説明

搬送ローラ、画像形成装置及び自動原稿搬送装置

【課題】分割して構成された円筒形状の部材にシャフトからの動力を簡素な構成で伝達できる搬送ローラを提供する。
【解決手段】プレスローラ24は、同一形状のローラ部材41,42・・・と、シャフト46と、平行ピン47と、を備える。各ローラ部材41,42・・・は、円筒形状に形成される。また、各ローラ部材41,42・・・の軸方向の両端部には凹凸形状の段差部61,62が形成されており、一端部の段差部61の形状に他端部の段差部62の形状が対応している。そして、各ローラ部材41,42・・・はこの段差部61,62同士を噛み合わせることで互いに接続可能である。シャフト46は、各ローラ部材41,42・・・の内側に差し込まれる。平行ピン47は、シャフト46に形成されたピン用孔54に差し込まれるとともに、ローラ部材41に形成されたピン用凹部53に差し込まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主要には、シート状物に接触して当該シート状物を搬送する搬送ローラに関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機等が備える画像形成装置において、シート状物としての用紙を所定の経路に沿って搬送させるために、外周面同士が接触するように対向して配置された2つのローラ(搬送ローラ)を備えた構成が知られている。この2つの搬送ローラのうち少なくとも一方には電気モータ等からの動力が伝達され、これにより搬送ローラが駆動される。そして、2つの搬送ローラの間に用紙がニップされ、その状態で各搬送ローラが回転することで、用紙を搬送することができる。
【0003】
この種の画像形成装置において用紙をより正確に搬送するためには、搬送ローラが用紙を搬送する力(用紙の搬送方向を向く力)が用紙の幅方向で均一であることが好ましい。そのためには、搬送ローラが用紙を押圧する力(用紙の搬送方向に垂直な力)が用紙の幅方向で均一である必要がある。従って、搬送ローラにおいては、その形状の精度が良好であること、具体的には、搬送ローラの外周面が回転軸に対して正確に平行であること(外周面の径が軸方向で一定であること)が望まれる。
【0004】
ここで、上記搬送ローラの構成の一例として、樹脂で構成された円筒形状の部材と、この円筒形状の部材に差し込まれるシャフトと、を備えるものが知られている。この場合、円筒形状の部材を射出成形により製造することで、部品コストを低減することができる。しかし、射出成形装置の型合わせ面を円筒形状の部材の軸方向と垂直となるように設定した場合、抜き勾配による傾斜を円筒形状の部材の外周面に形成せざるを得ないため、上述したローラ外周面の好ましい形状を実現することが困難である。なお、この抜き勾配による影響は、円筒形状の部材が軸方向に長くなるほど大きくなるので、用紙の全域にわたって接触可能な搬送ローラ(例えば、レジストローラ等)に対して上記の構成を適用することは一層の困難を伴う。
【0005】
この点、特許文献1は、複数の分割ローラ部材が同軸上で連結されて構成されたローラ部材を開示する。この特許文献1の構成においては、分割ローラ部材ごとに射出成形を行い、成形後に分割ローラ部材を連結させることで、長手方向に長いローラ部材を実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−238273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1のような構成の搬送ローラにおいて、シャフトに駆動力を伝達して用紙の搬送を行う場合、それぞれの分割ローラ部材がシャフトに対して回転不能に取り付けられる必要がある。この点、特許文献1では分割ローラ部材の中心部にシャフト(回転軸)が挿入される旨が開示されるにとどまり、分割ローラ部材とシャフトとの固定については言及されていない。従って、上記のようなシャフトを介した動力伝達を簡素な構成で実現できる搬送ローラが求められていた。
【0008】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、分割して構成された円筒形状の部材にシャフトからの動力を簡素な構成で伝達できる搬送ローラを提供することにある。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0009】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0010】
本発明の第1の観点によれば、以下の構成の搬送ローラが提供される。即ち、この搬送ローラは、同一形状の複数のローラ部材と、ローラ軸と、連結ピンと、を備える。前記ローラ部材は、シート状物に接触して搬送するために円筒形状に形成される。また、前記ローラ部材の軸方向の両端部には凹凸形状の段差部が形成されており、一端部の段差部の形状に他端部の段差部の形状が対応している。そして、前記ローラ部材はこの段差部同士を噛み合わせることで互いに接続可能である。前記ローラ軸は、前記ローラ部材の内側に差し込まれている。前記連結ピンは、前記ローラ軸に形成されたピン用孔に差し込まれるとともに、前記ローラ部材に形成されたピン用凹部に差し込まれる。
【0011】
