説明

携帯端末装置およびプログラム

【課題】電子マネーを使用した際に、過去の使用状況を表示するように設定してある場合には、自動的に電子マネーの過去の使用状況を表示することで電子マネーの使用状況を容易に把握できるようにすることである。
【解決手段】CPUは、電子マネー取引が行われた際にその取引日時と取引内容とを電子マネー使用履歴情報として非接触ICカード処理チップの使用履歴メモリ内に記憶管理されている状態において、複数の区分領域を有するカレンダ画面を生成してメイン表示部2に表示出力させると共に、このカレンダ画面の区分領域毎にその区分期間内で利用された取引内容を読み出し、この取引内容に基づいてカレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子マネー機能を構成する非接触ICカード処理部を備えた携帯端末装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、非接触ICカードの技術進歩に伴い、現金、クレジットカードに代わって電子マネーによる支払いを可能とした電子マネー機能付きの携帯電話装置が実用化されている。また、従来においては、たとえば、非接触ICカード内の電子マネーが更新(減額)された際に、その残高が少なくなった旨をサーバ経由でその利用者所有の携帯電話に対して電子メールで通知するようにした決済情報通知サービスサーバが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−030271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1にあっては、残高が少なくなったことを前提としてメール通知を行うものであり、残高が少なくなったことを知ることができたとしても、それ以上のことは知ることはできなかった。
ところで、電子マネー機能を構成する非接触ICカード処理部を備えた携帯端末装置においては、現時点での電子マネー残高を読み出して表示できるほか、電子マネーの使用履歴を読み出して一覧表示することが可能であるが、一覧表示させたいと思った時にはその都度表示させるための操作を必要とする。
【0005】
この発明の課題は、電子マネーを使用した際に、過去の使用状況を表示するように設定してある場合には、自動的に電子マネーの過去の使用状況を表示することで電子マネーの使用状況を容易かつ自然に把握できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明(第1の発明)は、表示部及び電子マネー機能を構成する非接触ICカード処理部を備えた携帯端末装置であって、電子マネー取引が行われたことに応じて、その取引日時と取引内容とを電子マネー使用履歴情報として記憶管理する使用履歴記憶手段と、電子マネーによる取引状況を表示するか否かの設定を行う設定手段と、前記設定手段により電子マネーによる取引状況を表示すると設定されているか否かを判別する判別手段と、電子マネー取引が行われた際に、前記判別手段により電子マネーによる取引状況を表示すると設定されていると判別された場合に、前記使用履歴記憶手段により記憶管理されている電子マネー使用履歴情報を読み出して、電子マネーによる取引状況を前記表示部に表示する取引状況表示手段と、を備えることを特徴とする。
さらに、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項9記載の発明)。
【0007】
なお、「取引日時」は、電子マネーが使用された取引年月日を示しているが、この取引年月日に時分の情報も含めてもよい。「区分領域」は、日付、月、年などを示す数値を囲むような矩形の枠であってもよいが、枠によって特定される領域に限らず、枠無しの領域であってもよい。また、「区分領域の識別表示」は、その領域内の全体あるいは一部を着色(色分け)したり、日付、月、年などを示す数値を点滅したり、枠部分を太線で表示したり、特別な記号、図形などを付加表示するなど任意である(以下、同様)。
【0008】
なお、請求項1記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記取引状況表示手段は、単位期間毎に区分された複数の区分領域を有するカレンダ画面の区分領域毎にその区分期間内で利用された取引内容を前記使用履歴記憶手段から読み出し、この取引内容に基づいて前記カレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する(請求項2記載の発明)。
【0009】
前記取引状況表示手段は、カレンダ表示期間が任意に指定された場合に、指定された表示期間を年単位、月単位、週単位、日単位の何れかで区分すると共に、各区分期間に対応する区分領域を配置したカレンダ画面を生成表示する(請求項3記載の発明)。
【0010】
前記電子マネー使用履歴情報を構成する取引内容は、電子マネーによる取引が行われたか否かを示す情報であり、前記取引状況表示手段は、前記電子マネーによる取引が行われたか否かを区分毎に明示するために前記カレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する(請求項4記載の発明)。
【0011】
前記電子マネー使用履歴情報を構成する取引内容は、電子マネーによって取引された取引金額を示す情報であり、前記取引状況表示手段は、区分期間毎に取引された取引金額に応じて前記カレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する(請求項5記載の発明)。
【0012】
前記電子マネー使用履歴情報を構成する取引内容は、その取引種を示す情報であり、前記取引状況表示手段は、区分期間毎に取引された取引種に応じて前記カレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する(請求項6記載の発明)。
