説明

搬送装置及びインクジェット記録装置

【課題】当接部がシートに接触しないように十分に駆動ローラから離すことができ、また、当接部を姿勢変化させるために必要な力を低減する。
【解決手段】搬送装置の第2搬送ローラ対は、第2駆動ローラ55及び第1拍車ローラ56を備える。第1拍車ローラ56の前方に回転部材が配置されている。回転部材120は、第4回転軸121と、第4回転軸121の周面から突出された第1当接部122及び第2当接部を備える。第1当接部122は、トレイガイド90の移動により第1搬送路の直線部35に進入し、挿入されたトレイ80に押され、トレイ80の上面に乗り上げる。第2当接部は、第1当接部122がトレイ80に押されることにより下ホルダ110を押し上げて弾性軸63を変形させ、第1拍車ローラ56を直線部35から退避させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被記録媒体が載置されたトレイ及びシートを搬送する搬送装置、及びこの搬送装置により搬送される被記録媒体及びシートにインク滴を吐出するインクジェット記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
CDやDVDなどの記録メディアである被記録媒体が載置されたトレイ及びシートを搬送装置により搬送して被記録媒体及びシートに画像を記録するインクジェット記録装置がある(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載されたインクジェット記録装置では、シート及びトレイが通過する搬送路には、第1駆動ローラ及び第2駆動ローラが設けられている。また、搬送路を挟んで第1駆動ローラに対向する拍車、及び搬送路を挟んで第2駆動ローラに対向する従動ローラが設けられている。拍車は、第1駆動ローラと当接する第1姿勢及び搬送路から離間された第2姿勢に姿勢変化可能に設けられており、第1姿勢において第1駆動ローラへ向かって付勢されている。従動ローラは、トレイの厚みより小さい離間距離で第2駆動ローラから離間されている。ユーザにより第2駆動ローラと従動ローラとの間にトレイが差し込まれると、従動ローラが第2駆動ローラから離れ、この従動ローラの動きに連動して拍車が搬送路から離間される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−211757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
搬送路に配置された当接部(従動ローラ)にトレイを当接させて姿勢変化させ、当接部の姿勢変化に連動させて拍車を第1駆動ローラから離間させる構成では、搬送路に配置された当接部にシートが接触するおそれがある。この問題を解決するために、駆動モータやユーザにより操作される被操作部材などを用いて拍車を第1駆動ローラから離間させることが考えられる。しかしながら、拍車を第1駆動ローラへ向かって付勢する付勢部材の付勢力に抗して拍車を第1駆動ローラから離間させる必要があり、駆動モータに高いトルクが要求され、又は、ユーザによる操作性が悪いという問題が生じる。
【0006】
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、当接部がシートに接触しないように十分に駆動ローラから離すことができ、また、当接部を姿勢変化させるために必要な力を低減できる機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 本発明の搬送装置は、被記録媒体が載置されるトレイと、上記トレイ及びシートが通過する搬送路と、上記搬送路の下側に設けられており、上記トレイ及びシートを搬送する第1ローラと、上記搬送路の上側に上記第1ローラと対向して設けられており、上記第1ローラに当接する第1姿勢、及び上記第1姿勢より上側であって上記搬送路を搬送される上記トレイよりも上側の第2姿勢に姿勢変化可能な拍車ローラと、上記第1姿勢にある上記拍車ローラを上記第1ローラへ向かって付勢する第1付勢部材と、上記拍車ローラの軸線方向と平行な方向へ延出されており、第3位置から第1位置を経て第2位置へ回転可能な回転軸と、上記回転軸から径方向へ突出されており、上記第3位置から上記第1位置への上記回転軸の回転により上記搬送路に進出し、上記第2位置において上記搬送路を通過する上記トレイの一面と当接する第1当接部と、上記回転軸から径方向へ突出されており、上記第1位置から上記第2位置への上記回転軸の回転により、上記第1付勢部材の付勢力に抗して上記第1姿勢にある上記拍車ローラを上記第2姿勢に姿勢変化させる第2当接部と、上記第3位置にある上記回転軸を上記第1位置へ回転させる回転手段と、を備える。
【0008】
シートは、第1ローラと、第1姿勢にある拍車ローラとに挟まれて搬送される。回転軸が第3位置にあるときの第1当接部は、搬送路から離間されており、搬送されるシートに接触しない。回転手段により第3位置から第1位置へ回転軸が回転されると、第1当接部が搬送路へ進出する。ユーザにより搬送路へトレイが挿入されると、搬送路へ進出された第1当接部がトレイにより押され、第1当接部がトレイの一面に当接すると共に、第1位置から第2位置へ回転軸が回転される。第1位置から第2位置へ回転軸が回転されると、第2当接部が第1付勢部材の付勢力に抗して第1姿勢にある拍車ローラを第2姿勢に姿勢変化させ、搬送路から拍車ローラを退避させる。本発明の搬送装置では、第1当接部は、第3位置において、搬送されるシートに接触せずシートの搬送を阻害しない。また、第1位置から第2位置に回転軸が回転される際に第1付勢部材の付勢力に抗して拍車ローラが姿勢変化されるから、回転手段により第3位置から第1位置へ回転軸が回転される際には付勢部材の付勢力は回転軸に及ぼされない。つまり、回転手段は、第1付勢部材の付勢力に抗することなく回転軸を回転させることができる。その結果、搬送されるシートから第1当接部を十分に離すことができ、また、回転手段は、小さい力で回転軸を回転させることができる。
【0009】
(2) 上記第1当接部は、回動先端部に設けられており、上記第2位置において上記搬送路を通過する上記トレイの一面で摺動し、上記第1当接部よりも摺動抵抗の小さい摺動部材を有するものであってもよい。第1当接部がトレイの搬送においてトレイに与える抵抗が低減される。
【0010】
(3) 上記第1当接部は、回動先端部に設けられており、上記第2回転位置において上記搬送路を通過する上記トレイの一面で転がる第2ローラを有するものであってもよい。第1当接部がトレイの搬送においてトレイに与える抵抗が更に低減される。
【0011】
(4) 上記回転軸から径方向へ突出する第3当接部を更に備えており、上記回転手段は、第3姿勢及び第4姿勢に姿勢変化可能であって、当該第3姿勢から当該第4姿勢への姿勢変化において上記第3当接部と係合して上記第3位置から上記第1位置へ上記回転軸を回転させる可動部材を有するものであってもよい。可動部材は、ユーザにより姿勢変化されることにより回転軸を回転させる。第1付勢部材の付勢力に抗することなく可動部材は姿勢変化可能であるから、ユーザは、可動部材を容易に姿勢変化させることができ、使い勝手が良い。
【0012】
