説明

摩擦撹拌接合用の裏当部材及び摩擦撹拌接合方法

【課題】キッシングボンドの発生を防止でき、かつ接合線に沿った接合部の強度を均一化できる摩擦撹拌接合方法用の裏当部材、及びこれを用いた摩擦撹拌接合方法を提供する。
【解決手段】裏当部材1では、接合線Rに沿って回転ツール23からの押圧力による塑性変形を抑える硬化部12が設けられているので、金属材22,22及び裏当部材1に回転ツール23からの押圧力が作用しても、載置面4の塑性変形が抑制される。このため、載置面4の表面積の増加を回避でき、接合部26への入熱量が十分なものとなる。その結果、接合部26での塑性流動が十分になされ、接合部26の裏面でのキッシングボンドの発生を抑制できる。裏当部材1の変形を抑えることで、回転ツール23の駆動装置等に対する負荷の変動も抑えられ、接合線Rに沿った接合部26の強度も均一化できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、摩擦撹拌接合用の裏当部材及びこれを用いた摩擦撹拌接合方法に関する。
【背景技術】
【0002】
金属材の接合方法として、摩擦撹拌接合(FSW:Friction Stir Welding)が知られている(例えば特許文献1参照)。摩擦撹拌接合では、接合しようとする金属材を接合部において対向させる。そして、回転ツールの先端に設けられたプローブを接合部に押し込んで回転させ、摩擦熱による塑性流動によって2つの金属材を接合する。
【0003】
このような摩擦撹拌接合において、回転ツールの挿入側及び裏面側の部分で摩擦熱による入熱の不足が生じると、塑性流動が十分になされず、金属材の接合強度が不足してしまうことが考えられる。そこで、特許文献2に記載の摩擦撹拌接合方法では、熱伝導率が低いセラミックス等からなる裏当部材を接合部の裏面側に配置している。
【特許文献1】特開2004−66276号公報
【特許文献2】特開2001−528990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、摩擦撹拌接合では、金属材及び裏当部材に回転ツールからの押圧力が強く作用する。そのため、摩擦撹拌接合の際、金属材の裏側において裏当部材が塑性変形してしまうことがある。裏当部材に塑性変形が生じると、当該部分の表面積が増加する分だけ金属材の裏側にかかる圧力が減少し、接合部への入熱量が損なわれ易くなる。その結果、接合部での塑性流動が不十分となり、接合部の裏面にキッシングボンドが発生するおそれがある。また、裏当部材が変形すると、回転ツールの駆動装置や送り装置に対する負荷が変動し、接合線に沿った接合部の強度が不均一になり易いといった問題も生じ得る。
【0005】
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、キッシングボンドの発生を防止でき、かつ接合線に沿った接合部の強度を均一化できる摩擦撹拌接合方法用の裏当部材、及びこれを用いた摩擦撹拌接合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題の解決のため、本発明に係る摩擦撹拌接合用の裏当部材は、金属材同士の当接部分に回転ツールを押し込み、回転ツールを回転させながら接合線に沿って移動させることによって当接部分に接合部を形成する摩擦撹拌接合用の裏当部材であって、接合線に沿って、回転ツールからの押圧力による塑性変形を抑える硬化部が設けられていることを特徴としている。
【0007】
この裏当部材では、接合線に沿って設けられた硬化部により、摩擦撹拌接合の際、回転ツールからの押圧力による塑性変形が抑制される。これにより、裏当部材の表面積の増加を回避でき、金属材の裏側にかかる圧力を確保できるので、接合部への入熱量が十分なものとなる。その結果、接合部での塑性流動が十分になされ、接合部の裏面でのキッシングボンドの発生を抑制できる。また、裏当部材の変形を抑えることで、回転ツールの駆動装置や送り装置に対する負荷の変動も抑えられ、接合線に沿った接合部の強度も均一化できる。
【0008】