これにより、簡素な構成でローラ軸からの動力を複数のローラ部材に伝達することができる。また、分割したローラ部材を用いて搬送ローラを構成することができる。そのため、搬送ローラの円筒形状の部材を1つの部品で構成したときに比べて、射出成形で成形したときに生じる抜き勾配の影響を小さくすることができる。また、各ローラ部材を同一の形状にしたことにより、同一の金型で複数のローラ部材を成形することができる。そのため、製造コストを低減できる。
【0012】
前記の搬送ローラにおいては、前記ピン用凹部は、前記段差部の凹部と接続するように形成されていることが好ましい。
【0013】
これにより、ローラ部材の構造を簡単にすることができる。また、ピン用凹部が段差部の凸部に形成される場合と比較して、段差部の強度を向上させることができる。そのため、ローラ部材同士で伝達されるトルクを大きくできるので、シート状物を強力に搬送できる。
【0014】
前記の搬送ローラにおいては、前記段差部において凹部が占める割合と凸部が占める割合とが同一であることが好ましい。
【0015】
これにより、段差部において凹部と凸部がバランス良く配置されるので、ローラ部材の接続部分の強度を向上させることができる。そのため、ローラ部材同士で伝達されるトルクを大きくできるので、シート状物を強力に搬送できる。
【0016】
前記の搬送ローラにおいては、前記段差部は、前記ローラ部材の軸方向の端面のうち径方向内側の一部に形成されていることが好ましい。
【0017】
これにより、ローラ部材を連結したときに外周面(搬送面)に形成される継ぎ目を凹凸のない単純な形状とすることができるので、搬送ローラを強く押し付けた場合でも、用紙を損傷させることなく搬送することができる。
【0018】
前記の搬送ローラにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記ローラ部材の軸方向の端部には、前記段差部を構成する凹部及び凸部と、前記段差部よりも径方向の外側に形成されている外周端部と、が形成されている。前記凹部は前記外周端部に対して凹となるように形成されており、前記凸部は前記外周端部に対して凸となるように形成されている。
【0019】
これにより、ローラ部材を連結させるときに、凸部が、連結先の凸部と、連結先の外周端部の内面と、にガイドされるので、ローラ部材同士の連結を容易に行うことができる。
【0020】
前記の搬送ローラにおいては、前記ローラ部材の軸方向の端部を基準面として、前記段差部の凹部の凹み長が、連結先の段差部の凸部の突出長よりも長いことが好ましい。
【0021】
これにより、凸部の全体を連結先の凹部に確実に嵌めることができる。
【0022】
前記の搬送ローラにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、この搬送ローラは、前記ローラ軸に設置される抜止めリングを備える。また、連結される前記ローラ部材のうち、前記搬送ローラの一端部に位置する前記ローラ部材は、前記連結ピンによって前記ローラ軸と相対回転不能に連結される。一方、他端部に位置するローラ部材は、前記抜止めリングにより抜止めがなされている。
【0023】
これにより、一端部のローラ部材については連結ピンで抜止めを行い、他端部のローラ部材については抜止めリングで抜止めを行うことで、簡素な構成で各ローラ部材をローラ軸に固定することができる。また、連結ピンが抜止めと動力の伝達との両方の役割を果たしているため、部品点数を減らすことができる。
【0024】
前記の搬送ローラは、レジストローラに対向する対向ローラとして使用されることが好ましい。
【0025】
あるいは、前記の搬送ローラは、レジストローラとして使用されることが好ましい。
【0026】
即ち、ローラ幅が長くて精度が良好なローラを提供できるという本発明の効果は、シート状物の斜行を修正するためにシート状物全域にニップする必要のあるレジストローラ及びそれに対向する対向ローラにおいて、特に良好に発揮される。
【0027】
本発明の第2の観点によれば、前記の搬送ローラを備える画像形成装置が提供される。
【0028】
本発明の第3の観点によれば、前記の搬送ローラを備える自動原稿搬送装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態に係るコピーファクシミリ複合機の外観斜視図。
【図2】本体の内部の様子を示す正面断面図。
【図3】レジストローラ及びプレスローラの端部の様子を示す正面図。
【図4】プレスローラの外観斜視図。
【図5】シャフトに対する平行ピンの組付けを説明する斜視図。
【図6】ローラ部材の両端部の形状を示す斜視図。
【図7】プレスローラの構成を詳細に示す一部断面図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の一実施形態に係るコピーファクシミリ複合機91の外観斜視図である。
【0031】
図1に示すコピーファクシミリ複合機(画像形成装置、自動原稿搬送装置)91は、画像読取部92と、操作パネル93と、本体94と、給紙カセット95と、フロントカバー97と、ジャムアクセスカバー98と、を備えている。
【0032】
画像読取部92は、フラットベッドスキャナ及びオートドキュメントフィードスキャナとして機能するように構成されている。操作パネル93は、コピー部数及びファクシミリ送信先等をユーザがコピーファクシミリ複合機91に対し指示するためのものである。
