説明

揚送装置

【課題】貯留タンクから装置本体への遊技媒体の受け渡し箇所にて、パチンコ球が詰まることを防止することができる揚送装置を提供する。
【解決手段】貯留タンク30の底部に、貯留されているパチンコ球を揚送装置100の装置本体101に供給する減圧機構40を設け、貯留タンク30内のパチンコ球は、減圧機構40にある一ないし他の開口部43,46を通過する過程で個々のパチンコ球にかかる荷重が減殺された状態で装置本体101に流入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技機から回収された遊技媒体を一旦貯留する貯留タンクに併設され、該貯留タンクより流入する遊技媒体を再び遊技機に供給すべく揚送するための揚送装置に関する。ここで遊技機は一般のパチンコ機に類するものであり、遊技媒体とは主としてパチンコ球である。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技ホールにおいて、多数のパチンコ機を列設して成る遊技機島単位ではなく、個々のパチンコ機ごとに使用されたパチンコ球を回収し再びパチンコ機に供給すべく揚送するための比較的小型な揚送装置として、様々なタイプの装置が提案されている。このような揚送装置は、遊技機1台あるいは数台単位で遊技球を揚送する機能のみならず、遊技球を研磨する機能を併せ持つタイプが多かった。
【0003】
例えば、本件発明者は、駆動用歯車の外周に沿って配した研磨部材によりパチンコ球を研磨するようにした揚送装置を既に提案している(特許文献1参照。)。これは、駆動用歯車の案内歯の歯幅方向の一端側に入ったパチンコ球を歯幅方向の他端側に移動させ、案内歯の歯溝内に入ったパチンコ球を研磨部材で複数回研磨することができるようにしたので、研磨部材や駆動用歯車の大きさに比して十分な研磨能力を発揮することができるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−81634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述した特許文献1に開示された従来の技術では、貯留タンクに一旦貯留されたパチンコ球が揚送装置に受け渡される際に、貯留タンク内のパチンコ球は排出口をそのまま通り装置本体の上側にある狭い受け口に流れ込む構造となっている。そのため、排出口ないし受け口に貯留タンク内にあるパチンコ球の総重量が集中しやすく、パチンコ球が詰まりやすいという改良すべき課題があった。
【0006】
また、揚送装置の保守点検や交換作業時には、装置本体を外部に取り出す必要があるため、貯留タンクや搬送路からパチンコ球を予め抜き出しておかなければならず、作業性の点で改良の余地があった。さらに、各パチンコ機に対応した貯留タンクが全てパチンコ球で満杯となった場合、遊技機島にかかる重量は本来のフレーム構造の想定の範囲を逸脱しており、遊技機島が傾いたり変形して遊技機におけるパチンコ球の転がりにも影響を及ぼす虞もあった。
【0007】
本発明は、以上のような従来の技術が有する問題点に着目してなされたものであり、貯留タンクから遊技媒体をスムーズに受け入れることができ、その過程で遊技媒体が詰まる虞がなく、また、保守点検や交換作業時に、遊技媒体の処理を不要にして作業性を向上することができ、さらに、遊技機を支えるフレーム構造の一部として活用し、支持強度を高めることができる揚送装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]遊技機(10)から回収された遊技媒体を一旦貯留する貯留タンク(30)に併設され、該貯留タンク(30)より流入する遊技媒体を再び遊技機(10)に供給すべく揚送するための揚送装置(100)において、
前記貯留タンク(30)の直ぐ下側に配設される装置本体(101)と、該装置本体(101)より送り出される遊技媒体を整列した状態で上方へ導く移送経路(170)とを有し、
前記貯留タンク(30)の底部に、貯留されている遊技媒体を前記装置本体(101)に供給する減圧機構(40)を設け、
前記減圧機構(40)は、前記貯留タンク(30)の断面積よりも小さい一の開口部(43)を一端側に備える上蓋体(41)と、該上蓋体(41)の下方に重なり、前記一の開口部(43)に対して鉛直方向に重ならない他の開口部(46)を他端側に備えた下蓋体(44)とを組み合わせて成り、
前記上蓋体(41)の上面は前記一の開口部(43)に向かって傾斜し、前記下蓋体(44)の上面は前記他の開口部(43,46)に向かって傾斜しており、前記貯留タンク(30)内の遊技媒体は、前記一ないし他の開口部(46)を通過する過程で個々の遊技媒体にかかる荷重が減殺された状態で前記装置本体(101)に流入することを特徴とする揚送装置(100)。
【0009】
[2]前記装置本体(101)と前記貯留タンク(30)との間に、該貯留タンク(30)からの遊技媒体の供給を停止させる開閉機構を設け、
前記開閉機構は、前記装置本体(101)と前記貯留タンク(30)との間に設けられた隙間(26a)に挿入可能なシャッター部材(50)を備えて成り、
前記隙間(26a)の側方にて、前記移送経路(170)にも、その途中が仕切られるように前記シャッター部材(50)が挿入可能な細溝(176)が形成され、
前記シャッター部材(50)を前記隙間(26a)および前記細溝(176)に挿入した際、前記貯留タンク(30)の排出口および前記移送経路(170)の細溝(176)より上方の開口を塞いで遊技媒体の落下を防ぐことを特徴とする[1]に記載の揚送装置(100)。
【0010】
[3]前記減圧機構(40)における前記下蓋体(44)の開口部(46)を、前記シャッター部材(50)を挿入する隙間(26a)の入口側の上方に配置する一方、前記上蓋体(41)の開口部(43)を前記シャッター部材(50)を挿入する隙間(26a)の奥側の上方に配置したことを特徴とする[2]に記載の揚送装置(100)。
【0011】
[4]前記シャッター部材(50)において前記移送経路(170)の細溝(176)より上方の開口を塞ぐ部位に、該開口より落下する遊技媒体が貫通せずに一部が嵌る小孔(52)を穿設し、該小孔(52)に嵌る遊技媒体およびその上方に連なる遊技媒体の荷重により、前記シャッター部材(50)を当該位置に保持するためのロック手段とすることを特徴とする[2]または[3]に記載の揚送装置(100)。
【0012】
[5]前記移送経路(170)は、前記細溝(176)を境に上下に分離され、
前記装置本体(101)に対して前記移送経路(170)の細溝(176)より下方の部位(175)を一体に取り付け、
前記装置本体(101)および前記移送経路(170)の下方の部位(175)を、その据付け箇所より外部へ摺動可能に設置したことを特徴とする[2],[3]または[4]に記載の揚送装置(100)。
【0013】
[6]前記移送経路(170)は、遊技機(10)側に予め配設される上方経路(171)と、該上方経路(171)の下端に接続されて前記装置本体(101)に連通する下方経路(172)とに分かれており、
前記下方経路(172)の上端部(172a)を軸方向に伸縮可能に構成し、前記上方経路(171)の下端に対して後から連通接続させる位置に調整可能としたことを特徴とする[1],[2],[3],[4]または[5]に記載の揚送装置(100)。
【0014】
