説明

撮像装置、電子内視鏡装置及び撮像装置の製造方法

【課題】撮像素子とフレキシブル基板との接続の物理的強度を向上させること。
【解決手段】撮像面58aと撮像面58aの側方に連設された電気接合部58bとを有する撮像素子58と、撮像素子58の撮像面58a上に配置されたカバーガラス64と、撮像素子58の電気接合部58bに接合されて電気接合部58bを覆うFPC62(フレキシブル配線基板)と、FPC62のうちで撮像素子58の電気接合部58bに対応した部分を非接着で覆う板材68を備えた。樹脂70は、カバーガラス64と板材68とFPC62の露出部分とを一体にして接着固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像素子を搭載した撮像ヘッドに信号伝送線用の可撓性ケーブルを接続した撮像装置、その撮像装置を備えた電子内視鏡装置及び撮像装置の製造方法に関し、特に、撮像素子とフレキシブル基板との接合における物理的強度を向上させることができる構造及び製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療分野において電子内視鏡を利用した医療診断が盛んに行なわれている。電子内視鏡は、撮像素子を搭載した撮像ヘッドに信号伝送用の可撓性ケーブルを接続した撮像装置を備え、被検体内に挿入されて被検体内を撮像し、可撓性ケーブルを介して撮像信号を出力する。可撓性ケーブルを介して伝送された撮像信号は、画像処理装置により信号処理が施されて、内視鏡画像としてモニタに表示される。
【0003】
特許文献1には、回路基板に接着用ランドを設けるとともに、フレキシブル基板側に切り欠きの接着部を設けて両者を接着した構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−273491号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子内視鏡は小型化が求められており、配線容積の小さいフレキシブル基板を用いた撮像装置は有効である。しかしながら、電子内視鏡用の撮像装置には、内視鏡先端部の湾曲動作等による曲げや引っ張り等の力が作用するため、フレキシブル基板や微小面積で接着された撮像素子とフレキシブル基板の接続部などの物理的強度確保が課題である。
【0006】
特許文献1記載の構造では、フレキシブル基板自体が破断してしまう恐れがある。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、撮像素子とフレキシブル基板との接合における物理的強度を向上させることができる撮像装置、電子内視鏡装置及び撮像装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明は、撮像面と該撮像面の側方に連設された電気接合部とを有する撮像素子と、前記撮像素子の前記撮像面上に配置された光学部材と、前記撮像素子の前記電気接合部に接合されて該電気接合部を覆うフレキシブル基板と、前記フレキシブル基板のうちで前記撮像素子の前記電気接合部に対応した部分を非接着で覆う板材と、前記光学部材と前記板材と前記フレキシブル基板の露出部分とを一体にして接着固定する樹脂と、を備えたことを特徴とする撮像装置を提供する。
【0009】
本発明の一態様では、前記板材は、高熱伝導性材料であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、撮像面と該撮像面の側方に連設された電気接合部とを有する撮像素子と、前記撮像素子の前記撮像面上に配置された光学部材と、前記撮像素子の前記電気接合部に接合されて該電気接合部を覆うフレキシブル基板と、前記光学部材と前記フレキシブル基板とを一体にして接着固定する樹脂であって、前記フレキシブル基板のうちで前記撮像素子の前記電気接合部に対応した部分に接する中空部を形成している樹脂と、を備えたことを特徴とする撮像装置を提供する。
【0011】
また、本発明は、前記撮像装置を備えたことを特徴とする電子内視鏡装置を提供する。
【0012】
また、本発明は、撮像面と該撮像面の側方に連設された電気接合部とを有する撮像素子と、前記撮像素子の前記撮像面上に配置された光学部材と、を用意し、前記撮像素子の前記電気接合部にフレキシブル基板を接合して前記撮像素子の前記電気接合部をフレキシブル基板で覆う工程と、前記フレキシブル基板のうちで前記撮像素子の前記電気接合部に対応した部分に板材を非接着で被せる工程と、前記光学部材と前記板材と前記フレキシブル基板の露出部分とを樹脂により一体にして接着固定する工程と、を備えたことを特徴とする撮像装置の製造方法を提供する。
【0013】
