説明

搬送用ガイドローラ装置

【課題】 異なる幅の帯状部材を搬送する場合に、ガイド幅の変更に手間をかけず、且つガイド幅の位置の再現性の高い搬送用ガイドローラ装置を提供する。
【解決手段】 帯状部材36の搬送をガイドする溝部42が形成されたガイドローラ40と、ガイドローラ40を貫通してガイドローラ40を支持し、大径部34が形成された、磁性材料から成る軸棒30と、ガイドローラ40の他端側から突出した軸棒30の他端側を覆ってガイドローラ40の他端側の端面40bに装着される、有底円筒状の押さえ部材46とを具備し、押さえ部材46の内底面には、軸棒30に対して吸引力を生じさせる磁石50が設けられ、磁石50の吸引力により、押さえ部材46の開口端面47がガイドローラ40の他端側の端面40bに当接してガイドローラ40の一端側の端面40aを軸棒30の大径部34に突き当てることにより、ガイドローラ40が軸棒30に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープやフィルム等の帯状部材を搬送するガイドとして用いられる搬送用ガイドローラ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
テープやフィルム等の所定の幅を有する長尺の帯状部材を搬送するには、帯状部材を弛ませず、且つ帯状部材が曲がったりせずに搬送方向に直進するよう、その帯状部材をガイドする搬送用ガイドローラ装置が必要となる(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来より一般的に用いられている搬送用ガイドローラ装置について、図4に基づいて説明する。
ここで示す搬送用ガイドローラ装置10は、軸棒12の一端側がベアリング13を介してベース部11に回転自在に取り付けられ、軸棒12の他端側に帯状部材20が載置される構成を採用している。
【0004】
軸棒12の中途部には、他の部位よりも大径の大径部14が形成されており、また軸棒12の他端側には幅ガイド部材16が装着されている。幅ガイド部材16は、一部が切欠かれたリング状の部材である。幅ガイド部材16は、軸棒12の大径部14と幅ガイド部材16の間に帯状部材20が挟み込まれるように所定位置に固定され、帯状部材20をガイドするものである。
【0005】
幅ガイド部材16は、軸棒12に装着したまま軸棒12の軸線方向に移動可能であり、所定の位置で縮径させるためのねじ17が設けられている。幅ガイド部材16を所定位置に移動させた後、ねじ17を締め付けることにより、この所定位置に幅ガイド部材16が固定される。
【0006】
【特許文献1】特開平7−10328号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
搬送する帯状部材を変更する場合、帯状部材の幅が変わることもある。
かかる場合、従来の搬送用ガイドローラ装置10では、幅ガイド部材16のねじ17を緩め、変更後の帯状部材20の幅に合わせた所定の位置へ幅ガイド部材16を移動させ(図4の破線位置)、この位置で幅ガイド部材16を固定させるためにねじ17を締め付けるようにしていた。
【0008】
このように、従来の搬送用ガイドローラ装置10では、帯状部材の幅を変更する際に、ねじ17の緩め作業と締め付け作業が必要となっており、変更に手間がかかっているという課題がある。
また、幅の変更は作業者が目合わせによって行っており、幅ガイド部材16の位置の再現性が低いという課題もある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決すべくなされ、その目的とするところは、異なる幅の帯状部材を搬送する場合に、ガイド幅の変更に手間をかけず、且つガイド幅の位置の再現性の高い搬送用ガイドローラ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は上記目的を達成すべく、以下の構成を備える。
すなわち、本発明の搬送用ガイドローラ装置によれば、帯状部材の搬送をガイドする溝部が形成されたガイドローラと、ガイドローラの中心部を貫通してガイドローラを支持し、ガイドローラの一端側の端面が突き当てられる大径部が形成された、磁性材料から成る軸棒と、ガイドローラに挿通されてガイドローラの他端側から突出した軸棒の他端側を覆うようにしてガイドローラの他端側の端面に装着される、有底円筒状の押さえ部材とを具備し、前記押さえ部材の内底面には、軸棒に対して吸引力を生じさせる磁石が設けられ、該磁石の吸引力により、該押さえ部材の開口部周囲の開口端面がガイドローラの他端側の端面に当接してガイドローラの一端側の端面を軸棒の大径部に突き当てることにより、ガイドローラが軸棒に固定されて成ることを特徴としている。