【0013】
前記電子マネー使用履歴情報を構成する取引内容は、その取引位置を示す情報であり、前記取引状況表示手段は、区分期間毎の取引位置に応じて前記カレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する(請求項7記載の発明)。
【0014】
前記取引状況表示手段により表示されるカレンダ画面上の何れかの区分領域が任意に選択指定された際に、前記使用履歴記憶手段に記憶管理されている電子マネー使用履歴情報を参照し、当該指定領域に該当する区分期間内で電子マネーによる取引が行われたか否かを判別し、取引が行われている場合には、その取引内容を詳細に示す詳細取引情報を案内表示する詳細取引情報表示手段を更に備える(請求項8記載の発明)。
【発明の効果】
【0015】
電子マネーを使用した際に、過去の使用状況を表示するように設定してある場合には、自動的に電子マネーの過去の使用状況を表示することで、電子マネーをいつ使ったかを容易かつ自然に把握でき、使い過ぎを注意するといったことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】携帯電話装置の外観図で、(A)は、折り畳み型の装置本体を開いた状態での正面図、(B)は、その状態での背面図。
【図2】携帯電話装置の基本的構成要素を示したブロック図。
【図3】非接触ICカード処理チップ32のメモリ部32Bに設けられている電子マネー残高メモリM1、電子マネー使用履歴メモリM2、定期券メモリM3を示した図。
【図4】電子マネー取引が行われた際に表示される電子マネーの使用状況を識別表示するカレンダ画面を示した図。
【図5】カレンダ全体の背景色を決定する背景色決定テーブル34の内容を示した図。
【図6】カレンダ画面上の区分領域を着色するための区分色を決定する区分色決定テーブル35の内容を示した図。
【図7】任意に指定されたカレンダ表示期間に応じて生成表示されたカレンダ画面を示し、 (A)は、カレンダ表示期間として「先週」が指定された場合 (B)は、カレンダ表示期間として「昨年」あるいは「今年」が指定された場合のカレンダ画面を示した図。
【図8】電源投入に伴って実行開始される携帯電話装置の全体動作を示したフローチャート。
【図9】図8に続く、携帯電話装置の全体動作を示したフローチャート。
【図10】電子マネーの使用状況をカレンダ画面に付加表示する処理(ステップA8、A15)を詳述するためのフローチャート。
【図11】図10に続く、電子マネー使用状況付加表示処理を示したフローチャート。
【図12】図11に続く、電子マネー使用状況付加表示処理を示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図1〜図12を参照して本発明の実施例を説明する。
この実施例は、携帯端末装置として携帯電話装置に適用した場合を例示したもので、図1は、携帯電話装置の外観図であり、(A)は、折り畳み型の装置本体を開いた状態での正面図、(B)は、その状態での背面図である。
この携帯電話装置は、電話機能、メール機能、カメラ撮影機能、インターネット接続機能以外の付加機能として、非接触ICカード機能などが装備されている。この携帯電話装置の正面側には、図1(A)に示すように、キー操作部1、メイン表示部2のほか、電話機能を構成する音声スピーカ3およびマイクロホン4などが設けられている。また、携帯電話装置の背面側には、図1(B)に示すように、サブ表示部5、カメラ撮影機能を構成する撮影レンズ6およびフラッシュ用LED7、着信報知機能を構成する報知用LED8および報知用スピーカ9のほか、アンテナ10、録音用のマイクロホン(録音マイク)11などが設けられている。
【0018】
キー操作部1は、押しボタン式の各種のキーを備え、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを行うもので、キー操作部1には、たとえば、動作モード(メールモード、カメラモードなど)に切り換えるモードキーと、電源をON/OFFしたり、通話を切るオンフック操作時に使用される電源キーと、通話を開始するオフフック操作時に使用される開始キー、電話番号を入力するほかに電話帳登録時あるいはメール作成時に文字データを入力するダイヤルキーと、4方向に対応してメニュー項目などを選択する方向キーと、方向キーで選択された項目を決定するときなどに使用される決定キーを有している。なお、決定キーは、撮影モードでは、シャッターボタン/録画ボタンとして機能する。メイン表示部2は、折り畳み式の装置本体を開いた状態において、文字情報、画像情報などを高精細に表示可能な主画面であり、サブ表示部5は、折り畳み式の装置本体を折り畳んだ状態において、現在時刻、メッセージなどを案内表示する背面側の画面である。
【0019】
図2は、このカメラ付き携帯電話装置の基本的構成要素を示したブロック図である。
CPU21は、記憶部22内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話装置の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部22は、不揮発性メモリ(内部メモリ)であり、たとえば、ROM(フラッシュメモリなど)によって構成され、プログラム領域とデータ領域とを有し、このプログラム領域には、後述する図8〜図12に示す動作手順に応じて本実施例を実現するためのプログラムが格納されている。メモリ(たとえば、RAM)23は、ワーク領域を有する内部メモリであり、また、メモリカード24は、着脱自在な記録メディアであり、たとえば、スマートメディア、ICカードなどによって構成され、メモリ23との間において画像データなどの授受が行われる。
