撮像装置
【課題】印象的な映像効果を有する動画像の動画像データを容易に作成することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】被写体光を撮像する撮像素子22と、前記撮像素子からの撮像信号に基づくスルー画像を表示する表示部4と、前記表示部に表示されている前記スルー画像において設定された少なくとも2つの異なる領域毎に合焦した少なくとも2つの動画像を、前記撮像素子からの撮像信号に基づいて生成する動画生成部20と、前記動画生成部によって生成された少なくとも2つの動画像を繋いで編集動画像を生成するために、各動画像の繋ぎ部分に画像処理を行う画像処理部20と、前記表示部に前記編集動画像を表示させる表示制御部20とを備える。
【解決手段】被写体光を撮像する撮像素子22と、前記撮像素子からの撮像信号に基づくスルー画像を表示する表示部4と、前記表示部に表示されている前記スルー画像において設定された少なくとも2つの異なる領域毎に合焦した少なくとも2つの動画像を、前記撮像素子からの撮像信号に基づいて生成する動画生成部20と、前記動画生成部によって生成された少なくとも2つの動画像を繋いで編集動画像を生成するために、各動画像の繋ぎ部分に画像処理を行う画像処理部20と、前記表示部に前記編集動画像を表示させる表示制御部20とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画像を記録可能な撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラにより撮影された合焦位置の異なる近景合焦画像及び遠景合焦画像を取得し、取得した近景合焦画像及び遠景合焦画像のぼけ味調整処理を行い、このぼけ味調整処理に基づいて近景合焦画像の合焦位置から遠景合焦画像の合焦位置まで徐々に合焦位置が変化する複数の合焦変化画像を作成し、近景合焦画像、複数の合焦変化画像及び遠景合焦画像を各フレーム画像として連結した動画像の画像ファイルを作成する画像処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−290831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記従来技術で動画ファイルを生成するには、その動画ファイルを構成する各フレーム画像のそれぞれを、2枚の静止画を合成処理して生成しているが、動画像としての各フレームの被写体に動きがなく、動画像として再生するには物足りない印象がぬぐえない。ところで、動画像を撮影する場合において、合焦位置が近景から遠景へ徐々に変化する動画像のような印象的な映像効果を有する動画像を、上述のような合成処理を行うことなしに取得可能な技術が所望されている。しかしながら、上述のような印象的な映像効果を有する動画像を、使用者がビデオカメラ等を手動操作して撮影しようとした場合には高度な操作技術を要していた。
【0005】
本発明の目的は、印象的な映像効果を有する動画像の動画像データを容易に作成することができる撮像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のような解決手段により上記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施の形態に対応する符号を付して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
本発明の撮像装置は、被写体光を撮像する撮像素子(22)と、前記撮像素子からの撮像信号に基づくスルー画像を表示する表示部(4)と、前記表示部に表示されている前記スルー画像において設定された少なくとも2つの異なる領域毎に合焦した少なくとも2つの動画像を、前記撮像素子からの撮像信号に基づいて生成する動画生成部(20)と、前記動画生成部によって生成された少なくとも2つの動画像を繋いで編集動画像を生成するために、各動画像の繋ぎ部分に画像処理を行う画像処理部(20)と、前記表示部に前記編集動画像を表示させる表示制御部(20)と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の撮像装置によれば、印象的な映像効果を有する動画像の動画像データを容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態に係る電子カメラの背面を示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係る電子カメラのシステム構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係る表示部に表示される撮影モード選択画面を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係る擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる動画像の撮影処理を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態に係る表示部に表示される第1指定枠を示す図である。
【図6】第1の実施の形態に係る表示部に表示される第2指定枠を示す図である。
【図7】第1の実施の形態に係る編集動画像の再生処理を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態に係る第1動画像及び第2動画像の長さを示す図である。
【図9】第1の実施の形態に係る編集動画像の再生または動画像生成タイムラインを示す図である。
【図10】編集動画像の再生によって表示される動画像を示す図である。
【図11】第2の実施の形態に係る擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる動画像の撮影処理を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態に係る表示部に表示される第1指定枠と第2指定枠を示す図である。
【図13】第2の実施の形態に係る編集動画像の表示によって変化する合焦位置を示す図である。
【図14】第3の実施の形態に係るフレーム画像データのフレームレートの変更を説明する図である。
【図15】第3の実施の形態に係る編集動画像の再生または動画像生成タイムラインを示す図である。
【図16】動画像データと静止画像データの生成する様子を示す図である。
【図17】静止画像が表示される編集動画像の再生または動画像生成タイムラインを示す図である。
【図18】ソフトフォーカス処理強度の変化と再生または動画像生成タイムラインとの関係を示す図である。
【図19】ソフトフォーカス処理による編集動画像と編集音声の再生または生成タイムラインを示す図である。
【図20】ソフトフォーカス処理による編集動画像と編集音声の再生または生成タイムラインを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置としての電子カメラについて説明する。図1は第1の実施の形態に係る電子カメラ2の背面を示す図である。図1に示すように、電子カメラ2の背面には、LCD等により構成される表示部4が設けられている。この表示部4の表面にはタッチパネル5が設けられている。表示部4は、後述する撮像素子22からの撮像信号に基づくスルー画像、後述する記録媒体28に記録されている画像データに基づく静止画像や動画像を表示する。タッチパネル5は、静電容量方式等のタッチパネルであって表示部4上のユーザの指が接触した位置や領域を検知し、その検知結果を後述の制御部20(図2参照)に対して出力する。
【0011】
また、電子カメラ2の背面には撮影モード等を変更するためのモードボタン8、メニュー項目等の選択や様々な設定時に操作される十字キー10、メニュー項目等の選択や様々な設定に対する確定操作を行うためのOKボタン12が設けられている。電子カメラ2の上面には、静止画像や動画像の撮影を指示するためのシャッターボタン6が設けられている。更に電子カメラ2の前面には、撮影レンズ16(図2参照)が設けられている。
【0012】
図2は、第1の実施の形態に係る電子カメラ2のシステム構成を示すブロック図である。図2に示すように、電子カメラ2には、フォーカシングレンズ14及びフォーカシングレンズ14を光軸方向に駆動させるレンズ駆動部15等を備えた撮影レンズ16が装着されている。レンズ駆動部15は、電子カメラ2(後述する制御部20)からの制御に従い、フォーカシングレンズ14を駆動させる。ここで、撮影レンズ16は電子カメラ2に対して着脱可能な交換式の撮影レンズであっても、電子カメラ2に固定されている一体式の撮影レンズであってもよい。
【0013】
電子カメラ2は、マイクロプロセッサ等により構成され、電子カメラ2の各部を統括的に制御する制御部20を備えている。制御部20には、表示部4、撮像素子22、アンプ・A/D変換部24、操作部26、記録媒体28、スピーカ30、記憶部32及びバッファメモリ34が接続されている。撮像素子22は、CCDまたはCMOS等により構成され、撮影レンズ16を介した被写体光を撮像して撮像信号を制御部20に対して出力する。
【0014】
制御部20は撮像素子22から出力された撮像信号に対して解像度調整等の画像処理を行って静止画像、動画像、スルー画像の画像データを作成する。CMOS型撮像素子の場合は、直接デジタル信号を出力する場合もある。また、制御部20は、作成された画像データのコントラスト値を検出し、検出されたコントラスト値に基づいてコントラスト方式のオートフォーカスを行う。具体的には、レンズ駆動部15を介してフォーカシングレンズ14を光軸方向に移動させることによりフォーカス位置を調節する。
【0015】
アンプ・A/D変換部24は、マイク25により集音された電子カメラ2の周辺部の音声のアナログ信号をデジタル信号に変換し、変換された音声のデジタル信号を制御部20に対して出力する。制御部20は、アンプ・A/D変換部24から出力された音声のデジタル信号から音声データを作成する。操作部26は、電子カメラ2の電源をオン/オフする電源スイッチ、タッチパネル5、シャッターボタン6、モードボタン8、十字キー10、OKボタン12等を含んで構成されている。
【0016】
記録媒体28は、電子カメラ2に設けられたカードスロット(図示せず)に着脱可能に装着される可搬性を有する記録媒体であり、例えば、CFカード、SDカード、スマートメディア等が用いられる。記録媒体28には、制御部20において作成された動画像データや音声データ等が記録される。スピーカ30は、記録媒体28に記録されている音声データに基づく音声や操作音、効果音等を出力する。
【0017】
記憶部32は、表示部4に表示されているスルー画像に対して設定される、後述の合焦位置、動画像撮影における撮影フレームレート等を記憶する。また記録媒体28から読み出された静止画像データや動画像データ等を一時的に記憶する。
【0018】
バッファメモリ34は、動画像の撮影が行われた場合に撮像素子22から出力される撮像信号に基づき作成されるフレーム画像データを一時的に記憶する。またバッファメモリ34は、動画像の撮影時にマイク25により集音された音声に基づくバッファ音声データを一時的に記憶する。
【0019】
この実施の形態に係る電子カメラ2の制御部20は、2つの動画像を繋いで編集動画像を作成する処理を行う。また制御部20は、編集動画像の作成のときに動画像の繋ぎ部分に動画像を繋ぐための画像処理を行う。
【0020】
次に第1の実施の形態に係る電子カメラ2において擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで動画像を撮影する際の処理について説明する。先ずユーザはモードボタン8を押下して撮影モード選択画面を表示部4に表示させる。撮影モード選択画面には、図3に示すように静止画撮影モードを設定する“静止画撮影”ボタン、動画撮影モードを設定する“動画撮影”ボタン、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードを設定する“擬似フォーカスエフェクト動画撮影”ボタンが表示される。ここで擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードは、編集動画像を構成する動画像を撮影するモードである。
【0021】
ユーザが十字キー10とOKボタン12を押下することによって“擬似フォーカスエフェクト動画撮影モード”を選択すると、制御部20は、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードに移行する。図4は第1の実施の形態に係る擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる動画像の撮影処理を示すフローチャートである。制御部20は、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードに移行すると、撮像素子22からの撮像信号に基づくスルー画像を表示部4に表示させる(ステップS1)。
【0022】