[7]前記装置本体(101)を収納するハウジング(25)上に前記貯留タンク(30)を一体に設け、
前記ハウジング(25)ないし前記貯留タンク(30)を、上下方向に連なる台座として構成し、
前記ハウジング(25)の下端部を上下方向に伸縮可能に構成し、設置面に対して接地する位置に調整可能としたことを特徴とする[1],[2],[3],[4],[5]または[6]に記載の揚送装置(100)。
【0015】
[8]前記ハウジング(25)ないし前記貯留タンク(30)のそれぞれの正面側を少なくとも円弧形断面に形成し、その外周を遊技者の膝が干渉しない大きさに設定したことを特徴とする[7]に記載の揚送装置(100)。
【0016】
前記本発明は次のように作用する。
前記[1]に記載の揚送装置(100)によれば、遊技機(10)から回収された遊技媒体は貯留タンク(30)に一旦貯留され、該貯留タンク(30)内の遊技媒体は、直ぐ下側に配設された装置本体(101)に流入する。装置本体(101)によって送り出された遊技媒体は、移送経路(170)を通り整列した状態で上方まで導かれる。このように揚送された遊技媒体は再び遊技機(10)に供給される。
【0017】
ここで貯留タンク(30)の底部には、貯留されている遊技媒体を装置本体(101)に供給するための減圧機構(40)があり、貯留タンク(30)内の遊技媒体は、減圧機構(40)を介して装置本体(101)に受け渡される。減圧機構(40)は、貯留タンク(30)の断面積よりも小さい一の開口部(43)を一端側に備える上蓋体(41)と、該上蓋体(41)の下方に重なり、前記一の開口部(43)に対して鉛直方向に重ならない他の開口部(46)を他端側に備えた下蓋体(44)とを組み合わせて成る。
【0018】
貯留タンク(30)の底部にて、上蓋体(41)の上面に到達した遊技媒体は、上面の一端側への傾斜により一の開口部(43)に向かって流下し、そのまま一の開口部(43)より落下して下蓋体(44)に至る。下蓋体(44)の上面に到達した遊技媒体は、上面の他端側への傾斜により他の開口部(46)に向かって流下し、そのまま他の開口部(46)より落下して装置本体(101)に流入する。
【0019】
このように、貯留タンク(30)内の遊技媒体は、減圧機構(40)の一ないし他の開口部(43,46)を通過する過程で、もはや貯留タンク(30)内にある全ての遊技媒体の総重量を受けることはなくなり、個々の遊技媒体にかかる荷重が減殺された状態でスムーズに装置本体(101)に流入する。従って、貯留タンク(30)から装置本体(101)への遊技媒体の受け渡し箇所において、遊技媒体が詰まることを防止することができる。
【0020】
前記[2]に記載の揚送装置(100)によれば、前記装置本体(101)と前記貯留タンク(30)との間に、該貯留タンク(30)からの遊技媒体の供給を停止させる開閉機構が設けられており、この開閉機構は、装置本体(101)と貯留タンク(30)との間の隙間(26a)に挿入可能なシャッター部材(50)を備えて成る。また、前記隙間(26a)の側方にて、前記移送経路(170)にも、その途中が仕切られるようにシャッター部材(50)が同時に挿入可能な細溝(176)が形成されている。
【0021】
通常の揚送装置(100)の稼働時には、装置本体(101)と貯留タンク(30)の隙間(26a)や移送経路(170)の途中の細溝(176)に、シャッター部材(50)は挿入されていないため、装置本体(101)と貯留タンク(30)、それに移送経路(170)の途中は、それぞれ遊技媒体が通過可能な状態に連通している。そのため、貯留タンク(30)から装置本体(101)へ遊技媒体は供給されると共に、移送経路(170)を通って遊技媒体は揚送される。
【0022】
一方、揚送装置(100)の保守点検や交換作業時には、シャッター部材(50)を前記隙間(26a)および前記細溝(176)に挿入する。これにより、前記貯留タンク(30)の排出口および前記移送経路(170)の細溝(176)より上方の開口は塞がれて遊技媒体の落下を防ぐことができる。すなわち、装置本体(101)を外部に取り出すような作業時に、貯留タンク(30)や移送経路(170)から予め遊技媒体を抜き出すような面倒な作業が不要となる。
【0023】
ここで前記[3]に記載したように、前記減圧機構(40)の下蓋体(44)にある開口部(46)を、シャッター部材(50)を挿入する隙間(26a)の入口側の上方に配置する一方、上蓋体(41)にある開口部(43)は、シャッター部材(50)を挿入する隙間(26a)の奥側の上方に配置する。
【0024】
これにより、装置本体(101)と貯留タンク(30)の隙間(26a)付近における遊技媒体は、真上にある下蓋体(44)の開口部(46)からの落下の影響で隙間(26a)の入口側に多く分布することになり、シャッター部材(50)を挿入する際に、遊技媒体が隙間(26a)の入口側から奥側に向かって移動できるので、その分抵抗が少なくなりシャッター部材(50)を挿入しやすくなる。
【0025】
また、前記[4]に記載したように、前記シャッター部材(50)において前記移送経路(170)の細溝(176)より上方の開口を塞ぐ部位に、該開口より落下する遊技媒体が貫通せずに一部が嵌る小孔(52)を穿設する。この小孔(52)に嵌る遊技媒体およびその上方に連なる遊技媒体の荷重により、前記シャッター部材(50)を当該位置に保持するためのロック手段とする。これにより、シャッター部材(50)を挿入している際に、該シャッター部材(50)が隙間(26a)から容易に抜け出てしまうような事態を防止することができる。
【0026】
また、前記[5]に記載したように、前記移送経路(170)は、前記細溝(176)を境に上下に分離され、前記装置本体(101)には前記移送経路(170)の細溝(176)より下方の部位(175)を一体に取り付け、前記装置本体(101)および前記移送経路(170)の下方の部位(175)を、その据付け箇所より外部へ摺動可能に設置する。これにより、揚送装置(100)の保守点検や交換作業時には、点検の中心となる装置本体(101)等を外部へ容易に取り出すことができ、作業性が向上する。
【0027】
前記[6]に記載の揚送装置(100)によれば、前記移送経路(170)は、遊技機(10)側に予め配設される上方経路(171)と、該上方経路(171)の下端に接続されて装置本体(101)に連通する下方経路(172)とに分かれており、前記下方経路(172)の上端部(172a)を軸方向に伸縮可能に構成し、前記上方経路(171)の下端に対して後から連通接続させる位置に調整可能とした。これにより、揚送装置(100)を設置する際に、その据付け箇所の具体的な構造の相違等によって、移送経路(170)の上方経路(171)と下方経路(172)との取り付け位置ないし寸法に誤差が生じた場合でも容易に調整して対応することができる。
【0028】
前記[7]に記載の揚送装置(100)によれば、装置本体(101)を収納するハウジング(25)上に貯留タンク(30)を一体に設け、ハウジング(25)ないし貯留タンク(30)を上下方向に連なる台座として構成し、ハウジング(25)の下端部を上下方向に伸縮可能に構成し、設置面に対して接地する位置に調整可能とした。これにより、ハウジング(25)ないし貯留タンク(30)自体を、遊技機(10)を支えるフレーム構造の一部として活用することができ、設置面に対する寸法や取り付け誤差を吸収することも可能であり、支持強度を高めることができる。
