携帯端末、擬似履歴情報生成方法および擬似履歴情報生成プログラム
【課題】実際に通信が行なわれていなくても、ユーザのプライバシーを保護することができる携帯端末、擬似履歴情報生成方法および擬似履歴情報生成プログラムを提供すること。
【解決手段】ユーザより、複数のメールアドレスのうちの1つの指定を受付ける(ステップS6)。また、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付ける(ステップS10,S12,S14)。指定されたメールアドレスおよび特定日時を含む擬似メールデータを擬似履歴情報として生成し(ステップS20)、生成された擬似履歴情報を通常の履歴情報の一つとして表示する(ステップS22)。
【解決手段】ユーザより、複数のメールアドレスのうちの1つの指定を受付ける(ステップS6)。また、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付ける(ステップS10,S12,S14)。指定されたメールアドレスおよび特定日時を含む擬似メールデータを擬似履歴情報として生成し(ステップS20)、生成された擬似履歴情報を通常の履歴情報の一つとして表示する(ステップS22)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、擬似履歴情報生成方法、および、擬似履歴情報生成プログラムに関し、特に、メールの送受信履歴を含む履歴情報を記憶および表示することのできる携帯端末、擬似履歴情報生成方法および擬似履歴情報生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯端末では、プライバシーを保護するために、次のような提案がされている。すなわち、特許文献1には、ユーザの入力により、携帯端末のメモリ内に格納・保持される特定のメールアドレスおよび特定の携帯端末番号より条件を設定する。そして、その条件判定によって、他者との間でやり取りされたメールの内容や発着信履歴といった通信の痕跡を消去する。これにより情報漏えいを未然に防止し、プライバシー保護を図っていた。
【特許文献1】特開2004−194058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記既存技術では、ユーザに対して特定他者からの通信アクセスがない場合(発信履歴およびメール受信履歴を表示するイベントが発生しない場合)、痕跡を消去するプライバシー保護機能を使用することができない。
【0004】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、実際に通信が行なわれていなくても、ユーザのプライバシーを保護することができる携帯端末、擬似履歴情報生成方法および擬似履歴情報生成プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明のある局面に従う携帯端末は、複数のメールアドレスを記憶するための第1の記憶手段と、メールの送受信履歴を含む履歴情報を記憶するための第2の記憶手段と、履歴情報に含めるべく擬似履歴情報を生成するための制御を行なう生成制御手段とを備え、生成制御手段は、ユーザより、複数のメールアドレスのうちの1つの指定、および、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付けるための指定処理手段と、指定されたメールアドレスおよび特定日時を含む擬似メールデータを擬似履歴情報として生成するための生成手段とを含み、擬似履歴情報を履歴情報の一つとして表示するための表示手段をさらに備える。
【0006】
好ましくは、指定処理手段は、さらに、ユーザよりメール本文の入力を受付け、擬似メールデータは、入力されたメール本文を含む。
【0007】
好ましくは、生成制御手段は、指定処理手段がユーザより受付けた内容についての承認の有無を指定されたメールアドレスで特定される相手端末に確認するための確認処理手段をさらに含み、生成手段は、確認処理手段による確認の結果、受付けた内容が承認されたと判断された場合にのみ、擬似メールデータを生成する。
【0008】
好ましくは、履歴情報は、メール送信履歴情報およびメール受信履歴情報を含み、第2の記憶手段は、擬似メールデータを、メール送信履歴情報およびメール受信履歴情報のうちのいずれかとして記憶する。
【0009】
好ましくは、生成制御手段は、複数のメールアドレスのうち擬似メールの相手先の候補となるメールアドレスを特定メールアドレスとして登録する処理を行なうための登録処理手段をさらに含み、第1の記憶手段は、複数のメールアドレスのうち特定メールアドレスを他と識別可能に記憶し、指定処理手段は、ユーザより擬似メールデータの生成指示が入力された場合に、特定メールアドレスの中から対象となるメールアドレスをユーザに選択させる。
【0010】
好ましくは、第1の記憶手段は、さらに、複数の電話番号を記憶し、生成手段は、さらに、複数の電話番号のうちユーザより指定された電話番号および特定日時を含む擬似電話データを擬似履歴情報として生成する。
【0011】
この発明の他の局面に従う擬似履歴情報生成方法は、擬似履歴情報を生成するための方法であって、複数のメールアドレスをメモリ内に準備するステップと、ユーザより、複数のメールアドレスのうちの1つの指定を受付けるステップと、ユーザより、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付けるステップと、指定されたメールアドレスおよび特定日時を含む擬似メールデータを擬似履歴情報として生成するステップと、擬似履歴情報を、メールの送受信履歴を含む履歴情報の一つとして表示するステップとを備える。
【0012】
この発明のさらに他の局面に従う擬似履歴情報生成プログラムは、擬似履歴情報を生成するためのプログラムであって、複数のメールアドレスをメモリ内に準備するステップと、ユーザより、複数のメールアドレスのうちの1つの指定を受付けるステップと、ユーザより、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付けるステップと、指定されたメールアドレスおよび特定日時を含む擬似メールデータを擬似履歴情報として生成するステップと、擬似履歴情報を、メールの送受信履歴を含む履歴情報の一つとして表示するステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、ユーザが指定する日時における擬似履歴情報を生成および表示することができる。これにより、実際に通信が行なわれていなくても通信履歴として扱われるため、特定の日時におけるユーザのプライバシーを確保することが可能となる。
【0014】
たとえば携帯端末所有者が指定した日時に特定他者との通信履歴を残しておきたい場合、本機能を使用することによって、実現可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0016】
本実施の形態における携帯端末は、少なくともメール機能を有しており、好ましくは電話機能をさらに有する。
【0017】
<外観および構成について>
(外観)
図1は、本実施の形態に係る携帯端末100の外観の一例を示す図である。
【0018】
図1を参照して、携帯端末100は、たとえば携帯電話またはPHS(Personal Handy-phone System)などの端末装置であって、電話の発着信、および、電子メールの送受信の機能を有する。なお、携帯端末は、電話機能を有していない装置たとえば、PDA(Personal Digital Assistant)などであってもよい。
【0019】
携帯端末100は、アンテナ7、表示部12、音声を出力するためのスピーカ19、音声を入力するためのマイクロフォン24、および、ユーザからの指示を受付けるための入力部22を備える。
【0020】
表示部12は、たとえば、LCD(Liquid Crystal Display)またはEL(Electro Luminescence)などにより構成され、ユーザに対して時機の状態(発信/着信、バッテリ残業、受信強度)、ダイヤルデータ、および、動画像と文字情報とを含む種々の画像等を視覚的に示す。
【0021】
入力部22は、複数のキー、すなわち、発着信や電子メール作成に用いるキー、アラーム報知、着信報知方法(可聴音/発光/バイブレータ/報知なし)の切り換えなどの各種設定や種々の機能を利用するためのファンクションキーなどを有する。
【0022】
(ハードウェア構成)
図2は、本発明の実施の形態における携帯端末100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0023】
図2を参照して、携帯端末100は、上述の構成に加え、CPU(Central Processing Unit)30と、各種データを一時的に記憶するためのRAM(Random Access Memory)41と、予めプログラムおよびデータを格納するためのROM(Read Only Memory)42と、不揮発性メモリ、たとえばフラッシュメモリ43と、アンテナ7と、無線部37と、通信制御部36と、音声信号処理部38と、再生回路18と、計時動作を行なうための計時部25と、アクセス部26とを備える。
【0024】
CPU30は、ROM42および/またはフラッシュメモリ43に記憶される制御プログラムや制御データに従って、携帯端末100の各部を統括して制御する。具体的には、CPU30は、入力部22を通じたユーザからの要求に応じて各部を制御し、ROM42および/またはフラッシュメモリ43からアプリケーションプログラムを読み込んで選択的に実行することができる。
【0025】
無線部37は、変調/復調機能を有している。通信制御部36は、アンテナ7および無線部37を介して無線通信制御を行なう。通信制御部36は、ネットワークを介して、基地局と無線で通信し、通話やデータ通信等の通信サービスを移動しつつ受けることが出来る。また、アンテナ7を介して、電子メールなどの通信データを送受信することができる。
【0026】
