説明

携帯用美顔器

【課題】本発明は、イオン発生装置によって卓上型美顔器と同様な効果が得られると共に、化粧ポーチに収納できる携帯電話サイズとすることが可能な携帯用美顔器を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明の携帯用美顔器1は、スタートボタン2、液晶パネル3およびダブルクレンジングボタン4およびツイン導入ボタン5並びにヘッド収納部6が設けられる基体部7と、この基体部7に対して展開可能な状態で連結枢支されると共に美顔ヘッド8が設けられる展開部9とから構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯用美顔器に関する。詳しくは旅行や仕事による出張などの際に化粧ポーチに収納できるサイズの美顔器に係るものである。
【背景技術】
【0002】
一般に化粧を落とす方法として、クレンジングクリームを用いることが多く毎日のように使用される。また、クレンジングクリームは化粧を落とすと共に顔面の皮脂や毛穴に入り込んだ汚れを取り除くものであるが十分ではない。
また、顔面の肌は常に露呈し、傷みや老化を生じやすく、これを少しでも抑える方法として化粧を落としたあとに家庭用美顔器が使われだしている。
【0003】
この家庭用美顔器101は、例えば図5に示すように、アルカリ水と酸性水を生成する電解槽102と、取り出した生成水を加熱する加熱部103とを備えたものであって、始めにアルカリ水のスチームを顔面の肌に当てて洗顔を行った後に酸性水のスチームを肌に当ててマッサージを行うことで皮脂を落とし、特に毛穴の奥に入り込んだ汚れを洗い流すことができる構成とされる(特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平10−328265号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら前記構成の美顔器ではスチームを発生させるために加熱部やエアーポンプなどの各種の部品が必要となり卓上型式のものが多く、旅行や出張などに携帯できるサイズのものはない。
【0006】
また、携帯電話に振動指圧部を付設し、この振動指圧部を顔の皮膚に当てて肌のマッサージを行うものであるが、振動のみによる美顔効果は期待できない問題がある。
【0007】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、イオン発生装置によって卓上型美顔器と同様な効果が得られると共に、化粧ポーチに収納できる携帯電話サイズとすることが可能な携帯用美顔器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明に係る携帯用美顔器は、液晶パネル、各種スタートボタンおよび凹部形状のヘッド収納部が配置される基体部と、前記基体部に対して折りたたみ式に連結枢支されるとともに、前記ヘッド収納部に収納可能とされる美顔ヘッド部が突設される展開部とから構成される。
【0009】
ここで、基体部と展開部とによる折りたたみ式にすることにより、携帯電話と同様に小型軽量化することができ、常時、携行に適した形状となる。さらに、ヘッド収納部を設けることにより美顔ヘッド部の磨耗やキズつきを防止することができる。
【0010】
また、前記各種スタートボタンによる操作によって前記美顔ヘッドより超音波およびマイナスイオンが発せられる機構とすることにより、超音波とマイナスイオンとの相乗効果によって肌の奥の汚れを浮き上がらせて美顔ヘッドに吸着されるディープクレンジングが可能となる。
【0011】
また、前記ヘッド収納部に、前記美顔ヘッド部外表面の殺菌消毒を行うUV殺菌消毒装置を設けることにより、美顔ヘッドを殺菌消毒することで常に衛生状態を保持することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の携帯用美顔器では、折りたたみ式とすることで携帯する上でより簡便となり、美顔器の美顔ヘッド部を損傷、及び磨耗から保護することができる。これにより美顔ヘッド部から発する超音波波動がより安定する。
【0013】
また、美顔ヘッド部より超音波とマイナスイオンを発することによる相乗効果によって肌の奥の汚れを浮き上がらせて美顔ヘッドに吸着されるディープクレンジングおよび美容液を肌の奥まで浸透させる美顔効果を得ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は、本発明を適用した携帯用美顔器の一例を示す展開斜視図、図2は、図1における折りたたみ状態を示す斜視図である。
【0015】
ここで示す携帯用美顔器1は、市販されている折りたたみ式の携帯電話と略同サイズとされるとともに、展開した場合には全長が略2倍の長さとなる。このような携帯用美顔器1は、スタートボタン2、液晶パネル3およびダブルクレンジングボタン4およびツイン導入ボタン5並びにヘッド収納部6が設けられる基体部7と、この基体部7に対して展開可能な状態で連結枢支されると共に美顔ヘッド8が設けられる展開部9とから構成される。
【0016】
そこで、前記美顔ヘッド8は、その前記展開部9内に組み込まれたマイナスイオン発生部(図示せず。)および超音波発生部(図示せず。)によって、その鏡面状に形成される美顔ヘッド8外表面よりマイナスイオンと超音波を発生させる機構とされる。
【0017】
そこでマイナスイオンを発生させる機構として、例えば遠赤外線ランプの周りにゲルマニウムをコーティングし、遠赤外線ランプを携帯用美顔器内に設けられる小型電池によって点燈させることでゲルマニウムが加熱されてマイナスイオンが発生することになる。
また、超音波は例えば、共振結晶体に電圧を加えることで超音波を発生させることができる。
【0018】
次に前記スタートボタン2は、肌の状態を測定する開始スイッチであり、該スタートボタン2を押し、前記美顔ヘッド8を肌に当てることによって、前記液晶パネル3に肌の状態が例えば、「良い」「普通」「悪い」の3段階のうちいずれかが表示される構成とされる。