【0033】
本体94には、記録媒体としての用紙に画像を形成する画像形成部等が内蔵されている。給紙カセット95は、前記用紙を前記画像形成部へ順次供給できるように構成されている。
【0034】
フロントカバー97及びジャムアクセスカバー98は開閉できるように設けられており、例えばメンテナンス作業等を行う場合にはこれらのカバー97,98を開放することで、本体94の内部にアクセスすることができる。
【0035】
次に、図2を参照して本体94の内部の様子を説明する。図2は本体94の内部の様子を示す正面断面図である。
【0036】
この図2に示すように、本体94の下部には、シート状物としての用紙100を供給する給紙カセット95が備えられる。この給紙カセット95は装置正面側(図2の紙面手前側)に引出可能に構成されている。給紙カセット95の上方には画像形成部11が配置され、更にその上方には定着部81及び排紙トレイ96が備えられている。
【0037】
本体94の内部には、給紙カセット95から排紙トレイ96へ用紙100を搬送するための搬送路85が形成されている。この搬送路85は、給紙カセット95の一端側から上方に向かって延びて画像形成部11に至り、更に上方へ延びて定着部81を通過した後、水平方向へ湾曲して排紙トレイ96上に至るように構成されている。なお、図2では示していないが、前記排紙トレイ96の上方に前記画像読取部92及び操作パネル93が配置されている。
【0038】
給紙カセット95は上方開放状に形成されており、その底部には板状のフラッパ86が回動自在に設けられている。用紙100は、このフラッパ86の上に複数枚重ねて積層される。
【0039】
前記フラッパ86の上方には給紙ローラ21が配置されている。そして、図示しない付勢バネによって前記フラッパ86を上方へ押し上げつつ、前記給紙ローラ21が駆動されることで、最上層の用紙100が分離されてピックアップされ、前記搬送路85に向けて送り出される。
【0040】
搬送路85において前記給紙ローラ21のすぐ下流側には、分離ローラ22が配置されている。この分離ローラ22は、それに対向配置されるローラとの間に用紙100をニップしつつ駆動されることで、用紙100を1枚ずつ分離する。
【0041】
分離ローラ22の下流側にはレジストローラ23が配置されている。このレジストローラ23は、それに対向配置されるプレスローラ(搬送ローラ、対向ローラ)24との間に用紙100をニップしつつ駆動されることで、用紙100の斜行を矯正しつつ下流側の画像形成部11へ搬送する。
【0042】
画像形成部11は、図2に示すように、感光ドラム12の周囲に、帯電器13と、LEDヘッド14と、現像器15と、転写ローラ16と、クリーナ17と、を配置した構成になっている。
【0043】
感光ドラム12は、表面に有機感光体による光導電膜が形成されるとともに、図示しない電動モータによって回転駆動(図2において反時計回り)されるように構成されている。帯電器13は、いわゆるスコロトロン帯電器と呼ばれる非接触のコロナ帯電方式のものに構成され、この帯電器13によって感光ドラム12の表面が均一に、例えば負に帯電されるようになっている。
【0044】
露光器としてのLEDヘッド14は、前記帯電器13より下流側(感光ドラム12の回転方向の下流側をいう。以下、現像器15、転写ローラ16及びクリーナ17の説明において同じ。)に配置されており、発光ダイオード(LED)を用紙幅方向に多数並べて備えた構成となっている。そしてLEDヘッド14は、電話回線を介して受信したファクシミリ原稿の画像データ及び画像読取部92で読み取った画像データに対応して選択的に発光する。この結果、感光ドラム12の表面が選択的に露光され、露光部分の電荷エネルギーが消失することで静電潜像が形成される。
【0045】
現像器15は前記LEDヘッド14の下流側に配置されている。現像器15には、トナーをその外周面に保持可能な現像ローラ25が設けられている。現像ローラ25は、所定のバイアス電圧が印加された状態で、感光ドラム12の外周面に近接されている。
【0046】
そして、現像ローラ25を回転させることで、トナーは感光ドラム12へ送られる。具体的には、感光ドラム12と現像ローラ25との近接部分において、現像ローラ25の表面のトナーが、前記LEDヘッド14による露光部に相当する部分においてのみ、感光ドラム12の表面へ選択的に移動する。この結果、感光ドラム12の表面上に、前記静電潜像に対応したトナー像が形成される。なお、感光ドラム12側へ移動しなかった残りのトナーは、現像剤容器35内に回収される。現像剤容器35内の空間は、トナー供給路としてのトナー供給パイプ39を介して、トナーを貯留しているトナーカートリッジ8と接続されている。
【0047】
転写ローラ16は、前記現像器15の下流側に配置されるとともに、感光ドラム12から搬送路85を挟んで反対側に配置されている。また、この転写ローラ16には電源からの所定の電圧が印加されている。従って、感光ドラム12の表面に形成されたトナー像は、感光ドラム12の回転によって転写ローラ16側へ近づくように移動し、その電界吸引力によって用紙100に転写される。
【0048】