【0020】
CPU21には、通信データ処理部25、オーディオインターフェイス26が接続されており、アンテナ10からの受信電波が無線部27によって検波、復調されると共にデジタル変換されて通信データ処理部25に与えられると、通信データ処理部25は、電話呼出、メール受信、インターネット受信かを判別し、電話呼出あるいはメール受信であれば、CPU21は、音源IC部28に設定されている着信音を読み出してアンプ(AMP)29に与え、報知用スピーカ9から着信音を発生出力させると共に、表示制御部30を介して報知用LED8を点滅駆動させる。
【0021】
また、CPU21は、電話呼び出しであれば、オフフック操作に応じて電話相手先との接続が確立されると、通信データ処理部25からの音声データをオーディオインターフェイス26を介して音声スピーカ3から発生出力させる。この場合、マイクロホン4からの入力音声は、オーディオインターフェイス26、通信データ処理部25を介して無線部27に与えられてアナログ変換されると共に変調された後にアンテナ10から発信出力される。また、CPU21は、メール受信であれば、受信メールを通信データ処理部25から取り込んでメールボックス(図示せず)に格納する。
【0022】
また、CPU21には、その入出力周辺デバイスであるキー操作部1が接続されていると共に、表示制御部30を介してメイン表示部2、サブ表示部5、報知用LED8が接続され、さらに、カメラ撮像部31、非接触ICカード処理チップ32、GPS(Global Positioning System)受信部33が接続されている。
カメラ撮像部31は、静止画撮影のほかに動画撮影も可能なもので、撮影レンズ、ミラー等のレンズ・ミラーブロック、CCDイメージセンサ等の撮像素子、その駆動系のほか、測距センサ、光量センサ、アナログ処理回路、信号処理回路、圧縮伸張回路等を備え、光学ズームを調整制御したり、オートフォーカス時の駆動制御、シャッター駆動制御、露出、ホワイトバランス等を制御する。
【0023】
非接触ICカード処理チップ32は、電子マネー機能として利用されるほかに、交通機関利用時の定期券として利用可能なもので、専用CPU32A、メモリ部32B、アンテナ部32Cを有し、外部端末装置としてのカード処理装置(ICカードリーダライタ)40との間で微弱電波によって近距離通信が行われる。メモリ部32Bは、たとえば、フラッシュメモリなどによって構成され、図3に示すように電子マネー残高メモリM1、使用履歴メモリM2、定期券メモリM3を有している。なお、アンテナ部32Cは、電波を送受信するもので、ICカードリーダライタ40からの受信電波によって誘起される起電力を非接触ICカードの動作電力として利用してもよいが、携帯電話側の電源部から非接触ICカードの動作電力を得るようにしてもよい。
【0024】
ICカード処理チップ32は、電子マネー機能として利用される場合に、ICカードリーダーライタ40からの受信電波を検出すると、電子マネー残高を読み出してアンテナ部32Cから発信出力させる。この場合、ICカードリーダーライタ40は、会計端末装置 (図示せず)などに接続されており、ICカード処理チップ32から受信取得した残金から今回の取引金額(請求金額)が減算されて残高の更新が行われると、この更新後の新たな残高をその店舗コード、商品コード、取引年月日、取引金額(更新金額)などの情報と共に、そのアンテナ(図示せず)から発信出力させる。ここで、ICカード処理チップ32は、ICカードリーダーライタ40から更新後の新たな残高を受信取得すると、この更新後の新たなマネー残高は、メモリ部32B内の残高メモリM1に書き込まれてその内容が減額更新されるほか、取引年月日、取引金額(今回の取引分の更新金額)、店舗コード、商品コードは、今回の取引に関する履歴データとして使用履歴メモリM2に書き込まれる。
【0025】
この場合、携帯電話側のCPU21は、ICカード処理チップ32をアクセスして残高メモリM1の内容が更新されたか、つまり、電子マネー取引が行われたかを監視するようにしているが、残高メモリM1の内容が更新されると、ICカード処理チップ32が更新有り指示を携帯電話側のCPU21に与えるようにしてもよい。また、上述したように、ICカード処理チップ32側には専用CPU32Aを設けたが、この専用CPU32Aに代わって携帯電話側のCPU21がその動作を制御するようにしてもよい。
【0026】
GPS受信部33は、衛星と地上の制御局を利用し、複数の衛星からの電波の到着時間の差から厳密に測定された現在位置(経緯度)を受信するもので、CPU21は、たとえば、1分間隔毎にGPS受信部33をアクセスしてGPS測定位置を受信取得しながら現在のユーザ位置(携帯電話端末装置の位置)を監視するようにしている。なお、この実施例においては、GPS受信部33を使用したが、地上系の複数局に対する電波の到着時間の差あるいは位置関係などからユーザの現在位置を測定するようにしてもよい。この場合、電子マネー取引が行われた際に、CPU21は、GPS受信部33によって得られた現在位置をその取引地域として取得するようにしてもよい。
【0027】
図4は、電子マネー取引が行われた際に表示される電子マネーの使用状況を識別表示するカレンダ画面を示した図である。
このカレンダ画面は、1ヶ月分のカレンダ画面を例示したもので、電子マネー取引が行われた際に、CPU21は、現在日(たとえば、31日)から1ヶ月前(30日あるいは31日前)のカレンダを生成してメイン表示部2にカレンダ表示する。この1ヶ月分のカレンダ画面は、縦横罫線によって日毎にマトリックス状に区分したもので、この各区分領域の左上隅部には、該当する「日付」を示す数値が表示され、また、カレンダ画面の上側には七曜日が表示されている。
