説明

描画処理方法及び描画処理回路

【課題】パーソナルコンピュータ等の表示部への文字の描画処理において、制御部の負荷を軽減させる。
【解決手段】 本発明の描画処理回路は、同一の文字サイズが継続するか否かを示す文字継続信号cを入力し、前記文字継続信号cの状態が“文字継続なし”を示しているときには、描画対象となる文字の描画情報を入力してそのまま出力し、前記文字継続情報cが“文字継続あり”を示しているときには、過去に出力された前記描画情報を基に新たな描画情報を生成して出力する入力処理部10と、文字コードと、前記入力処理部10から出力された前記描画情報とを入力し、前記入力処理部10から出力された前記描画情報に基づき、前記文字コードに対応したフォントデータを出力する描画処理部20とを有しているため制御部の負担が軽減される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パーソナルコンピュータ等の表示装置において、特に文字のフォントデータを描画メモリに書き込む描画処理方法及び描画処理回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パーソナルコンピュータ等で使用されている文字の表示装置は、一般的に、中央処理装置(以下「CPU」という。)、主記憶装置(以下「MEM」という。)等から構成され、プログラムにより装置全体を制御する制御部と、陰極線管や液晶表示器等で構成される表示部と、文字ごとの表示パターンであるフォントを記憶するフォントメモリと、表示部の各画素に対応したビットマップを有する描画メモリと、フォントデータを読み出し、描画メモリに書き込む描画処理回路と、描画メモリをスキャンしてビットマップを映像信号に変換して表示部に表示する表示回路を有している。
【0003】
文字の表示は、制御部において、文字コードに対応したフォントデータを描画メモリに書き込む際の描画開始座標と、文字横サイズと、文字縦サイズとからなる描画情報とを文字ごとに生成し、描画処理回路では、文字コードからフォントデータを読み出し、描画情報に基づき描画メモリに書き込むことで行われている。
【0004】
このような表示装置に関する技術は、例えば、次のような文献に記載されている。
【0005】
【特許文献1】特開平5−46142号公報
【0006】
特許文献1には、予め描画すべき文字列に対して文字の種類ごとに描画メモリ上での出現位置をすべて調べ、複数回数出現する文字は、その文字のビットマップを作成したときに、文字キャッシュ領域を利用してすべての描画メモリ上に描画してしまうため、文字キャッシュ領域の縮小化及び描画処理の高速化を図る事例が記載されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の描画処理方法及び描画処理回路では、文字コードに対応したフォントデータを描画メモリに書き込む際の描画開始座標と、文字横サイズと、文字縦サイズとを文字ごとに制御部において生成しているので、制御部の負荷が大きくなり、描画処理の速度も遅くなるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の描画処理方法は、描画対象となる文字の文字コード及び描画情報を入力して前記文字コードに対応したフォントデータを出力する描画処理方法において、同一の文字サイズが継続するか否かを示す文字継続信号を入力して前記文字継続信号の状態が“文字継続なし”を示しているときには、前記描画情報をそのまま出力し、前記文字継続情報が“文字継続あり”を示しているときには、過去に出力された前記描画情報を基に新たな描画情報を生成して出力する入力処理と、前記入力処理から出力された前記描画情報に基づき、前記文字コードに対応したフォントデータを出力する描画処理とを有することを特徴とする。
【0009】
本発明の描画処理回路は、同一の文字サイズが継続するか否かを示す文字継続信号を入力し、前記文字継続信号の状態が“文字継続なし”を示しているときには、描画対象となる文字の描画情報を入力してそのまま出力し、前記文字継続情報が“文字継続あり”を示しているときには、過去に出力された前記描画情報を基に新たな描画情報を生成して出力する入力処理部を有している。
