撮像手段を備えたゲーム装置
【課題】ダーツゲームにおける所定の条件を満たした際に、遊戯者が操作体を操作する状況をカメラで撮影し、その撮影画像とコンピュータ画像とを合成した画像を表示部に出力することにより、ダーツゲームの趣向性の向上を図った電子ダーツゲーム装置を提供する。
【解決手段】操作体を操作している遊戯者の様子を撮像する操作部を備えた電子ダーツゲーム装置において、所定の撮像条件が満たされているか否かを判定し、その判定結果に応じて、撮像部を作動して撮像を開始するとともに、その撮影画像を記憶領域に保存し、かつ、所定の画像演出条件が満たされているか否かを判定し、その判定結果に応じて、記憶領域に一時保存された撮影画像と予め設定されているコンピュータ画像とを合成し、その合成画像を表示部に出力する。
【解決手段】操作体を操作している遊戯者の様子を撮像する操作部を備えた電子ダーツゲーム装置において、所定の撮像条件が満たされているか否かを判定し、その判定結果に応じて、撮像部を作動して撮像を開始するとともに、その撮影画像を記憶領域に保存し、かつ、所定の画像演出条件が満たされているか否かを判定し、その判定結果に応じて、記憶領域に一時保存された撮影画像と予め設定されているコンピュータ画像とを合成し、その合成画像を表示部に出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像手段を備えたゲーム装置に関し、より詳細には、所定の条件、特に遊戯者の操作状況に応じて撮像動作の制御を行うゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図16は、ダーツゲームに用いられるダーツ盤を示す説明図である。周知のように、ダーツゲームに用いられるダーツ盤100の表面は、円形標的の中心に配された中心円フレーム101と、該中心円フレーム101Bから径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム102と、2組4本の同心円フレーム101D,101Tとによって区切られた82個のセグメント(中心円フレーム内には『インナーブル』と『アウターブル』の2つのセグメントがある)から構成され、円形標的の周縁部には、「1」〜「20」の数字が付与されている。円形標的の最外領域を構成する2本の同心円フレーム101Dに囲まれたセグメントが『ダブル』、次の2本の同心円フレーム101Tに囲まれたセグメントが『トリプル』、最内領域を構成する標的中心に配された同心円フレーム101Bに囲まれたセグメントが『ブル』と呼ばれている。また、『ブル』と『トリプル』の間、および『トリプル』と『ダブル』の間の領域が『シングル』と呼ばれている。すなわち、各点数「1」〜「20」のエレメントは、2個の『シングル』セグメントと、1個の『ダブル』セグメントと、1個の『トリプル』セグメントとから構成されている。
【0003】
各点数エレメントのスコア計算は、『シングル』がそのエレメントが属する点数の1倍(例えば「20」のエレメントの場合には20点)、『ダブル』がその2倍(例えば「20」のエレメントの場合には40点)、『トリプル』がその3倍(例えば「20」のエレメントの場合には60点)である。また、『ブル』の点数計算は、ダーツゲームの種類によって異なるが、一般的には、『アウターブル』が25点、『インナーブル(ブルズアイ)』がその2倍の50点である(例えば、カウントアップゲームでは両方とも50点)。なお、標的周縁部の数字が書かれている部分は、『アウトボード』と呼ばれ、ノースコアなので0点である。
【0004】
このようなダーツゲームのスコアを自動的に計算可能なものとして、例えば特許文献1に電子ダーツゲーム装置が開示されている。この種の電子ダーツゲーム装置では、遊戯者が樹脂製の矢先(チップ)を有するダーツ(ソフトダーツ)を標的に向けて投擲し、そのダーツが標的100のセグメント表面に形成された多数の穴の1つに刺さると、そのセグメントの標的板が衝撃で後方に移動する構造になっている。そして、各セグメントの背面側には、感圧センサ等からなる当的検出手段が配されており、該当的検出手段によってセグメントの後方変位が検出されると、制御回路が該感圧センサから出力された当的検出信号に基づいてスコアを自動的に計算し、そのスコアを表示部などに出力するようになっている。
【0005】
また、従来より、遊戯者の得点等を条件として遊戯者の自画像を撮影し、その自画像をハイスコアランキングの表示画面に合成して画面上に表示させるようにしたゲーム装置があった(例えば、特許文献2)。
【0006】
【特許文献1】特開2005−131232号公報
【特許文献2】特開平9−168666号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、上述したような電子ダーツゲーム装置においても、カメラなどの撮像手段によって撮影した遊戯者(プレイヤ)の画像をコンピュータ画像と合成し、その合成画像を表示部などに出力するなどのゲーム演出を適用することにより、ゲームの趣向性を向上させることが期待されている。
【0008】
しかしながら、上記特許文献2に開示されているゲーム装置は、ゲーム終了後に顔写真を残すことを選択する入力があった際に、遊戯者の自画像を撮影して、その遊戯者の自画像をハイスコア表示の際に用いるものであった。したがって、この特許文献2のゲーム装置を上述したようなダーツゲームに適用したとしても、ゲーム終了後の自画像を撮影することしかできない。
【0009】
また、プレイ中の遊戯者の様子を撮影するために、常時カメラによる撮像を実行していると、消費メモリおよび消費電力が増大してしまう、という問題があった。すなわち、撮影画像や合成画像の中には、出力予定の無いものが多分に含まれ、このような無駄な処理を実行することによって、制御処理能力の低下やネットワーク対戦時のトラフィック増加による通信遅延などの不具合が生じてしまう。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ゲームにおける所定の条件を満たした際に、遊戯者が操作体を操作する状況をカメラで撮影し、その撮影画像を表示部に出力することにより、ゲームの趣向性の向上を図ったゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の上記目的は、遊戯者の操作する操作体を検出する操作体検出部と、該操作体検出部から出力された操作体検出信号に基づいて所定の処理を行う制御部と、該制御部から出力された表示出力信号に基づいてゲーム画像を表示する表示部と、前記操作体を操作している遊戯者の様子を撮像する撮像部とを有するゲーム装置において、前記撮像部による撮像を開始する所定の撮像条件が満たされているか否かを判定する撮像条件判定手段と、該撮像条件判定手段の判定結果に応じて、前記撮像部を作動して撮像を開始するとともに、その撮影画像を記憶領域に保存する撮像制御手段と、前記表示部にゲーム演出画像を出力する所定の画像演出条件が満たされているか否かを判定する画像演出条件判定手段と、該画像演出条件判定手段の判定結果に応じて、前記記憶領域に保存された前記撮影画像を前記表示部に出力する画像演出処理手段とを備えていることにより、達成される。
【0012】
また、上記目的は、矢が当的したダーツ盤の所定領域を検出する当的検出部と、該当的検出部から出力された当的検出信号に基づいて点数を計算する制御部と、該制御部から出力された表示出力信号に基づいてゲーム画像を表示する表示部と、前記矢を投擲している遊戯者の様子を撮像する撮像部とを有する電子ダーツゲーム装置において、前記撮像部による撮像を開始する所定の撮像条件が満たされているか否かを判定する撮像条件判定手段と、該撮像条件判定手段の判定結果に応じて、前記撮像部を作動して撮像を開始するとともに、その撮影画像を記憶領域に保存する撮像制御手段と、前記表示部にゲーム演出画像を出力する所定の画像演出条件が満たされているか否かを判定する画像演出条件判定手段と、該画像演出条件判定手段の判定結果に応じて、前記記憶領域に保存された前記撮影画像と予め設定されているコンピュータ画像とを合成し、その合成画像を前記表示部に出力する画像演出処理手段とを備えていることにより、達成される。
【0013】
また、上記目的は、前記画像演出条件判定手段の判定結果に応じて、前記記憶領域に保存された前記撮影画像を削除する撮影画像消去手段をさらに備えていることにより、効果的に達成される。
【0014】
また、上記目的は、前記所定の画像演出条件が、予め設定されている褒賞条件を満たしたか否かであり、かつ、前記所定の撮像条件が、前記遊戯者が3回の投擲のうちの2回目を終了した時点で、前記褒賞条件を満たす可能性があるか否かであることにより、効果的に達成される。
【0015】
また、上記目的は、前記所定の画像演出条件が、各ダーツゲームの種類毎に予め設定されているゲーム終了条件を満たしたか否かであり、かつ、前記所定の撮像条件が、前記遊戯者が次の投擲で前記ゲーム終了条件を満たす可能性があるか否かであることにより、効果的に達成される。
【0016】
さらに、上記目的は、前記所定の画像演出条件が、各ダーツゲームの種類毎に予め規定されているラウンド数を終了し、その終了時点で最も成績が上位の遊戯者の前記撮影画像が前記記憶領域に保存されているか否かであり、かつ、前記所定の撮像条件が、現在のラウンドが前記予め規定されているラウンド数の最終ラウンドである状態で、前記遊戯者が3回の投擲のうちの2回目を終了したか否かであることにより、効果的に達成される。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るゲーム装置によれば、所定の撮像条件を満たした場合に、遊戯者が操作体を操作する画像を撮像部で撮像し、所定の画像演出条件を満たした場合に、撮像部によって撮像した撮影画像をゲーム演出用の画像として表示部に出力するようになっている。これにより、自動的に好適なタイミングで遊戯者が操作体を操作している様子を撮像することができ、その撮像した画像をゲーム演出用の画像に組み込むことができる。この結果、遊戯者は、所定の画像演出条件を満たした際に、操作体を操作する自分の姿が表示されたゲーム演出画像を表示部を介して見ることができるとともに、他の遊戯者の保存されたプレイ状況画像を閲覧するなどの処理を実現することもできるので、趣向性の高いゲームを楽しむことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照にしながら本発明の実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の内部構成およびネットワーク構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0020】
同図において、本実施形態に係る電子ダーツゲーム装置1を含む複数の電子ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・は、インターネットなどのネットワーク2に接続され、該ネットワーク2には、サーバ3、パーソナルコンピュータ4、携帯電話5などの通信端末が接続されている。サーバ3は、ネットワーク2を介して各電子ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・と種々の情報の入出力を行い、必要に応じてゲームなどの制御を実行するようになっている。
【0021】
電子ダーツゲーム装置1は、ダーツゲームの標的となる円形状のダーツ盤6と、遊戯者が投擲した矢(ソフトダーツ)がヒットしたダーツ盤6の領域(セグメント)を検出する当的検出部7と、ダーツゲームを制御するとともに、当的検出部7の検出結果に基づいて表示部8や音声出力部9に出力信号を出力する制御部10と、上述したネットワーク2に接続され、該ネットワーク2を介してサーバ3および他の電子ダーツゲーム装置1A,1B,・・・とデータの送受信を行う通信部11と、遊戯者固有のIDカード12の検出するカード検出部13と、ゲーム実行のためのコイン(硬貨)14の挿入を検出するコイン検出部15とを備えている。
【0022】
制御部10は、カード検出部13によって遊戯者固有のIDカード12が検出されると、通信部11からネットワーク2を介してサーバ3にアクセスし、該サーバ3から遊戯者固有のデータを取得するようになっている。また、パーソナルコンピュータ4や携帯電話5などの通信端末は、ネットワーク2を介してサーバ3にアクセスすることにより、電子ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・における成績データ、遊戯者順位、種々のイベント情報など、ダーツゲームに関する様々なデータを送受信することができる。
【0023】
図2は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の外観を示す正面図である。
【0024】
同図において、ダーツゲーム装置1は、筐体中央部に上述したダーツ盤6を備え、その上部には液晶表示ディスプレイ(表示部)8、およびスピーカ(音声出力部)9が配されている。液晶表示ディスプレイ8には、ゲームの進行に応じて、ゲームスコア、ゲームメニュー、ゲーム説明、ゲーム演出画像など、所定の画像や文字情報が表示され、スピーカ9からはダーツゲームに応じて効果音や音声などが出力される。
【0025】
また、ダーツ盤6の左上部には、遊戯者が矢を投擲する姿勢を撮像するカメラ16が配設されている。一般に、ダーツ盤6は、直径が39.37cm(15.5インチ)、床から中心までの高さが173cmに設定され、このダーツ盤6の真下の床から244cm離れた位置の床表面にスローイング・ラインが設けられている。遊戯者は、この投擲線からダーツ盤6に向かって矢を投げてダーツゲームを行う。したがって、上記カメラ16の視点は、このスローイング・ラインから投擲する遊戯者の姿勢を捉えるように設定されている。なお、本実施形態では、右利きの遊戯者が矢を投擲する姿勢時に顔の表情などが利き手で隠れてしまわないようにしたり、体の正面側をよく捉えることができるように、カメラ16をダーツ盤6の左上に設置したが、この設置箇所はこれに限定されるものではなく、使用状況に応じて適宜変更することができる。例えば、ゴルフを題材としたゲーム装置であれば正面上方にカメラ16が設置されるのが望ましいし、ダーツゲーム装置でも遊戯者の記録情報に利き手情報を入れるとともに、ダーツ盤6の左右上方に2機のカメラを備え、その遊戯者の利き手情報に基づいて左右2機のカメラ16を切り替えて使用するようにしてもよい。
【0026】
また、ダーツ盤6の下部には、複数(4つ)のカードスロット17a〜17dと、4つの決定ボタン18a〜18dおよび1つの選択ボタン19とが配設されている。カードスロット18a〜18dには、例えばRFID(Radio Frequency IDentification)などのICタグが埋設されたIDカード12が挿入される。このIDカード12には、遊戯者の識別コードや過去のゲーム履歴、技量を示すランクなどの情報が記録されており、この記録情報は、各カードスロット18a〜18dの裏側に取り付けられたカードリーダ(カード検出部)13によって読み取られる。選択ボタン19は、ダーツゲームの開始前にゲームモード(ゼロワン、クリケット、カウントアップ等)を選択するボタンとして機能する一方、ダーツゲーム中には、1セット3投のラウンド終了時に次ラウンドへ移行する(あるいは複数の遊戯者がいる場合には次順の遊戯者への切り替える)ボタンとして機能する。なお、カードスロット17a〜17dの設置箇所は、これに限定されるものではなく、例えば筐体の横にカードスロット17a〜17dを備えたカード検出部13が併設された形態であってもよい。
【0027】
さらに、ダーツゲーム装置1の筐体下部は、筐体内部に収納された制御装置や電源装置などを出し入れできるように設けられた開閉扉20と、ダーツゲームを実行する際に投入されるコイン(硬貨)15の投入口21と、該投入口21から投入されたコインを収容するコインボックス22とを備え、コインボックス22には上述したコイン検出部15が配設されている。
【0028】
図3は、ダーツ盤を前面側(遊戯者との対向面)から見た分解斜視図であり、図4は、ダーツ盤を背面側から見た分解斜視図である。また、図5は、ダーツ盤の正面図であり、図6は、図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【0029】
図3および図4に示すように、ダーツ盤6は、複数の板状部材を積層した構造であり、複数の標的領域(セグメント)23を画定する第1隔壁体24と、上述した当的検出部として機能するセンサシート7と、後述する発光素子からの照射光を拡散して前面側で面発光させる拡散プレート25と、第1隔壁体24と同様に複数のセグメント23を画定する第2隔壁体26と、発光素子であるフルカラー発行ダイオード(LED:Light Emitted Diode)27を搭載したLED基板28とを備えている。
【0030】
第1隔壁体24は、硬質プラスチック等の樹脂材料を成型加工して形成されており、標的中心に配された中心円フレーム29Bと、該中心円フレーム29Bから径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム30、および2組4本の同心円フレーム29D,29Tが基体部24aの表面に一体的に立設されている。これらの中心円フレーム29B、同心円フレーム29D,29Tおよび直線フレーム30によって、82個(80個+『インナーブル』、『アウターブル』)のセグメント23が画定されている。各セグメント23は、前後方向に貫通しており、全てのセグメント23には光透過性のセグメント部材31が収納されている。なお、図3ないし図5では、説明を簡略化するために一部のセグメント23にのみセグメント部材31が収納されている。また、各セグメント部材31に矢が的中した際のスコアについては、図16を参照にしながら既に説明しているので、ここではその説明を省略する。
【0031】
各セグメント部材31の前面側には、図5に示すように、投擲された矢の先端部を受容する多数の受容穴32が形成されている。また、各セグメント部材31の背面側には、図6に示すように、1または複数の突部33が形成され、該突部33の端部には弾性体34が取り付けられている。このような構造により、各セグメント部材31は、第1隔壁体24の各セグメント23内において、前後方向に変位可能に収納されている。
【0032】
図7は、外側から2番目および3番目の同心円フレームと、2本の直線フレームとによって画定されるセグメント(シングル・セグメント)に収容されるセグメント部材を示す正面図(a)、斜視図(b)、および要部断面図(c)である。
