説明

播種機

【課題】走行中に点播装置の駆動を確実に停止させることができる播種機を提供すること。
【解決手段】走行車体1上に粉粒体タンク5と該タンク5から粉粒体を繰り出す粉粒体繰出部6と移送管7と移送管7に圧力風を送るブロア8と粉粒体吐出口部T1を備えた粉粒体吐出装置Tを搭載し、粉粒体吐出装置Tの駆動を検出するセンサ61、又は粉粒体繰出部6から繰り出される粉粒体を検出するセンサ62を設け、該センサ61により粉粒体吐出装置Tが駆動していないことを検出するか又はセンサ62により粉粒体が繰り出されていないことを検出すると走行車体1を停止する制御装置60を設けた播種機である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、田圃や圃場に種を蒔くための播種機に関する。
【背景技術】
【0002】
水稲の湛水直播栽培などに使用する播種機は、機体の前進に伴って泥土を左右方向に押し分けて作溝する作溝器と種子を圃場に打ち込む点播装置を備えており、点播装置は、種子ホッパ内の種子を繰り出す繰出ロールと繰出ロールで繰り出された種子を放出ロータにより、その下方に設ける放出筒を経由して圃場に種子を打ち込む構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−275128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載されている点播装置の駆動は播種機の走行中と停止中との区別をしないで行われる。そのため、播種機が走行中に点播装置が駆動していないことがあるので、圃場内に未播種領域が出来ることがある。
本発明の課題は、走行中に粉粒体吐出装置の駆動が停止している時や粉粒体が繰り出されていない時には走行を確実に停止させることができる播種機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を有する。
すなわち、走行車体(1)と粉粒体吐出装置(T)を備え、粉粒体吐出装置(T)は、粉粒体タンク(5)、該粉粒体タンク(5)から粉粒体を繰り出す粉粒体繰出部(6)、該粉粒体繰出部(6)に続く粉粒体移送管(7)及び該粉粒体移送管(7)の下端部に設けられる粉粒体吐出口部(T1)を備え、該粉粒体吐出口部(T1)は、粉粒体移送管(7)の下端部に接続した吐出流路出口(51)と該吐出流路出口(51)を囲む吐出筐体(枠体)(52)から構成され、粉粒体吐出装置(T)の駆動を検出する第一のセンサ(61)、又は粉粒体繰出部(6)から繰り出される粉粒体を検出する第二のセンサ(62)を設け、該第一のセンサ(61)により粉粒体吐出装置(T)が駆動していないことを検出すると、又は該第二のセンサ(62)により粉粒体が繰り出されていないことを検出すると走行車体(1)を停止する制御装置(60)を設けた播種機である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1記載の発明によれば、圃場に粉粒体が播かれないまま走行することにより、圃場内に未作業域が発生することを防止する。また、圃場内の未作業域が分からなくなるのを防止できる。ひいては、収穫時に適正な収量を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施形態である播種機の側面図である。
【図2】図1の播種機の平面図である。
【図3】図2のフロート付近の拡大図である。
【図4】図1の播種機の種子タンク部分の側断面図である。
【図5】図1のS−S線断面の繰出装置付近の図である。
【図6】図1の播種機の種子吐出装置の種子吐出口部(播種管)の側面図(図6(a))と図6(a)の矢印A方向からの矢視図(図6(b))である。
【図7】図1の播種機の制御ブロック図である。
【図8】図1の播種機の繰出ロールの変形例を示す縦断面図である。
【図9】図1の播種機の繰出ロールの変形例を示す縦断面図である。
【図10】繰出ロールの周りに配置するガイドの形状に特徴を持たせた構成を示す繰出ロール部分の縦断面図(図10(a))と図10(a)の矢印A方向から見たガイドと繰出ロール部分の側面図(図10(b))である。
【図11】図1の播種機の一実施例の作溝器の側面図(図11(a)は通常時、図11(b)は上昇時)である。