図5は表示部4に表示されているスルー画像を示す図である。表示部4には手前側に人が存在して背景に木が存在するスルー画像が表示されている。ユーザが表示部4に表示されているスルー画像の背景の木の位置に指を接触させると、指の接触位置がタッチパネル5により検出される。制御部20は、タッチパネル5により検出された接触位置に基づいてスルー画像に表示されている木に重畳させて第1指定枠40を表示させる(ステップS2)。
【0023】
この状態において、ユーザがOKボタン12を押下すると、制御部20は、第1指定枠40が表示されている領域を第1合焦位置として記憶部32に記憶させる(ステップS3)。そして制御部20は、ユーザによりシャッターボタン6が押下されたか否かを判別する(ステップS4)。
【0024】
制御部20は、ユーザがシャッターボタン6を押下したと判別した場合には(ステップS4、Yes)、第1合焦位置である背景の木を含む領域に合焦するようにフォーカシングレンズ14を駆動させる。そして制御部20は、動画像の撮影を開始する(ステップS5)。即ち制御部20は、記憶部32に記憶された撮影フレームレートにより撮像素子22から出力される撮像信号に基づくフレーム画像データのバッファメモリ34への記憶を開始する。
【0025】
制御部20は、動画像の撮影を開始してから動画撮影時間である、例えば4秒が経過したか否かを判別する(ステップS6)。制御部20は、4秒が経過したと判別した場合には(ステップS6、Yes)、バッファメモリ34へのフレーム画像データの記憶を終了させ動画像の撮影を終了する(ステップS7)。
【0026】
次に制御部20は、バッファメモリ34に記憶した複数のフレーム画像データに基づいて、後述の編集動画像を構成する第1動画像データを生成する。具体的にはバッファメモリ34に記憶されている複数のフレーム画像データを読み出し、読み出したフレーム画像データに対して動画像用の解像度へのリサイズ等を行って第1動画像データを生成する。そして制御部20は、第1動画像データを記憶部32に一時的に記憶させる(ステップS8)。
【0027】
ユーザが2番目の合焦位置(第2合焦位置という。)を設定するために表示部4に表示されているスルー画像の人の顔の位置に指を接触させると、指の接触位置がタッチパネル5により検出される。制御部20は、タッチパネル5により検出された接触位置に基づいて図6に示すようにスルー画像に表示されている人の顔に重畳させて第2指定枠42を表示させる(ステップS9)。
【0028】
この状態においてユーザがOKボタン12を押下すると、制御部20は、第2指定枠42が表示されている領域を第2合焦位置として記憶部32に記憶させる(ステップS10)。そして制御部20は、ユーザによりシャッターボタン6が押下されたか否かを判別する(ステップS11)。
【0029】
制御部20は、ユーザがシャッターボタン6を押下したと判別した場合には(ステップS11、Yes)、第2合焦位置である人の顔を含む領域に合焦するようにフォーカシングレンズ14を駆動させる。そして制御部20は、動画像の撮影を開始する(ステップS12)。即ち制御部20は、記憶部32に記憶された撮影フレームレートにより撮像素子22から出力される撮像信号に基づくフレーム画像データのバッファメモリ34への記憶を開始する。
【0030】
制御部20は、動画像の撮影を開始してから動画撮影時間である、例えば4秒が経過したか否かを判別する(ステップS13)。制御部20は、4秒が経過したと判別した場合には(ステップS13、Yes)、バッファメモリ34へのフレーム画像データの記憶を終了させ動画像の撮影を終了する(ステップS14)。
【0031】
制御部20は、上述の第1動画像データの生成と同様の方法によって、バッファメモリ34に記憶した複数のフレーム画像データに基づき、後述の編集動画像を構成する第2動画像データを生成する(ステップS15)。制御部20は、記憶部32から第1動画像データを読み出し、第1動画像データと第2動画像データのそれぞれをMOV等の所定のファイル形式で記録媒体28に記録させる(ステップS16)。
【0032】
この場合に各動画像のファイルには、メタデータとして、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示す情報、編集動画像を構成する他の動画像のファイル名、及び表示の順番を示す情報が記憶される。その後、ユーザは必要に応じてメニューボタン8、十字キー10、OKボタン12を操作することにより、撮影モードを通常の静止画像撮影モード又は動画像撮影モードに戻す。
【0033】
次に、図7に示す第1の実施の形態に係る編集動画像の再生処理を示すフローチャートを参照してこの実施の形態に係る電子カメラ2において編集動画像を再生する際の処理について説明する。ユーザがモードボタン8を押下し、十字キー10とOKボタン12を押下することにより再生モードを選択すると、制御部20は、記録媒体28に記録されている画像データに基づく静止画像や動画像を再生するための再生モードに移行する(ステップS20)。
【0034】
再生モードにおいては、制御部20は、十字キー10の操作に基づいて記録媒体28から順番に静止画像データや動画像データを読み出す(ステップS21)。即ち、十字キー10の左矢印キーが操作された場合は前の画像データを記録媒体28から読み出してこの画像データに基づく画像の表示を行い、右矢印キーが操作された場合には次の画像データを記録媒体28から読み出してこの画像データに基づく画像の表示を行う。例えば読み出した画像データが静止画像の画像データの場合、制御部20は表示部4にこの画像データに基づく静止画像を表示させる。また、読み出した画像データが動画像の画像データの場合、制御部20は、表示部4にこの画像データに基づく動画像を表示させる。
【0035】
制御部20は、記録媒体28から読み出した動画像データのメタデータとして擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示す情報が記憶されているか否を判別する(ステップS22)。制御部20は、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示すメタデータが記憶されている場合(ステップS22、Yes)、メタデータとして記憶されている編集動画像を構成する他の動画像のファイル名を参照して他の動画像の動画像データを記録媒体28から読み出す(ステップS23)。例えば、表示の順番が1番目である第1動画像データを読み出した場合、制御部20はメタデータを参照して表示の順番が2番目である第2動画像データを記録媒体28から読み出す。また第2動画像データを読み出した場合、制御部20はメタデータを参照して第1動画像データを記録媒体28から読み出す。
【0036】
制御部20は、読み出した第1動画像データ及び第2動画像データを記憶部32に記憶させる(ステップS24)。なお図8に示すように編集動画像を構成する第1動画像データ及び第2動画像データに基づく第1動画像及び第2動画像はそれぞれ4秒の長さを有する動画像である。
【0037】
制御部20は、編集動画像として最初に表示させる第1動画像データの最初のフレーム画像を静止画像として表示部4に表示させ、編集動画像の再生指示の有無を判別する(ステップS25)。制御部20は、ユーザによるOKボタン12の操作によって編集動画像の再生指示がなされたものとし判別する(ステップS25、Yes)。制御部20は、編集動画像の再生指示がなされた場合には、表示部4において記憶部32に記憶させた第1動画像データに基づく第1動画像の表示を開始する(ステップS26)。即ち図10(a)に示すように第1動画像データに基づいて背景の木に合焦した動画像の表示が開始される。
【0038】
制御部20は、クロスフェード処理開始時間になったか否か、つまり第1動画像の表示を開始してから1秒が経過したか否かを判別する(ステップS27)。制御部20は、クロスフェード処理開始時間になったと判別したとき(ステップS27、Yes)、記憶部32に記憶させた第2動画像データに基づく第2動画像の表示を開始すると共に、表示中の第1動画像が所定時間(3秒間)かけて徐々に、第2動画像に変わるようにクロスフェード処理を行う(ステップS28)。即ち図9に示すように最初の1秒間は第1動画像のみが表示され、第1動画像の残りの3秒分と、第2動画像の最初の3秒分とが重なるようにクロスフェード処理がなされる。従って、この期間においては合焦位置が背景の木から手前の人の顔に徐々に移動するように見える動画像が表示される。そして制御部20は、クロスフェード処理後、図10(b)に示すように第2動画像データに基づいて人の顔に合焦した動画像を1秒間表示させる(ステップS29)。これによって編集動画像は図9に示すように全体として5秒の動画像として再生される。
【0039】
第1の実施の形態によれば、ユーザが電子カメラを手動操作して合焦位置を変化させ動画像を撮影しなくても合焦位置が変化する印象的な映像効果を有する動画像を容易に作成することができる。
【0040】
なお、上記第1の実施の形態においては、クロスフェード処理を3秒間で行っているが、変更可能にしてもよい。このようにすればフォーカスエフェクトの速度を変化させたのと同等の効果を得ることができ、映像効果を容易に変更することができる。例えばクロスフェード処理の時間を長くすれば、ゆっくりと合焦位置が変化するように見える編集動画像を容易に作成できる。またクロスフェード処理の時間を短くすればすばやく合焦位置が変化するように見える編集動画像を容易に作成できる。
【0041】
また、上記第1の実施の形態によれば、再生モードにおいて編集動画像の再生指示がなされたときに編集動画像を作成したが、これに限らず擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる第1動画像及び第2動画像の撮影に続けて編集動画像を生成し記録媒体28に記録させるようにしてもよい。
【0042】
また、上記第1の実施の形態によれば、再生モードにおいて第1動画像データの最初のフレーム画像を表示させユーザによるOKボタン12の操作がなされたときに編集動画像を生成して再生させたが、第1動画像又は第2動画像を別々に再生させるか、編集動画像として再生させるかをユーザに選択させるようにしてもよい。
【0043】
また、上記第1の実施の形態によれば、ユーザが指を接触させた位置をタッチパネル5により検出し、接触位置に基づいて第1合焦位置又は第2合焦位置を定めるための第1指定枠又は第2指定枠をスルー画像に表示させたが、これに限らず十字キー10の操作によって移動する指定枠を表示させて該指定枠の移動によって第1合焦位置と第2合焦位置を決定させてもよい。
【0044】
次に第2の実施の形態に係る電子カメラ2について説明する。本実施の形態に係る電子カメラ2は擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードにおいて、ユーザに2か所の合焦位置を連続して設定させ、各合焦位置に合焦させた動画像を連続して撮影するものである。
【0045】
ここで、図11は第2の実施の形態に係る擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる動画像の撮影処理を示すフローチャートである。ユーザがモードボタン8、十字キー10及びOKボタン12を押下することによって“擬似フォーカスエフェクト動画撮影モード”を選択すると、制御部20は、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードに移行する。そして制御部20は、撮像素子22からの撮像信号に基づくスルー画像を表示部4に表示させる(ステップSA1)。
【0046】
ユーザが表示部4に表示されているスルー画像の背景の木の位置に指を接触させると、指の接触位置がタッチパネル5により検出される。制御部20は、タッチパネル5により検出された接触位置に基づいて、図12(a)に示すようにスルー画像に表示されている木に重畳させて第1指定枠40を表示させる(ステップSA2)。この状態において、ユーザがOKボタン12を押下すると、制御部20は、第1指定枠が表示されている領域を第1合焦位置として記憶部32に記憶させる(ステップSA3)。
【0047】
次にユーザが表示部4に表示されているスルー画像の人の顔の位置に指を接触させると、指の接触位置がタッチパネル5により検出される。制御部20はタッチパネル5により検出された接触位置に基づいて、図12(b)に示すようにスルー画像に表示されている人の顔に重畳させて第2指定枠42を表示させる(ステップSA4)。この状態においてユーザがOKボタン12を押下すると、制御部20は、第2指定枠が表示されている領域を第2合焦位置として記憶部32に記憶させる(ステップSA5)。そして制御部20は、ユーザによりシャッターボタン6が押下されたか否かを判別する(ステップSA6)。
【0048】
制御部20は、シャッターボタン6が押下されたと判別した場合には(ステップSA6、Yes)、記憶部32から第1合焦位置を読み出し、図13(a)に示すように第1合焦位置である背景の木を含む領域に合焦するようにフォーカシングレンズ14を駆動させる。そして制御部20は動画像の撮影を開始する(ステップSA7)。即ち制御部20は、記憶部32に記憶された撮影フレームレートにより撮像素子22から出力される撮像信号に基づくフレーム画像データのバッファメモリ34への記憶を開始する。
