説明

撮像装置

【課題】記録された多数の画像情報の閲覧を容易にし、利用者の使い勝手を向上する撮像装置を実現する。
【解決手段】撮影を行い、画像情報を生成し、記録する撮像部と、少なくとも画像情報の記録されているアドレス情報を含む属性情報を生成し記録する属性情報生成部と、属性情報と画像情報を用いて、表示装置において表示を行うための手順を記録した制御情報を記録する制御情報記録部を設けるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関し、例えば、デジタルスチルカメラや、デジタルムービーなどの情報記録時の処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルスチルカメラでは、CCDやCMOSで構成される撮像素子に結像した像をデジタルデータとして読み出し、DCF規格(Design rule for Camera File system)などのフォーマットに従って、フォルダに分けて通し番号を付与したファイル名を与えて、SDメモリーカードなどの不揮発性記録媒体に記録する。利用者が撮影済みの画像を閲覧したい場合は、デジタルスチルカメラ本体に備えられたディスプレイでの閲覧や、SDメモリーカードをデジタルスチルカメラから取り外し、SDメモリーカードスロットを持つパソコンやテレビに接続し、SDメモリーカードより画像データを読み出し、閲覧を行うことができる。閲覧は撮影順や、ファイル名に付与された通し番号順に順次表示、または一覧表示などを行う。
【0003】
しかし、近年、SDメモリーカードなどの記録媒体の容量が大容量化してきており、そこに記録できる画像の数も膨大になってきている。そのため、従来の撮影順などの閲覧方法では、利用者が見たい写真を探し出し、閲覧することが困難になってきている。
【0004】
そこで、画像を閲覧する際に、ファイルシステムやEXIF規格で定められたフォーマットで画像ファイルに記述された日付情報を読み出し、画像を撮影日時等で分類して一覧表示し、利用者に提示するデジタルスチルカメラやパーソナルコンピューターのソフトウェアが存在する。
【0005】
特許文献1には別の方法が開示されている。特許文献1の撮像装置は、選択された撮影状況に応じてディレクトリを生成し、撮影した画像を生成したディレクトリに割り当て、画像を表示する際は、割り当てたディレクトリに基づいて画像をディスプレイに表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−179881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、SDメモリーカードなどの記録媒体の大容量化にともない、そこに記録される画像の数も膨大となり、画像閲覧時に、撮影順やファイル名に付与された通し番号順では、所望の画像を見つけ、閲覧することが困難になってきている。
【0008】
また、画像閲覧時に撮影時刻等の情報をファイルシステムやExif形式で画像ファイルに記録されている情報から取得し、分類して表示する場合、所望の画像を見つけることは容易になるが、一方で、閲覧時に必要な日付などの情報をすべての画像ファイルから読み出し、分類する処理が必要となり、分類した結果が表示されるまでに時間がかかることになる。
【0009】
一方、特許文献1の方法を用いると、事前に分類されているため、待ち時間も少なく分類した一覧を表示することが可能になるが、特許文献1に開示されているディレクトリ構造などのフォーマットやアプリケーションプログラムに対応していない表示機器では、分類表示できないだけでなく、写真を通常通り表示することもできなくなる。
【0010】
本発明は、以上の点を考慮してなされたもので、ユーザの画像閲覧時の使い勝手を向上させる撮像装置を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる課題を解決するため、本発明においては、撮影を行い、画像情報を生成し、記録するとともに、撮影情報を生成する撮像部と、前記撮影情報を用いて、少なくとも前記画像情報の記録されているアドレス情報を含む属性情報を生成、記録する属性情報生成部と、前記属性情報を用いて、前記撮影情報を表示するための手順を記録した制御情報を記録する制御情報記録部とを備える。
【0012】
これによって、表示装置において、すべての画像情報を読み込むことなく、属性情報のみを読み込めば、記録されている画像情報の一覧や日付などの情報が取得可能であり、表示装置における処理時間を軽減できる。
【0013】
さらに、属性情報を解釈する制御情報をあわせて記録することによって、表示装置において属性情報の書式を解釈できる必要が無くなる。