(5) 上記搬送路に挿入される上記トレイを上記第1ローラへ案内する第6姿勢、及び上記搬送路から離間された第5姿勢に姿勢変化可能なトレイガイドを更に備えており、上記可動部材は、上記第5姿勢から上記第6姿勢への上記トレイガイドの移動に連動して上記第3姿勢から上記第4姿勢に姿勢変化されるものであってもよい。トレイを案内するトレイガイドの姿勢変化に連動して回転軸が回転されるから、トレイが挿入可能な状態では常に回転軸は第1位置であって、トレイの挿入により拍車ローラは搬送路から退避される。従って、拍車ローラが退避されずに挿入されたトレイと当接することが防止される。
【0013】
(6) 上記第1ローラは、上記第1姿勢にある上記拍車ローラに当接する上側の第7姿勢、及び当該第7姿勢よりも下方となる下側の第8姿勢に姿勢変化可能に設けられており、上記第3姿勢から上記第4姿勢に姿勢変化された上記可動部材により上記第7姿勢から上記第8姿勢に姿勢変化されるものであってもよい。トレイが挿入可能な状態では常に第1ローラは第8姿勢であり、第1ローラが下方へ移動されずに挿入されたトレイと衝突するということが防止される。
【0014】
(7) 上記回転手段は、上記第3位置から上記第1位置へ向かう向きへ上記回転軸を回転させる駆動モータを有するものであってもよい。第1付勢部材の付勢力に抗することなく駆動モータは回転軸を回転させることができるから、トルクの低い駆動モータを用いることができる。
【0015】
(8) 本発明の搬送装置は、上記第1付勢部材よりも小さい付勢力で上記第1位置から上記第3位置へ向かう向きへ上記回転軸を付勢する第2付勢部材を更に備えたものであってもよい。トレイがユーザにより搬送路から引き出されると、第1付勢部材の付勢力により第2位置から第1位置へ回転軸が回転される。第1位置へ回転された回転軸は、第2付勢部材の付勢力により更に回転され、第3位置へ戻される。
【0016】
(9) 本発明は、上記搬送装置と、上記搬送路を通過するシート及び被記録媒体にインク滴を吐出して画像を記録する記録部と、を備えるインクジェット記録装置として把握されてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明では、シートが搬送される際には第1当接部は第3位置にあるから、搬送路を搬送されるシートが第1当接部に接触することがない。また、第1付勢手段の付勢力に抗することなく回転手段は回転軸を回転させることができ、回転手段は小さな力で回転軸を回転させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】画像記録装置の斜視図である。
【図2】プリンタ部の模式的な断面図である。
【図3】プリンタ部の斜視図である。
【図4】トレイガイド及びサイドフレームの斜視図である。
【図5】トレイの斜視図である。
【図6】第2搬送ローラ対周辺の下方から見た斜視図である。
【図7】第2搬送ローラ対周辺部分の分解斜視図である。
【図8】回転部材の動作を示す斜視図である。
【図9】(A)〜(D)は回転部材の動作を示す断面図であり、(E)及び(F)は弾性軸の変形を説明する説明図である。
【図10】シート及びトレイの搬送を説明する説明図である。
【図11】第2搬送ローラ対によるシートの搬送を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について説明がされる。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。以下の説明では、ベクトルにおいて矢印を考慮して起点から終点に向かう進みが「向き」と表現され、ベクトルにおいて矢印を考慮せずに起点と終点とを結ぶ線上の往来が「方向」と表現される。また、以下の説明では、インクジェット記録装置10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、表示部13が設けられている側を前側(正面側)として前後方向8が定義され、インクジェット記録装置10を前側(正面側)から見て左右方向9が定義される。
【0020】
[インクジェット記録装置10]
インクジェット記録装置10は、下部のプリンタ部11と上部のスキャナ部12とを備えた概ね直方体の外形を呈しており、プリント、スキャン、コピー機能を有する複合機である。なお、スキャナ部12は任意の構成である。
【0021】
プリンタ部11の制御は、不図示の制御部により行われる。制御部は、例えば基板に実装されたマイコンなどにより実現される。制御部は、不図示の入力部やパソコンなどの外部機器から入力された情報によりプリンタ部11の動作を制御してシート14(図2)や、トレイ80に載置された記録メディア84(図5)に画像を記録する。シート14は、記録用紙、光沢紙、葉書、封書などである。記録メディア84は、CD−ROMやDVD−ROMなどである。また、制御部は、プリンタ部11の動作を制御してシート14の表裏両面に画像を記録する。シート14が本発明のシートに相当する。記録メディア84が本発明の被記録媒体に相当する。
【0022】
シート14は、図1に示される給紙カセット15に収容される。給紙カセット15は、プリンタ部11の前面側に設けられた開口19から前方へ引き出し可能にプリンタ部11の下部に収容されている。給紙カセット15は、上部が開口する扁平な直方体状の外形を呈している。給紙カセット15の上部に排紙受け18が設けられている。
【0023】
図2に示されるように、シート14は、給紙カセット15の底部16に載置される。給紙カセット15の後壁17は、底部16の後端から後方斜め上へ向かって延びている。後述の給送部20により送り出されるシート14は後壁17に案内されて後方斜め上へ向かう。
【0024】
図2、3に示されるように、プリンタ部11は、給送部20、搬送装置30、記録部40、メインフレーム65、左右一対のサイドフレーム70、不図示の検知機構及び駆動部を備える。駆動部は、制御部により駆動制御される複数個の駆動モータと、この駆動モータの駆動力を給送部20や搬送装置30や記録部40のキャリッジ41等に伝達する駆動伝達機構と、を備える。
【0025】
[給送部20]
図2に示されるように、給送部20は、メインフレーム65(図3)に回転可能に支持された支軸21、支軸21から後方斜め下へ向かって伸びるアーム22、及びアーム22に設けられた左右一対の給送ローラ23を備える。支軸21は、左右方向9に沿って延び、不図示の第1駆動モータにより回転される。アーム22は、支軸21に回動可能に一端が支持されており、他端において給送ローラ23を回転可能に支持している。アーム22は、給紙カセット15が前後方向8へスライドされる際に給紙カセット15に設けられた不図示の傾斜面に摺接することにより回動され、給送ローラ23を給紙カセット15に収容されたシート14に上方から押し付ける。給送ローラ23は、複数個の伝達ギア24により支軸21の回転が伝達されることにより回転され、給紙カセット15に収容されたシート14を後方へ送り出す。後方へ送り出されたシート14は搬送装置30により搬送される。
【0026】
[搬送装置30]
図2に示されるように、搬送装置30は、シート14を挟んで搬送する第1搬送ローラ対50、第2搬送ローラ対54及びスイッチバックローラ対58と、シート14が通過する空間である第1搬送路31及び第2搬送路32と、を備える。第1搬送路31及び第2搬送路32は、給紙カセット15の上方に配置されたプラテン38や複数個のガイド部材33により区画された空間である。第1搬送ローラ対50及び第2搬送ローラ対54の第2駆動ローラ55は、図10(D)に示されるように、トレイ80の搬送にも用いられる。詳しくは後述される。
