される構造を有する。
【0107】
一方、必要に応じて上記添加剤流入管路50の制御バルブ(未図示)を調節して定量の電流密度添加剤をハウジング10の内部空間に流入させて、電気伝導率を調節することにより有価金属回収率を増大させることができる。
【0108】
以上で説明した本発明は、発明が属する技術分野で通常の知識を有した者において本発明の技術的思想を外れない範囲内でさまざまな置換変形及び変更が可能であるため、前述の実施例及び添付された図面に限定されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
陰極と陽極の電極を有し電気分解を利用して廃水内の有価金属を電着させて回収する電解槽において、
一側に流入口と他側に流出口とガス排出孔が形成され、内部空間を有するハウジングと;
上記ハウジングの内部に上記内部空間を囲んで設置された多数個の陽極から構成された陽極群と;
上記ハウジングの内部空間を囲み上記陽極と陽極の間に設置されて隣合う陽極と陽極の空間を2つの電解空間に区分し、上記それぞれの電解空間の一側には陰極ワイヤー糸が塊で位置されて上記廃水が接触する比表面積を増大させるように構成された陰極群を含み;
上記流入口に流入された廃水は多数個の上記電解空間を順次に通過しながら、塊の陰極ワイヤー糸を含んだ陰極群に有価金属が電着されて回収され、上記ガス排出孔を通じてガスが排出されながら上記流出口を通じて外部に排出されることを特徴とする接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項2】
上記ハウジングは内部空間を有する円筒形状であり、
上記陰極群は、隣合う陽極と陽極の空間を両分し上記ハウジングの内部空間を囲む円筒形状で板構造を有する中央陰極と、上記中央陰極の内側面と間隔を有して円筒形状で網構造を有する第1陰極と、上記中央陰極の外側面と間隔を有して円筒形状で網構造を有する第2陰極から構成され、
上記第1陰極と中央陰極が形成する空間と上記第2陰極と中央陰極が形成する空間内に上記塊構造の陰極ワイヤー糸が充填されて位置されることを特徴とする請求項1に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項3】
上記陰極群と陽極群の陰極と陽極は、メッキされていないチタニウム(Ti)材質であることを特徴とする請求項1または2に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項4】
上記陰極ワイヤー糸はコイルスプリング形状で、多数個が密着して配置されることを特徴とする請求項2に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項5】
上記陰極ワイヤー糸は、隣合う陰極ワイヤー糸と集まってヘチマ構造を有することを特徴とする請求項2に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項6】
上記陰極群は、上記ハウジングの底面に下端部が安着されて固定され、上記中央陰極の上部に廃水が越流して隣合う電解空間に移送されるように構成されたことを特徴とする請求項2に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項7】
上記陽極群は、円筒形状の網構造で上記ハウジングの内部空間の中心部に位置された内部陽極と、円筒形状の板構造で上記ハウジングの内側壁と間隔を有して位置されて上記流出口と連通された廃水流出路を形成する外部陽極から構成され、
上記内部陽極は上記ハウジングの底面に安着されて固定され、上記外部陽極は上記ハウジングの上面に固定されて下端部に廃水流出路間隔を形成することを特徴とする請求項2に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項8】
上記ハウジングは底面に貫通した流入口が形成され、側壁上部に流出口が形成され、上面にガス排出孔が形成され、
上記内部陽極と中央陰極は第1電解空間を形成し、上記外部陽極と中央陰極は上記第1電解空間と’S’字の流路で連結された第2電解空間を形成して、上記流入口に流入された廃水は上記第1電解空間と第2電解空間を順次に通過して上記流出口に排出されることを特徴とする請求項7に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項9】
上記ハウジングは内部圧力によって上記ガス排出孔をふさいでガスの移動は自由ながらも廃水の漏出は防止するように構成された流体防止ボールを内部空間にさらに含んで構成されたことを特徴とする請求項8に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項10】
上記ハウジングは、上下部が開口された円筒形状で上部一側に多数個の上記流出口が形成された外部体と、上記外部体の下部に結合されてハウジングの底面を形成し中心部に上記流入口が形成された下部キャップと、上記外部体の上部に結合されてハウジングの上面を形成し一側に上記ガス排出孔が形成された上部キャップで構成されたことを特徴とする請求項8に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項11】
上記下部キャップは上記流入口と連通された流入路と、上記流入路と連通されて上記内部陽極と中央陰極の間に形成される第1電解空間に廃水を流入させる多数個の流入路口をさらに含んで構成されたことを特徴とする請求項10に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項12】
上記下部キャップは、上記内部陽極の内側に位置されるように上方向に突出された流れ誘導棒をさらに含んで構成されたことを特徴とする請求項11に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項13】
上記流入口は、上記廃水が外部から移送される外部流入管路と連結され、上記外部流入管路の一側には上記廃水を上記ハウジング内に強制流入させるための外部ポンプがさらに含まれて形成されたことを特徴とする請求項1、8または10のいずれか一つに記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項14】
上記外部流入管路は一側に電気伝導率を高めるための電流密度添加剤を強制注入させるための添加剤流入管路がさらに含まれて構成され、上記添加剤流入管路は制御バルブによって制御されるように構成されたことを特徴とする請求項13に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。
【請求項15】
上記ハウジングは内部圧力によって上記ガス排出孔をふさいでガスの移動は自由ながらも廃水の漏出は防止するように構成された流体防止ボールをさらに含み;
上記上部キャップは上記流体防止ボールを支持してハウジング内部空間での自由移動を制御する網構造の防止ボールフェンス網をさらに含んで構成されたことを特徴とする請求項10に記載の接触比表面積を増大させた有価金属回収用電解槽。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5(a)】
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【図5(b)】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−504691(P2013−504691A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528722(P2012−528722)
【出願日】平成21年9月14日(2009.9.14)
【国際出願番号】PCT/KR2009/005212
【国際公開番号】WO2011/030945
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(512058559)
【Fターム(参考)】