【0029】
また、前記[8]に記載したように、ハウジング(25)ないし貯留タンク(30)のそれぞれの正面側を少なくとも円弧形断面に形成し、その外周を遊技者の膝が干渉しない大きさに設定する。これにより、ハウジング(25)ないし貯留タンク(30)を前述したようにフレーム構造の一部として活用した場合に、これらの構造が遊技機島(1)の正面側に多少迫り出しても、遊技中に着座している遊技者の膝にぶつかる虞を低減することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係る揚送装置によれば、貯留タンクの底部に、貯留されている遊技媒体を装置本体に供給する減圧機構を設け、貯留タンク内の遊技媒体は、減圧機構にある一ないし他の開口部を通過する過程で個々の遊技媒体にかかる荷重が減殺された状態で装置本体に流入するから、貯留タンクから装置本体への遊技媒体の受け渡し箇所にて、遊技媒体が詰まることを防止することができる。
【0031】
また、装置本体と貯留タンクとの間に、該貯留タンクからの遊技媒体の供給を停止させる開閉機構を設け、該開閉機構のシャッター部材を装置本体と貯留タンクとの隙間や、移送経路の途中の細溝に挿入した際、貯留タンクの排出口および移送経路の細溝より上方の開口を塞いで遊技媒体の落下を防ぐことができるので、装置本体を外部に取り出すような作業時に、貯留タンクや移送経路から予め遊技媒体を抜き出すような面倒な作業が不要となる。
【0032】
さらに、装置本体を収納するハウジング上に貯留タンクを一体に設け、ハウジングないし貯留タンクを上下方向に連なる台座として構成し、ハウジングの下端部を上下方向に伸縮可能に構成し、設置面に対して接地する位置に調整可能としたから、ハウジングないし貯留タンク自体を、遊技機を支えるフレーム構造の一部として活用することができ、設置面に対する寸法や取り付け誤差を吸収することも可能であり、支持強度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施の形態に係る遊技機島を概略的に示す正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る遊技機島を概略的に示す側面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る揚送装置および貯留タンクを示す縦断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る貯留タンクに装備する減圧機構を示す縦断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る減圧機構の上蓋体を示す平面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る上蓋体を示す正面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る減圧機構の下蓋体を示す平面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る下蓋体を示す正面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る揚送装置を収納するハウジングを示す正面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る揚送装置を収納するハウジングを示す側面図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る揚送装置の内部構成を概略的に示す正面図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る揚送装置の内部構成を一部破断して示す側面図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る揚送装置の内部構成を概略的に示す平面図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る揚送装置の内部構成を概略的に示す底面図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る揚送装置の駆動用歯車を示す平面図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る揚送装置の駆動用歯車を示す正面図である。
【図17】本発明の実施の形態に係る揚送装置の下部筒体の下方内部を概略的に示す横断面図である。
【図18】本発明の実施の形態に係る下部筒体をその筒軸に沿って破断して示す縦断面図である。
【図19】本発明の実施の形態に係る揚送装置の揚送経路の下方経路を示す正面図である。
【図20】本発明の実施の形態に係る下方経路を示す側面図である。
【図21】本発明の実施の形態に係るハウジングの隙間にシャッター部材を挿入した状態を下方から見たハウジングの横断面図である。
【図22】本発明の実施の形態に係る貯留タンクの底部にある減圧機構を上方から見た貯留タンクの横断面図である。
【図23】本発明の実施の形態に係るシャッター部材とそのガイドレールを示す平面図である。
【図24】本発明の実施の形態に係るシャッター部材とそのガイドレールを示す正面図である。
【図25】本発明の実施の形態に係るシャッター部材を示す平面図である。
【図26】本発明の実施の形態に係るシャッター部材を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面に基づき、本発明を代表する実施の形態を説明する。
本実施の形態に係る揚送装置100は、遊技機10から回収された遊技媒体であるパチンコ球を一旦貯留する貯留タンク30に併設され、該貯留タンク30より流入するパチンコ球を再び遊技機10に供給すべく揚送するための装置である。以下に、2台の遊技機10を左右に並設して成る小型の遊技機島1に設置した場合を例に説明する。
【0035】
先ず、遊技機島1の概要から説明する。図1は、遊技機島1を概略的に示す正面図であり、図2は、同じく遊技機島1を概略的に示す側面図である。また、図3は、遊技機島1の下部に設置された貯留タンク30や揚送装置100を示す縦断面図である。図1に示すように、遊技機島1は、フロア(設置面)上に載置するベース台2と、ベース台2の中央に立設された支柱部3と、支柱部3の左右両側にそれぞれ一対となる遊技機10,10を組み付けるフレーム部4とにより構成されている。
【0036】
遊技機10は、ハンドル11の回転操作により遊技盤上にパチンコ球を打ち出して各種入賞を楽しむものであり、具体的には例えば、遊技盤上にある始動口に入賞すると可変表示遊技が実行され(例えば識別情報のスクロール表示)、表示結果が予め定めた大当たり態様に確定すると、大入賞口が所定回数を限度に繰り返し開閉する特賞状態が形成されるものである。
【0037】
図1に示すように、遊技機10の片側には、カードの挿入によりパチンコ球を貸し出すための球貸し機20が並設されている。また、遊技機10の正面下部には、遊技者がパチンコ球の打ち出し操作を行うハンドル11、球貸し機20から貸し出されたパチンコ球(貸球)や遊技機10から賞出されたパチンコ球(賞球)を貯留する上受け皿12、上受け皿12から溢れ出た球を貯留する下受け皿13等が設けられている。