【0027】
図2に示されるように、第1搬送路31は、シート14が湾曲されて第1搬送向き36へ搬送される湾曲部34と、第1向き36における湾曲部34の下流端から前後方向8へ直線状に延びており、プラテン38の上側を通過する直線部35とを備える。トレイ80は、後述されるように直線部35において搬送される。直線部35は本発明の搬送路に相当する。
【0028】
第2搬送路32は、プラテン38と給紙カセット15との間を通過し、第1搬送向き36におけるプラテン38の上流側の第1接続位置45と、下流側の第2接続位置46とにおいて第1搬送路31と接続している。
【0029】
第1搬送ローラ対50は、第1搬送向き36における第1接続位置45とプラテン38との間となる位置に配置されている。第2搬送ローラ対54は、第1搬送向き36におけるプラテン38と第2接続位置46との間となる位置に配置されている。スイッチバックローラ対58は、第1搬送向き36における第2接続位置46より下流側であって、且つ、排紙受け18にシート14を排出できるように排紙受け18の上方に配置されている。第1搬送ローラ対50、第2搬送ローラ対54及びスイッチバックローラ対58についての詳細は後述される。
【0030】
[検知機構]
検知機構は、図2に示されるセンサ48と不図示のエンコーダとを備える。センサ48は、第1搬送向き36における第1搬送ローラ対50の上流側に配置されている。センサ48は、例えば、発光ダイオード及びフォトダイオードを有するフォトインタラプタと、出没可能に第1搬送路31に設けられた検出子と、で構成される。搬送されたシート14により検出子が姿勢変化されることで発光ダイオードからの光がフォトダイオードに到達することが阻止され、または、光がフォトダイオードに到達するようになり、センサ48の出力が変化する。つまり、検出子が設けられた箇所をシート14が通過している間と通過していないときとでセンサ48の出力が異なる。
【0031】
エンコーダは、フォトインタラプタと、第1搬送ローラ対50の第1回転軸53に取り付けられたディスクと、を備え、このディスクに光が透過する透光部及び光を遮断する遮光部(図示せず)が設けられた構成を有している。ディスクが回転することで、透光部と遮光部とが交互にフォトインタラプタの光路上を通過し、エンコーダの出力が変化する。つまり、エンコーダの出力は、第1駆動ローラ51の回転量に応じた回数で変化する。したがって、エンコーダの出力変化の回数は、シート14及びトレイ80の移動量に相当する。制御部は、エンコーダの出力変化をカウントするカウンタを備え、カウンタでのカウント数によりシート14及びトレイ80の移動量を検出する。制御部は、センサ48の出力が変化した後におけるエンコーダの出力変化の回数により、シート14やトレイ80の搬送向きにおける先端位置や後端位置を検出する。
【0032】
[記録部40]
図2に示されるように、記録部40は、プラテン38の上方に配置されたキャリッジ41と、キャリッジ41に搭載された記録ヘッド42と、を備える。キャリッジ41は、後述の第1ガイドレール140及び第2ガイドレール(不図示)により左右方向9へ沿って移動可能に支持されている。キャリッジ41は、駆動部の第3駆動モータ及び駆動伝達機構により左右方向9へ移動される。記録ヘッド42は、電力が供給されることにより、プラテン38上を通過するシート14、及びトレイ80に載置された記録メディア84へ向けてインク滴を吐出する。記録部40は本発明の記録部に相当する。
【0033】
給紙カセット15から給送部20により送り出されたシート14は、第1搬送ローラ対50及び第2搬送ローラ対54により第1搬送向き36へ搬送される。シート14は、プラテン38上において記録部40により画像が記録される。記録部40により一面(表面)に画像が記録されたシート14は、片面印刷の場合、スイッチバックローラ対58から排紙受け18に排出される。両面印刷の場合、記録部40により一面に画像が記録されたシート14は、第1搬送向き36における上流端(後端)が第2接続位置46を越えるまでスイッチバックローラ対58の一方の向きの回転により第1搬送向き36へ搬送された後、スイッチバックローラ対58の他方の向きの回転により第2接続位置46から第2搬送路32に進入する。シート14は、スイッチバックローラ対58により第2搬送路32を第2搬送向き39へ搬送され、第1接続位置45から第1搬送路31に進入し、表裏が反転されて第1搬送路31を第1搬送向き36へ搬送される。シート14は、記録部40により裏面に画像が記録された後、スイッチバックローラ対58から排紙受け18へ排出される。
【0034】
[メインフレーム65]
図3に示されるように、メインフレーム65は、底板66、左右の側板130、天板67、第1ガイドレール140(図6)及び不図示の第2ガイドレールを備える。底板66と側板130とは金属板の左右両端部を上方へ向かって折り曲げて形成されており、一体である。なお、図3では、図6に示される第1ガイドレール140と、第2ガイドレールと、第1ガイドレール140及び第2ガイドレールに支持される記録部40(図2)との図示が省略されている。
【0035】
天板67は側板130の上端部の前部に取り付けられている。第2ガイドレールは側板130の上端部の後部に取り付けられている。第1ガイドレール140は天板67と第2ガイドレールとの間に配置されて側板130に取り付けられている。キャリッジ41は、第1ガイドレール140と第2ガイドレールとに跨がって設けられており、左右方向9に移動可能に第1ガイドレール140及び第2ガイドレールに支持されている。
【0036】
図7に示されるように、第1ガイドレール140は、後述の上ホルダ100に設けられた鉤爪101が差し込まれる前側の複数個の第1嵌合孔142と、上ホルダ100に設けられた係合爪102が弾性変形されて挿入される後側の左右一対の第2嵌合孔143とを備える。複数個の第1嵌合孔142は左右方向9に並んでいる。
【0037】
図3に示されるように、側板130は、第1搬送ローラ対50の第1回転軸53が嵌め込まれる円形状の切欠き134と、第2搬送ローラ対54の第2回転軸57が挿通される上下に長い第1長孔135と、スイッチバックローラ対58の第3回転軸61が挿通される上下に長い第2長孔136と、を備える。
【0038】
[第1搬送ローラ対50]
図2に示されるように、第1搬送ローラ対50は、駆動部の第2駆動モータ及び駆動伝達機構により回転される第1回転軸53に設けられた第1駆動ローラ51と、不図示のバネにより第1駆動ローラ51に押圧された第1従動ローラ52と、を備える。第1駆動ローラ51は直線部35の上側に配置されている。第1従動ローラ52は直線部35の下側に配置されている。図3に示されるように、第1回転軸53は、メインフレーム65の左右の側板130に設けられた切欠き134に嵌め込まれ、メインフレーム65に固定されている。第1従動ローラ52は、プラテン38に支持されており、後述されるように、リンクプレート26の前後方向8の移動によりプラテン38と共に上下方向7へ移動される。
【0039】
[第2搬送ローラ対54]