【0033】
図7(a),(b)において、セグメント部材31は、上述したように前面に形成された多数の受容穴32を有し、各受容穴32の前面には、図7(c)に示すように、矢の先端部を受容穴32に案内するための平面状の案内面32aが形成されている。セグメント部材31は、左右の側面から突出するように形成された4つの突部33を有し、この各突部33の背面にはゴムやばね等からなる弾性体34が取り付けられている。この各突部33の突出量は、直線フレーム30の厚さと略等しく設定されており、右側の突部33と左側の突部33とは、上下方向(縦方向)の位相が異なるように形成されている。したがって、2つのセグメント部材31が直線フレーム30を挟んで隣接する2つのセグメント23に収容された場合に、左側のセグメント23に収容されたセグメント部材29の右側の突部33と右側のセグメント23に収容されたセグメント部材29の左側の突部33とは、同一の直線フレーム30の背面側で入れ子状に配される。すなわち、突部33および弾性体34が直線フレーム30と略同一線上に位置することにより、後述する背面側から照射される照射光が遮られないので、ダーツ盤6の良好な視認性を確保することができる。また、矢の先端部を受容穴32に案内するための案内面32aは、従来は椀状に形成されていたが、本実施形態では平面状に形成されている。これにより、椀状曲面のレンズ作用による光の干渉の発生を防止することができので、案内面32aが均一に照明させる。
【0034】
セグメント部材31が収納された第1隔壁体24の背面側に配されるセンサシート7は、セグメント部材31の各突部33に取り付けられた弾性体34に対応する位置にメンブレススイッチが形成されている。また、このセンサシート7の背面側に配される拡散プレート25は、アクリル樹脂等を円板状に成型されたものであり、その表裏には微細な凹凸加工が施されている。
【0035】
拡散プレート25の背面側に配される第2隔壁体26は、硬質プラスチック等の樹脂材料を成型加工して形成されており、図4に示すように、標的中心に配された中心円フレーム29B´と、該中心円フレーム29B´から径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム30´、および2組4本の同心円フレーム29D´,29T´が基体部26aの背面に一体的に立設されている。これらの中心円フレーム29B´、同心円フレーム29D´,29T´および直線フレーム30´によって、上述した第1隔壁体24と同様に82個のセグメント23´が画定されている。各セグメント23´は、前後方向に貫通しており、第1隔壁体24の各セグメント23に対応する位置関係で取り付けられる。なお、本実施形態では、第1隔壁体24と同一の部材を表裏逆にしたものを第2隔壁体26として使用しているが、これに限定されることなく、第1隔壁体24のセグメント23と略同一の形状のセグメント23´が画定されるものであれば、第2隔壁体26として使用することができる。
【0036】
第2隔壁体26の背面側に配されるLED基板28は、第2隔壁体26の各セグメント23´に対応する位置、すなわち、第1隔壁体24の各セグメント23に収納されているセグメント部材31に対応する位置の前面に、1または複数の発光素子となるフルカラーLED27が搭載されている。このフルカラーLED27から照射された照射光は、第2隔壁体26の1つのセグメント23´から漏れることなく拡散プレート25に進入し、該拡散プレート25により略均一に拡散された光がセンサシート7を介してセグメント部材31を照明するようになっている。これにより、第1隔壁体24の隣接するセグメント部材31に照射光が回り込むのを防止することができるので、照射すべき所定のセグメント23の境界を明瞭に区画して、セグメント部材31を照射することができる。
【0037】
図8は、ダーツ盤の最外周セグメントを示す要部断面図であり、(a)は、矢がセグメント部材に当たる直前の状態を示す図であり、(b)は、矢がセグメント部材に刺さった衝撃力によってセグメント部材が背面側に変位した状態を示し、(c)は、セグメント部材が原点位置に復帰した状態を示している。
【0038】
図8(a)に示すように、矢(ソフトダーツ)がセグメント部材31に的中していない状態では、セグメント部材31の背面側の突部33に取り付けられた弾性体34は、センサシート7に殆ど応力を付与しない位置にあるので、センサシート7内のメンブレンスイッチの接点はONされず、当的検出信号は出力されない。
【0039】
一方、図8(b)に示すように、矢35がセグメント部材31に的中すると、矢35の先端部(チップ部)35aがセグメント部材31の受容穴32に受容されるとともに、その当的時に衝撃により、セグメント部材31が背面側(図7中の右側)に変位し、弾性体34がセンサシート7を強く押圧する。これにより、センサシート7上のメンブレンスイッチの接点がONされ、センサシート7から当的検出信号が出力される。電子ダーツゲーム装置1の制御部10は、この当的検出信号を検出すると、この当的検出信号に基づいてLED基板28上のフルカラーLED27を点灯させる。
【0040】
センサシート7上のメンブレンスイッチの接点がONされた後、セグメント部材31は、図8(c)に示すように、矢35の先端部35aを受容穴32に保持した状態で、弾性体34の弾性力によって原点位置に復帰する。
【0041】
なお、図7において、セグメント部材31の受容穴34の終端部に配された符号36の部材は、拡散シートである。この拡散シート36を配設しない場合には、所定のセグメント部材31が照明された際にセンサシート7の微細な配線パターンなどが受容穴32から僅かに視認され、遊戯者が投擲に集中できない場合がある。そこで、この拡散シート36をセグメント部材31の受容穴32の終端部に配設することにより、遊戯者が上述した配線パターンなどを視認できないようにすることができ、この結果、ダーツ盤6の視認性を良好にすることができる。
【0042】
また、ここでは図示されていないが、ダーツ盤6のセンサシート7の前面側(弾性体34と当接する側)に、矢35がセグメント部材31等に当的した際の衝撃力を緩衝するための緩衝シートを配設してもよい。これにより、矢35がセグメント部材31等に的中したときの振動が緩和され、その近傍に配されている他のメンブレンスイッチの誤作動などを効果的に防止することができる。
【0043】
また、制御部10によるフルカラーLED27の点灯制御は、矢35が当的したセグメント部材31に対応させてフルカラーLED27を点灯させるだけではなく、例えば、次の投擲で狙うべきセグメント部材31を他のセグメント部材31とは異なる発光色(照明態様)で点灯または点滅させるようにしてもよい。また、矢35が狙うべきセグメント部材31に当的した際には、全てのセグメント部材31を多色で点滅させるなど、遊戯者の気分を高揚させるような演出を行うようにしてもよい。さらに、本実施形態のように条件によって撮像を行い、該録画データの保存および消去を行うような場合には撮像、録画の条件の状態を該セグメント部材31を介して遊戯者に示唆してもよい。
【0044】
また、本実施形態においては、LED基板28に搭載する発光素子として、安価で高輝度を有するフルカラーLED27が用いられているが、本発明はこれに限定されず、例えば有機EL(Electroluminessence)素子、冷陰極蛍光管、液晶パネル、豆ランプ等を発光素子として用いてもよい。
【0045】
図9は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【0046】
同図において、例えば汎用PCなどからなる制御部10は、少なくとも、ゲーム中の演出などを含むゲームの進行を制御するCPU37と、各種プログラムやデータテーブルなどが格納されたROM38と、データの記憶領域およびCPU38のワークエリアとして機能するRAM39とを備えている。この制御部10には、アンテナ13aおよびRFIDカードリーダ/ライター(RFID CARD R/W)13bからなるカード検出部13が接続されている。制御部10のCPU37は、カードスロット17a〜17dに挿入されたIDカード12に記録されているデータを読み取るとともに、通信部11からネットワーク2を介してサーバ3にアクセスして、このIDカード12に記録されているデータに基づく遊戯者固有のデータをサーバ3から取得し、液晶表示ディスプレイ(表示部)8にそれらのデータを表示する処理や、ゲームの結果データ等をIDカードに更新して記録する処理を実行する。
【0047】
また、制御部10には、コイン投入口21から投入されたコイン14を検出するコイン検出部15、投擲された矢35が何れのセグメント部材31にも当的しなかった場合にダーツ盤6の振動を検出するアウトボードセンサ40、決定ボタン18a〜18dや選択ボタン19などの各種ボタンスイッチ、効果音や警告音などを出力するスピーカ、などの機器がI/O制御ボード41を介して接続されている。
【0048】
さらに、制御部10には、フルカラーLED27を搭載したLED基板28、スローイング・ラインから投擲する遊戯者の静止画像や動画像を撮影するカメラ16が接続されている。LED基板28には、当的検出部であるメンブレンスイッチを搭載したセンサシート7が接続され、該センサシート7によって検出された当的検出信号は、LED基板28を介して制御部10に出力される。また、カメラ16による撮影処理、およびその撮影画像を用いたゲーム演出処理は、後述する所定の条件を満たした場合に、制御部10によって実行される。
【0049】
図10は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の撮影処理およびゲーム演出処理を実行するゲームシステムの機能構成例を概略的に示すブロック図である。
【0050】
本実施形態に係る撮影処理およびゲーム演出処理を実行するゲームシステムでは、ROM38に記憶された制御プログラムおよび各種データが、CPU37によって処理されることにより、以下に述べるゲーム処理手段が実現される。なお、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ネットワーク2を介して接続されたサーバ端末3の記憶媒体に記録されている制御プログラムと電子ダーツゲーム装置1側の制御プログラムとを協働させて処理を実行するような形態としてもよい。
【0051】
図10において、本発明の実施形態に係るゲームシステムの処理を実行するゲーム処理手段50は、メイン処理手段51と、カメラ制御手段52と、投擲認識処理手段53と、チェンジフラグ判定手段54と、投擲カウント判定手段55と、撮像条件判定手段56と、画像演出条件判定手段57と、画像保存判定手段58とを備えている。
【0052】
このゲーム処理手段50によって実行されるダーツゲームでは、ダーツゲームにおける所定の条件を満たした場合、例えば、1ラウンド(3回の投擲)で所定のスコアまたはマーク数を獲得した場合、あるいは最終ラウンドにおいてゲームを終了させた場合に、カメラ16によって撮影された撮影画像とコンピュータ画像とを合成した画像が表示部に出力されるようになっている。本発明では、必ずしもここで説明する実施形態に限定されず、例えば、合成をせずに演出効果画面(静止画または動画)と遊戯者を撮像した画像(静止画または動画)を編集して表示するようにしてもよい。
【0053】
メイン処理手段51は、ROM38に記憶されているゲーム制御プログラムやIDカード12やサーバ3などに記憶されている各種データを読み込んで、ダーツゲームの進行や各種設定などの処理を実行し、メンブレンスイッチ7によって検出された当的検出信号に応じて、液晶表示ディスプレイ8の画面上に各遊戯者の獲得スコアなどを表示する。また、このメイン処理手段51は、後述する画像演出条件判定手段57によってダーツゲームにおける所定の条件が満たされた場合に、カメラ16により撮像された撮影画像とコンピュータ画像とを合成し、その合成画像を液晶表示ディスプレイ8に出力する。なお、このゲーム演出用の画像を出力する際に、ダーツ盤6のLED基板28に搭載されたフルカラーLEDを点灯・点滅させて、遊戯者の気分を高揚させるような演出を加えてもよい。
【0054】
カメラ制御手段52は、後述する撮像条件判定手段56によってダーツゲームにおける所定の条件が満たされた場合にカメラ16を作動させて、遊戯者がスローイング・ラインから矢5を投擲する様子を静止画像または動画像として撮影し、その撮影画像をRAM39などの記憶領域に保存する。
【0055】
投擲認識処理手段53は、後述する各種ダーツゲーム(ゼロワン、クリケット、カウントアップ等)において投擲認識処理が発生した場合に、図11のフローチャートに示す処理を実行する。
【0056】
図11において、投擲認識処理手段53による投擲認識処理が開始されると、まず現時点での投擲カウントを示す投擲カウント値CがRAM39等から読み出されて確認され(ステップS101)、続いて、待ち時間値Tが設定される(ステップS102)。ダーツゲームは、遊戯者(投擲者)が3本の矢35を1組として手に持ち、スローイング・ラインからダーツ盤6に向かって1本ずつ投擲し、合計3本の矢35を投げることを繰り返すことにより進行される。一般に、この1本ずつ投擲し、合計3本の矢35を投げることを「1スロー」と呼び、ダーツゲームに参加している全ての遊戯者の「1スロー」が一巡することを「ラウンド」と呼んでいる。1ゲームは、この「ラウンド」数がゲームの種類毎に設定されている規定ラウンド数に達した時点、あるいは遊戯者の何れかがゲームの種類毎に設定されている終了条件を満たした時点で終了する。また、ステップS102の待ち時間値Tは、遊戯者の各投擲に対して与えられる投擲までの制限時間である。本来のダーツのルールでは、投擲までの時間は制限されていないが、例えばネットワーク2を介して接続された他の電子ダーツゲーム装置1Aで遊戯している遠隔地プレイヤとマッチング対戦などを行っている際に、停電などにより一方のゲームが進行をしないと、他方のゲーム進行が止まってしまうという問題が生じる。そこで、この待ち時間値Tを設定することにより、一方のゲームが進行できなくなったとしても、所定の待ち時間が経過した後に他方のゲームについては進行することができる。また、IDカード12に記憶されている遊戯者の技量情報などに基づいて、この待ち時間値Tを上級者の場合は短く、初心者の場合には長く設定できるようにしてもよい。これにより、レクチャーなどを受ける機会が多い初心者は、時間を気にすることなくダーツゲームを堪能することができる。
【0057】
なお、上述したようなネットワーク2を介した対戦中の停電などへの対応を考慮しないのであれば、待ち時間値Tを無限大に設定してもよい。また、待ち時間Tを無限大にすると、撮像条件判定手段56によってダーツゲームにおける所定の条件が満たされた場合にカメラ16を常に作動させて撮影することになるため、その状態で遊戯者が矢35を投擲しなければ、その時間分のメモリを無駄に消費をしてしまう。また、場合によっては、本来予定しているメモリ容量をオーバーしてしまう可能性もある。そこで、書き込みアドレスが所定のアドレスに到達すると、先頭のアドレスに戻るような、アドレスが循環するリングメモリ構成にしてもよい。
【0058】
次に、遊戯者によってチェンジボタン(選択ボタン)19が押されたか否かが判定される(ステップS103)。本電子ダーツゲーム装置1では、主に、メンブレンスイッチ7またはアウトボードセンサ40がダーツ35の当的により生じる振動を検出することによって投擲認識をするが、例えば投擲に失敗して、メンブレンスイッチ7またはアウトボードセンサ40が振動を検出することができない場合がある。このような場合には、遊戯者が自発的にチェンジボタン19を押して「1スロー」を終了させることができる。このステップS103において、チェンジボタン19の押圧が確認された場合には、遊戯者の交代(または次ラウンドへの移行)を示すチェンジフラグがONされ(ステップS104)、投擲認識処理が終了される。
【0059】
ステップS103において、チェンジボタン19の押圧が確認されなかった場合には、待ち時間値Tが0になったか否かが判定される(ステップS105)。ここで、待ち時間値Tが0になったと判定された場合には、投擲カウント値Cに1が加算され(ステップS106)、投擲認識処理が終了される。
【0060】
ステップS105において、待ち時間値Tが0になっていないと判定された場合には、待ち時間値Tから1が減算され(ステップS107)、アウトボードセンサ40によって矢35の当的(ヒット)が認識されたか否かが判定される(ステップS108)。ここで、アウトボードセンサ40でヒットが認識されたと判定された場合には、アウトボードスコア処理、すなわち、当該投擲による獲得スコアまたは獲得マークを0とする処理が実行され(ステップS109)、その後、投擲カウント値Cに1が加算されて(ステップS106)、投擲認識処理が終了される。
【0061】
ステップS108において、アウトボードセンサ40でヒットが認識されていないと判定された場合には、メンブレンスイッチ7によってダーツ盤6の何れかのセグメント部材31への矢35の当的(ヒット)が認識されたか否かが判定される(ステップS110)。ここで、メンブレンスイッチ7でヒットが認識された場合には、インボードスコア処理、すなわち、メンブレンスイッチ7から出力された当的検出信号に基づいて、矢35が当的したセグメント23に応じたスコアまたはマーク数を獲得したものとする処理が実行され(ステップS111)、その後、投擲カウント値Cに1が加算されて(ステップS106)、投擲認識処理が終了される。一方、ステップS110において、メンブレンスイッチ7でヒットが認識されなかった場合には、ステップ103に移行して、それ以降のステップ処理が繰り返される。
【0062】
図10に示すゲーム処理手段50のチェンジフラグ判定手段54は、ダーツゲーム中にチェンジボタン19の押圧によってチェンジフラグがONされているか否かを判定する処理を実行し、投擲カウント判定手段55は、ダーツゲーム中に投擲カウント値Cが所定の回数(2投目または3投目)になったか否かを判定する処理を実行する。
【0063】
撮像条件判定手段56は、ダーツゲーム中の遊戯者のスコア状況が後述する各種ゲームに応じて設定された撮像条件、すなわち、カメラ16による撮像開始のための条件を満たしているか否かを判定する。また、画像演出条件判定手段57は、ダーツゲーム中の遊戯者のスコア状況が後述する各種ゲームに応じて設定された画像演出条件、すなわち、カメラ16により撮像された撮影画像とコンピュータ画像とを合成し、その合成画像を液晶表示ディスプレイ8に出力するための条件を満たしているか否かを判定する。
