説明

搬送手段

案内部(2)上で支持可能な走行ローラ(7)を有する搬送手段(1)が開示される。少なくとも1つの走行ローラ(7)は、揺動機構(13、33)により第1および第2の位置の間で揺動可能であり且つある位置にロック可能なローラ・アーム(12a)によって支持されている。このような搬送手段を構造的により簡単に且つ摩耗の発生を少なく形成するために、操作要素(21)と結合されている曲がりアーム(14)を有する前記揺動機構(13、33)を備え、曲がりアームが、ヒンジ(15)を介して相互に結合されている第1および第2のアーム・リンク(14a、14b)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載のタイプの搬送手段に関し、さらに、請求項11および12の上位概念に記載のタイプのチェーン・リンクおよび搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このタイプの搬送手段、チェーン・リンクおよび搬送装置は国際公開第2005/073113号公報から既知である。既知の搬送チェーンは物品の動的蓄積搬送装置内において使用される。このために、搬送チェーンとして形成されている搬送手段は、案内部内において入口ステーションと出口ステーションとの間でエンドレスに案内される。搬送チェーンは、一方の領域内においては搬送レーンとして、および他方の領域内においてはアイドル・レーンとして働き、この場合、搬送レーンおよびアイドル・レーンの長さは可変であり且つ搬送されるべきないしは蓄積されるべき物品の量に適合可能である。搬送レーンおよびアイドル・レーンの長さを変化させるためにキャリッジが設けられ、キャリッジは案内部の相互に平行な領域上を走行する。キャリッジは搬送レーンおよびアイドル・レーンのためのそれぞれ1つのアーチ状転向部を含み、これにより、キャリッジを案内部領域に沿って移動させることにより、搬送レーンとして働く搬送チェーンの部分はアイドル・レーンの部分に対して増大または縮小可能である。搬送チェーンは走行ローラを介して案内部上に支持されている。しかしながら、案内部からキャリッジへの移行において、走行ローラを案内部から解放し且つキャリッジ上に導いたり、ないしはキャリッジから再び案内部上に戻したりするために、走行ローラの少なくとも一部が一時的に係合から解放可能であることが必要である。既知の搬送チェーンにおいては、これは、少なくとも1つの走行ローラが揺動可能に形成されていることにより達成され、この場合、揺動は揺動機構によって行われる。既知の搬送チェーンの揺動機構においては、これは、ねじりコイルばねにより付勢されているラチェットを介して行われる。ラチェットは横ピンと協働し、横ピンは回転軸に平行に配置され且つ走行ローラと結合されている。ラチェットは、ラチェットが横ピンと係合したとき、ラチェットが、走行ローラを、案内部とのその係合位置にロックするように形成されている。ラチェットは操作カムと結合され、操作カムは、キャリッジに付属されている制御面によって移動可能であり、これにより、ラチェットは、ばねの力に抗して、横ピンとのその係合から移動され、したがって、走行ローラを揺動させる。走行ローラの揺動された位置は、このとき、キャリッジにおけるアーチ状溝カムによって形成される。走行ローラが再びその正常な搬送位置をとることが必要とされたとき直ちに、走行ローラは溝カムによって揺動されて戻され、その後、ラチェットは再び横ピンと係合するように移動され、且つ走行ローラをロックする。したがって、搬送レーン内においてのみならずアイドル・レーン内においてもまた、キャリッジ内を通過するごとにラチェットは横ピンに衝当しなければならず、このことが、一方で不必要な騒音を発生する原因となり、他方で摩耗を増大させることになる。さらに、2つの制御カム、即ちラチェット用の制御カムおよびローラ揺動用制御カムが必要である。