【0014】
加えて、画像情報とは分けて属性情報や制御情報を記録したことによって、制御情報を解釈しない表示機器においても、DCFなどのフォーマットを解釈できれば、写真の表示を行える。
【0015】
また、前記属性情報は、画像関連情報と分類情報とファイル特定情報で構成され、前記属性情報生成部は、予め定められた規則に従って、複数のファイルに分割して画像関連情報を生成し、記録する画像関連情報生成処理と、前記複数に分割された画像関連情報のどのファイルにどの識別子で特定される情報が記録されているのかを表す対応関係を保持するファイル特定情報を生成し、記録するファイル特定情報生成処理とを少なくとも行うものであってもよい。
【0016】
これによって、表示装置において、必要な画像関連情報のファイルのみを読込、処理を行うことが可能となり、表示装置の処理やメモリ使用量の削減を行うことができる。
【0017】
また、前記制御情報記録部は、前記属性情報生成部の記録した属性情報の書式に従って、制御情報を生成し、記録するものであってもよい。
【0018】
これによって、利用者の選択や時節、属性情報の内容に応じた表示方法を選択し、記録できるようになる。
【発明の効果】
【0019】
本発明を適用した撮像装置を利用することによって、EXIFやAVCHDといったフォーマットに従って記録される静止画や動画とメタデータ(画像や動画の補足情報)だけでなく、それらを分類した情報とそれを用いた表示方法を示す情報が記録され、表示装置において、それらを処理することによって、容易に日付やシーンなどで分類した表示や検索を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態における全体構成の一例を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態における撮像装置、不揮発性記録媒体の構成の一例を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態における撮像部の構成の一例を示すブロック図
【図4】本発明の実施の形態における画像関連情報の一例を示す図
【図5】本発明の実施の形態におけるファイル特定情報の一例を示す図
【図6】本発明の実施の形態における分類情報の一例を示す図
【図7】本発明の実施の形態における情報処理部の動作の一例を示すフローチャート
【図8】本発明の実施の形態における画像関連情報の一例を示す図
【図9】本発明の実施の形態におけるファイル特定情報の一例を示す図
【図10】本発明の実施の形態における分類情報の一例を示す図
【図11】本発明の実施の形態における表示装置の構成の一例を示すブロック図
【図12】本発明の実施の形態における表示画面の一例を示す図
【図13】本発明の実施の形態における表示装置の動作の一例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施の形態1)
図1は本実施の形態による撮像装置1001と、撮像装置1001によって情報が記録される不揮発性記録媒体1002、不揮発性記録媒体1002に記録された情報を解釈し、画面に表示を行う表示装置1003を示し、図の矢印は情報の流れを模式的に表現している。初めに、撮像装置1001に不揮発性記録媒体1002を装着し、撮像装置1001が不揮発性記録媒体1002に情報を読み書きできる状態にする。この状態で撮影を行うことによって、画像などの各種情報が撮像装置1001によって、不揮発性記録媒体1002に記録される。次に、不揮発性記録媒体1002を撮像装置1001から取り外し、表示装置1003に装着する。表示装置1003において、不揮発性記録媒体1002より画像などの各種情報を読み出し、表示を行う。
【0022】
撮像装置1001はデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラなどの動画像または静止画像をデジタルデータとして記録する機能を有する装置である。不揮発性記録媒体1002はSDメモリーカードやUSBメモリーなどの半導体メモリーや、ハードディスクドライブなどの磁気ドライブ、CDやDVD等の光ディスクなどが考えられる。表示装置1003は、テレビ、パソコン、携帯電話、ポータブル情報端末などが想定され、不揮発性記録媒体読み取り装置を備え、不揮発性記録媒体1002から読み出した情報を処理し、その結果を表示する表示部を備える。
【0023】
(撮像装置1001の構成)
撮像装置1001は図2に示すように、撮影を行い、その撮像結果のデジタルデータと撮影した日付や場所などの情報をJPEGなどの画像情報2004として不揮発性記録媒体1002に記録する撮像部2001、撮像部からの撮影情報を元に、画像関連情報2005、ファイル特定情報2006、分類情報2007を生成し、不揮発性記録媒体1002に記録する属性情報生成部2002、画像関連情報2005、ファイル特定情報2006、分類情報2007を用いて、表示装置1003にて画面生成を行うための制御情報2008を不揮発性記録媒体1002に記録する制御情報記録部2003から構成される。画像関連情報2005、ファイル特定情報2006、分類情報2007をまとめて属性情報と呼ぶ。
【0024】
(撮像部2001について)
撮像部2001は、図3に示すように、入力部3001、イメージ取得部3002、付加情報生成部3003、情報処理部3004から構成される。
【0025】
入力部3001は、シャッターボタンや、タッチパネル、方向キーなどで、利用者からの入力を受け付ける。入力部3001を利用することで、利用者は撮影を行ったり、撮影画像の閲覧操作を行ったり、撮影時の設定を行うことができる。撮影時の設定とは、シャッタースピードや絞り、露出の設定や、シーンの設定のことである。シーン設定とは、「風景」「人物」「夜景」「マクロ」などのメニューが事前に用意され、それらを選択することによって、自動的に最適なシャッタースピードや絞り、撮影後の画像処理方法などが選択される機能の設定の事である。ここで設定されたシーン情報は情報処理部3004へ通知する。例えば、利用者の入力によって、「風景」というシーン設定が行われた場合は、「風景」というシーン情報を情報処理部3004へ通知する。なお、シーン設定に関しては、これらは一例であり、他に「スポーツ」「花火」など、様々な物が考えられる。また、シーン設定は、イメージ取得部3002の情報を用いて、自動的に設定されるものも考えられる。
【0026】
イメージ取得部3002はCCDやCMOSなどのイメージセンサを備え、入力部3001のシャッターボタン押下に対応して、イメージセンサで得られた電気信号からデジタルデータに変換し、JPEGなどのフォーマットで圧縮を行い、その圧縮後の画像データを情報処理部3004へ通知する。なお、画像データのフォーマットはJPEGに限定する物ではなく、GIF(Graphics Interchange Format)やPNG(Portable Network Graphics)などでもよい。また、圧縮を行わなくてもよい。
【0027】
付加情報生成部3003はGPSセンサー及び時計機能を備え、入力部3001のシャッターボタン押下に対応して、GPSセンサーから緯度と経度を取得し、付加情報として情報処理部3004へ通知する。また、時計機能から日時の情報を取得し、この情報も付加情報として情報処理部3004へ通知する。なお、付加情報生成部で生成し、情報処理部3004へ通知する付加情報は、GPSセンサーを用いた位置情報や時計機能を用いた日時の情報に限定するものではなく、イメージ取得部から取得できる撮影時のシャッタースピードや絞り、露出、焦点距離などの情報や、各種センサーを搭載して取得できる、温度、湿度、圧力、標高、方位、加速度など様々な情報が考えられる。
【0028】
情報処理部3004は入力部3001から通知されたシーン情報、イメージ取得部3002から通知された画像データ、付加情報生成部3003から通知された付加情報を元にEXIF(Exchangeable image file format)のフォーマットで画像情報2004を生成し、不揮発性記録媒体1002に記録する。記録する際のフォルダ構造などのフォーマットは一般的に用いられているDCF規格などのフォーマットで行う。なお、画像情報2004の形式は、EXIFに限定せず、フォルダ構造などのフォーマットもDCF規格に限定しない。また、情報処理部3004は入力部3001から通知されたシーン情報、付加情報生成部3003から通知された付加情報と、アドレス情報として不揮発性記録馬体1002に記録した際の画像情報2004のファイル名を撮影情報として属性情報生成部2002へ通知する。
【0029】
(属性情報生成部2002について)
属性情報生成部2002は撮像部2001よりシーン情報、付加情報、画像情報2004のファイル名を含む撮影情報を取得し、それらの情報を用いて、不揮発性記録媒体1002に保持されている画像関連情報2005、ファイル特定情報2006、分類情報2007を生成・更新する。
【0030】
画像関連情報2005は画像情報2004に関連する情報である、撮像部2001より通知された撮影情報が記録されている。画像関連情報2005の一例を、図4の画像関連情報4001として示す。画像関連情報4001は0個以上の表で構成される。図4に示した例では、表4010と表4020の2個の表が存在する。情報が全く存在しないときは、表が存在しない、つまり0個の表で構成されることになる。表は、保持する行数が一定の行数以上になったときに、新たな表を作成する。なお、新たな表を作成する条件は、保持する行数に限定する物ではなく、表に保持される情報量が一定値を超えた場合や、表に情報を記録する際に、日付が変わった時点など、様々な条件が考えられる。また、これらの表は、別のファイルとして記録される。また、表は分割せず、すべてを一つの表に記録してもよい。画像関連情報4001の表4010の行4011には表を識別する識別子が記録されている。同様に表4020の行4021にも表を識別する識別子が記録されている。これらの識別子は、表4010および表4020を一意に特定できる情報であり、新たに生成される表も含めて一意に特定できる必要がある。表4010の行4012、行4013、行4014に情報が記録されている。同様に表4020の行4022に情報が記録されている。また、列4015には各行に記録されている情報を識別する識別子が記録され、他の列には撮像部2001より通知された撮影情報を記録する。本実施の形態では、列4016には「日付情報」、列4017には「シーン情報」、列4018にはアドレス情報として「画像情報のファイル名」を記録している。従って、画像関連情報4001は行4011に記載されている「data1」で識別される表4010と行4021に記載されている「data2」で識別される表4020を保持し、表4010の行4012には識別子「1」、日付情報「2008/08/25」、シーン情報「風景」、画像情報のファイル名「P1000001.JPG」という情報が記録されている。表4010の他の行や表4020の行4022についても同様に、各種の情報が記録されている。なお、画像関連情報に記録する情報は、これらの情報に限定される物ではなく、位置情報を表すGPSデータや、利用者が入力部3001を用いて入力したメモ情報、各種センサーを撮像部2001に搭載して取得した、温度、湿度、加速度や、シャッタースピード、露出、焦点距離などの撮影時の情報など、撮像部2001から通知される様々な撮影情報を保持することができる。
【0031】
ファイル特定情報2006は画像関連情報2005の0個以上の表のうち、どの表に識別子で識別される情報が記録されているのかを表す。ファイル特定情報2006の一例を、図5のファイル特性情報5001として示す。行方向に情報が記録されている。列5002には画像関連情報4001の表の識別子が記録されている。列5003には画像関連情報4001の情報の識別子が記録されている。例えば、ファイル特定情報5001の行5004は、画像関連情報4001の「data1」で識別される表に、「1」「2」「3」の識別子で識別される情報が記録されている事を表す。実際には、「data1」によって、画像関連情報4001の表4010を特定でき、表4010の行4012に識別子「1」で識別される情報が記録されており、同様に行4013、行4014にはそれぞれ識別子「2」「3」で識別される情報が記録されている。なお、画像関連情報2005が0または1個の表で構成されている場合、ファイル特定情報2006は存在しなくてもよい。
【0032】
分類情報2007は撮像部2001より通知された撮影情報を分類し、識別子を記録している。分類情報2007の一例を図6の分類情報6001として示す。分類情報2007は分類項目ごとに複数の表から構成され、図6の分類情報6001の場合は、「日付情報」と「シーン情報」の二つの分類項目それぞれにつき、表を保持している。表6010の行6011は、表6010が日付情報に関する表であることをあらわし、表6020の行6021は、表6020がシーン情報に関する表であることをあらわしている。表の行方向に情報が記録されている。列6015には分類サブ項目である日付の情報が記録されている。列6016には、各行の分類サブ項目に属する画像関連情報4001の情報の識別子が記録されている。例えば、分類情報6001の「日付情報」分類の表6010の行6012には、列6015に「2008/08/25」、列6016に「1、2」と記録されており、それぞれ画像関連情報4001において、日付情報が「2008/08/25」であるのは、識別子が「1」と「2」の情報である、行4012と行4013の情報であるということを表している。シーン情報分類の表6020においても、同様に、表の行方向に情報が記録されている。列6025には分類サブ項目であるシーンの情報が記録されている。列6026には、各行の分類サブ項目に属する画像関連情報4001の情報の識別子が記録されている。例えば、分類情報6001の「シーン情報」分類の表6020の行6022には、列6025に「人物」、列6026に「2、4」と記録されており、それぞれ画像関連情報4001において、シーン情報が「人物」であるのは、識別子が「2」と「4」の情報である、行4013と行4022の情報であるということを表している。
【0033】
図7は、属性情報生成部2002の処理の一例を示したフローチャートである。
【0034】
撮像部2001より撮影情報を撮影毎に受信する(S7001)。
【0035】
S7001において受信した撮影情報を画像関連情報2005に記録する(S7002)。画像関連情報2005に記録する際には、新たな表を作成し記録を行うのか、既に存在する表に追記する形で記録を行うのかを判断し、記録する。この際の判断基準は各表毎に保持する行数をあらかじめ決めておくという方法が考えられる。また、記録する際に、画像関連情報内で一意に行を特定できる識別子を付与し、記録する。
【0036】
S7002において、画像関連情報2005に新しい表を追加し、撮影情報を記録した場合は、S7004へ進み、新しい表を追加せず、既存の表に撮影情報を追記した場合は、S7005へ進む(S7003)。
【0037】
S7003において、画像関連情報2005に新しい表を追加し、撮影情報を記録したと判断された場合、ファイル特定情報に行を追加し、画像関連情報の新しい表の識別子を記録する(S7004)。
【0038】
撮影情報を記録した画像関連情報2005の表の識別子が記録されている行に、S7001で付与した撮影情報を記録した画像関連情報2005の行の識別子を記録する(S7005)。
【0039】
S7002において画像関連情報2005に記録した撮影情報に従って、分類情報2007にS7001で付与した画像関連情報2005の行の識別子を記録する(S7006)。既に存在する表中に、分類サブ項目が存在しない場合は、新たな分類サブ項目の行を追加し、記録する。
【0040】
処理を終了する(S7007)。
【0041】
具体的に、図4に示す画像関連情報4001、図5に示すファイル特定情報5001、図6に示す分類情報6001を不揮発記録媒体1002が保持している状態で、属性情報生成部2002が撮像部2001より日付情報「2008/09/08」、シーン情報「風景」、画像情報のファイル名「P1000005.JPG」を撮影情報として受信した場合の属性情報生成部の処理を説明する。
【0042】
S7001において、撮像部2001より日付情報「2008/09/08」、シーン情報「風景」、画像情報のファイル名「P1000005.JPG」を撮影情報として受信する。
【0043】
次に、S7002においてS7001で受信した撮影情報を画像関連情報4001に記録する。記録する際に画像関連情報4001内で一意に行を特定できる識別子として「5」を生成する。生成した識別子「5」とともに、S7001で撮像部2001より受信した撮影情報を、事前に定められた規則に従って、画像関連情報4001の表4020に記録する事を決定する。表に記録する際は、表4020の最下端の行4022の下に行を追加し、記録を行う。記録を行った後の画像関連情報8001を図8に示す。表8010は記録前の表4010と変化ない。表8020は表4020に比べ、行8023が追加されている。行8023の列8025には生成した識別子「5」が記録され、行8023の列8026にはS7001で撮像部2001より受信した撮影情報の一部である日付情報「2008/09/08」が記録され、行8023の列8027にはS7001で撮像部2001より受信した撮影情報の一部であるシーン情報「風景」が記録され、行8023の列8028にはS7001で撮像部2001より受信した撮影情報の一部である画像情報のファイル名「P1000005.JPG」が記録されている。
【0044】
S7003において、S7002では既存の表4020に追加したため、新しい表を追加していないと判断し、S7005へ進む。
【0045】
S7005において、ファイル特定情報5001に記録を行う。撮影情報を追加した表8020の行8021に記録されている表の識別子「data2」であるため、ファイル特定情報5001の列5002より「data2」が記録されている行を特定する。行5005の列5002に「data2」が記録されている事を特定し、行5005の列5003にS7002で生成した識別子「5」を追記する(S7005)。追記したファイル特定情報9001を図9に示す。行9005の列9003に識別子「5」が記録されている。
【0046】
S7006において、分類情報6001に記録を行う。まず、S7001で受信した撮影情報の一部である日付情報「2008/09/08」を分類情報6001へ以下の手順で記録する。各表の先頭行に記録されている分類項目が「日付情報」になっている表を特定する。行6011の分類項目が日付情報となっている表6010を特定する。表6010の行6015より今回記録する日付情報「2008/09/08」と同じ情報が記録されている行を探す。見つからないため、表6010の下端である行6013の下に行を追加し、追加した行の列6015に日付情報「2008/09/08」を記録する。また、追加した行の列6016にS7002で生成した識別子「5」を記録する。次に、S7001で受信した撮影情報の一部であるシーン情報「風景」を分類情報6001へ以下の手順で記録する。各表の先頭行に記録されている分類項目が「シーン情報」になっている表を特定する。行6021の分類項目がシーン情報となっている表6020を特定する。表6020の列6025より、今回記録するシーン情報「風景」と同じ情報が記録されている行を探す。行6023の列6025に「風景」と記録されているため、行6023の列6026にS7002で生成した識別子「5」を記録する。記録を行った後の分類情報10001を図10に示す。行10014の列10015に「2008/09/08」が記録されており、行10014の列10016に「5」が記録されている。また、行10023の列10026に分類情報6001の時点で記録済みであった「1,3」に加えて、「5」が記録されている。なお、記録したい分類項目の表が存在しない場合は、表を追加し、記録を行う。これらの分類情報への登録処理を、撮影情報のうち、事前に定められたすべての情報に対して行う。
【0047】
(制御情報記録部2003について)
制御情報記録部2003は、不揮発性記録媒体1002に記録されている画像情報2004、画像関連情報2005、ファイル特定情報2006、分類情報2007を用いて、表示装置1003にて画面生成を行うための制御情報2008を不揮発性記録媒体1002に記録する。制御情報2008は制御情報記録部2003において事前に保持しておき、不揮発性記録媒体1002と撮像装置1001が接続された際に、不揮発性記録媒体1002に制御情報2008が記録されていない場合、記録を行う。なお、事前に複数の制御情報を制御情報記録部2003に保持しておき、不揮発性記録媒体1002への記録の際に、利用者の入力や、日時情報などに基づいて自動的に選択を行い、記録を行なってもよい。また、事前に制御情報を制御情報記録部2003が保持するのではなく、不揮発性記録媒体1002へ記録する際に、属性情報生成部2002が記録した属性情報の書式に従って、制御情報記録部2003が制御情報を生成し、不揮発性記録媒体1002に記録を行ってもよい。なお、制御情報は、Java(登録商標)Scriptなどの表示装置1003が処理できるプログラミング言語を用いて記載される。
【0048】
(表示装置1003について)
表示装置1003は、図11に示すように、入力部11001、表示部11002、インタフェース部11003、情報処理部11004から構成される。入力部11001は利用者からの入力を受け付ける。具体的には、キーボード、タッチパネル、赤外線リモコンなどが考えられる。表示部11002は情報処理部11004の処理結果の表示を行う。具体的には、液晶ディスプレイモジュールやプラズマディスプレイモジュールなどのディスプレイモジュールで構成される事が考えられる。インタフェース部11003は不揮発性記録媒体1002を接続し、不揮発性記録媒体1002に記録されている情報を読み出し、情報処理部11004に通知する。また、情報処理部11004からの情報を不揮発性記録媒体1002に記録を行う。情報処理部はインタフェース部11003から通知された情報と、入力部11001からの情報を元に、表示すべき画面情報を生成し、表示部1102において、表示を行う。
【0049】
図13に示したフローチャートを用いて、表示装置1003での処理の一例を説明する。不揮発性記録媒体1002をインタフェース部11003に接続し、不揮発性記録媒体1002に記録されている制御情報2008を読み出す(S13001)。
【0050】
S13001で読み出した制御情報2008を処理し、画面を生成し、表示部11002において、表示を行う(S13002)。
【0051】
入力部11001で利用者の操作を入力として受信する(S13003)。
【0052】
S13003において受信した入力が処理の終了を示す物であった場合、S13008へ進み、S13003において受信した入力が処理の終了を示す物でなく、分類項目を示す物であった場合、S13005へ進む(S13004)。
【0053】
S13003において受信した分類項目と不揮発性記録媒体1002から読み出した分類情報2007より、表示を行う画像の識別子と、その分類サブ項目を特定する(S13005)。