【0064】
画像保存条件判定手段58は、ダーツゲーム中の遊戯者のスコア状況が後述する各種ゲームに応じて設定された画像保存条件、すなわち、ゲーム演出用に生成された合成画像をサーバ3やIDカード12などの記憶領域に保存するための条件を満たしているか否かを判定する。この画像保存条件としては、IDカード12から遊戯者のゲーム履歴やサーバ3に格納されている全国ランキングのデータ等を参照し、今回のゲーム成績(スコア)が自己記録を更新するものであったり、全国ランキングの上位に該当するものであったりした場合などが考えられる。
【0065】
以下、図12ないし図15を参照にしながら、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置のカメラによる撮影処理、およびその撮影画像を用いたゲーム演出処理について説明する。
【0066】
図12は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置において、セグメントに基づく点数が獲得スコアとして反映されるゲームの実行時における撮影処理およびゲーム演出処理の実行例を示すフローチャートである。この実行例では、ゼロワンゲーム、カウントアップゲーム、プラクティスゲームなどのように、矢35が当的したセグメント23に基づく点数が、「1スロー」における獲得スコアとして計算されるゲームの実行時において、その「1スロー」において、「AWARD」と呼ばれる褒賞条件を満たす可能性があると判定された場合には、その「AWARD」のゲーム演出として、カメラ16により撮像された撮影画像とコンピュータ画像とを合成し、その合成画像が液晶表示ディスプレイ8に出力される。このように点数が獲得スコアとして計算されるゲームにおける「AWARD」には、『LOW−TON』(「1スロー」の獲得スコアが101点以上150点以下の場合),『HAT TRICK』(「1スロー」で『ブル』セグメントに3投とも当的させた場合),『THREE IN THE BLACK』(「1スロー」で『インナーブル』セグメントに3投とも当的させた場合),『HIGH−TON』(「1スロー」の獲得スコアが151点以上の場合),『THREE IN A BED』(「1スロー」で同一の点数エレメントの『トリプル』または『ダブル』セグメントに3投とも当的させた場合),『TON80』(「1スロー」で20点エレメントの『トリプル』セグメントに3投とも当的させた場合)などがある。そこで、図12のフローチャートでは、その代表的なものとして『LOW−TON』を例として説明する。
【0067】
図12において、遊戯者の「1スロー」が開始されると、まず投擲カウント値Cが初期値(C=0)に設定されるとともに(ステップS201)、遊戯者が当該ラウンド(「1スロー」)において獲得したスコアを示すラウンドスコア値Rsが初期値(Rs=0)に設定される(ステップS202)。そして、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行され(ステップS203)、その後、チェンジフラグ判定手段54によって、チェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS204)。ここで、チェンジフラグがONであると判定された場合には、遊戯者の「1スロー」が終了していることを意味するので、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。
【0068】
ステップS204において、チェンジフラグがONではないと判定された場合には、まだ「1スロー」が終了していないことを意味するので、投擲カウントCが2であるか否かが判定される(ステップS205)。ここで、2投目を終了していないと判定された場合には、この「1スロー」における投擲数がまだ2投以上あることを意味するので、ステップS203に戻って、再び投擲認識処理が実行される。
【0069】
ステップS205において、投擲カウントCが2投目であると判定された場合には、撮像条件判定手段56によって、現時点でのラウンドスコア値Rsが41以上であるか否かが判定される(ステップS206)。このステップS206の条件が、点数が獲得スコアとして計算されるゲームにおける「AWARD」演出における撮像条件となる。上述したように、『LOW−TON』は、「1スロー」の獲得スコアが101点以上150点以下の場合に与えられる「AWARD」である。したがって、この2投目終了時点で、ラウンドスコア値Rsが41点以上なければ、最後の1投で最大スコアである60点(20点の『トリプル』)を獲得したとしても『LOW−TON』の下限条件である101点に達することはできない。このステップS206において、2投目終了時点でのラウンドスコア値Rsが41以上ないと判定された場合には、『LOW−TON』のゲーム演出が実行されることはないので、ステップS203に戻って、カメラ16による撮像処理が実行されることなく、3投目の投擲認識処理が実行される。
【0070】
ステップS206において、2投目終了時点でのラウンドスコア値Rsが41以上あると判定された場合には、次の3投目で『LOW−TON』の下限条件である101点に達する可能性があるので、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が開始される(ステップS207)。そして、3投目の投擲認識処理が実行され(ステップS208)、この投擲認識処理の終了が確認されると、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が終了される(ステップS209)。続いて、画像演出条件判定手段57によって、3投目まで完了した時点のラウンドスコア値Rsが101以上であるか否かが判定される(ステップS210)。このステップS210の条件が、点数が獲得スコアとして計算されるゲームにおける「AWARD」演出における画像演出条件となる。このステップS210において、3投目まで完了した時点のラウンドスコア値Rsが101以上ではない場合には、『LOW−TON』の条件を満たさなかったことを意味するので、カメラ16によって撮像された撮影画像が消去され(ステップS211)、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。
【0071】
ステップS210において、3投目まで完了した時点のラウンドスコア値Rsが101以上である場合には、『LOW−TON』の条件を満たしたことを意味するので、メイン処理手段51によって、カメラ16により撮像された撮影画像とコンピュータ画像とを合成し(ステップS212)、その合成画像(「AWARD」演出画像)を液晶表示ディスプレイ8に出力する(ステップS213)。続いて、画像保存条件判断手段58によって、上述した画像保存条件を満たしているか否かが判定され(ステップS214)、その条件を満たしていると判断された場合には、その「AWARD」演出に用いられた合成画像がサーバ3やIDカード12などの記憶領域に保存され(ステップS215)、次の遊戯者の「1スロー」(または次の「ラウンド」)に移行する。一方、ステップS214において、その条件を満たしていないと判断された場合には、カメラ16によって撮像された撮影画像が消去され(ステップS211)、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。
【0072】
なお、ここでは、『LOW−TON』の「AWARD」演出の場合について説明したが、例えば、『HAT TRICK』の「AWARD」演出の場合には、ステップS206の撮像条件を、『ブル』セグメントに2回当的しているか否かに設定し、かつ、ステップS210の画像演出条件を、『ブル』セグメントに3回当的しているか否かに設定すればよい。
【0073】
また、『THREE IN THE BLACK』の「AWARD」演出の場合には、ステップS206の撮像条件を、『インナーブル』セグメントに2回当的しているか否かに設定し、かつ、ステップS210の画像演出条件を、『インナーブル』セグメントに3回当的しているか否かに設定すればよい。
【0074】
また、『HIGH−TON』の「AWARD」演出の場合には、ステップS206の撮像条件を、ラウンドスコア値Rsが91以上であるか否かに設定し、かつ、ステップS210の画像演出条件を、ラウンドスコア値Rsが151以上であるか否かに設定すればよい。
【0075】
さらに、『THREE IN A BED』の「AWARD」演出の場合には、ステップS206の撮像条件を、同一の点数エレメントの『トリプル』または『ダブル』セグメントに2回当的しているか否かに設定し、かつ、ステップS210の画像演出条件を、同一の点数エレメントの『トリプル』または『ダブル』セグメントに3回当的しているか否かに設定すればよい。
【0076】
図13は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置において、セグメントに基づくマーク数が獲得マーク数スコアとして反映されるゲームの実行時における撮影処理およびゲーム演出処理の実行例を示すフローチャートである。この実行例では、クリケットゲームなどのように、矢35が当的したセグメント23に基づくマーク数が、「1スロー」における獲得マーク数スコアとして計算されるゲームの実行時において、その「1スロー」の結果、上述した図12と同様、「AWARD」の褒賞条件を満たした場合に、その「AWARD」のゲーム演出として、カメラ16により撮像された撮影画像とコンピュータ画像とを合成し、その合成画像を液晶表示ディスプレイ8に出力する。例えば、クリケットゲームは、ダーツ盤6の7つの点数エレメント(通常は、「15」,「16」,「17」,「18」,「19」,「20」および『ブル』)を有効領域と定め、その有効領域に矢35を3回(または3回分)当的させることによって自陣とする陣取りゲームである。獲得マーク数の計算は、『シングル』セグメントに当的した場合は1マーク、『ダブル』セグメントに当的した場合は2マーク、『トリプル』セグメントに当的した場合は3マークとして計算される。したがって、このようにマーク数が獲得マーク数スコアとして計算されるゲームにおける「AWARD」には、上述した『HAT TRICK』の他に、『5〜9マーク』(「1スロー」で5〜9マークを獲得した場合)、『WHITE HORSE』(「1スロー」で獲得マークとなる点数エレメントの『トリプル』セグメントに1本ずつ当的させた場合)などがある。すなわち、マーク数が獲得マーク数スコアとして計算されるゲームにおける「AWARD」の褒賞条件は、「1スロー」で少なくとも5マークを獲得する、あるいは「1スロー」で『ブル』セグメントに3投とも当的することである。
【0077】
図13において、遊戯者の「1スロー」が開始されると、まず投擲カウント値Cが初期値(C=0)に設定されるとともに(ステップS301)、遊戯者が当該ラウンドにおいて獲得したマーク数を示すラウンドマーク値Rmが初期値(Rm=0)に設定される(ステップS302)。そして、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行され(ステップS303)、その後、チェンジフラグ判定手段54によって、チェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS304)。ここで、チェンジフラグがONであると判定された場合には、遊戯者の「1スロー」が終了していることを意味するので、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。
【0078】
ステップS304において、チェンジフラグがONではないと判定された場合には、まだ「1スロー」が終了していないことを意味するので、投擲カウントCが2であるか否かが判定される(ステップS305)。ここで、2投目を終了していないと判定された場合には、この「1スロー」における投擲数がまだ2投以上あることを意味するので、ステップS303に戻って、再び投擲認識処理が実行される。
【0079】
ステップS305において、投擲カウントCが2投目であると判定された場合には、撮像条件判定手段56によって、現時点でのラウンドマーク値Rmが2以上であるか否かが判定される(ステップS306)。このステップS306の条件が、クリケットゲームの「AWARD」演出における撮像条件となる。上述したように、マーク数が獲得マーク数スコアとして計算されるクリケットゲームなどにおける「AWARD」の褒賞条件は、「1スロー」で少なくとも5マークを獲得する、あるいは「1スロー」で『ブル』セグメントに3投とも当的することである。したがって、この2投目終了時点で、ラウンドマーク値Rmが2マーク以上なければ、最後の1投で『トリプル』セグメントに当的させて3マークを獲得する、あるいは最後の1投で『ブル』セグメントに当的させたとしても、クリケットゲームなどにおける「AWARD」褒賞条件を達成することができない。このステップS305において、2投目終了時点でのラウンドマーク値Rsが2以上ないと判定された場合には、「AWARD」のゲーム演出が実行されることはないので、ステップS303に戻って、カメラ16による撮像処理が実行されることなく、3投目の投擲認識処理が実行される。
【0080】
ステップS306において、2投目終了時点でのラウンドマーク値Rmが2以上あると判定された場合には、次の3投目でクリケットゲームなどにおける「AWARD」褒賞条件である5マーク以上に達する可能性があるので、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が開始される(ステップS307)。そして、3投目の投擲認識処理が実行され(ステップS308)、この投擲認識処理の終了が確認されると、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が終了される(ステップS309)。続いて、画像演出条件判定手段57によって、3投目まで完了した時点のラウンドマーク値Rmが5マーク以上であるか否か、または『ブル』セグメントに3回当的しているか否かが判定される(ステップS310)。このステップS310の条件が、クリケットゲームなどにおける「AWARD」演出における画像演出条件となる。このステップS310において、3投目まで完了した時点のラウンドマーク値Rmが5以上ではない、あるいは『ブル』セグメントに3回当的していないと判定された場合には、クリケットゲームなどにおける「AWARD」褒賞条件を満たさなかったことを意味するので、カメラ16によって撮像された撮影画像が消去され(ステップS311)、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。
【0081】
ステップS310において、3投目まで完了した時点のラウンドマーク値Rmが5以上である、または『ブル』セグメントに3回当的していると判定された場合には、クリケットゲームなどにおける「AWARD」褒賞条件を満たしたことを意味するので、メイン処理手段51によって、カメラ16により撮像された撮影画像とコンピュータ画像とを合成し(ステップS312)、その合成画像(Rmマーク(獲得マーク数に応じた)「AWARD」演出画像)を液晶表示ディスプレイ8に出力する(ステップS313)。続いて、画像保存条件判断手段58によって、上述した画像保存条件を満たしているか否かが判定され(ステップS314)、その条件を満たしていると判断された場合には、その「AWARD」演出に用いられた合成画像がサーバ3やIDカード12などの記憶領域に保存され(ステップS315)、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。一方、ステップS314において、その条件を満たしていないと判断された場合には、カメラ16によって撮像された撮影画像が消去され(ステップS311)、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。
【0082】
図14は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置において、各種ゲームの終了時の撮影処理およびゲーム演出処理の実行例を示すフローチャートの前半部であり、図15は、その後半部である。
【0083】
図14において、遊戯者の「1スロー」が開始されると、まず投擲カウント値Cが初期値(C=0)に設定され(ステップS401)、現在の「ラウンド」が最終ラウンドであるか否かが判定される(ステップS402)。ここで、現在の「ラウンド」が最終ラウンドではないと判定されると、現在の「ラウンド」(「1スロー」)でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定され(ステップS403)、その可能性があると判定された場合には、次の投擲でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定される(ステップS404)。
【0084】
ステップS403およびS404において、ダーツゲームを終了させる可能性がないと判定された場合には、ゲーム終了時のゲーム演出が実行されることはないので、カメラ16による撮像処理が実行されることなく、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS405)。そして、チェンジフラグがONであるか否かが判定され(ステップS406)、ここでONではあると判定された場合には、遊戯者によって自発的に「1スロー」が終了されたことを意味するので、次の遊戯者の「1スロー」に移行する(またはダーツゲームを終了する)。一方、ステップS406において、ONではないと判定された場合には、投擲カウント値Cが3であるか否かが判定される(ステップS407)。ここで、投擲カウント値Cが3であると判定された場合には、「1スロー」が終了されたことを意味するので、次の遊戯者の「1スロー」に移行(またはダーツゲーム終了)し、擲カウント値Cが3ではないと判定された場合には、まだこの「1スロー」の投擲が残っていることを意味するので、ステップS403に戻って、再び現在の「ラウンド」(「1スロー」)でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定される。
【0085】