【0049】
制御部20は、動画像の撮影を開始してから動画撮影時間である、例えば4秒が経過したか否かを判別する(ステップSA8)。制御部20は、4秒が経過したと判別した場合には(ステップSA8、Yes)、バッファメモリ34へのフレーム画像データの記憶を終了させ動画像の撮影を終了する(ステップSA9)。
【0050】
次に制御部20は、バッファメモリ34に記憶した複数のフレーム画像データに基づいて編集動画像を構成する第1動画像データを生成する。具体的にはバッファメモリ34に記憶されている複数のフレーム画像データを読み出し、読み出したフレーム画像データに対して動画像用の解像度へのリサイズ等を行って第1動画像データを生成する。そして制御部20は、第1動画像データを記憶部32に一時的に記憶させる(ステップSA10)。
【0051】
制御部20は、記憶部32から第2合焦位置を読み出し、図13(b)に示すように第2合焦位置である人の顔を含む領域に合焦するようにフォーカシングレンズ14を駆動させる。そして制御部20は、動画像の撮影を開始する(ステップSA11)。即ち制御部20は、記憶部32に記憶された撮影フレームレートにより撮像素子22から出力される撮像信号に基づくフレーム画像データのバッファメモリ34への記憶を開始する。
【0052】
制御部20は、動画像の撮影を開始してから動画撮影時間である、例えば4秒が経過したか否かを判別する(ステップSA12)。制御部20は、4秒が経過したと判別した場合には(ステップSA12、Yes)、バッファメモリ34へのフレーム画像データの記憶を終了させ動画像の撮影を終了する(ステップSA13)。
【0053】
制御部20は、バッファメモリ34に記憶した複数のフレーム画像データに基づいて編集動画像を構成する第2動画像データを生成する(ステップSA14)。制御部20は、記憶部32から第1動画像データを読み出し、第1動画像データと第2動画像データに擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示す情報、編集動画像を構成する他の動画像のファイル名、及び表示の順番を示すメタデータを付してMOV等の所定のファイル形式で記録媒体28に記録させる(ステップSA15)。なお、第1動画像データ及び第2動画像データにより構成される編集動画像の再生は第1の実施の形態と同様の処理により行われる。
【0054】
第2の実施の形態によれば、ユーザに第1合焦位置と第2合焦位置とを連続して指定させ、第1動画像データ及び第2動画像データの動画像を連続して撮影するので、ユーザにとってはシャッターボタンを1回押下するだけで2つの動画像を撮影でき、印象的な映像効果を有する動画像を撮影する際の操作性をより向上させることができる。また第1動画像データの動画像を撮影してから第2動画像データの動画像を撮影するまでの時間が短くなるので、第1動画像データと第2動画像データとがより繋がった印象を与える編集動画像を作成することができる。
【0055】
なお、上述の各実施の形態においては、ユーザに第1焦点位置と第2焦点位置とを指定させて第1動画像データ及び第2動画像データを撮影したが、制御部20が自動的に第1焦点位置と第2焦点位置を指定するようにしてもよい。その場合、先ずユーザの操作により電子カメラ2が擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードに移行したときに、制御部20は、撮像素子22からの撮像信号に基づくスルー画像を表示部4に表示させる。そしてユーザがシャッターボタン6を押下したときに、制御部20は、顔認識機能によってスルー画像に表示された人の顔を認識し、レンズ駆動部15によりフォーカシングレンズ14を移動させて人の顔を含む範囲に合焦させ、その位置を第2合焦位置として記憶部32に記憶させる。制御部20は、レンズ駆動部15によってフォーカシングレンズ14を移動させ、人の顔よりも遠方の合焦位置の内、無限遠に近い位置を第1合焦位置として記憶部32に記憶させる。このようにして第1合焦位置と第2合焦位置とを決定するようにしてもよい。そして、第2の実施の形態と同様にして編集動画像を構成する第1動画像及び第2動画像の撮影を行う。
【0056】
また、上記第2の実施の形態によれば、再生モードにおいて編集動画像の再生指示がなされたときに編集動画像を作成するが、これに限らず擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる第1動画像及び第2動画像の撮影に続けて編集動画像を生成し記録媒体28に記録させるようにしてもよい。
【0057】
次に第3の実施の形態に係る電子カメラについて説明する。第3の実施の形態に係る電子カメラにおいては、第1の実施の形態に係る電子カメラ2の構成と同一の構成を有しているため、その説明を省略し、同一の構成には同一の符号を用いて説明を行う。
【0058】
この第3の実施の形態においては、制御部20は、シャッターボタン6が半押しされた場合にフォーカシングレンズ14を駆動させて第1合焦位置に合焦させる。そして60fpsの撮影フレームレートによって撮像素子22から出力される撮像信号に基づくフレーム画像データのバッファメモリ34への記憶を開始する。この場合に制御部20は、バッファメモリ34に撮像素子22からの撮像信号に基づいて各フレーム画像データをフルサイズ(例えば、3648×2056)の画素数のフレーム画像データとして記憶させる。
【0059】
制御部20は、シャッターボタン6が全押しされるまでフレーム画像データの記憶を継続して行う。そしてシャッターボタン6が全押しされたとき、制御部20はシャッターボタン6が全押しされた時点から0.4秒後にバッファメモリ34へのフレーム画像データの記憶を終了する。
【0060】
制御部20は、シャッターボタン6が全押しされた時点の0.6秒前から、シャッターボタン6が全押しされた時点の0.4秒後までにバッファメモリ34に記憶された1秒分のフレーム画像データに基づいて第1動画像データの生成を行う。即ち図14に示すようにバッファメモリ34から24fpsでフレーム画像データを読み出して2.5秒の第1動画像データ(スローモーション動画像データ)を生成する。この場合にフレーム画像データを動画像用の解像度へのリサイズを行い、ハイビジョンサイズ(1920×1080)の画素数のフレーム画像データにする。
【0061】
また制御部20は、上述した方法と同様の方法によって第2合焦位置に合焦した第2動画像データ(スローモーション動画像データ)を生成する。そして制御部20は、第1動画像データ及び第2動画像データに擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示す情報、編集動画像を構成する他の動画像のファイル名、及び表示の順番を示すメタデータを付して所定のファイル形式で記録媒体28に記録させる。
【0062】
次に編集動画像の再生について説明する。制御部20は、再生モードにおいて記録媒体28から擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示すメタデータを記憶した動画像データを読み出すと、読み出した動画像データのメタデータとして記憶されている編集動画像を構成する他の動画像のファイル名を参照して他の動画像の動画像データを記録媒体28から読み出す。そして制御部20は第1動画像データ及び第2動画像データを記憶部32に記憶させる。
【0063】
制御部20は、各動画像データのメタデータの表示の順番を示す情報を参照して、編集動画像として最初に表示させる第1動画像データの最初のフレーム画像を静止画像として表示部4に表示させる。そしてユーザによるOKボタン12の操作によって編集動画像の再生指示がなされたとき、制御部20は第1動画像データに基づく第1動画像の表示を開始する。
【0064】
制御部20は、クロスフェード処理開始時間となったとき、つまり図15に示すように第1動画像の表示を開始してから1秒が経過したとき、記憶部32に記憶させた第2動画像データに基づく第2動画像の表示を開始すると共に、表示中の第1動画像が所定時間(1.5秒間)かけて徐々に、第2動画像に変わるようにクロスフェード処理を行う。制御部20はクロスフェード処理後、第2動画像を最後まで表示させて編集動画像の表示を終了する。これにより図15に示すように編集動画像は全体として3.5秒の長さで再生される。
【0065】
第3の実施の形態によれば、撮影時間の短い動画像を連続して撮影するため、2つの動画像により撮影する被写体の状況を近似したものとすることができる。従って編集動画像を再生させたときの違和感を無くすことができる。またスローモーション動画とすることでクロスフェード処理に用いることができる時間を長くすることができるので、合焦位置が変化する印象的な映像効果の動画像を容易に作成することができる。
【0066】
なお、第3の実施の形態によれば、2つの動画像を繋げて編集動画像を作成したが、第1合焦位置で撮影した動画像と第2合焦位置で撮影した動画像の各合焦位置の画像を印象づけるために、静止画像を含めた編集動画像を表示させてもよい。
【0067】
即ち制御部20は、第3の実施の形態と同様にして擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードにおいて動画像の撮影及び動画像データの生成を行うときに、撮像素子22から出力される撮像信号に基づき静止画像データの取得を行う。即ち制御部20は、図16に示すように第1動画像を撮影するためにシャッターボタン6が全押しされた時に、撮像素子22から出力された撮像信号に基づくフレーム画像データをバッファメモリ34から読み出し、静止画像用の画像処理を施すことにより、フルサイズ(例えば、3648×2056)の画素数の第1静止画像の静止画像データを生成する。そして記憶部32に記憶させる。
【0068】
また、制御部20は、図16に示すように、第2動画像を撮影するために、シャッターボタン6が全押しされた時に、撮像素子22から出力された撮像信号に基づくフレーム画像データをバッファメモリ34から読み出し、静止画像用の画像処理を施すことにより、フルサイズの画素数の第2静止画像の静止画像データを生成する。そして記憶部32に記憶させる。
【0069】
制御部20は、記憶部32に記憶されている第1動画像データ、第2動画像データ、第1静止画像データ及び第2静止画像データのそれぞれに擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された画像であることを示す情報、編集動画像を構成する他の画像のファイル名、及び表示の順番を示すメタデータが付して記録媒体28に記録させる。
【0070】
制御部20は、再生モードにおいて記録媒体28から擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された画像であることを示すメタデータを記憶した画像データを読み出した場合には、画像データのメタデータとして記憶されている編集動画像を構成する他の画像のファイル名を参照して他の画像の画像データを記録媒体28から読み出す。そして制御部20は、第1動画像データ、第2動画像データ、第1静止画像データ及び第2静止画像データを記憶部32に記憶させる。
【0071】
制御部20は、先ず第1静止画像データに基づく第1静止画像を表示部4に表示させる。制御部20は、第1動画像へのクロスフェード処理の開始時、つまり図17に示すように第1静止画像の表示を開始してから0.75秒経過したとき、第1静止画像の残り表示時間である0.25秒の期間と第1動画像データに基づく第1動画像の最初の0.25秒の期間、即ち0.5秒の期間においてクロスフェード処理を行いながら第1動画像データに基づく第1動画像を表示部4に表示させる。
【0072】
制御部20は、第2動画像へのクロスフェード処理の開始時、つまり第1動画像の表示を開始してから1秒経過したとき、第1動画像の残り表示時間である1.5秒の期間において第2動画像データに基づく第2動画像をクロスフェード処理を行いながら表示部4に表示させる。
【0073】
制御部20は、第2静止画像へのクロスフェード処理の開始時、つまり第2動画像の表示が終了する0.25秒前になったとき、第2動画像の残りの表示時間である0.25秒の期間と第2静止画像データに基づく第2静止画像の最初の0.25秒の期間、即ち0.5秒の期間においてクロスフェード処理を行いながら第2静止画像データに基づく第2静止画像を表示部4に表示させる。制御部20は、ユーザによる表示終了指示等の何らかの操作がなされるまで、第2静止画像を継続して表示部4に表示させる。
【0074】
これにより撮影時間に対して長い動画像の再生が可能となり、第2動画像の合焦位置の画像が印象的となるように表示することができる。なお、第1動画像の前に表示する第1静止画像、第2動画像の後に表示する第2静止画像は、シャッターボタン6が全押しされた時点のフレーム画像に基づくものに限らず、ユーザにより選択されたフレーム画像に基づくものとしてもよい。また、第1動画像の前に第1静止画像を表示させ、または第2動画像の後に第2静止画像を表示させるというように何れか一方だけに静止画像を表示させるようにしてもよい。