図2に示されるように、第2搬送ローラ対54は、駆動部の第2駆動モータ及び駆動伝達機構により回転される第2回転軸57に設けられた第2駆動ローラ55と、第2駆動ローラ55に押圧される第1拍車ローラ56と、を備える。第2駆動ローラ55は直線部35の下側に配置されている。第1拍車ローラ56は直線部35の上側に配置されている。図3に示されるように、第2回転軸57は、メインフレーム65の左右の側板130に設けられた第1長孔135に挿通されており、上下方向7へ移動可能である。第2回転軸57に設けられた第2駆動ローラ55は、第2回転軸57の上下方向7の移動により、図2に実線で示された上側の第7姿勢及び図2に破線で示される下側の第8姿勢に姿勢変化する。第2駆動ローラ55が本発明の第1ローラに相当する。第7姿勢及び第8姿勢は本発明の第7姿勢及び第8姿勢に相当する。第2回転軸57は、リンクプレート26の前後方向8の移動及びトレイガイド90(図4)の姿勢変化により、図10(A)、(B)に示されるように上下方向7へ移動される。
【0040】
図6、7に示されるように、第1拍車ローラ56は、上ホルダ100及び下ホルダ110に保持された弾性軸63より、下側の第1姿勢及び上側の第2姿勢に姿勢変化可能に支持されている。弾性軸63は、線材が巻回されることにより形成されており、径方向に弾性変形可能である。第2駆動ローラ55が上側の第7姿勢にあり、第1拍車ローラ56が下側の第1姿勢にあるとき、図9(E)に示されるように、第1拍車ローラ56が第2駆動ローラ55により押されて弾性軸63が変形される。変形された弾性軸63により第1拍車ローラ56は第7姿勢にある第2駆動ローラ55に押圧される。第1拍車ローラ56は本発明の拍車ローラに相当する。弾性軸63は本発明の第1付勢部材に相当する。
【0041】
図9(F)に示されるように、第2姿勢にある第1拍車ローラ56は第1姿勢にある場合よりも上方に位置するから、第1拍車ローラ56が第2姿勢にある場合における弾性軸63の変形量は、第1拍車ローラ56が第1姿勢にある場合における弾性軸63の変形量よりも大きい。
【0042】
図9(F)に示されるように、第1拍車ローラ56は、第1姿勢から第2姿勢に姿勢変化されることにより、下側の第8姿勢にある第2駆動ローラ55から、トレイ80の厚みT(図5)よりも大きい離間距離Lで離間される。つまり、図10(C)に示されるように、第2駆動ローラ55と第1拍車ローラ56とでトレイ80は挟まれない。トレイ80は、第2駆動ローラ55と回転部材120の第1当接部122とで挟まれて搬送される。詳しくは後述される。
【0043】
[スイッチバックローラ対58]
図2に示されるように、スイッチバックローラ対58は、駆動部の第2駆動モータ及び駆動伝達機構により回転される第3回転軸61に設けられた第3駆動ローラ59と、ねじりコイルバネ64(図3)により第3駆動ローラ59が押圧される第2拍車ローラ60と、を備える。第3駆動ローラ59は直線部35の下側に配置されている。第2拍車ローラ60は直線部35の上側に配置されている。図3に示されるように、第3回転軸61は、メインフレーム65の左右の側板130に設けられた第2長孔136に挿通されており、上下方向7へ移動可能である。第3回転軸61に設けられた第3駆動ローラ59は、第3回転軸61の上下方向7の移動により、上側の第11姿勢及び下側の第12姿勢に姿勢変化する。第3回転軸61は、後述のリンクプレート26(図3)により上下方向7へ移動される。第3駆動ローラ59の上下方向7の移動量は、トレイ80の厚みT(図5)よりも大きく設定される。図10(C)に示されるように、開口19(図1)からユーザにより後方へ向かって挿入されたトレイ80は、下側の第12姿勢に姿勢変化された第3駆動ローラ59及び第2拍車ローラ60に接触することなく、第3駆動ローラ59と第2拍車ローラ60との間を通過する。
【0044】
[プラテン38]
プラテン38は、第1従動ローラ52を支持しており、リンクプレート26(図3)の前後方向8の移動により、図2の実線で示された上側の第13姿勢及び破線で示された下側の第14姿勢に姿勢変化可能に支持されている。プラテン38は、後述のリンクプレート26(図3)により上下方向7に移動される。プラテン38の移動量は、トレイ80の厚みT(図5)とほぼ同じに設定される。つまり、プラテン38が下側の第14姿勢にある場合は、トレイ80の厚みTとほぼ同じ距離だけ第1駆動ローラ51と第1従動ローラ52とが離間され、図10(D)に示されるように、第1搬送ローラ対50でトレイ80を挟んで搬送することができる。
【0045】
図10(A)に示されるように、シート14は、プラテン38、第1従動ローラ52、第2駆動ローラ55及び第3駆動ローラ59が上側の姿勢である状態において第1搬送ローラ対50、第2搬送ローラ対54及びスイッチバックローラ対58に挟まれて搬送される。図10(B)に示されるように、トレイガイド90がユーザにより前方に引き出されると、トレイガイド90の移動に連動して前方へ移動された後述のリンクプレート26(図3)によりプラテン38、第1従動ローラ52、第2駆動ローラ55及び第3駆動ローラ59が下方へ移動する。第1従動ローラ52、第2駆動ローラ55及び第3駆動ローラ59が下方へ移動することにより第1搬送路31の直線部35が上下方向7へ拡張され、図10(D)に示されるように、直線部35をトレイ80が通過可能となる。
【0046】
[トレイ80]
図5に示されるように、トレイ80は、板状の樹脂成型品である。トレイ80の上面81には、記録メディア84が嵌め込まれる円形状の凹部82が設けられている。凹部82の底面の中央部からは、記録メディア84の中央部に形成された孔85に挿通される円形状の凸部83が突出されている。記録メディア84は、凹部82に嵌め込まれ、トレイ80と共に搬送装置30により直線部35を搬送される。
【0047】
[サイドフレーム70]
左右一対のサイドフレーム70は、左右方向9に対向する矩形板状の樹脂成型品である。サイドフレーム70は、メインフレーム65の左右の側板130の前方にそれぞれ配置されている。各サイドフレーム70は、以下に説明されるトレイガイド90に設けられた第1軸93が挿通される第1カム溝71、及び第2軸94が挿通される第2カム溝72をそれぞれ備える。
【0048】
[トレイガイド90]
図4に示されるように、トレイガイド90は、矩形板状のベースプレート91と、ベースプレート91の上面92側に設けられた左右一対のサイドガイド95と、複数個の上ガイド96とを備える。上ガイド96は、サイドガイド95の上端部からベースプレート91の左右方向9の中央部へ向かって突出されており、ベースプレート91の上面92と上下方向7に対向している。複数個の上ガイド96は、前後方向8へ並んでいる。トレイ80は、ベースプレート91と、サイドガイド95と、上ガイド96とに囲まれた空間に前方より挿入される。トレイガイド90は、左右一対のサイドフレーム70間に配置されており、第1搬送向き36(図2)におけるスイッチバックローラ対58の下流側(前方)に位置している。トレイガイド90は、図1に示されるように、開口19の上部側に位置している。トレイガイド90は本発明のトレイガイドに相当する。
【0049】