ステップS404において、次の投擲でダーツゲームを終了させる可能性があると判定された場合には、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が開始される(ステップS408)。すなわち、このゲーム終了時における処理では、次の投擲でダーツゲームを終了させる可能性があるか否かが、撮像条件判定手段56の判定要素のうちの1つとなる。続いて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行され(ステップS409)、この投擲認識処理の終了が確認されると、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が終了され(ステップS410)、この投擲でダーツゲームを終了させることができたか否かが判定される(ステップS411)。ここで、ダーツゲームを終了させることができなかったと判定された場合には、カメラ16による撮影画像が消去され(ステップS412)、ステップS406に移行する。
【0086】
ステップ411において、ダーツゲームを終了させることができたと判定された場合には、メイン処理手段51によって、カメラ16により撮像されたゲーム終了プレイヤの撮影画像とコンピュータ画像とを合成し(ステップS413)、その合成画像(ゲーム終了演出画像)を液晶表示ディスプレイ8に出力する(ステップS414)。すなわち、このゲーム終了時における処理では、ダーツゲームを終了させることができたか否かが、画像演出条件判定手段57の判定要素のうちの1つとなる。続いて、画像保存条件判断手段58によって、上述した画像保存条件を満たしているか否かが判定され(ステップS415)、その条件を満たしていると判断された場合には、ゲーム終了演出に用いられた合成画像がサーバ3やIDカード12などの記憶領域に保存され(ステップS416)、次の遊戯者の「1スロー」に移行する(またはダーツゲームを終了する)。一方、ステップS415において、その条件を満たしていないと判断された場合には、カメラ16によって撮像された全撮影画像が消去され(ステップS417)、次の遊戯者の「1スロー」に移行する。
【0087】
また、ステップS402において、現在の「ラウンド」が最終ラウンドであると判定された場合には、現在の「ラウンド」(「1スロー」)でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定され(ステップS418)、その可能性があると判定された場合には、次の投擲でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定される(ステップS419)。
【0088】
ステップS419において、次の投擲でダーツゲームを終了させる可能性があると判定された場合には、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が開始される(ステップS420)。続いて、上述したステップS409〜S411と同様、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行され(ステップS421)、この投擲認識処理の終了が確認されると、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が終了され(ステップS422)、この投擲でダーツゲームを終了させることができたか否かが判定される(ステップS423)。ここで、ダーツゲームを終了させることができたと判定された場合には、ステップ413に移行してそれ以降の処理ステップに基づいてゲーム終了演出の処理が実行される。
【0089】
一方、ステップS423において、ダーツゲームを終了させることができなかったと判定された場合には、チェンジフラグがONであるか否かが判定され(ステップS424)、チェンジフラグがONではないと判定された場合には、投擲カウント値Cが3であるか否かが判定される(ステップS425)。ここで、投擲カウント値Cが3になっていないと判定された場合は、まだこの「1スロー」の投擲が残っていることを意味するので、ステップS419に戻って、再度、次の投擲でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定される。
【0090】
ステップS424において、チェンジフラグがONであると判定された場合、および、ステップS425において、投擲カウント値Cが3であると判定された場合には、この「1スロー」が終了したことを意味するので、この「1スロー」を行った遊戯者が最終投擲順のプレイヤであるか否かが判定される(ステップS426)。ここで、この「1スロー」を行った遊戯者が最終投擲順のプレイヤではないと判定された場合には、次の遊戯者の「1スロー」に移行する。
【0091】
一方、ステップS426において、この「1スロー」を行った遊戯者が最終投擲順のプレイヤであると判定された場合には、ダーツゲームのクリア条件を誰も満たすことなく規定のラウンド数を消化したことを意味するので、このダーツゲーム参加していたプレイヤの中から成績(獲得スコアや獲得マーク数など)が最も優れていた勝者プレイヤを決定し(ステップS427)、その勝者プレイヤの撮影画像があるか否かを判定する(ステップS428)。ここで、勝者プレイヤの撮影画像がない場合には、勝者プレイヤのゲーム終了演出を行うことができないので、ステップS417に移行して、カメラ16によって撮像された全撮影画像が消去され、ダーツゲームが終了される。
【0092】
一方、ステップS428において、勝者プレイヤの撮影画像がある場合には、メイン処理手段51によって、その勝者プレイヤの撮影画像とコンピュータ画像とを合成するとともに(ステップS429)、その合成画像(ゲーム終了演出画像)を液晶表示ディスプレイ8に出力し(ステップS430)、ステップS415に移行して上述した画像保存条件を満たしているか否かが判定される。すなわち、このゲーム終了時における処理では、ダーツゲームの終了時に勝者プレイヤの撮影画像があるか否かという条件も、画像演出条件判定手段57の判定要素のうちの1つとなる。
【0093】
また、ステップS418において、次の投擲でダーツゲームを終了させる可能性がないと判定された場合には、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行されるとともに(ステップS431)、チェンジフラグON/OFFの確認が実行され(ステップS432)、その後、投擲カウント値Cが2になったか否かが判定される(ステップS433)。すなわち、2投目が終了するまでステップS431およびS432の処理が繰り返され、ステップS432において、チェンジフラグがONであると判定された場合には、遊戯者によって自発的に「1スロー」が終了されたことを意味するので、ステップS426に移行して、この「1スロー」を行った遊戯者が最終投擲順のプレイヤであるか否かが判定される。
【0094】
ステップS433において、投擲カウント値Cが2になったと判定された場合には、上述したステップS408〜S410と同様、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が開始されるとともに(ステップS434)、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行され(ステップS435)、その後、この投擲認識処理の終了が確認されると、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が終了されて(ステップS436)、ステップS426に移行してそれ以降の処理ステップに基づいてゲーム終了演出の処理が実行される。
【0095】
また、ステップS419において、次の投擲でダーツゲームを終了させる可能性がないと判定された場合には、ステップS431〜S433の処理と同様、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行されるとともに(ステップS437)、チェンジフラグON/OFFの確認が実行され(ステップS438)、ここでチェンジフラグのOFFが確認されると、投擲カウント値Cが2になったか否かが判定される(ステップS439)。一方、ステップS438において、チェンジフラグがONであると判定された場合には、遊戯者によって自発的に「1スロー」が終了されたことを意味するので、ステップS426に移行して、この「1スロー」を行った遊戯者が最終投擲順のプレイヤであるか否かが判定される。
【0096】
ステップS439において、投擲カウント値Cが2になったと判定された場合には、ステップS420に移行してそれ以降の処理が実行され、一方、投擲カウント値Cが2になっていないと判定された場合には、ステップS419に移行して、再度、次の投擲でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定される。したがって、このゲーム終了時における処理では、ゲームを終了することができない最終ラウンドにおける3投目であるという条件も、撮像条件判定手段56の判定要素のうちの1つとなる。
【0097】
また、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置1は、各種ゲームが選択されると、そのゲームが開始される前に投擲順を決定するためのコークモードを具備している。ダーツゲームにおけるコーク(CORK)とは、複数の遊戯者でゲームを行う場合に、そのゲームを開始する前に投擲順を決めるために行うものであり、各遊戯者が1投ずつ投擲を行い、ダーツ盤6の中心に近い遊戯者が、ダーツにおいて一般的に有利とされている先行となる。
【0098】
カメラ制御手段52は、このコークモード時において各遊戯者が投擲した矢35がダーツ盤6に当的してから所定時間経過後(例えば0.5秒後)にカメラ16を作動させて、遊戯者の静止画像を撮影し、その撮影画像をRAM39などの記憶領域に保存する。すなわち、コークモード時においては、矢35がダーツ盤6に当的してから所定時間経過したか否かという判定要素が、撮像条件判定手段56によって判定される撮像条件となる。
【0099】
そして、遊戯者の静止画像を撮影されると、メインゲーム処理手段51は、その遊戯者の投擲時画面の所定位置(例えばプレイヤ名の上)にこの撮影画像を挿入して合成画像を生成し、コークモード後に開始されるダーツゲームにおいて、その遊戯者の投擲時に、その合成画像を液晶表示ディスプレイ8に表示させる。したがって、コークモード時においては、遊戯者の静止画像を撮影されたか否かという判定要素が、画像演出条件判定手段57によって判定される画像演出条件となる。
【0100】
以上のように、本実施形態に係る電子ダーツゲーム装置1によれば、所定の撮像条件を満たした場合に、遊戯者の投擲状態をカメラ16で撮像し、所定の画像演出条件を満たした場合に、カメラ16による撮影画像とコンピュータ画像とを合成し、その合成画像をゲーム演出画像として液晶表示ディスプレイ8に出力するようになっている。これにより、ダーツゲームにおける所定の条件を満たした場合に、遊戯者は、投擲する自分の姿が表示されたゲーム演出画像を液晶表示ディスプレイ8を介して見ることができ、趣向性の高いダーツゲームを提供することができる。
【0101】
また、本実施形態に係る電子ダーツゲーム装置1では、ゲーム演出画面の表示の可能性がない場合には撮影処理が実行されないようになっているので、メモリ(RAM39)の記憶領域の浪費を軽減することができ、ゲーム制御の処理速度の向上およびネットワーク2を介した対戦時のラグの低減を図ることができる。
【0102】
さらに、本実施形態に係る電子ダーツゲーム装置1では、ゲーム演出の予定がなくなった場合には、撮影画像とコンピュータ画像とを合成する処理を実行することなく、撮影画像を消去するようになっているので、不要な処理が省略され、ゲーム制御の処理能力をより向上させることができる。
【0103】
また、上記実施形態では、本発明をダーツゲームに適用したが、遊戯者の操作する操作体が投擲した矢であるダーツゲームに限らず、一般的なゲームにも適用することが可能である。例えば、遊戯者の操作する操作体がビリヤードのキューで突いたボールと当該ボールによって弾かれたボールであるビリヤードゲームや、遊戯者の操作する操作体がゴルフクラブで打ったボールであるゴルフシミュレータゲームや、遊戯者の操作する操作体である操作部材(ハンドル、アクセルなど)によって、オブジェクトが仮想空間内のコース上を移動するようなレースゲームにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の内部構成およびネットワーク構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の外観を示す正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を前面側(遊戯者との対向面)から見た分解斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を背面側から見た分解斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を示す正面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を示す図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】外側から2番目および3番目の同心円フレームと、2本の直線フレームとによって画定されるセグメント(シングル・セグメント)に収容されるセグメント部材を示す(a)正面図、(b)斜視図、および(c)要部断面図である。
【図8】ダーツ盤の最外周セグメントを示す要部断面図であり、(a)は、矢がセグメント部材に当たる直前の状態を示す図であり、(b)は、矢がセグメント部材に刺さった衝撃力によってセグメント部材が背面側に変位した状態を示し、(c)は、セグメント部材が原点位置に復帰した状態を示している。
【図9】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の撮影処理およびゲーム演出処理を実行するゲームシステムの機能構成例を概略的に示すブロック図である。
【図11】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置のゲームシステムにおける投擲認識処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置において、セグメントに基づく点数が獲得スコアとして反映されるゲームの実行時における撮影処理およびゲーム演出処理の実行例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置において、セグメントに基づくマーク数が獲得マーク数スコアとして反映されるゲームの実行時における撮影処理およびゲーム演出処理の実行例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置において、各種ゲームの終了時の撮影処理およびゲーム演出処理の実行例を示すフローチャートの前半部である。
【図15】図14に示すフローチャートの後半部である。
【図16】ダーツゲームに用いられるダーツ盤を示す説明図である。
【符号の説明】
【0105】
1 電子ダーツゲーム装置
7 当的検出部(センサシート,メンブレンスイッチ)
8 表示部(液晶表示ディスプレイ)
10 制御部
16 カメラ
39 RAM
50 ゲーム処理手段
51 メイン処理手段
52 カメラ制御手段
56 撮像条件判定手段
57 画像演出条件判定手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像手段を備えたゲーム装置に関し、より詳細には、所定の条件、特に遊戯者の操作状況に応じて撮像動作の制御を行うゲーム装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図16は、ダーツゲームに用いられるダーツ盤を示す説明図である。周知のように、ダーツゲームに用いられるダーツ盤100の表面は、円形標的の中心に配された中心円フレーム101と、該中心円フレーム101Bから径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム102と、2組4本の同心円フレーム101D,101Tとによって区切られた82個のセグメント(中心円フレーム内には『インナーブル』と『アウターブル』の2つのセグメントがある)から構成され、円形標的の周縁部には、「1」〜「20」の数字が付与されている。円形標的の最外領域を構成する2本の同心円フレーム101Dに囲まれたセグメントが『ダブル』、次の2本の同心円フレーム101Tに囲まれたセグメントが『トリプル』、最内領域を構成する標的中心に配された同心円フレーム101Bに囲まれたセグメントが『ブル』と呼ばれている。また、『ブル』と『トリプル』の間、および『トリプル』と『ダブル』の間の領域が『シングル』と呼ばれている。すなわち、各点数「1」〜「20」のエレメントは、2個の『シングル』セグメントと、1個の『ダブル』セグメントと、1個の『トリプル』セグメントとから構成されている。
【0003】
各点数エレメントのスコア計算は、『シングル』がそのエレメントが属する点数の1倍(例えば「20」のエレメントの場合には20点)、『ダブル』がその2倍(例えば「20」のエレメントの場合には40点)、『トリプル』がその3倍(例えば「20」のエレメントの場合には60点)である。また、『ブル』の点数計算は、ダーツゲームの種類によって異なるが、一般的には、『アウターブル』が25点、『インナーブル(ブルズアイ)』がその2倍の50点である(例えば、カウントアップゲームでは両方とも50点)。なお、標的周縁部の数字が書かれている部分は、『アウトボード』と呼ばれ、ノースコアなので0点である。
【0004】
このようなダーツゲームのスコアを自動的に計算可能なものとして、例えば特許文献1に電子ダーツゲーム装置が開示されている。この種の電子ダーツゲーム装置では、遊戯者が樹脂製の矢先(チップ)を有するダーツ(ソフトダーツ)を標的に向けて投擲し、そのダーツが標的100のセグメント表面に形成された多数の穴の1つに刺さると、そのセグメントの標的板が衝撃で後方に移動する構造になっている。そして、各セグメントの背面側には、感圧センサ等からなる当的検出手段が配されており、該当的検出手段によってセグメントの後方変位が検出されると、制御回路が該感圧センサから出力された当的検出信号に基づいてスコアを自動的に計算し、そのスコアを表示部などに出力するようになっている。