【0038】
図1および図2に示すように、遊技機島1には、2台の遊技機10の他、各遊技機10からパチンコ球を回収するための回収機構、回収されたパチンコ球を揚送する揚送装置100、揚送されたパチンコ球を再び各遊技機10に配給する配給機構、それに遊技機10に関する各種情報を表示する情報表示装置70等がそれぞれ装備されている。以下、各機構等について本発明の根幹を成す揚送装置100を中心に順次説明する。
【0039】
前記回収機構は、各遊技機10ごとに対応して設けられており、遊技機10の下受け皿13の下方を臨む位置で開口し、遊技機10の下側まで延びるように配設されたホッパー状の景品球回収部21と、遊技機10の下部後方に配設された入球回収部22と、前記景品球回収部21の下流端および前記入球回収部22の下流端がそれぞれ連通接続し、パチンコ球を計数する球計数器23とを備えている。また、前記支柱部3の下部には、前記球計数器23から排出されたパチンコ球を一旦貯留する貯留タンク30、それに貯留タンク30より流入するパチンコ球を揚送するための揚送装置100が配設されている。
【0040】
景品球回収部21は、下受け皿13から溢れ出た景品球(パチンコ球)を受け入れるものであり、図2に示すように、下受け皿13の下方を臨む位置で開口する受入口21aと、該受入口21aの底部に連通接続した状態で遊技機10の下側まで延びる景品球通路21bとから成る。ここで景品球とは、遊技者が遊技機10での遊技により獲得したパチンコ球の意味である。なお、下受け皿13に設けられている球抜きレバーを操作することで、下受け皿13に収容されているパチンコ球は、景品球回収部21へ強制的に排出できるようになっている。
【0041】
入球回収部22は、遊技機10内で回収された入球(パチンコ球)を集中的に受け入れるものであり、図2に示すように、遊技機10内の下方で上向きに開口した受入口22aと、該受入口22aの底部に連なる状態で遊技機10の後部下方へ延びる入球通路22bとから成る。ここで入球とは、遊技者が遊技機10での遊技に用いたパチンコ球の意味である。なお、遊技盤に打ち出されて各種入賞口に入ったセーフ球や、何れの入賞口にも入らなかったアウト球は、合わせて入球として入球回収部22に回収されるようになっている。
【0042】
球計数器23は、図2に示すように、前記景品球回収部21の景品球通路21bの下流端、および入球回収部22の入球通路22bの下流端が、それぞれ連通する位置に配設されており、景品球と入球との両方を計数することができる。球計数器23は、パチンコ球を案内する複数の案内路や、各案内路を通過するパチンコ球を計数する計数センサ等から成る。球計数器23は、景品球と入球とをそれぞれ別々の案内路に導くことにより、別々に計数することができるように構成されている。
【0043】
左右の球計数器23の下方に位置する支柱部3の内部には、各球計数器23により計数済みのパチンコ球を案内樋24を介して受け入れる貯留タンク30が配設されている。図3に示すように、貯留タンク30は、例えば合成樹脂等により円筒状に形成されており、貯留タンク30の上端開口には前記案内樋24が導入されており、貯留タンク30の下端開口はそのまま排出口31となっている。
【0044】
貯留タンク30の底部には、貯留されているパチンコ球を揚送装置100の装置本体101に供給するための減圧機構40が設けられている。減圧機構40は、貯留タンク30の断面積よりも小さい上方開口部(一の開口部)43を前端(一端)側に備える上蓋体41と、該上蓋体41の下方に重なり、前記上方開口部43に対して鉛直方向に重ならない下方開口部(他の開口部)46を後端(他端)側に備えた下蓋体44とを組み合わせて成る。
【0045】
図4は減圧機構40全体の縦断面図であり、図5は上蓋体41の平面図であり、図6は上蓋体41の正面図である。また、図7は下蓋体44の平面図であり、図8は下蓋体44の正面図である。上蓋体41は、前記貯留タンク30の内周に沿う環状に形成され、その内側を仕切る上面部42を備えている。上面部42の後端側に上方開口部43が開設されている。上方開口部43は、上面部42の後端側にて左右方向に延びる横長に形成され、その前後幅は、例えばパチンコ球の直径の2倍より大きく設定するとパチンコ球の流下性が良い。
【0046】
下蓋体44も、前記貯留タンク30の内周に沿う環状に形成され、その内側を仕切る上面部45を備えている。上面部45の前端側に下方開口部46が開設されている。下方開口部46は、前記上方開口部43よりも多少小さな面積に設定されている。また、上面部45の円弧形の後端縁が貯留タンク30の内周に接合する箇所45aは、通常の直角断面ではなく曲面をなすように湾曲したアール断面に形成されている。
【0047】
図4に示すように、上蓋体41の上面部42は上方開口部43に向かって傾斜し、下蓋体44の上面部45は下方開口部46に向かって傾斜している。貯留タンク30内のパチンコ球は、上方開口部43ないし下方開口部46を通過する過程で個々のパチンコ球にかかる荷重が減殺された状態で、後述する揚送装置100に流入することになる。
【0048】
上蓋体41と下蓋体44は上下に重ねた状態で一体にネジ止めされ、貯留タンク30の底部にて、上蓋体41の上方開口部43と下蓋体44の下方開口部46とは互いに前後にずれて、鉛直方向に重ならないように配置されている。ここで下蓋体44の下方開口部46は、後述するシャッター部材50を挿入する隙間26aの入口側の上方に配置され、上蓋体41の上方開口部43はシャッター部材50を挿入する隙間26aの奥側の上方に配置されている。
【0049】
また、図3に示すように、前記減圧機構40を含む貯留タンク30は、揚送装置100を収納するハウジング25に一体に設けられている。ハウジング25は、その上端部に貯留タンク30の底面側が一体に固定され、その下方に揚送装置100の装置本体101を収納する内部空間を有している。ここでハウジング25の内部空間が、遊技機島1における装置本体101等の据付け箇所となる。
【0050】
ハウジング25ないし貯留タンク30は、上下方向に連なる台座として構成されている。ここでハウジング25と貯留タンク30とを合わせた高さは、例えばフロア面から支柱部3内に延びたフレーム部4の下端位置に合致するように設定すると良い。要するに、ハウジング25と貯留タンク30とから成る台座によって、フロア上に遊技機島1内の重量物を直接支持できる構成とする。
【0051】
図9はハウジング25の正面図であり、図10はハウジング25の側面図である。ハウジング25は、正面側が開口した箱型に形成され、その上面部には貯留タンク30の下端にある排出口31に連通させる取込口26が開設されている。ハウジング25の両側面部の内壁には、揚送装置100の装置本体101等を摺動可能に保持する凹状断面のレール部27が設けられている。
【0052】
ハウジング25の下端部29は、上下方向に伸縮可能に構成されており、フロアに対して接地する位置に調整可能なアジャスタ機構を成している。詳しく言えば、ハウジング25の両側面部の内壁下端側には、表裏一対の挟持板28a,28bが配設されており、この挟持板28a,28bの間に、下端部29の両側上方に延びる側面部が挟み込まれた状態で1本のネジにより締結される。下端部29の両側面部には、それぞれネジが相対的に前後移動可能に挿通するガイド孔29aが穿設されている。