ベースプレート91の左右の側端面の後部からは、サイドフレーム70に設けられた第1カム溝71に挿通される左右一対の第1軸93が突出されている。ベースプレート91の左右の側端面の前部からは、サイドフレーム70に設けられた左右一対の第2カム溝72に挿通される第2軸94が突出されている。トレイガイド90は、サイドフレーム70により、図4(A)に示される上側の第5姿勢及び図4(B)に示される下側の第6姿勢に姿勢変化可能に支持されている。図10(A)に示されるように、第5姿勢にあるトレイガイド90は第1搬送路31の直線部35の上側に位置し、図10(B)に示されるように、第6姿勢にあるトレイガイド90は直線部35の下側に位置している。第5姿勢は、シート14が搬送されるときの姿勢であり、トレイガイド90は、スイッチバックローラ対58からのシート14の排出を阻害しない。図10(D)に示されるように、第6姿勢は、トレイ80が搬送されるときの姿勢であり、トレイ80をスイッチバックローラ対58の間へ案内する。トレイガイド90は、ユーザにより前方へ引き出されることにより、第5姿勢から第6姿勢に姿勢変化される。第5姿勢及び第6姿勢は、本発明の第5姿勢及び第6姿勢に相当する。
【0050】
[リンクプレート26]
左右一対のリンクプレート26は、メインフレーム65の左右の側板130とプラテン38との間に配置されている。リンクプレート26の前端部は、左右一対のサイドフレーム70の後端部の左右方向9における外側に位置している。リンクプレート26の前端部には、トレイガイド90の第1軸93と係合する不図示の係合部が設けられている。図2に実線で示される第5姿勢にあるトレイガイド90がユーザにより前方へ引き出されて図2に破線で示される第6姿勢に姿勢変化されると、図3に示されるリンクプレート26が係合部においてトレイガイドに90に引っ張られ、図3に示された第3姿勢から、第3姿勢よりも前方に位置する第4姿勢に姿勢変化される。トレイガイド90が第6姿勢から第5姿勢へ戻されると、係合部においてリンクプレート26はトレイガイド90に後方へ向かって押され、図3に示された位置へ戻される。第3姿勢及び第4姿勢は、本発明の第3姿勢及び第4姿勢に相当する。
【0051】
リンクプレート26は、例えば、プラテン38と、第2回転軸57を保持する第1ホルダと、第3回転軸61を保持する第2ホルダとを支持する3つの傾斜面を備える。各傾斜面は、後方へ向かうにつれて下がるように形成されている。リンクプレート26が前方へ移動されると、プラテン38、第2回転軸57及び第3回転軸61が傾斜面を滑って下がる。リンクプレート26が後方へ移動されると、プラテン38、第2回転軸57及び第3回転軸61が傾斜面を滑って上がる。つまり、トレイガイド90が第5姿勢から第6姿勢に引き出されると、プラテン38、第2回転軸57に設けられた第2駆動ローラ55、及び第3回転軸61に設けられた第3駆動ローラ59が、図2の実線で示された上側の位置から図2の破線で示された下側の位置へ移動され、直線部35が上下方向7へ拡張される。トレイ80は、拡張された直線部35を通過する。
【0052】
また、リンクプレート26は、後述される回転部材120の第3当接部124が挿入される不図示の第3カム溝を備える。リンクプレート26が前後方向8に移動されることにより、第3カム溝の周壁が回転部材120の第3当接部124を押し、回転部材120が回転される。リンクプレート26は本発明の可動部材に相当する。
【0053】
[上ホルダ100]
図6、7に示される上ホルダ100及び下ホルダ110は、第1拍車ローラ56及び回転部材120を支持するための部材である。
【0054】
図7に示されるように、上ホルダ100は、第1ガイドレール140に設けられた複数個の第1嵌合孔142に差し込まれる前側の複数個の鉤爪101と、第2嵌合孔143に弾性変形されて挿入される係合爪102と、を備える。鉤爪101は、突出の先端部が前方へ向かって伸びるように形成されている。係合爪102も鉤状に形成されており、突出の先端部が後方へ向かって延びるように形成されている。第1ガイドレール140の下側から鉤爪101を第1嵌合孔142に差し込み、上ホルダ100を前方へずらして鉤爪101の突出の先端部を第1ガイドレール140に引っ掛けた後、上ホルダ100を第1ガイドレール140に押し付け、係合爪102を撓めて第2嵌合孔143に挿入して係合爪102の突出の先端部を第1ガイドレール140に引っ掛けることにより、上ホルダ100が第1ガイドレール140に取り付けられる。
【0055】
上ホルダ100の上面側には、後述の回転部材120の第4回転軸121が嵌め込まれる凹部103が設けられている。上ホルダ100は、第1ガイドレール140の下面と共に凹部103の壁面により回転部材120を回転自在に保持する。
【0056】
上ホルダ100は、下ホルダ110が嵌め込まれる複数の嵌込部104を備える。各嵌込部104にそれぞれ下ホルダ110が嵌め込まれる。上ホルダ100は、回動可能に下ホルダ110を支持する。また、図9(E)、(F)に示されるように、上ホルダ100は、弾性軸63の左右両端部を支持する軸受部105を備える。
【0057】
[下ホルダ110]
下ホルダ110は、図9(E)及び(F)に示されるように、弾性軸63を押して第1拍車ローラ56を上方に移動させるための部材である。図7に示されるように、各下ホルダ110は、上ホルダ100に回動可能に支持される回動軸112を後端部に備える。下ホルダ110は、後述の回転部材120の第2当接部123に前端部が下方から押されることにより回動され、図9(C)に示される下側の第4姿勢から、図9(D)に示される上側の第9姿勢に姿勢変化される。下ホルダ110は、トレイ80に載置された記録メディア84(図5)がトレイ80の搬送において下方を通過する第1拍車ローラ56に対して設けられている。具体的には、図7における左右方向9の中央部の4個の第1拍車ローラ56に対して4個の下ホルダ110が上ホルダ100に取り付けられている。
【0058】
図9(E)に示されるように、下ホルダ110は、第4姿勢において弾性軸63に当接せず、図9(F)に示されるように、第9姿勢において弾性軸63に当接する第4当接部111を備える。第4当接部111は、第9姿勢において、上ホルダ100に支持された弾性軸63の左右両端部と第1拍車ローラ56が設けられた中央部との間において弾性軸63に当接する。下ホルダ110は、図9(C)に示される第4姿勢から図9(D)に示される第9姿勢に姿勢変化されると、弾性軸63を押して変形させ、図9(E)に示される下側の第1姿勢から図9(F)に示される上側の第2姿勢に第1拍車ローラ56を姿勢変化させる。下ホルダ110により、記録メディア84が下方を通過する中央部の第1拍車ローラ56が上方へ退避され、第1拍車ローラ56により記録メディアの表面に傷が付くことが防止される。第1姿勢及び第2姿勢は本発明の第1姿勢及び第2姿勢に相当する。
【0059】
[回転部材120]
図7に示されるように、回転部材120は、左右方向9に延びる第4回転軸121と、第4回転軸121の周面から突出された左右一対の第1当接部122と、第4回転軸121の周面から突出された複数個の第2当接部123と、第4回転軸121の周面から突出された左右一対の第3当接部124と、を備える。第1当接部122、第2当接部123及び第3当接部124は、第4回転軸121から概ね同じ向きに突出されている。回転部材120は、上ホルダ100の凹部103に第4回転軸121が嵌め込まれることにより上ホルダ100に支持され、図10(A)に示されるように第1拍車ローラ56の前方に位置する。第4回転軸121は本発明の回転軸に相当する。第1当接部122は本発明の第1当接部に相当する。第2当接部123は本発明の第2当接部に相当する。第3当接部124は本発明の第3当接部に相当する。