【特許文献1】国際公開第2005/073113号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、改善され且つ簡単化された揺動機構を有する上記タイプの搬送チェーンを提供することが本発明の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題は請求項1に記載の特徴によって解決される。曲がりアームの使用により揺動機構をきわめて簡単化させることができる。曲がりアームは走行ローラのローラ・アームと直接結合可能であり、したがって、曲がりアームは走行ローラの揺動のために横ピンまたはその他の構造要素と衝当する必要はない。さらに、曲がりアームに対する制御カムのみが必要であるにすぎない。
【0005】
本発明の有利な変更態様が従属請求項から得られる。即ち、曲がりアームは、走行ローラを所定の位置にロックするために曲がりアームのアーム・リンクが相互に所定の相対位置にロックされるだけでよいという決定的な利点を提供する。これは、種々のタイプのばね要素、自動拘束装置、磁石要素等によって行わせることができる。
【0006】
以下に本発明の実施例を図面により詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下に本発明を動的蓄積装置V1を有する搬送装置Fにより説明するが、本発明は、搬送手段の走行ローラを制御により揺動させることが必要であるかまたはそれが得であると思われるところで使用可能である。
【0008】
図1に示す実施例において、搬送装置Fは国際公開第2005/073113号公報に記載の搬送装置に対応し、その開示内容はここで参照されるので本発明に含められる。搬送装置Fは、例えば延伸ブロー成形機およびラベル貼付機械のような種々の作業ステーションの間で、または充填/密封機械および梱包機械等の間で、ボトルまたは容器のような物品Gを搬送するために配置され、および物品Gを搬送するために、ローラ・チェーン、即ち走行ローラを備えたリンク・チェーンまたは搬送チェーンの形の本質的にただ1つのエンドレス搬送手段1を含むことが好ましい。搬送手段1は、定置案内部2により、それが入口ステーションEおよび出口ステーションAに沿って走行するように案内される。搬送手段1は、入口ステーションEの領域内においてモータMを有する第1の駆動装置3により、および出口ステーションAの領域内においてモータMを有する第2の駆動装置4により駆動される。入口ステーションEおよび出口ステーションAに、自由に走行可能な第1の領域、図示の実施例においては案内部2の細長楕円領域OVが接続している。動的蓄積装置V1は、さらに、相互に平行に且つ等間隔で伸長する案内部2のコイル状領域2a、2bを含む。これらの領域2a、2b上においてキャリッジ5が走行可能であり、キャリッジ5は図2に詳細に示されている。このキャリッジ5により、入口ステーションEと出口ステーションAとの間の搬送手段1の搬送レーンの長さを、製造されるべき物品の量に適合させることが可能であり、これにより、出口ステーションAと入口ステーションEとの間において、搬送レーンをアイドル・レーンに対して延長させたりまたは短縮させたりすることができる。
【0009】
これを行わせるために、図2が示すように、キャリッジ5は、第1の180°転向部5aと、および転向部5aとは逆向きである第2の180°転向部5bとを含む。各転向部5a、5bは、搬送手段が領域2aから領域2bに到達可能なように、案内部2の平行領域2a、2bの対向位置を相互に結合する。第1の転向部5aは搬送レーンに付属され、および第2の転向部5bはアイドル・レーンに付属されている。
【0010】
キャリッジ5は駆動ステーション3および4の速度差により平行領域2a、2bに沿って移動される。搬送手段1の搬送レーンを短縮させるために、キャリッジ5は、搬送手段1により、駆動ステーション3および4の対応速度差に基づいて入口ステーションEおよび出口ステーションAの方向に移動される。アイドル・レーンを短縮させるためには、駆動ステーション3および4の対応速度差により、キャリッジ5は入口ステーションEおよび出口ステーションAから離れる方向に移動される。
【0011】
搬送手段1は、図2の右側が示すように、走行ローラ7を介して案内部2上に支持されている。案内部2は各々の適切な形状を有していてもよく、例えば2つ以上の複数の平行なロッド、種々の断面を有するプロフィル等を含んでいてもよい。さらに、特に図1からわかるように、搬送されるべき物品Gを水平位置に揺動させたり、および再び元の位置に揺動させたりするためにねじれ位置が設けられていてもよい。
【0012】