【0054】
不揮発性記録媒体1002からファイル特定情報を読み出し、S13005において特定した識別子が記録されている画像関連情報2005を特定する(S13006)。
【0055】
S13006で特定した画像関連情報2005を不揮発性記録媒体1002より読み出す(S13007)。
【0056】
S13005で特定した分類サブ項目と画像の識別子、S13007で読み出した画像関連情報2005を用いて、制御情報に従って画面生成処理を行い、表示する(S13002)。
【0057】
具体的に、図8、図9、図10に示す画像関連情報8001、ファイル特定情報9001、分類情報10001が不揮発性記録媒体1002に記録されている状態で、表示装置1003に接続した場合の処理の一例を、図12に示す画面イメージの一例と図13に示すフローチャートを用いて説明する。
【0058】
不揮発性記録媒体1002より制御情報2008を読み出し(S13001)、画面を生成し、表示する(S13002)。表示される画面の一例として図12の(a)に画面12001を示す。
【0059】
利用者が画面12001を見ながら、入力手段より入力を行う。ここでは、リモコンを用いて画面12001上で「日付別表示」を選択したとする。(S13003)。
【0060】
S13003において、日付別表示を行うように入力されているため、S13005へ進む(S13004)。
【0061】
日付別表示とは、分類項目「日付情報」に分類されている画像を表示する事であるため、分類情報10001の行10011が「日付情報」となっている表10010を取得する。表10010の行10012より分類サブ項目「2008/08/25」と識別子「1、2」を取得する。行10013および行10014についても同様に分類サブ項目と識別子を取得する(S13005)。
【0062】
S13005で取得した識別情報とファイル特定情報9001より画像関連情報8001の表を特定する(S13006)。例えば、分類情報10001の表10010の行10012列10016に記録されていた識別子「1」の場合、ファイル特定情報9001の行9004列9003に記録されていることを発見し、同一の行9004の列9002に記録されている画像関連情報の表の識別子「data1」を取得する。他の識別子に対しても同様の処理を行い、識別子に関連する画像情報が記録されている画像関連情報の表の識別子を特定する。
【0063】
S13006で特定された画像関連情報8001の表を不揮発性記録媒体1002より読み込む。例えば、識別子「1」に関連する情報が記録されているのが、表の識別子「data1」である表8010であるため、表8010を読込、表8010の列8015より識別子「1」である行を特定する。行8012が該当する行であると特定できるため、行8012より日付情報「2008/08/25」、シーン情報「風景」、画像情報のファイル名「P1000001.JPG」を読み出す。他の識別子に対しても同様の処理を行い、画像関連情報を読み出す(S13007)。
【0064】
S13005で特定した分類サブ項目「2008/08/25」と画像の識別子「1」、S13007で読み出した画像情報のファイル名「P1000001.JPG」を用いて、画像情報2004を不揮発性記録媒体1002より読み出し、制御情報2008に従って画面生成処理を行い、表示する(S13002)。他の識別子に対しても同様に処理を行い、分類サブ項目毎に表示を行う。表示される画面の一例を図12(b)の画面12002として示す。なお、今回は画像情報のファイル名しか利用しなかったが、制御情報の内容によって、画像関連情報から読み出せる他の情報を用いて、画面生成、表示を行ってもよい。また、今回の例では、画面12002を生成するために画像関連情報8001の表8010と表8020の両方の表を読み出さなければならなかったが、より多数の表が画像関連情報8001において管理されている場合、画面表示に関係しない表の読込を削減することができる。
【0065】
つづいて利用者より入力部11001を通じて、シーン別表示を行うように、入力された場合、同様に処理を行い、図12の(c)に示す画面12003を生成する。
【0066】
なお、本実施例では画像関連情報に画像情報の所在を表すアドレス情報として、ファイル名を記録したが、画像情報のファイルが記録されている所在を表す情報や所在を表す情報を導出するための情報であればよい。
【0067】
以上で説明した撮像装置1001を用いて撮影することによって、従来の画像情報に加えて、画像関連情報、ファイル特定情報、分類情報といった情報と、これらの情報を用いて、表示装置において表示を行う際の手順を記録した制御情報が不揮発記録媒体に記録される。この記録された情報によって、表示装置において、すべての画像情報を読込、処理を行うことなく、容易に画像の分類表示や、検索が実施できる。