【0010】
更に、本発明の描画処理回路は、文字コードと、前記入力処理部から出力された前記描画情報とを入力し、前記入力処理部から出力された前記描画情報に基づき、前記文字コードに対応したフォントデータを出力する描画処理部を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の描画処理回路によれば、同一のサイズの文字を継続して描画するときは、描画情報を制御部で文字ごとに生成しないで、描画処理回路において過去の描画開始座標に文字サイズを加算することで算出するため制御部の負荷を軽減し、更に、描画処理を高速化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明を実施するための最良の形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0013】
(実施例1の構成)
図2は、本発明の実施例1における表示装置の概略を示す構成図である。
【0014】
この表示装置は、パーソナルコンピュータ等で使用されている文字を表示する装置であって、CPU、MEM等から構成されプログラムにより装置全体を制御する制御部1と、文字コードに対応したフォントデータを格納しているフォントメモリ2と、制御部1と、フォントメモリ2に接続され、文字コードに対応したフォントデータをフォントメモリ2から読み出して出力する描画処理回路3と、描画処理回路3に接続され、描画する文字イメージをビット展開して記憶する描画メモリ4と、描画メモリ4に接続され、描画メモリ4に記憶されているビットマップを映像信号に変換して出力する表示回路5と、表示回路5に接続され、映像信号を出力してビットマップを表示する陰極線管、液晶ディスプレイ等の表示部6とから構成されている。
【0015】
文字の表示は、文字コードに対応したフォントデータを描画メモリ4に書き込む際の描画開始座標と、文字横サイズと、文字縦サイズとからなる描画情報とを制御部1において文字ごとに生成し、描画処理回路3では、制御部1から文字コード及び描画情報を入力し、入力した文字コードからフォントデータを読み出し、描画情報に基いて描画メモリ4に書き込むことで行われている。
【0016】
図1は、本発明の実施例1における図2中の描画処理回路及びその周辺回路を示す構成図であり、図2中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0017】
描画処理回路3は、フォントデータを描画メモリ4に書き込む際の描画情報dを制御して出力する入力処理部10と、文字コードに対応したフォントデータをフォントメモリ2から読み出して描画情報dに基づきI/O部30を介して描画メモリ4に書き出す描画処理部20とを有している。入力処理部10は、制御部1と描画処理部11に、描画処理部11は、フォントメモリ2と、入力処理部10と、更に、I/O部30を介して描画メモリ4とに接続されている。
【0018】
図3は、図1中の入力処理部を示す構成図である。
入力処理部10は、第1のセレクタ11−1と、第2のセレクタ11−2と、イネーブル付きの第1の描画情報保持回路12−1と、イネーブル付きの第2の描画情報保持回路12−2と、加算器13とを有している。
【0019】
セレクタ11−1は、制御部1と、描画情報保持回路12−1とに接続され、制御部1からは、描画対象となる文字の描画開始座標の縦方向成分ynと、文字横サイズCHnと、文字縦サイズCVnと、文字継続信号cとが入力される。描画情報保持回路12−1からは、同回路の出力が帰還して入力される。
【0020】
第1の描画情報保持回路12−1は、セレクタ11−1と、制御部1とに接続され、制御部1からのイネーブル信号により活性化され、描画対象となる文字の描画開始座標の縦方向成分ynと、文字横サイズCHnと、文字縦サイズCVnを保持する。
【0021】
第2のセレクタ11−2は、制御部1と、加算器13と、描画情報保持回路12−2とに接続され、制御部1からは、描画対象となる文字の描画開始座標の横方向成分xnと文字継続信号cとが入力される。