【0011】
この構成は、軸棒自体が回転可能であり、ガイドローラが軸棒とともに回転する搬送用ガイドローラ装置について適用させたものである。
この構成を採用することによって、帯状部材をガイドできる幅の溝が形成されたガイドローラをあらかじめ用意しておき、帯状部材を変更することによりガイド幅も変更になる場合には、ガイドローラを対応する幅の溝を有するガイドローラに取り替えることで対応する。このため、ガイド幅の位置の再現性を高くすることができる。また、ガイドローラの取り替えは、磁石の吸引力で装着されている押さえ部材を外すことで容易に行うことができる。
【0012】
また、前記押さえ部材は、ガイドローラの他端側の端面に装着したときに、押さえ部材の磁石と前記軸棒の他端側の端面との間で隙間があくように形成されていることを特徴としてもよい。
すなわち、それぞれの構成要素における製造精度の問題により、磁石と軸棒の端面とを接触させてしまうと、押さえ部材の開口端面とガイドローラの他端側の端面との間でがたつきが生じてしまう可能性もある。そこで、この構成を採用することでがたつきの発生を防止することができる。
【0013】
さらに、前記ガイドローラの他端側の端面には、他方側に突出して押さえ部材の位置決めをするガイド突起が設けられていることを特徴としてもよい。
この構成を採用することによって、押さえ部材をガイドローラの他端側の端面に装着しようとした場合に、押さえ部材の内壁面または外壁面にガイド突起が当接し、押さえ部材がずれようとしたとしてもガイド突起によって押さえ部材のずれを防止することができる。このため、押さえ部材の回転軸と軸棒の回転軸の軸心を正確に合わせることができ、ガイドローラの回転を良好にすることができる。
【0014】
また、本発明にかかる搬送用ガイドローラ装置によれば、磁性材料から成る軸棒と、帯状部材の搬送をガイドする溝部が形成された筒状のガイドローラと、ガイドローラの内側に配置されるとともに、ガイドローラの一端側の端面が突き当てられる大径部が形成され、中心部を貫通して配置される軸棒に対してベアリングを介して回転可能に設けられたベースローラと、ベースローラに挿通されてベースローラの他端側から突出した軸棒の他端側を覆うようにしてガイドローラの他端側の端面に装着される、有底円筒状の押さえ部材とを具備し、前記押さえ部材の内底面には、軸棒に対して吸引力を生じさせる磁石が設けられ、該磁石の吸引力により、該押さえ部材の開口部周囲の開口端面がガイドローラの他端側の端面に当接してガイドローラの一端側の端面をベースローラの大径部に突き当てることにより、ガイドローラがベースローラに固定されて成ることを特徴としている。
【0015】
この構成は、軸棒が回転せずに固定されており、軸棒に対してベースローラが回転可能な搬送用ガイドローラ装置について適用させたものである。
このような搬送用ガイドローラ装置についても、帯状部材をガイドできる幅の溝が形成されたガイドローラをあらかじめ用意しておき、帯状部材を変更することによりガイド幅も変更になる場合には、ガイドローラを対応する幅の溝を有するガイドローラに取り替えることで対応する。このため、ガイド幅の位置の再現性を高くすることができる。また、ガイドローラの取り替えは、磁石の吸引力で装着されている押さえ部材を外すことで容易に行うことができる。
【0016】
また、前記押さえ部材は、ガイドローラの他端側の端面に装着したときに、押さえ部材の磁石と前記軸棒の他端側の端面との間で隙間があくように形成されていることを特徴としてもよい。
【0017】
なお、前記ガイドローラの他端側の端面には、他方側に突出して押さえ部材の位置決めをするガイド突起が設けられていることを特徴としてもよく、またガイド突起は、前記ベースローラの他端側の端部がガイドローラの他端側の端面よりも他方側に突出していることを特徴としてもよい。
【発明の効果】
【0018】
本発明にかかる搬送用ガイドローラ装置によれば、帯状部材の幅が変更された場合でも手間をかけずに短時間でガイド幅を変更することができ、またガイド幅の位置の再現性を高くすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態の搬送用ガイドローラ装置29は、軸棒30がベース部31に回転可能に取り付けられているものであり、軸棒30自体がベース部31に対して自由に回転し、またガイドローラ40は軸棒30と一体に回転するものである。
そして、搬送用ガイドローラ装置29は、ガイドローラ40によって所定幅Aを有する帯状部材36の搬送をガイドする。
【0020】
軸棒30は、鉄などの磁性材料により形成されている。