このような実施例においては、搬送手段は多数のチェーン・リンク状構造8からなり、チェーン・リンク状構造8は一列に順番に相互にヒンジ結合され、且つそれぞれ、走行ローラ7および物品G用保持装置9を支持している。チェーン・リンク8は自立で走行可能である必要はなく、即ち、個々のチェーン・リンク8が相互に支持し合わないときには案内部上でローラが不安定な位置をとるような構造を有していてもよい。このようなチェーン・リンク8が例えば図3および4に詳細に示されている。フォーク状チェーン・リンク8は支持体10を含み、支持体10の両端に、多数のチェーン・リンク8をヒンジ結合してエンドレス搬送手段1を形成するための軸受要素11a、11bが設けられている。軸受手段11a、11bは全ての方向に揺動可能な継手例えば球形軸受を含むことが好ましく、これにより、搬送手段1は空間内を移動することができる。支持体10には、さらに、案内部2内の所定の位置において、および案内部2内の所定の方向に、走行ローラ7が固定されている。図3および4の走行ローラ7は、例えば、上下に位置する平行なロッド(図7)に対して、または案内部2の屋根状走行プロフィル等に対して形成されている。チェーン・リンク8に4つの走行ローラ7が設けられ、4つの走行ローラ7は、対をなして、二重アームとして形成されているローラ・アーム12aないしは12bに回転可能に支持されている。ローラ・アーム12a、12bは支持体10から両側に突出し、これにより、ローラ・アーム12a、12bの支持体10に対するほぼT形の配置が得られる。
【0013】
少なくとも1つのローラ・アーム、図示の実施例におけるローラ・アーム12aは、ローラ・アーム12aが支持体10に対して90°とは異なる角度をとることが可能なように、回転軸12′を介して支持体10に回転可能に固定されている。他方のローラ・アーム12bは支持体10に対して90°の位置をなして支持体10に固定されている。しかしながら、必要に応じてそれぞれ、ローラ・アーム12は他の角度でまたは他の方法で支持体10と結合されていてもよい。
【0014】
揺動可能なローラ・アーム12aを、支持体10に関してローラ・アーム12bとは異なる角度位置に移動させるために、ばね付勢された揺動機構13が設けられている。揺動機構13は曲がりアーム14を含み、曲がりアーム14は、ヒンジ15を介して相互に揺動可能に結合されている第1および第2のアーム・リンク14a、14bを含む。第1のアーム・リンク14aは、アーム・リンク14aが移動したときにローラ・アーム12aがその軸12′の周りに揺動可能なように、揺動可能なローラ・アーム12aとヒンジ6を介して結合されている。このために、第1のアーム・リンク14aは軸12′に対して間隔をなしてローラ・アーム12aに係合している。第2のアーム・リンク14bは軸受ピン等により形成された軸16の周りに揺動可能に支持体10に支持されている。固定ピン等の形の第1のストッパ17aおよび第2のストッパ17b並びにヒンジ点18は、第2のアーム・リンク14bと固定結合され、且つアーム・リンク14bと共に軸受ピン16の周りに揺動可能である。ヒンジ点18は、ばね要素、ここでは引張ばね19を固定するために使用され、引張ばね19の他方の端部は、ヒンジ点20において支持体10に固定支持されている。ヒンジ点18は回転軸16に対してある間隔を有し、且つヒンジ点18および20の間の直線結合は、図3および4に示す両方の端部位置において回転軸16を通過しないで伸長するように配置されている。
【0015】
曲がりアーム14の第2のアーム・リンク14bに、さらに、支持体10の上方に突出する操作ピン等の形の操作要素21が固定結合されている。
【0016】
曲がりアーム14、および引張ばね19のヒンジ点18、20の配置は、両方のアーム・リンク14a、14bが相互に好ましくは180°とは異なる大きな鈍角をなす相対位置をとったとき(図3)、両方のローラ・アーム12a、12bが平行な同じ方向位置に存在するように形成されている。アーム・リンク14a、14bのこの相対位置においては、ローラ・アーム12a、12bの平行位置は、支持体に固定されている相手部材に衝当するストッパ17bによって固定され、ストッパ17bは、ばね19の死点の片側に存在するばね19によりロックされる。したがって、ばね19は、その伸長位置の両側の、ストッパ17a、17bにより形成される終端位置内において曲がりアーム14を双安定ロックするように働く。さらに、ばね19は、必要な場合にその終端位置への到達を支援するので、ばね19がその死点位置即ち伸長位置を超える程度に、制御面22はアーム・リンク14bをそれぞれ揺動させるだけでよい。図3に示す揺動アーム12aの平行位置における安定化は、さらに、ヒンジ15がヒンジ6と軸16との間の一点鎖線で示した結合直線の少し下側に位置することによっても支援される。