【0028】
このカレンダ画面内に電子マネーの使用状況を識別表示する場合に、CPU21は、ICカード処理チップ32の電子マネー使用履歴メモリM2をアクセスし、現在日から1ヶ月分の使用履歴情報を読み出し、この使用履歴情報に基づいてカレンダ画面内に電子マネーの使用状況を表示するようにしている。この場合、1ヶ月分の取引金額を合計し、この合計金額に応じてカレンダ全体の背景色(薄色)を決定し、その背景色でカレンダ全体を着色するようにしている。なお、図4において粗い斜線を付した部分は、背景色が施された部分を示している。
【0029】
図5は、背景色決定テーブル34の内容を示した図である。
この背景色決定テーブル34は、カレンダ全体の背景色を1ヶ月分の合計金額に応じて決定するもので、「金額範囲」と「背景色」とを対応付けた構成となっている。たとえば、合計金額(1)未満の場合には「青系の薄色」、合計金額(1)〜(2)の場合には「黄系の薄色」、合計金額 (2)以上の場合には「赤系の薄色」が設定されている。ここで、合計金額(1)〜(2)は、やや使い過ぎの傾向にある場合の金額であり、合計金額 (2)以上は、かなり使い過ぎている場合である。この背景色決定テーブル34の内容は、ユーザによって任意に設定されたもので、この背景色決定テーブル34のほか、この実施例においては、カレンダ表示期間に対応して、たとえば、1週間分、3ヶ月分、6ヶ月分、1年間分用の背景色決定テーブル(図示せず)も設けられているが、これらは合計金額の値が相違するだけで、基本的には同様の内容となっている。
【0030】
図6は、カレンダ画面上の区分領域を着色するための区分色を決定する区分色決定テーブル35の内容を示した図である。
この区分色決定テーブル35は、電子マネーの使用状況(区分期間内での使用状況)に応じてカレンダ画面上の対応する区分領域を着色するための区分色を決定するもので、「取引内容」と「区分色」とを対応付けた構成となっている。ここで、「取引内容」は、区分期間内に1回でも電子マネーによる取引が行われことを示す“取引有り”、区分期間内で取引された合計額を示す“取引金額(合計金額)”、区分期間内で取引された店舗あるいは商品の種類を示す“取引種(店舗種あるいは商品種)”、区分期間内で取引された地域あるいは場所を示す“取引位置”であり、この中から予め任意に選択指定された「取引内容」に基づいてカレンダ画面上の区分領域を着色する「区分色」が決定される。
【0031】
すなわち、図4の1ヶ月カレンダ画面において、「取引内容」として“取引有り”が選択指定されている場合には、1回でも電子マネーを利用したことがある日の区分色として「背景同系色濃色(1)」が決定される。「背景同系色濃色(1)」とは、上述したカレンダ全体に着色される背景色と同系の濃度レベルを示し、この濃度差に応じて背景色と区分色とを明瞭に区別可能となっている(以下、同様)。なお、図4において細かい斜線を付した部分は、この区分色が施された領域を示している。また、「取引内容」として“取引金額(合計金額)”が選択指定されている場合に、この合計金額が区分期間(たとえば、1日)内で使用可能な限度額未満であれば、区分色として「背景同系色濃色(1)」が決定されるが、限度額以上であれば、「背景同系色濃色(2)」が決定される。なお、「背景同系色濃色(1)」と「背景同系色濃色(2)」とは (1)< (2)の関係にある(以下、同様)。
【0032】
同様に、「取引内容」として“取引種(店舗種)”が選択指定されている場合に、婦人服店、家具屋などの店舗種A、B、‥‥に対応して「背景同系色濃色(1)」、「背景同系色濃色(2)」、‥‥が決定される。また、“取引種(商品種)” が選択指定されている場合に、衣料品、食料品などの商品種A、B、‥‥に対応して「背景同系色濃色(1)」、「背景同系色濃色(2)」、‥‥が決定される。さらに、「取引内容」として“取引位置” が選択指定されている場合に、商店街、デパート内などの取引地域あるいは取引場所A、B、‥‥に対応して、「背景同系色濃色(1)」、「背景同系色濃色(2)」、‥‥が決定される。
【0033】
図7は、任意に指定されたカレンダ表示期間に応じて生成表示されたカレンダ画面を示した図であり、(A)は、カレンダ表示期間として「先週」が指定された場合で、この指定期間に基づいて日単位毎に区分された1週間分のカレンダ画面が生成表示される、(B)は、カレンダ表示期間として「昨年」あるいは「今年」が指定された場合で、この指定期間に基づいて月単位毎に区分された1年分のカレンダ画面が生成表示される。また、図示省略したが、カレンダ表示期間がどのように指定されるかによって3ヶ月分のカレンダ画面、6ヶ月分のカレンダ画面なども生成可能である。
【0034】
次ぎに、この実施例における携帯電話装置の動作概念を図8〜図12に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体の他に、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施例特有の動作を実行することもできる。
【0035】
図8〜図9は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話装置の全体動作を示したフローチャートである。
先ず、CPU21は、待ち受け状態において所定の待ち受け画像を読み出して表示出力させると共に(ステップA1)、電話あるいはメールの着信有無をチェックし(ステップA2)、電話着信あるいはメール着信を検出すると、着信対応処理を実行して報知用スピーカ9から着信音を出力させると共に報知用LED8を点滅駆動させるほか、通話処理あるいは受信メール格納処理を実行する(ステップA3)。
【0036】