軸棒30は、一端側がベアリング32を介してベース部31に取り付けられており、ベース部31に対して自由に回転する。軸棒30の一端側端部はベース部の一端側端面31aから突出するように配置されており、ベース部31から突出した軸棒30の一端側端部には、抜け止め部材33が装着されている。
【0021】
軸棒30の中途部には、他の部位よりも大径の大径部34が形成されている。大径部34の一端側端面34aは、ベース部31の他端側端面31bに突き当てられるようにして配置されている。このように、軸棒30は、抜け止め部材33と大径部34によってベース部31に挟み込まれ、軸線方向には移動しないように固定されている。
【0022】
ガイドローラ40は、軸線方向を貫通する貫通孔38が形成され、貫通孔38に軸棒30が挿入される。貫通孔38の内径は、軸棒30の外径よりもやや大径に形成されており、軸棒30の挿入が容易になされる。
また、ガイドローラ40は、軸棒30の大径部34よりも他端側に配置され、ガイドローラ40の一端側端面40aが大径部34の他端側端面34bに突き当てられている。
【0023】
ガイドローラ40は、その外周面に、搬送対象となる帯状部材36の幅Aと同じ幅を有する溝部42が形成されている。
溝部42内に帯状部材36が載置されると、帯状部材36の幅方向への移動が溝部42によって規制され、帯状部材36の搬送がガイドされる。
【0024】
ガイドローラ40の他端側端面40bには、押さえ部材46(後述する)装着時の位置決め用のガイド突起44が設けられている。
ガイド突起44は、押さえ部材46の円筒内側に配置されるように他方側に突出して形成されており、押さえ部材46の軸心が軸棒30の軸心とずれそうになったとしても、押さえ部材46の円筒内壁面に当接することで軸心のずれを防止することができる。
【0025】
押さえ部材46は、ガイドローラ40を軸棒30に固定するための部材である。
押さえ部材46は、有底円筒状に形成されており、その開口部側がガイドローラ40側に位置するようにして装着される。押さえ部材46の開口部の内径は、ガイド突起44を収納し、ガイド突起44が内壁面にほぼ当接する程度の径である。
押さえ部材46の内底面には、磁石50が設けられている。磁石50は、押さえ部材46に対して、ボルト51などの手段によって取り付けられている。
【0026】
押さえ部材46をガイドローラ40の他端側端面40bに近づけると、磁石50が鉄製の軸棒30との間で吸引力を生じさせ、押さえ部材46はガイドローラ40に40bに装着される。
このとき、軸棒30に吸引される押さえ部材46は、押さえ部材46の開口部の周囲の開口端面47がガイドローラ40の他端側端面40bに当接し、押さえ部材46がガイドローラ40の一端側端面40aを軸棒30の大径部34に押圧する。このようにして、ガイドローラ40は、押さえ部材46により軸棒30に固定される。
【0027】
なお、押さえ部材46の磁石50と、軸棒30の他端側端面30bとの間は、隙間Bがあくように設けられている。現実には、0.5mm程度の隙間でよい。
このように、磁石50と軸棒30の他端側端面30bとの間に隙間を設けておくことで、押さえ部材46の開口端面47とガイドローラ40の他端側端面40bとが確実に当接することができ、押さえ部材46のがたつきを防止することができる。
【0028】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態の搬送用ガイドローラ装置59は、軸棒60がベース部61に回転不能に固定されているものであり、軸棒60の周囲に設けられているベースローラと、ガイドローラ70が軸棒60に対して自由に回転するものである。
そして、搬送用ガイドローラ装置59は、ガイドローラ70によって所定幅Cを有する帯状部材66の搬送をガイドする。
【0029】
軸棒60は、第1の実施形態と同様に、鉄などの磁性材料により形成されており、また軸棒60は、一端側がベース部61に固定され、回転しないように設けられている。
軸棒60には、ベースローラ65が取り付けられている。ベースローラ65は、内部を軸棒60が貫通するように貫通孔68が形成された筒状の部材であり、軸棒60の周囲で自由に回転可能となるようにベアリング63を介して取り付けられる。
なお、ベースローラ65の一端側の端部には、ガイドローラ70(後述する)が突き当てられる大径部64が形成されている。
【0030】
ガイドローラ70は、軸線方向を貫通する貫通孔69が形成され、貫通孔69内にベースローラ65が挿入されて配置される。ガイドローラ70の貫通孔69の内径は、ベースローラ65の外径よりもやや大径に形成されており、ベースローラ65の挿入が容易になされる。
そして、ガイドローラ70の一端側端面70aは、ベースローラ65の大径部64よりも他端側に配置され、ガイドローラ70の一端側端面70aが大径部64に突き当てられている。