また、本発明は、撮像面と該撮像面の側方に連設された電気接合部とを有する撮像素子と、前記撮像素子の前記撮像面上に配置された光学部材と、を用意し、前記撮像素子の前記電気接合部にフレキシブル基板を接合して前記撮像素子の前記電気接合部をフレキシブル基板で覆う工程と、前記フレキシブル基板のうちで前記撮像素子の前記電気接合部に対応した部分に接する中空部を形成しながら、前記光学部材と前記フレキシブル基板とを樹脂により一体にして接着固定する工程と、を備えたことを特徴とする撮像装置の製造方法を提供する。
【0014】
本発明の一態様にて、前記樹脂は、チクソ比(5rpm/50rpmの粘度比)が1.5以上である。また、本発明の一態様にて、前記樹脂として熱硬化性樹脂を用いる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、フレキシブル基板自体の強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る撮像装置の概略構成図
【図2】本発明に係る撮像装置を組み込んだ内視鏡システムの一例の全体構成図
【図3】電子内視鏡の先端部を示した正面図
【図4】第1実施形態における撮像ヘッドの一例の要部を示す側面断面図
【図5】図4の要部を拡大して示す拡大図
【図6】(a)はFPCを撮像素子に接合した状態を示す平面図、(b)はその側面図
【図7】(a)は接合部が外れる又はFPCが切れる問題の説明に用いる説明図、(b)は引張応力の説明に用いる説明図
【図8】板材を設けずに樹脂で固定した場合の応力解析結果を示す説明図
【図9】第1実施形態における撮像装置の製造処理例の流れを示すフローチャート
【図10】(a)は接合前のFPC及び撮像素子を示す側面断面図、(b)は接合後のFPC及び撮像素子を示す側面断面図
【図11】板材をFPCの接合対応部に被せる様子を示す説明図
【図12】第2実施形態における撮像ヘッドの一例の要部を示す側面断面図
【図13】第2実施形態における撮像装置の製造処理例の流れを示すフローチャート
【図14】第2実施形態における撮像ヘッドの他の例の要部を示す側面断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面に従って、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
【0018】
図1は、本発明に係る撮像装置1の概略構成を示す斜視図である。図1に示すように、撮像装置1は、体腔内に挿入される撮像ヘッド2及び可撓性のケーブル4を含んで構成されている。自在に撓ませることが可能なケーブル4の一端は撮像ヘッド2に接続されており、他端は画像処理装置6に接続されている。
【0019】
図2は、本発明に係る撮像装置を組み込んだ内視鏡システムの一例の概略構成を示した全体構成図である。図2に示すように、本例の内視鏡システム10は、被検体の体腔内に挿入される可撓性の挿入部20と、挿入部20の基端部分に連設された操作部22と、プロセッサ装置14(図1の画像処理装置6に相当)及び光源装置16に接続されるユニバーサルコード24とを備えている。挿入部20及び操作部22により電子内視鏡12が構成されている。
【0020】
挿入部20の先端には、体腔内撮影用の撮像ヘッド2(図1を参照)などが内蔵された先端部26が設けられている。先端部26の後方には、複数の湾曲駒を連結した湾曲部28が設けられている。湾曲部28は、操作部22に設けられたアングルノブ30が操作されて、挿入部20内に挿設されたアングルワイヤが押し引きされることにより、上下左右方向に湾曲動作する。これにより、先端部26が体腔内の所望の方向に向けられる。
【0021】
ユニバーサルコード24の基端は、コネクタ36に連結されている。コネクタ36は、複合タイプのものであり、コネクタ36には、プロセッサ装置14が接続されている他、光源装置16が接続されている。
【0022】
プロセッサ装置14は、ユニバーサルコード24、操作部22及び挿入部20の内部に挿通された可撓性ケーブル4(図1を参照)を介して先端部26の撮像ヘッド2に給電を行い、撮像ヘッド2内の撮像素子58(図4を参照)の駆動を制御するとともに、先端部26の撮像ヘッド2から可撓性ケーブル4を介して伝送された撮像信号を受信し、受信した撮像信号に各種信号処理を施して画像データに変換する。プロセッサ装置14で変換された画像データは、プロセッサ装置14にケーブル接続されたモニタ38に内視鏡画像として表示される。また、プロセッサ装置14は、コネクタ36を介して光源装置16と電気的に接続され、照明光の照射を制御する。
【0023】