また、CPU21は、ICカード処理チップ32をアクセスして電子マネー取引が行われたかを監視しており、電子マネーの決済有りを検出した場合には(ステップA4)、決済完了報知を行った後に(ステップA5)、電子マネーの使用状況(使用履歴)をカレンダ表示するか否かを示す履歴表示フラグ(図示せず)を参照し、そのON/OFF状態をチェックする(ステップA6)。この履歴表示フラグは、予めユーザによって任意に選択設定されたもので、それが“ON”されていれば(ステップA6でYES)、図4に示したように現在日から1ヶ月前のカレンダを生成表示した後(ステップA7)、このカレンダ画面に電子マネーの使用状況を付加表示する処理に移る(ステップA8)。なお、電子マネー使用状況の付加表示処理については後述する。
【0037】
また、カレンダ表示がユーザ指示された際には(ステップA9)、カレンダ表示期間の入力を受け付けると共に(ステップA10)、任意の表示期間が入力指定された場合には(ステップA11でYES)、指定期間を単位期間(日単位、週単位、月単位)毎に区分したカレンダを生成表示するが(ステップA12)、任意のカレンダ表示期間が入力されなければ、上述の場合と同様、現在日から1ヶ月前のカレンダを生成表示する(ステップA13)。ここで、カレンダ表示期間を区分する単位期間(日単位、週単位、月単位)は、指定されたカレンダ表示期間に応じて自動決定するようにしてもよいが、ユーザ操作によって任意に指定してもよい。
【0038】
次ぎに、上述した履歴表示フラグをチェックし(ステップA14)、それが“ON”されていれば、カレンダ画面に電子マネーの使用状況を付加表示する処理に移るが(ステップA15)、履歴表示フラグが“OFF”されていれば(ステップA14でNO)、スケジュール情報、誕生日情報、記念日情報などをカレンダ画面に付加表示する処理に移る(ステップA16)。この場合、カレンダ画面の区分領域内に記号、図形、文字などによってスケジュール情報、誕生日情報、記念日情報などを挿入表示するようにしている。
【0039】
図10〜図12は、電子マネーの使用状況をカレンダ画面に付加表示する処理(ステップA8、A15)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、CPU21は、ICカード処理チップ32の使用履歴メモリM2をアクセスし、カレンダ表示期間に対応する使用履歴情報を読み出す(ステップB1)。すなわち、表示期間が1ヶ月分のカレンダであれば、その1ヶ月分の使用履歴情報を全て読み出し、1年カレンダであれば、その1年分の使用履歴情報を全て読み出してメモリ23のワーク域にセットする。そして、このワーク域内の各使用履歴情報から「取引金額」を読み出し、カレンダ表示期間全体での合計金額を算出する(ステップB2)。
【0040】
この場合、カレンダ表示期間が1ヶ月であれば、1ヶ月分の合計金額が算出され、1年であれば、1年間の分の合計金額が算出される。この合計金額に基づいてカレンダ全体を着色する背景色を決定するが、いま、カレンダ表示期間が1ヶ月であれば、図5に示した背景色決定テーブル34を検索して合計金額に応じた背景色を決定し(ステップB3)、カレンダ全体をこの決定色で着色する(ステップB4)。この場合、合計額の多さに応じて青系、黄系、赤系の薄色でカレンダ全体が着色される。なお、1ヶ月カレンダが表示されているものとして以下の説明を行う。
【0041】
次ぎに、CPU21は、予めユーザによって任意に選択指定されている取引内容の種類を判別する(ステップB5)。すなわち、上述した“取引有り”、“取引金額”、“取引種(店舗種あるいは商品種)”、“取引位置”のうち、その何れが予め選択指定されているかを判別する。そして、カレンダ画面においてその先頭区分領域を指定した後(ステップB6)、上述のようにメモリ23のワーク域内にセットしておいた各使用履歴情報の中からその「取引年月日」を参照することによって先頭区分の期間(先頭日付)に該当する使用履歴情報を特定する(ステップB7)。
【0042】
そして、上述のステップB5で判別された取引内容が“取引有り”であるかをチェックし(ステップB8)、“取引有り”であれば、区分色決定テーブル35を検索し、“取引有り”に対応する区分色として「背景同系色濃色(1)」を読み出して区分色を決定する(ステップB9)。そして、上述のステップB7で特定した使用履歴情報が1つでも存在しているか、つまり、指定区分の期間内に1回でも電子マネー取引が行われたかをチェックし(ステップB10)、1回でも電子マネー取引が行われている場合には、決定された「背景同系色濃色(1)」で示される濃さの区分色(背景同系色)で指定区分領域内を着色する(ステップB11)。以下、カレンダ画面の全区分を指定し終わるまで(ステップB12)、次ぎの区分領域を指定し(ステップB13)、この指定区分の期間に該当する使用履歴情報を特定しながら(ステップB14)、この指定区分領域を決定した区分色で着色する動作が繰り返される(ステップB10〜14)。
【0043】
次ぎに、上述のステップB5で判別された取引内容が“取引金額”であれば(図11のステップB15でYES)、上述のステップB7で特定した使用履歴情報を参照し、先頭区分の期間内に取引された全ての「取引金額」を合計した合計金額を求めると共に(ステップB16)、この合計金額に基づいて区分色決定テーブル35を検索して区分色を決定する(ステップB17)。この場合、合計金額が区分期間(1日)内で使用可能な限度額未満であれば、区分色として「背景同系色濃色(1)」が決定されるが、限度額以上であれば、「背景同系色濃色(2)」が決定される。そして、決定した区分色(背景同系色)で指定区分領域内を着色した後(ステップB18)、カレンダ画面の全区分を指定し終わるまで(ステップB19)、次ぎの区分領域を指定し(ステップB20)、この指定区分の期間に該当する使用履歴情報を特定する(ステップB21)。そして、ステップB16に戻り、指定区分の期間内に取引された全ての「取引金額」を合計した合計金額を求めながら上述の動作を繰り返す(ステップB16〜B21)。