【0005】
また、従来より、遊戯者の得点等を条件として遊戯者の自画像を撮影し、その自画像をハイスコアランキングの表示画面に合成して画面上に表示させるようにしたゲーム装置があった(例えば、特許文献2)。
【0006】
【特許文献1】特開2005−131232号公報
【特許文献2】特開平9−168666号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、上述したような電子ダーツゲーム装置においても、カメラなどの撮像手段によって撮影した遊戯者(プレイヤ)の画像をコンピュータ画像と合成し、その合成画像を表示部などに出力するなどのゲーム演出を適用することにより、ゲームの趣向性を向上させることが期待されている。
【0008】
しかしながら、上記特許文献2に開示されているゲーム装置は、ゲーム終了後に顔写真を残すことを選択する入力があった際に、遊戯者の自画像を撮影して、その遊戯者の自画像をハイスコア表示の際に用いるものであった。したがって、この特許文献2のゲーム装置を上述したようなダーツゲームに適用したとしても、ゲーム終了後の自画像を撮影することしかできない。
【0009】
また、プレイ中の遊戯者の様子を撮影するために、常時カメラによる撮像を実行していると、消費メモリおよび消費電力が増大してしまう、という問題があった。すなわち、撮影画像や合成画像の中には、出力予定の無いものが多分に含まれ、このような無駄な処理を実行することによって、制御処理能力の低下やネットワーク対戦時のトラフィック増加による通信遅延などの不具合が生じてしまう。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ゲームにおける所定の条件を満たした際に、遊戯者が操作体を操作する状況をカメラで撮影し、その撮影画像を表示部に出力することにより、ゲームの趣向性の向上を図ったゲーム装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の上記目的は、遊戯者の操作する操作体を検出する操作体検出部と、該操作体検出部から出力された操作体検出信号に基づいて所定の処理を行う制御部と、該制御部から出力された表示出力信号に基づいてゲーム画像を表示する表示部と、前記操作体を操作している遊戯者の様子を撮像する撮像部とを有するゲーム装置において、前記撮像部による撮像を開始する所定の撮像条件が満たされているか否かを判定する撮像条件判定手段と、該撮像条件判定手段の判定結果に応じて、前記撮像部を作動して撮像を開始するとともに、その撮影画像を記憶領域に保存する撮像制御手段と、前記表示部にゲーム演出画像を出力する所定の画像演出条件が満たされているか否かを判定する画像演出条件判定手段と、該画像演出条件判定手段の判定結果に応じて、前記記憶領域に保存された前記撮影画像を前記表示部に出力する画像演出処理手段とを備えていることにより、達成される。
【0012】
また、上記目的は、矢が当的したダーツ盤の所定領域を検出する当的検出部と、該当的検出部から出力された当的検出信号に基づいて点数を計算する制御部と、該制御部から出力された表示出力信号に基づいてゲーム画像を表示する表示部と、前記矢を投擲している遊戯者の様子を撮像する撮像部とを有する電子ダーツゲーム装置において、前記撮像部による撮像を開始する所定の撮像条件が満たされているか否かを判定する撮像条件判定手段と、該撮像条件判定手段の判定結果に応じて、前記撮像部を作動して撮像を開始するとともに、その撮影画像を記憶領域に保存する撮像制御手段と、前記表示部にゲーム演出画像を出力する所定の画像演出条件が満たされているか否かを判定する画像演出条件判定手段と、該画像演出条件判定手段の判定結果に応じて、前記記憶領域に保存された前記撮影画像と予め設定されているコンピュータ画像とを合成し、その合成画像を前記表示部に出力する画像演出処理手段とを備えていることにより、達成される。
【0013】
また、上記目的は、前記画像演出条件判定手段の判定結果に応じて、前記記憶領域に保存された前記撮影画像を削除する撮影画像消去手段をさらに備えていることにより、効果的に達成される。
【0014】
また、上記目的は、前記所定の画像演出条件が、予め設定されている褒賞条件を満たしたか否かであり、かつ、前記所定の撮像条件が、前記遊戯者が3回の投擲のうちの2回目を終了した時点で、前記褒賞条件を満たす可能性があるか否かであることにより、効果的に達成される。
【0015】
また、上記目的は、前記所定の画像演出条件が、各ダーツゲームの種類毎に予め設定されているゲーム終了条件を満たしたか否かであり、かつ、前記所定の撮像条件が、前記遊戯者が次の投擲で前記ゲーム終了条件を満たす可能性があるか否かであることにより、効果的に達成される。
【0016】
さらに、上記目的は、前記所定の画像演出条件が、各ダーツゲームの種類毎に予め規定されているラウンド数を終了し、その終了時点で最も成績が上位の遊戯者の前記撮影画像が前記記憶領域に保存されているか否かであり、かつ、前記所定の撮像条件が、現在のラウンドが前記予め規定されているラウンド数の最終ラウンドである状態で、前記遊戯者が3回の投擲のうちの2回目を終了したか否かであることにより、効果的に達成される。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るゲーム装置によれば、所定の撮像条件を満たした場合に、遊戯者が操作体を操作する画像を撮像部で撮像し、所定の画像演出条件を満たした場合に、撮像部によって撮像した撮影画像をゲーム演出用の画像として表示部に出力するようになっている。これにより、自動的に好適なタイミングで遊戯者が操作体を操作している様子を撮像することができ、その撮像した画像をゲーム演出用の画像に組み込むことができる。この結果、遊戯者は、所定の画像演出条件を満たした際に、操作体を操作する自分の姿が表示されたゲーム演出画像を表示部を介して見ることができるとともに、他の遊戯者の保存されたプレイ状況画像を閲覧するなどの処理を実現することもできるので、趣向性の高いゲームを楽しむことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照にしながら本発明の実施形態について説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の内部構成およびネットワーク構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0020】
同図において、本実施形態に係る電子ダーツゲーム装置1を含む複数の電子ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・は、インターネットなどのネットワーク2に接続され、該ネットワーク2には、サーバ3、パーソナルコンピュータ4、携帯電話5などの通信端末が接続されている。サーバ3は、ネットワーク2を介して各電子ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・と種々の情報の入出力を行い、必要に応じてゲームなどの制御を実行するようになっている。
【0021】
電子ダーツゲーム装置1は、ダーツゲームの標的となる円形状のダーツ盤6と、遊戯者が投擲した矢(ソフトダーツ)がヒットしたダーツ盤6の領域(セグメント)を検出する当的検出部7と、ダーツゲームを制御するとともに、当的検出部7の検出結果に基づいて表示部8や音声出力部9に出力信号を出力する制御部10と、上述したネットワーク2に接続され、該ネットワーク2を介してサーバ3および他の電子ダーツゲーム装置1A,1B,・・・とデータの送受信を行う通信部11と、遊戯者固有のIDカード12の検出するカード検出部13と、ゲーム実行のためのコイン(硬貨)14の挿入を検出するコイン検出部15とを備えている。
【0022】
制御部10は、カード検出部13によって遊戯者固有のIDカード12が検出されると、通信部11からネットワーク2を介してサーバ3にアクセスし、該サーバ3から遊戯者固有のデータを取得するようになっている。また、パーソナルコンピュータ4や携帯電話5などの通信端末は、ネットワーク2を介してサーバ3にアクセスすることにより、電子ダーツゲーム装置1,1A,1B,・・・における成績データ、遊戯者順位、種々のイベント情報など、ダーツゲームに関する様々なデータを送受信することができる。
【0023】
図2は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の外観を示す正面図である。
【0024】
同図において、ダーツゲーム装置1は、筐体中央部に上述したダーツ盤6を備え、その上部には液晶表示ディスプレイ(表示部)8、およびスピーカ(音声出力部)9が配されている。液晶表示ディスプレイ8には、ゲームの進行に応じて、ゲームスコア、ゲームメニュー、ゲーム説明、ゲーム演出画像など、所定の画像や文字情報が表示され、スピーカ9からはダーツゲームに応じて効果音や音声などが出力される。
【0025】
また、ダーツ盤6の左上部には、遊戯者が矢を投擲する姿勢を撮像するカメラ16が配設されている。一般に、ダーツ盤6は、直径が39.37cm(15.5インチ)、床から中心までの高さが173cmに設定され、このダーツ盤6の真下の床から244cm離れた位置の床表面にスローイング・ラインが設けられている。遊戯者は、この投擲線からダーツ盤6に向かって矢を投げてダーツゲームを行う。したがって、上記カメラ16の視点は、このスローイング・ラインから投擲する遊戯者の姿勢を捉えるように設定されている。なお、本実施形態では、右利きの遊戯者が矢を投擲する姿勢時に顔の表情などが利き手で隠れてしまわないようにしたり、体の正面側をよく捉えることができるように、カメラ16をダーツ盤6の左上に設置したが、この設置箇所はこれに限定されるものではなく、使用状況に応じて適宜変更することができる。例えば、ゴルフを題材としたゲーム装置であれば正面上方にカメラ16が設置されるのが望ましいし、ダーツゲーム装置でも遊戯者の記録情報に利き手情報を入れるとともに、ダーツ盤6の左右上方に2機のカメラを備え、その遊戯者の利き手情報に基づいて左右2機のカメラ16を切り替えて使用するようにしてもよい。
【0026】
また、ダーツ盤6の下部には、複数(4つ)のカードスロット17a〜17dと、4つの決定ボタン18a〜18dおよび1つの選択ボタン19とが配設されている。カードスロット18a〜18dには、例えばRFID(Radio Frequency IDentification)などのICタグが埋設されたIDカード12が挿入される。このIDカード12には、遊戯者の識別コードや過去のゲーム履歴、技量を示すランクなどの情報が記録されており、この記録情報は、各カードスロット18a〜18dの裏側に取り付けられたカードリーダ(カード検出部)13によって読み取られる。選択ボタン19は、ダーツゲームの開始前にゲームモード(ゼロワン、クリケット、カウントアップ等)を選択するボタンとして機能する一方、ダーツゲーム中には、1セット3投のラウンド終了時に次ラウンドへ移行する(あるいは複数の遊戯者がいる場合には次順の遊戯者への切り替える)ボタンとして機能する。なお、カードスロット17a〜17dの設置箇所は、これに限定されるものではなく、例えば筐体の横にカードスロット17a〜17dを備えたカード検出部13が併設された形態であってもよい。
【0027】
さらに、ダーツゲーム装置1の筐体下部は、筐体内部に収納された制御装置や電源装置などを出し入れできるように設けられた開閉扉20と、ダーツゲームを実行する際に投入されるコイン(硬貨)15の投入口21と、該投入口21から投入されたコインを収容するコインボックス22とを備え、コインボックス22には上述したコイン検出部15が配設されている。
【0028】
図3は、ダーツ盤を前面側(遊戯者との対向面)から見た分解斜視図であり、図4は、ダーツ盤を背面側から見た分解斜視図である。また、図5は、ダーツ盤の正面図であり、図6は、図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【0029】
図3および図4に示すように、ダーツ盤6は、複数の板状部材を積層した構造であり、複数の標的領域(セグメント)23を画定する第1隔壁体24と、上述した当的検出部として機能するセンサシート7と、後述する発光素子からの照射光を拡散して前面側で面発光させる拡散プレート25と、第1隔壁体24と同様に複数のセグメント23を画定する第2隔壁体26と、発光素子であるフルカラー発行ダイオード(LED:Light Emitted Diode)27を搭載したLED基板28とを備えている。
【0030】
第1隔壁体24は、硬質プラスチック等の樹脂材料を成型加工して形成されており、標的中心に配された中心円フレーム29Bと、該中心円フレーム29Bから径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム30、および2組4本の同心円フレーム29D,29Tが基体部24aの表面に一体的に立設されている。これらの中心円フレーム29B、同心円フレーム29D,29Tおよび直線フレーム30によって、82個(80個+『インナーブル』、『アウターブル』)のセグメント23が画定されている。各セグメント23は、前後方向に貫通しており、全てのセグメント23には光透過性のセグメント部材31が収納されている。なお、図3ないし図5では、説明を簡略化するために一部のセグメント23にのみセグメント部材31が収納されている。また、各セグメント部材31に矢が的中した際のスコアについては、図16を参照にしながら既に説明しているので、ここではその説明を省略する。
【0031】
各セグメント部材31の前面側には、図5に示すように、投擲された矢の先端部を受容する多数の受容穴32が形成されている。また、各セグメント部材31の背面側には、図6に示すように、1または複数の突部33が形成され、該突部33の端部には弾性体34が取り付けられている。このような構造により、各セグメント部材31は、第1隔壁体24の各セグメント23内において、前後方向に変位可能に収納されている。
【0032】
図7は、外側から2番目および3番目の同心円フレームと、2本の直線フレームとによって画定されるセグメント(シングル・セグメント)に収容されるセグメント部材を示す正面図(a)、斜視図(b)、および要部断面図(c)である。
【0033】
図7(a),(b)において、セグメント部材31は、上述したように前面に形成された多数の受容穴32を有し、各受容穴32の前面には、図7(c)に示すように、矢の先端部を受容穴32に案内するための平面状の案内面32aが形成されている。セグメント部材31は、左右の側面から突出するように形成された4つの突部33を有し、この各突部33の背面にはゴムやばね等からなる弾性体34が取り付けられている。この各突部33の突出量は、直線フレーム30の厚さと略等しく設定されており、右側の突部33と左側の突部33とは、上下方向(縦方向)の位相が異なるように形成されている。したがって、2つのセグメント部材31が直線フレーム30を挟んで隣接する2つのセグメント23に収容された場合に、左側のセグメント23に収容されたセグメント部材29の右側の突部33と右側のセグメント23に収容されたセグメント部材29の左側の突部33とは、同一の直線フレーム30の背面側で入れ子状に配される。すなわち、突部33および弾性体34が直線フレーム30と略同一線上に位置することにより、後述する背面側から照射される照射光が遮られないので、ダーツ盤6の良好な視認性を確保することができる。また、矢の先端部を受容穴32に案内するための案内面32aは、従来は椀状に形成されていたが、本実施形態では平面状に形成されている。これにより、椀状曲面のレンズ作用による光の干渉の発生を防止することができので、案内面32aが均一に照明させる。
【0034】
セグメント部材31が収納された第1隔壁体24の背面側に配されるセンサシート7は、セグメント部材31の各突部33に取り付けられた弾性体34に対応する位置にメンブレススイッチが形成されている。また、このセンサシート7の背面側に配される拡散プレート25は、アクリル樹脂等を円板状に成型されたものであり、その表裏には微細な凹凸加工が施されている。
【0035】
拡散プレート25の背面側に配される第2隔壁体26は、硬質プラスチック等の樹脂材料を成型加工して形成されており、図4に示すように、標的中心に配された中心円フレーム29B´と、該中心円フレーム29B´から径方向に放射状に延びる20本の直線フレーム30´、および2組4本の同心円フレーム29D´,29T´が基体部26aの背面に一体的に立設されている。これらの中心円フレーム29B´、同心円フレーム29D´,29T´および直線フレーム30´によって、上述した第1隔壁体24と同様に82個のセグメント23´が画定されている。各セグメント23´は、前後方向に貫通しており、第1隔壁体24の各セグメント23に対応する位置関係で取り付けられる。なお、本実施形態では、第1隔壁体24と同一の部材を表裏逆にしたものを第2隔壁体26として使用しているが、これに限定されることなく、第1隔壁体24のセグメント23と略同一の形状のセグメント23´が画定されるものであれば、第2隔壁体26として使用することができる。
【0036】
第2隔壁体26の背面側に配されるLED基板28は、第2隔壁体26の各セグメント23´に対応する位置、すなわち、第1隔壁体24の各セグメント23に収納されているセグメント部材31に対応する位置の前面に、1または複数の発光素子となるフルカラーLED27が搭載されている。このフルカラーLED27から照射された照射光は、第2隔壁体26の1つのセグメント23´から漏れることなく拡散プレート25に進入し、該拡散プレート25により略均一に拡散された光がセンサシート7を介してセグメント部材31を照明するようになっている。これにより、第1隔壁体24の隣接するセグメント部材31に照射光が回り込むのを防止することができるので、照射すべき所定のセグメント23の境界を明瞭に区画して、セグメント部材31を照射することができる。
【0037】
図8は、ダーツ盤の最外周セグメントを示す要部断面図であり、(a)は、矢がセグメント部材に当たる直前の状態を示す図であり、(b)は、矢がセグメント部材に刺さった衝撃力によってセグメント部材が背面側に変位した状態を示し、(c)は、セグメント部材が原点位置に復帰した状態を示している。
