説明

携帯用超音波霧化装置

【課題】 霧粒が多く、粒径の小さい霧化装置は消費電力が多くなり発熱も多くなる。また装置の異常により異常発熱したときの安全対策。
【解決手段】超音波伝達水と発熱部品および温度ヒューズを熱結合させ配置に最適に制御することにより発熱を処理し、装置の異常発熱時温度ヒューズを溶断させることにより安全に装置の動作を停止させる。
以上のような構造を持った携帯用超音波霧化装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯できる装置で超音波を用い液体を霧化する技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来技術例としては、
圧電素子の冷却を霧化する大量の液体で冷却する方法 非特許文献1 参照
【0003】
上記のような従来技術があるが、また温度を検知して制御するものもなかった。
【非特許文献1】ニューケラス編集委員会編 「圧電セラミクスの応用」 学献社 1989年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、携帯用超音波霧化装置を小型化する場合の発熱の処理と、異常発熱時の対策である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、吸引された外気が超音波伝達液を満たした伝達部の熱を冷却し、その後霧粒発生部に導かれ、発生した霧粒の気化熱で冷却され、霧粒と共に噴出部を通って外部へ出ることにより熱の処理を行う。
【0006】
また、伝達部および超音波伝達液には回路部品で発熱し冷却しなければならない部品を熱結合させ冷却する。
【0007】
また、超音波伝達液と熱結合させた温度センサーにて温度検知をさせ、駆動回路と、DC−DCコンバータ回路と、ファンを制御することにより、伝達部の温度上昇抑え、および霧粒発生量を減少させないようにする。
【0008】
また、超音波伝達液と熱結合させた温度ヒューズにて温度検知をさせ、装置が異常発熱したとき、温度ヒューズを溶断させ、装置の電源を遮断させることにより装置を安全に動作停止にさせる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は以上に説明したような構成にしたことにより次のような効果がある。
また装置に多くの発熱があるにもかかわらず効果的に熱処理ができ、噴出口から出た霧粒の温度は外気温とあまり差はなく、あたたかい空気が外部に出ることはない。
【0010】
また、装置の異常により異常発熱したとき、温度ヒューズを溶断させ、装置の電源を遮断させることにより装置を安全に動作停止にさせることができる。
【0011】
上記の方法で、小型軽量で電池で動作し旅行や職場などで携帯しうる安全な携帯用超音波霧化装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
空気吸入口から取り入れた空気を伝達部周囲と、圧電素子下部に分けて導き、伝達部周囲と圧電素子下部を冷却させる。このとき伝達部周囲と圧電素子下部の流路を狭くすることにより空気の流速を高め冷却効果を高めている。そしてファンを通過させ、フィルターを通り霧粒発生部へ流入させる。霧粒発生部から発生した霧粒とともにノズル部内部を通り噴出口から噴出させる。
【0013】
また、超音波伝達水に接触させたDC−DCコンバータのトランジスタと、駆動回路のトランジスタと、充電回路のトランジスタおよび温度ヒューズのよって上記3種のトランジスタと温度ヒューズによって回路の制御と安全装置を構成している。
【実施例1】
【0014】
図1は本発明装置のブロック図である。
本装置は、商用電源等から電源を供給するその他の電源1と、充電可能な電池2と、その他の電源と電池を選択するスイッチング回路3と、駆動回路8に電圧を供給するDC−DCコンバータ回路4と、超音波振動子8を駆動する駆動回路5と、装置全体を制御するCPU6と、超音波伝達水の温度を検出するサーミスタ7と、水、薬液など霧粒するための超音波を発生させる超音波振動子8と、電池2を充電するための充電回路9と、異常温度になると装置全体の電源を切断する温度ヒューズ10と、をそなえる。
【0015】
スイッチング回路3は外部よりその他の電源1に電圧が供給されているときは、その他の電源1が優先的に電圧を供給するように動作する。その他の電源1に外部から電圧が供給されていない時、電池2から装置に電圧が供給される。