【0044】
また、上述のステップB5で判別された取引内容が“取引種(店舗種)”であれば(図11のステップB22でYES)、上述のステップB7で特定した使用履歴情報を参照し、その「店舗コード」に基づいて店舗種変換テーブル(図示せず)を検索し、その店舗種を認識する(ステップB23)。ここで、指定区分期間内に複数種類の店舗で取引があった場合には(ステップB24でYES)、その中で取引数あるいは取引金額が一番多い店舗種を選択する(ステップB25)。この店舗種に基づいて区分色決定テーブル35を検索して区分色を決定する(ステップB26)。そして、決定した区分色(背景同系色)で指定区分領域内を着色した後(ステップB27)、カレンダ画面の全区分を全て指定し終わるまで(ステップB28)、次ぎの区分領域を指定し(ステップB29)、この指定区分の期間に該当する使用履歴情報を特定する(ステップB30)。そして、ステップB23に戻り、指定区分の期間内に取引された店舗の種類を認識しながら上述の動作を繰り返す(ステップB23〜B30)。
【0045】
同様に、上述のステップB5で判別された取引内容が“取引種(商品種)”であれば(図12のステップB31でYES)、上述のステップB7で特定した使用履歴情報を参照し、その「商品コード」に基づいて商品種変換テーブル(図示せず)を検索し、その商品種を認識する (ステップB32)。この場合、指定区分期間内に複数種類の商品を購入した場合には(ステップB33でYES)、その中で取引数あるいは取引金額が一番多い商品種を選択する(ステップB34)。この商品種に基づいて区分色決定テーブル35を検索して区分色を決定する(ステップB35)。そして、決定した区分色(背景同系色)で指定区分領域内を着色した後(ステップB36)、カレンダ画面の全区分を全て指定し終わるまで(ステップB37)、次ぎの区分領域を指定し(ステップB38)、この指定区分の期間に該当する使用履歴情報を特定する(ステップB39)。そして、ステップB32に戻り、指定区分の期間内に取引された商品の種類を認識しながら上述の動作を繰り返す(ステップB32〜B39)。
【0046】
さらに、上述のステップB5で判別された取引内容が“取引位置”であれば(図12のステップB40でYES)、上述のステップB7で特定した使用履歴情報を参照し、その「店舗コード」に基づいて位置変換テーブル(図示せず)を検索し、その取引位置を認識する (ステップB41)。この場合、指定区分期間内に複数地域あるいは場所で取引が行われた場合には(ステップB42でYES)、その中で取引数あるいは取引金額が一番多い取引位置を選択する(ステップB43)。この取引位置に基づいて区分色決定テーブル35を検索して区分色を決定する(ステップB44)。そして、決定した区分色(背景同系色)で指定区分領域内を着色した後(ステップB45)、カレンダ画面の全区分を全て指定し終わるまで(ステップB46)、次ぎの区分領域を指定し(ステップB47)、この指定区分の期間に該当する使用履歴情報を特定する(ステップB48)。そして、ステップB41に戻り、指定区分の期間内での取引位置を認識しながら上述の動作を繰り返す(ステップB41〜B48)。
【0047】
このようにして電子マネーの使用状況が区分毎に明示されたカレンダ画面上において、任意の区分領域がカーソル操作によって選択指定された場合には(図9のステップA17)、この指定区分期間内で取引された全ての取引内容(取引年月日、店舗コード、商品コード、取引金額)を読み出し(ステップA18)、これを指定区分内の詳細取引情報としてカレンダ画面上にポップアップ表示させる(ステップA19)。そして、ユーザ操作によってカレンダ消去が指定されたかをチェックし(ステップA20)、その指示に応答してカレンダ画面の消去が行われる(ステップA21)。そして、ステップA22に移り、ユーザ操作によってカメラ撮影、メール作成などが指示された場合には、その指示に応じてカメラ撮影処理、メール作成処理などの処理(その他の処理)が行われた後、最初の待受画面に戻る(ステップA1)。なお、カレンダ消去が指定されなければ、カレンダ画面がそのまま待受画面として表示される。
【0048】
以上のように、この実施例にけるCPU21は、電子マネー取引が行われた際にその取引日時と取引内容とを電子マネー使用履歴情報として非接触ICカード処理チップ32の使用履歴メモリM2内に記憶管理されている状態において、複数の区分領域を有するカレンダ画面を生成してメイン表示部2に表示出力させると共に、このカレンダ画面の区分領域毎にその区分期間内で利用された取引内容を読み出し、この取引内容に基づいてカレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示するようにしたから、複数の区分領域を有するカレンダ画面内に電子マネーの使用状況を表示する場合に、カレンダ表示期間全体の使用状況を把握しながら区分単位の使用状況を把握することができる。したがって、電子マネーをいつ頃、どの位、使用したのかを数値表示などによらなくても容易かつ確実に知ることが可能となるほか、使い過ぎを抑制したり、電子マネーの計画的な使用にも役立つなど、実用効果の高いものとなる。
【0049】