【0038】
図8(a)に示すように、矢(ソフトダーツ)がセグメント部材31に的中していない状態では、セグメント部材31の背面側の突部33に取り付けられた弾性体34は、センサシート7に殆ど応力を付与しない位置にあるので、センサシート7内のメンブレンスイッチの接点はONされず、当的検出信号は出力されない。
【0039】
一方、図8(b)に示すように、矢35がセグメント部材31に的中すると、矢35の先端部(チップ部)35aがセグメント部材31の受容穴32に受容されるとともに、その当的時に衝撃により、セグメント部材31が背面側(図7中の右側)に変位し、弾性体34がセンサシート7を強く押圧する。これにより、センサシート7上のメンブレンスイッチの接点がONされ、センサシート7から当的検出信号が出力される。電子ダーツゲーム装置1の制御部10は、この当的検出信号を検出すると、この当的検出信号に基づいてLED基板28上のフルカラーLED27を点灯させる。
【0040】
センサシート7上のメンブレンスイッチの接点がONされた後、セグメント部材31は、図8(c)に示すように、矢35の先端部35aを受容穴32に保持した状態で、弾性体34の弾性力によって原点位置に復帰する。
【0041】
なお、図7において、セグメント部材31の受容穴34の終端部に配された符号36の部材は、拡散シートである。この拡散シート36を配設しない場合には、所定のセグメント部材31が照明された際にセンサシート7の微細な配線パターンなどが受容穴32から僅かに視認され、遊戯者が投擲に集中できない場合がある。そこで、この拡散シート36をセグメント部材31の受容穴32の終端部に配設することにより、遊戯者が上述した配線パターンなどを視認できないようにすることができ、この結果、ダーツ盤6の視認性を良好にすることができる。
【0042】
また、ここでは図示されていないが、ダーツ盤6のセンサシート7の前面側(弾性体34と当接する側)に、矢35がセグメント部材31等に当的した際の衝撃力を緩衝するための緩衝シートを配設してもよい。これにより、矢35がセグメント部材31等に的中したときの振動が緩和され、その近傍に配されている他のメンブレンスイッチの誤作動などを効果的に防止することができる。
【0043】
また、制御部10によるフルカラーLED27の点灯制御は、矢35が当的したセグメント部材31に対応させてフルカラーLED27を点灯させるだけではなく、例えば、次の投擲で狙うべきセグメント部材31を他のセグメント部材31とは異なる発光色(照明態様)で点灯または点滅させるようにしてもよい。また、矢35が狙うべきセグメント部材31に当的した際には、全てのセグメント部材31を多色で点滅させるなど、遊戯者の気分を高揚させるような演出を行うようにしてもよい。さらに、本実施形態のように条件によって撮像を行い、該録画データの保存および消去を行うような場合には撮像、録画の条件の状態を該セグメント部材31を介して遊戯者に示唆してもよい。
【0044】
また、本実施形態においては、LED基板28に搭載する発光素子として、安価で高輝度を有するフルカラーLED27が用いられているが、本発明はこれに限定されず、例えば有機EL(Electroluminessence)素子、冷陰極蛍光管、液晶パネル、豆ランプ等を発光素子として用いてもよい。
【0045】
図9は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【0046】
同図において、例えば汎用PCなどからなる制御部10は、少なくとも、ゲーム中の演出などを含むゲームの進行を制御するCPU37と、各種プログラムやデータテーブルなどが格納されたROM38と、データの記憶領域およびCPU38のワークエリアとして機能するRAM39とを備えている。この制御部10には、アンテナ13aおよびRFIDカードリーダ/ライター(RFID CARD R/W)13bからなるカード検出部13が接続されている。制御部10のCPU37は、カードスロット17a〜17dに挿入されたIDカード12に記録されているデータを読み取るとともに、通信部11からネットワーク2を介してサーバ3にアクセスして、このIDカード12に記録されているデータに基づく遊戯者固有のデータをサーバ3から取得し、液晶表示ディスプレイ(表示部)8にそれらのデータを表示する処理や、ゲームの結果データ等をIDカードに更新して記録する処理を実行する。
【0047】
また、制御部10には、コイン投入口21から投入されたコイン14を検出するコイン検出部15、投擲された矢35が何れのセグメント部材31にも当的しなかった場合にダーツ盤6の振動を検出するアウトボードセンサ40、決定ボタン18a〜18dや選択ボタン19などの各種ボタンスイッチ、効果音や警告音などを出力するスピーカ、などの機器がI/O制御ボード41を介して接続されている。
【0048】
さらに、制御部10には、フルカラーLED27を搭載したLED基板28、スローイング・ラインから投擲する遊戯者の静止画像や動画像を撮影するカメラ16が接続されている。LED基板28には、当的検出部であるメンブレンスイッチを搭載したセンサシート7が接続され、該センサシート7によって検出された当的検出信号は、LED基板28を介して制御部10に出力される。また、カメラ16による撮影処理、およびその撮影画像を用いたゲーム演出処理は、後述する所定の条件を満たした場合に、制御部10によって実行される。
【0049】
図10は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の撮影処理およびゲーム演出処理を実行するゲームシステムの機能構成例を概略的に示すブロック図である。
【0050】
本実施形態に係る撮影処理およびゲーム演出処理を実行するゲームシステムでは、ROM38に記憶された制御プログラムおよび各種データが、CPU37によって処理されることにより、以下に述べるゲーム処理手段が実現される。なお、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ネットワーク2を介して接続されたサーバ端末3の記憶媒体に記録されている制御プログラムと電子ダーツゲーム装置1側の制御プログラムとを協働させて処理を実行するような形態としてもよい。
【0051】
図10において、本発明の実施形態に係るゲームシステムの処理を実行するゲーム処理手段50は、メイン処理手段51と、カメラ制御手段52と、投擲認識処理手段53と、チェンジフラグ判定手段54と、投擲カウント判定手段55と、撮像条件判定手段56と、画像演出条件判定手段57と、画像保存判定手段58とを備えている。
【0052】
このゲーム処理手段50によって実行されるダーツゲームでは、ダーツゲームにおける所定の条件を満たした場合、例えば、1ラウンド(3回の投擲)で所定のスコアまたはマーク数を獲得した場合、あるいは最終ラウンドにおいてゲームを終了させた場合に、カメラ16によって撮影された撮影画像とコンピュータ画像とを合成した画像が表示部に出力されるようになっている。本発明では、必ずしもここで説明する実施形態に限定されず、例えば、合成をせずに演出効果画面(静止画または動画)と遊戯者を撮像した画像(静止画または動画)を編集して表示するようにしてもよい。
【0053】
メイン処理手段51は、ROM38に記憶されているゲーム制御プログラムやIDカード12やサーバ3などに記憶されている各種データを読み込んで、ダーツゲームの進行や各種設定などの処理を実行し、メンブレンスイッチ7によって検出された当的検出信号に応じて、液晶表示ディスプレイ8の画面上に各遊戯者の獲得スコアなどを表示する。また、このメイン処理手段51は、後述する画像演出条件判定手段57によってダーツゲームにおける所定の条件が満たされた場合に、カメラ16により撮像された撮影画像とコンピュータ画像とを合成し、その合成画像を液晶表示ディスプレイ8に出力する。なお、このゲーム演出用の画像を出力する際に、ダーツ盤6のLED基板28に搭載されたフルカラーLEDを点灯・点滅させて、遊戯者の気分を高揚させるような演出を加えてもよい。
【0054】
カメラ制御手段52は、後述する撮像条件判定手段56によってダーツゲームにおける所定の条件が満たされた場合にカメラ16を作動させて、遊戯者がスローイング・ラインから矢5を投擲する様子を静止画像または動画像として撮影し、その撮影画像をRAM39などの記憶領域に保存する。
【0055】
投擲認識処理手段53は、後述する各種ダーツゲーム(ゼロワン、クリケット、カウントアップ等)において投擲認識処理が発生した場合に、図11のフローチャートに示す処理を実行する。
【0056】
図11において、投擲認識処理手段53による投擲認識処理が開始されると、まず現時点での投擲カウントを示す投擲カウント値CがRAM39等から読み出されて確認され(ステップS101)、続いて、待ち時間値Tが設定される(ステップS102)。ダーツゲームは、遊戯者(投擲者)が3本の矢35を1組として手に持ち、スローイング・ラインからダーツ盤6に向かって1本ずつ投擲し、合計3本の矢35を投げることを繰り返すことにより進行される。一般に、この1本ずつ投擲し、合計3本の矢35を投げることを「1スロー」と呼び、ダーツゲームに参加している全ての遊戯者の「1スロー」が一巡することを「ラウンド」と呼んでいる。1ゲームは、この「ラウンド」数がゲームの種類毎に設定されている規定ラウンド数に達した時点、あるいは遊戯者の何れかがゲームの種類毎に設定されている終了条件を満たした時点で終了する。また、ステップS102の待ち時間値Tは、遊戯者の各投擲に対して与えられる投擲までの制限時間である。本来のダーツのルールでは、投擲までの時間は制限されていないが、例えばネットワーク2を介して接続された他の電子ダーツゲーム装置1Aで遊戯している遠隔地プレイヤとマッチング対戦などを行っている際に、停電などにより一方のゲームが進行をしないと、他方のゲーム進行が止まってしまうという問題が生じる。そこで、この待ち時間値Tを設定することにより、一方のゲームが進行できなくなったとしても、所定の待ち時間が経過した後に他方のゲームについては進行することができる。また、IDカード12に記憶されている遊戯者の技量情報などに基づいて、この待ち時間値Tを上級者の場合は短く、初心者の場合には長く設定できるようにしてもよい。これにより、レクチャーなどを受ける機会が多い初心者は、時間を気にすることなくダーツゲームを堪能することができる。
【0057】
なお、上述したようなネットワーク2を介した対戦中の停電などへの対応を考慮しないのであれば、待ち時間値Tを無限大に設定してもよい。また、待ち時間Tを無限大にすると、撮像条件判定手段56によってダーツゲームにおける所定の条件が満たされた場合にカメラ16を常に作動させて撮影することになるため、その状態で遊戯者が矢35を投擲しなければ、その時間分のメモリを無駄に消費をしてしまう。また、場合によっては、本来予定しているメモリ容量をオーバーしてしまう可能性もある。そこで、書き込みアドレスが所定のアドレスに到達すると、先頭のアドレスに戻るような、アドレスが循環するリングメモリ構成にしてもよい。
【0058】
次に、遊戯者によってチェンジボタン(選択ボタン)19が押されたか否かが判定される(ステップS103)。本電子ダーツゲーム装置1では、主に、メンブレンスイッチ7またはアウトボードセンサ40がダーツ35の当的により生じる振動を検出することによって投擲認識をするが、例えば投擲に失敗して、メンブレンスイッチ7またはアウトボードセンサ40が振動を検出することができない場合がある。このような場合には、遊戯者が自発的にチェンジボタン19を押して「1スロー」を終了させることができる。このステップS103において、チェンジボタン19の押圧が確認された場合には、遊戯者の交代(または次ラウンドへの移行)を示すチェンジフラグがONされ(ステップS104)、投擲認識処理が終了される。
【0059】
ステップS103において、チェンジボタン19の押圧が確認されなかった場合には、待ち時間値Tが0になったか否かが判定される(ステップS105)。ここで、待ち時間値Tが0になったと判定された場合には、投擲カウント値Cに1が加算され(ステップS106)、投擲認識処理が終了される。
【0060】
ステップS105において、待ち時間値Tが0になっていないと判定された場合には、待ち時間値Tから1が減算され(ステップS107)、アウトボードセンサ40によって矢35の当的(ヒット)が認識されたか否かが判定される(ステップS108)。ここで、アウトボードセンサ40でヒットが認識されたと判定された場合には、アウトボードスコア処理、すなわち、当該投擲による獲得スコアまたは獲得マークを0とする処理が実行され(ステップS109)、その後、投擲カウント値Cに1が加算されて(ステップS106)、投擲認識処理が終了される。
【0061】
ステップS108において、アウトボードセンサ40でヒットが認識されていないと判定された場合には、メンブレンスイッチ7によってダーツ盤6の何れかのセグメント部材31への矢35の当的(ヒット)が認識されたか否かが判定される(ステップS110)。ここで、メンブレンスイッチ7でヒットが認識された場合には、インボードスコア処理、すなわち、メンブレンスイッチ7から出力された当的検出信号に基づいて、矢35が当的したセグメント23に応じたスコアまたはマーク数を獲得したものとする処理が実行され(ステップS111)、その後、投擲カウント値Cに1が加算されて(ステップS106)、投擲認識処理が終了される。一方、ステップS110において、メンブレンスイッチ7でヒットが認識されなかった場合には、ステップ103に移行して、それ以降のステップ処理が繰り返される。
【0062】
図10に示すゲーム処理手段50のチェンジフラグ判定手段54は、ダーツゲーム中にチェンジボタン19の押圧によってチェンジフラグがONされているか否かを判定する処理を実行し、投擲カウント判定手段55は、ダーツゲーム中に投擲カウント値Cが所定の回数(2投目または3投目)になったか否かを判定する処理を実行する。
【0063】
撮像条件判定手段56は、ダーツゲーム中の遊戯者のスコア状況が後述する各種ゲームに応じて設定された撮像条件、すなわち、カメラ16による撮像開始のための条件を満たしているか否かを判定する。また、画像演出条件判定手段57は、ダーツゲーム中の遊戯者のスコア状況が後述する各種ゲームに応じて設定された画像演出条件、すなわち、カメラ16により撮像された撮影画像とコンピュータ画像とを合成し、その合成画像を液晶表示ディスプレイ8に出力するための条件を満たしているか否かを判定する。
【0064】
画像保存条件判定手段58は、ダーツゲーム中の遊戯者のスコア状況が後述する各種ゲームに応じて設定された画像保存条件、すなわち、ゲーム演出用に生成された合成画像をサーバ3やIDカード12などの記憶領域に保存するための条件を満たしているか否かを判定する。この画像保存条件としては、IDカード12から遊戯者のゲーム履歴やサーバ3に格納されている全国ランキングのデータ等を参照し、今回のゲーム成績(スコア)が自己記録を更新するものであったり、全国ランキングの上位に該当するものであったりした場合などが考えられる。
【0065】
以下、図12ないし図15を参照にしながら、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置のカメラによる撮影処理、およびその撮影画像を用いたゲーム演出処理について説明する。
【0066】
図12は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置において、セグメントに基づく点数が獲得スコアとして反映されるゲームの実行時における撮影処理およびゲーム演出処理の実行例を示すフローチャートである。この実行例では、ゼロワンゲーム、カウントアップゲーム、プラクティスゲームなどのように、矢35が当的したセグメント23に基づく点数が、「1スロー」における獲得スコアとして計算されるゲームの実行時において、その「1スロー」において、「AWARD」と呼ばれる褒賞条件を満たす可能性があると判定された場合には、その「AWARD」のゲーム演出として、カメラ16により撮像された撮影画像とコンピュータ画像とを合成し、その合成画像が液晶表示ディスプレイ8に出力される。このように点数が獲得スコアとして計算されるゲームにおける「AWARD」には、『LOW−TON』(「1スロー」の獲得スコアが101点以上150点以下の場合),『HAT TRICK』(「1スロー」で『ブル』セグメントに3投とも当的させた場合),『THREE IN THE BLACK』(「1スロー」で『インナーブル』セグメントに3投とも当的させた場合),『HIGH−TON』(「1スロー」の獲得スコアが151点以上の場合),『THREE IN A BED』(「1スロー」で同一の点数エレメントの『トリプル』または『ダブル』セグメントに3投とも当的させた場合),『TON80』(「1スロー」で20点エレメントの『トリプル』セグメントに3投とも当的させた場合)などがある。そこで、図12のフローチャートでは、その代表的なものとして『LOW−TON』を例として説明する。
【0067】
図12において、遊戯者の「1スロー」が開始されると、まず投擲カウント値Cが初期値(C=0)に設定されるとともに(ステップS201)、遊戯者が当該ラウンド(「1スロー」)において獲得したスコアを示すラウンドスコア値Rsが初期値(Rs=0)に設定される(ステップS202)。そして、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行され(ステップS203)、その後、チェンジフラグ判定手段54によって、チェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS204)。ここで、チェンジフラグがONであると判定された場合には、遊戯者の「1スロー」が終了していることを意味するので、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。
【0068】
ステップS204において、チェンジフラグがONではないと判定された場合には、まだ「1スロー」が終了していないことを意味するので、投擲カウントCが2であるか否かが判定される(ステップS205)。ここで、2投目を終了していないと判定された場合には、この「1スロー」における投擲数がまだ2投以上あることを意味するので、ステップS203に戻って、再び投擲認識処理が実行される。
【0069】