クリーナ17は、前記転写ローラ16の下流側に配置されており、転写ローラ16の部分で用紙100に転写されなかった残留トナーを感光ドラム12の表面から掻きとるように構成されている。
【0049】
以上のように、画像形成部11にトナー像が転写された用紙100は、感光ドラム12の回転によって、搬送路85の下流側の定着部81へ送られる。
【0050】
画像形成部11の下流側の定着部81には、加熱源(ハロゲンランプ等)を内蔵したヒートローラ82が配置されている。このヒートローラ82は、それに対向配置されるローラとの間に用紙100をニップしつつ駆動される。これにより、トナー像のトナーは、ヒートローラ82の熱及び圧力によって融解して用紙100に定着する。
【0051】
ヒートローラ82の下流側には送りローラ87が設けられ、更に下流側には排紙ローラ88が設けられる。この構成で、用紙100は、送りローラ87とそれに対向配置される従動ローラとの間でニップされ、下流側に送られる。更に用紙100は、排紙ローラ88とそれに対向配置される従動ローラとの間でニップされて、前記排紙トレイ96上に排出される。
【0052】
次に、図3を参照してレジストローラ23及びプレスローラ24について説明する。図3は、レジストローラ23及びプレスローラ24の端部の様子を示す正面図である。
【0053】
図3に示すように、プレスローラ24の端部には、2つのローラ支持部31,31と、付勢バネ32と、軸支持部33と、がそれぞれ備えられている。なお、図3はプレスローラ24の一端側の様子のみを示したものであり、全く同様の構成がプレスローラ24の他端側にも配置されている。
【0054】
図3に示すように、ローラ支持部31,31は、本体94の内部において適宜設置された壁部30から突出するように設けられている。ローラ支持部31,31は対をなして配置され、その間に付勢バネ32及び軸支持部33が配置されている。軸支持部33は、プレスローラ24のシャフト46の一端を、図示しない軸受を介して回転可能に支持している。また、軸支持部33は、壁部30からローラ支持部31が突出する方向にほぼ沿う向きに移動可能となっている。
【0055】
付勢バネ32はコイルバネとして構成されており、若干押し縮められた状態で、壁部30と軸支持部33の間に配置されている。従って、軸支持部33は付勢バネ32の弾性力によりレジストローラ23側に押圧されるので、プレスローラ24は常にレジストローラ23に押し付けられる。
【0056】
一方、レジストローラ23もシャフト36を備えており、このシャフト36が図略の軸受を介して回転可能に支持されている。そして、レジストローラ23のシャフト36と、図示しない電動モータの出力軸とが、例えばギア、タイミングベルト等の動力伝達部材によって互いに連結されている。これにより、電動モータの駆動力をシャフト36に伝達し、レジストローラを駆動することができる。また、本実施形態では、レジストローラ23のシャフト36と、プレスローラ24のシャフト46とが、図示しないギアによって連結されている。従って、電動モータの駆動力はプレスローラ24のシャフト46にも伝達され、プレスローラ24を駆動することができる。
【0057】
この構成で、レジストローラ23及びプレスローラ24は、用紙100が搬送されてくると、用紙100の先頭側を一時的に止めて弛ませ、所定時間後に弛みを除去しつつ下流側に搬送するように動作する。これにより、用紙が斜行して搬送されたとしても、当該斜行が修正されて、用紙を真っ直ぐな状態で搬送することができる。
【0058】
次に、図4を参照してプレスローラ24について詳細に説明する。図4は、プレスローラの外観斜視図である。
【0059】
この図4に示すように、プレスローラ24は、ローラ部材41〜45と、シャフト(ローラ軸)46と、平行ピン(連結ピン)47と、Eリング(抜止めリング)48と、を備えている。
【0060】
シャフト46は金属製とされ、図4に示すように、細長い円柱形状に構成されている。このシャフト46は、円筒形状のローラ部材41〜45に形成された軸孔に差し込まれることで、それぞれのローラ部材41〜45を支持している。図4では示されていないが、前記シャフト46の両端部は、図3に示す前記軸支持部33を介してローラ支持部31によって支持されている。
【0061】
図4に示すように、シャフト46の軸方向一端部の近傍には、平行ピン47を取り付けるためのピン用孔54が形成されている。図5は、シャフト46に対する平行ピン47の組付けを説明する斜視図である。
【0062】
ピン用孔54は、シャフト46を径方向に貫通するように(即ち、シャフト46の軸線と直交するように)形成されている。一方、平行ピン47は金属製とされ、図5に示すように細長い円柱形状に構成されている。この構成で、平行ピン47は、シャフト46のピン用孔54に差し込まれる。平行ピン47の外径はピン用孔54の内径よりも僅かに小さくなっているので、平行ピン47はピン用孔54に沿って移動することができる。また、平行ピン47の軸方向の長さはシャフト46の直径よりも大きくなっているので、ピン用孔54に差し込まれた平行ピン47の両端部をシャフト46の外周面から突出させることができるようになっている。
【0063】