図3は、電子内視鏡12の先端部26を示した正面図である。図3に示すように、先端部26の先端面26aには、観察窓40、照明窓42、鉗子出口44、及び送気・送水用ノズル46が設けられている。観察窓40は、撮像ヘッド2により体腔内の被観察部位を撮像するための窓である。照明窓42は、体腔内の被観察部位に光源装置16からの照明光を照射する。鉗子出口44は、操作部22に設けられた鉗子口34(図2を参照)に連通している。鉗子口34には、注射針や高周波メスなどが先端に配置された各種処置具が挿通され、各種処置具の先端が鉗子出口44から露呈される。送気・送水用ノズル46は、操作部22に設けられた送気・送水ボタン32(図2を参照)の操作に応じて、光源装置16に内蔵された送気・送水装置から供給される洗浄水や空気を、観察窓40や体腔内に向けて噴射する。
【0024】
なお、図示を省略したが、照明窓42の奥には、照明部が設けられている。照明部には、光源装置16からの照明光を導くライトガイドの出射端が配されている。ライトガイドは、可撓性ケーブル4と同様に、挿入部20、操作部22、及びユニバーサルコード24の各内部を挿通し、コネクタ36に接続されている。
【0025】
図4は、図2の電子内視鏡12に内蔵された第1実施形態における撮像装置1の一例を示す側面断面図である。図4に示すように、観察窓40の奧には、体腔内の被観察部位の像光を取り込むための対物レンズ50を保持するレンズ鏡筒52が配設されている。レンズ鏡筒52の後端には、対物レンズ50を経由した被観察部位の像光を、略直角に曲げて撮像素子58に向けて導光するプリズム56が接続されている。
【0026】
撮像素子58は、体腔内の被観察部位を撮像するものである。本例の撮像素子58は、CMOS撮像センサ(又はCCD撮像センサ)によって構成されている。撮像素子58の撮像面58aは、プリズム56の出射面と対向するように配置されている。撮像面58a上には、矩形枠状のスペーサ63を介して、矩形板状のカバーガラス64が取り付けられている。これにより、塵埃などの侵入から撮像素子58の撮像面58aが保護されている。
【0027】
撮像素子58は、被観察部位の像光を受光して撮像する撮像面58aと、撮像面58aの側方に連設された電気接合部58bを有する。本例の電気接合部58bの構造は後述する。
【0028】
フレキシブル基板62(以下「FPC」という)は、可撓性の基板である。FPC62は、撮像素子58の電気接合部58bに接合されており、撮像素子58の電気接合部58bを覆っている。さらに各種の回路素子60がFPC62に実装されている。
【0029】
板材68は、FPC62のうちで撮像素子58の電気接合部58bに対応した部分62a(以下「接合対応部」という)を非接着で覆っている。
【0030】
樹脂70は、カバーガラス64と、板材68と、FPC62の上面の露出部分62b(接合対応部62aではない部分)とを、一体にして、接着固定している。
【0031】
撮像ヘッド2の要部を拡大して図5に示す。撮像素子58の電気接合部58bには、電極パッド58c及びバンプ58dが形成されている。撮像素子58の電極パッド58cはバンプ58dを介して、FPC62の配線62cに接合されている。FPC62は、基材62dに配線62cが形成されている。符号66は接合材料である。
【0032】
図6(a)は、図4に示した板材68及び樹脂70を省略した撮像ヘッド2を示す平面図であって、折り曲げられたFPC62を展開した状態を示している。その側面を図6(b)に示す。
【0033】
ここで、本発明の理解を深めるために撮像素子58とFPC62との接合部分における課題について詳細に説明しておく。
【0034】
図7(a)に示すように、もしも図4に示した板材68を設けないまま、折り曲げられたFPC62の内周側を熱硬化性の樹脂70で固定した場合、撮像ヘッド2を含む先端部(図2の26)の湾曲動作により、引張、圧縮、曲げなどの力が撮像素子58とFPC62との接合部に働くため、その接合部が外れる又はFPC62が切れるといった問題が発生する。
【0035】
また、図7(b)に示すように、カバーガラス64の側端部及びFPC62の上面全てを熱硬化性の樹脂70で一体化した場合、樹脂70のうちカバーガラス64近傍の部分がカバーガラス64の側面に拘束されて、FPC62には引張応力(図中に白抜きの矢印で示す)が作用し、撮像素子58からFPC62が剥離する。図8は、板材68を設けずに樹脂70で固定した場合の応力解析結果を示す。樹脂硬化時の熱収縮に起因してFPC62に図中の矢印で示す引張応力が作用し、これによりFPC62の剥離が発生する。従って、撮像素子58とFPC62との接合強度が低下して、歩留まり低下や電気的信頼性低下を引き起こす。
【0036】
そこで、本発明では、板材68によりFPC62の接合対応部62aを非接着で覆うことで、引張応力が作用しないようにしている。