音声信号処理部38は、マイクロフォン24からの音声に対して信号処理を実行する。再生回路18は、スピーカ19へ音声などを出力するための信号再生処理を行なう。アクセス部26は、着脱可能な記録媒体26Aに記録されたデータやプログラムの読出しおよび記録を行なう。
【0027】
(機能構成)
図3は、本発明の実施の形態における携帯端末100の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0028】
図3を参照して、携帯端末100のCPU30は、擬似履歴情報を生成するための機能として、登録処理部112と、指定処理部114と、確認処理部116と、生成部118と、表示処理部120とを有する。
【0029】
「擬似履歴情報」とは、実際にメールの送受信や電話の発着信(以下、これらを総称して「通信」と呼ぶ)が行なわれていなくても、実際のメールの送受信履歴および電話の発着信履歴を含む履歴情報の一つとして扱うための情報である。
【0030】
登録処理部112は、擬似履歴情報の対象(以下「履歴対象」という)の候補となり得る相手先の電話番号およびメールアドレスをフラッシュメモリ43に登録する処理を行なう。履歴対象の候補として登録された電話番号およびメールアドレスを、それぞれ「特定電話番号」および「特定メールアドレス」という。なお、登録処理部112による登録処理の方法については、特に限定されるものではない。
【0031】
ここで、フラッシュメモリ43のデータ構造の一例について説明する。
図4は、本発明の実施の形態に従う携帯端末100におけるフラッシュメモリ43のデータ構造例を示す図である。
【0032】
図4を参照して、フラッシュメモリ43は、電話帳領域431と、電話履歴領域432と、メール履歴領域433と、メール本文記憶領域434とを含む。
【0033】
電話帳領域431は、電話帳情報1002を含む。図5は、本発明の実施の形態における電話帳情報1002のデータ構造例を示す図である。
【0034】
図5を参照して、電話帳情報1002は、複数の相手先データで構成される。各相手先データは、5つの項目を含む。すなわち、各相手先データは、相手先を特定するための識別番号、相手先の名前、電話番号、メールアドレス、履歴対象フラグ(1または0)を含む。履歴対象フラグは、履歴対象とする相手先(電話番号、メールアドレス)か否かを識別するための情報である。たとえば、履歴対象とする相手先の場合にのみ、当該フラグは「1」にセットされる。
【0035】
なお、本実施の形態では、電話帳情報1002を構成する各相手先データに履歴対象フラグを含めることとしたが、このような構成に限定されない。たとえば、履歴対象フラグ以外の項目を含む相手先データで構成される電話帳情報とは別に、履歴対象の相手先データの情報を電話帳領域431に格納してもよい。その際、擬似メール用の相手先データと擬似電話用の相手先データを独立して記憶させてもよい。
【0036】
電話履歴領域432は、発信履歴情報1004と着信履歴情報1006とを含む。また、メール履歴領域433は、送信履歴情報1008と受信履歴情報1010とを含む。これらのデータ構造例については、後述する。
【0037】
メール本文記憶領域434には、たとえば、送受信メールごとに、メール本文IDと対応付けて、メール本文のテキストデータが記憶される。メール本文IDは、各メール本文を一意に特定するための識別情報である。
【0038】
なお、図4および5に示したデータ構造は一例であり、上述の、電話帳情報1002に含まれる履歴対象フラグ、または、それに代わり得るデータ以外については、公知の携帯端末におけるデータ構造と同様であってよい。
【0039】
再び図3を参照して、指定処理部114は、入力部22から得られるユーザからの指示信号に基づいて、今回の履歴対象とすべく相手先の電話番号またはメールアドレスの指定を受付ける。また、指定処理部114は、擬似的な通信発生の日時(以下「特定日時」という)の入力を受付ける。
【0040】
確認処理部116は、指定された相手先に、指定処理部114が受付けた内容(以下「指定内容」という)についての承認の有無を確認する処理を行なう。
【0041】
生成部118は、指定処理部114で受付けた内容に基づき、擬似メールデータおよび擬似電話データを、擬似履歴情報として生成する。つまり、「擬似メールデータ」は、少なくとも、擬似メールの相手先のメールアドレスおよび特定日時とを含む。「擬似電話データ」は、擬似電話の相手先の電話番号および特定日時とを含む。
【0042】
以下の説明において、1回の擬似履歴情報生成処理で生成される擬似メールデータまたは擬似電話データを、「擬似データ」と称する。
【0043】
なお、生成部118は、確認処理部116により、指定内容が承認されたと判断された場合にのみ、擬似データを生成することが好ましい。
【0044】
本実施の形態において、擬似データの集合を擬似履歴情報と表わし、生成部118は、生成した擬似データをフラッシュメモリ43の対応する領域に記憶する。擬似電話データを発信履歴として記憶するか、着信履歴として記憶するかは、ユーザに選択させてよい。同様に、擬似メールデータを送信履歴として記憶するか、受信履歴として記憶するかは、ユーザに選択させてよい。なお、本実施の形態においては、説明の簡単のために、たとえば、擬似電話データは発信履歴として、擬似メールデータは送信履歴として記憶することとする。
【0045】
表示処理部120は、生成された擬似履歴情報を通常の履歴情報の一部として表示部12に表示する。
【0046】
なお、上述の機能ブロックの動作は、CPU30が、たとえばROM41に格納されたソフトウェアを実行することで実現されてよいし、これらの機能ブロックのうち少なくとも1つについては、ハードウェアで実現されてもよい。
【0047】
<動作について>
次に、本実施の形態における携帯端末100の動作を説明する。
【0048】
図6は、本発明の実施の形態における擬似履歴情報生成処理を示すフローチャートである。図6のフローチャートに示す処理は、予めプログラムとしてROM41に格納されており、CPU30がこのプログラムを読み出して実行することにより、擬似履歴情報生成処理の機能が実現される。
【0049】
図6を参照して、はじめに、ユーザより、擬似履歴情報生成の指示が入力されると、CPU30は、RAM上の領域を確保し、初期化する。続いて、指定処理部114は、ユーザからの指示に基づき、擬似履歴生成の対象は、電話(発信履歴)とメール(送信履歴)とのうちいずれかを判断する(ステップS2)。前者と判断された場合(ステップS2にて「電話」)、電話番号指定処理を実行する(ステップS4)。後者と判断された場合(ステップS2にて「メール」)、メールアドレス指定処理を実行する(ステップS6)。これらの処理は、それぞれ、図7および図8のサブルーチンを用いて説明する。
【0050】
図7は、本発明の実施の形態における電話番号指定処理を示すフローチャートである。
図7を参照して、指定処理部114は、電話履歴生成画面を表示する(ステップS102)。電話履歴生成画面例300を図9に示す。
【0051】
図9を参照して、電話履歴生成画面例300には、「電話番号情報指定先を選択して下さい」というメッセージM1と、「特定電話番号」を選択するためのボタンBT1と、「電話帳」を選択するためのボタンBT2とが表示される。
【0052】
指定処理部114は、入力部22からの信号に基づいて、特定電話番号および電話帳のうち、指定対象としてどちらが選択されたかを判断する(ステップS104)。前者が選択された場合、すなわちボタンBT1が選択された場合、たとえば特定番号一覧画面302を表示する(ステップS106)。一方、後者が選択された場合、すなわちボタンBT2が選択された場合、たとえば電話帳一覧画面301を表示する(ステップS108)。
【0053】
電話帳一覧画面301には、電話帳情報1002に含まれる全電話番号のうちの所定数の電話番号が表示される。また、特定番号一覧画面302には、登録処理部112により事前に登録された複数の特定電話番号のうちの所定数の電話番号が表示される。なお、これらの画面301,302には、電話番号のみを示したが、実際には、相手先の名前も電話番号と対応付けて表示されてよい。
【0054】
次に、表示中の複数の電話番号のうちの1つの指定(選択)をユーザより受付ける(ステップS110)。指定された電話番号は、たとえばRAM41上の確保された領域(以下「確保領域」という)に一時記憶される。
【0055】
上述のように、予め登録処理部112により履歴対象候補の相手先情報(特定電話番号)が登録されている場合には、ユーザは、電話帳より選択する場合よりも簡便に所望の電話番号を選択することができる。
【0056】
以上で、図6のメインルーチンに戻る。
なお、本実施の形態では、特定電話番号一覧と電話帳一覧とのうちの一方から今回の履歴対象の電話番号を選択できることとしたが、特定電話番号一覧のみから選択できてもよい。または、毎回電話帳一覧からのみ選択できてもよい。このことは、後述のメールアドレス指定処理においても同様である。毎回、電話帳一覧より選択させる場合には、図3に示した登録処理部112および図5に示した履歴対象フラグは必須の構成ではない。
【0057】
図8は、本発明の実施の形態におけるメールアドレス指定処理を示すフローチャートである。
【0058】
図8を参照して、指定処理部114は、メール履歴生成画面を表示する(ステップS202)。メール履歴生成画面例400を図10に示す。
【0059】
図10を参照して、メール履歴生成画面例400には、「メールアドレス指定先を選択して下さい」というメッセージM3と、「特定メールアドレス」を選択するためのボタンBT3と、「電話帳」を選択するためのボタンBT4とが表示される。
【0060】
指定処理部114は、入力部22からの信号に基づいて、特定メールアドレスおよび電話帳のうち、指定対象としてどちらが選択されたかを判断する(ステップS204)。前者が選択された場合、すなわちボタンBT3が選択された場合、たとえば特定アドレス一覧画面402を表示する(ステップS206)。一方、後者が選択された場合、すなわちボタンBT4が選択された場合、たとえば電話帳一覧画面401を表示する(ステップS208)。