【図12】図1の播種機の一実施例の作溝器の側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面に基づいてこの発明の実施例を説明する。
図1には、本発明の一実施例である播種機の側面図を示し、図2には、図1の播種機の平面図を示し(操作板は省略)、図3には図2のフロート付近の拡大図を示す。また、図4には種子タンク部分の側断面図を示し、図5には図1のS−S線断面の種子タンク部分のを示す。なお、本実施例では粉粒体とは籾などの種子をいうこととする。
【0009】
本実施例の播種機の粉粒体吐出装置Tは、粉粒体タンク5、該粉粒体タンク5から粉粒体を繰り出す粉粒体繰出部6、該粉粒体繰出部6に続く粉粒体移送管7及び該粉粒体移送管7の下端部に設けられる粉粒体吐出口部T1を備え、種子は種子タンク5から繰出装置6、移送管7、種子吐出口部(播種管)T1などを経て圃場に播種される。播種機には、その他、空気を起風するためのブロア8や空気が送風されるエアチャンバ9等の付属装置が設けられており、走行車体1の後部に装着して湛水直播機としている。また播種機の前進する方向を前、後退する方向を後といい、前進方向に向かって左側と右側をそれぞれ左右という。
【0010】
走行車体1は、操舵用の前輪10、10’と推進用の後輪11、11’とを設け、中央のエンジンルーム(エンジンという場合もある)12上に操縦座席13を配置し、水田の耕盤上を回転しながら走行できる構成としている。そして、昇降リンク14は、上下一対の平行リンクからなり、前部が前記走行車体1の後部機枠15に枢着連結し、後部に連結用のヒッチ16を取り付け、車体1側の油圧シリンダ17によって昇降する構成としている。そして、前記ヒッチ16には、以下具体的に説明する播種機を取り付けて支持し、上下昇降自由に構成している。
【0011】
つぎに、播種機の構成を、図面に基づいて具体的に述べる。まず、繰出装置6は、図4および図5に示すように、外周に多数の種子溝18を形成した繰出ロール19を種子タンク5の下側に臨ませて伝動可能に軸架して設け、その下方には種子を搬送する移送管7の始端部を臨ませて設けた構成としている。なお、種子溝18は、図5に示すように、側部の調節具20を回転調節輪21の回転調節操作によって軸19aに沿わせて左右に摺動し、種子の貯留容積を大小調節できる構成としている。エンジン12からの動力は入力スプロケット22に伝達されて繰出ロール19の回転軸19aは回動する。
【0012】
そして、種子タンク5は、図1および図2に示すように、走行車体1の後部に連結した播種機の構成部材の一つとして搭載している。つぎに、図4および図5に示すように、前記繰出装置6の下側の後に円筒形状のエアチャンバ9を横向きに配置して設け、エアチャンバ9の一端にブロア8を連結し、他端を蓋で密封して起風された空気を貯留できる構成としている。
【0013】
種子タンク5内の粉粒体を繰り出し装置6を経由して搬送する移送管7は、終端部側を圃場面に近い側に向けて延長し、播種位置に設けている種子吐出口部T1に連通して構成している。そして、接地面に設けて、迎い角センサ44(図1)の検出値に応じてその上下位置が制御され、表土を均しながら滑動するフロート24に種子吐出口部T1を取り付け、前進に伴って整地された圃場面に種子を噴出し、播種する構成である。
【0014】
そして、図3に示すように、前述した種子吐出口部T1を設けている播種条の後方に覆土板25をそれぞれ配置している。覆土板25は、ワイヤー33により圃場が硬い場合は鉛直方向に設けた支点軸25aを中心として播種位置方向に回動して播種位置に土を寄せ集め、圃場が軟らかく、泥土の状態の場合は支点軸25aを中心として播種位置の外側に回動して播種位置に土を寄せないようにし、平面視で左右方向の角度が変更調節できる構成である。なお、圃場の硬度はアーム45を介してヒッチ16に取り付けられた硬軟センサ40が圃場面に接地して回転することで検出できる。
【0015】
このように、覆土板25はワイヤー33の緊張と弛緩によって回動する構成である。例えば操縦座席13に感度調節レバー48(図2)を設け、該感度調節レバー48にワイヤー33(図3)を接続させれば、オペレータが感度調節レバー48を操作することで容易に覆土板25の覆土調整量を変えることができる。
【0016】