図4に示す5つのローラ部材41〜45は、何れも同一形状とされており、軸方向に互いに連結されている。それぞれのローラ部材41〜45は円筒形状に構成されており、その外周面には、用紙100を搬送するための搬送面が形成されている。従って、ローラ部材41〜45を連結することによって、各ローラ部材41〜45の搬送面が互いに接続され、幅広状の1つの搬送面が形成される。ローラ部材41〜45の搬送面は、前記付勢バネ32のバネ力によってレジストローラ23の外周面に押し付けられる。
【0064】
また、ローラ部材41〜45の内側には、前記シャフト46が差し込まれている。円筒状に形成されたローラ部材41〜45の軸孔の内径はシャフト46の外径(直径)より僅かに大きくなっているので、それぞれのローラ部材41〜45はシャフト46上で軸線方向に移動することができる。また、ローラ部材41〜45を軸方向に連結した連結体において、搬送面の軸方向の長さは、コピーファクシミリ複合機91が搬送可能な最大の用紙幅よりも若干大きくなっている。
【0065】
次に、図6を参照して、それぞれのローラ部材41〜45の形状について説明する。図6は、ローラ部材41の両端部の形状を示す斜視図である。なお、上述したように5つのローラ部材41〜45は同一形状であるので、以下では代表してローラ部材41の形状を説明する。
【0066】
図6に示すように、ローラ部材41の軸方向一側の端面には、凹凸形状の段差部61と、段差部61よりも径方向の外側に位置している筒状の外周端部63と、が形成されている。また、段差部61は、ローラ部材41の周方向に交互に並べて配置された凸部52と凹部51とから構成されている。なお、以下の説明では、凹部51が形成されている箇所における外周端部63の内側の面を、外周端部内面55と称する場合がある。
【0067】
凸部52は、ローラ部材41の内周面に沿うように2箇所に形成されている。2つの凸部52は、ローラ部材41の軸線を挟んで対向するように配置されている。凸部52はローラ部材41の端面から軸方向に突出した形状とされており、また、それぞれの凸部52は、ローラ部材41の軸方向で見たときに、その中心角が90度である円弧状に形成されている。凸部52が突出する長さは、図6に突出長L1として示されている。ただし、この突出長L1は、ローラ部材41の端面(外周端部63の面)を基準面とした場合の長さである。
【0068】
凹部51も同様に、ローラ部材41の内周面に沿うように2箇所に形成され、2つの凹部51がローラ部材41の軸線を挟んで対向するように配置されている。凹部51はローラ部材41の端面を軸方向に適宜の深さだけ切り欠いた形状とされており、また、それぞれの凹部51は、ローラ部材41の軸方向で見たときに、その中心角が90度である円弧状に形成されている。凹部51を形成するにあたって切り欠いた長さは、図6に凹み長L2として示されている。ただし、この凹み長L2は、ローラ部材41の端面(外周端部63の面)を基準面とした場合の長さである。
【0069】
前記段差部61においては、それぞれの凹部51において、その周方向の中央部にピン用凹部53が形成されている。このピン用凹部53は、凹部51の底面を更に適宜の深さだけ窪ませて形成されている。それぞれのピン用凹部53には、図5に示す平行ピン47の端部を差し込むことができる。
【0070】
図6に示すように、ローラ部材41には、その軸方向他側の端面にも段差部62が形成されている。この他端側の段差部62も上記の段差部61と同様に、周方向に交互に配置された凸部52及び凹部51を備えている。ただし、他端側の段差部62は、凹部51に前記ピン用凹部53が形成されていない点で、上記の段差部61と異なる。
【0071】
一側の段差部61における凸部52は、他側の段差部62の凹部51と対応した輪郭を有している。また、一側の段差部61における凹部51は、他側の段差部62の凸部52と対応した輪郭を有している。このように、一側の段差部61と他側の段差部62は互いに形状が対応しているので、複数のローラ部材41〜45を、段差部61,62同士を噛み合わせるようにして次々と軸方向に(相対回転不能に)連結することができる。また、各段差部61,62の凹部51の凹み長L2は、連結先の段差部61,62の突出長L1よりも長くなっている(L2>L1)。そのため、凸部52の全体を凹部51に確実に嵌めることができる。
【0072】
ここで、上述のように、それぞれの凸部52及び凹部51の中心角は90°とされている。従って、周方向に凹凸が並べて形成された段差部61において、2つの凸部52が占める割合は180°であり、2つの凹部51が占める割合も180°である。このように凸部52と凹部51が周方向で互いに等しい比率で存在しているので、2つの段差部61,62の噛合い部分の強度が良好に確保され、連結されるローラ部材41〜45間で強力なトルクを伝達することができる。
【0073】
なお、一側の段差部61において、凸部52、凹部51及びピン用凹部53は何れも、ローラ部材41の軸方向一側の端面のうち内周側の一部にのみ形成されている。即ち、前記段差部61はローラ部材41の内周側にのみ配置され、ローラ部材41の端面のうち外周側の部分は、図6に示すように平坦に形成されている。また、他側の段差部62においても同様に、凸部52及び凹部51は、ローラ部材41の軸方向他側の端面のうち内周側の一部にのみ形成されている。これにより、複数のローラ部材41〜45を連結したときに外周面(搬送面)に形成される継ぎ目を凹凸のない単純な形状とすることができるので、斜行矯正効果を高めるためにレジストローラ23に対してプレスローラ24を強く押し付けた場合でも、用紙100を損傷させることなく搬送することができる。