【0053】
ハウジング25の正面側には、図示省略したが上方の貯留タンク30外周とほぼ同径の円弧形断面に形成された扉が開閉可能に取り付けられている。すなわち、ハウジング25ないし貯留タンク30のそれぞれの正面側は円弧形断面に形成されており、その外周は遊技者の膝が干渉しない大きさに設定されている。
【0054】
本発明の根幹を成す揚送装置100は、前記貯留タンク30の直ぐ下側に配設される装置本体101と、該装置本体101より送り出されるパチンコ球を整列した状態で上方へ導く移送経路170とを有して成る。本実施の形態に係る揚送装置100は、2つの遊技機10に対して1つ設けられている。
【0055】
図11は、揚送装置100の内部構成を概略的に示す正面図であり、図12は、揚送装置100の内部構成を一部破断して示す側面図である。図13は、揚送装置100の内部構成を概略的に示す平面図であり、図14は、揚送装置100の内部構成を概略的に示す底面図である。
【0056】
図11および図12に示すように、装置本体101は、ベースフレーム102に支持されており、ベースフレーム102には、駆動源である電動モータ130も取り付けられている。装置本体101は、パチンコ球を歯溝に保持して回転方向へ移送可能な駆動用歯車110と、この駆動用歯車110を収納する筒状のケーシング120とを備えている。
【0057】
図13および図14に示すように、駆動用歯車110は樹脂製で略円柱形状に形成され、その内部に空間を有している。駆動用歯車110の内部空間には、円柱形の軸方向に延びる嵌合部111が設けられ、嵌合部111から内周壁に向かって複数のリブ112が放射状に延設されている。嵌合部111は、回転軸134に一体に固結されている。駆動用歯車110は、回転軸134の軸方向が略上下方向に延びるように配されている。
【0058】
図11および図12に示すように、駆動用歯車110の内部空間の上部開口には、キャップ113が固定されている。キャップ113は駆動用歯車110の上面部を構成していて、その頂部113aからその外周縁113bの方へパチンコ球を流下させるように略円錐形状に形成されている。図15に示すように、キャップ113の外周縁113bに沿って、駆動用歯車110の案内歯114が形成されている。
【0059】
図16に示すように、略円柱形状の駆動用歯車110の上部は、太径部110aとなっており、この太径部110aの外周にも、前記案内歯114が柱面の母線に沿って延びるように形成されている。案内歯114の歯溝114aは、パチンコ球を半分以上を抱き込むように円弧状断面形状に形成され、その歯溝114aの溝口は、パチンコ球を歯溝114a内から外側へ離脱不能なように、パチンコ球の最大径より幅狭に設定されている。案内歯114の歯溝114aは、その歯溝114aの上端側から入ったパチンコ球を下端側へ案内可能であり、歯溝114aの溝内には、複数のパチンコ球が上下に重なる状態で順次収容される。
【0060】
駆動用歯車110の太径部110aの下側は、外径が徐々に先細りになる縮径部110bとなっている。この縮径部110bの外周には、前記案内歯114に連続して柱面の母線に沿って延びる係止歯115が形成されている。各係止歯115のピッチは、前記各案内歯114の広めのピッチより徐々に狭くなっており、係止歯115の歯溝115a間は、前記案内歯114の歯溝114aから受け入れたパチンコ球同士を徐々に近づけて接触させるように設定されている。
【0061】
縮径部110bの下側は、この縮径部110bの下端の最小外径と同一外径に延出する細径部110cとなっており、この細径部110cの外周にも、前記案内歯114に連続して柱面の母線に沿って延びる係止歯116が形成されている。係止歯116の歯溝116a間は、前記案内歯114の歯溝114aから案内されたパチンコ球同士を接触させた状態に保つように設定されている。
【0062】
図11および図12に示すように、ケーシング120は、上側の上部筒体121と下側の下部筒体122とを一体的に組み合わせて成る。上部筒体121は、前記貯留タンク30より流入する非整列状態にあるパチンコ球を受け入れて、案内歯114の歯溝114aへ導くものである。また、下部筒体122は、パチンコ球を上部筒体121から受け取り、受け取った時のパチンコ球の整列状態を最適な状態にして外部へ送出可能に形成されるものである。
【0063】
図12に示すように、上部筒体121は、前記貯留タンク30の排出口31側に接続される大径の受け口121aと、駆動用歯車110の案内歯114の外周径にその径を合わせた細径の流出口121bとを有している。上部筒体121の筒壁と下部筒体122の筒壁とに渡って開口部123が開設されている。下部筒体122の下端側は、駆動用歯車110の細径部110c(図16参照)に合わせて、先細りの細径部122aとなり、細径部122aの内周壁は、前記細径部110cの係止歯116の外周に沿うように設定されている。細径部122aの底部中心には、回転軸134用の軸受け部122bがある。
【0064】
図17および図18に示すように、下部筒体122の内周壁には、前記係止歯116の方へ突出した螺旋状凸部124が凸設されている。螺旋状凸部124は、係止歯116の歯溝116aに受け入れられたパチンコ球に下方から当接し、パチンコ球を徐々に下部筒体122の底部に案内可能に形成されている。螺旋状凸部124は、パチンコ球が下部筒体122の内周壁に沿って螺旋状に約1/4回転した時に、そのパチンコ球の描く軌跡に対応して形成されている。
【0065】
下部筒体122の筒壁には、細径部122aの底部に案内されたパチンコ球を移送経路170へ導くための連絡用通路125が開設されている。連絡用通路125は、下部筒体122の筒壁に沿って移動するパチンコ球の円形状軌跡に対して引かれた接線の方向線上に開設されている。なお、螺旋状凸部124の始端は、連絡用通路125の入口を上方から臨む位置に形成されている。
【0066】
図12に示すように、ベースフレーム102の下側には、電動モータ130が取り付けられている。電動モータ130には、ギアヘッド131および駆動軸131aが一体に組み付けられている。駆動軸131aには平歯車132が固設されている。また、ベースフレーム102には軸受133が配され、この軸受133によって回転軸134が回転可能に支持されている。回転軸134には平歯車135が固設されている。回転軸134側の平歯車135と駆動軸131a側の平歯車132とには、タイミングベルト136が巻き掛けられている。
【0067】
図12に示すように、前記装置本体101に連通接続された移送経路170は、装置本体101より送り出されるパチンコ球を整列した状態で上方へ導くものであり、前記下部筒体122から緩やかに湾曲して立ち上がり上方へ延びている。移送経路170は、パチンコ球の直径よりわずかに大きい内径を有し、パチンコ球を1列に整列させた状態で移送するパイプ部材から主として構成されている。
【0068】
図1〜図3に示すように、移送経路170は、その途中より上方へ真っ直ぐ延び上がっており、その上端側は、遊技機島1の支柱部3の上部内に配設された上部タンク60に連通している。移送経路170は、遊技機10側である遊技機島1に予め配設される上方経路171と、該上方経路171の下端171aに接続されて前記装置本体101側に連通する下方経路172とに分かれている。
【0069】