また、図2に示す前記フロート24、24の間の点線部分X、Yの位置に、図6に示す作溝器3とは別の、走行車体1の前進に伴って圃場面に排水溝を形成する作溝器(図示せず)を設ける構成としても良い。
【0017】
そして、前記図示しない作溝器と前記種子吐出口部T1とは後輪11、11’が通過した後に、播種条の側方に沿わせて略平行に排水溝を形成する関係位置に配置すれば良く、取付け位置の前後関係は自由に選択すれば良い。なお、図1に示すように、肥料は肥料タンク29から肥料移送管30と施肥管31を経て圃場に施肥される。
【0018】
このように構成した播種機を、整地作業が終わって湛水状態にした圃場に入れて肥料タンク29に肥料を充填し、種子タンク5には種子を充填して前進させて播種作業を開始する。そして、作業を開始すると、種子タンク5内の種子は図4に示すように、下方の回転している繰出ロール19に達し、繰出ロール19の外周に設けた複数の種子溝18にそれぞれ供給されて溜り回転方向に送られる。そのとき、種子溝18内の種子は、回転下手側にあるブラシ23に達して表面が均平に均されて定量となり、繰出ロール19の回転に伴って下方の移送管7の搬送始端部に落下する。
【0019】
そして、繰出ロール19の一部表面をブラッシングするためのブラシ23を設ける。ブラシ23は、前記した繰出ロール19の表面に接触して均す働きをする。すなわち、ブラシ23は種子溝18の種子量を均一にするために、種子溝18の無い部分の繰出ロール19の表面に付着した種子を掃き取る作用もある。
【0020】
図8には繰出ロール19の変形例の断面図を示す。繰出ロール19の外周には間隔を開けて、ガイド34を配置している。図8に示す繰出ロール19は該ロール19の端部断面図であり、種子タンク5から繰出ロール19の上側の種子溝18に入っている種子がロール19の回転で下側に達したときに移送管7に向けて落下させるために、ガイド34は繰出ロール19の中央の下側部分は開放している。
【0021】
図8の繰出ロール19の表面に種子が付着しないようにブラシ23を設けるが、該ブラシ23とロール回転軸19aの鉛直仮想線に対して該ブラシ23の反対側には排出シャッター35を設ける。なお、ブラシ23は、前記した繰出ロール19の表面に接触して溝18内の種子の層を均す働きをする。
【0022】
また、排出シャッター35とガイド34の当接位置付近では、ガイド34の先端部34aを折り曲げて繰出ロール19の表面に接するような形状にしている。この先端部34aの折り曲げ部は、繰出ロール19とガイド34の隙間に種子が入り込まないようにすると共に、排出シャッター35での種子排出時に繰出ロール19の表面とガイド34の間の段差に種子が残留して種子を完全に排出できなくなるのを防止する機能がある。
【0023】
また排出シャッター35は種子タンク5の下部側面に設けた開口部を開閉するためのものであり、種子タンク5内を清掃する場合には排出シャッタ35をあけて、種子タンク5の内部の雑物を外部に排出できる。
【0024】
図9には繰出ロール19の変形例の断面図を示す。繰出ロール19の外周には間隔を開けて、繰出側位置と反対位置との両方にガイド34を配置している。繰出ロール19の上側に位置する溝18内に入り込んだ種子が繰出ロール19の矢印方向への回転時にロール19の下側に達したときに移送管7に向けて落下させるために、前記ガイド34は円弧状になっている。該繰出側のガイド34の中央部には種子検出用の光センサ62を配置しておき、繰出ロール19の溝18内の種子が下方に落下する前に種子が溝18に確実にあることを確認しながら作業が可能となる。
繰出ロール19の溝18内の種子が下方に落下した後の種子を検出できる箇所に光センサ62を配置すると、種子が空中に飛散しているため、光センサ62での検出が難しくなるが上記した位置に光センサ62を設けておくと、確実に種子を検出できる。
【0025】
また、エアチャンバ9には、ブロア8によって起風された圧縮空気が貯留されており、連通している各作溝器3(図6)にエア配管55を経由して流入することになる。繰出ロール19から移送管7の搬送始端部に落下した種子は移送管7内を搬送されて先端側の種子吐出装置Tの種子吐出口部(種子吐出口部)T1に達し、フロート24によって整地された後の圃場に噴出、播種される。そして、覆土板25は、進行方向に対して所定の角度を保ち圃場面の表土を掻き寄せ、種子が播かれている播種溝の上に覆土を行い、播種作業を完了する。