【0074】
図4に示すEリング48は公知の構成とされており、このEリング48は、シャフト46の所定の位置に形成された図示しない円環状の溝に設置されている。Eリング48はバネ鋼等で構成されており、当該Eリング48自体が有する弾性力によってシャフト46を挟み込むことで固定される。Eリング48の設置箇所は、シャフト46の軸方向の一端部(前記平行ピン47と反対側の端部)の近傍とされている。
【0075】
図4に示すように、平行ピン47及びEリング48は、連結された5つのローラ部材41〜45を軸方向に挟み込むようにして配置されている。これにより、各ローラ部材41〜45がシャフト46から抜けることを防止することができる。
【0076】
次に、図7を参照して、5つのローラ部材41〜45をシャフト46に対して回転不能に取り付けてプレスローラ24を製造する方法について説明する。図7は、プレスローラ24の構成を詳細に示す一部断面図である。
【0077】
即ち、本実施形態のプレスローラ24を組み立てるには、最初に平行ピン47を、その両端がシャフト46から若干突出した状態となるように、シャフト46のピン用孔54に差し込む。そして、ローラ部材41の軸孔をシャフト46に通し、シャフト46から突出した平行ピン47の両端部を、ローラ部材41に形成された段差部61の前記ピン用凹部53にそれぞれ差し込むようにする。
【0078】
なお、上述したとおり平行ピン47はピン用孔54内でスライド可能となっているので、最初のローラ部材41の組付けの際には、平行ピン47の位置を手で保持する必要がある。一方、平行ピン47の両端がローラ部材41のピン用凹部53に差し込まれた状態では、当該平行ピン47の外側がローラ部材41で覆われるので、平行ピン47がシャフト46から抜けることはない。このように、ローラ部材41は、平行ピン47がシャフト46から抜けるのを防止する役割も有している。
【0079】
次に、ローラ部材42の軸孔をシャフト46に通し、このローラ部材42の段差部61を、最初に組み付けたローラ部材41の段差部62に噛み合わせる。ローラ部材43〜45についても同様の作業を繰り返し、シャフト46に組み付けながら隣のローラ部材に連結していく。なお、平行ピン47はシャフト46の1箇所にだけ設置されているので、最初に組み付けたもの以外のローラ部材42〜45においては、段差部61におけるピン用凹部53は使用されない。
【0080】
最後のローラ部材45の組付けが終わると、シャフト46にEリング48を設置し、ローラ部材41〜45がシャフト46から抜けないように固定する。以上により、プレスローラ24が完成する。
【0081】
以上の構成で、電動モータによってシャフト46が駆動されると、シャフト46と一体的に回転する平行ピン47の両端部がピン用凹部53の内壁をそれぞれ押すので、ローラ部材41はシャフト46とともに回転する。ローラ部材41に隣接して配置されるローラ部材42は、段差部61,62同士の噛合い部分を介して駆動力が伝達されることにより、ローラ部材41とともに回転する。このように、シャフト46の駆動力(トルク)は最初に端部のローラ部材41に伝達され、その後、ローラ部材42,43,44,45の順に伝達されるので、結局は5つのローラ部材41〜45が一体的に回転することになる。このように、本実施形態では、複数のローラ部材41〜45をシャフト46上で連結した構成において、簡単な構成で、シャフト46の駆動力を全てのローラ部材41〜45に伝達することができる。
【0082】
以上に示すように、本実施形態のプレスローラ24は、同一形状のローラ部材41〜45と、シャフト46と、平行ピン47と、を備える。ローラ部材41〜45は、用紙100に接触して搬送するために円筒形状に形成される。また、各ローラ部材41〜45の軸方向の両端部には凹凸形状の段差部61,62が形成されており、一端部の段差部61の形状に他端部の段差部62の形状が対応している。そして、ローラ部材41〜45はこの段差部61,62同士を噛み合わせることで互いに接続可能である。シャフト46は、ローラ部材41〜45の内側に差し込まれている。平行ピン47は、シャフト46に形成されたピン用孔54に差し込まれるとともに、ローラ部材41に形成されたピン用凹部53に差し込まれる。
【0083】
これにより、簡単な構成でシャフト46からの動力を各ローラ部材41〜45に伝達することができる。また、分割したローラ部材41〜45を用いてプレスローラ24を構成することができるので、プレスローラの円筒形状の部材を1つ部品で構成したときに比べて、射出成形で成形したときに生じる抜き勾配の影響を小さくすることができる。また、各ローラ部材41〜45が同一の形状であるので、同一の金型で各ローラ部材41〜45を成形することができる。そのため、製造コストを低減できる。
【0084】
また、本実施形態のプレスローラ24において、ピン用凹部53は、段差部61の凹部51と接続するように形成されている。
【0085】