また、硬化部は、接合開始位置と接合終了位置との間の中間部分に対応して配置されていることが好ましい。接合開始位置及び接合終了位置は、回転ツールが金属材に対して挿入・退避する部分である。これらの位置を避けて硬化部を配置することにより、回転ツールが硬化部に接触することを防止でき、回転ツールを保護できる。
【0009】
また、硬化部は、裏当部材の本体部に対して着脱自在であることが好ましい。この場合、金属材の形状・寸法に応じて硬化部を簡単に取り替えることができる。
【0010】
また、接合開始位置に対応する部分と接合終了位置に対応する部分とに受け部がそれぞれ設けられており、受け部は、裏当部材の本体部に対して着脱自在であることが好ましい。こうすると、回転ツールの挿入・退避によって受け部に変形や傷が生じた場合に、簡単に取り替えを行うことができる。
【0011】
また、本発明に係る摩擦撹拌接合方法は、金属材同士の当接部分に回転ツールを押し込み、回転ツールを回転させながら接合線に沿って移動させることによって当接部分に接合部を形成する摩擦撹拌接合方法であって、接合線に沿って回転ツールからの押圧力による塑性変形を抑える硬化部が設けられた裏当部材を用意する工程と、裏当部材に金属材を載置し、硬化部上で金属材同士を当接させる工程と、を備えたことを特徴としている。
【0012】
この摩擦撹拌接合方法では、接合線に沿って設けられた硬化部により、回転ツールからの押圧力による裏当部材の塑性変形が抑制される。これにより、裏当部材の表面積の増加を回避でき、金属材の裏側にかかる圧力を確保できるので、接合部への入熱量が十分なものとなる。その結果、接合部での塑性流動が十分になされ、接合部の裏面でのキッシングボンドの発生を抑制できる。また、裏当部材の変形を抑えることで、回転ツールの駆動装置や送り装置に対する負荷の変動も抑えられ、接合線に沿った接合部の強度も均一化できる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、キッシングボンドの発生を防止でき、かつ接合線に沿った接合部の強度を均一化できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る摩擦撹拌接合用の裏当部材、及びこれを用いた摩擦撹拌接合の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0015】
図1は、本発明に係る摩擦撹拌接合用の裏当部材の一実施形態を示す斜視図である。この裏当部材1は、例えば板状の2つの金属材の端面同士の当接部分を摩擦撹拌接合によって接合する際に、当接部分の下敷きとして用いられる部材である。
【0016】
図1に示すように、裏当部材1は、例えば工具鋼などの金属材料によって形成された略直方体形状の本体部2を備えている。本体部2における長手方向の長さは、金属材の長さに合わせて設定されている。
【0017】
本体部2の両側部には、側方に向かって突出する複数の舌片3が設けられている。舌片3は、両側部の下端において、長手方向の両端部及び中央部に計6個設けられている。各舌片3には、ボルト6(図2参照)を螺入するためのボルト孔3aが形成されている。なお、本体部2の内部には、蓄熱材等を埋設していてもよい。
【0018】
本体部2の上面は、金属材が載置される載置面4となっている。載置面4の略中央部分には、本体部2の長手方向に沿って帯状の凹部5が形成されている。この凹部5は、金属材に形成する接合部の長さと同等の長さを有している。
【0019】
また、載置面4には、一対の受け部11,11と、硬化部12とが設けられている。受け部11,11は、例えば本体部2と同等の金属材料によって形成され、略正方形の板状をなしている。受け部11,11は、摩擦撹拌接合の接合開始位置と接合終了位置とに対応するように凹部5の長手方向の両端部にそれぞれ嵌め込まれ、皿ネジ等を用いて本体部2に着脱自在に固定されている。
【0020】
一方、硬化部12は、例えばSKD61材等の金属材料に表面チッ化処理を加えて形成され、略長方形の板状をなしている。硬化部12の硬度は、HV990以上となっており、ヤング率は、約2.06×10N/mmとなっている。また、硬化部12の引張強さは、1550N/mm以上となっている。