播種機は、上記した方法で走行車体1の前進に伴って湛水した圃場面に播種作業を行なう。
【0026】
また、繰出装置6の駆動を検出する繰出ロール回転数センサ61を繰出ロール19の回転軸部に配置し、該回転数センサ61により繰出装置6が回転していないことを検出すると繰出装置6及び車輪への動力伝達系を切る主クラッチ(走行クラッチ64)の駆動を停止させて播種機の走行を停止する制御装置60を設けている。又は、前後進無段変速装置を操作する変速レバーを走行停止位置(前後進中立位置)に強制的に作動させて変速装置の伝動を零にして走行を停止する構成としてもよい。
【0027】
また、繰出ロール回転数センサ61に代えて繰出装置6から繰り出される種子を検出する種子検出センサ62(前記図9の光センサ62はその代表例)を繰出装置6、移送管7又は作溝器3に設け、該種子検出センサ62により種子が繰出装置6から繰り出されていないことを検出すると繰出装置6及び車輪への動力伝達系を切る主クラッチの駆動を停止させて播種機の走行を停止する制御装置60を設けても良い。上記構成の制御ブロック図を図7に示す。
【0028】
こうして、圃場に種子が播かれないまま走行することにより、圃場内に未作業域が発生するのを防止することができる。また、前記いずれかのセンサ61、62で種子が繰出装置6から繰り出されていないことを検出すると走行車体1の走行が停止するため、圃場内に種子を散布しない未作業域ができることを防止できる。さらに、繰出装置6から種子が繰り出されていないことを検出すると、走行車体1の走行が停止するため、前記未作業域が分からなくなるという事態の発生を防止でき、ひいては、収穫時に適正な収量を得ることができる。
【0029】
上記種子吐出口部(播種管)T1の構成の詳細側面図を図6(a)に示し、図6(a)の矢印A方向からの矢視図を図6(b)に示す。
移送管7の下端部に種子吐出口部T1を設けている。該種子吐出口部T1は、移送管7の下端部に接続した水平断面が「コ」字状の吐出流路出口51と該吐出流路出口51を囲み、上壁面と下壁面がなく上部側にのみ後壁面がある平面視「ロ」字状の吐出筐体(枠体)52から構成されている。また吐出流路出口51は吐出筐体(枠体)52の底面に達しない位置で該吐出筐体(枠体)52の内壁面に沿って開口している。
【0030】
なお、吐出筐体(枠体)52は、その前壁面の前側には側面視と上面視でそれぞれ三角形の部材53が取り付けられ、これら吐出筐体(枠体)52と三角形部材53で作溝器3を構成している。
播種機が圃場を前進中に前記作溝器3により圃場面に溝を作り、作成された溝の直後に吐出流路出口51から吹き付けられる種子を播くことができる。
【0031】
また、種子吐出口部T1は、吐出筐体(枠体)52の前壁面と左右側壁面の各内壁面側に接して取り付けられた断面「コ」字状の吐出流路出口51を有し、その吐出流路出口51の頂部に移送管7の下端部が接続している。そして種子は移送管7から断面「コ」字状の吐出流路出口51を経由して筐体(枠体)52の内壁面に沿って吹き出され、該吐出筐体(枠体)52で囲まれた空間内で圃場面に向かって散布される。
【0032】
種子タンク5、繰出装置6、移送管7等の組合体を種子吐出口部T1に対して上下方向に移動可能な構成(図1に示す一対のの支持フレーム4aに支持フレーム4bを差し込み、又は引き出して伸縮させる構成)にすることで、種子の播種状態を変更できる。すなわち、種子タンク5、繰出装置6、移送管7等の組合体を種子吐出口部T1に対してより高い位置に上げると種子は点播状態で圃場に散布され、種子タンク5、繰出装置6、移送管7等の組合体を種子吐出口部T1に対してより低い位置に下げると種子は条播状態で圃場に散布される。
こうして種子タンク5、繰出装置6、移送管7等の組合体の種子吐出口部T1に対する高さを変更することで、種子は点播状態又は条播状態のいずれかの散布状態で圃場に散布される。
【0033】
図10に繰出ロール19の周りに配置するガイド34の形状に特徴を持たせた構成を示す。図10(a)は繰出ロール19部分の縦断面図であり、図10(b)は図10(a)の矢印A方向から見たガイド34と繰出ロール19部分の側面図である。
図10(b)に示すようにガイド34の下辺が溝18の長手方向に対して斜めになるように切り取っているので、ガイド34の下辺から開放された種子は一度に落下することなく、少しずつ圃場に播くことができる。