【0075】
次に第4の実施の形態について説明する。この第4の実施の形態においてはソフトフォーカス処理によって動画を繋げた編集動画像を作成する。ここでこの第4の実施の形態においては擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる動画撮影時間を4秒とする。ソフトフォーカス処理を行う時間は、第1動画像の後部の1.5秒と、第2動画像の前部の1.5秒の3秒分とする。
【0076】
制御部20は再生モードにおいて、記録媒体28から読み出された動画像データが擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示すメタデータが記憶された動画像データであった場合には、読み出した動画像データのメタデータとして記憶されている編集動画像を構成する他の動画像のファイル名を参照して他の動画像の動画像データを記録媒体28から読み出す。即ち制御部20は第1動画像データと第2動画像データを読み出す。
【0077】
制御部20は、読み出した第1動画像データ及び第2動画像データを記憶部32に記憶させる。制御部20は、各動画像データのメタデータの表示の順番を示す情報を参照して、編集動画像として最初に表示させる第1動画像データの最初のフレーム画像を静止画像として表示部4に表示させる。そしてユーザによるOKボタン12の操作によって編集動画像の再生指示がなされたとき、制御部20は、第1動画像データに基づく第1動画像の表示を開始させる。
【0078】
制御部20は、第1動画像の表示を開始してから2.5秒経過、つまり第1動画像の表示が終了する1.5秒前になったとき、ソフトフォーカス処理を開始する。そして制御部20は、第1動画像の表示が終了するまでソフトフォーカス処理強度を徐々に高めていく。制御部20は第1動画像の表示が終了すると、第2動画像データに基づく第2動画像の表示を開始する。このとき制御部20は、ソフトフォーカス処理強度が高い状態からソフトフォーカス処理強度を徐々に弱めながら第2動画像の表示の開始から1.5秒後にソフトフォーカス処理を終了し、第2動画像を最後まで表示させ編集動画像の表示を終了する。
【0079】
これにより、図18に示すように編集動画像の再生が開始されると、最初の2.5秒までは第1動画像データに基づいて背景の木に合焦した動画像が表示され、ソフトフォーカス処理が開始されると第1動画像の表示が終わるまでソフトフォーカス処理の強度を徐々に高め、焦点がどこにも合っていないように見える動画像の表示を行う。そして第2動画像の表示を開始してからソフトフォーカス処理が終わるまでソフトフォーカス処理の強度を徐々に弱め、最終的に第2動画像データに基づく人の顔に合焦した動画像が表示される。編集動画像は全体として8秒の動画像として表示される。
【0080】
第4の実施の形態によっても、ユーザが合焦位置を変化させるようにして動画像を撮影しなくても、合焦位置が変化する印象的な映像効果を有する動画像を容易に作成することができる。また第1動画像と第2動画像とをそのまま繋いでいるのでクロスフェード処理を行う場合と比べて重ね合わせ時間が不要となり、撮影した動画像をより有効に使うことができる。
【0081】
なお、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードにおいて、制御部20は第1合焦位置に合焦した動画像の撮影中及び第2合焦位置に合焦した動画像の撮影中にマイク25によって音声を取得し、その音声データを記録媒体28に記録させ、編集動画像を再生する際に記録媒体28に記録させた音声データを用いて編集音声を作成してスピーカ30から出力させてもよい。
【0082】
例えば、制御部20は、第1動画像データを生成するための動画像を撮影する際に取得した音声データ(第1音声データという。)を第1動画像データ内の音声データとして記録媒体28に記録させ、第2動画像データを生成するための動画像を撮影する際に取得した音声データ(第2音声データという。)を第2動画像データ内の音声データとして記録媒体28に記録させる。
【0083】
また制御部20は、上述した各実施の形態と同様に、第1動画像データ及び第2動画像データに擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示す情報、編集動画像を構成する他の動画像のファイル名、及び表示の順番を示すメタデータを付して記録媒体28に記録させる。
【0084】
ソフトフォーカス処理により第1動画像と第2動画像を繋いで編集動画像を再生する場合、制御部20は読み出した動画像データに擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示すメタデータが記憶されているときには、メタデータとして記憶されている編集動画像を構成する他の動画像のファイル名を参照して他の動画像の動画像データを記録媒体28から読み出して記憶部32に記憶させる。
【0085】
そして制御部20は、図19に示すように表示部4において、第1動画像の表示を開始させるときに、スピーカ30による第1音声データに基づく第1音声の出力を開始させる。制御部20は、動画像に関しては第1動画像と第2動画像とをソフトフォーカス処理により繋いで表示を行う。また制御部20は音声に関しては第1音声と第2音声とをフェードアウト・フェードイン処理により繋いで作成した編集音声の出力を行う。
【0086】
そのため制御部20は、第1動画像が終了して第2動画像に切り替わるタイミングに合わせて第1音声を0.5秒かけてフェードアウトさせる。そして制御部20は、第2音声データに基づく第2音声をスピーカ30から0.5秒かけてフェードインさせながら出力させる。
【0087】
このように、第1音声をフェードアウトさせ第2音声をフェードインさせて2つの音声を繋いで編集音声を作成するので、第1動画像から第2動画像へ切り替わる際に音声が急に変わる印象を和らげることができる。また第1動画像及び第2動画像の撮影中にはフォーカシングレンズ14を駆動させないことから第1音声及び第2音声にフォーカシングレンズ14の駆動音が入るのを防止することができる。
【0088】
なお、編集音声をクロスフェード処理によって作成してもよい。但し編集動画像をソフトフォーカス処理を用いて作成すると、クロスフェード処理を用いて作成した編集音声よりも再生時間が長くなる。従って編集動画像の時間を短くして編集音声の時間に合わせる必要がある。例えば各動画像の撮影時間が4秒であってかつ音声をクロスフェードさせる時間が1秒である場合、制御部20は、図20に示すようにクロスフェード処理の時間の半分の時間、つまり0.5秒分を第1動画像の終わりの部分と第2動画像の最初の部分からそれぞれ削り、第1動画像及び第2動画像を3.5秒分の動画にしてソフトフォーカス処理によって繋ぎ合わせる。また制御部20は、スピーカ30に出力させる第1音声の終了1秒前からクロスフェード処理を行いながら、スピーカ30に第2音声の出力を開始させる。
【0089】
なお、上述した各実施の形態においては、2つの動画像を繋げて編集動画像を作成したが、これに限らず例えば、3つの動画像を順番に繋げて編集動画像を作成する等、複数の動画像を繋げて編集動画像を作成してもよい。
【0090】
また、上述の実施の形態において、記憶媒体28に記憶させた第1動画像及び第2動画像を上述の実施の形態と同様なクロスフェード処理またはソフトフォーカス処理により繋ぎ合わせて再生する処理をパソコン等の画像再生装置により行うようにしてもよい。また上述の実施の形態と同様にして編集動画像の再生を行う際に第1動画像及び第2動画像を撮影する際に取得した音声の出力を行うようにしてもよい。
【0091】
また、上述の実施の形態においては、第1動画像が第2動画像に所定時間かけて徐々に変化するクロスフェード処理において、変化の割合が一定であるクロスフェード(直線的クロスフェード)を用いているが、変化の割合が一定ではない(非直線的クロスフェード、曲線的クロスフェード)を用いても良い。非直線状(曲線状)のクロスフェードの一例として、例えば変化の割合がS字カーブを描くクロスフェード(S字曲線クロスフェード)や、ベジェ曲線を描くクロスフェードや、或いは放物線を描くクロスフェード(放物線クロスフェード)などがある。また、上述の直線的クロスフェード、非直線的クロスフェードのうちの何れを用いるかをユーザが選択可能にしてもよい。
【0092】
また、上述の第4の実施形態に示すソフトフォーカス処理を行う場合において、ソフトフォーカス処理に関するパラメータを適宜設定変更できるようにしてもよい。たとえばソフトフォーカス処理を施す期間や、その度合い(ソフトフォーカス処理の強度)、さらにはソフトフォーカス処理を施す期間中の処理強度の変化の速度(割合)などを、使用者によって適宜設定できるように構成してもよい。その際にそれらのパラメータを、第1動画像データと第2動画像データとでそれぞれ独立に設定できるようにしても良い。
【符号の説明】
【0093】
2…電子カメラ、4…表示部、16…撮影レンズ、20…制御部、22…撮像素子、24…アンプ・A/D変換部、26…操作部、28…記録媒体、30…スピーカ、32…記憶部、34…バッファメモリ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画像を記録可能な撮像装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラにより撮影された合焦位置の異なる近景合焦画像及び遠景合焦画像を取得し、取得した近景合焦画像及び遠景合焦画像のぼけ味調整処理を行い、このぼけ味調整処理に基づいて近景合焦画像の合焦位置から遠景合焦画像の合焦位置まで徐々に合焦位置が変化する複数の合焦変化画像を作成し、近景合焦画像、複数の合焦変化画像及び遠景合焦画像を各フレーム画像として連結した動画像の画像ファイルを作成する画像処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−290831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上記従来技術で動画ファイルを生成するには、その動画ファイルを構成する各フレーム画像のそれぞれを、2枚の静止画を合成処理して生成しているが、動画像としての各フレームの被写体に動きがなく、動画像として再生するには物足りない印象がぬぐえない。ところで、動画像を撮影する場合において、合焦位置が近景から遠景へ徐々に変化する動画像のような印象的な映像効果を有する動画像を、上述のような合成処理を行うことなしに取得可能な技術が所望されている。しかしながら、上述のような印象的な映像効果を有する動画像を、使用者がビデオカメラ等を手動操作して撮影しようとした場合には高度な操作技術を要していた。
【0005】
本発明の目的は、印象的な映像効果を有する動画像の動画像データを容易に作成することができる撮像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下のような解決手段により上記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施の形態に対応する符号を付して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0007】
本発明の撮像装置は、被写体光を撮像する撮像素子(22)と、前記撮像素子からの撮像信号に基づくスルー画像を表示する表示部(4)と、前記表示部に表示されている前記スルー画像において設定された少なくとも2つの異なる領域毎に合焦した少なくとも2つの動画像を、前記撮像素子からの撮像信号に基づいて生成する動画生成部(20)と、前記動画生成部によって生成された少なくとも2つの動画像を繋いで編集動画像を生成するために、各動画像の繋ぎ部分に画像処理を行う画像処理部(20)と、前記表示部に前記編集動画像を表示させる表示制御部(20)と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の撮像装置によれば、印象的な映像効果を有する動画像の動画像データを容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態に係る電子カメラの背面を示す図である。
【図2】第1の実施の形態に係る電子カメラのシステム構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係る表示部に表示される撮影モード選択画面を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係る擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる動画像の撮影処理を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態に係る表示部に表示される第1指定枠を示す図である。