【0061】
電話帳一覧画面401には、電話帳情報1002に含まれる全メールアドレスのうちの所定数のメールアドレスが表示される。また、特定アドレス一覧画面402には、登録処理部112により事前に登録された複数の特定メールアドレスのうちの所定数のメールアドレスが表示される。なお、これらの画面401,402においても、メールアドレスのみを示したが、実際には、相手先の名前もメールアドレスと対応付けて表示されてよい。
【0062】
次に、表示中の複数のメールアドレスのうちの1つの指定(選択)をユーザより受付ける(ステップS210)。指定されたメールアドレスは、たとえばRAM41の確保領域に一時記憶される。
【0063】
この場合も、予め登録処理部112により履歴対象候補の相手先情報(特定メールアドレス)が登録されている場合には、ユーザは、電話帳より選択する場合よりも簡便に所望の電話番号を選択することができる。
【0064】
続いて、指定処理部114は、メール本文設定のための処理を行なう(ステップS212)。具体的には、たとえば図11に示すようなメール本文入力画面を表示し、ユーザより本文内容の入力を受付ける。
【0065】
図11は、メール本文入力画面例500を示す図である。
図11を参照して、メール本文入力画面例500には、「メール本文を入力してください」というメッセージM5と、宛先領域501と、メール本文を入力するための本文領域502とが表示される。宛先領域501には、ステップS210で指定されたメールアドレスが引用される。
【0066】
本文領域502に入力された内容も、RAM41上の確保領域に、指定されたメールアドレスとともに一時記憶される。本文領域502に入力された内容は、履歴情報のメール本文として表示することが可能となる。
【0067】
以上で、図6のメインルーチンに戻る。
再び図6を参照して、電話番号またはメールアドレスの指定処理が終わると、指定処理部114は、時刻指定画面を表示する(ステップS8)。
【0068】
図12は、時刻設定画面例600を示す図である。
図12を参照して、時刻設定画面例600には、「履歴表示時刻を設定してください」というメッセージM7と、「現在時刻」を選択するためのボタンBT7と、「時刻指定」を選択するためのボタンBT8とが表示される。
【0069】
指定処理部114は、入力部22からの信号に基づいて、現在時刻および任意時刻(時刻指定)のうちどちらが選択されたかを判断する(ステップS104)。前者が選択された場合、すなわちボタンBT7が選択された場合、計時部25からの出力に基づいて現在時刻(日時)を取得する(ステップS14)。取得した現在時刻は、RAM41の確保領域に一時記憶される。
【0070】
一方、後者が選択された場合、すなわちボタンBT8が選択された場合、時刻入力画面を表示する(ステップS12)。
【0071】
図12は、時刻入力画面例601を示す図である。
図12を参照して、時刻入力画面例601には、「指定時刻を入力してください」というメッセージM8と、時刻を入力するための領域603とが表示される。これにより、ユーザ所望の時刻の入力を受付けることができる。
【0072】
擬似通信発生の時刻がユーザより指定されると、確認処理部116は、指定された相手先の機器(以下「指定先」という)に、設定内容(携帯端末100のユーザにより設定された内容)の確認通知を行なう(ステップS16)。具体的には、図13に示すような指定先通知画面を表示し、ユーザからの指示を受付ける。
【0073】
図13は、指定先通知画面例800を示す図である。
図13を参照して、指定先通知画面例800には、「指定先に設定内容を通知します」というメッセージM9と、「はい(YES)」を選択するためのボタンBT9と、「いいえ(NO)」を選択するためのボタンBT10とが表示される。
【0074】
通知の実行が選択された場合、すなわちボタンBT9が選択された場合、指定先への確認通知が行なわれる。具体的には、上述のステップS2で「電話」が選択されていた場合、ステップS110で指定された電話番号より特定される相手先の携帯端末に対し、擬似的に発信履歴を生成してもよいか否かの確認通知を行なう。上述のステップS2で「メール」が選択されていた場合には、指定されたメールアドレスより特定される相手先の携帯端末に対し、擬似的に発信履歴を生成してもよいか否かの確認通知を行なう。このような確認通知は、たとえば、次のように行なうことができる。すなわち、擬似データの設定内容(擬似通信の発生日時、メール本文の内容など)を本文とするメールを相手先の携帯端末に送信する。擬似電話データの場合も同様であってよい。
【0075】
なお、通知の不実行が選択された場合、すなわちボタンBT10が選択された場合には、擬似データを生成することなく当該処理を終了してよい。また、本実施の形態では、擬似電話データの場合も擬似メールデータの場合も確認処理を行なうこととしたが、擬似メールデータの場合のみとしてもよい。擬似メールデータの場合には、メール本文もユーザが自由に入力できるため、相手ユーザの権利保護の観点より確認処理を必須とすることが好ましい。
【0076】
指定先の携帯端末では、確認通知を受信すると、たとえば以下のような処理が行なわれる。すなわち、指定先の携帯端末は、設定内容(擬似通信の発生日時、メール本文の内容など)を示す確認画面(メール本文)を表示し、それに対する応答を送信する。具体的には、たとえば、指定先の携帯端末で表示される確認画面に、承認(OK)または拒否(NG)を選択するためのボタンを表示する。そして、指定先のユーザに、承認または拒否のいずれかを選択させ、その情報を応答内容として返信する。
【0077】
確認処理部116は、指定先の携帯端末より返信を受付けると、応答内容が承認および拒否のいずれであったかを判断する(ステップS18)。応答内容が承認であった場合(ステップS18にて「OK」)、承認画面を表示する(ステップS19)。
【0078】
図14は、承認画面例900を示す図である。図14を参照して、指定先にて設定内容が承認された場合には、承認画面例900のように、たとえば「指定先から確認OKを受信しました。設定した履歴情報は表示可能です」というメッセージM11が表示される。
【0079】
これに対し、応答内容が拒否であった場合には(ステップS18にて「NG」)、拒否画面を表示し(ステップS24)、擬似データの生成および表示はなされることなく、ステップS26へ進む。
【0080】
図15は、拒否画面例901を示す図である。図15を参照して、指定先にて設定内容が拒否された場合には、拒否画面例901のように、たとえば「指定先から確認NGを受信しました。設定した履歴情報は表示できません」というメッセージM12が表示される。
【0081】
ステップS19の処理が終わると、生成部118は、擬似データを生成する(ステップS20)。つまり、ユーザが設定(指定)した内容に従う発信履歴データまたは送信履歴データを擬似的に生成する。表示処理部120は、生成された擬似データを、通常の履歴情報の一つとして表示部12に表示する(ステップS22)。ステップS20,S22の処理の詳細例については、後述する。
【0082】
ステップS22の処理が終わると、ステップS26に進む。
ステップS26において、確認処理部116は、確認履歴を消去する。つまり、指定先への確認通知(ステップS16)および応答内容受信(ステップS18)に関する履歴を消去する処理を自動的に行なう。ただし、ここでの「消去」とは、フラッシュメモリ43におけるメール履歴領域433に確認通知に関するメール送受信履歴を格納しない、ということを表わしており、実際にメモリ内のデータを消去することのみを表わすものではない。
【0083】
以上で、一連の擬似履歴情報生成処理は終了される。
なお、確認通知の相手先の端末においても、確認通知に関する履歴は自動的に消去されることが好ましい。そのためには、指定先の携帯端末において、擬似データ生成のための確認通知であることを示す識別情報が付加されたメールが受信されると、指定先の携帯端末のCPUは、内蔵された所定のプログラムを読出す。そして、読出されたプログラムに従い、次のような処理を行なう。すなわち、上述のような表示処理を行なった後に、ユーザからの指示に応じた応答内容(生成の可否)を送信元の携帯端末に返信する。そして、このような返信処理が終わると、当該指定先の携帯端末のCPUは、確認通知の受信履歴および応答内容の送信履歴を消去する。ただし、ここでの「消去」も上記と同様のことを意味しているものとする。
【0084】
ここで、生成部118および表示処理部120による処理の詳細例を説明する。
(擬似電話データの生成および表示)
図6のステップS2で「電話」が選択されていた場合には、ユーザにより入力された情報に基づいて、擬似電話データとして、発信履歴データが擬似的に生成される(ステップS20)。擬似電話データのデータ構造は、図4に示した発信履歴情報1004を構成する各発信履歴データのデータ構造と同様である。したがって、ここで、発信履歴情報1004のデータ構造例についてまず説明する。
【0085】
図16は、本発明の実施の形態におけるフラッシュメモリ43の電話履歴領域432に記憶される発信履歴情報1004のデータ構造の一例を示す図である。
【0086】
図16を参照して、発信履歴情報1004は、4つの項目を含む。すなわち、各発信履歴データは、履歴番号、発信日時、発信先の電話番号、発信先の名前を含む。なお、名前データは含まれなくてもよい。着信履歴情報1006のデータ構造も同様であってよい。
【0087】
生成部118は、これら4つの項目を含む擬似電話データを生成し、発信履歴情報1004に追加する。
【0088】
擬似電話データが生成されると、表示処理部120は、生成された擬似電話データを含む発信履歴一覧を表示する(ステップS22)。
【0089】
図17は、発信履歴一覧画面例700を示す図である。