これにより、ローラ部材41の構造を簡単にすることができる。また、ピン用凹部53が段差部61の凸部52に形成される場合と比較して、段差部61の強度を向上させることができる。そのため、ローラ部材41〜45同士で伝達されるトルクを大きくできるので、用紙100を強力に搬送できる。
【0086】
また、本実施形態のプレスローラ24において、段差部61,62において凹部51が占める割合と凸部52が占める割合とが同一である。
【0087】
これにより、段差部61,62において凹部51と凸部52がバランス良く配置されるので、ローラ部材41〜45の接続部分(段差部61,62の噛合い部分)の強度を向上させることができる。そのため、ローラ部材41〜45同士で伝達されるトルクを大きくできるので、用紙100を強力に搬送できる。
【0088】
また、本実施形態のプレスローラ24において、段差部61,62は、ローラ部材41〜45の軸方向の端面のうち径方向内側の一部に形成されている。
【0089】
これにより、複数のローラ部材41〜45を連結したときに外周面(搬送面)に形成される継ぎ目を凹凸のない単純な形状とすることができるので、プレスローラ24を強く押し付けた場合でも、用紙100を損傷させることなく搬送することができる。
【0090】
また、本実施形態のプレスローラ24において、ローラ部材41〜45の軸方向の端部には、段差部61,62を構成する凹部51及び凸部52と、段差部61,62よりも径方向の外側に形成されている外周端部63と、が形成されている。また、凹部51は外周端部63に対して凹となるように形成されており、凸部52は外周端部63に対して凸となるように形成されている。
【0091】
これにより、ローラ部材41〜45を連結させるときに、凸部52が、連結先の凸部52と、連結先の外周端部内面55と、にガイドされるので、ローラ部材41〜45同士の連結を容易に行うことができる。
【0092】
また、本実施形態のプレスローラ24において、ローラ部材41〜45の端面を基準面とした、段差部61,62の凹部51の凹み長L2が、連結先の段差部61,62の凸部52の突出長L1よりも長くなっている。
【0093】
これにより、ローラ部材41〜45の凸部52の全体を連結先の凹部51に確実に嵌めることができる。
【0094】
また、本実施形態のプレスローラ24は、シャフト46に設置されるEリング48を備える。また、連結されるローラ部材41〜45のうち、プレスローラ24の軸方向一端部に位置するローラ部材41は、平行ピン47によってシャフト46と相対回転不能に連結されている。一方、プレスローラ24の軸方向他端部に位置するローラ部材45は、Eリング48により抜止めがなされている。
【0095】
これにより、ローラ部材41については平行ピン47で抜止めを行い、ローラ部材45についてはEリング48で抜止めを行うことで、簡素な構成で各ローラ部材41〜45をシャフト46に固定することができる。また、平行ピン47が抜止めと動力(トルク)の伝達との両方の役割を果たしているため、部品点数を減らすことができる。
【0096】
また、本実施形態のプレスローラ24は、レジストローラ23に対向して使用される。
【0097】
即ち、ローラ幅が長くて精度が良好なローラが提供できるという本発明の効果は、用紙100の斜行を修正するために用紙100全域にわたってニップすることが好ましいプレスローラ24において特に好適である。
【0098】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
【0099】
上記実施形態で説明したような搬送ローラの分割構成は、プレスローラ24に限定されず、例えばレジストローラ23に適用することができる。レジストローラ23もプレスローラ24と同様に用紙の全域にわたって用紙100をニップすることが好ましいため、上記実施形態のように構成することが好適である。更には、レジストローラ23及びプレスローラ24以外の搬送ローラについても、上記実施形態のようなローラの分割構成を適用することができる。
【0100】
また、上記実施形態の搬送ローラは、画像形成部11に限られず、例えば、画像読取部92においてシート状物である原稿を搬送する自動原稿搬送装置に適用することができる。即ち、当該オートドキュメントフィーダにおいて原稿の斜行を矯正するために備えるレジストローラ及びプレスローラ、それ以外の搬送ローラにおいても、上記のような搬送ローラの分割構成を適用することができる。
【0101】
各ローラ部材41〜45は、(一側の段差部61だけでなく)他側の段差部62においても、凹部51にピン用凹部53を形成するように変更することができる。この場合、シャフト46にローラ部材41を最初に組み付けるときに向きを考慮する必要がなくなるので、組立作業が容易になる。
【0102】
上記実施形態の平行ピン47は、例えば、溝付きピン又はスプリングピン等に変えることができる。また、シャフト46からの動力をローラ部材41に伝達可能である限り、他のピンを用いた構成にすることもできる。
【0103】
また、平行ピン47(又はその他のピン)をシャフト46のピン用孔54に圧入して固定する構成にすることもできる。この場合、圧入工程が必要になり、また、平行ピン47をシャフト46から取り外すことが困難になるが、平行ピン47の位置を手で保持したままピン用凹部53に差し込まずに済むので、ローラ部材41の組付けを容易に行うことができる。