【0022】
第2の描画情報保持回路12−2は、セレクタ11−2と、制御部1とに接続され、制御部1からのイネーブル信号により活性化され、描画対象となる文字の描画開始座標の横方向成分xnを保持する。
【0023】
加算器13は、第2の描画情報保持回路12−2と、第2のセレクタ11−2とに接続されている。
【0024】
(実施例1の表示装置の全体動作)
図2を用いて本発明の実施例1の表示装置の全体動作を説明する。
【0025】
通常、文字の表示は、制御部1のMEMに記憶されている文字コードを順次制御部1で読み出し、描画情報を生成して、文字コードと共に描画処理回路3に出力し、描画処理回路3では、文字コードに対応したフォントデータをフォントメモリ2から読み出し、描画情報に基づいて描画メモリ4の所定のアドレスに書き込むことによって行われる。
【0026】
より具体的には、制御部1により描画開始座標(x、y)、文字横サイズCHn、文字縦サイズCVnからなる描画情報dが生成され、当該の文字コードnと共に描画処理回路3に出力される。描画処理回路3では、フォントメモリ2から文字コードnに対応したフォントデータが読み出され、更に、描画情報dに基づき描画メモリ4の所定のアドレスにフォントデータが書き込まれる。表示回路5は、常時、描画メモリ3をスキャンしており、描画メモリ4に記憶されているビットマップを映像信号に変換して陰極線管、液晶ディスプレイ等の表示部6に表示する。
【0027】
図4は、図1中の描画メモリに書き込まれた文字列の例を示す説明図である。
(x0,y0)〜(x7,y7)は、各文字のフォントデータの描画開始座標を示し、CH0〜CH7は、文字横サイズ、CV0〜CV7は、文字縦サイズを示す。文字の描画は、図の左から右に向かって、順次書き込まれる。本図から明らかなように、一般に、描画開始座標は、文字の書き込み方向(本図では横方向)に対しては、直前の文字の描画開始座標に対し文字横サイズCHnを加えた値になり、文字縦サイズCVnは変化しない。
【0028】
図5は、文字を描画メモリに書き込む描画回路の動作の説明図である。
フォントデータの描画メモリ3への書き込みは、図5に示すように描画開始座標(x、y)からビット単位で横方向に順次書き込み、文字横サイズCHnまで書き込みが完了したら、次の行に移行して書き込みを継続する。文字縦サイズCVnまで書き込みが完了すると当該の文字の書き込みが終了する。
【0029】
図6は、図5の動作のフローチャートである。
図6を用いて文字を描画メモリ3への書き込む動作の詳細を説明する。
【0030】
描画処理回路3は、制御部1から描画する文字の描画開始座標(x,y)、文字横サイズCHn及び文字縦サイズCVnからなる描画情報dを取得する(ステップS1)。描画処理回路3は、描画メモリ4上の書き込み座標を(X,Y)を、X=x,Y=yと設定する(ステップS3)。
【0031】
次に、描画処理回路3は、描画メモリ4上の座標(X,Y)へフォントデータの該当箇所の値を書き込む(ステップS3)。Xに“1”を加算し(ステップS4)、更に、XはCHnより小か否かを判定し、小であればステップS3に戻り、横方向の書き込みを継続する。XがCHnを越えたときは、横方向の書き込みが完了したのでステップS6に移行する(ステップS5)。
【0032】
次に横方向の先頭桁に戻るため、Xをxとし,次の行に移行するため、Yに“1”を加算する(ステップ6)。このようにして、描画メモリ4の各行へフォントデータが書き込まれる。次に、すべての行が書き込まれたかを確認する。すなわち、YはCVnより小か否かを判定し、小であればステップS3に戻り、横方向の書き込みを継続し、YがCVnを越えたときは、当該のフォントデータすべてのビット情報の書き込みが完了したので本描画処理を終了する。
【0033】
(実施例1の描画回路等の動作)
一般に、描画処理される文字列は、同一のサイズの文字が連続することが多い。本発明の実施例1は、この事実に着目し、文字ごとに制御部1で描画情報dを生成するのではなく、同一のサイズの文字が連続する場合は、過去の文字の描画情報dに基づき、当該の文字の描画情報dの生成を描画回路4で行うようにしている。