図17を参照して、発信履歴一覧画面例700には、発信履歴として、今回生成された擬似電話データに関する情報701と、それまでに保存されていた発信履歴データに関する情報702とが区別されることなく表示される。なお、情報702の中にも、擬似履歴情報生成処理により生成された擬似電話データが含まれ得る。
【0090】
このように、ユーザが、特定の日時に特定の相手先(指定された電話番号)に対して実際に電話をしていなくても、擬似的に生成された発信履歴データが真の発信履歴データと識別されることなく表示される。そのため、当日の指定時刻におけるユーザのプライバシーの保護を確保することができる。
【0091】
(擬似メールデータの生成および表示)
図6のステップS2で「メール」が選択されていた場合には、ユーザにより入力された情報に基づいて、擬似メールデータとして、メール送信履歴データが生成される(ステップS20)。擬似メールデータのデータ構造は、図4に示した送信履歴情報1008を構成する各送信履歴データのデータ構造と同様である。したがって、ここで、送信履歴情報1008のデータ構造例についてまず説明する。
【0092】
図18は、本発明の実施の形態におけるフラッシュメモリ43のメール履歴領域433に記憶される送信履歴情報1008のデータ構造の一例を示す図である。
【0093】
図18を参照して、送信履歴情報1008は、6つの項目を含む。すなわち、各送信履歴データは、履歴番号、送信日時、送信先のメールアドレス、送信先の名前、件名、本文IDを含む。本文IDは、図4のメール本文記憶領域434に記憶されたメール本文データを一意に特定するための識別情報である。なお、名前データは含まれなくてもよい。受信履歴情報1010のデータ構造も同様であってよい。
【0094】
生成部118は、これら6つの項目を含む擬似メールデータを生成し、送信履歴情報1008に追加する。
【0095】
擬似メールデータが生成されると、表示処理部120は、生成された送信履歴データを含む送信履歴一覧を表示する(ステップS22)。
【0096】
図19は、送信履歴一覧画面例710を示す図である。
図19を参照して、送信履歴一覧画面例710には、送信履歴として、今回生成された擬似メールデータに関する情報711と、それまでに保存されていた送信履歴データに関する情報712とが区別されることなく表示される。なお、この場合も、情報712の中には、擬似履歴情報生成処理により生成された擬似メールデータが含まれ得る。
【0097】
このように、ユーザが、特定の日時に特定の相手先(指定されたメールアドレス)に対して実際にメール送信していなくても、擬似的に生成された送信履歴データが真の送信履歴データと識別されることなく表示される。そのため、当日の指定時刻におけるユーザのプライバシーの保護を確保することができる。
【0098】
なお、本実施の形態では、時刻のみ指定できることとしたが、さらに日にち(過去の日付け)の指定ができてもよい。
【0099】
また、本発明の携帯端末が行なう、擬似履歴情報生成方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc-ROM)などの光学媒体や、メモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0100】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0101】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0102】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記憶された記憶媒体とを含む。
【0103】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本実施の形態に係る携帯端末の外観の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における携帯端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態における携帯端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に従う携帯端末におけるフラッシュメモリのデータ構造例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態における電話帳情報のデータ構造例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態における擬似履歴情報生成処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態における電話番号指定処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態におけるメールアドレス指定処理を示すフローチャートである。
【図9】電話履歴生成画面例を示す図である。
【図10】メール履歴生成画面例を示す図である。
【図11】メール本文入力画面例を示す図である。
【図12】時刻設定画面例を示す図である。
【図13】指定先通知画面例を示す図である。
【図14】承認画面例を示す図である。
【図15】拒否画面例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態におけるフラッシュメモリの電話履歴領域に記憶される発信履歴情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図17】発信履歴一覧画面例を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態におけるフラッシュメモリのメール履歴領域に記憶される送信履歴情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図19】送信履歴一覧画面例を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
7 アンテナ、12 表示部、18 再生回路、19 スピーカ、22 入力部、24 マイクロフォン、25 計時部、26 アクセス部、26A 記録媒体、30 CPU、36 通信制御部、37 無線部、38 音声信号処理部、41 RAM、42 ROM、43 フラッシュメモリ、100 携帯端末、112 登録処理部、114 指定処理部、116 確認処理部、118 生成部、120 表示処理部、1002 電話帳情報、1004 発信履歴情報、1006 着信履歴情報、1008 送信履歴情報、1010 受信履歴情報。
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、擬似履歴情報生成方法、および、擬似履歴情報生成プログラムに関し、特に、メールの送受信履歴を含む履歴情報を記憶および表示することのできる携帯端末、擬似履歴情報生成方法および擬似履歴情報生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯端末では、プライバシーを保護するために、次のような提案がされている。すなわち、特許文献1には、ユーザの入力により、携帯端末のメモリ内に格納・保持される特定のメールアドレスおよび特定の携帯端末番号より条件を設定する。そして、その条件判定によって、他者との間でやり取りされたメールの内容や発着信履歴といった通信の痕跡を消去する。これにより情報漏えいを未然に防止し、プライバシー保護を図っていた。
【特許文献1】特開2004−194058号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記既存技術では、ユーザに対して特定他者からの通信アクセスがない場合(発信履歴およびメール受信履歴を表示するイベントが発生しない場合)、痕跡を消去するプライバシー保護機能を使用することができない。
【0004】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、実際に通信が行なわれていなくても、ユーザのプライバシーを保護することができる携帯端末、擬似履歴情報生成方法および擬似履歴情報生成プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明のある局面に従う携帯端末は、複数のメールアドレスを記憶するための第1の記憶手段と、メールの送受信履歴を含む履歴情報を記憶するための第2の記憶手段と、履歴情報に含めるべく擬似履歴情報を生成するための制御を行なう生成制御手段とを備え、生成制御手段は、ユーザより、複数のメールアドレスのうちの1つの指定、および、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付けるための指定処理手段と、指定されたメールアドレスおよび特定日時を含む擬似メールデータを擬似履歴情報として生成するための生成手段とを含み、擬似履歴情報を履歴情報の一つとして表示するための表示手段をさらに備える。
【0006】
好ましくは、指定処理手段は、さらに、ユーザよりメール本文の入力を受付け、擬似メールデータは、入力されたメール本文を含む。
【0007】
好ましくは、生成制御手段は、指定処理手段がユーザより受付けた内容についての承認の有無を指定されたメールアドレスで特定される相手端末に確認するための確認処理手段をさらに含み、生成手段は、確認処理手段による確認の結果、受付けた内容が承認されたと判断された場合にのみ、擬似メールデータを生成する。
【0008】
好ましくは、履歴情報は、メール送信履歴情報およびメール受信履歴情報を含み、第2の記憶手段は、擬似メールデータを、メール送信履歴情報およびメール受信履歴情報のうちのいずれかとして記憶する。
【0009】
好ましくは、生成制御手段は、複数のメールアドレスのうち擬似メールの相手先の候補となるメールアドレスを特定メールアドレスとして登録する処理を行なうための登録処理手段をさらに含み、第1の記憶手段は、複数のメールアドレスのうち特定メールアドレスを他と識別可能に記憶し、指定処理手段は、ユーザより擬似メールデータの生成指示が入力された場合に、特定メールアドレスの中から対象となるメールアドレスをユーザに選択させる。