【0037】
次に、図4の撮像装置1の製造処理例について、図9のフローチャートを用いて、説明する。
【0038】
まず、撮像素子58にスペーサ63を介してカバーガラス64を組み付ける(ステップS2)。本例では、接着剤を用いて撮像素子58、スペーサ63及びカバーガラス64を接着している。
【0039】
次に、図10(a)及び(b)に示すように、撮像素子58の電気接合部58bにFPC62を接合する(ステップS4)。これにより、撮像素子58の電気接合部58bがFPC62で覆われる。撮像素子58の電気接合部58bには電極パッド58c及びバンプ58dが形成されており、接合材料66により、撮像素子58のバンプ58dにFPC62の配線62cが接合される。接合材料としては、例えば、NCP、ACP、NCF、ACF、半田+アンダーフィルを用いる。
【0040】
次に、図11に示すように、FPC62のうちで撮像素子58の電気接合部58bに対応する部分62a(以下「接合対応部」という)を、板材68により、非接着で覆う(ステップS6)。即ち、FPC62のうちで撮像素子58と接合している部分(接合対応部62a)に板材68を非接着で被せる。ここで、接合対応部62aは、バンプ58dの真上及び接合材料66の真上には限定されず、それらの周囲を含むFPC62の領域である。また、「非接着」とは、接着剤を用いず、FPC62の接合対応部62aに板材68を被せた状態である。
【0041】
板材68の材料は、腐食し難い金属材料(例えば、ステンレス板、アルミニウム板)、もしくは樹脂材料(例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂)が、好ましい。また、板材68として高熱伝導性材料(熱伝導率が1W/mK以上の材料)を用いることで、撮像素子58の発熱を装置全体に逃がすこともできる。例えば、板材68として金属材料を用いる。板材68の熱伝導率は、400W/mK以上が好ましく、1000W/mK以上がより好ましい。
【0042】
次に、図6(a)に示した折り曲げ線62eにてFPC62を折り曲げる(ステップS8)。なお、本例では、FPC62に、回路素子60が既に実装され、ケーブル4が既に接続されている。
【0043】
次に、図4に示したように、樹脂70により、カバーガラス64と板材68とFPC62の露出部分62bとを一体にして接着固定する(ステップS10)。
【0044】
樹脂70は、熱硬化性樹脂を用いている。FPC62の基材の一般的な材料であるポリイミドが接着し難い材料であるため、接着力の高い熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)を使用している。
【0045】
次に、第2実施形態における撮像装置について説明する。
【0046】
図12は、図2の電子内視鏡12に内蔵された第2実施形態における撮像装置100の一例を示す側面図である。なお、図4に示した第1実施形態における撮像装置1の構成要素には同じ符号を付しており、以下では第1実施形態と異なる事項のみ説明する。
【0047】
本実施形態において樹脂80は、プリズム56とカバーガラス64とフレキシブル基板62とを一体にして接着固定する。なお、本例ではプリズム56及びカバーガラス64の二つの光学部材に樹脂80を接着させているが、カバーガラス64のみに樹脂80を接着させてもよい。
【0048】
また、樹脂80は、FPC62のうちで撮像素子58の電気接合部58bに対応した部分62aに接する中空部72を形成するように接着されている。つまり、FPC62のうちで撮像素子58と接合している接合対応部62aには樹脂80を接着していない。本例の中空部72は、少なくともFPC62の接合対応部62aに接している。
【0049】
次に、図12の撮像装置100の製造処理の一例について、図13のフローチャートを用いて、説明する。
【0050】
ステップS22、S24、S26は、図9に示した第1実施形態におけるステップS2、S4、S8とそれぞれ同様であり、説明を省略する。なお、第1実施形態におけるステップS6(FPC62の接合対応部62aを板材68で覆う工程)は行なう必要がない。
【0051】
ステップS28にて、次に、図12に示したように、樹脂80により、中空部72を形成しながら、カバーガラス64とFPC62とを一体にして接着固定する。
【0052】
第2実施形態における樹脂80は、第1実施形態における樹脂70と同様の材料を使ってもよいが、本例ではチクソ性(流動性)の高い熱硬化樹脂を用いており、FPC62の接合対応部62aに樹脂80を垂らさないようにして、FPC62の接合対応部62a以外の部分に樹脂80を接着させている。例えば、チクソ比(5rpm/50rpmの粘度比、B型粘度計)が1.5以上のものを用いる。チクソ比が高い樹脂を用いることで、中空部72を形成しやすくなる。