【0021】
硬化部12は、摩擦撹拌接合の接合開始位置と接合終了位置との中間部分に対応するように凹部5の中間部分に嵌めこまれ、受け部11,11と同様に、皿ネジ等を用いて本体部2に着脱自在に固定されている。硬化部12及び受け部11,11とは、凹部5内で隙間なく連続し、これらの上面は、本体部4の上面と面一になっている。
【0022】
続いて、上述した構成を有する裏当部材1を用いた金属材の摩擦撹拌接合方法について説明する。
【0023】
図2は、図1に示した裏当部材1を用いた摩擦撹拌接合方法の工程を説明する斜視図である。同図に示すように、この摩擦撹拌接合方法を行う場合、まず、本体部2に設けられた各舌片3のボルト孔3aにボルトをそれぞれ螺入し、載置面4が上面となるようにして裏当部材1を定盤21の上面にしっかりと固定する。
【0024】
裏当部材1を定盤21に固定した後、接合対象となる2つの金属材22,22を用意する。金属材22,22は、例えば鉄道車両構体に用いられる外板であり、例えばステンレス鋼によって形成されている。金属材22,22の厚さは、例えば1.5mm程度となっている。そして、金属材22,22を裏当部材1の載置面4に載置し、凹部5の真上の位置で金属材22,22の端面同士を突き合わせる。この端面同士の突き合わせ部分Pに沿って接合線Rが設定される、
【0025】
金属材22,22の端面同士を突き合わせた後、回転ツール23を金属材22,22の上方に配置し、回転ツール23の先端に装着されたプローブ24を突き合わせ部分Pの一端(接合開始位置X1)に押し込む。そして、回転ツール23を回転させながら接合線Rに沿って突き合わせ部分Pの他端(接合終了位置X2)まで移動させる。
【0026】
これにより、プローブ24と金属材22,22との間で発生する摩擦熱が突き合わせ部分Pに入熱し、図3に示すように、摩擦熱による塑性流動によって突き合わせ部分Pに接合部26が形成される。回転ツール23の回転速度は、例えば600rpmであり、回転ツール23の移動速度は、例えば600mm/minである。
【0027】
このような摩擦撹拌接合における裏当部材1の作用効果について説明する。
【0028】
摩擦撹拌接合においては、金属材22,22及び裏当部材1に回転ツール23からの押圧力が強く作用する。そのため、従来のように、硬化部12を設けていない裏当部材31では、図4に示すように、金属材22の裏側で載置面32が凹状に塑性変形してしまうことがある。
【0029】
このような塑性変形が生じると、載置面32の表面積が増加する分だけ金属材22,22の裏側にかかる圧力が減少し、接合部35への入熱量が損なわれ易くなる。その結果、接合部26での塑性流動が不十分となり、接合部35の裏面にキッシングボンドが発生するおそれがある。また、裏当部材31が変形すると、回転ツール23の駆動装置や送り装置に対する負荷が変動し、接合線Rに沿った接合部35の強度が不均一になり易いといった問題も生じ得る。
【0030】
これに対し、裏当部材1では、接合線Rに沿うように、回転ツール23からの押圧力による塑性変形を抑える硬化部12が設けられている。この裏当部材1では、図5に示すように、金属材22,22及び裏当部材1に回転ツール23からの押圧力が作用しても、載置面4の塑性変形が抑制される。
【0031】
このため、載置面4の表面積の増加を回避でき、金属材22,22の裏側にかかる圧力を確保できるので、接合部26への入熱量が十分なものとなる。その結果、接合部26での塑性流動が十分になされ、接合部26の裏面でのキッシングボンドの発生を抑制できる。また、裏当部材1の変形を抑えることで、回転ツール23の駆動装置や送り装置に対する負荷の変動も抑えられ、接合線Rに沿った接合部26の強度も均一化できる。
【0032】