【0010】
好ましくは、第1の記憶手段は、さらに、複数の電話番号を記憶し、生成手段は、さらに、複数の電話番号のうちユーザより指定された電話番号および特定日時を含む擬似電話データを擬似履歴情報として生成する。
【0011】
この発明の他の局面に従う擬似履歴情報生成方法は、擬似履歴情報を生成するための方法であって、複数のメールアドレスをメモリ内に準備するステップと、ユーザより、複数のメールアドレスのうちの1つの指定を受付けるステップと、ユーザより、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付けるステップと、指定されたメールアドレスおよび特定日時を含む擬似メールデータを擬似履歴情報として生成するステップと、擬似履歴情報を、メールの送受信履歴を含む履歴情報の一つとして表示するステップとを備える。
【0012】
この発明のさらに他の局面に従う擬似履歴情報生成プログラムは、擬似履歴情報を生成するためのプログラムであって、複数のメールアドレスをメモリ内に準備するステップと、ユーザより、複数のメールアドレスのうちの1つの指定を受付けるステップと、ユーザより、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付けるステップと、指定されたメールアドレスおよび特定日時を含む擬似メールデータを擬似履歴情報として生成するステップと、擬似履歴情報を、メールの送受信履歴を含む履歴情報の一つとして表示するステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、ユーザが指定する日時における擬似履歴情報を生成および表示することができる。これにより、実際に通信が行なわれていなくても通信履歴として扱われるため、特定の日時におけるユーザのプライバシーを確保することが可能となる。
【0014】
たとえば携帯端末所有者が指定した日時に特定他者との通信履歴を残しておきたい場合、本機能を使用することによって、実現可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0016】
本実施の形態における携帯端末は、少なくともメール機能を有しており、好ましくは電話機能をさらに有する。
【0017】
<外観および構成について>
(外観)
図1は、本実施の形態に係る携帯端末100の外観の一例を示す図である。
【0018】
図1を参照して、携帯端末100は、たとえば携帯電話またはPHS(Personal Handy-phone System)などの端末装置であって、電話の発着信、および、電子メールの送受信の機能を有する。なお、携帯端末は、電話機能を有していない装置たとえば、PDA(Personal Digital Assistant)などであってもよい。
【0019】
携帯端末100は、アンテナ7、表示部12、音声を出力するためのスピーカ19、音声を入力するためのマイクロフォン24、および、ユーザからの指示を受付けるための入力部22を備える。
【0020】
表示部12は、たとえば、LCD(Liquid Crystal Display)またはEL(Electro Luminescence)などにより構成され、ユーザに対して時機の状態(発信/着信、バッテリ残業、受信強度)、ダイヤルデータ、および、動画像と文字情報とを含む種々の画像等を視覚的に示す。
【0021】
入力部22は、複数のキー、すなわち、発着信や電子メール作成に用いるキー、アラーム報知、着信報知方法(可聴音/発光/バイブレータ/報知なし)の切り換えなどの各種設定や種々の機能を利用するためのファンクションキーなどを有する。
【0022】
(ハードウェア構成)
図2は、本発明の実施の形態における携帯端末100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0023】
図2を参照して、携帯端末100は、上述の構成に加え、CPU(Central Processing Unit)30と、各種データを一時的に記憶するためのRAM(Random Access Memory)41と、予めプログラムおよびデータを格納するためのROM(Read Only Memory)42と、不揮発性メモリ、たとえばフラッシュメモリ43と、アンテナ7と、無線部37と、通信制御部36と、音声信号処理部38と、再生回路18と、計時動作を行なうための計時部25と、アクセス部26とを備える。
【0024】
CPU30は、ROM42および/またはフラッシュメモリ43に記憶される制御プログラムや制御データに従って、携帯端末100の各部を統括して制御する。具体的には、CPU30は、入力部22を通じたユーザからの要求に応じて各部を制御し、ROM42および/またはフラッシュメモリ43からアプリケーションプログラムを読み込んで選択的に実行することができる。
【0025】
無線部37は、変調/復調機能を有している。通信制御部36は、アンテナ7および無線部37を介して無線通信制御を行なう。通信制御部36は、ネットワークを介して、基地局と無線で通信し、通話やデータ通信等の通信サービスを移動しつつ受けることが出来る。また、アンテナ7を介して、電子メールなどの通信データを送受信することができる。
【0026】
音声信号処理部38は、マイクロフォン24からの音声に対して信号処理を実行する。再生回路18は、スピーカ19へ音声などを出力するための信号再生処理を行なう。アクセス部26は、着脱可能な記録媒体26Aに記録されたデータやプログラムの読出しおよび記録を行なう。
【0027】
(機能構成)
図3は、本発明の実施の形態における携帯端末100の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0028】
図3を参照して、携帯端末100のCPU30は、擬似履歴情報を生成するための機能として、登録処理部112と、指定処理部114と、確認処理部116と、生成部118と、表示処理部120とを有する。
【0029】
「擬似履歴情報」とは、実際にメールの送受信や電話の発着信(以下、これらを総称して「通信」と呼ぶ)が行なわれていなくても、実際のメールの送受信履歴および電話の発着信履歴を含む履歴情報の一つとして扱うための情報である。
【0030】
登録処理部112は、擬似履歴情報の対象(以下「履歴対象」という)の候補となり得る相手先の電話番号およびメールアドレスをフラッシュメモリ43に登録する処理を行なう。履歴対象の候補として登録された電話番号およびメールアドレスを、それぞれ「特定電話番号」および「特定メールアドレス」という。なお、登録処理部112による登録処理の方法については、特に限定されるものではない。
【0031】
ここで、フラッシュメモリ43のデータ構造の一例について説明する。
図4は、本発明の実施の形態に従う携帯端末100におけるフラッシュメモリ43のデータ構造例を示す図である。
【0032】
図4を参照して、フラッシュメモリ43は、電話帳領域431と、電話履歴領域432と、メール履歴領域433と、メール本文記憶領域434とを含む。
【0033】
電話帳領域431は、電話帳情報1002を含む。図5は、本発明の実施の形態における電話帳情報1002のデータ構造例を示す図である。
【0034】
図5を参照して、電話帳情報1002は、複数の相手先データで構成される。各相手先データは、5つの項目を含む。すなわち、各相手先データは、相手先を特定するための識別番号、相手先の名前、電話番号、メールアドレス、履歴対象フラグ(1または0)を含む。履歴対象フラグは、履歴対象とする相手先(電話番号、メールアドレス)か否かを識別するための情報である。たとえば、履歴対象とする相手先の場合にのみ、当該フラグは「1」にセットされる。
【0035】
なお、本実施の形態では、電話帳情報1002を構成する各相手先データに履歴対象フラグを含めることとしたが、このような構成に限定されない。たとえば、履歴対象フラグ以外の項目を含む相手先データで構成される電話帳情報とは別に、履歴対象の相手先データの情報を電話帳領域431に格納してもよい。その際、擬似メール用の相手先データと擬似電話用の相手先データを独立して記憶させてもよい。
【0036】
電話履歴領域432は、発信履歴情報1004と着信履歴情報1006とを含む。また、メール履歴領域433は、送信履歴情報1008と受信履歴情報1010とを含む。これらのデータ構造例については、後述する。
【0037】
メール本文記憶領域434には、たとえば、送受信メールごとに、メール本文IDと対応付けて、メール本文のテキストデータが記憶される。メール本文IDは、各メール本文を一意に特定するための識別情報である。
【0038】
なお、図4および5に示したデータ構造は一例であり、上述の、電話帳情報1002に含まれる履歴対象フラグ、または、それに代わり得るデータ以外については、公知の携帯端末におけるデータ構造と同様であってよい。
【0039】
再び図3を参照して、指定処理部114は、入力部22から得られるユーザからの指示信号に基づいて、今回の履歴対象とすべく相手先の電話番号またはメールアドレスの指定を受付ける。また、指定処理部114は、擬似的な通信発生の日時(以下「特定日時」という)の入力を受付ける。
【0040】
確認処理部116は、指定された相手先に、指定処理部114が受付けた内容(以下「指定内容」という)についての承認の有無を確認する処理を行なう。
【0041】
生成部118は、指定処理部114で受付けた内容に基づき、擬似メールデータおよび擬似電話データを、擬似履歴情報として生成する。つまり、「擬似メールデータ」は、少なくとも、擬似メールの相手先のメールアドレスおよび特定日時とを含む。「擬似電話データ」は、擬似電話の相手先の電話番号および特定日時とを含む。
【0042】
以下の説明において、1回の擬似履歴情報生成処理で生成される擬似メールデータまたは擬似電話データを、「擬似データ」と称する。
【0043】