【0017】
図4に示されている両方のローラ・アーム12a、12bのはさみ状位置は、より小さい鈍角または鋭角をなすアーム・リンク14a、14bの相対位置により形成され、この角度は、ストッパ17aが支持体に固定されている相手部材に当接することによって固定される。この位置に到達させるために、第2のアーム・リンク14bは第1のアーム・リンク14aを連行し、一方、ばね19のヒンジ点18は死点を超えてその第2のロック位置に移動し、このロック位置において、図4に示すローラ・アーム12a、12bの位置がロックされている。
【0018】
アーム・リンク14bの揺動したがって支持体10におけるローラ・アーム12aの揺動は、操作要素21が制御面22(図2)と接触することによって行われ、制御面22は、キャリッジ5において、走行ローラの少なくとも一部例えばアーチ外側走行ローラを、平行領域2a、2bと転向部5a、5bとの間の移行において案内部2から解放し且つ再び案内部2と係合させることが必要な位置に配置されている。図2が示すように、制御面22はカム・ランプとして形成されていることが好ましい。しかしながら、制御面の形態およびその配置および方向はチェーン・リンク8のタイプに適合されなければならないことは当然であることを指摘しておく。
【0019】
図5はチェーン・リンク28の他の実施例を示し、チェーン・リンク28は、以下に記載の詳細に関してチェーン・リンク8に対応している。チェーン・リンク28もまた曲がりアーム14を含み、曲がりアーム14の第1のアーム・リンク14aは揺動可能なローラ・アーム12aとヒンジ6により揺動可能に結合され、および曲がりアーム14の第2のアーム・リンク14bは操作要素21と結合されている。操作要素21は回転ピン29を操作し、回転ピン29に第2のアーム・リンク14bが固定されている。チェーン・リンク28の揺動機構33は同様にばね要素を含むが、ばね要素は、ここではねじりコイルばねとして、好ましくは2つのねじりコイルばね30a、30bとして形成されている。ねじりコイルばね30a、30bの各々はそれらの一方の端部により曲がりアーム14を付勢し、これにより、ローラ・アーム12a、12bの平行位置に対応する、両方のアーム・リンク14a、14bの相対位置が形成される。ねじりコイルばね30a、30bの他方の端部は支持体に固定支持されている。操作要素21が適切な制御面22と係合した場合、回転ピン29は曲がりアーム14と共にねじりコイルばね30a、30bの力に抗して回転し、これにより、ローラ・アーム12a、12bのはさみ状位置に対応する相対位置が形成される。しかしながら、操作要素21と制御面22との間の係合が解放されたとき直ちに、ばね要素30は曲がりアーム14を押し付け、これにより、ローラ・アーム12a、12bの平行位置に対応する、そのアーム・リンク14a、14bの相対位置が再び形成される。
【0020】
図6および7は、種々の保持装置により種々の物品Gの搬送に適合されているチェーン・リンク38ないしは48の実施例を示す。チェーン・リンク38は弾性掴み装置39を含み、掴み装置39により、ボトル状ないしは容器状物品Gを、例えば首領域または突出支持リング35の下側で掴むことが可能である。掴み装置39は掴み装置支持体36を介してチェーン・リンク38の支持体10と結合されている。
【0021】
図7は、台板49の形の保持装置を備えている他のチェーン・リンク48を示し、台板49上において物品Gを直立させまたは横にして搬送可能である。台板49もまた板状支持体45を介してチェーン・リンク48の支持体10と固定結合されている。
【0022】