【0034】
図1を用いて本実施例1の描画処理回路3及びその周辺回路の動作を説明する。
【0035】
制御部1は、描画すべき文字列から文字を順次取出し、描画の開始時は、文字の描画開始座標(xn,yn)、文字横サイズCHn及び文字縦サイズCVnからなる描画情報dを生成し、文字継続信号cを“文字継続なし”として出力する。
【0036】
描画開始後、制御部1は、2文字目以降の文字を取出したときは、当該の文字を過去に描画した文字と比較し、その結果、文字サイズが同一で、且つ、描画位置が文字の書き込み方向に継続しいているときは、文字継続信号cを“文字継続あり”として出力する。当該の文字を直前に描画した文字と比較した結果、文字サイズが同一でないか、又は、描画位置が文字の書き込み方向に継続していないときは、文字の描画開始座標(xn,yn)、文字横サイズCHn及び文字縦サイズCVnからなる描画情報dを生成し、文字継続信号cを“文字継続なし”として、描画情報d及び文字継続信号cを出力する。
【0037】
入力処理部10は、描画情報dと、文字継続信号cとを制御部1から入力し、文字継続信号cの状態が“文字継続なし”を示しているときは、描画情報dをそのまま出力し、文字継続情報cが“文字継続あり”を示しているときは、過去に描画した文字の書き込み方向の描画開始座標(xn、yn)にその書き込み方向に応じて文字横サイズCHn、又は、文字縦サイズCVnを加えて新たな描画時開始座標(xn,yn)を生成し、直前に描画した文字の他の描画情報dと共に出力する。
【0038】
描画処理部20は、制御部1から文字コードnを入力し、文字コードnに対応するフォントデータをフォントメモリ2から読み出す。更に、描画処理部20は、入力処理部10から描画情報dを入力し、その描画情報dに基づいて描画メモリ4にフォントデータを書き込む。
【0039】
図3を用いて、入力処理部の動作を説明する。文字の描画の開始時は、制御部1から文字継続信号cが“文字継続なし”として、セレクタ11−1及び11−2に入力され、セレクタ11−1及び11−2は、“継続なしモード”になり、制御部1からの入力を選択する。続いて、制御部1で生成した当該文字の描画開始座標の縦方向成分y0と、文字横サイズCH0と、文字縦サイズCV0とがセレクタ11−1に入力され、横方向成分x0がセレクタ11−2に入力され、そのまま出力される。
【0040】
出力された描画情報dは、描画情報保持回路12−1、12−2に保持されると同時に描画処理部20に出力さる。
【0041】
このとき、描画情報保持回路12−2から出力された描画開始情報の横方向の成分x0は、加算器13に帰還され、そこで、文字横サイズCH0だけ加算され、セレクタ20bを介して描画情報保持回路21bに与えられ、描画開始情報の横方向の成分x1として保持される。
【0042】
描画開始後、2文字目の文字では、文字継続信号cが“文字継続あり”として、セレクタ11−1、11−2に入力され、セレクタ11−1及び11−2は、“文字継続ありモード”になり、描画情報保持回路12−1及び加算器13を選択する。続いて、描画情報保持回路11−1は、制御部1からのイネーブル信号ENにより活性化し、保持していた直前の文字の描画開始座標(xn、yn)の縦方向成分y0と、文字横サイズCH0と、文字縦サイズCV0をそれぞれ、y`1、CH`1及びCV`1として描画処理部20に出力する。描画情報保持回路11−2は、制御部1からイネーブル信号ENにより活性化し、保持していた描画開始情報の横方向成分x`1を描画処理部11に出力する。
【0043】
このとき、描画情報保持回路12−2から出力された描画開始座標の横方向成分x1は、加算器13に帰還され、そこで、文字横サイズCH0だけ加算され、セレクタ11−2を介して描画情報保持回路12−2に与えられ、描画開始座標の横方向成分x2として保持される。以下、“文字継続ありモード”が継続する限り2文字目の文字の処理と同様の処理が行われる。
【0044】
図7(a)(b)は、図3中の入力処理部の動作を示すタイミングチャートである。
【0045】