なお、生成部118は、確認処理部116により、指定内容が承認されたと判断された場合にのみ、擬似データを生成することが好ましい。
【0044】
本実施の形態において、擬似データの集合を擬似履歴情報と表わし、生成部118は、生成した擬似データをフラッシュメモリ43の対応する領域に記憶する。擬似電話データを発信履歴として記憶するか、着信履歴として記憶するかは、ユーザに選択させてよい。同様に、擬似メールデータを送信履歴として記憶するか、受信履歴として記憶するかは、ユーザに選択させてよい。なお、本実施の形態においては、説明の簡単のために、たとえば、擬似電話データは発信履歴として、擬似メールデータは送信履歴として記憶することとする。
【0045】
表示処理部120は、生成された擬似履歴情報を通常の履歴情報の一部として表示部12に表示する。
【0046】
なお、上述の機能ブロックの動作は、CPU30が、たとえばROM41に格納されたソフトウェアを実行することで実現されてよいし、これらの機能ブロックのうち少なくとも1つについては、ハードウェアで実現されてもよい。
【0047】
<動作について>
次に、本実施の形態における携帯端末100の動作を説明する。
【0048】
図6は、本発明の実施の形態における擬似履歴情報生成処理を示すフローチャートである。図6のフローチャートに示す処理は、予めプログラムとしてROM41に格納されており、CPU30がこのプログラムを読み出して実行することにより、擬似履歴情報生成処理の機能が実現される。
【0049】
図6を参照して、はじめに、ユーザより、擬似履歴情報生成の指示が入力されると、CPU30は、RAM上の領域を確保し、初期化する。続いて、指定処理部114は、ユーザからの指示に基づき、擬似履歴生成の対象は、電話(発信履歴)とメール(送信履歴)とのうちいずれかを判断する(ステップS2)。前者と判断された場合(ステップS2にて「電話」)、電話番号指定処理を実行する(ステップS4)。後者と判断された場合(ステップS2にて「メール」)、メールアドレス指定処理を実行する(ステップS6)。これらの処理は、それぞれ、図7および図8のサブルーチンを用いて説明する。
【0050】
図7は、本発明の実施の形態における電話番号指定処理を示すフローチャートである。
図7を参照して、指定処理部114は、電話履歴生成画面を表示する(ステップS102)。電話履歴生成画面例300を図9に示す。
【0051】
図9を参照して、電話履歴生成画面例300には、「電話番号情報指定先を選択して下さい」というメッセージM1と、「特定電話番号」を選択するためのボタンBT1と、「電話帳」を選択するためのボタンBT2とが表示される。
【0052】
指定処理部114は、入力部22からの信号に基づいて、特定電話番号および電話帳のうち、指定対象としてどちらが選択されたかを判断する(ステップS104)。前者が選択された場合、すなわちボタンBT1が選択された場合、たとえば特定番号一覧画面302を表示する(ステップS106)。一方、後者が選択された場合、すなわちボタンBT2が選択された場合、たとえば電話帳一覧画面301を表示する(ステップS108)。
【0053】
電話帳一覧画面301には、電話帳情報1002に含まれる全電話番号のうちの所定数の電話番号が表示される。また、特定番号一覧画面302には、登録処理部112により事前に登録された複数の特定電話番号のうちの所定数の電話番号が表示される。なお、これらの画面301,302には、電話番号のみを示したが、実際には、相手先の名前も電話番号と対応付けて表示されてよい。
【0054】
次に、表示中の複数の電話番号のうちの1つの指定(選択)をユーザより受付ける(ステップS110)。指定された電話番号は、たとえばRAM41上の確保された領域(以下「確保領域」という)に一時記憶される。
【0055】
上述のように、予め登録処理部112により履歴対象候補の相手先情報(特定電話番号)が登録されている場合には、ユーザは、電話帳より選択する場合よりも簡便に所望の電話番号を選択することができる。
【0056】
以上で、図6のメインルーチンに戻る。
なお、本実施の形態では、特定電話番号一覧と電話帳一覧とのうちの一方から今回の履歴対象の電話番号を選択できることとしたが、特定電話番号一覧のみから選択できてもよい。または、毎回電話帳一覧からのみ選択できてもよい。このことは、後述のメールアドレス指定処理においても同様である。毎回、電話帳一覧より選択させる場合には、図3に示した登録処理部112および図5に示した履歴対象フラグは必須の構成ではない。
【0057】
図8は、本発明の実施の形態におけるメールアドレス指定処理を示すフローチャートである。
【0058】
図8を参照して、指定処理部114は、メール履歴生成画面を表示する(ステップS202)。メール履歴生成画面例400を図10に示す。
【0059】
図10を参照して、メール履歴生成画面例400には、「メールアドレス指定先を選択して下さい」というメッセージM3と、「特定メールアドレス」を選択するためのボタンBT3と、「電話帳」を選択するためのボタンBT4とが表示される。
【0060】
指定処理部114は、入力部22からの信号に基づいて、特定メールアドレスおよび電話帳のうち、指定対象としてどちらが選択されたかを判断する(ステップS204)。前者が選択された場合、すなわちボタンBT3が選択された場合、たとえば特定アドレス一覧画面402を表示する(ステップS206)。一方、後者が選択された場合、すなわちボタンBT4が選択された場合、たとえば電話帳一覧画面401を表示する(ステップS208)。
【0061】
電話帳一覧画面401には、電話帳情報1002に含まれる全メールアドレスのうちの所定数のメールアドレスが表示される。また、特定アドレス一覧画面402には、登録処理部112により事前に登録された複数の特定メールアドレスのうちの所定数のメールアドレスが表示される。なお、これらの画面401,402においても、メールアドレスのみを示したが、実際には、相手先の名前もメールアドレスと対応付けて表示されてよい。
【0062】
次に、表示中の複数のメールアドレスのうちの1つの指定(選択)をユーザより受付ける(ステップS210)。指定されたメールアドレスは、たとえばRAM41の確保領域に一時記憶される。
【0063】
この場合も、予め登録処理部112により履歴対象候補の相手先情報(特定メールアドレス)が登録されている場合には、ユーザは、電話帳より選択する場合よりも簡便に所望の電話番号を選択することができる。
【0064】
続いて、指定処理部114は、メール本文設定のための処理を行なう(ステップS212)。具体的には、たとえば図11に示すようなメール本文入力画面を表示し、ユーザより本文内容の入力を受付ける。
【0065】
図11は、メール本文入力画面例500を示す図である。
図11を参照して、メール本文入力画面例500には、「メール本文を入力してください」というメッセージM5と、宛先領域501と、メール本文を入力するための本文領域502とが表示される。宛先領域501には、ステップS210で指定されたメールアドレスが引用される。
【0066】
本文領域502に入力された内容も、RAM41上の確保領域に、指定されたメールアドレスとともに一時記憶される。本文領域502に入力された内容は、履歴情報のメール本文として表示することが可能となる。
【0067】
以上で、図6のメインルーチンに戻る。
再び図6を参照して、電話番号またはメールアドレスの指定処理が終わると、指定処理部114は、時刻指定画面を表示する(ステップS8)。
【0068】
図12は、時刻設定画面例600を示す図である。
図12を参照して、時刻設定画面例600には、「履歴表示時刻を設定してください」というメッセージM7と、「現在時刻」を選択するためのボタンBT7と、「時刻指定」を選択するためのボタンBT8とが表示される。
【0069】
指定処理部114は、入力部22からの信号に基づいて、現在時刻および任意時刻(時刻指定)のうちどちらが選択されたかを判断する(ステップS104)。前者が選択された場合、すなわちボタンBT7が選択された場合、計時部25からの出力に基づいて現在時刻(日時)を取得する(ステップS14)。取得した現在時刻は、RAM41の確保領域に一時記憶される。
【0070】
一方、後者が選択された場合、すなわちボタンBT8が選択された場合、時刻入力画面を表示する(ステップS12)。
【0071】
図12は、時刻入力画面例601を示す図である。
図12を参照して、時刻入力画面例601には、「指定時刻を入力してください」というメッセージM8と、時刻を入力するための領域603とが表示される。これにより、ユーザ所望の時刻の入力を受付けることができる。
【0072】
擬似通信発生の時刻がユーザより指定されると、確認処理部116は、指定された相手先の機器(以下「指定先」という)に、設定内容(携帯端末100のユーザにより設定された内容)の確認通知を行なう(ステップS16)。具体的には、図13に示すような指定先通知画面を表示し、ユーザからの指示を受付ける。
【0073】
図13は、指定先通知画面例800を示す図である。
図13を参照して、指定先通知画面例800には、「指定先に設定内容を通知します」というメッセージM9と、「はい(YES)」を選択するためのボタンBT9と、「いいえ(NO)」を選択するためのボタンBT10とが表示される。
【0074】
通知の実行が選択された場合、すなわちボタンBT9が選択された場合、指定先への確認通知が行なわれる。具体的には、上述のステップS2で「電話」が選択されていた場合、ステップS110で指定された電話番号より特定される相手先の携帯端末に対し、擬似的に発信履歴を生成してもよいか否かの確認通知を行なう。上述のステップS2で「メール」が選択されていた場合には、指定されたメールアドレスより特定される相手先の携帯端末に対し、擬似的に発信履歴を生成してもよいか否かの確認通知を行なう。このような確認通知は、たとえば、次のように行なうことができる。すなわち、擬似データの設定内容(擬似通信の発生日時、メール本文の内容など)を本文とするメールを相手先の携帯端末に送信する。擬似電話データの場合も同様であってよい。