【0060】
複数個の第2当接部123は、第4回転軸121の左右方向9の中央部及び中央部の両側における各下ホルダ110にそれぞれ対応する位置に設けられている。図示例では4個の第2当接部123が設けられている。
【0061】
第1当接部122の突出の先端部(回動先端部)には、トレイ80の上面81と摺接する摺動部材125が設けられている。摺動部材125は、摺動抵抗の小さいPOMなどにより形成された樹脂成型品である。摺動部材125は本発明の摺動部材に相当する。
【0062】
第4回転軸121は、第1当接部122が概ね前方へ向かって突出する図8(A)の第3位置から、第1当接部122が概ね下方へ向かって突出する図8(B)の第1位置を経て、第1当接部122が概ね後方斜め下へ向かって突出する図8(C)の第2位置まで回転可能に上ホルダ100に支持されている。第4回転軸121は、第1回転向き150へ回転されることにより、図10(A)の第3位置から、図10(B)の第1位置を経て、図10(C)の第2位置へ至り、第2回転向き151へ回転されることにより、第2位置から第1位置を経て第3位置へ至る。第1位置、第2位置及び第3位置は本発明の第1位置、第2位置及び第3位置に相当する。
【0063】
図10(B)に示されるように、第4回転軸121が第1位置にあって概ね下方へ突出する第1当接部122は、第4回転軸121の下方を通過する直線部35に重なる。図9(C)に示されるように、第1当接部122は、第2当接部123と概ね同じ向きへ第4回転軸121から突出されているが、第1位置において一部が第2当接部123よりも前側となるように形成されている。つまり、ユーザにより前方から挿入されたトレイ80は第1当接部123に当接して第1当接部123を押す。
【0064】
第3当接部124は、第4回転軸121の左右両端部にそれぞれ設けられている。第3当接部124の突出の先端部からは左右一対の挿入突起126が突出されている。左側の挿入突起126は左向きに突出され、右側の挿入突起126は右向きに突出されている。挿入突起126は、左右のリンクプレート26に設けられた不図示の第3カム溝に挿入される。第4回転軸121は、前後方向8に移動されたリンクプレート26により第4当接部が押されることにより回転される。リンクプレート26の第3カム溝は、第1位置と第3位置との間でのみ第4回転軸121を回転させるように形成されている。つまり、第4回転軸121は、第3位置と第2位置との間で回転可能であるが、リンクプレート26により回転されるのは、第3位置と第1位置との間のみである。
【0065】
[回転部材120の動作]
図10(A)に示されるように、回転部材120は、トレイガイド90が上側の第5姿勢にあるときに第3位置にある。トレイガイド90がユーザにより引き出されて図10(B)に示される第6姿勢に姿勢変化されると、トレイガイド90の前方への移動に連動してリンクプレート26(図3)が前方へ移動される。リンクプレート26が前方へ移動されると、第3当接部124(図7)がリンクプレート26に押され、第4回転軸121が第1回転向き150へ回転される。回転された第4回転軸121は、第1当接部122が前方へ向かって突出する図10(A)の第3位置から、第1当接部122が下方へ向かって突出する図10(B)の第1位置となる。
【0066】
前方よりユーザにより直線部35に挿入されたトレイ80は、下方に突出して直線部35と重なっている第1当接部122に当接して第1当接部122を後方へ押す。第1当接部122がトレイ80により後方へ向かって押されることにより、図10(C)に示されるように、摺動部材125がトレイ80の上面81に乗り上げ、上面81と摺接する。
【0067】
また、第1当接部122がトレイ80により後方へ押されることにより第4回転軸121が第1回転向き150へ回転され、第4回転軸121は、第1位置から、第2位置となる。第4回転軸121が第1位置から第2位置となると、図9(C)に示されるように、第1位置にある第4回転軸121から概ね下方へ向かって突出していた第2当接部123は、第1回転向き150へ回転され、図9(D)に示されるように、下ホルダ110の前端部を押し上げる。下ホルダ110は、第2当接部123により前端部が押し上げられることにより、回動軸112周りに第3回転向き152へ回動される。下ホルダ110が第3回転向き152へ回動されることにより、図9(E)に示されるように、弾性軸63から離間されていた第4当接部111が、図9(F)に示されるように、弾性軸63を上方へ向かって押して変形させる。弾性軸63が変形されたことにより、弾性軸63に軸支された第1拍車ローラ56は、図9(E)に示される下側の第1姿勢から、図9(F)に示される上側の第2姿勢に姿勢変化される。つまり、トレイ80が挿入されると、図10(C)に示されるように、第1拍車ローラ56が上方へ退避される。
【0068】
第2位置にある第4回転軸から概ね後方へ向かって突出する第2当接部123は、下ホルダ110を介して弾性軸63を変形させたことにより、弾性軸63により下向きへ付勢される。第2当接部123の回動先端部が下向きへ付勢されることにより、第4回転軸121が第2回転向き151へ回転される向きへ付勢され、第1当接部122がトレイ80の上面81に押し付けられる。つまり、トレイ80は、第1当接部122により第2駆動ローラ55に押し付けられる。トレイ80は、第1当接部122と第2駆動ローラ55とにより挟まれて搬送される。
【0069】
記録メディア84への画像記録後、トレイ80が直線部35からユーザにより引き抜かれると、トレイ80による支持を失った回転部材120は、弾性軸63の付勢力により第2回転向き151(図10(B))へ回転され、第2位置から第1位置へ戻る。その後、第6姿勢にあったトレイガイド90がユーザにより後方へ押し込まれて第5姿勢に姿勢変化され、トレイガイド90に押されてリンクプレート26が後方へ移動すると、リンクプレート26により第3当接部124が後方へ向かって押され、図10(B)の第1位置にあった第4回転軸121が図10(A)の第3位置へ戻される。
【0070】
[動作]
シート14への画像記録の場合、図2に示される給送ローラ23により給紙カセット15からシート14が第1搬送路31へ送り出される。送り出されたシート14は、第1搬送ローラ対50及び第2搬送ローラ対54により第1搬送向き36へ搬送される。シート14は、プラテン38上において記録部40により1行の印刷が行われた後、所定の移動量で搬送される改行が行われる。1行の印刷と改行とが交互に繰り返されてシート14に画像が記録される。所定の距離は検知機構により検知される。画像が記録されたシート14は、第1搬送ローラ対50、第2ローラ対54及びスイッチバックローラ対58により搬送され、片面印刷の場合、排紙受け18に排出される。両面印刷の場合、記録部40により一面に画像が記録されたシート14は、スイッチバックローラ対58により第2搬送路32に送られ、第1接続位置45から第1搬送路31に進入し、表裏が反転されて第1搬送路31を第1搬送向き36へ搬送される。シート14は、記録部40により裏面に画像が記録された後、スイッチバックローラ対58から排紙受け18へ排出される。シート14の搬送においては、図11に示されるように、第4回転軸121は第3位置にあって、第1当接部122及び第2当接部123は概ね前方へ向かって第4回転軸121から突出しており、スイッチバックローラ対58により排出されるシート14に接触しない。