【図6】第1の実施の形態に係る表示部に表示される第2指定枠を示す図である。
【図7】第1の実施の形態に係る編集動画像の再生処理を示すフローチャートである。
【図8】第1の実施の形態に係る第1動画像及び第2動画像の長さを示す図である。
【図9】第1の実施の形態に係る編集動画像の再生または動画像生成タイムラインを示す図である。
【図10】編集動画像の再生によって表示される動画像を示す図である。
【図11】第2の実施の形態に係る擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる動画像の撮影処理を示すフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態に係る表示部に表示される第1指定枠と第2指定枠を示す図である。
【図13】第2の実施の形態に係る編集動画像の表示によって変化する合焦位置を示す図である。
【図14】第3の実施の形態に係るフレーム画像データのフレームレートの変更を説明する図である。
【図15】第3の実施の形態に係る編集動画像の再生または動画像生成タイムラインを示す図である。
【図16】動画像データと静止画像データの生成する様子を示す図である。
【図17】静止画像が表示される編集動画像の再生または動画像生成タイムラインを示す図である。
【図18】ソフトフォーカス処理強度の変化と再生または動画像生成タイムラインとの関係を示す図である。
【図19】ソフトフォーカス処理による編集動画像と編集音声の再生または生成タイムラインを示す図である。
【図20】ソフトフォーカス処理による編集動画像と編集音声の再生または生成タイムラインを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置としての電子カメラについて説明する。図1は第1の実施の形態に係る電子カメラ2の背面を示す図である。図1に示すように、電子カメラ2の背面には、LCD等により構成される表示部4が設けられている。この表示部4の表面にはタッチパネル5が設けられている。表示部4は、後述する撮像素子22からの撮像信号に基づくスルー画像、後述する記録媒体28に記録されている画像データに基づく静止画像や動画像を表示する。タッチパネル5は、静電容量方式等のタッチパネルであって表示部4上のユーザの指が接触した位置や領域を検知し、その検知結果を後述の制御部20(図2参照)に対して出力する。
【0011】
また、電子カメラ2の背面には撮影モード等を変更するためのモードボタン8、メニュー項目等の選択や様々な設定時に操作される十字キー10、メニュー項目等の選択や様々な設定に対する確定操作を行うためのOKボタン12が設けられている。電子カメラ2の上面には、静止画像や動画像の撮影を指示するためのシャッターボタン6が設けられている。更に電子カメラ2の前面には、撮影レンズ16(図2参照)が設けられている。
【0012】
図2は、第1の実施の形態に係る電子カメラ2のシステム構成を示すブロック図である。図2に示すように、電子カメラ2には、フォーカシングレンズ14及びフォーカシングレンズ14を光軸方向に駆動させるレンズ駆動部15等を備えた撮影レンズ16が装着されている。レンズ駆動部15は、電子カメラ2(後述する制御部20)からの制御に従い、フォーカシングレンズ14を駆動させる。ここで、撮影レンズ16は電子カメラ2に対して着脱可能な交換式の撮影レンズであっても、電子カメラ2に固定されている一体式の撮影レンズであってもよい。
【0013】
電子カメラ2は、マイクロプロセッサ等により構成され、電子カメラ2の各部を統括的に制御する制御部20を備えている。制御部20には、表示部4、撮像素子22、アンプ・A/D変換部24、操作部26、記録媒体28、スピーカ30、記憶部32及びバッファメモリ34が接続されている。撮像素子22は、CCDまたはCMOS等により構成され、撮影レンズ16を介した被写体光を撮像して撮像信号を制御部20に対して出力する。
【0014】
制御部20は撮像素子22から出力された撮像信号に対して解像度調整等の画像処理を行って静止画像、動画像、スルー画像の画像データを作成する。CMOS型撮像素子の場合は、直接デジタル信号を出力する場合もある。また、制御部20は、作成された画像データのコントラスト値を検出し、検出されたコントラスト値に基づいてコントラスト方式のオートフォーカスを行う。具体的には、レンズ駆動部15を介してフォーカシングレンズ14を光軸方向に移動させることによりフォーカス位置を調節する。
【0015】
アンプ・A/D変換部24は、マイク25により集音された電子カメラ2の周辺部の音声のアナログ信号をデジタル信号に変換し、変換された音声のデジタル信号を制御部20に対して出力する。制御部20は、アンプ・A/D変換部24から出力された音声のデジタル信号から音声データを作成する。操作部26は、電子カメラ2の電源をオン/オフする電源スイッチ、タッチパネル5、シャッターボタン6、モードボタン8、十字キー10、OKボタン12等を含んで構成されている。
【0016】
記録媒体28は、電子カメラ2に設けられたカードスロット(図示せず)に着脱可能に装着される可搬性を有する記録媒体であり、例えば、CFカード、SDカード、スマートメディア等が用いられる。記録媒体28には、制御部20において作成された動画像データや音声データ等が記録される。スピーカ30は、記録媒体28に記録されている音声データに基づく音声や操作音、効果音等を出力する。
【0017】
記憶部32は、表示部4に表示されているスルー画像に対して設定される、後述の合焦位置、動画像撮影における撮影フレームレート等を記憶する。また記録媒体28から読み出された静止画像データや動画像データ等を一時的に記憶する。
【0018】
バッファメモリ34は、動画像の撮影が行われた場合に撮像素子22から出力される撮像信号に基づき作成されるフレーム画像データを一時的に記憶する。またバッファメモリ34は、動画像の撮影時にマイク25により集音された音声に基づくバッファ音声データを一時的に記憶する。
【0019】
この実施の形態に係る電子カメラ2の制御部20は、2つの動画像を繋いで編集動画像を作成する処理を行う。また制御部20は、編集動画像の作成のときに動画像の繋ぎ部分に動画像を繋ぐための画像処理を行う。
【0020】
次に第1の実施の形態に係る電子カメラ2において擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで動画像を撮影する際の処理について説明する。先ずユーザはモードボタン8を押下して撮影モード選択画面を表示部4に表示させる。撮影モード選択画面には、図3に示すように静止画撮影モードを設定する“静止画撮影”ボタン、動画撮影モードを設定する“動画撮影”ボタン、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードを設定する“擬似フォーカスエフェクト動画撮影”ボタンが表示される。ここで擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードは、編集動画像を構成する動画像を撮影するモードである。
【0021】
ユーザが十字キー10とOKボタン12を押下することによって“擬似フォーカスエフェクト動画撮影モード”を選択すると、制御部20は、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードに移行する。図4は第1の実施の形態に係る擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる動画像の撮影処理を示すフローチャートである。制御部20は、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードに移行すると、撮像素子22からの撮像信号に基づくスルー画像を表示部4に表示させる(ステップS1)。
【0022】
図5は表示部4に表示されているスルー画像を示す図である。表示部4には手前側に人が存在して背景に木が存在するスルー画像が表示されている。ユーザが表示部4に表示されているスルー画像の背景の木の位置に指を接触させると、指の接触位置がタッチパネル5により検出される。制御部20は、タッチパネル5により検出された接触位置に基づいてスルー画像に表示されている木に重畳させて第1指定枠40を表示させる(ステップS2)。
【0023】
この状態において、ユーザがOKボタン12を押下すると、制御部20は、第1指定枠40が表示されている領域を第1合焦位置として記憶部32に記憶させる(ステップS3)。そして制御部20は、ユーザによりシャッターボタン6が押下されたか否かを判別する(ステップS4)。
【0024】
制御部20は、ユーザがシャッターボタン6を押下したと判別した場合には(ステップS4、Yes)、第1合焦位置である背景の木を含む領域に合焦するようにフォーカシングレンズ14を駆動させる。そして制御部20は、動画像の撮影を開始する(ステップS5)。即ち制御部20は、記憶部32に記憶された撮影フレームレートにより撮像素子22から出力される撮像信号に基づくフレーム画像データのバッファメモリ34への記憶を開始する。
【0025】
制御部20は、動画像の撮影を開始してから動画撮影時間である、例えば4秒が経過したか否かを判別する(ステップS6)。制御部20は、4秒が経過したと判別した場合には(ステップS6、Yes)、バッファメモリ34へのフレーム画像データの記憶を終了させ動画像の撮影を終了する(ステップS7)。
【0026】
次に制御部20は、バッファメモリ34に記憶した複数のフレーム画像データに基づいて、後述の編集動画像を構成する第1動画像データを生成する。具体的にはバッファメモリ34に記憶されている複数のフレーム画像データを読み出し、読み出したフレーム画像データに対して動画像用の解像度へのリサイズ等を行って第1動画像データを生成する。そして制御部20は、第1動画像データを記憶部32に一時的に記憶させる(ステップS8)。
【0027】
ユーザが2番目の合焦位置(第2合焦位置という。)を設定するために表示部4に表示されているスルー画像の人の顔の位置に指を接触させると、指の接触位置がタッチパネル5により検出される。制御部20は、タッチパネル5により検出された接触位置に基づいて図6に示すようにスルー画像に表示されている人の顔に重畳させて第2指定枠42を表示させる(ステップS9)。
【0028】
この状態においてユーザがOKボタン12を押下すると、制御部20は、第2指定枠42が表示されている領域を第2合焦位置として記憶部32に記憶させる(ステップS10)。そして制御部20は、ユーザによりシャッターボタン6が押下されたか否かを判別する(ステップS11)。
【0029】
制御部20は、ユーザがシャッターボタン6を押下したと判別した場合には(ステップS11、Yes)、第2合焦位置である人の顔を含む領域に合焦するようにフォーカシングレンズ14を駆動させる。そして制御部20は、動画像の撮影を開始する(ステップS12)。即ち制御部20は、記憶部32に記憶された撮影フレームレートにより撮像素子22から出力される撮像信号に基づくフレーム画像データのバッファメモリ34への記憶を開始する。
【0030】
制御部20は、動画像の撮影を開始してから動画撮影時間である、例えば4秒が経過したか否かを判別する(ステップS13)。制御部20は、4秒が経過したと判別した場合には(ステップS13、Yes)、バッファメモリ34へのフレーム画像データの記憶を終了させ動画像の撮影を終了する(ステップS14)。
【0031】
制御部20は、上述の第1動画像データの生成と同様の方法によって、バッファメモリ34に記憶した複数のフレーム画像データに基づき、後述の編集動画像を構成する第2動画像データを生成する(ステップS15)。制御部20は、記憶部32から第1動画像データを読み出し、第1動画像データと第2動画像データのそれぞれをMOV等の所定のファイル形式で記録媒体28に記録させる(ステップS16)。
【0032】
この場合に各動画像のファイルには、メタデータとして、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示す情報、編集動画像を構成する他の動画像のファイル名、及び表示の順番を示す情報が記憶される。その後、ユーザは必要に応じてメニューボタン8、十字キー10、OKボタン12を操作することにより、撮影モードを通常の静止画像撮影モード又は動画像撮影モードに戻す。
【0033】
次に、図7に示す第1の実施の形態に係る編集動画像の再生処理を示すフローチャートを参照してこの実施の形態に係る電子カメラ2において編集動画像を再生する際の処理について説明する。ユーザがモードボタン8を押下し、十字キー10とOKボタン12を押下することにより再生モードを選択すると、制御部20は、記録媒体28に記録されている画像データに基づく静止画像や動画像を再生するための再生モードに移行する(ステップS20)。
【0034】
再生モードにおいては、制御部20は、十字キー10の操作に基づいて記録媒体28から順番に静止画像データや動画像データを読み出す(ステップS21)。即ち、十字キー10の左矢印キーが操作された場合は前の画像データを記録媒体28から読み出してこの画像データに基づく画像の表示を行い、右矢印キーが操作された場合には次の画像データを記録媒体28から読み出してこの画像データに基づく画像の表示を行う。例えば読み出した画像データが静止画像の画像データの場合、制御部20は表示部4にこの画像データに基づく静止画像を表示させる。また、読み出した画像データが動画像の画像データの場合、制御部20は、表示部4にこの画像データに基づく動画像を表示させる。
【0035】
制御部20は、記録媒体28から読み出した動画像データのメタデータとして擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示す情報が記憶されているか否を判別する(ステップS22)。制御部20は、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示すメタデータが記憶されている場合(ステップS22、Yes)、メタデータとして記憶されている編集動画像を構成する他の動画像のファイル名を参照して他の動画像の動画像データを記録媒体28から読み出す(ステップS23)。例えば、表示の順番が1番目である第1動画像データを読み出した場合、制御部20はメタデータを参照して表示の順番が2番目である第2動画像データを記録媒体28から読み出す。また第2動画像データを読み出した場合、制御部20はメタデータを参照して第1動画像データを記録媒体28から読み出す。
【0036】
制御部20は、読み出した第1動画像データ及び第2動画像データを記憶部32に記憶させる(ステップS24)。なお図8に示すように編集動画像を構成する第1動画像データ及び第2動画像データに基づく第1動画像及び第2動画像はそれぞれ4秒の長さを有する動画像である。
【0037】
制御部20は、編集動画像として最初に表示させる第1動画像データの最初のフレーム画像を静止画像として表示部4に表示させ、編集動画像の再生指示の有無を判別する(ステップS25)。制御部20は、ユーザによるOKボタン12の操作によって編集動画像の再生指示がなされたものとし判別する(ステップS25、Yes)。制御部20は、編集動画像の再生指示がなされた場合には、表示部4において記憶部32に記憶させた第1動画像データに基づく第1動画像の表示を開始する(ステップS26)。即ち図10(a)に示すように第1動画像データに基づいて背景の木に合焦した動画像の表示が開始される。
【0038】
制御部20は、クロスフェード処理開始時間になったか否か、つまり第1動画像の表示を開始してから1秒が経過したか否かを判別する(ステップS27)。制御部20は、クロスフェード処理開始時間になったと判別したとき(ステップS27、Yes)、記憶部32に記憶させた第2動画像データに基づく第2動画像の表示を開始すると共に、表示中の第1動画像が所定時間(3秒間)かけて徐々に、第2動画像に変わるようにクロスフェード処理を行う(ステップS28)。即ち図9に示すように最初の1秒間は第1動画像のみが表示され、第1動画像の残りの3秒分と、第2動画像の最初の3秒分とが重なるようにクロスフェード処理がなされる。従って、この期間においては合焦位置が背景の木から手前の人の顔に徐々に移動するように見える動画像が表示される。そして制御部20は、クロスフェード処理後、図10(b)に示すように第2動画像データに基づいて人の顔に合焦した動画像を1秒間表示させる(ステップS29)。これによって編集動画像は図9に示すように全体として5秒の動画像として再生される。
【0039】
第1の実施の形態によれば、ユーザが電子カメラを手動操作して合焦位置を変化させ動画像を撮影しなくても合焦位置が変化する印象的な映像効果を有する動画像を容易に作成することができる。
【0040】
なお、上記第1の実施の形態においては、クロスフェード処理を3秒間で行っているが、変更可能にしてもよい。このようにすればフォーカスエフェクトの速度を変化させたのと同等の効果を得ることができ、映像効果を容易に変更することができる。例えばクロスフェード処理の時間を長くすれば、ゆっくりと合焦位置が変化するように見える編集動画像を容易に作成できる。またクロスフェード処理の時間を短くすればすばやく合焦位置が変化するように見える編集動画像を容易に作成できる。
【0041】
また、上記第1の実施の形態によれば、再生モードにおいて編集動画像の再生指示がなされたときに編集動画像を作成したが、これに限らず擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる第1動画像及び第2動画像の撮影に続けて編集動画像を生成し記録媒体28に記録させるようにしてもよい。
【0042】
また、上記第1の実施の形態によれば、再生モードにおいて第1動画像データの最初のフレーム画像を表示させユーザによるOKボタン12の操作がなされたときに編集動画像を生成して再生させたが、第1動画像又は第2動画像を別々に再生させるか、編集動画像として再生させるかをユーザに選択させるようにしてもよい。
【0043】
また、上記第1の実施の形態によれば、ユーザが指を接触させた位置をタッチパネル5により検出し、接触位置に基づいて第1合焦位置又は第2合焦位置を定めるための第1指定枠又は第2指定枠をスルー画像に表示させたが、これに限らず十字キー10の操作によって移動する指定枠を表示させて該指定枠の移動によって第1合焦位置と第2合焦位置を決定させてもよい。
【0044】
次に第2の実施の形態に係る電子カメラ2について説明する。本実施の形態に係る電子カメラ2は擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードにおいて、ユーザに2か所の合焦位置を連続して設定させ、各合焦位置に合焦させた動画像を連続して撮影するものである。
【0045】
ここで、図11は第2の実施の形態に係る擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる動画像の撮影処理を示すフローチャートである。ユーザがモードボタン8、十字キー10及びOKボタン12を押下することによって“擬似フォーカスエフェクト動画撮影モード”を選択すると、制御部20は、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードに移行する。そして制御部20は、撮像素子22からの撮像信号に基づくスルー画像を表示部4に表示させる(ステップSA1)。
【0046】
ユーザが表示部4に表示されているスルー画像の背景の木の位置に指を接触させると、指の接触位置がタッチパネル5により検出される。制御部20は、タッチパネル5により検出された接触位置に基づいて、図12(a)に示すようにスルー画像に表示されている木に重畳させて第1指定枠40を表示させる(ステップSA2)。この状態において、ユーザがOKボタン12を押下すると、制御部20は、第1指定枠が表示されている領域を第1合焦位置として記憶部32に記憶させる(ステップSA3)。
【0047】
次にユーザが表示部4に表示されているスルー画像の人の顔の位置に指を接触させると、指の接触位置がタッチパネル5により検出される。制御部20はタッチパネル5により検出された接触位置に基づいて、図12(b)に示すようにスルー画像に表示されている人の顔に重畳させて第2指定枠42を表示させる(ステップSA4)。この状態においてユーザがOKボタン12を押下すると、制御部20は、第2指定枠が表示されている領域を第2合焦位置として記憶部32に記憶させる(ステップSA5)。そして制御部20は、ユーザによりシャッターボタン6が押下されたか否かを判別する(ステップSA6)。
【0048】
制御部20は、シャッターボタン6が押下されたと判別した場合には(ステップSA6、Yes)、記憶部32から第1合焦位置を読み出し、図13(a)に示すように第1合焦位置である背景の木を含む領域に合焦するようにフォーカシングレンズ14を駆動させる。そして制御部20は動画像の撮影を開始する(ステップSA7)。即ち制御部20は、記憶部32に記憶された撮影フレームレートにより撮像素子22から出力される撮像信号に基づくフレーム画像データのバッファメモリ34への記憶を開始する。
【0049】
制御部20は、動画像の撮影を開始してから動画撮影時間である、例えば4秒が経過したか否かを判別する(ステップSA8)。制御部20は、4秒が経過したと判別した場合には(ステップSA8、Yes)、バッファメモリ34へのフレーム画像データの記憶を終了させ動画像の撮影を終了する(ステップSA9)。
【0050】
次に制御部20は、バッファメモリ34に記憶した複数のフレーム画像データに基づいて編集動画像を構成する第1動画像データを生成する。具体的にはバッファメモリ34に記憶されている複数のフレーム画像データを読み出し、読み出したフレーム画像データに対して動画像用の解像度へのリサイズ等を行って第1動画像データを生成する。そして制御部20は、第1動画像データを記憶部32に一時的に記憶させる(ステップSA10)。
【0051】
制御部20は、記憶部32から第2合焦位置を読み出し、図13(b)に示すように第2合焦位置である人の顔を含む領域に合焦するようにフォーカシングレンズ14を駆動させる。そして制御部20は、動画像の撮影を開始する(ステップSA11)。即ち制御部20は、記憶部32に記憶された撮影フレームレートにより撮像素子22から出力される撮像信号に基づくフレーム画像データのバッファメモリ34への記憶を開始する。
【0052】
制御部20は、動画像の撮影を開始してから動画撮影時間である、例えば4秒が経過したか否かを判別する(ステップSA12)。制御部20は、4秒が経過したと判別した場合には(ステップSA12、Yes)、バッファメモリ34へのフレーム画像データの記憶を終了させ動画像の撮影を終了する(ステップSA13)。
【0053】
制御部20は、バッファメモリ34に記憶した複数のフレーム画像データに基づいて編集動画像を構成する第2動画像データを生成する(ステップSA14)。制御部20は、記憶部32から第1動画像データを読み出し、第1動画像データと第2動画像データに擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示す情報、編集動画像を構成する他の動画像のファイル名、及び表示の順番を示すメタデータを付してMOV等の所定のファイル形式で記録媒体28に記録させる(ステップSA15)。なお、第1動画像データ及び第2動画像データにより構成される編集動画像の再生は第1の実施の形態と同様の処理により行われる。
【0054】
第2の実施の形態によれば、ユーザに第1合焦位置と第2合焦位置とを連続して指定させ、第1動画像データ及び第2動画像データの動画像を連続して撮影するので、ユーザにとってはシャッターボタンを1回押下するだけで2つの動画像を撮影でき、印象的な映像効果を有する動画像を撮影する際の操作性をより向上させることができる。また第1動画像データの動画像を撮影してから第2動画像データの動画像を撮影するまでの時間が短くなるので、第1動画像データと第2動画像データとがより繋がった印象を与える編集動画像を作成することができる。
【0055】
なお、上述の各実施の形態においては、ユーザに第1焦点位置と第2焦点位置とを指定させて第1動画像データ及び第2動画像データを撮影したが、制御部20が自動的に第1焦点位置と第2焦点位置を指定するようにしてもよい。その場合、先ずユーザの操作により電子カメラ2が擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードに移行したときに、制御部20は、撮像素子22からの撮像信号に基づくスルー画像を表示部4に表示させる。そしてユーザがシャッターボタン6を押下したときに、制御部20は、顔認識機能によってスルー画像に表示された人の顔を認識し、レンズ駆動部15によりフォーカシングレンズ14を移動させて人の顔を含む範囲に合焦させ、その位置を第2合焦位置として記憶部32に記憶させる。制御部20は、レンズ駆動部15によってフォーカシングレンズ14を移動させ、人の顔よりも遠方の合焦位置の内、無限遠に近い位置を第1合焦位置として記憶部32に記憶させる。このようにして第1合焦位置と第2合焦位置とを決定するようにしてもよい。そして、第2の実施の形態と同様にして編集動画像を構成する第1動画像及び第2動画像の撮影を行う。
【0056】
また、上記第2の実施の形態によれば、再生モードにおいて編集動画像の再生指示がなされたときに編集動画像を作成するが、これに限らず擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる第1動画像及び第2動画像の撮影に続けて編集動画像を生成し記録媒体28に記録させるようにしてもよい。
【0057】
次に第3の実施の形態に係る電子カメラについて説明する。第3の実施の形態に係る電子カメラにおいては、第1の実施の形態に係る電子カメラ2の構成と同一の構成を有しているため、その説明を省略し、同一の構成には同一の符号を用いて説明を行う。
【0058】
この第3の実施の形態においては、制御部20は、シャッターボタン6が半押しされた場合にフォーカシングレンズ14を駆動させて第1合焦位置に合焦させる。そして60fpsの撮影フレームレートによって撮像素子22から出力される撮像信号に基づくフレーム画像データのバッファメモリ34への記憶を開始する。この場合に制御部20は、バッファメモリ34に撮像素子22からの撮像信号に基づいて各フレーム画像データをフルサイズ(例えば、3648×2056)の画素数のフレーム画像データとして記憶させる。
【0059】
制御部20は、シャッターボタン6が全押しされるまでフレーム画像データの記憶を継続して行う。そしてシャッターボタン6が全押しされたとき、制御部20はシャッターボタン6が全押しされた時点から0.4秒後にバッファメモリ34へのフレーム画像データの記憶を終了する。
【0060】
制御部20は、シャッターボタン6が全押しされた時点の0.6秒前から、シャッターボタン6が全押しされた時点の0.4秒後までにバッファメモリ34に記憶された1秒分のフレーム画像データに基づいて第1動画像データの生成を行う。即ち図14に示すようにバッファメモリ34から24fpsでフレーム画像データを読み出して2.5秒の第1動画像データ(スローモーション動画像データ)を生成する。この場合にフレーム画像データを動画像用の解像度へのリサイズを行い、ハイビジョンサイズ(1920×1080)の画素数のフレーム画像データにする。
【0061】
また制御部20は、上述した方法と同様の方法によって第2合焦位置に合焦した第2動画像データ(スローモーション動画像データ)を生成する。そして制御部20は、第1動画像データ及び第2動画像データに擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示す情報、編集動画像を構成する他の動画像のファイル名、及び表示の順番を示すメタデータを付して所定のファイル形式で記録媒体28に記録させる。
【0062】
次に編集動画像の再生について説明する。制御部20は、再生モードにおいて記録媒体28から擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示すメタデータを記憶した動画像データを読み出すと、読み出した動画像データのメタデータとして記憶されている編集動画像を構成する他の動画像のファイル名を参照して他の動画像の動画像データを記録媒体28から読み出す。そして制御部20は第1動画像データ及び第2動画像データを記憶部32に記憶させる。
【0063】
制御部20は、各動画像データのメタデータの表示の順番を示す情報を参照して、編集動画像として最初に表示させる第1動画像データの最初のフレーム画像を静止画像として表示部4に表示させる。そしてユーザによるOKボタン12の操作によって編集動画像の再生指示がなされたとき、制御部20は第1動画像データに基づく第1動画像の表示を開始する。
【0064】
制御部20は、クロスフェード処理開始時間となったとき、つまり図15に示すように第1動画像の表示を開始してから1秒が経過したとき、記憶部32に記憶させた第2動画像データに基づく第2動画像の表示を開始すると共に、表示中の第1動画像が所定時間(1.5秒間)かけて徐々に、第2動画像に変わるようにクロスフェード処理を行う。制御部20はクロスフェード処理後、第2動画像を最後まで表示させて編集動画像の表示を終了する。これにより図15に示すように編集動画像は全体として3.5秒の長さで再生される。
【0065】
第3の実施の形態によれば、撮影時間の短い動画像を連続して撮影するため、2つの動画像により撮影する被写体の状況を近似したものとすることができる。従って編集動画像を再生させたときの違和感を無くすことができる。またスローモーション動画とすることでクロスフェード処理に用いることができる時間を長くすることができるので、合焦位置が変化する印象的な映像効果の動画像を容易に作成することができる。
【0066】
なお、第3の実施の形態によれば、2つの動画像を繋げて編集動画像を作成したが、第1合焦位置で撮影した動画像と第2合焦位置で撮影した動画像の各合焦位置の画像を印象づけるために、静止画像を含めた編集動画像を表示させてもよい。
【0067】
即ち制御部20は、第3の実施の形態と同様にして擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードにおいて動画像の撮影及び動画像データの生成を行うときに、撮像素子22から出力される撮像信号に基づき静止画像データの取得を行う。即ち制御部20は、図16に示すように第1動画像を撮影するためにシャッターボタン6が全押しされた時に、撮像素子22から出力された撮像信号に基づくフレーム画像データをバッファメモリ34から読み出し、静止画像用の画像処理を施すことにより、フルサイズ(例えば、3648×2056)の画素数の第1静止画像の静止画像データを生成する。そして記憶部32に記憶させる。
【0068】
また、制御部20は、図16に示すように、第2動画像を撮影するために、シャッターボタン6が全押しされた時に、撮像素子22から出力された撮像信号に基づくフレーム画像データをバッファメモリ34から読み出し、静止画像用の画像処理を施すことにより、フルサイズの画素数の第2静止画像の静止画像データを生成する。そして記憶部32に記憶させる。
【0069】
制御部20は、記憶部32に記憶されている第1動画像データ、第2動画像データ、第1静止画像データ及び第2静止画像データのそれぞれに擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された画像であることを示す情報、編集動画像を構成する他の画像のファイル名、及び表示の順番を示すメタデータが付して記録媒体28に記録させる。
【0070】
制御部20は、再生モードにおいて記録媒体28から擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された画像であることを示すメタデータを記憶した画像データを読み出した場合には、画像データのメタデータとして記憶されている編集動画像を構成する他の画像のファイル名を参照して他の画像の画像データを記録媒体28から読み出す。そして制御部20は、第1動画像データ、第2動画像データ、第1静止画像データ及び第2静止画像データを記憶部32に記憶させる。
【0071】
制御部20は、先ず第1静止画像データに基づく第1静止画像を表示部4に表示させる。制御部20は、第1動画像へのクロスフェード処理の開始時、つまり図17に示すように第1静止画像の表示を開始してから0.75秒経過したとき、第1静止画像の残り表示時間である0.25秒の期間と第1動画像データに基づく第1動画像の最初の0.25秒の期間、即ち0.5秒の期間においてクロスフェード処理を行いながら第1動画像データに基づく第1動画像を表示部4に表示させる。
【0072】
制御部20は、第2動画像へのクロスフェード処理の開始時、つまり第1動画像の表示を開始してから1秒経過したとき、第1動画像の残り表示時間である1.5秒の期間において第2動画像データに基づく第2動画像をクロスフェード処理を行いながら表示部4に表示させる。
【0073】
制御部20は、第2静止画像へのクロスフェード処理の開始時、つまり第2動画像の表示が終了する0.25秒前になったとき、第2動画像の残りの表示時間である0.25秒の期間と第2静止画像データに基づく第2静止画像の最初の0.25秒の期間、即ち0.5秒の期間においてクロスフェード処理を行いながら第2静止画像データに基づく第2静止画像を表示部4に表示させる。制御部20は、ユーザによる表示終了指示等の何らかの操作がなされるまで、第2静止画像を継続して表示部4に表示させる。
【0074】
これにより撮影時間に対して長い動画像の再生が可能となり、第2動画像の合焦位置の画像が印象的となるように表示することができる。なお、第1動画像の前に表示する第1静止画像、第2動画像の後に表示する第2静止画像は、シャッターボタン6が全押しされた時点のフレーム画像に基づくものに限らず、ユーザにより選択されたフレーム画像に基づくものとしてもよい。また、第1動画像の前に第1静止画像を表示させ、または第2動画像の後に第2静止画像を表示させるというように何れか一方だけに静止画像を表示させるようにしてもよい。
【0075】
次に第4の実施の形態について説明する。この第4の実施の形態においてはソフトフォーカス処理によって動画を繋げた編集動画像を作成する。ここでこの第4の実施の形態においては擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードによる動画撮影時間を4秒とする。ソフトフォーカス処理を行う時間は、第1動画像の後部の1.5秒と、第2動画像の前部の1.5秒の3秒分とする。
【0076】
制御部20は再生モードにおいて、記録媒体28から読み出された動画像データが擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示すメタデータが記憶された動画像データであった場合には、読み出した動画像データのメタデータとして記憶されている編集動画像を構成する他の動画像のファイル名を参照して他の動画像の動画像データを記録媒体28から読み出す。即ち制御部20は第1動画像データと第2動画像データを読み出す。
【0077】
制御部20は、読み出した第1動画像データ及び第2動画像データを記憶部32に記憶させる。制御部20は、各動画像データのメタデータの表示の順番を示す情報を参照して、編集動画像として最初に表示させる第1動画像データの最初のフレーム画像を静止画像として表示部4に表示させる。そしてユーザによるOKボタン12の操作によって編集動画像の再生指示がなされたとき、制御部20は、第1動画像データに基づく第1動画像の表示を開始させる。
【0078】
制御部20は、第1動画像の表示を開始してから2.5秒経過、つまり第1動画像の表示が終了する1.5秒前になったとき、ソフトフォーカス処理を開始する。そして制御部20は、第1動画像の表示が終了するまでソフトフォーカス処理強度を徐々に高めていく。制御部20は第1動画像の表示が終了すると、第2動画像データに基づく第2動画像の表示を開始する。このとき制御部20は、ソフトフォーカス処理強度が高い状態からソフトフォーカス処理強度を徐々に弱めながら第2動画像の表示の開始から1.5秒後にソフトフォーカス処理を終了し、第2動画像を最後まで表示させ編集動画像の表示を終了する。
【0079】
これにより、図18に示すように編集動画像の再生が開始されると、最初の2.5秒までは第1動画像データに基づいて背景の木に合焦した動画像が表示され、ソフトフォーカス処理が開始されると第1動画像の表示が終わるまでソフトフォーカス処理の強度を徐々に高め、焦点がどこにも合っていないように見える動画像の表示を行う。そして第2動画像の表示を開始してからソフトフォーカス処理が終わるまでソフトフォーカス処理の強度を徐々に弱め、最終的に第2動画像データに基づく人の顔に合焦した動画像が表示される。編集動画像は全体として8秒の動画像として表示される。
【0080】
第4の実施の形態によっても、ユーザが合焦位置を変化させるようにして動画像を撮影しなくても、合焦位置が変化する印象的な映像効果を有する動画像を容易に作成することができる。また第1動画像と第2動画像とをそのまま繋いでいるのでクロスフェード処理を行う場合と比べて重ね合わせ時間が不要となり、撮影した動画像をより有効に使うことができる。
【0081】
なお、擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードにおいて、制御部20は第1合焦位置に合焦した動画像の撮影中及び第2合焦位置に合焦した動画像の撮影中にマイク25によって音声を取得し、その音声データを記録媒体28に記録させ、編集動画像を再生する際に記録媒体28に記録させた音声データを用いて編集音声を作成してスピーカ30から出力させてもよい。
【0082】
例えば、制御部20は、第1動画像データを生成するための動画像を撮影する際に取得した音声データ(第1音声データという。)を第1動画像データ内の音声データとして記録媒体28に記録させ、第2動画像データを生成するための動画像を撮影する際に取得した音声データ(第2音声データという。)を第2動画像データ内の音声データとして記録媒体28に記録させる。
【0083】
また制御部20は、上述した各実施の形態と同様に、第1動画像データ及び第2動画像データに擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示す情報、編集動画像を構成する他の動画像のファイル名、及び表示の順番を示すメタデータを付して記録媒体28に記録させる。
【0084】
ソフトフォーカス処理により第1動画像と第2動画像を繋いで編集動画像を再生する場合、制御部20は読み出した動画像データに擬似フォーカスエフェクト動画撮影モードで撮影された動画像であることを示すメタデータが記憶されているときには、メタデータとして記憶されている編集動画像を構成する他の動画像のファイル名を参照して他の動画像の動画像データを記録媒体28から読み出して記憶部32に記憶させる。
【0085】