上で説明し且つ図に示されている実施例とは異なり、物品のための固定装置は適切な各々の形をとることができる。揺動可能なローラ・アームの位置をロックするためのばね要素の代わりに、および/またはローラ・アームを揺動させるための操作要素として、磁石が使用されてもよい。ローラ・アームは片側アームとして形成されてもよく、および1つまたは1セットの走行ローラを備えていてもよい。操作要素は必ずしもアーム・リンクの1つと係合する必要はなく、例えばヒンジにおいて係合してもよい。本発明は、さらに、搬送チェーンにおいて使用可能であるばかりでなく、他の搬送チェーン例えば自動走行可能な車において使用されてもよい。アーム・リンクが対応する弾性形状を有しているとき、追加のばね要素は省略されてもよい。曲がりアームの終端位置を形成するためのストッパは、揺動可能なローラ・アームに装着されていてもよい。チェーン・リンクに支持されているアーム・リンクはクランクのように一方向にのみ回転してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明が使用可能な搬送装置の略図である。
【図2】図1からの拡大図である。
【図3】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図4】走行ローラが揺動された、図3の実施例を示す図である。
【図5】本発明の他の実施例の斜視図を示す図である。
【図6】第1の使用例における本発明のチェーン・リンクを示す図である。
【図7】第2の使用例における本発明のチェーン・リンクを示す図である。
【符号の説明】
【0024】
1 搬送手段 2 案内部
2a、2b コイル状領域(平行領域) 3 第1の駆動装置(駆動ステーション)
4 第2の駆動装置(駆動ステーション) 5 キャリッジ
5a 第1の転向部 5b 第2の転向部
6、15 ヒンジ 7 走行ローラ
8、28、38、48 チェーン・リンク 9 保持装置
10 支持体 11a、11b 軸受要素(軸受手段)
12a ローラ・アーム(二重アーム、揺動アーム)
12b ローラ・アーム(二重アーム)
12′回転軸 13、33 揺動機構
14 曲がりアーム 14a 第1のアーム・リンク
14b 第2のアーム・リンク 16 回転軸(軸受ピン)
17a 第1のストッパ 17b 第2のストッパ
18、20 ヒンジ点 19、30 ばね要素
21 操作要素 22 制御面
29 回転ピン 30a、30b ねじりコイルばね
35 支持リング 36 掴み装置支持体
39 掴み装置 45 板状支持体
49 台板 A 出口ステーション
E 入口ステーション F 搬送装置
G 物品 M モータ
OV 細長楕円領域 V1 動的蓄積装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
案内部(2)上で支持可能な走行ローラ(7)を有する搬送手段(1)であって、少なくとも1つの走行ローラ(7)は、揺動機構(13、33)により第1および第2の位置の間で揺動可能であり且つある位置にロック可能なローラ・アーム(12a)によって支持されている、前記搬送手段(1)において、
前記揺動機構(13、33)が、ヒンジ(15)を介して相互に結合されている第1および第2のアーム・リンク(14a、14b)を有する曲がりアーム(14)を含み、曲がりアーム(14)は操作要素(21)と結合していることを特徴とする搬送手段。
【請求項2】
操作要素(21)が1つの制御面を含み、この制御面は、搬送手段(1)の外部の他の制御面(22)と係合するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の搬送手段。
【請求項3】
曲がりアーム(14)のアーム・リンク(14a、14b)は少なくとも1つの相対位置においてロック可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の搬送手段。
【請求項4】
曲がりアーム(14)が、アーム・リンク(14a、14b)を少なくとも1つの相対位置においてロックするための、好ましくは予張力が与えられているばね要素(19、30)を含むことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の搬送手段。
【請求項5】
ばね要素(30)がねじりコイルばねを含むことを特徴とする請求項4に記載の搬送手段。
【請求項6】
曲がりアーム(14)が、アーム・リンク(14a、14b)を2つの相対位置においてロックするための少なくとも1つのばね要素(19)を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の搬送手段。
【請求項7】
1つのアーム・リンク(14b)が、ヒンジ(15)に対して間隔をなして配置されている回転軸(16)の周りに回転可能に支持されていることと、
ばね要素(19)が引張ばねを含み、引張ばねはヒンジ点(18)においてアーム・リンク(14b)に係合し、ローラ・アーム(12a)の揺動において、ヒンジ点(18)が、死点位置を通過して第1および第2の位置の間を移動するように、前記ヒンジ点(18)が回転軸(16)から間隔をなしていることと、
を特徴とする請求項6に記載の搬送手段。
【請求項8】
曲がりアーム(14)が、アーム・リンク(14a、14b)を少なくとも1つの相対位置にロックするための少なくとも1つの磁石要素を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の搬送手段。
【請求項9】
ローラ・アーム(12a、12b)が二重アームとして形成され、二重アームの自由端部にそれぞれ少なくとも1つの走行ローラ(7)が配置されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の搬送手段。
【請求項10】
多数のチェーン・リンク(8、28、38、48)を有する搬送チェーンとして形成されている請求項1ないし9のいずれかに記載の搬送手段において、
チェーン・リンクが揺動機構(13、33)および2つの二重アーム(12a、12b)を含み、2つの二重アーム(12a、12b)の自由端部にそれぞれ少なくとも1つの走行ローラ(7)が配置され、1つの二重アーム(12a)のみが揺動機構(13、33)により揺動可能であることを特徴とする搬送手段。
【請求項11】
揺動可能なローラ・アーム(12a)に支持されている少なくとも1つの走行ローラ(7)を有する搬送チェーン用チェーン・リンク(8、28、38、48)において、
曲がりアーム(14)を含む揺動機構(13)であって、曲がりアーム(14)が、ヒンジ(15)を介して相互に結合されている第1および第2のアーム・リンク(14a、14b)を含み、第1のアーム・リンク(14a)はローラ・アーム(12a)と結合し、および第2のアーム・リンク(14b)は操作要素(21)と結合している、前記揺動機構(13)を備えていることを特徴とする、チェーン・リンク。
【請求項12】
搬送手段案内部(2)と、および走行ローラ(7)を備えた、前記案内部(2)上に支持されている搬送手段(1)とを有する搬送装置(F)であって、少なくとも1つの走行ローラ(7)は、揺動機構(13、33)により第1および第2の位置の間で揺動可能であり且つある位置にロック可能なローラ・アーム(12a)に支持されている、前記搬送装置(F)において、
前記揺動機構(13)が、ヒンジ(15)を介して相互に結合されている第1および第2のアーム・リンク(14a、14b)を有する曲がりアーム(14)を含み、曲がりアーム(14)は操作要素(21)と結合していることを特徴とする搬送装置。
【請求項13】
搬送手段案内部(2)に、制御面(22)を有する制御ランプが配置され、制御面(22)は操作要素(21)と係合することを特徴とする請求項12に記載の搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−529475(P2009−529475A)
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558658(P2008−558658)
【出願日】平成19年1月20日(2007.1.20)
【国際出願番号】PCT/EP2007/000485
【国際公開番号】WO2007/104377
【国際公開日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【出願人】(591034383)クロネス・アクチェンゲゼルシャフト (35)
【氏名又は名称原語表記】KRONES AG
【Fターム(参考)】