図7(a)は“文字継続なしモード”の場合、同図(b)は“文字継続ありモード”場合の例である。同図(a)では、継続信号cが“文字継続なし”を示しており、描画開始情報の横方向成分xn及び文字横サイズCHnは、x0,x2,x3,・・・・、CH0,CH2,CH3,・・・・がそのまま出力される。図7(b)では、継続信号cが2文字目から“文字継続あり”を示すので、2文字目の描画開始情報の横方向成分xnは、x1=x0+CH0、x2=x1+CH0、x3=x2+CH0、・・・・・・、xn=(xn−1)+CH0となって出力される。
【0046】
(実施例1の効果)
本実施例1によれば、同一のサイズの文字を継続して描画するときは、描画情報dを制御部1で文字ごとに生成しないで、描画処理回路3において過去の描画開始座標(xn、yn)の横方向成分xnに文字サイズCHnを加算することで算出するため制御部1の負荷を軽減し、更に、描画処理を高速化することができる。
【0047】
(変形例)
本発明は、上記実施例に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(c)のようなものがある。
【0048】
(a) 本実施例1では、文字の描画処理回路3について説明したが、描画処理回路3を変形することにより3次元コンピュータグラフィックにおけるテクスチャマッピングでの描画処理にも、文字をテクスチャに置き換えることにより適用が可能である。
【0049】
(b) 本実施例1の入力処理部10の説明では、横書きの文字列の描画の例で説明したが入力処理部10への入力信号のxnとynを入れ替えることで縦書きの文字列にも対応が可能である。
【0050】
(c) 本実施例1では、ドットフォントの例で説明したが、アウトラインフォントであっても、ビットマップ展開をして描画を行うので適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施例1における図2中の描画処理回路及びその周辺回路を示す構成図である。
【図2】本発明の実施例1における表示装置の概略を示す構成図である。
【図3】図1中の入力処理部を示す構成図である。
【図4】図1中の描画メモリに書き込まれた文字列の例を示す説明図である。
【図5】文字を描画メモリに書き込む描画回路の動作の説明図である。
【図6】図5の動作のフローチャートである。
【図7】図3中の入力処理部の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
【0052】
1 制御部
2 フォントメモリ
3 描画処理回路
4 描画メモリ
5 表示回路
6 表示部
10 入力処理部
11−1、11−2 セレクタ
12−1、12−2 描画情報保持回路
13 加算器
20 描画処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
描画対象となる文字の文字コード及び描画情報を入力して前記文字コードに対応したフォントデータを出力する描画処理方法において、
同一の文字サイズが継続するか否かを示す文字継続信号を入力して前記文字継続信号の状態が“文字継続なし”を示しているときには、前記描画情報をそのまま出力し、前記文字継続情報が“文字継続あり”を示しているときには、過去に出力された前記描画情報を基に新たな描画情報を生成して出力する入力処理と、
前記入力処理から出力された前記描画情報に基づき、前記文字コードに対応したフォントデータを出力する描画処理と、
を有することを特徴とする描画処理方法。
【請求項2】
前記描画情報は、前記文字コードに対応した前記フォントデータを描画メモリに書き込む際の描画開始座標と、文字横サイズと、文字縦サイズとから構成され、
前記入力処理は、前記文字継続情報が“文字継続あり”を示しているときには、過去に出力された前記描画情報の書き込み方向の前記描画開始座標にその書き込み方向に応じた特定方向の文字サイズを加えて新たな前記描画開始座標を生成し、前記描画情報を出力することを特徴とする請求項1記載の描画処理方法。
【請求項3】