【0053】
図14(a)は、図12の撮像装置100の撮像ヘッド2に枠74を被せた場合を示す。図14(a)のB−B線に沿った断面図を図14(b)に示す。
【0054】
枠74は、他のFPC(フレキシブル基板)を折り曲げたものや、ステンレス等を用いる。
【0055】
以上、本発明に係る撮像装置を電子内視鏡装置に適用した場合を例に説明したが、他の用途に適用してもよい。
【0056】
本発明は、本明細書において説明した例や図面に図示された例には限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の設計変更や改良を行ってよいのはもちろんである。
【符号の説明】
【0057】
1…撮像装置、2…撮像ヘッド、4…可撓性ケーブル、12…電子内視鏡、26…電子内視鏡の先端部、50…対物レンズ、56…プリズム、58…撮像素子、58a…撮像素子の撮像面、58b…撮像素子の電気接合部、62…FPC(フレキシブル基板)、62a…FPCの接合対応部、63…スペーサ、64…カバーガラス、68…板材、70、80…樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像面と該撮像面の側方に連設された電気接合部とを有する撮像素子と、
前記撮像素子の前記撮像面上に配置された光学部材と、
前記撮像素子の前記電気接合部に接合されて該電気接合部を覆うフレキシブル基板と、
前記フレキシブル基板のうちで前記撮像素子の前記電気接合部に対応した部分を非接着で覆う板材と、
前記光学部材と前記板材と前記フレキシブル基板の露出部分とを一体にして接着固定する樹脂と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記板材は、高熱伝導性材料であることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
撮像面と該撮像面の側方に連設された電気接合部とを有する撮像素子と、
前記撮像素子の前記撮像面上に配置された光学部材と、
前記撮像素子の前記電気接合部に接合されて該電気接合部を覆うフレキシブル基板と、
前記光学部材と前記フレキシブル基板とを一体にして接着固定する樹脂であって、前記フレキシブル基板のうちで前記撮像素子の前記電気接合部に対応した部分に接する中空部を形成している樹脂と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のうちいずれか1項の撮像装置を備えたことを特徴とする電子内視鏡装置。
【請求項5】
撮像面と該撮像面の側方に連設された電気接合部とを有する撮像素子と、前記撮像素子の前記撮像面上に配置された光学部材と、を用意し、
前記撮像素子の前記電気接合部にフレキシブル基板を接合して前記撮像素子の前記電気接合部をフレキシブル基板で覆う工程と、
前記フレキシブル基板のうちで前記撮像素子の前記電気接合部に対応した部分に板材を非接着で被せる工程と、
前記光学部材と前記板材と前記フレキシブル基板の露出部分とを樹脂により一体にして接着固定する工程と、
を備えたことを特徴とする撮像装置の製造方法。
【請求項6】
撮像面と該撮像面の側方に連設された電気接合部とを有する撮像素子と、前記撮像素子の前記撮像面上に配置された光学部材と、を用意し、
前記撮像素子の前記電気接合部にフレキシブル基板を接合して前記撮像素子の前記電気接合部をフレキシブル基板で覆う工程と、
前記フレキシブル基板のうちで前記撮像素子の前記電気接合部に対応した部分に接する中空部を形成しながら、前記光学部材と前記フレキシブル基板とを樹脂により一体にして接着固定する工程と、
を備えたことを特徴とする撮像装置の製造方法。
【請求項7】
前記樹脂は、チクソ比(5rpm/50rpmの粘度比)が1.5以上であることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置の製造方法。
【請求項8】
前記樹脂として熱硬化性樹脂を用いることを特徴とする請求項5ないし7のうちいずれか1項に記載の撮像装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−55379(P2012−55379A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−199240(P2010−199240)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】