ステップS205において、投擲カウントCが2投目であると判定された場合には、撮像条件判定手段56によって、現時点でのラウンドスコア値Rsが41以上であるか否かが判定される(ステップS206)。このステップS206の条件が、点数が獲得スコアとして計算されるゲームにおける「AWARD」演出における撮像条件となる。上述したように、『LOW−TON』は、「1スロー」の獲得スコアが101点以上150点以下の場合に与えられる「AWARD」である。したがって、この2投目終了時点で、ラウンドスコア値Rsが41点以上なければ、最後の1投で最大スコアである60点(20点の『トリプル』)を獲得したとしても『LOW−TON』の下限条件である101点に達することはできない。このステップS206において、2投目終了時点でのラウンドスコア値Rsが41以上ないと判定された場合には、『LOW−TON』のゲーム演出が実行されることはないので、ステップS203に戻って、カメラ16による撮像処理が実行されることなく、3投目の投擲認識処理が実行される。
【0070】
ステップS206において、2投目終了時点でのラウンドスコア値Rsが41以上あると判定された場合には、次の3投目で『LOW−TON』の下限条件である101点に達する可能性があるので、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が開始される(ステップS207)。そして、3投目の投擲認識処理が実行され(ステップS208)、この投擲認識処理の終了が確認されると、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が終了される(ステップS209)。続いて、画像演出条件判定手段57によって、3投目まで完了した時点のラウンドスコア値Rsが101以上であるか否かが判定される(ステップS210)。このステップS210の条件が、点数が獲得スコアとして計算されるゲームにおける「AWARD」演出における画像演出条件となる。このステップS210において、3投目まで完了した時点のラウンドスコア値Rsが101以上ではない場合には、『LOW−TON』の条件を満たさなかったことを意味するので、カメラ16によって撮像された撮影画像が消去され(ステップS211)、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。
【0071】
ステップS210において、3投目まで完了した時点のラウンドスコア値Rsが101以上である場合には、『LOW−TON』の条件を満たしたことを意味するので、メイン処理手段51によって、カメラ16により撮像された撮影画像とコンピュータ画像とを合成し(ステップS212)、その合成画像(「AWARD」演出画像)を液晶表示ディスプレイ8に出力する(ステップS213)。続いて、画像保存条件判断手段58によって、上述した画像保存条件を満たしているか否かが判定され(ステップS214)、その条件を満たしていると判断された場合には、その「AWARD」演出に用いられた合成画像がサーバ3やIDカード12などの記憶領域に保存され(ステップS215)、次の遊戯者の「1スロー」(または次の「ラウンド」)に移行する。一方、ステップS214において、その条件を満たしていないと判断された場合には、カメラ16によって撮像された撮影画像が消去され(ステップS211)、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。
【0072】
なお、ここでは、『LOW−TON』の「AWARD」演出の場合について説明したが、例えば、『HAT TRICK』の「AWARD」演出の場合には、ステップS206の撮像条件を、『ブル』セグメントに2回当的しているか否かに設定し、かつ、ステップS210の画像演出条件を、『ブル』セグメントに3回当的しているか否かに設定すればよい。
【0073】
また、『THREE IN THE BLACK』の「AWARD」演出の場合には、ステップS206の撮像条件を、『インナーブル』セグメントに2回当的しているか否かに設定し、かつ、ステップS210の画像演出条件を、『インナーブル』セグメントに3回当的しているか否かに設定すればよい。
【0074】
また、『HIGH−TON』の「AWARD」演出の場合には、ステップS206の撮像条件を、ラウンドスコア値Rsが91以上であるか否かに設定し、かつ、ステップS210の画像演出条件を、ラウンドスコア値Rsが151以上であるか否かに設定すればよい。
【0075】
さらに、『THREE IN A BED』の「AWARD」演出の場合には、ステップS206の撮像条件を、同一の点数エレメントの『トリプル』または『ダブル』セグメントに2回当的しているか否かに設定し、かつ、ステップS210の画像演出条件を、同一の点数エレメントの『トリプル』または『ダブル』セグメントに3回当的しているか否かに設定すればよい。
【0076】
図13は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置において、セグメントに基づくマーク数が獲得マーク数スコアとして反映されるゲームの実行時における撮影処理およびゲーム演出処理の実行例を示すフローチャートである。この実行例では、クリケットゲームなどのように、矢35が当的したセグメント23に基づくマーク数が、「1スロー」における獲得マーク数スコアとして計算されるゲームの実行時において、その「1スロー」の結果、上述した図12と同様、「AWARD」の褒賞条件を満たした場合に、その「AWARD」のゲーム演出として、カメラ16により撮像された撮影画像とコンピュータ画像とを合成し、その合成画像を液晶表示ディスプレイ8に出力する。例えば、クリケットゲームは、ダーツ盤6の7つの点数エレメント(通常は、「15」,「16」,「17」,「18」,「19」,「20」および『ブル』)を有効領域と定め、その有効領域に矢35を3回(または3回分)当的させることによって自陣とする陣取りゲームである。獲得マーク数の計算は、『シングル』セグメントに当的した場合は1マーク、『ダブル』セグメントに当的した場合は2マーク、『トリプル』セグメントに当的した場合は3マークとして計算される。したがって、このようにマーク数が獲得マーク数スコアとして計算されるゲームにおける「AWARD」には、上述した『HAT TRICK』の他に、『5〜9マーク』(「1スロー」で5〜9マークを獲得した場合)、『WHITE HORSE』(「1スロー」で獲得マークとなる点数エレメントの『トリプル』セグメントに1本ずつ当的させた場合)などがある。すなわち、マーク数が獲得マーク数スコアとして計算されるゲームにおける「AWARD」の褒賞条件は、「1スロー」で少なくとも5マークを獲得する、あるいは「1スロー」で『ブル』セグメントに3投とも当的することである。
【0077】
図13において、遊戯者の「1スロー」が開始されると、まず投擲カウント値Cが初期値(C=0)に設定されるとともに(ステップS301)、遊戯者が当該ラウンドにおいて獲得したマーク数を示すラウンドマーク値Rmが初期値(Rm=0)に設定される(ステップS302)。そして、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行され(ステップS303)、その後、チェンジフラグ判定手段54によって、チェンジフラグがONであるか否かが判定される(ステップS304)。ここで、チェンジフラグがONであると判定された場合には、遊戯者の「1スロー」が終了していることを意味するので、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。
【0078】
ステップS304において、チェンジフラグがONではないと判定された場合には、まだ「1スロー」が終了していないことを意味するので、投擲カウントCが2であるか否かが判定される(ステップS305)。ここで、2投目を終了していないと判定された場合には、この「1スロー」における投擲数がまだ2投以上あることを意味するので、ステップS303に戻って、再び投擲認識処理が実行される。
【0079】
ステップS305において、投擲カウントCが2投目であると判定された場合には、撮像条件判定手段56によって、現時点でのラウンドマーク値Rmが2以上であるか否かが判定される(ステップS306)。このステップS306の条件が、クリケットゲームの「AWARD」演出における撮像条件となる。上述したように、マーク数が獲得マーク数スコアとして計算されるクリケットゲームなどにおける「AWARD」の褒賞条件は、「1スロー」で少なくとも5マークを獲得する、あるいは「1スロー」で『ブル』セグメントに3投とも当的することである。したがって、この2投目終了時点で、ラウンドマーク値Rmが2マーク以上なければ、最後の1投で『トリプル』セグメントに当的させて3マークを獲得する、あるいは最後の1投で『ブル』セグメントに当的させたとしても、クリケットゲームなどにおける「AWARD」褒賞条件を達成することができない。このステップS305において、2投目終了時点でのラウンドマーク値Rsが2以上ないと判定された場合には、「AWARD」のゲーム演出が実行されることはないので、ステップS303に戻って、カメラ16による撮像処理が実行されることなく、3投目の投擲認識処理が実行される。
【0080】
ステップS306において、2投目終了時点でのラウンドマーク値Rmが2以上あると判定された場合には、次の3投目でクリケットゲームなどにおける「AWARD」褒賞条件である5マーク以上に達する可能性があるので、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が開始される(ステップS307)。そして、3投目の投擲認識処理が実行され(ステップS308)、この投擲認識処理の終了が確認されると、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が終了される(ステップS309)。続いて、画像演出条件判定手段57によって、3投目まで完了した時点のラウンドマーク値Rmが5マーク以上であるか否か、または『ブル』セグメントに3回当的しているか否かが判定される(ステップS310)。このステップS310の条件が、クリケットゲームなどにおける「AWARD」演出における画像演出条件となる。このステップS310において、3投目まで完了した時点のラウンドマーク値Rmが5以上ではない、あるいは『ブル』セグメントに3回当的していないと判定された場合には、クリケットゲームなどにおける「AWARD」褒賞条件を満たさなかったことを意味するので、カメラ16によって撮像された撮影画像が消去され(ステップS311)、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。
【0081】
ステップS310において、3投目まで完了した時点のラウンドマーク値Rmが5以上である、または『ブル』セグメントに3回当的していると判定された場合には、クリケットゲームなどにおける「AWARD」褒賞条件を満たしたことを意味するので、メイン処理手段51によって、カメラ16により撮像された撮影画像とコンピュータ画像とを合成し(ステップS312)、その合成画像(Rmマーク(獲得マーク数に応じた)「AWARD」演出画像)を液晶表示ディスプレイ8に出力する(ステップS313)。続いて、画像保存条件判断手段58によって、上述した画像保存条件を満たしているか否かが判定され(ステップS314)、その条件を満たしていると判断された場合には、その「AWARD」演出に用いられた合成画像がサーバ3やIDカード12などの記憶領域に保存され(ステップS315)、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。一方、ステップS314において、その条件を満たしていないと判断された場合には、カメラ16によって撮像された撮影画像が消去され(ステップS311)、次の遊戯者の「1スロー」(または各遊戯者が全員当該ラウンド内の「1スロー」を終了した場合、次の「ラウンド」)に移行する。
【0082】
図14は、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置において、各種ゲームの終了時の撮影処理およびゲーム演出処理の実行例を示すフローチャートの前半部であり、図15は、その後半部である。
【0083】
図14において、遊戯者の「1スロー」が開始されると、まず投擲カウント値Cが初期値(C=0)に設定され(ステップS401)、現在の「ラウンド」が最終ラウンドであるか否かが判定される(ステップS402)。ここで、現在の「ラウンド」が最終ラウンドではないと判定されると、現在の「ラウンド」(「1スロー」)でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定され(ステップS403)、その可能性があると判定された場合には、次の投擲でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定される(ステップS404)。
【0084】
ステップS403およびS404において、ダーツゲームを終了させる可能性がないと判定された場合には、ゲーム終了時のゲーム演出が実行されることはないので、カメラ16による撮像処理が実行されることなく、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行される(ステップS405)。そして、チェンジフラグがONであるか否かが判定され(ステップS406)、ここでONではあると判定された場合には、遊戯者によって自発的に「1スロー」が終了されたことを意味するので、次の遊戯者の「1スロー」に移行する(またはダーツゲームを終了する)。一方、ステップS406において、ONではないと判定された場合には、投擲カウント値Cが3であるか否かが判定される(ステップS407)。ここで、投擲カウント値Cが3であると判定された場合には、「1スロー」が終了されたことを意味するので、次の遊戯者の「1スロー」に移行(またはダーツゲーム終了)し、擲カウント値Cが3ではないと判定された場合には、まだこの「1スロー」の投擲が残っていることを意味するので、ステップS403に戻って、再び現在の「ラウンド」(「1スロー」)でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定される。
【0085】
ステップS404において、次の投擲でダーツゲームを終了させる可能性があると判定された場合には、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が開始される(ステップS408)。すなわち、このゲーム終了時における処理では、次の投擲でダーツゲームを終了させる可能性があるか否かが、撮像条件判定手段56の判定要素のうちの1つとなる。続いて、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行され(ステップS409)、この投擲認識処理の終了が確認されると、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が終了され(ステップS410)、この投擲でダーツゲームを終了させることができたか否かが判定される(ステップS411)。ここで、ダーツゲームを終了させることができなかったと判定された場合には、カメラ16による撮影画像が消去され(ステップS412)、ステップS406に移行する。
【0086】
ステップ411において、ダーツゲームを終了させることができたと判定された場合には、メイン処理手段51によって、カメラ16により撮像されたゲーム終了プレイヤの撮影画像とコンピュータ画像とを合成し(ステップS413)、その合成画像(ゲーム終了演出画像)を液晶表示ディスプレイ8に出力する(ステップS414)。すなわち、このゲーム終了時における処理では、ダーツゲームを終了させることができたか否かが、画像演出条件判定手段57の判定要素のうちの1つとなる。続いて、画像保存条件判断手段58によって、上述した画像保存条件を満たしているか否かが判定され(ステップS415)、その条件を満たしていると判断された場合には、ゲーム終了演出に用いられた合成画像がサーバ3やIDカード12などの記憶領域に保存され(ステップS416)、次の遊戯者の「1スロー」に移行する(またはダーツゲームを終了する)。一方、ステップS415において、その条件を満たしていないと判断された場合には、カメラ16によって撮像された全撮影画像が消去され(ステップS417)、次の遊戯者の「1スロー」に移行する。
【0087】
また、ステップS402において、現在の「ラウンド」が最終ラウンドであると判定された場合には、現在の「ラウンド」(「1スロー」)でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定され(ステップS418)、その可能性があると判定された場合には、次の投擲でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定される(ステップS419)。
【0088】
ステップS419において、次の投擲でダーツゲームを終了させる可能性があると判定された場合には、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が開始される(ステップS420)。続いて、上述したステップS409〜S411と同様、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行され(ステップS421)、この投擲認識処理の終了が確認されると、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が終了され(ステップS422)、この投擲でダーツゲームを終了させることができたか否かが判定される(ステップS423)。ここで、ダーツゲームを終了させることができたと判定された場合には、ステップ413に移行してそれ以降の処理ステップに基づいてゲーム終了演出の処理が実行される。
【0089】
一方、ステップS423において、ダーツゲームを終了させることができなかったと判定された場合には、チェンジフラグがONであるか否かが判定され(ステップS424)、チェンジフラグがONではないと判定された場合には、投擲カウント値Cが3であるか否かが判定される(ステップS425)。ここで、投擲カウント値Cが3になっていないと判定された場合は、まだこの「1スロー」の投擲が残っていることを意味するので、ステップS419に戻って、再度、次の投擲でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定される。