また、裏当部材1では、接合開始位置X1と接合終了位置X2との間の中間部分に対応して硬化部12が配置され、接合開始位置X1に対応する部分と接合終了位置X2に対応する部分とには、受け部11,11がそれぞれ配置されている。接合開始位置X1及び接合終了位置X2は、回転ツール23が金属材22,22の突き合わせ部分Pに対して挿入・退避する部分である。これらの位置を避けて硬化部12を配置することにより、回転ツール23が硬化部12に接触することを防止でき、回転ツールを保護できる。
【0033】
さらに、硬化部12及び受け部11,11は、皿ネジ等によって本体部2に着脱自在に固定されている。これにより、硬化部12及び受け部11,11を金属材の形状・寸法に応じて、硬化部12を簡単に取り替えられるようになっている。また、回転ツール23の挿入・退避によって受け部11,11に変形や傷が生じた場合に、受け部11,11を簡単に取り替えられるようになっている。
【0034】
次に、裏当部材の評価試験について説明する。
【0035】
この評価試験は、裏当部材の載置面に硬化部を設けた場合と、硬化部を設けなかった場合とで、摩擦撹拌接合によって形成した金属材の接合強度を比較したものである。この評価試験では、硬化部を設けていない裏当部材A(比較例1)及び裏当部材B(比較例2)と、硬化部を設けた裏当部材C(実施例)の計3種サンプルを用意した。そして、各裏当部材の載置面に金属材を載置し、回転ツールによる摩擦撹拌接合を行った。
【0036】
なお、回転ツールの移動速度(接合速度)は、300mm/min及び600mm/minの2パターンとした。また、回転ツールによる金属材への加圧力は、12kNとした。
【0037】
図6は、各サンプルの機械的特性を示した図である。同図に示すように、比較例1に係る裏当部材Aは、例えばS45C焼入れ材によって形成され、表面硬度HV420、引張強さ830N/mm、降伏点490N/mm、ヤング率2.06×10N/mmとなっている。比較例2に係る裏当部材Bは、例えばSCM435焼入れ材によって形成され、表面硬度HV530、引張強さ980N/mm、降伏点800N/mm、ヤング率2.06×10N/mmとなっている。
【0038】
また、実施例に係る裏当部材Cは、SKD61材を表面チッ化処理することによって形成され、表面硬度HV990、引張強さ1550N/mm、降伏点1300N/mm、ヤング率2.06×10N/mmとなっている。
【0039】
図7は、摩擦撹拌接合終了後における各裏当部材の載置面の変形量の測定結果を示す図である。ここでは、摩擦撹拌接合終了後に載置面に生じた凹部(図4参照)の幅及び深さを測定した。図7に示すように、比較例1に係る裏当部材Aでは、凹部幅が3.0mm、凹部深さが0.3mmとなった。また、比較例2に係る裏当部材Bでは、凹部幅が2.0mm、凹部深さが0.1mmとなった。一方、裏当部材Cでは、載置面の変形は見られなかった。なお、凹部幅及び凹部深さは、接合速度が300mm/minの場合と600mm/minの場合とで差異は生じなかった。
【0040】
この結果によれば、裏当部材Aでは、凹部の表面積は、約20mmと見積もられる。また、回転ツールと凹部とによる金属材への加圧面積は、約105mmと見積もられる。したがって、金属材の突き合わせ部分にかかる単位面積当たりの加圧力は、約112N/mmとなる。同様にして、裏当部材Bでは、金属材の突き合わせ部分にかかる単位面積当たりの加圧力は、約122.4N/mmとなり、裏当部材Cでは、約128.1N/mmとなる。
【0041】
したがって、裏当部材Aを用いた場合では、裏当部材Cを用いた場合に比べて、金属材の突き合わせ部分にかかる単位面積当たりの加圧力が約88%に減少することがわかる。また、裏当部材Bを用いた場合では、裏当部材Cを用いた場合に比べて、金属材の突き合わせ部分にかかる単位面積当たりの加圧力が約95%に減少することがわかる。
【0042】
図8は、各裏当部材を用いて接合された金属材の引張試験結果を示す図である。同図に示すように、比較例1に係る裏当部材Aを用いた摩擦撹拌接合では、金属材の引張強度は、接合速度が300mm/minの場合で約700N/mm、接合速度が600mm/minの場合で約600N/mmであった。また、比較例2に係る裏当部材Bを用いた摩擦撹拌接合では、金属材の引張強度は、接合速度が300mm/minの場合で約760N/mm、接合速度が600mm/minの場合で約600N/mmであった。これらの金属材の接合部の裏側には、キッシングボンドの発生が確認された。