【0019】
また、前記ダブルクレンジングボタン4は前記液晶パネル3に表示される肌の状態に合せて前記美顔ヘッド8により超音波で肌の奥の汚れを浮き上がらせ、該美顔ヘッド部8にプラスのイオンを帯電させることにより汚れを美顔ヘッド8面に吸着させる機能を開始させるスイッチとされる。したがって、前記ダブルクレンジングボタン4を押すことによって所定時間のクレンジングが自動的に行われる。
【0020】
前記ツイン導入ボタン5は、前記美顔ヘッド8より超音波とマイナスイオンを発生させるためのスイッチであり、超音波によりミクロレベルで毎秒300万回の振動(3MHz)を肌に与えることで、細胞と細胞との間に隙間を作り出し、成分の浸透を高めるとともに、前記美顔ヘッド部8のイオンがマイナスに帯電し、このマイナスイオン導入による相乗効果によってコラーゲンなどの高分子成分やビタミンCなどの美顔成分の浸透効果を高める機能を有する。
【0021】
また、前記ヘッド収納部6は、前記美顔ヘッド8が設けられる展開部9を図2に示すように折りたたむ場合に、美顔ヘッド8が基体部7面に当たらずに収納できるような構成とされる。
【0022】
すなわち、図3に示すように、前記基体部7面には前記美顔ヘッド8の外表面が接触しない空間を有するような窪みが形成され、その底面には美顔ヘッド8の殺菌消毒を行うUV殺菌消毒装置10が配置される。
このUV殺菌消毒装置10は、例えば紫外線を照射するランプを点灯することにより美顔ヘッド8外表面の殺菌消毒を行うものである。
【0023】
次に、本発明の携帯用美顔器による操作方法を図4に示す液晶パネルの表示例を参考に詳述する。
(1)スタートボタン2を押すと液晶パネルに「肌状態測定」の表示がされ、美顔ヘッド8を肌に押し当てて、肌センサーによって肌の保水状態を測定することにより、液晶パネルに右から「良い」「普通」「悪い」の顔アイコン(表情)として解りやすく表示される。
(2)次に、ダブルクレンジングボタン4を押すことによって液晶パネルに「ダブルクレンジング」の表示がされる。このダブルクレンジンングは、前記液晶パネルに表示された「良い」「普通」「悪い」の肌状態に合せてクレンジング時間が設定され、この時間内に前記美顔ヘッド8を肌に押し当てることにより超音波で肌の奥の汚れを浮き上がらせ、美顔ヘッド部8にプラスのイオンを帯電させることによるイオンの力で汚れを美顔ヘッド8面に吸着させる。
(3)前記肌のクレンジングが終了した後に、顔を洗い流す、美容液を肌につける。
(4)そしてツイン導入ボタン5を押すと液晶パネルに「ツイン導入」の表示がされ、前記美顔ヘッド8を肌に押し当てることにより超音波により振動(3MHz)を肌に与えることで、細胞と細胞との間に隙間を作り出し、成分の浸透を高めるとともに、前記美顔ヘッド部8のイオンがマイナスに帯電し、このマイナスイオン導入による相乗効果によってコラーゲンなどの高分子成分やビタミンCなどの美顔成分の浸透効果を高める。
(5)前記「ツイン導入」が経過したら液晶パネルに「終了」の表示がされ、電源が自動で切れる。
【0024】
このように本発明の携帯用美顔器では、肌状態を測定し、この肌状態に応じたクレンジングと美顔を行うことが可能となる。
また、超音波とマイナスイオンとの相乗効果によって肌の奥の汚れを浮き上がらせて美顔ヘッドに吸着されるディープクレンジングが可能となる。
【0025】
また、基体部にヘッド収納部を設けることによって美顔ヘッドを傷付けることなくコンパクトに収納できるとともに、UV殺菌消毒装置によって美顔ヘッドを殺菌消毒することで常に衛生状態を保持することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明を適用した携帯用美顔器の一例を示す展開斜視図である。
【図2】図1における折りたたみ状態を示す斜視図である。
【図3】本発明を適用した携帯用美顔器におけるヘッド収納部の断面説明図である。
【図4】本発明を適用した携帯用美顔器の操作例を示す説明図である。
【図5】従来の美顔器の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0027】
1 携帯用美顔器
2 スタートボタン
3 液晶パネル
4 ダブルクレンジングボタン
5 ツイン導入ボタン
6 ヘッド収納部
7 基体部
8 美顔ヘッド
9 展開部
10 UV殺菌消毒装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶パネル、各種スタートボタンおよび凹部形状のヘッド収納部が配置される基体部と、
前記基体部に対して折りたたみ式に連結枢支されるとともに、前記ヘッド収納部に収納可能とされる美顔ヘッド部が突設される展開部とから構成される
ことを特徴とする携帯用美顔器。
【請求項2】
前記各種スタートボタンによる操作によって前記美顔ヘッドより超音波およびマイナスイオンが発せられる機構とする
ことを特徴とする請求項1記載の携帯用美顔器。
【請求項3】
前記美顔ヘッド部に肌状態測定機能を備える
ことを特徴とする請求項1または2記載の携帯用美顔器。
【請求項4】
前記ヘッド収納部に、前記美顔ヘッド部外表面の殺菌消毒を行うUV殺菌消毒装置を設ける
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の携帯用美顔器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−313149(P2007−313149A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−147663(P2006−147663)
【出願日】平成18年5月29日(2006.5.29)
【出願人】(500036129)株式会社アスカコーポレーション (16)
【Fターム(参考)】