【0034】
図示をしていないが、繰出ロール19の溝18の深さを点播用には浅い溝18を有する繰出ロール19を用い、条播用には深い溝18を有する繰出ロール19を用いることで対応してもよい。
【0035】
図11の側面図に示すように移送管7の下端の先端部に回動自在に取り付けた種子吐出口部T1を設けている。該種子吐出口部T1は、移送管7の下端部に接続した上壁面と下壁面と後壁面の下部がない吐出筐体(枠体)52とその前方に取り付けられた三角形部材53が設けられている。
【0036】
そして移送管7と吐出筐体(枠体)52の上端側の前方とはピン52aで回動自在に連結している。そして播種機が前進するときには図11(a)に示すように作溝器3は圃場上に溝を作るようにスプリング36により付勢されて通常の姿勢を保つ。しかし播種機が後退するときには作溝器3はピン52aを中心に図11(b)に示すように回動して三角形部材53の先端が上方に移動する。
このように、播種機が後退するときには作溝器3はピン52aを中心に図11(b)に示すように回動して、三角形部材53の先端が上方に移動するため、三角形部材53等に泥がたまるおそれもない。
【0037】
また、図12の側面断面図に示す実施例は作溝器3の内壁面が泥しても、図例では吐出筐体(枠体)52の中心部に回転軸37aを持ち、前壁面と作溝器3の上部にのみ設けられた後壁面上の付着泥を掻き落とすことができるブラシ37を備えた構成とする。
該ブラシ37は作溝器3が上昇した場合に回動する構成にしておくと、作溝器3がリフトする毎に吐出筐体(枠体)52の前壁面後壁面上の付着泥を掻き落とすことができる。
【0038】
また、播種機の進行速度に応じて作溝器3による圃場面の溝の作成の後に行うことで、播種後の溝の覆土をしておく。しかし圃場表面が硬い所では播種機の進行速度が速すぎると、作溝したあとの覆土が不完全になるので、進行速度を落とす。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明は、播種機に限らず他の農作業機にも有用性が高い。
【符号の説明】
【0040】
1 走行車体 3 作溝器
4a,4b 支持フレーム 5 種子タンク
6 繰出装置 7 移送管
8 ブロア 9 エアチャンバ
10 前輪 11 後輪
12 エンジンルーム 13 操縦座席
14 昇降リンク 15 機枠
16 ヒッチ 17 油圧シリンダ
18 種子溝 19 繰出ロール
19a 回転軸 20 調節具
21 回転調節輪 22 入力スプロケット
23 ブラシ 24 フロート
25 覆土板 25a 支点軸
26 連結管 27 誘導管
28 仕切板 29 肥料タンク
30 肥料移送管 31 施肥管
33 ワイヤ 34 ガイド
35 排出シャッター 36 スプリング
37 ブラシ 37a 回転軸
40 硬軟センサ 44 迎い角センサ
45 アーム 48 感度調節レバー
51 吐出流路出口 52 吐出筐体(枠体)
53 三角形部材 55 エア配管
60 制御装置 61 繰出ロール回転数センサ
62 種子検出センサ 64 走行クラッチ
T 種子吐出装置 T1 種子吐出口部(播種管)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車体(1)と粉粒体吐出装置(T)を備え、
粉粒体吐出装置(T)は、粉粒体タンク(5)、該粉粒体タンク(5)から粉粒体を繰り出す粉粒体繰出部(6)、該粉粒体繰出部(6)に続く粉粒体移送管(7)及び該粉粒体移送管(7)の下端部に設けられる粉粒体吐出口部(T1)を備え、
該粉粒体吐出口部(T1)は、粉粒体移送管(7)の下端部に接続した吐出流路出口(51)と該吐出流路出口(51)を囲む吐出筐体(枠体)(52)から構成され、
粉粒体吐出装置(T)の駆動を検出する第一のセンサ(61)、又は粉粒体繰出部(6)から繰り出される粉粒体を検出する第二のセンサ(62)を設け、該第一のセンサ(61)により粉粒体吐出装置(T)が駆動していないことを検出すると、又は該第二のセンサ(62)により粉粒体が繰り出されていないことを検出すると走行車体(1)を停止する制御装置(60)を設けたことを特徴とする播種機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate