説明

撮像装置およびその制御方法

【課題】撮像装置において、複数の撮像手段によって撮像された画像の合成の開始についての利便性を向上させる。
【解決手段】撮像装置100において、サブマイク211に撮影者側から音声が入力されたことに応じて、その時点から、サブカメラで撮像された映像がメインカメラで撮像された映像と合成されて、表示され記録される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関し、特に、複数の撮像手段を備えた撮像装置およびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から複数の撮像手段を備えた装置が開示されていた。たとえば、特許文献1(特開2005−80117号公報)には、一対の撮像手段の中の、一方の撮像手段で撮影者自身を撮像し、他方の撮像手段で被写体を撮像し、そして、双方で撮像された画像を合成する技術が開示されている。なお、ここでいう合成は、一方の撮像手段で撮像された画像から背景画像を除去して撮影者を抽出し、抽出した画像を上記他方の撮像手段で撮像された画像に嵌めこむことにより、行なわれる。このようにされることで、娯楽性の高い写真撮像を行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−80117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記したような画像の合成を行なうには、撮像装置において「2ショット撮影モード」などの設定を行なわなければならず、たとえば、撮影者が、一方の撮像手段での撮像中に上記したような画像の合成をしたいと思い立った場合などには、撮影動作を中止して設定のための操作を必要とされ、煩雑であった。
【0005】
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、撮像装置において、複数の撮像手段によって撮像された画像の合成の開始についての利便性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある局面に従った撮像装置は、第1被写体を撮像する第1撮像手段と、第2被写体を撮像する第2撮像手段と、第1被写体側から発せられる音声を集音する集音手段と、集音手段に音声が集音されたことに起因して、第1撮像手段によって撮像された映像と第2撮像手段によって撮像された映像とを合成する態様で記録媒体に記録する記録手段とを備える。
【0007】
また、本発明の撮像装置では、集音手段は、第1被写体に対向する向きで保持可能なマイクロフォンを含み、記録手段は、マイクロフォンによって第1被写体からの音声が集音されたことに起因して第1撮像手段によって撮像された映像を第2撮像手段によって撮像された映像に合成する態様で、記録媒体に記録することが好ましい。
【0008】
また、本発明の撮像装置は、第1撮像手段によって撮像された映像と第2撮像手段によって撮像された映像とが合成された映像を表示する表示手段をさらに備えることが好ましい。
【0009】
また、本発明の撮像装置では、記録手段は、集音手段が第1被写体から発せられる音声を集音した時点から、第1撮像手段によって撮像された映像を第2撮像手段によって撮像された映像に合成する態様での記録を開始することが好ましい。
【0010】
また、本発明の撮像装置では、記録手段は、集音手段が第1被写体から発せられる音声を集音した時点より一定時間前から、第1撮像手段によって撮像された映像を第2撮像手段によって撮像された映像に合成する態様での記録を開始することが好ましい。
【0011】
また、本発明の撮像装置では、記録手段は、集音手段が第1被写体から発せられる音声を集音した時点から所定時間が経過したときに、第1撮像手段によって撮像された映像を第2撮像手段によって撮像された映像に合成する態様での記録を停止することが好ましい。
【0012】
本発明の他の局面に従った撮像装置は、第1被写体を撮像する第1撮像手段と、第1撮像手段によって撮像された第1映像を記録媒体に記録する第1記録手段と、第2被写体を撮像する第2撮像手段と、第2撮像手段によって撮像された第2映像を記録媒体に記録する第2記録手段と、第1被写体側から発せられる音声を集音する集音手段と、集音手段によって音声が集音されたことに起因して、第1映像と第2映像を合成する態様で再生するための情報を記録する第3記録手段と、情報に基づいて第1映像と第2映像を合成する態様で再生する再生手段とを備える。
【0013】
本発明のさらに他の局面に従った撮像装置の制御方法は、第1被写体を撮像する第1撮像手段と、第2被写体を撮像する第2撮像手段と、第1被写体側から発せられる音声を集音する集音手段とを備えた撮像装置の制御方法であって、集音手段が音声を集音したか否かを判断するステップと、集音手段が音声を集音したと判断した場合に、第1撮像手段によって撮像された映像と第2撮像手段によって撮像された映像とを合成する態様で記録媒体に記録するステップとを備える。
【0014】
本発明の別の局面に従った撮像装置の制御方法は、第1被写体を撮像する第1撮像手段と、第2被写体を撮像する第2撮像手段と、第1被写体側から発せられる音声を集音する集音手段とを備えた撮像装置の制御方法であって、第1撮像手段によって撮像された第1映像を記録媒体に記録するステップと、第2撮像手段によって撮像された第2映像を記録媒体に記録するステップと、集音手段によって音声が集音されたことに起因して、第1映像と第2映像を合成する態様で再生するための情報を記録するステップと、情報に基づいて第1映像と第2映像を合成する態様で再生するステップとを備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、撮像装置において、複数の撮像手段によって撮像された映像が合成されたものを、当該複数の撮像手段の中の1つの撮像手段の被写体側から発せられる音声を集音する集音手段が音声を集音したことに起因して開始することができる。
【0016】
これにより、撮影者は、撮影動作を中止して特別な操作をすることなく、上記した複数の撮像手段によって撮像された映像を記録させることができ、撮像装置の利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1の実施の形態である撮像装置の外観図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態である撮像装置の外観図である。
【図3】図1の撮像装置の構成の概略を示すブロック図である。
【図4】図1の撮像装置における信号の流れを示す図である。
【図5】図1の撮像装置におけるメインカメラの映像とサブカメラの映像の合成を説明するための図である。
【図6】図1の撮像装置において実行される合成映像記録処理のフローチャートである。
【図7】図1の撮像装置における合成映像の生成態様を説明するための図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態である撮像装置における合成映像の生成態様を説明するための図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態である撮像装置の構成の概略を示すブロック図である。
【図10】図9の撮像装置において実行される再生情報登録処理のフローチャートである。
【図11】図9の撮像装置における、サブカメラの映像に関して登録される情報の内容を説明するための図である。
【図12】図9の撮像装置において実行される再生処理のフローチャートである。
【図13】図9の撮像装置において表示される案内画面の一例を示す図である。
【図14】本発明の第1の実施の形態の撮像装置の変形例の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0019】
[第1の実施の形態]
(1.撮像装置の全体構成)
図1および図2は、この発明の第1の実施の形態である撮像装置100の外観図である。図1は、撮像装置100をレンズ側から見た外観図である。図2は、撮像装置100を操作パネル側から見た外観図である。
【0020】
撮像装置100は、デジタルムービーカメラであってもよいし、またはビデオカメラ機能を有する携帯通信端末であってもよい。
【0021】
撮像装置100は、主に、レンズなどの光学系151を備える本体部と、表示部140を備えるモニタユニット部とから構成される。モニタユニット部を本体部に折り畳んだときにモニタユニット部が接する本体部の側面には、電源のオンまたはオフを切替えるための電源ボタン132が設けられる。本体部の上面の操作パネル側には、ズームレンジを広角または望遠に切替えるためのズームレンジボタン131が設けられる。
【0022】
操作パネルには、広角側または望遠側に徐々にズームするためのズームスイッチ133、静止画を撮像するためのフォトボタン134、動画の録画を開始または停止するためのムービーボタン135、撮影モードまたは再生モードに切替えるためのREC/PLAYボタン136、各種設定モードに切替えるためのメニューボタン137、および、各種設定において上下左右に動かすことで選択操作をするとともに押下することで決定操作をするためのセットボタン138が設けられる。
【0023】
光学系151と後述する撮像素子161は、被写体(第2被写体)を撮像するためのカメラ装置を構成し、第2撮像手段を構成する。
【0024】
モニタユニット部の、当該モニタユニット部が開かれた状態にあるときに被写体に向けられる面には、メインマイク181が設けられている。メインマイク181は、被写体側の音声を主に集音するように、被写体側に良好な感度を有する。
【0025】
モニタユニット部の、当該モニタユニット部が開かれた状態にあるときに撮影者に対向する面には、表示部140と、光学系221と、サブマイク211が設けられている。光学系221と後述する撮像素子231は、主に撮影者(第1被写体)を撮像するためのカメラ装置を構成し、第1撮像手段を構成する。モニタユニット部は、開かれた状態では、サブマイク211を撮影者に対向する向きで保持する。サブマイク211は、撮影者側の音声を主に集音するように、撮影者側に良好な感度を有する。本実施の形態では、サブマイク211により、集音手段が構成される。
【0026】
本明細書では、以下、第1撮像手段を構成する光学系221と撮像素子231を合わせて「サブカメラ」と呼ぶ場合がある。また、第2撮像手段を構成する光学系151と撮像素子161を合わせて「メインカメラ」と呼ぶ場合がある。
【0027】
モニタユニット部では、図2から主に理解されるように、ムービーボタン135等の操作ボタンが上方に位置するような、一般的に撮像が行なわれる状態において、表示部140は、撮像装置100本体の左側に位置し、そして、光学系221およびサブマイク211は、表示部140の左側に位置するように設けられている。これにより、撮影者が右手で撮像装置100の本体を持って撮像する際、より確実に、光学系221によって撮影者の顔等の映像を撮像でき、かつ、サブマイク211によって撮影者が発する声を集音することができる。
【0028】
撮像装置100では、表示部140、光学系221およびサブマイク211は、撮像装置100本体に対して折畳可能なモニタユニット部に設けられているが、これらは、必ずしも本体に対して折畳み可能な部材に設けられていなくとも良い。つまり、撮像装置100のいて、モニタユニット部が折畳可能であることは、必須の構成要件ではない。
【0029】
(2.撮像装置のブロック構成)
図3は、この実施の形態における撮像装置100の構成の概略を示すブロック図である。図4は、この実施の形態における撮像装置100の信号の流れを示す図である。なお、図4において、流れを示す矢印のうち実線のものは、画像に関する信号を示し、破線のものは、制御に関する信号を示す。
【0030】
図3および図4を参照して、撮像装置100は、制御部110と、記憶部120と、操作部130と、表示部140と、光学系制御部150と、光学系151,221と、撮像素子制御部160,230と、撮像素子161,231と、映像処理部170,240と、AD(Analog Digital)変換部171,241と、音声処理部180,210と、メインマイク181と、サブマイク211と、スピーカ182と、圧縮伸張処理部190,250と、合成処理部260とを備える。
【0031】
操作部130は、図1で説明した電源ボタン132、ズームレンジボタン131、および、操作パネルの各種ボタンからの操作信号を制御部110に送信する。
【0032】
記憶部120は、ROM(Read Only Memory)(たとえば、フラッシュメモリ)などの不揮発性メモリおよびRAM(Random Access Memory)(たとえば、SDRAM(synchronous Dynamic Random Access Memory))などの揮発性メモリ、ならびに、メモリカード121(たとえば、SDメモリカードおよびUSBメモリ)のデータを読書きするためのメモリカードスロットを含む。
【0033】
なお、記憶部120は、不揮発性メモリおよび揮発性メモリなどの半導体メモリに加えてまたは替えて、他の内部記憶装置、たとえば、ハードディスクドライブを含むようにしてもよい。また、記憶部120は、メモリカードスロットに加えてまたは替えて、他の外部記憶装置、たとえば、光ディスク(たとえば、DVD(Digital Versatile Disc)およびBD(Blu-ray Disc))などの記録媒体のデータを読書きする装置を含むようにしていもよい。
【0034】
記憶部120は、撮像装置100を制御するためのプログラムのデータ、撮像装置100を制御するためのデータ、撮像装置100の各種機能を設定するための設定データ、および、撮像装置100によって撮像された静止画または動画のデータなどを記録する。
【0035】
また、記憶部120は、プログラムが実行されるときのワークメモリ、および、撮像処理が行なわれるときのバッファメモリなどとして用いられる。
【0036】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)を含み、記憶部120に記録された撮像装置100を制御するためのプログラムに従って、操作部130からの操作信号に応じて、記憶部120、表示部140、光学系制御部150、撮像素子制御部160,230、映像処理部170,240、音声処理部180,210、圧縮伸張処理部190,250、および合成処理部260を制御する。
【0037】
光学系151は、複数のレンズ、絞り、および、レンズの位置および絞りの開度を変更するためのアクチュエータを含む。光学系151は、外部の被写体やその背景などから入射された光を撮像素子161の受光面に導く。
【0038】
光学系151のアクチュエータは、光学系制御部150からの制御信号に従って、レンズの位置、ならびに、絞りの開度を調整することによって、所定の範囲で、撮像素子161の受光面で結像する画像のズーム倍率を変更したり、受光面でのフォーカスを調整したり、受光面に入射される光量を制限したりする。
【0039】
光学系制御部150は、制御部110からの制御信号に従って、光学系151のアクチュエータを制御して、撮像素子161で結像される画像のズーム倍率およびフォーカス、ならびに、撮像素子161への入射光量を変化させる。
【0040】
たとえば、操作部130は、ズームスイッチ133が望遠側または広角側に操作されると、それぞれ、その旨の操作信号を制御部110に送信する。制御部110のCPUによってプログラムが実行されることによって制御部110に構成されるズーム制御部111は、望遠側または広角側にズームする旨の操作信号を受けると、それぞれ、光学ズームのズーム倍率を徐々に上げるまたは下げるための制御信号を、光学系制御部150に送信する。
【0041】
光学系制御部150は、制御部110から光学ズームのズーム倍率を徐々に上げるための制御信号が送信されてきた場合は、光学系151の画角を徐々に望遠側に移行させるための制御信号を、光学系151のアクチュエータに送信し、ズーム倍率を徐々に下げるための制御信号が送信されてきた場合は、光学系151の画角を徐々に広角側に移行させるための制御信号を、光学系151のアクチュエータに送信する。光学系151のアクチュエータは、光学系制御部150からの制御信号に応じて、光学系151の画角を徐々に望遠側または広角側に移行させるようにレンズの位置を動かす。
【0042】
光学系221は、複数のレンズを含み、当該レンズを介して、外部から入射された光を撮像素子231の受光面に導く。
【0043】
撮像素子161,231は、光を検出して電荷を発生させるフォトダイオードをそれぞれ1つ含む受光部を2次元に複数配列した受光面を有するエリアイメージセンサであり、本実施の形態においては、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサである。なお、撮像素子161,231は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサであってもよい。
【0044】
撮像素子161,231は、撮像素子制御部160,230によって制御されて、光学系151,221のそれぞれから入射された光が受光面で結像した画像を、各受光部ごとの画像の光の明暗に応じて光電変換により電荷として蓄積し、撮像素子制御部160からの駆動パルスに従って、順次、受光部ごとの電荷の量を電圧に変換して、それらの電圧の変化を電気信号として出力する。
【0045】
AD変換部171,241は、撮像素子制御部160,230によってそれぞれ制御されて、撮像素子161,231からのアナログの電気信号を、量子化してデジタルの画像信号に変換する。
【0046】
撮像素子制御部160,230は、制御部110からの制御信号に従って、撮像素子161,231およびAD変換部171,241にクロック信号を供給したり、撮像素子161,231の駆動モードを切替えたりする。
【0047】
たとえば、操作部130は、ズームレンジボタン131が操作されると、その旨の操作信号を制御部110に送信する。制御部110のCPUによってプログラムが実行されることによって制御部110に構成される駆動モード制御部112は、ズームレンジボタン131が操作された旨の操作信号を受信すると、撮像素子161の駆動モードを切替えるための制御信号を、撮像素子制御部160に送信する。撮像素子制御部160は、撮像素子161の駆動モードを切替えるための制御信号を受信すると、撮像素子161の駆動モードを切替える。撮像素子161は、切替えられた駆動モードに従って電気信号を出力する。
【0048】
映像処理部170,240は、制御部110からの制御信号に従って、AD変換部171,241からのデジタル化されたベイヤーパターンの画像信号をRGB信号に変換したり、ガンマ補正などの階調補正処理をしたり、RGB信号からYCbCr信号へ変換したり、YCbCr信号を記憶部120の映像バッファ122,124のそれぞれに一時的に記録させたりする。また、映像処理部170,240は、画像を補正するための他の処理を行なうようにしてもよい。
【0049】
メインマイク181,サブマイク211は、外部からの音声を電圧の変化で示される電気信号に変換して音声処理部180,210にそれぞれ送信する。
【0050】
音声処理部180,210は、制御部110からの制御信号に従って、メインマイク181,サブマイク211からのアナログの電気信号を、量子化してデジタルの音声信号に変換して、記憶部120のバッファに記録させる。また、音声処理部180,210は、制御部110からの制御信号に従って、圧縮伸張処理部190,250で伸張された音声信号をアナログの電気信号に変換してスピーカ182に出力する。
【0051】
スピーカ182は、音声処理部180,210から出力された電気信号を音声に変換して外部に出力する。なお、スピーカ182には、音声処理部180と音声処理部210から出力された電気信号を適宜合成するミキサを含む。
【0052】
圧縮伸張処理部190,250は、制御部110からの制御信号に従って、記憶部120の映像バッファ122,124に記録されたYCbCr信号を読出し、合成処理部260に適宜合成させ、記憶部120のバッファの音声信号も読出し、読出したYCbCr信号および音声信号を圧縮して、MPEG−4(Moving Picture Experts Group phase 4)フォーマット形式の映像データに変換して、その映像データを記憶部120の書込みバッファ123に記録させる。
【0053】
制御部110は、記憶部120の書込みバッファ123に記録された映像データをメモリカード121に記録させる。本実施の形態では、合成映像をメモリカード121に記録する記憶部120により、記録手段が構成されている。
【0054】
たとえば、操作部130は、ムービーボタン135が操作されると、その旨の操作信号を制御部110に送信する。制御部110のCPUによってプログラムが実行されることによって制御部110に構成される撮像開始停止制御部113は、ムービーボタン135が操作された旨の操作信号を受けると、動画を撮像中であれば、撮像を停止させるための制御を行ない、動画を撮像中でなければ、撮像を開始させるための制御を行なう。
【0055】
具体的には、撮像を開始させるための制御として、撮像素子が撮像の設定に応じた電気信号を出力するように撮像素子制御部160,230に制御信号を送信し、撮像のための処理を開始するように映像処理部170,240、圧縮伸張処理部190,250、合成処理部260および記憶部120の各バッファを制御する。
【0056】
表示部140は、表示装置(たとえば、LCD(Liquid Crystal Display))を含み、制御部からの制御信号に従って、映像処理部170で処理された映像もしくは記憶部120のメモリカード121などに記録された映像、それらの映像に重ねて撮像装置100の状態を示す表示(たとえば、残り撮像時間、電池の残量など)、および、各種メニュー画面(たとえば、各種設定値を設定するための画面、再生する映像を選択する画面など)等を表示する。
【0057】
(3.映像の合成)
本実施の形態の撮像装置100は、メインカメラで撮像された映像を記録しているときに、サブマイク211が音声を集音したことに起因して、サブカメラで撮像された映像をメインカメラで撮像された映像と合成して記録する。このことを、以下、図5を参照して具体的に説明する。
【0058】
図5(A)は、撮影者PN1が、撮像装置100で被写体PN2,PN3を含むメインカメラの視野AR1の映像を撮像している状態が示されている。この状態で、表示部140に表示され、記憶部120に記録される映像を、図5(B)に示す。図5(B)には、被写体PN2,PN3が映る画面900が示されている。
【0059】
ここで、撮影者PN1が声を出すと、当該声は、サブマイク211によって集音される。サブマイク211による集音が検出されると、サブカメラによって撮像される映像が、メインカメラによって撮像される映像に合成されて、表示部140に表示され、記憶部120に記録される。この状態で、表示部140に表示され、記憶部120に記録される映像を、図5(C)に示す。図5(C)には、画面900として示したものと映像と、撮影者PN1を含むサブカメラの視野AR2の映像とが組み合わされた画面910が示されている。画面910において、サブカメラによって撮像された映像(視野AR2の映像)は、枠911内の画像として、その他の部分とは区別可能な状態で合成されている。
【0060】
(4.合成映像記録処理)
図6は、撮像装置100において、上記したようなメインカメラの映像とサブカメラの映像を合成する際に、制御部110が実行する処理(合成映像記録処理)のフローチャートである。合成映像記録処理は、撮像装置100において動画の録画が実行されているときに、実行される。
【0061】
図6を参照して、合成映像記録処理では、制御部110は、まずステップS10において、サブマイク211が音声の集音を開始したか否かを判断し、開始したと判断するとステップS20へ処理を進める。
【0062】
なお、制御部110は、ステップS10では、たとえば、サブマイク211が集音した音量の方がメインマイク181が集音した音量よりも大きい場合、または、サブマイク211が集音した音量の方がメインマイク181が集音した音量よりも小さい場合であって後者の音量から前者の音量を差し引いたものが予め定められた量以下である場合に、サブマイク211が集音したと判断し、それ以外の場合には、サブマイク211は集音していないと判断する。
【0063】
ステップS20では、制御部110は、図5(C)を参照して説明したように、メインカメラによって撮像される映像とサブカメラによって撮像される映像とを合成した映像(以下、適宜「合成映像」という)を生成して、ステップS30へ処理を進める。なお、2つの映像をどのように合成するか(たとえば、サブカメラによって撮像された映像の、メインカメラによって撮像された映像に対する嵌め込み位置や嵌めこむ画面の大きさ)については、記憶部120に予め設定内容が記録されていてもよいし、操作部130を介して入力され記憶部120に登録された情報に従うものとされてもよい。
【0064】
ステップS30では、制御部110は、ステップS20で生成した合成映像を記憶部120に記録して、ステップS40へ処理を進める。
【0065】
ステップS40では、制御部110は、サブマイク211が集音しなくなったか否かを判断し、しなくなったと判断するとステップS50へ処理を進め、集音を継続していると判断するとステップS20へ処理を戻す。
【0066】
ステップS50では、合成映像の生成を終了して、ステップS10へ処理を戻す。これにより、表示部140に表示され、記憶部120に記録される映像は、図5(B)を参照して説明したような、メインカメラによって撮像された映像のみとなる。
【0067】
以上説明した合成映像記憶処理では、サブマイク211が撮影者から発せられる音声を集音したことに応じて、その時点から、サブカメラで撮像された映像がメインカメラで撮像された映像と合成されて、表示され記録される。これにより、撮影者が、メインカメラで撮像された映像について解説する内容を声に出して話した場合、そのような解説をする撮影者の姿が、メインカメラの映像とともに、表示され、記録されることとなる。
【0068】
また、本件において、メインカメラとサブカメラの映像が合成される場合には、メインマイク181とサブマイク211が集音した音声も合成して、出力され、記録される。
【0069】
ここで、本発明では、合成指示のトリガーが、ボタン操作などでなく集音手段による集音とされる。このため、撮影者は、煩雑な操作を必要とされず、また、メインカメラでの撮像を継続しながら合成の指示が入力された場合であっても、ボタン操作によるノイズがメインカメラの映像やメインマイク181の音声に載ることを回避できる。
【0070】
撮像装置100において、サブカメラによる撮像は、図7(A)に示されるように、動画の録画が行なわれている期間、つまり、メインカメラによる撮像が行なわれている期間すべてとされてもよいし、図7(B)に示されるように、合成映像が生成されるときのみとされてもよい。
【0071】
図7(A)および図7(B)では、メインカメラおよびサブカメラによって撮像された映像データが、枠体によって模式的に示されている。なお、斜線のハッチングを付された部分は、合成映像のデータに対応している。また、図7(A)および図7(B)において、サブマイク211による集音が開始された時点が「音声入力ON」で示され、サブマイク211による集音が終了した時点が「音声入力OFF」で示されている。
【0072】
図7(A)に示される例では、たとえば、サブカメラがメインカメラの撮像開始と同時に撮像を開始するなど、サブマイク211が集音を開始する前から、メインカメラと同様に、サブカメラでの撮像が行なわれている。そして、サブマイク211が集音を開始すると、集音が終了するまで、メインカメラの映像はサブカメラの映像と合成される。録画動作が実行されている場合、録画映像としては、基本的には、メインカメラの映像(図5(B)参照)が記憶部120に記録される。そして、上記した合成映像が生成されている期間については、メインカメラの映像が合成映像に置換えられて、録画映像として、記憶部120に記録される。なお、合成映像が生成されない期間についてのサブカメラの映像は、映像バッファ124に一時的に記録された後、適宜破棄される。
【0073】
図7(B)に示された例では、サブマイク211による集音が検出されたことに応じてサブカメラでの撮像が開始され、当該集音が終了すると、サブカメラによる撮像が終了される。そして、撮像されたサブカメラの映像は、メインカメラの映像と合成されて、録画映像として、記憶部120に記録される。
【0074】
本実施の形態において、図7(B)に示されたように、サブカメラの撮像を合成映像の生成期間のみとされることにより、合成映像の生成に利用されない映像の撮像を極力抑えることができ、これにより、消費電力を抑えるなどの利点がある。
【0075】
一方、図7(A)に示された例によれば、サブマイク211による集音が開始されたときに、その時点から一定時間遡った時点から、合成映像を生成することができる。
【0076】
また、本実施の形態では、サブマイク211による集音が終了した時点で合成映像の生成を終了しているが、当該集音の終了が検出されてから特定の時間が経過したとき(たとえば3秒間)に合成映像の生成を終了するようにしてもよい。
【0077】
また、サブマイク211による集音の開始から、その終了の有無に拘らず、当該集音の開始から所定時間(たとえば、3秒間)を経過したことを条件として、合成映像の生成が終了されてもよい。
【0078】
また、一度サブマイク211による集音が検出されると、録画を停止する操作がなされるまで継続して(音声入力の終了の有無に拘らず)、合成映像の生成が継続されてもよい。
【0079】
つまり、本実施の形態の撮像装置100では、合成映像の生成開始のタイミングが、サブマイク211による集音の開始と対応していれば、集音の開始が生成開始のタイミングが一致してなくてもよく、また、生成終了のタイミングが集音終了のタイミングと一致していなくともよい。
【0080】
[第2の実施の形態]
本実施の形態の撮像装置は、第1の実施の形態の撮像装置100に対して、合成映像が生成される際の映像データの記録態様のみが相違する。
【0081】
具体的には、図8(A)および図8(B)に示されるように、本実施の形態では、合成映像が生成される際に、合成映像の映像データが、メインカメラによって撮像された映像データおよびサブカメラによって撮像された映像データとは別に、記憶部120に記録される。つまり、本実施の形態では、メインカメラによって撮像された映像がメモリカード121に記録され、さらに、当該メインカメラによる映像と同じ録画時間分の合成映像の映像データが、メモリカード121に記録される。また、メモリカード121には、サブカメラによって撮像された映像データがさらに記録されても良い。なお、図8(A)は、図7(A)と同様に、合成映像の生成期間以外でもサブカメラによる撮像が行なわれている場合を示し、図8(B)は、図7(B)と同様に、合成映像の生成される期間中のみ、サブカメラによる撮像が行なわれる場合を示している。
【0082】
上記した合成映像の映像データには、開始時刻情報と終了時刻情報とが付されている。開始時刻情報は、サブマイク211による集音が開始されたときの再生位置を表わす情報であり、終了時刻情報は、サブマイク211による集音がなくなった時点の再生位置を表わす情報である。
【0083】
合成映像では、サブマイク211による集音が開始された時点(音声入力ON)から当該集音が終了する時点(音声入力OFF)までの映像はメインカメラの映像とサブカメラの映像が合成された映像であり、それ以外の映像はメインカメラの映像(つまり、メインカメラの映像がコピーされた映像)である。
【0084】
このような態様で合成映像が記録されることにより、合成映像に対応する映像データが再生されると、開始時刻情報から終了時刻情報までの期間に対応する再生位置では合成された映像が再生され、それ以外の期間に対応する再生位置ではメインカメラによって撮像された映像のみが再生される。一方、「メインカメラ」に対応する映像データが再生されれば、開始時刻情報から終了時刻情報までの期間でも、メインカメラによって撮像された映像のみが再生される。
【0085】
本実施の形態では、合成映像をメモリカード121に記録する記憶部120によって、記録手段が構成されている。なお、本実施の形態の記録手段は、メインカメラの映像の記録も行なう。
【0086】
なお、本実施の形態では、合成映像として、開始時刻情報から終了時刻情報までの期間に対応する映像データのみが記録されても良い。この場合、メインカメラの映像データが再生されている場合、再生位置が開始時刻情報から終了時刻情報で特定される期間だけ、合成画像の映像データが再生されることにより、図8(A)または図8(B)に示したような態様で記録された合成映像が再生されたときと同様の映像が再生される。
【0087】
また、本実施の形態では、サブカメラの映像は、記憶部120に記録されても良いし、記録されなくても良い。また、サブカメラの映像として、メインカメラと合成された期間以外の期間の映像のみが記録されても良いし、当該期間の映像のみが記録されても良い。
【0088】
[第3の実施の形態]
(1.全体構成)
図9に、本発明の撮像装置の第3の実施の形態である撮像装置100Aのブロック図を示す。
【0089】
撮像装置100Aは、第1または第2の実施の形態において撮像装置100が合成映像を生成していた期間において、合成映像を生成する代わりに、サブカメラの映像に、メインカメラの映像と合成されて再生されるための情報を付与する。このため、図9に示されるように、撮像装置100Aでは、撮像装置100が備えていた合成処理部260が省略されている。なお、撮像装置100Aの構成は、合成処理部260を備えていない点以外は、撮像装置100と同様のものとすることができる。
【0090】
(2.再生情報登録処理)
図10は、上記したような、サブカメラの映像に、メインカメラの映像と合成されて再生されるための情報を付与するために実行される処理(再生情報登録処理)のフローチャートである。
【0091】
図10を参照して、再生情報登録処理では、制御部110は、再生情報登録処理において、まずステップSA10で、サブマイク211が音声を集音したか否かを判断し、集音したと判断するとステップSA20へ処理を進める。
【0092】
ステップSA20では、制御部110は、その時点のサブカメラの映像に対して、メインカメラの映像と合成されて再生される開始位置であることを示す情報を登録する処理を行なって、ステップSA30へ処理を進める。
【0093】
本実施の形態では、サブカメラの映像について、メインカメラの映像と合成されて再生されるための情報として、たとえば、次の表1に示されるような合成情報テーブルを挙げることができる。
【0094】
【表1】

【0095】
合成情報テーブルは、1つの録画データの再生において、複数回の合成映像の生成箇所を特定することができる。そして、合成情報テーブルでは、合成映像の再生位置毎に、IDとして、整理番号が付されている。各IDは、開始位置と終了位置が関連付けられている。本実施の形態では、少なくとも、各IDに関連付けられて登録されている開始位置から終了位置までは、サブカメラの映像が記憶部120に記録される。そして、当該録画データが再生される際には、各IDの開始位置から終了位置までは、図5(C)を参照して説明したような合成映像が再生され、それ以外の期間については、メインカメラの映像のみが生成される。
【0096】
そして、ステップSA20では、合成情報テーブルにおいて新しいIDが定義され、当該新しいIDについて、その時点での録画位置が開始位置として登録される。
【0097】
ステップSA30では、制御部110は、サブマイク211による集音がなくなったか否かを判断し、なくなったと判断するとステップSA40へ処理を進める。
【0098】
ステップSA40では、制御部110は、合成情報テーブルにおいて、ステップS20で開始位置を登録したIDについて、その時点での録画時間を終了位置として登録して、ステップSA10へ処理を戻す。
【0099】
以上説明した再生情報登録処理によれば、図11に示されるように、サブカメラの映像について、サブマイク211による集音が開始した位置に対応して、合成情報テーブルにおいて開始位置が登録され、サブマイク211による集音が終了した時点に対応して、終了位置が登録される。
【0100】
(3.再生処理)
本実施の形態の撮像装置100Aにおいて記憶部120に記録された録画映像が再生される際に、そのバックグラウンドで実行される合成映像再生処理について、当該処理のフローチャートである図12を参照して説明する。
【0101】
図12を参照して、合成映像再生処理では、まずステップSB10において、制御部110は、録画映像の再生位置が、合成情報テーブルに登録されている開始位置に一致したか否かを判断し、一致したと判断するとステップSB20へ処理を進める。
【0102】
ステップSB20では、制御部110は、録画映像として、メインカメラの映像とサブカメラの映像を、記憶部120に予め登録された合成態様で合成することにより合成映像を生成し、当該合成映像を表示部140等の表示装置に出力することにより、合成映像を再生して、ステップSB30へ処理を進める。
【0103】
ステップSB30では、制御部110は、録画映像の再生位置が合成情報テーブルの終了位置として登録されている位置に一致したか否かを判断し、まだ一致していないと判断するとステップSB20へ処理を戻し、合成映像の再生を継続させる。一方、再生位置が終了位置と一致したと判断すると、処理をステップSB20に戻すことなく、ステップSB10に戻す。これにより、合成映像の再生が終了され、つまり、再生される映像としては、合成映像ではなく、メインカメラの映像が再生される。
【0104】
以上説明した合成映像再生処理により、図11においてハッチングを付した部分のサブカメラの映像、つまり、合成情報テーブルにおいて開始位置が登録された位置から終了位置が登録された位置までの映像が、合成映像として、メインカメラの映像と合成されて、再生されることとなる。
【0105】
(4.再生案内表示の例)
図13に、本実施の形態において説明された再生情報登録処理に従って記録された録画映像の再生に際して表示される案内画面の一例を、図13に示す。
【0106】
図13を参照して、案内画面990には、再生情報登録処理に従って合成情報テーブルと共に記録された或る録画映像についての、合成映像の再生が開始される位置を示す画像991,992を含む。画像991は、たとえば、各位置のメインカメラの静止画像のサムネイル画像とすることができる。また、案内画面990では、画像991,992のそれぞれについて、対応する再生位置を示す情報(図13中の「XX:XX:XX」や「YY:YY:YY」と共に表示させることができる。
【0107】
制御部110は、操作部130に対して、記憶部120の中から或る録画映像を選択する操作がなされ、さらに、案内画面を表示させることを指示する操作がなされると、合成テーブルに登録された各IDの開始位置を取得し、それらの位置のメインカメラの映像についてのサムネイル画像を生成し、そして、生成したサムネイル画像を、開始位置と共に、予め生成されている画面の枠内に嵌め込むことにより、案内画面990を表示させるための情報を生成する。
【0108】
[変形例等]
以上説明した第1〜第3の実施の形態では、被写体側に設けられたマイクロフォン(メインマイク181)と、撮影者側に設けられたマイクロフォン(サブマイク211)とが、つまり、複数のマイクロフォンが設けられていた。そして、後者のマイクロフォンによる集音があったタイミングに対応して、合成映像が生成されたり、サブカメラの映像が合成映像として表示されるための情報が登録されたりした。
【0109】