【0031】
ガイドローラ70は、その外周面に、搬送対象となる帯状部材66の幅Cと同じ幅を有する溝部72が形成されている。
溝部72内に帯状部材66が載置されると、帯状部材66の幅方向への移動が溝部72によって規制され、帯状部材66の搬送がガイドされる。
【0032】
ガイドローラ70がベースローラ65に装着され、ガイドローラ70の一端側端面70aがベースローラ65の大径部64に突き当てられた状態において、ベースローラ65の他端側端面65bは、ガイドローラ70の他端側端面70bよりも他方側へ突出するような長さに設けられている。
【0033】
このベースローラ65の、ガイドローラ70の他端側端面70bよりも突出している部位が、押さえ部材76(後述する)装着時の位置決め用のガイド突起として機能する。
すなわち、この突出している部位は、押さえ部材76の軸心が軸棒60の軸心とずれそうになったとしても、押さえ部材76の円筒内壁面に当接することで軸心のずれを防止することができる。
【0034】
押さえ部材76は、ガイドローラ70を軸棒60に固定するための部材である。
押さえ部材76は、有底円筒状に形成されており、その開口部側がガイドローラ70側に位置するようにして装着される。押さえ部材76の内径は、ベースローラ65の他端側端部の外径よりも若干大径となるように形成されている。
押さえ部材76の内底面には、磁石78が設けられている。磁石78は、押さえ部材76に対して、ボルト71などの手段によって取り付けられている。図2では、ボルト71の頭部71aが押さえ部材76の底部77の外方に突出しているところを示しているが、ボルト71の頭部71aは押さえ部材76の底部77内に収納されていてもよい。
【0035】
押さえ部材76をガイドローラ70の他端側端面70bに近づけると、磁石78が鉄製の軸棒60との間で吸引力を生じさせ、押さえ部材76はガイドローラ70に装着される。
このとき、軸棒60に吸引される押さえ部材76は、押さえ部材76の開口部の周囲の開口端面79がガイドローラ70の他端側端面70bに当接し、押さえ部材76がガイドローラ70の一端側端面70aをベースローラ65の大径部64に押圧する。このようにして、ガイドローラ40は、押さえ部材76によりベースローラ65に固定される。
【0036】
なお、第1の実施形態と同様に、押さえ部材76の磁石78と、軸棒60の他端側端面60bとの間は、隙間Bがあくように設けられている。現実には、0.5mm程度の隙間でよい。
このように、磁石78と軸棒60の他端側端面60bとの間に隙間を設けておくことで、押さえ部材76の開口端面79とガイドローラ70の他端側端面70bとが確実に当接することができ、押さえ部材76のがたつきを防止することができる。
【0037】
次に、図3に基づいて、第2の実施形態におけるガイド幅の変更方法について説明する。
図3では、搬送する帯状部材を、幅Cのものから幅Dのものに変更する場合について図示している。
まず、押さえ部材76を、ガイドローラ70から取り外す。押さえ部材76は、軸棒60との間で生じている磁石78の吸引力のみで装着されているので、この磁石78の吸引力以上の力を加えれば簡単に取り外すことができる。
【0038】
次に、溝部72の幅がCであるガイドローラ70をベースローラ65から引き抜いて取り外す。
そして、溝部72の幅がDであるガイドローラ70の貫通孔69内にベースローラ65を進入させ、ガイドローラ70をベースローラ65へ装着する。
さらに、押さえ部材76をガイドローラ70の他端側へ近づけていくと、軸棒60に磁石78が吸引されて押さえ部材76の開口端面79がガイドローラ70の他端側端面70bに当接し、押さえ部材76がガイドローラ70の一端側端面70aをベースローラ65の大径部64に押圧することで、ガイドローラ70がベースローラ65に固定される。
このように、所望の幅の溝部を有するガイドローラを、あらかじめ用意しておくことにより、簡単な作業で容易に帯状部材のガイド幅の変更を行うことができる。
【0039】
なお、上述してきた第1の実施形態においては、ガイド突起として、押さえ部材の内側に進入して押さえ部材の内壁面に当接することで位置決めする構成のものについて説明した。しかし、ガイド突起としては、押さえ部材の外壁面に当接して位置決めする構成であってもよい。
【0040】
さらに、第2の実施形態においては、ベースローラの他端側端部がガイドローラの他端側端面よりも突出してガイド突起としての機能を有する場合について説明した。しかし、ベースローラの他端側端部はガイドローラの他端側端面よりも突出せず、ガイドローラの他端側端面にガイド突起を設けるようにしてもよい。
【0041】