【0075】
なお、通知の不実行が選択された場合、すなわちボタンBT10が選択された場合には、擬似データを生成することなく当該処理を終了してよい。また、本実施の形態では、擬似電話データの場合も擬似メールデータの場合も確認処理を行なうこととしたが、擬似メールデータの場合のみとしてもよい。擬似メールデータの場合には、メール本文もユーザが自由に入力できるため、相手ユーザの権利保護の観点より確認処理を必須とすることが好ましい。
【0076】
指定先の携帯端末では、確認通知を受信すると、たとえば以下のような処理が行なわれる。すなわち、指定先の携帯端末は、設定内容(擬似通信の発生日時、メール本文の内容など)を示す確認画面(メール本文)を表示し、それに対する応答を送信する。具体的には、たとえば、指定先の携帯端末で表示される確認画面に、承認(OK)または拒否(NG)を選択するためのボタンを表示する。そして、指定先のユーザに、承認または拒否のいずれかを選択させ、その情報を応答内容として返信する。
【0077】
確認処理部116は、指定先の携帯端末より返信を受付けると、応答内容が承認および拒否のいずれであったかを判断する(ステップS18)。応答内容が承認であった場合(ステップS18にて「OK」)、承認画面を表示する(ステップS19)。
【0078】
図14は、承認画面例900を示す図である。図14を参照して、指定先にて設定内容が承認された場合には、承認画面例900のように、たとえば「指定先から確認OKを受信しました。設定した履歴情報は表示可能です」というメッセージM11が表示される。
【0079】
これに対し、応答内容が拒否であった場合には(ステップS18にて「NG」)、拒否画面を表示し(ステップS24)、擬似データの生成および表示はなされることなく、ステップS26へ進む。
【0080】
図15は、拒否画面例901を示す図である。図15を参照して、指定先にて設定内容が拒否された場合には、拒否画面例901のように、たとえば「指定先から確認NGを受信しました。設定した履歴情報は表示できません」というメッセージM12が表示される。
【0081】
ステップS19の処理が終わると、生成部118は、擬似データを生成する(ステップS20)。つまり、ユーザが設定(指定)した内容に従う発信履歴データまたは送信履歴データを擬似的に生成する。表示処理部120は、生成された擬似データを、通常の履歴情報の一つとして表示部12に表示する(ステップS22)。ステップS20,S22の処理の詳細例については、後述する。
【0082】
ステップS22の処理が終わると、ステップS26に進む。
ステップS26において、確認処理部116は、確認履歴を消去する。つまり、指定先への確認通知(ステップS16)および応答内容受信(ステップS18)に関する履歴を消去する処理を自動的に行なう。ただし、ここでの「消去」とは、フラッシュメモリ43におけるメール履歴領域433に確認通知に関するメール送受信履歴を格納しない、ということを表わしており、実際にメモリ内のデータを消去することのみを表わすものではない。
【0083】
以上で、一連の擬似履歴情報生成処理は終了される。
なお、確認通知の相手先の端末においても、確認通知に関する履歴は自動的に消去されることが好ましい。そのためには、指定先の携帯端末において、擬似データ生成のための確認通知であることを示す識別情報が付加されたメールが受信されると、指定先の携帯端末のCPUは、内蔵された所定のプログラムを読出す。そして、読出されたプログラムに従い、次のような処理を行なう。すなわち、上述のような表示処理を行なった後に、ユーザからの指示に応じた応答内容(生成の可否)を送信元の携帯端末に返信する。そして、このような返信処理が終わると、当該指定先の携帯端末のCPUは、確認通知の受信履歴および応答内容の送信履歴を消去する。ただし、ここでの「消去」も上記と同様のことを意味しているものとする。
【0084】
ここで、生成部118および表示処理部120による処理の詳細例を説明する。
(擬似電話データの生成および表示)
図6のステップS2で「電話」が選択されていた場合には、ユーザにより入力された情報に基づいて、擬似電話データとして、発信履歴データが擬似的に生成される(ステップS20)。擬似電話データのデータ構造は、図4に示した発信履歴情報1004を構成する各発信履歴データのデータ構造と同様である。したがって、ここで、発信履歴情報1004のデータ構造例についてまず説明する。
【0085】
図16は、本発明の実施の形態におけるフラッシュメモリ43の電話履歴領域432に記憶される発信履歴情報1004のデータ構造の一例を示す図である。
【0086】
図16を参照して、発信履歴情報1004は、4つの項目を含む。すなわち、各発信履歴データは、履歴番号、発信日時、発信先の電話番号、発信先の名前を含む。なお、名前データは含まれなくてもよい。着信履歴情報1006のデータ構造も同様であってよい。
【0087】
生成部118は、これら4つの項目を含む擬似電話データを生成し、発信履歴情報1004に追加する。
【0088】
擬似電話データが生成されると、表示処理部120は、生成された擬似電話データを含む発信履歴一覧を表示する(ステップS22)。
【0089】
図17は、発信履歴一覧画面例700を示す図である。
図17を参照して、発信履歴一覧画面例700には、発信履歴として、今回生成された擬似電話データに関する情報701と、それまでに保存されていた発信履歴データに関する情報702とが区別されることなく表示される。なお、情報702の中にも、擬似履歴情報生成処理により生成された擬似電話データが含まれ得る。
【0090】
このように、ユーザが、特定の日時に特定の相手先(指定された電話番号)に対して実際に電話をしていなくても、擬似的に生成された発信履歴データが真の発信履歴データと識別されることなく表示される。そのため、当日の指定時刻におけるユーザのプライバシーの保護を確保することができる。
【0091】
(擬似メールデータの生成および表示)
図6のステップS2で「メール」が選択されていた場合には、ユーザにより入力された情報に基づいて、擬似メールデータとして、メール送信履歴データが生成される(ステップS20)。擬似メールデータのデータ構造は、図4に示した送信履歴情報1008を構成する各送信履歴データのデータ構造と同様である。したがって、ここで、送信履歴情報1008のデータ構造例についてまず説明する。
【0092】
図18は、本発明の実施の形態におけるフラッシュメモリ43のメール履歴領域433に記憶される送信履歴情報1008のデータ構造の一例を示す図である。
【0093】
図18を参照して、送信履歴情報1008は、6つの項目を含む。すなわち、各送信履歴データは、履歴番号、送信日時、送信先のメールアドレス、送信先の名前、件名、本文IDを含む。本文IDは、図4のメール本文記憶領域434に記憶されたメール本文データを一意に特定するための識別情報である。なお、名前データは含まれなくてもよい。受信履歴情報1010のデータ構造も同様であってよい。
【0094】
生成部118は、これら6つの項目を含む擬似メールデータを生成し、送信履歴情報1008に追加する。
【0095】
擬似メールデータが生成されると、表示処理部120は、生成された送信履歴データを含む送信履歴一覧を表示する(ステップS22)。
【0096】
図19は、送信履歴一覧画面例710を示す図である。
図19を参照して、送信履歴一覧画面例710には、送信履歴として、今回生成された擬似メールデータに関する情報711と、それまでに保存されていた送信履歴データに関する情報712とが区別されることなく表示される。なお、この場合も、情報712の中には、擬似履歴情報生成処理により生成された擬似メールデータが含まれ得る。
【0097】
このように、ユーザが、特定の日時に特定の相手先(指定されたメールアドレス)に対して実際にメール送信していなくても、擬似的に生成された送信履歴データが真の送信履歴データと識別されることなく表示される。そのため、当日の指定時刻におけるユーザのプライバシーの保護を確保することができる。
【0098】
なお、本実施の形態では、時刻のみ指定できることとしたが、さらに日にち(過去の日付け)の指定ができてもよい。
【0099】
また、本発明の携帯端末が行なう、擬似履歴情報生成方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc-ROM)などの光学媒体や、メモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0100】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0101】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0102】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記憶された記憶媒体とを含む。
【0103】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本実施の形態に係る携帯端末の外観の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における携帯端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態における携帯端末の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に従う携帯端末におけるフラッシュメモリのデータ構造例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態における電話帳情報のデータ構造例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態における擬似履歴情報生成処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態における電話番号指定処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態におけるメールアドレス指定処理を示すフローチャートである。