【0104】
上記の実施形態では、プレスローラ24は5つのローラ部材41〜45から構成されているが、この分割数は限定されるものではなく、例えば2又は3分割のローラ部材からなる構成に変更することもできる。
【0105】
上記実施形態のEリング48は、例えばスナップリング等の止め輪に変更することができる。
【0106】
上記の実施形態では、段差部61は、凹部51及び凸部52が2つずつ形成された構成であり、全ての凹部51及び凸部52は、その中心角が90度の円弧となるように形成されている。しかしながら、段差部の形状(形成される凹部51及び凸部52の数、並びに軸から見た回転角の大きさ)は上記に限定されるものではない。例えば、中心角が60度の円弧状に形成された凹部51及び凸部52を3つずつ配置する構成に変更することもできる。また、凹部51及び凸部52の形状は、動力を伝達可能である限り様々に変更でき、例えば凹部と凸部とで中心角が異なる構成にすることもできる。
【0107】
また、凹部は、上記実施形態のように搬送ローラの端面から実際に凹んだ形状となっている必要はなく、凸部に対して相対的に凹となっていれば良い。同様に、凸部は、搬送ローラの端面から実際に突出した形状となっている必要はなく、凹部に対して相対的に凸となっていれば良い。
【符号の説明】
【0108】
11 画像形成部
23 レジストローラ
24 プレスローラ(搬送ローラ、対向ローラ)
41〜45 ローラ部材
46 シャフト(ローラ軸)
47 平行ピン(連結ピン)
48 Eリング(抜止めリング)
51 凹部
52 凸部
53 ピン用凹部
54 ピン用孔
61 段差部
63 外周端部
91 コピーファクシミリ複合機(画像形成装置、自動原稿搬送装置)
100 用紙(シート状物)
L1 突出長
L2 凹み長

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状物に接触して搬送するために円筒形状に形成され、その軸方向の両端部には凹凸形状の段差部が形成され、一端部の段差部の形状に他端部の段差部の形状が対応しており、この段差部同士を噛み合わせることで互いに接続可能な同一形状の複数のローラ部材と、
前記ローラ部材の内側に差し込まれるローラ軸と、
前記ローラ軸に形成されたピン用孔に差し込まれるとともに、前記ローラ部材に形成されたピン用凹部に差し込まれた連結ピンと、
を備えることを特徴とする搬送ローラ。
【請求項2】
請求項1に記載の搬送ローラであって、
前記ピン用凹部は、前記段差部の凹部と接続するように形成されていることを特徴とする搬送ローラ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の搬送ローラであって、
前記段差部において凹部が占める割合と凸部が占める割合とが同一であることを特徴とする搬送ローラ。
【請求項4】
請求項1から3までの何れか一項に記載の搬送ローラであって、
前記段差部は、前記ローラ部材の軸方向の端面のうち径方向内側の一部に形成されていることを特徴とする搬送ローラ。
【請求項5】
請求項4に記載の搬送ローラであって、
前記ローラ部材の軸方向の端部には、前記段差部を構成する凹部及び凸部と、前記段差部よりも径方向の外側に形成されている外周端部と、が形成されており、
前記凹部は前記外周端部に対して凹となるように形成されており、前記凸部は前記外周端部に対して凸となるように形成されていることを特徴とする搬送ローラ。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の搬送ローラであって、
前記ローラ部材の軸方向の端部を基準面として、前記段差部の凹部の凹み長が、連結先の段差部の凸部の突出長よりも長いことを特徴とする搬送ローラ。
【請求項7】
請求項1から4までの何れか一項に記載の搬送ローラであって、
前記ローラ軸に設置される抜止めリングを備え、
連結される前記ローラ部材のうち、
前記搬送ローラの一端部に位置するローラ部材は、前記連結ピンによって前記ローラ軸と相対回転不能に連結され、
他端部に位置するローラ部材は、前記抜止めリングにより抜止めがなされていることを特徴とする搬送ローラ。
【請求項8】
請求項1から5までの何れか一項に記載の搬送ローラであって、
レジストローラに対向する対向ローラとして使用されることを特徴とする搬送ローラ。
【請求項9】
請求項1から6までの何れか一項に記載の搬送ローラであって、
レジストローラとして使用されることを特徴とする搬送ローラ。
【請求項10】
請求項1から7までの何れか一項に記載の搬送ローラを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項11】
請求項1から7までの何れか一項に記載の搬送ローラを備えることを特徴とする自動原稿搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−16616(P2011−16616A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−161774(P2009−161774)
【出願日】平成21年7月8日(2009.7.8)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】