以上本発明につき好適な実施形態を挙げて種々説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内で多くの改変を施し得るのはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】第1の実施形態の搬送用ガイドローラ装置の断面図である。
【図2】第2の実施形態の搬送用ガイドローラ装置の断面図である。
【図3】第2の実施形態の搬送用ガイドローラ装置におけるガイド幅の変更方法について説明する説明図である。
【図4】従来の搬送用ガイドローラ装置の断面図である。
【符号の説明】
【0043】
29,59 搬送用ガイドローラ装置
30,60 軸棒
30b,60b 他端側端面
31,61 ベース部
31a 一端側端面
31b 他端側端面
32,63 ベアリング
33 抜け止め部材
34,64 大径部
34a 一端側端面
34b 他端側端面
36,66 帯状部材
38,68,69 貫通孔
40,70 ガイドローラ
40a,70a 一端側端面
40b,70b 他端側端面
42,72 溝部
44 ガイド突起
46,76 押さえ部材
47,79 開口端面
50,78 磁石
51,71 ボルト
71a ボルトの頭部
65 ベースローラ
65b 他端側端面
77 底部




【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状部材の搬送をガイドする溝部が形成されたガイドローラと、
ガイドローラの中心部を貫通してガイドローラを支持し、ガイドローラの一端側の端面が突き当てられる大径部が形成された、磁性材料から成る軸棒と、
ガイドローラに挿通されてガイドローラの他端側から突出した軸棒の他端側を覆うようにしてガイドローラの他端側の端面に装着される、有底円筒状の押さえ部材とを具備し、
前記押さえ部材の内底面には、軸棒に対して吸引力を生じさせる磁石が設けられ、
該磁石の吸引力により、該押さえ部材の開口部周囲の開口端面がガイドローラの他端側の端面に当接してガイドローラの一端側の端面を軸棒の大径部に突き当てることにより、ガイドローラが軸棒に固定されて成ることを特徴とする搬送用ガイドローラ装置。
【請求項2】
前記押さえ部材は、
ガイドローラの他端側の端面に装着したときに、押さえ部材の磁石と前記軸棒の他端側の端面との間で隙間があくように形成されていることを特徴とする請求項1記載の搬送用ガイドローラ装置。
【請求項3】
前記ガイドローラの他端側の端面には、他方側に突出して押さえ部材の位置決めをするガイド突起が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の搬送用ガイドローラ装置。
【請求項4】
磁性材料から成る軸棒と、
帯状部材の搬送をガイドする溝部が形成された筒状のガイドローラと、
ガイドローラの内側に配置されるとともに、ガイドローラの一端側の端面が突き当てられる大径部が形成され、中心部を貫通して配置される軸棒に対してベアリングを介して回転可能に設けられたベースローラと、
ベースローラに挿通されてベースローラの他端側から突出した軸棒の他端側を覆うようにしてガイドローラの他端側の端面に装着される、有底円筒状の押さえ部材とを具備し、
前記押さえ部材の内底面には、軸棒に対して吸引力を生じさせる磁石が設けられ、
該磁石の吸引力により、該押さえ部材の開口部周囲の開口端面がガイドローラの他端側の端面に当接してガイドローラの一端側の端面をベースローラの大径部に突き当てることにより、ガイドローラがベースローラに固定されて成ることを特徴とする搬送用ガイドローラ装置。
【請求項5】
前記押さえ部材は、
ガイドローラの他端側の端面に装着したときに、押さえ部材の磁石と前記軸棒の他端側の端面との間で隙間があくように形成されていることを特徴とする請求項4記載の搬送用ガイドローラ装置。
【請求項6】
前記ガイドローラの他端側の端面には、他方側に突出して押さえ部材の位置決めをするガイド突起が設けられていることを特徴とする請求項4または請求項5記載の搬送用ガイドローラ装置。
【請求項7】
前記ガイド突起は、
前記ベースローラの他端側の端部がガイドローラの他端側の端面よりも他方側に突出して成ることを特徴とする請求項6記載の搬送用ガイドローラ装置。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−168914(P2007−168914A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−364411(P2005−364411)
【出願日】平成17年12月19日(2005.12.19)
【出願人】(000190688)新光電気工業株式会社 (1,516)
【Fターム(参考)】