同一の文字サイズが継続するか否かを示す文字継続信号を入力し、前記文字継続信号の状態が“文字継続なし”を示しているときには、描画対象となる文字の描画情報を入力してそのまま出力し、前記文字継続情報が“文字継続あり”を示しているときには、過去に出力された前記描画情報を基に新たな描画情報を生成して出力する入力処理部と、
文字コードと、前記入力処理部から出力された前記描画情報とを入力し、前記入力処理部から出力された前記描画情報に基づき、前記文字コードに対応したフォントデータを出力する描画処理部と、
を有することを特徴とする描画処理回路。
【請求項4】
前記描画情報は、前記文字コードに対応したフォントデータを描画メモリに書き込む際の描画開始座標と、文字横サイズと、文字縦サイズとから構成され、
前記入力処理部は、前記文字継続情報が“文字継続あり”を示しているときには、過去に出力した前記描画情報の書き込み方向の前記描画開始座標にその書き込み方向に応じた特定方向の文字サイズを加えて新たな前記描画開始座標を生成し、前記描画情報を出力することを特徴とする請求項3記載の描画処理回路。
【請求項5】
前記入力処理部は、イネーブル信号により活性化され、前記描画開始座標の縦方向成分と、文字横サイズと、文字縦サイズとを保持する第1の描画情報保持回路と、
前記イネーブル信号により活性化され、前記描画開始座標の横方向成分を保持する第2の描画情報保持回路と、
前記文字継続信号が“文字継続なし”のときは、入力された前記描画情報の前記描画開始座標の前記縦方向成分と、前記文字横サイズと、前記文字縦サイズとを選択し、前記文字継続信号が“文字継続あり”のときは、前記第1の描画情報保持回路の保持結果を選択し、その選択結果を前記第1の描画情報保持回路に与える第1のセレクタと、
過去に出力した前記描画情報の前記文字横サイズを保持し、前記第2の描画情報保持回路に保持された前記描画開始座標の前記横方向成分と前記文字横サイズとを加算して新たな前記描画開始座標の前記横方向成分を生成する加算器と、
前記文字継続信号を入力し、前記文字継続情報が“文字継続なし”のときは、入力された前記描画情報における前記描画開始座標の前記横方向成分を選択し、前記文字継続信号が“文字継続あり”のときは、前記加算器で生成された前記横方向成分を選択し、その結果を前記第2の描画情報保持回路に与える第2のセレクタと、
を有することを特徴とする請求項3又は4記載の描画処理回路。
【請求項6】
前記入力処理部は、イネーブル信号により活性化され、前記描画開始座標の前記横方向成分と、前記文字横サイズと、前記文字縦サイズとを保持する第1の描画情報保持回路と、
前記イネーブル信号により活性化され、前記描画開始座標の縦方向成分を保持する第2の描画情報保持回路と、
前記文字継続信号が“文字継続なし”のときは、入力された前記描画情報の前記描画開始座標の前記横方向成分と、前記文字横サイズと、文字縦サイズとを選択し、前記文字継続信号が“文字継続あり”のときは、前記第1の描画情報保持回路の保持結果を選択し、その選択結果を前記第1の描画情報保持回路に与える第1のセレクタと、
過去に出力した前記描画情報の前記文字縦サイズを保持し、前記第2の描画情報保持回路で保持された前記描画開始座標の前記縦方向成分と前記文字縦サイズとを加算して新たな前記描画開始座標の前記縦方向成分を生成する加算器と、
前記文字継続信号を入力し、前記文字継続情報が“文字継続なし”のときは、入力された前記描画情報における前記描画開始座標の前記縦方向成分を選択し、前記文字継続信号が“文字継続あり”のときは、前記加算器で生成された前記縦方向成分を選択し、その結果を前記第2の描画情報保持回路に与える第2のセレクタと、
を有することを特徴とする請求項3又は4記載の描画処理回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−113113(P2010−113113A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−285158(P2008−285158)
【出願日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(308033711)OKIセミコンダクタ株式会社 (898)
【Fターム(参考)】