【0090】
ステップS424において、チェンジフラグがONであると判定された場合、および、ステップS425において、投擲カウント値Cが3であると判定された場合には、この「1スロー」が終了したことを意味するので、この「1スロー」を行った遊戯者が最終投擲順のプレイヤであるか否かが判定される(ステップS426)。ここで、この「1スロー」を行った遊戯者が最終投擲順のプレイヤではないと判定された場合には、次の遊戯者の「1スロー」に移行する。
【0091】
一方、ステップS426において、この「1スロー」を行った遊戯者が最終投擲順のプレイヤであると判定された場合には、ダーツゲームのクリア条件を誰も満たすことなく規定のラウンド数を消化したことを意味するので、このダーツゲーム参加していたプレイヤの中から成績(獲得スコアや獲得マーク数など)が最も優れていた勝者プレイヤを決定し(ステップS427)、その勝者プレイヤの撮影画像があるか否かを判定する(ステップS428)。ここで、勝者プレイヤの撮影画像がない場合には、勝者プレイヤのゲーム終了演出を行うことができないので、ステップS417に移行して、カメラ16によって撮像された全撮影画像が消去され、ダーツゲームが終了される。
【0092】
一方、ステップS428において、勝者プレイヤの撮影画像がある場合には、メイン処理手段51によって、その勝者プレイヤの撮影画像とコンピュータ画像とを合成するとともに(ステップS429)、その合成画像(ゲーム終了演出画像)を液晶表示ディスプレイ8に出力し(ステップS430)、ステップS415に移行して上述した画像保存条件を満たしているか否かが判定される。すなわち、このゲーム終了時における処理では、ダーツゲームの終了時に勝者プレイヤの撮影画像があるか否かという条件も、画像演出条件判定手段57の判定要素のうちの1つとなる。
【0093】
また、ステップS418において、次の投擲でダーツゲームを終了させる可能性がないと判定された場合には、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行されるとともに(ステップS431)、チェンジフラグON/OFFの確認が実行され(ステップS432)、その後、投擲カウント値Cが2になったか否かが判定される(ステップS433)。すなわち、2投目が終了するまでステップS431およびS432の処理が繰り返され、ステップS432において、チェンジフラグがONであると判定された場合には、遊戯者によって自発的に「1スロー」が終了されたことを意味するので、ステップS426に移行して、この「1スロー」を行った遊戯者が最終投擲順のプレイヤであるか否かが判定される。
【0094】
ステップS433において、投擲カウント値Cが2になったと判定された場合には、上述したステップS408〜S410と同様、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が開始されるとともに(ステップS434)、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行され(ステップS435)、その後、この投擲認識処理の終了が確認されると、カメラ制御手段52によってカメラ16による撮像が終了されて(ステップS436)、ステップS426に移行してそれ以降の処理ステップに基づいてゲーム終了演出の処理が実行される。
【0095】
また、ステップS419において、次の投擲でダーツゲームを終了させる可能性がないと判定された場合には、ステップS431〜S433の処理と同様、図11のフローチャートに示した投擲認識処理が実行されるとともに(ステップS437)、チェンジフラグON/OFFの確認が実行され(ステップS438)、ここでチェンジフラグのOFFが確認されると、投擲カウント値Cが2になったか否かが判定される(ステップS439)。一方、ステップS438において、チェンジフラグがONであると判定された場合には、遊戯者によって自発的に「1スロー」が終了されたことを意味するので、ステップS426に移行して、この「1スロー」を行った遊戯者が最終投擲順のプレイヤであるか否かが判定される。
【0096】
ステップS439において、投擲カウント値Cが2になったと判定された場合には、ステップS420に移行してそれ以降の処理が実行され、一方、投擲カウント値Cが2になっていないと判定された場合には、ステップS419に移行して、再度、次の投擲でダーツゲームを終了させることが可能であるか否かが判定される。したがって、このゲーム終了時における処理では、ゲームを終了することができない最終ラウンドにおける3投目であるという条件も、撮像条件判定手段56の判定要素のうちの1つとなる。
【0097】
また、本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置1は、各種ゲームが選択されると、そのゲームが開始される前に投擲順を決定するためのコークモードを具備している。ダーツゲームにおけるコーク(CORK)とは、複数の遊戯者でゲームを行う場合に、そのゲームを開始する前に投擲順を決めるために行うものであり、各遊戯者が1投ずつ投擲を行い、ダーツ盤6の中心に近い遊戯者が、ダーツにおいて一般的に有利とされている先行となる。
【0098】
カメラ制御手段52は、このコークモード時において各遊戯者が投擲した矢35がダーツ盤6に当的してから所定時間経過後(例えば0.5秒後)にカメラ16を作動させて、遊戯者の静止画像を撮影し、その撮影画像をRAM39などの記憶領域に保存する。すなわち、コークモード時においては、矢35がダーツ盤6に当的してから所定時間経過したか否かという判定要素が、撮像条件判定手段56によって判定される撮像条件となる。
【0099】
そして、遊戯者の静止画像を撮影されると、メインゲーム処理手段51は、その遊戯者の投擲時画面の所定位置(例えばプレイヤ名の上)にこの撮影画像を挿入して合成画像を生成し、コークモード後に開始されるダーツゲームにおいて、その遊戯者の投擲時に、その合成画像を液晶表示ディスプレイ8に表示させる。したがって、コークモード時においては、遊戯者の静止画像を撮影されたか否かという判定要素が、画像演出条件判定手段57によって判定される画像演出条件となる。
【0100】
以上のように、本実施形態に係る電子ダーツゲーム装置1によれば、所定の撮像条件を満たした場合に、遊戯者の投擲状態をカメラ16で撮像し、所定の画像演出条件を満たした場合に、カメラ16による撮影画像とコンピュータ画像とを合成し、その合成画像をゲーム演出画像として液晶表示ディスプレイ8に出力するようになっている。これにより、ダーツゲームにおける所定の条件を満たした場合に、遊戯者は、投擲する自分の姿が表示されたゲーム演出画像を液晶表示ディスプレイ8を介して見ることができ、趣向性の高いダーツゲームを提供することができる。
【0101】
また、本実施形態に係る電子ダーツゲーム装置1では、ゲーム演出画面の表示の可能性がない場合には撮影処理が実行されないようになっているので、メモリ(RAM39)の記憶領域の浪費を軽減することができ、ゲーム制御の処理速度の向上およびネットワーク2を介した対戦時のラグの低減を図ることができる。
【0102】
さらに、本実施形態に係る電子ダーツゲーム装置1では、ゲーム演出の予定がなくなった場合には、撮影画像とコンピュータ画像とを合成する処理を実行することなく、撮影画像を消去するようになっているので、不要な処理が省略され、ゲーム制御の処理能力をより向上させることができる。
【0103】
また、上記実施形態では、本発明をダーツゲームに適用したが、遊戯者の操作する操作体が投擲した矢であるダーツゲームに限らず、一般的なゲームにも適用することが可能である。例えば、遊戯者の操作する操作体がビリヤードのキューで突いたボールと当該ボールによって弾かれたボールであるビリヤードゲームや、遊戯者の操作する操作体がゴルフクラブで打ったボールであるゴルフシミュレータゲームや、遊戯者の操作する操作体である操作部材(ハンドル、アクセルなど)によって、オブジェクトが仮想空間内のコース上を移動するようなレースゲームにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の内部構成およびネットワーク構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の外観を示す正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を前面側(遊戯者との対向面)から見た分解斜視図である。
【図4】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を背面側から見た分解斜視図である。
【図5】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を示す正面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置のダーツ盤を示す図5中のVI−VI線に沿った断面図である。
【図7】外側から2番目および3番目の同心円フレームと、2本の直線フレームとによって画定されるセグメント(シングル・セグメント)に収容されるセグメント部材を示す(a)正面図、(b)斜視図、および(c)要部断面図である。
【図8】ダーツ盤の最外周セグメントを示す要部断面図であり、(a)は、矢がセグメント部材に当たる直前の状態を示す図であり、(b)は、矢がセグメント部材に刺さった衝撃力によってセグメント部材が背面側に変位した状態を示し、(c)は、セグメント部材が原点位置に復帰した状態を示している。
【図9】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の制御システムの概略構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置の撮影処理およびゲーム演出処理を実行するゲームシステムの機能構成例を概略的に示すブロック図である。
【図11】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置のゲームシステムにおける投擲認識処理を示すフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置において、セグメントに基づく点数が獲得スコアとして反映されるゲームの実行時における撮影処理およびゲーム演出処理の実行例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置において、セグメントに基づくマーク数が獲得マーク数スコアとして反映されるゲームの実行時における撮影処理およびゲーム演出処理の実行例を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態に係る電子ダーツゲーム装置において、各種ゲームの終了時の撮影処理およびゲーム演出処理の実行例を示すフローチャートの前半部である。
【図15】図14に示すフローチャートの後半部である。
【図16】ダーツゲームに用いられるダーツ盤を示す説明図である。
【符号の説明】
【0105】
1 電子ダーツゲーム装置
7 当的検出部(センサシート,メンブレンスイッチ)
8 表示部(液晶表示ディスプレイ)
10 制御部
16 カメラ
39 RAM
50 ゲーム処理手段
51 メイン処理手段
52 カメラ制御手段
56 撮像条件判定手段
57 画像演出条件判定手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊戯者の操作する操作体を検出する操作体検出部と、該操作体検出部から出力された操作体検出信号に基づいて所定の処理を行う制御部と、該制御部から出力された表示出力信号に基づいてゲーム画像を表示する表示部と、前記操作体を操作している遊戯者の様子を撮像する撮像部とを有するゲーム装置であって、
前記撮像部による撮像を開始する所定の撮像条件が満たされているか否かを判定する撮像条件判定手段と、
該撮像条件判定手段の判定結果に応じて、前記撮像部を作動して撮像を開始するとともに、その撮影画像を記憶領域に保存する撮像制御手段と、
前記表示部にゲーム演出画像を出力する所定の画像演出条件が満たされているか否かを判定する画像演出条件判定手段と、
該画像演出条件判定手段の判定結果に応じて、前記記憶領域に保存された前記撮影画像を前記表示部に出力する画像演出処理手段と
を備えていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
矢が当的したダーツ盤の所定領域を検出する当的検出部と、該当的検出部から出力された当的検出信号に基づいて点数を計算する制御部と、該制御部から出力された表示出力信号に基づいてゲーム画像を表示する表示部と、前記矢を投擲している遊戯者の様子を撮像する撮像部とを有する電子ダーツゲーム装置であって、
前記撮像部による撮像を開始する所定の撮像条件が満たされているか否かを判定する撮像条件判定手段と、
該撮像条件判定手段の判定結果に応じて、前記撮像部を作動して撮像を開始するとともに、その撮影画像を記憶領域に保存する撮像制御手段と、
前記表示部にゲーム演出画像を出力する所定の画像演出条件が満たされているか否かを判定する画像演出条件判定手段と、
該画像演出条件判定手段の判定結果に応じて、前記記憶領域に保存された前記撮影画像を前記表示部に出力する画像演出処理手段と
を備えていることを特徴とする電子ダーツゲーム装置。
【請求項3】
前記画像演出条件判定手段の判定結果に応じて、前記記憶領域に保存された前記撮影画像を削除する撮影画像消去手段をさらに備えている請求項2に記載の電子ダーツゲーム装置。
【請求項4】
前記所定の画像演出条件は、予め設定されている褒賞条件を満たしたか否かであり、かつ、
前記所定の撮像条件は、前記遊戯者が3回の投擲のうちの2回目を終了した時点で、前記褒賞条件を満たす可能性があるか否かである請求項2または3に記載の電子ダーツゲーム装置。
【請求項5】
前記所定の画像演出条件は、各ダーツゲームの種類毎に予め設定されているゲーム終了条件を満たしたか否かであり、かつ、
前記所定の撮像条件は、前記遊戯者が次の投擲で前記ゲーム終了条件を満たす可能性があるか否かである請求項2または3に記載の電子ダーツゲーム装置。
【請求項6】
前記所定の画像演出条件は、各ダーツゲームの種類毎に予め規定されているラウンド数を終了し、その終了時点で最も成績が上位の遊戯者の前記撮影画像が前記記憶領域に保存されているか否かであり、かつ、
前記所定の撮像条件は、現在のラウンドが前記予め規定されているラウンド数の最終ラウンドである状態で、前記遊戯者が3回の投擲のうちの2回目を終了したか否かである請求項2または3に記載の電子ダーツゲーム装置。
【請求項1】
遊戯者の操作する操作体を検出する操作体検出部と、該操作体検出部から出力された操作体検出信号に基づいて所定の処理を行う制御部と、該制御部から出力された表示出力信号に基づいてゲーム画像を表示する表示部と、前記操作体を操作している遊戯者の様子を撮像する撮像部とを有するゲーム装置であって、
前記撮像部による撮像を開始する所定の撮像条件が満たされているか否かを判定する撮像条件判定手段と、
該撮像条件判定手段の判定結果に応じて、前記撮像部を作動して撮像を開始するとともに、その撮影画像を記憶領域に保存する撮像制御手段と、
前記表示部にゲーム演出画像を出力する所定の画像演出条件が満たされているか否かを判定する画像演出条件判定手段と、
該画像演出条件判定手段の判定結果に応じて、前記記憶領域に保存された前記撮影画像を前記表示部に出力する画像演出処理手段と
を備えていることを特徴とするゲーム装置。
【請求項2】
矢が当的したダーツ盤の所定領域を検出する当的検出部と、該当的検出部から出力された当的検出信号に基づいて点数を計算する制御部と、該制御部から出力された表示出力信号に基づいてゲーム画像を表示する表示部と、前記矢を投擲している遊戯者の様子を撮像する撮像部とを有する電子ダーツゲーム装置であって、
前記撮像部による撮像を開始する所定の撮像条件が満たされているか否かを判定する撮像条件判定手段と、
該撮像条件判定手段の判定結果に応じて、前記撮像部を作動して撮像を開始するとともに、その撮影画像を記憶領域に保存する撮像制御手段と、
前記表示部にゲーム演出画像を出力する所定の画像演出条件が満たされているか否かを判定する画像演出条件判定手段と、
該画像演出条件判定手段の判定結果に応じて、前記記憶領域に保存された前記撮影画像を前記表示部に出力する画像演出処理手段と
を備えていることを特徴とする電子ダーツゲーム装置。
【請求項3】
前記画像演出条件判定手段の判定結果に応じて、前記記憶領域に保存された前記撮影画像を削除する撮影画像消去手段をさらに備えている請求項2に記載の電子ダーツゲーム装置。
【請求項4】
前記所定の画像演出条件は、予め設定されている褒賞条件を満たしたか否かであり、かつ、
前記所定の撮像条件は、前記遊戯者が3回の投擲のうちの2回目を終了した時点で、前記褒賞条件を満たす可能性があるか否かである請求項2または3に記載の電子ダーツゲーム装置。
【請求項5】
前記所定の画像演出条件は、各ダーツゲームの種類毎に予め設定されているゲーム終了条件を満たしたか否かであり、かつ、
前記所定の撮像条件は、前記遊戯者が次の投擲で前記ゲーム終了条件を満たす可能性があるか否かである請求項2または3に記載の電子ダーツゲーム装置。
【請求項6】
前記所定の画像演出条件は、各ダーツゲームの種類毎に予め規定されているラウンド数を終了し、その終了時点で最も成績が上位の遊戯者の前記撮影画像が前記記憶領域に保存されているか否かであり、かつ、
前記所定の撮像条件は、現在のラウンドが前記予め規定されているラウンド数の最終ラウンドである状態で、前記遊戯者が3回の投擲のうちの2回目を終了したか否かである請求項2または3に記載の電子ダーツゲーム装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2010−46446(P2010−46446A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−215971(P2008−215971)
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月25日(2008.8.25)
【出願人】(000132471)株式会社セガ (811)
【Fターム(参考)】
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