【0068】
また、画像関連情報を複数のファイルに分割し、ファイル特定情報を用いて、必要となる画像関連情報のみを読み込むことができるようにすることによって、表示装置において読み込む際に、必要のないデータの読込を減らすことによって、表示装置に必要となるメモリ領域や読み込んだデータの処理に必要となる処理能力を低減することができる。
【0069】
また、画像関連情報、ファイル特定情報、分類情報を解釈し、処理を行う手順を示した制御情報をこれら属性情報とともに記録することによって、撮像装置が任意情報を任意のフォーマットで属性情報として記録することができる。これによって、撮像装置の機能が進化した場合に、その新たな機能に基づく属性情報を記録し、それを用いた新たな表示方法を制御情報として記録すれば、従来と同じ表示装置を用いて撮像装置の新たな機能に対応した表示方法が実施可能になる。
【0070】
また、画像情報は一般的な記録フォーマット(EXIF、DCF規格)で行えるため、制御情報を解釈できない表示装置においても、画像情報のみは解釈し、表示を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、撮像装置、撮像方法、撮像方法のプログラムに関し、デジタルスチルカメラ、デジタルムービーだけでなく、デジタルスチルカメラやデジタルムービーの機能を有する携帯電話など、動画や静止画を撮像する機能を有する装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0072】
1001 撮像装置
1002 不揮発性記録媒体
1003 表示装置
2001 撮像部
2002 属性情報生成部
2003 制御情報記録部
2004 画像情報
2005 画像関連情報
2006 ファイル特定情報
2007 分類情報
2008 制御情報
3001,11001 入力部
3002 イメージ取得部
3003 付加情報生成部
3004 情報処理部
11002 表示部
11003 インタフェース部
11004 情報処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影を行い、画像情報を生成し、記録するとともに、撮影情報を生成する撮像部と、
前記撮影情報を用いて、少なくとも前記画像情報の記録されているアドレス情報を含む属性情報を生成、記録する属性情報生成部と、
前記属性情報を用いて、前記撮影情報を表示するための手順を記録した制御情報を記録する制御情報記録部と
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記属性情報は、画像関連情報と分類情報で構成され、
前記属性情報生成部は、
前記撮影情報を一意に識別できる識別子を付与し、少なくとも前記画像情報の記録されているアドレス情報を含む情報と前記識別子を、画像関連情報として記録する画像関連情報生成処理と、
前記撮影情報を元に分類を行い、分類結果を前記識別子を用いて分類情報として記録する分類情報生成処理と
を少なくとも行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記属性情報は、画像関連情報と分類情報とファイル特定情報で構成され、
前記属性情報生成部は、
予め定められた規則に従って、複数のファイルに分割して画像関連情報を生成し、記録する画像関連情報生成処理と、
前記複数に分割された画像関連情報のどのファイルにどの識別子で特定される情報が記録されているのかを表す対応関係を保持するファイル特定情報を生成し、記録するファイル特定情報生成処理と
を少なくとも行うことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御情報記録部は、前記属性情報生成部の記録した属性情報の書式に従って、制御情報を生成し、記録する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項5】
前記制御情報記録部は、予め2つ以上の制御情報を保持し、予め定められた規則に従って記録時に選択して記録する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−66673(P2011−66673A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−215342(P2009−215342)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】