なお、複数箇所にマイクロフォンを設ける代わりに、図14に示すように、被写体側と撮影者側の双方の音声を集音するマイクロフォン211Aが設けられ、当該マイクロフォン211Aに入力される音声の中で、撮影者から発せられた音声を集音したと判断されたタイミングに対応して、上記合成映像の生成や情報の登録がなされてもよい。このようなマイクロフォン211Aは、たとえば、被写体側に指向性を有するマイクロフォンと撮影者側に指向性を有するマイクロフォンとが組み合わされて構成されることにより実現される。
【0110】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態で説明された技術的思想は、単独で実施されても良いし、可能な限り組み合わされて実施されることも意図される。
【符号の説明】
【0111】
100,100A 撮像装置、110 制御部、120 記憶部、121 メモリカード、122,124 映像バッファ、123 書込バッファ、130 操作部、132 電源ボタン、140 表示部、160,230 撮像素子制御部、161,231 撮像素子、170,240 映像処理部、171,241 AD変換部、180,210 音声処理部、181 メインマイク、182 スピーカ、190,250 圧縮伸長処理部、211 サブマイク。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1被写体を撮像する第1撮像手段と、
第2被写体を撮像する第2撮像手段と、
前記第1被写体側から発せられる音声を集音する集音手段と、
前記集音手段に音声が集音されたことに起因して、前記第1撮像手段によって撮像された映像と前記第2撮像手段によって撮像された映像とを合成する態様で記録媒体に記録する記録手段とを備える、撮像装置。
【請求項2】
前記集音手段は、前記第1被写体に対向する向きで保持可能なマイクロフォンを含み、
前記記録手段は、前記マイクロフォンによって前記第1被写体からの音声が集音されたことに起因して前記第1撮像手段によって撮像された映像を前記第2撮像手段によって撮像された映像に合成する態様で、前記記録媒体に記録する、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第1撮像手段によって撮像された映像と前記第2撮像手段によって撮像された映像とが合成された映像を表示する表示手段をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記記録手段は、前記集音手段が前記第1被写体から発せられる音声を集音した時点から、前記第1撮像手段によって撮像された映像を前記第2撮像手段によって撮像された映像に合成する態様での記録を開始する、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項5】
前記記録手段は、前記集音手段が前記第1被写体から発せられる音声を集音した時点より一定時間前から、前記第1撮像手段によって撮像された映像を前記第2撮像手段によって撮像された映像に合成する態様での記録を開始する、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項6】
前記記録手段は、前記集音手段が前記第1被写体から発せられる音声を集音した時点から所定時間が経過したときに、前記第1撮像手段によって撮像された映像を前記第2撮像手段によって撮像された映像に合成する態様での記録を停止する、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項7】
第1被写体を撮像する第1撮像手段と、
前記第1撮像手段によって撮像された第1映像を記録媒体に記録する第1記録手段と、
第2被写体を撮像する第2撮像手段と、
前記第2撮像手段によって撮像された第2映像を記録媒体に記録する第2記録手段と、
前記第1被写体側から発せられる音声を集音する集音手段と、
前記集音手段によって音声が集音されたことに起因して、前記第1映像と前記第2映像を合成する態様で再生するための情報を記録する第3記録手段と、
前記情報に基づいて前記第1映像と前記第2映像を合成する態様で再生する再生手段とを備える、撮像装置。
【請求項8】
第1被写体を撮像する第1撮像手段と、第2被写体を撮像する第2撮像手段と、前記第1被写体側から発せられる音声を集音する集音手段とを備えた撮像装置の制御方法であって、
前記集音手段が音声を集音したか否かを判断するステップと、
前記集音手段が音声を集音したと判断した場合に、前記第1撮像手段によって撮像された映像と前記第2撮像手段によって撮像された映像とを合成する態様で記録媒体に記録するステップとを備える、撮像装置の制御方法。
【請求項9】
第1被写体を撮像する第1撮像手段と、第2被写体を撮像する第2撮像手段と、前記第1被写体側から発せられる音声を集音する集音手段とを備えた撮像装置の制御方法であって、
前記第1撮像手段によって撮像された第1映像を記録媒体に記録するステップと、
前記第2撮像手段によって撮像された第2映像を記録媒体に記録するステップと、
前記集音手段によって音声が集音されたことに起因して、前記第1映像と前記第2映像を合成する態様で再生するための情報を記録するステップと、
前記情報に基づいて前記第1映像と前記第2映像を合成する態様で再生するステップとを備える、撮像装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−250340(P2011−250340A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−123917(P2010−123917)
【出願日】平成22年5月31日(2010.5.31)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】