図19は、下方経路172を示す正面図であり、図20は、下方経路172を示す側面図である。下方経路172の上端部172aは軸方向に伸縮可能に構成されており、前記上方経路171の下端171aに対して、後から連通接続させる位置に調整可能となっている。詳しく言えば、上端部172aは、その下方に連なる部位よりも多少内径が広く形成され、下方に連なる部位に対して軸方向に摺動可能に外嵌している。かかる上端部172aは、コイルバネ173により上方へ付勢され、かつ締結部174にあるネジにより下方に連なる部位に対して任意の位置で固定できるように構成されている。
【0070】
移送経路170の下方経路172は、さらに前記上端部172aを含みハウジング25に一体に取り付けられるハウジング固定部と、その下方に連通する下方の部位として装置本体101に一体に取り付けられる装置本体固定部175とに分断されている。装置本体101をハウジング25に収納した際に、装置本体固定部175の上端口175aがハウジング固定部の下端口172bにある後壁に対して当接し、細溝176を成す隙間が生じる状態で上下に連通するように設定されている(図12参照)。
【0071】
すなわち、移送経路170は、上方経路171と下方経路172とが分断される他、さらに下方経路172の途中が細溝176を境に、その上方のハウジング固定部と、下方の装置本体固定部175とに分断されている。ここで細溝176は、次述するシャッター部材50を挿入するための部位となる。なお、前記装置本体101および装置本体固定部175は、前述したようにハウジング25の内部空間に収納され、前記レール部27との嵌合関係により外部へ摺動可能に設置されることになる。
【0072】
装置本体101と前記貯留タンク30との間には、該貯留タンク30からのパチンコ球の供給を停止させる開閉機構が設けられている。かかる開閉機構は、前記隙間26aに挿入可能なシャッター部材50を備えて成る。ここで隙間26aは、ハウジング25における上端部の下面に沿って形成され、詳しくは貯留タンク30の排出口31が連通する取込口26と、ハウジング25内に設置された装置本体101の上部筒体121にある大径の受け口121aと間に形成される。
【0073】
この隙間26aと同じ高さ位置における側方に、前記細溝176が配されており、隙間26aおよび細溝176は、それぞれシャッター部材50によって同時に開閉される。かかるシャッター部材50は、隙間26aおよび細溝176に挿入した際、貯留タンク30の排出口31および移送経路170の細溝176より上方の開口を塞いでパチンコ球の落下を防ぐものである。
【0074】
図21は、前記隙間26aに上部タンク60を挿入した状態を下方から見たハウジング25の横断面図であり、図22は、貯留タンク30の底部にある減圧機構40を上方から見た貯留タンク30の横断面図である。図23は、上部タンク60とそのガイドレール55を示す平面図であり、図24は、これらの正面図である。また、図25は、シャッター部材50を示す平面図であり、図26は、シャッター部材50を示す正面図である。
【0075】
図21、図23および図24に示すように、ハウジング25の両側面部の内壁には上部タンク60を摺動可能に案内するための一対のガイドレール55,55が設けられている。各ガイドレール55は、側面部の内壁より所定幅で張り出しており、この上に上部タンク50の両側端縁を載せた状態で前後に摺動させることができる。
【0076】
図25および図26に示すように、シャッター部材50は基本的には長方形の板材から成り、その前端縁には把持しやすいように上向きのフランジ51が形成されている。また、上部タンク50において前記移送経路170の細溝176より上方の開口である下端口172bを塞ぐ部位には、該下端口172bより落下するパチンコ球が貫通せずに一部が嵌る小孔52が穿設されている。かかる小孔52に嵌るパチンコ球およびその上方に連なるパチンコ球の荷重により、シャッター部材50を当該位置に保持するためのロック手段となる。
【0077】
次に、前記揚送装置100により揚送されたパチンコ球を再び各遊技機10に配給するための配給機構について説明する。図1および図2に示すように、配給機構は、前記上部タンク60と、該上部タンク60の底部両側より左右に向かってそれぞれ斜め下方へ延びる一対の補給樋61,61と、各補給樋61の途中に配設され、その真下に位置する遊技機10に対応して、それぞれ補給樋61を流下するパチンコ球を整列させた状態で落下させる整列樋62とを備えている。
【0078】
整列樋62と遊技機10とは、落下する遊技球を導くジャバラ63により連通している。また、遊技機10の背面側上部には、ジャバラ63を介して補給されたパチンコ球を計数するための補給球計数器64が設けられており、補給されたパチンコ球は、補給球計数器64で計数された後、再び遊技機10の内部に補給されるように設定されている。
【0079】
図1に示すように、情報表示装置70は、遊技機島1の支柱部3の前面側に一体に設けられており、各種情報を表示する表示部71と、会員カード(および非会員用ビジターカード)を挿入するためのカード挿排口72、遊技者が暗証番号を入力する等の各種操作を行う操作部73、それに各種情報を印刷したレシートを払い出すレシート発券口74とを備えている。
【0080】
以下に、前述した本実施の形態の作用について説明する。
先ず、遊技機島1内におけるパチンコ球の流れの概要を説明する。図1において、遊技者は遊技を開始するに際し、カードを介して球貸し機20から所定数のパチンコ球を貸出球として受け取る。遊技機10では、遊技者によるハンドル11の回転操作により遊技盤上にパチンコ球が1個ずつ打ち出され、各種入賞口に入賞すると、予め決められた数量のパチンコ球が賞球として上受け皿12ないし下受け皿13に払い出される。
【0081】
下受け皿13を経て景品球回収部21に受け入れられた景品球は、球計数器23により計数された後、案内樋24を介して貯留タンク30内に回収される。また、遊技中の打ち出された入球は、入球回収部22を介して球計数器23まで送られ、景品球と同じく球計数器23により計数された後、案内樋24を介して貯留タンク30内に回収される。ここで景品球と入球の計数結果は、それぞれ区別して出力することができる。
【0082】
このように遊技機10から回収されたパチンコ球は貯留タンク30に一旦貯留され、該貯留タンク30内のパチンコ球は、揚送装置100の駆動に伴って貯留タンク30の直ぐ下側に配設された装置本体101に流入する。ここで貯留タンク30の底部には、図3に示すように減圧機構40があり、貯留タンク30内のパチンコ球は、減圧機構40を介して装置本体101に受け渡される。
【0083】
すなわち、貯留タンク30の底部にて、減圧機構40の上蓋体41の上面部42に到達したパチンコ球は、上面部42の後端側への傾斜により上方開口部43に向かって流下し、そのまま上方開口部43から落下して下蓋体44に至る。下蓋体44の上面部45に到達したパチンコ球は、上面部45の前端側への傾斜により下方開口部46に向かって流下し、そのまま下方開口部46より落下して装置本体101に流入する。
【0084】