この場合、カレンダ表示期間が任意に指定された場合に、CPU21は、指定された表示期間を年単位、月単位、週単位、日単位の何れかで区分すると共に、各区分期間に対応する区分領域を配置したカレンダ画面を生成表示するようにしたから、たとえば、日単位あるいは週単位で区分した1ヶ月分のカレンダ、日単位で区分した1週間分のカレンダ、月単位で区分した1年間分のカレンダなどを表示することができるほか、現在の年月日に限らず、昨年、一作年などのように任意に指定された期間のカレンダを表示することができ、ユーザが所望する任意の期間での使用状況を容易に確認することが可能となる。
【0050】
ここで、カレンダ画面上の区分領域を識別表示する場合、ユーザによって予め任意に選択指定された取引内容が“取引有り”であれば、電子マネー取引が行われた区分領域内を着色するようにしたから、電子マネーを1回でも使用した日、月、週などを容易に知ることができる。また、ユーザ選択された取引内容が“取引金額”であれば、区分期間毎に取引された取引金額に応じて区分領域内を着色するようにしたから、区分毎に電子マネーをどの位、使ったかを知ることができると共に、使い過ぎを警告したり、取引金額の多さに応じて色分け表示することができる。また、ユーザ選択された取引内容が“取引種(店舗種あるいは商品種)”であれば、区分期間毎に取引された取引種に応じて区分領域内を着色するようにしたから、区分毎に電子マネーを何処で何に使ったかを知ることができると共に、取引種に応じて色分け表示することができる。さらに、ユーザ選択された取引内容が“取引位置”であれば、区分期間毎の取引された地域あるいは場所に応じて区分領域内を着色するようにしたから、区分毎に電子マネーを何処で使ったかを知ることができる。
【0051】
また、電子マネーの使用状況を区分毎に明示するためにカレンダ画面上の対応する区分領域内を着色するほか、カレンダ表示期間全体の取引金額に基づいて当該カレンダ全体を着色するようにしたから、たとえば、1ヶ月表示のカレンダであれば、1ヶ月分の取引金額に基づいてカレンダ全体を識別表示することができる。ここで、カレンダ全体を着色する背景色には「薄色」、区分領域を着色する区分色には背景色と「同系色の濃色」を使用するようにしたから、濃度差によってカレンダ全体の識別表示と区分領域の識別表示との混同を避けることができ、両者を用意に区別することが可能となる。
【0052】
また、CPU21は、電子マネーの使用状況を区分毎に明示するためにカレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する表示形式と、電子マネーの使用状況以外の他の情報をカレンダ画面上に表示する表示形式とを任意に切り換えるようにしたから、電子マネーの使用状況を必要に応じて知ることができるほか、それ以外の情報として、たとえば、スケジュール情報、誕生日情報、記念日情報なども必要に応じて知ることもできる。また、カレンダ画面上の何れかの区分領域が任意に選択指定された際に、電子マネー使用履歴情報を参照し、当該指定領域に該当する区分期間内で電子マネーによる取引が行われたか否かを判別し、取引が行われている場合には、その取引内容を詳細に示す詳細取引情報を案内表示するようにしたから、取引内容の詳細を必要に応じて知ることができる。
【0053】
なお、上述した実施例においては、電子マネーの使用状況を区分毎に明示するカレンダ画面の消去を指示しない限り、このカレンダ画面を表示し続けようにしたが、その表示を開始してから一定時間経過後に自動消去するようにしてもよい。
また、電子マネーの使用状況を区分毎に明示するカレンダ画面を待受画面とすれば、特別な操作を行わなくても電子マネーの使用状況を待受時に知ることができる。
【0054】
また、上述した実施例においては、カレンダ全体に着色される背景色との関係において、この薄色背景色に対してそれと同系の濃色の区分色で区分領域内を着色するようにしたが、背景色とは明度が異なる色を区分色としてもよい。また、カレンダ画面の構成は任意であり、その区分領域は枠無しの領域であってもよい。さらに、区分領域の識別表示は、その領域内の全体を着色する場合に限らず、領域内の一部を着色してもよく、また、日付、月、年などを示す数値表示部分を点滅したり、枠部分を太線で表示したり、特別な記号、図形などを区分領域内に付加表示するなど任意である。
【0055】
上述した実施例においては、カレンダ画面内の任意の区分領域がカーソル操作によって選択指定された際に、この指定区分の期間内で取引された全ての取引内容を読み出し、これを詳細取引情報としてカレンダ画面上にポップアップ表示するようにしたが、カレンダ画面内に区分領域とは別に設けた詳細表示欄に指定区分期間内の詳細取引情報を案内表示するようにしてもよい。また、指定区分の期間内の詳細取引情報をプルダウン表示するようにしてもよく、詳細取引情報の表示形態は任意である。
【0056】
上述した実施例においては、電子マネー取引が行われた際に、電子マネーの使用状況を明示するカレンダ画面として、現在日から1ヶ月前のカレンダを生成して表示するようにしたが、たとえば、1週間前のカレンダを生成表示するようにしてもよく、カレンダの表示期間は任意である。
その他、携帯電話装置に限らず、たとえば、電子マネー機能付きのPDAなどの携帯端末装置であっても同様に適用可能である。また、電子マネー機能としては、プリペイドカード、クレジットカード、ポイントカードなどであってもよい。
【0057】
一方、コンピュータに対して、上述した各手段を実行させるためのプログラムコードをそれぞれ記録した記録媒体(たとえば、CD−ROM、フレキシブルディスク、RAMカード等)を提供するようにしてもよい。すなわち、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードを有する記録媒体であって、電子マネー取引が行われた際に、その取引日時と取引内容とを電子マネー使用履歴情報として記憶管理する機能と、単位期間毎に区分された複数の区分領域を有するカレンダ画面を生成表示する機能と、前記カレンダ画面の区分領域毎にその区分期間内で利用された取引内容を読み出し、この取引内容に基づいて前記カレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する機能とを実現させるためのプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体を提供するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 キー操作部