【0071】
記録メディア84(図5)への画像記録の場合、図10(A)に示される第5姿勢にあるトレイガイド90がユーザにより前方へ引き出されて図10(B)に示される第6姿勢に姿勢変化される。トレイガイド90が前方へ引き出されたことによりリンクプレート26が前方へ移動される。前方へ移動されたリンクプレート26により、図10(A)に示される位置にあったプラテン38、第2駆動ローラ55及び第3駆動ローラ59が、図10(B)に示される位置まで下降され、直線部35が上下方向7へ拡張される。また、前方へ移動されたリンクプレート26により回転部材120の第3当接部124が前方へ押され、第4回転軸121が第1回転向き150へ回転される。つまり、リンクプレート26は、前方へ向かって移動されることにより、第2駆動ローラ55が第7姿勢にあり、回転部材120が第3位置にある第1状態から、第2駆動ローラ55が第8姿勢にあり、回転部材120が第1位置にある第2状態へプリンタ部を状態変化させる。
【0072】
第4回転軸121は、第1回転向き150へ回転されることにより、第3位置から第1位置となる。第1当接部122は、第1位置にある第4回転軸121から下方へ向かって突出しており、直線部35と重なっている。開口19(図1)からユーザにより後方へ向かって挿入されたトレイ80は、トレイガイド90により案内され、第3駆動ローラ59と第2拍車ローラ60との間を通過し、直線部35へ進出された第1当接部122に当接して後方へ向かって押す。トレイ80により後方へ向かって押された第1当接部122は、図10(C)に示されるようにトレイ80の上面81に乗り上げる。第1当接部122がトレイ80に押されることにより、第4回転軸121は、第1回転向き150へ回転され、第1位置から第2位置となる。第1位置にある第4回転軸121から概ね下方へ向かって突出する図9(C)の第2当接部123は、第2位置にある第4回転軸121から概ね後方へ向かって突出する図9(D)の状態となり、下ホルダ110の前端部を押し上げ、回動軸112周りに下ホルダ110を第3回転向き152へ回動させる。回動された下ホルダ110は、第4当接部111が弾性軸63から離間された図9(E)の第4姿勢から、図9(F)の第9姿勢に姿勢変化され、第4当接部111において弾性軸63を上方へ押し上げて変形させる。弾性軸63に軸支された第1拍車ローラ56は、弾性軸63の変形により上方へ退避される。
【0073】
図10(C)に示されるように、ユーザにより直線部35に挿入されたトレイ80は、上方へ退避された第1拍車ローラ56と接触することなく、回転部材120の第1当接部122と第2駆動ローラ55とに挟まれて搬送される。
【0074】
第2駆動ローラ55により後方へ搬送されたトレイ80は、図2に示される第1搬送ローラ対50に到達し、第1駆動ローラ51及び第2駆動ローラ55により搬送される。トレイ80は、記録メディア84が記録部40の下方を通過した後、前方へ向かって搬送される。記録メディア84は、前方へ向かって搬送される際に、記録部40によりインク滴が吐出されて画像が記録される。記録メディア84に画像が記録された後、トレイ80は、第2駆動ローラ55により前方へ向かって搬送され、図10(C)に示されるようにトレイガイド90上に戻される。トレイガイド90上に戻されたトレイ80はユーザによりプリンタ部11から引き出される。
【0075】
[本実施形態の効果]
本実施形態では、第1拍車ローラ56を上方へ退避させ、且つ第1当接部122によりトレイ80を第2駆動ローラ55に押し付けることができる。その結果、第2駆動ローラ55によりシート14とトレイ80との双方を搬送することができる。
【0076】
また、回転部材120の第1当接部122は、トレイガイド90が前方に引き出されることにより第1搬送路31の直線部35に進出するから、引き出される前の第5姿勢にトレイガイド90があってシート14が搬送される際は、第1当接部122は直線部35から離間されており、直線部35を搬送されるシート14に接触しない。その結果、シート14が正常に搬送される。また、トレイガイド90は、第3位置から第1位置へ第4回転軸121を回転させるから、弾性軸63の付勢力に抗することなく第4回転軸121を回転させることができる。従って、トレイガイド90を前方へ引き出すために必要な力を小さくできる。その結果、シート14を正常に搬送でき、且つ使い勝手の良いインクジェット記録装置10が実現される。なお、第2当接部123は、第1当接部122と概ね同じ向きに突出されており、第1当接部と同様に、搬送されるシート14に接触しない。
【0077】
また、トレイガイド90が引き出されてトレイ80が挿入可能な状態にされると、第4回転軸121は第1位置となり、第2駆動ローラ55及び第3駆動ローラ59は下方へ移動されるから、第1拍車ローラ56や第1駆動ローラ55や第3駆動ローラ59が移動されない状態でトレイ80が挿入されるといったことがない。その結果、ユーザにより直線部35へ挿入されたトレイ80が第1拍車ローラ56や第1駆動ローラ55や第3駆動ローラ59に衝突することが防止される。
【0078】
また、本実施形態では、リンクプレート26により押される第3当接部124が第4回転軸121の左右両端部に設けられているから、第4回転軸124は、左右両端部に力を受けて回転され、捻れが抑えられている。なお、剛性の高い材質で第4回転軸121を形成することにより、一方の端部のみに第3当接部124を設けることもできる。
【0079】
[変形例]
本実施形態では、下ホルダ110を介して第2当接部123で弾性軸63を変形させる例が説明されたが、第2当接部123で弾性軸63を直接押して弾性軸63を変形させる構成を採用することもできる。また、第2当接部123で第1拍車ローラ56を直接押して弾性軸63を変形させる構成を採用することもできる。
【0080】
また、本実施形態では、回転部材120の第1当接部122の回動先端部に設けられた摺動部材125をトレイ80の上面81に当接させる例が説明されたが、摺動部材125の代わりに、第2従動ローラが設けられてもよい。第2従動ローラが設けられることにより、トレイ80の搬送持における抵抗を低減することができる。その結果、検知機構により検出される第1駆動ローラ51の回転量と、トレイ80の実際の移動量との間のずれが小さくなり、画像記録の精度が良くなる。第2従動ローラが第2ローラに相当する。
【0081】
また、本実施形態では、第2搬送路32及びスイッチバックローラ対58が設けられて両面印刷が可能なインクジェット記録装置10が説明されたが、第2搬送路32及びスイッチバックローラ対58が設けられない片面印刷のインクジェット記録装置にも本発明を用いることができる。
【0082】