【0043】
一方、実施例に係る裏当部材Cを用いた摩擦撹拌接合では、金属材の引張強度は、接合速度が300mm/minの場合で約800N/mm、接合速度が600mm/minの場合で約780N/mmであった。金属材の接合部の裏側には、キッシングボンドの発生は見られなかった。なお、金属材(母材)の引張強度は、約760N/mmであり、実施例に係る裏当部材Cを用いた摩擦撹拌接合では、金属材(母材)の引張強度と同等以上の引張強度が得られた。
【0044】
以上の結果から、本発明に係る裏当部材のように、回転ツールからの押圧力による塑性変形を抑える硬化部を接合線に沿って載置部に設けることが、金属材の接合強度の確保に寄与していることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明に係る摩擦撹拌接合用の裏当部材の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示した裏当部材を用いた摩擦撹拌接合方法の工程を説明する斜視図である。
【図3】図2の後続の工程を説明する斜視図である。
【図4】硬化部を設けていない裏当部材を用いて行う摩擦撹拌接合の様子を示す図である。
【図5】硬化部を設けた裏当部材を用いて行う摩擦撹拌接合の様子を示す図である。
【図6】評価試験に用いた裏当部材のサンプルの機械的特性を示す図である。
【図7】摩擦撹拌接合終了後における各裏当部材の載置面の変形量の測定結果を示す図である。
【図8】各裏当部材を用いて接合された金属材の引張試験結果を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
1…裏当部材、11…受け部、12…硬化部、22…金属材、23…回転ツール、26…接合部、P…突き合わせ部分(当接部分)、R…接合線、X1…接合開始位置、X2…接合終了位置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属材同士の当接部分に回転ツールを押し込み、前記回転ツールを回転させながら接合線に沿って移動させることによって前記当接部分に接合部を形成する摩擦撹拌接合用の裏当部材であって、
前記接合線に沿って前記回転ツールからの押圧力による塑性変形を抑える硬化部が設けられていることを特徴とする摩擦撹拌接合用の裏当部材。
【請求項2】
前記硬化部は、接合開始位置と接合終了位置との間の中間部分に対応して配置されていることを特徴とする請求項1記載の摩擦撹拌接合用の裏当部材。
【請求項3】
前記硬化部は、裏当部材の本体部に対して着脱自在であることを特徴とする請求項1又は2記載の摩擦撹拌接合用の裏当部材。
【請求項4】
前記接合開始位置に対応する部分と前記接合終了位置に対応する部分とに受け部がそれぞれ設けられており、
前記受け部は、裏当部材の本体部に対して着脱自在であることを特徴とする請求項2又は3記載の摩擦撹拌接合用の裏当部材。
【請求項5】
金属材同士の当接部分に回転ツールを押し込み、前記回転ツールを回転させながら接合線に沿って移動させることによって前記当接部分に接合部を形成する摩擦撹拌接合方法であって、
前記接合線に沿って前記回転ツールからの押圧力による塑性変形を抑える硬化部が設けられた裏当部材を用意する工程と、
前記裏当部材に前記金属材を載置し、前記硬化部上で前記金属材同士を当接させる工程と、を備えたことを特徴とする摩擦撹拌接合方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−241110(P2009−241110A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−91415(P2008−91415)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000003377)東急車輛製造株式会社 (332)
【Fターム(参考)】