2 メイン表示部
21 CPU
22 記憶部
32 非接触ICカード処理チップ
33 GPS受信部
34 背景色決定テーブル
35 区分色決定テーブル
40 ICカードリーダライタ
M1 電子マネー残高メモリ
M2 電子マネー使用履歴メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部及び電子マネー機能を構成する非接触ICカード処理部を備えた携帯端末装置であって、
電子マネー取引が行われたことに応じて、その取引日時と取引内容とを電子マネー使用履歴情報として記憶管理する使用履歴記憶手段と、
電子マネーによる取引状況を表示するか否かの設定を行う設定手段と、
前記設定手段により電子マネーによる取引状況を表示すると設定されているか否かを判別する判別手段と、
電子マネー取引が行われた際に、前記判別手段により電子マネーによる取引状況を表示すると設定されていると判別された場合に、前記使用履歴記憶手段により記憶管理されている電子マネー使用履歴情報を読み出して、電子マネーによる取引状況を前記表示部に表示する取引状況表示手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記取引状況表示手段は、単位期間毎に区分された複数の区分領域を有するカレンダ画面の区分領域毎にその区分期間内で利用された取引内容を前記使用履歴記憶手段から読み出し、この取引内容に基づいて前記カレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記取引状況表示手段は、カレンダ表示期間が任意に指定された場合に、指定された表示期間を年単位、月単位、週単位、日単位の何れかで区分すると共に、各区分期間に対応する区分領域を配置したカレンダ画面を生成表示する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記電子マネー使用履歴情報を構成する取引内容は、電子マネーによる取引が行われたか否かを示す情報であり、
前記取引状況表示手段は、前記電子マネーによる取引が行われたか否かを区分毎に明示するために前記カレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記電子マネー使用履歴情報を構成する取引内容は、電子マネーによって取引された取引金額を示す情報であり、
前記取引状況表示手段は、区分期間毎に取引された取引金額に応じて前記カレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記電子マネー使用履歴情報を構成する取引内容は、その取引種を示す情報であり、
前記取引状況表示手段は、区分期間毎に取引された取引種に応じて前記カレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の携帯端末装置。
【請求項7】
前記電子マネー使用履歴情報を構成する取引内容は、その取引位置を示す情報であり、
前記取引状況表示手段は、区分期間毎の取引位置に応じて前記カレンダ画面上の対応する区分領域を識別表示する、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の携帯端末装置。
【請求項8】
前記取引状況表示手段により表示されるカレンダ画面上の何れかの区分領域が任意に選択指定された際に、前記使用履歴記憶手段に記憶管理されている電子マネー使用履歴情報を参照し、当該指定領域に該当する区分期間内で電子マネーによる取引が行われたか否かを判別し、取引が行われている場合には、その取引内容を詳細に示す詳細取引情報を案内表示する詳細取引情報表示手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項2記載の携帯端末装置。
【請求項9】
表示部及び電子マネー機能を構成する非接触ICカード処理部を備えたコンピュータに、
電子マネー取引が行われたことに応じて、その取引日時と取引内容とを電子マネー使用履歴情報として記憶管理する使用履歴記憶機能、
電子マネーによる取引状況を表示するか否かの設定を行う設定機能、
前記設定機能により電子マネーによる取引状況を表示すると設定されているか否かを判別する判別機能、
電子マネー取引が行われた際に、前記判別機能により電子マネーによる取引状況を表示すると設定されていると判別された場合に、前記使用履歴記憶機能により記憶管理されている電子マネー使用履歴情報を読み出して、電子マネーによる取引状況を前記表示部に表示する取引状況表示機能、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−244559(P2010−244559A)
【公開日】平成22年10月28日(2010.10.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−118854(P2010−118854)
【出願日】平成22年5月24日(2010.5.24)
【分割の表示】特願2005−20471(P2005−20471)の分割
【原出願日】平成17年1月28日(2005.1.28)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】