このように、貯留タンク30内のパチンコ球は、減圧機構40の上方開口部43ないし下方開口部46を順次通過する過程で、貯留タンク30内にある全てのパチンコ球の総重量を受けることはなくなり、個々のパチンコ球にかかる荷重が減殺された状態でスムーズに装置本体101に流入する。従って、貯留タンク30から装置本体101へのパチンコ球の受け渡し箇所にて、パチンコ球が詰まる事態を防ぐことができる。特に、上面部45の後端縁が貯留タンク30の内周に接合する箇所45aは、湾曲したアール断面に形成されており、いっそう遊技球を転がりやすくなる。
【0085】
また、図1および図3に示すように、前記貯留タンク30は装置本体101を収納するハウジング25上に一体に固定されており、ハウジング25ないし貯留タンク30は、上下方向に連なる台座として構成されている。これにより、ハウジング25ないし貯留タンク30自体を、遊技機10を支えるフレーム構造の一部として活用することができる。
【0086】
特に、図9および図10に示すように、ハウジング25の下端部29は上下方向に伸縮可能であるため、フロア面に対する寸法や取り付け誤差を吸収することも可能であり、支持強度を高めることができる。なお、下端部29の側面部は一対の挟持板28a,28bの間に挟み込まれた状態となるため、強い摩擦力を確保することができ、1本のネジだけで強固に締結することができる。
【0087】
ところで、図22に示すように、ハウジング25ないし貯留タンク30のそれぞれの正面側は円弧形断面に形成され、その外周は遊技者の膝が干渉しない大きさに設定されている。これにより、ハウジング25ないし貯留タンク30を前述したようにフレーム構造の一部として活用した場合に、これらの構造が遊技機島1の正面側に多少迫り出しても、遊技中に着座している遊技者の膝にぶつかる虞を低減することができる。
【0088】
次に、揚送装置100における動作の詳細についても説明する。図12において、前述した貯留タンク30から流入するパチンコ球は、装置本体101の上部筒体121の受け口121aに流入し、上部筒体121の流出口121bに向かってさらに流下する。するとパチンコ球は、流出口121bの中心部に位置する駆動用歯車110のキャップ113に流れ込む。キャップ113は略円錐形状に形成されているので、パチンコ球はキャップ113の頂部113aから外周縁113bへ流下する。
【0089】
図15に示すように、キャップ113の外周に沿って、駆動用歯車110の案内歯114が配されているので、パチンコ球は、案内歯114の歯溝114aの上端側に向かって流下する。案内歯114の歯溝114aの上端側がパチンコ球を入れていない凹の状態であれば、パチンコ球は、凹の状態にある案内歯114の歯溝114aの上端側に入ることができる。
【0090】
案内歯114の歯溝114aの上端側に入ったパチンコ球は、その自重で案内歯114の歯溝114aの下端側へ移動する。パチンコ球が案内歯114の歯溝114aの下端側へ移動すると、案内歯114の歯溝114aの上端側は凹の状態になる。この凹の状態にある案内歯114の歯溝114aの上端側に新たなパチンコ球が入ることができる。
【0091】
図12に示すように、案内歯114の歯溝114a内に複数のパチンコ球が上下方向に整列した状態で存在している。図16に示すように、案内歯114の歯溝114aの溝口は、パチンコ球の最大径より幅狭になっているので、案内歯114の歯溝114aに沿って移動するパチンコ球は案内歯114の歯溝114aから外側へ離脱することがない。それにより、揚送装置100の保守点検や交換作業時に、案内歯114の歯溝114a内のパチンコ球が外部にこぼれるようなことがなく保守点検等の作業時に、パチンコ球をこぼれないように抑えておく等の処理が不要になる。
【0092】
案内歯114の歯溝114a内のパチンコ球は、順に歯溝114aの下端側へ案内される。図12に示す受け口121aにパチンコ球が十分に供給される限り、パチンコ球は、図16に示す案内歯114の歯溝114aの下端側から係止歯116の歯溝116aに途切れることなく受け入れられる。このような状態であれば、係止歯116は空送りすることなく、パチンコ球を連絡用通路125を介して移送経路170に押し上げることができる。
【0093】
詳しく言えば、図17および図18において、係止歯116の歯溝116aに受け入れられたパチンコ球は、下部筒体122の底部側からパチンコ球で1個分高い位置まで下がり、かつ連絡用通路125の入口の上方に回転すると、螺旋状凸部124の始端に当接し、螺旋状凸部124によって下から支えられながら、螺旋状凸部124に沿って、螺旋を描くようにして、徐々に下部筒体122の底部側の方へ移動するようになる。
【0094】
それにより、パチンコ球は、円滑に下部筒体122の底部側に移動し、螺旋状凸部124の案内により、下部筒体122の内周壁に沿って約1/4回転しながら、パチンコ球の1個分下降する。底部側に案内されたパチンコ球は、下部筒体122の底部側上を下部筒体122の内周壁に沿って約3/4回転した後、連絡用通路125の入口に入り、連絡用通路125の出口から移送経路170の下端部171に入り、移送経路170内を揚送される。
【0095】
このように、装置本体101によって送り出されたパチンコ球は、移送経路170を通り整列した状態で上方まで導かれる。そして、図1に示すように、揚送されたパチンコ球は上部タンク60に一旦貯留された後、一対の補給樋61,61を流下して補給樋61等から各遊技機10に適宜供給されることになる。
【0096】
ところで、図2に示すように通常の揚送装置100の稼働時には、装置本体101と貯留タンク30の隙間26aや移送経路170の途中の細溝176に、シャッター部材50は挿入されていないため、装置本体101と貯留タンク30、それに移送経路170の途中は、それぞれパチンコ球が通過可能な状態に連通している。従って、貯留タンク30から装置本体101へパチンコ球は供給されると共に、移送経路170を通ってパチンコ球は揚送される。
【0097】
一方、揚送装置100の保守点検や交換作業時には、図3に示すように、シャッター部材50を前記隙間26aおよび前記細溝176に挿入する。これにより、前記貯留タンク30の排出口31および前記移送経路170の細溝176より上方の開口である下端口172bは塞がれてパチンコ球の落下を防ぐことができる。すなわち、装置本体101を外部に取り出すような作業時に、貯留タンク30や移送経路170から予めパチンコ球を抜き出すような面倒な作業が不要となる。
【0098】
ここで、前記減圧機構40における下蓋体44の下方開口部46が、シャッター部材50を挿入する隙間26aの入口側の上方に配置され、上蓋体41の上方開口部43がシャッター部材50を挿入する隙間26aの奥側の上方に配置されている。これにより、前記隙間26a付近に滞留したパチンコ球は、真上にある下蓋体44の下方開口部46からの落下の影響で隙間26aの入口側に多く分布することになり、シャッター部材50を挿入する際に、パチンコ球が隙間26aの入口側から奥側に向かって移動できるので、その分抵抗が少なくシャッター部材50を挿入しやすくなる。
【0099】
また、図23に示すように、シャッター部材50において移送経路170の細溝176より上方の下端口172bを塞ぐ部位に、該下端口172bより落下するパチンコ球が貫通せずに一部が嵌る小孔52を穿設し、該小孔52に嵌るパチンコ球およびその上方に連なるパチンコ球の荷重により、前記シャッター部材50を当該位置に保持するためのロック手段とする。これにより、シャッター部材50を挿入している際に、該シャッター部材50が隙間26aから容易に抜け出てしまうような事態を防止することができる。