そして制御部20は、図19に示すように表示部4において、第1動画像の表示を開始させるときに、スピーカ30による第1音声データに基づく第1音声の出力を開始させる。制御部20は、動画像に関しては第1動画像と第2動画像とをソフトフォーカス処理により繋いで表示を行う。また制御部20は音声に関しては第1音声と第2音声とをフェードアウト・フェードイン処理により繋いで作成した編集音声の出力を行う。
【0086】
そのため制御部20は、第1動画像が終了して第2動画像に切り替わるタイミングに合わせて第1音声を0.5秒かけてフェードアウトさせる。そして制御部20は、第2音声データに基づく第2音声をスピーカ30から0.5秒かけてフェードインさせながら出力させる。
【0087】
このように、第1音声をフェードアウトさせ第2音声をフェードインさせて2つの音声を繋いで編集音声を作成するので、第1動画像から第2動画像へ切り替わる際に音声が急に変わる印象を和らげることができる。また第1動画像及び第2動画像の撮影中にはフォーカシングレンズ14を駆動させないことから第1音声及び第2音声にフォーカシングレンズ14の駆動音が入るのを防止することができる。
【0088】
なお、編集音声をクロスフェード処理によって作成してもよい。但し編集動画像をソフトフォーカス処理を用いて作成すると、クロスフェード処理を用いて作成した編集音声よりも再生時間が長くなる。従って編集動画像の時間を短くして編集音声の時間に合わせる必要がある。例えば各動画像の撮影時間が4秒であってかつ音声をクロスフェードさせる時間が1秒である場合、制御部20は、図20に示すようにクロスフェード処理の時間の半分の時間、つまり0.5秒分を第1動画像の終わりの部分と第2動画像の最初の部分からそれぞれ削り、第1動画像及び第2動画像を3.5秒分の動画にしてソフトフォーカス処理によって繋ぎ合わせる。また制御部20は、スピーカ30に出力させる第1音声の終了1秒前からクロスフェード処理を行いながら、スピーカ30に第2音声の出力を開始させる。
【0089】
なお、上述した各実施の形態においては、2つの動画像を繋げて編集動画像を作成したが、これに限らず例えば、3つの動画像を順番に繋げて編集動画像を作成する等、複数の動画像を繋げて編集動画像を作成してもよい。
【0090】
また、上述の実施の形態において、記憶媒体28に記憶させた第1動画像及び第2動画像を上述の実施の形態と同様なクロスフェード処理またはソフトフォーカス処理により繋ぎ合わせて再生する処理をパソコン等の画像再生装置により行うようにしてもよい。また上述の実施の形態と同様にして編集動画像の再生を行う際に第1動画像及び第2動画像を撮影する際に取得した音声の出力を行うようにしてもよい。
【0091】
また、上述の実施の形態においては、第1動画像が第2動画像に所定時間かけて徐々に変化するクロスフェード処理において、変化の割合が一定であるクロスフェード(直線的クロスフェード)を用いているが、変化の割合が一定ではない(非直線的クロスフェード、曲線的クロスフェード)を用いても良い。非直線状(曲線状)のクロスフェードの一例として、例えば変化の割合がS字カーブを描くクロスフェード(S字曲線クロスフェード)や、ベジェ曲線を描くクロスフェードや、或いは放物線を描くクロスフェード(放物線クロスフェード)などがある。また、上述の直線的クロスフェード、非直線的クロスフェードのうちの何れを用いるかをユーザが選択可能にしてもよい。
【0092】
また、上述の第4の実施形態に示すソフトフォーカス処理を行う場合において、ソフトフォーカス処理に関するパラメータを適宜設定変更できるようにしてもよい。たとえばソフトフォーカス処理を施す期間や、その度合い(ソフトフォーカス処理の強度)、さらにはソフトフォーカス処理を施す期間中の処理強度の変化の速度(割合)などを、使用者によって適宜設定できるように構成してもよい。その際にそれらのパラメータを、第1動画像データと第2動画像データとでそれぞれ独立に設定できるようにしても良い。
【符号の説明】
【0093】
2…電子カメラ、4…表示部、16…撮影レンズ、20…制御部、22…撮像素子、24…アンプ・A/D変換部、26…操作部、28…記録媒体、30…スピーカ、32…記憶部、34…バッファメモリ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体光を撮像する撮像素子と、
前記撮像素子からの撮像信号に基づくスルー画像を表示する表示部と、
前記表示部に表示されている前記スルー画像において設定された少なくとも2つの異なる領域毎に合焦した少なくとも2つの動画像を、前記撮像素子からの撮像信号に基づいて生成する動画生成部と、
前記動画生成部によって生成された少なくとも2つの動画像を繋いで編集動画像を生成するために、各動画像の繋ぎ部分に画像処理を行う画像処理部と、
前記表示部に前記編集動画像を表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記画像処理部は、前記各動画像の繋ぎ部分にクロスフェード処理を行なうことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記画像処理部は、前記各動画像の繋ぎ部分にソフトフォーカス処理を行なうことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記表示部に表示されている前記スルー画像において領域を設定する設定部を備え、
前記動画生成部は、前記設定部により領域が設定される毎に、設定された領域に合焦した動画像を生成することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記表示部に表示されている前記スルー画像において領域を設定する設定部を備え、
前記動画生成部は、前記設定部により複数の領域が設定された後、設定された領域毎に合焦した動画像を連続して生成することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記表示部に表示されている前記スルー画像において少なくとも2つの、被写体または背景を含む領域を検出する検出部を備え、
前記設定部は、前記検出部により検出された領域を設定することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記動画生成部により生成される動画像は、前記撮像素子により第1のフレームレートで撮像され、前記第1のフレームレートより少ない第2のフレームレートで再生されるスローモーション動画像であることを特徴とする請求個1〜請求項6の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記編集動画像の最後に位置する最終動画像の撮像時に、前記撮像素子からの撮像信号に基づいて最終静止画像を生成する静止画生成部を備え、
前記画像処理部は、前記最終動画像の後に前記最終静止画像を繋いで前記編集動画像を作成するために、前記最終動画像と前記最終静止画像の繋ぎ部分に画像処理を行うことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記静止画生成部は、前記編集動画像の最初に位置する先頭動画像の撮像時に、前記撮像素子からの撮像信号に基づいて先頭静止画像を生成し、
前記画像処理部は、前記先頭動画像の前に前記先頭静止画像を繋いで前記編集動画像を作成するために、前記先頭静止画像と前記先頭動画像の繋ぎ部分に画像処理を行うことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記編集動画像を構成する少なくとも2つの動画像の撮像時に音声をそれぞれ取得する音声取得部と、
前記音声取得部により取得された少なくとも2つの音声を繋いで編集音声を作成するために、各音声の繋ぎ部分に音声処理を行う音声処理部と、
前記編集動画の表示時に前記編集音声を出力する音声出力部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記音声処理部は、前記各音声の繋ぎ部分にクロスフェード処理を行うことを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記音声処理部は、前記各音声の繋ぎ部分にフェードアウト処理及びフェードイン処理を行うことを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
【請求項1】
被写体光を撮像する撮像素子と、
前記撮像素子からの撮像信号に基づくスルー画像を表示する表示部と、
前記表示部に表示されている前記スルー画像において設定された少なくとも2つの異なる領域毎に合焦した少なくとも2つの動画像を、前記撮像素子からの撮像信号に基づいて生成する動画生成部と、
前記動画生成部によって生成された少なくとも2つの動画像を繋いで編集動画像を生成するために、各動画像の繋ぎ部分に画像処理を行う画像処理部と、
前記表示部に前記編集動画像を表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記画像処理部は、前記各動画像の繋ぎ部分にクロスフェード処理を行なうことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記画像処理部は、前記各動画像の繋ぎ部分にソフトフォーカス処理を行なうことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記表示部に表示されている前記スルー画像において領域を設定する設定部を備え、
前記動画生成部は、前記設定部により領域が設定される毎に、設定された領域に合焦した動画像を生成することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記表示部に表示されている前記スルー画像において領域を設定する設定部を備え、
前記動画生成部は、前記設定部により複数の領域が設定された後、設定された領域毎に合焦した動画像を連続して生成することを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記表示部に表示されている前記スルー画像において少なくとも2つの、被写体または背景を含む領域を検出する検出部を備え、
前記設定部は、前記検出部により検出された領域を設定することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記動画生成部により生成される動画像は、前記撮像素子により第1のフレームレートで撮像され、前記第1のフレームレートより少ない第2のフレームレートで再生されるスローモーション動画像であることを特徴とする請求個1〜請求項6の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記編集動画像の最後に位置する最終動画像の撮像時に、前記撮像素子からの撮像信号に基づいて最終静止画像を生成する静止画生成部を備え、
前記画像処理部は、前記最終動画像の後に前記最終静止画像を繋いで前記編集動画像を作成するために、前記最終動画像と前記最終静止画像の繋ぎ部分に画像処理を行うことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記静止画生成部は、前記編集動画像の最初に位置する先頭動画像の撮像時に、前記撮像素子からの撮像信号に基づいて先頭静止画像を生成し、
前記画像処理部は、前記先頭動画像の前に前記先頭静止画像を繋いで前記編集動画像を作成するために、前記先頭静止画像と前記先頭動画像の繋ぎ部分に画像処理を行うことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記編集動画像を構成する少なくとも2つの動画像の撮像時に音声をそれぞれ取得する音声取得部と、
前記音声取得部により取得された少なくとも2つの音声を繋いで編集音声を作成するために、各音声の繋ぎ部分に音声処理を行う音声処理部と、
前記編集動画の表示時に前記編集音声を出力する音声出力部と、
を備えることを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記音声処理部は、前記各音声の繋ぎ部分にクロスフェード処理を行うことを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記音声処理部は、前記各音声の繋ぎ部分にフェードアウト処理及びフェードイン処理を行うことを特徴とする請求項10に記載の撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−217141(P2012−217141A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−10684(P2012−10684)
【出願日】平成24年1月23日(2012.1.23)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年1月23日(2012.1.23)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】
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