【0016】
充電回路9は、その他の電源1より電圧が供給され、電池を充電する超音波振動子が動作して、霧粒が発生しているとき充電電流は少なくなる。その他の電源1より電圧が供給され、電池を充電する超音波振動子が動作しないで、霧粒が発生していないとき充電電流は多くなる。
【0017】
超音波振動子8の発信周波数は、2.3MHzから2.5MHzで、霧粒の大きさは平均3μmである。DC−DCコンバータ回路4の出力電圧は約24Vでこの電圧が駆動回路5に供給される。
【0018】
サーミスタ7の温度は電圧に変換され、CPU6のA/D変換器によってデジタル信号に変換される。とまり温度がデジタル信号に変換されその温度に基づいてCPU6は制御データのテーブルを参照し、DC−DCコンバータ回路4の出力電圧と、駆動回路5の出力を制御する。この際異常な温度上昇があった場合DC−DCコンバータ回路4の出力電圧切断し、駆動回路5の出力を切断する。
【0019】
温度ヒューズはスイッチング回路の出力に電気的に接続し、熱的には超音波伝達水の下部に位置される。
【0020】
電池16は、二次電池で、エネルギー密度が最も大きいリチウムイオン電池をまたは安全なニッケル水素電池使用する。
【0021】
霧粒になる液体を間欠的に送るタイマを用いた装置を接続することにより、長時間連続的に使用することも可能である。
【0022】
以上の各機能を組み合わせることによって携帯用超音波霧化装置を実施することができた。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明によって、霧粒が小さく肌に噴霧した時直接肌丘の間に入り込み、吸収されるため、水を用いて肌の保湿の用途だけではなく薬液等を使用することにより金属イオンや、薬効成分を直接肌または皮膚等に吸収させることができるため、医用の利用の可能性もある。
【0024】
また、携帯用であるため、屋内はもちろん、外出先等でも、芳香剤や消臭剤や殺虫剤を有効に散布させる用途も考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】商用電源等から電源を供給するその他の電源1と、充電可能な電池2と、その他の電源と電池を選択するスイッチング回路3と、駆動回路8に電圧を供給するDC−DCコンバータ回路4と、超音波振動子8を駆動する駆動回路5と、装置全体を制御するCPU6と、超音波伝達水の温度を検出するサーミスタ7と、水、薬液など霧粒するための超音波を発生させる超音波振動子8と、電池2を充電するための充電回路9と、異常温度になると装置全体の電源を切断する温度ヒューズ10と、をそなえる。
【0026】
1.その他の電源
2.電池
3.スイッチング回路
4.DC−DCコンバータ回路
5.駆動回路
6.超音波振動子
7.サーミスタ
8.超音波振動子
9.充電回路
10.温度ヒューズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水、薬液など霧粒になる霧化用液体を収容する収容部と、霧粒を噴出させる可動できる噴出部と、霧化用液体に超音波振動を伝達する伝達部と、収容部と伝達部の間にある伝達膜と、伝達部内の超音波伝達液を超音波振動させる圧電素子と、携帯時使用する二次電池と、二次電池を充電する充電回路と、圧電素子を駆動と制御をする駆動回路と、二次電池またはその他の電源から電力の供給を受け駆動回路に電圧を供給するDC−DCコンバータ回路と、収容部の液体を霧化させる霧粒発生部と、霧粒発生部で発生した霧粒を噴出口部から放出させるファンからなる超音波霧化装置において、前記伝達部に充電回路と、駆動回路と、DC−DCコンバータ回路の中で発熱する部品を伝達部および超音波伝達液と熱結合させ、放熱させる事を特徴とする携帯用超音波霧化装置。
【請求項2】
前記超音波伝達液と熱結合させた温度センサーを配置し、伝達部温度センサーの検知する温度により、駆動回路と、DC−DCコンバータ回路と、ファンを制御し、伝達部の温度上昇抑え、および霧粒発生量を減少させないようにした請求項1に記載の携帯用超音波霧化装置。
【請求項3】
前記伝達部に温度ヒューズを配置し、温度ヒューズは回路全体の電源を切断できるように接続し、回路等の異常により異常な温度上昇があった場合、安全に装置を故障させるようにした請求項1および、請求項2に記載の携帯用超音波霧化装置。

【図1】
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