【0100】
また、図19および図20に示すように、移送経路170は、前記細溝176を境に上下に分離され、前記装置本体101には移送経路170の細溝176より下方の装置本体固定部175を一体に取り付け、装置本体101および装置本体固定部175を、その据付け箇所より外部へ摺動可能に設置する。これにより、揚送装置100の保守点検や交換作業時には、点検の中心となる装置本体101等を外部へ容易に取り出すことができ、作業性が向上する。なお、ハウジング25の両側面部の内壁にあるレール部27により、装置本体101等は容易に摺動させることができる。
【0101】
さらに、移送経路170は、遊技機10側に予め配設される上方経路171と、該上方経路171の下端に接続されて装置本体101に連通する下方経路172とに分かれており、前記下方経路172の上端部172aを軸方向に伸縮可能に構成し、前記上方経路171の下端に対して後から連通接続させる位置に調整可能とした。これにより、揚送装置100を設置する際に、その据付け箇所の具体的な構造の相違等によって、移送経路170の上方経路171と下方経路172との取り付け位置ないし寸法に誤差が生じた場合でも容易に調整して対応することができる。
【0102】
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、2台の遊技機10を左右に並べて並設して成る小型の遊技機島1について説明したが、遊技機島の構成はこれに限られるものではなく、1台の遊技機から構成した単体島に適用したり、あるいは3台以上の遊技機を列設して成る遊技機島に適用することもできる。
【0103】
また、前記実施の形態では、揚送装置100にはパチンコ球の研磨機能は含まれていないが、装置本体101の開口部123に研磨布を対向させて配置することにより、揚送装置100に簡単に研磨機能を付加することも可能となる。あるいは揚送装置100とは別に、遊技機島1の適所に循環過程のパチンコ球を研磨する研磨装置を装備してもかまわない。
【産業上の利用可能性】
【0104】
1台の遊技機、あるいは複数の遊技機を備える遊技機島において、遊技機ごとに揚送装置を設ける場合に、特に適用することができる。
【符号の説明】
【0105】
1…遊技機島
2…ベース台
3…支柱部
4…フレーム部
10…遊技機
12…上受け皿
13…下受け皿
20…球貸し機
21…景品球回収部
22…入球回収部
23…球計数器
24…案内樋
25…ハウジング
26…取込口
27…レール部
28a,28b…挟持板
29…下端部
30…貯留タンク
31…排出口
40…減圧機構
41…上蓋体
42…上面部
43…上方開口部
44…下蓋体
45…上面部
46…下方開口部
50…シャッター部材
51…フランジ
55…ガイドレール
60…上部タンク
70…情報表示装置
100…揚送装置
101…装置本体
102…ベースフレーム
110…駆動用歯車
112…リブ
113…キャップ
120…ケーシング
130…電動モータ
170…移送経路
171…上方経路
172…下方経路
172a…上端部
172b…下端口
173…コイルバネ
174…締結部
175…装置本体固定部
176…細溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機から回収された遊技媒体を一旦貯留する貯留タンクに併設され、該貯留タンクより流入する遊技媒体を再び遊技機に供給すべく揚送するための揚送装置において、
前記貯留タンクの直ぐ下側に配設される装置本体と、該装置本体より送り出される遊技媒体を整列した状態で上方へ導く移送経路とを有し、
前記貯留タンクの底部に、貯留されている遊技媒体を前記装置本体に供給する減圧機構を設け、
前記減圧機構は、前記貯留タンクの断面積よりも小さい一の開口部を一端側に備える上蓋体と、該上蓋体の下方に重なり、前記一の開口部に対して鉛直方向に重ならない他の開口部を他端側に備えた下蓋体とを組み合わせて成り、
前記上蓋体の上面は前記一の開口部に向かって傾斜し、前記下蓋体の上面は前記他の開口部に向かって傾斜しており、前記貯留タンク内の遊技媒体は、前記一ないし他の開口部を通過する過程で個々の遊技媒体にかかる荷重が減殺された状態で前記揚送装置に流入することを特徴とする揚送装置。
【請求項2】
前記装置本体と前記貯留タンクとの間に、該貯留タンクからの遊技媒体の供給を停止させる開閉機構を設け、
前記開閉機構は、前記装置本体と前記貯留タンクとの間に設けられた隙間に挿入可能なシャッター部材を備えて成り、
前記隙間の側方にて、前記移送経路にも、その途中が仕切られるように前記シャッター部材が挿入可能な細溝が形成され、
前記シャッター部材を前記隙間および前記細溝に挿入した際、前記貯留タンクの排出口および前記移送経路の細溝より上方の開口を塞いで遊技媒体の落下を防ぐことを特徴とする請求項1に記載の揚送装置。
【請求項3】
前記減圧機構における前記下蓋体の開口部を、前記シャッター部材を挿入する隙間の入口側の上方に配置する一方、前記上蓋体の開口部を前記シャッター部材を挿入する隙間の奥側の上方に配置したことを特徴とする請求項2に記載の揚送装置。
【請求項4】
前記シャッター部材において前記移送経路の細溝より上方の開口を塞ぐ部位に、該開口より落下する遊技媒体が貫通せずに一部が嵌る小孔を穿設し、該小孔に嵌る遊技媒体およびその上方に連なる遊技媒体の荷重により、前記シャッター部材を当該位置に保持するためのロック手段とすることを特徴とする請求項2または3に記載の揚送装置。
【請求項5】
前記移送経路は、前記細溝を境に上下に分離され、
前記装置本体に対して前記移送経路の細溝より下方の部位を一体に取り付け、
前記装置本体および前記移送経路の下方の部位を、その据付け箇所より外部へ摺動可能に設置したことを特徴とする請求項2,3または4に記載の揚送装置。
【請求項6】
前記移送経路は、遊技機側に予め配設される上方経路と、該上方経路の下端に接続されて前記装置本体に連通する下方経路とに分かれており、
前記下方経路の上端部を軸方向に伸縮可能に構成し、前記上方経路の下端に対して後から連通接続させる位置に調整可能としたことを特徴とする請求項1,2,3,4または5に記載の揚送装置。
【請求項7】
前記装置本体を収納するハウジング上に前記貯留タンクを一体に設け、
前記ハウジングないし前記貯留タンクを、上下方向に連なる台座として構成し、
前記ハウジングの下端部を上下方向に伸縮可能に構成し、設置面に対して接地する位置に調整可能としたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6に記載の揚送装置。
【請求項8】
前記ハウジングないし前記貯留タンクのそれぞれの正面側を少なくとも円弧形断面に形成し、その外周を遊技者の膝が干渉しない大きさに設定したことを特徴とする請求項7に記載の揚送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2010−246802(P2010−246802A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−101064(P2009−101064)
【出願日】平成21年4月17日(2009.4.17)
【出願人】(000127628)株式会社エース電研 (339)
【Fターム(参考)】