【図9】電話履歴生成画面例を示す図である。
【図10】メール履歴生成画面例を示す図である。
【図11】メール本文入力画面例を示す図である。
【図12】時刻設定画面例を示す図である。
【図13】指定先通知画面例を示す図である。
【図14】承認画面例を示す図である。
【図15】拒否画面例を示す図である。
【図16】本発明の実施の形態におけるフラッシュメモリの電話履歴領域に記憶される発信履歴情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図17】発信履歴一覧画面例を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態におけるフラッシュメモリのメール履歴領域に記憶される送信履歴情報のデータ構造の一例を示す図である。
【図19】送信履歴一覧画面例を示す図である。
【符号の説明】
【0105】
7 アンテナ、12 表示部、18 再生回路、19 スピーカ、22 入力部、24 マイクロフォン、25 計時部、26 アクセス部、26A 記録媒体、30 CPU、36 通信制御部、37 無線部、38 音声信号処理部、41 RAM、42 ROM、43 フラッシュメモリ、100 携帯端末、112 登録処理部、114 指定処理部、116 確認処理部、118 生成部、120 表示処理部、1002 電話帳情報、1004 発信履歴情報、1006 着信履歴情報、1008 送信履歴情報、1010 受信履歴情報。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のメールアドレスを記憶するための第1の記憶手段と、
メールの送受信履歴を含む履歴情報を記憶するための第2の記憶手段と、
前記履歴情報に含めるべく擬似履歴情報を生成するための制御を行なう生成制御手段とを備え、
前記生成制御手段は、
ユーザより、前記複数のメールアドレスのうちの1つの指定、および、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付けるための指定処理手段と、
指定されたメールアドレスおよび前記特定日時を含む擬似メールデータを前記擬似履歴情報として生成するための生成手段とを含み、
前記擬似履歴情報を前記履歴情報の一つとして表示するための表示手段をさらに備える、携帯端末。
【請求項2】
前記指定処理手段は、さらに、ユーザよりメール本文の入力を受付け、
前記擬似メールデータは、入力された前記メール本文を含む、請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記生成制御手段は、前記指定処理手段がユーザより受付けた内容についての承認の有無を前記指定されたメールアドレスで特定される相手端末に確認するための確認処理手段をさらに含み、
前記生成手段は、前記確認処理手段による確認の結果、前記受付けた内容が承認されたと判断された場合にのみ、前記擬似メールデータを生成する、請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記履歴情報は、メール送信履歴情報およびメール受信履歴情報を含み、
前記第2の記憶手段は、前記擬似メールデータを、前記メール送信履歴情報およびメール受信履歴情報のうちのいずれかとして記憶する、請求項1〜3のいずれかに記載の携帯端末。
【請求項5】
前記生成制御手段は、前記複数のメールアドレスのうち擬似メールの相手先の候補となるメールアドレスを特定メールアドレスとして登録する処理を行なうための登録処理手段をさらに含み、
前記第1の記憶手段は、前記複数のメールアドレスのうち前記特定メールアドレスを他と識別可能に記憶し、
前記指定処理手段は、ユーザより擬似メールデータの生成指示が入力された場合に、前記特定メールアドレスの中から対象となるメールアドレスをユーザに選択させる、請求項1〜4のいずれかに記載の携帯端末。
【請求項6】
前記第1の記憶手段は、さらに、複数の電話番号を記憶し、
前記生成手段は、さらに、前記複数の電話番号のうちユーザより指定された電話番号および前記特定日時を含む擬似電話データを前記擬似履歴情報として生成する、請求項1〜5のいずれかに記載の携帯端末。
【請求項7】
擬似履歴情報を生成するための方法であって、
複数のメールアドレスをメモリ内に準備するステップと、
ユーザより、前記複数のメールアドレスのうちの1つの指定を受付けるステップと、
ユーザより、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付けるステップと、
指定されたメールアドレスおよび前記特定日時を含む擬似メールデータを前記擬似履歴情報として生成するステップと、
前記擬似履歴情報を、メールの送受信履歴を含む履歴情報の一つとして表示するステップとを備える、擬似履歴情報生成方法。
【請求項8】
擬似履歴情報を生成するためのプログラムであって、
複数のメールアドレスをメモリ内に準備するステップと、
ユーザより、前記複数のメールアドレスのうちの1つの指定を受付けるステップと、
ユーザより、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付けるステップと、
指定されたメールアドレスおよび前記特定日時を含む擬似メールデータを前記擬似履歴情報として生成するステップと、
前記擬似履歴情報を、メールの送受信履歴を含む履歴情報の一つとして表示するステップとをコンピュータに実行させる、擬似履歴情報生成プログラム。
【請求項1】
複数のメールアドレスを記憶するための第1の記憶手段と、
メールの送受信履歴を含む履歴情報を記憶するための第2の記憶手段と、
前記履歴情報に含めるべく擬似履歴情報を生成するための制御を行なう生成制御手段とを備え、
前記生成制御手段は、
ユーザより、前記複数のメールアドレスのうちの1つの指定、および、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付けるための指定処理手段と、
指定されたメールアドレスおよび前記特定日時を含む擬似メールデータを前記擬似履歴情報として生成するための生成手段とを含み、
前記擬似履歴情報を前記履歴情報の一つとして表示するための表示手段をさらに備える、携帯端末。
【請求項2】
前記指定処理手段は、さらに、ユーザよりメール本文の入力を受付け、
前記擬似メールデータは、入力された前記メール本文を含む、請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記生成制御手段は、前記指定処理手段がユーザより受付けた内容についての承認の有無を前記指定されたメールアドレスで特定される相手端末に確認するための確認処理手段をさらに含み、
前記生成手段は、前記確認処理手段による確認の結果、前記受付けた内容が承認されたと判断された場合にのみ、前記擬似メールデータを生成する、請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記履歴情報は、メール送信履歴情報およびメール受信履歴情報を含み、
前記第2の記憶手段は、前記擬似メールデータを、前記メール送信履歴情報およびメール受信履歴情報のうちのいずれかとして記憶する、請求項1〜3のいずれかに記載の携帯端末。
【請求項5】
前記生成制御手段は、前記複数のメールアドレスのうち擬似メールの相手先の候補となるメールアドレスを特定メールアドレスとして登録する処理を行なうための登録処理手段をさらに含み、
前記第1の記憶手段は、前記複数のメールアドレスのうち前記特定メールアドレスを他と識別可能に記憶し、
前記指定処理手段は、ユーザより擬似メールデータの生成指示が入力された場合に、前記特定メールアドレスの中から対象となるメールアドレスをユーザに選択させる、請求項1〜4のいずれかに記載の携帯端末。
【請求項6】
前記第1の記憶手段は、さらに、複数の電話番号を記憶し、
前記生成手段は、さらに、前記複数の電話番号のうちユーザより指定された電話番号および前記特定日時を含む擬似電話データを前記擬似履歴情報として生成する、請求項1〜5のいずれかに記載の携帯端末。
【請求項7】
擬似履歴情報を生成するための方法であって、
複数のメールアドレスをメモリ内に準備するステップと、
ユーザより、前記複数のメールアドレスのうちの1つの指定を受付けるステップと、
ユーザより、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付けるステップと、
指定されたメールアドレスおよび前記特定日時を含む擬似メールデータを前記擬似履歴情報として生成するステップと、
前記擬似履歴情報を、メールの送受信履歴を含む履歴情報の一つとして表示するステップとを備える、擬似履歴情報生成方法。
【請求項8】
擬似履歴情報を生成するためのプログラムであって、
複数のメールアドレスをメモリ内に準備するステップと、
ユーザより、前記複数のメールアドレスのうちの1つの指定を受付けるステップと、
ユーザより、擬似的な通信発生の日時を表わす特定日時の入力を受付けるステップと、
指定されたメールアドレスおよび前記特定日時を含む擬似メールデータを前記擬似履歴情報として生成するステップと、
前記擬似履歴情報を、メールの送受信履歴を含む履歴情報の一つとして表示するステップとをコンピュータに実行させる、擬似履歴情報生成プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2010−86458(P2010−86458A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−257310(P2008−257310)
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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