また、本実施形態では、引き出されていたトレイガイド90がユーザにより後方へ押し込まれてリンクプレート26が後方へ移動されると、リンクプレート26の移動に連動して第4回転軸121が回転され、第1位置から第3位置に戻される例が説明された。しかしながら、リンクプレート26により第4回転軸121を第1位置に戻す構成に代えて、第1位置にある第4回転軸121を第3位置へ向かって付勢するねじりコイルバネが回転部材120に設けられてもよい。リンクプレート26には、第3カム溝の代わりに、挿入突起126を前方へ向かって押す第5当接部が設けられる。リンクプレート26が後方へ移動され、第5当接部が後方へ移動すると、第4回転軸121は、ねじりコイルバネにより回転され、第3位置へ戻される。この構成が採用された場合、ユーザがトレイガイド90を第5姿勢に戻す際のトレイガイド90の操作負荷が低減する。その結果、インクジェット記録装置10の使い勝手が良くなる。ねじりコイルバネは本発明の第2付勢部材に相当する。
【0083】
また、本実施形態では、トレイガイド90及びリンクプレート26により第3位置から第1位置へ第4回転軸121を回転させる例が説明されたが、駆動モータを用いて第4回転軸121を回転させる構成を用いることもできる。駆動モータには、例えば、正逆何れの向きにも回転可能であって、且つ回転量を制御可能なステッピングモータが用いられる。この駆動モータは、給送ローラ23や第1駆動ローラ51や第2駆動ローラ55やキャリッジ41を駆動させる各駆動モータとは別に設けられてもよいし、これらの駆動モータの1つと共用されてもよい。例えば、遊星ギア機構を用い、第1駆動モータの一方の向きの回転で給送ローラ23を回転させ、他方の向きの回転で第4回転軸121を第3位置から第1位置へ向かって回転せせる。第1位置にある第4回転軸121は、例えば、ねじりコイルバネにより第3位置へ戻される。また、例えば、ギア切り換え機構を用い、第1駆動ローラ51や第2駆動ローラ55を回転させる第2駆動モータや、キャリッジ41を移動させる第3駆動モータの駆動力を第4回転軸121へ伝達して第4回転軸121を回転させる。本実施形態では、第4回転軸121を回転させる駆動モータに、トルクの低いモータを使用することができ、その結果、駆動モータのトルクに関する使用制限を緩和でき、または、第1駆動モータや第2駆動モータや第3駆動モータなど既存の駆動モータを用いて第4回転軸121を回転させることができる。第4回転軸121を回転させる駆動モータは、本発明の駆動モータに相当する。
【0084】
また、本実施形態では、第1拍車ローラ56が第2姿勢にある場合における弾性軸63の変形量が、第1拍車ローラ56が第1姿勢にある場合における弾性軸63の変形量よりも大きくなるように設けられ、第2駆動ローラ55と第1拍車ローラ52とでシート14を挟む力よりも大きな力で第2駆動ローラ55と回転部材120の第1当接部122とがトレイを80を挟む例が説明された。しかしながら、トレイ80を搬送可能であれば、第1拍車ローラ56が第2姿勢にある場合における弾性軸63の変形量が、第1拍車ローラ56が第1姿勢にある場合における弾性軸63の変形量よりも小さくなるように設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0085】
10・・・インクジェット記録装置
14・・・シート
26・・・リンクプレート(可動部材)
35・・・直線部(搬送路)
40・・・記録部
50・・・第1搬送ローラ対
54・・・第2搬送ローラ対
55・・・第2駆動ローラ(第1ローラ)
56・・・第1拍車ローラ(拍車ローラ)
63・・・弾性軸(第1付勢部材)
84・・・記録メディア(被記録媒体)
90・・・トレイガイド
120・・回転部材
121・・第4回転軸(回転軸)
122・・第1当接部
123・・第2当接部
124・・第3当接部
125・・摺動部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被記録媒体が載置されるトレイと、
上記トレイ及びシートが通過する搬送路と、
上記搬送路の下側に設けられており、上記トレイ及びシートを搬送する第1ローラと、
上記搬送路の上側に上記第1ローラと対向して設けられており、上記第1ローラに当接する第1姿勢、及び上記第1姿勢より上側であって上記搬送路を搬送される上記トレイよりも上側の第2姿勢に姿勢変化可能な拍車ローラと、
上記第1姿勢にある上記拍車ローラを上記第1ローラへ向かって付勢する第1付勢部材と、
上記拍車ローラの軸線方向と平行な方向へ延出されており、第3位置から第1位置を経て第2位置へ回転可能な回転軸と、
上記回転軸から径方向へ突出されており、上記第3位置から上記第1位置への上記回転軸の回転により上記搬送路に進出し、上記第2位置において上記搬送路を通過する上記トレイの一面と当接する第1当接部と、
上記回転軸から径方向へ突出されており、上記第1位置から上記第2位置への上記回転軸の回転により、上記第1付勢部材の付勢力に抗して上記第1姿勢にある上記拍車ローラを上記第2姿勢に姿勢変化させる第2当接部と、
上記第3位置にある上記回転軸を上記第1位置へ回転させる回転手段と、を備えた搬送装置。
【請求項2】
上記第1当接部は、回動先端部に設けられており、上記第2位置において上記搬送路を通過する上記トレイの一面で摺動し、上記第1当接部よりも摺動抵抗の小さい摺動部材を有するものである請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
上記第1当接部は、回動先端部に設けられており、上記第2回転位置において上記搬送路を通過する上記トレイの一面で転がる第2ローラを有するものである請求項1に記載の搬送装置。
【請求項4】
上記回転軸から径方向へ突出する第3当接部を更に備えており、
上記回転手段は、第3姿勢及び第4姿勢に姿勢変化可能であって、当該第3姿勢から当該第4姿勢への姿勢変化において上記第3当接部と係合して上記第3位置から上記第1位置へ上記回転軸を回転させる可動部材を有するものである請求項1から3のいずれかに記載の搬送装置。
【請求項5】
上記搬送路に挿入される上記トレイを上記第1ローラへ案内する第6姿勢、及び上記搬送路から離間された第5姿勢に姿勢変化可能なトレイガイドを更に備えており、上記可動部材は、上記第5姿勢から上記第6姿勢への上記トレイガイドの移動に連動して上記第3姿勢から上記第4姿勢に姿勢変化されるものである請求項4に記載の搬送装置。
【請求項6】
上記第1ローラは、上記第1姿勢にある上記拍車ローラに当接する上側の第7姿勢、及び当該第7姿勢よりも下方となる下側の第8姿勢に姿勢変化可能に設けられており、上記第3姿勢から上記第4姿勢に姿勢変化された上記可動部材により上記第7姿勢から上記第8姿勢に姿勢変化されるものである請求項4又は5に記載の搬送装置。
【請求項7】
上記回転手段は、上記第3位置から上記第1位置へ向かう向きへ上記回転軸を回転させる駆動モータを有するものである請求項1に記載の搬送装置。
【請求項8】
上記第1付勢部材よりも小さい付勢力で上記第1位置から上記第3位置へ向かう向きへ上記回転軸を付勢する第2付勢部材を更に備えたものである請求項1から7のいずれかに記載の搬送装置
【請求項9】
請求項1から8のいずれかに記載の搬送装置と、
上記搬送路を通過するシート及び被記録媒体にインク滴を吐出して画像記録を行う記録部と、を備えたインクジェット記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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